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JP2004126312A - 三次元ホログラフィック記録方法および三次元ホログラフィック記録装置 - Google Patents

三次元ホログラフィック記録方法および三次元ホログラフィック記録装置 Download PDF

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JP2004126312A
JP2004126312A JP2002291648A JP2002291648A JP2004126312A JP 2004126312 A JP2004126312 A JP 2004126312A JP 2002291648 A JP2002291648 A JP 2002291648A JP 2002291648 A JP2002291648 A JP 2002291648A JP 2004126312 A JP2004126312 A JP 2004126312A
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Hiroaki Misawa
三澤 弘明
Juodkazis Saulius
サウリウス ヨードカシス
Shigeki Matsuo
松尾 繁樹
Toshiaki Kondo
近藤 敏明
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Abstract

【課題】極めて単純な光学系を用いた、フェムト秒レーザパルスによる多光子露光が可能な感光性材料への三次元ホログラフィック記録方法を提供する。
【解決手段】フェムト秒レーザパルスを回折ビームスプリッタ(3)で複数本の光束に分割させ、分割したレーザのうちの4光束を集光させて多光子露光が可能な感光性材料からなる試料(7)に照射し、4光束を干渉露光して試料(7)の多光子吸収を誘起し、試料(7)の照射部位にブラッグ回折格子を記録させる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、フェムト秒レーザパルスによる、光熱屈折率変化を生ずるガラスをはじめとする多光子露光が可能な感光性材料への三次元ホログラフィック記録方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、極めて単純な光学系を用いた、フェムト秒レーザパルスによって多光子露光が可能な感光性材料にブラッグ回折格子を記録する三次元ホログラフィック記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】
フォトニックスの発展は将来の科学技術を向上させるものとして期待されており、とくにフォトニック結晶(PhC)は将来の有望な利用が期待できるため強い関心が寄せられている。しかしながら、可視光または近赤外線領域で作用するフォトニック結晶の製造はマイクロ/ナノ技術の近年の発展を利用しても依然追求中のテーマとなっている。
【0003】
現在、フォトニック結晶製造の代替技術としては、レーザ干渉が、一次元(1D)/二次元(2D)/三次元(3D)構造を容易に形成でき且つ実現性が高いため注目されている。たとえば2つのビームの干渉により一次元(1D)周期パターンの回折格子を形成することができ、またFormation of a microfiber bundle by interference of three noncoplanar beams(文献1)に示されているように、3つのビームの干渉により二次元(2D)周期パターンの回折格子を形成することができる。
【0004】
そして三次元(3D)周期パターンに関しては、一般に4つの非共面ビームを使用して記録することができ(All fourteen Bravais lattices can be formed by interference of four noncoplanar beams(文献2))、その場合、4つの干渉ビームの方向、それらのビームの偏光の制御により、すべてのBravais光格子に対応する光強度分布を発生させることができると考えられている。しかしながら現実にはそのような装置の実験的実現化は非常に困難になっている。
【0005】
フォトニック結晶格子の選択を自由化するために複雑になっている装置を単純化する方法として挙げられるのは、軸対称のマルチビーム干渉装置を使用することであり、また多くの複雑な1D/2D/3D構造に関しては、ビームの数、位相および交差角を制御することによって実現することができる。上記のようなレーザ干渉を用いた場合に形成される1D/2D/3D構造の利点の1つは、すべての干渉ビームの時間的および空間的重複部分を固有に表現化することが可能なことにある。
【0006】
とくに極端に短いサブ・ピコセカンドのパルスを用いて3D構造を達成させることは、非常に困難ではあるが、透明媒質内部に3D記録を行うための非線形吸収(マルチ・ステップ、マルチ・フォトンまたはトンネル)を促進するのに必要とされている。もしこのような光強度の周期パターンが材料内部に記録されれば、良質なフォトニック結晶またはそれらのテンプレートを製造することが容易になるのである。
【0007】
近年、ガラス中における3D記録を達成する方法がいくつか報告されているが、それらの方法では通常フェムト秒パルスが用いられている。しかしながらそれらの記録方法は照射ごとの走査という比較的遅いプロセスにより達成されていた。また従来のフェムト秒パルスを用いて3D構造を記録する方法はフェムト秒パルスのパルス幅が短いため3本以上のパルス光束を1点で干渉露光するには非常に複雑な光学系が必要となり実用性の欠いたものになってしまっていた。
【0008】
【文献1】L.Z. Cai et al., Optics Letters, Vol. 26, No. 23, pp. 1858−1860 (2001)
【文献2】L.Z. Cai et al., Optics Letters, Vol. 27, No. 11, pp. 900−902 (2002)
【0009】
そこでこの出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、従来技術の問題点を解消し、極めて単純な光学系により多光子露光が可能な感光性材料中に容易に3D周期パターンを形成することが可能な三次元ホログラフィック記録方法および三次元ホログラフィック記録装置を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明は、上記の課題を解決するものとして、まず第1には、フェムト秒レーザパルスを複数本の光束に分割し、分割した複数本の光束を平行方向に集光した後に4光束を選択し、それら4光束をさらに集光させて多光子露光が可能な感光性材料に照射し4光束を干渉露光して感光性材料の多光子吸収を誘起し、感光性材料の照射部位に三次元の位相ホログラムを記録することを特徴とする三次元ホログラフィック記録方法を提供する。
【0011】
第2には、この出願の発明は、第1の発明において、感光性材料の照射部位に記録された位相ホログラムがブラッグ回折格子であることを特徴とする三次元ホログラフィック記録方法を提供する。
【0012】
さらに、第3には、第2の発明において、形成されたブラッグ回折格子が、フォトニック結晶として利用されることを特徴とする三次元ホログラフィック記録方法を提供する。
【0013】
第4には、第1ないし3のいずれかの発明において、多光子露光が可能な感光性材料が、光熱屈折率変化を生じるガラスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の三次元ホログラフィック記録方法を提供する。
【0014】
また、第5には、第4に記載の光熱屈折率変化を生じるガラスが15NaO−5ZnO−4Al−70SiO−5NaF−0.01AgO−0.01CeOの近似組成を有するガラスであることを特徴とする三次元ホログラフィック記録方法を提供する。
【0015】
第6には、第1ないし5のいずれかの発明の三次元ホログラフィック記録方法を行う装置であって、1)フェムト秒レーザパルスを発生させるレーザ光源、2)フェムト秒レーザパルスを複数本の光束に分割する回折ビームスプリッタ、3)分割されたフェムト秒レーザパルスを集光させる2つのレンズ、4)分割されたフェムト秒レーザパルスのうちの4光束を選択するアパーチャを備えていることを特徴とする三次元ホログラフィック記録装置を提供する。
【0016】
第7には、第6の発明の三次元ホログラフィック記録装置において、2つのレンズのうち、回折ビームスプリッタで分割した複数本の光束を平行方向に集光させるレンズが色消しレンズであり、その後アパーチャにより選択した4光束を感光性材料に集光して干渉露光させるレンズが顕微鏡の対物レンズであることを特徴とする三次元ホログラフィック記録装置をも提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】
この出願の発明の三次元ホログラフィック記録方法は、フェムト秒レーザパルスを回折ビームスプリッタ等で複数本の光束に分割し、分割した複数本の光束を平行方向に集光した後に4光束を選択し、それら4光束を集光させて多光子露光が可能な感光性材料に照射し4光束を干渉露光して感光性材料の多光子吸収を誘起し、感光性材料の照射部位に三次元の位相ホログラム、とくにブラッグ回折格子を形成させることを特徴としている。
【0018】
この方法を用いることにより、極めて単純な光学系を用いて良質なブラッグ回折格子を、光熱屈折率変化を生じるガラスをはじめとする多光子露光が可能な感光性材料中に記録することができその結果良質なフォトニック結晶を容易に製造することが可能となる。なお、この出願の発明における“光熱屈折率変化を生じるガラス”とは、“紫外光照射を行った後に熱処理することにより屈折率変化が現れるガラス”を意味している。
【0019】
とくにこの出願の発明の三次元ホログラフィック記録方法においては、光熱屈折率変化を生じるガラス(PTR(photo−thermo−refractive)ガラス)として15NaO−5ZnO−4Al−70SiO−5NaF−0.01AgO−0.01CeOの近似組成を持つガラスを好適に用いることができ、このようなPTRガラスを用いることでとくに良質なブラッグ回折格子を記録することができる。
【0020】
また、この出願の発明の三次元ホログラフィック記録方法を行う装置として、フェムト秒レーザパルスを発生させるレーザ光源、フェムト秒レーザパルスを複数本の光束に分割する回折ビームスプリッタ、分割された複数本のフェムト秒レーザパルスを集光させる2つのレンズ、さらにそれら2つのレンズの間に分割されたフェムト秒レーザパルスのうちの4光束を選択するアパーチャを備えた三次元ホログラフィック記録装置を用いることができる。
【0021】
なお、上記の2つのレンズのうち、回折ビームスプリッタで分割されたフェムト秒レーザパルスを平行方向に集光させるレンズとして色消しレンズを好適に使用することができ、また感光性材料に4光束を集光させて露光干渉させるためのレンズとして顕微鏡の対物レンズを好適に使用することができる。これらの光学機器を備えた三次元ホログラフィック記録装置を用いることで、極めて単純な光学系で三次元位相ホログラムであるブラッグ回折格子を感光性材料中に形成することができるのである。
【0022】
以下、添付した図面に沿って実施例を示し、この出願の発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【0023】
【実施例】
この出願の発明の三次元ホログラフィック記録方法を用いて、多光子露光が可能な感光材料であるPTRガラス試料へのブラッグ回折格子の記録を試みた。
【0024】
図1(a)に示しているように、マルチビーム干渉パターンの記録に使用される三次元ホログラフィック記録装置(1)として、まずレーザ光源(2)から発生したフェムト秒レーザパルスのレーザビームを複数光束に分割する回折ビームスプリッタ(DBS(diffractive beam splitter))(3)を設置し、その回折ビームスプリッタ(3)通過後のレーザビームの光路上に焦点距離が175mmの色消しレンズ(4)と顕微鏡の対物レンズ(5)を設置し、色消しレンズ(4)と対物レンズ(5)の間に4光束を選択するためのアパーチャ(6)を設置した。
【0025】
これらの光学機器を用い、まずレーザ光源(2)で発生したフェムト秒レーザパルスビームを回折ビームスプリッタ(3)により複数光束に分割し、回折ビームスプリッタ(3)の後方に配置された色消しレンズ(4)でそれら複数光束を平行方向に集光し、さらにその後方に設置されたアパーチャ(6)により3D干渉パターンを得るための4光束の選択を行った後、顕微鏡の対物レンズ(5)で4光束レーザビームを集光し、感光性材料からなる試料(7)上にそれらレーザビームを集光させ、試料(7)中で4光束を干渉露光させた。
【0026】
なお、分割された複数光束のフェムト秒レーザパルスビームの光学的距離は光学パルス長さの精度で同一であるため、分割されたレーザパルスの時間的な重なりは人工的な調整を施すことなく達成される。また各レーザパルスビームは露光領域での放射照度を増すためわずかに絞られている。
【0027】
そして4光束のレーザパルスビームにより、試料(7)中で4回対称(正方形)干渉パターンを形成した。なお図1(b)に示す中心軸と各々の光束の間の角度θairは33.6°であった。
【0028】
なお、この例の試料の露光には再生増幅器付のTiサファイア発振器(Tsunami & Spitfire, Spectra Physics)で得られるフェムト秒レーザパルスを使用した。このレーザパルスの繰返し周波数は1kHzでありパルス幅は150fsであって波長が800nmであった。また、フェムト秒レーザパルスの回折ビームスプリッタ(DBS)(2)の手前でのレーザパワーは210mWであったが、試料(7)の位置では3分の露光時間で1.7mWであった。
【0029】
この実施例では3種類の試料として、テスト用のネガティブ・フォトレジストSU−8薄膜(Microlithography Chemical Corp.)と、光熱屈折率変化を生じるPTR(photo−thermo−refractive)ガラスを用い、また参照試料として珪酸ナトリウム・ガラスを使用した。
【0030】
λ<400nmで吸収する試料SU−8薄膜はカバーガラス板上に約5〜6μmの厚さでスピンコーティングされ、その試料に対し露光前に事前焼付けを行い、レーザパルスビームを照射後、試料を事後焼付けして光励起架橋反応を強化し、引き続いて現像を行うことにより非架橋領域を取り除き3D構造を得た。その3D構造をスパッタリングによりレジストの構造上をAu薄膜でコーティングし、走査電子顕微鏡(SEM;Hitachi S−4200SE)で観察した。
【0031】
上記のような条件により、まず4つのビームの干渉によりレジストフィルム中に3Dロッド構造である2Dフォトニック結晶を記録したが、その際に予測されるフォトニック結晶の構造を以下の式で与えられる4つのビームで形成される光強度パターンから計算した。
【0032】
【数1】
Figure 2004126312
【0033】
ここで、Eは光照射視野振幅、k、ψは波数ベクトルおよび対応するピームの位相である。またωは繰返し周波数、rは座標ベクトル、tは時間である。この計算によりレジスト内に記録されたパターンは、図1(c)に示すものと同様であると予測した(なお、この計算ではψ=0とし、電場振幅は1とした)。この判断は記録された3D構造の形態がψ=0の場合に式(1)で与えられる光強度分布に忠実に従うことを示す前段階の実験を基本にした。レジスト内に記録および現像された構造は、図2(a)(b)のSEM画像に示されるように、予測された構造に極めて近い構造となった。作製された構造の周期は1μmであり、この値は予測値のλ/(√2sinθair)=1.02μmに十分近いものである。図2(b)に示しているように構造を拡大すると、光伝播の方向(画像の垂直方向)に沿ってリップルが識別される。これらのリップルは前方伝播方向を持つレジストと空気の境界からの後方反射光の干渉により発生する。150fsのレーザパルス継続時間に対し、対応するコヒーレンス長は約45μmであり、厚さ5μmのフィルムの厚み全体にリップルが現れた。
【0034】
レジスト内に3D構造をホログラフィック記録することが可能であることを確かめた後、レジストと同一形状のPTRガラス試料および参照用の珪酸ナトリウム・ガラスの露光を行った。
【0035】
PTRガラスとしては(mol%)15NaO−5ZnO−4Al−70SiO−5NaF−0.01AgO−0.01CeOの近似組成を有するガラスを用い、そのPTRガラスと珪酸ナトリウム・ガラス22NaO−3CaO−75SiOとを、実験室で用いている手法により高純度材料から合成し、吸収性の不純物の濃度は1ppm程度以下に保持した。珪酸ナトリウム・ガラスはPTRガラスに対する純粋マトリクス材料、すなわち参照として使用し、これらガラスを、電気炉中で石英るつぼ内で溶融し、できた試料を10×5×2mmに切断し4面を研磨した。なおレーザビームの照射時間は5〜10分であった。
【0036】
PTRガラスの露光および熱処理後、読み出しのための記録された構造の側面照射を容易にするため試料を図3(a)に示しているように切断し、PTRガラス内に焦点を当てながら、Z軸沿いに2光束露光を行い、ホログラムを記録した。このホログラムは集束した543.5nmのHe−Neレーザを照射して実行することで読み出された。
【0037】
その結果、図3(b)〜(d)に示しているような厚い回折格子の回折から予測されたような明確なプラッグ回折パターンが観測された。図3(b)は挿入図に示しているようにθの入射角にて4光束により記録されたホログラムからのブラッグ回折を示したものであり、(c)は同一ホログラムを直角入射で読み出した場合であり、(d)は−θの入射角で読み出した場合である。これらの図中透過した光束と回折した光束はそれぞれTと±1Dと印がついている。
【0038】
なお図4はブラッグ角からのずれに対する規格化した回折格子の回折効率の理論値と実験値のグラフであり、理論値と実験値が最も良く一致しているときの屈折率変化は5.7×10−4であった。また回折格子周期は、ブラッグ回折の±1オーダーの角度の測定とブラッグ条件λ=2Λsin(θ)を適用して求め、Λ=1.15μmであり、回折格子の厚さLは、図4に示される曲線を計算し、値L=66μmと求めることができた。
【0039】
上記の結果より、フェムト秒レーザパルス照射により純粋な位相構造であるブラッグ回折格子がPTRガラス内に記録されたと言える。
【0040】
なお、上記のような3D構造は同様のフェムト秒レーザ露光においてPTRガラスのマトリックスである純粋な珪酸塩ガラスには記録されなかった。
【0041】
【発明の効果】
以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、極めて単純な光学系を用いた、フェムト秒レーザパルスによる光熱屈折率変化を生ずるガラスをはじめとする多光子露光が可能な感光性材料への三次元ホログラフィック記録方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) この発明の三次元ホログラフィック記録装置を例示した概念図である。
(b) 同図(a)の試料への4光束の照射の様子を例示した概念図である。
(c) 同図(a)の装置を用いてレジストに記録されると予測されるパターンである。
【図2】この発明の三次元ホログラフィック記録方法を用いてレジスト内に記録されたブラッグ回折格子のSEM画像を例示した図である。
【図3】(a) この発明の三次元ホログラフィック記録方法により形成されたブラッグ回折格子の読出し実験を示す概念図である。
(b)、(c)、(d) この発明の三次元ホログラフィック記録方法により形成されたブラッグ回折格子の読み出し実験の結果の一例を示す写真である。
【図4】この発明の三次元ホログラフィック記録方法により形成されたブラッグ回折格子の回折効率の理論値と実験値のグラフである。
【符号の説明】
1 三次元ホログラフィック記録装置
2 レーザ光源
3 回折ビームスプリッタ
4 色消しレンズ
5 対物レンズ
6 アパーチャ
7 試料

Claims (7)

  1. フェムト秒レーザパルスを複数本の光束に分割し、分割した複数本の光束を平行方向に集光した後に4光束を選択し、それら4光束をさらに集光させて多光子露光が可能な感光性材料に照射し、4光束を干渉露光して感光性材料の多光子吸収を誘起し、感光性材料の照射部位に三次元の位相ホログラムを記録することを特徴とする三次元ホログラフィック記録方法。
  2. 感光性材料の照射部位に記録された位相ホログラムがブラッグ回折格子であることを特徴とする請求項1に記載の三次元ホログラフィック記録方法。
  3. 形成されたブラッグ回折格子が、フォトニック結晶として利用されることを特徴とする請求項2に記載の三次元ホログラフィック記録方法。
  4. 多光子露光が可能な感光性材料が、光熱屈折率変化を生じるガラスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の三次元ホログラフィック記録方法。
  5. 光熱屈折率変化を生じるガラスが15NaO−5ZnO−4Al−70SiO−5NaF−0.01AgO−0.01CeOの近似組成を有するガラスであることを特徴とする請求項4に記載の三次元ホログラフィック記録方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかの三次元ホログラフィック記録方法を行う装置であって、
    1) フェムト秒レーザパルスを発生させるレーザ光源、
    2) フェムト秒レーザパルスを複数本の光束に分割する回折ビームスプリッタ、
    3) 分割されたフェムト秒レーザパルスを集光させる2つのレンズ、
    4) 分割されたフェムト秒レーザパルスのうちの4光束を選択するアパーチャ、
    を備えていることを特徴とする三次元ホログラフィック記録装置。
  7. 請求項6に記載の三次元ホログラフィック記録装置において、2つのレンズのうち、回折ビームスプリッタで分割した複数本の光束を平行方向に集光させるレンズが色消しレンズであり、その後アパーチャにより選択した4光束を感光性材料に集光して干渉露光させるレンズが顕微鏡の対物レンズであることを特徴とする三次元ホログラフィック記録装置。
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