JP2004170153A - 変位検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の間隔で位置情報が記録されている第1の領域12aと、第1の領域12aとは異なる間隔で位置情報が記録されている第2の領域12bとが形成されている移動可能なスケール12と、第1の領域12aに記録されている位置情報を読み取る第1の読取部10と、第1の読取部10により読み出した位置情報に基づき第1の位相を検出する第1の位相検出部14と、第2の領域12bに記録されている位置情報を読み取る第2の読取部11と、第2の読取部11により読み出した位置情報に基づき第2の位相を検出する第2の位相検出部15と、第1の位相と第2の位相とを比較する位相比較部16と、比較結果に応じて複数の信号を生成し、第1の読取部10により読み出した位置情報に基づいて上記複数の信号の中から任意の信号を選択する信号選択部18とを備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光の干渉を利用してスケールの変位(移動)量を検出するようにした変位検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に変位検出装置においてバーニア式のスケールを用いて、それぞれの位相を比較して原点を得ようとする場合、2つの格子の波長がそれぞれλと(λ+λ/n)とすると、位相が一致する間隔は、λ(1+n)となり、測定方向に対し、周期的に複数の原点が存在する(例えば、特許文献1参照。)。λが、十分に大きい場合、それぞれの原点を容易に判別することができ、外部の定点検出手段によって複数の原点の中から任意の点を選択することが可能である。しかし、λが非常に小さい場合、複数の原点の間隔が細かくなり選択が難しくなる。例えば、λ=0.137μmでn=50である場合、間隔は、6.987μmとなり、外部の定点検出手段によって任意の点を選択することが困難となる。なお、nは、0以外の実数である。
【0003】
【特許文献1】
特公昭50−23618号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような変位検出装置は、集積回路を製造するためのX線露光描画装置や、精密機械工作に利用される。このとき、正確な位置又は距離を測定するために、移動量を示すインクリメンタル信号とは別に、基準点又は原点が設定される必要がある。変位検出装置では、2つの格子の波長がそれぞれλと(λ+λ/n)とすると、位相が一致する間隔は、λ(1+n)となり、測定方向に対し周期的に複数の原点が存在するため、その中から任意の点を選択しなければならない。一方、最近のX線露光描画装置等の記録密度の高集積化に伴い、インクリメンタル信号の波長も細かくなり、上記位相が一致する間隔も細かくなる傾向にある。
【0005】
そこで、本発明では、ナノメートル(nm)オーダーで検出される複数の原点信号の中から、任意の点を選択することが可能な変位検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る変位検出装置は、上述の課題を解決するために、所定の間隔で位置情報が記録されている第1の領域と、上記第1の領域とは異なる間隔で位置情報が記録されている第2の領域とが形成されている移動可能なスケールと、上記第1の領域に記録されている位置情報を読み取る第1の読取手段と、上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づき第1の位相を検出する第1の位相検出手段と、上記第2の領域に記録されている位置情報を読み取る第2の読取手段と、上記第2の読取手段により読み出した位置情報に基づき第2の位相を検出する第2の位相検出手段と、上記第1の位相と上記第2の位相とを比較する位相比較手段と、上記位相比較手段の比較結果に応じて、複数の信号を生成し、上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づいて上記複数の信号の中から任意の信号を選択する信号選択手段とを備え、上記第1の領域と上記第2の領域は、同一の測定方向に等量分変位するように上記スケール上に形成されている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0008】
本発明は、例えば図1に示すような変位検出装置1に適用される。変位検出装置1は、第1の光学系10と、第2の光学系11と、スケール12と、インクリメンタル信号発生器13と、第1の位相検出器14と、第2の位相検出器15と、位相比較器16と、パルス信号発生器17と、原点信号選択部18を備える。
【0009】
第1の光学系10は、図1に示すように、可干渉光源部20と、第1のレンズ21と、第1の偏光ビームスプリッタ(PBS,polarization beam splitter)22と、第1の1/4波長板23と、反射プリズム24と、第2の1/4波長板25と、第2のレンズ26と、ビームスプリッタ(BS,beam splitter)27と、第2のPBS28と、第1の光電変換器29と、第2の光電変換器30と、第3の1/4波長板31と、第3のPBS32と、第3の光電変換器33と、第4の光電変換器34と、第1の差動増幅器35と、第2の差動増幅器36とを備え、スケール12上に記録された回折格子を読み取り、読み取った結果を、インクリメンタル信号発生器13及び第1の位相検出器14に出力する。
【0010】
ここで、スケール12について説明する。スケール12は、測定方向に対して一方の側に、ピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域12aが形成されており、他方の側に、ピッチ間隔がΛ+Λ/n(nは0以外の実数)で回折格子が記録されている第2の領域12bが形成されている。なお、第2の領域12bに形成されている回折格子のピッチ間隔は上記以外でもよく、詳細については後述する。
【0011】
例えば、Λは、0.55μmである。また、スケール12では、第1の領域12aへの光の入射点(P点、Q点)と、第2の領域12bへの光の入射点(R点、S点)は、計測方向にインラインに並んでいる。なお、第1の領域12aと第2の領域12bは、同一のスケール上に形成されていても良いし、別々のスケール上に形成されていても良い。別々のスケール上に形成される場合には、各スケールは、同じ基台の上に固定され、同一の変位方向に等量分変位するように形成する。
【0012】
可干渉光源部20は、第1のレンズ21に光を出射する。第1のレンズ21は、入射した光を適度に絞り、第1のPBS22に出射する。第1のPBS22は、入射された光をS偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光の2つに分割する。第1のPBS22は、スケール12の第1の領域12aのP点までの光路とQ点までの光路が中心対称となるように、S偏光成分を有する光をP点に入射し、P偏光成分を有する光をQ点に入射する。なお、可干渉光源部20からの光が直線偏光の光であれば、偏光方向を45度傾けて第1のPBS22に入射させる。こうすることにより、S偏光成分の光とP偏光成分の光の強度を等しくすることができる。
【0013】
また、P点及びQ点に入射した光は、回折格子により以下の式で示される方向にそれぞれ回折される。
sinθ1+sinθ2=n・λ/Λ
なお、図1に示すように、θ1は、スケール12への入射角を示し、θ2は、スケール12からの回折角を示し、Λは、格子のピッチ(幅)を示し、λは、光の波長を示し、nは、回折次数を示している。
【0014】
変位検出装置1では、P点への入射角をθ1pとし、その回折角をθ2pとし、Q点への入射角をθ1qとし、その回折角をθ2qとすると、θ1p=θ1q、θ2p=θ2qになるように調整している。また、回折次数は、P点及びQ点で同次数とし、変位検出装置1では、回折次数は1次とする。
【0015】
P点で回折された光は、第1の1/4波長板23を通過し、反射プリズム24で垂直に反射され、再びP点に戻り回折格子により回折される。このとき、第1の1/4波長板23の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、P点に戻った光はP偏光成分の光となっている。
【0016】
また、Q点で回折された光も同様に、第2の1/4波長板25を通過し、反射プリズム24で垂直に反射され、再びQ点に戻り回折格子により回折される。このとき、第2の1/4波長板25の光学軸は、入射された光の偏光方向に対して45度傾けてあるので、Q点に戻った光はS偏光成分の光となっている。
【0017】
このようにP点及びQ点で再び回折された光は、第1のPBS22に戻る。
【0018】
P点から戻ってきた光は、P偏光成分を有しているので、第1のPBS22を通過し、また、Q点から戻ってきた光は、S偏光成分を有しているので、第1のPBS22で反射される。したがって、P点及びQ点から戻ってきた光は、第1のPBS22で重ね合わされて、第2のレンズ26に入射する。
【0019】
ここで、第1のPBS22からP点を経て第1の1/4波長板23までの光路長と、第1のPBS22からQ点を経て第2の1/4波長板25までの光路長の関係について述べる。なお、変位検出装置1では、第1のPBS22からP点を経て第1の1/4波長板23までの光路と、第1のPBS22からQ点を経て第2の1/4波長板25までの光路とは、中心対称となっている。
【0020】
また、本実施例では、光源の波長の変動による誤差を生じさせないために、第1のPBS22で分割されたS偏光成分を有する光がP点を経て第1の1/4波長板23に達するまでの光路長と、第1のPBS22で分割されたP偏光成分を有する光がQ点を経て第2の1/4波長板25に達するまでの光路長とを等しく調整している。この調整の精度は、必要な測長精度と当該検出装置1が用いられる環境の温度条件に依存する。必要な測長精度をΔEとし、スケールのピッチをΛとし、光源の波長をλとし、温度変化による波長の変化量をΔλとすると光路長差ΔLは以下の式を満足している必要がある。
ΔE>Δλ/λ2×2×ΔL×Λ/4
例えば、使用される環境の温度変化量を10℃とすると、一般的に使用されている波長780nmの半導体レーザの波長変動は、約3nmなので、Λ=0.55μmとし、ΔE=0.1μmとするとΔL<74μmにする必要がある。このΔLを調整するためには適当な可干渉距離を有する光源を使用すればよい。
【0021】
一般に、干渉計における干渉縞の変調度を表すビジビリティは、光源の干渉性と、干渉する2つの光の光路長の差とによって決定される。シングルモード発振を行なっているレーザ等の干渉性の良い光源においては、光路長の差が大きくてもビジビリティが失われることはない。これに対して、干渉性の悪い光源においては、光路長の差の変化によって干渉縞のビジビリティが変化することが知られている。
【0022】
このような光源を用いれば、光路長の差が生じたときに干渉信号の変調度(ビジビリティ)の低下としてこれを検出することができるので、干渉信号の変調度が最大になるように調整することにより光路長を等しくすることができる。例えば、可干渉距離が200μm程度の発振波長がマルチモードの半導体レーザを用いれば光路長差をΔL<74μmに容易にあわせることができる。
【0023】
また、可干渉光源20としては、調整を行なうときのみ上記のように可干渉距離の制限された光源を用いるようにし、調整後に別のより安価な可干渉距離の長い光源(例えば、発振波長がシングルモードの一般的な半導体レーザ)に置き換えても良い。
【0024】
第2のレンズ26は、入力された光を適度に絞り、BS27に入射する。BS27は、入射された光を2つに分割し、一方の光を第2のPBS28に入射し、他方の光を第3の1/4波長板31に入射する。なお、第2のPBS28及び第3の1/4波長板31は、入射される光の偏光方向に対して45度にそれぞれ傾いている。
【0025】
第2のPBS28に入射された光は、S偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光に分割され、S偏光成分を有する光を第1の光電変換器29に入射し、P偏光成分を有する光を第2の光電変換器30に入射する。また、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30では、Acos(4Kx+δ)の干渉信号が得られる。なお、Kは、2π/Λを示し、xは、移動量を示し、δは、初期位相を示している。また、第1の光電変換器29では、第2の光電変換器30と180度位相の異なる信号が得られる。
【0026】
また、第3の1/4波長板31に入射された光は、P偏光成分を有する光とS偏光成分を有する光とが互いに逆回りの円偏光となり、重ね合わされて直線偏光となり、第3のPBS32に入射する。第3のPBS32に入射された光は、S偏光成分を有する光とP偏光成分を有する光に分割され、S偏光成分を有する光を第3の光電変換器33に入射し、P偏光成分を有する光を第4の光電変換器34に入射する。なお、第3のPBS32に入射される直線偏光の偏光方向は、回折格子がx方向にΛ/2だけ移動すると1回転する。したがって、第3の光電変換器33及び第4の光電変換器34は、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30と同様にAcos(4Kx+δ’)の干渉信号を得ることができる。
【0027】
また、第3の光電変換器33では、第4の光電変換器34と180度位相が異なる信号が得られる。なお、第3のPBS32は、第2のPBS28に対して45度傾けてある。したがって、第3の光電変換器33及び第4の光電変換器34で得られる信号は、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30で得られる信号に対して90度位相が異なっている。
【0028】
第1の差動増幅器35は、第1の光電変換器29及び第2の光電変換器30から入力される電気信号を差動増幅し、干渉信号のDC(直流)成分をキャンセルした信号をインクリメタル信号発生器13及び第1の位相検出器14に出力する。また、第2の差動増幅器36も同様に、第3の光電変換器33及び第4の光電変換器34から入力される電気信号を差動増幅し、干渉信号のDC(直流)成分をキャンセルした信号をインクリメンタル信号発生器13及び第1の位相検出器14に出力する。
【0029】
インクリメンタル信号発生器13は、第1の差動増幅器35及び第2の差動増幅器36から供給された信号に基づき、スケールの変位方向及び変位量を求め、インクリメンタル信号を発生する。インクリメンタル信号発生器13は、インクリメンタル信号を原点信号選択部18に出力する。第1の位相検出器14は、第1の差動増幅器35及び第2の差動増幅器36から供給される信号に基づき、図2に示すようなリサージュ信号の角度θaを求める。第1の位相検出器14は、求めた角度θaを位相比較器16に供給する。
【0030】
また、第2の光学系11は、図1に示すように、可干渉光源部40と、第1のレンズ41と、第1の偏光ビームスプリッタ(PBS,polarization beam splitter)42と、第1の1/4波長板43と、反射プリズム44と、第2の1/4波長板45と、第2のレンズ46と、ビームスプリッタ(BS,beam splitter)47と、第2のPBS48と、第1の光電変換器49と、第2の光電変換器50と、第3の1/4波長板51と、第3のPBS52と、第3の光電変換器53と、第4の光電変換器54と、第1の差動増幅器55と、第2の差動増幅器56とを備え、スケール12上に記録された回折格子を読み取り、読み取った結果を第2の位相検出器15に出力する。また、第2の光学系11の動作は、上述した第1の光学系10と同様である。
【0031】
第2の位相検出器15は、第1の位相検出器14と同様に、第1の差動増幅器55及び第2の差動増幅器56から供給される信号に基づき、リサージュ信号の角度θbを求める。第2の位相検出器15は、求めた角度θbを位相比較器16に出力する。
【0032】
ここで、位相比較器16の動作について説明する。第1の位相検出器14では、スケール12が所定の計測方向にΛ/4だけ変位すると、リサージュ信号の角度θaが一回転する。また、第2の位相検出器15では、スケール12が所定の計測方向に(Λ+Λ/n)/4だけ変位すると、リサージュ信号の角度θbが一回転する。
【0033】
位相比較器16は、第1の位相検出器14から入力したリサージュ信号の角度θaと、第2の位相検出器15から入力したリサージュ信号の角度θbとの差分Δθ(Δθ=θa−θb)を求める。この差分Δθは、スケール12の変位に応じて変化し、スケール12が所定の測定方向にΛ(1+n)/4だけ変位するともとの値と同じになる。
【0034】
位相比較器16は、差分Δθをパルス信号発生器17に出力する。パルス信号発生器17は、位相比較器16から入力した差分Δθが所定の値Δθcとなったときにパルス信号を生成し、生成したパルス信号を原点信号選択部18に出力する。例えば、差分Δθが、スケール12の所定の測定方向にΛ(1+n)/4ごとにもとの値と同じになるのであれば、パルス信号発生器17は、Λ(1+n)/4ごとにパルス信号を発生する。
【0035】
また、パルス信号発生器17は、上記の値Δθc(以下、設定値という。)を任意に設定することができる。パルス信号発生器17は、例えば、設定値を検出が容易な0度に設定すると、位相比較器16から入力された差分Δθが0度のときにパルス信号を発生する。
【0036】
また、パルス信号発生器17は、第1の光学系10及び第2の光学系11の間隔と、スケール12の第1の領域12a及び第2の領域12bの間隔が変化しなければ、所定間隔ごとにパルス信号を発生するので、このパルス信号を原点信号として利用することが可能である。また、この原点信号の発生間隔は、第1の領域12aに記録されている回折格子の格子ピッチと、第2の領域12bに記録されている格子ピッチとの差分Λ/nに応じて任意に設定することが可能である。
【0037】
ここで、パルス信号発生器17が発生するパルス信号の分解能について述べる。パルス信号を原点信号に利用する場合には、周期が長いほど良いので、nが大きいほど良い。
【0038】
しかし、2つの位相差が一致したところからリサージュが一周回った点では、位相差がΛ/4nしか現れないので、一致したということがこのΛ/4nよりも精度良く検出することができないと、位置をΛ/4だけ間違えてしまうことになる。2つの位相差をどのくらい分解能が良く検出できるかは、2つの位相差を読み出す精度とS/Nによるため、結果として、これがnの大きさを制限してしまう。
【0039】
例えば、変位検出装置1では格子ピッチを0.55μmとし、nを100とすると繰り返し原点は、約13.9μmごとに1回現れる。このとき必要な分解能は、分解能をΛ/4nとしたときに最低でもn=200〜400が必要で、分解能は高ければ高いほど良い。例えば、n=100の場合には、Λ/4位置が変化しても位相差は2π/100にしかならないため、位相差が分解能の幅に入る距離はΛ/4の幅になる。この幅を狭めるためには、分解能を上げることになり、n=1000の場合には、Λ/(4×10)の幅となる。
【0040】
しかしながら、S/Nの問題があるために分解能を上げることは簡単ではない。そのため位相差の一致を検出する信号をゲートとして信号の1波長(Λ/4)を選択し、その中のΛ/4の決められた一方の信号の位相が特定位相になったときに原点信号を発生するようにすることは有効である。これにより原点の精度と分解能が位相差検出分解能まで上げることができる。なお、本発明に係る実施の形態では、原点の精度を0.3nm〜0.7nm程度まで上げることができる。
【0041】
また、パルス信号発生器17は、当該変位検出装置1が測定対象の装置に取り付けられた後に、ユーザーにより設定値を変更できるようにしても良い。なお、この場合には、初期設定では、設定値を適当な値にしておき、ユーザーからの問い合せに応じて上記設定値を変更するプログラムを配布する。
【0042】
また、パルス信号発生器17は、位相比較器16から入力された差分Δθが設定値になった回数を数え、上記回数が所定の値に達したときにパルス信号を発生するようにしても良い。
【0043】
また、パルス信号発生器17は、差分Δθが設定値に達した後に、第1の位相検出器14で生成されるリサージュ信号の角度θa(以下、角度θaという。)又は第2の位相検出器15で生成されるリサージュ信号の角度θb(以下、角度θbという。)が任意の角度θnに達したときに原点信号を発生するようにしても良い。また、パルス信号発生器17は、差分Δθが設定値に達した後に、任意の角度θnに角度θa又は角度θbが達し、そこから所定距離離れた位置に再び現れる任意の角度θnに角度θa又は角度θbが達したときに原点信号を発生するようにしても良い。なお、上記所定距離は、(2n+1)Λ/2であり、nは、0以上の整数であり、Λは、パルス信号発生器17がスケール12の第1の領域12aを原点信号の発生に利用する場合には、第1の領域12aに記録されている回折格子のピッチ間隔であり、パルス信号発生器17がスケール12の第2の領域12bを原点信号の発生に利用する場合には、第2の領域12bに記録されている回折格子のピッチ間隔である。
【0044】
なお、パルス信号発生器17は、当該変位検出装置1が測定対象の装置に取り付けられた後に、ユーザーにより角度θnを変更できるようにしても良い。この場合には、初期設定では、角度θnを適当な値にしておき、ユーザーからの問い合せに応じて上記角度θnを変更するプログラムを配布する。
【0045】
原点信号選択部18は、インクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号を用いて、パルス信号発生器17から供給される複数のパルス信号の中から任意のパルス信号を原点信号として選択する。パルス信号発生器17は、スケール12の第2の領域12bに形成されている回折格子の記録パターンに応じてパルス信号を生成し、原点信号選択部18に出力するので、原点信号選択部18では、供給されてくるパルス信号の間隔やパルス信号の数をカウントすることで、任意のパルス信号を選択することができる。以下に、第2の領域12bに形成されている回折格子の記録パターンに応じて原点信号の選択を行なう変位検出装置1の動作について説明する。
【0046】
例えば、図3(a)、(b)に示すように、第2の領域12bに形成されている回折格子のピッチ間隔(Λ+Λ/n)のn(例えば、n=100+x/10とする(xは変数)。)を測定方向にリニア状に増加又は減少させることにより、回折格子のピッチ間隔を変化させている。
【0047】
第2の光学系11は、上述のように回折格子が記録されている第2の領域12bから読み取った結果を第2の位相検出器15に出力する。第2の位相検出器15は、第2の光学系11から供給された信号に基づき、リサージュ信号の角度θbを求め、当該角度θbを位相比較器16に出力する。なお、第2の位相検出器15では、検出する角度の回り速度は測定方向に対して一定とはならず、第2の領域12bに記録されている回折格子のピッチ間隔に応じて加速又は減速する。
【0048】
位相比較器16は、第1の位相比較器10から供給されるリサージュ信号の角度θaと、第2の位相比較器11から供給されるリサージュ信号の角度θbとの差分Δθを求め、当該差分Δθをパルス信号発生器17に出力する。パルス信号発生器17は、供給された差分Δθが所定の値Δθcとなったときにパルス信号を生成し、当該パルス信号を原点信号選択部18に出力する。なお、パルス信号発生器17では、差分ΔθがΔθcと一致するタイミングはパルス信号の発生間隔Λ(1+n)/4のnの値に依存するため、一定とはならない。
【0049】
原点信号選択部18は、インクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号により、パルス信号発生器17から供給されてくるパルス信号の間隔をカウントすることでパルス信号どうしの間隔を測ることができる。そこで、例えば、予め、パルス信号の間隔Λ(1+n)/4のnが100のときのアドレスを「1」とし、nが110のときのアドレスを「2」とし、nが120のときのアドレスを「3」とするように順次符号を付しておく。原点信号選択部18は、アドレスを指定しておき、パルス信号発生器17から供給されてくるパルス信号の間隔を順次インクリメンタル信号により測定してアドレスを検出し、当該指定したアドレスを検出したとき、次に現れるパルス信号を原点信号として選択することができる。
【0050】
このように構成された変位検出装置1は、測定方向に対して一方の側に、ピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域12aと、他方の側にピッチ間隔がΛ+Λ/n(nは測定方向に所定量変位する。)で回折格子が記録されている第2の領域12bとが形成されているスケール12に、入射光の回折点がインラインに並ぶように、第1の光学系10及び第2の光学系11で光を中心対称に入射し、回折格子により回折された光を干渉し、第1の位相検出器14及び第2の位相検出器15で上記干渉光からそれぞれ位相差を検出し、位相比較器16で上記位相差の差分を検出し、パルス信号発生器17で上記差分が所定の値となったときにパルス信号を発生し、原点信号選択部18でインクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号により、パルス信号発生器17から供給されてくるパルス信号の間隔をカウントすることでパルス信号どうしの間隔を測ることができるので、当該間隔に基づいて、パルス信号発生器17から供給される複数のパルス信号の中から任意のパルス信号を原点信号として選択することができる。
【0051】
また、変位検出装置1は、格子干渉計である第1の光学系10及び第2の光学系11を用いているので、スケール12を形成している第1の領域12aと第2領域12bに記録されている回折格子の格子ピッチを小さくすることができ、例えば、格子ピッチを0.55μmとすると、位相を検出するための信号は0.1379・・・μm(≒138nm)の周期の信号となり、高い精度での位相差検出ができ、ナノメーターオーダーで原点信号を得ることができ、さらにナノメーターオーダーで得た複数の原点信号の中から任意の信号を原点信号として選択することができる。
【0052】
また、本発明は、図4に示すような位相検出装置2に適用される。なお、位相検出装置2では、上述した変位検出装置1の形態と同一の部分は同一符号を付すことによりその詳細な説明を省略する。また、図4において、第1の光学系10及び第2の光学系11は、図1に示した変位検出装置1と同様な構成であるため省略した。
【0053】
変位検出装置2は、図4に示すように、原点信号選択部18にインクリメンタル信号発生器13と、位相比較器16とを接続する構成となっている。この場合、原点信号選択部18は、インクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号と、位相比較器16から供給される差分Δθの変化量に基づき、任意の信号を原点信号として選択する。
【0054】
このような変位検出装置2は、図5に示すように、第2の領域12bが複数の区間によりなっており、同一の区間内では記録されている回折格子どうしのピッチ間隔(Λ+Λ/n)が同一であり(すなわち、nの値が同一)、隣接する区間どうしでは記録されている回折格子どうしのピッチ間隔(Λ+Λ/n)が異なっており(すなわち、nの値が異なる)、上記区間が少なくとも2つ以上ランダムに配されてなる1パターンが、測定方向に繰り返し記録されているものを用いて任意の原点信号を出力する。以下に、このような第2の領域12bに形成されている回折格子の記録パターンに応じて原点信号の選択を行なう変位検出装置2の動作について説明する。なお、第2の領域12bには、上記1パターンが繰り返して記録されていなくても良く、nの値が異なる区間がランダムに測定方向に記録されていても良い。
【0055】
第2の光学系11は、上述のように回折格子が記録されている第2の領域12bから読み取った結果を第2の位相検出器15に出力する。第2の位相検出器15は、第2の光学系11から供給された信号に基づき、リサージュ信号の角度θbを求め、当該角度θbを位相比較器16に出力する。なお、第2の位相検出器15では、検出する角度の回り速度が測定方向に対して一定ではなく、第2の領域12bに記録されている一方の区間から他方の区間に第2の光学系11の読み取り位置が移動したとき、すなわち区間ごとに変化する。
【0056】
位相比較器16は、第1の位相比較器10から供給されるリサージュ信号の角度θa(回り速度が一定)と、第2の位相比較器11から供給されるリサージュ信号の角度θb(回り速度が変動)との差分Δθを求め、当該差分Δθを原点信号選択部18に出力する。
【0057】
原点信号選択部18は、位相比較器16から供給されてくる前後の差分Δθを監視することにより、差分Δθの変化量を検出することができる。したがって、原点信号選択部18は、予め、差分Δθの変化量を任意に指定しておき、当該指定した差分Δθの変化量を検出したとき、次に現れる信号を原点信号として選択することができる。
【0058】
また、変位検出装置2は、図6に示すように、第2の領域12bが複数の区間によりなっており、同一の区間内では記録されている回折格子どうしのピッチ間隔(Λ+Λ/n)が同一であり(すなわち、nの値が同一)、ピッチ間隔の異なる(すなわち、nの値が異なる)2種類の区間が所定の順序で測定方向に配されてなるものを用いて任意の原点信号を出力する。第2の領域12bは、例えば、nが100と130の2種類の区間が所定の順序で測定方向に配されている。
【0059】
第2の光学系11は、上記第2の領域12bの所定距離(例えば5区間)から回折格子を読み取り、読み取った結果を第2の位相検出器15に出力する。第2の位相検出器15は、第2の光学系11から供給された信号に基づき、リサージュ信号の角度θbを求め、当該角度θbを位相比較器16に出力する。なお、第2の位相検出器15では、検出する角度の回り速度が測定方向に対して一定ではなく、第2の領域12bに記録されている区間ごとに変化する。すなわち、nが100の区間の位相の回転速度と、nが130の区間の位相の回転速度とが異なる。
【0060】
位相比較器16は、第1の位相比較器10から供給されるリサージュ信号の角度θa(回り速度が一定)と、第2の位相比較器11から供給されるリサージュ信号の角度θb(回り速度が変動)との差分Δθを求め、当該差分Δθを原点信号選択部18に出力する。
【0061】
原点信号選択部18は、位相比較器16から供給されてくる前後の差分Δθを監視することにより、2種類の差分Δθの変化量を検出することができる。原点信号選択部18は、この2種類の変化量の違いを利用して、例えば、一方(nが100の区間)を検出したときを「1」とし、他方(nが130の区間)を検出したときを「0」として、検出した差分Δθの変化量を2値に置き換える処理を行なう。したがって、原点信号選択部18は、予め、「10101」を指定しておき、検出した差分Δθの変化量が当該指定した値と一致したとき、次に現れる信号を原点信号として選択することができる。なお、第2の領域12bから読み出す距離は5区間でなくても良い。
【0062】
また、変位検出装置2は、図7に示すように、第2の領域12bが2つの区間よりなっており、同一の区間内では記録されている回折格子どうしのピッチ間隔(Λ+Λ/n)が同一であり(すなわち、nの値が同一)、区間ごとに記録されている回折格子どうしのピッチ間隔(Λ+Λ/n)が異なる(すなわち、nの値が異なる)ものを用いて任意の原点信号を出力する。第2の領域12bは、例えば、nが100と130の2種類の区間が測定方向に配されている。
【0063】
第2の光学系11は、上記第2の領域12bから回折格子を読み取り、読み取った結果を第2の位相検出器15に出力する。第2の位相検出器15は、第2の光学系11から供給された信号に基づき、リサージュ信号の角度θbを求め、当該角度θbを位相比較器16に出力する。なお、第2の位相検出器15では、検出する角度の回り速度が測定方向に対して区間により変化する。すなわち、nが100の区間の位相の回転速度と、nが130の区間の位相の回転速度とが異なる。
【0064】
位相比較器16は、第1の位相比較器10から供給されるリサージュ信号の角度θa(回り速度が一定)と、第2の位相比較器11から供給されるリサージュ信号の角度θb(回り速度が変動)との差分Δθを求め、当該差分Δθを原点信号選択部18に出力する。
【0065】
原点信号選択部18は、位相比較器16から供給されてくる前後の差分Δθを監視することにより、2種類の差分Δθの変化量として検出することができる。原点信号選択部18は、この変化量の違いを利用して、第2の領域12bのnが100の区間と130の区間との境界を求めることができる。原点信号選択部18は、上記境界を検出し、次に現れる信号を原点信号として選択することができる。
【0066】
このように構成された変位検出装置2は、測定方向に対して一方の側に、ピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域12aと、他方の側に、同一の区間内では記録されている回折格子どうしのピッチ間隔(Λ+Λ/n)が同一であり(すなわち、nの値が同一)、隣接する区間どうしでは記録されている回折格子どうしのピッチ間隔(Λ+Λ/n)が異なっており(すなわち、nの値が異なる)、上記区間が測定方向に記録されている第2の領域12bとが形成されているスケール12に、入射光の回折点がインラインに並ぶように、第1の光学系10及び第2の光学系11で光を中心対称に入射し、回折格子により回折された光を干渉し、第1の位相検出器14及び第2の位相検出器15で上記干渉光からそれぞれ位相差を検出し、位相比較器16で上記位相差の差分を検出し、原点信号選択部18で位相比較器16から供給されてくる前後の位相差の差分を監視し、当該差分の変化量を検出するので、当該変化量に基づいて、任意の信号を原点信号として選択することができる。
【0067】
また、変位検出装置2は、格子干渉計である第1の光学系10及び第2の光学系11を用いているので、スケール12を形成している第1の領域12aと第2領域12bに記録されている回折格子の格子ピッチを小さくすることができ、例えば、格子ピッチを0.55μmとすると、位相を検出するための信号は0.1379・・・μm(≒138nm)の周期の信号となり、高い精度での位相差検出ができ、ナノメーターオーダーで原点信号を得ることができ、さらにナノメーターオーダーで得た複数の信号の中から任意の信号を原点信号として選択することができる。
【0068】
また、本発明は、図8に示すような位相検出装置3に適用される。なお、位相検出装置3では、上述した位相検出装置1及び位相検出装置2の形態と同一部分は同一の符号を付すことによりその詳細な説明を省略する。また、図8において、第1の光学系10及び第2の光学系11は、図1に示した変位検出装置1と同様な構成であるため省略した。
【0069】
変位検出装置3は、図8に示すように、第1の差動増幅器55及び第2の差動増幅器56から供給された信号に基づき、第2の領域12bから読み出した信号に応じて振幅信号を生成し、当該振幅信号を原点信号選択部18に出力する振幅信号出力部19を備え、原点信号選択部18にインクリメンタル信号発生器13と、パルス信号発生器17と、振幅信号出力部19とを接続する構成となっている。この場合、原点信号選択部18は、振幅信号出力部19から供給される振幅信号に基づき、インクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号と、位相比較器16から供給される差分Δθの変化量とから任意の信号を原点信号として選択する。
【0070】
このような変位検出装置3は、図3(a)、(b)及び図5に示すように、第2の領域12bに記録されている回折格子のピッチ間隔(Λ+Λ/n)のnを測定方向に所定量変位させ、回折格子どうしのピッチ間隔を変動させることで、第2の光学系11から得られる出力信号の振幅に強弱変化を持たせ、上記振幅の強弱を振幅信号出力部19で検出し、当該強弱を表す振幅信号に基づいて原点信号選択部18で任意の信号を原点信号として選択する。
【0071】
例えば、光源の波長λを780nmとし、可干渉光源部40から45度の角度で第1のレンズ41にビームを入射した場合、入射光は、以下の式のしたがって回折され、その後反射プリズム44によって反射されて同光路をたどり第1のPBS42に戻ってくる。
sinθ1+sinθ2=n・λ/Λ
なお、図1に示すように、θ1は、スケール12への入射角を示し、θ2は、スケール12からの回折角を示し、Λは、格子のピッチ(幅)を示し、λは、光の波長を示し、nは、回折次数を示している。
【0072】
しかし、Λの変化に伴いθ2も変動し、可干渉光源部40から入射されたビームは、反射プリズム44やピンホール57に対しはじかれる、いわゆるけられを生じるために、同光路をたどって第1のPBS42に戻ってくる光量が少なくなる。光量が減少すると、第1の光電変換器49、第2の光電変換器50、第3の光電変換器53及び第4の光電変換器54により得られる干渉信号のレベルが低くなる。第1の差動増幅器55及び第2の差動増幅器56は、供給される干渉信号のレベルに応じて差動増幅し、DC成分をキャンセルした信号を振幅信号出力部19に出力する。振幅信号出力部19は、供給される信号の強弱に基づき振幅信号を生成し、当該振幅信号を原点信号選択部18に出力する。
【0073】
原点信号選択部18は、振幅信号出力部19から供給される振幅信号に基づき、インクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号を用いて、パルス信号発生器17から供給される複数のパルス信号の中から任意のパルス信号を原点信号として選択する。原点信号選択部18は、振幅信号出力部19から供給される振幅信号から振幅波形を生成し、当該振幅波形の勾配が急峻な場合には、ピーク振幅値(最大電圧値)の次に現れる信号を原点信号として選択し、また、当該振幅波形の勾配が緩やかな場合には、振幅波形が所定の振幅値に達したとき、次に現れる信号を原点信号として選択する。
【0074】
また、変位検出装置3は、図9(a)、(b)、(c)に示すように、第2の領域12bの回折格子の格子ベクトルの向きが測定方向に対して所定量変位して記録されているものを用いて任意の原点信号を出力する。図9(a)に示す第2の領域12bは、上面から見て測定方向に回折格子の格子ベクトルが変位しており、図9(b)に示す第2の領域12bは、ボリュームタイプのホログラムで構成されており、体積(側面)方向に回折格子の格子ベクトルが変位しており、図9(c)に示す第2の領域12bは、ブレーズドタイプのホログラムで構成されており、表面の角度を変動させることにより格子ベクトルが変位している。上述のように格子ベクトルが変位している領域に光を入射させると、回折された光に光軸ずれが生じてしまいビジビリティが落ちてしまう。
【0075】
したがって、可干渉光源部40から入射されたビームは、反射プリズム44やピンホール57に対しはじかれる、いわゆるけられを生じるために、同光路をたどって第1のPBS42に戻ってくる光量が少なくなる。光量が減少すると、第1の光電変換器49、第2の光電変換器50、第3の光電変換器53及び第4の光電変換器54により得られる干渉信号のレベルが低くなる。第1の差動増幅器55及び第2の差動増幅器56は、供給される干渉信号のレベルに応じて差動増幅し、DC成分をキャンセルした信号を振幅信号出力部19に出力する。振幅信号出力部19は、供給される信号のレベルに基づき振幅信号を生成し、当該振幅信号を原点信号選択部18に出力する。
【0076】
原点信号選択部18は、振幅信号出力部19から供給される振幅信号に基づき、インクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号を用いて、パルス信号発生器17から供給される複数のパルス信号の中から任意のパルス信号を原点信号として選択する。原点信号選択部18は、振幅信号出力部19から供給される振幅信号から振幅波形を生成し、当該振幅波形の勾配が急峻な場合には、ピーク振幅値(最大電圧値)の次に現れる信号を原点信号として選択し、また、当該振幅波形の勾配が緩やかな場合には、振幅波形が所定の振幅値に達したとき、次に現れる信号を原点信号として選択する。
【0077】
また、変位検出装置3は、図10(a)、(b)、(c)に示すように、第2の領域12bに所定の処理を施したものを用いて任意の原点信号を出力する。図10(a)に示す第2の領域12bは、特定の範囲以外の範囲に記録されている回折格子上にマスキング処理を施し、特定の範囲の回折格子しか読み出せないように形成されている。変位検出装置3は、当該第2の領域12bのマスキング処理がされていない範囲から回折格子を読み出すので、発生する原点信号の数を制限することができる。
【0078】
また、図10(b)に示す第2の領域12bは、特定の範囲以外の範囲に記録されている回折格子がすべて物理的に除去されて形成されている。変位検出装置3は、当該第2の領域12bの除去されていない範囲から回折格子を読み出すので、発生する原点信号の数を制限することができる。
【0079】
また、図10(c)に示す第2の領域12bは、特定の範囲とそれ以外の範囲との透過率を変動させるために、記録されている回折格子上に透過率が場所によって異なる透過率分布のカバーガラスでカバーリングされて形成されている。変位検出装置3は、当該第2の領域12bから透過率の違いを検出し、所定の透過率に達したときに、次に現れる信号を原点信号として選択することができる。
【0080】
このように構成された変位検出装置3は、測定方向に対して一方の側に、ピッチ間隔がΛで回折格子が記録されている第1の領域12aと、他方の側に、ピッチ間隔がΛ以外の間隔で回折格子が記録され、上記回折格子の格子ベクトルの向きが測定方向に変動している第2の領域12b又は、他方の側に、ピッチ間隔がΛ以外の間隔で記録されている回折格子に所定の処理を施してある第2の領域12bとが形成されているスケール12に、入射光の回折点がインラインに並ぶように、第1の光学系10及び第2の光学系11で光を中心対称に入射し、回折格子により回折された光を干渉し、第1の位相検出器14及び第2の位相検出器15で上記干渉光からそれぞれ位相差を検出し、位相比較器16で上記位相差の差分を検出し、パルス信号発生器17で上記差分が所定の値となったときにパルス信号を発生し、原点信号選択部18で、インクリメンタル信号発生器13から供給されるインクリメンタル信号を用いて、パルス信号発生器17から供給されてくるパルス信号の間隔をカウントすることでパルス信号どうしの間隔を測り、振幅信号出力部19から供給される振幅信号に基づいて、任意の範囲の信号を原点信号として選択することができる。
【0081】
また、変位検出装置3は、格子干渉計である第1の光学系10及び第2の光学系11を用いているので、スケール12を形成している第1の領域12aと第2領域12bに記録されている回折格子の格子ピッチを小さくすることができ、例えば、格子ピッチを0.55μmとすると、位相を検出するための信号は0.1379・・・μm(≒138nm)の周期の信号となり、高い精度での位相差検出ができ、ナノメーターオーダーで原点信号を得ることができ、さらにナノメーターオーダーで得た信号の中から任意の信号を原点信号として選択することができる。
【0082】
また、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3では、第1の光学系10の可干渉光源部20と第1のレンズ21との間と、第2のレンズ26とBS27との間と、第2の光学系11の可干渉光源部40と第1のレンズ41との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線しても良い。
【0083】
また、第2のレンズ26とBS27との間と、第2のレンズ46とBS47との間を光ファイバーで結線する変わりに、第2のPBS28と第1の光電変換器29との間と、第2のPBS28と第2の光電変換器30との間と、第3のPBS32と第3の光電変換器33との間と、第3のPBS32と第4の光電変換器34との間と、第2のPBS48と第1の光電変換器49との間と、第2のPBS48と第2の光電変換器50との間と、第3のPBS52と第3の光電変換器53との間と、第3のPBS52と第4の光電変換器54との間とを光ファイバーで結線しても良い。
【0084】
なお、第2のPBS28から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器29との間及び第2の光電変換器30との間に配設し、第3のPBS32から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器33との間及び第4の光電変換器34との間に配設し、第2のPBS48から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第1の光電変換器49との間及び第2の光電変換器50との間に配設し、第3のPBS52から出力された光を集光して光ファイバーに入力するために、集光レンズを第3の光電変換器53との間及び第4の光電変換器54との間に配設しても良い。
【0085】
このような構成にすることにより、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3は、熱源をスケール12から遠ざけることができるので、より安定した位相検出を行なうことができ、また、可干渉光源部20及び可干渉光源部40が出射する光の波長を温度制御することにより、一定波長に固定することができ、さらに、可干渉光源部20及び可干渉光源部40を当該変位検出装置1の外部に配設しておけば、可干渉光源部20及び可干渉光源部40が故障した場合にも容易に交換作業を行なうことができる。
【0086】
また、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3は、スケール12が、第1の領域12aを両側から挟むように、第2の領域12bが形成されていても良い。なお、第1の領域12aと第2の領域12bは、同一のスケール上に形成されていても良いし、別々のスケール上に形成されていても良い。別々のスケール上に形成される場合には、各スケールは、同じ基台の上に固定され、同一の変位方向に等量分変位するように形成する。
【0087】
また、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3は、スケール12が、測定方向に対して垂直方向に第1の領域12aと、第2の領域12bとが層状に重なって形成されていても良い。
【0088】
スケール12が上述のように形成されているときには、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3は、第1の光学系10及び第2の光学系11において、可干渉光源部20と可干渉光源部40とを共用し、かつ、第1のPBS22と第1のPBS42とを共用しても良い。こうすることにより、経時変化や外部の気温の変化により可干渉光源部60から出射される光が変動しても、光路の対称性に影響がないため、安定した原点信号を得ることが可能である。さらに、スケール12が上述のように形成されていると、スケール12がアジマス方向に回転した場合もCOSエラーに起因する原点位置のドリフトが生じない利点がある。
【0089】
また、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3では、リニアな透過型の回折格子が記録されたスケールを用いていたが、ロータリーエンコーダに使用されるような放射状の回折格子を用いても良いし、反射型の回折格子を用いても良い。
【0090】
また、変位検出装置1、変位検出装置2及び変位検出装置3は、スケール12が移動するのではなく、光学系が移動するような構成にしても良い。
【0091】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る変位検出装置は、所定の間隔で位置情報が記録されている第1の領域と、上記第1の領域とは異なる間隔で位置情報が記録されている第2の領域とが形成されている移動可能なスケールと、上記第1の領域に記録されている位置情報を読み取る第1の読取手段と、上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づき第1の位相を検出する第1の位相検出手段と、上記第2の領域に記録されている位置情報を読み取る第2の読取手段と、上記第2の読取手段により読み出した位置情報に基づき第2の位相を検出する第2の位相検出手段と、上記第1の位相と上記第2の位相とを比較する位相比較手段と、上記位相比較手段の比較結果に応じて、複数の信号を生成し、上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づいて上記複数の信号の中から任意の信号を選択する信号選択手段とを備え、上記第1の領域と上記第2の領域は、同一の測定方向に等量分変位するように上記スケール上に形成されているので、ナノメートルオーダー(nm)で検出される高精度な原点信号の中から、任意の信号を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した変位検出装置の第1の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した変位検出装置により生成されるリサージュ信号の角度を示す図である。
【図3】本発明を適用した変位検出装置により原点信号を検出するスケールの第2の領域に記録されている回折格子の第1のパターンを示す模式図である。
【図4】本発明を適用した変位検出装置の第2の構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明を適用した変位検出装置により原点信号を検出するスケールの第2の領域に記録されている回折格子の第2のパターンを示す模式図である。
【図6】本発明を適用した変位検出装置により原点信号を検出するスケールの第2の領域に記録されている回折格子の第3のパターンを示す模式図である。
【図7】本発明を適用した変位検出装置により原点信号を検出するスケールの第2の領域に記録されている回折格子の第4のパターンを示す模式図である。
【図8】本発明を適用した変位検出装置の第3の構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明を適用した変位検出装置により原点信号を検出するスケールの第2の領域に記録されている回折格子の第5のパターンを示す模式図である。
【図10】本発明を適用した変位検出装置により原点信号を検出するスケールの第2の領域に記録されている回折格子の第6のパターンを示す模式図である。
【符号の説明】
1,2,3 変位検出装置、10 第1の光学系、11 第2の光学系、12スケール、13 インクリメンタル信号発生器、14 第1の位相検出器、15 第2の位相検出器、16 位相比較器、17 パルス信号発生器、18 原点信号選択部、19 振幅信号出力部、20,40 可干渉光源部、21、41第1のレンズ、22,42 第1のPBS、23,43 第1の1/4波長板、24,44 反射プリズム、25,45 第2の1/4波長板、26,46 第2のレンズ、27,47 BS、28,48 第2のPBS、29,49 第1の光電変換器、30,50 第2の光電変換器、31,51 第3の1/4波長板、32,52 第3のPBS、33,53 第3の光電変換器、34,54第4の光電変換器、35,55 第1の差動増幅器、36,56 第2の差動増幅器、57 ピンホール
Claims (31)
- 所定の間隔で位置情報が記録されている第1の領域と、上記第1の領域とは異なる間隔で位置情報が記録されている第2の領域とが形成されている移動可能なスケールと、
上記第1の領域に記録されている位置情報を読み取る第1の読取手段と、
上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づき第1の位相を検出する第1の位相検出手段と、
上記第2の領域に記録されている位置情報を読み取る第2の読取手段と、
上記第2の読取手段により読み出した位置情報に基づき第2の位相を検出する第2の位相検出手段と、
上記第1の位相と上記第2の位相とを比較する位相比較手段と、
上記位相比較手段の比較結果に応じて、複数の信号を生成し、上記第1の読取手段により読み出した位置情報に基づいて上記複数の信号の中から任意の信号を選択する信号選択手段とを備え、
上記第1の領域と上記第2の領域は、同一の測定方向に等量分変位するように上記スケール上に形成されていることを特徴とする変位検出装置。 - 上記位相比較手段の比較結果に応じて原点信号を発生する原点信号発生手段をさらに備え、
上記信号選択手段は、上記第1の読取手段により読み出した位置情報により上記原点信号発生手段で発生する複数の原点信号の間隔を求め、上記間隔に基づき、任意の信号を原点信号として選択することを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。 - 上記第2の読取手段により読み出した位置情報の検出レベルに応じた信号(以下、検出レベル信号という。)を出力する検出レベル信号出力手段をさらに備え、
上記検出レベル信号出力手段は、上記検出レベル信号を上記信号選択手段に出力し、
上記信号選択手段は、上記第1の読取手段により読み出した位置情報により、上記検出レベル信号が所定の値のときに任意の信号を原点信号として選択することを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。 - 上記スケールは、測定方向に対して一方の側に第1の領域が形成されており、他方の側に第2の領域が形成されていることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記スケールは、第1の領域を両側から挟むように第2の領域が形成されていることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記スケールは、垂直方向に第1の領域と第2の領域とが層状に重なって形成されていることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記第2の領域は、位置情報どうしの間隔が測定方向に所定量変位して記録されており、
上記位相比較手段は、上記第2の領域に記録されている位置情報の変位に応じた比較結果を上記信号選択手段に出力し、
上記信号選択手段は、上記比較結果に応じて発生する複数の信号の間隔を上記第1の読取手段で読み出した位置情報に基づき
中から、任意の信号を選択することを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。 - 上記第2の領域は、記録されている位置情報どうしの間隔が測定方向にリニア状に増加又は減少していることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記第2の領域は、同一区間内では記録されている位置情報どうしの間隔が同一であり、隣接する区間では記録されている位置情報どうしの間隔が異なっており、上記区間が少なくとも2つ以上ランダムに配されてなる1パターンが、測定方向に繰り返し形成されていることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記区間からは少なくとも1の原点信号が検出されることを特徴とする請求項9記載の変位検出装置。
- 上記第2の領域は、記録されている位置情報どうしの間隔がそれぞれ異なる2つの区間が所定の順序で測定方向に繰り返し配されてなることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記第2の領域は、位置情報の格子ベクトルの向きが測定方向に対して所定量変化して記録されていることを特徴とする請求項3記載の変位検出装置。
- 上記第2の領域は、所定の処理を施し、上記第2の読取手段による読み取り可能な範囲を特定し、原点信号の読み取り可能な数が制限されていることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が任意の設定された値になったときに原点信号を発生するように、上記値を設定する設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が0のときのみ原点信号を発生することを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が設定された値に所定回数一致したときに原点信号を発生することを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。
- 上記第1の位相又は上記第2の位相を選択する選択手段と、
上記第1の位相と上記第2の位相との差が設定された値に一致した後に、上記選択手段で選択した方の位相が任意の値に達したときに上記原点信号発生手段により原点信号を発生するように、上記値を設定する設定手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。 - 上記原点信号発生手段は、上記第1の位相と上記第2の位相との差が設定された値に一致した後に、上記選択手段で選択した方の位相が上記設定手段で設定した値に達し、そこから所定距離離れた位置に再度現れる上記設定した値に上記位相の差が達したときに原点信号を発生することを特徴とする請求項17記載の変位検出装置。
- 上記所定距離は、(2n+1)Λ/2であり、
上記nは、0以上の整数であり、
上記Λは、上記選択手段で第1の位相差を選択した場合には、上記第1の領域に記録されている回折格子の間隔であり、上記選択手段で第2の位相差を選択した場合には、上記第2の領域に記録されている回折格子の間隔であることを特徴とする請求項18記載の変位検出装置。 - 上記スケールに形成されている第1の領域及び第2の領域に記録されている位置情報は、透過型又は反射型の回折格子からなり、
上記第1の読取手段は、第1の光源部と、上記第1の光源部からの光を2つに分割する第1の分割部と、分割された2つの光が上記回折格子により回折され、上記回折された2つの回折光どうしを重ね合わせ電気信号に変換する第1の光学系とを有し、
上記第2の読取手段は、第2の光源部と、上記第2の光源部からの光を2つに分割する第2の分割部と、分割された2つの光が上記回折格子により回折され、上記回折された2つの回折光どうしを重ね合わせ電気信号に変換する第2の光学系とを有することを特徴とする請求項1記載の変位検出装置。 - 上記第1の読取手段は、分割された2つの光が上記回折格子により回折された回折光を再び上記回折格子に入射させる第1の反射部をさらに有し、
上記第2の読取手段は、分割された2つの光が上記回折格子により回折された回折光を再び上記回折格子に入射させる第2の反射部をさらに有し、
上記第1の光学系は、上記回折格子で複数回回折された回折光を重ね合わせ、
上記第2の光学系は、上記回折格子で複数回回折された回折光を重ね合わせることを特徴とする請求項20記載の変位検出装置。 - 上記第1の光源部及び上記第2の光源部の可干渉距離を200μm以内にすることを特徴とする請求項21記載の変位検出装置。
- 上記第1の光学系により2つの回折光どうしが干渉したときの変調度を検出する第1の変調度検出手段と、
上記第1の変調度検出手段の検出結果に基づいて光路長差の変化を監視する第1の監視手段と、
上記第2の光学系により2つの回折光どうしが干渉したときの変調度を検出する第2の変調度検出手段と、
上記第2の変調度検出手段の検出結果に基づいて光路長差の変化を監視する第2の監視手段とをさらに備えることを特徴とする請求項21記載の変位検出装置。 - 第1の領域を両側から挟むようにして第2の領域が形成されているスケール又は、垂直方向に第1の領域と第2の領域とが層状に重なって形成されているスケールにおいて、
上記第1の光学系により重ね合わせられる回折光の光路を、上記スケールが変位する方向に対して中心対称に配置することを特徴とする請求項20記載の変位検出装置。 - 上記第1の光学系は、変調率が最大になるように調整する第1の調整部をさらに備え、
上記第2の光学系は、変調率が最大になるように調整する第2の調整部をさらに備えることを特徴とする請求項20記載の変位検出装置。 - 上記第1の光源部及び上記第2の光源部は、同一の光源部であることを特徴とする請求項20記載の変位検出装置。
- 第1の領域を両側から挟むように第2の領域が形成されているスケール又は、垂直方向に第1の領域と第2の領域とが層状に重なって形成されているスケールにおいて、
上記第1の光源部及び上記第2の光源部とは、1つの光源部により構成されており、第1の分割部及び第2の分割部とは、1つの分割部により構成されいることを特徴とする請求項20記載の変位検出装置。 - 上記第1の光源部は、上記第1の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第1の分割部に入射し、
上記第1の分割部は、上記第1の光学系と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射され、
上記第2の光源部は、上記第2の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第2の分割部に入射し、
上記第2の分割部は、上記第2の光学系と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射されることを特徴とする請求項20記載の変位検出装置。 - 上記第1の光源部、上記第2の光源部、上記第1の光学系及び上記第2の光学系は、当該変位検出装置の外部に配設することを特徴とする請求項28記載の変位検出装置。
- 上記第1の光源部は、上記第1の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第1の分割部に入射し、
上記第1の光学系の受光素子部は、該第1の光学系の他の構成要素と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射され、
上記第2の光源部は、上記第2の分割部と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光を上記第2の分割部に入射し、
上記第2の光学系の受光素子部は、該第2の光学系の他の構成要素と光ファイバーで結線されており、上記光ファイバーを介して光が入射されることを特徴とする請求項20記載の変位検出装置。 - 上記第1の光源部、上記第2の光源部、上記第1の光学系の受光素子部及び上記第2の光学系の受光素子部は、当該変位検出装置の外部に配設することを特徴とする請求項30記載の変位検出装置。
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