【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−254639号公報に記載されているように、アクチュエータに送信されるデューティ比に応じて吸気弁の開弁量を変更するようになっている内燃機関の動弁装置が知られている。このような動弁装置では、アクチュエータに対するデューティ比が基準デューティ比になっていると吸気弁の開弁量は変更されずに一定の開弁量のまま維持され、デューティ比が基準デューティ比からずらされるとそのずれに応じて吸気弁の開弁量が変化せしめられる。したがって、上記動弁装置では、内燃機関の運転状態に応じて吸気弁の目標開弁量が定められ、基準デューティ比に基づいてデューティ比を変更することで吸気弁の開弁量を上記目標開弁量へと変更するようにしている。
【0003】
一般に、実際の基準デューティ比はアクチュエータに関するパラメータ(例えば、油圧や油温)に応じて変動するため、上記公報に記載の動弁装置では、吸気弁の開弁量が一定期間に亘ってほぼ同一の値に維持された場合のデューティ比を基準デューティ比として更新するようにしている。ただし、吸気弁の開弁量が零となっている場合にはアクチュエータに対するデューティ比は基準デューティ比とは異なった値であっても吸気弁の開弁量は一定期間に亘って零に維持され、また、通常、目標開弁量が零である場合にはデューティ比が基準デューティ比とは異なる値に維持される。このため、吸気弁の開弁量が零である場合には基準デューティ比は更新されない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、暖機中には比較的長期間に亘って吸気弁の開弁量が零とされることがある。したがって、この場合には基準デューティ比は比較的長期間に亘って更新されない。この間に実際の基準デューティ比が変動すると、最後に更新された基準デューティ比は実際の基準デューティ比と異なった値になってしまう。基準デューティ比は吸気弁の目標開弁量が変更されたときに、実際の吸気弁の開弁量が変更された目標開弁量に到達するまでの変更速度に影響を及ぼし、内燃機関の運転状態が不安定になってしまう。このような事態を避けるためには、吸気弁の開弁量が零であるときにも基準デューティ比を更新して、常に基準デューティ比を実際の基準デューティ比とほぼ同一な値に保つ必要がある。
【0005】
したがって、本発明の目的は基準デューティ比が実際の基準デューティ比と異なった値になることで内燃機関の運転状態が不安定になってしまうことを防止するようにした内燃機関の動弁装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明では、吸気弁または排気弁を開弁するためのカムと、基準位置からのカムの距離が変更されるようにカムを移動させることができるアクチュエータとを具備し、該アクチュエータに対するデューティ比が基準デューティ比とされたときにはアクチュエータはカムを移動させずに特定の位置に固定し、一方、アクチュエータに対するデューティ比が基準デューティ比からずらされたときにはアクチュエータはカムを移動させるようになっており、該アクチュエータによってカムが移動せしめられたときに基準位置からのカムの距離が一定値以下である間は対応の吸気弁または排気弁の開弁量が零であり、一方、基準位置からのカムの距離が一定値以上となると一定値からの偏差に応じて開弁量が大きくなる内燃機関の動弁装置において、少なくとも内燃機関の冷間始動時に吸気弁または排気弁の目標開弁量が零であるときに上記基準位置からのカムの距離が上記一定値以下の所定値に固定されるようにデューティ比を制御し、このときのデューティ比を基準デューティ比として更新するようにした。
第1の発明の動弁装置によれば、目標開弁量が零であるときにも基準デューティ比が更新される。
【0007】
第2の発明では、第1の発明において、暖機後は吸気弁または排気弁の目標開弁量が零になったときにカムが基準位置に向かうようにアクチュエータに対するデューティ比を基準デューティ比とは異なる値に維持するようにした。
暖機後は実際の基準デューティ比の変動が小さいため、ほとんど基準デューティ比を更新する必要がない。したがって、第2の発明の動弁装置では、暖機後は吸気弁または排気弁の実際の開弁量が零になっても、アクチュエータに対するデューティ比を基準デューティ比にはせず、カムが基準位置に向かうように基準デューティ比とは異なる値に維持する。こうすることにより、暖機後に吸気弁または排気弁の目標開弁量が零になったときに、確実にカムが基準位置に維持され、吸気弁または排気弁の開弁量が零に維持される。
【0008】
第3の発明では、第1または第2の発明において、デューティ比と基準デューティ比との差が大きくなるようにデューティ比を変更すると単位時間当たりのカムの移動量が大きくなるようになっており、吸気弁または排気弁の目標開弁量が零に変更されたときには、基準位置からのカムの距離が少なくとも上記一定値以下になるまで、カムが基準位置に向かうようにアクチュエータに対するデューティ比を基準デューティ比から大きく異なる値にするようにした。
第3の発明の動弁装置によれば、吸気弁または排気弁の目標開弁量が零に変更されたときに基準位置へ向かうカムの移動速度が速くなり、迅速に基準位置からのカムの距離が一定値以下となるような位置へカムが移動する。すなわち、吸気弁または排気弁の目標開弁量が零に変更されてから実際の吸気弁または排気弁の開弁量が零になるまでの応答時間が短縮される。
【0009】
第4の発明では、第1〜第3の発明のいずれか一つにおいて、対応する吸気通路から各気筒に空気または混合気を吸入するために吸気弁を開閉弁すると共に、対応する吸気通路に各気筒から排気ガスを排出するために吸気弁を開閉弁する。
第4の発明の動弁装置では、各気筒から吸気通路に排気ガスの一部が排出されることにより、その後に吸気通路から各気筒に空気または混合気(空気および燃料)を燃焼室に吸入するときに吸気通路に排出された排気ガスが再び燃焼室に吸入される。これは、いわゆる排気ガス再循環(EGR)と呼ばれ、これにより燃焼室における燃焼温度が低下せしめられる。
【0010】
第5の発明では、第1〜第4の発明のいずれか一つにおいて、少なくとも上記基準位置からのカムの距離の所定値からの偏差が予め定められた値以下となってから基準デューティ比を更新するようにした。
【0011】
第6の発明では、第1〜第5の発明において、少なくともカムの移動量が一定時間に亘って予め定められた値以下となってから基準デューティ比を更新するようにした。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の内燃機関の動弁装置10について説明する。動弁装置10は内燃機関の吸気弁をリフトさせるための動弁装置である。しかしながら、動弁装置10は内燃機関の排気弁をリフトさせるための動弁装置であってもよい。また、内燃機関の吸気弁および排気弁をそれぞれリフトさせるために内燃機関に二つの動弁装置10が設けられてもよい。
【0013】
また、第一の実施形態の動弁装置10は、内燃機関の各気筒(図示せず)に対応する吸気通路(吸気ポートおよび吸気管)から各気筒に空気または混合気(空気および燃料)を吸入するために吸気弁11を開閉弁すると共に、各気筒に対応する吸気通路に各気筒から排気ガスを排出するために吸気弁11を開閉弁する。例えば、対応する吸気通路から各気筒の燃焼室(図示せず)に空気または混合気を吸入するために排気行程後半から圧縮行程前半までの一部期間において吸気弁11を開弁させるだけでなく、各気筒の燃焼室から対応する吸気通路に排気ガスを排出させるために膨張行程後半から排気行程前半までの一部期間(以下、EGR期間と称す)において吸気弁を開弁させる。このように各気筒の燃焼室から吸気通路に排気ガスを排出するために吸気弁11を開閉弁して、次に吸気通路から各気筒の燃焼室に空気または混合気を吸入するために吸気弁11を開閉弁することによって吸気通路に排出された排気ガスを空気または混合気と共に各気筒に吸入することで、排気ガス再循環(以下、EGRと称す)を行うことができる。
【0014】
また、各気筒から吸気通路に排出される排気ガスの量(以下、EGRガス量と称す)は、EGR期間中における吸気弁11の開弁量に応じて異なる。第一実施形態ではEGRガス量はEGR期間における吸気弁11の開弁量に比例する。したがって、EGR期間における吸気弁11の開弁量を調整することによってEGRガス量を変更することができる。以下、各気筒から各気筒に対応する吸気通路に排気ガスを排出するために吸気弁11を開閉弁する場合について説明する。
【0015】
図1に示したように、動弁装置10は内燃機関の吸気弁11をリフトさせるためのカム12を有する。各カム12は対応の一つの吸気弁11をリフトさせることができ、よってカム12の数は吸気弁11の数と同数である。これらカム12の外形は全てほぼ同一であり、カム12の回転軸線方向における吸気弁11に対するカム12の相対位置関係が変わると対応の吸気弁11のEGR期間中における開弁量(開弁期間およびリフト量を含む)が変更されるような形状となっている。これらカム12はカム12の回転軸線がカムシャフト13の回転軸線と同軸になるように一つのカムシャフト13に固定される。このようにカム12はカムシャフト13に固定さているため、カムシャフト13がその軸線方向に移動するとカム12もその回転軸線方向に移動し、これにより吸気弁11に対するカム12の相対位置関係が変わり、吸気弁11の開弁量が変更せしめられる。
【0016】
したがって、カムシャフト13をその軸線方向に移動させることによって吸気弁11の開弁量を変更することができる。言い換えると、カム12がその軸線方向に移動することができる移動範囲内において一方の端にあるときのカム12の位置を基準位置とすると、この基準位置からのカム12の距離が変わることによって吸気弁11に対するカム12の相対位置関係も変わり、よってEGR期間中における吸気弁11の開弁量が変わる。すなわち、吸気弁11の開弁量は基準位置からのカム12の距離の関数であり、第一実施形態では図2に示したように吸気弁11の開弁量は基本的に基準位置からのカム12の距離に比例する。より詳細には、基準位置からのカム12の距離がリフト開始値(一定値)a以下である間はEGR期間中における対応の吸気弁11の開弁量は零であり、基準位置からのカム12の距離がリフト開始値aより大きくなるとリフト開始値aからの偏差に応じて上記開弁量が大きくなる。第一実施形態では、基準位置からのカム12の距離がリフト開始値aより大きい場合にはリフト開始値aからの偏差に比例して吸気弁11の開弁量が大きくなる。なお、本実施形態において基準位置からのカム12の距離がリフト開始値a以下である場合には、EGR期間中に亘ってカム12は吸気弁11と接触していない。
【0017】
また、カムシャフト13の一方の端部にはカムシャフト13をその軸線方向に移動させるためのカム駆動装置14が設けられる。カム駆動装置14は油圧シリンダ15とオイルコントロールバルブ(以下、OCVと称す)16とを具備する。油圧シリンダ15は図1に示したように、カムシャフト13の一方の端部に取付けられたピストン17を収容し、このピストン17を油圧シリンダ15内で摺動させることによってカムシャフト13をその軸線方向に移動させる。この油圧シリンダ15内でのピストン17の位置は位置センサ18によって検出され、この位置センサ18の出力は電子制御ユニット(ECU)19に入力される。この位置センサ19の出力に基づいてカムシャフト13の位置、すなわち基準位置からのカム12の距離が検出される。一方、油圧シリンダ15内でのピストン17の作動、すなわちカムシャフト13の軸線方向の移動は、後述するように電子制御ユニットからOCV16のアクチュエータ20に送信される制御パルス信号のオン、オフデューティ比(信号がオンになっている時間とオフになっている時間との合計に占める信号オン時間の割合;以下、デューティ比と称する)を変化させることにより制御される。
【0018】
より詳細には、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比にするとアクチュエータ20はカムシャフト13をその軸線方向に移動させずにそのままの位置に維持し、したがってカム12はその軸線方向に移動せずにそのままの位置に固定され、基準位置からのカム12の距離は一定に維持される。すなわち、アクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比にすると、EGR期間中における吸気弁11の開弁量は一定値に維持される。一方、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比からずらすと、アクチュエータ20はカムシャフト13をその軸線方向に移動させ、したがってカム12はその軸線方向に移動し、基準位置からのカム12の距離が変更される。すなわち、アクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比からずらすと、吸気弁11の開弁量は変更せしめられる。
【0019】
特に、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比よりも大きくすると、カムシャフト13がその軸線方向において一方の方向21に移動して、基準位置からのカム12の距離が大きくなり、よってEGR期間中における吸気弁11の開弁量が大きくなる。逆に、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比よりも小さくすると、カムシャフト13がその軸線方向おいて上記一方の方向とは反対方向22に移動して、基準位置からのカム12の距離が小さくなり、よってEGR期間中における吸気弁11の開弁量が小さくなる。
【0020】
さらに、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比と基準デューティ比との偏差が大きくなるようにデューティ比を変更すると単位時間当たりのカム12の移動量が大きくなる。一方、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比と基準デューティ比との偏差が小さくなるようにデューティ比を変更すると単位時間当たりのカムの移動量が小さくなる。すなわち、アクチュエータ20に対するデューティ比と基準デューティ比との偏差に比例して単位時間当たりのカム12の移動量が変化し、よって上記偏差に比例して単位時間当たりに吸気弁11の開弁量が変化する量も変化する。なお、単位時間当たりのカム12の移動量とは、単位時間当たりに基準位置からのカムの距離が変化した量を意味する。
【0021】
このような動弁装置10を具備する内燃機関では、内燃機関の運転状態や排気浄化触媒(図示せず)の状態等からその運転状態等に最適なEGRガス量が目標EGRガス量として算出される。次いで、算出された目標EGRガス量に対応する吸気弁11の開弁量が目標開弁量として算出される。目標EGRガス量が零でない場合、すなわちEGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零でない場合、図2に示したグラフと同様なマップから上記目標開弁量に対応する基準位置からのカム12の距離が目標距離として算出される。そして、基準位置からのカム12の距離が目標距離となるようにカム駆動装置14によってカム12を移動させることで、EGR期間中における吸気弁11の開弁量が常に最適な開弁量とされ、よってEGRガス量が常に最適な量とされる。
【0022】
第一実施形態では、基準位置からのカム12の距離が目標距離となるようにカム駆動装置14によってカム12を移動させるためにアクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比からずらす値は、電子制御ユニット19において実際の基準位置からのカムの距離と目標距離との偏差に関する値(偏差自体、偏差の微分値、偏差の積分値等)に基づいて算出される。より詳細には、デューティ比は、PID制御における算出方法と同様な算出方法によって算出されており、基準位置からの実際のカムの距離と目標距離との偏差に補正係数を乗算した比例項と、上記偏差の差に補正係数を乗算した微分項と、基準デューティ比とを加算した値である。なお、上記補正係数はPID制御における補正係数の算出方法と同様な算出方法によって算出される。
【0023】
また、このような動弁装置10では基準デューティ比は常に一定の値ではなく、後述するようにカム駆動装置14で用いられる作動油の油温、油圧等によって変動する。特に、内燃機関の暖機中においては作動油の油温の変化が大きく、このため暖機中には基準デューティ比は大きく変動する。したがって電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比を常に実際の基準デューティ比と同一の値になるように更新しなければならない。このため、EGR期間中における吸気弁11の開弁量が零以外の目標開弁量に維持されているときにOCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比と異なる値となっていた場合、その時のデューティ比を基準デューティ比として更新し、電子制御ユニット19に保存する。これにより吸気弁11の目標開弁量が零以外の値である場合には、電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比が常に実際の基準デューティ比と同一に保たれる。
【0024】
一方、目標EGRガス量が零である場合、すなわちEGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零である場合、従来では基準位置からのカム12の目標距離は零であった。より詳細には、吸気弁11の目標開弁量が零になると、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比よりも非常に小さい値、特に零にされていた。そして、基準位置からのカム12の距離が目標距離である零に到達しても、アクチュエータ20に対するデューティ比は基準デューティ比よりも非常に小さい値、特に零に維持されたままであった。このように吸気弁11の目標開弁量が零であるときに、デューティ比を小さい値に維持して、カム12が基準位置から移動しないようにアクチュエータ20によってカムシャフト13を上記一方の方向とは反対方向22に押しつけることによって、吸気弁11の目標開弁量が零であるにも関わらず実際の吸気弁11の開弁量が零以外の値となってしまうことを防止していた。
【0025】
しかしながら、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零であるときにアクチュエータ20に対するデューティ比を零に維持すると、この間ずっと基準デューティ比を更新することができない。特に、作動油の油温が変化して最も基準デューティ比が変動してしまう暖機中においては、比較的長期間に亘って目標EGRガス量が零になる場合が多く、よって、比較的長期間に亘って吸気弁11の目標開弁量が零になる。このような場合には、実際の基準デューティ比が変動しているにも関わらず、電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比を更新することができず、よって電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比と実際の基準デューティ比との間にずれが生じてしまう。
【0026】
このようにEGR期間中における吸気弁11の開弁量が零であるときに電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比が実際の基準デューティ比からずれてしまうと、吸気弁11の目標開弁量が零から零以外の値に変更されたときに吸気弁11の開弁量が変更後の目標開弁量に到達するまでの変更速度が遅くなってしまい、吸気弁11の開弁量が大き過ぎる期間や開弁量が小さ過ぎる期間が生じてしまうといった問題があった。EGR期間中における吸気弁11の開弁量が大きくなり過ぎると、内燃機関が不安定になってしまい、場合によっては内燃機関が停止してしまう。逆に、吸気弁11の開弁量が小さくなり過ぎると、燃焼室が高温になってしまい、排気エミッションおよび燃費が悪化してしまう。
【0027】
これ対して、本発明の第一実施形態の動弁装置10では、少なくとも内燃機関の暖機中(冷間始動時)に吸気弁11の目標開弁量が零であるときに基準位置からのカムの目標距離が、上記リフト開始値a以下の所定値bとされる。より詳細には、所定値bは零と上記リフト開始値aとの間の値である。図2に示したように基準位置からのカム12の距離が零からリフト開始値aの間の如何なる値となっていてもEGR期間中における吸気弁11の開弁量は零であるため、基準位置からのカム12の距離が所定値bになると吸気弁11の開弁量は零となる。したがって、基準位置からのカム12の距離が目標距離である所定値bとなるようにデューティ比が制御され、基準位置からのカム12の距離が所定値bに維持されたときのデューティ比が電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比と異なる値であった場合には、このときのデューティ比を基準デューティ比として更新し、電子制御ユニット19に保存する。
【0028】
このように、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零であるとき、あるいは吸気弁11の開弁量が零となっているときに基準デューティ比が更新されることにより、このようなときに電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比が実際の基準デューティ比と大きく異なってしまうことが防止される。これにより、吸気弁11の目標開弁量が零から零以外の値に変更されたときに、EGR期間中における吸気弁11の開弁量が変更後の目標開弁量に到達するまでの変更速度が遅くなることが防止されると共に、吸気弁11の開弁量が大きくなり過ぎて内燃機関が不安定になってしまうことや、吸気弁11の開弁量が小さくなり過ぎて排気エミッションおよび燃費が悪化してしまうことが防止される。
【0029】
ところで、暖機中においては基準デューティ比は大きく変動するが、暖機後においては基準デューティ比はあまり大きく変動しない。また、暖機後においては目標EGRガス量が比較的長期間に亘って零になることが少なく、よってEGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が比較的長期間に亘って零になることは少ない。したがって、暖機後においては、吸気弁11の目標開弁量が零でない場合に基準デューティ比を更新していれば吸気弁11の目標開弁量が零である場合に基準デューティ比を更新しなくても、電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比を実際の基準デューティ比とほぼ同一の値に維持される。極端に言えば、暖機後においては、基準デューティ比をほとんど更新しなくても、電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比は実際の基準デューティ比からほとんどずれない。
【0030】
また、第一実施形態のように排気ガスを吸気通路に排出するために吸気弁11を開弁さてEGRを行う場合、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零であるときに実際の吸気弁11の開弁量が零以外の値となってしまうと、内燃機関の燃焼室では燃焼状態が悪化して内燃機関の運転状態が不安定になってしまう。したがって、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零である場合には、実際の吸気弁11の開弁量を確実に零に維持する必要がある。
【0031】
そこで、本発明の第一実施形態では、暖機後においては吸気弁11の目標開弁量が零になったとき、カム12が基準位置に向かうようにデューティ比を基準デューティ比とは大きく異なる値に維持するようにした。より詳細には、内燃機関の油温が所定温度p以上になった後、または内燃機関の水温が所定温度q以上になった後においては、吸気弁11の目標開弁量が零になったとき、アクチュエータ20に対するデューティ比を基準デューティ比よりも非常に小さな値、例えば零にする。こうすることにより、暖機後に吸気弁11の目標開弁量が零に変更されたときにカム12が迅速に基準位置に向かって移動するようになるため、吸気弁11の開弁量が迅速に零に変更される。さらに、吸気弁11の開弁量が零にされた後にもアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比よりも非常に小さい値に維持されることにより、カム12が基準位置から移動しないようにアクチュエータ20によってカムシャフト13が上記一方の方向とは反対方向22に押しつけられる。これにより暖機後において吸気弁11の目標開弁量が零となった場合には、実際の吸気弁11の開弁量は確実に零とされ、零以外の値となってしまうことが防止される。
【0032】
次に、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零であるときに基準デューティ比を更新するタイミングについて説明する。本発明の第一実施形態では、基準デューティ比を更新するタイミングとして以下の二つが考えられる。第一の更新タイミングにおいては、基準位置からのカム12の目標距離が所定値bとされた後に、基準位置からのカム12の距離と所定値bとの偏差が予め定められた値m以下となってから、その時のOCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比として更新される。この場合、予め定めた値mとは零または零に近い値である。例えば、基準位置からのカム12の距離が漸近的に目標距離に近づく場合、第一の更新タイミングで基準デューティ比を更新すると、基準位置からのカム12の距離と所定値bとの偏差が予め定められた値m以下となってから直ぐに基準デューティ比を更新することができるため、迅速に基準デューティ比を更新することができる。すなわち、基準デューティ比の更新に時間がかからない。
【0033】
第二の更新タイミングにおいては、基準位置からのカム12の目標距離が所定値とされた後に、カム12の移動量が一定時間に亘って予め定められた値n以下となってから、その時のOCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比として更新される。この場合、予め定められた値とは零または零に近い値である。例えば、基準位置からのカム12の距離がオーバーシュートしながら目標距離に近づく場合、上記第一の更新タイミングで基準デューティ比の更新を行うと、基準位置からのカム12の距離が目標距離に収束しておらずに単に目標距離を超えて変化した場合であっても基準デューティ比を更新してしまう。したがって、第一の更新タイミングで基準デューティ比の更新を行うと、実際の基準デューティ比以外のデューティ比を基準デューティ比として電子制御ユニット19に保存してしまうことが考えられる。このような場合であっても、第二の更新タイミングで基準デューティ比を更新すれば、一定時間に亘ってカム12がほとんど移動していないときに基準デューティ比が更新されるため、正確に基準デューティ比を更新することができるようになる。
【0034】
あるいは、上記二つの更新タイミングを組み合わせたタイミングで基準デューティ比を更新してもよい。すなわち、基準位置からのカム12の目標距離が所定値bとされた後に、基準位置からのカム12の距離の所定値bからの偏差が予め定められた値m以下となって、その後、カム12の移動量が一定時間に亘って予め定められた値n以下となってから、その時のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比として更新される。このように基準デューティ比を更新することによって、より高い精度で電子制御ユニット19に保存されるデューティ比を実際の基準デューティ比と同一の値とすることができるようになる。
【0035】
次に、図3を参照して本発明の第一実施形態における基準位置からのカム12の目標距離を設定するための制御ルーチンについて説明する。まず、ステップ101においてその時の目標EGRガス量からEGR期間中における吸気弁12の目標開弁量が算出される。次いでステップ102では、ステップ101において算出された吸気弁11の目標開弁量が零であるか否かが判定される。ステップ102において吸気弁11の目標開弁量が零でないと判定された場合にはステップ103へと進む。ステップ103では、吸気弁11の目標開弁量に基づいて図2のグラフと同様なマップから基準位置からのカム12の目標距離が算出され、制御ルーチンが終了せしめられる。
【0036】
一方、ステップ102において、吸気弁11の目標開弁量が零であると判定された場合には、ステップ104へと進む。ステップ104では内燃機関の油温が予め定められた値pよりも小さいか否かが判定され、内燃機関の油温が予め定められた値pよりも小さいと判定された場合にはステップ105へと進む。ステップ105では基準位置からのカム12の目標距離が所定値bとされ、制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップ105において内燃機関の油温が予め定められた値p以上であると判定された場合には、ステップ106へと進む。ステップ106では、基準位置からのカム12の目標距離が零とされ、制御ルーチンが終了せしめられる。
【0037】
次に、図4を参照して、電子制御ユニット19に保存されている基準デューティ比を更新するための制御ルーチンについて説明する。まず、ステップ121において基準位置からのカム12の目標距離が零であるか否かが判定される。ステップ121において、基準位置からのカム12の目標距離が零であると判定された場合には制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップ121において、基準位置からのカム12の目標距離が零でないと判定された場合にはステップ122へと進み、基準位置からのカム12の実際の距離と上記目標距離との偏差が予め定められた値m以下であるか否かが判定される。ステップ122において上記偏差が予め定められた値mより大きいと判定された場合には制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップ122において上記偏差が予め定められた値m以下であると判定された場合には、ステップ123へと進む。ステップ123では、一定時間に亘るカム12の移動量が予め定められた値n以下であるか否かが判定される。一定時間に亘るカム12の移動量が予め定められた値nより大きいと判定された場合には制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップ123において、一定時間に亘るカム12の移動量が予め定められた値n以下であると判定された場合にはステップ124へと進む。ステップ124では、その時のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比として更新され、電子制御ユニット19に保存され、制御ルーチンが終了せしめられる。
【0038】
ところで、目標EGRガス量が零である場合には、内燃機関に対して高い出力が要求されている場合であることが多い。通常、EGRガス量が完全に零にならないと内燃機関の出力を上げることが困難であるため、迅速に内燃機関の出力を上げるためには目標EGRガス量が零にされたら実際のEGRガス量を迅速に零にする必要がある。すなわち、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零以外の値から零になった場合には、吸気弁11の開弁量を迅速に零にしなければならない。
【0039】
ところが、上記第一実施形態のようにEGR期間中における吸気弁11の開弁量が零になった時に、PID制御等の制御によって基準位置からのカム12の距離が所定値bに到達するようにOCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比が決定される場合、基準位置からのカム12の距離がリフト開始値aに到達するのは比較的遅い。特に、吸気弁11の開弁量が零になったときに、デューティ比が零である場合やそれに近い値である場合に比べると非常に遅くなってしまう。このようにEGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零に変更された時に実際の吸気弁11の開弁量を迅速に零にすることができないと、内燃機関の安定性の悪化や内燃機関を搭載した車両のドライバビリティの悪化を招いてしまう。
【0040】
これに対して、本発明の第二実施形態では、吸気弁11の目標開弁量が零に変更されたときには、基準位置からのカム12の距離が少なくともリフト開始値a以下の値、好ましくは零になるまで、カム12が基準位置に向かうようにOCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比から大きく異なる値、好ましくは零にされる。すなわち、吸気弁11の目標開弁量が零に変更されたときには、まずデューティ比が零に維持される。これにより、基準位置からのカム12の距離が迅速にリフト開始値a以下となり、よってEGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が迅速に零に到達する。そして、基準位置からのカム12の距離が零になると基準位置からのカム12の目標距離が上記所定値bとされ、その後、基準デューティ比の更新が行われる。
【0041】
このように、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が迅速に零に到達するようになることにより、目標EGRガス量が零にされた場合に迅速にEGRガス量を零にすることができ、内燃機関に対して高い出力が要求されたときにその高い出力要求に応答することができるようになる。
【0042】
次に、図5を参照して本発明の第二実施形態における基準デューティ比更新制御について説明する。図5は吸気弁11の目標開弁量が零以外の値から零に変更された場合の例を示す。なお、図5(A)は時間に対する基準位置からのカム12の距離を示すグラフであり、実線が実際の基準位置からのカム12の距離、破線が目標距離を示す。図5(B)は図5(A)と同一の時間軸に対するOCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比を示す。
【0043】
図5(A)および図5(B)において時刻t=0〜6のとき、内燃機関はEGRを行いながら運転されており、基準位置からのカム12の距離はリフト開始値aよりも大きい値に維持されている。このとき、OCV16のアクチュエータ20に対するデューティ比は基準デューティ比である。時刻t=6になった時に、EGRを中断するように目標EGR量が零とされる。これに伴って、EGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零となり、これと同時に基準位置からのカム12の目標距離が零とされ、デューティ比が零とされる。そしてディーティ比が零に維持され、基準位置からのカム12の距離が零に近づく。そして、時刻t=9において基準位置からのカム12の距離がリフト開始値aとなり、吸気弁11の開弁量が零となる。時刻t=10において基準位置からのカム12の距離が零に到達すると、基準位置からのカム12の目標距離が所定値bへと変更せしめられる。これに伴ってアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比よりも高い値となり、基準位置からのカム12の距離が増大していく。
【0044】
そして上述したようなPID制御等の制御によってアクチュエータ20に対するデューティ比が調整され、これによって基準位置からのカム12の距離が目標距離である所定値bへと近づく。時刻t=12において基準位置からのカム12の距離と目標距離との偏差が予め定められた値m以下となり、さらにこの後、時刻t=12〜16に亘ってカム12の移動量が予め定められた値n以下となっており、これにより時刻t=16において、この時のアクチュエータ20に対するデューティ比が基準デューティ比として更新され、電子制御ユニット19に保存される。この後、基準位置からのカム12の目標距離が零以外の値になるまで、または例えば所定時間が経過して再び基準デューティ比の更新を行うまで、アクチュエータ20に対するデューティ比は上記更新された基準デューティ比に維持される。
【0045】
次に、図6を参照して、図5に示した本発明の第二実施形態における基準位置からのカム12の目標距離を設定するための制御ルーチンについて説明する。ステップ141および142はそれぞれステップ101および102と同一であるため説明を省略する。
【0046】
ステップ142においてEGR期間中における吸気弁11の目標開弁量が零でないと判定された場合にはステップ143へと進む。ステップ143では、基準位置からのカム12の目標距離が零になってから基準位置からのカム12の実際の距離が零に到達したか否かを示す突当てフラグが零にリセットされる。次いで、ステップ144では吸気弁11の目標開弁量に基づいて図2に示したグラフと同様なマップから基準位置からのカム12の目標距離が算出され、制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップ142において吸気弁11の目標開弁量が零であると判定された場合にはステップ145へと進む。ステップ145では、内燃機関の油温が予め定められた値pよりも小さいか否かが判定され、内燃機関の油温が予め定められた値pよりも小さいと判定された場合にはステップ146へと進む。ステップ146では、突当てフラグが1であるか否かが判定され、突当てフラグが1であると判定された場合にはステップ147へと進む。ステップ147では基準位置からのカム12の目標距離が所定値bとされ、制御ルーチンが終了せしめられる。
【0047】
一方、ステップ145において内燃機関の油温が予め定められた値p以上であると判定された場合、またはステップ146において突当てフラグが1ではないと判定された場合にはステップ148へと進む。ステップ148では基準位置からのカム12の目標距離が零とされ、ステップ149へと進む。次いで、ステップ149において基準位置からのカム12の実際の距離が零であるか否かが判定され、基準位置からのカム12の距離が零でないと判定された場合には制御ルーチンが終了せしめられる。一方、ステップ149において基準位置からのカム12の距離が零であると判定された場合にはステップ150へと進む。ステップ150では突当てフラグが1にセットされ、制御ルーチンが終了せしめられる。
【0048】
次に、図1を参照して、カム駆動装置62における油圧によるカムシャフト61の軸線方向の移動について説明する。油圧シリンダ15内で摺動するピストン17は油圧シリンダ15を押出油圧室23と引込油圧室24とに分割する。さらに油圧シリンダ15には、押出側油圧室23に通じる開口25と引込み側油圧室24に通じる開口26とが設けられ、これら開口25、26を介して作動油が押出油圧室23および引込み側油圧室24に流入および流出する。押出側油圧室23に作動油が流入して引込み側油圧室24から作動油が流出するとカムシャフトは上記一方の方向21に摺動し、逆に押出側油圧室23から作動油が流出して引込み側油圧室24に作動油が流入するとカムシャフト13は上記一方の方向とは反対方向22に摺動する。
【0049】
一方、OCV16はスプール27を有するスプール弁であり、配管および開口25を介して押出側油圧室23に通じる油圧ポート28aと、配管および開口26を介して引込み側油圧室24に通じる油圧ポート28bと、機関出力軸に駆動される潤滑油ポンプ等の圧力油供給源29に接続された圧力供給ポート28cと、二つのドレーンポート28d、28eとを備える。OCV16では、スプール27が中立位置に位置するとスプール27が油圧ポート28a、28bを閉鎖する。スプール27が図1において中立位置よりも右に移動すると、圧力供給ポート28cと油圧ポート28aとが連通すると共にドレーンポート28eと油圧ポート28bとが連通することによって油圧シリンダ15の押出側油圧室23に作動油が流入すると共に引込み側油圧室24から作動油が流出するため、カムシャフト13が一方の方向21に移動する。一方、スプール27が図1に示したように中立位置よりも左に移動すると圧力供給ポート28cと油圧ポート28bとが連通すると共にドレーンポート28dと油圧ポート28aとが連通することによって油圧シリンダ15の押出側油圧室23から作動油が流出すると共に引込み側油圧室24に作動油が流入するため、カムシャフト13が上記一方の方向とは反対方向22に移動する。このとき、スプール27がその中立位置から左右に移動した距離が長ければ長いほど油圧シリンダ15の油圧室23、24に流入・流出する作動油の量が多くなるため、カムシャフト13の移動速度が速くなる。
【0050】
スプール27はアクチュエータ20によって駆動される。アクチュエータ20には電子制御ユニット19の駆動回路からの制御パルス信号が入力され、この制御パルス信号に応じてスプール27を移動させる。例えば、アクチュエータ20は電子制御ユニット19からの制御パルス信号がオンになるとスプール27を図1において右方向に移動させ、オフになるとスプール27を図1において左方向に移動させる。そして、電子制御ユニット19は、上記制御パルス信号のオン、オフデューティ比を変化させることによりスプール27の位置を制御し、油圧室23、24に供給する油量を制御する。例えば、アクチュエータ20に送信された制御パルス信号のデューティ比が50%であるときにはスプール27が移動しない場合、すなわち基準デューティ比が50%である場合、デューティ比を50%以上にすればスプール27は図1において右方向に移動し、逆にデューティ比を50%以下にすればスプール27は図1において左方向に移動する。また、この場合、デューティ比が50%から離れていればいるほど、スプール27の移動速度が速くなる。
【0051】
なお、上記実施形態において吸気弁に対するカムの位置を変更することによって吸気弁の開弁量のみを変更できるとしたが、開弁量だけでなく、開弁時期等、吸気弁の開弁特性に関する他のパラメータを変更できるようになっていてもよい。
【0052】
また、上記実施形態において本発明の動弁装置はEGR期間中において吸気弁を開弁させているが、それ以外の期間に吸気弁や排気弁を開弁させるようになっていてもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、吸気弁または排気弁の目標開弁量が零である場合、あるいは吸気弁または排気弁の実際の開弁量が零である場合にも基準デューティ比が更新されることにより、基準デューティ比が常に実際の基準デューティ比とほぼ同一な値に維持される。これにより、基準デューティ比が実際の基準デューティ比と異なった値になることで内燃機関の運転状態が不安定になってしまうことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動弁装置を示す図である。
【図2】基準位置からのカムの距離に対する吸気弁の開弁量を示したグラフである。
【図3】基準位置からのカムの目標距離を設定するための制御ルーチンのフローチャートである。
【図4】基準デューティ比を更新するための制御ルーチンのフローチャートである。
【図5】基準位置からのカムの距離とアクチュエータに対するデューティ比とのタイムチャートである。
【図6】図3と同様な制御ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10…動弁装置
11…吸気弁
12…カム
13…カムシャフト
14…カム駆動装置
15…油圧シリンダ
16…OCV
17…ピストン
18…位置センサ
19…電子制御ユニット
20…アクチュエータ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a valve train for an internal combustion engine.
[0002]
[Prior art]
As described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-254639, there is known a valve gear of an internal combustion engine that changes an opening amount of an intake valve according to a duty ratio transmitted to an actuator. . In such a valve operating device, when the duty ratio with respect to the actuator is the reference duty ratio, the opening amount of the intake valve is maintained at a constant opening amount without being changed, and the duty ratio is shifted from the reference duty ratio. Then, the opening amount of the intake valve is changed according to the deviation. Therefore, in the above-described valve gear, the target opening amount of the intake valve is determined according to the operating state of the internal combustion engine, and the duty ratio is changed based on the reference duty ratio to reduce the opening amount of the intake valve to the target opening amount. It is changed to the valve amount.
[0003]
In general, the actual reference duty ratio varies depending on parameters related to the actuator (for example, oil pressure and oil temperature). Therefore, in the valve train described in the above publication, the opening amount of the intake valve is substantially the same over a certain period. Is updated as a reference duty ratio. However, when the opening amount of the intake valve is zero, the opening amount of the intake valve is maintained at zero for a certain period even if the duty ratio for the actuator is different from the reference duty ratio. Usually, when the target valve opening amount is zero, the duty ratio is maintained at a value different from the reference duty ratio. Therefore, when the opening amount of the intake valve is zero, the reference duty ratio is not updated.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, during warm-up, the opening amount of the intake valve may be set to zero for a relatively long period of time. Therefore, in this case, the reference duty ratio is not updated for a relatively long time. If the actual reference duty ratio fluctuates during this time, the last updated reference duty ratio will be different from the actual reference duty ratio. When the target opening amount of the intake valve is changed, the reference duty ratio affects the changing speed until the actual opening amount of the intake valve reaches the changed target opening amount, and the internal combustion engine operates. The state becomes unstable. In order to avoid such a situation, it is necessary to update the reference duty ratio even when the opening amount of the intake valve is zero, and to always keep the reference duty ratio substantially equal to the actual reference duty ratio. is there.
[0005]
Therefore, an object of the present invention is to provide a valve operating device for an internal combustion engine that prevents the operation state of the internal combustion engine from becoming unstable due to the reference duty ratio being different from the actual reference duty ratio. To provide.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, there is provided a cam for opening an intake valve or an exhaust valve, and an actuator capable of moving the cam such that a distance of the cam from a reference position is changed. When the duty ratio for the actuator is set to the reference duty ratio, the actuator is fixed at a specific position without moving the cam. On the other hand, when the duty ratio for the actuator is shifted from the reference duty ratio, the actuator is set to the cam. When the cam is moved by the actuator and the distance of the cam from the reference position is equal to or less than a fixed value, the opening amount of the corresponding intake valve or exhaust valve is zero. On the other hand, when the distance of the cam from the reference position exceeds a certain value, the valve opening amount increases in accordance with the deviation from the certain value. In the valve operating device for an internal combustion engine, at least at the time of a cold start of the internal combustion engine, when a target opening amount of an intake valve or an exhaust valve is zero, a distance of a cam from the reference position is fixed to a predetermined value equal to or less than the predetermined value. The duty ratio is controlled so that the duty ratio is controlled, and the duty ratio at this time is updated as a reference duty ratio.
According to the valve gear of the first aspect, the reference duty ratio is updated even when the target valve opening amount is zero.
[0007]
According to a second aspect, in the first aspect, the duty ratio for the actuator is set to the reference duty ratio so that the cam moves to the reference position when the target opening amount of the intake valve or the exhaust valve becomes zero after the warm-up. Were kept at different values.
After the warm-up, there is little need to update the reference duty ratio because the actual change in the reference duty ratio is small. Therefore, in the valve gear of the second aspect, even if the actual opening amount of the intake valve or the exhaust valve becomes zero after the warm-up, the duty ratio for the actuator is not set to the reference duty ratio, and the cam is set to the reference duty ratio. The value is maintained at a value different from the reference duty ratio toward the position. By doing so, when the target opening amount of the intake valve or the exhaust valve becomes zero after warm-up, the cam is reliably maintained at the reference position, and the opening amount of the intake valve or the exhaust valve is maintained at zero. You.
[0008]
According to a third aspect, in the first or second aspect, when the duty ratio is changed so that the difference between the duty ratio and the reference duty ratio increases, the movement amount of the cam per unit time increases. When the target opening amount of the intake valve or the exhaust valve is changed to zero, the duty ratio with respect to the actuator is adjusted so that the cam moves toward the reference position until the distance of the cam from the reference position becomes at least the constant value or less. The value is made to differ greatly from the duty ratio.
According to the valve gear of the third aspect, when the target opening amount of the intake valve or the exhaust valve is changed to zero, the moving speed of the cam toward the reference position is increased, and the cam is quickly moved from the reference position. The cam moves to a position where the distance is equal to or less than a certain value. That is, the response time from when the target opening amount of the intake valve or the exhaust valve is changed to zero to when the actual opening amount of the intake valve or the exhaust valve becomes zero is reduced.
[0009]
According to a fourth aspect of the present invention, in any one of the first to third aspects, an intake valve is opened and closed to suck air or air-fuel mixture from a corresponding intake passage into each cylinder, and a corresponding intake passage is provided. An intake valve is opened and closed to discharge exhaust gas from each cylinder.
In the valve gear according to the fourth aspect of the invention, a part of the exhaust gas is discharged from each cylinder to the intake passage, and thereafter, the air or the air-fuel mixture (air and fuel) is sucked from the intake passage into each cylinder into the combustion chamber. The exhaust gas discharged into the intake passage at the same time is again sucked into the combustion chamber. This is called exhaust gas recirculation (EGR), which lowers the combustion temperature in the combustion chamber.
[0010]
In a fifth aspect based on any one of the first to fourth aspects, the reference duty ratio is changed after at least a deviation of the cam distance from the reference position from a predetermined value becomes equal to or less than a predetermined value. I updated it.
[0011]
In a sixth aspect, in the first to fifth aspects, the reference duty ratio is updated after at least the amount of movement of the cam has become equal to or less than a predetermined value for a predetermined time.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a valve train 10 for an internal combustion engine according to the present invention will be described with reference to the drawings. The valve gear 10 is a valve gear for lifting an intake valve of an internal combustion engine. However, the valve train 10 may be a valve train for lifting an exhaust valve of an internal combustion engine. Further, two valve trains 10 may be provided in the internal combustion engine to lift the intake valve and the exhaust valve of the internal combustion engine, respectively.
[0013]
Further, the valve gear 10 of the first embodiment supplies air or an air-fuel mixture (air and fuel) to each cylinder from an intake passage (intake port and intake pipe) corresponding to each cylinder (not shown) of the internal combustion engine. The intake valve 11 is opened / closed for intake, and the intake valve 11 is opened / closed for discharging exhaust gas from each cylinder to an intake passage corresponding to each cylinder. For example, in order to draw air or air-fuel mixture from a corresponding intake passage into a combustion chamber (not shown) of each cylinder, the intake valve 11 is not only opened during a partial period from the second half of the exhaust stroke to the first half of the compression stroke, but also In order to discharge exhaust gas from the combustion chamber of each cylinder to the corresponding intake passage, the intake valve is opened during a partial period (hereinafter, referred to as an EGR period) from the latter half of the expansion stroke to the first half of the exhaust stroke. In this manner, the intake valve 11 is opened and closed in order to discharge exhaust gas from the combustion chamber of each cylinder to the intake passage, and then the intake valve is opened to intake air or air-fuel mixture from the intake passage into the combustion chamber of each cylinder. By exhausting exhaust gas discharged into the intake passage by opening and closing the valve 11 together with air or air-fuel mixture into each cylinder, exhaust gas recirculation (hereinafter, referred to as EGR) can be performed.
[0014]
The amount of exhaust gas discharged from each cylinder to the intake passage (hereinafter, referred to as an EGR gas amount) varies depending on the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period. In the first embodiment, the EGR gas amount is proportional to the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period. Therefore, the EGR gas amount can be changed by adjusting the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period. Hereinafter, a case will be described in which the intake valve 11 is opened and closed to discharge exhaust gas from each cylinder to an intake passage corresponding to each cylinder.
[0015]
As shown in FIG. 1, the valve train 10 has a cam 12 for lifting an intake valve 11 of an internal combustion engine. Each cam 12 can lift one corresponding intake valve 11, so that the number of cams 12 is the same as the number of intake valves 11. The outer shapes of the cams 12 are substantially the same, and when the relative positional relationship of the cam 12 with respect to the intake valve 11 in the rotation axis direction of the cam 12 changes, the opening amount (valve opening period and valve opening period) of the corresponding intake valve 11 during the EGR period (Including the lift amount). These cams 12 are fixed to one camshaft 13 so that the rotation axis of the cam 12 is coaxial with the rotation axis of the camshaft 13. Since the cam 12 is thus fixed to the camshaft 13, when the camshaft 13 moves in the axial direction, the cam 12 also moves in the rotational axis direction, thereby changing the relative positional relationship of the cam 12 with respect to the intake valve 11. Then, the opening amount of the intake valve 11 is changed.
[0016]
Therefore, the opening amount of the intake valve 11 can be changed by moving the camshaft 13 in the axial direction. In other words, when the position of the cam 12 at one end within the movement range in which the cam 12 can move in the axial direction is set as the reference position, the distance of the cam 12 from this reference position changes, and the intake air is changed. The relative positional relationship of the cam 12 with respect to the valve 11 also changes, so that the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period changes. That is, the opening amount of the intake valve 11 is a function of the distance of the cam 12 from the reference position, and in the first embodiment, as shown in FIG. It is proportional to the distance of the cam 12. More specifically, while the distance of the cam 12 from the reference position is equal to or less than the lift start value (constant value) a, the opening amount of the corresponding intake valve 11 during the EGR period is zero, and the cam from the reference position is When the distance 12 becomes larger than the lift start value a, the valve opening amount increases in accordance with the deviation from the lift start value a. In the first embodiment, when the distance of the cam 12 from the reference position is larger than the lift start value a, the opening amount of the intake valve 11 increases in proportion to the deviation from the lift start value a. In the present embodiment, when the distance of the cam 12 from the reference position is equal to or less than the lift start value a, the cam 12 is not in contact with the intake valve 11 during the EGR period.
[0017]
A cam drive device 14 for moving the camshaft 13 in the axial direction is provided at one end of the camshaft 13. The cam driving device 14 includes a hydraulic cylinder 15 and an oil control valve (hereinafter, referred to as OCV) 16. As shown in FIG. 1, the hydraulic cylinder 15 accommodates a piston 17 attached to one end of the camshaft 13, and slides the piston 17 within the hydraulic cylinder 15 to move the camshaft 13 along its axis. Move in the direction. The position of the piston 17 in the hydraulic cylinder 15 is detected by a position sensor 18, and the output of the position sensor 18 is input to an electronic control unit (ECU) 19. Based on the output of the position sensor 19, the position of the cam shaft 13, that is, the distance of the cam 12 from the reference position is detected. On the other hand, the operation of the piston 17 in the hydraulic cylinder 15, that is, the movement of the camshaft 13 in the axial direction is controlled by the on / off duty ratio of the control pulse signal transmitted from the electronic control unit to the actuator 20 of the OCV 16 (described later). The duty ratio is controlled by changing the ratio of the signal ON time to the total of the ON time and the OFF time of the signal (hereinafter, referred to as the duty ratio).
[0018]
More specifically, when the duty ratio of the OCV 16 with respect to the actuator 20 is set to the reference duty ratio, the actuator 20 does not move the camshaft 13 in its axial direction, but maintains the camshaft 13 at the same position, so that the cam 12 moves in its axial direction. And the distance of the cam 12 from the reference position is kept constant. That is, when the duty ratio for the actuator 20 is set to the reference duty ratio, the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is maintained at a constant value. On the other hand, when the duty ratio of the OCV 16 with respect to the actuator 20 is shifted from the reference duty ratio, the actuator 20 moves the camshaft 13 in its axial direction, and thus the cam 12 moves in its axial direction, and the distance of the cam 12 from the reference position Is changed. That is, when the duty ratio for the actuator 20 is shifted from the reference duty ratio, the opening amount of the intake valve 11 is changed.
[0019]
In particular, if the duty ratio of the OCV 16 with respect to the actuator 20 is made larger than the reference duty ratio, the camshaft 13 moves in one direction 21 in the axial direction, so that the distance of the cam 12 from the reference position becomes large. The opening amount of the intake valve 11 in the middle increases. Conversely, if the duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 is made smaller than the reference duty ratio, the camshaft 13 moves in the axial direction in a direction 22 opposite to the one direction, and the distance of the cam 12 from the reference position Becomes smaller, so that the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period becomes smaller.
[0020]
Furthermore, if the duty ratio is changed so that the deviation between the duty ratio of the OCV 16 with respect to the actuator 20 and the reference duty ratio increases, the movement amount of the cam 12 per unit time increases. On the other hand, if the duty ratio is changed so that the deviation between the duty ratio of the OCV 16 with respect to the actuator 20 and the reference duty ratio is reduced, the amount of movement of the cam per unit time is reduced. That is, the moving amount of the cam 12 per unit time changes in proportion to the deviation between the duty ratio with respect to the actuator 20 and the reference duty ratio, so that the opening amount of the intake valve 11 per unit time increases in proportion to the deviation. The amount that changes also changes. Note that the movement amount of the cam 12 per unit time means the amount by which the distance of the cam from the reference position changes per unit time.
[0021]
In the internal combustion engine equipped with such a valve operating device 10, the optimal EGR gas amount for the operating state or the like is calculated as the target EGR gas amount from the operating state of the internal combustion engine, the state of the exhaust purification catalyst (not shown), and the like. You. Next, the opening amount of the intake valve 11 corresponding to the calculated target EGR gas amount is calculated as the target opening amount. When the target EGR gas amount is not zero, that is, when the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is not zero, a map similar to the graph shown in FIG. The distance of the cam 12 is calculated as a target distance. Then, by moving the cam 12 by the cam driving device 14 so that the distance of the cam 12 from the reference position becomes the target distance, the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is always the optimal opening amount. Therefore, the EGR gas amount is always set to the optimum amount.
[0022]
In the first embodiment, the value for shifting the duty ratio for the actuator 20 from the reference duty ratio in order to move the cam 12 by the cam driving device 14 so that the distance of the cam 12 from the reference position becomes the target distance is determined by the electronic control unit. In step 19, it is calculated on the basis of a value relating to the deviation between the cam distance from the actual reference position and the target distance (deviation itself, differential value of deviation, integral value of deviation, etc.). More specifically, the duty ratio is calculated by a calculation method similar to the calculation method in PID control, and a proportional term obtained by multiplying a deviation between the actual cam distance from the reference position and the target distance by a correction coefficient, This is a value obtained by adding a differential term obtained by multiplying the difference between the deviations by a correction coefficient and a reference duty ratio. The correction coefficient is calculated by the same calculation method as the correction coefficient in the PID control.
[0023]
Further, in such a valve operating device 10, the reference duty ratio is not always a constant value, but fluctuates depending on an oil temperature, a hydraulic pressure, and the like of hydraulic oil used in the cam driving device 14 as described later. In particular, when the internal combustion engine is warmed up, the oil temperature of the working oil changes greatly, and therefore the reference duty ratio fluctuates greatly during the warming up. Therefore, the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 must be updated so as to always have the same value as the actual reference duty ratio. For this reason, if the duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 is different from the reference duty ratio when the opening amount of the intake valve 11 is maintained at a target opening amount other than zero during the EGR period, Is updated as the reference duty ratio and stored in the electronic control unit 19. Thus, when the target opening amount of the intake valve 11 is a value other than zero, the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 is always kept the same as the actual reference duty ratio.
[0024]
On the other hand, when the target EGR gas amount is zero, that is, when the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero, conventionally, the target distance of the cam 12 from the reference position has been zero. More specifically, when the target opening amount of the intake valve 11 becomes zero, the duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 is set to a value much smaller than the reference duty ratio, particularly to zero. Then, even if the distance of the cam 12 from the reference position reached zero, which is the target distance, the duty ratio for the actuator 20 was maintained at a value much smaller than the reference duty ratio, particularly, zero. As described above, when the target opening amount of the intake valve 11 is zero, the duty ratio is maintained at a small value, and the cam shaft 13 is moved by the actuator 20 so that the cam 12 does not move from the reference position. By pressing in the opposite direction 22, the actual opening amount of the intake valve 11 is prevented from becoming a value other than zero even though the target opening amount of the intake valve 11 is zero.
[0025]
However, if the duty ratio for the actuator 20 is maintained at zero when the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero, the reference duty ratio cannot be updated during this period. In particular, during a warm-up period in which the reference duty ratio fluctuates most due to a change in the oil temperature of the hydraulic oil, the target EGR gas amount often becomes zero for a relatively long period of time. The target opening amount of the intake valve 11 becomes zero over the period. In such a case, the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 cannot be updated even though the actual reference duty ratio fluctuates. A deviation occurs between the reference duty ratio and the actual reference duty ratio.
[0026]
If the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 deviates from the actual reference duty ratio when the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero, the target opening of the intake valve 11 is reduced. When the valve amount is changed from zero to a value other than zero, the changing speed until the opening amount of the intake valve 11 reaches the changed target opening amount becomes slow, and the opening amount of the intake valve 11 is reduced. However, there is a problem that a period in which is too large or a period in which the valve opening amount is too small occurs. If the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period becomes too large, the internal combustion engine becomes unstable, and in some cases, the internal combustion engine stops. Conversely, if the opening amount of the intake valve 11 becomes too small, the temperature of the combustion chamber becomes high, and the exhaust emission and fuel consumption deteriorate.
[0027]
On the other hand, in the valve train 10 of the first embodiment of the present invention, at least when the target valve opening amount of the intake valve 11 is zero at least during warm-up of the internal combustion engine (at the time of cold start), the valve is shifted from the reference position. The target distance of the cam is set to a predetermined value b equal to or less than the lift start value a. More specifically, the predetermined value b is a value between zero and the lift start value a. As shown in FIG. 2, the opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero regardless of the distance of the cam 12 from the reference position to any value between zero and the lift start value a. When the distance of the cam 12 from the position reaches the predetermined value b, the opening amount of the intake valve 11 becomes zero. Therefore, the duty ratio is controlled so that the distance of the cam 12 from the reference position becomes a predetermined value b, which is the target distance, and the duty ratio when the distance of the cam 12 from the reference position is maintained at the predetermined value b becomes If the value is different from the reference duty ratio stored in the control unit 19, the duty ratio at this time is updated as the reference duty ratio and stored in the electronic control unit 19.
[0028]
As described above, the reference duty ratio is updated when the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero or when the opening amount of the intake valve 11 is zero. In this case, the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 is prevented from greatly differing from the actual reference duty ratio. Thus, when the target opening amount of the intake valve 11 is changed from zero to a value other than zero, the change until the opening amount of the intake valve 11 reaches the changed target opening amount during the EGR period. In addition to preventing the speed from decreasing, the opening amount of the intake valve 11 becomes too large and the internal combustion engine becomes unstable, and the opening amount of the intake valve 11 becomes too small, so that the exhaust emission and Fuel economy is prevented from deteriorating.
[0029]
By the way, the reference duty ratio fluctuates greatly during warm-up, but does not fluctuate so much after warm-up. Also, after warm-up, the target EGR gas amount rarely becomes zero for a relatively long period of time, so that the target valve opening amount of the intake valve 11 during the EGR period becomes zero for a relatively long period of time. There are few things. Therefore, after the warm-up, if the reference duty ratio is updated when the target opening amount of the intake valve 11 is not zero, the reference duty ratio is updated if the target opening amount of the intake valve 11 is zero. Even if it is not, the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 is maintained at substantially the same value as the actual reference duty ratio. In an extreme case, after the warm-up, even if the reference duty ratio is hardly updated, the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 hardly deviates from the actual reference duty ratio.
[0030]
Further, when the EGR is performed by opening the intake valve 11 to discharge the exhaust gas to the intake passage as in the first embodiment, when the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero, the actual If the opening amount of the intake valve 11 becomes a value other than zero, the combustion state in the combustion chamber of the internal combustion engine deteriorates, and the operation state of the internal combustion engine becomes unstable. Therefore, when the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero, it is necessary to surely maintain the actual opening amount of the intake valve 11 at zero.
[0031]
Therefore, in the first embodiment of the present invention, when the target valve opening amount of the intake valve 11 becomes zero after warm-up, the duty ratio is significantly different from the reference duty ratio so that the cam 12 moves to the reference position. Value. More specifically, after the oil temperature of the internal combustion engine has become equal to or higher than the predetermined temperature p, or after the water temperature of the internal combustion engine has become equal to or higher than the predetermined temperature q, the target valve opening amount of the intake valve 11 has become zero. At this time, the duty ratio for the actuator 20 is set to a value much smaller than the reference duty ratio, for example, zero. By doing so, when the target opening amount of the intake valve 11 is changed to zero after warm-up, the cam 12 quickly moves toward the reference position, so that the opening amount of the intake valve 11 is quickly increased. Is changed to zero. Further, even after the opening amount of the intake valve 11 is reduced to zero, the duty ratio for the actuator 20 is maintained at a value much smaller than the reference duty ratio, so that the cam 20 does not move from the reference position. Accordingly, the camshaft 13 is pressed in the direction 22 opposite to the one direction. As a result, when the target opening amount of the intake valve 11 becomes zero after the warm-up, the actual opening amount of the intake valve 11 is reliably set to zero, and is prevented from becoming a value other than zero. Is done.
[0032]
Next, the timing for updating the reference duty ratio when the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is zero will be described. In the first embodiment of the present invention, the following two can be considered as the timing for updating the reference duty ratio. At the first update timing, after the target distance of the cam 12 from the reference position is set to the predetermined value b, the deviation between the distance of the cam 12 from the reference position and the predetermined value b is set to a predetermined value m or less. Thereafter, the duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 at that time is updated as the reference duty ratio. In this case, the predetermined value m is zero or a value close to zero. For example, when the distance of the cam 12 from the reference position asymptotically approaches the target distance, when the reference duty ratio is updated at the first update timing, the deviation between the distance of the cam 12 from the reference position and the predetermined value b is determined in advance. Since the reference duty ratio can be updated immediately after the value becomes equal to or less than the predetermined value m, the reference duty ratio can be updated quickly. That is, it does not take much time to update the reference duty ratio.
[0033]
At the second update timing, after the target distance of the cam 12 from the reference position is set to the predetermined value, the moving amount of the cam 12 becomes equal to or less than the predetermined value n for a certain period of time, The duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 is updated as the reference duty ratio. In this case, the predetermined value is zero or a value close to zero. For example, in the case where the distance of the cam 12 from the reference position approaches the target distance while overshooting, if the reference duty ratio is updated at the first update timing, the distance of the cam 12 from the reference position converges to the target distance. However, even if the target distance is simply changed beyond the target distance, the reference duty ratio is updated. Therefore, when the reference duty ratio is updated at the first update timing, a duty ratio other than the actual reference duty ratio may be stored in the electronic control unit 19 as the reference duty ratio. Even in such a case, if the reference duty ratio is updated at the second update timing, the reference duty ratio is updated when the cam 12 is hardly moved for a certain period of time. The duty ratio can be updated.
[0034]
Alternatively, the reference duty ratio may be updated at a timing obtained by combining the two update timings. That is, after the target distance of the cam 12 from the reference position is set to the predetermined value b, the deviation of the distance of the cam 12 from the reference position from the predetermined value b becomes equal to or less than the predetermined value m. After the amount of movement of the actuator 12 becomes equal to or less than the predetermined value n for a predetermined time, the duty ratio for the actuator 20 at that time is updated as the reference duty ratio. By updating the reference duty ratio in this manner, the duty ratio stored in the electronic control unit 19 can be set to the same value as the actual reference duty ratio with higher accuracy.
[0035]
Next, a control routine for setting the target distance of the cam 12 from the reference position in the first embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. First, in step 101, the target opening amount of the intake valve 12 during the EGR period is calculated from the target EGR gas amount at that time. Next, at step 102, it is determined whether or not the target opening amount of the intake valve 11 calculated at step 101 is zero. If it is determined in step 102 that the target opening amount of the intake valve 11 is not zero, the process proceeds to step 103. In step 103, the target distance of the cam 12 from the reference position is calculated from a map similar to the graph of FIG. 2 based on the target opening amount of the intake valve 11, and the control routine ends.
[0036]
On the other hand, if it is determined in step 102 that the target opening amount of the intake valve 11 is zero, the process proceeds to step 104. In step 104, it is determined whether or not the oil temperature of the internal combustion engine is lower than a predetermined value p. If it is determined that the oil temperature of the internal combustion engine is lower than the predetermined value p, the process proceeds to step 105. And proceed. In step 105, the target distance of the cam 12 from the reference position is set to the predetermined value b, and the control routine ends. On the other hand, if it is determined in step 105 that the oil temperature of the internal combustion engine is equal to or higher than the predetermined value p, the process proceeds to step 106. In step 106, the target distance of the cam 12 from the reference position is set to zero, and the control routine ends.
[0037]
Next, a control routine for updating the reference duty ratio stored in the electronic control unit 19 will be described with reference to FIG. First, in step 121, it is determined whether the target distance of the cam 12 from the reference position is zero. If it is determined in step 121 that the target distance of the cam 12 from the reference position is zero, the control routine ends. On the other hand, if it is determined in step 121 that the target distance of the cam 12 from the reference position is not zero, the process proceeds to step 122, and the deviation between the actual distance of the cam 12 from the reference position and the target distance is determined in advance. It is determined whether the value is equal to or less than a predetermined value m. If it is determined in step 122 that the deviation is larger than the predetermined value m, the control routine ends. On the other hand, if it is determined in step 122 that the deviation is equal to or smaller than the predetermined value m, the process proceeds to step 123. In step 123, it is determined whether or not the amount of movement of the cam 12 over a certain period of time is equal to or less than a predetermined value n. When it is determined that the moving amount of the cam 12 over a certain period of time is larger than a predetermined value n, the control routine is ended. On the other hand, if it is determined in step 123 that the moving amount of the cam 12 for a certain period of time is equal to or smaller than the predetermined value n, the process proceeds to step 124. In step 124, the duty ratio for the actuator 20 at that time is updated as a reference duty ratio, stored in the electronic control unit 19, and the control routine is terminated.
[0038]
By the way, when the target EGR gas amount is zero, it is often the case that a high output is required for the internal combustion engine. Usually, it is difficult to increase the output of the internal combustion engine unless the EGR gas amount becomes completely zero. Therefore, in order to quickly increase the output of the internal combustion engine, if the target EGR gas amount is reduced to zero, the actual EGR gas amount is reduced. Needs to be quickly reduced to zero. That is, when the target opening amount of the intake valve 11 changes from a value other than zero to zero during the EGR period, the opening amount of the intake valve 11 must be quickly reduced to zero.
[0039]
However, when the opening amount of the intake valve 11 becomes zero during the EGR period as in the first embodiment, the distance of the cam 12 from the reference position reaches the predetermined value b by control such as PID control. When the duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 is determined, the distance of the cam 12 from the reference position to the lift start value a is relatively slow. In particular, when the opening amount of the intake valve 11 becomes zero, it becomes much slower than when the duty ratio is zero or a value close thereto. As described above, if the actual opening amount of the intake valve 11 cannot be quickly reduced to zero when the target opening amount of the intake valve 11 is changed to zero during the EGR period, deterioration of the stability of the internal combustion engine may occur. The drivability of the vehicle equipped with the internal combustion engine is deteriorated.
[0040]
In contrast, in the second embodiment of the present invention, when the target opening amount of the intake valve 11 is changed to zero, the distance of the cam 12 from the reference position is at least a value equal to or less than the lift start value a, preferably Until it becomes zero, the duty ratio of the OCV 16 with respect to the actuator 20 is set to a value greatly different from the reference duty ratio, preferably zero, so that the cam 12 moves toward the reference position. That is, when the target valve opening amount of the intake valve 11 is changed to zero, first, the duty ratio is maintained at zero. As a result, the distance of the cam 12 from the reference position quickly becomes equal to or less than the lift start value a, and the target valve opening amount of the intake valve 11 during the EGR period quickly reaches zero. When the distance of the cam 12 from the reference position becomes zero, the target distance of the cam 12 from the reference position is set to the predetermined value b, and thereafter, the reference duty ratio is updated.
[0041]
As described above, the target valve opening amount of the intake valve 11 quickly reaches zero during the EGR period, so that when the target EGR gas amount is reduced to zero, the EGR gas amount is quickly reduced to zero. Thus, when a high output is required for the internal combustion engine, it is possible to respond to the high output request.
[0042]
Next, the reference duty ratio update control according to the second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 5 shows an example in which the target opening amount of the intake valve 11 is changed from a value other than zero to zero. FIG. 5A is a graph showing the distance of the cam 12 from the reference position with respect to time. The solid line shows the distance of the cam 12 from the actual reference position, and the broken line shows the target distance. FIG. 5B shows the duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 on the same time axis as FIG.
[0043]
5A and 5B, at time t = 0 to 6, the internal combustion engine is operating while performing EGR, and the distance of the cam 12 from the reference position is larger than the lift start value a. Has been maintained. At this time, the duty ratio of the OCV 16 to the actuator 20 is the reference duty ratio. At time t = 6, the target EGR amount is set to zero so that EGR is interrupted. Accordingly, the target valve opening amount of the intake valve 11 during the EGR period becomes zero, and at the same time, the target distance of the cam 12 from the reference position becomes zero, and the duty ratio becomes zero. Then, the duty ratio is maintained at zero, and the distance of the cam 12 from the reference position approaches zero. Then, at time t = 9, the distance of the cam 12 from the reference position becomes the lift start value a, and the opening amount of the intake valve 11 becomes zero. When the distance of the cam 12 from the reference position reaches zero at time t = 10, the target distance of the cam 12 from the reference position is changed to the predetermined value b. Accordingly, the duty ratio for the actuator 20 becomes higher than the reference duty ratio, and the distance of the cam 12 from the reference position increases.
[0044]
Then, the duty ratio with respect to the actuator 20 is adjusted by the control such as the PID control described above, whereby the distance of the cam 12 from the reference position approaches the predetermined value b which is the target distance. At time t = 12, the deviation between the distance of the cam 12 from the reference position and the target distance becomes equal to or less than a predetermined value m, and thereafter, the movement amount of the cam 12 is predetermined over the time t = 12-16. Thus, at time t = 16, the duty ratio for the actuator 20 at this time is updated as a reference duty ratio and stored in the electronic control unit 19. Thereafter, the duty ratio for the actuator 20 is maintained until the target distance of the cam 12 from the reference position becomes a value other than zero or until the reference duty ratio is updated again after a predetermined time has elapsed. The duty ratio is maintained.
[0045]
Next, a control routine for setting the target distance of the cam 12 from the reference position in the second embodiment of the present invention shown in FIG. 5 will be described with reference to FIG. Steps 141 and 142 are the same as steps 101 and 102, respectively, and will not be described.
[0046]
If it is determined in step 142 that the target opening amount of the intake valve 11 during the EGR period is not zero, the process proceeds to step 143. In step 143, the butting flag indicating whether or not the actual distance of the cam 12 from the reference position has reached zero since the target distance of the cam 12 from the reference position has become zero is reset to zero. Next, at step 144, the target distance of the cam 12 from the reference position is calculated from a map similar to the graph shown in FIG. 2 based on the target opening amount of the intake valve 11, and the control routine is terminated. On the other hand, if it is determined in step 142 that the target opening amount of the intake valve 11 is zero, the process proceeds to step 145. In step 145, it is determined whether or not the oil temperature of the internal combustion engine is lower than a predetermined value p. If it is determined that the oil temperature of the internal combustion engine is lower than the predetermined value p, step 146 is performed. Proceed to. At step 146, it is determined whether or not the butting flag is 1, and if it is determined that the butting flag is 1, the process proceeds to step 147. In step 147, the target distance of the cam 12 from the reference position is set to the predetermined value b, and the control routine ends.
[0047]
On the other hand, if it is determined in step 145 that the oil temperature of the internal combustion engine is equal to or higher than the predetermined value p, or if it is determined in step 146 that the butting flag is not 1, the process proceeds to step 148. At step 148, the target distance of the cam 12 from the reference position is set to zero, and the routine proceeds to step 149. Next, at step 149, it is determined whether or not the actual distance of the cam 12 from the reference position is zero. If it is determined that the distance of the cam 12 from the reference position is not zero, the control routine is terminated. . On the other hand, if it is determined in step 149 that the distance of the cam 12 from the reference position is zero, the process proceeds to step 150. In step 150, the butting flag is set to 1, and the control routine is terminated.
[0048]
Next, the movement of the camshaft 61 in the axial direction by hydraulic pressure in the cam drive device 62 will be described with reference to FIG. The piston 17 that slides in the hydraulic cylinder 15 divides the hydraulic cylinder 15 into an extruding hydraulic chamber 23 and a retracting hydraulic chamber 24. Further, the hydraulic cylinder 15 is provided with an opening 25 communicating with the extrusion-side hydraulic chamber 23 and an opening 26 communicating with the retracting-side hydraulic chamber 24. It flows into and out of the chamber 24. When hydraulic oil flows into the extrusion hydraulic chamber 23 and hydraulic oil flows out of the hydraulic hydraulic chamber 24, the cam shaft slides in the one direction 21, and the hydraulic oil flows out of the hydraulic hydraulic chamber 23. When hydraulic oil flows into the retraction hydraulic chamber 24, the camshaft 13 slides in the direction 22 opposite to the one direction.
[0049]
On the other hand, the OCV 16 is a spool valve having a spool 27. The OCV 16 has a hydraulic port 28 a communicating with the extrusion-side hydraulic chamber 23 via a pipe and an opening 25, and a hydraulic port 28 b communicating with the drawing-side hydraulic chamber 24 via a pipe and an opening 26. A pressure supply port 28c connected to a pressure oil supply source 29 such as a lubricating oil pump driven by an engine output shaft, and two drain ports 28d and 28e. In the OCV 16, when the spool 27 is located at the neutral position, the spool 27 closes the hydraulic ports 28a and 28b. When the spool 27 moves to the right of the neutral position in FIG. 1, the pressure supply port 28c and the hydraulic port 28a communicate with each other, and the drain port 28e and the hydraulic port 28b communicate with each other. The camshaft 13 moves in one direction 21 because the hydraulic oil flows into the hydraulic chamber 24 and the hydraulic oil flows out from the hydraulic side chamber 24. On the other hand, when the spool 27 moves to the left from the neutral position as shown in FIG. 1, the pressure supply port 28c and the hydraulic port 28b communicate with each other, and the drain port 28d and the hydraulic port 28a communicate with each other. Since the hydraulic oil flows out from the extrusion-side hydraulic chamber 23 and the hydraulic oil flows into the drawing-in hydraulic chamber 24, the camshaft 13 moves in the direction 22 opposite to the one direction. At this time, the longer the distance the spool 27 has moved left and right from its neutral position, the greater the amount of hydraulic oil flowing into and out of the hydraulic chambers 23, 24 of the hydraulic cylinder 15, so that the moving speed of the camshaft 13 decreases. Be faster.
[0050]
The spool 27 is driven by the actuator 20. A control pulse signal from a drive circuit of the electronic control unit 19 is input to the actuator 20, and the spool 27 is moved according to the control pulse signal. For example, the actuator 20 moves the spool 27 rightward in FIG. 1 when the control pulse signal from the electronic control unit 19 is turned on, and moves the spool 27 leftward in FIG. 1 when the control pulse signal is turned off. The electronic control unit 19 controls the position of the spool 27 by changing the on / off duty ratio of the control pulse signal, and controls the amount of oil supplied to the hydraulic chambers 23 and 24. For example, when the duty ratio of the control pulse signal transmitted to the actuator 20 is 50%, the spool 27 does not move, that is, when the reference duty ratio is 50%, if the duty ratio is set to 50% or more, the spool 27 becomes 1, the spool 27 moves leftward in FIG. 1 if the duty ratio is reduced to 50% or less. In this case, the moving speed of the spool 27 increases as the duty ratio increases from 50%.
[0051]
In the above-described embodiment, only the opening amount of the intake valve can be changed by changing the position of the cam with respect to the intake valve. However, not only the opening amount but also the opening characteristics of the intake valve, such as the valve opening timing. Other parameters may be changed.
[0052]
Further, in the above embodiment, the valve train of the present invention opens the intake valve during the EGR period. However, the intake valve and the exhaust valve may be opened during other periods.
[0053]
【The invention's effect】
According to the present invention, the reference duty ratio is updated even when the target opening amount of the intake valve or the exhaust valve is zero, or when the actual opening amount of the intake valve or the exhaust valve is zero. , The reference duty ratio is always maintained at substantially the same value as the actual reference duty ratio. This prevents the operation state of the internal combustion engine from becoming unstable due to the reference duty ratio being different from the actual reference duty ratio.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a valve train of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing an opening amount of an intake valve with respect to a distance of a cam from a reference position.
FIG. 3 is a flowchart of a control routine for setting a target distance of a cam from a reference position.
FIG. 4 is a flowchart of a control routine for updating a reference duty ratio.
FIG. 5 is a time chart of a cam distance from a reference position and a duty ratio with respect to an actuator.
FIG. 6 is a flowchart of a control routine similar to FIG.
[Explanation of symbols]
10 ... Valve gear
11 ... intake valve
12 ... Cam
13 ... Camshaft
14 ... Cam drive
15 ... Hydraulic cylinder
16 ... OCV
17 ... Piston
18 Position sensor
19 ... Electronic control unit
20 ... actuator