JP2004028342A - Thrust roller bearing - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明に係るスラストころ軸受(ニードル軸受を含む。)は、自動車のトランスミッションやカークーラ用コンプレッサの回転部分に装着してスラスト荷重を支承するのに利用する。
【0002】
【従来の技術】
トランスミッションやカークーラ用コンプレッサの回転部分にはスラストころ軸受を装着して、回転軸等に加わるスラスト荷重を支承する様にしている。図9は、この様な回転部分に使用されるスラストころ軸受の1例を示している。このスラストころ軸受1は、放射方向に配列された複数のころ2と、このころ2を保持する保持器3と、上記複数のころ2を上下(上下は図面による。使用状態での上下位置を表すものではない。本明細書全体で同じ。)両側から挟持する1対のレース4a、4bとから成る。上記保持器3は、それぞれが断面コ字形で全体を円輪状に造られた金属板を最中状に組み合わせて成り、上記ころ2と同数のポケット5を有する。
【0003】
又、上記各レース4a、4bは、それぞれが十分な硬度を有する金属板により円輪状に造られている。一般的に内輪と呼ばれる一方(図9の上方)のレース4aの内周縁、並びに一般的に外輪と呼ばれる他方(図9の下方)のレース4b外周縁には、それぞれ短円筒状の折り立て壁6a、6bを形成している。そして、このうちの折り立て壁6aの先端部複数個所は直径方向外方に、折り立て壁6bの先端部複数個所は直径方向内方に、それぞれ折り曲げる事で係止部7a、7bとしている。そして、これら各係止部7a、7bと上記保持器3の内周縁或は外周縁とを互いに係合させて、上記スラストころ軸受1の構成部品同士を互いに不離に結合している。
【0004】
上述の様に構成されるスラストころ軸受1は、例えば図9に示す様に、上記外輪と呼ばれるレース4bの外周縁に形成した折り立て壁6bを、ケーシング8に形成した円形凹部である保持部9に内嵌した状態で、スラスト荷重が発生する回転部分に装着する。この状態で上記レース4bの下面は上記保持部9の奥面9aに当接し、別のレース4aの上面は相手部材10の端面10aに当接する。この結果、この相手部材10がケーシング8に対し回転自在に支持されると共に、これら両部材10、8同士の間に作用するスラスト荷重が支承される。この様な回転支持装置の運転時に、上記スラストころ軸受1内部のころ2転動部には、潤滑油を流通させる。この潤滑油は、レース4aの外周縁と折り立て壁6bの先端縁との間の隙間11a、及びレース4bの内周縁と折り立て壁6aの先端縁との間の隙間11bを通過しつつ、上記スラストころ軸受1の直径方向に流れる。
【0005】
この様なスラストころ軸受1は、図9に示す様に正規の方向に組み付ければ特に問題を生じないが、図10に示す様に逆方向に組み付けた場合には、このスラストころ軸受1内に十分量の潤滑油を送り込めなくなる。又、レース4a又は4bとケーシング8又は相手部材10とが滑り、摩耗、焼付き等が発生する。この様な不都合を解消する為に従来から、ケーシングの保持部にスラストころ軸受を逆方向に組み付けるのを防止する為の構造が、種々提案され、一部は実際に使用されている。
【0006】
先ず、図11〜12は、従来から知られたスラストころ軸受の誤組み付け防止構造の第1例として、実開平1−67328号公報に記載された構造を示している。この第1例の構造の場合には、保持部9の直径L0 に比べて、レース4bの外周縁部に形成した折り立て壁6bの外径L1 を僅かに小さく、レース4aの外径L2 を十分に大きく(L1 <L0 <L2 )している。従って、図11に示す様に、スラストころ軸受1aが正規の向きであれば、上記折り立て壁6bを上記保持部9に嵌合できるが、図12に示す様にスラストころ軸受1aの向きが不正の場合には、上記折り立て壁6bを上記保持部9に嵌合できない。この結果、スラストころ軸受1aを保持部9に、間違った方向で組み付ける事がなくなる。
【0007】
次に、図13〜17は、従来から知られた誤組み付け防止構造の第2〜4例として、実開平1−87332号公報に記載された構造を示している。先ず、図13〜14に示した第2例の構造の場合には、外輪と呼ばれるレース4bの外周縁部に形成した折り立て壁6bの外周面に保持環12を、不離に装着している。この保持環12の上縁部は直径方向内方に折り曲げる事で折り曲げ縁13とし、この折り曲げ縁13の内径dを保持器3の外径Dよりも小さく(d<D)して、ころ2、2を保持した保持器3が上記レース4bの内側から抜け出さない様にしている。
【0008】
上述の様なスラストころ軸受1bを構成するケーシング8の保持部9の内径Rは、後述する弾性片14を除いた保持環12の外径rよりも僅かに大きく(R>r)している。従って、この保持環12をその外周に装着したスラストころ軸受1bは、上記保持部9内にがたつきなく嵌合自在である。弾性を有する薄板材により、上記レース4bよりも薄肉に造られた保持環12の外周面の複数個所には、上方が開口した倒立コ字形の切目15が形成されている。そして、この切目15によって三方を囲まれた矩形の部分を、下辺部分を中心として少し直径方向外方に曲げ起す事により、上方に向かう程直径方向外方に向かう様に一方向にのみ傾斜した弾性片14としている。この弾性片14の先端部が保持環12の外周面から突出する量Hは、上記保持部9の内径Rと保持環12の外径rとの差に基づいて保持環12の外周面と保持部9の内周面との間に形成される隙間の幅よりも大きく(H>(R−r)/2)している。従って、弾性片14がその突出量Hを小さくする方向に弾性的に変形しない限り、保持環12を外周面に装着したスラストころ軸受を保持部9に内嵌できない。
【0009】
この様に構成される第2例のスラストころ軸受1bの場合、ケーシング8に設けた保持部9への装着時に、このスラストころ軸受1bの表裏方向を正しく規制してから装着作業を行なわない限り、このスラストころ軸受1bを保持部9に押し込む装着作業を行なえない。即ち、スラストころ軸受1bを、図13に示す様に、保持部9に対して正しい方向に対向させた状態で装着作業を行えば、保持環12の外周面に形成した弾性片14が弾性変形しつつ保持部9の内側に進入する。この為、自由状態に於ける弾性片14の突出量Hに拘らず、外周に保持環12を装着した軸受を、保持部9に嵌合する事ができる。これに対して、スラストころ軸受1bを保持部9に対して逆方向から嵌合させようとした場合には、保持環12の外周面から突出した弾性片14の先端縁が上記保持部9の開口端縁部と衝合し、それ以上の軸受の下降を阻止する。この為、軸受外周面の保持環12と保持部9とが互いに嵌合する事がなく、スラストころ軸受1bを、保持部9に対して逆方向に装着できない。
【0010】
次に、図15〜16に示した第3例の場合、ケーシング8aの一部に短円柱状の凸部を形成し、この凸部を、スラストころ軸受1cを嵌合させる為の保持部16としている。そして、内輪と呼ばれるレース4aの内周縁に形成した折り立て壁6aの内周面に保持環12aを装着し、この保持環12aの上縁部を直径方向外方に折り曲げて、折り曲げ縁13aとしている。この折り曲げ縁13aの外径は保持器3の内径よりも大きくして、保持器3とレース4aとの分離を防止している。上記保持環12aの内径は上記保持部16の外径よりも僅かに大きくしている。又、保持環12aの内周面には、先端縁に向かうに従って直径方向内方に向かう方向に傾斜した弾性片14aを形成している。この様な第3例の構造の場合には、スラストころ軸受1cが正規の方向を向いていない限り、保持環12aを保持部16に外嵌する事ができない。従って、上記スラストころ軸受1cをケーシング8に対して逆方向に組み付ける事がない。
【0011】
更に、図17に示した第4例の場合、ころ2、2の両側にレース4a、4bを設けて、スラストころ軸受1dを構成している。この様にころ2、2の両側にレース4a、4bを設ける場合、両方のレース4a、4bに保持環12、12aを設けて、これら両保持環12、12aにより、保持器3とレース4a、4bとの分離を防止する。又、少なくとも一方(図示の例では両方)の保持環12、12aに逆組み付け防止用の弾性片14、14aを形成する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の様に構成される従来のスラストころ軸受に於いては、次に述べる様な不都合を生じる。先ず、図11〜12に示した第1例の場合には、装着部位が限定され、保持部9の深さによってはスペーサ等の別部品を使用しないと装着できない場合がある。即ち、図18に示す様に上記保持部9が深いと、レース4bが保持部9の奥面9aに当接する以前に、別のレース4aの外周寄り部分が上記保持部9の周囲部分に当接してしまう。この結果、上記レース4bと奥面9aとの間に隙間が形成され、スラストころ軸受1aによる回転支持を行えない。
【0013】
又、図13〜17に示した第2〜4例の場合には、上述の様な不都合がない代わりに、部品点数の増大により製造コストが嵩むといった問題があった。即ち、第2〜4例の構造の場合には、何れも保持環12、12aが必要になり、その分だけ製造コストが嵩んでしまう。
【0014】
本発明のスラストころ軸受は、以上の様な不都合を何れも解消すべく発明したものである。
【0015】
【問題を解決するための手段】
本発明のスラストころ軸受は、前述した従来のスラストころ軸受と同様に、放射方向に配列された複数のころを保持する保持器と、この保持器に対向して設けられ、上記複数のころを当接させる少なくとも1枚のレースと、このレースの周面に形成された円筒形の折り立て壁とを備えている。そして、この折り立て壁の端縁部と上記保持器の周縁部との係合に基づき上記レースと保持器との分離を防止し、上記折り立て壁をケーシングの保持部に嵌合する事でこのケーシングに装着される。
【0016】
特に、本発明のスラストころ軸受に於いては、上記折り立て壁の端縁部から軸方向に延出する延出片と、この延出片の先端部に形成された突出部とを備えている。そして、この突出部は、上記延出片の先端部から直径方向一方で上記保持部と干渉する方向に折れ曲がっている。
【0017】
【作用】
上述の様に構成される本発明のスラストころ軸受の軸受作用自体は、従来のスラストころ軸受と同様である。又、本発明のスラストころ軸受の場合にも前述した従来構造の場合と同様に、ケーシングの保持部への装着時に、表裏方向を正しく規制してから装着作業を行なわない限り、スラストころ軸受を上記保持部に装着する事ができない。この結果、スラストころ軸受を逆方向に装着する事がなくなる。即ち、スラストころ軸受を保持部に対して正しい方向で嵌合させる場合は、延出片の先端部の突出部が保持部の周縁部と干渉する事がなく、折り立て壁と保持部とが互いに嵌合する事を許容する。スラストころ軸受を保持部に対して逆方向から嵌合させようとした場合は、上記突出部が保持部の周縁部と干渉し、折り立て壁と保持部とが互いに嵌合する事を阻止する。この為、スラストころ軸受を逆方向に装着する事ができない。
【0018】
特に、本発明のスラストころ軸受の場合には、保持部の軸方向に亙る寸法に関係なく、レースを相手面に当接させる事ができる。この為、寸法が異なる保持部に同種のスラスト転がり軸受を装着する事が可能になる。又、誤組み付け防止の為に、スラスト転がり軸受が本来必要とする以外の部品を使用しない為、部品点数の増大により製作費を高くする事もない。
【0019】
【実施例】
図1〜4は本発明の第一実施例を示している。尚、本発明のスラストころ軸受1Aの特徴は、ケーシングの保持部に対して、正規の方向でのみ組み付け可能にする部分の構造にある。その他の部分の構造及び作用は、前記図9に示した従来のスラストころ軸受1と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略し、以下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0020】
外輪と呼ばれるレース4bの外周縁部に形成した折り立て壁6bの端縁部複数個所(図示の例では4個所)には、この端縁部から軸方向(図1の上下方向、図2の表裏方向)に延出する延出片17、17を形成している。そして、これら各延出片17、17の先端部に、それぞれ突出部18、18を形成している。これら各突出部18、18は、それぞれ上記各延出片17、17の先端部外周面から直径方向外方に突出する。即ち、これら各突出部18、18は、上記各延出片17、17の先端部の幅方向中央部を直径方向外方に塑性変形させる事により形成されており、上記各延出片17、17の先端部からケーシング8の保持部9の開口周縁部と干渉する方向に折れ曲がっている。レース4bと保持器3との分離を防止する為の係止部7b、7bは、上記各延出片17、17の中間部に形成されている。上記各突出部18、18を各延出片17、17に対して折り曲げる(塑性変形させる)角度は90度未満としている。従って、これら各突出部18、18と各延出片17、17との外周側面同士の交差角度は鈍角である。
【0021】
尚、上記各延出片17、17の先端部は、図示の様に、内輪と呼ばれるレース4aの上面よりも上方に突出していても良い。但し、突出しない様にすれば、相手部材10(図9〜10)の形状に関係なく使用可能なスラストころ軸受1Aを構成できて、汎用性を高める事が可能になる。即ち、相手部材10の取付面が、上記レース4aの上面に対向する部分のみが下方に突出した形状であれば、上記各延出片17、17の先端部が上記レース4aの上面よりも突出していても、特に問題とはならない。これに対して、上記取付面が上記レース4aの上面から上記各延出片17、17の先端部に対向する部分まで達する単一平面であった場合には、上記各延出片17、17の先端部が上記レース4aの上面よりも突出しない様にする必要がある。従って、相手部材10の取付面の形状に関係なく、スラストころ軸受1Aを使用可能にする為には、上記各延出片17、17の先端部が上記レース4aの上面よりも突出させない事が好ましい。
【0022】
上述の様に構成される本発明のスラストころ軸受1Aの軸受の場合、ケーシング8の保持部9への装着時に、表裏方向を正しく規制してから装着作業を行なわない限り装着作業を行えない。即ち、図4(A)に示す様に、スラストころ軸受1Aを保持部9に対して正しい方向で嵌合させる場合は、上記各延出片17の先端部に形成した突出部18が、上記保持部9の開口周縁部と干渉する事がない。従って、レース4bの折り立て壁6bを上記保持部9に内嵌する事が可能になり、上記スラストころ軸受1Aを回転支持部に組み付けられる。これに対して、図4(B)に示す様に、スラストころ軸受1Aを保持部9に対して逆方向から嵌合させようとした場合は、上記各突出部18が保持部9の開口周縁部と衝合し、上記折り立て壁6bが保持部9に内嵌する事を阻止する。この為、スラストころ軸受1Aを逆方向に装着する事ができない。
【0023】
特に、本発明のスラストころ軸受1Aの場合には、上記保持部9の軸方向に亙る寸法(本実施例の場合には保持部9の深さ)に関係なく、上記各延出片17、17及び突出部18、18を有するレース4bを相手面である保持部9の奥面9aに当接させる事ができる。即ち、図4(A)の状態で上記保持部9がより深かった場合には、上記各突出部18、18がこの保持部9の開口縁に押される事で、上記各延出片17、17が直径方向内方に弾性変形する。従って、上記各突出部18、18の存在に関係なく、上記スラスト軸受1Aを保持部9の奥にまで押し込んで、上記レース4bと上記奥面9aとを当接させることができる。この為、深さ寸法が異なる保持部9に同種のスラスト転がり軸受1Aを組み付ける事が可能になる。又、誤組み付け防止の為に、保持環12、12a(図13、15、17)の様な、スラスト転がり軸受1Aが本来必要とする以外の部品を使用しない為、部品点数の増大により製作費を高くする事もない。
【0024】
尚、図3に示した延出片17の形状は、図5(A)に示す様な、折り立て壁6bの端縁と帯状部とを四分の一円弧部で連続させたものであるが、同図(B)に示す様な四分の一円弧部を省略した形状、或は同図(C)に示す様な富士山形の形状とする事もできる。又、各延出片17の先端部に形成する突出部18の形状に就いても、各延出片17の幅方向中間部のみを塑性変形させるのに代えて、図6に示す様に、各延出片17の先端部全体を塑性変形させて突出部18aとする事もできる。
【0025】
次に、図7〜8は本発明の第二実施例を示している。本実施例のスラストころ軸受1Bは、ケーシング8aに形成した短円柱状の保持部16(図15、17)に装着する構造を備えている。この為に本実施例の場合には、内輪と呼ばれるレース4aの内周縁部に形成した折り立て壁6aの端縁に延出片17、17を形成し、これら各延出片17、17の先端部に、それぞれが直径方向内方に折れ曲がった突出部18b、18bを形成している。
【0026】
本実施例の場合、スラストころ軸受1Bを保持部16に対して正しい方向で嵌合させる場合は、上記各延出片17の先端部に形成した突出部18bが、上記保持部16の先端面外周寄り部分と干渉しない。従って、レース4aの折り立て壁6aを上記保持部16に外嵌する事が可能になり、上記スラストころ軸受1Bを回転支持部に組み付けられる。これに対して、スラストころ軸受1Bを保持部16に対して逆方向から嵌合させようとした場合は、上記各突出部18bが保持部16の先端面外周寄り部分と衝合し、上記折り立て壁6aを保持部16が外嵌9する事を阻止する。この為、スラストころ軸受1Bを逆方向に装着する事ができない。
【0027】
本実施例の場合、上記保持部16の高さ寸法が大きくても、各延出片17、17が直径方向外方に弾性変形する事で、上記レース4aとケーシング8aとを当接させる事が可能になる。尚、突出部18bの先端縁位置とレース4bの上面位置との関係に就いて考慮すべき点に関しては、前述した第一実施例の場合と同様である。
【0028】
【発明の効果】
本発明のスラストころ軸受は、以上に述べた通り構成され作用する為、ケーシングに対して軸受を逆方向に組み付ける事を確実に防止する事ができ、逆方向組み付けに伴う作動不良や耐久性の低下を確実に防止する事ができる。又、保持部の軸方向に亙る寸法に関係なく、レースを相手面に当接させる事ができ、寸法が異なる保持部に同種のスラスト転がり軸受を組み付ける事が可能になる。しかも、誤組み付け防止の為に、スラスト転がり軸受が本来必要とする以外の部品を使用しない為、部品点数の増大により製作費を高くする事もない。この為、汎用性の向上と部品点数の低減とにより、製作費、部品管理、製品管理の面からコスト低減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す部分断面図。
【図2】第一実施例に使用するレースの平面図。
【図3】同じくレースの部分斜視図。
【図4】ケーシングの保持部への装着状況を示しており、(A)は正規の方向で装着した状態を、(B)は逆方向から装着しようとした状態を、それぞれ表す部分断面図。
【図5】延出片の形状の3例を示す、それぞれ図3のA矢視図。
【図6】突出部の形状の別例を示す、図3と同様の図。
【図7】本発明の第二実施例を示す部分断面図。
【図8】第二実施例に使用するレースの平面図。
【図9】従来から知られたスラストころ軸受をケーシングに対して正規の方向に組み付けた状態を示す部分断面図。
【図10】同じく逆方向に組み付けた状態を示す部分断面図。
【図11】誤組み付け防止を考慮した従来構造の第1例を、正規の方向から組み付けようとしている状態で示す断面図。
【図12】同じく逆方向から組み付けようとしている状態で示す断面図。
【図13】誤組み付け防止を考慮した従来構造の第2例を、正規の方向から組み付けようとしている状態で示す断面図。
【図14】図13のB矢視図。
【図15】誤組み付け防止を考慮した従来構造の第3例を、正規の方向から組み付けようとしている状態で示す断面図。
【図16】図15のC矢視図。
【図17】誤組み付け防止を考慮した従来構造の第4例を、正規の方向から組み付けようとしている状態で示す断面図。
【図18】上記第1例の構造を有するスラストころ軸受を、深さ寸法が大きな保持部に組み付けようとした状態を示す部分断面図。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c、1d、1A、1B スラストころ軸受
2 ころ
3 保持器
4a、4b レース
5 ポケット
6a、6b 折り立て壁
7a、7b 係止部
8、8a ケーシング
9 保持部
9a 奥面
10 相手部材
10a 端面
11a、11b 隙間
12、12a 保持環
13、13a 折り曲げ縁
14、14a 弾性片
15 切目
16 保持部
17 延出片
18、18a、18b 突出部[0001]
[Industrial applications]
A thrust roller bearing (including a needle bearing) according to the present invention is used to support a thrust load by being mounted on a rotating part of a transmission of an automobile or a compressor for a car cooler.
[0002]
[Prior art]
Thrust roller bearings are mounted on the rotating part of the transmission or car cooler compressor to support the thrust load applied to the rotating shaft and the like. FIG. 9 shows an example of a thrust roller bearing used for such a rotating part. The thrust roller bearing 1 includes a plurality of
[0003]
Each of the
[0004]
In the thrust roller bearing 1 configured as described above, for example, as shown in FIG. 9, a folded
[0005]
Such a thrust roller bearing 1 has no particular problem if it is assembled in a normal direction as shown in FIG. 9, but if it is assembled in the opposite direction as shown in FIG. Cannot supply a sufficient amount of lubricating oil. Further, the
[0006]
First, FIGS. 11 to 12 show a structure described in Japanese Utility Model Laid-Open No. 1-67328 as a first example of a conventionally known structure for preventing a thrust roller bearing from being incorrectly assembled. In the case of this structure of the first example, as compared with the diameter L 0 of the
[0007]
Next, FIGS. 13 to 17 show a structure described in Japanese Utility Model Laid-Open No. 1-87332 as a second to fourth examples of a conventionally known erroneous assembly prevention structure. First, in the case of the structure of the second example shown in FIGS. 13 and 14, the
[0008]
The inner diameter R of the
[0009]
In the case of the thrust roller bearing 1b of the second example configured in this manner, when the thrust roller bearing 1b is correctly mounted on the
[0010]
Next, in the case of the third example shown in FIGS. 15 and 16, a short columnar convex portion is formed on a part of the casing 8 a, and this convex portion is used as a
[0011]
Further, in the case of the fourth example shown in FIG. 17,
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional thrust roller bearing configured as described above has the following disadvantages. First, in the case of the first example shown in FIGS. 11 to 12, the mounting portion is limited, and depending on the depth of the holding
[0013]
Further, in the case of the second to fourth examples shown in FIGS. 13 to 17, there is a problem that the manufacturing cost is increased due to an increase in the number of parts instead of the above-described inconvenience. That is, in the case of the structures of the second to fourth examples, the holding rings 12 and 12a are all required, and the manufacturing cost increases accordingly.
[0014]
The thrust roller bearing of the present invention has been invented in order to eliminate any of the above disadvantages.
[0015]
[Means to solve the problem]
The thrust roller bearing of the present invention, like the conventional thrust roller bearing described above, retains a plurality of rollers arranged in a radial direction, and is provided to face the retainer, and the plurality of rollers are provided. The race includes at least one race to be brought into contact with the race and a cylindrical folded wall formed on a peripheral surface of the race. By preventing the race from being separated from the retainer based on the engagement between the edge of the folded wall and the peripheral edge of the cage, the folded wall is fitted to the holding portion of the casing. It is mounted on this casing.
[0016]
In particular, the thrust roller bearing of the present invention includes an extending piece extending in the axial direction from the edge of the folded wall, and a projecting portion formed at a tip end of the extending piece. I have. The protruding portion is bent from the tip end of the extension piece in the diameter direction and in a direction that interferes with the holding portion.
[0017]
[Action]
The bearing operation itself of the thrust roller bearing of the present invention configured as described above is the same as that of the conventional thrust roller bearing. Also, in the case of the thrust roller bearing of the present invention, similarly to the case of the conventional structure described above, when the casing is mounted on the holding portion, unless the mounting operation is performed after correctly regulating the front and back directions, the thrust roller bearing is not used. It cannot be mounted on the above holding part. As a result, the thrust roller bearing is not mounted in the reverse direction. That is, when the thrust roller bearing is fitted to the holding portion in the correct direction, the protruding portion of the distal end of the extension piece does not interfere with the peripheral portion of the holding portion, and the folded wall and the holding portion are separated from each other. It is allowed to fit each other. If the thrust roller bearing is to be fitted to the holding portion from the opposite direction, the protrusion interferes with the peripheral edge of the holding portion and prevents the folded wall and the holding portion from fitting with each other. . For this reason, the thrust roller bearing cannot be mounted in the opposite direction.
[0018]
In particular, in the case of the thrust roller bearing of the present invention, the race can be brought into contact with the mating surface regardless of the axial dimension of the holding portion. For this reason, it becomes possible to mount the same type of thrust rolling bearing on holding portions having different dimensions. Also, in order to prevent erroneous assembly, parts other than those required by the thrust rolling bearing are not used, so that the production cost is not increased due to an increase in the number of parts.
[0019]
【Example】
1 to 4 show a first embodiment of the present invention. The feature of the
[0020]
At a plurality of edges (four in the illustrated example) of the folded
[0021]
In addition, as shown in the figure, the tip of each of the extending
[0022]
In the case of the bearing of the
[0023]
In particular, in the case of the
[0024]
The shape of the
[0025]
Next, FIGS. 7 and 8 show a second embodiment of the present invention. The thrust roller bearing 1B of the present embodiment has a structure to be mounted on a short cylindrical holding portion 16 (FIGS. 15 and 17) formed on the casing 8a. For this reason, in the case of the present embodiment, extending
[0026]
In the case of this embodiment, when the thrust roller bearing 1 </ b> B is fitted in the correct direction with respect to the holding
[0027]
In the case of the present embodiment, even if the height of the holding
[0028]
【The invention's effect】
Since the thrust roller bearing of the present invention is configured and operates as described above, it is possible to reliably prevent the bearing from being assembled in the reverse direction with respect to the casing, and to perform operation failure and durability due to the reverse assembly. The fall can be prevented reliably. Further, the race can be brought into contact with the mating surface irrespective of the axial dimension of the holding portion, and the same type of thrust rolling bearing can be assembled to the holding portions having different sizes. Moreover, in order to prevent erroneous assembly, no parts other than those originally required by the thrust rolling bearing are used, so that the production cost is not increased due to an increase in the number of parts. For this reason, by improving the versatility and reducing the number of parts, costs can be reduced in terms of manufacturing costs, parts management, and product management.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial sectional view showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of a race used in the first embodiment.
FIG. 3 is a partial perspective view of the lace.
FIGS. 4A and 4B are partial cross-sectional views showing a mounting state of a casing to a holding portion, in which FIG. 4A shows a state where the casing is mounted in a normal direction, and FIG.
FIG. 5 is a view taken along the arrow A in FIG. 3, showing three examples of the shape of the extension piece.
FIG. 6 is a view similar to FIG. 3, showing another example of the shape of the protrusion.
FIG. 7 is a partial sectional view showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a plan view of a race used in the second embodiment.
FIG. 9 is a partial cross-sectional view showing a state in which a conventionally known thrust roller bearing is assembled in a proper direction with respect to a casing.
FIG. 10 is a partial cross-sectional view showing a state of being assembled in the same reverse direction.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a first example of a conventional structure in which erroneous assembly prevention is taken into consideration, in a state where assembly is to be performed from a regular direction.
FIG. 12 is a cross-sectional view showing a state where it is about to be assembled from the opposite direction.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a second example of the conventional structure in which erroneous assembly prevention is taken into consideration, in a state where the assembly is to be performed from a normal direction.
FIG. 14 is a view taken in the direction of arrow B in FIG. 13;
FIG. 15 is a cross-sectional view showing a third example of a conventional structure in which prevention of erroneous assembly is taken into consideration in a state where assembly is to be performed from a normal direction.
FIG. 16 is a view taken in the direction of the arrow C in FIG. 15;
FIG. 17 is a sectional view showing a fourth example of a conventional structure in which prevention of erroneous assembly is taken into consideration in a state where the assembly is to be performed from a normal direction.
FIG. 18 is a partial cross-sectional view showing a state where the thrust roller bearing having the structure of the first example is about to be assembled to a holding portion having a large depth dimension.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
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