JP2004244635A - シリカ充填剤入りエラストマーコンパウンド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハロブチルエラストマーと少なくとも1つの無機充填剤とを混合する工程であって、該充填剤は、該充填剤と該ハロブチルエラストマーとの混合の前に、少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する少なくとも1つの有機化合物並びに任意に少なくとも1つのシラザン化合物と反応されている工程;および、硫黄または他の硬化剤系を使用して該充填剤入りエラストマーを任意に硬化する工程を含む、充填剤入りハロブチルエラストマーの製造方法。
【選択図】なし
Description
Rは、水素原子、または1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり;
R1およびR11は、同じかまたは異なっていてもよく、水素原子、および1〜4個の炭素原子を有するアルキル基から成る群から選択される]。
好適な共役ジオレフィンのいくつかの代表的な非制限的例は、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、4−ブチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、2,3−ジブチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン等である。4〜8個の炭素原子を有する共役ジオレフィンモノマーが好ましく、1,3−ブタジエンおよびイソプレンが特に好ましい。
BR − ポリブタジエン
ABR − ブタジエン/C1〜C4アルキルアクリレートコポリマー
CR − ポリクロロプレン
IR − ポリイソプレン
SBR − スチレン分1〜60wt%、好ましくは20〜50wt%のスチレン/ブタジエンコポリマー
IIR − イソブチレン/イソプレンコポリマー
NBR − アクリロニトリル分5〜60wt%、好ましくは10〜40wt%のブタジエン/アクリロニトリルコポリマー
HNBR − 部分水素化または完全水素化NBR
EPDM − エチレン/プロピレン/ジエンコポリマー
− 高分散性シリカ、例えばシリケート溶液の沈降またはハロゲン化珪素の火炎加水分解により製造、比表面積5〜1000m2/g、好ましくは20〜400m2/g(BET比表面積)、一次粒度10〜400nm;該シリカは、Al、Mg、Ca、Ba、Zn、ZrおよびTiの酸化物のような他の金属酸化物との混合酸化物としても場合により存在しうる;
− 合成シリケート、例えば、珪酸アルミニウムおよびアルカリ土類金属珪酸塩;
− 珪酸マグネシウムまたは珪酸カルシウム、BET比表面積20〜400m2/g、一次粒径10〜400nm;
− 天然シリケート、例えばカオリンおよび他の天然シリカ;
− ガラス繊維およびガラス繊維製品(マット類、押出品)またはガラス微小球;
− 金属酸化物、例えば、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウムおよび酸化アルミニウム;
− 金属炭酸塩、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムおよび炭酸亜鉛;
− 金属水酸化物、例えば、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウム;
またはそれらの組み合わせ。
−カーボンブラック;ここで使用されるカーボンブラックは、ランプブラック、ファーネスブラックまたはガスブラック法によって製造され、BET比表面積20〜200m2/gを有する;例えば、SAF、ISAF、HAF、FEFまたはGPFカーボンブラック;
または
−ゴムゲル、特に、ボリブタジエン、ブタジエン/スチレンコポリマー、ブタジエン/アクリロニトリルコポリマーおよびポリクロロプレンに基づくゴムゲル。
本発明を下記の実施例においてさらに説明する。
試験の説明:
耐磨耗性:
DIN 53−516(粒度60番のエメリーペーパー)
動的特性試験:
RPA測定値を、100℃において周期数6cpmで操作するAlpha Technologies RPA 2000を使用して得た。歪運動曲線(スイープ)を、0.1、0.2、0.5、1、2、5、10、20、50および90°の歪で測定した。マクロシートを170℃でtc90+5分間硬化することによって応力−歪試料を調製し、次に、適切な試料を染色した。70℃で試験を行った。
硬化流動度測定:
ASTM D 52−89 MDR2000E流動計、弧度1°および1.7Hzにて
HiSil(登録商標)233:シリカ、PPGの製品
Sunpar(登録商標)2280:Sun Oil製パラフィン油
Maglite(登録商標)D:CP Hall製酸化マグネシウム
臭素化ブチルエラストマー(すべての場合に、市販のBayer(登録商標)Bromobutyl 2030)、シリカ、油および予備反応充填剤を、下記のいずれかで混合した:
i) 40℃に設定したMokonを使用して温度調節しながら、77rpmで操作する正接バンバリー密閉式ミキサー。コンパウンドを合計6分間混合した。最終ゴム温度は140℃〜180℃であった。
ii) 24および32rpmで回転するロールを有する10''×20''二本ロールミル。ロールミルを、25℃に設定し、合計混和時間は10分間であった。次に、混合したコンパウンドを110℃のロール温度で、さらに10分間「熱処理」した。最終ゴム温度は125℃であった。次に、25℃のロールミルで冷却した試料に硬化剤を添加した。
下記の実施例は、ブロモブチルコンパウンド(1b)における非官能化シリカの使用と比較しながら、ブロモブチルコンパウンド(1a)におけるHMDZ官能化シリカの使用を説明する。官能化シリカは、急速攪拌しながら、ヘキサンにHiSil(登録商標)233を懸濁させることによって製造した。いったん安定な懸濁液が得られたら、使い捨てシリンジを使用して指定量のHMDZを添加した。撹拌下に、官能化反応を8時間にわたって行った。次に、シリカを有機層から分離し、60℃で恒量になるまで乾燥させた。官能化シリカ(1a)および非官能化シリカ(1b)を使用して次に製造されるブロモブチルコンパウンド(1a)および(1b)を、10''×20''ロールミルを使用して混合した。配合手順は、室温において10''×20''ロールミルでブロモブチル(BB2030)とシリカとを混合することを含んでいた。いったんシリカをBB2030に混和したら、コンパウンドをロールミルで110℃の温度で熱処理した。次に、硬化剤(硫黄、ステアリン酸および酸化亜鉛)を、室温で10''×20''ロールミルを使用して添加した。シリカおよび次のブロモブチルコンパウンドの製造に関する詳細は、表1に示されている。
下記の実施例は、ブロモブチルコンパウンド(2b)における非官能化シリカの使用と比較しながら、ブロモブチルコンパウンド(2a)におけるDMAE官能化シリカの使用を説明する。官能化シリカは、急速攪拌しながら、ヘキサンにHiSil(登録商標)233を懸濁させることによって製造した。いったん安定な懸濁液が得られたら、使い捨てシリンジを使用して指定量のDMAEを添加した。撹拌下に、官能化反応を8時間にわたって行った。次に、シリカを有機層から分離し、60℃で恒量になるまで乾燥させた。官能化シリカ(2a)および非官能化シリカ(2b)を使用して次に製造されるブロモブチルコンパウンドを、10''×20''ロールミルを使用して混合した。配合手順は、室温において10''×20''ロールミルでブロモブチル(BB2030)とシリカとを混合することを含んでいた。いったんシリカをBB2030に混和したら、コンパウンドをロールミルで110℃の温度で熱処理した。次に、硬化剤(硫黄、ステアリン酸および酸化亜鉛)を、室温で10''×20''ロールミルを使用して添加した。シリカおよび次のブロモブチルコンパウンドの製造に関する詳細は、表3に示されている。
下記の実施例は、ブロモブチルコンパウンド(3b)における非官能化シリカの使用と比較しながら、ブロモブチルコンパウンド(3a)におけるHMDZ/DMAE官能化シリカ(最終ブロモブチルコンパウンドにおいてHMDZ1.45phrおよびDMAE2.8phrに相当する量)の使用を説明する。官能化シリカは、急速攪拌しながら、ヘキサンにHiSil 233を懸濁させることによって製造した。いったん安定な懸濁液が得られたら、使い捨てシリンジを使用して指定量のHMDZおよびDMAEを添加した。撹拌下に、官能化反応を8時間にわたって行った。次に、シリカを有機層から分離し、60℃で恒量になるまで乾燥させた。官能化シリカ(3a)および非官能化シリカ(3b)を使用して次に製造されるブロモブチルコンパウンドを、10''×20''ロールミルを使用して混合した。配合手順は、室温において10''×20''ロールミルでブロモブチル(BB2030)とシリカとを混合することを含んでいた。いったんシリカをBB2030に混和したら、コンパウンドをロールミルで110℃の温度で熱処理した。次に、硬化剤(硫黄、ステアリン酸および酸化亜鉛)を、室温で10''×20''ロールミルを使用して添加した。シリカおよび次のブロモブチルコンパウンドの製造に関する詳細は、表5に示されている。
下記の実施例は、ブロモブチルコンパウンド(4b)における非官能化シリカの使用と比較しながら、ブロモブチルコンパウンド(4a)におけるHMDZ/DMAE官能化シリカ(最終ブロモブチルコンパウンドにおいてHMDZ1.45phrおよびDMAE3.0phrに相当する量)の使用を説明する。官能化シリカは、急速攪拌しながら、ヘキサンにHiSil 233を懸濁させることによって製造した。いったん安定な懸濁液が得られたら、使い捨てシリンジを使用して指定量のHMDZおよびDMAEを添加した。撹拌下に、官能化反応を8時間にわたって行った。次に、シリカを有機層から分離し、60℃で恒量になるまで乾燥させた。官能化シリカ(4a)および非官能化シリカ(4b)を使用して次に製造されるブロモブチルコンパウンドを、10''×20''ロールミルを使用して混合した。配合手順は、室温において10''×20''ロールミルでブロモブチル(BB2030)とシリカとを混合することを含んでいた。いったんシリカをBB2030に混和したら、コンパウンドをロールミルで110℃の温度で熱処理した。次に、硬化剤(硫黄、ステアリン酸および酸化亜鉛)を、室温で10''×20''ロールミルを使用して添加した。シリカおよび次のブロモブチルコンパウンドの製造に関する詳細は、表7に示されている。
Claims (12)
- 充填剤入りハロブチルエラストマーの製造方法であって、少なくとも1つのハロブチルエラストマーを少なくとも1つの無機充填剤と混合することを含んで成り、該充填剤は、該充填剤と該ハロブチルエラストマーとの混合の前に、少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する少なくとも1つの有機化合物並びに任意に少なくとも1つのシラザン化合物と反応されている製造方法。
- 少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する該有機化合物が、第一級アルコール基またはカルボン酸基を有する請求項1に記載の製造方法。
- 少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する該有機化合物が、分岐していてもよいメチレン架橋によって分離された第一級アルコール基およびアミン基を有する請求項1に記載の製造方法。
- 少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する該有機化合物が、分岐していてもよいメチレン架橋によって分離されたカルボン酸基およびアミン基を有する請求項1に記載の製造方法。
- 少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する該有機化合物が、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエタノール、天然または合成アミノ酸またはタンパク質から成る群から選択される請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- シラザン化合物が有機シラザン化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- シラザン化合物がジシラザン化合物である請求項6に記載の製造方法。
- 無機充填剤が、標準または高分散性シリカ、シリケート、クレー、石膏、アルミナ、二酸化チタン、タルクおよびそれらの混合物から成る群から選択される請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
- ハロゲン化ブチルエラストマーが臭素化ブチルエラストマーである請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する該有機化合物の量が、エラストマー100部につき0.5〜10部である請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
- シラザンの量が、エラストマー100部につき0.5〜10部である請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
- 少なくとも1つのハロゲン化ブチルエラストマーを含んで成る充填剤入り硬化エラストマー組成物の耐磨耗性を向上させる方法であって、
該ハロゲン化ブチルエラストマーと少なくとも1つの無機充填剤とを混合する工程;
および
該エラストマー組成物を硬化する工程
を含み、該充填剤は、該充填剤と該ハロブチルエラストマーとの混合の前に、少なくとも1つの塩基性窒素含有基および少なくとも1つのヒドロキシル基を有する少なくとも1つの有機化合物並びに任意に少なくとも1つのシラザン化合物と反応されている方法。
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