JP2004132816A - 酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】抗血液凝固因子抗体2を酵素免疫測定法により一次抗体5に結合させる処理前および処理後の少なくとも一方の時点で、検体に対し、血液凝固反応過程において当該血液凝固因子1を特異的に分解する酵素4を加えることにより、その後、前記特定の分解酵素4を失活させる処理を行う必要もなく、血液凝固因子1の立体障害を受けずに前記抗血液凝固因子抗体2を二次抗体7に結合させて定量する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法に関するものであり、特に、血液凝固因子と抗血液凝固因子抗体とが共存する条件下、例えば、イムノアフィニティクロマトグラフィーにおける血液凝固因子の溶出工程で抗血液凝固因子抗体が僅かに混入した溶出液、あるいは投与した血液凝固因子に対する自己抗体を産生した患者の血液等の検体中から、その抗血液凝固因子抗体を定量するのに好適な酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、血液凝固因子が不足することで血液が凝固しにくくなり出血性の疾患を生じてしまう病気が知られており、例えば、血友病は先天的に血液凝固第VIII因子または血液凝固第IX因子が不足している病気であるし、血液凝固第V因子が欠乏している第V因子欠乏症や血液凝固第XIII因子が欠乏している第XIII因子欠乏症等も知られている。これらの疾患の治療には血液凝固因子を補充する必要があり、その症状に応じて新鮮凍結血漿や血液凝固因子濃縮製剤が投与される。先天性出血患者のうち我が国で最も多いのは、血液凝固第VIII因子が量的または質的に欠乏している血友病A患者である。この血友病A患者には、血液凝固第VIII因子のみを分離精製した血液凝固第VIII因子濃縮製剤が開発され自己注射療法により投与されている。
【0003】
血液凝固第VIII因子濃縮製剤は、通常、クリオプレシピテートを原料としてイオン交換クロマトグラフィー、ウイルス除去膜やイムノアフィニティクロマトグラフィーによる精製処理を経て製造される。イムノアフィニティークロマトグラフィーは、抗原抗体反応を利用した精製法であり、特異性が高く夾雑物を効率良く除去できるため、タンパク質の高純度精製に広く利用されている。このイムノアフィニティクロマトグラフィーの主な工程を図9を参照しつつ説明する。まず、血液凝固第VIII因子1を精製するため、これと特異的に反応する抗血液凝固第VIII因子マウスモノクローナル抗体(2)(以下、「マウスIgG(2)」という)をゲル担体9に共有結合させ、カラム10に充填しておく(図9(a))。
【0004】
つづいて、そのカラム10の中にクリオ溶解液11を入れることにより、血液凝固第VIII因子1とマウスIgG(2)とが特異的に抗原抗体反応して結合する(図9(b))。その後、洗浄液により不純物12を除去するとともに(図9(c))、溶出液を流してマウスIgG(2)と血液凝固第VIII因子1との抗原抗体反応を弱め、血液凝固第VIII因子1を溶出させる(図9(d))。このような工程を経て血液凝固第VIII因子1を高純度に精製するようになっている。
【0005】
しかしながら、前述したイムノアフィニティクロマトグラフィーにおいては、マウスIgG(2)が共有結合という化学結合の中でも最も強力な結合によってゲル担体9に固定されているにもかかわらず、図9(d)に示すように、血液凝固第VIII因子1を溶出させる際に、前記マウスIgG(2)がゲル担体9から微量ながら剥離してしまい、その溶出液に混入してしまう場合がある。このようにマウスIgG(2)の混入量によっては血液凝固第VIII因子濃縮製剤の品質に影響を与えるおそれがあるため、混入量を正確に把握する必要がある。
【0006】
そこで、マウスIgG(2)がどのくらい血液凝固第VIII因子濃縮製剤中に混入しているかを測定するために、例えば、酵素免疫測定法(enzyme−linked immunosorbent assay:ELISAともいう)が挙げられる。この酵素免疫測定法は、酵素で標識した二次抗体を用いて発色基質を発色させることにより抗原量あるいは抗体量を測定する方法であり、分光光度計で測定できて検出感度も優れているため好適と考えられる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−21559号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、血液凝固第VIII因子1とマウスIgG(2)とは抗原抗体の関係にあるため両者は免疫複合体を形成し、かつ、血液凝固第VIII因子1の分子量が大きいことも重なり、酵素免疫測定法においてマウスIgG(2)の一次抗体への結合や二次抗体が結合するのを阻害してしまい、十分な感度でマウスIgG(2)を定量できないという問題がある。
【0009】
これを図10を参照してもう少し具体的に説明すると、酵素免疫測定法では、まず、図10(a)に示すように、プラスチック製のプレート6にマウスIgG(2)に対する抗体である抗マウスIgG(5)を結合させておき、そこにマウスIgG(2)と血液凝固第VIII因子1とが共存する溶液を加える。すると、図10(b)に示すように、マウスIgG(2)が抗マウスIgG(5)と結合する。これをよく反応させた後に、酵素で標識してある二次抗体としての酵素標識抗マウスIgG(7)を加える。ここでは、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(horseradish peroxidase:HRP)という酵素が標識されたHRP標識抗マウスIgG(7)を加えると、このHRP標識抗マウスIgG(7)がマウスIgG(2)に結合する(図10(c))。その後、それをよく洗浄し、基質を加えてHRPにより発色させる(図10(d))。これにより、溶液中のマウスIgG(2)の濃度に応じた量の発色が現れ、定量分析できるようになっている。
【0010】
しかしながら、図10(c)に示すように、抗原抗体関係にある血液凝固第VIII因子1とマウスIgG(2)とは免疫複合体を形成し、かつ、その血液凝固第VIII因子1の分子量が300KDaと大きいため、マウスIgG(2)の抗マウスIgG(5)への結合や二次抗体であるHRP標識抗マウスIgG(7)を加えたときに、HRP標識抗マウスIgG(7)とマウスIgG(2)との結合が、血液凝固第VIII因子1によって立体構造的に阻害されるものが生じ、結合できずに洗浄除去されてしまうという問題がある。
【0011】
このような問題を解決する方法として、異なる抗原決定基(エピトープ)を持つ複数のモノクローナル抗体を一次抗体、二次抗体として使用することが考えられる。例えば、抗原と抗体の両方に反応するモノクローナル抗体を一次抗体、二次抗体とした場合、一次抗体により免疫複合体が捕捉され、さらに二次抗体も両者に対する抗体の混合物であるから、前記免疫複合体の立体構造により阻害されることなく酵素免疫測定法による検出が可能となる。
【0012】
しかしながら、このような方法は、免疫複合体の検出を目的する場合であればよいが、本願発明の問題点のように免疫複合体を構成するいずれか一方のみを定量するためには、不十分であるし、特に、前述のような微量なマウスIgG(2)を定量するには適していない。また、他の解決方法として、免疫複合体の結合を解離させる条件下で酵素免疫測定法を実行することが考えられる。
【0013】
しかし、免疫複合体の結合力を弱めるような条件下では、マウスIgG(2)と抗マウスIgG(5)との一次抗体間における結合力、場合によってはマウスIgG(2)とHRP標識抗マウスIgG(7)との二次抗体間における結合も弱くなってしまうため、測定系全体としての感度が低下してしまう。
【0014】
さらに、特開2001−21559号には、蛋白結合型糖化蛋白に蛋白分解酵素を加えて非特異的に抗原となる蛋白を分解し、蛋白糖化反応生成物を露出させ、その後、反応液を95℃以上の沸騰水中に浸すことにより前記蛋白分解酵素を失活させることを特徴とする発明が記載されている。
【0015】
しかし、このような方法においては、蛋白質変性剤の添加や加熱といった一般的な蛋白質変性方法であるため、被定量対象であるマウスIgG(2)も変性してしまうおそれがあり正確な定量ができない可能性がある。
【0016】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、血液凝固因子と抗血液凝固因子抗体とが共存する検体について、酵素免疫測定法により抗血液凝固因子抗体を定量する場合に、この抗血液凝固因子抗体の一次抗体への結合や二次抗体の結合を阻害する血液凝固因子のみを特異的に分解し、前記抗血液凝固因子抗体の性状には影響を与えずに高感度で定量できる酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法の特徴は、血液凝固因子およびこれと特異的に抗原抗体反応する抗血液凝固因子抗体が共存する検体から酵素免疫測定法により前記抗血液凝固因子抗体を定量する方法であって、前記抗血液凝固因子抗体を前記酵素免疫測定法により一次抗体に結合させる処理前および処理後の少なくとも一方の時点で、前記検体に対し、血液凝固反応過程において当該血液凝固因子を特異的に分解する酵素を加えることにより前記検体中の血液凝固因子を特異的に分解し、その後、前記特定の分解酵素を失活させる処理を行わずに、前記抗血液凝固因子抗体を二次抗体に結合させて定量するようにした点にある。
【0018】
そして、このような構成を採用したことにより、血液凝固反応過程において血液凝固因子を活性化させる等して特異的に分解する酵素は、その血液凝固因子のみを特異的に分解し、被測定対象である抗血液凝固因子抗体の性状には影響を与えないため、そのような分解処理を一次抗体結合の処理前および処理後のいずれか一方または両方の時点で行うことにより、抗血液凝固因子抗体と一次抗体、および二次抗体との結合が血液凝固因子によって阻害されるのを防止するという作用を奏する。
【0019】
また、本発明は、検体中の血液凝固因子を特定の分解酵素により特異的に分解する処理は生体内温度の条件下で行うようにすることが好ましい。これにより、特定の分解酵素が生体内温度という、血液凝固反応において本来の機能を発揮する条件の下で血液凝固因子の分解処理が進行するため、血液凝固因子を効率的に分解するという作用を奏する。
【0020】
さらに、本発明では、血液凝固因子が、血液凝固第VIII因子、血液凝固第V因子、および血液凝固第XIII因子のいずれかである場合、特異的に分解処理するための酵素はトロンビンを使用するようになっている。これにより、抗血液凝固因子抗体の定量を阻害する血液凝固第VIII因子、血液凝固第V因子、および血液凝固第XIII因子を確実に分解する。
【0021】
また、本発明において、力価が25Uの血液凝固因子に対して、力価が0.00125U以上のトロンビンを加えることが好ましい。これにより、血液凝固第VIII因子、血液凝固第V因子、および血液凝固第XIII因子の各血液凝固因子を分解するのに適当なトロンビンの濃度および量が定まる。
【0022】
さらに、本発明では、検体にトロンビンを加えて行う分解処理は、20分以上反応させることが好ましい。これにより、トロンビンが、血液凝固第VIII因子、血液凝固第V因子、および血液凝固第XIII因子の各血液凝固因子を十分に分解できる時間を確保できる。
【0023】
また、本発明の特徴は、血液凝固第VIII因子および抗血液凝固第VIII因子抗体が共存する検体から酵素免疫測定法により前記抗血液凝固第VIII因子抗体を定量する方法であって、前記抗血液凝固第VIII因子抗体を前記酵素免疫測定法による一次抗体に結合させる処理前に、前記検体に、力価が25Uの血液凝固第VIII因子に対して力価が0.00125U以上のトロンビンを加えて20分以上インキュベートすることにより当該血液凝固第VIII因子を特異的に分解し、その後、前記トロンビンを失活させることなく、前記抗血液凝固第VIII因子抗体を一次抗体および二次抗体に結合させて定量するようにした点にある。
【0024】
そして、このような構成を採用したことにより、血液凝固反応過程において血液凝固第VIII因子を活性化させるトロンビンが、血液凝固第VIII因子のみを特異的に分解し、被測定対象である抗血液凝固第VIII因子抗体の性状には影響を与えないため、そのような分解処理を一次抗体結合の処理前に行うことにより、抗血液凝固第VIII因子抗体と一次抗体、および二次抗体との結合が血液凝固第VIII因子によって阻害されず正確な定量ができるという作用を奏する。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法の実施形態の一例を図面を用いて説明する。
【0026】
本実施形態における抗血液凝固因子抗体の定量方法は、血液凝固因子およびこれと特異的に抗原抗体反応する抗血液凝固因子抗体が共存する検体の中から酵素免疫測定法を使用して前記抗血液凝固因子抗体を高感度に定量分析するものである。具体的には、酵素免疫測定法によって抗血液凝固因子抗体を一次抗体に結合させる処理前および処理後の少なくとも一方の時点で、当該血液凝固因子を特異的に分解する酵素、本実施形態では、血液凝固反応(カスケードとも言う)の各過程で当該血液凝固因子を活性化させる酵素を加えることにより当該血液凝固因子を特異的に分解し、その後、前記分解酵素を失活させる処理を行うことなく、前記抗血液凝固因子抗体を二次抗体に結合させて定量する。
【0027】
特異的な分解酵素による血液凝固因子の分解処理は、立体構造障害を除去するために、少なくとも抗血液凝固因子抗体を二次抗体に結合させる前に行う必要があり、抗血液凝固因子抗体と一次抗体とが結合される処理前あるいは処理後が選択できるが、本実施形態では、一次抗体へ効率的に結合できるように一次抗体との結合前に行うことが好ましい。さらには、その一次抗体との結合前の分解処理に加えて、分解されずに残存している血液凝固因子を分解する目的で、一次抗体との結合後にも分解処理するのがより好ましい。
【0028】
ここで、血液凝固因子製剤のうちでも最も代表的な血液凝固第VIII因子製剤として精製される血液凝固第VIII因子1を本実施形態の代表的な一例として図1から図4を参照しつつ説明する。
【0029】
本実施形態で用いる検体は、血液凝固第VIII因子濃縮製剤であり、その製造過程でイムノアフィニティクロマトグラフィーにより血液凝固第VIII因子1をマウスIgG(2)に吸着させて不純物を洗浄除去することにより精製される。
【0030】
そして、血液凝固第VIII因子を特異的に分解する酵素であるトロンビンを用いて、本実施形態の定量方法は、図1に示すように、主として、酵素免疫測定法による定量前に検体に前記トロンビン4を加えて血液凝固第VIII因子1を分解させる第1トロンビン処理(処理S1)と、このトロンビン処理後の前記検体を抗マウスIgG(5)が結合されたプレート6に入れてマウスIgG(2)と抗マウスIgG(5)とを結合させる一次抗体処理(処理S2)と、この一次抗体処理後に再びトロンビン4を加えて残存する血液凝固第VIII因子1を分解させる第2トロンビン処理(処理S3)と、このトロンビン処理後の前記検体に酵素で標識されたHRP標識抗マウスIgG(7)を加えてマウスIgG(2)と結合させる二次抗体処理(処理S4)とが順次行われる。
【0031】
これらの各処理について、図2および図3の模式図を参照しつつより詳細に説明する。
【0032】
第1トロンビン処理では、25Uの血液凝固第VIII因子1に対して0.00125U以上のトロンビン4が加えられる。例えば、50U/mlの血液凝固第VIII因子1を0.5ml含む検体であれば、0.05U/mlのトロンビン4を0.025ml以上加える必要がある。
【0033】
また、反応させる温度条件は、トロンビン4が生体内で血液凝固第VIII因子を活性化させるように作用する酵素であるため、生体内温度が好ましく約37℃がよい。時間条件は10〜30分程度であり、20分以上が好ましく、30分以上であれば、より確実に血液凝固第VIII因子1を分解させられるためより好ましい。この反応は温度調整に適しているヒートブロック上やウォーターバスにより行われる。
【0034】
このような第1トロンビン処理により、トロンビン4は血液凝固第VIII因子1の活性化酵素であることから、図2に示すように、血液凝固第VIII因子1を特異的に分解する。
【0035】
つぎに、図3(a)〜(c)に示すように、一次抗体処理では、抗マウスIgG(5)がコーティングされた96穴プレート6に、トロンビン処理した検体を入れて室温で2時間程度インキュベートする。このとき、血液凝固第VIII因子1は細かく分解されているため、マウスIgG(2)が抗マウスIgG(5)に結合し易くなっている。インキュベートとした後、洗浄液でよく洗浄する。
【0036】
つづいて、第2トロンビン処理では、洗浄後のプレート6に、再びトロンビン4を入れて残存する血液凝固第VIII因子1を分解する。これにより、次の二次抗体処理におけるHRP標識抗マウスIgG(7)の結合を確実かつ容易にする。第2トロンビン処理では、第1トロンビン処理のときよりも濃度が濃くて多めの量のトロンビン4を加える。
【0037】
つぎに、二次抗体処理では、第2トロンビン処理後に洗浄液で洗浄し、HRP標識抗マウスIgG(7)を加えて室温で2時間程度インキュベートする。これにより、図3(d)に示すように、前記HRP標識抗マウスIgG(7)が血液凝固第VIII因子1に阻害されることなくマウスIgG(2)と結合される。そして、洗浄液で洗浄した後、基質を加えてHRPによりその基質を発色させて吸光度等を測定する。
【0038】
なお、前述した二次抗体処理におけるHRP標識抗マウスIgG(7)に代えて、図4に示すように、ビオチン化抗マウスIgG(7a)を第2トロンビン処理後の検体に加えて二次抗体処理を行い、さらにアビジン化HRP8を加えるようにしてもよい。アビジン化HRP8は1つのビオチンに対して4つが結合するため、発色度が高くなりマウスIgG(2)が低濃度であっても高感度で検出できる。
【0039】
つぎに、前述した本実施形態におけるトロンビン処理の効果を確認するために、以下のような実験を行って吸光度等を測定した。
【0040】
【実施例】
まず、第1トロンビン処理として、力価が100U/mlである血液凝固第VIII因子濃縮製剤500μlに対し、0.5U/mlのヒトトロンビン4(三菱ウェルファーマ社製)を25μlずつ加えて、37℃で30分間インキュベートした。
【0041】
つづいて、ヤギ抗マウスIgG(5)をコーティングした96穴プレート6に、トロンビン処理した検体を100μlずつ入れ、室温で2時間インキュベートして一次抗体処理を行った。
【0042】
つぎに、洗浄液(0.05%Tween−PBS)で5回洗浄した後、残存する血液凝固第VIII因子1の分解を目的として、5U/mlのトロンビン4を100μlずつ加え、37℃で30分間インキュベートすることにより第2トロンビン処理を行った。
【0043】
その後、洗浄液で5回洗浄した後、1/60,000に希釈したビオチン化抗マウスIgG(7a)(生化学工業株式会社製)を100μl加え、室温で2時間インキュベートした。そして、洗浄液で5回洗浄した後、1/1,000に希釈したアビジン化HRP(GIBCO社製)を100μlずつ加え、室温で1時間インキュベートした。最後に、洗浄液で5回洗浄後、3,3’,5,5’−tetramethylbenzidine(TMB)(BIO−RAD社製)を100μl、10分後に1N硫酸を50μlずつ加え、450nmで吸光度を測定した。マウスIgG(2)の定量は、まず濃度既知のマウスIgG(2)について同様の操作を行い、各濃度に対する吸光度を求めてスタンダード直線を作成し、このスタンダード直線の吸光度からマウスIgG(2)の濃度を求めるようにした。なお、これらの操作は自動ELISA装置(Behring ELISA ProcesserIII)を使用して行った。
【0044】
以上のような本実施形態における処理を行った後に、トロンビン4の効果を確認するために、トロンビン処理を経た検体と未処理の検体、および検体を加えないマウスIgG(2)のみを含むスタンダード溶液についてマウスIgG(2)の濃度に対する吸光度をそれぞれ測定した。また、トロンビン4が血液凝固第VIII因子1およびマウスIgG(2)に与える影響を調べるためにポリアクリルアミドゲル電気泳動(Sodium Dodecyl Sulfate−Poly−Acrylamide Gel Electrophoresis:以下SDS−PAGEという)により性状を確認した。
【0045】
「トロンビン処理効果の確認」
マウスIgG濃度に対する吸光度を測定する場合、試料は、まず、比較基準となるスタンダード溶液として、マウスIgG(2)の濃度が0〜0.5ng/mlとなるように希釈溶液により希釈した。また、トロンビン処理する検体およびトロンビン処理しない検体としては、血液凝固第VIII因子濃縮製剤にマウスIgG(2)を添加し、そのマウスIgG(2)の濃度が0〜0.5ng/mlとなるように添加した。このとき、血液凝固第VIII因子濃縮製剤に混入しているマウスIgG(2)の量は濃度の計算に含めない。
【0046】
マウスIgG(2)の各濃度のスタンダード溶液およびトロンビン処理、未処理の検体に対して450nmの波長の光を当てて吸光度を測定した結果を図5および図6に示す。図6は、図5の各数値をグラフに表したものである。ただし、これらの図では1/10,000のビオチン化抗マウスIgG(7a)を使用して発色させている。吸光度Aとは、log10(I0/I)のことであり、I0は入射光の強さであり、Iは透過光の光の強さである。これらの結果によれば、トロンビン処理をしていない検体は、スタンダード直線に比べると0.05ng/mlのマウスIgG濃度以上において、吸光度が低くなっており、添加したマウスIgG濃度以下の吸光度を示した。これは、従来の問題点で指摘したように、マウスIgG(2)と血液凝固第VIII因子1とが免疫複合体を形成するために、マウスIgG(2)と一次抗体である抗マウスIgG(5)との結合や二次抗体であるビオチン化抗マウスIgG(7a)との結合が阻害されてしまった結果である。
【0047】
一方、トロンビン処理を行った検体の吸光度は、スタンダード直線と同様の傾きをもつことからマウスIgG(2)を正確に定量できていることがわかる。
【0048】
「トロンビンによる血液凝固第VIII因子1およびマウスIgG(2)への影響」つぎに、血液凝固第VIII因子1およびマウスIgG(2)にトロンビン4が与える影響を調べるためにSDS−PAGEを行った。SDS−PAGEサンプルは、SDSサンプル緩衝液とタンパク質溶液とを1:1で混合後、100℃で2分間加熱して作製した。また、SDS−PAGEには、泳動用ゲルと濃縮用ゲルからなるゲルと泳動緩衝液とを使用し、泳動は10mAの定電流により行った。泳動用ゲルは、血液凝固第VIII因子1の場合、8.5%アクリルアミドを含むゲルを使用し、マウスIgG(2)の場合、10%アクリルアミドを含むゲルを使用した。
【0049】
そして、SDS−PAGE終了後、セミドライ式のブロッティング装置を使用してゲル上のタンパク質をニトロセルロース膜に転写した。転写は1.5mA/cm2の定電流で行い、ニトロセルロース膜を3%牛血清アルブミンでブロッキングした後、一次抗体として抗ヒト第VIII因子マウスモノクローナル抗体、二次抗体としてビオチン化ヤギ抗マウスIgGと反応させた。そして、アビジン化アルカリフォスファターゼ(Harlan社製)と反応させた後に、発色基質を加えて血液凝固第VIII因子1を検出した。マウスIgG(2)の検出は、血液凝固第VIII因子1の検出で使用した二次抗体であるビオチン化ヤギ抗マウスIgGを一次抗体として使用し、その後の工程は血液凝固第VIII因子1と同様の手順により行った。
【0050】
図7には、血液凝固第VIII因子1をトロンビン処理したときの経時変化を示す。この図7に示すように、トロンビン4を投入した後の経過時間が0分のとき、つまりトロンビン未処理のときの血液凝固第VIII因子1は、重鎖が分子量200KDa以上のバンドとして検出され、軽鎖は分子量80KDaの2本鎖として検出されている。その後、トロンビン処理後の時間が経過するのに伴って重鎖および軽鎖がそれぞれ分解され、20分経過すると分子の多くが45KDa以下の短いバンドとして検出され、30分後には大部分が45KDaのバンドとして検出されるに至り、断片化された。なお、図示していないが、30分以上時間が経過してもそれ以上分子が分解されることはなかった。
【0051】
一方、トロンビン処理によるマウスIgG(2)への影響を調べた。図8には、非還元のマウスIgGと、還元したマウスIgGについて、それぞれトロンビン処理およびトロンビン処理しないものを用意し、それぞれSDS−PAGEにより分子量を検出した。なお、還元処理は、マウスIgGの軽鎖と重鎖のジスルフィド結合(S−S結合)を切断する処理である。
【0052】
そこで、図8に示すように、レーン1およびレーン2は、いずれも非還元のマウスIgG(2)であって、レーン1はトロンビン処理したマウスIgG(2)であり、レーン2はトロンビン未処理のマウスIgG(2)である。いずれのサンプルも全分子の分子量が150KDaであり、トロンビン処理による分解等の影響を受けていないことがわかる。
【0053】
同様に、レーン3およびレーン4は、いずれも還元したマウスIgG(2)であって、レーン3はトロンビン処理したマウスIgG(2)であり、レーン4はトロンビン未処理のマウスIgG(2)である。いずれも50KDaの重鎖と、25KDaの軽鎖が出現しており、相違しない。
【0054】
このような結果により、マウスIgG(2)の二次構造に変化はなく、トロンビン4によりマウスIgG(2)が分解されないことが確認された。
【0055】
つぎに、本実施形態の定量方法における検出限界を以下の式1に従って算出した。
吸光度の検出限界=μB+(3.3×σB)・・・式1
μB=ブランクまたは披験物質から得られる応答の平均値
σB=ブランク応答の標準偏差
バリデーションデータ収集のために行った試験回数20回でのブランク値の平均は0.075、標準偏差は0.017である。これら数値を上記式に代入すると、
吸光度の検出限界=0.075+(3.3×0.017)=0.131
【0056】
したがって、本実施形態の定量方法では、吸光度が0.131以上の検体について測定可能である。今回収集したデータによると0.05ng/ml以上のマウスIgG濃度であれば、0.131以上の吸光度を示している。これによりトロンビン処理を行う酵素免疫測定法の定量限界は0.05ng/mlであった。
【0057】
以上より、前述した本実施形態によれば、血液凝固因子と抗血液凝固因子抗体とが共存する検体について、酵素免疫測定法により抗血液凝固因子抗体を定量する場合に、二次抗体との結合を阻害する血液凝固因子のみを特異的に分解することにより、前記抗血液凝固因子抗体の性状には影響を与えずに高感度で定量することができる。
【0058】
イムノアフィニティクロマトグラフィーを利用したタンパク質精製を行った際には、ゲル担体から抗体が剥離し、目的タンパク質に対する不純物となる場合がある。その抗体濃度を測定する場合には、抗原となる目的タンパク質が存在するため、酵素免疫測定法等のサンドイッチ方式の測定法では、目的タンパク質が大きなものであれば、二次抗体の結合を阻害し、測定感度が低下する。このような場合には、本実施形態のように目的タンパク質のみを分解する酵素により検体を処理すれば、感度の向上が図れる。
【0059】
なお、本発明の本実施形態の各構成は前述したものに限るものではなく、適宜変更することができる。
【0060】
例えば、本実施形態では、血液凝固因子の代表的な一例として血液凝固第VIII因子1を実施例として示したが、他の血液凝固因子、例えば、血液凝固第V因子や血液凝固第XIII因子についても、分子量がそれぞれ大きいため、各抗体である抗血液凝固第V因子モノクローナル抗体や抗血液凝固第XIII因子モノクローナル抗体を共存下で定量する場合に、それらの血液凝固反応過程において活性させる酵素であるトロンビン4により特異的な分解処理を加えることで、より正確な定量分析をすることが可能である。同様に、血友病B患者のための濃縮製剤である血液凝固第IX因子濃縮製剤についても、混入した抗血液凝固第IX因子モノクローナル抗体を定量する場合に、血液凝固反応過程における血液凝固第IX因子の活性化酵素である血液凝固第XI因子を加えて特異的に分解処理することにより、より正確な定量分析が可能と考えられる。
【0061】
また、各血液凝固因子の抗体としてマウスIgG(2)を使用しているが、これに限る必要はなく、ポリクローナル抗体にも応用することが可能である。
【0062】
さらに、本実施形態では、イムノアフィニティクロマトグラフィーによって精製された血液凝固濃縮製剤を例に挙げているが、これに限られるものではなく、たとえば、血液凝固第VIII因子1に対する自己抗体を産生した疾患に対してその抗体を定量する場合、あるいは抗原抗体の関係に限らず、親和性を有する2つのものが共存する条件下でいずれか一方の定量を行う場合にも利用できる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、血液凝固因子と抗血液凝固因子抗体とが共存する検体について、酵素免疫測定法により抗血液凝固因子抗体を定量する場合に、この抗血液凝固因子抗体の一次抗体への結合や二次抗体の結合を阻害する血液凝固因子のみを特異的に分解し、前記抗血液凝固因子抗体の性状には影響を与えずに高感度で定量することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法の主な工程を示すフローチャート図である。
【図2】本実施形態における第1トロンビン処理したときの検体の状況を示す模式図である。
【図3】本実施形態におけるHRP標識二次抗体を用いた酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法を示す模式図であって、(a)はプレートに抗マウスIgGを結合させた状態を示す図、(b)はトロンビン処理後の検体を投入した状態を示す図、(c)は一次抗体結合処理を行い、洗浄後を示す図、(d)は二次抗体としてHRP標識抗マウスIgGを結合させた状態を示す図である。
【図4】本実施形態におけるビオチン化二次抗体を用いた酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法を示す模式図であって、(a)はプレートに抗マウスIgGを結合させた状態を示す図、(b)はトロンビン処理後の検体を投入した状態を示す図、(c)は一次抗体結合処理を行い、洗浄後を示す図、(d)は二次抗体としてビオチン化抗マウスIgGを結合させた状態を示す図、(e)はビオチンにアビジン化HRPを結合させた状態を示す図である。
【図5】本実施形態においてマウスIgGの各濃度に対する吸光度の結果を示す表である。
【図6】図5の各数値をグラフ化した図である。
【図7】トロンビン処理による血液凝固第VIII因子の経時変化を示す図であって、試料をSDS−PAGE後にブロッティングした結果を示す図である。
【図8】トロンビン処理によるマウスIgGへの影響を示す図であって、SDS−PAGE後にブロッティングした結果を示す図である。
【図9】血液凝固第VIII因子の精製過程におけるイムノアフィニティクロマトグラフィーの工程を示す図であり、(a)はクリオ溶解液をカラムに投入する状態を示す図、(b)はクリオ溶解液をカラム内に通過させて血液凝固第VIII因子をマウスIgGに吸着させた状態を示す図、(c)は洗浄液を流して不純物を除去する状態を示す図、(d)は血液凝固第VIII因子を溶出する状態を示す図である。
【図10】従来の酵素免疫測定法による抗血液凝固第VIII因子マウスモノクローナル抗体の定量方法を示す模式図であって、(a)はプレートに抗マウスIgGを結合させた状態を示す図、(b)はプレートに溶出液を投入してマウスIgGと抗マウスIgGとの一次抗体結合させた状態を示す図、(c)は二次抗体としてHRP標識抗マウスIgGを投入した状態を示す図、(d)はマウスIgGにHRP標識抗マウスIgGを結合させた状態を示す図である。
【符号の説明】
1 血液凝固第VIII因子
2 マウスIgG
4 トロンビン
5 抗マウスIgG
6 プレート
7 HRP標識抗マウスIgG
7a ビオチン化抗マウスIgG
8 アビジン化HRP
9 ゲル担体
10 カラム
11 クリオ溶解液
12 不純物
Claims (6)
- 血液凝固因子およびこれと特異的に抗原抗体反応する抗血液凝固因子抗体が共存する検体から酵素免疫測定法により前記抗血液凝固因子抗体を定量する方法であって、前記抗血液凝固因子抗体を前記酵素免疫測定法により一次抗体に結合させる処理前および処理後の少なくとも一方の時点で、前記検体に対し、血液凝固反応過程において当該血液凝固因子を特異的に分解する酵素を加えることにより前記検体中の血液凝固因子を特異的に分解し、その後、前記特定の分解酵素を失活させる処理を行わずに、前記抗血液凝固因子抗体を二次抗体に結合させて定量するようにしたことを特徴とする酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法。
- 請求項1において、前記血液凝固因子を前記特定の分解酵素により分解する処理は、生体内温度の条件下で行うようにしたことを特徴とする酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法。
- 請求項1または請求項2において、前記血液凝固因子が、血液凝固第VIII因子、血液凝固第V因子、および血液凝固第XIII因子のいずれかである場合、特異的に分解処理するための前記分解酵素はトロンビンを使用することを特徴とする酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法。
- 請求項3において、力価が25Uの血液凝固因子に対して、力価が0.00125U以上のトロンビンを加えることを特徴とする酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法。
- 請求項3または請求項4において、検体にトロンビンを加えて行う分解処理は、20分以上反応させることを特徴とする酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法。
- 血液凝固第VIII因子および抗血液凝固第VIII因子抗体が共存する検体から酵素免疫測定法により前記抗血液凝固第VIII因子抗体を定量する方法であって、前記抗血液凝固第VIII因子抗体を前記酵素免疫測定法による一次抗体に結合させる処理前に、前記検体に、力価が25Uの血液凝固第VIII因子に対して力価が0.00125U以上のトロンビンを加えて20分以上インキュベートすることにより当該血液凝固第VIII因子を特異的に分解し、その後、前記トロンビンを失活させることなく、前記抗血液凝固第VIII因子抗体を一次抗体および二次抗体に結合させて定量するようにしたことを特徴とする酵素免疫測定法による抗血液凝固因子抗体の定量方法。
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