【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃液の処理に係り、特に、廃液中の難分解性有機化合物を抽出により除去する廃液の処理方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【非特許文献1】「廃棄物処理法秦処理基準に基づくPCB処理技術ガイドブック」P.322〜341(平成11年8月31日 株式会社ぎょうせい発行)
従来難分解性有機化合物(以下、POPs)を含む廃液の処理方法としては、蒸発乾燥処理、焼却処理、触媒酸化、オゾン・過酸化水素併用紫外線分解処理(以下、AOP)、生物処理、吸着、RO等の膜処理などがある。
また、処理方法に抽出を使う例としては、廃液の処理ではないが、汚染土壌の処理方法として、土壌にPOPsが含まれている場合に、溶剤で洗浄する方法がある。
油と水との液々抽出は、従来から行われているが、油の精製処理のために、油を水で洗浄して、油中の塩類等の水溶性の不純物を除去する方法であり、廃水の処理として行われているものではない。
【0003】
前記処理方法において、蒸発乾燥は、廃液を加熱し、水を蒸発させる方法であり、濃縮液又は蒸発残査は別途処理することになる。排水放流を回避するために使われることが多い。エネルギー消費が大きいほか、水と共にPOPsが揮散する恐れがある。また、残査は、焼却・埋立て等の処理を行うことになるが、塩類も濃縮されるため、処理が困難になることがある。
焼却処理は、濃厚廃液については、一般的に行われている方法であり、処理条件が適切であれば無機物にまで分解するため、効率的で有効な方法である。しかし、廃液中に含まれるPOPsの種類及び濃度によって、廃液が特別管理廃棄物とされた場合等においては、法令などによって焼却が認められないことがある。また、水が多いと炉の温度が下がること、液体燃焼時には、固体燃焼と若干異なる供給・燃焼制御が必要となるため、歓迎されない。
【0004】
触媒酸化は、廃液中の有機物質を触媒反応で酸化するもので、触媒と反応条件が適切であれば効果が高い。しかし、共存物質、特に触媒を被毒させる物質が混入した場合には効果が落ちる。また、水系での反応は、触媒との接触を確保するのが困難であるほか、共存するPOPs以外の他の有機物質の分解に、反応用の酸素などが消費されることが多い。また、触媒の種類、温度、酸素濃度によっては、想定外の反応生成物ができることもある。
AOP(UV/オゾン・H2O2)は、例えば最終処分場浸出水中のダイオキシン類の分解などに用いられている。紫外線照射のエネルギーが必要で、照射装置の維持管理が重要であるほか、他の有機物があるとそちらに消費されるなど、触媒酸化と同様の問題点がある。
【0005】
生物処理は、検討されているが、難分解性有機化合物は、その定義からして生物分解性が低く、低濃度で大量にあるものを、長時間かけて処理するなどの特別な場合を除き、実施されない。特定のPOPSを分解できる特別の微生物による処理もあるが、土着でない微生物を添加する方法は、生態系への影響の恐れなどからあまり歓迎されない。
吸着は、POPsの処理方法として最も一般に用いられている方法であり、効果も高い。しかし、共存物質や濃度変動などによって、所定の効果が得られないことがあるほか、濃度などによっては吸着剤の消費量が多くなる。
膜処理には、逆浸透(RO)、限外ろ過(UF)、電気透析(ED)などがあり、廃液の処理にも一般的にかなり使われている。しかし、POPsは、一般的にあまり分子量が大きくなく、イオン性もないため、微粒子に付着している懸濁性のものを除き、溶解している場合は除去効果が低い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の排水から難分解性有機化合物を除去するに際し、除去効果が不十分であるか、法令上実施が困難であるか、若しくは処理中に二次的な環境汚染の可能性がある等の問題点を解消し、簡単な方法で、安価に確実に難分解性有機化合物を除去できる廃液の処理方法と装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、難分解性有機化合物を含む廃液を油で液液抽出し、油相中に難分解性有機化合物を移行させることを特徴とする廃液の処理方法としたものである。
前記処理方法において、難分解性有機化合物を含む油相は、無害化処理を行うことができ、該無害化処理は、焼却又は化学分解とすることができる。
また、本発明では、難分解性有機化合物を含む廃液と油を混合する混合装置と、該混合装置からの混合液を、難分解性有機化合物を含む油相と、難分解性有機化合物が減少した液相とに分離する分離装置とを備えたことを特徴とする廃液の処理装置としたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明では、使用する油としては、特に限定するものではないが、その後の処理に悪影響を与えないものが望ましい。例えば、化学分解処理を行う場合は、希釈油として使用できる油であることが望ましい。また、化学分解には適切でない油を用いて液液抽出した後、該油を更に別の油に抽出して処理してもよい。
液液抽出の方法としては、特に限定するものではなく、振とう、撹拌などで液を接触させ、静置、遠心分離、膜分離、ろ過などで分離する公知の方法及びその組合せを用いることができる。
難分解性有機化学物質を含む油の無害化処理方法としては、焼却によるか、廃棄物の処理と清掃に関する法律の関連法令で「ポリ塩化ビフェニールを分解する方法として環境大臣が認めたもの」を用いるのがよい。
【0009】
この「ポリ塩化ビフェニールを分解する方法」としては、脱塩素化分解法、水熱酸化分解法、還元熱化学分解法、紫外線分解法等があるが、当該地域のPCB廃棄物の処理を受託可能な処理施設に委託することにより処理し、特に処理方法は問わない。
PCBの焼却が認められている施設は現在存在しないが、難分解性有機化学物質は、ダイオキシン類対策が取られた焼却施設で適正に処理を行えば、二次的環境汚染を起こさずに無害化処理できる。
本発明の難分解性有機化合物を含む廃液としては、難分解性有機化合物が含まれている土壌から水分を蒸発分離した場合に得られる凝縮液、難分解性有機化合物を含む油の分解処理に伴って発生する水及び処理油を水洗した洗浄排水、又は、該化合物を含むものを炭化処理した際に凝縮する木酢液、汚染土壌の浸出水・雨水排水、保管場所からの流出水・掃除廃水等である。
本発明の廃液処理で除去処理できる難分解性有機塩素化合物としては、親油性で疎水性の高い物質、例えば.PCB、ダイオキシン類、DDT等の有機塩素化合物、農薬類である。
【0010】
本発明では、難分解性有機塩素化合物を含む廃液と油を混合し、撹拌後、静置して、上澄油と下部の水を別々に採取する油水分離を行う。
使用する油は、特に限定するものではないが、密度が小さく、沸点が高く、引火点が高いことが望ましい。また、使用した油を「ポリ塩化ビフェニールを分解する方法」で処理する場合には、その方法の反応の阻害にならない性状であることが望ましい。密度については、水と比重分離するためにはその差が大きいことが望ましい。沸点については、処理施設の作業環境中、排気中の油濃度を低く維持するためには、沸点が高い(蒸気圧が低い)ことが望ましい。また、処理施設の防災上の点からは引火性が低い(引火点が高い)ことが望ましく、70℃以上(消防法危険物第四類第三石油類もしくは第四石油類相当)であることがより望ましい。
例えば、PCB含有廃液の処理では、脱塩素化分解の稀釈油として使用可能なトランス油等の鉱油や、炭化水素系溶剤等を好適に使用することができる。
また、動植物油等を用いた場合には、処理後の水中残留する油分の分解除去に生物分解処理が使用でき、処理が容易になる利点がある。
使用した油は、油中のPOPs濃度が低いうちは再使用できる。この限界濃度は、除去対象であるPOPsの水/油分配係数によるが、他のPOPs、界面活性作用のある物質等の共存物質の状況も影響する。
【0011】
撹拌と静置・油水分離は、同じ槽で行っても、別に行ってもよい。外気と遮断し液位の変動に対応するため、ベント管には活性炭吸着などの処理装置をつけることが望ましい。
また、回分式でおこなっても、連続式でおこなってもよい。
エマルジョン部分は、無理に分離せず撹拌槽に戻すこともできる。また、酸等を添加するか、加熱するなどしてエマルジョンを壊し、分離してもよい。汚泥として沈降する部分は、エマルジョンと共に撹拌に戻してもよいし、別途処分してもよい。
分離した水を、更に別の油と混合して再度液液抽出することにより、水中の難分解性有機化合物濃度を、さらに低減することもできる。分離した油を更に静置して分離し、水を含む部分は第1段の分離槽又は撹拌槽に戻し、油部分のみを処分することもできる。
連続式で行う場合は、例えば撹拌槽から油水分離槽に混合液を連続的に供給し、油と水をそれぞれ所定の高さから抜出す方法で行うことができる。
回分式で行う場合は、例えば静置後、目視等で確認しながら、沈降汚泥、水、エマルジョン部、油を分離して排出させることができる。
また、この油水分離法として、重力式の分離のほか、遠心分離を行ってもよい。
【0012】
図1に、回分式の処理装置の概略構成図を示す。混合槽に廃液と油を入れて撹拌、混合した後、混合液を静置槽に入れて静置する。各相が分離した後、順次下部の水の相を処理水槽に移送し、中間部のエマルジョン相を混合槽又は廃液槽に返送し、上部の油の相を廃油槽に移送する。
図2に、連続式2段処理装置の概略構成図を示す。混合槽に廃液と油を入れて撹拌、混合した後、混合液を油水分離槽に連続的に供給し、上部から油相部分を流出させ、下部から水相部分を連続的に流出させる。混合槽への廃液と油の供給は連続的でもよいし、回分式でもよい。水相部分は、更に次の混合槽に別の油と共に入れて撹拌、混合した後、混合液を同様に油水分離する。上部から流出させた油は、抽出・含有しているPOPs濃度が低いため、1段目の抽出用油として、返送して使用してもよい。中間部のエマルジョン部分については、連続的に流出させるか、一定時間又はエマルジョン部分が大きくなってきたときにエマルジョン部分のみを流出させるか、または油水分離槽の液全体を排出させることで、混合槽に返送する。
混合槽から静置槽又は油水分離槽への供給、静置槽又は油水分離槽からの分離した水相部分、油相部分又はエマルジョン部分の移送は、ポンプ等の動力を用いてもよいし、各槽の高さに差をつけることによって重力式で行ってもよい。
【0013】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
PCB0.1mg/Lを含む水を、1/10量の油と共にエマルジョン抑制剤として塩酸を加えて、pH3以下にして5分間振とう撹拌し、3時間程度静置して油水分離した。この分離油で、新たな廃水を同様に処理し、油の量に対して60倍の廃水を処理したところ、処理水中のPCB濃度は、0.0005mg/L以下となった。
この際、エマルジョンはほとんど発生しなかった。
【0014】
【発明の効果】
本発明の処理方法によれば、使用エネルギーが少なく、難分解性有機化合物の水中濃度が高いときにも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃液の処理方法に用いる装置の概略構成図。
【図2】本発明の廃液の処理方法に用いる他の装置の概略構成図。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to waste liquid treatment, and more particularly, to a waste liquid treatment method and apparatus for removing a hardly decomposable organic compound in a waste liquid by extraction.
[0002]
[Prior art]
[Non-Patent Document 1] "Guidebook for PCB treatment technology based on the waste treatment method Hata treatment standard" 322 to 341 (issued by Gyosei Co., Ltd. on August 31, 1999)
Conventional methods for treating waste liquid containing hardly decomposable organic compounds (hereinafter referred to as POPs) include evaporative drying treatment, incineration treatment, catalytic oxidation, ozone / hydrogen peroxide combined ultraviolet decomposition treatment (hereinafter AOP), biological treatment, adsorption, There is a film treatment such as RO.
As an example of using extraction as a treatment method, there is a method of treating contaminated soil, which is not a treatment of waste liquid, but washing the solvent with a solvent when POPs is contained in the soil.
Liquid-liquid extraction of oil and water has been conventionally performed, but in order to purify the oil, the oil is washed with water to remove water-soluble impurities such as salts in the oil. It is not performed as wastewater treatment.
[0003]
In the above treatment method, the evaporative drying is a method of heating a waste liquid to evaporate water, and a concentrated liquid or an evaporation residue is separately treated. Often used to avoid drainage. In addition to high energy consumption, POPs may evaporate with water. In addition, the residue is subjected to a treatment such as incineration and landfill, but the treatment may be difficult because the salts are also concentrated.
The incineration treatment is a commonly used method for a concentrated waste liquid, and is an efficient and effective method since it is decomposed into inorganic substances if the treatment conditions are appropriate. However, depending on the type and concentration of POPs contained in the waste liquid, in the case where the waste liquid is treated as specially controlled waste, incineration may not be permitted due to laws and regulations. In addition, if the amount of water is large, the temperature of the furnace is lowered, and during liquid combustion, supply / combustion control slightly different from solid combustion is required.
[0004]
Catalytic oxidation oxidizes organic substances in a waste liquid by a catalytic reaction, and is highly effective if the catalyst and reaction conditions are appropriate. However, the effect is reduced when coexisting substances, particularly substances that poison the catalyst, are mixed. In addition, in an aqueous reaction, it is difficult to secure contact with a catalyst, and in addition, oxygen and the like for the reaction are often consumed in decomposing organic substances other than POPs that coexist. In addition, unexpected reaction products may be produced depending on the type of catalyst, temperature, and oxygen concentration.
AOP (UV / ozone / H 2 O 2 ) is used, for example, for decomposing dioxins in leachate of a final disposal site. The energy of ultraviolet irradiation is required, and maintenance of the irradiation device is important. In addition, other organic substances are consumed there, and have the same problems as catalytic oxidation.
[0005]
Biological treatment is being considered, but by the definition of persistent organic compounds, biodegradability is low by definition, and a large amount of low-concentration organic compounds must be treated over a long period of time, unless special treatment is required. , Not implemented. Although there are treatments with special microorganisms that can degrade specific POPS, the method of adding non-native microorganisms is not very welcome because of the possibility of affecting the ecosystem.
Adsorption is the most commonly used method for treating POPs and has a high effect. However, a predetermined effect may not be obtained due to a coexisting substance or a concentration fluctuation, and the consumption of the adsorbent increases depending on the concentration.
Membrane treatments include reverse osmosis (RO), ultrafiltration (UF), electrodialysis (ED), and the like, and are also commonly used to treat wastewater. However, POPs generally have a low molecular weight and are not ionic, and therefore have a low removal effect when dissolved, except for those suspended in fine particles.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a method for removing a hardly decomposable organic compound from the above-mentioned conventional wastewater, which has an insufficient removal effect, is difficult to implement in law, or is capable of secondary environmental pollution during treatment. It is an object of the present invention to provide a method and an apparatus for treating a waste liquid, which can solve the problems such as the elimination of organic compounds in a simple and inexpensive manner.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, in the present invention, a waste liquid containing a hardly decomposable organic compound is subjected to liquid-liquid extraction with oil, and a waste liquid treatment method characterized by transferring the hardly decomposable organic compound into an oil phase. It was done.
In the treatment method, the oil phase containing the hardly decomposable organic compound can be subjected to detoxification treatment, and the detoxification treatment can be incineration or chemical decomposition.
Further, in the present invention, the mixing device for mixing the waste liquid containing the hardly decomposable organic compound and the oil, the mixed liquid from the mixing device is reduced to the oil phase containing the hardly decomposable organic compound, and the hardly decomposable organic compound is reduced. And a separation device for separating into a separated liquid phase.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, the oil used is not particularly limited, but preferably does not adversely affect the subsequent treatment. For example, when performing a chemical decomposition treatment, an oil that can be used as a diluent oil is desirable. After liquid-liquid extraction using an oil that is not suitable for chemical decomposition, the oil may be further extracted into another oil and treated.
The method of liquid-liquid extraction is not particularly limited, and a known method of contacting the liquid by shaking, stirring or the like, and separation by standing, centrifugation, membrane separation, filtration, or the like, and a combination thereof may be used. it can.
Detoxification methods for oils containing persistent organic chemicals include incineration and those approved by the Minister of the Environment as a method for decomposing polychlorinated biphenyls in laws and regulations related to waste treatment and cleaning. Good to use.
[0009]
As the "method of decomposing polychlorinated biphenyl", there are dechlorination decomposition method, hydrothermal oxidation decomposition method, reduction thermochemical decomposition method, ultraviolet ray decomposition method, etc. The treatment is carried out by outsourcing to a suitable treatment facility, and the treatment method is not particularly limited.
There is currently no facility that is permitted to incinerate PCBs, but persistent organic chemicals are harmless without secondary environmental pollution if properly treated in incineration facilities that take measures against dioxins. Can be processed.
As the waste liquid containing the hardly decomposable organic compound of the present invention, a condensed liquid obtained by evaporating and separating water from the soil containing the hardly decomposable organic compound, for decomposing oil containing the hardly decomposable organic compound, Washing wastewater resulting from washing of the water and treated oil generated as a result, or wood vinegar condensed during carbonization of substances containing the compound, leachate / rainwater drainage from contaminated soil, runoff / cleaning wastewater from storage locations And so on.
The hardly decomposable organic chlorine compounds that can be removed by the waste liquid treatment of the present invention include lipophilic and highly hydrophobic substances, for example,. Organic chlorine compounds such as PCB, dioxins and DDT, and agricultural chemicals.
[0010]
In the present invention, a waste liquid containing a hardly decomposable organic chlorine compound and oil are mixed, stirred, and allowed to stand, and then oil-water separation is performed in which the supernatant oil and the lower water are separately collected.
The oil used is not particularly limited, but preferably has a low density, a high boiling point and a high flash point. When the used oil is treated by the "method for decomposing polychlorinated biphenyls", it is desirable that the oil has properties that do not hinder the reaction of the method. Regarding the density, it is desirable that the difference is large in order to separate the specific gravity from water. As for the boiling point, it is desirable that the boiling point be high (the vapor pressure is low) in order to keep the oil concentration in the exhaust gas low in the working environment of the treatment facility. In addition, it is desirable that the flammability is low (high flash point) from the point of disaster prevention of the treatment facility, and it is 70 ° C or more (corresponding to the Fire Service Law Dangerous Goods Class 4 Class 3 Petroleum or Class 4 Petroleum). Is more desirable.
For example, in the treatment of a PCB-containing waste liquid, a mineral oil such as a transformer oil that can be used as a diluting oil for dechlorination decomposition, a hydrocarbon solvent, or the like can be suitably used.
In addition, when animal and vegetable oils and the like are used, a biodegradation treatment can be used for decomposing and removing oil remaining in water after the treatment, and there is an advantage that the treatment is facilitated.
The used oil can be reused while the POPs concentration in the oil is low. The limit concentration depends on the water / oil partition coefficient of the POPs to be removed, but also affects the status of other POPs and coexisting substances such as substances having a surface-active action.
[0011]
Stirring, standing, and oil / water separation may be performed in the same tank or separately. It is desirable to equip the vent pipe with a treatment device such as activated carbon adsorption in order to block the outside air and respond to fluctuations in the liquid level.
Further, it may be performed in a batch system or a continuous system.
The emulsion portion can be returned to the stirring tank without forcible separation. Further, the emulsion may be broken by adding an acid or the like or by heating to separate the emulsion. The portion that settles as sludge may be returned to stirring with the emulsion, or may be disposed separately.
By mixing the separated water with another oil and performing liquid-liquid extraction again, the concentration of the hardly decomposable organic compound in the water can be further reduced. The separated oil is further separated by standing still, and the portion containing water can be returned to the first separation tank or the stirring tank, and only the oil portion can be disposed.
In the case of a continuous method, for example, a method in which a mixed liquid is continuously supplied from a stirring tank to an oil / water separation tank, and oil and water are respectively extracted from predetermined heights can be used.
In the case of performing the batch system, for example, after standing still, the sedimentation sludge, water, emulsion part, and oil can be separated and discharged while visually confirming.
As the oil-water separation method, centrifugation may be performed in addition to gravity separation.
[0012]
FIG. 1 shows a schematic configuration diagram of a batch type processing apparatus. After the waste liquid and the oil are put into the mixing tank and stirred and mixed, the mixed liquid is put into a stationary tank and left still. After each phase is separated, the lower water phase is transferred to the treated water tank in sequence, the intermediate emulsion phase is returned to the mixing tank or waste liquid tank, and the upper oil phase is transferred to the waste oil tank.
FIG. 2 shows a schematic configuration diagram of a continuous two-stage processing apparatus. After the waste liquid and the oil are put into the mixing tank and agitated and mixed, the mixed liquid is continuously supplied to the oil / water separation tank, and the oil phase part is caused to flow out from the upper part and the water phase part is continuously flowed out from the lower part. The supply of the waste liquid and the oil to the mixing tank may be continuous or batchwise. The aqueous phase portion is further put into another mixing tank together with another oil, stirred and mixed, and then the mixed liquid is separated into oil and water in the same manner. Since the oil discharged from the upper portion has a low concentration of extracted POPs, it may be returned and used as the first-stage extraction oil. For the emulsion part in the middle part, the mixing tank is made to flow out continuously, to let out only the emulsion part for a certain time or when the emulsion part becomes large, or to discharge the whole liquid in the oil-water separation tank. Return to.
The supply from the mixing tank to the stationary tank or the oil / water separation tank, the transfer of the separated aqueous phase portion, the oil phase portion or the emulsion portion from the stationary tank or the oil / water separation tank may use power from a pump or the like, It may be carried out by gravity by making a difference in the height of each tank.
[0013]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to examples.
Example 1
Water containing 0.1 mg / L of PCB was added with hydrochloric acid as an emulsion inhibitor together with 1/10 amount of oil, the pH was adjusted to 3 or less, and the mixture was shaken and stirred for 5 minutes. When new wastewater was similarly treated with this separated oil and the wastewater was treated 60 times the amount of oil, the PCB concentration in the treated water became 0.0005 mg / L or less.
At this time, almost no emulsion was generated.
[0014]
【The invention's effect】
According to the treatment method of the present invention, it can be used even when the energy consumption is small and the concentration of the hardly decomposable organic compound in water is high.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram of an apparatus used for a waste liquid treatment method of the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram of another apparatus used in the waste liquid treatment method of the present invention.