JP2004126196A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電話端末等のように両側に画面を表示する形態の液晶表示装置においては、一組の液晶表示装置を背中合せに組合せて構成しているが、全体としての厚みや重量が増加して製品としての使い勝手が悪く、より利便性に優れた製品化が要望されていたが、より薄く且つ軽量に構成することを可能とし、しかも廉価に製造することが可能な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】両面に反射層12,12´を設けた中央基板11の両側に一対の対向基板19,19´を配置し、これら基板11,19,19´間に液晶部材23,23´を配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】両面に反射層12,12´を設けた中央基板11の両側に一対の対向基板19,19´を配置し、これら基板11,19,19´間に液晶部材23,23´を配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面に反射層を形成した1枚の中央基板の両側に一対の対向基板を配置した液晶表示装置に係り、対向基板のいずれの側からでも画面を表示することを可能とした液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のカラー液晶表示装置としては、隣接画素間でのクロストークがなく、良好な表示画像の実現が可能なことから、アクティブマトリクス型カラー液晶表示装置が主流となっている。このアクティブマトリクス型カラー液晶表示装置は、図5に示すように、板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材からなる基板51上にマトリクス状に、例えばアモルファスシリコンを半導体層とした薄膜トランジスタ(TFT)52を設けるとともに、このTFT52と接続される複数の透明な画素電極53を設けている。そして、このTFT52の少なくとも一部を覆うようにアクリル材等から構成される青、緑、赤の3色カラーフィルタ54を形成し、更にこのカラーフィルタ54面上にポリイミド等から構成される配向膜55を形成したアレイ基板56を有している。
【0003】
このアレイ基板56と対向して配置される対向基板57は、同様に板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材にて形成された基板58を有し、この基板58のアレイ基板56と対向する対向面上には、ITO等から構成される透明な対向電極59が設けられ、そしてこの対向電極59上には、ポリイミド等から構成される配向膜60が設けられている。
【0004】
また、このアレイ基板56上から対向基板57へ電圧を印加する電極転移材として銀ペースト(図示せず)等が画面周辺部に配置され、この電極転移材によってアレイ基板56と対向基板57間を電気的に接続するようになされている。
【0005】
このアレイ基板56と対向基板57間は、両基板56,57間に略均等の間隔を持って介在される複数のスペーサ61によって規定され、所定の間隙を持って対向配置されるとともに、周辺部が熱または紫外線硬化型のアクリル系あるいはエポキシ系の接着剤から構成されるシール材62を介して貼合わされており、この間隙部分には液晶部材63が封止され、また必要に応じて額縁層64が基板51等の面上に配置されて液晶パネル65が構成されている。
【0006】
この液晶パネル65の両外表面には、偏光板66が接着剤によって貼付され、更に、アレイ基板56側の偏光板66の外方には、必要に応じてバックライトもしくは反射板(図示せず)等が配置されて、カラー液晶表示装置が構成されている。
【0007】
このように構成されたカラー液晶表示装置は、例えば光源となるバックライトを点灯し、TFT52を駆動することによって画素電極53をスイッチング制御して、画素電極53電圧と対向する対向電極59に供給される電圧との電位差により、各々の画素電極53上の液晶部材63を制御して光シャッターの役目を行わせることにより、所定のカラー画像を表示している。このカラー液晶表示装置は、この構成においても十分な輝度及びコントラスト等の表示品位をもってカラー画像を表示することが可能である。
【0008】
このようなカラー液晶表示装置は、軽量で薄型に構成することが可能であり、更に低消費電力等の特性を有しているために、情報端末や時計、テレビジョン受像機等の表示用のモニターとして活用されており、特に折畳式の携帯電話端末においては、その開閉蓋の両面に配置され、例えば蓋を閉じた状態で外部に露呈する外面側カラー液晶表示装置には時計情報が表示され、蓋を開いた状態で露呈する内面側のカラー液晶表示装置には、着信メールや送信メール情報、電話番号等の各種情報が表示されるような構成となっている。
【0009】
このように、蓋の開閉に応じて異なる必要な情報を表示するカラー液晶表示装置は、使用者にとって頗る利便性の高いものであるが、この両面表示のカラー液晶表示装置は、蓋部分に一対の独立したカラー液晶表示装置を組込んだ構成を採用している。
【0010】
従って、組込まれる一対のカラー液晶表示装置全体としての厚みや重量も単純には単一のカラー液晶表示装置の2倍を要することになり、機器の厚みや重量を増大させる結果となっているばかりでなく、コスト面の上昇も避けることができなかった。
【0011】
しかも、このカラー液晶表示装置においては、両基板51,58に0.5〜1mm程度の板厚を有するガラス材を使用しているために可撓性を全く有しておらず、専らカラーテレビジョン受像機やカラー端末ディスプレイ、あるいは携帯電話端末のモニター画面用等の固体化された表示装置として活用されている。この固体化されたカラー液晶表示装置では、使用用途が特定されるために、カラー液晶表示装置自体に可撓性を持たせる試みが進められるようになってきた。
【0012】
この液晶表示装置で可撓性を具現化するには、両基板51,58自体に可撓性を持たせることが必須の条件となる。そこで、ガラス基板としてその板厚を0.1mm以下の極薄板状とし、この基板をカラー液晶表示装置のアレイ基板56及び対向基板57に応用することで軽量化され、しかも曲げても壊れることがないように強度を向上させた可撓性を有するカラー液晶表示装置として構成することが可能となり、将来においては電子ブックや電子手帳、あるいは曲面形状を有する各種形態の広告媒体等の新しい分野に展開し得る可能性がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、カラー液晶表示装置の画面を両側から見られるように構成するためには、夫々独立した一対のカラー液晶表示装置を背中合わせに組合せて、恰も一つのカラー液晶表示装置であるかのように構成するに留まっており、このために機器に内蔵されるカラー液晶表示装置としての厚みも厚くなり、重量も重くなって、特に携帯型の機器に採用する場合には、更に改良の余地が残されており、より利便性に優れた機器の開発が望まれている。
【0014】
また、可撓性を有する基板を採用したとしても同様の問題点が内在されているばかりでなく、例えば電子ブックや電子手帳等のように両面に表示面を有するような中間頁部分に採用した場合には、当該頁の厚みも厚くなり、結果として重厚な製品しか造れず、使用勝手の悪いものになってしまうおそれがあった。
【0015】
本発明は、このような課題に対処してなされたものであり、両面に反射層を設けた中央基板の両側に夫々対向基板を配置し、この中央基板と対向基板間に夫々液晶部材を介在させることで、薄く且つ軽量に形成することを可能とした両面方向から画面を視認できる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、両面に反射層を介して形成した一方の電極を備えた中央基板と、この中央基板と対向して両側に配置され対向面に他方の電極を備えた一対の対向基板と、この一対の対向基板と中央基板間のギャップを夫々規定する複数のスペーサと、夫々対向する中央基板と対向基板間に挟持された液晶部材から液晶表示装置を構成し、一対の対向基板のいずれの対向基板側からも選択的に表示画面を見ることを可能にしている。
【0017】
このように構成することによって、中央基板を共通の基板として活用し、装置全体の厚みを薄く形成することができるとともに、装置の重量を軽くすることが可能となるので、特に携帯型の製品や複数枚重畳して使用したりする製品に使用して好適な液晶表示装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
本発明に係るカラー液晶表示装置は、図1に示すように、板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材から構成された中央基板11の両主面上に、夫々反射部材あるいは反射電極からなる反射層12,12´を形成し、この反射層12,12´面上に成膜、パターニング等の微細技術を駆使して電極配線とTFT13,13´が設けられる。このTFT13,13´及び電極配線は、例えば次のようにして構成される。
【0020】
即ち、中央基板11の両主面上に形成された反射層12,12´面上にスパッタリング法を用いてモリブデン・タングステン(MoW)膜を堆積させた後にパターニングして、TFT13,13´を構成するゲート電極並びに走査信号を供給する走査線を配置する。このゲート電極や走査線を覆うようにして、反射層12,12´上に酸化シリコン、窒化シリコンからなるゲート絶縁膜を設け、このゲート絶縁膜上のゲート電極が配置された面上に、CVD法を用いてアモルファス・シリコン膜を堆積させた後にパターニングして、TFT13,13´を構成する半導体層を配置する。更にこの半導体層には、モリブデン(Mo)/アルミニウム(Al)/モリブデン(Mo)を順次堆積させてパターニングすることで、3層構造としたTFT13,13´を構成するソース電極、ドレイン電極、及び映像信号を供給する信号線を形成するようにして構成されている。
【0021】
このTFT13,13´には、ITO等を1500Åの厚さにスパッタリング法によって成膜し、フォトリソグラフィ法によってパターニングすることにより一方の電極を構成する透明な画素電極14,14´を形成し、この画素電極14,14´の一端は、TFT13,13´のソース・ドレイン通路と接続されている。これらTFT13,13´は、マトリクス状に配置された信号線及び走査線の交差部分毎に配置されている。これら画素電極14,14´には、少なくともその一部を覆うように赤(R)、青(B)、緑(G)に夫々色分けされたカラーフィルタ15,15´が夫々の色毎にストライプ状に設けられる。
【0022】
このカラーフィルタ15,15´は、例えば第1色を赤で構成する場合には、まず赤色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストをスピンナーにて中央基板11上の反射層12,12´の全面に均一になるように塗布し、次いで赤を着色したい部分に光が照射されるようなフォトマスクパターンを介して、365nmの波長で100mJ/cm2の強度の紫外線を照射して露光する。このフォトマスクパターンには、1色目に対応するストライプ形状のパターン部分と、積層型スペーサ用の四角形状のパターン部分とを有している。その後、KOHの1%水溶液で20秒間現像し、当該パターン部分に膜厚3.2μmの赤の着色層を形成する。引続き緑の着色層及び青の着色層を同様にして夫々形成する。
【0023】
次いで、このカラーフィルタ15,15´の非表示領域に位置する所定部分に、カラーフィルタ15,15´に一端を固定し、他端を遊端とした複数の柱状のスペーサ16,16´が配置される。このスペーサ16,16´が位置する箇所は、1個もしくは複数の画素セルあたりに少なくとも1個の割合で画素セルの表示領域以外の画素パターン間に設けられている。また、画素電極14,14´もしくはカラーフィルタ15,15´の外周囲部分となる表示領域の外周部分には、黒色の遮光膜からなる額縁層17,17´がフォトリソグラフィ法によって設けられている。更に、このカラーフィルタ15,15´上には、ポリイミド等を600Åの厚さに塗布して形成した配向膜18,18´が配置されている。
【0024】
一方、この中央基板11に対向して一対の対向基板19,19´が配置される。この対向基板19,19´は、同じく板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材から構成され、その中央基板11と対向する対向面上に、ITO等からなる他方の電極を構成する透明な対向電極20,20´と、この対向電極20,20´上にポリイミド等からなる600Åの膜厚の配向膜21,21´を順次積層配置している。
【0025】
この対向基板19,19´と中央基板11とは、スペーサ16,16´によって所定の間隙を保ちながら、例えば熱硬化型エポキシ系接着剤からなるシール材22,22´によって注入口を除いた周辺部を加熱接着して固定されており、また中央基板11から対向基板19,19´に電圧を印加するための電極転移材をシール材22,22´の周辺の電極転移電極(図示せず)上に形成している。この間隙部分には、例えばフッ素系液晶化合物からなる液晶部材23,23´が注入され、その後にこの注入口を紫外線硬化樹脂によって封止して、夫々液晶パネル24,24´を形成している。更に、この液晶パネル24,24´の一対の対向基板19,19´の外表面には、夫々偏光板25,25´が接着固定されてカラー液晶表示装置が構成されている。
【0026】
このようにカラー液晶表示装置を構成すると、例えば駆動回路(図示せず)から一方の液晶パネル24側のTFT13や対向電極20等に所定の駆動電圧を供給することにより、液晶パネル24側を駆動させることが可能となって、所定の画像を反射型として表示させることができる。また反対にスイッチ等によって液晶パネル24´側のTFT13´や対向電極20´等に所定の駆動電圧を供給することにより、液晶パネル24´側を駆動させることが可能となり、同様に液晶パネル24´を反射型として表示させることができる。
【0027】
このように、中央基板11の両側に反射層12,12´を介して液晶部材23,23´を備えた両面液晶パネル24,24´からなるカラー液晶表示装置26は、例えば図2に示すように、携帯電話端末の表示パネルとして使用することが可能となる。この電話端末は、操作入力ボタン31等を備えた端末本体部32と、この操作入力ボタン31を選択的に覆うように端末本体部32に開閉自在に一端を回動自在に保持された蓋体部33から構成されている。この蓋体部33には、表裏両面に表示部分が露呈するようにカラー液晶表示装置26が装着されている。そして液晶パネル24,24´のいずれを駆動するか、その供給駆動電圧を選択するためのスイッチ34が端末本体部32に配置されている。このスイッチ34は、蓋体部33を閉じたときには液晶パネル24側を駆動し、開けた場合には液晶パネル24´側を駆動するようにスイッチングされるようになされている。
【0028】
このように構成された携帯電話端末においては、図3に示すように、液晶パネル24側が駆動されている場合には、液晶パネル24の対向基板19側から入射した矢印Aで示す外光が液晶部材23の光シャッター動作に応じて反射層12によって反射され、使用者にカラー画像として認識される。また液晶パネル24´側が駆動されている場合には、液晶パネル24´の対向基板19´側から入射した矢印A´で示す外光が、液晶部材23´の光シャッター動作に応じて反射層12´によって反射され、使用者にカラー画像として認識されるものである。
【0029】
このようにして、外光を利用した反射型の両面表示可能なカラー液晶表示装置として機能させることが可能となるが、夫々の液晶パネル24,24´面に、図4に示すように、フロントライト35,35´を配置することも可能である。即ち、このフロントライト35,35´は、夫々光源部36,36´と、この光源部36,36´に連接し、液晶パネル24,24´面を覆うように配設された透明な材料からなる導光板37,37´から構成されている。
【0030】
このように構成することにより、画像を表示する側の、例えばフロントライト35を点灯させると、光源部36で発光された光は、矢印Bで示すように、導光板37内で反射して液晶パネル24内に入射し、液晶部材23の光シャッター動作に応じて反射層12によって反射されて使用者側に到達する。従って、外光Aと相俟って両方の光A,Bにより画像が表示されるので、明るい画面として表示することが可能となる。勿論外光Aのみで十分な明るさが得られる場合には、フロントライト35を点灯させる必要はない。同様に、液晶パネル24´側で表示させる場合には、フロントライト35´を点灯させれば良い。
【0031】
このように、携帯電話端末のように、カラー液晶表示装置を蓋の開閉に応じて前後に開閉して使用するような構成の場合においては、液晶パネル24,24´は、中央基板11を挟んで全く対称的になるように構成し、液晶パネル24,24´の駆動スタート地点を変更させるだけで対応することが可能なので、製造工程を簡略化させることが可能となる。
【0032】
上記構成のカラー液晶表示装置においては、前後方向に開閉して使用される可撓性を有しない固体状に形成した場合について説明しているが、例えば電子ブックや電子手帳等にカラー液晶表示装置を使用する場合には、その使用形態上からカラー液晶表示装置自体が湾曲される場合が想定される。このような場合には、中央基板11と両対向基板19,19´自体に可撓性を持たせるように形成し、カラー液晶表示装置に湾曲させることが可能なように可撓性を持たせた方が利便性が向上する場合もある。
【0033】
このようにカラー液晶表示装置に可撓性を持たせる場合には、中央基板11及び対向基板19,19´として当初の板厚が0.7mm程度のガラス基板を用意する。中央基板11については反射層12,12´を形成する前に、また対向基板19,19´については液晶部材23,23´を注入する以前のシール材22,22´を形成した段階で、夫々の基板11,19,19´の表面を機械研磨または化学研磨、あるいはこれら研磨の両方を組合せる等して、夫々の基板11,19,19´の板厚を0.1mm程度まで研磨して可撓性を持たせるように形成する。この研磨された各基板11,19,19´の外表面には、破損防止用の透明な樹脂板等からなる可撓性のある補強板(図示せず)を貼り付けることによって補強を行うことで、カラー液晶表示装置26全体に可撓性を持たせることが可能となる。この際、中央基板11の補強板については、反射層12,12´によって兼備させることも可能である。
【0034】
このようにカラー液晶表示装置26自体に可撓性を持たせることによって、電子ブックや電子手帳等の使用に好適となり、当該製品の2頁分の表示を行わせることが可能となる。この場合に、左右に開閉するような製品に適用する場合には、中央基板11を挟んで液晶パネル24,24´を全く対称的に形成することは難しく、液晶パネル24,24´を構成するカラーフィルタ15,15´の配列は、液晶パネル24と液晶パネル24´とで180°反転させた配列順序で形成しておく必要があるが、駆動のスタート地点は同じで差支えない利点も併せ持っている。また、表示切換用のスイッチは、手動で選択的に切換えられるように構成した方が、片面表示時もしくは両開き時の連続頁表示等の選択の場合に便利なものとなる。
【0035】
なお、本発明は、これらの実施の形態で説明したものに限定されることなく種々の応用や変形が可能で、例えば、カラーフィルタ15,15´材料をパターニングする際に、カラーフィルタ15,15´を構成する着色層材を順次積層させて積層型のスペーサ16,16´を着色層の形成と同時に形成すれば、スペーサ16,16´の製造工程を簡略化し得る。またこのスペーサ16,16´は球状のスペーサ16,16´で構成することも可能である。
【0036】
また、対向基板19,19´に額縁層17,17´を形成する場合には、この額縁層17,17´材を使用して一緒にスペーサ16,16´を形成することも可能であり、スペーサ16,16´を額縁層17,17´を構成する額縁層材と同じ材料を使用して形成すれば、額縁層17,17´の形成時にスペーサ16,16´を同時に同じ材料を使用して作り込むことが可能となり、同様に工程の削減を図ることができる。
【0037】
また、カラーフィルタ15,15´を対向基板19,19´上に設けるように構成したり、あるいは額縁層17,17´を対向基板19,19´側に形成することも可能である。更に、スペーサ16,16´は中央基板11側に一端を固定したものに限らず、対向基板19,19´側に固定することも可能で、更には両基板11,19,19´から夫々突設するように配置することもできる。また、カラー液晶表示装置に限らず白黒用の液晶表示装置にも適用することが可能なことは言うまでもない。
【0038】
また、TFT13,13´は中央基板11ではなく、一対の対向基板19,19´に設けてもよい。この場合、中央基板11に設けられた反射層12,12´が対向電極20,20´の役割を兼ねることもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上述べてきたように本発明によれば、両面に反射層を設けた単一の中央基板の両側に夫々対向基板を配置して液晶部材を配置することにより一組の液晶パネルを構成しているので、液晶表示装置としての全体の厚みを薄く、且つ重量も軽く形成することが可能となり、しかも使用材料を削減することができるためにコストダウンを図ることが可能な利便性に優れた液晶表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置を示す断面図。
【図2】同じく液晶表示装置を携帯電話端末に組込んだ状態を示す説明図。
【図3】同じく液晶表示装置の画面表示状態を説明するための説明図。
【図4】同じく液晶表示装置の他の構成の画面表示状態を説明するための説明図。
【図5】従来の液晶表示装置を示す断面図。
【符号の説明】
11:中央基板
12,12´:反射層
14,14´:画素電極(一方の電極)
16,16´:スペーサ
19,19´:対向基板
20,20´:対向電極(他方の電極)
23,23´:液晶部材
34:スイッチ
35,35´:フロントライト
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面に反射層を形成した1枚の中央基板の両側に一対の対向基板を配置した液晶表示装置に係り、対向基板のいずれの側からでも画面を表示することを可能とした液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在のカラー液晶表示装置としては、隣接画素間でのクロストークがなく、良好な表示画像の実現が可能なことから、アクティブマトリクス型カラー液晶表示装置が主流となっている。このアクティブマトリクス型カラー液晶表示装置は、図5に示すように、板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材からなる基板51上にマトリクス状に、例えばアモルファスシリコンを半導体層とした薄膜トランジスタ(TFT)52を設けるとともに、このTFT52と接続される複数の透明な画素電極53を設けている。そして、このTFT52の少なくとも一部を覆うようにアクリル材等から構成される青、緑、赤の3色カラーフィルタ54を形成し、更にこのカラーフィルタ54面上にポリイミド等から構成される配向膜55を形成したアレイ基板56を有している。
【0003】
このアレイ基板56と対向して配置される対向基板57は、同様に板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材にて形成された基板58を有し、この基板58のアレイ基板56と対向する対向面上には、ITO等から構成される透明な対向電極59が設けられ、そしてこの対向電極59上には、ポリイミド等から構成される配向膜60が設けられている。
【0004】
また、このアレイ基板56上から対向基板57へ電圧を印加する電極転移材として銀ペースト(図示せず)等が画面周辺部に配置され、この電極転移材によってアレイ基板56と対向基板57間を電気的に接続するようになされている。
【0005】
このアレイ基板56と対向基板57間は、両基板56,57間に略均等の間隔を持って介在される複数のスペーサ61によって規定され、所定の間隙を持って対向配置されるとともに、周辺部が熱または紫外線硬化型のアクリル系あるいはエポキシ系の接着剤から構成されるシール材62を介して貼合わされており、この間隙部分には液晶部材63が封止され、また必要に応じて額縁層64が基板51等の面上に配置されて液晶パネル65が構成されている。
【0006】
この液晶パネル65の両外表面には、偏光板66が接着剤によって貼付され、更に、アレイ基板56側の偏光板66の外方には、必要に応じてバックライトもしくは反射板(図示せず)等が配置されて、カラー液晶表示装置が構成されている。
【0007】
このように構成されたカラー液晶表示装置は、例えば光源となるバックライトを点灯し、TFT52を駆動することによって画素電極53をスイッチング制御して、画素電極53電圧と対向する対向電極59に供給される電圧との電位差により、各々の画素電極53上の液晶部材63を制御して光シャッターの役目を行わせることにより、所定のカラー画像を表示している。このカラー液晶表示装置は、この構成においても十分な輝度及びコントラスト等の表示品位をもってカラー画像を表示することが可能である。
【0008】
このようなカラー液晶表示装置は、軽量で薄型に構成することが可能であり、更に低消費電力等の特性を有しているために、情報端末や時計、テレビジョン受像機等の表示用のモニターとして活用されており、特に折畳式の携帯電話端末においては、その開閉蓋の両面に配置され、例えば蓋を閉じた状態で外部に露呈する外面側カラー液晶表示装置には時計情報が表示され、蓋を開いた状態で露呈する内面側のカラー液晶表示装置には、着信メールや送信メール情報、電話番号等の各種情報が表示されるような構成となっている。
【0009】
このように、蓋の開閉に応じて異なる必要な情報を表示するカラー液晶表示装置は、使用者にとって頗る利便性の高いものであるが、この両面表示のカラー液晶表示装置は、蓋部分に一対の独立したカラー液晶表示装置を組込んだ構成を採用している。
【0010】
従って、組込まれる一対のカラー液晶表示装置全体としての厚みや重量も単純には単一のカラー液晶表示装置の2倍を要することになり、機器の厚みや重量を増大させる結果となっているばかりでなく、コスト面の上昇も避けることができなかった。
【0011】
しかも、このカラー液晶表示装置においては、両基板51,58に0.5〜1mm程度の板厚を有するガラス材を使用しているために可撓性を全く有しておらず、専らカラーテレビジョン受像機やカラー端末ディスプレイ、あるいは携帯電話端末のモニター画面用等の固体化された表示装置として活用されている。この固体化されたカラー液晶表示装置では、使用用途が特定されるために、カラー液晶表示装置自体に可撓性を持たせる試みが進められるようになってきた。
【0012】
この液晶表示装置で可撓性を具現化するには、両基板51,58自体に可撓性を持たせることが必須の条件となる。そこで、ガラス基板としてその板厚を0.1mm以下の極薄板状とし、この基板をカラー液晶表示装置のアレイ基板56及び対向基板57に応用することで軽量化され、しかも曲げても壊れることがないように強度を向上させた可撓性を有するカラー液晶表示装置として構成することが可能となり、将来においては電子ブックや電子手帳、あるいは曲面形状を有する各種形態の広告媒体等の新しい分野に展開し得る可能性がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、カラー液晶表示装置の画面を両側から見られるように構成するためには、夫々独立した一対のカラー液晶表示装置を背中合わせに組合せて、恰も一つのカラー液晶表示装置であるかのように構成するに留まっており、このために機器に内蔵されるカラー液晶表示装置としての厚みも厚くなり、重量も重くなって、特に携帯型の機器に採用する場合には、更に改良の余地が残されており、より利便性に優れた機器の開発が望まれている。
【0014】
また、可撓性を有する基板を採用したとしても同様の問題点が内在されているばかりでなく、例えば電子ブックや電子手帳等のように両面に表示面を有するような中間頁部分に採用した場合には、当該頁の厚みも厚くなり、結果として重厚な製品しか造れず、使用勝手の悪いものになってしまうおそれがあった。
【0015】
本発明は、このような課題に対処してなされたものであり、両面に反射層を設けた中央基板の両側に夫々対向基板を配置し、この中央基板と対向基板間に夫々液晶部材を介在させることで、薄く且つ軽量に形成することを可能とした両面方向から画面を視認できる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、両面に反射層を介して形成した一方の電極を備えた中央基板と、この中央基板と対向して両側に配置され対向面に他方の電極を備えた一対の対向基板と、この一対の対向基板と中央基板間のギャップを夫々規定する複数のスペーサと、夫々対向する中央基板と対向基板間に挟持された液晶部材から液晶表示装置を構成し、一対の対向基板のいずれの対向基板側からも選択的に表示画面を見ることを可能にしている。
【0017】
このように構成することによって、中央基板を共通の基板として活用し、装置全体の厚みを薄く形成することができるとともに、装置の重量を軽くすることが可能となるので、特に携帯型の製品や複数枚重畳して使用したりする製品に使用して好適な液晶表示装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
本発明に係るカラー液晶表示装置は、図1に示すように、板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材から構成された中央基板11の両主面上に、夫々反射部材あるいは反射電極からなる反射層12,12´を形成し、この反射層12,12´面上に成膜、パターニング等の微細技術を駆使して電極配線とTFT13,13´が設けられる。このTFT13,13´及び電極配線は、例えば次のようにして構成される。
【0020】
即ち、中央基板11の両主面上に形成された反射層12,12´面上にスパッタリング法を用いてモリブデン・タングステン(MoW)膜を堆積させた後にパターニングして、TFT13,13´を構成するゲート電極並びに走査信号を供給する走査線を配置する。このゲート電極や走査線を覆うようにして、反射層12,12´上に酸化シリコン、窒化シリコンからなるゲート絶縁膜を設け、このゲート絶縁膜上のゲート電極が配置された面上に、CVD法を用いてアモルファス・シリコン膜を堆積させた後にパターニングして、TFT13,13´を構成する半導体層を配置する。更にこの半導体層には、モリブデン(Mo)/アルミニウム(Al)/モリブデン(Mo)を順次堆積させてパターニングすることで、3層構造としたTFT13,13´を構成するソース電極、ドレイン電極、及び映像信号を供給する信号線を形成するようにして構成されている。
【0021】
このTFT13,13´には、ITO等を1500Åの厚さにスパッタリング法によって成膜し、フォトリソグラフィ法によってパターニングすることにより一方の電極を構成する透明な画素電極14,14´を形成し、この画素電極14,14´の一端は、TFT13,13´のソース・ドレイン通路と接続されている。これらTFT13,13´は、マトリクス状に配置された信号線及び走査線の交差部分毎に配置されている。これら画素電極14,14´には、少なくともその一部を覆うように赤(R)、青(B)、緑(G)に夫々色分けされたカラーフィルタ15,15´が夫々の色毎にストライプ状に設けられる。
【0022】
このカラーフィルタ15,15´は、例えば第1色を赤で構成する場合には、まず赤色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストをスピンナーにて中央基板11上の反射層12,12´の全面に均一になるように塗布し、次いで赤を着色したい部分に光が照射されるようなフォトマスクパターンを介して、365nmの波長で100mJ/cm2の強度の紫外線を照射して露光する。このフォトマスクパターンには、1色目に対応するストライプ形状のパターン部分と、積層型スペーサ用の四角形状のパターン部分とを有している。その後、KOHの1%水溶液で20秒間現像し、当該パターン部分に膜厚3.2μmの赤の着色層を形成する。引続き緑の着色層及び青の着色層を同様にして夫々形成する。
【0023】
次いで、このカラーフィルタ15,15´の非表示領域に位置する所定部分に、カラーフィルタ15,15´に一端を固定し、他端を遊端とした複数の柱状のスペーサ16,16´が配置される。このスペーサ16,16´が位置する箇所は、1個もしくは複数の画素セルあたりに少なくとも1個の割合で画素セルの表示領域以外の画素パターン間に設けられている。また、画素電極14,14´もしくはカラーフィルタ15,15´の外周囲部分となる表示領域の外周部分には、黒色の遮光膜からなる額縁層17,17´がフォトリソグラフィ法によって設けられている。更に、このカラーフィルタ15,15´上には、ポリイミド等を600Åの厚さに塗布して形成した配向膜18,18´が配置されている。
【0024】
一方、この中央基板11に対向して一対の対向基板19,19´が配置される。この対向基板19,19´は、同じく板厚が0.5〜1mm程度の透明なガラス材から構成され、その中央基板11と対向する対向面上に、ITO等からなる他方の電極を構成する透明な対向電極20,20´と、この対向電極20,20´上にポリイミド等からなる600Åの膜厚の配向膜21,21´を順次積層配置している。
【0025】
この対向基板19,19´と中央基板11とは、スペーサ16,16´によって所定の間隙を保ちながら、例えば熱硬化型エポキシ系接着剤からなるシール材22,22´によって注入口を除いた周辺部を加熱接着して固定されており、また中央基板11から対向基板19,19´に電圧を印加するための電極転移材をシール材22,22´の周辺の電極転移電極(図示せず)上に形成している。この間隙部分には、例えばフッ素系液晶化合物からなる液晶部材23,23´が注入され、その後にこの注入口を紫外線硬化樹脂によって封止して、夫々液晶パネル24,24´を形成している。更に、この液晶パネル24,24´の一対の対向基板19,19´の外表面には、夫々偏光板25,25´が接着固定されてカラー液晶表示装置が構成されている。
【0026】
このようにカラー液晶表示装置を構成すると、例えば駆動回路(図示せず)から一方の液晶パネル24側のTFT13や対向電極20等に所定の駆動電圧を供給することにより、液晶パネル24側を駆動させることが可能となって、所定の画像を反射型として表示させることができる。また反対にスイッチ等によって液晶パネル24´側のTFT13´や対向電極20´等に所定の駆動電圧を供給することにより、液晶パネル24´側を駆動させることが可能となり、同様に液晶パネル24´を反射型として表示させることができる。
【0027】
このように、中央基板11の両側に反射層12,12´を介して液晶部材23,23´を備えた両面液晶パネル24,24´からなるカラー液晶表示装置26は、例えば図2に示すように、携帯電話端末の表示パネルとして使用することが可能となる。この電話端末は、操作入力ボタン31等を備えた端末本体部32と、この操作入力ボタン31を選択的に覆うように端末本体部32に開閉自在に一端を回動自在に保持された蓋体部33から構成されている。この蓋体部33には、表裏両面に表示部分が露呈するようにカラー液晶表示装置26が装着されている。そして液晶パネル24,24´のいずれを駆動するか、その供給駆動電圧を選択するためのスイッチ34が端末本体部32に配置されている。このスイッチ34は、蓋体部33を閉じたときには液晶パネル24側を駆動し、開けた場合には液晶パネル24´側を駆動するようにスイッチングされるようになされている。
【0028】
このように構成された携帯電話端末においては、図3に示すように、液晶パネル24側が駆動されている場合には、液晶パネル24の対向基板19側から入射した矢印Aで示す外光が液晶部材23の光シャッター動作に応じて反射層12によって反射され、使用者にカラー画像として認識される。また液晶パネル24´側が駆動されている場合には、液晶パネル24´の対向基板19´側から入射した矢印A´で示す外光が、液晶部材23´の光シャッター動作に応じて反射層12´によって反射され、使用者にカラー画像として認識されるものである。
【0029】
このようにして、外光を利用した反射型の両面表示可能なカラー液晶表示装置として機能させることが可能となるが、夫々の液晶パネル24,24´面に、図4に示すように、フロントライト35,35´を配置することも可能である。即ち、このフロントライト35,35´は、夫々光源部36,36´と、この光源部36,36´に連接し、液晶パネル24,24´面を覆うように配設された透明な材料からなる導光板37,37´から構成されている。
【0030】
このように構成することにより、画像を表示する側の、例えばフロントライト35を点灯させると、光源部36で発光された光は、矢印Bで示すように、導光板37内で反射して液晶パネル24内に入射し、液晶部材23の光シャッター動作に応じて反射層12によって反射されて使用者側に到達する。従って、外光Aと相俟って両方の光A,Bにより画像が表示されるので、明るい画面として表示することが可能となる。勿論外光Aのみで十分な明るさが得られる場合には、フロントライト35を点灯させる必要はない。同様に、液晶パネル24´側で表示させる場合には、フロントライト35´を点灯させれば良い。
【0031】
このように、携帯電話端末のように、カラー液晶表示装置を蓋の開閉に応じて前後に開閉して使用するような構成の場合においては、液晶パネル24,24´は、中央基板11を挟んで全く対称的になるように構成し、液晶パネル24,24´の駆動スタート地点を変更させるだけで対応することが可能なので、製造工程を簡略化させることが可能となる。
【0032】
上記構成のカラー液晶表示装置においては、前後方向に開閉して使用される可撓性を有しない固体状に形成した場合について説明しているが、例えば電子ブックや電子手帳等にカラー液晶表示装置を使用する場合には、その使用形態上からカラー液晶表示装置自体が湾曲される場合が想定される。このような場合には、中央基板11と両対向基板19,19´自体に可撓性を持たせるように形成し、カラー液晶表示装置に湾曲させることが可能なように可撓性を持たせた方が利便性が向上する場合もある。
【0033】
このようにカラー液晶表示装置に可撓性を持たせる場合には、中央基板11及び対向基板19,19´として当初の板厚が0.7mm程度のガラス基板を用意する。中央基板11については反射層12,12´を形成する前に、また対向基板19,19´については液晶部材23,23´を注入する以前のシール材22,22´を形成した段階で、夫々の基板11,19,19´の表面を機械研磨または化学研磨、あるいはこれら研磨の両方を組合せる等して、夫々の基板11,19,19´の板厚を0.1mm程度まで研磨して可撓性を持たせるように形成する。この研磨された各基板11,19,19´の外表面には、破損防止用の透明な樹脂板等からなる可撓性のある補強板(図示せず)を貼り付けることによって補強を行うことで、カラー液晶表示装置26全体に可撓性を持たせることが可能となる。この際、中央基板11の補強板については、反射層12,12´によって兼備させることも可能である。
【0034】
このようにカラー液晶表示装置26自体に可撓性を持たせることによって、電子ブックや電子手帳等の使用に好適となり、当該製品の2頁分の表示を行わせることが可能となる。この場合に、左右に開閉するような製品に適用する場合には、中央基板11を挟んで液晶パネル24,24´を全く対称的に形成することは難しく、液晶パネル24,24´を構成するカラーフィルタ15,15´の配列は、液晶パネル24と液晶パネル24´とで180°反転させた配列順序で形成しておく必要があるが、駆動のスタート地点は同じで差支えない利点も併せ持っている。また、表示切換用のスイッチは、手動で選択的に切換えられるように構成した方が、片面表示時もしくは両開き時の連続頁表示等の選択の場合に便利なものとなる。
【0035】
なお、本発明は、これらの実施の形態で説明したものに限定されることなく種々の応用や変形が可能で、例えば、カラーフィルタ15,15´材料をパターニングする際に、カラーフィルタ15,15´を構成する着色層材を順次積層させて積層型のスペーサ16,16´を着色層の形成と同時に形成すれば、スペーサ16,16´の製造工程を簡略化し得る。またこのスペーサ16,16´は球状のスペーサ16,16´で構成することも可能である。
【0036】
また、対向基板19,19´に額縁層17,17´を形成する場合には、この額縁層17,17´材を使用して一緒にスペーサ16,16´を形成することも可能であり、スペーサ16,16´を額縁層17,17´を構成する額縁層材と同じ材料を使用して形成すれば、額縁層17,17´の形成時にスペーサ16,16´を同時に同じ材料を使用して作り込むことが可能となり、同様に工程の削減を図ることができる。
【0037】
また、カラーフィルタ15,15´を対向基板19,19´上に設けるように構成したり、あるいは額縁層17,17´を対向基板19,19´側に形成することも可能である。更に、スペーサ16,16´は中央基板11側に一端を固定したものに限らず、対向基板19,19´側に固定することも可能で、更には両基板11,19,19´から夫々突設するように配置することもできる。また、カラー液晶表示装置に限らず白黒用の液晶表示装置にも適用することが可能なことは言うまでもない。
【0038】
また、TFT13,13´は中央基板11ではなく、一対の対向基板19,19´に設けてもよい。この場合、中央基板11に設けられた反射層12,12´が対向電極20,20´の役割を兼ねることもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上述べてきたように本発明によれば、両面に反射層を設けた単一の中央基板の両側に夫々対向基板を配置して液晶部材を配置することにより一組の液晶パネルを構成しているので、液晶表示装置としての全体の厚みを薄く、且つ重量も軽く形成することが可能となり、しかも使用材料を削減することができるためにコストダウンを図ることが可能な利便性に優れた液晶表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶表示装置を示す断面図。
【図2】同じく液晶表示装置を携帯電話端末に組込んだ状態を示す説明図。
【図3】同じく液晶表示装置の画面表示状態を説明するための説明図。
【図4】同じく液晶表示装置の他の構成の画面表示状態を説明するための説明図。
【図5】従来の液晶表示装置を示す断面図。
【符号の説明】
11:中央基板
12,12´:反射層
14,14´:画素電極(一方の電極)
16,16´:スペーサ
19,19´:対向基板
20,20´:対向電極(他方の電極)
23,23´:液晶部材
34:スイッチ
35,35´:フロントライト
Claims (4)
- 両面に反射層を介して形成した一方の電極を備えた中央基板と、
この中央基板と対向して両側に配置され対向面に他方の電極を備えた一対の対向基板と、
この一対の対向基板と前記中央基板間のギャップを夫々規定する複数のスペーサと、
前記夫々対向する中央基板と対向基板間に挟持された液晶部材とを具備し、
前記一対の対向基板のいずれ側からも選択的に画面表示させることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記一対の対向基板の外側に夫々フロントライトを配置したことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記一対の対向基板と前記中央基板とを夫々可撓性を有する基板で構成したことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 前記一対の対向基板の視認方向に対応して少なくとも前記各電極への入力を制御するスイッチを設けたことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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