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JP2004108759A - 高断熱高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギー利用システム - Google Patents

高断熱高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギー利用システム Download PDF

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JP2004108759A JP2003174190A JP2003174190A JP2004108759A JP 2004108759 A JP2004108759 A JP 2004108759A JP 2003174190 A JP2003174190 A JP 2003174190A JP 2003174190 A JP2003174190 A JP 2003174190A JP 2004108759 A JP2004108759 A JP 2004108759A
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高橋 充
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  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】高断熱・高気密住宅の暖房及び給湯を深夜電力を利用した蓄熱式電気ボイラー装置で行い、低温暖房によって健康的で快適、安全かつ省エネで経済的な高断熱・高気密住宅用暖房、給湯もしくは消雪システムを提供する。
【解決手段】深夜電力を利用して加温され蓄熱槽に貯水された温水を配管を通して三方弁が設けられた回路を循環させて暖房用パネルヒーターにおいて低温輻射熱により住宅内の暖房を行う暖房システムとし、温水循環経路の所定位置に熱交換器を付設し、水道水を該熱交換器を経由して供給することで蓄熱槽内の温水の熱によって瞬時に水道水が温められ、各供給源へ温水を供給する給湯システムを構成して暖房と給湯システムが一体化された完全密閉式のシステムとすることで、一つの熱源で暖房・給湯・消雪が同時に行うことが可能で、高断熱・高気密住宅における熱エネルギーの効率的な利用が可能となる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、深夜電力等を利用した蓄熱槽を有する蓄熱式電気ボイラー装置一台で高断熱・高気密住宅内の低温暖房や給湯又は消雪を同時にかつ省エネで効率的な熱エネルギー利用のシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高断熱・高気密住宅における暖房装置や給湯装置又は消雪装置にあっては、省エネで、効率のよいさまざまな装置が提案されているが、いずれも熱源を別とした独立した装置であって、それぞれの熱源は高温であり、直接繋いで使用するために単一用途にしか利用できなかった。
【0003】
特に温水式暖房装置としては、灯油やガスを熱源として使用したものが一般的で、さらに電気による給湯装置においては貯湯式が主流である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の問題点としては、従来の暖房装置、給湯装置又は消雪装置はそれぞれ熱源を別にしている為、それぞれの熱源は単一の用途にしか利用されなかった。その為に効率的な熱エネルギーの利用が成されず、省エネを図ることが難しい。また、高断熱住宅においては、暖房において高温をそのまま使用する方法で行われるため、過乾燥による身体への熱負担が大きく、火傷をしたり、室内に気流が生じるなどしてストレスの原因となっている。
【0005】
また、貯湯式による給湯装置にあっては貯湯槽に錆や湯垢等が発生するため飲用不可であり、数カ所同時給湯の場合は水圧も不足するため2階もしくは数カ所同時に給湯する場合は湯量が不足するなどの問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、安価の深夜電力を利用した蓄熱式電気ボイラーにより蓄熱された熱エネルギーを高断熱高気密住宅の暖房と給湯の熱源として複数の用途に使用することで熱エネルギーの効率的な運用を可能とし、また、三方弁を介した配管接続されたシステムとすることで低温で安定的な温水を供給することにより低温輻射熱方式の暖房を行い、省エネで経済的、かつ過乾燥を防止して、快適で健康的な空間を創る高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為、本発明に係る給湯システムは、本出願人が平成13年5月21日出願した特願2001−191998号記載の蓄熱式電気温水パネル暖房システムにおいて、該システムの所定位置に熱交換器を付設して、水道水を該熱交換器を経由させることで暖房用熱エネルギーにより水道水を瞬時に暖めて温水として台所や浴室等に給湯するシステムとした。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例を示したシステム図であり、蓄熱式電気ボイラー1、エアーセパレーター6、循環ポンプ3B、送水量制御ヘッダー5A、還水量制御ヘッダー5B、温度制御三方弁7、アクチュエーター8、温水温度コントローラー9、密閉膨張タンク10、暖房パネルヒーター2、暖房用温水管12によって暖房システムが構成されている。また、電気ボイラー1、温度制御三方弁7、密閉膨張タンク10からなる温水管経路において、熱交換器4、循環ポンプ3A、該循環ポンプ3AのON/OFFを行うリレースイッチ11、水道管13によって給湯システムが構成されている。
【0010】
電気ボイラー1は、蓄熱槽に貯水した水を深夜電力を利用してヒーターで暖めて蓄熱する蓄熱式であり、蓄熱槽の容量は300〜3000リットルのものとする。
【0011】
蓄熱式電気ボイラー1で暖められた温水は、下記に示すように循環経路2を循環して各部屋に設置された暖房用パネルヒーター2に供給され、該暖房用パネルヒーター2において低温輻射されることで住宅内の暖房が低温でかつ省エネに行われる。循環経路2を循環する温水の温度が下がった時には、温度制御三方弁7を自動又は手動によって切換えることで循環経路1を温水が循環するようにし、電気ボイラー1で温水の温度を所定温度に再度上昇させる。本発明においては、温水温度コントローラー9及び温度制御三方弁7によって温水の設定温度により循環経路1・2の切換えが自動的に行われる低温でかつ安定的供給を目的とした省エネシステムである。三方弁7において自動的に循環経路が切換わる自走式のシステムとする場合には、アクチュエーター8及び温度コントローラー9は不用である。
Figure 2004108759
【0012】
本発明の給湯システムは、上記暖房システムの循環経路1の所定の位置に熱交換器4を付設し、水道水が水道管13内をとおり、熱交換器4を経由して台所や浴室等へ供給される構成とする。台所や浴室等の蛇口を開くと同時に水道管13の所定位置に取付けられたリレースイッチ11がこれを感知して循環ポンプ3Aを作動させて熱交換器4に蓄熱槽内の温水を供給する。熱交換器4において蓄熱槽内の温水の熱エネルギーが変換されることで水道水が瞬時に暖められ給湯用温水として台所や浴室等に給湯される。ここで使用する熱交換器4は、34,400kcal/hrの熱交換能力を有していて、最高温度90℃まで温度を上昇させることが可能である。
【0013】
下記表1は、本発明の深夜電力を利用した電気ボイラーによる温水での暖房及び給湯と灯油ボイラーによる暖房及び給湯の対比を示した表でる。電気ボイラー内の蓄熱槽の容量がそれぞれ2000、2500、2700リットルのもので試算したもので、灯油ボイラーの年間消費量は電気ボイラーのヒータに対応した消費量となっており、灯油の年間消費料金は1リットル当たり44.2円で算出している。割引年額は、東北電力株式会社と深夜電力5時間通電対応機器として時間帯別電灯契約として試算している。下記表から、本発明の省エネシステムを使用すれば、低いランニングコストで住宅の暖房及び給湯が可能となる。
【表1】
Figure 2004108759
【0014】
請求項3は上記暖房・給湯システムに融雪システムを付加したシステムであり、送水量制御ヘッダー又は循環経路1の所定の位置から温度制御三方弁7を介して接続した消雪用温水管を玄関周りや駐車場に埋設して温水を消雪用温水管内を循環させることで融雪を行う。熱源は暖房及び給湯の熱源を利用しているため、又は温度制御の三方弁7を使用しているため、熱エネルギーの効率的な利用となる。
【0015】
本発明に使用する融雪用温水管は二重構造として、温水管内の中心部を循環する温水と外側との間に空気層を設けることで、外部からの冷却による温水の温度の著しい低下を防ぐことができ、配管の始まりと終わりにおいて均一な融雪が可能となる。
【0016】
図2は請求項4及び請求項7に記載のシステムの一実施例を示したシステム図であり、燃料電池からなる住宅用自家発電装置14と蓄熱式電気ボイラー1を熱交換器14及び循環ポンプ17を介して配管接続し、該自家発電装置が発する余熱により電気ボイラー1に熱を蓄熱し、この蓄熱エネルギーを利用して暖房・給湯・融雪を行うシステムである。自家発電装置からの熱量が不足する時は深夜電力による加熱で蓄熱を行うことが可能である。
【0017】
図3は請求項5記載のシステムの一実施例を示したシステム図であり、太陽熱収熱器18と蓄熱式電気ボイラー1を熱交換器15及び循環ポンプ16を介して配管接続することで、太陽熱エネルギーを利用して蓄熱を行い、この蓄熱エネルギーを暖房・給湯・融雪に利用するシステムである。
【0018】
図4は請求項6及び請求項9に記載のシステムの一実施例を示したシステム図であり、蓄熱式電気ボイラー1とヒートポンプ19を熱交換器及び循環ポンプを介して配管接続することで、ヒートポンプ19による熱を蓄熱し、この蓄熱エネルギーを利用して暖房・給湯・融雪を行うシステムである。ヒートポンプによる熱量が少ない場合は、深夜電力又は昼間電力による加熱によって蓄熱量を補うことができる。
【0019】
本実施例においては熱交換器と循環ポンプ2台を用いてシステム構成しているが、燃料電池からなる自家発電装置14や太陽熱収熱器18、又はヒートポンプ19から蓄熱式電気ボイラー1の間が完全密閉の場合は、熱交換器を用いずに自家発電装置もしくは太陽熱収熱器と電気ボイラーを直接配管接続して構成することも可能であり、この場合は循環ポンプ1台で十分である。このように深夜電力の他に自家発電の余熱や太陽熱を利用することで蓄熱を行えば、さらに省エネで経済的である。
【0020】
図5は請求項11に記載のシステムの一実施例を示したシステム図であり、蓄熱式電気ボイラー1を冷水槽を有する冷却装置20とすることで、冷却され貯水槽に蓄えられた冷水が配管接続されたシステム内を循環して冷房を行うようにしたものである。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシステムは高断熱・高気密住宅の暖房と給湯を一つの熱源で行う為、しかもその熱源も割安な深夜電力等を利用した蓄熱式である為、また三方弁を設けたシステム回路としている為、低温で安定的な温水の供給により低温輻射熱方式の暖房を行うことができるので、省エネで経済的であり、かつ室内の過乾燥を防止して気流がない快適で健康的な空間とすることでストレスをなくすことができる。
本発明の給湯は熱交換器による水道直結瞬間湯沸し方式である為、高圧給湯で2階ヘの供給も可能であるとともに衛生的な温水の供給ができる。また、本発明の燃料電池からなる自家発電装置を深夜電力利用の蓄熱式ボイラーに接続した場合、本来自家発電装置で賄っている給湯・暖房の必要エネルギーを深夜電力で補えるから、該自家発電装置自体の発電能力を低く押えることができる。さらに、太陽光発電の際の余剰余熱やヒートポンプによって蓄熱された温水を利用すれば、より省エネで経済的である。
また、電気ボイラー内の蓄熱槽に貯水された冷却水を使用すれば、冷房も省エネで行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の暖房及び給湯システムの一実施例を示した図である。
【図2】請求項4及び請求項6記載のの自家発電装置による余熱を蓄熱として利用する場合の一実施例を示したシステム図である。
【図3】請求項5記載の太陽熱収熱器を使用した場合の一実施例を示したシステム図である。
【図4】請求項6及び請求項8記載のヒートポンプを使用した場合の一実施例を示したシステム図である。
【図5】請求項10記載の一実施例を示したシステム図である。
【符号の説明】
1  蓄熱式電気ボイラー装置
2  暖房用パネルヒーター
3A  循環ポンプ
3B  循環ポンプ
4  熱交換器
5A  送水量制御ヘッダー
5B  還水量制御ヘッダー
6  エアセパレーター
7  温度制御三方弁
8  アクチュエーター
9  温度コントローラー
10  密閉式膨張タンク
11  フロースイッチ
12  暖房用・給湯用温水管
13  水道管
14  燃料電池からなる自家発電装置
15  熱交換器
16  温水管
17  循環ポンプ
18  太陽熱収熱器
19  ヒートポンプ
20  冷却装置

Claims (11)

  1. 室内又は室外に設置される蓄熱式電気ボイラー(1)内で深夜電力を利用して加温され蓄熱槽に貯水された温水が、暖房時には温度制御三方弁(7)を介して配管接続された温水管(12)内を通り、各室内に設置された暖房パネルヒーター(2)に低温で安定的に供給される全体を完全密閉式とした高断熱高気密住宅用の暖房システムであって、温水が所定温度の時は、電気ボイラー(1)と三方弁(7)間の温水の循環を遮断し、暖房パネルヒーター(2)と三方弁(7)間を常時循環するようにし、温水の温度が所定温度より下がった場合には電気ボイラー(1)ヘの循環経路を開放して暖房パネルヒーターと(2)と電気ボイラー(1)間を温水が循環するようにして温度を上昇させ、一定温度の上昇がみられた後は、三方弁(7)において電気ボイラー(1)ヘの循環経路を遮断して暖房パネルヒーター(2)と三方弁(7)間を温水循環させることで暖房パネルヒーター(2)への一定温度の温水を安定的に供給するために三方弁(7)を介して各室内に設置された暖房パネルヒーター(2)における低温輻射熱によって住宅内の暖房を行うことを特徴とした高断熱・高気密住宅用深夜電力利用蓄熱式低温省エネ暖房システム。
  2. 請求項1のシステム回路において、所定位置に熱交換器(4)を設け、水道水が熱交換器(4)を経由する構成とすることで、蓄熱式電気ボイラー(1)から循環される温水の熱エネルギーにより水道水を瞬時に暖めて温水として、台所や浴室等に供給する給湯システムが請求項1記載のシステムと一体化となることを特徴とした高断熱高気密住宅用深夜電力利用蓄熱式低温省エネ暖房・給湯システム。
  3. 請求項1及び請求項2記載のシステム回路において、該システムの所定位置に玄関周りや駐車場に埋設する消雪用温水管を付設し、該消雪用温水管内を請求項1の暖房用温水を融雪用温水として循環させて融雪を行う融雪システムを付加した高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  4. 請求項1、請求項2及び請求項3記載のシステム回路において、燃料電池からなる自家発電装置によって発生する余熱により温められ蓄熱槽に貯水又は直接使用される温水を、低温輻射熱暖房や給湯用又は屋根、玄関周り、駐車場等の融雪用温水として、各々の三方弁を介したシステム回路もしくは一体化としたシステム回路の熱源として利用することを特徴とした請求項1、請求項2及び請求項3に記載の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  5. 請求項1、請求項2及び請求項3記載のシステム回路において、深夜電力を利用しての熱エネルギーの他、太陽熱収熱器で集められた太陽熱をシステムの熱源として温められた温水を電気ボイラー内の蓄熱槽に貯水し又直接使用することを特徴とした請求項1、請求項2及び請求項3に記載の三方弁を介したシステム回路の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  6. 請求項1、請求項2及び請求項3のシステム回路において、ヒートポンプを熱源としてヒートポンプによる熱で温められた温水を蓄熱槽に貯水又は直接使用した特徴とした請求項1、請求項2及び請求項3に記載の三方弁を介したシステム回路の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  7. 請求項4において、燃料電池からなる自家発電装置によって発生する余熱による蓄熱と、熱量が少ない場合には深夜電力又は昼間電力によって温められた温水を電気ボイラー内の蓄熱槽に貯水して蓄熱量を補う構成とした、熱源を燃料電池からなる自家発電装置による加温と深夜電力又は昼間電力による加温の併用としたことを特徴とする請求項4記載の三方弁を介したシステム回路の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  8. 請求項5において、太陽熱収熱器で集められた太陽熱と、熱量が少ない場合には深夜電力又は昼間電力による熱で温められた温水を蓄熱式電気ボイラー内の蓄熱槽に貯水して使用する構成とする請求項5記載の三方弁を介したシステム回路の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  9. 請求項6において、ヒートポンプによる蓄熱と深夜電力又は昼間電力又は深夜電力及び昼間電力による蓄熱とで熱量を補うようにした、熱源をヒートポンプによる加温と深夜電力又は昼間電力又は深夜電力及び昼間電力による加温の併用としたことを特徴とする請求項6記載の三方弁を介したシステム回路の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  10. 請求項1、請求項2及び請求項3記載のシステム回路において、深夜電力による蓄熱と、昼間電力による蓄熱との併用により蓄熱を行うことを特徴とした三方弁を介したシステム回路の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
  11. 請求項1記載のシステム回路において、蓄熱式電気ボイラー内の蓄熱槽に冷却装置によって冷却された冷水を貯水して循環させることにより室内の冷房を行うことを特徴とする三方弁を介したシステム回路の高断熱・高気密住宅用蓄熱式低温省エネ熱エネルギーシステム。
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