JP2004142539A - 接触回避制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前方の物体への接触を車両が回避できるスペースの有無を検出し(ステップS2)、車両が前方の物体に接触する可能性の判断結果と回避スペース有無の検出結果とに基づいて、前方の物体への車両の接触を回避するための制動制御する(ステップS5)。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両前方に存在する物体を検知し、この物体への接触を回避するために制動制御をする接触回避制動制御装置に関し、特に、前記物体への接触可能性を判断して、その判断結果に基づいて前記制動制御をする接触回避制動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自車と前方障害物との間の車間状況に基づいて、自車と前方障害物との間の車間距離がステアリングによる回避距離を下回った時点で緩制動を開始し、さらに自車が前方障害物に接近し接触する恐れがある車間距離で急制動を行なうものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−203598号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の特許文献1で開示されている技術では、制動制御を行う際に、先行車に対してステアリングで回避可能であるかを判断に使用している。これにより、先行車が停止しているような状況では、相対速度が非常に大きくなり、自車がステアリングで回避可能な車間距離と、自車が前方障害物に接触する可能性がある車間距離とが逆転する状況になってしまう。このような場合、自車が前方障害物に接触する可能性があるとして急制動がかけられ、その後、自車がステアリングで回避可能な車間距離を下回った時点で緩制動がかけられるようになる。しかし、このようにステアリングで回避可能な車間距離以下となった時点で緩制動をかけられると、先に実施した急制動による意味合いがなくなってしまう。これでは、運転者に違和感を与えてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、運転者に違和感を与えることなく制動制御を実施することができる接触回避制動制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述の問題を解決するために、本発明では、車両が前方の物体に接触する可能性があるか否かを判断する接触可能性判断手段と、前方の物体への接触を車両が回避できるスペースの有無を検出する回避スペース有無検出手段とを備え、制動制御手段が、接触可能性判断手段の判断結果と回避スペース有無検出手段の検出結果とに基づいて前方の物体への車両の接触を回避するための制動制御をする。
【0007】
これにより、車両が前方の物体に接触する可能性があるか否かという基準の他に、前方の物体への接触を車両が回避できるスペースの有無を基準として、前方の物体への車両の接触を回避するための制動制御を行う。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、前方の物体への接触を車両が回避できるスペースの有無を基準に前方の物体への車両の接触を回避するための制動制御を行うことで、運転者に違和感を与えることのない制動制御を実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、実施の形態の車両の構成を示す。
車両は、道路状況を把握するためのセンサとして、レーザレーダ1、第1及び第2の側方センサ2a,2b及びカメラ3を搭載している。レーダレーザ1及びカメラ3は、車両前部に搭載されており、車両前方の状況の情報を取得する。また、第1の側方センサ2aは、進行方向に向かって車両の右側に搭載されており、また、第2の側方センサ2bは、進行方向に向かって車両の左側に搭載されている。この第1及び第2の側方センサ2a,2bは、車両側方の状況の情報を取得する。そして、これらレーザレーダ1、第1及び第2の側方センサ2a,2b並びにカメラ3は検出信号を制御コントローラ4に出力する。
【0010】
また、車両は、ステアリングホイールの操舵角を検知する舵角センサ5を搭載している。舵角センサ5は、検出信号(操舵角情報)を制御コントローラ4に出力する。
制御コントローラ4は、前述の各センサなどからの検出信号に基づいてブレーキ指令圧値を得て、このブレーキ指令圧値をブレーキ制御ユニット6に出力する。
【0011】
ブレーキ制御ユニット6は、各輪7の制動機構を制御するように構成されている。このブレーキ制御ユニット6は、ブレーキ指令圧値になるよう、制動機構を制御する。
図2は、制御コントローラ4の処理手順を示す。
先ず、ステップS1において、制御コントローラ4には、前述のセンサなどから各種信号が入力される。具体的には、制御コントローラ4には、レーザレーダ1から前方縦方向および横方向の情報(以下、車両前方情報という。)、第1及び第2の側方センサ2a,2bそれぞれから車両側方の情報(以下、車両側方情報という。)、及びカメラ3から撮像情報がそれぞれ入力される。
【0012】
続くステップS2において、制御コントローラ4は、回避スペースの有無を判断する。回避スペースの有無の判断は、自車両が前方検知物体である例えば先行車両に接触しそうになったときに自車両の回避スペース或いは退避スペースがあるか否かの判断である。
具体的には、制御コントローラ4は、前記車両前方情報を参照して自車両前方の状況を把握することで、自車両前方を走行中の先行車両がある場合には、これ先行車両をターゲットと認識して、この先行車両に対しての接触可能性を判断する。その一方で、制御コントローラ4は、前記車両側方情報を参照して走行車線の側方の物体を検出する。例えば、制御コントローラ4は、車両側方情報から自車両の幅(自車両が側面位置)よりも外に位置する停止物体を検出する。なお、自車両の幅を基準にするのではなく、自車両が走行している自車両走行車線幅を基準にしてもよい。この場合、制御コントローラ4は、車両側方情報から自車両走行車線幅(自車線の幅方向の端)よりも外に位置する停止物体を検出する。
【0013】
ここで、図3を用いて具体例を挙げ説明する。
図3中(A)に示すように、自車両21の幅或いは自車両走行車線幅よりも外にある停止物であるデリニエータ101を検出した場合、回避スペース判断では回避スペースなしと判断する。
また、この図3中(A)では道路を直線としているが、カーブをしている道路でも回避スペース判断をすることができる。カーブをしている道路では、例えば、舵角センサ5が検出した操舵角情報に基づいて自車両舵角を検出し、その自車両舵角から道路の曲率を推定して、そのような曲率を有する道路に対して、自車両両幅或いは自車両走行車線幅の外にあるデニリエータの有無により回避スペース判断を行う。すなわち、そのような曲率を有する道路に対して、自車両幅或いは自車両走行車線幅の外にあるデニリエータを検出した場合、回避スペース判断では回避スペースなしと判断する。なお、道路の曲率の推定は、舵角センサ5からの操舵角情報ではなく、カメラ3からの撮像情報を利用して得てもよい。
【0014】
また、図3中(B)に示すように、片側2車線である場合には、レーザレーダ1からの車両前方情報を使用して隣の車線状況を検出し、これにより、隣の車線が渋滞の場合において、自車両21の幅或いは自車走行車線幅よりも外にあるデリニエータ101を検出したときには、回避スペース判断では回避スペースなしと判断する。言いかえれば、隣の車線が渋滞してなく、すいている場合には、自車両21の幅或いは自車両走行車線幅よりも外にデリニエータ101があることを検出しても、回避スペース判断では回避スペースありと判断する。
【0015】
また、図3中(C)に示すように、自車両走行中に側方センサ2a,2bからの車両側方情報を使用して隣の車線状況を検出し、自車両21の側方に車両、例えば併走車両が存在する場合には、回避スペース判断では回避スペースなしと判断する。
なお、この図3中(C)の場合には、進行方向に向かって車両の右側に搭載されて第1の側方センサ2aからの車両側方情報から、自車両21の側方に車両が存在すると判断している。
【0016】
また、図3中(D)に示すように、カメラ3からの撮像情報を用いて、自車両走行車線の両側がライン111a,111bが白線で且つ実線(連続線)であることを得た場合には、回避スペース判断では回避スペースなしと判断する。例えば、自車両走行車線の両側のライン111a,111bの検出については、撮像画像を画像処理することにより得るようにする。
【0017】
なお、自車両21の幅或いは自車両走行車線幅よりも外のデリニエータ101や自車両走行車線の両側のライン111a,111は道路状況であり、隣の車線状況の渋滞状況や隣の車線の走行車の状況は交通状況である。
以上のように、ステップS2では、制御コントローラ4は、回避スペースの有無を判断する。
【0018】
続くステップS3において、制御コントローラ4は、しきい値を算出する。具体的には、制御コントローラ4は、しきい値を下記(1)式により算出する。
TTC_s=(VP+VC)/(2・αm・α) ……(1)
ここで、VPは先行車車速であり、VCは自車速であり、αmは路面μ推定値であり(0〜1の値)、αは達成制動減速度(制動加速度)である。
【0019】
例えば、通常(すなわち、回避スペース有無判断で、回避スペースありと判断されるような場合)、達成制動減速度αはある所定の高い減速度に設定している。例えば0.8Gに設定している。ここで、Gは加速度である。
これに対し、前記回避スペース有無判断で回避スペースなしと判断した場合、前記(1)式で使用する達成制動減速度αを所定の制動加速度に切り替える。例えば、0.4Gなる値に切り替える。このように回避スペースありと判断される場合よりも小さな制動加速度にすることで、前記(1)式から、しきい値TTC_sは大きい値になる。
【0020】
例えば、図3中(A)〜(D)として示したように、前記回避スペース有無判断で回避スペースなしと判断するパターンは種々あるが、それらパターンに関係なく、前記回避スペース有無判断で回避スペースなしと判断した場合には、達成制動減速度αを所定の制動加速度に切り替える。
一方、前記回避スペース有無判断で回避スペースなしと判断するパターンを考慮して、すなわち例えば図3中(A)〜(D)として示したようなパターンを考慮して、切り替える所定の制動加速度の値を決定してもよい。つまり、前記回避スペース有無判断で回避スペースなしと判断するパターンに依らず一意に制動加速度に切り替えるのではなく、そのようなパターンを考慮して切り替える所定の制動加速度の値を決定する。具体的には次のようにである。ここでは、前記図3中(A)〜(D)のパターンを例に挙げて説明する。
【0021】
図3(A)のパターンで回避スペースの有無を示す回避スペース判断フラグをFaとし、図3(B)のパターンで回避スペースの有無を示す回避スペース判断フラグをFbとし、図3(C)のパターンで回避スペースの有無を示す回避スペース判断フラグをFcとし、図3(D)のパターンで回避スペースの有無を示す回避スペース判断フラグをFdとする。
【0022】
また、下記(2)式として回避スペース判断値Sを定義する。
S=(Wa・Fa+Wb・Fb+Wc・Fc+Wd・Fd)/(Wa+Wb+Wc+Wd)……(2)
ここで、Wa,Wb,Wc,Wdは重み変数である。各重み変数Wa,Wb,Wc,Wdはすべて同じ値でもよいが、センシングの信頼性によって応じて決定してもよい。
【0023】
また、前記各回避スペース判断フラグFa,Fb,Fc,Fdは、回避スペースなしでは「1」、回避スペースありでは「0」を示す。
そして、このような回避スペース判断値Sに基づいて所定の制動加速度を決定することで、回避スペースのパターンを考慮して所定の制動加速度の値を決定する。
【0024】
例えば、図4に示すように、回避スペース判断値Sと達成制動減速度(制動加速度)αとからなるテーブルを用意しておき、回避スペースのパターンに応じて得た回避スペース判断値Sに対応する達成制動減速度(制動加速度)αを得る。ここで、前記テーブルは、回避スペース判断値Sが小さい値の領域では、回避スペース判断値Sの増加に対して達成制動減速度(制動加速度)αが減少し、ある回避スペース判断値Sからは達成制動減速度(制動加速度)αが一定となる特性になっているが、これに限定されないことはいうまでもない。
【0025】
以上のように、ステップS3で、種々の手法により達成制動減速度(制動加速度)αを決定し、しきい値を算出する。
制御コントローラ4は、このようにして得たしきい値TTC_sと、実際の衝突時間TTCとを比較して、実際の衝突時間TTCがしきい値TTC_sを下回ったとき(TTC<TTC_s)、制動制御を実施する。
【0026】
なお、実際の衝突時間TTCは、下記(3)式として得られるものである。
TTC=L/ΔV ……(3)
ここで、Lは自車両と先行車両との間の車間距離であり、ΔVは自車速と先行車車速との差分である相対速度である。
続くステップS4において、制御コントローラ4は、そのような制動制御の制御目標となる目標制動減速度を算出する。具体的には、制御コントローラ4は、下記(4)式により目標制動減速度αrを算出する。
【0027】
αr=(Vp2 −Vc2)/(2・d) ……(4)
ここで、Vpは先行車車速であり、Vcは自車速であり、dは自車両と先行車両との間の相対距離(L)である。
そして、ステップS5において、制御コントローラ4は、ブレーキ指令圧値を出力を出力する。具体的には、制御コントローラ4は、実際の衝突時間TTCが衝突時間のしきい値TTC_sを下回るか否かを判断する。よって、前記ステップS3でしきい値が切り替えられている場合には、この切り替えられたしきい値TTC_sを実際の衝突時間TTCが下回るか否かを判断する。そして、制御コントローラ4は、実際の衝突時間TTCが衝突時間のしきい値TTC_sを下回っていることを検出したとき、その検出タイミングで、前記ステップS4で算出した目標制動減速度αrを換算して得たブレーキ液圧換算値をフィルタを通してブレーキ指令圧値とし、ブレーキ制御ユニット6に出力する。そして、ブレーキ制御ユニット6は、ブレーキ指令圧値になるよう、制動機構を制御する。
【0028】
以上のように制御コントローラ4は処理を行う。
なお、前記図2に示す制御コントローラ4の処理において、ステップS5における、衝突時間TTCが衝突時間のしきい値TTC_sを下回るか否かを判断は、車両が前方の物体に接触する可能性があるか否かを判断する接触可能性判断手段を実現している。
【0029】
また、前記ステップS2における処理は、前方の物体への接触を車両が回避できるスペースの有無を検出する回避スペース有無検出手段を実現している。
また、前記ステップS5の処理では、前記ステップS3でしきい値が切り替えられている場合に、この切り替えられたしきい値TTC_sを実際の衝突時間TTCが下回るか否かを判断し、実際の衝突時間TTCが衝突時間のしきい値TTC_sを下回っていることを検出したとき、制御コントローラ4は所定のブレーキ指令圧値をブレーキ制御ユニット6に出力し、ブレーキ制御ユニット6では、ブレーキ指令圧値になるよう、制動機構を制御している。このような制御コントローラ4及びブレーキ制御ユニット6の処理は、接触可能性判断手段の判断結果と回避スペース有無検出手段の検出結果とに基づいて、前方の物体への車両の接触を回避するための制動制御する制動制御手段を実現している。
【0030】
次に動作を説明する。
車両は、レーザレーダ1、第1及び第2の側方センサ2a,2b、或いはカメラ3からの各種情報に基づいて回避スペースの有無を判断しながら走行している(前記ステップS1及びステップS2)。
そして、レーザレーダ1、第1及び第2の側方センサ2a,2b、或いはカメラ3からの各種情報から、回避スペース判断で回避スペースなしと判断した場合、しきい値TTC_sを切り替えるとともに、目標制動減速度を算出する(前記ステップS3及びステップS4)。
【0031】
ここで、回避スペースなしと判断するパターンに関わらず一意に制動加速度を切り替えることで、回避スペース判断で回避スペースなしと判断した場合のしきい値TTC_sを得たり、回避スペースなしと判断するパターンを考慮した制動加速度に切り替えることで、回避スペース判断で回避スペースなしと判断した場合のしきい値TTC_sを得たりする。
【0032】
そして、車両は、このようにして切り替えられたしきい値TTC_sを使用し、このしきい値TTC_sを実際の衝突時間TTCが下回ったタイミングで制動する(前記ステップS5)。
また、回避スペース判断で回避スペースありと判断した場合には、切り替えられていないしきい値TTC_s(例えばデフォルト値)を使用し、このしきい値TTC_sを実際の衝突時間TTCが下回ったタイミングで制動する(前記ステップS5)。すなわち、この場合作動する制動制御は、自車両がターゲットとしている先行車両に接触してしまう可能性が高い場合の制動制御であり、先行車両への自車両の接触を回避するための本来の制動制御である。
【0033】
図5の特性図を用いて、このように回避スペース判断で回避スペースなしと判断した場合の動作を説明する。なお、この特性図は横軸に時間軸、すなわち経時変化をとっている。
回避スペース判断で回避スペースなしと判断したタイミングで、図5中(A)に示すように、しきい値TTC_sが大きな値に切り替わる。例えば、図5中(B)に示すように、回避スペース判断で回避スペースなしと判断を示す回避スペース有無判断フラグが立ち、このタイミングでしきい値TTC_sが大きな値に切り替わる。
【0034】
このようにしきい値TTC_sが大きな値に切り替わることから、実際の衝突時間TTCが短くなっていったとき、すなわち車間距離が短くなっていったとき、しきい値TTC_sをその実際の衝突時間TTCが早い時期に下回るようになり、この結果、回避スペースがある場合のタイミングよりも早いタイミングで制動制御が実施されるようになる。
【0035】
次に効果を説明する。
前述したように、接触可能性を示す判断結果に加えて、回避スペースの有無の検出結果に基づいて、前方の物体である前方車両への自車両の接触を回避するための制動制御を実施している。このように、回避スペースの有無も考慮に入れて制動制御を実施することで、最適なタイミングで制動制御を実施することができるようになり、運転者に違和感を与えることのない制動制御を実現することができる。
【0036】
特に、回避スペースがない場合には、回避スペースがある場合のタイミング、すなわち自車両がターゲットとしている先行車両に接触してしまう可能性が高い場合のタイミングよりも早いタイミングで制動制御を実施している。これにより、最適なタイミングで制動制御を実施し、運転者に違和感を与えることのない制動制御を実現している。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施の形態では、回避スペース有無判断で回避スペースがなしの場合、早いタイミングで制動制御を開始するようにしているが、制動制御の手順はこれに限定されるものではない。
【0038】
つまり、回避スペース有無判断で回避スペースがなしの場合に、早いタイミングで制動制御を開始した後でも、未だ先行車両に接触可能性がなく、かつ回避スペース有無判断で回避スペースがありとなった場合、当該制動制御を徐々に解除するようにする。具体的には、前記ステップS4で算出した目標制動減速度αrを徐々に小さくする。その一方で、前記ステップS3で算出したしきい値TTC_sで使用する達成制動減速度αを徐々に大きくし、すなわち、達成制動減速度αを最終的には所定の高い減速度まで大きくし、つまり通常の衝突の危険があるときの制動減速度まで大きくし、これにより、しきい値TTC_sを徐々に小さくする。
【0039】
このようにすることで、回避スペース有無判断で回避スペースがなしであることに起因して制動制御を開始した後でも、未だ先行車両に接触可能性がなく、かつ回避スペース有無判断で回避スペースが再びありとなった場合に、徐々に接触回避のための制動制御を徐々に解除することができるようになる。これにより、運転者に違和感を与えることのない制動制御を実現している。
【0040】
また、前述の実施の形態では、回避スペースの有無の判断を道路わきの停止物体であるデリニエータの存在の有無に基づいて行っているが、他の停止物体の存在に基づいて回避スペースの有無の判断を行ってもよい。また、停止物体ではなく、移動物体を検出して、回避スペースの有無の判断を行ってもよい。
また、前述の実施の形態では、自車両21の幅或いは自車両走行車線幅よりも外のデリニエータ101や自車両走行車線の両側のライン111a,111bを道路状況の具体例とし、また、隣の車線状況の渋滞状況や隣の車線の走行車の状況を交通状況の具体例としているが、これに限定されるものではない。道路状況や交通状況は他の状況であってもよく、そのような他の状況に応じて回避スペースの有無の判断するようにする。
【0041】
また、前述の実施の形態では、図3中(A)〜(D)を用い、回避スペース有無判断で回避スペースなしと判断するパターンを具体的に挙げて説明したが、他のパターンでも回避スペース有無判断で回避スペースなしと判断するようにしてもよい。
また、そのようなパターンの検出を、レーザレーダ1、第1及び第2の側方センサ2a,2b、或いはカメラ3からの情報に基づいて行っているが、他の装置或いは手法により、そのようなパターンを検出してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の車両の構成を示す図である。
【図2】前記車両が備える制御コントローラの処理内容を示すフローチャートである。
【図3】前記制御コントローラの処理中の回避スペース有無判断で、回避スペースなしと判断するパターンの説明に使用した図である。
【図4】回避スペース判断値Sと達成制動減速度(制動加速度)αとからなるテーブルをなす特性図である。
【図5】回避スペース判断で回避スペースなしと判断した場合の動作の説明に使用した図である。
【符号の説明】
1 レーザレーダ
2a,2b 側方センサ
3 カメラ
4 制御コントローラ
5 舵角センサ
6 ブレーキ制御ユニット
Claims (4)
- 車両が前方の物体に接触する可能性があるか否かを判断する接触可能性判断手段と、
前記前方の物体への接触を車両が回避できるスペースの有無を検出する回避スペース有無検出手段と、
前記接触可能性判断手段の判断結果と前記回避スペース有無検出手段の検出結果とに基づいて、前記前方の物体への車両の接触を回避するための制動制御する制動制御手段と、
を備えたことを特徴とする接触回避制動制御装置。 - 前記制動制御手段は、前記前方の物体に車両が接触する可能性がない場合でも、前記回避スペースがない場合には、前記接触を回避するための制動制御をすることを特徴とする請求項1記載の接触回避制動制御装置。
- 前記制動制御手段は、前記回避スペースがない場合に前記接触を回避するための制動制御をし、その後、前記前方の物体に車両が接触する可能性がなく、且つ前記回避スペースがあるようになった場合に、前記接触を回避するための制動制御を徐々に解除することを特徴とする請求項1又は2に記載の接触回避制動制御装置。
- 前記回避スペース有無検出手段は、道路状況及び/又は交通状況に基づいて、前記回避できるスペースの有無を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の接触回避制動制御装置。
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