【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力センサーおよびその製造方法に関するものである。更に詳しくは、フィルム状の圧力センサーおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧電セラミックは、圧力を加えることによって電圧を発生するので、圧力センサーとしての利用が期待できるが、セラミックは可撓性が無く、割れやすく、厚みの薄いものを作製することが困難である。また、形状を自由に作ることも困難である。
【0003】
圧電セラミックを用いて、フィルム状の圧力センサーを得る手段として、圧電セラミックの粉末を樹脂内に分散させたものが特許文献1に開示されている。特許文献1では、セラミック圧電微粉材料をフッ素系高分子樹脂と混合した高分子圧電樹脂液で薄膜上に形成したセラミック圧電素体が開示されているが、この方法では、高分子樹脂をベースとした薄膜なので可撓性には優れるが、セラミック粉末が高分子樹脂中に埋設されているので、圧電セラミック粒子の圧電性能が十分に発揮できない。また特許文献1には電極の形成方法は言及されていない。
【0004】
圧電セラミックの性能を最大限に発揮させる為には、セラミック粒子が電極と直接接続されていることが好ましく、このような圧力センサーの製造方法として、セラミック粉末を樹脂に埋め込んだ後に表面を研削してセラミックを露出させ、その後表面にスパッタ蒸着によって電極を形成する方法が考えられるが、研削中にセラミック粒子が樹脂から脱落したり、樹脂とセラミック粉末の界面が剥離して隙間が出来る危険性があった。スパッタ蒸着によって電極を形成する工程で、これらの空隙が蒸着金属によって充填され、表裏が導通してしまうために、圧電セラミックを分極することが出来ないという問題点があった。また、蒸着時に導通しなかった場合でも、これらの空隙には水分がたまりやすく、高電圧を掛けた時にこれらの空隙を通して絶縁破壊が起こり、分極することが出来ないという問題点があった。また、表面研削時に樹脂が剥離したり破壊するなど薄いフィルム状のセンサーを形成することは著しく困難であった。さらに、スパッタ蒸着は真空中で行うため、連続生産することが出来ないという問題点があった。使用する樹脂は、研削が出来るように、弾性率の高い樹脂が好まれる為、可撓性を得ることが難しかった。
【0005】
また、特許文献2には、樹脂フィルム上にチタン薄膜を形成し、この上に厚み0.5〜50ミクロンの圧電結晶薄膜を形成し、さらにその上に電極層を形成する圧電積層体からなる柔軟センサーが開示されている。しかし、この方法で得られたセンサーは少量撓ませることはできるものの、圧電結晶薄膜が割れてしまうので折り曲げることは出来ない。また、チタン層や電極層はスパッタ蒸着で形成し、圧電結晶は水熱合成で形成する為、連続的に生産することは出来ない。
【0006】
【特許文献1】
特開昭59−215778号公報
【特許文献2】
特開2000−337971号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は圧電セラミックを用いた圧力センサーの上記のような問題点を解決し、容易に厚みを薄くすることが出来、可撓性を有し、連続的に生産が出来る圧力センサーを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
[1] フィルム状の絶縁樹脂中に圧電セラミック粉末が埋め込まれ、フィルム状の絶縁樹脂の表裏に金属箔からなる電極を有し、圧電セラミック粉末が絶縁樹脂を貫通して金属箔と接触している圧力センサー、
[2] 圧電セラミックがチタン酸ジルコン酸鉛である[1]項記載の圧力センサー、
[3] 絶縁樹脂がシリコーン変性ポリイミドである[1]または[2]項記載の圧力センサー、
[4] 絶縁樹脂がポリアミドイミドである[1]または[2]項記載の圧力センサー、
[5] 絶縁樹脂が25℃における弾性率が1GPa以下であるエポキシ樹脂である[1]または[2]項記載の圧力センサー、
[6] 金属箔が、表面が粗化された銅箔である[1]〜[5]項のいずれか1項に記載の圧力センサー、
[7] (A)絶縁樹脂中に圧電セラミック粉末を分散させる工程、(B)該絶縁樹脂を金属箔上に直接流延塗布し加熱してフィルム形成する工程、(C)該フィルム上に金属箔を重ねて加熱圧着する工程を含んでなる圧力センサーの製造方法
である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる圧電セラミック粉末は、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電性を示すセラミックが広く使用できる。特にチタン酸ジルコン酸鉛は、圧電セラミックの性能を示す圧電定数が大きく、本発明の圧力センサーに好適である。
これらの圧電セラミックは粉体状のものを使用するが、板状や塊状に成形して焼結されたものを粉砕して適当な粒度にそろえたものを使用しても良い。
【0010】
本発明に用いる圧電セラミック粉末の粒径は、目的とする圧電センサーの絶縁層厚みの90%以上110%以下に入るものを用いることが好ましい。90%以上110%以下の範囲から外れた粒子が多少含まれていても、本発明の圧力センサーを製造することは可能である。しかし、90%未満のものが含まれていると、金属箔を加熱圧着した時にその圧電セラミック粉末は、金属箔に接触できず導通を得ることが出来ないので圧力センサーとして機能出来ず、110%を超えるものが含まれた場合には、その粒子の周囲にある110%以下の粒径の圧電セラミック粉末が金属箔と接触できないので、圧力センサーとして機能できないため、圧力センサーの性能が低下する。従って出来るだけ90%以上110%以下の範囲に入るようにしたほうが有利である。
【0011】
本発明で用いる絶縁樹脂には、絶縁性を有する樹脂が広く使用できるが、耐湿信頼性や耐熱信頼性の点から、シリコーン変性ポリイミド、ポリアミドイミド、低弾性率エポキシが好ましい。
特に、シリコーン変性ポリイミドは弾性率が低く、可撓性に富むので好ましい。また、エポキシ樹脂は25℃での弾性率が1GPa以下であるものが可撓性に富み、本発明の圧力センサーに好適である。
【0012】
本発明の圧力センサーの製造方法としては、まず、絶縁樹脂の溶液中に圧電セラミックの粉末を分散させる。分散させる方法としては、絶縁樹脂の粘度によるが、スクリュー攪拌、ディスパーザー、ロール混練、ミル攪拌などの方法が使用できる。分散時に剪断力がかかるような方法を用いる場合には、圧電セラミック粉末が必要以上に粉砕されないように攪拌速度やロールギャップなどの分散条件を考慮する必要がある。
【0013】
次に、圧電セラミック粉末が分散された樹脂を、金属箔上に流延塗布して、次いで加熱してフィルム形成する。この時、シリコーン変性ポリイミドやポリアミドイミドのような熱可塑性樹脂の場合は、金属箔を重ねて樹脂のガラス転移温度以上で熱圧着することによって樹脂が流動して、圧電セラミック粉末を両面の金属箔に接触させることが出来るので、フィルム化時に十分に加熱してよい。エポキシ樹脂の場合は、完全に硬化すると熱圧着時に流動せず、圧電セラミック粉末を金属箔に接触させることが出来ないため、フィルム形成時には、通常Bステージと呼ばれている半硬化状態で止めておくことが必要である。このような樹脂を使用することによって、金属箔の熱圧着時に樹脂が流動して、圧電セラミック粉末が樹脂を貫通するので、両面の金属箔に接触させることが出来る。従って、圧電セラミック粉末を樹脂に埋め込んだ後に表面研磨してセラミックを露出させる必要が無く、また、金属箔を圧着するので電極の形成をスパッタ蒸着などによって行う必要もないので、薄いフィルム状のセンサーを連続的に製造することが出来る。金属箔を熱圧着するという一回の工程で、圧電セラミック粉末と両面の電極との接触を得ることと、電極の形成という2つの工程を同時に行うことが出来るので、生産速度も早くできる。
【0014】
本発明で用いる金属箔には、銅箔、ステンレス箔、アルミ箔、ニッケル箔など、導電性の金属箔が使用できるが、エッチングによって容易に回路加工ができることから銅箔が好ましい。さらに好ましくは、表面が粗化された銅箔である。
金属箔上に絶縁樹脂を流延塗布する方法としては、ロールコータ、ダイコータ、コンマコータ、グラビアコータ、ドクターブレード、などが使用できる。
【0015】
金属箔を圧着する方法は、平板プレスや、ロールラミネータによる方法が使用できる。平板プレスでは、油圧プレスで加圧する方法や、熱盤プレスで加熱しながら加圧する方法が使用できる。真空プレスによって減圧下でプレスしてもよい。ロールラミネータでも加熱を併用するほうがよく、真空ラミネータを使用して、減圧下で加熱しながら加圧してもよい。真空ロールラミネータを使用して、真空と加熱を併用する方法が、連続的に空隙無く金属箔を圧着することが出来、本発明の製造方法に好適である。
【0016】
本発明に用いる金属箔として表面が粗化された銅箔を用いる場合、表面が粗化された銅箔の粗化面を内にして圧着することが好ましい。粗化面を内にすることによって、絶縁樹脂と銅箔の密着強度が高くなり、また、圧電セラミック粉末との接触点も多くなって、より多くのセラミック粉末を有効に機能させることが出来る。
【0017】
次いで、表裏の金属板を電極として、高電圧を印加して樹脂中に分散された圧電セラミック粒子を分極させて圧電性を発現させる。高電圧を印加するので、放電を防止するために全体をオイルバスに浸漬することが好ましい。このとき、全体を加熱してもよく、加熱することによって分極に要する時間を短縮することが出来る。
【0018】
このようにして得られた圧力センサーの使用方法としては、両面の電極である銅箔に、エッチングによって、対向するセンサー用電極とそれに接続される任意の回路を形成して、外部の電気回路網や装置と接続して使用する。
金属板の材質が銅の場合、塩化第二鉄溶液、塩化第二銅溶液などのエッチング液を使用することができる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0020】
[実施例1]
圧電セラミック薄板(トーキン製ネペックN21)を乳鉢で粉砕後、篩によって125ミクロンから140ミクロンに分粒して圧電セラミック粉末を得た。4,4’−オキシジフタル酸二無水物、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンをアニソール溶媒中で反応させて得られた固形分濃度25%のシリコーン変性ポリイミド樹脂のアニソール溶液100グラムに、上記の圧電セラミック粉末100グラムを添加し攪拌した。
【0021】
以下、図2に基づいて説明する。
得られたセラミック粉末入りシリコーン変性ポリイミド樹脂溶液を、表面を粗化処理した18μm厚の電解銅箔(銅箔101・三井金属製 3EC−VLP18:商品名)の粗化面上に、バーコータによって塗布した。熱風乾燥機で、120℃10分、150℃10分、180℃30分乾燥させて、銅箔上に厚み約150μmのフィルムを得た(図2(a))。次に、上記と同じ18μm厚の電解銅箔(銅箔106)の粗化面を上記で得られたフィルム面に重ねて(図2(b))、真空プレスを用いて40kgf/cm2で180℃30分加熱圧着した(図2(c))。圧着後の樹脂厚みは130μmであった。両面の電解銅箔を対向する電極として、直流電源から700ボルトの電圧を室温で1時間印加して、圧電セラミックを分極させた(図2(d))。両面の銅箔にエッチングによって対向する5mm角のパターンと接続用の配線を形成した。得られた圧力センサーに荷重をかけて出力電圧をオシロスコープ(Tektronics社製2246A型)によって測定したところ、1kgfの荷重をかけたときにピーク電圧が2.1Vであった(図2(e))。
【0022】
[実施例2]
圧電セラミック薄板(トーキン製ネペックN21)を乳鉢で粉砕後、篩によって125ミクロンから140ミクロンに分粒して圧電セラミック粉末を得た。低弾性エポキシ樹脂(住友ベークライト株式会社製 CRP−4324A)20グラムに、上記の圧電セラミック粉末100グラムを添加し、攪拌した。
得られたセラミック粉末入り低弾性率エポキシ樹脂を、表面を粗化処理した18μm厚の電解銅箔(三井金属製 3EC−VLP18:商品名)の粗化面上に、バーコータによって塗布した。熱風乾燥機で、110℃60分乾燥させて、銅箔上に厚み150μmの半硬化フィルムを得た。次に、上記と同じ18μm厚の電解銅箔の粗化面を上記で得られたフィルム面に重ねて、真空プレスを用いて40kgf/cm2で180℃30分加熱圧着した。圧着後の樹脂厚みは135μmであった。両面の電解銅箔を電極として、直流電源から700ボルトの電圧を室温で1時間印加して、圧電セラミックを分極させた。両面の銅箔にエッチングによって対向する5mm角のパターンと接続用の配線を形成した。得られた圧力センサーに荷重をかけて出力電圧をオシロスコープ(Tektronics社製2246A型)によって測定したところ、1kgfの荷重をかけたときにピーク電圧が1.5Vであった。
【0023】
[比較例1]
平均粒径500ミクロンの圧電セラミック(トーキン製ネペックN21)100グラムを上記実施例1と同じシリコーン変性ポリイミド溶液100グラムに添加し攪拌した。ついでガラス板上に流延塗布して厚み800ミクロンのフィルムを得た。これを、研削盤を用いて両面を別々に表面研削して厚み300ミクロンのフィルムを得た。得られたフィルムの表面には圧電セラミックが表面に研削面を露出していた。両面に銅をスパッタ蒸着して電極を形成した(図1)。表裏の電極に直流電源から500ボルトの電圧を供給して圧電セラミックを分極させようとしたが、研削時に抜け落ちたセラミック部分がスパッタ蒸着時に銅で導通してしまい、電圧をかけることが出来なかった。
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、安定して電極が形成でき、圧電セラミックと電極の接触も良好で、しかも可撓性に優れたフィルム状の圧力センサーを容易に得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の圧力センサーの一例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態による圧力センサーの製造方法の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
101 銅箔
102 絶縁樹脂
103 圧電セラミック粉末
104 熱盤
105 電源
106 銅箔
107 蒸着金属膜[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a pressure sensor and a method for manufacturing the same. More specifically, the present invention relates to a film-shaped pressure sensor and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Piezoelectric ceramics can be expected to be used as a pressure sensor because they generate a voltage when pressure is applied. However, ceramics are not flexible, are easily broken, and it is difficult to produce thin ceramics. It is also difficult to freely form the shape.
[0003]
As means for obtaining a film-shaped pressure sensor using piezoelectric ceramics, Patent Document 1 discloses a method in which piezoelectric ceramic powder is dispersed in a resin. Patent Document 1 discloses a ceramic piezoelectric element formed on a thin film with a polymer piezoelectric resin liquid in which a ceramic piezoelectric fine powder material is mixed with a fluorine-based polymer resin. In this method, a polymer resin is used as a base. Although the flexibility is excellent because it is a thin film, the piezoelectric performance of the piezoelectric ceramic particles cannot be sufficiently exhibited because the ceramic powder is embedded in the polymer resin. Patent Document 1 does not mention a method for forming an electrode.
[0004]
In order to maximize the performance of the piezoelectric ceramic, it is preferable that the ceramic particles are directly connected to the electrodes.As a method of manufacturing such a pressure sensor, the surface is ground after embedding the ceramic powder in the resin. A possible method is to expose the ceramic by sputtering and then form an electrode on the surface by sputter deposition.However, there is a risk that the ceramic particles may fall off the resin during grinding, or the interface between the resin and the ceramic powder may be separated to form a gap. there were. In the process of forming the electrodes by sputter deposition, these voids are filled with the deposited metal, and the front and back are electrically connected, so that there is a problem that the piezoelectric ceramic cannot be polarized. In addition, even when conduction is not achieved during vapor deposition, moisture easily accumulates in these voids, and when a high voltage is applied, dielectric breakdown occurs through these voids, and there is a problem that polarization cannot be performed. Also, it has been extremely difficult to form a thin film-shaped sensor such that the resin peels or breaks during surface grinding. Furthermore, since sputter deposition is performed in a vacuum, there is a problem that continuous production cannot be performed. As the resin to be used, a resin having a high elastic modulus is preferred so that grinding can be performed, so that it has been difficult to obtain flexibility.
[0005]
Patent Document 2 discloses a piezoelectric laminate in which a titanium thin film is formed on a resin film, a piezoelectric crystal thin film having a thickness of 0.5 to 50 μm is formed thereon, and an electrode layer is further formed thereon. A flexible sensor is disclosed. However, the sensor obtained by this method can be bent a small amount, but cannot be bent because the piezoelectric crystal thin film is broken. Further, since the titanium layer and the electrode layer are formed by sputter deposition, and the piezoelectric crystal is formed by hydrothermal synthesis, it cannot be continuously produced.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-59-215778 [Patent Document 2]
JP 2000-337971 A
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-described problems of a pressure sensor using a piezoelectric ceramic, and provides a pressure sensor that can be easily thinned, has flexibility, and can be continuously manufactured. With the goal.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention
[1] Piezoelectric ceramic powder is embedded in a film-like insulating resin, and has electrodes made of metal foil on the front and back of the film-like insulating resin. The piezoelectric ceramic powder penetrates the insulating resin and contacts the metal foil. Pressure sensor,
[2] The pressure sensor according to [1], wherein the piezoelectric ceramic is lead zirconate titanate.
[3] The pressure sensor according to [1] or [2], wherein the insulating resin is a silicone-modified polyimide,
[4] The pressure sensor according to [1] or [2], wherein the insulating resin is a polyamideimide.
[5] The pressure sensor according to [1] or [2], wherein the insulating resin is an epoxy resin having an elastic modulus at 25 ° C. of 1 GPa or less.
[6] The pressure sensor according to any one of [1] to [5], wherein the metal foil is a copper foil having a roughened surface.
[7] (A) a step of dispersing the piezoelectric ceramic powder in the insulating resin, (B) a step of casting the insulating resin directly on a metal foil and heating to form a film, and (C) a step of forming a metal on the film. A method for manufacturing a pressure sensor, comprising a step of laminating foils and thermocompression bonding.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
As the piezoelectric ceramic powder used in the present invention, ceramics having piezoelectricity such as lead zirconate titanate and barium titanate can be widely used. In particular, lead zirconate titanate has a large piezoelectric constant indicating the performance of a piezoelectric ceramic, and is suitable for the pressure sensor of the present invention.
These piezoelectric ceramics are used in the form of powder, but may be used in the form of a plate or a lump, which is sintered and pulverized to have an appropriate particle size.
[0010]
It is preferable that the particle diameter of the piezoelectric ceramic powder used in the present invention is 90% or more and 110% or less of the thickness of the insulating layer of the target piezoelectric sensor. It is possible to manufacture the pressure sensor of the present invention even if some of the particles are out of the range of 90% or more and 110% or less. However, if the content is less than 90%, when the metal foil is heated and pressed, the piezoelectric ceramic powder cannot function as a pressure sensor because it cannot contact the metal foil and cannot conduct electricity. If more than 110% is contained, the piezoelectric ceramic powder having a particle size of 110% or less around the particles cannot contact the metal foil, and cannot function as a pressure sensor, so that the performance of the pressure sensor is reduced. Therefore, it is more advantageous to be within the range of 90% to 110% as much as possible.
[0011]
As the insulating resin used in the present invention, a resin having an insulating property can be widely used, but silicone-modified polyimide, polyamide imide, and low-modulus epoxy are preferable from the viewpoint of moisture resistance reliability and heat resistance reliability.
In particular, silicone-modified polyimide is preferable because of its low elastic modulus and high flexibility. Epoxy resins having an elastic modulus at 25 ° C. of 1 GPa or less are rich in flexibility and suitable for the pressure sensor of the present invention.
[0012]
In the method of manufacturing the pressure sensor of the present invention, first, piezoelectric ceramic powder is dispersed in a solution of an insulating resin. As a method of dispersing, depending on the viscosity of the insulating resin, a method such as screw stirring, disperser, roll kneading, mill stirring and the like can be used. When using a method in which a shear force is applied during dispersion, it is necessary to consider dispersion conditions such as a stirring speed and a roll gap so that the piezoelectric ceramic powder is not pulverized more than necessary.
[0013]
Next, the resin in which the piezoelectric ceramic powder is dispersed is applied by casting onto a metal foil, and then heated to form a film. At this time, in the case of a thermoplastic resin such as silicone-modified polyimide or polyamide-imide, the resin flows by laminating metal foils and thermocompression bonding at a temperature equal to or higher than the glass transition temperature of the resin. , And may be sufficiently heated during film formation. In the case of epoxy resin, if it is completely cured, it will not flow during thermocompression bonding, and it will not be possible to bring the piezoelectric ceramic powder into contact with the metal foil. It is necessary to put. By using such a resin, the resin flows during the thermocompression bonding of the metal foil, and the piezoelectric ceramic powder penetrates the resin. Therefore, there is no need to expose the ceramic by polishing the surface after embedding the piezoelectric ceramic powder in the resin, and since it is not necessary to form electrodes by sputter deposition or the like because the metal foil is pressed, a thin film sensor is used. Can be continuously produced. The two steps of obtaining the contact between the piezoelectric ceramic powder and the electrodes on both sides and forming the electrodes can be performed simultaneously in one step of thermocompression bonding of the metal foil, so that the production speed can be increased.
[0014]
As the metal foil used in the present invention, a conductive metal foil such as a copper foil, a stainless steel foil, an aluminum foil, and a nickel foil can be used, but a copper foil is preferable because a circuit can be easily processed by etching. More preferably, it is a copper foil having a roughened surface.
A roll coater, a die coater, a comma coater, a gravure coater, a doctor blade, or the like can be used as a method for casting and coating the insulating resin on the metal foil.
[0015]
As a method for pressing the metal foil, a method using a flat plate press or a roll laminator can be used. In the flat plate press, a method of pressing with a hydraulic press or a method of pressing while heating with a hot platen press can be used. It may be pressed under reduced pressure by a vacuum press. It is better to use heating in combination with a roll laminator, and it is also possible to use a vacuum laminator to apply pressure while heating under reduced pressure. The method of using vacuum and heating in combination using a vacuum roll laminator enables the metal foil to be continuously pressed without gaps, and is suitable for the production method of the present invention.
[0016]
When a copper foil having a roughened surface is used as the metal foil used in the present invention, it is preferable to perform pressure bonding with the roughened surface of the copper foil having a roughened surface inside. By setting the roughened surface to the inside, the adhesion strength between the insulating resin and the copper foil is increased, and the number of contact points with the piezoelectric ceramic powder is increased, so that more ceramic powder can function effectively.
[0017]
Next, a high voltage is applied to the front and back metal plates as electrodes to polarize the piezoelectric ceramic particles dispersed in the resin, thereby exhibiting piezoelectricity. Since a high voltage is applied, it is preferable that the entirety be immersed in an oil bath to prevent discharge. At this time, the whole may be heated, and the time required for polarization can be reduced by heating.
[0018]
The method of using the pressure sensor thus obtained is to form an opposing sensor electrode and an arbitrary circuit connected thereto by etching on a copper foil which is an electrode on both sides, and to form an external electric circuit network. Used by connecting to a device.
When the material of the metal plate is copper, an etching solution such as a ferric chloride solution or a cupric chloride solution can be used.
[0019]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
[0020]
[Example 1]
A piezoelectric ceramic thin plate (Nepec N21 manufactured by Tokin) was pulverized in a mortar, and then sized with a sieve from 125 microns to 140 microns to obtain a piezoelectric ceramic powder. A solid obtained by reacting 4,4′-oxydiphthalic dianhydride, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene, and α, ω-bis (3-aminopropyl) polydimethylsiloxane in an anisole solvent. 100 g of the above piezoelectric ceramic powder was added to 100 g of an anisole solution of a silicone-modified polyimide resin having a concentration of 25%, and the mixture was stirred.
[0021]
Hereinafter, description will be given based on FIG.
The obtained silicone-modified polyimide resin solution containing ceramic powder is applied by a bar coater onto a roughened surface of an 18 μm-thick electrolytic copper foil (copper foil 101, Mitsui Kinzoku 3EC-VLP18: trade name) having a roughened surface. did. The film was dried at 120 ° C. for 10 minutes, 150 ° C. for 10 minutes and 180 ° C. for 30 minutes using a hot air drier to obtain a film having a thickness of about 150 μm on a copper foil (FIG. 2A). Next, the roughened surface of the same electrolytic copper foil (copper foil 106) having a thickness of 18 μm as described above was superimposed on the film surface obtained above (FIG. 2B), and was pressed at 40 kgf / cm 2 using a vacuum press. It was thermocompression bonded at 180 ° C. for 30 minutes (FIG. 2C). The resin thickness after the pressure bonding was 130 μm. A voltage of 700 volts was applied from a DC power supply for 1 hour at room temperature with the electrolytic copper foils on both sides facing each other to polarize the piezoelectric ceramic (FIG. 2 (d)). The opposing 5 mm square pattern and the connecting wiring were formed on the copper foil on both sides by etching. When a load was applied to the obtained pressure sensor and the output voltage was measured by an oscilloscope (Model 2246A manufactured by Tektronics), the peak voltage was 2.1 V when a load of 1 kgf was applied (FIG. 2 (e)). .
[0022]
[Example 2]
A piezoelectric ceramic thin plate (Nepec N21 manufactured by Tokin) was pulverized in a mortar, and then sized with a sieve from 125 microns to 140 microns to obtain a piezoelectric ceramic powder. To 20 grams of a low elasticity epoxy resin (CRP-4324A manufactured by Sumitomo Bakelite Co., Ltd.), 100 grams of the above piezoelectric ceramic powder was added and stirred.
The obtained low-modulus epoxy resin containing ceramic powder was applied by a bar coater onto a roughened surface of an electrolytic copper foil (Mitsui Metals, 3EC-VLP18: trade name) having a roughened surface and having a thickness of 18 μm. It was dried at 110 ° C. for 60 minutes with a hot air drier to obtain a 150 μm thick semi-cured film on a copper foil. Next, the roughened surface of the same electrolytic copper foil having a thickness of 18 μm as described above was superimposed on the film surface obtained above, and heated and pressed at 180 ° C. for 30 minutes at 40 kgf / cm 2 using a vacuum press. The resin thickness after the pressure bonding was 135 μm. Using the electrolytic copper foil on both sides as electrodes, a voltage of 700 volts was applied from a DC power supply at room temperature for 1 hour to polarize the piezoelectric ceramic. The opposing 5 mm square pattern and the connecting wiring were formed on the copper foil on both sides by etching. When a load was applied to the obtained pressure sensor and the output voltage was measured with an oscilloscope (Model 2246A manufactured by Tektronics), the peak voltage was 1.5 V when a load of 1 kgf was applied.
[0023]
[Comparative Example 1]
100 grams of a piezoelectric ceramic having an average particle diameter of 500 microns (Nepec N21 manufactured by Tokin) was added to 100 grams of the same silicone-modified polyimide solution as in Example 1 and stirred. Then, the film was cast and applied on a glass plate to obtain a film having a thickness of 800 μm. This was separately ground using a grinder to obtain a film having a thickness of 300 microns. Piezoelectric ceramic had a ground surface exposed on the surface of the obtained film. Copper was sputter deposited on both surfaces to form electrodes (FIG. 1). An attempt was made to polarize the piezoelectric ceramic by supplying a voltage of 500 volts from the DC power supply to the front and back electrodes, but the ceramic portion that had fallen off during grinding was conducted by copper during sputter deposition, and the voltage could not be applied. .
[0024]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, an electrode can be formed stably, the contact of a piezoelectric ceramic and an electrode is favorable, and also the film-shaped pressure sensor excellent in flexibility can be easily obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating an example of a conventional pressure sensor.
FIG. 2 is a sectional view illustrating an example of a method for manufacturing a pressure sensor according to an embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 101 Copper foil 102 Insulating resin 103 Piezoelectric ceramic powder 104 Hot plate 105 Power supply 106 Copper foil 107 Evaporated metal film