【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体の保護膜に使用される感光性耐熱性樹脂組成物に関する。特に電極の汚染が少なく、高い信頼性を与える感光性耐熱性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体や電子機器などの小型化、薄膜化に伴い、半導体装置のパッド部分にバンプと言われる半田や金で形成された凸に出た端子を形成し、これと基板を直接、面接合することがフリップチップ技術として行われている。
【0003】
このようなバンプのついた半導体装置の製造方法としては、バンプを形成して接合する場合、半導体素子の回路を形成した後、半田や金によるバンプを形成して、これを実装することが広く行われている。しかし、このような方法では、半導体素子と基板の接合時に、半導体素子の内部を保護している窒化ケイ素などで形成されているパッシベーション膜が基板と接触してクラックが入り、半導体素子の信頼性低下の問題となっていた。これを回避するために、ポリイミドなどの耐熱性の有機樹脂でバンプ以外の部分を覆うことが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
このような耐熱性の有機樹脂としては、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリフェニレン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、アラミド、ポリシロキサン、芳香族ポリエステル、ポリフェニレンエーテルなどが知られていた。しかしながら、このような樹脂は一般的に感光性が無く、半導体チップ上に必要なパターンを形成するためには、フォトレジストをマスクにしてエッチングするなどの長い工程が必要であった。
【0005】
このような改良のため、感光性ポリイミド前駆体、感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体が知られている。これらを使用すると必要な耐熱性樹脂のパターンを形成することができる。しかし、感光性を付与したために、付与する前のものに較べるとガラス転移温度が低くなることや、耐薬品性が低下するという問題があった。特に耐薬品性の低下はバンプを形成する半導体では深刻な問題である。バンプを形成するとき、外部との接続のための半田付けを行う際に、バンプ表面の活性化のためにフラックス処理を行うのが一般的であるが、感光性を付与した耐熱性樹脂膜ではクラックが入るなどの問題があり、適用することは困難であった。なお、フラックス処理は通常、バンプ表面を、有機酸などの溶液で250℃以上の温度で10秒程度処理する方法で実施する。
【0006】
また、耐薬品性を向上させるため、400℃近い高温で熱処理をして、強制的に架橋して耐薬品性を高めるなどの方法も知られているが、このような方法では、半導体素子の特性が変わる恐れがあり、また、耐熱性樹脂膜の着色が激しくなり組み立て工程で良品と不良品の認識が困難になるなどの問題がある。
【0007】
そこで、耐薬品性の改良のために、感光性のポリイミド前駆体などに架橋成分を添加する方法が知られている(例えば特許文献2参照)。しかし、この方法では、シリコンや特に金属といった基材との接着が悪くなる問題があり、耐薬品性と接着性を両立させることは出来ていなかった。
【0008】
さらに、この方法を用いると、現像後にスカムが残り易く、バンプ表面が多量の有機物で汚染されるために、接触抵抗が大きくなり、酸素プラズマ処理などにより有機物を分解除去する必要があった。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−274185号公報(2頁)
【0010】
【特許文献2】
特開2000−221677号公報(5頁)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況に鑑み、本発明の目的は、金属上の有機物による汚染を最小限にとどめ、半導体素子の金属電極の電気抵抗の増加を最小限にすると同時に、その後の工程にも耐える十分な耐薬品性、金属との接着性を有する電子部品用感光性耐熱性樹脂組成物を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、耐熱性樹脂、紫外線または化学線照射により酸を発生する化合物、および金属との接着性改良成分を含む組成物であって、前記耐熱性樹脂の熱分解温度が300℃以上である電子部品用感光性耐熱性樹脂組成物である。
【0013】
また、一般式(1)で表される樹脂、紫外線または化学線照射により酸を発生する化合物、金属との接着改良成分、および硬化促進剤を含む組成物であって、該樹脂の硬化後の熱分解温度が300℃以上である電子部品用感光性耐熱性樹脂前駆体組成物である。
【0014】
【化2】
【0015】
(R1は炭素数2〜30の2価から6価の有機基、R2は炭素数2〜40の2価から6価の有機基。R3、R4は水素、炭素数1〜20の1価の有機基、酸またはアルカリにより脱離する基から選ばれる少なくとも1種を含む基。Y、Zは水酸基、エーテル基、アミノ基、アミド基、チオール基、チオエーテル基から選ばれる少なくとも1つを含む1価の基。a、b、c、dは0〜4の整数であり、a+b+c+d>0。nは10から100万までの整数である。)
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明における耐熱性樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾイミダゾール、アラミドなどを挙げることができる。すなわち、熱分解温度が300℃以上の耐熱性樹脂を使用する必要がある。
【0017】
このような耐熱性樹脂に紫外線または化学線により酸を発生する化合物を加えることで、光照射部のみに酸が発生し、この酸と現像液で使用するアルカリ水溶液が塩を形成し、耐熱性樹脂の極性部分であるカルボニル基、スルホン基、アミド基などを攻撃し、ポリマーの結合が切断され、現像液に可溶になる。
【0018】
本発明の電子部品用耐熱性樹脂前駆体組成物に使用するベースポリマーとしては、一般式(1)のものが好ましく使用される。
【0019】
【化3】
【0020】
(R1は炭素数2〜30の2価から6価の有機基、R2は炭素数2〜40の2価から6価の有機基。R3、R4は水素、炭素数1〜20の1価の有機基、酸またはアルカリにより脱離する基から選ばれる少なくとも1種を含む基。Y、Zは水酸基、エーテル基、アミノ基、アミド基、チオール基、チオエーテル基から選ばれる少なくとも1つを含む1価の基。a、b、c、dは0〜4の整数であり、a+b+c+d>0。nは10から100万までの整数である)。
【0021】
このようなポリマーは加熱処理により脱水閉環が起こり、閉環後の耐薬品性が大幅に向上し、実際に半導体装置を作る際に行われるフラックス処理などの工程に耐えることが出来る。
【0022】
一般式(1)においてR1を含む基は、ジカルボン酸残基、トリカルボン酸残基、テトラカルボン酸残基などを表している。このような成分としては、イソフタール酸、テレフタール酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、ジフェニルヘキサフルオロプロパンジカルボン酸、1,2−ジカルボキシナフタレン、1,3−ジカルボキシナフタレン、1,4−ジカルボキシナフタレン、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、1,8−ジカルボキシナフタレン、2,3−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレン、2,7−ジカルボキシナフタレンなどの芳香族ジカルボン酸、シクロヘキシルジカルボン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、ジシクロヘキシルメタンジカルボン酸、ブタンジカルボン酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、ベンゾフェノントリカルボン酸、ジフェニルスルホントリカルボン酸、ジフェニルヘキサフルオロトリカルボン酸などの芳香族トリカルボン酸、シクロヘキシルトリカルボン酸、ジシクロヘキシルメタントリカルボン酸、ブタントリカルボン酸、シクロブタントリカルボン酸、シクロペンタントリカルボン酸などの脂肪族トリカルボン酸、ピロメリット酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ジフェニルスルホンテトラジカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ジフェニルヘキサフルオロプロパンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸、シクロヘキシルテトラカルボン酸、ジシクロヘキシルメタンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロブタンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸などの残基を挙げることができるが、これら以外のものも使用することができる。例えば、水酸基を有するヒドロキシイソフタール酸、ヒドロキシナフタレンジカルボン酸、ヒドロキシトリメリット酸、ヒドロキシベンゾフェノンテトラカルボン酸、などである。
【0023】
R2を含む基はは、ジアミン成分の残基を表している。このようなものとしては、フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンジアミノジフェニルスルフィド、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンチジン、ビス(アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(アミノフェノキシ)ジフェニルメタン、ビス(アミノフェノキシ)ジフェニルプロパン、ビス{(アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、ジメチル−ジアミノビフェニル、ジエチル−ジアミノビフェニル、テトラメチル−ジアミノビフェニル、ビス(トリフルオロメチル)ジアミノビフェニル、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物や、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの残基を挙げることができるが、これら以外のものも使用することができる。例えば、水酸基を有するジアミン化合物としては、ジヒドロキシジアミノベンゼン、ジヒドロキシジアミノビフェニル、ビス(アミノヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(ヒドロキシアミノフェニル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
【0024】
さらにこれらのジアミン成分に1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなどのシリコン成分を含んだジアミンをジアミン成分の1〜30モル%共重合し、シリコン基板との接着改良に用いることもできる。
【0025】
シリコンやセラミック基板との接着性を向上させるために、R1成分の1〜10モル%をシロキサン構造を有したジカルボン酸やテトラカルボン酸として変性すること、R2成分にシロキサン構造を有したジアミンを1〜20モル%変性すること、あるいはアミノプロピルトリアルコキシシラン、アミノフェノキシトリアルコキシシラン、あるいはこれらとジカルボン酸、トリメリット酸などのトリカルボン酸、テトラカルボン酸と反応したものをポリマーに対して1〜20重量%加えることができ、好ましく使用される。
【0026】
本発明で使用する上記一般式(1)で表される樹脂は、硬化後の熱分解温度が300℃以上であることが必要である。ここで、硬化条件としては280℃、60分が標準的な条件として例示される。
【0027】
その他のポリマーでも熱分解温度が300度以上のポリマーであれば好ましく使用することができる。このような例としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂などである。また、耐熱性樹脂と前駆体を共重合、混合などして使用することもできる。
【0028】
さらに、トリメトキシアミノプロピルシラン、トリメトキシエポキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシチオールプロピルシランなどのシランカップリング剤、一般式(1)のR3を含む基として、ビス(アミノ−ヒドロキシフェニル)ジメチルシランなどのシリコン原子含有ビスアミノフェノール、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アニリノ)テトラメチルジシロキサンなどのジアミン化合物をR3を含む基の1〜30モル%共重合すること、あるいはケイ素原子を含んだポリイミド樹脂あるいはポリイミド前駆体を加えることで、基板に対する接着性を高めるとともに、酸素プラズマ耐性、UVオゾン耐性を高めることができる。
【0029】
本発明に使用する紫外線または化学線照射により酸を発生する化合物としては、例えば、4−ナフトキノンジアジドスルホン酸、5−ナフトキノンジアジドスルホン酸、6−ナフトキノンジアジドスルホン酸のフェノール、ポリフェノール類とのエステル化合物、オニウム塩、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、ジアゾメタン化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、スルホンイミド化合物などが挙げられ、これらの1種以上を樹脂に対して0.5〜40重量%混合することが好ましい。このような化合物は紫外線などの化学線照射により分解が起こり、酸を発生する。
【0030】
さらに本発明では現像液に対する溶解速度を適当な範囲に調整するために、ポリフェノール化合物やポリアミド酸やポリヒドロキシアミドのオリゴマー、多分岐オリゴマーなどを樹脂に対して1〜20重量%加えることができる。
【0031】
本発明の組成物には、金属との接着性改良成分を添加する必要がある。具体的には、金属と200℃以上の高温処理で錯体を形成するシアノ基、アミノ基、チオール基やそれらの誘導体基と耐熱性樹脂と反応するアミノ基、カルボキシル基、エステル基、水酸基、スルホニル基などを有した化合物を樹脂に対して0.5〜20重量%添加することが好ましい。0.5%未満では効果が得にくく、20重量%を越えると、耐薬品性、耐熱性が低下し、クラック、バンプの汚染の原因となることがある。これらの化合物として特に好ましいものは、ジシアノアニリン、ジチオ安息香酸、シアノフェノール、アミノシアノプロパン、アミノチオフェノール、チオシアノプロパン、エチレンジアミン、エチレンジアミンジアセテート、エチレンジアミン4酢酸、シアノフェニルスルホン酸、チオフェニルカルボン酸などである。特に、アミノシアノプロパン、アミノチオフェノール、チオシアノプロパン、エチレンジアミン、エチレンジアミンジアセテートなどが好ましい。なお、金属の活性面に付着して、接着性を向上させると言われているベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾールなどは効果がなく使用できない。
【0032】
本発明の耐熱性樹脂前駆体組成物には、金属との反応を抑えて金属表面を清浄な状態に保ち、耐薬品性を高めるために、硬化促進剤を添加する必要がある。硬化促進剤は、好ましくは本発明の耐熱性樹脂組成物にも添加される。硬化促進剤としては、エチニル基、ビニル基、メチロール基、メトキシメチロール基などの基を1〜6個有した化合物を樹脂前駆体に対して1〜15重量%加えるのが好ましい。また、耐熱性樹脂と反応するアミノ基、カルボキシル基、エステル基、水酸基などを有していても良い。このような化合物は1%未満では効果が得にくく、15重量%を越えると、基板や金属との接着が低下する恐れがある。このような化合物としては、ジエチニルベンゼン、エチニルアニリン、エチニルフタル酸、エチニルフェノール、ビニルアニリン、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、ジメチルロールベンゼン、ジメチロールアセトアニリド、ジメチロール安息香酸メチル、ヒドロキシメチルベンゼンジメチロール、ビス[(ヒドロキシ−ヒドロキシメチル−ジメチルフェニル)メチル]シクロヘキシルフェノール、ヒドロキシベンゼントリメチロール、ジメチルトリヒドロキシメチルフェノール、(テトラヒドロキシメチ)ベンゼンジオール、メチレンビス[ビス(ヒドロキシメチル)フェノール]、メチレンビス[メチル−ヒドロキシメチルフェノール]、アルキル化メラミン化合物として、ニカラックMW−30HM、MW−100HM、MX−750LM(以上、三和ケミカル(株)製)、アルキル化尿素化合物として、ニカラックMX−270、MX−280、MX−290(以上、三和ケミカル(株)製)などがある。
【0033】
このような化合物は、例えば、ビニル基、エチニル基、メチロール基などは、その基同士で化学反応をするとともに、耐熱性樹脂に含まれているアミド基、アミノ基、ヒドロキシル基などと反応するために、耐熱性樹脂同士の結びつきを強め、優れた耐薬品性を与えるのである。
【0034】
硬化促進剤の添加で、感光性耐熱性樹脂前駆体組成物、感光性耐熱性樹脂組成物を硬化させた後の膜は、メッキ液や半田付けに使用するフラックス処理、基板に実装した後の洗浄処理に対する耐性を発現し、高い信頼性を与える。また、例えば、250℃のような比較的低温の熱処理でも熱処理温度と同等の240℃以上のガラス転移温度になることができる。このガラス転移温度が240℃未満であると、その後の半田付けなどの工程で樹脂の変形が大きくなることがある。より好ましくはガラス転移温度は250℃以上である。
【0035】
上記した成分を含むことにより、熱処理後に金属表面の汚染がほとんど見られない感光性耐熱性樹脂組成物または感光性耐熱性樹脂前駆体組成物を得ることが出来る。本発明の組成物には、本発明の効果を損なわない限り、その他の樹脂成分や補強材、耐候剤等の添加剤等を加えることもできる。
【0036】
次に、本発明の半導体素子の製造方法について記載する。
【0037】
まず、上記した原料を溶解する溶媒を加えワニスを作製する。溶媒としては、例えば、ガンマブチロラクトンなどの環状エステル類、環状ケトン類などが好ましく使用される。N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなどの溶媒を使用すると、金属類の溶解性が大きく、汚染が組成物全体に及ぶ恐れがある。
【0038】
ワニスの塗布方法としては特に限定されないが、例えば、スピンコート、スプレー、スクリーン印刷、ディップ、スリット塗布、電着などの方法を用いることができる。
【0039】
ワニスを金属電極を有する基板上に塗布後、溶媒の乾燥などのためにプリベーク工程を入れる。プリベークの条件としては50℃から150℃の範囲で行う。プリベークに使用する機器は特に限定されず、例えば、ホットプレートを使用することができ、その場合は、好ましくは30秒から20分、また、オーブンを使用する場合、好ましくは5分〜2時間の範囲で処理することができる。
【0040】
金属電極に使用する金属は特に限定されないが、好ましくは金を主成分とする電極である。ここで、主成分とは70重量%以上であることを言う。より好ましくは、18金以上の金電極である。
【0041】
基板に使用する材料は特に限定されないが、シリコン製またはセラミックス製基板が好ましく使用される。
【0042】
次に露光する。露光条件は特に限定されないが、好ましくは、全面を弱く露光する。露光する波長は、感光する感度のある範囲であればいずれでもかまわないが、一般に超高圧水銀灯のg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)などが用いられる。これ以外に、KrFエキシマーによる紫外線(248nm)、アルゴンレーザー(532nm)などを用いることもできる。
【0043】
露光後に、現像を行い、金属電極上の樹脂組成物を溶解除去し金属電極の表面を露出させる。露出させる厚みは0.5μmから50μm程度が好ましい。さらに好ましくは、残存する部分の膜厚が2μm以上あることが望ましい。
【0044】
現像液の例としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、モノエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、コリンなどの有機アルカリ水溶液、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの無機アルカリ水溶液、酢酸、安息香酸、シュウ酸などの有機酸の水溶液、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸の水溶液、双極性非プロトン溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトンなどに、メタノール、エタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類を混合したものなどが挙げられる。特にアルカリ水溶液が好ましく用いられている。
【0045】
金属電極の表面を露出させた後、残存した膜を熱処理、電磁波処理、薬品処理、紫外線処理などを行い、耐薬品性のある膜に変換する。熱処理を行う場合、好ましくは150℃から450℃の範囲でオーブンを使用する場合、最高温度で5分〜2時間処理を行う。ホットプレート処理の場合、好ましくは最高温度で30秒から20分程度の処理を行う。また、電磁波処理を行う場合、好ましくは、1GHz〜30GHz程度の高周波を出力10W〜10KWで5秒から1時間加える。熱処理、電磁波処理をする雰囲気は特に限定されず、空気中、あるいは窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス中、さらに不活性ガスに水素ガスが混合された還元ガス雰囲気中、真空中などで行うことができる。このような処理の時の圧力は、0.1torr以下の高真空下から1000気圧程度の高圧下までいずれでも行うことができる。
【0046】
薬品処理を行う場合、耐熱性樹脂前駆体組成物膜の場合は、前駆体を耐熱性樹脂に変換するための触媒を薬品として用いることが好ましい。触媒としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ピペリジン、イミダゾール、ピラゾール、テトラゾールなどの有機塩基、ホウ素塩類、リン酸、ポリリン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸などの酸化合物などを用いることができる。反応させる温度としては常温から400℃程度で行うことが好ましい。また、雰囲気、圧力などは上記熱処理と同様の条件を用いることができる。
【0047】
樹脂組成物を溶解除去した後の金属電極表面の汚染は、XPS法(X線光電子分光法)で金属電極表面の金属分、炭素分、酸素分などを測定することで測定される。金属電極表面の炭素分は40原子%以下が好ましく、さらに好ましくは30原子%以下である。同様に金属電極表面の酸素についても40原子%以下が好ましい。特に酸素が多いとバンプ表面に除去されにくく、固い金属酸化物を形成するので好ましくない。このような点から、金属電極表面の酸素濃度は、1〜30原子%の範囲が好ましい。ここで、酸素濃度を1原子%未満にするのは、工程管理上難しく、歩留まりが低下する恐れがある。なお、樹脂組成物の汚染性を判定するための指標としては、熱処理を280℃、60分実施した後の金属電極上の酸素濃度が1〜30原子%であることを指標とする。この280℃、60分の熱処理は、本発明の製造方法における処理として、とくに好適な条件である。また、その他、フッ素、硫黄などは腐食の原因となるので、合計で10原子%以下、さらに好ましくは5原子%以下が好ましい。かかる観点から、本発明において、上記熱処理後の膜の熱分解温度は、通常、300℃以上である。
【0048】
金属電極の表面が汚染されていると電極の電気抵抗が大きくなる。この電気抵抗は、耐熱性樹脂組成物の熱処理前のものに対して熱処理後300%以内の上昇であることが好ましく、さらに好ましくは200%以下である。また、電極の電気抵抗を数値で表すと500Ω以下であることが好ましい。電気抵抗が大きいと、例えば、半導体素子の絶縁膜に適用した場合、半導体素子から外部への電気接続が不十分になり、半導体素子の動作に問題が生じることがある。
【0049】
本発明において、電気抵抗を低下させるために、酸素プラズマ処理、アルゴン逆スパッタ処理、還元雰囲気での高温処理などにより電気抵抗を下げる工程を加えることも可能である。
【0050】
本発明の組成物は、電子部品用に使用される。例えば、半導体素子、CCD素子のレンズ、有機EL素子の絶縁膜、液晶表示素子の配向膜や平坦化膜、実装基板の層間絶縁膜などとして用いることが出来る。特に好ましくは半導体保護膜に使用される。
【0051】
本発明の製造方法により製造された半導体素子を使用した半導体装置は、信頼性の高い半導体装置である。
【0052】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の組成物の評価は以下の方法により行った。
【0053】
ガラス転移温度の測定
4インチシリコンウェハーに感光性耐熱性樹脂組成物、感光性耐熱性樹脂前駆体組成物のワニスを大日本スクリーン製造(株)製の塗布現像装置SCW−636の塗布装置を用いて120℃で3分のプリベーク後の膜厚が8μmになるようにスピン塗布し、同じSCW−636のホットプレートを用いて120℃で3分間処理した。このウェハーを光洋サーモシステム(株)製のイナートオーブンINH−21CDで170℃で30分、その後、昇温速度3.5℃/分で250℃まで上げ、250℃で1時間処理し、100℃以下になるまで自然冷却した。その後、ウェハーをオーブン内より取り出した。
【0054】
このウェハーのついたキュア膜を、47%フッ化水素酸(和光純薬(株)製、特級)に5分間浸漬した後、水道水で洗浄し、シリコンウェハから剥離し、ヤマト科学(株)製イナートオーブンDT−42を用いて、200℃で1時間加熱処理し、吸水した水を除去した。
【0055】
このようにして剥がしたフィルムを小さく丸め、アルミパンに入れ、アルミの蓋で密閉した。(株)島津製作所製示差熱分析計DSC−50にこのパンを入れ、標準試料を入れずに、昇温速度10℃/分で50℃から300℃の範囲で測定を行った。測定は2回行い、2回目に現れる変曲点をガラス転移温度とした。
【0056】
熱分解温度の測定
ガラス転移温度の測定で作成した耐熱性樹脂組成物のキュア膜約10mgを丸めて白金製のセルに入れて、(株)島津製作所製の熱重量分析装置TG−50に入れて、昇温速度10℃/分で室温から800℃の範囲で熱重量減少を測定し、重量減少が5%起こった点を熱分解温度とした。
【0057】
金上の酸素濃度の測定
4インチシリコンウェハーに金を50nmスパッタリング法で形成した基板を用意した。ここに感光性耐熱性樹脂組成物、感光性耐熱性樹脂前駆体組成物のワニスを大日本スクリーン製造(株)製の塗布現像装置SCW−636の塗布装置を用いて120℃で3分のプリベーク後の膜厚が8μmになるようにスピン塗布し、同じSCW−636のホットプレートを用いて120℃で3分間処理した。
【0058】
ここに100μm×100μmの抜きパターンのあるマスクを用いて、キャノン(株)製コンタクトアライナーPLA−501を用いて200mJ/cm2(365nmでの測定値)の露光を行った。
【0059】
露光後、23℃の2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(三菱ガス化学(株)製、ELM−D)の中に1分間30秒浸漬して、露光部を溶解させ、その後超純水でリンスした。
【0060】
このようにしてパターンを形成したウェハーを、光洋サーモシステム(株)製のイナートオーブンINH−21CDに入れ、酸素濃度20ppm以下の窒素ガス雰囲気で140℃で30分処理後、3.5℃/分で昇温し、250℃から350℃の範囲で60分処理した。
【0061】
このパターン形成により金の露出した部分をSSX−100(SSI社製)を用いて、励起X線に単結晶アルミのKα1,2線(1486.6eV)、X線径1mm、X線出力10kV、20mAで検出器の角度を45度にし、中性炭素のC1sピーク位置を284.6eVに合わせて金上に付着している元素の分析を行った。酸素のO1sに帰属されるピークは525evから535eVの範囲に現れる。
【0062】
耐薬品性の測定
上記、金上の酸素濃度の測定法で形成した方法で、金をスパッタリングしていない4インチのシリコンウェハーを用い、熱処理温度350℃で処理をし、100μm×100μmの正方形の抜きパターンを形成した耐熱性樹脂膜を形成した。 この膜形成した4インチシリコンウェハーを290℃のホットプレート載せて加熱した。この100μmの抜きパターンを覆うように千住金属工業(株)製フラックス”デルタラックス533”を滴下し1分間放置した。その後、ウェハーを室温まで冷却し、40℃に加熱した荒川化学工業(株)製洗浄液パインアルファに1分間漬けて洗浄した。これを脱イオン水でリンスし、窒素ブローで乾燥させた。この後、光学顕微鏡を用いて、フラックス処理した周囲の処理膜にクラックなどの問題が起こっていないか、100倍で観察した。クラックが観察されなければ良好である。
【0063】
金との接着性
4インチシリコンウェハーに金を50nmスパッタリング法で形成した基板を用意した。ここに感光性耐熱性樹脂組成物、感光性耐熱性樹脂前駆体組成物のワニスを大日本スクリーン製造(株)製の塗布現像装置SCW−636の塗布装置を用いて120℃で3分のプリベーク後の膜厚が8μmになるようにスピン塗布し、同じSCW−636のホットプレートを用いて120℃で3分間処理した。このウェハーを光洋サーモシステム(株)製のイナートオーブンINH−21CDで170℃で30分、その後、昇温速度3.5℃/分で300℃まで上げ、300℃で1時間処理し、100℃以下になるまで自然冷却した。その後、ウェハーをオーブン内から取り出し、碁盤目テープ試験(JIS−K−5600に準拠(旧JIS−K−5400))のための傷をつけ、高速加速寿命試験装置(エスペック(株)製、EHS−211MD)を用いて121℃で2気圧の飽和水蒸気下、50時間処理してセロテープ(R)試験で剥離の有無を調べた。
【0064】
合成例1:ナフトキノンジアジド化合物1の合成
乾燥窒素気流下、4,4−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン)ビスフェノール(本州化学(株)製)21.2g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド(東洋合成(株)製)32.2g(0.12モル)を1,4−ジオキサン(林純薬(株)製)500gに溶解させ、40℃に加熱した。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン(和光純薬(株)製)12.1g(0.12モル)を系内の温度が45度以上にならないように滴下した。滴下後40度で2時間攪拌した。副生したトリエチルアミンの塩酸塩を濾過し、ろ液を1%塩酸3lに投入させた。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。さらに、水10lで洗浄を2度繰り返し、50℃の真空乾燥機で20時間乾燥させ、ナフトキノンジアジド化合物を得た。
【0065】
合成例2:ナフトキノンジアジド化合物2の合成
乾燥窒素気流下、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン(本州化学(株)製)19.9g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド(東洋合成(株)製)34.9g(0.13モル)を1,4−ジオキサン(林純薬(株)製)500gに溶解させ、40℃に加熱した。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン(和光純薬(株)製)13.1g(0.13モル)を系内の温度が45度以上にならないように滴下した。滴下後40度で2時間攪拌した。副生したトリエチルアミンの塩酸塩を濾過し、ろ液を1%塩酸3lに投入させた。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。さらに、水10lで洗浄を2度繰り返し、50℃の真空乾燥機で20時間乾燥させ、ナフトキノンジアジド化合物を得た。
【0066】
合成例3:酸無水物1(TMDA)の合成
攪拌羽、温度計、窒素導入管を取り付けた、1Lの3つ口フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、以下BAHFと略する)18.3g(0.05モル)をはかり入れ、アセトン(特級、佐々木化学薬品(株)製)300mLに溶解させた。ここにグリシジルメチルエーテル(東京化成(株)製、以下GMEと略する)80g(0.91モル)を加え、溶液の温度を2℃に冷却した。ここに無水トリメリット酸クロリド(東京化成(株)製)21.1g(0.1モル)をアセトン200mLに溶解させた溶液を15分かけて、溶液の温度が5℃を越えないように滴下した。
【0067】
滴下後、2℃で2時間攪拌し、その後、30分かけて25℃にした。25℃で30分攪拌した後、ろ過を行い、黄色い沈殿物を回収した。集めた沈殿物をさらにアセトンで2回洗浄した。この沈殿を80℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、表記の酸無水物1(TMDA)を得た。
【0068】
合成例4:ジアミン1(HFHA)の合成
攪拌羽、温度計、窒素導入管を取り付けた、2Lの3つ口フラスコにBAHF18.3g(0.05モル)をはかり入れ、アセトン200mLに溶解させた。ここにGME80mL(0.91モル)を加えて溶液の温度を2℃に冷却した。ここに3−ニトロ安息香酸クロリド(東京化成(株)製)18.6g(0.1モル)をアセトン200mLに溶解させた溶液を15分かけて、溶液の温度が5℃を越えないように滴下した。
【0069】
滴下後、2℃で2時間攪拌し、その後、30分かけて25℃にした。25℃で30分攪拌した後、ろ過を行い、沈殿物を回収した。集めた沈殿物をさらにアセトンで2回洗浄した。この沈殿を安息香酸メチルで再結晶し、100℃の真空乾燥機で48時間乾燥し、白色粉体33gを得た。
【0070】
白色粉体13.4gをはかり取り、テトラヒドロフラン(和光純薬(株)製)100mLとメタノール(片山化学(株)製)50mLの混合溶媒を40℃にして溶解させた。ここに5%パラジウム−炭素(和光純薬(株)製)0.2gを加え、飽水ヒドラジン(和光純薬(株)製)8gを30分かけて徐々に滴下した。その後、溶液の温度を40℃のまま4時間攪拌を続けた。
【0071】
その後、ろ過によりパラジウム−炭素を除去し、水1Lに投入して、薄黄色の沈殿を得た。これをろ過で集め、さらに水、メタノールで洗浄し、80℃の真空乾燥機で48時間乾燥させ、HFHAを得た。
【0072】
実施例1
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル19.0g(0.095モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(信越化学(株)製、APDS)1.24g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学(株)製、NMP)50gに40℃で溶解させた。ここに合成例1で合成したTMDA71.4g(0.1モル)を一度に加えた。40℃で2時間攪拌を続けた後、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(三菱レーヨン(株)製、DMA)11.9g(0.1モル)をNMP30mLで希釈した溶液を10分かけて滴下した。
【0073】
滴下終了後、40℃で2時間攪拌を続け、その後、酢酸10mLを加え、過剰なDMAを分解した。その後、水1Lに投入し白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集め、その後、水で2回洗浄した。洗浄後の沈殿を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥させポリマー1を得た。このポリマー1を10gはかり取り、合成例1で合成した感光剤2g、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン0.5g、金属との接着改良のため3−アミノプロピオニトリル(東京化成(株)製)0.5g、硬化促進剤としてMX−270(三和ケミカル(株)製)0.3g、[2−ヒドロキシ−5−メチル]−1,3−ベンゼンジメチロール(本州化学(株)製、DML−PC)0.1gをガンマブチロラクトン(三菱化学(株)製、GBL)20gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレンフィルターでろ過をした。
【0074】
この組成物の硬化後のガラス転移温度は260℃、熱分解温度は325℃であった。また、280℃で熱処理した金表面の炭素濃度は30原子%、酸素濃度は25原子%であり、金基板との接着で剥離は見られなかった。350℃で熱処理したものの耐薬品性は問題無かった。
【0075】
比較例1
実施例1で金属との接着性改良のために使用した3−アミノプロピオニトリルを添加しないこと以外は実施例1と同様に行ったが、金との接着性が悪く、剥がれが見られた。この組成物の硬化後のガラス転移温度は260℃、熱分解温度は325℃であった。
【0076】
比較例2
実施例1で硬化促進剤としてMX−270を添加しないこと以外は実施例1と同様に行ったが、耐薬品性が悪く、クラックが発生した。この組成物の硬化後のガラス転移温度は220℃、熱分解温度は325℃であった。
【0077】
比較例3
実施例1で架橋するものとして、ビスエポキシ化合物(3、4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3、’4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、ダイセル化学(株)製、CEL2021 )をMX−270の代わりに使用したこと以外は実施例1と同様に行ったが、耐薬品性が悪く、クラックが発生した。この組成物の硬化後のガラス転移温度は220℃、熱分解温度は285℃であった。
【0078】
比較例4
金属との接着性改良のために使用した3−アミノプロピオニトリルの替わりにベンゾトリアゾール(東京化成(株)製)を添加したこと以外は実施例1と同様に行ったが、金との接着性が悪く、剥がれが見られた。この組成物の硬化後のガラス転移温度は260℃、熱分解温度は325℃であった。
【0079】
実施例2
乾燥窒素気流下、合成例4で合成したHFHA27.2g(0.045モル)、APDS 1.24g(0.005モル)をNMP50gに40℃で溶解させた。ここに合成例2で合成した3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物15.1g(マナック(株)製、0.05モル)を一度に加えた。40℃で2時間攪拌を続けた後、DMA 11.9g(0.1モル)をNMP30mLで希釈した溶液を10分かけて滴下した。
【0080】
滴下終了後、40℃で2時間攪拌を続け、その後酢酸10mLを加え、過剰なDMAを分解した。その後、水1Lに投入し白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集め、その後水で2回洗浄した。洗浄後の沈殿を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥させポリマー2を得た。このポリマー2を10gはかり取り、合成例1で合成した感光剤2g、4,4−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン)ビスフェノール0.5g、3−アミノチオフェノール(東京化成(株)製)0.2g、エチレンジアミンジアセテート(東京化成(株)製)0.1gをGBL20gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレンフィルターでろ過をした。
【0081】
この組成物の硬化後のガラス転移温度は256℃、熱分解温度は320℃であった。また、280℃で熱処理した金表面の炭素濃度は30原子%、酸素濃度は24原子%であり、金基板との接着で剥離は見られなかった。350℃で熱処理したものの耐薬品性は問題無かった。
【0082】
実施例3
乾燥窒素気流下、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール27.0g(HBT、黒金化成(株)製、0.2モル)、トリエチルアミン20.2g(東京化成(株)製、0.2モル)をNMP200gに溶解し、3℃に冷却した。この溶液に4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロリド29.5g(DEDC、日本農薬(株)製、0.1モル)をアセトン100gに溶解させた溶液を内温が10℃を越えないように滴下した。この溶液を3℃で2時間攪拌し、その後、室温に上昇して30分攪拌を続けた。攪拌終了後、溶液をろ過して反応して副生したトリエチルアミンの塩酸塩を除き、ろ液をエバポレーターでアセトンを除去して濃縮した。この濃縮した溶液を水1Lに投入して、白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集め、2度水とメタノールで洗浄し、50度の真空乾燥機で48時間乾燥した、DEDCのHBTエステルを得た。
【0083】
乾燥窒素気流下、BAHF18.3g(0.05モル)、DEDCのHBTエステル23.6g(0.05モル)をNMP150g、ピリジン(東京化成(株)製)7.9gに溶解させ、70度で6時間攪拌を続けた。攪拌終了後、溶液を室温に戻し、水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を水3Lで洗浄し、50度の真空乾燥機で48時間乾燥し、ポリヒドロキシアミド(ポリベンゾオキサゾール前駆体)のポリマー粉体を得た。
【0084】
このポリヒドロキシアミド10g、合成例1で合成した感光剤2g、金属との接着改良のため、3−アミノプロピオニトリル0.2g、3−アミノチオフェノール0.2g、硬化成分として、MX−280(三和ケミカル(株)製)0.3g、ビス[(ヒドロキシ−ヒドロキシメチル−ジメチルフェニル)メチル]シクロヘキシルフェノール(本州化学(株)製)0.2gをGBL20gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレンフィルターでろ過をした。
【0085】
この組成物の硬化後のガラス転移温度は252℃、熱分解温度は336℃であった。また、280℃で熱処理した金表面の炭素濃度は30原子%、酸素濃度は30原子%であり、金基板との接着で剥離は見られなかった。350℃で熱処理したものの耐薬品性は問題無かった。
【0086】
実施例4
乾燥窒素気流下、ポリエーテルイミド(日本GEプラスティックス(株)製、ウルテム−1000)10g、合成例1で合成した感光剤2g、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン1g金属との接着改良のため、エチレンジアミンジアセテート(東京化成(株)製)0.3g、3−アミノチオフェノール 0.1g、硬化成分として、MW−100HM(三和ケミカル(株)製)0.3g、ヒドロキシメチルベンゼンジメチロール(本州化学(株)製)0.2gをNMP30gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレンフィルターでろ過をした。
【0087】
この例についてはパターン加工を以下の条件で行った。露光は、キャノン(株)製コンタクトアライナーPLA−501を用いて、100μm×100μmの抜きパターンを形成できるマスクを等して2J/cm2(365nmの測定)で行った。現像は、5%のTMAH水溶液100mlにNMP20mlを加えた現像液を用いて、23℃で15分浸漬し、その後、純水でリンスした。その後の加熱処理は実施例1と同様である。
【0088】
この組成物の硬化後のガラス転移温度は245℃、熱分解温度は330℃であった。また、280℃で熱処理した金表面の炭素濃度は35原子%、酸素濃度は28原子%であり、金基板との接着で剥離は見られなかった。350℃で熱処理したものの耐薬品性は問題無かった。
【0089】
実施例5
乾燥空気気流下、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸2無水物15.5g(マナック(株)製、0.05モル)、3−ヒドロキシフェニルエタノール13.8g(東京化成(株)製、0.1モル)をガンマブチロラクトン200mlとピリジン7.9g(東京化成(株)製、0.1モル)を加え、50℃で6時間攪拌を続けた。その後、溶液を−10℃に冷却して、ジシクロヘキシルカルボジイミド20.6g(東京化成(株)製、0.1モル)をガンマブチロラクトン200mlに溶解した溶液を内部の温度が0℃を越えないように滴下していった。滴下終了後、−10℃で30分攪拌を続け、その後、温度を徐々に上げていき、20℃にした。20℃で4,4’−ジアミノジフェニルエーテル5.1g(和歌山製化(株)製、0.04モル)、3,5−ジアミノ安息香酸(東京化成(株)製、0.01モル)を加えた。このまま、20℃で2時間、その後40℃で2時間攪拌を続けた。攪拌終了後、ろ過して反応で生じた副生物を除去し、この溶液を水10Lに投入して、白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集めて、さらに水5Lで洗浄した。この白色沈殿を50℃の真空乾燥機で48時間乾燥して、ポリアミド酸エステルの粉体を得た。
【0090】
ポリアミド酸エステル10g、合成例1で合成した感光剤1.2g、光酸発生剤としてジフェニルヨードトリフレート0.1g(みどり化学(株)製)、金属との接着改良のため3−アミノチオフェノール(東京化成(株)製)、0.1g、エチレンジアミンジアセテート(東京化成(株)製)0.2g、硬化成分として、MX−290(三和ケミカル(株)製)0.3g、ヒドロキシメチルベンゼンジメチロール(本州化学(株)製)0.2gをNMP20gに溶解させた。この溶液を、1μmのメンブレンフィルターでろ過した。
【0091】
この組成物の硬化後のガラス転移温度は251℃、熱分解温度は305℃であった。また、280℃で熱処理した金表面の炭素濃度は35原子%、酸素濃度は28原子%であり、金基板との接着で剥離は見られなかった。350℃で熱処理したものの耐薬品性は問題無かった。
【0092】
比較例6
カルボキシル基と不飽和基を有したアクリル樹脂であるサイクロマーP ACA200(ダイセル化学(株)製)10g、合成例1で合成した感光剤3g、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタン1g、金属との接着改良のため3−アミノチオフェノール(東京化成(株)製)、0.1g、エチレンジアミンジアセテート(東京化成(株)製)0.2g、硬化成分として、MX−290(三和ケミカル(株)製)0.3g、ヒドロキシメチルベンゼンジメチロール(本州化学(株)製)をガンマブチロラクトン(GBL)10gとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレンフィルターでろ過をした。
【0093】
この例についてはパターン加工を以下の条件で行った。露光は、キャノン(株)製コンタクトアライナーPLA−501を用いて、100μm×100μmの抜きパターンを形成できるマスクを等して200mJ/cm2(365nmの測定)で行った。現像は、2.38%のTMAH水溶液を5倍に希釈した現像液を用いて、23℃で2分浸漬し、その後純水でリンスした。その後の加熱処理は実施例1と同様である。
【0094】
この金表面の炭素濃度は50原子%、酸素濃度は40原子%と非常に多かった。このものの硬化処理後のガラス転移温度は検出できなかった、また、硬化処理後の熱分解温度は280℃であった。また、金との接着は剥離が見られた。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、特に電極の汚染が少なく、十分な接着を示す高い信頼性を有する電子部品を提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a photosensitive heat-resistant resin composition used for a protective film of a semiconductor. In particular, the present invention relates to a photosensitive heat-resistant resin composition which gives less contamination of electrodes and provides high reliability.
[0002]
[Prior art]
Along with miniaturization and thinning of semiconductors and electronic equipment, forming convex terminals made of solder or gold, called bumps, on the pads of semiconductor devices, and directly surface-bonding them to the substrate Has been implemented as flip chip technology.
[0003]
As a method of manufacturing a semiconductor device having such bumps, when forming and joining a bump, it is widely used to form a circuit of a semiconductor element, then form a bump of solder or gold and mount it. Is being done. However, in such a method, when the semiconductor element is bonded to the substrate, the passivation film formed of silicon nitride or the like that protects the inside of the semiconductor element comes into contact with the substrate and cracks, and the reliability of the semiconductor element is reduced. It was a problem of decline. In order to avoid this, it has been proposed to cover portions other than the bumps with a heat-resistant organic resin such as polyimide (for example, see Patent Document 1).
[0004]
Such heat-resistant organic resins include polyimide, polybenzoxazole, polybenzothiazole, polybenzimidazole, polyphenylene, polyether ketone, polyether ether ketone, polysulfone, aramid, polysiloxane, aromatic polyester, polyphenylene ether, and the like. Was known. However, such a resin is generally not photosensitive, and a long process such as etching using a photoresist as a mask is required to form a required pattern on a semiconductor chip.
[0005]
For such improvement, a photosensitive polyimide precursor and a photosensitive polybenzoxazole precursor are known. When these are used, a necessary heat-resistant resin pattern can be formed. However, because of the photosensitivity, there are problems that the glass transition temperature is lower and the chemical resistance is lower than that before the photosensitivity. In particular, a decrease in chemical resistance is a serious problem in semiconductors forming bumps. When forming a bump, when soldering for connection to the outside, it is common to perform a flux treatment to activate the bump surface, but with a heat-resistant resin film provided with photosensitivity, There were problems such as cracks, and it was difficult to apply. The flux treatment is generally performed by a method of treating the bump surface with a solution of an organic acid or the like at a temperature of 250 ° C. or higher for about 10 seconds.
[0006]
Further, in order to improve the chemical resistance, a method of performing heat treatment at a high temperature close to 400 ° C. and forcibly crosslinking to increase the chemical resistance is also known. There is a problem that the characteristics may be changed, and that the heat-resistant resin film becomes intensely colored, making it difficult to recognize good and defective products in the assembling process.
[0007]
Therefore, a method of adding a crosslinking component to a photosensitive polyimide precursor or the like for improving chemical resistance is known (for example, see Patent Document 2). However, this method has a problem that adhesion to a substrate such as silicon or particularly a metal is deteriorated, and it has not been possible to achieve both chemical resistance and adhesion.
[0008]
Furthermore, when this method is used, scum tends to remain after development, and the bump surface is contaminated with a large amount of organic substances. Therefore, the contact resistance increases, and it is necessary to decompose and remove the organic substances by oxygen plasma treatment or the like.
[0009]
[Patent Document 1]
JP 2001-274185 A (page 2)
[0010]
[Patent Document 2]
JP 2000-221677 A (page 5)
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
In view of such circumstances, an object of the present invention is to minimize contamination by organic substances on a metal, minimize an increase in electric resistance of a metal electrode of a semiconductor element, and at the same time, have a sufficient chemical resistance to withstand subsequent steps. An object of the present invention is to provide a photosensitive heat-resistant resin composition for electronic parts, which has a property and an adhesion to a metal.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is a composition comprising a heat-resistant resin, a compound that generates an acid upon irradiation with ultraviolet light or actinic radiation, and a component for improving adhesion to a metal, wherein the heat-decomposition temperature of the heat-resistant resin is 300 ° C. or higher. This is a photosensitive heat-resistant resin composition for an electronic component.
[0013]
A composition comprising a resin represented by the general formula (1), a compound capable of generating an acid upon irradiation with ultraviolet light or actinic radiation, a component for improving adhesion to a metal, and a curing accelerator, It is a photosensitive heat-resistant resin precursor composition for electronic parts having a thermal decomposition temperature of 300 ° C. or higher.
[0014]
Embedded image
[0015]
(R 1 Is a divalent to hexavalent organic group having 2 to 30 carbon atoms, R 2 Is a divalent to hexavalent organic group having 2 to 40 carbon atoms. R 3 , R 4 Is a group containing at least one selected from hydrogen, a monovalent organic group having 1 to 20 carbon atoms, and a group eliminated by an acid or alkali. Y and Z are monovalent groups containing at least one selected from a hydroxyl group, an ether group, an amino group, an amide group, a thiol group and a thioether group. a, b, c, and d are integers from 0 to 4, and a + b + c + d> 0. n is an integer from 10 to 1,000,000. )
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Examples of the heat-resistant resin in the present invention include polyimide, polybenzoxazole, polyetherimide, polyethersulfone, polyetheretherketone, polybenzothiazole, polybenzimidazole, and aramid. That is, it is necessary to use a heat-resistant resin having a thermal decomposition temperature of 300 ° C. or higher.
[0017]
By adding a compound that generates an acid by ultraviolet light or actinic radiation to such a heat-resistant resin, an acid is generated only in the light-irradiated portion, and the acid and the alkaline aqueous solution used in the developer form a salt, Attack the carbonyl group, sulfone group, amide group, etc., which are polar parts of the resin, so that the bond of the polymer is broken and the resin becomes soluble in the developer.
[0018]
As the base polymer used in the heat-resistant resin precursor composition for electronic parts of the present invention, those represented by the general formula (1) are preferably used.
[0019]
Embedded image
[0020]
(R 1 Is a divalent to hexavalent organic group having 2 to 30 carbon atoms, R 2 Is a divalent to hexavalent organic group having 2 to 40 carbon atoms. R 3 , R 4 Is a group containing at least one selected from hydrogen, a monovalent organic group having 1 to 20 carbon atoms, and a group eliminated by an acid or alkali. Y and Z are monovalent groups containing at least one selected from a hydroxyl group, an ether group, an amino group, an amide group, a thiol group and a thioether group. a, b, c, and d are integers from 0 to 4, and a + b + c + d> 0. n is an integer from 10 to 1,000,000).
[0021]
Such a polymer undergoes dehydration and ring closure by heat treatment, greatly improving the chemical resistance after the ring closure, and can withstand steps such as flux treatment that is actually performed when a semiconductor device is manufactured.
[0022]
In the general formula (1), R 1 Represents a dicarboxylic acid residue, a tricarboxylic acid residue, a tetracarboxylic acid residue, or the like. Such components include isophthalic acid, terephthalic acid, diphenyl ether dicarboxylic acid, diphenyl sulfone dicarboxylic acid, benzophenone dicarboxylic acid, diphenyl hexafluoropropane dicarboxylic acid, 1,2-dicarboxynaphthalene, 1,3-dicarboxynaphthalene, 1,4-dicarboxynaphthalene, 1,5-dicarboxynaphthalene, 1,6-dicarboxynaphthalene, 1,7-dicarboxynaphthalene, 1,8-dicarboxynaphthalene, 2,3-dicarboxynaphthalene, 2,6 Aromatic dicarboxylic acids such as -dicarboxynaphthalene and 2,7-dicarboxynaphthalene, cyclohexyldicarboxylic acid, 5-norbornene-2,3-dicarboxylic acid, dicyclohexylmethanedicarboxylic acid, butanedicarboxylic acid, and cyclohexane Aliphatic dicarboxylic acids such as butanedicarboxylic acid and cyclopentanedicarboxylic acid, aromatic tricarboxylic acids such as trimellitic acid, trimesic acid, diphenylether tricarboxylic acid, benzophenone tricarboxylic acid, diphenylsulfontricarboxylic acid, diphenylhexafluorotricarboxylic acid, and cyclohexyltricarboxylic acid Aliphatic dicarboxylic acids such as dicyclohexylmethanetricarboxylic acid, butanetricarboxylic acid, cyclobutanetricarboxylic acid, cyclopentanetricarboxylic acid, pyromellitic acid, diphenylethertetracarboxylic acid, diphenylsulfonetetradicarboxylic acid, benzophenonetetracarboxylic acid, diphenylhexafluoropropanetetra Aromatic tetracarboxylic acids such as carboxylic acids, cyclohexyltetracar Acid, dicyclohexylmethanetetracarboxylic acid, butanetetracarboxylic acid, cyclobutanetetracarboxylic acid, and the like such as aliphatic tetracarboxylic acids such as cyclopentanetetracarboxylic acid. Can be. For example, hydroxyisophthalic acid having a hydroxyl group, hydroxynaphthalenedicarboxylic acid, hydroxytrimellitic acid, hydroxybenzophenonetetracarboxylic acid, and the like.
[0023]
R 2 Represents a residue of the diamine component. Such materials include phenylenediamine, naphthalenediamine, diaminodiphenylether, diaminodiphenylmethane, diaminodiphenylsulfonediaminodiphenylsulfide, bis (aminophenoxy) benzene, benzidine, bis (aminophenoxyphenyl) sulfone, bis (aminophenoxy) biphenyl, Bis (aminophenoxy) diphenylmethane, bis (aminophenoxy) diphenylpropane, bis {(aminophenoxy) phenyl} ether, bis (aminophenoxy) benzene, dimethyl-diaminobiphenyl, diethyl-diaminobiphenyl, tetramethyl-diaminobiphenyl, bis ( (Trifluoromethyl) diaminobiphenyl, or a compound in which these aromatic rings are substituted with an alkyl group or a halogen atom Goods and aliphatic cyclohexyl diamine, methylene bis cyclohexylamine, there may be mentioned the residues such as hexamethylenediamine, it can also be used other than these. For example, diamine compounds having a hydroxyl group include dihydroxydiaminobenzene, dihydroxydiaminobiphenyl, bis (aminohydroxyphenyl) sulfone, bis (aminohydroxyphenyl) propane, bis (aminohydroxyphenyl) hexafluoropropane, bis (hydroxyaminophenyl) Cyclohexane and the like.
[0024]
Further, a diamine containing a silicon component such as 1,3-bis (3-aminopropyl) tetramethyldisiloxane is copolymerized with the diamine component in an amount of 1 to 30 mol% of the diamine component, and is used for improving adhesion to a silicon substrate. You can also.
[0025]
To improve the adhesion to silicon and ceramic substrates, R 1 Modifying 1 to 10 mol% of the components as dicarboxylic acid or tetracarboxylic acid having a siloxane structure; 2 Modifying a diamine having a siloxane structure as a component by 1 to 20 mol%, or reacting with aminopropyl trialkoxysilane, aminophenoxy trialkoxysilane, or a tricarboxylic acid such as dicarboxylic acid or trimellitic acid, or a tetracarboxylic acid. It can be added to the polymer in an amount of 1 to 20% by weight, and is preferably used.
[0026]
The resin represented by the general formula (1) used in the present invention needs to have a thermal decomposition temperature of 300 ° C. or more after curing. Here, as the curing conditions, 280 ° C. and 60 minutes are exemplified as standard conditions.
[0027]
Other polymers can be preferably used as long as the polymer has a thermal decomposition temperature of 300 ° C. or higher. Examples of such a material include an epoxy resin, an acrylic resin, and a polyamide resin. In addition, a heat-resistant resin and a precursor can be used after being copolymerized or mixed.
[0028]
Further, silane coupling agents such as trimethoxyaminopropylsilane, trimethoxyepoxysilane, trimethoxyvinylsilane, and trimethoxythiolpropylsilane; 3 Examples of the group containing: include a silicon atom-containing bisaminophenol such as bis (amino-hydroxyphenyl) dimethylsilane, 1,3-bis (3-aminopropyl) tetramethyldisiloxane, and 1,3-bis (4-anilino) tetra Diamine compounds such as methyldisiloxane are converted to R 3 By adding 1 to 30% by mole of a group containing, or by adding a polyimide resin or a polyimide precursor containing a silicon atom, it is possible to increase the oxygen plasma resistance and the UV ozone resistance while increasing the adhesion to the substrate. it can.
[0029]
Examples of the compound capable of generating an acid upon irradiation with ultraviolet light or actinic radiation used in the present invention include, for example, 4-naphthoquinonediazidosulfonic acid, 5-naphthoquinonediazidesulfonic acid, phenol of 6-naphthoquinonediazidesulfonic acid, and ester compounds with polyphenols. , An onium salt, a halogen-containing compound, a diazoketone compound, a diazomethane compound, a sulfone compound, a sulfonate compound, a sulfonimide compound, and the like. One or more of these are mixed at 0.5 to 40% by weight based on the resin. Is preferred. Such a compound is decomposed by irradiation with actinic rays such as ultraviolet rays to generate an acid.
[0030]
Further, in the present invention, a polyphenol compound, an oligomer of polyamic acid or polyhydroxyamide, a hyperbranched oligomer, or the like can be added in an amount of 1 to 20% by weight based on the resin in order to adjust the dissolution rate in the developer to an appropriate range.
[0031]
It is necessary to add a component for improving adhesion to metal to the composition of the present invention. Specifically, a cyano group, an amino group, a thiol group or a derivative group thereof which forms a complex with a metal at a high temperature treatment of 200 ° C. or more and an amino group, a carboxyl group, an ester group, a hydroxyl group, a sulfonyl group, which reacts with a heat-resistant resin It is preferable to add a compound having a group or the like to the resin in an amount of 0.5 to 20% by weight. If it is less than 0.5%, it is difficult to obtain the effect, and if it exceeds 20% by weight, chemical resistance and heat resistance are reduced, which may cause cracks and contamination of bumps. Particularly preferred as these compounds are dicyanoaniline, dithiobenzoic acid, cyanophenol, aminocyanopropane, aminothiophenol, thiocyanopropane, ethylenediamine, ethylenediamine diacetate, ethylenediaminetetraacetic acid, cyanophenylsulfonic acid, and thiophenylcarboxylic acid. And so on. Particularly, aminocyanopropane, aminothiophenol, thiocyanopropane, ethylenediamine, ethylenediamine diacetate and the like are preferable. In addition, benzotriazole, benzotriazole, and the like, which are said to adhere to the active surface of the metal and improve the adhesiveness, have no effect and cannot be used.
[0032]
It is necessary to add a curing accelerator to the heat-resistant resin precursor composition of the present invention in order to suppress the reaction with the metal, keep the metal surface in a clean state, and increase the chemical resistance. The curing accelerator is preferably added to the heat-resistant resin composition of the present invention. As the curing accelerator, a compound having 1 to 6 groups such as an ethynyl group, a vinyl group, a methylol group, and a methoxymethylol group is preferably added in an amount of 1 to 15% by weight based on the resin precursor. Further, it may have an amino group, a carboxyl group, an ester group, a hydroxyl group, etc. which react with the heat resistant resin. If the content of such a compound is less than 1%, it is difficult to obtain an effect, and if it exceeds 15% by weight, adhesion to a substrate or a metal may be reduced. Such compounds include diethynyl benzene, ethynyl aniline, ethynyl phthalic acid, ethynyl phenol, vinyl aniline, vinyl benzoic acid, vinyl phenol, dimethyl roll benzene, dimethylol acetanilide, methyl dimethylol benzoate, hydroxymethylbenzene dimethylol, Bis [(hydroxy-hydroxymethyl-dimethylphenyl) methyl] cyclohexylphenol, hydroxybenzenetrimethylol, dimethyltrihydroxymethylphenol, (tetrahydroxymethyl) benzenediol, methylenebis [bis (hydroxymethyl) phenol], methylenebis [methyl-hydroxy Methylphenol], as alkylated melamine compounds, Nicarac MW-30HM, MW-100HM, MX-75 LM (above, Sanwa Chemical Co., Ltd.), as the alkylating urea compounds, NIKALAC MX-270, MX-280, MX-290 (manufactured by Sanwa Chemical Co.) and the like.
[0033]
Such a compound, for example, a vinyl group, an ethynyl group, a methylol group, etc., while reacting chemically with each other, and reacting with an amide group, an amino group, a hydroxyl group, etc. contained in the heat-resistant resin. In addition, it strengthens the bond between the heat-resistant resins and gives excellent chemical resistance.
[0034]
With the addition of a curing accelerator, the photosensitive heat-resistant resin precursor composition, the film after curing the photosensitive heat-resistant resin composition, a flux treatment used for plating solution or soldering, after mounting on the substrate Expresses resistance to washing treatment and provides high reliability. Further, for example, even a heat treatment at a relatively low temperature such as 250 ° C. can achieve a glass transition temperature of 240 ° C. or higher, which is equivalent to the heat treatment temperature. If the glass transition temperature is lower than 240 ° C., the resin may be greatly deformed in the subsequent steps such as soldering. More preferably, the glass transition temperature is 250 ° C. or higher.
[0035]
By containing the above-described components, a photosensitive heat-resistant resin composition or a photosensitive heat-resistant resin precursor composition that hardly shows contamination of the metal surface after the heat treatment can be obtained. As long as the effects of the present invention are not impaired, other components such as resin components, reinforcing materials, and weathering agents can be added to the composition of the present invention.
[0036]
Next, a method for manufacturing a semiconductor device of the present invention will be described.
[0037]
First, a varnish is prepared by adding a solvent that dissolves the above-described raw materials. As the solvent, for example, cyclic esters such as gamma-butyrolactone, cyclic ketones and the like are preferably used. When a solvent such as N-methylpyrrolidone, dimethylacetamide, dimethylformamide or the like is used, the solubility of the metals is large, and the contamination may affect the entire composition.
[0038]
The method of applying the varnish is not particularly limited, and for example, a method such as spin coating, spraying, screen printing, dipping, slit coating, or electrodeposition can be used.
[0039]
After applying the varnish on the substrate having the metal electrodes, a pre-bake step is performed for drying the solvent and the like. The prebaking is performed in the range of 50 ° C. to 150 ° C. The apparatus used for prebaking is not particularly limited, and for example, a hot plate can be used. In that case, preferably 30 seconds to 20 minutes, and when using an oven, preferably 5 minutes to 2 hours. Can be processed in a range.
[0040]
The metal used for the metal electrode is not particularly limited, but is preferably an electrode mainly containing gold. Here, the main component means that the content is 70% by weight or more. More preferably, it is a gold electrode of 18 gold or more.
[0041]
The material used for the substrate is not particularly limited, but a silicon or ceramic substrate is preferably used.
[0042]
Next, exposure is performed. Exposure conditions are not particularly limited, but preferably, the entire surface is weakly exposed. The wavelength for exposure may be any as long as it has a range of sensitivity to light exposure. Generally, g-line (436 nm), h-line (405 nm), and i-line (365 nm) of an ultra-high pressure mercury lamp are used. In addition, ultraviolet light (248 nm) by KrF excimer, argon laser (532 nm), and the like can be used.
[0043]
After the exposure, development is performed to dissolve and remove the resin composition on the metal electrode to expose the surface of the metal electrode. The exposed thickness is preferably about 0.5 μm to 50 μm. More preferably, the thickness of the remaining portion is desirably 2 μm or more.
[0044]
Examples of the developer include an aqueous solution of an organic alkali such as tetramethylammonium hydroxide, monoethanolamine, diethylaminoethanol, and choline; an aqueous solution of an inorganic alkali such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, potassium carbonate, and sodium carbonate; acetic acid; and benzoic acid. , Aqueous solutions of organic acids such as oxalic acid, aqueous solutions of inorganic acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid and nitric acid, N-methyl-2-pyrrolidone, N, N-dimethylacetamide and N, N-dimethylformamide which are dipolar aprotic solvents , Dimethyl sulfoxide, gamma-butyrolactone, etc., methanol, ethanol, diacetone alcohol, ethylene glycol, alcohols such as propylene glycol monomethyl ether, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, Ethyl, butyl acetate, ethyl lactate, ethylene glycol monomethyl ether acetate, a mixture of esters such as propylene glycol monomethyl ether acetate. Particularly, an alkaline aqueous solution is preferably used.
[0045]
After exposing the surface of the metal electrode, the remaining film is subjected to a heat treatment, an electromagnetic wave treatment, a chemical treatment, an ultraviolet treatment, etc., to be converted into a chemical resistant film. When performing heat treatment, preferably when using an oven in the range of 150 ° C. to 450 ° C., the treatment is performed at the maximum temperature for 5 minutes to 2 hours. In the case of hot plate treatment, treatment is preferably performed at the highest temperature for about 30 seconds to about 20 minutes. When performing electromagnetic wave treatment, preferably, a high frequency of about 1 GHz to 30 GHz is applied at an output of 10 W to 10 KW for 5 seconds to 1 hour. The atmosphere in which the heat treatment and the electromagnetic wave treatment are performed is not particularly limited, and the heat treatment and the electromagnetic wave treatment are performed in the air, in an inert gas such as nitrogen, argon, or helium, or in a reducing gas atmosphere in which a hydrogen gas is mixed with an inert gas, or in a vacuum. be able to. The pressure at the time of such a process can be any from a high vacuum of 0.1 torr or less to a high pressure of about 1000 atm.
[0046]
When a chemical treatment is performed, in the case of a heat-resistant resin precursor composition film, it is preferable to use a catalyst for converting the precursor into a heat-resistant resin as a chemical. As the catalyst, for example, organic bases such as pyridine, triethylamine, piperidine, imidazole, pyrazole and tetrazole, boron salts, acid compounds such as phosphoric acid, polyphosphoric acid, methanesulfonic acid and trifluoroacetic acid can be used. The reaction is preferably carried out at a temperature from room temperature to about 400 ° C. The atmosphere, pressure, and the like can be set under the same conditions as those of the above heat treatment.
[0047]
The contamination of the metal electrode surface after dissolving and removing the resin composition is measured by measuring metal, carbon, oxygen, and the like on the metal electrode surface by XPS (X-ray photoelectron spectroscopy). The carbon content on the surface of the metal electrode is preferably 40 atomic% or less, more preferably 30 atomic% or less. Similarly, oxygen on the surface of the metal electrode is preferably 40 atomic% or less. In particular, when the amount of oxygen is large, it is not preferable because it is difficult to be removed from the bump surface and a hard metal oxide is formed. From such a point, the oxygen concentration on the surface of the metal electrode is preferably in the range of 1 to 30 atomic%. Here, it is difficult to reduce the oxygen concentration to less than 1 atomic% in terms of process control, and the yield may be reduced. In addition, as an index for determining the contamination of the resin composition, an index is that the oxygen concentration on the metal electrode after performing the heat treatment at 280 ° C. for 60 minutes is 1 to 30 atomic%. This heat treatment at 280 ° C. for 60 minutes is a particularly suitable condition as the treatment in the production method of the present invention. In addition, since fluorine, sulfur and the like cause corrosion, the total content is preferably 10 atomic% or less, more preferably 5 atomic% or less. From this viewpoint, in the present invention, the thermal decomposition temperature of the film after the heat treatment is usually 300 ° C. or higher.
[0048]
If the surface of the metal electrode is contaminated, the electric resistance of the electrode increases. The electric resistance is preferably within 300% after the heat treatment of the heat-resistant resin composition before the heat treatment, and more preferably 200% or less. In addition, it is preferable that the electric resistance of the electrode is not more than 500Ω when expressed in numerical values. When the electric resistance is large, for example, when applied to an insulating film of a semiconductor element, electric connection from the semiconductor element to the outside becomes insufficient, and a problem may occur in operation of the semiconductor element.
[0049]
In the present invention, in order to lower the electric resistance, a step of lowering the electric resistance by oxygen plasma treatment, argon reverse sputtering treatment, high-temperature treatment in a reducing atmosphere, or the like can be added.
[0050]
The composition of the present invention is used for electronic components. For example, it can be used as a semiconductor element, a lens of a CCD element, an insulating film of an organic EL element, an alignment film or a flattening film of a liquid crystal display element, an interlayer insulating film of a mounting substrate, and the like. Particularly preferably, it is used for a semiconductor protective film.
[0051]
A semiconductor device using a semiconductor element manufactured by the manufacturing method of the present invention is a highly reliable semiconductor device.
[0052]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto. In addition, the evaluation of the composition in an Example was performed by the following method.
[0053]
Measurement of glass transition temperature
A photosensitive heat-resistant resin composition and a varnish of a photosensitive heat-resistant resin precursor composition are applied to a 4-inch silicon wafer at 120 ° C. using a coating apparatus of a coating and developing apparatus SCW-636 manufactured by Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. The substrate was spin-coated so that the film thickness after pre-baking for 8 minutes became 8 μm, and treated at 120 ° C. for 3 minutes using the same SCW-636 hot plate. The wafer was heated in an inert oven INH-21CD manufactured by Koyo Thermo System Co., Ltd. at 170 ° C. for 30 minutes, then heated at a rate of 3.5 ° C./min to 250 ° C., and treated at 250 ° C. for 1 hour. It cooled naturally until it became below. Thereafter, the wafer was taken out of the oven.
[0054]
The cured film with the wafer was immersed in 47% hydrofluoric acid (special grade, manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) for 5 minutes, washed with tap water, peeled from the silicon wafer, and then removed from Yamato Scientific Co., Ltd. Heat treatment was performed at 200 ° C. for 1 hour using an inert oven DT-42 to remove absorbed water.
[0055]
The film thus peeled was rounded into small pieces, placed in an aluminum pan, and sealed with an aluminum lid. The pan was placed in a differential thermal analyzer DSC-50 manufactured by Shimadzu Corporation, and the measurement was performed at a rate of temperature increase of 10 ° C./min from 50 ° C. to 300 ° C. without a standard sample. The measurement was performed twice, and the inflection point appearing the second time was defined as the glass transition temperature.
[0056]
Measurement of pyrolysis temperature
About 10 mg of the cured film of the heat-resistant resin composition prepared by measuring the glass transition temperature was rounded, put into a platinum cell, and put into a thermogravimetric analyzer TG-50 manufactured by Shimadzu Corporation. The thermogravimetric loss was measured at a rate of 10 ° C./min from room temperature to 800 ° C., and the point at which 5% of the weight loss occurred was defined as the pyrolysis temperature.
[0057]
Measurement of oxygen concentration on gold
A substrate in which gold was formed on a 4-inch silicon wafer by a 50 nm sputtering method was prepared. Here, a varnish of the photosensitive heat-resistant resin composition and the photosensitive heat-resistant resin precursor composition was pre-baked at 120 ° C. for 3 minutes using a coating apparatus of a coating and developing apparatus SCW-636 manufactured by Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Thereafter, spin coating was performed so that the film thickness became 8 μm, and treatment was performed at 120 ° C. for 3 minutes using the same SCW-636 hot plate.
[0058]
Here, using a mask having a punching pattern of 100 μm × 100 μm, using a contact aligner PLA-501 manufactured by Canon Inc., 200 mJ / cm. 2 (Measured at 365 nm).
[0059]
After the exposure, it is immersed in a 2.38% tetramethylammonium hydroxide aqueous solution (ELM-D, manufactured by Mitsubishi Gas Chemical Co., Ltd.) at 23 ° C. for 1 minute and 30 seconds to dissolve the exposed portion, and then ultrapure water Rinsed.
[0060]
The wafer on which the pattern is formed in this manner is placed in an inert oven INH-21CD manufactured by Koyo Thermo System Co., Ltd., and treated at 140 ° C. for 30 minutes in a nitrogen gas atmosphere having an oxygen concentration of 20 ppm or less, and then 3.5 ° C./min. , And the treatment was carried out at 250 to 350 ° C. for 60 minutes.
[0061]
By using SSX-100 (manufactured by SSI), the exposed portion of the gold by this pattern formation was excited to X-rays using single crystal aluminum Kα1,2 lines (1486.6 eV), X-ray diameter 1 mm, X-ray output 10 kV, At 20 mA, the angle of the detector was set to 45 degrees, and the C1s peak position of neutral carbon was adjusted to 284.6 eV to analyze the elements adhering to the gold. The peak attributed to oxygen O1s appears in the range of 525 eV to 535 eV.
[0062]
Measurement of chemical resistance
Using a method formed by the above-described method of measuring the oxygen concentration on gold, a 4-inch silicon wafer on which gold was not sputtered was processed at a heat treatment temperature of 350 ° C. to form a square punched pattern of 100 μm × 100 μm. A heat-resistant resin film was formed. The 4-inch silicon wafer on which the film was formed was heated on a 290 ° C. hot plate. A flux “Deltalux 533” manufactured by Senju Metal Industry Co., Ltd. was dropped so as to cover the 100 μm punching pattern, and left for 1 minute. Thereafter, the wafer was cooled to room temperature, and immersed in a cleaning liquid Pine Alpha manufactured by Arakawa Chemical Industry Co., Ltd. heated to 40 ° C. for 1 minute for cleaning. This was rinsed with deionized water and dried with a nitrogen blow. Thereafter, using an optical microscope, it was observed at a magnification of 100 times whether or not a problem such as cracks occurred in the flux-processed surrounding processing film. Good if no cracks are observed.
[0063]
Adhesion with gold
A substrate in which gold was formed on a 4-inch silicon wafer by a 50 nm sputtering method was prepared. Here, a varnish of the photosensitive heat-resistant resin composition and the photosensitive heat-resistant resin precursor composition was pre-baked at 120 ° C. for 3 minutes using a coating apparatus of a coating and developing apparatus SCW-636 manufactured by Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Thereafter, spin coating was performed so that the film thickness became 8 μm, and treatment was performed at 120 ° C. for 3 minutes using the same SCW-636 hot plate. The wafer is heated in an inert oven INH-21CD manufactured by Koyo Thermo System Co., Ltd. at 170 ° C. for 30 minutes, then heated to 300 ° C. at a rate of 3.5 ° C./min, and treated at 300 ° C. for 1 hour. It cooled naturally until it became below. Thereafter, the wafer is taken out of the oven, scratched for a grid tape test (based on JIS-K-5600 (former JIS-K-5400)), and a high-speed accelerated life tester (EHS, manufactured by ESPEC Corporation) is used. (211 MD) at 121 ° C. under 2 atmospheres of saturated steam for 50 hours, and the presence or absence of peeling was examined by a Cellotape (R) test.
[0064]
Synthesis Example 1: Synthesis of naphthoquinonediazide compound 1
Under a dry nitrogen stream, 21.2 g (0.05 of 4,4- [1- [4- [1- (4-hydroxyphenyl) -1-methylethyl] phenyl] ethylidene) bisphenol (manufactured by Honshu Chemical Co., Ltd.) Mol) and 32.2 g (0.12 mol) of 5-naphthoquinonediazidosulfonyl chloride (manufactured by Toyo Gosei Co., Ltd.) were dissolved in 500 g of 1,4-dioxane (manufactured by Hayashi Junyaku Co., Ltd.), and heated to 40 ° C. Heated. Here, 12.1 g (0.12 mol) of triethylamine (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) mixed with 50 g of 1,4-dioxane was added dropwise so that the temperature in the system did not become 45 ° C. or more. After the addition, the mixture was stirred at 40 degrees for 2 hours. The by-product triethylamine hydrochloride was filtered, and the filtrate was poured into 3 liters of 1% hydrochloric acid. Thereafter, the deposited precipitate was collected by filtration. Further, the washing was repeated twice with 10 l of water and dried with a vacuum dryer at 50 ° C. for 20 hours to obtain a naphthoquinonediazide compound.
[0065]
Synthesis Example 2: Synthesis of naphthoquinonediazide compound 2
Under a dry nitrogen stream, 19.9 g (0.05 mol) of 1,1,2,2-tetra (4-hydroxyphenyl) ethane (manufactured by Honshu Chemical Co., Ltd.) and 5-naphthoquinonediazidosulfonyl chloride (Toyo Gosei Co., Ltd.) (34.9 g, 0.13 mol) was dissolved in 500 g of 1,4-dioxane (manufactured by Hayashi Junyaku Co., Ltd.) and heated to 40 ° C. Here, 13.1 g (0.13 mol) of triethylamine (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) mixed with 50 g of 1,4-dioxane was added dropwise so that the temperature in the system did not become 45 ° C. or more. After the addition, the mixture was stirred at 40 degrees for 2 hours. The by-product triethylamine hydrochloride was filtered, and the filtrate was poured into 3 liters of 1% hydrochloric acid. Thereafter, the deposited precipitate was collected by filtration. Further, the washing was repeated twice with 10 l of water and dried with a vacuum dryer at 50 ° C. for 20 hours to obtain a naphthoquinonediazide compound.
[0066]
Synthesis Example 3: Synthesis of acid anhydride 1 (TMDA)
A 2-L (3-amino-4-hydroxyphenyl) hexafluoropropane (manufactured by Central Glass Co., Ltd .; hereinafter, abbreviated as BAHF) is placed in a 1 L three-necked flask equipped with a stirring blade, a thermometer, and a nitrogen inlet tube. 18.3 g (0.05 mol) was weighed and dissolved in 300 mL of acetone (special grade, manufactured by Sasaki Chemical Co., Ltd.). 80 g (0.91 mol) of glycidyl methyl ether (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd .; hereinafter abbreviated as GME) was added thereto, and the temperature of the solution was cooled to 2 ° C. A solution prepared by dissolving 21.1 g (0.1 mol) of trimellitic anhydride chloride (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) in 200 mL of acetone was added dropwise over 15 minutes so that the temperature of the solution did not exceed 5 ° C. did.
[0067]
After the dropwise addition, the mixture was stirred at 2 ° C for 2 hours, and then heated to 25 ° C over 30 minutes. After stirring at 25 ° C. for 30 minutes, filtration was performed, and a yellow precipitate was collected. The collected precipitate was further washed twice with acetone. The precipitate was dried with a vacuum dryer at 80 ° C. for 24 hours to obtain the indicated acid anhydride 1 (TMDA).
[0068]
Synthesis Example 4: Synthesis of diamine 1 (HFHA)
18.3 g (0.05 mol) of BAHF was weighed and dissolved in 200 mL of acetone in a 2 L three-necked flask equipped with a stirring blade, a thermometer, and a nitrogen inlet tube. To this, 80 mL (0.91 mol) of GME was added, and the temperature of the solution was cooled to 2 ° C. A solution prepared by dissolving 18.6 g (0.1 mol) of 3-nitrobenzoic acid chloride (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) in 200 mL of acetone was added thereto over 15 minutes so that the temperature of the solution did not exceed 5 ° C. It was dropped.
[0069]
After the dropwise addition, the mixture was stirred at 2 ° C for 2 hours, and then heated to 25 ° C over 30 minutes. After stirring at 25 ° C. for 30 minutes, filtration was performed to collect a precipitate. The collected precipitate was further washed twice with acetone. This precipitate was recrystallized from methyl benzoate and dried in a vacuum dryer at 100 ° C. for 48 hours to obtain 33 g of a white powder.
[0070]
13.4 g of the white powder was weighed, and a mixed solvent of 100 mL of tetrahydrofuran (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) and 50 mL of methanol (manufactured by Katayama Chemical Co., Ltd.) was dissolved at 40 ° C. 0.2 g of 5% palladium-carbon (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was added thereto, and 8 g of saturated hydrazine (manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) was gradually added dropwise over 30 minutes. Thereafter, stirring was continued for 4 hours while maintaining the temperature of the solution at 40 ° C.
[0071]
Thereafter, palladium-carbon was removed by filtration, and the mixture was poured into 1 L of water to obtain a pale yellow precipitate. This was collected by filtration, further washed with water and methanol, and dried in a vacuum dryer at 80 ° C. for 48 hours to obtain HFHA.
[0072]
Example 1
Under a stream of dry nitrogen, 19.0 g (0.095 mol) of 4,4′-diaminodiphenyl ether and 1.24 g of 1,3-bis (3-aminopropyl) tetramethyldisiloxane (APDS, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) (0.005 mol) was dissolved in 50 g of N-methyl-2-pyrrolidone (NMP, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) at 40 ° C. To this, 71.4 g (0.1 mol) of TMDA synthesized in Synthesis Example 1 was added at a time. After continuing stirring at 40 ° C. for 2 hours, a solution prepared by diluting 11.9 g (0.1 mol) of dimethylformamide dimethyl acetal (manufactured by Mitsubishi Rayon Co., Ltd., DMA) with 30 mL of NMP was added dropwise over 10 minutes.
[0073]
After completion of the dropwise addition, stirring was continued at 40 ° C. for 2 hours, and then 10 mL of acetic acid was added to decompose excess DMA. Thereafter, the mixture was poured into 1 L of water to obtain a white precipitate. The precipitate was collected by filtration and then washed twice with water. The precipitate after washing was dried with a vacuum dryer at 50 ° C. for 72 hours to obtain Polymer 1. 10 g of this polymer 1 was weighed, 2 g of the photosensitizer synthesized in Synthesis Example 1, 0.5 g of 1,1,2,2-tetra (4-hydroxyphenyl) ethane, and 3-aminopropionate for improving adhesion to metal. 0.5 g of nitrile (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.), 0.3 g of MX-270 (manufactured by Sanwa Chemical Co., Ltd.) as a curing accelerator, [2-hydroxy-5-methyl] -1,3-benzenedimethylol 0.1 g (DML-PC, manufactured by Honshu Chemical Co., Ltd.) was dissolved in 20 g of gamma-butyrolactone (GBL, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation). After dissolution, the solution was filtered through a 1 μm membrane filter.
[0074]
The glass transition temperature of this composition after curing was 260 ° C, and the thermal decomposition temperature was 325 ° C. The carbon concentration of the gold surface heat-treated at 280 ° C. was 30 atomic% and the oxygen concentration was 25 atomic%, and no peeling was observed due to adhesion to the gold substrate. Although heat-treated at 350 ° C., there was no problem with chemical resistance.
[0075]
Comparative Example 1
Example 1 was repeated except that the 3-aminopropionitrile used for improving the adhesion to the metal in Example 1 was not added. However, adhesion to gold was poor and peeling was observed. . The glass transition temperature of this composition after curing was 260 ° C, and the thermal decomposition temperature was 325 ° C.
[0076]
Comparative Example 2
Example 1 was repeated except that MX-270 was not added as a curing accelerator, but the chemical resistance was poor and cracks occurred. The glass transition temperature of this composition after curing was 220 ° C., and the thermal decomposition temperature was 325 ° C.
[0077]
Comparative Example 3
In Example 1, a bisepoxy compound (3,4-epoxycyclohexenylmethyl-3, '4'-epoxycyclohexenecarboxylate, manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd., CEL2021) was used in place of MX-270 to be crosslinked. Except for this, the same procedure was performed as in Example 1, but the chemical resistance was poor and cracks occurred. The glass transition temperature of this composition after curing was 220 ° C, and the thermal decomposition temperature was 285 ° C.
[0078]
Comparative Example 4
Bonding with gold was performed in the same manner as in Example 1 except that benzotriazole (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) was added instead of 3-aminopropionitrile used for improving adhesion to metal. Poor nature, peeling was seen. The glass transition temperature of this composition after curing was 260 ° C, and the thermal decomposition temperature was 325 ° C.
[0079]
Example 2
Under dry nitrogen flow, 27.2 g (0.045 mol) of HFHA synthesized in Synthesis Example 4 and 1.24 g (0.005 mol) of APDS were dissolved in 50 g of NMP at 40 ° C. Here, 15.1 g of 3,3 ', 4,4'-diphenylethertetracarboxylic dianhydride (manufactured by Manac Co., 0.05 mol) synthesized in Synthesis Example 2 was added all at once. After continuing stirring at 40 ° C. for 2 hours, a solution obtained by diluting 11.9 g (0.1 mol) of DMA with 30 mL of NMP was added dropwise over 10 minutes.
[0080]
After completion of the dropwise addition, stirring was continued at 40 ° C. for 2 hours, and then 10 mL of acetic acid was added to decompose excess DMA. Thereafter, the mixture was poured into 1 L of water to obtain a white precipitate. The precipitate was collected by filtration and then washed twice with water. The precipitate after washing was dried with a vacuum dryer at 50 ° C. for 72 hours to obtain Polymer 2. 10 g of this polymer 2 was weighed, and 2 g of the photosensitizer synthesized in Synthesis Example 1 was used to prepare 4,4- [1- [4- [1- (4-hydroxyphenyl) -1-methylethyl] phenyl] ethylidene) bisphenol. 5 g, 3-aminothiophenol (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) 0.2 g, and ethylenediamine diacetate (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) 0.1 g were dissolved in GBL 20 g. After dissolution, the solution was filtered through a 1 μm membrane filter.
[0081]
The glass transition temperature of this composition after curing was 256 ° C, and the thermal decomposition temperature was 320 ° C. The carbon concentration on the gold surface heat-treated at 280 ° C. was 30 atomic% and the oxygen concentration was 24 atomic%, and no peeling was observed due to adhesion to the gold substrate. Although heat-treated at 350 ° C., there was no problem with chemical resistance.
[0082]
Example 3
27.0 g of 1-hydroxybenzotriazole (HBT, 0.2 mol, manufactured by Kurokin Kasei Co., Ltd.) and 20.2 g of triethylamine (0.2 mol, manufactured by Tokyo Kasei Co., Ltd.) in 200 g of NMP under a stream of dry nitrogen. Dissolve and cool to 3 ° C. To this solution, a solution prepared by dissolving 29.5 g of 4,4′-diphenyl ether dicarboxylic acid dichloride (DEDC, manufactured by Nippon Agrochemicals Co., Ltd., 0.1 mol) in 100 g of acetone was added dropwise so that the internal temperature did not exceed 10 ° C. did. The solution was stirred at 3 ° C. for 2 hours, then raised to room temperature and continued stirring for 30 minutes. After the completion of stirring, the solution was filtered to remove triethylamine hydrochloride by-produced by reaction, and the filtrate was concentrated by removing acetone with an evaporator. This concentrated solution was poured into 1 L of water to obtain a white precipitate. This precipitate was collected by filtration, washed twice with water and methanol, and dried with a 50 ° C vacuum drier for 48 hours to obtain an HBT ester of DEDC.
[0083]
Under a stream of dry nitrogen, 18.3 g (0.05 mol) of BAHF and 23.6 g (0.05 mol) of HBT ester of DEDC were dissolved in 150 g of NMP and 7.9 g of pyridine (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.). Stirring was continued for 6 hours. After completion of the stirring, the solution was returned to room temperature and poured into 3 L of water to obtain a white precipitate. The precipitate was washed with 3 L of water and dried with a vacuum dryer at 50 degrees for 48 hours to obtain a polymer powder of polyhydroxyamide (polybenzoxazole precursor).
[0084]
10 g of this polyhydroxyamide, 2 g of the photosensitizer synthesized in Synthesis Example 1, 0.2 g of 3-aminopropionitrile and 0.2 g of 3-aminothiophenol for improving adhesion to metal, and MX-280 as a curing component 0.3 g (manufactured by Sanwa Chemical Co., Ltd.) and 0.2 g of bis [(hydroxy-hydroxymethyl-dimethylphenyl) methyl] cyclohexylphenol (manufactured by Honshu Chemical Co., Ltd.) were dissolved in 20 g of GBL. After dissolution, the solution was filtered through a 1 μm membrane filter.
[0085]
The glass transition temperature of this composition after curing was 252 ° C, and the thermal decomposition temperature was 336 ° C. The carbon concentration of the heat-treated gold surface at 280 ° C. was 30 atomic% and the oxygen concentration was 30 atomic%, and no peeling was observed due to adhesion to the gold substrate. Although heat-treated at 350 ° C., there was no problem with chemical resistance.
[0086]
Example 4
10 g of polyetherimide (Ultem-1000, manufactured by GE Plastics Japan), 2 g of the photosensitizer synthesized in Synthesis Example 1, 1,1,2,2-tetra (4-hydroxyphenyl) ethane under a stream of dry nitrogen 1 g For improvement of adhesion to metal, 0.3 g of ethylenediamine diacetate (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.), 0.1 g of 3-aminothiophenol, MW-100HM (manufactured by Sanwa Chemical Co., Ltd.) as a hardening component 0.3 g of hydroxymethylbenzene dimethylol (manufactured by Honshu Chemical Co., Ltd.) was dissolved in 30 g of NMP. After dissolution, the solution was filtered through a 1 μm membrane filter.
[0087]
In this example, pattern processing was performed under the following conditions. Exposure was performed using a contact aligner PLA-501 manufactured by Canon Inc. using a mask capable of forming a punching pattern of 100 μm × 100 μm or the like at 2 J / cm 2. 2 (Measurement at 365 nm). The development was performed by immersing in a developing solution obtained by adding 20 ml of NMP to 100 ml of a 5% aqueous TMAH solution at 23 ° C. for 15 minutes, and then rinsing with pure water. The subsequent heat treatment is the same as in the first embodiment.
[0088]
The glass transition temperature of this composition after curing was 245 ° C, and the thermal decomposition temperature was 330 ° C. The carbon concentration of the heat-treated gold surface at 280 ° C. was 35 atomic% and the oxygen concentration was 28 atomic%, and no peeling was observed due to adhesion to the gold substrate. Although heat-treated at 350 ° C., there was no problem with chemical resistance.
[0089]
Example 5
Under a stream of dry air, 15.5 g of 3,3 ′, 4,4′-diphenylethertetracarboxylic dianhydride (manac Co., Ltd., 0.05 mol), 13.8 g of 3-hydroxyphenylethanol (Tokyo Kasei ( (0.1 mol), 200 ml of gamma-butyrolactone and 7.9 g of pyridine (0.1 mol, produced by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) were added, and stirring was continued at 50 ° C. for 6 hours. Thereafter, the solution was cooled to −10 ° C., and a solution prepared by dissolving 20.6 g of dicyclohexylcarbodiimide (0.1 mol, manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) in 200 ml of gamma-butyrolactone so that the internal temperature did not exceed 0 ° C. I dripped. After completion of the dropwise addition, stirring was continued at −10 ° C. for 30 minutes, and then the temperature was gradually increased to 20 ° C. At 20 ° C., 5.1 g of 4,4′-diaminodiphenyl ether (0.04 mol, manufactured by Wakayama Seika Co., Ltd.) and 3,5-diaminobenzoic acid (0.01 mol, manufactured by Tokyo Kasei Co., Ltd.) were added. Was. The stirring was continued at 20 ° C. for 2 hours and then at 40 ° C. for 2 hours. After completion of the stirring, the mixture was filtered to remove by-products generated by the reaction, and the solution was poured into 10 L of water to obtain a white precipitate. This precipitate was collected by filtration and washed with 5 L of water. The white precipitate was dried with a vacuum dryer at 50 ° C. for 48 hours to obtain a polyamic acid ester powder.
[0090]
10 g of a polyamic acid ester, 1.2 g of the photosensitizer synthesized in Synthesis Example 1, 0.1 g of diphenyliodotriflate (manufactured by Midori Kagaku Co., Ltd.) as a photoacid generator, 3-aminothiophenol for improving adhesion to metal 0.1 g of ethylene diamine diacetate (manufactured by Tokyo Kasei) 0.2 g of MX-290 (manufactured by Sanwa Chemical Co., Ltd.) as a hardening component, hydroxymethyl 0.2 g of benzenedimethylol (manufactured by Honshu Chemical Co., Ltd.) was dissolved in 20 g of NMP. This solution was filtered with a 1 μm membrane filter.
[0091]
The glass transition temperature of this composition after curing was 251 ° C, and the thermal decomposition temperature was 305 ° C. The carbon concentration of the heat-treated gold surface at 280 ° C. was 35 atomic% and the oxygen concentration was 28 atomic%, and no peeling was observed due to adhesion to the gold substrate. Although heat-treated at 350 ° C., there was no problem with chemical resistance.
[0092]
Comparative Example 6
10 g of Cyclomer PCA200 (manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd.), which is an acrylic resin having a carboxyl group and an unsaturated group, 3 g of the photosensitive agent synthesized in Synthesis Example 1, 1,1,2,2-tetra (4-hydroxy 1 g of phenyl) ethane, 0.1 g of 3-aminothiophenol (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.) for improving adhesion to metal, 0.2 g of ethylenediamine diacetate (manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.), MX as a curing component 0.3 g of -290 (manufactured by Sanwa Chemical Co., Ltd.) and hydroxymethylbenzene dimethylol (manufactured by Honshu Chemical Co., Ltd.) were dissolved in 10 g of gamma-butyrolactone (GBL) and 10 g of propylene glycol monomethyl ether acetate. After dissolution, the solution was filtered through a 1 μm membrane filter.
[0093]
In this example, pattern processing was performed under the following conditions. Exposure was performed using a contact aligner PLA-501 manufactured by Canon Inc., using a mask capable of forming a punching pattern of 100 μm × 100 μm or the like at 200 mJ / cm. 2 (Measurement at 365 nm). The development was carried out by immersing for 2 minutes at 23 ° C. using a developer obtained by diluting a 2.38% aqueous solution of TMAH five-fold, and then rinsing with pure water. The subsequent heat treatment is the same as in the first embodiment.
[0094]
The carbon concentration on this gold surface was very high, 50 atomic%, and the oxygen concentration was 40 atomic%. The glass transition temperature of this product after the curing treatment could not be detected, and the thermal decomposition temperature after the curing treatment was 280 ° C. In addition, peeling was observed in the adhesion with gold.
[0095]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, especially the contamination of an electrode is small, and the highly reliable electronic component which shows sufficient adhesion | attachment can be provided.