JP2004182027A - Air bag device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車の衝突時に乗員を保護するエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の側方の窓部に沿って展開するいわゆるカーテンエアバッグが知られている。このようなカーテンエアバッグは、自動車の車体のルーフサイドレールなどに沿って細長く折り畳んで配置され、ピラーガーニッシュなどに覆われて収納されているとともに、自動車の側面衝突などの場合にセンサが作動すると、ガスを導入して膨張し、ピラーガーニッシュを押し開いて展開するようになっている。
【0003】
この点、エアバッグの膨張展開時に、ピラーガーニッシュを移動させ、ピラーガーニッシュと車体のパネルとの間に大きな開口を確保することを図った構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この構成では、ピラーガーニッシュは、係脱可能なクリップにより車体のパネルに取り付けられているとともに、ピラーガーニッシュの裏面に凹部が形成され、この凹部に形成された長孔状のスリットに挿入されたボルトにより、車体のパネルに連結されている。そこで、この構成では、エアバッグが膨張展開すると、このエアバッグにピラーガーニッシュが押圧され、クリップが外れるとともに、ピラーガーニッシュがボルトの軸に沿って車室側に移動し、さらに、スリットの方向に沿って移動するとともに回転し、大きな開口を確保することが図られている。
【0004】
ところで、このようなカーテンエアバッグでは、ピラーガーニッシュの形状などによっては、折り畳んで収納されたエアバッグとピラーガーニッシュとの間に部分的に空間が存在することになる。このため、例えば上記の構成では、エアバッグの膨張展開の開始時点から、ピラーガーニッシュが押圧されてボルトの軸に沿って車室側に移動し始めるまで、わずかではではあるが時間的なずれが生じる可能性がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−211345号公報(第4頁、図1、図3、図4)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、カーテンエアバッグでは、センサが作動すると、10ミリ秒前後でエアバッグがピラーガーニッシュから車室に飛び出すが、エアバッグ装置の大きな変更を伴うことなく、この10ミリ秒前後という極めて短い時間をさらに短縮できる構成が求められている。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、エアバッグを覆う被覆体を押し開くことができるエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のエアバッグ装置は、折り畳んで収納され、ガスが導入されて所定面に沿って膨張展開するエアバッグと、このエアバッグを開放可能に覆う本体部を備えた被覆体と、前記折り畳まれたエアバッグと前記被覆体の本体部との間に位置し、前記エアバッグに近接して対向する押圧受け手段とを具備したものである。
【0009】
そして、この構成では、エアバッグと被覆体とが離間している場合であっても、折り畳まれたエアバッグが膨張を開始すると、この膨張による押圧力が押圧受け手段を介して被覆体の本体部に迅速に伝わり、この本体部を移動させ、エアバッグの突出口を迅速に確保し、エアバッグが所定面に沿って迅速に展開する。
【0010】
請求項2記載のエアバッグ装置は、請求項1記載のエアバッグ装置において、エアバッグは展開可能に車体に取り付けられるとともに、被覆体の本体部は回動可能に前記車体に取り付けられ、所定面は車室の内面であるものである。
【0011】
そして、この構成では、折り畳まれたエアバッグが膨張を開始すると、この膨張による押圧力が押圧受け手段を介して被覆体の本体部に迅速に伝わり、この本体部を回動させ、エアバッグの突出口を迅速に確保し、エアバッグが車室の内面に沿って迅速に展開する。
【0012】
請求項3記載のエアバッグ装置は、請求項1または2記載のエアバッグ装置において、押圧受け手段は、折り畳まれたエアバッグに当接し前記エアバッグを開放可能に覆う当接面部を備えたブラケットと、被覆体の本体部から突設され前記ブラケットに対向する当接受部とを具備したものである。
【0013】
そして、この構成では、エアバッグの膨張による押圧力はブラケットを介して被覆体に伝わるため、ブラケットの強度を必要以上に確保する必要がなく、製造コストが低減される。また、被覆体の形状に係わらず、ブラケットによりエアバッグが案内され、被覆体の意匠の自由度が高まる。
【0014】
請求項4記載のエアバッグ装置は、請求項1または2記載のエアバッグ装置において、押圧受け手段は、折り畳まれたエアバッグに当接し前記エアバッグを開放可能に覆う当接面部、及び被覆体の本体部に対向する当接受部を備えたブラケットを具備したものである。
【0015】
そして、この構成では、エアバッグの膨張による押圧力はブラケットを介して被覆体に伝わるため、ブラケットの強度を必要以上に確保する必要がなく、製造コストが低減される。また、被覆体の形状に係わらず、ブラケットによりエアバッグが案内され、被覆体の意匠の自由度が高まる。さらに、被覆体の形状の簡略化が可能になり、品質の向上が容易になる。
【0016】
請求項5記載のエアバッグ装置は、請求項1ないし4いずれか一記載のエアバッグ装置において、押圧受け手段は、折り畳まれたエアバッグに当接し前記エアバッグを開放可能に覆う当接面部を備えたブラケットを具備し、このブラケットは、車体に取り付けられるブラケット取付部及び案内面部を備え、前記エアバッグの展開時には、前記ブラケットはブラケット取付部を略支点として回動し、前記案内面部の略延長上に、回動した被覆体の本体部の自由端である本体端縁部が位置するものである。
【0017】
そして、この構成では、エアバッグの膨張による押圧力はブラケットを介して被覆体に伝わるため、ブラケットの強度を必要以上に確保する必要がなく、製造コストが低減される。また、被覆体の形状に係わらず、ブラケットによりエアバッグが案内され、被覆体の意匠の自由度が高まる。さらに、エアバッグの展開時には、ブラケットはブラケット取付部を略支点として回動し、案内面部の略延長上に、回動した被覆体の本体部の自由端である本体端縁部が位置するため、エアバッグが被覆体と干渉することなく円滑に展開する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1ないし図5において、1はエアバッグで、このエアバッグ1を備えたエアバッグ装置2は、車両としての自動車3の車室4のルーフサイド部5に配置されている。そして、このエアバッグ1は、カーテンエアバッグ、側突用エアバッグ、サイドエアバッグ、インフレータブルカーテンタイプ、あるいは頭部保護用エアバッグなどとも呼ばれるもので、側面衝突などの衝撃を受けた際に、乗員の側方に面状に展開し、被保護物である乗員を保護するようになっている。
【0020】
また、この自動車3は、車室4内に乗員が着座可能な前席及び後席を備え、これら前席及び後席に対応して、それぞれ上部に開口可能な所定面を構成する窓部(サイドウィンドウ)8を備えたドア9が設けられている。また、車室4の両側には、前側から順に、Aピラー11、Bピラー12、Cピラー13が設けられ、これらピラー11,12,13の上側に、ルーフサイドレール14が設けられ、このルーフサイドレール14を介して天井パネル(ルーフパネル)15が支持されている。さらに、各ピラー11,12,13及びルーフサイドレール14は、車室4側に位置して、被取付部であり車体を構成するインナパネル11a,12a,13a,14aを備え、さらに、これらインナパネル11a,12a,13a,14aを覆うようにして、被覆体であり車両用の内装材であるガーニッシュ(ピラーガーニッシュ)21,22,23,24が取り付けられている。また、天井パネル15からルーフサイドレール14にかかる部分の車室4側には、軟質なすなわち変形可能な天井板であるヘッドライニング25が取り付けられている。さらに、ルーフサイドレール14のガーニッシュ24の下側部及び各ドア9の上部が当接する位置には、これらドア9が密着するパッキング体であるウエルト27が取り付けられている。また、各座席には、シートベルトが設けられ、Bピラー12には、これらシートベルトを支持する支持部28が設けられている。
【0021】
そして、エアバッグ装置2は、前後の座席の乗員を保護可能な、いわゆる前後席用エアバッグであり、Aピラー11、ルーフサイドレール14、及びCピラー13のインナパネル11a,14a,13aとガーニッシュ21,24,23となどに囲まれたルーフサイド部5に細長く折り畳んで収納されたエアバッグ1と、Cピラー13などに収納されこのエアバッグ1にガスを供給するインフレータ31と、折り畳んだエアバッグ1を覆って形状を保持する図示しない筒状の被覆部材などを備え、押圧受け手段を構成するブラケット32,33などを用いてインナパネル11a,14a,13aに取り付けられている。
【0022】
そして、エアバッグ1は、1枚あるいは複数枚の基布を組み合わせて扁平な袋状に形成されたエアバッグ本体35を備え、このエアバッグ本体35の前端部には、先端部をAピラー11に固体した紐状の基布であるテンションストラップ36が取り付けられている。また、このエアバッグ本体35は、ガスが流入して膨張展開する袋状の膨張部37と、エアバッグ本体35の後端上部に位置して膨張部37を外部に連通するガス導入口38とを備えている。さらに、膨張部37は、エアバッグ本体35の前後方向である長手方向の中央部の上部に位置する連通部37aと、この連通部37aの前側に連通する前席保護部(前席保護エリア)である前席膨張室37bと、この連通部37aの後側に連通する後席保護部(後席保護エリア)である後席膨張室37cとを備えている。なお、本実施の形態では、各膨張室37b,37cは、それぞれ複数の分室で構成されている。また、エアバッグ本体35の上縁部には、図4に示すように、取付部である取付片39が所定間隔で複数形成され、各取付片39には、それぞれ通孔40が形成されている。
【0023】
そして、このエアバッグ1は、蛇腹状あるいはロール状など適宜の形状で細長く折り畳まれた状態で、インナパネル14a,13aとブラケット32,33との間に収納されているとともに、これらブラケット32,33をインナパネル14a,13aに固定する取付手段であるボルト42,43を通孔40に挿入して共締めすることにより、インナパネル14a,13aに連結されている。
【0024】
そして、ブラケット32,33は、例えば、鉄、アルミニウムなどの容易に塑性変形する金属板をプレス加工して一体に形成され、折り畳んだエアバッグ1を覆うブラケット本体部44と、このブラケット本体部44の一端側に突設して設けられた複数のブラケット取付部45とを備えている。そして、ブラケット本体部44の内面側すなわちインナパネル14a,13a側には、折り畳まれたエアバッグ1に当接するかわずかな間隔を介して対向する当接面部46が設けられている。さらに、このブラケット本体部44の内面側には、ブラケット取付部45の反対側である他端側に位置して、例えばブラケット本体部44をクランク状に曲折し、所定の角度で案内面部47が形成されている。
【0025】
また、Cピラー13のブラケット本体部44の当接面部46の外面側、及び、ルーフサイドレール14のブラケット本体部44の先端部には、ブラケット本体部44を加工して、対向受部48,49が形成されている。なお、本実施の形態では、Cピラー13の対向受部48は、円環状に外面側に突出する突条を形成することにより、円形状に相対的に凹設して形成されている。また、ルーフサイドレール14の対向受部49は、ブラケット本体部44を延設した平板状に形成されている。そして、ブラケット32,33は、ブラケット取付部45に形成された通孔45aに挿入したボルト42,43をインナパネル14a,13aに螺合して、インナパネル14a,13aに連結されている。
【0026】
一方、ルーフサイドレール14及びCピラー13のガーニッシュ24,23は、例えば合成樹脂で一体に形成された本体部51を備え、この本体部51がインナパネル14a,13a及びブラケット32,33を車室4側から覆うように設けられている。また、本体部51の一端部近傍には、取付座面となる取付部53が内面側に突出して複数設けられ、この取付部53が、固定具である金属製のクリップ55などを用いて、インナパネル14a,13aに抜け止めした状態で連結されている。また、本体部51の他端部近傍には、ブラケット33,32の対向受部48,49に位置合わせして、当接受部57,58が形成されている。そして、Cピラー13の当接受部57は、本体部51から一体に突設した円筒状のボス状で、先端部が対向受部48に当接するかわずかな間隔を介して対向している。また、ルーフサイドレール14の当接受部58は、本体部51の先端部から一体に突設された板状すなわちリブ状で、先端部が対向受部49に当接するかわずかな間隔を介して対向している。
【0027】
次に、エアバッグ1の展開時の動作を説明する。
【0028】
エアバッグ装置2は、自動車3の側面衝突などの際に、図示しない制御装置によりインフレータ31を作動させ、このインフレータ31から噴射されるガスがガス導入口38からエアバッグ本体35に導入され、膨張部37を膨張させる。すると、このエアバッグ1は、図1に2点鎖線で示すように、直ちにブラケット32,33を車室4側に押し広げる。すると、このブラケット32,33は、ヘッドライニング25などを変形させながらルーフサイド部5から下方に迅速に突出してエアバッグ1が膨張展開し、カーテン状に前後の窓部8を覆い、前席及び後席の各乗員の頭部、胸部などを保護するように展開する。対向受部49,48及び当接受部58,57を介してガーニッシュ24,23を押動する。ここで、ガーニッシュ24,23は、取付部53を支点として回動するように変形し、本体部51の先端部である本体端縁部60とインナパネル14a,13aとの間に、エアバッグ1の突出口である空間が確保される。
【0029】
さらに、この状態で、本体端縁部60は、案内面部47の延長線上に位置するようになっている。
【0030】
このように、本実施の形態によれば、エアバッグ装置2の大きな変更を伴うことなく、エアバッグ1が展開すると同時に、ブラケット32,33から対向受部49,48及び当接受部58,57を介してガーニッシュ24,23を押動して回動させ、迅速にエアバッグ1の突出口を確保し、エアバッグ1を円滑に窓部8に沿って車室4内に展開させることができる。
【0031】
そして、ブラケット32,33は、一端部あるいは一端部近傍をインナパネル14a,13aに連結したため、この一端部を回動中心として、作用点となる他端部を大きく移動させて押圧力をガーニッシュ24,23に効率良く伝えることができるとともに、ガーニッシュ24,23も、一端部あるいは一端部近傍をインナパネル14a,13aに連結したため、この一端部を回動中心として、作用点となる他端部を大きく移動させてエアバッグ1の突出口を確保できる。
【0032】
また、エアバッグ1に当接するように配置されたブラケット32,33の当接面部46と、ガーニッシュ24,23の本体部51との間に、当接受部58,57を設けたため、エアバッグ1とガーニッシュ24,23とが離間している場合でも、エアバッグ1の展開時に、遅延を生じることなく、確実にガーニッシュ24,23を移動させることができる。
【0033】
さらに、エアバッグ1が展開する荷重は、金属製などのブラケット32,33を介して間接的にガーニッシュ24,23に伝わるため、樹脂製などのガーニッシュ24,23の強度を必要に以上に高める必要がなく、製造コストを低減できる。
【0034】
また、エアバッグ1に当接するようにブラケット32,33を設けたため、回動したブラケット32,33の案内面部47に沿ってエアバッグ1を展開させ、エアバッグ1の展開方向を容易に確実に制御できる。特に、エアバッグ1が展開する状態で、ブラケット32,33の案内面部47の延長線上にガーニッシュ24,23の本体端縁部60が位置させることにより、エアバッグ1がガーニッシュ24,23と干渉せずに円滑に展開させることができる。
【0035】
さらに、Cピラー13の部分については、ボス状の当接受部57に対向する対向受部48は、突条部で囲み、いわば突部である当接受部57に係合する相対的な凹部を形成したため、ブラケット32の回動動作を確実に対向受部48に伝えることができる。
【0036】
また、ルーフサイドレール14の部分については、リブ状の当接受部58を本体部51の先端部の曲面の内面に沿って形成し、また、対向受部49は、ブラケット32の先端部に単に延設して設けたため、構造を簡略化し、製造コストを低減できる。
【0037】
また、ボス状あるいはリブ状の当接受部58,57は、合成樹脂製のガーニッシュ24,23の本体部51に一体に形成することにより、構造を簡略化し、製造コストを低減できる。
【0038】
なお、上記の実施の形態では、Cピラー13の部分については、当接受部57をボス状とし、ルーフサイドレール14の部分については、当接受部58をリブ状としたが、この構成に限られず、各ピラー11,12,13及びルーフサイドレール14について、適宜の構成を採ることができる。また、上記の各実施の形態では、ボス状などの当接受部58,57はガーニッシュ24,23側に一体に設けたが、この構成に限られず、ガーニッシュ側にはボス状などの当接受部を突設などして形成せず、ガーニッシュ側に向かって突出する当接受部をブラケット側に一体に設けることもできる。
【0039】
例えば、図6に示すように、Cピラー13の部分について、ブラケット33のブラケット本体部44の先端部を平板状に延設して、対向受部48aを形成するとともに、ガーニッシュ23の本体部51の先端部の曲面の内面に沿って、対向受部48aに当接するリブ状の当接受部57aを形成することもできる。
【0040】
また、例えば、同じく図6に示すように、ブラケット33の案内面部47の先端部を延設して、ガーニッシュ23の本体部51の例えば本体端縁部60に当接する当接受部48bを形成することもできる。
【0041】
そして、板状あるいはボス状など適宜の形状で突設される当接受部48bを、ガーニッシュ23側に向かって突出するようにブラケット33側に一体に設けることにより、ガーニッシュ23の構造を簡略化でき、特に、樹脂製のガーニッシュ23については、裏面の凹凸を減らして本体部51の厚さ寸法を均一化することにより、本体部51の表面側の形成時の収縮(ひけ)などを抑制し、外観を向上し、品質を容易に向上できる。また、この構成では、ガーニッシュ23側に、円環状の突部など、突形状である当接受部を受ける形状の対向受部を形成し、押圧力を確実に伝えることもできる。
【0042】
また、上記の実施の形態では、ブラケットの対向受部とガーニッシュの当接受部とは当接する形状としたが、抜け止めするように係止し、あるいは屈曲可能なヒンジ部などを設けて一体に連結する取付点形状の構成とすることもできる。
【0043】
例えば、図7に示すように、ガーニッシュ23の当接受部57の先端部に、取付座70を設け、この取付座70にクリップ71を取り付けるとともに、ブラケット33の対向受部48には、クリップ71が係止されるクリップ受部74を設けることができる。また、この図7に示す構成では、クリップ受部74は、収納されたエアバッグ1から離間する方向に突出する段状に形成し、クリップ71のエアバッグ1への干渉を防止している。
【0044】
さらに、ボス状などの当接受部は、ガーニッシュ及びブラケットのいずれとも別体に形成し、組み合わせることもできる。
【0045】
また、ブラケットは、容易に塑性変形可能な金属製とする構成に限られず、例えば、合成樹脂の成形品とすることができる。この構成では、ブラケットの回動を円滑にするために、インナパネルに取り付けられるブラケット取付部の板厚を他の部分の板厚より小さくするなどして、容易に変形するヒンジ部とすることができる。
【0046】
また、本発明のエアバッグは、上側から下側に向かって展開して自動車の側方の窓部を覆う構成に限られず、所定面に沿って面状に膨張展開する必要がある適宜のエアバッグ装置に適用することもできる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載のエアバッグ装置によれば、エアバッグと被覆体とが離間している場合であっても、折り畳まれたエアバッグが膨張を開始すると、この膨張による押圧力が押圧受け手段を介して被覆体の本体部に迅速に伝わり、この本体部を移動させ、エアバッグの突出口を迅速に確保し、エアバッグを所定面に沿って迅速に展開できる。
【0048】
請求項2記載のエアバッグ装置によれば、請求項1記載の効果に加え、折り畳まれたエアバッグが膨張を開始すると、この膨張による押圧力が押圧受け手段を介して被覆体の本体部に迅速に伝わり、この本体部を回動させ、エアバッグの突出口を迅速に確保し、エアバッグを車室の内面に沿って迅速に展開できる。
【0049】
請求項3記載のエアバッグ装置によれば、請求項1または2記載の効果に加え、押圧受け手段は、折り畳まれたエアバッグに当接しエアバッグを開放可能に覆う当接面部を備えたブラケットと、被覆体の本体部から突設されブラケットに対向する当接受部とを具備し、エアバッグの膨張による押圧力はブラケットを介して被覆体に伝わるため、ブラケットの強度を必要以上に確保する必要がなく、製造コストを低減できる。また、被覆体の形状に係わらず、ブラケットによりエアバッグを案内でき、被覆体の意匠の自由度を向上できる。
【0050】
請求項4記載のエアバッグ装置によれば、請求項1または2記載の効果に加え、押圧受け手段は、折り畳まれたエアバッグに当接しエアバッグを開放可能に覆う当接面部、及び被覆体の本体部に対向する当接受部を備えたブラケットを具備し、エアバッグの膨張による押圧力はブラケットを介して被覆体に伝わるため、ブラケットの強度を必要以上に確保する必要がなく、製造コストを低減できる。また、被覆体の形状に係わらず、ブラケットによりエアバッグが案内され、被覆体の意匠の自由度を向上できる。さらに、被覆体の形状の簡略化が可能になり、容易に品質を向上できる。
【0051】
請求項5記載のエアバッグ装置によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の効果に加え、エアバッグの膨張による押圧力はブラケットを介して被覆体に伝わるため、ブラケットの強度を必要以上に確保する必要がなく、製造コストを低減できる。また、被覆体の形状に係わらず、ブラケットによりエアバッグが案内され、被覆体の意匠の自由度を向上できる。さらに、エアバッグの展開時には、ブラケットはブラケット取付部を略支点として回動し、案内面部の略延長上に、回動した被覆体の本体部の自由端である本体端縁部が位置するため、エアバッグは被覆体と干渉することなく円滑に展開できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ装置の一実施の形態を示す図4のI−I相当位置の断面図である。
【図2】同上エアバッグ装置を備えた自動車の車室のエアバッグの収納時の説明図である。
【図3】同上エアバッグ装置を備えた自動車の車室のエアバッグの展開時の説明図である。
【図4】同上エアバッグ装置の一部の側面図である。
【図5】同上エアバッグ装置の一部の断面図である。
【図6】本発明のエアバッグ装置の他実施の形態を示す一部の断面図である。
【図7】本発明のエアバッグ装置のさらに他実施の形態を示す一部の断面図である。
【符号の説明】
1 エアバッグ
2 エアバッグ装置
4 車室
8 所定面を構成する窓部
13a 車体を構成するインナパネル
23 被覆体としてのガーニッシュ
33 押圧受け手段を構成するブラケット
45 ブラケット取付部
46 当接面部
47 案内面部
51 本体部
57 当接受部
60 本体端縁部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to, for example, an airbag that protects an occupant in the event of an automobile collision.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a so-called curtain airbag that deploys along a window on a side of an automobile has been known. Such a curtain airbag is disposed to be elongated and folded along a roof side rail of a car body, and is covered and stored by a pillar garnish, etc., and when a sensor is activated in the event of a side collision of the car, etc. The gas is introduced and expanded, and the pillar garnish is pushed open to expand.
[0003]
In this regard, there is known a configuration in which the pillar garnish is moved at the time of inflation and deployment of the airbag to secure a large opening between the pillar garnish and a panel of the vehicle body (for example, see Patent Document 1). . In this configuration, the pillar garnish is attached to the panel of the vehicle body by a detachable clip, a recess is formed on the back surface of the pillar garnish, and a bolt inserted into a long hole-shaped slit formed in the recess is provided. Is connected to the panel of the vehicle body. Therefore, in this configuration, when the airbag is inflated and deployed, the pillar garnish is pressed against the airbag, the clip comes off, and the pillar garnish moves along the bolt axis toward the passenger compartment, and further in the direction of the slit. It is intended to move along and rotate to secure a large opening.
[0004]
By the way, in such a curtain airbag, depending on the shape and the like of the pillar garnish, a space partially exists between the folded and stored airbag and the pillar garnish. For this reason, for example, in the above configuration, there is a slight, but temporal lag from the start of the inflation and deployment of the airbag until the pillar garnish is pressed and starts moving toward the passenger compartment along the axis of the bolt. Can occur.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-21345 (
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Generally, in the case of a curtain airbag, when the sensor is activated, the airbag jumps out of the pillar garnish into the cabin in about 10 milliseconds, but without a significant change in the airbag device, the extremely short time of about 10 milliseconds is required. There is a need for a configuration that can be further shortened.
[0007]
The present invention has been made in view of such a point, and an object of the present invention is to provide an airbag device that can push open a cover covering an airbag.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The airbag device according to
[0009]
In this configuration, even when the airbag and the cover are separated from each other, when the folded airbag starts to inflate, the pressing force due to the inflation is applied to the main body of the cover via the pressure receiving means. The main body is moved quickly to secure the protrusion of the airbag, and the airbag is quickly deployed along a predetermined surface.
[0010]
An airbag device according to a second aspect is the airbag device according to the first aspect, wherein the airbag is mounted on the vehicle body so as to be deployable, and the main body of the cover is rotatably mounted on the vehicle body, and a predetermined surface is provided. Is the interior of the cabin.
[0011]
In this configuration, when the folded airbag starts to inflate, the pressing force due to the inflation is quickly transmitted to the main body of the covering body via the press receiving means, and the main body is rotated, so that the airbag is turned on. The spout is secured quickly and the airbag deploys quickly along the inside of the cabin.
[0012]
The airbag device according to a third aspect of the present invention is the airbag device according to the first or the second aspect, wherein the pressure receiving means is provided with a contact surface portion that abuts on the folded airbag and covers the airbag in a releasable manner. And a contact receiving portion projecting from the main body of the covering body and facing the bracket.
[0013]
In this configuration, since the pressing force due to the inflation of the airbag is transmitted to the cover through the bracket, it is not necessary to secure the strength of the bracket more than necessary, and the manufacturing cost is reduced. In addition, regardless of the shape of the covering, the airbag is guided by the bracket, and the degree of freedom in designing the covering increases.
[0014]
An airbag device according to a fourth aspect is the airbag device according to the first or second aspect, wherein the pressing receiving means is in contact with the folded airbag and covers the airbag in a releasable manner, and a cover. And a bracket provided with a contact receiving portion facing the main body.
[0015]
In this configuration, since the pressing force due to the inflation of the airbag is transmitted to the cover through the bracket, it is not necessary to secure the strength of the bracket more than necessary, and the manufacturing cost is reduced. In addition, regardless of the shape of the covering, the airbag is guided by the bracket, and the degree of freedom in designing the covering increases. Further, the shape of the cover can be simplified, and the quality can be easily improved.
[0016]
The airbag device according to a fifth aspect is the airbag device according to any one of the first to fourth aspects, wherein the pressure receiving unit is configured to contact the folded airbag with a contact surface that covers the airbag in a releasable manner. The bracket includes a bracket attachment portion and a guide surface portion attached to the vehicle body. When the airbag is deployed, the bracket rotates about the bracket attachment portion as a substantially fulcrum, and the guide surface portion is substantially On the extension, the main body edge, which is the free end of the main body of the rotated cover, is located.
[0017]
In this configuration, since the pressing force due to the inflation of the airbag is transmitted to the cover through the bracket, it is not necessary to secure the strength of the bracket more than necessary, and the manufacturing cost is reduced. In addition, regardless of the shape of the covering, the airbag is guided by the bracket, and the degree of freedom in designing the covering increases. Further, when the airbag is deployed, the bracket rotates about the bracket mounting portion substantially as a fulcrum, and the body edge, which is the free end of the body portion of the rotated cover, is positioned on the substantially extended guide surface. As a result, the airbag is smoothly deployed without interfering with the cover.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of an airbag device of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0019]
1 to 5,
[0020]
The
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
Also, the
[0026]
On the other hand, the
[0027]
Next, the operation when the
[0028]
The
[0029]
Further, in this state, the main
[0030]
As described above, according to the present embodiment, the
[0031]
Since the
[0032]
In addition, the
[0033]
Furthermore, since the load that the
[0034]
In addition, since the
[0035]
Further, with respect to the portion of the
[0036]
For the
[0037]
Further, the boss-shaped or rib-shaped
[0038]
In the above embodiment, the
[0039]
For example, as shown in FIG. 6, for the portion of the
[0040]
Also, for example, as shown in FIG. 6, the distal end portion of the
[0041]
The structure of the
[0042]
Further, in the above-described embodiment, the opposed receiving portion of the bracket and the contact receiving portion of the garnish are formed in contact with each other, but they are locked so as not to come off, or provided integrally with a bendable hinge portion or the like. It is also possible to adopt a configuration of an attachment point shape to be connected.
[0043]
For example, as shown in FIG. 7, a mounting
[0044]
Further, the contact receiving portion such as a boss can be formed separately from both the garnish and the bracket, and can be combined.
[0045]
Further, the bracket is not limited to a configuration made of a metal that can be easily plastically deformed, and may be, for example, a molded product of a synthetic resin. In this configuration, in order to make the rotation of the bracket smooth, the thickness of the bracket attachment portion attached to the inner panel is made smaller than the thickness of the other portions, so that the hinge portion can be easily deformed. it can.
[0046]
Further, the airbag of the present invention is not limited to the configuration in which the airbag is deployed from the upper side to the lower side to cover the side window of the automobile, but may be an appropriate air that needs to be inflated and deployed in a planar shape along a predetermined surface. It can also be applied to a bag device.
[0047]
【The invention's effect】
According to the airbag device of the first aspect, even when the airbag and the cover are separated from each other, when the folded airbag starts to inflate, the pressing force due to the inflation causes the pressure receiving means to press the pressure receiving means. Thus, the airbag can be quickly transmitted to the main body of the covering body, and the main body can be moved, the projecting opening of the airbag can be quickly secured, and the airbag can be quickly deployed along a predetermined surface.
[0048]
According to the airbag device of the second aspect, in addition to the effect of the first aspect, when the folded airbag starts to inflate, the pressing force due to the inflation is applied to the main body of the cover via the press receiving means. The airbag is quickly transmitted, the main body is rotated, the opening of the airbag is quickly secured, and the airbag can be quickly deployed along the inner surface of the vehicle compartment.
[0049]
According to the airbag device of the third aspect, in addition to the effect of the first or second aspect, the bracket having the contact surface portion in which the press receiving means abuts on the folded airbag and covers the airbag in a releasable manner. And a contact receiving portion protruding from the main body of the cover and facing the bracket, and the pressing force due to the inflation of the airbag is transmitted to the cover via the bracket, so that the strength of the bracket is secured more than necessary. It is not necessary, and the manufacturing cost can be reduced. Also, regardless of the shape of the covering, the airbag can be guided by the bracket, and the degree of freedom in designing the covering can be improved.
[0050]
According to the airbag device of the fourth aspect, in addition to the effects of the first or second aspect, in addition to the effect of the first or second aspect, the contact surface portion abuts on the folded airbag and covers the airbag so that the airbag can be opened, and the covering body. It has a bracket with a contact receiving part facing the main body of the airbag, and the pressing force due to the inflation of the airbag is transmitted to the cover through the bracket, so that it is not necessary to secure the strength of the bracket more than necessary, and the manufacturing cost is reduced. Can be reduced. In addition, regardless of the shape of the covering, the airbag is guided by the bracket, and the degree of freedom in designing the covering can be improved. Further, the shape of the cover can be simplified, and the quality can be easily improved.
[0051]
According to the airbag device of the fifth aspect, in addition to the effect of any one of the first to fourth aspects, since the pressing force due to the inflation of the airbag is transmitted to the cover through the bracket, the strength of the bracket is increased more than necessary. It is not necessary to secure the cost, and the manufacturing cost can be reduced. In addition, regardless of the shape of the covering, the airbag is guided by the bracket, and the degree of freedom in designing the covering can be improved. Furthermore, when the airbag is deployed, the bracket rotates about the bracket mounting portion as a fulcrum, and the body edge, which is the free end of the body portion of the rotated cover, is located on the substantially extended guide surface. The airbag can be deployed smoothly without interfering with the covering.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an airbag device according to an embodiment of the present invention, taken along a line II in FIG. 4;
FIG. 2 is an explanatory view when the airbag of the vehicle equipped with the airbag device is stored in the vehicle compartment.
FIG. 3 is an explanatory view of the airbag in an automobile equipped with the airbag device when the airbag is deployed.
FIG. 4 is a side view of a part of the airbag device.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a part of the airbag device.
FIG. 6 is a partial sectional view showing another embodiment of the airbag device of the present invention.
FIG. 7 is a partial cross-sectional view showing still another embodiment of the airbag device of the present invention.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS
Claims (5)
このエアバッグを開放可能に覆う本体部を備えた被覆体と、
前記折り畳まれたエアバッグと前記被覆体の本体部との間に位置し、前記エアバッグに近接して対向する押圧受け手段と
を具備したことを特徴とするエアバッグ装置。An airbag that is folded and stored, gas is introduced, and inflates and deploys along a predetermined surface,
A cover provided with a main body that removably covers the airbag,
An airbag device, comprising: a pressure receiving means positioned between the folded airbag and the main body of the covering member, the pressing receiving means being close to and facing the airbag.
ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置。2. The airbag device according to claim 1, wherein the airbag is expandably attached to the vehicle body, the body of the cover is rotatably attached to the vehicle body, and the predetermined surface is an inner surface of the vehicle compartment. .
被覆体の本体部から突設され前記ブラケットに対向する当接受部と
を具備したことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ装置。The pressure receiving means is provided with a bracket having an abutting surface portion that abuts on the folded airbag and covers the airbag in a releasable manner,
3. The airbag device according to claim 1, further comprising a contact receiving portion protruding from a main body of the covering body and facing the bracket.
ことを特徴とする請求項1または2記載のエアバッグ装置。The pressure receiving means includes a contact surface portion that comes into contact with the folded airbag and covers the airbag in a releasable manner, and a bracket having a contact receiving portion facing the main body of the cover. Item 3. The airbag device according to item 1 or 2.
前記エアバッグの展開時には、前記ブラケットはブラケット取付部を略支点として回動し、前記案内面部の略延長上に、回動した被覆体の本体部の自由端である本体端縁部が位置する
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載のエアバッグ装置。The pressure receiving means includes a bracket having an abutting surface portion that abuts on the folded airbag and covers the airbag so that the airbag can be opened.
When the airbag is deployed, the bracket rotates about the bracket mounting portion as a substantially fulcrum, and a main body edge, which is a free end of the main body portion of the rotated cover, is positioned substantially on an extension of the guide surface portion. The airbag device according to any one of claims 1 to 4, wherein:
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