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JP2004192918A - Organic electro-luminescence display and manufacturing method therefor - Google Patents

Organic electro-luminescence display and manufacturing method therefor Download PDF

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JP2004192918A
JP2004192918A JP2002358547A JP2002358547A JP2004192918A JP 2004192918 A JP2004192918 A JP 2004192918A JP 2002358547 A JP2002358547 A JP 2002358547A JP 2002358547 A JP2002358547 A JP 2002358547A JP 2004192918 A JP2004192918 A JP 2004192918A
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organic
light emitting
emitting layer
light
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JP2002358547A
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Hiroshi Kishimoto
比呂志 岸本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a full color electro-luminescence display having an organic electro-luminescence element structure for obtaining high efficiency and long life characteristics, and to provide a manufacturing method therefor. <P>SOLUTION: The organic electro-luminescence display has two or more kinds of organic electro-luminescence elements (11R, 11G and 11B) formed on a substrate 2 in a pattern, that emit different wave length lights respectively. At least the first electrode 3, an organic EL (electro-luminescence) light emitting layer 5 which emits a light in a specific wave length region, an electron injecting layer 8 which is composed of a single layer structure that consists of a Ca (Calcium) layer 7 corresponding the organic EL light emitting layer 5 or which is composed of a laminated structure that consists of the first layer 6 formed with a metal excluding Ca in the 1A group or the 2A group of the periodic table of elements having a work function of 1.5 to 3.0 eV and one or at least two of an oxide, a halide or a carbonate of the metal and that also consists of the Ca layer 7, and the second electrode 9, are laminated sequentially. Wherein, a blue light emitting layer is composed of a laminated structure consisting of the first layer 6 and the Ca layer 7 preferably, and a red light emitting layer is composed of the single layer structure consisting of the Ca layer preferably. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機電界発光表示体およびその製造方法に関し、更に詳しくは、高効率で高寿命な特性を得るための有機電界発光素子構造を備えたフルカラーの有機電界発光表示体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機化合物材料を用いた有機EL素子は、蛍光高分子化合物に電場を与えることにより発光する自発光型の素子であり、視野角が広いこと、低電圧で駆動できること、高輝度であること、構成層が液晶素子と比べて少なく製造が容易であること、薄形化できること等の多くの長所を有しており、液晶ディスプレイの次の表示素子として注目されている。
【0003】
一般的な有機EL素子は、第1電極(ITO)/正孔輸送層/発光層/電子注入層/第2電極の順の積層体で構成されている。そして、赤、緑、青の3原色の発光層のように、発光波長の異なる発光層材料で形成した個々の発光層をパターニングして配列させることにより、フルカラーの有機EL表示体を形成することができる。
【0004】
このような有機EL表示体においては、各色を呈する有機EL素子の発光効率の向上や発光寿命の向上が重要な研究課題となっており、各方面で積極的に研究されている。こうした課題に対し、上記第2電極と発光層との間の電子注入層に着目した様々な研究や報告がなされている。
【0005】
例えば、素子特性の長時間安定性を図るために周期律表2A族の金属のハロゲン化合物等からなる電子注入層を形成すること(例えば、特許文献1を参照。)、有機EL素子の発光強度を向上させるために厚さ0.1〜0.4nmのフッ化リチウムからなる電子注入層を形成すること(例えば、特許文献2を参照。)、有機EL素子の発光効率を向上させるために電子注入電極と第2電極との間に酸化リチウム、酸化マグネシウム、フッ化リチウム等を形成すること(例えば、特許文献3を参照。)が提案されている。
【0006】
また、下記特許文献4には、各色毎の電子注入層等の膜厚を変化させ、光の干渉効果に基づいて発光輝度を向上させる手段が記載され、下記特許文献5には、発光層と電子注入層の膜厚を調整して、各色の有機EL素子の駆動電圧を一定にする手段が記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平11‐26167号公報(段落番号0007〜0009)
【特許文献2】
特開平11‐102787号公報(段落番号0008〜0009)
【特許文献3】
特開平2000‐40592号公報(段落番号0003〜0004)
【特許文献4】
特開2000‐323277号公報(段落番号0004〜0006)
【特許文献5】
特開平7−94278号公報(段落番号0006〜0008)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の特許文献1〜3等に代表される従来技術においては、最も発光効率の悪い発光層に最適な電子注入層用材料が選択され、その電子注入層用材料を各色の発光層上に同一膜厚で形成することが一般的に行われている。
【0009】
しかしながら、発光効率を向上させるために同一材料・同一膜厚で電子注入層を形成した場合、発光効率の良かった発光層の寿命や発光効率が低下してしまうという問題があった。例えば、赤色と緑色の発光層に最適な材料で電子注入層を形成した場合には、青色の発光素子領域の特性(寿命および発光効率)が大きく低下するという問題が生じ、青色の発光層に最適な材料で電子注入層を形成した場合には、赤色の発光素子領域の特性(寿命および発光効率)が大きく低下するという問題が生じた。
【0010】
一方、電子注入層の膜厚を調整する上述の特許文献4、5等に代表される従来技術においても、上記問題を解決するには至らず、各色の発光効率と発光寿命を向上させることはできていない。
【0011】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、高効率で高寿命な特性を得るための有機電界発光素子構造を備えたフルカラーの有機電界発光表示体およびその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、発光効率と発光寿命の向上を図るために、電子注入層の構成について詳細に研究したところ、各色の発光層にはそれぞれ適した電子注入層が存在することを見出し、また、Caからなる電子注入層は、発光効率を向上させるために必要な層であったが、その膜厚が有機EL素子の素子寿命に大きく関係することも見出し、本発明に到達した。
【0013】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、基板上に、発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子がパターン形成された有機電界発光表示体であって、前記有機電界発光素子は、少なくとも第1電極、特定波長領域で発光する有機EL発光層、当該有機EL発光層に応じたCa層からなる単層構造またはCaを除いた周期律表IA族とIIA族の金属であり且つ仕事関数が1.5〜3.0eVの金属および当該金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の何れか1種または2種以上で形成された第1の層とCa層との積層構造からなる電子注入層、および第2電極が順次積層されてなることに特徴を有する。
【0014】
この発明によれば、電子注入層を特定波長領域で発光する有機EL発光層に応じたCa層の単層構造または上記第1の層とCa層との積層構造とすることにより、発光効率の向上と発光寿命の向上を達成することができた。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1の有機電界発光表示体において、発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子のうちの一つが青色発光する有機EL発光層を有する素子であって、当該有機EL発光層上に形成される電子注入層が前記第1の層とCa層との積層構造であり、発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子のうちの他の一つが赤色発光する有機EL発光層を有する素子であって、当該有機EL発光層上に形成される電子注入層がCa層の単層構造であることに特徴を有する。
【0016】
青色発光する有機EL発光層上に上記第1の層のみを形成した場合、発光効率は向上するが素子寿命が低減してしまう。本発明者は、その第1の層上に更にCa層を積層することで、発光効率が高いままで素子寿命が向上することを見出した。また、赤色発光する有機EL発光層上に前記青色発光層の場合と同様の第1の層とCa層を形成した場合、発光特性(発光効率および寿命)が大きく低下してしまうが、Ca層のみを形成することで、発光効率と発光寿命が向上することを見出した。この発明は、電子注入層を、特定波長領域で発光する有機EL発光層に応じたCa単層構造または上記第1の層とCa層との積層構造とすることにより、発光効率の向上と発光寿命の向上を達成したものである。
【0017】
請求項3の発明は、請求項2の有機電界発光表示体において、発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子のうちのさらに他の一つが緑色発光する有機EL発光層を有する素子であって、当該有機EL発光層上に形成される電子注入層が、Ca層からなる単層構造または、前記第1の層とCa層との積層構造であることに特徴を有する。
【0018】
請求項4の発明は、請求項2または請求項3の有機電界発光表示体において、前記第1の層の厚さが0.1〜3nmであり、前記Ca層の厚さが8〜100nmであることに特徴を有する。
【0019】
上記課題を解決するための請求項5の発明は、基板上に、少なくとも第1電極、特定波長領域で発光する有機EL発光層、当該有機EL発光層に応じたCa単層構造またはCaを除いた周期律表IA族とIIA族の金属であり且つ仕事関数が1.5〜3.0eVの金属および当該金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の何れか1種または2種以上で形成された第1の層とCa層との積層構造からなる電子注入層、および第2電極を順次積層した、発光波長領域の異なる3原色の有機EL発光素子をパターン形成する有機電界発光表示体の製造方法であって、各々の有機EL発光層を形成した後、青色発光する有機EL発光層上に前記第1の層を形成し、その後当該第1の層が形成された青色の有機EL発光層を含む各色の有機EL発光層上にCa層を積層することに特徴を有する。
【0020】
請求項6の発明は、請求項5の有機電界発光表示体の製造方法において、前記青色発光する有機EL発光層上に第1の層を形成する際に、緑色発光する有機EL発光層上にも第1の層を形成することに特徴を有する。
【0021】
請求項7の発明は、請求項5または請求項7に記載の有機電界発光表示体の製造方法において、前記第1の層は厚さ0.1〜3nmの島状薄膜であり、前記Ca層は厚さ8〜100nmであることに特徴を有する。
【0022】
請求項8の発明は、請求項5乃至請求項7の何れか1項に記載の有機電界発光表示体の製造方法において、前記電子注入層以外の層を同一厚さで形成することに特徴を有する。
【0023】
請求項5〜8の有機電界発光表示体の製造方法によれば、特定の有機EL発光層にのみ予め第1の層をパターン形成し、その後全ての有機EL発光層上にCa層を積層して電子注入層を形成するので、個々の有機EL発光層の発光効率を向上し寿命を向上させる最適な電子注入層を容易な手段で形成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の有機電界発光表示体1は、図1に示すように、基板2上に、発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子11がパターン形成されたものである。
【0025】
そして、本発明は、有機電界発光素子11が、少なくとも第1電極3、特定波長領域で発光する有機EL発光層5、その有機EL発光層5に応じたCa層からなる単層構造またはCaを除いた周期律表IA族とIIA族の金属であり且つ仕事関数が1.5〜3.0eVの金属および当該金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の何れか1種または2種以上で形成された第1の層とCa層との積層構造からなる電子注入層8、および第2電極9が順次積層されている。すなわち、本発明は、各色の有機EL発光層5の種類に応じて、その上に積層される電子注入層8を構成する材料およびその膜厚を特定することにより、初期の目的を達成したものである。
【0026】
以下、本発明の有機電界発光表示体の構成およびその製造方法について、図面を参照しつつ詳しく説明する。
【0027】
(基板)
基板2は、観察者側の表面に通常設けられる。そのため、この基板2は、発光層5からの光を観察者が容易に視認することができる程度の透明性を有していることが好ましい。なお、第2電極側が観察者側である場合には、この基板は不透明であってもよい。
【0028】
基板2としては、フィルム状の樹脂製基板、または、ガラス板に保護プラスチックフィルム若しくは保護プラスチック層を設けたものが用いられる。
【0029】
基板2を形成する樹脂材料または保護プラスチック材料としては、フッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、液晶性ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリオキシメチレン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアクリレート、アクリロニトリル−スチレン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、シリコーン樹脂、非晶質ポリオレフィン等が挙げられる。この他の樹脂材料であっても、発光表示パネル用として使用できる条件を満たす高分子材料であれば使用可能である。基板2の厚さは、通常50〜200μmである。
【0030】
これらの基板2においては、その用途にもよるが水蒸気や酸素等のガスバリアー性のよいものであればより好ましい。なお、基板2上に、蒸気や酸素等のガスバリアー層を形成してもよい(図示しない)。バリアー層としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の無機酸化物をスパッタリング法や真空蒸着法等の物理蒸着法により形成したものを例示できる。
【0031】
(第1電極)
第1電極3は、陽極でも陰極でもよいが、本願においては陽極として説明する。この第1電極3は、有機EL発光層5に正電荷(正孔)を注入するために有機EL発光層5に隣接する態様で基板上に設けられる。なお、図1においては正孔輸送層4が設けられているので、正孔輸送層4に隣接して設けられる。
【0032】
陽極である第1電極3は、通常の有機EL素子に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛(IZO)または金等の薄膜電極材料を挙げることができる。中でも、正孔が注入し易いように仕事関数の大きい透明または半透明材料であるITO、酸化インジウム、金、IZOが好ましい。
【0033】
第1電極3の厚さは、何れも0.005〜0.5μmであることが好ましく、通常、スパッタリング法や真空蒸着法等により全面にまたはパターン状に形成される。パターン状の電極は、全面に形成した後、感光性レジストを用いてエッチングすることにより形成される。
【0034】
(有機EL層)
本発明で言う有機EL層とは、エレクトロルミネッセンスを起こす有機EL発光層5を必須の層とし、有機EL発光層5に正孔を輸送する正孔輸送層4、その正孔輸送層4や有機EL発光層5に正孔を注入する正孔注入層、有機EL発光層5に電子を輸送する電子輸送層、その電子輸送層や有機EL発光層5に電子を注入する電子注入層8等を任意に組み合わせてなる多層構造の両者を含む。
【0035】
具体的には、第1電極3/正孔輸送層4/有機EL発光層5/電子注入層6の順に形成された態様(図1を参照)、第1電極3/正孔輸送層4/有機EL発光層5/電子輸送層(図示しない)/電子注入層6の順に形成された態様、第1電極3/有機EL発光層5/電子輸送層/電子注入層6の順に形成された態様等を挙げることができる。また、有機EL発光層に正孔輸送材料や電子輸送材料を混合することにより、正孔輸送層や電子輸送層を省略することもできる。
【0036】
また、この有機EL層と上記第1電極との間の一部または全部に絶縁層を形成してショート等の欠陥発生を抑えてもよいし、ブラックマトリックスなどの遮光層を設けることもできる。以下、有機EL層を任意に構成する各層および絶縁層等について説明する。
【0037】
(絶縁層)
本発明の有機電界発光表示体においては、基板2若しくは第1電極3上に部分的に絶縁層を形成することができる。絶縁層は、単層でも積層でもよい。絶縁層を形成するための材料としては、紫外線硬化樹脂等の光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂を含む材料を挙げることができる。絶縁層を形成した部分は非発光部となる。絶縁層は、上述した樹脂材料を基板2若しくは第1電極3の全面に塗布し、パターン露光、現像を行って、所定のパターンに形成される。絶縁層の厚さは、その絶縁層を構成する樹脂固有の絶縁抵抗に応じて任意に調整されるが、通常は、0.05〜3.0μmの範囲内である。また、この樹脂にカーボンブラック等を混合することにより、ブラックマトリックスを形成して遮光層としてもよい。
【0038】
(有機EL発光層)
有機EL発光層5を形成する有機EL発光材料としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
【0039】
色素系材料としては、例えば、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリレーン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマーが挙げられる。金属錯体系材料としては、例えば、アルミキノリール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポリフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体、など、中心金属に、Al、Zn、Be等または、Tb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体が挙げられる。高分子系材料としては、例えば、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体等、ポリフルオレン誘導体、ポリビニルカルバゾール誘導体、上記色素系、金属錯体系発光材料を高分子化したものが挙げられる。
【0040】
また、有機EL発光層中に発光効率向上、発光波長を変化させる等の目的でドーピングを行うことができる。このドーピング材料としては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポリフィリン誘導体、スチリル系色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾンが挙げられる。
【0041】
有機EL発光層5は、上記の材料を用いた印刷法、インクジェット法、転写法、蒸着法、フォトリソ法等により、R、G、B各色がパターニングされて形成される。有機EL発光層5の厚さとしては、0.02〜0.2μmの範囲内であることが好ましく、最も好ましいのは0.05〜0.1μmである。
【0042】
(正孔輸送層)
正孔輸送層4は、陽極である第1電極3と有機EL発光層5との間、または正孔注入層と有機EL発光層5との間に設けられる。正孔輸送層4を形成する正孔輸送材料としては、例えば、トリフェニルアミン類、ビス類、ピラゾリン誘導体、ポリフィリン誘導体に代表される複素環化合物、ポリマー系では前記単量体を側鎖に有するポリカーボネート、スチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランが挙げられる。
【0043】
(正孔注入層)
正孔注入層は、陽極である第1電極3と正孔輸送層4との間、または陽極である第1電極3と有機EL発光層5との間に設けることができる。正孔注入層を形成する材料としては、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウム等の酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェン誘導体等が挙げられる。
【0044】
(電子輸送層)
電子輸送層は、有機EL発光層5と陰極である第2電極9との間、または有機EL発光層5と電子注入層8との間に設けることができる。電子輸送層を形成する材料としては、例えば、オキサジアゾール類、アルミニウムキノリノール錯体など、一般的に安定なラジカルアニオンを形成し、イオン化ポテンシャルの大きい物質が挙げられる。具体的には、1,3,4−オキサジアゾール誘導体、1,2,4−トリアゾール誘導体などが挙げられる。
【0045】
(電子注入層)
電子注入層8は、電子輸送層と陰極である第2電極9との間、または有機EL発光層5と陰極である第2電極9との間に設けられる。本発明は、この電子注入層8の構成に特徴を有するものであり、各色の有機EL発光層5にそれぞれ適した構造要素の電子注入層8を形成し、発光効率と発光寿命の向上を実現した。具体的には、有機EL発光層5に応じて、Ca層7の単層構造からなる電子注入層8、または、Caを除いた周期律表IA族とIIA族の金属であり且つ仕事関数が1.5〜3.0eVの金属およびその金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の何れか1種または2種以上で形成された第1の層6とCa層7との積層構造からなる電子注入層8を設けた。
【0046】
青色を発光する有機EL発光層に対しては、電子注入層8が第1の層6とCa層7との積層構造であることが好ましい。また、赤色を発光する有機EL発光層に対しては、電子注入層8がCa層7からなる単層構造であることが好ましい。また、緑色を発光する有機EL発光層に対しては、電子注入層8がCa層7の単層構造でも、第1の層6とCa層7との積層構造でもよい。
【0047】
仕事関数が1.5〜3.0eVの、周期律表IA族の金属またはその酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、リチウム、フッ化リチウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、炭酸リチウム等が挙げられる。また、仕事関数が1.5〜3.0eVの、Caを除いた周期律表IIA族の金属またはその酸化物、ハロゲン化物、炭酸化物の例としては、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、酸化ストロンチウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。
【0048】
本発明においては、単層構造および積層構造の何れの場合であっても、第1の層6の厚さが0.1〜3nmであり、Ca層7の厚さが8〜100nmであることが、発光効率、電流‐電圧特性、輝度‐電圧特性のレベルおよびその安定性の観点から好ましい。さらに、各々の有機EL発光層に対し、第1の層6の厚さを同一にし、Ca層を同一にしても、発光効率と寿命を低下させることがなく、しかも製造の容易さの点で好ましい。第1の層6の厚さが0.1nm未満では、電子注入層として機能するには薄すぎて電子の注入が起こり難くなり、電流−電圧特性や発光効率が急激に落ちることがあり、第1の層6の厚さが3nmを超えると、上記同様、電子注入層として機能するには厚すぎて電子の注入が起こり難くなり、電流−電圧特性や発光効率が急激に落ちることがある。また、Ca層7の厚さが8nm未満では素子寿命が大きく低下し、Ca層7の厚さが100nmを超える場合も素子寿命が低下し始める。
【0049】
なお、第1の層6やCa層7からなる電子注入層8の厚さは、電子注入層を付けたところと付けてないところの段差を、AFM(Atomic Force Microscope:Digital Instraments社製のDimension 3100)またはNanopics 1000(セイコーインスツルメンツ社製)により測定した。AFM(Digital Instraments社製のDimension 3100)を使用した場合は、使用カンチレバーとしてビーコ・インスツルメンツ社製のポイントプローブシリコン製SPMセンサー(型番:NCH−10V)を用い、測定エリア0.5〜10μm、スキャンスピード1kHz、大気中の条件下で、コンタクトモードで測定した。このとき、一方、Nanopics 1000を使用した場合は、当該装置標準のコンタクトモード用カンチレバーを用い、測定エリア100μm、スキャンスピード90sec/frame、で測定した。
【0050】
次に、上記構成とした理由について説明する。本発明者は、青色発光する有機EL発光層上に上記第1の層6のみを形成した場合、発光効率の向上は見られたが素子寿命が低下すること、および、その第1の層6上に更にCa層7を積層することで、発光効率が高いままで素子寿命が向上することを見出した。また、赤色発光する有機EL発光層上に青色発光層の場合と同様の第1の層6とCa層7を形成した場合、発光特性(発光効率および寿命)が大きく低下すること、および、Ca層7のみを形成することで発光効率と発光寿命が向上することを見出した。
【0051】
本発明において、第1の層6からCaを除いた理由は、第1の層6はCa層7と積層構造を構成するので、第1の層6をCa層にする必要性が乏しいからである。また、その仕事関数を1.5〜3.0eVとしたのは、高分子有機ELにおいては青色の発光材料のLUMOがおよそ2.0〜3.0eVの範囲にあるので、青色の発光材料への電子注入を高める電子注入材料としては、仕事関数もほぼ同様の範囲(およそ1.5〜3.0eV、好ましくは2.0〜3.0eVの範囲)にある材料を選択するのが好ましいからである。なお、第2電極には仕事関数が3〜5eVのAgやAlが好ましく用いられるので、青色の発光材料のLUMOの準位と第2電極の準位との間に、上記範囲(およそ1.5〜3.0eV、好ましくは2.0〜3.0eVの範囲)の電子注入層を設けることにより、各層間のエネルギー障壁を低くすることができ、有機EL発光層への電子注入をより促進させることができるのである。
【0052】
以上説明したように、本発明の有機電界発光表示体は、電子注入層8を特定波長領域で発光する有機EL発光層5に応じたCa層7の単層構造または上記第1の層6とCa層7との積層構造とすることにより、発光効率の向上と発光寿命の向上を達成した。
【0053】
この電子注入層8は、蒸着法、スパッタリング法等により、R、G、B各色の有機EL発光層5に応じた第1層6ないしCa層7として形成される。詳しい形成手順としては、青色発光層が塗布形成されたエリアに対応する部分に開口部を持つマスクを用い、その開口部と青色発光層とをアライメントにより合わせて第1層6を蒸着装置で蒸着し、その後、そのマスクを外して発光層R、G、Bが形成されている全面にCa層7を同じく蒸着装置で蒸着することにより形成される。
【0054】
なお、緑色発光層上にも第1層を形成する場合には、青色発光層と緑色発光層の2層が塗布形成されたエリアに対応する部分に開口部を持つマスクを用い、その開口部と青色発光層および緑色発光層とをアライメントにより合わせて第1層6を蒸着装置で蒸着し、その後、そのマスクを外して発光層R、G、Bが形成されている全面にCa層7を同じく蒸着装置で蒸着することにより形成される。
【0055】
具体的には、第1の層6やCa層7を蒸着する際には、蒸着装置の中の真空度を1×10−6Torr以下の状態とすることが好ましく、蒸着レートを共に0.01〜0.2nm/s(=0.1〜2Å/s)とすることが好ましい。
【0056】
(第2電極)
第2電極9は、陽極でも陰極でもよいが、本願においては陰極として説明する。この第2電極9は、有機EL発光層5に負電荷(電子)を注入するための電子注入層8に隣接して設けられる。
【0057】
陰極である第2電極9は、通常の有機EL素子に用いられるものであれば特に限定されず、上述した第1電極と同様の酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛(IZO)または金等の薄膜電極材料の他、マグネシウム合金(MgAg等)、アルミニウムまたはその合金(AlLi、AlCa、AlMg等)、銀等を挙げることができる。中でも、電子が注入し易いように仕事関数の小さいマグネシウム合金(MgAg)、アルミニウム、銀等が好ましい。
【0058】
第2電極9の厚さは、何れも0.005〜0.5μmであることが好ましく、通常、スパッタリング法や真空蒸着法等によりパターン状に形成される。パターン状の電極は、全面に形成した後、感光性レジストを用いてエッチングすることにより形成される。この第2電極は、同一材料および同一厚さで形成されていることが、製造の容易さの点で好ましい。
【0059】
(有機電界発光表示体およびその製造方法)
以上、本発明の有機電界発光表示体についての基本的な積層構造について説明したが、本発明の目的及び効果を損なわない範囲であれば、上述した層以外の機能層が設けられていても構わない。そうした機能層としては、通常の有機EL素子又は発光表示体に用いられている低屈折率層、反射層、光吸収層、バリアー層、封止剤等が挙げられる。また、隔壁が設けられているものも含まれる。
【0060】
本発明の有機電界発光表示体の製造方法は、基板2上に、少なくとも第1電極3、特定波長領域で発光する有機EL発光層5、その有機EL発光層5に応じたCa層7からなる単層構造またはCaを除いた周期律表IA族とIIA族の金属であり且つ仕事関数が1.5〜3.0eVの金属および当該金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の何れか1種または2種以上で形成された第1の層6とCa層7との積層構造からなる電子注入層8、および第2電極9を順次積層した、発光波長領域の異なる3原色の有機EL発光素子11R、11G、11Bをパターン形成する製造方法である。そして、この製造方法の特徴は、各々の有機EL発光層5を形成した後、青色発光する有機EL発光層上に第1の層6を形成し、その後その第1の層6が形成された青色の有機EL発光層7を含む各色の有機EL発光層上にCa層7を積層することにある。
【0061】
この製造方法においては、青色発光する有機EL発光層上に第1の層6を形成する際に、緑色発光する有機EL発光層上にも第1の層6を形成するようにしてもよい。また、電子注入層8以外の層を同一厚さで形成することが好ましい。
【0062】
電子注入層8の形成工程としては、先ず、青色発光層(上記したように緑色発光層も可)が塗布形成されたエリアに対応する部分に開口部を持つマスクを用い、その開口部と青色発光層とをアライメントにより合わせて第1層6を蒸着装置で蒸着し、その後、そのマスクを外して発光層R、G、Bが形成されている全面にCa層7を同じく蒸着装置で蒸着することにより形成される。第1の層6やCa層7を蒸着する際には、蒸着装置の中の真空度を1×10−6Torr以下の状態とすることが好ましく、蒸着レートを共に0.01〜0.2nm/s(=0.1〜2Å/s)とすることが好ましい。
【0063】
本発明の有機電界発光表示体の製造方法は、特定の有機EL発光層5にのみ予め第1の層6をパターン形成し、その後全ての有機EL発光層上にCa層7を積層して電子注入層8を形成するので、個々の有機EL発光層の発光効率を向上し寿命を向上させる最適な電子注入層を容易な手段で形成することができる。
【0064】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明を更に詳しく説明する。
【0065】
(実施例1)
パターニングされたITO電極(陽極)が形成されたガラス基板上に、洗浄処理とUVオゾン洗浄等を施し、その上からPEDOT(正孔輸送層:バイエルン社製:商品名Baytron PTPAI4083)をスピンコートし、150℃に設定したホットプレート上に30分乾燥させた。このとき、正孔輸送層4の膜厚が70nmとなるようにスピンコートの回転数を調整した。このようにして得られた基板を基板Bとした。
【0066】
各色の有機EL発光層5を形成する有機EL発光層形成用溶液を以下の配合量で作製した。なお、発光色素Gはクマリン6、発光色素Rはナイルレッド、発光色素Bはペリレン化合物を用いた。
【0067】
ポリビニルカルバゾール 7重量部
発光色素(R、G、B) 0.1重量部
オキサジアゾール化合物 3重量部
トルエン 1500重量部
テトラリン 2500重量部
【0068】
基板B上に、青色発光層形成用溶液をスピンコートで塗布し、80℃で1時間乾燥させて厚さ80nmの青色発光層を形成した。同じ基板を合計7枚作製し、それぞれ基板B−B1、B−B2、…、B−B7と識別した。また、同様に赤色発光層形成溶液、緑色発光層形成溶液をスピンコートで塗布し、80℃で1時間乾燥させて厚さ80nmの赤色発光層と緑色発光層を各色7枚ずつ作製し、それぞれB−R1、…、B−R7、B−G1、…、B−G7と識別した。
【0069】
次いで、各基板を真空蒸着機に移して、電子注入層8を形成した。▲1▼識別記号の末尾が1の基板には、フッ化リチウムを厚さ1nm形成し、その後陰極としてアルミニウムを厚さ150nm形成した。▲2▼識別記号の末尾が2の基板には、フッ化リチウムを1nm形成した後、さらにその上にCaを6nm形成し、その後陰極としてアルミニウムを150nm形成した。▲3▼識別記号の末尾が3の基板には、フッ化リチウムを厚さ1nm形成した後、さらにその上にCaを厚さ8nm形成し、その後陰極としてアルミニウムを厚さ150nm形成した。▲4▼識別記号の末尾が4の基板には、Caを厚さ6nm形成し、その後陰極としてアルミニウムを厚さ150nm形成した。▲5▼識別記号の末尾が5の基板には、Caを厚さ8nm形成し、その後陰極としてアルミニウムを厚さ150nm形成した。▲6▼識別記号の末尾が6の基板には、Caを厚さ10nm形成し、その後陰極としてアルミニウムを厚さ150nm形成した。▲7▼識別記号の末尾が7の基板には、Caを厚さ100nm形成し、その後陰極としてアルミニウムを厚さ150nm形成した。
【0070】
<発光特性および素子寿命評価>
これらの有機EL素子11R、11G、11Bの発光特性と素子寿命特性は、100cdの時の発光効率と、低電流駆動時に発光輝度が半減するまでの時間を素子寿命として評価した。ここで、素子寿命については、初期の輝度が100cdとなるように電流値を設定し、その電流で連続駆動させ、50cdに半減するまでの時間で評価した。その結果を表1に示す。
【0071】
【表1】

Figure 2004192918
【0072】
以上の結果から、赤色発光層上には、電子注入層8としてCa層のみを8nm以上100nm未満で形成するのがベストであった。なお、フッ化リチウムを形成してしまうと発光効率は大きく低下した。一方、青色発光層上には、電子注入層8としてフッ化リチウムを形成しないと高効率な特性が実現できず、さらに、Ca層も形成しなければ素子寿命がでないという結果になった。緑色発光層上では、フッ化リチウムを成膜した場合にはCa層の導入が必要であり、高効率、高寿命を達成することができた。ただし、フッ化リチウムを形成しないでCa層だけでも特性は大きく変化しなかった。
【0073】
また、全色ともにCa層の膜厚を8nm未満100nm以上にした場合には、素子寿命が低減する共通の結果となった。
【0074】
Ca層だけでは、青色発光層で問題となっている素子寿命が大きく低下した。また、フッ化リチウムを全ての発光層上に成膜すると赤色発光層で問題となっている発光効率が大きく低下した。
【0075】
(実施例2)
パターニングされたITO電極(陽極)が形成されたガラス基板上に、洗浄処理とUVプラズマ洗浄等を施し、その上にフォトレジストを塗布し、リソグラフィープロセスでパターニングし、各色を隔てるように絶縁層隔壁を形成した。その上からPEDOT(正孔輸送層:バイエルン社製:商品名Baytron PTPAI4083)をスピンコートし、150℃に設定したホットプレート上に30分乾燥させた。このとき、正孔輸送層の膜厚が70nmとなるようにスピンコートの回転数を調整した。このようにして得られた基板を基板Aとした。
【0076】
各色の有機EL発光層5を形成する有機EL発光層形成用溶液を以下の配合量で作製した。なお、発光色素Gはクマリン6、発光色素Rはナイルレッド、発光色素Bはペリレン化合物を用いた。
【0077】
ポリビニルカルバゾール 7重量部
発光色素(R、G、B) 0.1重量部
オキサジアゾール化合物 3重量部
トルエン 1500重量部
テトラリン 2500重量部
【0078】
基板AをX−Yステージ上に載せ、各色に対応した基板/ITO/PEDOT上に、各色の有機EL発光層形成用溶液をインクジェットを用いステージを動かすことでそれぞれの領域に塗布し、90℃で2時間乾燥させた。このときに得られる各有機EL発光層の膜厚が80nmとなるように、インクジェットの吐出条件を調整した。インクジェットヘッドにかける電圧やその周波数、またステージを動かす速度で調整した。
【0079】
その後、基板を真空蒸着機内へ移動させ、青色発光層を形成した部分のみに開口部が設けられたメタルマスクを用いて、フッ化リチウムを1nm真空蒸着法によって形成した。なお、この代わりに、青色発光層と緑色発光層を形成した部分のみに開口部が設けられたメタルマスクを用いてフッ化リチウムを1nm真空蒸着法によって形成しても良い。
【0080】
次に、全ての有機EL発光層形成領域に真空蒸着法を用いて、Caを10nm形成し、有機電界発光表示体を作製した。
【0081】
この作製法によって、各色とも高効率、高寿命を達成するフルカラー有機電界発光表示体を作製することができた。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の有機電界発光表示体によれば、電子注入層を特定波長領域で発光する有機EL発光層に応じたCa層の単層構造またはフッ化リチウム等の第1の層とCa層との積層構造とすることにより、発光効率の向上と発光寿命の向上を達成することができた。
【0083】
また、本発明の有機電界発光表示体の製造方法によれば、特定の有機EL発光層にのみ予め第1の層をパターン形成し、その後全ての有機EL発光層上にCa層を積層して電子注入層を形成するので、個々の有機EL発光層の発光効率を向上し寿命を向上させる最適な電子注入層を容易な手段で形成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機電界発光表示体を構成する積層形態の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 有機電界発光表示体
2 基板
3 第1電極
4 正孔輸送層
5 有機EL発光層
6 第1の層
7 Ca層
8 電子注入層
9 第2電極
11、11R、11G、11B 有機電界発光素子[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an organic light emitting display and a method of manufacturing the same, and more particularly, to a full-color organic light emitting display having an organic light emitting device structure for obtaining high efficiency and long life characteristics, and a method of manufacturing the same. Things.
[0002]
[Prior art]
An organic EL element using an organic compound material is a self-luminous element that emits light by applying an electric field to a fluorescent polymer compound, has a wide viewing angle, can be driven at a low voltage, has high luminance, and has a structure. It has many advantages, such as a smaller number of layers as compared with a liquid crystal element, is easy to manufacture, and can be made thinner, and has attracted attention as a next display element of a liquid crystal display.
[0003]
A general organic EL element is composed of a stacked body of a first electrode (ITO) / a hole transport layer / a light emitting layer / an electron injection layer / a second electrode. Then, a full-color organic EL display is formed by patterning and arranging individual light-emitting layers formed of light-emitting layer materials having different light emission wavelengths, such as light-emitting layers of three primary colors of red, green, and blue. Can be.
[0004]
In such an organic EL display, the improvement of the luminous efficiency and the luminous life of the organic EL element exhibiting each color is an important research subject, and has been actively studied in various fields. Various studies and reports focusing on the electron injection layer between the second electrode and the light emitting layer have been made to address such problems.
[0005]
For example, forming an electron injection layer made of a halogen compound of a metal belonging to Group 2A of the periodic table in order to achieve long-term stability of device characteristics (for example, see Patent Document 1), and emission intensity of the organic EL device Forming an electron injection layer made of lithium fluoride having a thickness of 0.1 to 0.4 nm in order to improve the light emission (see, for example, Patent Document 2); It has been proposed to form lithium oxide, magnesium oxide, lithium fluoride, or the like between an injection electrode and a second electrode (for example, see Patent Document 3).
[0006]
Further, Patent Document 4 below describes means for changing the film thickness of an electron injection layer or the like for each color to improve light emission luminance based on a light interference effect. There is described a means for adjusting the film thickness of the electron injection layer to make the drive voltage of the organic EL element of each color constant.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-11-26167 (paragraphs 0007 to 0009)
[Patent Document 2]
JP-A-11-102787 (paragraph numbers 0008 to 0009)
[Patent Document 3]
JP-A-2000-40592 (paragraph numbers 0003 to 0004)
[Patent Document 4]
JP-A-2000-323277 (paragraphs 0004 to 0006)
[Patent Document 5]
JP-A-7-94278 (paragraphs 0006 to 0008)
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the prior arts represented by the above-mentioned Patent Documents 1 to 3, etc., the most suitable material for the electron injection layer is selected for the light emitting layer with the lowest luminous efficiency, and the same material for the electron injection layer is formed on the light emitting layer of each color. It is generally performed to form a film having a thickness.
[0009]
However, when the electron injection layers are formed with the same material and the same thickness in order to improve the luminous efficiency, there is a problem that the lifetime and the luminous efficiency of the luminous layer having good luminous efficiency are reduced. For example, when the electron injection layer is formed of a material that is optimal for the red and green light emitting layers, there occurs a problem that the characteristics (lifetime and luminous efficiency) of the blue light emitting element region are significantly reduced, and the blue light emitting layer When the electron injection layer is formed of an optimal material, there is a problem that the characteristics (lifetime and luminous efficiency) of the red light emitting element region are significantly reduced.
[0010]
On the other hand, even in the prior art represented by the above-mentioned Patent Documents 4 and 5 for adjusting the film thickness of the electron injection layer, the above problems cannot be solved, and the luminous efficiency and luminous life of each color cannot be improved. Not done.
[0011]
The present invention has been made in order to solve the above problems, and an object of the present invention is to provide a full-color organic electroluminescent display having an organic electroluminescent element structure for obtaining high-efficiency and long-life characteristics, and its display. It is to provide a manufacturing method.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has studied in detail the configuration of the electron injection layer in order to improve luminous efficiency and luminous life, and found that a suitable electron injection layer exists in each color light emitting layer. The electron injection layer made of Ca was a layer necessary for improving the luminous efficiency, but it was also found that the film thickness was significantly related to the element life of the organic EL element, and the present invention was reached.
[0013]
The invention according to claim 1 for solving the above-mentioned problem is an organic electroluminescent display in which two or more kinds of organic electroluminescent elements having different emission wavelengths are patterned on a substrate, wherein the organic electroluminescent element is At least a first electrode, an organic EL light emitting layer that emits light in a specific wavelength region, a single layer structure composed of a Ca layer corresponding to the organic EL light emitting layer, or a metal of Group IA and Group IIA of the periodic table excluding Ca; It has a laminated structure of a first layer and a Ca layer formed of a metal having a work function of 1.5 to 3.0 eV and any one or more of oxides, halides and carbonates of the metal. It is characterized in that an electron injection layer and a second electrode are sequentially laminated.
[0014]
According to the present invention, the electron injection layer has a single-layer structure of a Ca layer or a laminated structure of the first layer and the Ca layer according to the organic EL light-emitting layer that emits light in a specific wavelength region, thereby improving luminous efficiency. The improvement and the improvement of the light emission life were able to be achieved.
[0015]
According to a second aspect of the present invention, in the organic electroluminescent display of the first aspect, one of the two or more kinds of organic electroluminescent elements having different emission wavelengths has an organic EL light emitting layer that emits blue light. The electron injection layer formed on the organic EL light emitting layer has a laminated structure of the first layer and the Ca layer, and another one of two or more organic electroluminescent elements having different emission wavelengths emits red light. An element having an organic EL light emitting layer, wherein the electron injection layer formed on the organic EL light emitting layer has a single-layer structure of a Ca layer.
[0016]
When only the first layer is formed on the organic EL light emitting layer that emits blue light, the luminous efficiency is improved, but the life of the element is reduced. The present inventor has found that by further laminating a Ca layer on the first layer, the device life can be improved with high luminous efficiency. Further, when a first layer and a Ca layer similar to the case of the blue light emitting layer are formed on the organic EL light emitting layer that emits red light, the light emission characteristics (luminous efficiency and lifetime) are greatly reduced. It has been found that the luminous efficiency and the luminous life are improved by forming only the luminous efficiency. According to the present invention, the electron injection layer has a single-layer structure of Ca or a laminated structure of the first layer and the Ca layer according to the organic EL light-emitting layer that emits light in a specific wavelength region, thereby improving luminous efficiency and emitting light. This achieves an improved life.
[0017]
According to a third aspect of the present invention, in the organic electroluminescent display of the second aspect, another one of the two or more kinds of organic electroluminescent elements having different emission wavelengths has an organic EL light emitting layer which emits green light. The electron injection layer formed on the organic EL light emitting layer has a single-layer structure of a Ca layer or a stacked structure of the first layer and the Ca layer.
[0018]
According to a fourth aspect of the present invention, in the organic electroluminescent display of the second or third aspect, the first layer has a thickness of 0.1 to 3 nm, and the Ca layer has a thickness of 8 to 100 nm. It is characterized by being.
[0019]
According to a fifth aspect of the present invention, there is provided a liquid crystal display device comprising: a substrate except for at least a first electrode, an organic EL light emitting layer emitting light in a specific wavelength region, and a Ca single layer structure or Ca corresponding to the organic EL light emitting layer. A metal having a work function of 1.5 to 3.0 eV and one or more of oxides, halides and carbonates of the metal. Of an organic electroluminescent display in which an electron injection layer composed of a laminated structure of a first layer and a Ca layer and a second electrode are sequentially laminated to pattern organic EL elements of three primary colors having different emission wavelength regions. The method, wherein after forming each organic EL light emitting layer, the first layer is formed on the organic EL light emitting layer that emits blue light, and thereafter, the blue organic EL light emitting layer on which the first layer is formed OLED of each color including Characterized in laminating the Ca layer thereon.
[0020]
According to a sixth aspect of the present invention, in the method of manufacturing an organic electroluminescent display according to the fifth aspect, when the first layer is formed on the organic EL light emitting layer emitting blue light, the organic EL light emitting layer emits green light. Is characterized in that the first layer is formed.
[0021]
According to a seventh aspect of the present invention, in the method for manufacturing an organic electroluminescent display according to the fifth or seventh aspect, the first layer is an island-like thin film having a thickness of 0.1 to 3 nm, and the Ca layer Is characterized by having a thickness of 8 to 100 nm.
[0022]
According to an eighth aspect of the present invention, in the method of manufacturing an organic electroluminescent display according to any one of the fifth to seventh aspects, layers other than the electron injection layer are formed to have the same thickness. Have.
[0023]
According to the method for manufacturing an organic electroluminescent display according to claims 5 to 8, the first layer is pattern-formed in advance only on a specific organic EL light emitting layer, and then a Ca layer is laminated on all the organic EL light emitting layers. Since the electron injection layer is formed by the above method, it is possible to easily form an optimal electron injection layer for improving the luminous efficiency of each organic EL light emitting layer and improving the lifetime.
[0024]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As shown in FIG. 1, the organic electroluminescent display 1 of the present invention is formed by pattern-forming two or more kinds of organic electroluminescent elements 11 having different emission wavelengths on a substrate 2.
[0025]
In the present invention, the organic electroluminescent element 11 has a single layer structure or Ca comprising at least the first electrode 3, the organic EL light emitting layer 5 emitting light in a specific wavelength region, and a Ca layer corresponding to the organic EL light emitting layer 5. A metal having a work function of 1.5 to 3.0 eV and any one or more of oxides, halides, and carbonates of the metal, which is a metal belonging to Group IA or IIA and having a work function of 1.5 to 3.0 eV. The electron injection layer 8 having a laminated structure of the first layer and the Ca layer thus formed, and the second electrode 9 are sequentially laminated. That is, the present invention has achieved the initial object by specifying the material constituting the electron injection layer 8 laminated thereon and the thickness thereof according to the type of the organic EL light emitting layer 5 of each color. It is.
[0026]
Hereinafter, the configuration of the organic electroluminescent display of the present invention and the method of manufacturing the same will be described in detail with reference to the drawings.
[0027]
(substrate)
The substrate 2 is usually provided on the surface on the viewer side. Therefore, it is preferable that the substrate 2 has such a degree of transparency that the light from the light emitting layer 5 can be easily visually recognized by an observer. When the second electrode side is the observer side, the substrate may be opaque.
[0028]
As the substrate 2, a film-shaped resin substrate or a glass plate provided with a protective plastic film or a protective plastic layer is used.
[0029]
Examples of the resin material or the protective plastic material for forming the substrate 2 include fluororesin, polyethylene, polypropylene, polyvinyl chloride, polyvinyl fluoride, polystyrene, ABS resin, polyamide, polyacetal, polyester, polycarbonate, modified polyphenylene ether, polysulfone, and polysulfone. Arylate, polyether imide, polyamide imide, polyimide, polyphenylene sulfide, liquid crystalline polyester, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene naphthalate, polyoxymethylene, polyether sulfone, polyether ether ketone, polyacrylate, acrylonitrile-styrene resin , Phenolic resin, urea resin, melamine resin, unsaturated polyester resin, epoxy resin, polyurethane Emissions, silicone resin, amorphous polyolefins, and the like. Any other resin material can be used as long as it is a polymer material that satisfies the conditions that can be used for a light emitting display panel. The thickness of the substrate 2 is usually 50 to 200 μm.
[0030]
Although it depends on the use, it is more preferable that these substrates 2 have good gas barrier properties such as water vapor and oxygen. Note that a gas barrier layer such as vapor or oxygen may be formed on the substrate 2 (not shown). Examples of the barrier layer include those formed by forming an inorganic oxide such as silicon oxide, aluminum oxide, or titanium oxide by a physical vapor deposition method such as a sputtering method or a vacuum vapor deposition method.
[0031]
(First electrode)
The first electrode 3 may be an anode or a cathode, but will be described as an anode in the present application. The first electrode 3 is provided on the substrate so as to be adjacent to the organic EL light emitting layer 5 to inject a positive charge (hole) into the organic EL light emitting layer 5. In FIG. 1, since the hole transport layer 4 is provided, it is provided adjacent to the hole transport layer 4.
[0032]
The first electrode 3 serving as an anode is not particularly limited as long as it is used for a normal organic EL device. For example, a thin film electrode such as indium tin oxide (ITO), indium oxide, indium zinc oxide (IZO), or gold is used. Materials can be mentioned. Among them, ITO, indium oxide, gold, and IZO, which are transparent or translucent materials having a large work function so that holes can be easily injected, are preferable.
[0033]
The thickness of the first electrode 3 is preferably 0.005 to 0.5 μm, and is usually formed over the entire surface or in a pattern by a sputtering method, a vacuum evaporation method, or the like. The patterned electrode is formed by etching over a whole surface and then using a photosensitive resist.
[0034]
(Organic EL layer)
The organic EL layer referred to in the present invention includes an organic EL light emitting layer 5 that causes electroluminescence as an essential layer, a hole transport layer 4 that transports holes to the organic EL light emitting layer 5, the hole transport layer 4 and the organic EL layer. A hole injection layer for injecting holes into the EL light-emitting layer 5, an electron transport layer for transporting electrons to the organic EL light-emitting layer 5, an electron transport layer for the electron transport layer, and an electron injection layer 8 for injecting electrons into the organic EL light-emitting layer 5. It includes both of the multilayer structures arbitrarily combined.
[0035]
Specifically, the first electrode 3 / the hole transport layer 4 / the organic EL light emitting layer 5 / the electron injection layer 6 are formed in this order (see FIG. 1), and the first electrode 3 / the hole transport layer 4 / An embodiment formed in the order of organic EL light emitting layer 5 / electron transport layer (not shown) / electron injection layer 6, an embodiment formed in the order of first electrode 3 / organic EL light emitting layer 5 / electron transport layer / electron injection layer 6 And the like. Further, by mixing a hole transport material or an electron transport material into the organic EL light emitting layer, the hole transport layer or the electron transport layer can be omitted.
[0036]
In addition, an insulating layer may be formed on a part or all between the organic EL layer and the first electrode to suppress occurrence of defects such as a short circuit, or a light shielding layer such as a black matrix may be provided. Hereinafter, each layer and the insulating layer, etc., which arbitrarily configure the organic EL layer will be described.
[0037]
(Insulating layer)
In the organic electroluminescent display of the present invention, an insulating layer can be partially formed on the substrate 2 or the first electrode 3. The insulating layer may be a single layer or a stacked layer. As a material for forming the insulating layer, a material containing a photocurable resin such as an ultraviolet curable resin or a thermosetting resin can be given. The portion where the insulating layer is formed is a non-light emitting portion. The insulating layer is formed into a predetermined pattern by applying the above-described resin material to the entire surface of the substrate 2 or the first electrode 3 and performing pattern exposure and development. The thickness of the insulating layer is arbitrarily adjusted according to the insulation resistance specific to the resin constituting the insulating layer, but is usually in the range of 0.05 to 3.0 μm. Further, by mixing carbon black or the like with this resin, a black matrix may be formed to form a light shielding layer.
[0038]
(Organic EL light emitting layer)
Examples of the organic EL light emitting material forming the organic EL light emitting layer 5 include the following.
[0039]
As the dye-based material, for example, cyclopentadiene derivative, tetraphenylbutadiene derivative, triphenylamine derivative, oxadiazole derivative, pyrazoloquinoline derivative, distyrylbenzene derivative, distyrylarylene derivative, silole derivative, thiophene ring compound, Examples include pyridine ring compounds, perinone derivatives, perylene derivatives, oligothiophene derivatives, trifmanylamine derivatives, oxadiazole dimers, and pyrazoline dimers. Examples of the metal complex-based materials include aluminum quinolyl complex, benzoquinolinol beryllium complex, benzoxazole zinc complex, benzothiazole zinc complex, azomethyl zinc complex, porphyrin zinc complex, europium complex, and the like. Examples include metal complexes having Be or the like or a rare earth metal such as Tb, Eu, or Dy and having an oxadiazole, thiadiazole, phenylpyridine, phenylbenzimidazole, quinoline structure or the like as a ligand. As the polymer material, for example, a polyparaphenylene vinylene derivative, a polythiophene derivative, a polyparaphenylene derivative, a polysilane derivative, a polyacetylene derivative, etc. And those that have been converted.
[0040]
In addition, doping can be performed in the organic EL light emitting layer for the purpose of improving the light emission efficiency, changing the light emission wavelength, and the like. Examples of the doping material include perylene derivatives, coumarin derivatives, quinacridone derivatives, squarium derivatives, porphyrin derivatives, styryl dyes, tetracene derivatives, pyrazoline derivatives, decacyclene, and phenoxazone.
[0041]
The organic EL light emitting layer 5 is formed by patterning each of R, G, and B colors by a printing method, an inkjet method, a transfer method, a vapor deposition method, a photolithography method, or the like using the above materials. The thickness of the organic EL light emitting layer 5 is preferably in the range of 0.02 to 0.2 μm, and most preferably 0.05 to 0.1 μm.
[0042]
(Hole transport layer)
The hole transport layer 4 is provided between the first electrode 3 serving as an anode and the organic EL light emitting layer 5 or between the hole injection layer and the organic EL light emitting layer 5. Examples of the hole transporting material forming the hole transporting layer 4 include heterocyclic compounds represented by triphenylamines, bis, pyrazoline derivatives, and porphyrin derivatives, and the above-described monomers in a side chain in a polymer system. Polycarbonate, a styrene derivative, polyvinyl carbazole, and polysilane are mentioned.
[0043]
(Hole injection layer)
The hole injection layer can be provided between the first electrode 3 as the anode and the hole transport layer 4 or between the first electrode 3 as the anode and the organic EL light emitting layer 5. Examples of the material for forming the hole injection layer include oxides such as phenylamine-based, starburst-amine-based, phthalocyanine-based, vanadium oxide, molybdenum oxide, ruthenium oxide, and aluminum oxide, amorphous carbon, polyaniline, and polythiophene derivatives. Can be
[0044]
(Electron transport layer)
The electron transport layer can be provided between the organic EL light emitting layer 5 and the second electrode 9 serving as a cathode, or between the organic EL light emitting layer 5 and the electron injection layer 8. Examples of the material for forming the electron transporting layer include substances that generally form stable radical anions and have a high ionization potential, such as oxadiazoles and aluminum quinolinol complexes. Specifically, 1,3,4-oxadiazole derivatives, 1,2,4-triazole derivatives and the like can be mentioned.
[0045]
(Electron injection layer)
The electron injection layer 8 is provided between the electron transport layer and the second electrode 9 serving as a cathode, or between the organic EL light emitting layer 5 and the second electrode 9 serving as a cathode. The present invention is characterized by the structure of the electron injection layer 8, and forms the electron injection layers 8 of the structural elements suitable for the organic EL light emitting layers 5 of each color, thereby realizing the improvement of the light emission efficiency and the light emission life. did. Specifically, depending on the organic EL light-emitting layer 5, an electron injection layer 8 having a single-layer structure of a Ca layer 7 or a metal of the IA group and the IIA group of the periodic table excluding Ca and having a work function of An electron having a laminated structure of the first layer 6 and the Ca layer 7 formed of a metal of 1.5 to 3.0 eV and any one or more of oxides, halides and carbonates of the metal. An injection layer 8 was provided.
[0046]
For an organic EL light emitting layer that emits blue light, the electron injection layer 8 preferably has a laminated structure of the first layer 6 and the Ca layer 7. In addition, for the organic EL light emitting layer that emits red light, the electron injection layer 8 preferably has a single-layer structure including the Ca layer 7. For the organic EL light emitting layer that emits green light, the electron injection layer 8 may have a single layer structure of the Ca layer 7 or a stacked structure of the first layer 6 and the Ca layer 7.
[0047]
Examples of metals, oxides, halides, and carbonates of Group IA of the periodic table having a work function of 1.5 to 3.0 eV include lithium, lithium fluoride, sodium oxide, lithium oxide, and lithium carbonate. No. Examples of the metal of Group IIA of the periodic table excluding Ca, its oxide, halide, and carbonate having a work function of 1.5 to 3.0 eV, excluding Ca, include strontium, magnesium oxide, magnesium fluoride, and fluorine. Strontium oxide, barium fluoride, strontium oxide, magnesium carbonate and the like.
[0048]
In the present invention, the thickness of the first layer 6 is 0.1 to 3 nm and the thickness of the Ca layer 7 is 8 to 100 nm in both cases of the single-layer structure and the laminated structure. Is preferred from the viewpoints of luminous efficiency, current-voltage characteristics, luminance-voltage characteristics and the stability thereof. Furthermore, even if the thickness of the first layer 6 is made the same and the Ca layer is made the same for each organic EL light emitting layer, the light emitting efficiency and the life are not reduced, and the production is easy. preferable. If the thickness of the first layer 6 is less than 0.1 nm, it is too thin to function as an electron injection layer, making it difficult for electrons to be injected. As a result, current-voltage characteristics and luminous efficiency may be sharply reduced. If the thickness of the first layer 6 exceeds 3 nm, as in the above case, it is too thick to function as an electron injection layer, making it difficult for electrons to be injected, and the current-voltage characteristics and luminous efficiency may be sharply reduced. When the thickness of the Ca layer 7 is less than 8 nm, the device life is greatly reduced. When the thickness of the Ca layer 7 is more than 100 nm, the device life starts to be reduced.
[0049]
The thickness of the electron injection layer 8 composed of the first layer 6 and the Ca layer 7 is set so that a step between an area where the electron injection layer is attached and an area where the electron injection layer is not attached is AFM (Atomic Force Microscope: Dimension made by Digital Instruments). 3100) or Nanopics 1000 (manufactured by Seiko Instruments Inc.). When AFM (Dimension 3100 manufactured by Digital Instruments) is used, a point probe silicon SPM sensor (model number: NCH-10V) manufactured by Beco Instruments Co., Ltd. is used as a cantilever, and a measurement area of 0.5 to 10 μm is scanned. The measurement was performed in the contact mode under the conditions of a speed of 1 kHz and the atmosphere. At this time, on the other hand, when Nanopics 1000 was used, the measurement was performed at a measurement area of 100 μm and a scan speed of 90 sec / frame using a contact mode cantilever of the device standard.
[0050]
Next, the reason for the above configuration will be described. The present inventor has found that when only the first layer 6 is formed on the organic EL light emitting layer that emits blue light, the luminous efficiency is improved, but the device life is shortened, and the first layer 6 is reduced. It has been found that by further laminating a Ca layer 7 thereon, the device life is improved while the luminous efficiency is high. When the first layer 6 and the Ca layer 7 are formed on the organic EL light emitting layer that emits red light in the same manner as in the case of the blue light emitting layer, the light emission characteristics (luminous efficiency and life) are significantly reduced, and It has been found that the luminous efficiency and the luminous life are improved by forming only the layer 7.
[0051]
In the present invention, the reason why Ca is excluded from the first layer 6 is that the first layer 6 has a laminated structure with the Ca layer 7, and thus it is not necessary to make the first layer 6 a Ca layer. is there. Further, the work function is set to be 1.5 to 3.0 eV because the LUMO of the blue light emitting material is in the range of approximately 2.0 to 3.0 eV in the polymer organic EL, so that the blue light emitting material is used. It is preferable to select a material having a work function in a substantially similar range (approximately 1.5 to 3.0 eV, preferably 2.0 to 3.0 eV) as an electron injection material for enhancing the electron injection. It is. Note that Ag or Al having a work function of 3 to 5 eV is preferably used for the second electrode. Therefore, the above range (approximately 1. .1) is set between the LUMO level of the blue light emitting material and the level of the second electrode. By providing an electron injection layer of 5 to 3.0 eV (preferably in the range of 2.0 to 3.0 eV), the energy barrier between the layers can be reduced, and the electron injection to the organic EL light emitting layer is further promoted. It can be done.
[0052]
As described above, in the organic electroluminescent display of the present invention, the electron injection layer 8 has a single layer structure of the Ca layer 7 corresponding to the organic EL light emitting layer 5 that emits light in a specific wavelength region or the first layer 6 and the Ca layer 7 described above. By having a laminated structure with the Ca layer 7, improvement in luminous efficiency and luminous life were achieved.
[0053]
The electron injection layer 8 is formed as a first layer 6 to a Ca layer 7 corresponding to the R, G, and B organic EL light-emitting layers 5 by a vapor deposition method, a sputtering method, or the like. As a detailed forming procedure, a mask having an opening at a portion corresponding to the area where the blue light emitting layer is applied is formed, and the opening is aligned with the blue light emitting layer by alignment, and the first layer 6 is deposited by a vapor deposition apparatus. After that, the mask is removed, and the Ca layer 7 is formed on the entire surface on which the light emitting layers R, G, and B are formed by the same vapor deposition apparatus.
[0054]
In the case where the first layer is formed also on the green light emitting layer, a mask having an opening in a portion corresponding to an area where the two layers of the blue light emitting layer and the green light emitting layer are formed is used. And the blue light emitting layer and the green light emitting layer are aligned with each other, and the first layer 6 is deposited by a vapor deposition device. Then, the mask is removed and the Ca layer 7 is formed on the entire surface on which the light emitting layers R, G, and B are formed. Similarly, it is formed by vapor deposition with a vapor deposition device.
[0055]
Specifically, when the first layer 6 and the Ca layer 7 are deposited, the degree of vacuum in the deposition apparatus is set to 1 × 10 -6 Torr or lower is preferable, and both the deposition rates are preferably 0.01 to 0.2 nm / s (= 0.1 to 2 ° / s).
[0056]
(Second electrode)
The second electrode 9 may be an anode or a cathode, but is described as a cathode in the present application. The second electrode 9 is provided adjacent to the electron injection layer 8 for injecting negative charges (electrons) into the organic EL light emitting layer 5.
[0057]
The second electrode 9 serving as a cathode is not particularly limited as long as it is used for a normal organic EL element. Indium tin oxide (ITO), indium oxide, indium zinc oxide (IZO) similar to the above-described first electrode is used. Alternatively, in addition to a thin film electrode material such as gold, a magnesium alloy (MgAg or the like), aluminum or an alloy thereof (AlLi, AlCa, AlMg or the like), silver, or the like can be given. Among them, a magnesium alloy (MgAg), aluminum, silver or the like having a small work function is preferable so that electrons can be easily injected.
[0058]
The thickness of the second electrode 9 is preferably 0.005 to 0.5 μm, and is usually formed in a pattern by a sputtering method, a vacuum evaporation method, or the like. The patterned electrode is formed by etching over a whole surface and then using a photosensitive resist. It is preferable that the second electrode is formed of the same material and the same thickness in terms of ease of manufacture.
[0059]
(Organic electroluminescent display and manufacturing method thereof)
As described above, the basic laminated structure of the organic electroluminescent display of the present invention has been described. However, a functional layer other than the above-described layers may be provided as long as the object and effects of the present invention are not impaired. Absent. Examples of such a functional layer include a low-refractive-index layer, a reflective layer, a light-absorbing layer, a barrier layer, a sealant, and the like, which are used in ordinary organic EL elements or light-emitting displays. In addition, a case where a partition is provided is also included.
[0060]
The method for manufacturing an organic electroluminescent display of the present invention comprises, on a substrate 2, at least a first electrode 3, an organic EL light emitting layer 5 emitting light in a specific wavelength region, and a Ca layer 7 corresponding to the organic EL light emitting layer 5. A metal having a single-layer structure or a metal belonging to Groups IA and IIA of the periodic table excluding Ca and having a work function of 1.5 to 3.0 eV, and any one of oxides, halides, and carbonates of the metal; Alternatively, an organic EL light emitting element of three primary colors having different emission wavelength regions, in which an electron injection layer 8 having a stacked structure of a first layer 6 and a Ca layer 7 formed of two or more kinds and a second electrode 9 are sequentially stacked. This is a manufacturing method for forming patterns 11R, 11G, and 11B. The feature of this manufacturing method is that after forming each organic EL light-emitting layer 5, a first layer 6 is formed on the organic EL light-emitting layer that emits blue light, and then the first layer 6 is formed. The Ca layer 7 is to be laminated on the organic EL light emitting layers of each color including the blue organic EL light emitting layer 7.
[0061]
In this manufacturing method, when forming the first layer 6 on the organic EL light emitting layer that emits blue light, the first layer 6 may be formed also on the organic EL light emitting layer that emits green light. Further, it is preferable that layers other than the electron injection layer 8 are formed to have the same thickness.
[0062]
In the step of forming the electron injection layer 8, first, a mask having an opening at a portion corresponding to the area where the blue light emitting layer (the green light emitting layer is also possible as described above) is applied is used. The first layer 6 is vapor-deposited by a vapor deposition apparatus by aligning the light-emitting layer with the light-emitting layer. After that, the mask is removed and a Ca layer 7 is vapor-deposited on the entire surface on which the light-emitting layers R, G, and B are formed by the same vapor deposition apparatus. It is formed by this. When the first layer 6 and the Ca layer 7 are deposited, the degree of vacuum in the deposition apparatus is set to 1 × 10 -6 Torr or lower is preferable, and both the deposition rates are preferably 0.01 to 0.2 nm / s (= 0.1 to 2 ° / s).
[0063]
According to the method of manufacturing an organic electroluminescent display of the present invention, the first layer 6 is formed in a pattern only on a specific organic EL light-emitting layer 5 in advance, and then a Ca layer 7 is laminated on all the organic EL light-emitting layers. Since the injection layer 8 is formed, an optimum electron injection layer for improving the luminous efficiency of each organic EL light emitting layer and improving the life can be formed by an easy means.
[0064]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples.
[0065]
(Example 1)
A glass substrate on which a patterned ITO electrode (anode) is formed is subjected to a cleaning treatment, UV ozone cleaning, and the like, and PEDOT (hole transport layer: Baytron PTPAI4083, trade name, manufactured by Bayern GmbH) is spin-coated thereon. And dried on a hot plate set at 150 ° C. for 30 minutes. At this time, the rotation speed of spin coating was adjusted so that the film thickness of the hole transport layer 4 became 70 nm. The substrate thus obtained was used as substrate B.
[0066]
The organic EL light emitting layer forming solutions for forming the organic EL light emitting layers 5 of the respective colors were prepared in the following amounts. The luminescent dye G used coumarin 6, the luminescent dye R used was Nile Red, and the luminescent dye B used a perylene compound.
[0067]
7 parts by weight of polyvinyl carbazole
0.1 parts by weight of luminescent dye (R, G, B)
Oxadiazole compound 3 parts by weight
1500 parts by weight of toluene
2500 parts by weight of tetralin
[0068]
A solution for forming a blue light emitting layer was applied on the substrate B by spin coating, and dried at 80 ° C. for 1 hour to form a blue light emitting layer having a thickness of 80 nm. A total of seven identical substrates were prepared and identified as substrates BB1, BB2, ..., BB7, respectively. Similarly, a red light emitting layer forming solution and a green light emitting layer forming solution are applied by spin coating, and dried at 80 ° C. for 1 hour to prepare 80 nm thick red light emitting layers and green light emitting layers, each having seven sheets of each color. , B-R7, B-G1, ..., B-G7.
[0069]
Next, each substrate was transferred to a vacuum evaporation machine to form an electron injection layer 8. {Circle around (1)} On a substrate having an identification code ending in 1, lithium fluoride was formed to a thickness of 1 nm, and then aluminum was formed to a thickness of 150 nm as a cathode. {Circle around (2)} On a substrate with an identification code ending in 2, lithium fluoride was formed to 1 nm, Ca was further formed thereon to 6 nm, and then aluminum was formed to 150 nm as a cathode. {Circle around (3)} On the substrate with the identification code ending in 3, lithium fluoride was formed to a thickness of 1 nm, Ca was further formed thereon to a thickness of 8 nm, and then aluminum was formed to a thickness of 150 nm as a cathode. {Circle around (4)} On a substrate having an identification code ending in 4, Ca was formed to a thickness of 6 nm, and then aluminum was formed to a thickness of 150 nm as a cathode. {Circle around (5)} On the substrate with the identification code suffix 5, Ca was formed to a thickness of 8 nm, and then aluminum was formed to a thickness of 150 nm as a cathode. {Circle around (6)} On a substrate with an identification code ending in 6, Ca was formed to a thickness of 10 nm, and then aluminum was formed to a thickness of 150 nm as a cathode. {Circle around (7)} On the substrate ending with the identification code 7, Ca was formed to a thickness of 100 nm, and then aluminum was formed to a thickness of 150 nm as a cathode.
[0070]
<Emission characteristics and device life evaluation>
The emission characteristics and device life characteristics of these organic EL devices 11R, 11G, and 11B were evaluated as the device life when the light emission efficiency at 100 cd and the time until the light emission luminance was reduced to half when driving at a low current were used. Here, the element life was evaluated by setting a current value so that the initial luminance became 100 cd, continuously driving with the current, and halving to 50 cd. Table 1 shows the results.
[0071]
[Table 1]
Figure 2004192918
[0072]
From the above results, it was best to form only the Ca layer as the electron injection layer 8 with a thickness of 8 nm or more and less than 100 nm on the red light emitting layer. Note that the luminous efficiency was greatly reduced when lithium fluoride was formed. On the other hand, high efficiency characteristics could not be realized unless lithium fluoride was formed as the electron injection layer 8 on the blue light emitting layer, and the element life was short unless the Ca layer was formed. On the green light emitting layer, when a film of lithium fluoride was formed, it was necessary to introduce a Ca layer, and high efficiency and long life could be achieved. However, the characteristics did not change significantly even with the Ca layer alone without forming lithium fluoride.
[0073]
In addition, when the thickness of the Ca layer was set to be less than 8 nm and 100 nm or more for all colors, a common result was that the device life was reduced.
[0074]
With the Ca layer alone, the device life, which is a problem in the blue light emitting layer, was greatly reduced. Further, when lithium fluoride was formed on all the light emitting layers, the luminous efficiency, which is a problem in the red light emitting layer, was greatly reduced.
[0075]
(Example 2)
On the glass substrate on which the patterned ITO electrode (anode) is formed, a cleaning process and a UV plasma cleaning are performed, a photoresist is applied thereon, and the photoresist is patterned by a lithography process, and an insulating layer partition is separated to each color. Was formed. PEDOT (hole transport layer: Baytron PTPAI4083, trade name, manufactured by Bayern) was spin-coated thereon, and dried on a hot plate set at 150 ° C. for 30 minutes. At this time, the rotation speed of spin coating was adjusted so that the thickness of the hole transport layer was 70 nm. The substrate thus obtained was used as substrate A.
[0076]
The organic EL light emitting layer forming solutions for forming the organic EL light emitting layers 5 of the respective colors were prepared in the following amounts. The luminescent dye G used coumarin 6, the luminescent dye R used was Nile Red, and the luminescent dye B used a perylene compound.
[0077]
7 parts by weight of polyvinyl carbazole
0.1 parts by weight of luminescent dye (R, G, B)
Oxadiazole compound 3 parts by weight
1500 parts by weight of toluene
2500 parts by weight of tetralin
[0078]
The substrate A is placed on the XY stage, and the organic EL light emitting layer forming solution of each color is applied to each area by moving the stage using an inkjet on the substrate / ITO / PEDOT corresponding to each color, and 90 ° C. For 2 hours. Inkjet ejection conditions were adjusted so that the thickness of each organic EL light emitting layer obtained at this time was 80 nm. The voltage and frequency applied to the inkjet head and the speed at which the stage was moved were adjusted.
[0079]
After that, the substrate was moved into a vacuum evaporation machine, and lithium fluoride was formed by a vacuum evaporation method with a thickness of 1 nm using a metal mask provided with an opening only in a portion where the blue light-emitting layer was formed. Alternatively, lithium fluoride may be formed by a vacuum evaporation method with a thickness of 1 nm using a metal mask having openings only in the portions where the blue light emitting layer and the green light emitting layer are formed.
[0080]
Next, Ca was formed to a thickness of 10 nm in all the organic EL light emitting layer forming regions by using a vacuum evaporation method, to produce an organic electroluminescent display.
[0081]
By this manufacturing method, a full-color organic electroluminescent display which achieved high efficiency and long life for each color could be manufactured.
[0082]
【The invention's effect】
As described above, according to the organic electroluminescent display of the present invention, the electron injection layer has a single-layer structure of a Ca layer corresponding to the organic EL light emitting layer that emits light in a specific wavelength region, or a first layer such as lithium fluoride. With the layered structure of the layer and the Ca layer, it was possible to achieve an improvement in luminous efficiency and an improvement in luminous life.
[0083]
According to the method of manufacturing an organic electroluminescent display of the present invention, the first layer is patterned in advance only on a specific organic EL light-emitting layer, and then a Ca layer is laminated on all the organic EL light-emitting layers. Since the electron injection layer was formed, the optimum electron injection layer for improving the luminous efficiency of each organic EL light emitting layer and improving the life was able to be formed by an easy means.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing an example of a layered form constituting an organic electroluminescent display of the present invention.
[Explanation of symbols]
1. Organic electroluminescent display
2 substrate
3 First electrode
4 Hole transport layer
5 Organic EL light emitting layer
6 First layer
7 Ca layer
8 electron injection layer
9 Second electrode
11, 11R, 11G, 11B Organic electroluminescent device

Claims (8)

基板上に、発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子がパターン形成された有機電界発光表示体であって、
前記有機電界発光素子は、少なくとも第1電極、特定波長領域で発光する有機EL発光層、当該有機EL発光層に応じたCa層からなる単層構造または、Caを除いた周期律表IA族とIIA族の金属であり且つ仕事関数が1.5〜3.0eVの金属および当該金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の何れか1種または2種以上で形成された第1の層とCa層との積層構造からなる電子注入層、および第2電極が順次積層されてなることを特徴とする有機電界発光表示体。
An organic electroluminescent display in which two or more kinds of organic electroluminescent elements having different emission wavelengths are pattern-formed on a substrate,
The organic electroluminescent device has at least a first electrode, an organic EL light emitting layer that emits light in a specific wavelength region, a single layer structure including a Ca layer corresponding to the organic EL light emitting layer, or a group IA of the periodic table excluding Ca. A first layer formed of a metal belonging to Group IIA and having a work function of 1.5 to 3.0 eV and any one or more of oxides, halides and carbonates of the metal; An organic electroluminescent display, wherein an electron injection layer having a layered structure with a layer and a second electrode are sequentially laminated.
発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子のうちの一つが青色発光する有機EL発光層を有する素子であって、当該有機EL発光層上に形成される電子注入層が前記第1の層とCa層との積層構造であり、
発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子のうちの他の一つが赤色発光する有機EL発光層を有する素子であって、当該有機EL発光層上に形成される電子注入層がCa層の単層構造であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示体。
One of the two or more organic electroluminescent elements having different emission wavelengths is an element having an organic EL light emitting layer that emits blue light, and the electron injection layer formed on the organic EL light emitting layer is the first layer. And a layered structure of a Ca layer,
Another one of the two or more organic electroluminescent elements having different emission wavelengths is an element having an organic EL light emitting layer that emits red light, and the electron injection layer formed on the organic EL light emitting layer is a Ca layer. The organic electroluminescent display according to claim 1, wherein the organic electroluminescent display has a single-layer structure.
発光波長の異なる2種以上の有機電界発光素子のうちのさらに他の一つが緑色発光する有機EL発光層を有する素子であって、
当該有機EL発光層上に形成される電子注入層が、Ca層の単層構造または、前記第1の層とCa層との積層構造であることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示体。
Another one of the two or more organic electroluminescent elements having different emission wavelengths is an element having an organic EL light emitting layer emitting green light,
3. The organic electric field according to claim 2, wherein the electron injection layer formed on the organic EL light emitting layer has a single-layer structure of a Ca layer or a stacked structure of the first layer and the Ca layer. Luminescent display.
前記第1の層の厚さが0.1〜3nmであり、前記Ca層の厚さが8〜100nmであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の有機電界発光表示体。4. The organic electroluminescent display according to claim 2, wherein the first layer has a thickness of 0.1 to 3 nm, and the Ca layer has a thickness of 8 to 100 nm. 5. 基板上に、少なくとも第1電極、特定波長領域で発光する有機EL発光層、当該有機EL発光層に応じたCa層からなる単層構造またはCaを除いた周期律表IA族とIIA族の金属であり且つ仕事関数が1.5〜3.0eVの金属および当該金属の酸化物、ハロゲン化物および炭酸化物の何れか1種または2種以上で形成された第1の層とCa層との積層構造からなる電子注入層、および第2電極を順次積層した、発光波長領域の異なる3原色の有機EL発光素子をパターン形成する有機電界発光表示体の製造方法であって、
各々の有機EL発光層を形成した後、
青色発光する有機EL発光層上に前記第1の層を形成し、その後、当該第1の層が形成された青色の有機EL発光層を含む各色の有機EL発光層上にCa層を積層することを特徴とする有機電界発光表示体の製造方法。
On the substrate, at least a first electrode, an organic EL light emitting layer emitting light in a specific wavelength region, a single layer structure composed of a Ca layer corresponding to the organic EL light emitting layer, or a metal of Group IA and IIA of the periodic table excluding Ca And a lamination of a Ca layer and a first layer formed of a metal having a work function of 1.5 to 3.0 eV and any one or more of oxides, halides and carbonates of the metal A method for manufacturing an organic electroluminescent display body, in which an electron injection layer having a structure and a second electrode are sequentially laminated to pattern organic EL elements of three primary colors having different emission wavelength regions.
After forming each organic EL light emitting layer,
The first layer is formed on an organic EL light emitting layer that emits blue light, and then a Ca layer is stacked on the organic EL light emitting layers of each color including the blue organic EL light emitting layer on which the first layer is formed. A method for producing an organic electroluminescent display, comprising:
前記青色発光する有機EL発光層上に第1の層を形成する際に、緑色発光する有機EL発光層上にも第1の層を形成することを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光表示体の製造方法。6. The organic electric field according to claim 5, wherein, when forming the first layer on the organic EL light emitting layer that emits blue light, the first layer is also formed on the organic EL light emitting layer that emits green light. A method for manufacturing a light emitting display. 前記第1の層は厚さ0.1〜3nmの島状薄膜であり、前記Ca層は厚さ8〜100nmであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の有機電界発光表示体の製造方法。7. The organic electroluminescent display according to claim 5, wherein the first layer is an island-like thin film having a thickness of 0.1 to 3 nm, and the Ca layer has a thickness of 8 to 100 nm. How to make the body. 前記電子注入層以外の層を同一厚さで形成することを特徴とする請求項5乃至請求項7の何れか1項に記載の有機電界発光表示体の製造方法。8. The method according to claim 5, wherein layers other than the electron injection layer are formed to have the same thickness. 9.
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US10014486B2 (en) 2014-10-01 2018-07-03 Samsung Display Co., Ltd. Organic light emitting diode and organic light emitting display device including the same

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