【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光表示管等に使用される真空外囲器に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の真空外囲器として最も典型的なものとして、蛍光表示管に採用されている真空外囲器がある。この蛍光表示管の真空外囲器は、ソーダガラス等からなり表面に蛍光体発光陽極が厚膜印刷によって形成されたベース基板と、このベース基板上に固定され、枠状のスペーサガラスと板状のフロントガラスとによって形成されたフェースガラスとによって構成されている。しかしながら、この真空外囲器ではフェースガラスを、フロントガラスとスペーサガラスの融着によって形成しているので、製作が面倒な加熱融着工程が必要になっていた。そこで、スペーサガラスに替えて金属製のスペーサを用いて、加熱融着工程を必要としない製造方法が提案されている。
【0003】
すなわち、薄い帯状の金属板を打ち抜き加工、曲げ加工および溶接によって矩形を呈する枠状に形成した金属スペーサを用い、この金属スペーサに形成された対向する一対の間隔設定部にフロントガラスとベース基板とをそれぞれ低融点ガラスを介して融着したものである。(例えば、特許文献1参照。)。
また、表面の一部に金属膜が設けられたベースと、少なくとも開口端が金属によって形成された箱状のカバーとからなり、高真空中において、ベースの金属膜とカバーの開口端とを電子ビーム溶接によって接合したものもある。(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
【0005】
【特許文献1】
特願2001−55839号明細書および図面(段落「0031」な
いし「0035」、図5ないし図8)
【特許文献2】
特願2001−207579号明細書および図面(段落「0017」
および「0018」、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前者の構造については、スペーサを形成するのに絞り金型および折り曲げ金型を必要とする。スペーサはフロントガラスの外形に適合するように製作しなければならないために、フロントガラスの外形寸法が異なると、これに合わせてスペーサの外形寸法も異ったものを製作しなければならず、このために多数の金型を用意しなければならなかった。したがって、製造コストが増大するばかりか、形式が異なる種々の外形寸法をもつフロントガラスに対して、迅速かつ容易に対応することができないという問題があった。
また、後者においては、金属間どうしを電子ビーム溶接によって接合するために大気中で行うことができず高真空槽内において行う必要があるから、製造に必要な設備費が嵩むという問題があった。
【0007】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、第1の目的は製造コストの低減を図ることにある。また、第2の目的は形式などが異なりフロントガラスの外形寸法が異なるような場合でも容易に対応が可能な真空外囲器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、平板状に形成されたベース基板と、このベース基板上に被せられ平板状に形成されたフロントガラスと、これらフロントガラスとベース基板との間に介在し枠状に形成されたスペーサとによって構成した真空外囲器において、前記スペーサを金属によって形成し、このスペーサを、角部と角部間に介在する直線部とによって形成したものである。
したがって、直線部の長さを単に変えるだけで種々の外形寸法をもったフロントガラスに対応できる。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記角部と前記直線部との間を連結する連結部材を備えたものである。
したがって、連結部材によって角部と直線部との間に隙間が生じるのを防止できる。
【0010】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、前記スペーサおよび連結部材をコーティングガラスによって被覆したものである。
したがって、コーティングガラスによってスペーサの厚みが均一になるとともにスペーサの絶縁が図れる。
【0011】
また、請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記ベース基板と前記フロントガラスとの間をフリットガラスによって封着し、前記コーティングガラスの溶融温度を前記フリットガラスの溶融温度よりも高く設定したものである。
したがって、フロントガラスをベース基板に封着するときに、スペーサに被覆したコーティングガラスの溶融を阻止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明に係る真空外囲器を採用した蛍光表示管の分解斜視図、図2は同じく一部を破断して示す斜視図、図3は図2におけるIII−III 線断面図である。図4は同じく真空外囲器のスペーサの平面図、図5(a)は角部の平面図、同図(b)は同図(a)におけるV(b)−V(b) 線断面図である。図6(a)は同じく直線部の平面図、同図(b)は同図(a)におけるVI(b)−VI(b) 線断面図、図7(a)は同じく連結部材の平面図、同図(b)は同図(a)におけるVII(b)−VII(b) 線断面図である。図8は同じく角部と直線部を連結部材で連結した状態を一部破断して示す平面図、図9(a)は同じくスペーサをコーティングガラスで被覆した状態を一部破断して示す平面図、同図(b)は同図(a)におけるVIIII(b)−VIIII(b) 線断面図、同図(c)は同図(a)におけるVIIII(c)−VIIII(c)線断面図である。
【0013】
図1において、全体を符号1で示すものは、3極管構造のセグメント形の蛍光表示管であって、陽極組立体2とフレーム組立体4とフロントガラス6とを一体化することによって形成される。
【0014】
前記陽極組立体2には、図3に示すように、ソーダガラス等からなるベース基板としての陽極基板21が備えられており、この陽極基板21上には、カーボンペースト等を用いて厚膜印刷することによって導通接続配線22と端子部23とが形成されている。また、陽極基板21上には、絶縁性ペーストを用いて導通接続配線22を覆う絶縁層24が形成されている。
【0015】
この絶縁層24上には、Agペーストを用いて厚膜印刷することによって7個のセグメントを日の字形に配設した陽極25が形成され、この陽極25は絶縁層24内に形成されたスルーホールを介して導通接続配線22に電気的に接続されている。この陽極25上には、電気泳動法による電着または厚膜印刷法によって蛍光体26が塗布されており、アノード27が形成されている。29は低融点ガラスを介して陽極基板21に接着された排気管である。
【0016】
30はグリッドであって、ステンレス極薄板をフォトエッチングによりメッシュ状に形成されており、図1に示すように、両端部が断面クランク状に折り曲げ形成された脚部31,31が設けられている。
【0017】
図1に示すように、フレーム組立体4には、熱膨張係数が前記陽極基板21とフェースガラス6に近似した金属材料、例えば426合金(Fe−Ni−Cr合金)からなる薄板状のフレーム40が備えられている。このフレーム40は、連結部41と互いに対向するように設けられた陰極リード外部導出用支持板42,43とによって平面視略コ字状を呈しており、これら陰極リード外部導出用支持板42,43のそれぞれの開放端部を連結する線材44とフレーム40とによって枠状に形成されている。
【0018】
前記陰極リード外部導出用支持板42,43の連結部41側の端部には、それぞれフィラメント端子45,46が設けられ、これらフィラメント端子45,46の間に位置するように、連結部41には複数の信号・電源端子47が突設されている。これらフィラメント端子45,46と信号・電源端子47は、化学エッチング法によってフレーム40の不要部分を除去することによりフレーム40と一体に形成されている。このフレーム40は大気による酸化処理を行うことによって表面に酸化膜が形成されている。48は複数のフィラメントサポート、49はゲッターリングであって、これらフィラメントサポート48とゲッターリング49とは、一方の陰極リード外部導出用支持板43上にスポット溶接によって固定されている。
【0019】
フロントガラス6は、図1に示すように、平板状に形成され、後述するスペーサ7を介して陽極基板21上に固定される。
【0020】
次に、図4ないし図9を用いて、本発明の特徴であるスペーサについて説明する。
スペーサ7は、図4に示すように、426合金によって平面視において全体が矩形を呈する枠状に形成されており、4隅に設けた4個の角部71と、これら角部71間に設けた一対の直線部72A,72Aおよび一対の直線部72B,72Bとによって構成されている。
【0021】
4個の角部71は、すべて同じ形状に形成されており、図5(a)に示すように、平面視においてL字状に形成され、同図(b)に示すように、立設した間隔設定部71aと、この間隔設定部71aの両端を直角に折り曲げ形成された固定部71b,71cとによって、断面がコ字状を呈するように形成されている。固定部71b,71cの間隔設定部71aの内面からの突出量は長さWに形成され、両固定部71b,71cの互いの内面間の間隔は長さHに形成されている。
【0022】
一対の直線部72Aと一対の直線部72Bとは、全長が異なるだけで同じ断面形状と寸法を有し、図6(a)に示すように、平面視において直線状に形成されている。この直線部72A,72Bは、同図(b)に示すように、立設した間隔設定部72aと、この間隔設定部72aの両端を直角に折り曲げ形成された固定部72b,72cとによって断面がコ字状を呈するように形成されている。固定部72b,72cの間隔設定部72aの内面からの突出量は長さWに形成され、両固定部72b,72cの互いの内面間の間隔は長さHに形成されている。
【0023】
図7において、73は角部71と直線部72とを連結して一体化するための連結部材であって、同図(b)に示すように、立設した立設部73aと、この立設部73aの両端を直角に折り曲げ形成した折曲部73b,73cとによって構成されている。折曲部73b,73cの立設部73aの外面からの突出量は長さWに形成され、両折曲部73b,73cの互いの外面間の間隔は長さHに形成されている。
【0024】
したがって、この連結部材73の立設部73aを角部71および直線部72のそれぞれの間隔設定部71a,72aに対接させるようにして、連結部材73を角部71内および直線部72内に嵌入させると、両折曲部73b,73cの先端が、固定部71b,71cまたは固定部72b,72cから突出することなく、これら角部71内および直線部72内に嵌合する。
【0025】
次に、図4、図8および図9を用いて、スペーサ7の組立方法を説明する。
図4に示すように、4個の角部71と、これら4個の角部71間に一対の直線部72Aと一対の直線部72Bとを配置して、平面視において矩形の枠状に形成し、角部71と直線部72Aおよび角部71と直線部72Bとのそれぞれに重なるように連結部材73を配置する。
【0026】
すなわち、図8に示すように、角部71の一端部と直線部72Aの一端部との内側に連結部材73を嵌合させ、角部71の他端部と直線部72Bの一端部との内側に連結部材73を嵌合させる。角部71の間隔設定部71aと連結部材73の立設部73aとを溶接によって接合するとともに、直線部72Aの間隔設定部72aと連結部材73の立設部73aとを溶接によって接合することにより、角部71と直線部72Aとを連結部材73を介して連結し一体化する。このとき、角部71の一端と直線部72Aの一端との間に仮に隙間74が発生したとしても、この隙間74は連結部材73によって遮蔽される。
【0027】
角部71の間隔設定部71aと連結部材73の立設部73aとを溶接によって接合するとともに、直線部72Bの間隔設定部72aと連結部材73の立設部73aとを溶接によって接合することにより、角部71と直線部72Bとを連結部材73を介して連結し一体化する。このとき、角部71の他端と直線部72Bの一端との間に仮に隙間75が発生したとしても、この隙間75は連結部材73によって遮蔽される。
【0028】
次いで、図9に示すように、角部71、直線部72A,72Bおよび連結部材73の表裏全体にフリットガラスを塗布し、焼成することによりフリットガラスを溶融させ、コーティングガラス76によってスペーサ7の表裏全体を被覆する。フリットガラスが溶融するときに、表面張力によって、隙間74,75における溶融ガラスの厚みが増すので、この部分での気密性が充分に確保できる。また、スペーサ7全体をコーティングガラス76によって被覆することによって、金属製のスペーサ7に錆が発生するのを阻止できる。
【0029】
このような構成において、蛍光表示管1を組み立てるには、図1に示すように、陽極基板21の各アノード27に対応して4個のグリッド30を陽極基板21上に載置する。陽極基板21上には予め導電ペーストが塗布されており、グリッド30の脚部31,31をこれら導電ペーストに接着し、乾燥および焼成することにより、グリッド30が陽極基板21上に固定される。次いで、フレーム組立体4を陽極基板21上の所定位置に載置し、信号・電源端子47と陽極基板21の端子部23とを導電性ペーストを介して電気的に接続する。この状態で、フィラメントアンカー50とフィラメントサポート48間に張架された10本のフィラメント58は、アノード3の上方においてアノード3に対向配置される。
【0030】
しかる後、フロントガラス6とスペーサ7の固定部71b,72bとの接合部に非導電性接着剤としての低融点ガラス(フリットガラス)77を塗布する。同時に、スペーサ7の固定部71c,72cと陽極基板21とで、フレーム40とを挟むようにして、スペーサ7、陽極基板21およびフレーム40の接合部に非導電性接着剤としての低融点ガラス(フリットガラス)78を塗布しこれらを積層する。低融点ガラス77,78の融点は、上記コーティングガラス76の融点よりも低いものを使用している。
【0031】
これらを封止クリップで挟持した後、加熱炉に装填して低融点ガラス77,78を加熱焼成することにより、フロントガラス6、スペーサ7、陽極基板21およびフレーム40を一体的に接合して真空外囲器とする。このとき、低融点ガラス77,78の融点を、上記コーティングガラス76の融点よりも低いものを使用しているので、コーティングガラス76が溶融することはない。したがって、スペーサ7による真空外囲器内の気密性が保持される。次に、加熱炉から真空外囲器を取り出してその両側に突出しているフレーム40の不要部分を切断線80に沿って切断除去する。スペーサ7がコーティングガラス76によって被覆されて絶縁されているので、フィラメント端子45,46および信号・電源端子47間に電気リークが発生するようなことがない。
【0032】
次いで、真空外囲器を加熱しながら真空外囲器内の空気を排気管29を介して外部に排気することにより真空外囲器内を真空引きした後、排気管29を切断し切断部を閉塞して封止切りする。この後、ゲッターリング49を真空外囲器外から高周波誘導加熱よりフラッシュし、真空外囲器内の一部に金属バリウム膜を蒸着することにより、真空外囲器内の吸蔵ガスを吸着して電子放射に充分なところまで真空度を上げる。
【0033】
このように、本発明によれば、直線部72A,72Bの長さを変えることにより、種々の外形寸法をもつスペーサ7を作ることができる。したがって、フロントガラス6の外形寸法が異なり、これにともなってスペーサ7の外形寸法を変えなければならない場合にも、直線部72A,72Bの長さを変えることにより対応することができる。このため、角部71を形成する金型と直線部72A,72Bを形成する金型との2種類の金型によって、種々の外形寸法をもつフロントガラスに対応できるから、金型の制作費が低減し、製造コストを低減することができる。また、予め、種々の長さの直線部を用意しておくことにより、種々の外形寸法のフロントガラスに迅速かつ容易に対応することができる。
【0034】
なお、角部71の固定部71b,71cおよび直線部72A,72Bの固定部72b,72cに、陽極基板21とフロントガラス6をそれぞれ固定するようにしたが、間隔設定部71a,72aにフロントガラス6を固定し、固定部71b,71cの先端および固定部72b,72cの先端に陽極基板21を固定するようにしてもよい。また、角部71、直線部72A,72Bおよび連結部材73を断面がコ字状となるように形成したが、これに限定されることなく種々の設計変更が可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、製造コストの低減を図ることができるばかりではなく、種々の外形寸法をもつフロントガラスにも迅速かつ容易に対応することができる。
【0036】
また、請求項2または3に係る発明によれば、容器内の気密性が向上する。
【0037】
また、請求項3に係る発明によれば、スペーサと他の部品との間の絶縁性が向上する。
【0038】
また、請求項4に係る発明によれば、フリットガラスによって容器を封着しているときにコーティングガラスが溶融しないから、容器内の気密性と絶縁性が保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る真空外囲器を採用した蛍光表示管の分解斜視図である。
【図2】本発明に係る真空外囲器を採用した蛍光表示管の一部を破断して示す斜視図である。
【図3】図2におけるIII−III 線断面図である。
【図4】本発明に係る真空外囲器のスペーサの平面図である。
【図5】同図(a)は本発明に係る真空外囲器のスペーサにおける角部の平面図、同図(b)は同図(a)におけるV(b)−V(b) 線断面図である。
【図6】同図(a)は本発明に係る真空外囲器のスペーサにおける直線部の平面図、同図(b)は同図(a)におけるVI(b)−VI(b) 線断面図である。
【図7】同図(a)は本発明に係る真空外囲器のスペーサにおける連結部材の平面図、同図(b)は同図(a)におけるVII(b)−VII(b) 線断面図である。
【図8】本発明に係る真空外囲器のスペーサにおいて、角部と直線部を連結部材で連結した状態を一部破断して示す平面図である。
【図9】同図(a)は本発明に係る真空外囲器のスペーサをコーティングガラスで被覆した状態を一部破断して示す平面図、同図(b)は同図(a)におけるVIIII(b)−VIIII(b) 線断面図、同図(c)は同図(a)におけるVIIII(c)−VIIII(c) 線断面図である。
【符号の説明】
1…蛍光表示管、2…陽極組立体、4…フレーム組立体、6…フロントガラス、7…スペーサ、21…陽極基板、25…陽極、26…蛍光塗料、27…アノード、30…グリッド、40…フレーム、58…フィラメント、71…角部、72A,72B…直線部、73…連結部材、76…コーティングガラス、77,78…フリットガラス。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a vacuum envelope used for a fluorescent display tube or the like.
[0002]
[Prior art]
The most typical vacuum envelope of this type is a vacuum envelope employed in a fluorescent display tube. The vacuum envelope of this fluorescent display tube is made of soda glass or the like, and has a base substrate on the surface of which a phosphor light emitting anode is formed by thick film printing, a frame-shaped spacer glass and a plate-shaped spacer glass fixed on the base substrate. And a face glass formed by the front glass. However, in this vacuum envelope, since the face glass is formed by fusing the front glass and the spacer glass, a heat fusing step that is complicated to manufacture is required. In view of this, a manufacturing method has been proposed which uses a metal spacer instead of the spacer glass and does not require a heat fusion step.
[0003]
That is, using a metal spacer formed into a rectangular frame shape by punching, bending, and welding a thin band-shaped metal plate, a pair of opposed space setting portions formed on the metal spacer are provided with a windshield and a base substrate. Are fused via low melting point glass. (For example, refer to Patent Document 1).
Further, the base includes a base having a metal film provided on a part of the surface thereof, and a box-shaped cover having at least an opening end formed of metal. In a high vacuum, the base metal film and the opening end of the cover are electrically connected to each other. Some are joined by beam welding. (For example, see Patent Document 2).
[0004]
The applicant has not found any prior art documents related to the present invention other than the prior art documents specified by the prior art document information described in this specification by the time of filing.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application No. 2001-55839 and drawings (paragraphs “0031” to “0035”, FIGS. 5 to 8)
[Patent Document 2]
Japanese Patent Application No. 2001-207579 specification and drawings (paragraph "0017")
And “0018”, FIG. 1)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The former structure requires a drawing die and a bending die to form the spacer. Since the spacer must be manufactured so as to match the external shape of the windshield, if the external size of the windshield is different, the external size of the spacer must be manufactured in accordance with this. In order to do so, many molds had to be prepared. Therefore, there is a problem that not only the manufacturing cost is increased but also it is not possible to quickly and easily cope with windshields having various external dimensions of different types.
Further, in the latter, there is a problem that the equipment cost required for the production increases because it cannot be performed in the air to join the metals by electron beam welding and must be performed in a high vacuum chamber. .
[0007]
The present invention has been made in view of the above-mentioned conventional problems, and a first object is to reduce the manufacturing cost. Another object of the present invention is to provide a vacuum envelope that can easily cope with a case where the external dimensions of the windshield are different due to different types or the like.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the invention according to claim 1 includes a base substrate formed in a flat plate shape, a front glass formed on the base substrate and formed in a flat plate shape, A vacuum envelope formed by a frame-shaped spacer interposed therebetween, wherein the spacer is formed of metal, and the spacer is formed by a corner portion and a linear portion interposed between the corner portions. It is.
Therefore, it is possible to cope with windshields having various external dimensions simply by changing the length of the straight portion.
[0009]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the invention, there is provided a connecting member for connecting the corner portion and the straight portion.
Therefore, it is possible to prevent a gap from being formed between the corner portion and the straight portion by the connecting member.
[0010]
The invention according to claim 3 is the invention according to claim 1 or 2, wherein the spacer and the connecting member are covered with coating glass.
Therefore, the thickness of the spacer can be made uniform and the insulation of the spacer can be achieved by the coating glass.
[0011]
The invention according to claim 4 is the invention according to claim 3, wherein the base substrate and the windshield are sealed with frit glass, and the melting temperature of the coating glass is set to be lower than the melting temperature of the frit glass. Is also set higher.
Therefore, when sealing the windshield to the base substrate, it is possible to prevent the coating glass coated on the spacer from melting.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is an exploded perspective view of a fluorescent display tube employing a vacuum envelope according to the present invention, FIG. 2 is a partially cutaway perspective view, and FIG. 3 is a sectional view taken along line III-III in FIG. . FIG. 4 is a plan view of a spacer of the vacuum envelope, FIG. 5A is a plan view of a corner, and FIG. 4B is a sectional view taken along line V (b) -V (b) in FIG. It is. FIG. 6A is a plan view of the straight line portion, FIG. 6B is a cross-sectional view taken along the line VI (b) -VI (b) in FIG. 6A, and FIG. FIG. 2B is a sectional view taken along the line VII (b) -VII (b) in FIG. FIG. 8 is a partially cutaway plan view showing a state in which the corners and the straight part are connected by a connecting member, and FIG. 9A is a plan view showing a state in which the spacers are also covered with coating glass. FIG. 3B is a sectional view taken along the line VIIII (b) -VIIII (b) in FIG. 3A, and FIG. 3C is a sectional view taken along the line VIIII (c) -VIIII (c) in FIG. It is.
[0013]
In FIG. 1, what is indicated by reference numeral 1 is a segment-type fluorescent display tube having a triode structure, which is formed by integrating an anode assembly 2, a frame assembly 4, and a windshield 6. You.
[0014]
As shown in FIG. 3, the anode assembly 2 is provided with an anode substrate 21 as a base substrate made of soda glass or the like, and a thick film is printed on the anode substrate 21 using a carbon paste or the like. By doing so, the conductive connection wiring 22 and the terminal portion 23 are formed. In addition, an insulating layer 24 that covers the conductive connection wiring 22 is formed on the anode substrate 21 using an insulating paste.
[0015]
On this insulating layer 24, an anode 25 having seven segments arranged in the shape of a star is formed by thick-film printing using an Ag paste, and the anode 25 is formed through the through-hole formed in the insulating layer 24. It is electrically connected to the conductive connection wiring 22 via the hole. A phosphor 26 is applied on the anode 25 by electrodeposition by an electrophoresis method or a thick film printing method, and an anode 27 is formed. Reference numeral 29 denotes an exhaust pipe adhered to the anode substrate 21 via low-melting glass.
[0016]
Numeral 30 denotes a grid, which is formed by meshing a stainless steel ultra-thin plate by photo-etching. As shown in FIG. .
[0017]
As shown in FIG. 1, the frame assembly 4 includes a thin frame 40 made of a metal material having a thermal expansion coefficient similar to that of the anode substrate 21 and the face glass 6, for example, a 426 alloy (Fe—Ni—Cr alloy). Is provided. The frame 40 has a substantially U-shape in plan view due to the connecting portion 41 and the cathode lead external lead-out support plates 42 and 43 provided so as to face each other. 43 is formed in a frame shape by a wire 44 and a frame 40 connecting the respective open ends.
[0018]
At the ends of the cathode lead external lead-out support plates 42, 43 on the connecting portion 41 side, filament terminals 45, 46 are provided, respectively, and the connecting portion 41 is provided between the filament terminals 45, 46 so as to be located between the filament terminals 45, 46. Has a plurality of signal / power supply terminals 47 protruding therefrom. The filament terminals 45 and 46 and the signal / power supply terminal 47 are formed integrally with the frame 40 by removing unnecessary portions of the frame 40 by a chemical etching method. An oxide film is formed on the surface of the frame 40 by performing an oxidation process using the atmosphere. Reference numeral 48 denotes a plurality of filament supports, and 49 denotes a getter ring. The filament support 48 and the getter ring 49 are fixed on one of the cathode lead external lead-out support plates 43 by spot welding.
[0019]
The windshield 6 is formed in a flat plate shape as shown in FIG. 1, and is fixed on the anode substrate 21 via a spacer 7 described later.
[0020]
Next, a spacer which is a feature of the present invention will be described with reference to FIGS.
As shown in FIG. 4, the spacer 7 is formed of a 426 alloy in a frame shape having a rectangular shape as a whole in plan view, and is provided with four corners 71 provided at four corners and between these corners 71. And a pair of linear portions 72A, 72A and a pair of linear portions 72B, 72B.
[0021]
The four corner portions 71 are all formed in the same shape, are formed in an L shape in plan view as shown in FIG. 5A, and are erected as shown in FIG. The interval setting portion 71a and the fixing portions 71b and 71c formed by bending both ends of the interval setting portion 71a at right angles are formed so as to have a U-shaped cross section. The amount of protrusion of the fixed portions 71b and 71c from the inner surface of the interval setting portion 71a is formed to have a length W, and the distance between the inner surfaces of both fixed portions 71b and 71c is formed to be length H.
[0022]
The pair of linear portions 72A and the pair of linear portions 72B have the same cross-sectional shape and dimensions except for the total length, and are formed linearly in plan view as shown in FIG. As shown in FIG. 7B, the straight portions 72A and 72B have a cross section formed by a standing interval setting portion 72a and fixed portions 72b and 72c formed by bending both ends of the interval setting portion 72a at right angles. It is formed so as to have a U-shape. The amount of protrusion of the fixing portions 72b and 72c from the inner surface of the interval setting portion 72a is formed to have a length W, and the distance between the inner surfaces of both fixing portions 72b and 72c is formed to be length H.
[0023]
In FIG. 7, reference numeral 73 denotes a connecting member for connecting and integrating the corner portion 71 and the linear portion 72, and as shown in FIG. It is constituted by bent portions 73b and 73c formed by bending both ends of the setting portion 73a at right angles. The protruding amount of the bent portions 73b and 73c from the outer surface of the upright portion 73a is formed to have a length W, and the interval between the outer surfaces of both the bent portions 73b and 73c is formed to have a length H.
[0024]
Therefore, the connecting member 73 is placed in the corner 71 and the straight portion 72 such that the upright portion 73a of the connecting member 73 is brought into contact with the respective interval setting portions 71a and 72a of the corner 71 and the straight portion 72. When fitted, the front ends of the two bent portions 73b, 73c fit in the corner portion 71 and the straight portion 72 without protruding from the fixed portions 71b, 71c or the fixed portions 72b, 72c.
[0025]
Next, a method of assembling the spacer 7 will be described with reference to FIGS.
As shown in FIG. 4, four corner portions 71, a pair of straight portions 72A and a pair of straight portions 72B are arranged between the four corner portions 71, and formed in a rectangular frame shape in plan view. Then, the connecting member 73 is arranged so as to overlap the corner 71 and the straight portion 72A and the corner 71 and the straight portion 72B.
[0026]
That is, as shown in FIG. 8, the connecting member 73 is fitted inside one end of the corner 71 and one end of the straight part 72A, and the other end of the corner 71 and one end of the straight part 72B are connected. The connecting member 73 is fitted inside. By joining the interval setting portion 71a of the corner portion 71 and the standing portion 73a of the connecting member 73 by welding, and joining the interval setting portion 72a of the straight portion 72A and the standing portion 73a of the connecting member 73 by welding. The corner portion 71 and the straight portion 72A are connected via a connecting member 73 to be integrated. At this time, even if a gap 74 is generated between one end of the corner portion 71 and one end of the linear portion 72A, the gap 74 is blocked by the connecting member 73.
[0027]
By joining the interval setting portion 71a of the corner portion 71 and the standing portion 73a of the connecting member 73 by welding, and joining the interval setting portion 72a of the straight portion 72B and the standing portion 73a of the connecting member 73 by welding. , The corner portion 71 and the straight portion 72B are connected via a connecting member 73 to be integrated. At this time, even if a gap 75 is generated between the other end of the corner portion 71 and one end of the linear portion 72B, the gap 75 is blocked by the connecting member 73.
[0028]
Next, as shown in FIG. 9, frit glass is applied to the entire front and back of the corner portion 71, the straight portions 72 </ b> A and 72 </ b> B, and the connecting member 73, and is baked to melt the frit glass. Cover the whole. When the frit glass is melted, the thickness of the molten glass in the gaps 74 and 75 increases due to the surface tension, so that the airtightness in this portion can be sufficiently ensured. Further, by covering the entire spacer 7 with the coating glass 76, rust can be prevented from being generated on the metal spacer 7.
[0029]
In such a configuration, to assemble the fluorescent display tube 1, as shown in FIG. 1, four grids 30 are mounted on the anode substrate 21 corresponding to the respective anodes 27 of the anode substrate 21. A conductive paste is applied in advance on the anode substrate 21, and the grids 30 are fixed on the anode substrate 21 by bonding the legs 31, 31 of the grid 30 to the conductive paste, drying and firing. Next, the frame assembly 4 is placed at a predetermined position on the anode substrate 21, and the signal / power supply terminals 47 are electrically connected to the terminal portions 23 of the anode substrate 21 via a conductive paste. In this state, the ten filaments 58 stretched between the filament anchor 50 and the filament support 48 are arranged above the anode 3 so as to face the anode 3.
[0030]
Thereafter, a low-melting glass (frit glass) 77 as a non-conductive adhesive is applied to the joint between the front glass 6 and the fixing portions 71b and 72b of the spacer 7. At the same time, the frame 40 is sandwiched between the fixing portions 71c and 72c of the spacer 7 and the anode substrate 21, and a low-melting glass (frit glass) as a non-conductive adhesive is applied to the joint between the spacer 7, the anode substrate 21 and the frame 40. ) 78 is applied and these are laminated. The melting points of the low-melting glasses 77 and 78 are lower than the melting point of the coating glass 76.
[0031]
After sandwiching them with a sealing clip, they are loaded into a heating furnace and the low-melting glass 77, 78 is heated and fired, whereby the windshield 6, the spacer 7, the anode substrate 21 and the frame 40 are integrally joined to form a vacuum. Envelope. At this time, since the melting points of the low melting point glasses 77 and 78 are lower than the melting point of the coating glass 76, the coating glass 76 does not melt. Therefore, the airtightness in the vacuum envelope by the spacer 7 is maintained. Next, the vacuum envelope is taken out of the heating furnace, and unnecessary portions of the frame 40 protruding on both sides thereof are cut and removed along the cutting line 80. Since the spacer 7 is covered and insulated by the coating glass 76, no electric leakage occurs between the filament terminals 45 and 46 and the signal / power supply terminal 47.
[0032]
Next, the inside of the vacuum envelope is evacuated by evacuating the air inside the vacuum envelope to the outside through the exhaust pipe 29 while heating the vacuum envelope, and then the exhaust pipe 29 is cut to cut the cut portion. Close and cut off. Thereafter, the getter ring 49 is flushed from outside the vacuum envelope by high-frequency induction heating, and a metal barium film is deposited on a part of the vacuum envelope to adsorb the occluded gas in the vacuum envelope. Raise the vacuum to a point sufficient for electron emission.
[0033]
As described above, according to the present invention, the spacers 7 having various external dimensions can be manufactured by changing the lengths of the linear portions 72A and 72B. Therefore, even when the outer dimensions of the windshield 6 are different and the outer dimensions of the spacer 7 must be changed accordingly, it can be dealt with by changing the lengths of the straight portions 72A and 72B. For this reason, it is possible to cope with windshields having various external dimensions by using two types of molds, a mold forming the corner portion 71 and a mold forming the straight portions 72A and 72B. And the manufacturing cost can be reduced. In addition, by preparing straight portions having various lengths in advance, it is possible to quickly and easily cope with windshields having various external dimensions.
[0034]
Although the anode substrate 21 and the windshield 6 are fixed to the fixing portions 71b and 71c of the corner portion 71 and the fixing portions 72b and 72c of the straight portions 72A and 72B, respectively, the windshield is attached to the interval setting portions 71a and 72a. 6 may be fixed, and the anode substrate 21 may be fixed to the distal ends of the fixing portions 71b and 71c and the distal ends of the fixing portions 72b and 72c. Further, the corners 71, the straight portions 72A and 72B, and the connecting member 73 are formed to have a U-shaped cross section. However, the present invention is not limited to this, and various design changes can be made.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, not only the manufacturing cost can be reduced, but also it is possible to quickly and easily cope with windshields having various external dimensions.
[0036]
Further, according to the invention according to claim 2 or 3, the airtightness in the container is improved.
[0037]
Further, according to the third aspect of the invention, the insulation between the spacer and another component is improved.
[0038]
According to the fourth aspect of the present invention, since the coating glass does not melt when the container is sealed with the frit glass, the airtightness and the insulating property in the container are maintained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of a fluorescent display tube employing a vacuum envelope according to the present invention.
FIG. 2 is a partially cutaway perspective view showing a fluorescent display tube employing the vacuum envelope according to the present invention.
FIG. 3 is a sectional view taken along line III-III in FIG. 2;
FIG. 4 is a plan view of a spacer of the vacuum envelope according to the present invention.
5A is a plan view of a corner of a spacer of the vacuum envelope according to the present invention, and FIG. 5B is a cross-sectional view taken along line V (b) -V (b) in FIG. FIG.
FIG. 6A is a plan view of a linear portion in a spacer of the vacuum envelope according to the present invention, and FIG. 6B is a cross-sectional view taken along the line VI (b) -VI (b) in FIG. FIG.
FIG. 7A is a plan view of a connecting member of the spacer of the vacuum envelope according to the present invention, and FIG. 7B is a cross-sectional view taken along the line VII (b) -VII (b) in FIG. FIG.
FIG. 8 is a partially cutaway plan view showing a state in which a corner and a straight portion are connected by a connecting member in the spacer of the vacuum envelope according to the present invention.
FIG. 9 (a) is a partially cutaway plan view showing a state where the spacer of the vacuum envelope according to the present invention is covered with coating glass, and FIG. 9 (b) is a view VIIII in FIG. 9 (a). (B) -VIIII (b) sectional view, and FIG.3 (c) is a sectional view taken along line VIIII (c) -VIIII (c) in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Fluorescent display tube, 2 ... Anode assembly, 4 ... Frame assembly, 6 ... Windshield, 7 ... Spacer, 21 ... Anode substrate, 25 ... Anode, 26 ... Fluorescent paint, 27 ... Anode, 30 ... Grid, 40 ... frame, 58 ... filament, 71 ... corner, 72A, 72B ... linear part, 73 ... connecting member, 76 ... coating glass, 77,78 ... frit glass.