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JP2004027043A - Epoxy resin composition for fiber-reinforced composite material and the resulting fiber-reinforced composite material - Google Patents

Epoxy resin composition for fiber-reinforced composite material and the resulting fiber-reinforced composite material Download PDF

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JP2004027043A
JP2004027043A JP2002186143A JP2002186143A JP2004027043A JP 2004027043 A JP2004027043 A JP 2004027043A JP 2002186143 A JP2002186143 A JP 2002186143A JP 2002186143 A JP2002186143 A JP 2002186143A JP 2004027043 A JP2004027043 A JP 2004027043A
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Japan
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epoxy resin
fiber
composite material
reinforced composite
resin composition
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Application number
JP2002186143A
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Japanese (ja)
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Nobuyuki Tomioka
富岡 伸之
Hideki Okita
沖田 英樹
Hajime Kishi
岸 肇
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material comprising a resin cured product and reinforcing fibers to exert high performance including in-planar shearing strength with its heat resistance retained, and to provide the fiber-reinforced composite material using the composition. <P>SOLUTION: The epoxy resin composition comprises an epoxy resin and a curing agent. This composition is such one that when the thermally cured product thereof is subjected to etching treatment in dioxane at 40°C for 10 min, an uneluted part of the cured product remains in an island-like manner on the resultant etching-treated surface. The fiber-reinforced composite material comprising the cured product of the composition and reinforcing fibers is also provided. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スポーツ用途、航空宇宙用途、一般産業用途に適した繊維強化複合材料、及び、該複合材料を得るためのエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、軽量で優れた機械特性を有するために、ゴルフシャフト、釣竿、及びテニスラケットなどのスポーツ用途、航空宇宙用途、及び一般産業用途に広く用いられている。
【0003】
従来、繊維強化複合材料の製造には、各種の方式が用いられてきたが、今では、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸させたシート状中間基材であるプリプレグを用いる方法が広く用いられている。この方法では、プリプレグを複数枚積層した後、これを加熱することによって、成形物として、繊維強化複合材料を得ることができる。
【0004】
現在、繊維強化複合材料に用いられるマトリックス樹脂としては、耐熱性、硬度、寸法安定性、化学薬品耐性等の特性に優れたエポキシ樹脂硬化物が主として使用されている。しかしエポキシ樹脂硬化物は脆い、すなわち靭性が低いという欠点を有する。具体的には通常のエポキシ樹脂硬化物は靭性の指標である応力拡大係数KICが1.0MPa・m1/2に満たない程度であり、これを用いた繊維強化複合材料の耐衝撃性が低いことがしばしば問題となってきた。
【0005】
理論的には、靭性の高い熱可塑性樹脂をマトリックスとして使用すれば、この問題は改善できるはずであるが、熱可塑性樹脂を用いた繊維強化複合材料の加工方法が極めて限られるため実用性に乏しい。
【0006】
そこで熱硬化性樹脂、特にエポキシ樹脂硬化物を高靭性化し、繊維強化複合材料の耐衝撃性を改良する試みが数多くなされてきた。エポキシ樹脂硬化物の高靭性化の方法として、一般的にエポキシ樹脂や硬化剤を改良する方法、あるいは改質剤を添加する方法が提案されている。
【0007】
エポキシ樹脂や硬化剤の改良による高靭性化の方法としては、柔軟な骨格のエポキシ樹脂や硬化剤の配合により靭性向上が得られることが知られているが、この場合、弾性率や耐熱性が犠牲になるため、逆に剛直骨格をエポキシ樹脂や硬化剤に導入し、同時に架橋密度を低下させ、靭性と弾性率及び耐熱性を調整する方法が提案されている。例えば、ACS Polym. Preprints, 29巻1号(1988)では、フルオレン環を含むエポキシ樹脂と硬化剤より得られたエポキシ樹脂硬化物は、ガラス転移温度の低下を抑えて靭性向上が行えることが報告されている。しかしこのような改良では、靭性向上効果は十分とは言えなかった。
【0008】
改質剤を添加する方法としては、エポキシ樹脂組成物中にゴム成分あるいは熱可塑性樹脂を添加して硬化樹脂を高靭性化する方法が知られている。
【0009】
ゴム成分を添加する方法として、例えば、特公昭61−29613号公報、特公昭62−34251号公報では、エポキシ樹脂にカルボキシル基を末端基とするブタジエン−アクリロニトリル共重合ゴム(CTBN)やニトリルゴムを添加して変性する例が提案され、その一部は実用化されているが、この方法はゴム成分がエポキシ樹脂へ一旦溶解した後、硬化時に相分離するという過程を経るため、配合するエポキシ樹脂の種類や硬化条件の違いによって得られたもののモルホロジーが変化し所望の改質効果が得られなかったり、硬化後のエポキシ樹脂相にゴム成分が一部溶解するためエポキシ樹脂(硬化物)の弾性率やガラス転移温度の低下を引き起こすなどの問題点を有していた。
【0010】
ゴム成分の添加によるエポキシ樹脂(硬化物)の高靭性化で問題となる、モルホロジー変化を解決する方法の一つとしてゴム状粒子をエポキシ樹脂中に分散させる方法が知られている。例えば、特開昭58−83014号公報、特開昭59−138254号公報では、接着剤の剪断強さを改善するため、エポキシ樹脂中でアクリル酸エステルなどのモノマーと、エポキシ樹脂と反応し得るアクリル酸などのような官能基含有モノマーの重合を行い、エポキシ樹脂中に生成したゴム粒子が分散した組成物を得る方法が開示されている。しかし、かかる場合にも、ゴム成分の一部が硬化後のエポキシ樹脂相に溶解することは避けられず、耐熱性が不十分であった。
【0011】
さらに、このようなゴム成分を加えるとエポキシ樹脂の弾性率が低下する。樹脂弾性率が低下すると、繊維強化複合材料の圧縮強度が低下し、スポーツ用品などの製品にした場合、折損しやすくなる恐れが生じる。
【0012】
ガラス転移温度及び弾性率の十分高い熱可塑性樹脂を配合したエポキシ樹脂組成物を硬化した場合、硬化物が適切なモルフォロジー、例えば相互浸入網目構造などをとる場合は耐熱性と弾性率を保持したまま強靭な硬化物を与えることが可能である。しかし、硬化物のモルフォロジー制御が困難なこと、高靭性化には添加量を多く要するため、樹脂組成物の粘度増加を伴い取扱い性に支障をきたすことなどの問題点を有していた。
【0013】
一方、エポキシ樹脂硬化物そのものについても、ミクロな視点で見ると不均一な架橋構造であることが知られている。例えば、JOURNAL OF MATERIALS SCIENCE,12巻(1977)1966−1980頁では、DER332(DGEBA、エポキシ当量172〜176、ダウ・ケミカル社製)をDETA(イーストマン社製)で硬化させたエポキシ樹脂硬化物の表面をアセトン中で3時間エッチングしており、数十ナノメートル程度の構造が見えているが、樹脂物性との関係についての知見はない。
【0014】
このように、従来、十分な耐熱性、作業性を兼ね備えつつ、高い樹脂靭性を発現する樹脂組成物は得られておらず、前述のような軽量化用途に用いるには、繊維強化複合材料の各種特性も十分なものではなかった。とりわけ、材料軽量化に寄与する高弾性率炭素繊維を使用し、また高繊維含有率である繊維強化複合材料において、面内剪断強度や耐衝撃性の向上が求められており、樹脂硬化物の高靭性化が強く求められていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐熱性や弾性率を犠牲にすることなく樹脂硬化物を高靭性化し、繊維強化複合材料の耐衝撃性や面内剪断強度など各種力学特性を高めることを目的とする。とりわけ軽量化のために高弾性率の炭素繊維を用いたり、繊維含有率が高い場合においても優れた各種力学特性を発現せしめることを目的とし、そのための繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて得られる繊維強化複合材料を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物は、上記目的を達成するために、少なくとも次の特徴を有する。すなわち、エポキシ樹脂と硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、該エポキシ樹脂組成物を熱硬化せしめて得られる硬化物をジオキサン中、40℃で10分間エッチング処理した処理面において、該硬化物の未溶出部分が島状に残る繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物である。
【0017】
さらに本発明は、上記エポキシ樹脂組成物の硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、溶剤エッチングにより視覚化できる樹脂硬化物の島状構造すなわちサブミクロンオーダーでの不均一構造が本質的に樹脂硬化物の靱性及び繊維強化複合材料の各種力学特性向上に寄与していることを見出し、本発明に至った。
【0019】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】
本発明における樹脂組成物は、エポキシ樹脂と硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、該エポキシ樹脂組成物を熱硬化せしめて得られる樹脂硬化物(以下、硬化物と略す)を40℃で10分間、ジオキサンに浸積する、いわゆるエッチング処理を行った際に、該硬化物のエッチング処理面に未溶出部分が島状に残るエポキシ樹脂組成物である。
【0021】
本発明でいう硬化物とは、エポキシ樹脂組成物を、熱、光、電子線などの外部エネルギーにより硬化させたものをいう。
【0022】
ここで、熱により硬化させる場合、加熱硬化の温度は使用する硬化剤やエポキシ樹脂の種類によって適宜選ばれるが、樹脂組成物を100℃〜200℃の範囲から選ばれる一定温度で90分間、好ましくは120分間加熱処理して硬化物を得ることができる。例えば、硬化剤としてジシアンジアミド等を用いる場合は通常130℃で90分間硬化し、硬化物を得ることができるし、分子内に芳香族環を有するジアミン硬化剤を用いる場合は通常180℃で90分間硬化し、硬化物を得ることができる。
【0023】
硬化物表面の拡大像は、走査型電子顕微鏡(SEM)により得られる。表面状態が観察できれば、特に条件は限定されないが、例えば加速電圧が10kv、倍率が10000倍とすることで表面状態を観察することができる。また、島構造の大きさ、数に応じて2000倍〜20000倍の範囲で変更しても差し支えない。
【0024】
本発明における硬化物は、前記エッチング処理の後、拡大観察した際に、島状の未溶出部分が観察されることが重要である。これはエッチング前には島状の未溶出部分の間を埋めていた海状の連続相が溶かし出された状態といえる。ここで島状とは、SEM写真等、拡大観察時において、非連続の不定形粒状突起が観察され、いわゆる島状に見えることを指す。
【0025】
なお、かかるエッチング処理及び硬化物のエッチング処理面の観察は、繊維強化複合材料中の樹脂硬化物についても同様に行うことができる。例えば、かかる繊維強化複合材料の断面を研磨し、ジオキサンに浸積した後、SEMにより樹脂部分を観察するなどの方法が用いられる。
【0026】
かかる島状の未溶出部分のサイズは直径0.05〜1μmであることが好ましく、さらに好ましくは直径0.1〜0.5μmであることが望ましい。かかる島状の未溶出部分のサイズが直径0.05μmより小さい場合、十分に靱性を発現できない可能性がある。逆に直径1μmより大きい場合、繊維強化複合材料内で繊維の間隙より島状の未溶出部分のサイズが大きくなってくるため、やはり十分な靱性を発現できない可能性がある。
【0027】
また、かかる島状の未溶出部分の分布密度は5〜40個/μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜30個/μmであることが望ましい。かかる島状の未溶出部分の分布密度が5個/μm未満の場合、耐熱性が不足する可能性がある。逆に40個/μmより多い場合、十分な靱性を発現できない可能性がある。
【0028】
本発明において、前述の硬化物のゴム状態弾性率が1.5〜4.5MPaの範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは2.0〜4.0MPaの範囲にあることが望ましい。かかるゴム状態弾性率が1.5MPa未満の場合、耐熱性が不足する可能性がある。逆に4.5MPaより大きい場合、十分な靱性を発現できない可能性がある。かかるゴム状態弾性率は硬化物中の架橋密度を反映するものであり、その値が低いほど架橋密度が低くなる傾向にある。
【0029】
ここで、ゴム状態弾性率G’rとは、周波数を1.0Hzとした動的粘弾性測定により得られる貯蔵弾性率(以下、G’と略す)−温度曲線において、ゴム状態に由来する平坦領域におけるG’を指す。
【0030】
さらに本発明における硬化物のガラス転移温度(以下、Tgと略す)は90〜130℃の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは100〜130℃の範囲にあることが望ましい。かかる硬化物のTgが90℃未満の場合、耐熱性が不足し材料使用時に熱変形を起こす可能性がある。逆に130℃より大きい場合、材料内部に大きな熱収縮応力が発生し十分な靱性を発現できない可能性がある。
【0031】
本発明でいう硬化物のTgは、DMA法(ダイナミックメカニカルアナリシス法)により測定され、周波数を1.0Hzとした動的粘弾性測定により得られるG’−温度曲線において、ガラス状態に由来する平坦領域と転移状態に由来する線状領域の各領域を延長する直線の交点の温度である。
【0032】
本発明における硬化物は、ASTM D5045−93記載のSENB法により求められる応力拡大係数が1〜1.8MPa・m1/2の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは1.2〜1.8MPa・m1/2の範囲にあることが望ましい。応力拡大係数は、樹脂破壊靭性の指標であり、値が大きいほど靭性が高い。かかる応力拡大係数が1.0MPa・m1/2未満の場合、耐熱性が不足する可能性がある。逆に1.8MPa・m1/2より大きい場合、十分な靱性を発現できない可能性がある。
【0033】
また、本発明における硬化物は、樹脂靱性の他に伸度および繊維基材との接着性が向上し、これに伴い、繊維強化複合材料の面内剪断強度のみならず、0°方向の引張強度および圧縮強度、90°方向の引張強度の向上もみられる。
【0034】
本発明のエポキシ樹脂組成物はエポキシ樹脂と硬化剤を含むものである。
【0035】
本発明におけるエポキシ樹脂は特に限定されるものではないが、例えば、分子内に水酸基を有する化合物から得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、分子内にアミノ基を有する化合物から得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、分子内にカルボキシル基を有する化合物から得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、分子内に不飽和結合を有する化合物から得られる環式脂肪族エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂、あるいはこれらから選ばれる2種類以上が分子内に混在するエポキシ樹脂などを用いることができる。
【0036】
本発明のエポキシ樹脂組成物中に構成要素[A]として平均エポキシ当量が100〜230の範囲にある液状2官能エポキシ樹脂を全エポキシ樹脂100重量%に対し30〜70重量%含有していることが望ましい。
【0037】
かかる構成要素[A]の平均エポキシ当量が100に満たない場合は、前述の島状構造が形成されない場合があり、その結果、靭性向上効果が十分でない場合がある。また、構成要素[A]の平均エポキシ当量が230を超える場合は、耐熱性が低下する場合がある。一方、構成要素[A]の含有量が30重量%に満たない場合は、耐熱性が低下する場合があり、含有量が70重量%を超える場合は、前述の島状構造が形成されず、靭性向上効果が十分でない場合がある。
【0038】
ここでエポキシ当量とは、エポキシ樹脂の質量(g)を、樹脂に含まれる全エポキシ基のモル数(mole)で除した値である。
【0039】
かかる構成要素[A]平均エポキシ当量が100〜230の範囲にある液状2官能エポキシ樹脂であれば特に限定されるものではなく、以下に示すものが好適に使用される。低分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピコート”(登録商標)825(エポキシ当量172〜178)“エピコート”828(エポキシ当量184〜194)、(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エポトート”(登録商標)YD−128(エポキシ当量184〜194、東都化成(株)製)、“エピクロン”(登録商標)840(エポキシ当量180〜190)、“エピクロン”850(エポキシ当量184〜194)、“エピクロン”830(エポキシ当量:165〜185)(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、“スミエポキシ”(登録商標)ELA−128(エポキシ当量184〜194、住友化学(株)製)、DER331(エポキシ当量182〜192、ダウケミカル社製)等を使用することができる。
【0040】
低分子量ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピコート”806(平エポキシ当量160〜170)、“エピコート”807(エポキシ当量160〜175)(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピクロン”830(エポキシ当量165〜180、大日本インキ化学工業(株)製)などを使用することができる。
【0041】
さらに、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂の市販品としては、R−710(エポキシ当量168〜180、三井化学(株)製)、ビスフェノールS型エポキシ樹脂の市販品としては、“デナコール”(登録商標)EX−251(エポキシ当量189、ナガセ化成工業(株)製)を使用することができる。
【0042】
水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、ST−3000(エポキシ当量230、東都化成(株)製)、“デナコール”EX−252(エポキシ当量213)、レゾルシンジグリシジルエーテルである“デナコール”EX−201(エポキシ当量117)、ジグリシジルフタレートである“デナコール”EX−721(エポキシ当量154)(以上、ナガセ化成工業(株)製)、脂環式エポキシ樹脂である“アラルダイド”(登録商標)CY177(エポキシ当量200)、CY179(エポキシ当量131〜143)(以上、チバガイギー(株)製)、ジグリシジルアニリンである“スミエポキシ”ELN−125(エポキシ当量110〜130、住友化学工業(株)製)、GAN(エポキシ当量125〜145、日本化薬(株)製)、ジグリシジル−o−トルイジンであるGOT(エポキシ当量125〜145、日本化薬(株)製)などを挙げることができる。
【0043】
本発明のエポキシ樹脂組成物中に構成要素[B]として平均エポキシ当量が500〜50000の範囲にある固形2官能エポキシ樹脂を全エポキシ樹脂100重量%中に30〜70重量%含有していることが望ましい。
【0044】
かかる構成要素[B]の平均エポキシ当量が500に満たない場合は、島状構造が形成されない場合があり、その結果、靭性向上効果が十分でない場合がある。また、構成要素[B]の平均エポキシ当量が50000を超える場合は、粘度が著しく上昇するためプリプレグ製造プロセスに支障をきたす場合があり、また耐熱性が低下する場合がある。
【0045】
一方、かかる固形2官能エポキシ樹脂の含有量が30重量%に満たない場合は、前述の島状構造が形成されにくく、その結果、靭性向上効果が十分でない場合がある。また、含有量が70重量%を超える場合は、耐熱性が低下する場合がある。
【0046】
かかる構成要素[B]は平均エポキシ当量が500〜50000の範囲にある固形2官能エポキシ樹脂であれば特に限定されるものではなく、以下に示すものが好適に使用される。高分子量ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピコート”1002(エポキシ当量600〜700)、“エピコート”1003(エポキシ当量670〜770)、“エピコート”1004(エポキシ当量875〜975)、“エピコート”1007(エポキシ当量1750〜2200)、“エピコート”1009(エポキシ当量2400〜3300)、“エピコート”1010(エポキシ当量3000〜5000)(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エピクロン”3050(エポキシ当量740〜860)、“エピクロン”HM−101(エポキシ当量3200〜3900)(以上大日本インキ化学工業(株)製)、“エポトート”YD−014(エポキシ当量900〜1000)、“エポトート”YD−017(エポキシ当量1750〜2100)、“エポトート”YD−019(エポキシ当量2400〜3000)、“エポトート”YD−022(エポキシ当量4000〜6000)(以上、東都化成(株)製)を使用することができる。
【0047】
高分子量ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピコート”E4002P(エポキシ当量610)、“エピコート”E4003P(エポキシ当量800)、“エピコート”E4004P(エポキシ当量930)、“エピコート”E4007P(エポキシ当量2060)、“エピコート”E4009P(エポキシ当量3030)、“エピコート”E4010P(エポキシ当量4400)(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、“エポトート”YDF−2004(エポキシ当量900〜1000)(以上、東都化成(株)製)を使用することができる。
【0048】
フェノキシ樹脂の市販品としては、“フェノトート”(登録商標)YP−50、YP−55,YP−70(以上、東都化成(株)製)、“エピコート”1256(エポキシ当量7000〜8500)、“エピコート”4250(エポキシ当量7000〜10000)、“エピコート”4275(エポキシ当量7000〜10000)(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)などを使用することができる。
【0049】
勿論、本発明の樹脂組成物中には構成要素[A]及び[B]以外のエポキシ樹脂を適宜添加しても良い。例えば、エポキシ当量が100〜230の間にある固形2官能性エポキシ樹脂として、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、エポキシ当量が230〜500の間にある2官能性エポキシ樹脂として、各種ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、イソシアネート変性ビスフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、3官能以上のエポキシ樹脂として、各種ノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルキシレンジアミンなどが挙げられる。
【0050】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂の他にエポキシ基を1個有する化合物を添加することが好ましい。
【0051】
かかるエポキシ基を1個有する化合物としては、とくに限定されるものではなく、N−グリシジルフタルイミド、N−グリシジル−1,8−ナフタルイミド、イソシアヌル酸モノグリシジルエーテルなどが好適に使用される。これらの配合量は全エポキシ樹脂100重量部に対し1〜20重量部の範囲にあることが好ましい。かかる配合量が1重量部に満たない場合は、島状構造をよりできやすくする効果が十分でない場合がある。また、かかる配合量が20重量部を超える場合は、耐熱性が低下する場合がある。
【0052】
また、本発明の樹脂組成物中には、アクリルアミド基、アクリレート基、メタクリレート基のうち少なくともいずれか1個の基を有する化合物を添加することが好ましい。 かかるアクリルアミド基、アクリレート基、メタクリレート基のうち少なくとも1個有する化合物としては、とくに限定されるものではなく、各種アルキル(メタ)アクリレート、各種ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリアクリレート、イソシアヌル酸ジアクリレート、イソシアヌル酸モノアクリレート、n−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、n−アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド、各種アクリルアミド誘導体などが挙げられる。これらの配合量は全エポキシ樹脂成分100重量部に対し1〜20重量部の範囲にあることが好ましい。かかる配合量が1重量部に満たない場合は、島状構造をよりできやすくする効果が十分でない場合がある。また、かかる配合量が20重量部を超える場合は、耐熱性が低下する場合がある。
【0053】
本発明の樹脂組成物中には、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物を添加することが好ましい。
【0054】
また、かかるフェノール性水酸基を2個以上有する化合物としては、とくに限定されるものではなく、各種ビスフェノール化合物、ビスフェノール末端フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂などが挙げられる。これらの配合量は全エポキシ樹脂成分100重量部に対し5〜40重量部の範囲にあることが好ましい。かかる配合量が5重量部に満たない場合は、島状構造をよりできやすくする効果が十分でない場合がある。また、かかる配合量が40重量部を超える場合は、耐熱性が低下する場合がある。
【0055】
本発明の樹脂組成物には、エポキシ樹脂に溶解可能な熱可塑性樹脂を適宜含ませることができる。熱可塑性樹脂を含ませて樹脂組成物の粘弾性を調整することで、プリプレグの粘着力を高める効果がある。さらに、熱可塑性樹脂として水素結合性の官能基を有するものを用いると、強化繊維とマトリックス樹脂との接着性を高める効果があってより好ましい。
【0056】
かかる熱可塑性樹脂としては、強化繊維とマトリックス樹脂との接着性の向上効果が高い水素結合性の官能基、特にアルコール性水酸基、アミド結合、スルホニル基を有するものを好適に用いることが出来る。
【0057】
アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂としては、ポリビニルホルマールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール、フェノキシ樹脂等が挙げられる。
【0058】
アミド結合を有する熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、スルホニル基を有する熱可塑性樹脂、例えばポリスルホン等が挙げられる。
【0059】
ポリアミド、ポリイミド及びポリスルホンは主鎖にエーテル結合、カルボニル基等の官能基を有するものでも良い。なおポリアミドは、アミド基の窒素原子に置換基を有するものでも良い。
【0060】
かかる熱可塑性樹脂はエポキシ樹脂100重量部に対して2〜20重量部含ませることができる。2重量部未満の場合粘度調整の効果が少なく、20重量部を超えると著しい粘度上昇を招く場合がある。
【0061】
本発明における硬化剤は特に限定されるものではなく、以下のものが好適に使用される。硬化剤としては、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、m−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミンのような活性水素を有する芳香族アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ポリエチレンイミンのダイマー酸エステルのような活性水素を有する脂肪族アミン、これらの活性水素を有するアミンにエポキシ化合物、アクリロニトリル、フェノールとホルムアルデヒド、チオ尿素などの化合物を反応させて得られる変性アミン、ジメチルアニリン、ジメチルベンジルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールや1−置換イミダゾールのような活性水素を持たない第三アミン、ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物のようなカルボン酸無水物、アジピン酸ヒドラジドやナフタレンジカルボン酸ヒドラジドのようなポリカルボン酸ヒドラジド、ノボラック樹脂などのポリフェノール化合物、チオグリコール酸とポリオールのエステルのようなポリメルカプタン、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体、芳香族スルホニウム塩などがあげられる。これらの中で、少なくともジシアンジアミドをエポキシ樹脂100重量部に対して2〜8重量部含むと、前記島状構造が形成されやすく、その結果、樹脂靭性に優れた硬化物が得られるため好ましい。
【0062】
これらの硬化剤には、硬化活性を高めるために適宜硬化助剤を組合わせることができる。好ましい例としては、ジシアンジアミドに、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(DCMU)、3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1,1−ジメチル尿素、2,4−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエンのような尿素誘導体を硬化助剤として組合わせる例、カルボン酸無水物やノボラック樹脂に第三アミンを硬化助剤として組合わせる例などがあげられる。硬化助剤として使用される化合物は、単独でもエポキシ樹脂を硬化させる能力を持つものが好ましい。
【0063】
本発明のエポキシ樹脂組成物には、前記構成成分の他に、反応性希釈剤、高分子化合物、有機または無機の粒子などの他成分を配合することができる。
【0064】
本発明の繊維強化複合材料に用いる強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが用いられる。これらの繊維を2種以上混合して用いても構わないが、より軽量で、より耐久性の高い成形品を得るために、特に炭素繊維が好ましい。
【0065】
本発明の繊維強化複合材料を用いて軽量なゴルフシャフト、釣竿などのスポーツ用品を製造するためには、少量の材料で十分な製品の剛性を発現させ得るように、弾性率の高い炭素繊維を用いプリプレグとすることが好ましい。用いる炭素繊維の繊維方向弾性率が低すぎると、同一重量、一定荷重で比較すると円筒シャフトの撓みが大きくなり、ゴルフクラブや釣竿としてのフィーリングが損なわれるので好ましくない。そこで、撓みを抑えるためには、一本のシャフトあたり多量の材料を使うことになり、結果として軽量化の目的を果たせなくなりやすい。また、逆に、用いる炭素繊維の繊維方向弾性率が高すぎると、荷重に対してフィーリングが過敏でありすぎたり、強度が不足することがある。その意味で、炭素繊維の弾性率は280〜800GPaであることが好ましく、350〜800GPaであることがより好ましい。また、軽量・高剛性・高強度の要求に対応するため、繊維含有率が高いほど好ましく、繊維含有率65重量%以上、より好ましくは70重量%以上の炭素繊維強化複合材料とすることが良い。但し、繊維含有率が高くなるほど、繊維強化複合材料中の樹脂にかかる歪みは大きくなるため、繊維含有率は90重量%以下が好ましく、より好ましくは86%重量以下である。
【0066】
本発明の繊維強化複合材料の製造は、特に限定されないが、通常用いられている各種の方法を用いることができる。例えば、樹脂注入法、フィラメントワインディング法、プルトルージョン法、プリプレグ法、プレス成型法、真空圧成形法などが挙げられる。なかでも、強化繊維にエポキシ樹脂組成物を含浸させたプリプレグを作製し、これを積層して加熱硬化して繊維強化複合材料を得る方法は、ゴルフシャフト、釣り竿、ラケットなどのスポーツ用品の製造に適した方法である。
【0067】
本発明において、プリプレグに用いる強化繊維の形態や配列は特に限定されず、例えば、一方向に引き揃えた長繊維、単一のトウ、織物、マット、ニット、組み紐などが用いられる。
【0068】
プリプレグの製造方法は、マトリックス樹脂をメチルエチルケトン、メタノールなどの溶媒に溶解して低粘度化し、含浸させるウエット法と、加熱により低粘度化し、含浸させるホットメルト法などの方法により製造される。
【0069】
ウェット法は、強化繊維をエポキシ樹脂組成物溶液に浸漬した後、引き上げ、オーブンなどを用いて溶媒を蒸発させてプリプレグを得る方法である。
【0070】
ホットメルト法は、加熱により低粘度化したエポキシ樹脂組成物を直接、強化繊維に含浸させる方法、あるいは一旦エポキシ樹脂組成物を離型紙などの上にコーティングしたフィルムをまず作製し、ついで強化繊維の両側あるいは片側から該フィルムを重ね、加熱加圧することにより樹脂を含浸させたプリプレグを製造する方法であり、プリプレグ中に残留する溶媒がないため好ましく用いることができる。
【0071】
本発明のプリプレグを用いた繊維強化複合材料の成形は、プリプレグを積層後、積層物に圧力を付与しながら樹脂を加熱硬化させる方法などにより作製できる。該積層物に 熱及び圧力を付与する方法には、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法、内圧成形法などがあり、スポーツ用品に関しては、ラッピングテープ法、内圧成形法が特に好ましく採用される。
【0072】
ラッピングテープ法は、マンドレルなどの芯金にプリプレグを巻いて、円筒状物を成形する方法であり、ゴルフシャフト、釣竿などの棒状体を作製する際に好適である。具体的には、マンドレルにプリプレグを巻き付け、プリプレグの固定及び圧力付与のために、プリプレグの外側に熱可塑性樹脂フィルムからなるラッピングテープを巻き付け、オーブン中で樹脂を加熱硬化させた後、芯金を抜き去って円筒状成形体を得る。
【0073】
また、内圧成形法は、熱可塑性樹脂のチューブなどの内圧付与体にプリプレグを巻きつけたプリフォームを金型中にセットし、次いで内圧付与体に高圧の気体を導入して圧力をかけると同時に金型を加熱し成形する方法である。ゴルフシャフト、バット、テニスやバトミントンなどのラケットのような複雑な形状物を成形する際に好適に用いられる。
【0074】
本発明においては、プリプレグを用いず、本発明のエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させた後、加熱硬化する方法、例えばハンド・レイアップ法、フィラメント・ワインディング法、プルトルージョン法、レジン・インジェクション・モールディング法、レジン・トランスファー・モールディング法などの成形法によっても繊維強化複合材料を作製することができるが、これらにおいては、エポキシ樹脂からなる主剤と硬化剤との2液を使用直前に混合して樹脂組成物を調製する方法を適用することができる。
【0075】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0076】
実施例では、以下の方法により試料を作製し、物性値を測定した。なお、物性測定はすべて温度23±2℃、相対湿度50±10%の環境で行った。
(1)樹脂硬化物の特性評価試験
A.試料(樹脂硬化板)の作製
樹脂組成物を135℃、2時間加熱硬化して樹脂硬化板を作製した。尚、樹脂硬化板作製用モールドには樹脂組成物を80℃に加熱して注入した。試験に応じて必要な厚みの樹脂硬化板を作製し、後述するサイズの試験片を切り出した。
【0077】
加熱には熱風乾燥機を使用した。
B.測定方法
(a)硬化物のTg
SACMA SRM18R−94に従い、DMA法により硬化物のTgを求めた。
【0078】
具体的には動的粘弾性測定により得られたG’−温度曲線において、図1に示すようにガラス領域でのラインの接線とガラス転移領域のラインの接線との交点の温度を求め、その交点の温度をTgとした。
【0079】
試験片は前述の方法により作製した以下のサイズのものを使用した。
【0080】
厚み:2mm
幅:10mm
長さ:40mm
尚、ここでは測定装置としては、レオメトリックス・エフ・イー(株)製、RDAII(型番)を用いた。条件は測定周波数1.0Hz、昇温速度5℃/分とした。
(b)ゴム状態弾性率(G’r)
前記G’−温度曲線において、ガラス転移領域より高温側に現れるゴム状態に由来する平坦領域におけるG’をG’rとした。また、ゴム状態に由来する平坦領域が明確でなく、徐々にG’が上昇または低下するような場合には、図1に示すように、Tgより50℃高い温度におけるG’をG’rとした。
(c)靭性
ASTM D5045−93記載のSENB法に従い応力拡大係数KICを求め、これを靭性の指標とした。
【0081】
試験片は、前述の方法に従い作製した厚さ6mmの樹脂硬化板から、ASTMD5045−93記載のSENB法用試験片を切り出した。
(d)樹脂硬化物の微細構造の観察
樹脂硬化板をダイヤモンドカッターにより小さく切り出し、断面を#1500サンドペーパーにより研磨した。この研磨面を以下の方法によりエッチング処理し、拡大観察した。
【0082】
エッチング処理:樹脂硬化板を、40±1℃に保ったジオキサン中に投入し、10±0.5分間放置した。その後、これを水洗し、常温・真空で数時間乾燥した。
【0083】
拡大観察には走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、SEM写真を得た。得られた写真から、溶かし出されなかった島状の島構造の有無と、島構造の平均的な大きさ、単位面積あたりの分布数を求めた。
【0084】
本実施例での観察条件は以下の通りとした。
装置:日立(株)製 S−4000
加速電圧:10kV
試料調製:Pt+Pd蒸着
倍率:10000倍
(2)炭素繊維のストランド引張弾性率の測定
JIS R7601に記載の方法に準じて、次の組成の樹脂を炭素繊維束に含浸し、130℃、35分の条件で加熱硬化させ、引張試験片を作製し、引張弾性率を測定した。
樹脂組成:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−シクロヘキサン−カルボキシレート(100重量部)/3フッ化ホウ素モノエチルアミン(3重量部)/アセトン(4重量部)
(3)プリプレグの作製
樹脂組成物をリバースロールコーターを用いて離型紙上に塗布し、樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に整列させた強化繊維に樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧して樹脂組成物を含浸させ一方向プリプレグを作製した。
【0085】
実施例1、実施例2、比較例1及び比較例2についてはプリプレグ目付220g/m、繊維重量分率68重量%とし、実施例3〜8及び比較例3〜6はプリプレグ目付150g/m、繊維重量分率75重量%の一方向プリプレグを作製した。
【0086】
また、実施例1及び比較例1においては、強化繊維として引張弾性率が230GPaである炭素繊維“トレカ”(登録商標)T700SC−12K−50C(東レ(株)製、以下T700SCと略)を使用した。実施例2〜8及び比較例2〜6においては、強化繊維として引張弾性率が375GPaである炭素繊維“トレカ”M40SC−12K−50C(東レ(株)製、以下M40SCと略)を使用した。
(4)繊維強化複合材料の特性
A.面内剪断強度
JIS K7079に従って±45°引張試験を行うことにより測定した。試験片は一方向プリプレグを炭素繊維の方向が±45°になるよう[+45°/−45°]sの積層構成で成形物の厚みが2mmになるように所定枚数積層し、オートクレーブ中で温度135℃、圧力290Paで2時間加熱加圧硬化して作製した
以下、各実施例、比較例について説明する。各実施例、比較例の樹脂組成、樹脂硬化物特性及び繊維強化複合材料特性は表1、表2にまとめて示す。実施例中では樹脂組成物の原料は以下のものを用いた。
[原料]
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828、エポキシ当量184〜194、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピコート807、エポキシ当量160〜175、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート834、エポキシ当量230〜270、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1001、エポキシ当量450〜500、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポトートYDF2001、エポキシ当量450〜500、東都化成(株)製)
・イソシアネート変性エポキシ樹脂(XAC4151、エポキシ当量390〜435、旭化成エポキシ(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1003、エポキシ当量670〜770、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピコート4004P、エポキシ当量930、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1007、エポキシ当量1750〜2200、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ポリビニルホルマール(“ビニレック”(登録商標)K、チッソ(株)製)
・ジシアンジアミド(DICY7、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・3−(3,4−シ゛クロロフェニル)−1,1−シ゛メチルウレア(DCMU99、保土谷化学工業(株)製)
・N−グリシジルフタルイミド(“デナコール”(登録商標)EX731、ナガセケムテックス(株)製、分子量203)
・ジメチルアクリルアミド(DMAA、興人(株)製)
・ビスフェノールA(東京化成(株)製)
(実施例1)
表1に示す原料を下に示す手順でニーダーで混合し、ポリビニルホルマールが均一に溶解したエポキシ樹脂組成物を得た。
(a)各エポキシ樹脂原料とポリビニルホルマールとを150〜170℃に加熱しながら1〜2時間攪拌し、ポリビニルホルマールを均一に溶解する。
(b)樹脂温度を60〜70℃まで降温し、ジシアンジアミド、及び3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアを加え、該温度で30〜40分間混練後、ニーダー中から取り出して樹脂組成物を得た。
【0087】
この樹脂組成物を用い、前記した方法に従い樹脂硬化板を作製し、エッチング処理後の硬化物の微細構造を観察したところ図2及び表1に示す通り島状の構造が観察された。又、Tgと靱性を測定したところ、良好な耐熱性と、高い靭性を示した。
【0088】
さらに、該樹脂組成物と強化繊維として炭素繊維T700SCを用い、前記した方法に従って繊維含有率68%、プリプレグ目付が220g/mであるプリプレグを作製した。
【0089】
このプリプレグを用いて前記した方法に従って繊維強化複合材料を成形し、面内剪断強度を測定したところ、十分に高い値を示した。
(実施例2)
実施例1と同様に樹脂組成物を調製した。また、強化繊維を炭素繊維M40SCに変更した以外は、実施例1と同様の方法によりプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、樹脂硬化物特性及び繊維強化複合材料特性を測定した。
(実施例3)
実施例1と同様に樹脂組成物を調製した。また、強化繊維を炭素繊維M40SCに変更し、プリプレグの繊維含有率を75重量%、プリプレグ目付を150g/m2とした以外は実施例1と同様の方法によりプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、樹脂硬化物特性、繊維強化複合材料特性を測定した。
(実施例4、5)
エポキシ樹脂の種類と比率を表1の通り変更した以外は実施例1と同様に樹脂組成物を調製した。実施例3と同様の方法によりプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、樹脂硬化物特性、繊維強化複合材料特性を測定した。
(実施例6)
表1に示す原料を下に示す手順でニーダーで混合し、ポリビニルホルマールが均一に溶解した樹脂組成物を得た。
(a)各エポキシ樹脂原料とポリビニルホルマールとを150〜170℃に加熱しながら1〜2時間攪拌し、ポリビニルホルマールを均一に溶解した。
(b)樹脂温度を90℃〜110℃まで降温し、N−グリシジルフタルイミドを加えて20〜40分間攪拌し、N−グリシジルフタルイミドを溶解した。
(c)樹脂温度を60〜70℃まで降温し、ジシアンジアミド、および3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレアを加え、該温度で30〜40分間混練後、ニーダー中から取り出して樹脂組成物を得た。
【0090】
実施例3と同様の方法によりプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、樹脂硬化物特性、繊維強化複合材料特性を測定した。
(実施例7)
N−グリシジルフタルイミドをジメチルアクリルアミドに変更し、樹脂組成を表1の通り変更した以外は、実施例6と同様の方法により樹脂組成物を調製し、樹脂硬化物特性を測定した。また、実施例6と同様の方法によりプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、繊維強化複合材料特性を測定した。
(実施例8)
N−グリシジルフタルイミドをビスフェノールAに変更し、樹脂組成を表1の通り変更した以外は、実施例6と同様の方法により樹脂組成物を調製し、樹脂硬化物特性を測定した。また、実施例6と同様の方法によりプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、繊維強化複合材料特性を測定した。
【0091】
結果、実施例2〜8の樹脂硬化物はいずれもエッチング処理後に島構造が観察された。また、表1に示す通り、実施例2〜8の樹脂硬化物は高い樹脂靱性を有し、得られた繊維強化複合材料は高い面内剪断強度を示した。
(比較例1)
表2のごとく、エポキシ樹脂としてエポキシ当量が230〜270であるエポキシ樹脂のみを含むエポキシ樹脂組成物とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を調製した。また、かかる樹脂組成物を用いた以外は実施例1と同様にプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、各種特性を測定した。図3及び表2に示す通り、エッチング処理後の樹脂硬化物は島状構造が観測されず、靭性は実施例対比、大幅に低下した。また繊維強化複合材料の面内剪断強度が大きく低下した。
(比較例2)
比較例1と同様の樹脂組成物を用いた以外は、実施例2と同様の方法でプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、各種特性を測定した。表2に示す通り、実施例2に比較して面内剪断強度が大きく低下した。
(比較例3)
比較例1と同様の樹脂組成物を用いた以外は、実施例3と同様の方法でプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、各種特性を測定した。表2に示す通り、実施例3に比較して面内剪断強度が大きく低下した。
(比較例4、5)
表2のごとく平均エポキシ当量が500〜50000である固形2官能エポキシ樹脂を含まない樹脂組成とした以外は実施例4と同様に樹脂組成物を調製し、樹脂硬化物特性を測定した。エッチング後の樹脂硬化物表面には島状構造が観察されず、靭性が実施例対比大幅に低下した。かかる樹脂組成物を用いた以外は実施例4と同様にプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、各種特性を測定した。
表2に示す通り、実施例対比、面内剪断強度が大きく低下した。
(比較例6)
エピコート1003をエピコート1001に変更した以外は、実施例6と同様の方法により樹脂組成物を調製し、樹脂硬化物特性を測定した。エッチング後の樹脂硬化物表面には島構造が観測されず、靭性は実施例対比大幅に低下した。かかる樹脂組成物を用いた以外は実施例6と同様にプリプレグ及び繊維強化複合材料を作製し、各種特性を測定した。表2に示す通り、面内剪断強度は実施例対比大きく低下した。
【0092】
【表1】

Figure 2004027043
【0093】
【表2】
Figure 2004027043
【0094】
【発明の効果】
本発明の繊維強化複合材料用樹脂組成物は、その樹脂硬化物において特定の構造を有するが故に、耐熱性を犠牲にすることなく高い力学特性を示し、とりわけ高い靭性を有する。従って、かかる樹脂硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料は各種力学特性に優れ、スポーツ用途、航空宇宙用途、一般産業用途に適した材料となりうるものである。更に、軽量化のために高弾性率の炭素繊維を用いたり、その樹脂含有率が高い場合においても、高面内剪断強度などの優れた力学特性を有する繊維強化複合材料が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動的粘弾性測定(DMA法)により得られるG’−温度曲線の一例。
【図2】実施例1におけるエッチング処理後の硬化物のSEM写真。
【図3】比較例1におけるエッチング処理後の硬化物のSEM写真。
【符号の説明】
1:ガラス転移温度Tg
2:ゴム状態弾性率G’r[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fiber-reinforced composite material suitable for sports use, aerospace use, and general industrial use, and an epoxy resin composition for obtaining the composite material.
[0002]
[Prior art]
Fiber reinforced composite materials composed of reinforced fibers and matrix resin are widely used in sports applications such as golf shafts, fishing rods, and tennis rackets, aerospace applications, and general industrial applications because of their lightweight and excellent mechanical properties. ing.
[0003]
Conventionally, various methods have been used for producing fiber-reinforced composite materials, but now, a method using a prepreg, which is a sheet-like intermediate substrate in which a matrix resin is impregnated into reinforcing fibers, is widely used. . In this method, after laminating a plurality of prepregs and heating the prepregs, a fiber-reinforced composite material can be obtained as a molded product.
[0004]
At present, as a matrix resin used for a fiber reinforced composite material, a cured epoxy resin excellent in properties such as heat resistance, hardness, dimensional stability, and chemical resistance is mainly used. However, the cured epoxy resin has a disadvantage that it is brittle, that is, has low toughness. Specifically, a normal epoxy resin cured product has a stress intensity factor K which is an index of toughness. IC Is 1.0MPa · m 1/2 And the impact resistance of the fiber-reinforced composite material using this is often a problem.
[0005]
Theoretically, if a tough thermoplastic resin is used as a matrix, this problem should be able to be improved, but the method of processing a fiber-reinforced composite material using a thermoplastic resin is extremely limited, so that it is not practical. .
[0006]
Therefore, many attempts have been made to increase the toughness of a thermosetting resin, particularly a cured epoxy resin, and to improve the impact resistance of a fiber-reinforced composite material. As a method for increasing the toughness of a cured epoxy resin, a method for improving an epoxy resin or a curing agent or a method for adding a modifier has been generally proposed.
[0007]
As a method of increasing toughness by improving the epoxy resin and the curing agent, it is known that the toughness can be improved by blending a flexible skeleton epoxy resin and a curing agent. On the contrary, there has been proposed a method in which a rigid skeleton is introduced into an epoxy resin or a curing agent, and at the same time, the crosslink density is reduced to adjust toughness, elastic modulus, and heat resistance. For example, ACS Polym. Preprints, Vol. 29, No. 1 (1988) reports that a cured product of an epoxy resin obtained from an epoxy resin containing a fluorene ring and a curing agent can improve the toughness by suppressing a decrease in the glass transition temperature. However, such improvement was not sufficient in improving the toughness.
[0008]
As a method of adding a modifier, a method of adding a rubber component or a thermoplastic resin to an epoxy resin composition to increase the toughness of a cured resin is known.
[0009]
As a method for adding a rubber component, for example, Japanese Patent Publication Nos. 61-29613 and 62-34251 disclose a butadiene-acrylonitrile copolymer rubber (CTBN) or a nitrile rubber having a carboxyl group as an end group in an epoxy resin. Examples of addition and modification have been proposed, and some of them have been put into practical use.However, this method involves a process in which the rubber component once dissolves in the epoxy resin and then undergoes a phase separation at the time of curing. The morphology changes depending on the type and curing conditions of the epoxy resin and the desired modification effect cannot be obtained, or the rubber component partially dissolves in the epoxy resin phase after curing. However, there were problems such as causing a decrease in the glass transition temperature and the glass transition temperature.
[0010]
As a method for solving the morphological change, which is a problem in increasing the toughness of an epoxy resin (cured product) by adding a rubber component, a method of dispersing rubber-like particles in an epoxy resin is known. For example, in JP-A-58-83014 and JP-A-59-138254, a monomer such as an acrylate ester can react with an epoxy resin in an epoxy resin in order to improve the shear strength of the adhesive. A method is disclosed in which a functional group-containing monomer such as acrylic acid is polymerized to obtain a composition in which rubber particles formed in an epoxy resin are dispersed. However, even in such a case, it is inevitable that a part of the rubber component is dissolved in the cured epoxy resin phase, and the heat resistance is insufficient.
[0011]
Further, the addition of such a rubber component lowers the elastic modulus of the epoxy resin. When the resin elastic modulus is reduced, the compressive strength of the fiber-reinforced composite material is reduced, and when the product is used as a sporting goods or the like, there is a possibility that the fiber may be easily broken.
[0012]
When the epoxy resin composition containing a thermoplastic resin having a sufficiently high glass transition temperature and elastic modulus is cured, the cured product retains heat resistance and elastic modulus when the cured product has an appropriate morphology, for example, an interpenetrating network structure. It is possible to give a tough cured product. However, there are problems that it is difficult to control the morphology of the cured product, and that a large amount of addition is required to increase the toughness.
[0013]
On the other hand, it is known that the cured epoxy resin itself has a non-uniform crosslinked structure when viewed from a microscopic viewpoint. For example, in JOURNAL OF MATERIALS SCIENCE, Vol. 12, (1977), pp. 1966-1980, an epoxy resin cured product obtained by curing DER332 (DGEBA, epoxy equivalent 172 to 176, manufactured by Dow Chemical Company) with DETA (manufactured by Eastman Company). Is etched in acetone for 3 hours, and a structure of about several tens of nanometers is visible, but there is no knowledge about the relationship with the resin physical properties.
[0014]
As described above, conventionally, a resin composition exhibiting high resin toughness while having both sufficient heat resistance and workability has not been obtained. Various characteristics were not enough. In particular, the use of high-modulus carbon fibers that contribute to material weight reduction and the improvement of in-plane shear strength and impact resistance of fiber-reinforced composite materials with a high fiber content are demanded. High toughness has been strongly demanded.
[0015]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to increase the toughness of a cured resin without sacrificing heat resistance and elastic modulus, and to enhance various mechanical properties such as impact resistance and in-plane shear strength of a fiber-reinforced composite material. In particular, the use of carbon fibers with a high modulus of elasticity for weight reduction, or even in the case where the fiber content is high, for the purpose of expressing excellent various mechanical properties, an epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material for that purpose, and An object of the present invention is to provide a fiber-reinforced composite material obtained by using this.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material of the present invention has at least the following features to achieve the above object. That is, an epoxy resin composition containing an epoxy resin and a curing agent, wherein the cured product obtained by thermally curing the epoxy resin composition is subjected to an etching treatment in dioxane at 40 ° C. for 10 minutes. Is an epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material in which an uneluted portion remains in an island shape.
[0017]
Further, the present invention is a fiber-reinforced composite material comprising a cured product of the above epoxy resin composition and reinforcing fibers.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present inventors have found that the island-like structure of the cured resin, which can be visualized by solvent etching, that is, the non-uniform structure on the order of submicron, essentially contributes to the improvement of the toughness of the cured resin and various mechanical properties of the fiber-reinforced composite material. The present invention was found.
[0019]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
[0020]
The resin composition of the present invention is an epoxy resin composition containing an epoxy resin and a curing agent, and a resin cured product obtained by thermally curing the epoxy resin composition (hereinafter abbreviated as a cured product) at 40 ° C. This is an epoxy resin composition in which, when so-called etching is performed by immersion in dioxane for 10 minutes, an uneluted portion remains on the etched surface of the cured product in an island shape.
[0021]
The cured product in the present invention refers to a product obtained by curing an epoxy resin composition by external energy such as heat, light, and an electron beam.
[0022]
Here, in the case of curing by heat, the temperature of the heat curing is appropriately selected depending on the type of the curing agent or the epoxy resin to be used, and the resin composition is preferably 90 minutes at a constant temperature selected from the range of 100 ° C to 200 ° C, preferably. Can be cured by heating for 120 minutes. For example, when dicyandiamide or the like is used as a curing agent, it is usually cured at 130 ° C. for 90 minutes to obtain a cured product, and when a diamine curing agent having an aromatic ring in the molecule is used, it is usually 180 ° C. for 90 minutes. It can be cured to obtain a cured product.
[0023]
An enlarged image of the surface of the cured product is obtained by a scanning electron microscope (SEM). The condition is not particularly limited as long as the surface state can be observed. For example, the surface state can be observed by setting the acceleration voltage to 10 kv and the magnification to 10,000 times. Further, the size may be changed in the range of 2000 times to 20000 times according to the size and number of the island structures.
[0024]
It is important that, in the cured product of the present invention, an island-shaped uneluted portion is observed when the cured product is enlarged and observed after the etching treatment. This can be said to be a state in which the sea-like continuous phase that has filled the space between the island-like uneluted portions before the etching has been dissolved. Here, the island shape means that discontinuous irregular-shaped granular projections are observed at the time of enlarged observation such as a SEM photograph, so that the island-like appearance appears.
[0025]
The etching process and the observation of the etched surface of the cured product can be similarly performed on the cured resin in the fiber-reinforced composite material. For example, a method is used in which the cross section of such a fiber-reinforced composite material is polished, immersed in dioxane, and then the resin portion is observed by SEM.
[0026]
The size of the island-shaped uneluted portion is preferably 0.05 to 1 μm in diameter, and more preferably 0.1 to 0.5 μm in diameter. When the size of the island-shaped uneluted portion is smaller than 0.05 μm in diameter, the toughness may not be sufficiently exhibited. Conversely, when the diameter is larger than 1 μm, the size of the island-like uneluted portion becomes larger than the gap between the fibers in the fiber-reinforced composite material, so that sufficient toughness may not be exhibited.
[0027]
In addition, the distribution density of such island-like uneluted portions is 5 to 40 particles / μm. 2 And more preferably 10 to 30 particles / μm 2 It is desirable that The distribution density of such island-like uneluted portions is 5 / μm. 2 If it is less than 3, the heat resistance may be insufficient. On the contrary, 40 pieces / μm 2 If it is larger, sufficient toughness may not be exhibited.
[0028]
In the present invention, the rubber elasticity of the above-mentioned cured product is preferably in the range of 1.5 to 4.5 MPa, more preferably in the range of 2.0 to 4.0 MPa. When the rubber state elastic modulus is less than 1.5 MPa, heat resistance may be insufficient. Conversely, if it is higher than 4.5 MPa, sufficient toughness may not be exhibited. The rubber state elastic modulus reflects the crosslink density in the cured product, and the lower the value is, the lower the crosslink density tends to be.
[0029]
Here, the rubber state elastic modulus G′r refers to a flatness derived from the rubber state in a storage elastic modulus (hereinafter abbreviated as G ′)-temperature curve obtained by dynamic viscoelasticity measurement at a frequency of 1.0 Hz. Refers to G 'in the region.
[0030]
Further, the glass transition temperature (hereinafter, abbreviated as Tg) of the cured product in the present invention is preferably in the range of 90 to 130 ° C, more preferably in the range of 100 to 130 ° C. When the Tg of such a cured product is lower than 90 ° C., heat resistance is insufficient, and there is a possibility that thermal deformation occurs when the material is used. On the other hand, when the temperature is higher than 130 ° C., a large heat shrinkage stress is generated inside the material, so that sufficient toughness may not be exhibited.
[0031]
The Tg of the cured product referred to in the present invention is measured by a DMA method (dynamic mechanical analysis method), and the G′-temperature curve obtained by dynamic viscoelasticity measurement at a frequency of 1.0 Hz indicates a flatness derived from a glass state. It is the temperature at the intersection of a straight line extending from the region to the linear region derived from the transition state.
[0032]
The cured product in the present invention has a stress intensity factor determined by the SENB method described in ASTM D5045-93 of 1 to 1.8 MPa · m. 1/2 Is more preferably in the range of 1.2 to 1.8 MPa · m. 1/2 It is desirable to be within the range. The stress intensity factor is an index of resin fracture toughness, and the greater the value, the higher the toughness. The stress intensity factor is 1.0 MPa · m 1/2 If it is less than 3, the heat resistance may be insufficient. Conversely, 1.8 MPa · m 1/2 If it is larger, sufficient toughness may not be exhibited.
[0033]
In addition, the cured product of the present invention has improved elongation and adhesion to a fiber base material in addition to resin toughness. With this, not only the in-plane shear strength of the fiber-reinforced composite material but also the 0 ° Improvements in strength, compressive strength, and tensile strength in the 90 ° direction are also observed.
[0034]
The epoxy resin composition of the present invention contains an epoxy resin and a curing agent.
[0035]
The epoxy resin in the present invention is not particularly limited, for example, a glycidyl ether type epoxy resin obtained from a compound having a hydroxyl group in the molecule, a glycidylamine type epoxy resin obtained from a compound having an amino group in the molecule, Glycidyl ester type epoxy resins obtained from compounds having a carboxyl group in the molecule, cycloaliphatic epoxy resins obtained from compounds having an unsaturated bond in the molecule, heterocyclic epoxy resins such as triglycidyl isocyanurate, or these For example, an epoxy resin or the like in which two or more types selected from the following are mixed in the molecule can be used.
[0036]
The epoxy resin composition of the present invention contains 30 to 70% by weight of a liquid bifunctional epoxy resin having an average epoxy equivalent in the range of 100 to 230 as the component [A] based on 100% by weight of the total epoxy resin. Is desirable.
[0037]
When the average epoxy equivalent of the component [A] is less than 100, the above-mentioned island structure may not be formed, and as a result, the effect of improving toughness may not be sufficient. When the average epoxy equivalent of the component [A] exceeds 230, heat resistance may be reduced. On the other hand, when the content of the component [A] is less than 30% by weight, heat resistance may be reduced, and when the content exceeds 70% by weight, the above-mentioned island-like structure is not formed, The effect of improving toughness may not be sufficient.
[0038]
Here, the epoxy equivalent is a value obtained by dividing the mass (g) of the epoxy resin by the number of moles (mole) of all epoxy groups contained in the resin.
[0039]
The constituent component [A] is not particularly limited as long as it is a liquid bifunctional epoxy resin having an average epoxy equivalent in the range of 100 to 230, and the following ones are suitably used. Commercial products of the low molecular weight bisphenol A type epoxy resin include “Epicoat” (registered trademark) 825 (epoxy equivalents 172 to 178) and “Epicoat” 828 (epoxy equivalents 184 to 194) (all manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.). ), "Epototo" (registered trademark) YD-128 (epoxy equivalents 184 to 194, manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.), "Epiclon" (registered trademark) 840 (epoxy equivalents 180 to 190), "Epiclon" 850 (epoxy equivalents) 184-194), "Epiclon" 830 (epoxy equivalent: 165-185) (all manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.), "Sumi Epoxy" (registered trademark) ELA-128 (epoxy equivalent 184-194, Sumitomo Chemical) Co., Ltd.), DER 331 (epoxy equivalents 182 to 192, manufactured by Dow Chemical Company), etc. It can be.
[0040]
Commercially available low molecular weight bisphenol F type epoxy resins include “Epicoat” 806 (flat epoxy equivalent: 160 to 170), “Epicoat” 807 (epoxy equivalent: 160 to 175) (all manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.), “ EPICLON 830 (epoxy equivalent: 165 to 180, manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.) can be used.
[0041]
Further, as a commercially available bisphenol AD type epoxy resin, R-710 (epoxy equivalent: 168 to 180, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.), and as a commercially available bisphenol S type epoxy resin, "Denacol" (registered trademark) EX -251 (epoxy equivalent: 189, manufactured by Nagase Kasei Kogyo Co., Ltd.) can be used.
[0042]
Examples of the hydrogenated bisphenol A type epoxy resin include ST-3000 (epoxy equivalent 230, manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.), “Denacol” EX-252 (epoxy equivalent 213), and “Denacol” EX-201 which is a resorcin diglycidyl ether. (Epoxy equivalent 117), diglycidyl phthalate “Denacol” EX-721 (epoxy equivalent 154) (all manufactured by Nagase Kasei Kogyo Co., Ltd.), and “Araldide” (registered trademark) CY177 (a cycloaliphatic epoxy resin) Epoxy equivalent 200), CY179 (epoxy equivalents 131 to 143) (all manufactured by Ciba Geigy Co., Ltd.), "Sumiepoxy" ELN-125 (epoxy equivalent 110-130, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) which is diglycidylaniline, GAN (epoxy equivalent: 125 to 145, manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.) , And the like GOT a diglycidyl -o- toluidine (epoxy equivalent 125 to 145, manufactured by Nippon Kayaku Co.).
[0043]
The epoxy resin composition of the present invention contains a solid bifunctional epoxy resin having an average epoxy equivalent in the range of 500 to 50,000 as a component [B] in an amount of 30 to 70% by weight based on 100% by weight of the total epoxy resin. Is desirable.
[0044]
When the average epoxy equivalent of the component [B] is less than 500, an island-like structure may not be formed, and as a result, the effect of improving toughness may not be sufficient. When the average epoxy equivalent of the component [B] exceeds 50,000, the viscosity is remarkably increased, which may hinder the prepreg production process and may lower the heat resistance.
[0045]
On the other hand, when the content of the solid bifunctional epoxy resin is less than 30% by weight, the above-mentioned island structure is hardly formed, and as a result, the effect of improving the toughness may not be sufficient. When the content exceeds 70% by weight, heat resistance may be reduced.
[0046]
The component [B] is not particularly limited as long as it is a solid bifunctional epoxy resin having an average epoxy equivalent in the range of 500 to 50,000, and the following components are suitably used. Commercially available high molecular weight bisphenol A type epoxy resins include “Epicoat” 1002 (epoxy equivalents 600 to 700), “Epicoat” 1003 (epoxy equivalents 670 to 770), “Epicoat” 1004 (epoxy equivalents 875 to 975), “ "Epicoat" 1007 (epoxy equivalent 1750-2200), "epicoat" 1009 (epoxy equivalent 2400-3300), "epicoat" 1010 (epoxy equivalent 3000-5000) (all manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.), "Epiclon" 3050 (Epoxy equivalent 740 to 860), "Epiclon" HM-101 (Epoxy equivalent 3200 to 3900) (manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.), "Epototo" YD-014 (Epoxy equivalent 900 to 1000), "Epototo "YD-0 7 (epoxy equivalent 1750-2100), "Epototo" YD-019 (epoxy equivalent 2400-3000), "Epototo" YD-022 (epoxy equivalent 4000-6000) (all manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.) Can be.
[0047]
Commercially available high molecular weight bisphenol F type epoxy resins include “Epicoat” E4002P (epoxy equivalent 610), “Epicoat” E4003P (epoxy equivalent 800), “Epicoat” E4004P (epoxy equivalent 930), and “Epicoat” E4007P (epoxy equivalent). 2060), “Epicoat” E4009P (epoxy equivalent 3030), “Epicoat” E4010P (epoxy equivalent 4400) (manufactured by Japan Epoxy Resins Co., Ltd.), “Epototo” YDF-2004 (epoxy equivalent 900 to 1000) (manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.) can be used.
[0048]
Commercially available phenoxy resins include “Phenotote” (registered trademark) YP-50, YP-55 and YP-70 (all manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.), “Epicoat” 1256 (epoxy equivalent 7000 to 8500), “Epicoat” 4250 (epoxy equivalent: 7000 to 10,000), “Epicoat” 4275 (epoxy equivalent: 7000 to 10,000) (all manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.) and the like can be used.
[0049]
Of course, an epoxy resin other than the constituent elements [A] and [B] may be appropriately added to the resin composition of the present invention. For example, as a solid bifunctional epoxy resin having an epoxy equivalent between 100 and 230, a biphenyl type epoxy resin, a dicyclopentadiene type epoxy resin, a bisphenol S type epoxy resin and the like can be mentioned. Examples of the bifunctional epoxy resin having an epoxy equivalent between 230 and 500 include various bisphenol epoxy resins, biphenyl epoxy resins, dicyclopentadiene epoxy resins, and isocyanate-modified bisphenol epoxy resins. Examples of the trifunctional or higher epoxy resin include various novolak type epoxy resins, triglycidylaminophenol, tetraglycidyldiaminodiphenylmethane, and tetraglycidylxylenediamine.
[0050]
It is preferable to add a compound having one epoxy group to the epoxy resin composition of the present invention in addition to the epoxy resin.
[0051]
The compound having one epoxy group is not particularly limited, and N-glycidyl phthalimide, N-glycidyl-1,8-naphthalimide, isocyanuric acid monoglycidyl ether and the like are preferably used. The amount of these components is preferably in the range of 1 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the total epoxy resin. If the amount is less than 1 part by weight, the effect of making the island structure easier to obtain may not be sufficient. When the amount is more than 20 parts by weight, heat resistance may be reduced.
[0052]
Further, it is preferable to add a compound having at least one of acrylamide group, acrylate group and methacrylate group to the resin composition of the present invention. The compound having at least one of such acrylamide group, acrylate group and methacrylate group is not particularly limited, and various alkyl (meth) acrylates, various hydroxyalkyl (meth) acrylates, glycidyl (meth) acrylate, benzyl ( (Meth) acrylate, isocyanuric acid triacrylate, isocyanuric acid diacrylate, isocyanuric acid monoacrylate, n-acryloyloxyethylhexahydrophthalimide, n-acryloyloxyethyltetrahydrophthalimide, various acrylamide derivatives, and the like. The amount of these components is preferably in the range of 1 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of all epoxy resin components. If the amount is less than 1 part by weight, the effect of making the island structure easier to obtain may not be sufficient. When the amount is more than 20 parts by weight, heat resistance may be reduced.
[0053]
It is preferable to add a compound having two or more phenolic hydroxyl groups to the resin composition of the present invention.
[0054]
The compound having two or more phenolic hydroxyl groups is not particularly limited, and examples thereof include various bisphenol compounds, bisphenol-terminated phenol resins, phenol novolak resins, and cresol novolak resins. The amount of these components is preferably in the range of 5 to 40 parts by weight based on 100 parts by weight of all epoxy resin components. If the amount is less than 5 parts by weight, the effect of making the island structure easier to obtain may not be sufficient. When the amount is more than 40 parts by weight, heat resistance may be reduced.
[0055]
The resin composition of the present invention can appropriately contain a thermoplastic resin soluble in an epoxy resin. Adjusting the viscoelasticity of the resin composition by adding a thermoplastic resin has the effect of increasing the adhesive strength of the prepreg. Furthermore, it is more preferable to use a thermoplastic resin having a hydrogen-bonding functional group as it has an effect of increasing the adhesiveness between the reinforcing fiber and the matrix resin.
[0056]
As such a thermoplastic resin, those having a hydrogen-bonding functional group, particularly an alcoholic hydroxyl group, an amide bond, and a sulfonyl group, which have a high effect of improving the adhesion between the reinforcing fiber and the matrix resin, can be suitably used.
[0057]
Examples of the thermoplastic resin having an alcoholic hydroxyl group include polyvinyl acetal resins such as polyvinyl formal and polyvinyl butyral, polyvinyl alcohol, and phenoxy resins.
[0058]
Examples of the thermoplastic resin having an amide bond include polyamide, polyimide, and a thermoplastic resin having a sulfonyl group, such as polysulfone.
[0059]
Polyamide, polyimide and polysulfone may have a functional group such as an ether bond or a carbonyl group in the main chain. The polyamide may have a substituent at the nitrogen atom of the amide group.
[0060]
Such a thermoplastic resin can be contained in an amount of 2 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the epoxy resin. If the amount is less than 2 parts by weight, the effect of adjusting the viscosity is small, and if it exceeds 20 parts by weight, a significant increase in viscosity may be caused.
[0061]
The curing agent in the present invention is not particularly limited, and the following are preferably used. As the curing agent, aromatic compounds having active hydrogen such as 4,4'-diaminodiphenylmethane, 4,4'-diaminodiphenylsulfone, 3,3'-diaminodiphenylsulfone, m-phenylenediamine and m-xylylenediamine Aliphatic amines having active hydrogen such as amine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, isophoronediamine, bis (aminomethyl) norbornane, bis (4-aminocyclohexyl) methane, dimer acid ester of polyethyleneimine, having these active hydrogens Modified amines obtained by reacting amines with epoxy compounds, acrylonitrile, phenol and compounds such as formaldehyde and thiourea, dimethylaniline, dimethylbenzylamine, 2,4,6-tris (dimethylaminomethyl) phenol Such as tertiary amines having no active hydrogen such as 1-substituted imidazole, dicyandiamide, tetramethylguanidine, hexahydrophthalic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, methylhexahydrophthalic anhydride, methylnadic anhydride, etc. Carboxylic anhydrides, polycarboxylic acid hydrazides such as adipic acid hydrazide and naphthalenedicarboxylic acid hydrazide, polyphenol compounds such as novolak resins, polymercaptans such as esters of thioglycolic acid and polyols, and boron trifluoride ethylamine complex. And Lewis acid complexes and aromatic sulfonium salts. Among them, it is preferable to include at least 2 to 8 parts by weight of dicyandiamide with respect to 100 parts by weight of the epoxy resin, because the island-like structure is easily formed, and as a result, a cured product having excellent resin toughness is obtained.
[0062]
These hardeners can be combined with a hardener in order to enhance the hardening activity. Preferred examples include dicyandiamide, 3-phenyl-1,1-dimethylurea, 3- (3,4-dichlorophenyl) -1,1-dimethylurea (DCMU), and 3- (3-chloro-4-methylphenyl). Example of combining a urea derivative such as 1,1-dimethylurea or 2,4-bis (3,3-dimethylureido) toluene as a curing aid, for example, curing a tertiary amine on a carboxylic anhydride or a novolak resin Examples of combining them as auxiliaries are given. As the compound used as a curing aid, a compound having the ability to cure an epoxy resin alone is preferable.
[0063]
The epoxy resin composition of the present invention may contain other components such as a reactive diluent, a polymer compound, and organic or inorganic particles in addition to the above components.
[0064]
As the reinforcing fibers used in the fiber-reinforced composite material of the present invention, glass fibers, carbon fibers, aramid fibers, boron fibers, alumina fibers, silicon carbide fibers and the like are used. A mixture of two or more of these fibers may be used, but carbon fibers are particularly preferred in order to obtain a lighter and more durable molded product.
[0065]
In order to produce sports goods such as lightweight golf shafts and fishing rods using the fiber-reinforced composite material of the present invention, carbon fibers having a high elastic modulus are used so that a small amount of material can express sufficient rigidity of the product. It is preferable to use a prepreg. If the elastic modulus in the fiber direction of the carbon fiber used is too low, the deflection of the cylindrical shaft becomes large when compared under the same weight and a constant load, and the feeling as a golf club or a fishing rod is undesirably impaired. Therefore, in order to suppress the bending, a large amount of material is used for one shaft, and as a result, the purpose of reducing the weight tends not to be achieved. Conversely, if the elastic modulus in the fiber direction of the carbon fiber used is too high, the feeling may be too sensitive to the load or the strength may be insufficient. In that sense, the elastic modulus of the carbon fiber is preferably from 280 to 800 GPa, more preferably from 350 to 800 GPa. Further, in order to meet the demand for light weight, high rigidity, and high strength, the higher the fiber content is, the more preferable it is, and the fiber content is preferably 65% by weight or more, more preferably 70% by weight or more. . However, the higher the fiber content, the greater the strain on the resin in the fiber reinforced composite material. Therefore, the fiber content is preferably 90% by weight or less, more preferably 86% by weight or less.
[0066]
The production of the fiber-reinforced composite material of the present invention is not particularly limited, but various methods generally used can be used. For example, a resin injection method, a filament winding method, a pultrusion method, a prepreg method, a press molding method, a vacuum pressure molding method and the like can be mentioned. Above all, a method of preparing a prepreg in which an epoxy resin composition is impregnated into a reinforcing fiber, laminating the prepreg, and heat-curing to obtain a fiber-reinforced composite material is used for manufacturing sports goods such as golf shafts, fishing rods, rackets and the like. It is a suitable method.
[0067]
In the present invention, the form and arrangement of the reinforcing fibers used in the prepreg are not particularly limited, and for example, long fibers aligned in one direction, a single tow, a woven fabric, a mat, a knit, a braid, and the like are used.
[0068]
The prepreg is produced by a wet method of dissolving a matrix resin in a solvent such as methyl ethyl ketone or methanol to reduce the viscosity and impregnating the resin, or a hot melt method of reducing the viscosity by heating and impregnating the resin.
[0069]
The wet method is a method in which a reinforcing fiber is immersed in an epoxy resin composition solution, pulled up, and the solvent is evaporated using an oven or the like to obtain a prepreg.
[0070]
The hot melt method is a method of directly impregnating a reinforcing fiber with an epoxy resin composition whose viscosity has been reduced by heating, or a method in which a film in which an epoxy resin composition is once coated on a release paper or the like is first prepared, and then a reinforcing fiber is formed. This is a method for producing a prepreg impregnated with a resin by laminating the films from both sides or one side and applying heat and pressure, and is preferably used because there is no solvent remaining in the prepreg.
[0071]
The molding of the fiber-reinforced composite material using the prepreg of the present invention can be performed by laminating the prepreg and then heating and curing the resin while applying pressure to the laminate. The method of applying heat and pressure to the laminate includes a press molding method, an autoclave molding method, a bagging molding method, a wrapping tape method, an internal pressure molding method, and the like. It is particularly preferably employed.
[0072]
The wrapping tape method is a method in which a prepreg is wound around a core metal such as a mandrel to form a cylindrical object, and is suitable for producing a rod-shaped body such as a golf shaft and a fishing rod. Specifically, wrapping a prepreg around a mandrel, wrapping a wrapping tape made of a thermoplastic resin film around the outside of the prepreg for fixing the prepreg and applying pressure, heating and curing the resin in an oven, Pull out to obtain a cylindrical molded body.
[0073]
In the internal pressure molding method, a preform in which a prepreg is wound around an internal pressure applying body such as a tube of a thermoplastic resin is set in a mold, and then a high-pressure gas is introduced into the internal pressure applying body to apply pressure. This is a method of heating and molding a mold. It is suitably used when molding a complicated shape such as a golf shaft, a bat, a racket such as tennis or badminton.
[0074]
In the present invention, a method in which the epoxy resin composition of the present invention is directly impregnated into a reinforcing fiber without using a prepreg, and then heat-cured, for example, a hand lay-up method, a filament winding method, a pultrusion method, a resin Fiber-reinforced composite materials can also be produced by molding methods such as injection molding and resin transfer molding. In these, however, two liquids, a main agent composed of an epoxy resin and a curing agent, are mixed immediately before use. To prepare a resin composition.
[0075]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples and the like.
[0076]
In the examples, samples were prepared by the following methods, and physical properties were measured. All the physical property measurements were performed in an environment at a temperature of 23 ± 2 ° C. and a relative humidity of 50 ± 10%.
(1) Characteristic evaluation test of cured resin
A. Preparation of sample (cured resin plate)
The resin composition was cured by heating at 135 ° C. for 2 hours to prepare a cured resin plate. The resin composition was heated to 80 ° C. and injected into the mold for preparing a cured resin plate. A resin cured plate having a required thickness was prepared according to the test, and a test piece having a size described later was cut out.
[0077]
A hot air dryer was used for heating.
B. Measuring method
(A) Tg of cured product
According to SACMA SRM18R-94, the Tg of the cured product was determined by the DMA method.
[0078]
Specifically, in the G′-temperature curve obtained by the dynamic viscoelasticity measurement, as shown in FIG. 1, the temperature at the intersection of the tangent to the line in the glass region and the tangent to the line in the glass transition region was determined. The temperature at the intersection was defined as Tg.
[0079]
The test piece used had the following size and was produced by the above-described method.
[0080]
Thickness: 2mm
Width: 10mm
Length: 40mm
Here, as the measuring device, RDAII (model number) manufactured by Rheometrics FEI Co., Ltd. was used. The conditions were a measurement frequency of 1.0 Hz and a heating rate of 5 ° C./min.
(B) Rubber state elastic modulus (G'r)
In the G′-temperature curve, G′r in a flat region derived from a rubber state appearing on a higher temperature side than the glass transition region was defined as G′r. Further, when the flat region derived from the rubber state is not clear and G ′ gradually increases or decreases, as shown in FIG. 1, G ′ at a temperature 50 ° C. higher than Tg is defined as G′r. did.
(C) Toughness
The stress intensity factor KIC was determined according to the SENB method described in ASTM D5045-93, and this was used as an index of toughness.
[0081]
As a test piece, a test piece for the SENB method described in ASTM D5045-93 was cut out from a cured resin plate having a thickness of 6 mm produced according to the method described above.
(D) Observation of microstructure of cured resin
The cured resin plate was cut into small pieces with a diamond cutter, and the cross section was polished with # 1500 sandpaper. This polished surface was etched by the following method and observed under magnification.
[0082]
Etching treatment: The cured resin plate was put in dioxane kept at 40 ± 1 ° C., and left for 10 ± 0.5 minutes. Thereafter, it was washed with water and dried at normal temperature and vacuum for several hours.
[0083]
SEM photographs were obtained using a scanning electron microscope (SEM) for magnification observation. From the obtained photographs, the presence or absence of the undissolved island-like island structure, the average size of the island structure, and the number of distributions per unit area were determined.
[0084]
The observation conditions in this example were as follows.
Equipment: Hitachi S-4000
Acceleration voltage: 10 kV
Sample preparation: Pt + Pd deposition
Magnification: 10,000 times
(2) Measurement of strand tensile modulus of carbon fiber
According to the method described in JIS R7601, a carbon fiber bundle was impregnated with a resin having the following composition, heated and cured at 130 ° C. for 35 minutes, a tensile test piece was prepared, and the tensile modulus was measured.
Resin composition: 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxy-cyclohexane-carboxylate (100 parts by weight) / boron trifluoride monoethylamine (3 parts by weight) / acetone (4 parts by weight)
(3) Preparation of prepreg
The resin composition was applied on release paper using a reverse roll coater to prepare a resin film. Next, two resin films were laid on both sides of the carbon fiber on reinforcing fibers arranged in one direction in a sheet shape, and heated and pressed to impregnate the resin composition to prepare a one-way prepreg.
[0085]
For Example 1, Example 2, Comparative Example 1 and Comparative Example 2, the prepreg weight was 220 g / m. 2 The fiber weight fraction was 68% by weight, and Examples 3 to 8 and Comparative Examples 3 to 6 had a prepreg weight of 150 g / m. 2 A unidirectional prepreg having a fiber weight fraction of 75% by weight was produced.
[0086]
In Example 1 and Comparative Example 1, carbon fiber “Treca” (registered trademark) T700SC-12K-50C (manufactured by Toray Industries, Inc .; hereinafter, abbreviated as T700SC) having a tensile modulus of 230 GPa was used as the reinforcing fiber. did. In Examples 2 to 8 and Comparative Examples 2 to 6, carbon fiber “Treca” M40SC-12K-50C (manufactured by Toray Industries, Inc .; hereinafter, abbreviated as M40SC) having a tensile modulus of 375 GPa was used as the reinforcing fiber.
(4) Characteristics of fiber reinforced composite material
A. In-plane shear strength
It was measured by performing a ± 45 ° tensile test according to JIS K7079. A predetermined number of test pieces were stacked in a unidirectional prepreg in a lamination configuration of [+ 45 ° / −45 °] s so that the direction of the carbon fiber was ± 45 ° and the thickness of the molded product was 2 mm, and the temperature was measured in an autoclave. It was produced by heating and curing at 135 ° C. and a pressure of 290 Pa for 2 hours.
Hereinafter, Examples and Comparative Examples will be described. Tables 1 and 2 collectively show the resin composition, cured resin properties, and fiber-reinforced composite material properties of each of Examples and Comparative Examples. In the examples, the following materials were used as the raw materials of the resin composition.
[material]
-Bisphenol A type epoxy resin (Epicoat 828, epoxy equivalent 184-194, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
-Bisphenol F type epoxy resin (Epicoat 807, epoxy equivalent 160-175, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
-Bisphenol A type epoxy resin (Epicoat 834, epoxy equivalent 230-270, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
-Bisphenol A type epoxy resin (Epicoat 1001, epoxy equivalent 450-500, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
-Bisphenol F type epoxy resin (Epototo YDF2001, epoxy equivalent 450-500, manufactured by Toto Kasei Co., Ltd.)
-Isocyanate-modified epoxy resin (XAC4151, epoxy equivalent 390-435, manufactured by Asahi Kasei Epoxy Co., Ltd.)
-Bisphenol A type epoxy resin (Epicoat 1003, epoxy equivalent 670-770, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
-Bisphenol F type epoxy resin (Epicoat 4004P, epoxy equivalent 930, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
-Bisphenol A type epoxy resin (Epicoat 1007, epoxy equivalent 1750-2200, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
・ Polyvinyl formal (“VINYLEC” (registered trademark) K, manufactured by Chisso Corporation)
・ Dicyandiamide (DICY7, manufactured by Japan Epoxy Resin Co., Ltd.)
・ 3- (3,4-dichlorophenyl) -1,1-dimethylurea (DCMU99, manufactured by Hodogaya Chemical Industry Co., Ltd.)
-N-glycidyl phthalimide ("Denacol" (registered trademark) EX731, manufactured by Nagase ChemteX Corporation, molecular weight 203)
・ Dimethylacrylamide (DMAA, manufactured by Kojin Co., Ltd.)
・ Bisphenol A (Tokyo Kasei Co., Ltd.)
(Example 1)
The raw materials shown in Table 1 were mixed in a kneader according to the procedure shown below to obtain an epoxy resin composition in which polyvinyl formal was uniformly dissolved.
(A) Each epoxy resin raw material and polyvinyl formal are stirred for 1 to 2 hours while being heated to 150 to 170 ° C. to dissolve polyvinyl formal uniformly.
(B) The resin temperature is lowered to 60 to 70 ° C., dicyandiamide and 3- (3,4-dichlorophenyl) -1,1-dimethylurea are added, and after kneading at the temperature for 30 to 40 minutes, the resin is taken out of the kneader. Thus, a resin composition was obtained.
[0087]
Using this resin composition, a cured resin plate was prepared according to the method described above, and the fine structure of the cured product after the etching treatment was observed. As a result, an island-like structure was observed as shown in FIG. When Tg and toughness were measured, good heat resistance and high toughness were exhibited.
[0088]
Further, using the resin composition and carbon fiber T700SC as the reinforcing fiber, the fiber content was 68% and the prepreg weight was 220 g / m 2 according to the method described above. 2 Was prepared.
[0089]
Using this prepreg, a fiber-reinforced composite material was molded according to the method described above, and the in-plane shear strength was measured. As a result, a sufficiently high value was shown.
(Example 2)
A resin composition was prepared in the same manner as in Example 1. A prepreg and a fiber-reinforced composite material were prepared in the same manner as in Example 1 except that the reinforcing fiber was changed to carbon fiber M40SC, and the properties of the cured resin and the properties of the fiber-reinforced composite material were measured.
(Example 3)
A resin composition was prepared in the same manner as in Example 1. Further, a prepreg and a fiber-reinforced composite material were produced in the same manner as in Example 1, except that the reinforcing fiber was changed to carbon fiber M40SC, the fiber content of the prepreg was changed to 75% by weight, and the basis weight of the prepreg was changed to 150 g / m2. The properties of the cured resin and the properties of the fiber-reinforced composite material were measured.
(Examples 4 and 5)
A resin composition was prepared in the same manner as in Example 1, except that the type and ratio of the epoxy resin were changed as shown in Table 1. A prepreg and a fiber-reinforced composite material were produced in the same manner as in Example 3, and the properties of the cured resin and the properties of the fiber-reinforced composite material were measured.
(Example 6)
The raw materials shown in Table 1 were mixed by a kneader according to the procedure shown below to obtain a resin composition in which polyvinyl formal was uniformly dissolved.
(A) Each epoxy resin raw material and polyvinyl formal were stirred for 1 to 2 hours while being heated to 150 to 170 ° C. to uniformly dissolve the polyvinyl formal.
(B) The temperature of the resin was lowered to 90 ° C to 110 ° C, N-glycidylphthalimide was added, and the mixture was stirred for 20 to 40 minutes to dissolve the N-glycidylphthalimide.
(C) The resin temperature is lowered to 60 to 70 ° C., dicyandiamide and 3- (3,4-dichlorophenyl) -1,1-dimethylurea are added, and the mixture is kneaded at the temperature for 30 to 40 minutes and then taken out of the kneader. Thus, a resin composition was obtained.
[0090]
A prepreg and a fiber-reinforced composite material were produced in the same manner as in Example 3, and the properties of the cured resin and the properties of the fiber-reinforced composite material were measured.
(Example 7)
A resin composition was prepared in the same manner as in Example 6, except that N-glycidylphthalimide was changed to dimethylacrylamide and the resin composition was changed as shown in Table 1, and the properties of the cured resin were measured. A prepreg and a fiber-reinforced composite material were prepared in the same manner as in Example 6, and the properties of the fiber-reinforced composite material were measured.
(Example 8)
A resin composition was prepared in the same manner as in Example 6, except that N-glycidylphthalimide was changed to bisphenol A and the resin composition was changed as shown in Table 1, and the properties of the cured resin were measured. A prepreg and a fiber-reinforced composite material were prepared in the same manner as in Example 6, and the properties of the fiber-reinforced composite material were measured.
[0091]
As a result, in each of the cured resin products of Examples 2 to 8, an island structure was observed after the etching treatment. Further, as shown in Table 1, the cured resin products of Examples 2 to 8 had high resin toughness, and the obtained fiber-reinforced composite materials showed high in-plane shear strength.
(Comparative Example 1)
As shown in Table 2, a resin composition was prepared in the same manner as in Example 1, except that the epoxy resin contained only an epoxy resin having an epoxy equivalent of 230 to 270 as the epoxy resin. A prepreg and a fiber-reinforced composite material were prepared in the same manner as in Example 1 except that the resin composition was used, and various characteristics were measured. As shown in FIG. 3 and Table 2, no island structure was observed in the cured resin after the etching treatment, and the toughness was significantly reduced as compared with the example. Further, the in-plane shear strength of the fiber-reinforced composite material was greatly reduced.
(Comparative Example 2)
A prepreg and a fiber-reinforced composite material were produced in the same manner as in Example 2 except that the same resin composition as in Comparative Example 1 was used, and various properties were measured. As shown in Table 2, the in-plane shear strength was significantly lower than that of Example 2.
(Comparative Example 3)
A prepreg and a fiber-reinforced composite material were prepared in the same manner as in Example 3 except that the same resin composition as in Comparative Example 1 was used, and various properties were measured. As shown in Table 2, the in-plane shear strength was significantly lower than that of Example 3.
(Comparative Examples 4 and 5)
As shown in Table 2, a resin composition was prepared in the same manner as in Example 4 except that the resin composition did not include a solid bifunctional epoxy resin having an average epoxy equivalent of 500 to 50,000, and the cured resin properties were measured. No island structure was observed on the surface of the cured resin after etching, and the toughness was significantly reduced as compared with the example. Except for using such a resin composition, a prepreg and a fiber-reinforced composite material were prepared in the same manner as in Example 4, and various characteristics were measured.
As shown in Table 2, the in-plane shear strength was significantly reduced as compared with the examples.
(Comparative Example 6)
A resin composition was prepared in the same manner as in Example 6 except that the epicoat 1003 was changed to the epicoat 1001, and the cured resin properties were measured. No island structure was observed on the surface of the cured resin after etching, and the toughness was significantly reduced as compared with the example. Except for using such a resin composition, a prepreg and a fiber-reinforced composite material were prepared in the same manner as in Example 6, and various characteristics were measured. As shown in Table 2, the in-plane shear strength was greatly reduced as compared with the examples.
[0092]
[Table 1]
Figure 2004027043
[0093]
[Table 2]
Figure 2004027043
[0094]
【The invention's effect】
Since the resin composition for a fiber-reinforced composite material of the present invention has a specific structure in its cured resin, it exhibits high mechanical properties without sacrificing heat resistance, and has particularly high toughness. Therefore, a fiber-reinforced composite material comprising such a cured resin and reinforcing fibers is excellent in various mechanical properties and can be a material suitable for sports use, aerospace use, and general industrial use. Furthermore, even when carbon fibers having a high modulus of elasticity are used for weight reduction or the resin content thereof is high, a fiber-reinforced composite material having excellent mechanical properties such as high in-plane shear strength can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example of a G′-temperature curve obtained by dynamic viscoelasticity measurement (DMA method).
FIG. 2 is an SEM photograph of a cured product after an etching process in Example 1.
FIG. 3 is an SEM photograph of a cured product after an etching process in Comparative Example 1.
[Explanation of symbols]
1: Glass transition temperature Tg
2: Rubber state elastic modulus G'r

Claims (15)

エポキシ樹脂と硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物であって、該エポキシ樹脂組成物を熱硬化せしめて得られる硬化物を、ジオキサン中40℃で10分間エッチング処理した処理面において、該硬化物の未溶出部分が島状に残る繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。An epoxy resin composition containing an epoxy resin and a curing agent, wherein a cured product obtained by thermally curing the epoxy resin composition is subjected to an etching treatment in dioxane at 40 ° C. for 10 minutes. An epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material in which an elution portion remains in an island shape. 島状の未溶出部分の直径が0.05〜1μmである請求項1記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to claim 1, wherein the diameter of the island-shaped uneluted portion is 0.05 to 1 µm. 島状の未溶出部分の分布密度が5〜40個/μmである請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to claim 1 or 2, wherein the distribution density of the island-shaped uneluted portion is 5 to 40 particles / μm 2 . 硬化物のゴム状態弾性率G’rが1.5〜4.5MPaの範囲にある請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to any one of claims 1 to 3, wherein the cured product has a rubber state elastic modulus G'r in the range of 1.5 to 4.5 MPa. 硬化物のTgが90〜130℃の範囲にある請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to any one of claims 1 to 4, wherein the cured product has a Tg in the range of 90 to 130 ° C. 硬化物の応力拡大係数KICが1〜1.8MPa・m1/2の範囲にある請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to any one of claims 1 to 5, wherein a stress intensity factor K IC of the cured product is in a range of 1 to 1.8 MPa · m 1/2 . 全エポキシ樹脂100重量%中に下記構成要素[A]を30〜70重量%、構成要素[B]を30〜70重量%含有することを特徴とする繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
[A]平均エポキシ当量が100〜230である液状2官能エポキシ樹脂
[B]平均エポキシ当量が500〜50000である固形2官能エポキシ樹脂
An epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material, comprising 30 to 70% by weight of the following component [A] and 30 to 70% by weight of a component [B] in 100% by weight of all epoxy resins.
[A] Liquid bifunctional epoxy resin having an average epoxy equivalent of 100 to 230 [B] Solid bifunctional epoxy resin having an average epoxy equivalent of 500 to 50,000
エポキシ樹脂100重量部に対して、エポキシ基を1個のみ有する化合物を1〜20重量部含有する請求項7に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to claim 7, comprising 1 to 20 parts by weight of a compound having only one epoxy group based on 100 parts by weight of the epoxy resin. エポキシ樹脂100重量部に対して、アクリルアミド基、アクリレート基、メタクリレート基のうち少なくとも一つを有する化合物を1〜20重量部含有する請求項7または8に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to claim 7, wherein a compound having at least one of an acrylamide group, an acrylate group, and a methacrylate group is contained in an amount of 1 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight of the epoxy resin. . エポキシ樹脂100重量部に対して、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物を5〜40重量部含有する請求項7〜9のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to any one of claims 7 to 9, further comprising 5 to 40 parts by weight of a compound having two or more phenolic hydroxyl groups based on 100 parts by weight of the epoxy resin. エポキシ樹脂100重量部に対して、ジシアンジアミドを2〜8重量部含むことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。The epoxy resin composition for a fiber-reinforced composite material according to any one of claims 7 to 10, comprising 2 to 8 parts by weight of dicyandiamide based on 100 parts by weight of the epoxy resin. 請求項1〜11のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグ。A prepreg comprising the epoxy resin composition according to any one of claims 1 to 11 and reinforcing fibers. 請求項1〜11のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物と強化繊維からなる繊維強化複合材料。A fiber-reinforced composite material comprising a cured product of the epoxy resin composition according to any one of claims 1 to 11 and reinforcing fibers. 引張弾性率が280〜800GPaの炭素繊維を用いた請求項13記載の繊維強化複合材料。The fiber-reinforced composite material according to claim 13, wherein a carbon fiber having a tensile modulus of 280 to 800 GPa is used. 繊維重量含有率が65〜90重量部である請求項13または14に記載の炭素繊維強化複合材料。The carbon fiber reinforced composite material according to claim 13 or 14, wherein the fiber weight content is 65 to 90 parts by weight.
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