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JP2004193933A - 画像拡大表示方法・装置・メディア・プログラム - Google Patents

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健太郎 松本
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Abstract

【課題】電子アルバムにおいて、画面の拡大表示を行う際、人物の顔の部分が優先的に拡大されるようにする。
【解決手段】顔領域の検出手段、顔領域の個数計数手段、複数の顔領域の外接矩形算出手段等。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラによって撮影した静止画像や動画像を表示・閲覧する際に部分領域を拡大表示する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラで撮影した画像データを取り込み、テレビに接続し、リモコンを使って画像を閲覧する、いわゆる電子アルバムにおいて、1枚の画像を表示し、さらにその部分領域を拡大表示する機能は一般的である。
【0003】
従来例の方法としては、リモコン上の「拡大」あるいは「ズーム」ボタンを押すことで、あらかじめ定められた一定の拡大率で拡大表示され、その後、上下左右の矢印ボタンを使って表示したい部分を移動させるものが一般的であった。
【0004】
また、パソコンで動作するグラフィックアプリケーションソフトウエアでは、拡大する際には虫眼鏡を模したマウスカーソルを表示し、操作者が表示された画像中の所望の位置をマウスでクリックすることで、その部分を中心に拡大画像を表示するという方法が一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、従来例の特にリモコンを使いテレビ画面に表示された画像を操作する方式において、リモコン上の「拡大」ボタンを押下すると、常にあらかじめ定められた領域、通常は中心部を拡大し、その後、上下左右の矢印ボタンを使って表示したい部分を移動させる必要があった。そのために、人物の顔など、まず見たい部分がすぐに現れず、拡大するたびに、矢印ボタンを使う必要があり、操作が煩雑であるという欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、人の顔検出手段と、該顔検出手段の結果から得られる顔領域の個数を判別する顔領域個数判別手段と、該個数判別手段の結果に応じて、複数の顔領域が存在する場合はそれらを同時に表示するための、外接矩形を算出する外接矩形算出手段と、拡大表示指示がなされた際に、該外接矩形から、表示すべき領域を算出する表示領域算出手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0008】
[第一の実施例]
図1は本発明を実施するハードウエア構成を示している。101はソフトウエアプログラムを実行するCPU,102はプログラムを記憶しておくROM,103はプログラム実行時に使用するRAM、104はプログラム格納用のハードディスクドライブ、106はプログラムやデータをフロッピーディスクや、MOなどの媒体に記憶するための記憶装置、106はプログラムの実行結果や、実行状態を表示するためのディスプレイ装置、107はメモリカードを挿し込みデータの読み書きをするためのメモリカードインタフェース、108はリモコンからの赤外線を受光するための、赤外線受光部である。
【0009】
図2は1枚の画像中から顔領域を検出し、その画像に含まれる顔領域情報を登録する処理のフローチャートを示している。
【0010】
ステップS201は初期化処理であり、画像中の顔領域の数を示すNFとそれぞれの顔領域の矩形情報を格納する配列RECT[]の各要素に0(零)を代入する。
【0011】
ステップS202では顔領域を検出する対象となる領域を指定する。
【0012】
ステップS203ではステップS202で指定された領域中に顔領域があるかどうか判定する。顔領域の検出・顔認識の手法は「コンピュータによる顔の認識:赤松 茂“電子情報通信学会論文誌D-II Vol.J80-D-II No.8pp.2031-2046 1997年8月”」にまとめられているように、従来より多くの方式が研究・報告されている。
【0013】
本発明では、顔領域の検出方法自体はこれら従来技術を利用することで実現している。
【0014】
ステップS204ではステップS203の結果を受け、対象領域中に顔領域があるかどうかを判定する。顔領域があった場合はステップS205に進み、その位置情報を配列RECT[]のNF+1番目の要素に入力する。顔を含む矩形領域は図5に示すように、その左上隅(X0,Y0)、および右下隅(X1,Y1)の点の座標で表される。その後ステップS206でNFの値を1インクリメントしステップS207へ進む。ステップS204で顔領域がない場合は、ステップS207へ進む。
【0015】
ステップS207では顔領域の検出が画像の全領域に対して終了したかどうかを判定する。判定の結果、すべての領域に対して処理が終了していた場合は、処理を終了し、そうでない場合はステップS202へ戻り、処理を続ける。
【0016】
図4には大人2人と子供一人、あるいは、手前に2人後方に1人が立っているような構図の画像を示している。この画像に対して、図2の処理を実行すると、顔領域検出の結果、図5に示したように、3個の矩形領域(X0,Y0、X1,Y1)、(X2,Y2,X3,Y3)、(X4,Y4,X5,Y5)が顔領域として登録される。
【0017】
次に、上で登録された顔領域情報を用いて、拡大表示を行う対象となる矩形領域を算出する外接矩形領域算出方法について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0018】
図3において、
GAISETSU(Xmin),GAISETSU(Ymin),GAISETSU(Xmax),GAISETSU(Ymax)
はそれぞれ外接矩形領域の左端のX座標、上端のY座標、右端のX座標、下端のY座標を示している。
【0019】
ステップS301では
GAISETSU(Xmin) に+∞、
GAISETSU(Ymin) に+∞、
GAISETSU(Xmax) に -∞、
GAISETSU(Ymax) に -∞
を代入し初期化を行う。
【0020】
ステップS302では変数iを0(零)に初期化する。
【0021】
ステップS303では、すでに登録された顔領域の各要素とGAISETSUの各要素を比較する。GAISETSU(Xmin)とGAISETSU(Ymin)は外接矩形の左上座標を格納する配列なので、顔領域情報のRECT[i](Xmin),RECT[i](Ymin)とそれぞれ比較し、小さい方の値を代入する。GAISETSU(Xmax)とGAISETSU(Ymax)は外接矩形の右下座標を格納する配列なので、顔領域情報のRECT[i](Xmax),RECT[i](Ymax)とそれぞれ比較し、大きい方の値を代入する。
【0022】
ステップS304ではiの値を1インクリメントする。
【0023】
ステップS305では登録された顔領域情報すべてについて処理を行ったかどうかをチェックするために、iとNFを比較し等しければステップS306へ進み、そうでない場合はステップS303へ戻り処理を繰り返す。
【0024】
ステップS306では外接矩形の外側にあらかじめ定めた幅の代を加えるために、横方向、縦方向それぞれにX_OFFSET,Y_OFFSETを設け、その値をXmin,Yminからは減じ、Xmax,Ymaxには加えている。
【0025】
再び図4の画像を例にとると、図3の処理の結果、GAISETSU矩形は図5に示すように、
GAISETSU(Xmin)、GAISETSU(Ymin)、GAISETSU(Xmax)、GAISETSU(Ymax)
となる。
【0026】
次に、上で求めた外接矩形領域を表示する際の処理について説明する。
【0027】
ステップS601では表示領域のアスペクトレシオすなわち縦横比を求める。ここでは縦方向を1とした場合の比率をアスペクトレシオと呼ぶ。
【0028】
ステップS602では顔領域が存在するかどうかをNFの値を0と比較することで判定する。NFの値が0の場合、すなわち拡大表示しようとする画像中に顔領域と判断された部分がない場合には、ステップS603で、あらかじめ指定してある領域すなわちデフォルトズーム領域を外接矩形領域とする。
【0029】
ステップS604では外接矩形領域の縦横比を計算し変数Rに代入する。
【0030】
ステップS605では拡大表示しようとする矩形領域がディスプレイの表示領域に対して、縦長か横長かを判定するために、ステップS601で算出したRoとステップS604で算出したRを比較する。拡大表示する矩形領域が表示領域に対して横長、すなわち横に扁平している場合は、矩形領域の横方向をディスプレイの幅いっぱいに表示し、縦はそれに応じて変倍することが好ましい。矩形領域が表示領域に対して縦長の場合は、矩形領域の縦方向をディスプレイの高さいっぱいに表示し、幅はそれに応じて変倍することが好ましい。RよりRoが大きい場合は、横長であるので、ステップS606でディスプレイの幅に合わせるための変倍率Kを算出し、ステップS607で、矩形領域の表示原点を算出する。RよりRoが小さい場合は、縦長であるので、ステップS609でディスプレイの高さに合わせるための変倍率Kを算出し、ステップS610で表示原点を算出する。
【0031】
ステップS608ではステップS606,S607あるいはステップS609,S610で算出した、変倍率と表示原点を使い、拡大表示を行う。
【0032】
この拡大表示を行う際には、もとの全面表示から顔領域の拡大表示に瞬時に切りかえることはもとより、全面表示を徐々に拡大した画像を順次表示し画面に遷移効果を与えることで、画像中のどの部分が拡大されたかを利用者にわかりやすく提示することが可能である。
【0033】
[第一の実施例の効果]
以上示したように、従来は拡大ボタンを押しても、あらかじめ決められた位置を中心に拡大されており、見たい部分に画像を移動する必要があったが、第一の実施例によれば、画像中の人物の顔の位置を中心に拡大されるので、拡大後に移動する必要がない。また、複数の顔領域を検出した場合は、それらをすべて含む外接矩形領域を拡大するため、画像中のすべての人が見られる倍率で拡大することが可能となる。
【0034】
[第二の実施例]
一度拡大表示した後、さらに拡大ボタンが押下されたときの動作に関するもの。
【0035】
顔領域RECT[0],RECT[1],RECT[2]のそれぞれの面積をあらかじめ算出しておき、面積の大きい順に順次拡大表示を行う。
【0036】
さらに、リモコンの上下左右の矢印ボタンが押下された場合、右ボタンが押下された場合は現在表示中の顔領域の、右隣にある顔領域を表示する。
【0037】
図5において、RECT[1]を表示中に右ボタンが押下された場合はRECT[2]を、左ボタンが押下された場合はRECT[0]をそれぞれ拡大表示する。
【0038】
[第二の実施例の効果]
手前に写っている人から拡大表示される。また、顔毎に順次閲覧可能となる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、電子アルバムにおいて、画面の拡大表示を行う際、人物の顔の部分が優先的に拡大される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するハードウエア構成図
【図2】1枚の画像中から顔領域を検出し、その画像に含まれる顔領域情報を登録する処理のフローチャート
【図3】処理のフローチャート
【図4】画像構図例
【図5】顔領域検出の結果
【図6】外接矩形領域を表示する際の処理説明図
【符号の説明】
3・・スキャナー、4・・スキャナーユニット、5〜7・・ミラー、8・・レンズ

Claims (3)

  1. 画像を表示し、拡大する機能を備えた電子アルバムにおいて、画像中の顔領域の検出手段と、該顔領域の数の計数手段と、該顔領域が複数存在した場合にそれらの外接矩形を算出する手段と、該外接矩形を基準に拡大表示を行うことを特徴とした電子アルバム。
  2. 画像を表示し、拡大する機能を備えた電子アルバムにおいて、画像中の顔領域の検出手段と、拡大表示時に、顔領域を基準に拡大表示を行うことを特徴とした電子アルバム。
  3. 画像を表示し、拡大する機能を備えた電子アルバムにおいて、画像中の顔領域の検出手段と、拡大表示時に、表示領域の移動指示に応じて、画像中の顔領域を順次拡大表示を行うことを特徴とした電子アルバム。
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