JP2004026409A - シート積載装置及び該装置を備えたシート搬送装置と画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、シートを確実に積載することができるようにする。
【解決手段】原稿積載装置81は、原稿束が積載される原稿積載トレイ1と、原稿積載トレイに積載された原稿を原稿積載トレイの前後方向から整合する間隔を調節可能な原稿前サイドガイド51及び原稿奥サイドガイド52と、を備え、原稿奥サイドガイド52の左右方向の長さL2が、原稿前サイドガイド51の左右方向の長さL1よりも長く設定してある。
【選択図】 図3
【解決手段】原稿積載装置81は、原稿束が積載される原稿積載トレイ1と、原稿積載トレイに積載された原稿を原稿積載トレイの前後方向から整合する間隔を調節可能な原稿前サイドガイド51及び原稿奥サイドガイド52と、を備え、原稿奥サイドガイド52の左右方向の長さL2が、原稿前サイドガイド51の左右方向の長さL1よりも長く設定してある。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手前側からシートを積載することのできるシート積載装置と、このシート積載装置を備えて被供給装置にシートを搬送するシート搬送装置と、シート搬送装置によって搬送されてきた原稿を読み取ってその原稿の画像を被記録材に複写する画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シートが積載されるシート積載装置は、例えば被供給装置にシートを搬送するシート搬送装置にそのシート搬送装置の構成要素の1つとして備えられて使用されることがある。
【0003】
また、シート搬送装置は、被供給装置、例えば画像形成装置の装置本体にその画像形成装置の構成要素の1つとして備えられて画像形成装置本体の画像読み取り部に原稿を搬送するようになっている。
【0004】
画像形成装置は、シート搬送装置によって搬送されてきた原稿を画像読み取り部で読み取って被記録材に画像を形成するようになっている。
【0005】
図7乃至図11に基づいて、従来のシート積載装置と、このシート積載装置を構成要素の1つとして装備したシート搬送装置を概略説明する。
【0006】
シート搬送装置である原稿搬送装置800は、シート積載装置である原稿積載部Aの原稿トレイ101に載置された原稿束の原稿Pを、給紙部Bによって1枚ずつ分離して、原稿搬送部Cに送り込む。原稿搬送部Cは、その原稿をプランテン110上の所定の位置に搬送して、その原稿の画像を画像形成装置900の本体側の不図示の原稿読み取り部によって読み取らせる。その後、原稿搬送部Cは、原稿をプラテン110から送り出す。最後に、反転排紙部Dが原稿を原稿排紙トレイ132に排出する。
【0007】
次に、原稿束Pを原稿トレイ101にセットする手順を説明する。原稿をセットする手順には、2通りの手順がある。
【0008】
まず、第1の原稿セット手順を図8、図9に基づいて説明する。図9は、図8を矢印Z方向から見た原稿積載部Aの平面図である。
【0009】
原稿搬送装置800の原稿を供給する方向は、図8において、左方向である。一般に、ユーザは、原稿束Pを原稿トレイ101にセットする場合、原稿束Pの右側部P(R)(給紙方向の後端側)を手で持つ。そして、ユーザは、図9に示すように、原稿束Pを2点鎖線の位置P0から、原稿前サイドガイド151の上を通過させて奥側(矢印Y1方向)に運び、サイドガイド151,152間の上方の位置である図9の破線の位置P1で、図8の矢印Y2方向に下ろして原稿トレイ101上に載置する。その後、ユーザは、原稿束を、図8,図9の矢印Y3方向に移動させて、分離ローラ104に突き当て、給紙セット位置P2に原稿束Pの左側部P(L)を突き当てセットする。
【0010】
分離ローラ104に突き当てられた原稿束Pは、傾動片106(図7参照)によって押し上げられ、下降して原稿束に接触した給紙ローラ103によって、分離ローラ104と摩擦片105との間に送り込まれて、1枚ずつプラテン110に送り込まれるようになっている。
【0011】
第2の原稿セット手順を図10、図11に基づいて説明する。図11は、図10を矢印Z方向から見た原稿積載部Aの原稿トレイ101の平面図である。ユーザは、図10に示すように、原稿束Pの右側部P(R)(給紙方向の後端側)を手で持つ。そして、ユーザは、図11に示すように、原稿を、原稿前サイドガイド151の右側において、原稿束Pを2点鎖線の位置P0から、矢印Y4方向に移動させて、図11の破線の位置P1まで運んだ後、原稿束Pを図10において、矢印Y5の方向に下げて原稿トレイ101上に載置する。
【0012】
その後、ユーザは、原稿束を給紙セット位置P2に原稿束Pをセットするため、原稿束を原稿前サイドガイド151のサイドガイド面151aと原稿奥サイドガイド152のサイドガイド面152aとの間に入るようにしながら、図10、図11の矢印Y6の方向に移動させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のシート積載装置である原稿積載部Aは、サイドガイド151,152を原稿トレイ101の上部に設けてある構成なっている。このため、低身長、又は車椅子に乗ったユーザのように、視点も低く、また手の届く高さが通常のユーザよりも低い範囲のユーザにとっては、原稿積載部Aに原稿をセットしにくかった。
【0014】
上記第1の原稿セット手順では、ユーザは、まず、原稿を、原稿前サイドガイド151の上から奥側に運ぶため、手を高く上げる必要があり、無理な体勢を強いられる。また、その状態から原稿前サイドガイド151と原稿奥サイドガイド152の間に原稿が入るように原稿トレイ101に置かなければならないが、低い視点からでは、サイドガイド151,152の位置が見えにくいため、サイドガイド151,152間に原稿を確実に置くことができないことがある。この結果、原稿をサイドガイドにもたれかけてセットするようなことがあり、原稿積載部Aに原稿セット不良が生じることがある。
【0015】
上記第2の原稿セット手順では、ユーザは、まず、原稿の右側を手で持ち、その原稿を原稿前サイドガイド151の右側から奥側に運ぶために、体を右側にずらさないと手が届かないことがある。その後、ユーザは、原稿前サイドガイド151と原稿奥サイドガイド152との間に原稿が入るように原稿トレイ101に置かなければならないが、低い視点では、サイドガイド151,152の位置が見えにくいため、サイドガイド151,152間に原稿を確実に入れることができないことがある。この結果、原稿をサイドガイドにもたれかけてセットするようなことがあり、原稿積載部Aに原稿セット不良が生じることがある。
【0016】
また、上記第1、第2の原稿セット手順によって、原稿積載部Aに原稿セット不良が生じると、原稿搬送装置800は、原稿を確実に搬送することができないという問題を生じる。さらに、原稿搬送装置が原稿を確実に搬送することができないと、この原稿搬送装置を装置本体に備えた画像形成装置は、原稿を正確に読み取ることができないという問題が生じることがある。
【0017】
本発明は、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、シートを確実に積載することができるシート積載装置と、このシート積載装置を構成要素の1つとして備えて、シートを確実に搬送することのできるシート搬送装置と、このシート搬送装置を構成要素の1つとして備えて、そのシート搬送装置によって搬送されてきた原稿の画像を確実に読み取ることのできる画像形成装置とを提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のシート積載装置は、シートが積載されるシート積載部と、前記シート積載部に積載された前記シートを前記シート積載部の前後方向から整合する間隔を調節可能な1対の整合部と、を備え、前記1対の整合部の内、奥側の整合部の左右方向の長さが、手前側の整合部の左右方向の長さよりも長くなっている。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明のシート積載装置は、シートが積載されるシート積載部と、前記シート積載部に積載された前記シートを前記シート積載部の前後方向から整合する間隔を調節可能な1対の整合部と、を備え、前記1対の整合部の内、手前側の整合部が手前側に起倒可能になっている。
【0020】
本発明のシート積載装置における、前記手前側の整合部は、手前側に起倒可能になっている。
【0021】
本発明のシート積載装置における、前記手前側の整合部は、手前側に倒れたとき、前記シート積載部のシート積載面より下方に位置するようになっている。
【0022】
上記目的を達成するため、本発明のシート搬送装置は、シートが積載されるシート積載装置と、前記シート積載装置に積載された前記シートを被供給装置に搬送するシート搬送手段と、を備え、前記シート積載装置は、上記いずれか1つのシート積載装置である。
【0023】
本発明のシート積載装置は、前記シート積載装置のシート積載部のシート搬送方向下流側に前記シート搬送方向に対して交差する向きに配設されて、前記シートの下流側端部を受け止める受け止め整合部を備えている。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートが積載されるシート積載装置と、前記シート積載装置に積載された前記シートを画像読み取り手段に搬送可能なシート搬送手段と、前記画像読み取り手段で読み取った画像情報を被記録材に形成する画像形成手段と、を備え、前記シート積載装置は、上記いずれか1つのシート積載装置であり、前記シートは、原稿である。
【0025】
本発明の画像形成装置は、前記シート積載装置のシート積載部の原稿搬送方向下流側に前記原稿搬送方向に対して交差する向きに配設されて、前記原稿の下流側端部を受け止める受け止め整合部を備えている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のシート積載装置である原稿積載装置と、この原稿積載装置を備えて画像形成装置の原稿読み取り部に原稿を搬送するシート搬送装置である原稿搬送装置と、原稿搬送装置によって搬送されてきた原稿を読み取って、その原稿の画像を被記録材に複写する画像形成装置とを図1乃至図6に基づいて説明する。
【0027】
(画像形成装置)
図1は、画像形成装置の一例であるプリンタを被記録材の搬送方向に沿って破断したプリンタの断面概略図である。
【0028】
プリンタ70の装置本体71の上部には、シート搬送装置である例えば原稿搬送装置80がプリンタ70の構成要素の1つとして装備してある。原稿搬送装置80には、シート積載装置である例えば原稿積載装置81を原稿搬送装置80の構成要素の1つとして装備してある。
【0029】
原稿搬送装置80は、原稿積載装置81の原稿トレイ1に積載された原稿Pを、装置本体71の上部に一旦送り込んだ後、原稿排紙トレイ32に排出して、積載するようになっている。この間に、原稿読み取り部82が原稿Pの画像を読み取る。原稿読み取り部82によって読み取られた原稿情報は、予め帯電してある感光体ドラム88に、レーザスキャナ89のレーザ光によって、潜像として書き込まれる。感光体ドラム88は、回転しており、現像器90によって潜像をトナー現像されて、トナー像を形成される。感光体ドラム88、現像器90等は、画像形成手段である例えば画像形成部Eを構成している。
【0030】
一方、カセット83には、被記録材Sを収納してある。ピックアップローラ84は、カッセト83内の被記録材Sを搬送ローラ対85に送り出す。搬送ローラ対85、86は、レジストローラ対87に被記録材Sを送る。レジストローラ対87は、回転を停止した状態で被記録材Sの先端を受け止める。搬送ローラ対85,86が、被記録材Sを送りつづけているため、被記録材Sにたわみが生じる。このたわみが生じることによって、被記録材Sの斜行が真っ直ぐに矯正される。
【0031】
レジストローラ対87は、感光体ドラム88上のトナー像の転写タイミングに合わせて被記録材Sを感光体ドラム88に送り込む。転写器91は、被記録材Sに感光体ドラム88のトナー像を転写する。定着器93は、搬送ベルト92によって搬送されてきた被記録材Sを加熱加圧して、被記録材Sにトナー像を定着して、排出トレイ94に排出する。
【0032】
なお、本プリンタ70は、手差しトレイ95からユーザによって差し込まれて搬送ローラ96によって、装置本体71内に引き込んだ被記録材Sにもトナー像を形成することができるようになっている。
【0033】
(原稿搬送装置)
図2において、原稿搬送装置80は、上部に原稿トレイ1を有している。原稿トレイ1の左側には、給紙部Bを設けてある。給紙部Bは、原稿積載面1aの上に載置された原稿束Pを1枚ずつ分離してプラテン10上に搬送するようになっている。
【0034】
給紙部Bは、ストッパ2、給紙ローラ3、分離ローラ4、摩擦片5、傾動片6等を備えている。ストッパ2は、原稿トレイ1の原稿搬送方向の下流側に、原稿搬送方向に対して直交する向きに配設された板状の部材である。
【0035】
原稿トレイ1に積載された原稿束Pは、ストッパ2に受け止められる。原稿給送時には、傾動片6が上方に傾動して原稿束を上方へ押し上げるとともに、シート搬送手段である例えば給紙ローラ3がモータM1によって下降する。給紙ローラ3と分離ローラ4とが回転して、原稿が、分離ローラ4と摩擦片5との間に送り込まれる。最上位の原稿につられて送られようとする2枚目以降の原稿は、摩擦片5により静止して、原稿積載装置81に留まる。このため、最上紙の原稿から1枚ずつ分離して搬送される。
【0036】
給紙された原稿は、ガイド板8a,8b,8c間を通り、レジストローラ対7a,7bに導かれる。レジストローラ対7a,7bは、原稿の先端が到達したときには停止しており、分離ローラ4による搬送で原稿にループが形成されて原稿の斜行補正された後に、始動回転して、原稿搬送部Cへ原稿を搬送する。
【0037】
原稿搬送部Cは、搬送ベルト11を、駆動ローラ12と従動ローラ14とに張架して、ベルト押圧ころ13a,13b,13c,13dでプラテン10に押圧した構成になっている。原稿搬送部Cは、モータM3により駆動ローラ12が回転駆動を受けると、搬送ベルト11が回転するようになっている。原稿は、搬送ベルト11とプラテン10の間に進入すると、搬送ベルト11の摩擦力によりプラテン10の上を搬送される。
【0038】
原稿給紙部Bから原稿搬送部Cに進入した原稿は、搬送ベルト11によりプラテン10の所定の位置まで搬送されると、モータM3の停止によって、搬送を一旦停止され、プリンタ70の原稿読み取り部82によって、画像を読み取られる。画像を読み取られた原稿は、モータM3の再駆動により、図2中右方向に搬送されて、ジャンプ台15をへて、反転排紙部Dへ導入される。
【0039】
搬送ベルト11から反転排紙部Dへ搬送された原稿は、反転モータM2を所定量正転して、反転ローラ19、搬送ころ20、搬送ローラ対22a,22bにより、反転パス(b)、反転パス(c)、反転パス(d)に搬送される。反転モータM2を所定量正転した後、反転モータM2を逆転して、原稿を表裏反転する。原稿は反転パス(g)、反転パス(h)、反転パス(e)に搬送されて、原稿排紙トレイ32に排出される。
【0040】
(第1実施形態の原稿積載装置の構成の説明)
図3は、図2の原稿トレイ1を矢印Z方向から見た平面図である。原稿トレイ1には、前ラック53を有する原稿前サイドガイド51と、奥ラック54を有する原稿奥サイドガイド52と、前ラック53と奥ラック54とが両側から噛合するピニオンギヤ55とを配設してある。原稿前サイドガイド51と、原稿奥サイドガイド52は、対向して、原稿束Pの幅方向に互いに接近離間可能に移動できるようになっており、1対の整合部を形成している。
【0041】
また、前ラック53にはばね56を固定してある。ばね56は、溝列板57の複数の溝57a,57b,57c,57dに選択的に係合して、移動可能な原稿前サイドガイド51と原稿奥サイドガイド52が種々の定型の原稿幅サイズ位置に落ち着くようにしている。また、ばね56は、弾力によって、先端が溝57a,57b,57c,57dに選択的に係合して、クリック感を持たせている。
【0042】
図3ではクリック溝57aにばね56が落ち込み、原稿前サイドガイド51の原稿前サイド規制面51aと、原稿奥サイドガイド52の原稿奥サイド規制面52aとの間隔W0が約298mm(A4サイズ297mm+約1mm)に落ち着いている。また、別の溝は、B5サイズやA5サイズなど種々別の定型サイズに対応している(W1,W2・・)。また、シート幅サイズのバラツキを考慮して、原稿前サイド規制面51aと原稿奥サイド規制面52aとの間隔がシートの幅よりも狭くならないように、間隔は定型サイズに対して約1mmだけ余分に広くしてある。通常では定型サイズ幅に対して約0.5から約2mm程度大きく設定してある。
【0043】
原稿前サイドガイド51の原稿前サイド規制面51aと、原稿奥サイドガイド52の原稿奥サイド規制面52aとが所定の間隔で原稿サイドをガイド規制するので、原稿の分離給紙中に原稿が斜行するのを防止することができる。
【0044】
また、奥側の整合部である例えば原稿奥サイドガイド52の原稿搬送方向(左右方向)の長さL2は、手前側の整合部である例えば原稿前サイドガイド51の原稿搬送方向(左右方向)の長さL1に対して、L2>L1の関係となっている。この構成によって原稿束Pのシート積載部である例えば原稿トレイ1の給紙セット位置P2に、シートである例えば原稿Pを確実にセットすることができる。
【0045】
給紙セット位置P2は、前述した原稿搬送装置80の受け止め整合部である例えばストッパ2に原稿を突き当てた位置である。ストッパ2は、原稿前サイドガイド51と原稿奥サイドガイド52とに直交する向きに配設してある。
【0046】
(原稿セット手順の説明)
次に、原稿束Pを原稿トレイ1の給紙セット位置P2にセットする手順をについて図2乃至図4に基づいて説明する。
【0047】
原稿搬送装置80の給紙方向は、図2乃至図4の左方向である。このため、ユーザは、原稿束Pを原稿トレイ1にセットする場合、原稿束Pの右側部P(R)(給紙方向の後端側)を手で持つ。しかし、ユーザが低身長、又は車椅子に乗ったユーザである場合、手の届く範囲が通常より低い範囲になるため、原稿束Pの右側部P(R)を持って原稿トレイ1にセットするためには、手を奥まで伸ばす必要があり、無理な体勢を強いられる。そこで、原稿束Pの手前側P(F)を手で持ち、原稿トレイ1にセットできれば、手を奥に伸ばさなくてもすむため、無理な体勢を強いられることがない。
【0048】
従って、ユーザは、図2、図3に示すように、原稿束Pの手前側P(F)を手で持って、その原稿束Pを2点鎖線の位置P0から、原稿前サイドガイド51の右側から、奥側(矢印Y1方向)に運び、原稿束Pの奥側P(Re)を原稿奥サイドガイド52の原稿奥サイド規制面52aに突き当てる。これによって、原稿束は、符号P0で示す位置から符号P1で示す位置に移されて、原稿奥サイド規制面52aの原稿前サイドガイド51よりも長い部分に受け止められたことになる。
【0049】
その後、ユーザは、原稿束Pを、図2に示す矢印Y2方向に下げて、原稿トレイ1上に載置して、原稿奥サイド規制面52aに原稿束Pの奥側P(Re)を沿わせながら、原稿トレイ1の原稿積載面1aの傾斜に沿って給紙セット位置P2の方へ(矢印Y3方向)移動させる。原稿の左側部P(L)が給紙セット位置P2に突き当たることによって、原稿は、給紙セット位置P2に位置決めされて原稿積載面1aにセットされたことになる。
【0050】
図4に示すように、原稿前サイドガイド51を奥側に移動させて(矢印Y4方向)、原稿束Pのサイドをガイド規制する。原稿前サイドガイド51を奥側に移動させると、前述した前ラック53,ピニオンギヤ55,奥ラック54によって原稿奥サイドガイド52に駆動力が伝わり、原稿奥サイドガイド52が手前側に移動する。原稿奥サイドガイド52が手前側に移動することによって、原稿奥サイド規制面52aが原稿束Pの奥側P(Re)を手間側に押して、原稿を手前側に移動させる。原稿束Pの前側P(F)が原稿前サイド規制面51aに当接した時点で原稿前サイドガイド51の移動が停止する。原稿が定型サイズの場合(例えば、B5サイズのとき)、ばね56は、溝列板57のB5サイズに対応する溝57bに係合して、原稿前サイド規制面51aと原稿奥サイド規制面52aの間隔はW1となる。
【0051】
以上、説明したように、第1実施形態の原稿積載装置81は、原稿奥サイドガイド52の原稿搬送方向の長さL2を原稿前サイドガイド51の原稿搬送方向長さL1より長くしてあるので、ユーザが、原稿を原稿前サイドガイド52の上から奥に運ぶ動作をしなくても、原稿の手前側を手で持って原稿確実にセットすることができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0052】
また、ユーザが、原稿奥サイドガイド52を低い視点からでも正面から目視できるので、原稿を給紙セット位置P2(左方向)にセットするとき、原稿奥サイドガイド52に原稿を沿わせることで、容易に原稿奥サイドガイド52と原稿前サイドガイド51との間に原稿を進入させて、原稿搬送装置80のストッパ2に当接して、給紙セット位置P2にセットし、原稿載置不良を防止することができる。
【0053】
このように、第1実施形態の原稿積載装置81は、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、原稿奥サイドガイド52と原稿前サイドガイド51との間に原稿を容易、かつ確実に載置することができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0054】
(第2実施形態の原稿積載装置)
図5は、第2実施形態の原稿積載装置の概略斜視図である。図6は、原稿前サイドガイドの起倒動作説明用の図である。なお、この第2実施形態のシート積載装置である例えば原稿積載装置281は、第1実施形態の原稿積載装置81の代わりに、図1の原稿搬送装置に、その原稿搬送装置の構成要素の1つとして装備できるようになっている。
【0055】
図5に示すように、原稿トレイ201には、前ラック253を有する原稿前サイドガイド251と、奥ラック254を有する原稿奥サイドガイド252と、前ラック253と奥ラック254とが両側から噛合するピニオンギヤ255とを配設してある。原稿前サイドガイド251と、原稿奥サイドガイド252は、対向して、原稿束Pの幅方向に互いに接近離間可能に移動できるようになっており、1対の整合部を形成している。
【0056】
手前側の整合部である例えば原稿前サイドガイド251は、前ラック253の回動支軸253bに図6の矢印方向に回動自在に取り付けてある。前ラック253には、マグネット258を固定してある。マグネット258は、原稿前サイドガイド251に固定してあるマグネットキャッチ板金259を吸着するようになっている。
【0057】
従って、原稿前サイドガイド251は、図6の2点鎖線の位置に起立しているとき、マグネット258がマグネットキャッチ板金259を吸着して、起立状態に保持されている。原稿前サイドガイド251の起立位置は、前ラック253に一体に形成した起立規制面253cに当接して規制される。起立規制面253cは、原稿前サイドガイド251の原稿前サイド規制面251aが原稿トレイ201の原稿トレイ積載面201aに対して直角になるように形成してある。
【0058】
また、前ラック253には、原稿トレイ201の原稿積載面201aに載置された原稿を下から支持する原稿支持面253aも形成してある。原稿支持面253aは、原稿積載面201aとほぼ面一に形成してある。
【0059】
原稿前サイドガイド251は、マグネット258の吸着力に打ち勝って、反時計方向に倒されると、マグネット258とマグネットキャッチ板金259とが離間して、図6の実線位置の倒れた位置に保持される。
【0060】
図6の実線位置に倒された原稿前サイドガイド251は、シート積載部である例えば原稿トレイ201の、シート積載面である例えば原稿積載面201aよりも低くい位置に退避するようになっている。このため、原稿束Pを原稿トレイ201にセットするときに、原稿束Pを原稿積載面201aに載せた状態で奥側(矢印Y方向)に移動させることができる。
【0061】
従って、原稿束Pの手前側P(F)を持って、原稿束Pの奥側P(Re)が原稿奥サイド規制面252aに突き当たるまで、奥側に(矢印Y方向)原稿をスライドさせる。その後、原稿奥サイド規制面252aに原稿束Pの奥側P(Re)を沿わせながら、原稿束の左側部P(L)が給紙セット位置P2に突き当たるまで原稿を矢印X方向に移動させる。次に、原稿前サイドガイド251を図6において、時計方向に回転させ、2点鎖線の位置に起立させて固定する。最後に、ピニオンギヤ255の回転によって、原稿前サイドガイド251と原稿奥サイドガイド252とを互いに接近させて、サイドガイド面251aとサイドガイド面252aで原稿束Pのサイド規制を行う。
【0062】
給紙セット位置P2は、前述した原稿搬送装置80の受け止め整合部である例えばストッパ202に原稿を突き当てた位置である。ストッパ202は、原稿前サイドガイド251と原稿奥サイドガイド252とに直交する向きに配設してある。
【0063】
以上説明したように、第2実施形態の原稿積載装置281は、原稿前サイドガイド251を手前側に倒すことができるようになっているので、ユーザが、原稿セット時に、原稿前サイドガイド251を原稿トレイ201から退避させることによって、原稿を、原稿トレイ201に載せた状態で奥側に移動させることができて、原稿前サイドガイド251の上や、右横から遠回りに運ぶ必要がなくなる。このため、第2実施形態の原稿積載装置281は、ユーザが原稿の手前側を持ちながら原稿を確実にセットすることができて、原稿積載不良を防止することができる。
【0064】
また、原稿前サイドガイド251を退避させてあると、ユーザが、原稿奥サイドガイド252を低い視点からでも正面から目視できるので、原稿を原稿搬送装置のストッパ202に当接して、給紙セット位置P2(左方向)にセットするとき、原稿奥サイドガイド252に原稿を沿わせることで、容易に原稿奥サイドガイド252と原稿前サイドガイド251との間に原稿を進入させて、給紙セット位置P2にセットすることができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0065】
このように、第2実施形態の原稿積載装置281は、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、原稿トレイ1に原稿を容易、かつ確実に載置することができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0066】
なお、本実施形態の原稿積載装置281においても、第1実施形態の原稿積載装置81と同様に、奥側の整合部である例えば原稿奥サイドガイド252の搬送方向の長さを、手前側の整合部である例えば原稿前サイドガイド251の搬送方向長さより長くしてもよい。
【0067】
原稿前サイドガイド51,251と原稿奥サイドガイド52,252は、ラックとピニオンギヤによって互いに接近離間するようになっているが、原稿奥サイドガイド52,252を固定し、原稿前サイドガイド51,251が、原稿奥サイドガイド52,252に対して接近離間するようになっていてもよい。すなわち、少なくとも、原稿前サイドガイド51,251の位置を調節可能にして、原稿前サイドガイド51,251と原稿奥サイドガイド52,252との間隔を調節できるようになっていればよい。
【0068】
また、第1、第2実施形態の原稿積載装置81,281の原稿前サイドガイド51,251と、原稿奥サイドガイド52,252の左端は、前後方向で揃った位置に配設されている。
【0069】
第1、第2実施形態の原稿積載装置81,281は、図1に示す手差しトレイ95に設けても、同一の作用、効果を奏する。また、本実施形態の原稿積載装置は、画像形成装置、例えば複写機やレーザービームプリンターなどに装着されるシート搬送装置に装備してもよい。従って、本発明のシート積載装置は、画像を読み取る位置に原稿を送るシート搬送装置のみに装備されるものではない。
【0070】
原稿搬送装置80は、原稿を確実にセットできる第1、第2実施形態の原稿積載装置81,281のいずれかを装備しているので、原稿を確実に搬送することができる。
【0071】
プリンタ70は、原稿を確実に供給される原稿搬送装置80を有しているので、原稿の画像を確実に読み取って、被記録材に原稿の画像を正確に複写することができる。また、手差しトレイ95に原稿積載装置を設けた場合、手差しトレイ95に被記録材を正確にセットすることができるので、プリンタ70は、被記録材の所定の位置に正確に画像を形成することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明のシート積載装置は、奥側の整合部の左右方向の長さを、手前側の整合部の左右方向の長さよりも長くしてあるので、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、一対の整合部間にシートを容易、かつ確実に載置することができて、シートの載置不良を防止することができる。
【0073】
本発明のシート積載装置は、手前側の整合部を手前側に倒すことができるようにしてあるので、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、一対の整合部間にシートを容易、かつ確実に載置することができて、シートの載置不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の画像形成装置の一例であるプリンタを被記録材の搬送方向に沿って破断したプリンタの断面概略図である。
【図2】本発明の実施形態のシート搬送装置の一例である原稿搬送装置を原稿の搬送方向に沿って破断した原稿搬送装置の断面概略図である。
【図3】図2の原稿搬送装置のシート積載装置の一例である第1実施形態の原稿積載装置を矢印Z方向から見た平面図である。
【図4】図3の原稿積載装置において、原稿を整合する整合動作説明用の平面図である。
【図5】第2実施形態の原稿積載装置の概略斜視図である。
【図6】図5の原稿積載装置の原稿前サイドガイドの起倒動作説明用の図である。
【図7】従来の画像形成装置の一例であるプリンタを被記録材の搬送方向に沿って破断したプリンタの断面概略図である。
【図8】図7のプリンタの原稿積載部の原稿トレイに原稿をセットするときの状態図である。
【図9】図8を矢印Z方向から見た原稿積載部の平面図である。
【図10】図7のプリンタの原稿積載部の原稿トレイに原稿を他の手順でセットするときの状態図である。
【図11】図10を矢印Z方向から見た原稿積載部の平面図である。
【符号の説明】
B 給紙部
C 原稿搬送部
D 反転排紙部
E 画像形成部(画像形成手段)
P 原稿束
P(R)原稿束の右側部
P(L)原稿束の左側部
P0 原稿の位置
P2 原稿のセット位置
P(F)原稿束の手前側
P(Re)原稿束の奥側
S 被記録材
L1 原稿前サイドガイドの搬送方向の長さ
L2 原稿奥サイドガイドの搬送方向の長さ
Z 矢印
1 原稿トレイ(シート積載部)
1a 原稿積載面(シート積載面)
2 ストッパ(受け止め整合部)
3 給紙ローラ(シート搬送手段)
51 原稿前サイドガイド(手前側の整合部、1対の整合部)
51a 原稿前サイド規制面
52 原稿奥サイドガイド(奥側の整合部、1対の整合部)
52a 原稿奥サイド規制面
70 プリンタ(画像形成装置)
71 装置本体
80 原稿搬送装置(シート搬送装置)
81 第1実施形態の原稿積載装置(シート積載装置)
88 感光体ドラム
201 原稿トレイ(シート積載部)
201a 原稿積載面(シート積載面)
202 ストッパ(受け止め整合部)
251 原稿前サイドガイド(手前側の整合部、1対の整合部)
252 原稿奥サイドガイド(奥側の整合部、1対の整合部)
258 マグネット
259 マグネットキャッチ板金
281 第2実施形態の原稿積載装置(シート積載装置)
【発明の属する技術分野】
本発明は、手前側からシートを積載することのできるシート積載装置と、このシート積載装置を備えて被供給装置にシートを搬送するシート搬送装置と、シート搬送装置によって搬送されてきた原稿を読み取ってその原稿の画像を被記録材に複写する画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シートが積載されるシート積載装置は、例えば被供給装置にシートを搬送するシート搬送装置にそのシート搬送装置の構成要素の1つとして備えられて使用されることがある。
【0003】
また、シート搬送装置は、被供給装置、例えば画像形成装置の装置本体にその画像形成装置の構成要素の1つとして備えられて画像形成装置本体の画像読み取り部に原稿を搬送するようになっている。
【0004】
画像形成装置は、シート搬送装置によって搬送されてきた原稿を画像読み取り部で読み取って被記録材に画像を形成するようになっている。
【0005】
図7乃至図11に基づいて、従来のシート積載装置と、このシート積載装置を構成要素の1つとして装備したシート搬送装置を概略説明する。
【0006】
シート搬送装置である原稿搬送装置800は、シート積載装置である原稿積載部Aの原稿トレイ101に載置された原稿束の原稿Pを、給紙部Bによって1枚ずつ分離して、原稿搬送部Cに送り込む。原稿搬送部Cは、その原稿をプランテン110上の所定の位置に搬送して、その原稿の画像を画像形成装置900の本体側の不図示の原稿読み取り部によって読み取らせる。その後、原稿搬送部Cは、原稿をプラテン110から送り出す。最後に、反転排紙部Dが原稿を原稿排紙トレイ132に排出する。
【0007】
次に、原稿束Pを原稿トレイ101にセットする手順を説明する。原稿をセットする手順には、2通りの手順がある。
【0008】
まず、第1の原稿セット手順を図8、図9に基づいて説明する。図9は、図8を矢印Z方向から見た原稿積載部Aの平面図である。
【0009】
原稿搬送装置800の原稿を供給する方向は、図8において、左方向である。一般に、ユーザは、原稿束Pを原稿トレイ101にセットする場合、原稿束Pの右側部P(R)(給紙方向の後端側)を手で持つ。そして、ユーザは、図9に示すように、原稿束Pを2点鎖線の位置P0から、原稿前サイドガイド151の上を通過させて奥側(矢印Y1方向)に運び、サイドガイド151,152間の上方の位置である図9の破線の位置P1で、図8の矢印Y2方向に下ろして原稿トレイ101上に載置する。その後、ユーザは、原稿束を、図8,図9の矢印Y3方向に移動させて、分離ローラ104に突き当て、給紙セット位置P2に原稿束Pの左側部P(L)を突き当てセットする。
【0010】
分離ローラ104に突き当てられた原稿束Pは、傾動片106(図7参照)によって押し上げられ、下降して原稿束に接触した給紙ローラ103によって、分離ローラ104と摩擦片105との間に送り込まれて、1枚ずつプラテン110に送り込まれるようになっている。
【0011】
第2の原稿セット手順を図10、図11に基づいて説明する。図11は、図10を矢印Z方向から見た原稿積載部Aの原稿トレイ101の平面図である。ユーザは、図10に示すように、原稿束Pの右側部P(R)(給紙方向の後端側)を手で持つ。そして、ユーザは、図11に示すように、原稿を、原稿前サイドガイド151の右側において、原稿束Pを2点鎖線の位置P0から、矢印Y4方向に移動させて、図11の破線の位置P1まで運んだ後、原稿束Pを図10において、矢印Y5の方向に下げて原稿トレイ101上に載置する。
【0012】
その後、ユーザは、原稿束を給紙セット位置P2に原稿束Pをセットするため、原稿束を原稿前サイドガイド151のサイドガイド面151aと原稿奥サイドガイド152のサイドガイド面152aとの間に入るようにしながら、図10、図11の矢印Y6の方向に移動させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のシート積載装置である原稿積載部Aは、サイドガイド151,152を原稿トレイ101の上部に設けてある構成なっている。このため、低身長、又は車椅子に乗ったユーザのように、視点も低く、また手の届く高さが通常のユーザよりも低い範囲のユーザにとっては、原稿積載部Aに原稿をセットしにくかった。
【0014】
上記第1の原稿セット手順では、ユーザは、まず、原稿を、原稿前サイドガイド151の上から奥側に運ぶため、手を高く上げる必要があり、無理な体勢を強いられる。また、その状態から原稿前サイドガイド151と原稿奥サイドガイド152の間に原稿が入るように原稿トレイ101に置かなければならないが、低い視点からでは、サイドガイド151,152の位置が見えにくいため、サイドガイド151,152間に原稿を確実に置くことができないことがある。この結果、原稿をサイドガイドにもたれかけてセットするようなことがあり、原稿積載部Aに原稿セット不良が生じることがある。
【0015】
上記第2の原稿セット手順では、ユーザは、まず、原稿の右側を手で持ち、その原稿を原稿前サイドガイド151の右側から奥側に運ぶために、体を右側にずらさないと手が届かないことがある。その後、ユーザは、原稿前サイドガイド151と原稿奥サイドガイド152との間に原稿が入るように原稿トレイ101に置かなければならないが、低い視点では、サイドガイド151,152の位置が見えにくいため、サイドガイド151,152間に原稿を確実に入れることができないことがある。この結果、原稿をサイドガイドにもたれかけてセットするようなことがあり、原稿積載部Aに原稿セット不良が生じることがある。
【0016】
また、上記第1、第2の原稿セット手順によって、原稿積載部Aに原稿セット不良が生じると、原稿搬送装置800は、原稿を確実に搬送することができないという問題を生じる。さらに、原稿搬送装置が原稿を確実に搬送することができないと、この原稿搬送装置を装置本体に備えた画像形成装置は、原稿を正確に読み取ることができないという問題が生じることがある。
【0017】
本発明は、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、シートを確実に積載することができるシート積載装置と、このシート積載装置を構成要素の1つとして備えて、シートを確実に搬送することのできるシート搬送装置と、このシート搬送装置を構成要素の1つとして備えて、そのシート搬送装置によって搬送されてきた原稿の画像を確実に読み取ることのできる画像形成装置とを提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のシート積載装置は、シートが積載されるシート積載部と、前記シート積載部に積載された前記シートを前記シート積載部の前後方向から整合する間隔を調節可能な1対の整合部と、を備え、前記1対の整合部の内、奥側の整合部の左右方向の長さが、手前側の整合部の左右方向の長さよりも長くなっている。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明のシート積載装置は、シートが積載されるシート積載部と、前記シート積載部に積載された前記シートを前記シート積載部の前後方向から整合する間隔を調節可能な1対の整合部と、を備え、前記1対の整合部の内、手前側の整合部が手前側に起倒可能になっている。
【0020】
本発明のシート積載装置における、前記手前側の整合部は、手前側に起倒可能になっている。
【0021】
本発明のシート積載装置における、前記手前側の整合部は、手前側に倒れたとき、前記シート積載部のシート積載面より下方に位置するようになっている。
【0022】
上記目的を達成するため、本発明のシート搬送装置は、シートが積載されるシート積載装置と、前記シート積載装置に積載された前記シートを被供給装置に搬送するシート搬送手段と、を備え、前記シート積載装置は、上記いずれか1つのシート積載装置である。
【0023】
本発明のシート積載装置は、前記シート積載装置のシート積載部のシート搬送方向下流側に前記シート搬送方向に対して交差する向きに配設されて、前記シートの下流側端部を受け止める受け止め整合部を備えている。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートが積載されるシート積載装置と、前記シート積載装置に積載された前記シートを画像読み取り手段に搬送可能なシート搬送手段と、前記画像読み取り手段で読み取った画像情報を被記録材に形成する画像形成手段と、を備え、前記シート積載装置は、上記いずれか1つのシート積載装置であり、前記シートは、原稿である。
【0025】
本発明の画像形成装置は、前記シート積載装置のシート積載部の原稿搬送方向下流側に前記原稿搬送方向に対して交差する向きに配設されて、前記原稿の下流側端部を受け止める受け止め整合部を備えている。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のシート積載装置である原稿積載装置と、この原稿積載装置を備えて画像形成装置の原稿読み取り部に原稿を搬送するシート搬送装置である原稿搬送装置と、原稿搬送装置によって搬送されてきた原稿を読み取って、その原稿の画像を被記録材に複写する画像形成装置とを図1乃至図6に基づいて説明する。
【0027】
(画像形成装置)
図1は、画像形成装置の一例であるプリンタを被記録材の搬送方向に沿って破断したプリンタの断面概略図である。
【0028】
プリンタ70の装置本体71の上部には、シート搬送装置である例えば原稿搬送装置80がプリンタ70の構成要素の1つとして装備してある。原稿搬送装置80には、シート積載装置である例えば原稿積載装置81を原稿搬送装置80の構成要素の1つとして装備してある。
【0029】
原稿搬送装置80は、原稿積載装置81の原稿トレイ1に積載された原稿Pを、装置本体71の上部に一旦送り込んだ後、原稿排紙トレイ32に排出して、積載するようになっている。この間に、原稿読み取り部82が原稿Pの画像を読み取る。原稿読み取り部82によって読み取られた原稿情報は、予め帯電してある感光体ドラム88に、レーザスキャナ89のレーザ光によって、潜像として書き込まれる。感光体ドラム88は、回転しており、現像器90によって潜像をトナー現像されて、トナー像を形成される。感光体ドラム88、現像器90等は、画像形成手段である例えば画像形成部Eを構成している。
【0030】
一方、カセット83には、被記録材Sを収納してある。ピックアップローラ84は、カッセト83内の被記録材Sを搬送ローラ対85に送り出す。搬送ローラ対85、86は、レジストローラ対87に被記録材Sを送る。レジストローラ対87は、回転を停止した状態で被記録材Sの先端を受け止める。搬送ローラ対85,86が、被記録材Sを送りつづけているため、被記録材Sにたわみが生じる。このたわみが生じることによって、被記録材Sの斜行が真っ直ぐに矯正される。
【0031】
レジストローラ対87は、感光体ドラム88上のトナー像の転写タイミングに合わせて被記録材Sを感光体ドラム88に送り込む。転写器91は、被記録材Sに感光体ドラム88のトナー像を転写する。定着器93は、搬送ベルト92によって搬送されてきた被記録材Sを加熱加圧して、被記録材Sにトナー像を定着して、排出トレイ94に排出する。
【0032】
なお、本プリンタ70は、手差しトレイ95からユーザによって差し込まれて搬送ローラ96によって、装置本体71内に引き込んだ被記録材Sにもトナー像を形成することができるようになっている。
【0033】
(原稿搬送装置)
図2において、原稿搬送装置80は、上部に原稿トレイ1を有している。原稿トレイ1の左側には、給紙部Bを設けてある。給紙部Bは、原稿積載面1aの上に載置された原稿束Pを1枚ずつ分離してプラテン10上に搬送するようになっている。
【0034】
給紙部Bは、ストッパ2、給紙ローラ3、分離ローラ4、摩擦片5、傾動片6等を備えている。ストッパ2は、原稿トレイ1の原稿搬送方向の下流側に、原稿搬送方向に対して直交する向きに配設された板状の部材である。
【0035】
原稿トレイ1に積載された原稿束Pは、ストッパ2に受け止められる。原稿給送時には、傾動片6が上方に傾動して原稿束を上方へ押し上げるとともに、シート搬送手段である例えば給紙ローラ3がモータM1によって下降する。給紙ローラ3と分離ローラ4とが回転して、原稿が、分離ローラ4と摩擦片5との間に送り込まれる。最上位の原稿につられて送られようとする2枚目以降の原稿は、摩擦片5により静止して、原稿積載装置81に留まる。このため、最上紙の原稿から1枚ずつ分離して搬送される。
【0036】
給紙された原稿は、ガイド板8a,8b,8c間を通り、レジストローラ対7a,7bに導かれる。レジストローラ対7a,7bは、原稿の先端が到達したときには停止しており、分離ローラ4による搬送で原稿にループが形成されて原稿の斜行補正された後に、始動回転して、原稿搬送部Cへ原稿を搬送する。
【0037】
原稿搬送部Cは、搬送ベルト11を、駆動ローラ12と従動ローラ14とに張架して、ベルト押圧ころ13a,13b,13c,13dでプラテン10に押圧した構成になっている。原稿搬送部Cは、モータM3により駆動ローラ12が回転駆動を受けると、搬送ベルト11が回転するようになっている。原稿は、搬送ベルト11とプラテン10の間に進入すると、搬送ベルト11の摩擦力によりプラテン10の上を搬送される。
【0038】
原稿給紙部Bから原稿搬送部Cに進入した原稿は、搬送ベルト11によりプラテン10の所定の位置まで搬送されると、モータM3の停止によって、搬送を一旦停止され、プリンタ70の原稿読み取り部82によって、画像を読み取られる。画像を読み取られた原稿は、モータM3の再駆動により、図2中右方向に搬送されて、ジャンプ台15をへて、反転排紙部Dへ導入される。
【0039】
搬送ベルト11から反転排紙部Dへ搬送された原稿は、反転モータM2を所定量正転して、反転ローラ19、搬送ころ20、搬送ローラ対22a,22bにより、反転パス(b)、反転パス(c)、反転パス(d)に搬送される。反転モータM2を所定量正転した後、反転モータM2を逆転して、原稿を表裏反転する。原稿は反転パス(g)、反転パス(h)、反転パス(e)に搬送されて、原稿排紙トレイ32に排出される。
【0040】
(第1実施形態の原稿積載装置の構成の説明)
図3は、図2の原稿トレイ1を矢印Z方向から見た平面図である。原稿トレイ1には、前ラック53を有する原稿前サイドガイド51と、奥ラック54を有する原稿奥サイドガイド52と、前ラック53と奥ラック54とが両側から噛合するピニオンギヤ55とを配設してある。原稿前サイドガイド51と、原稿奥サイドガイド52は、対向して、原稿束Pの幅方向に互いに接近離間可能に移動できるようになっており、1対の整合部を形成している。
【0041】
また、前ラック53にはばね56を固定してある。ばね56は、溝列板57の複数の溝57a,57b,57c,57dに選択的に係合して、移動可能な原稿前サイドガイド51と原稿奥サイドガイド52が種々の定型の原稿幅サイズ位置に落ち着くようにしている。また、ばね56は、弾力によって、先端が溝57a,57b,57c,57dに選択的に係合して、クリック感を持たせている。
【0042】
図3ではクリック溝57aにばね56が落ち込み、原稿前サイドガイド51の原稿前サイド規制面51aと、原稿奥サイドガイド52の原稿奥サイド規制面52aとの間隔W0が約298mm(A4サイズ297mm+約1mm)に落ち着いている。また、別の溝は、B5サイズやA5サイズなど種々別の定型サイズに対応している(W1,W2・・)。また、シート幅サイズのバラツキを考慮して、原稿前サイド規制面51aと原稿奥サイド規制面52aとの間隔がシートの幅よりも狭くならないように、間隔は定型サイズに対して約1mmだけ余分に広くしてある。通常では定型サイズ幅に対して約0.5から約2mm程度大きく設定してある。
【0043】
原稿前サイドガイド51の原稿前サイド規制面51aと、原稿奥サイドガイド52の原稿奥サイド規制面52aとが所定の間隔で原稿サイドをガイド規制するので、原稿の分離給紙中に原稿が斜行するのを防止することができる。
【0044】
また、奥側の整合部である例えば原稿奥サイドガイド52の原稿搬送方向(左右方向)の長さL2は、手前側の整合部である例えば原稿前サイドガイド51の原稿搬送方向(左右方向)の長さL1に対して、L2>L1の関係となっている。この構成によって原稿束Pのシート積載部である例えば原稿トレイ1の給紙セット位置P2に、シートである例えば原稿Pを確実にセットすることができる。
【0045】
給紙セット位置P2は、前述した原稿搬送装置80の受け止め整合部である例えばストッパ2に原稿を突き当てた位置である。ストッパ2は、原稿前サイドガイド51と原稿奥サイドガイド52とに直交する向きに配設してある。
【0046】
(原稿セット手順の説明)
次に、原稿束Pを原稿トレイ1の給紙セット位置P2にセットする手順をについて図2乃至図4に基づいて説明する。
【0047】
原稿搬送装置80の給紙方向は、図2乃至図4の左方向である。このため、ユーザは、原稿束Pを原稿トレイ1にセットする場合、原稿束Pの右側部P(R)(給紙方向の後端側)を手で持つ。しかし、ユーザが低身長、又は車椅子に乗ったユーザである場合、手の届く範囲が通常より低い範囲になるため、原稿束Pの右側部P(R)を持って原稿トレイ1にセットするためには、手を奥まで伸ばす必要があり、無理な体勢を強いられる。そこで、原稿束Pの手前側P(F)を手で持ち、原稿トレイ1にセットできれば、手を奥に伸ばさなくてもすむため、無理な体勢を強いられることがない。
【0048】
従って、ユーザは、図2、図3に示すように、原稿束Pの手前側P(F)を手で持って、その原稿束Pを2点鎖線の位置P0から、原稿前サイドガイド51の右側から、奥側(矢印Y1方向)に運び、原稿束Pの奥側P(Re)を原稿奥サイドガイド52の原稿奥サイド規制面52aに突き当てる。これによって、原稿束は、符号P0で示す位置から符号P1で示す位置に移されて、原稿奥サイド規制面52aの原稿前サイドガイド51よりも長い部分に受け止められたことになる。
【0049】
その後、ユーザは、原稿束Pを、図2に示す矢印Y2方向に下げて、原稿トレイ1上に載置して、原稿奥サイド規制面52aに原稿束Pの奥側P(Re)を沿わせながら、原稿トレイ1の原稿積載面1aの傾斜に沿って給紙セット位置P2の方へ(矢印Y3方向)移動させる。原稿の左側部P(L)が給紙セット位置P2に突き当たることによって、原稿は、給紙セット位置P2に位置決めされて原稿積載面1aにセットされたことになる。
【0050】
図4に示すように、原稿前サイドガイド51を奥側に移動させて(矢印Y4方向)、原稿束Pのサイドをガイド規制する。原稿前サイドガイド51を奥側に移動させると、前述した前ラック53,ピニオンギヤ55,奥ラック54によって原稿奥サイドガイド52に駆動力が伝わり、原稿奥サイドガイド52が手前側に移動する。原稿奥サイドガイド52が手前側に移動することによって、原稿奥サイド規制面52aが原稿束Pの奥側P(Re)を手間側に押して、原稿を手前側に移動させる。原稿束Pの前側P(F)が原稿前サイド規制面51aに当接した時点で原稿前サイドガイド51の移動が停止する。原稿が定型サイズの場合(例えば、B5サイズのとき)、ばね56は、溝列板57のB5サイズに対応する溝57bに係合して、原稿前サイド規制面51aと原稿奥サイド規制面52aの間隔はW1となる。
【0051】
以上、説明したように、第1実施形態の原稿積載装置81は、原稿奥サイドガイド52の原稿搬送方向の長さL2を原稿前サイドガイド51の原稿搬送方向長さL1より長くしてあるので、ユーザが、原稿を原稿前サイドガイド52の上から奥に運ぶ動作をしなくても、原稿の手前側を手で持って原稿確実にセットすることができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0052】
また、ユーザが、原稿奥サイドガイド52を低い視点からでも正面から目視できるので、原稿を給紙セット位置P2(左方向)にセットするとき、原稿奥サイドガイド52に原稿を沿わせることで、容易に原稿奥サイドガイド52と原稿前サイドガイド51との間に原稿を進入させて、原稿搬送装置80のストッパ2に当接して、給紙セット位置P2にセットし、原稿載置不良を防止することができる。
【0053】
このように、第1実施形態の原稿積載装置81は、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、原稿奥サイドガイド52と原稿前サイドガイド51との間に原稿を容易、かつ確実に載置することができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0054】
(第2実施形態の原稿積載装置)
図5は、第2実施形態の原稿積載装置の概略斜視図である。図6は、原稿前サイドガイドの起倒動作説明用の図である。なお、この第2実施形態のシート積載装置である例えば原稿積載装置281は、第1実施形態の原稿積載装置81の代わりに、図1の原稿搬送装置に、その原稿搬送装置の構成要素の1つとして装備できるようになっている。
【0055】
図5に示すように、原稿トレイ201には、前ラック253を有する原稿前サイドガイド251と、奥ラック254を有する原稿奥サイドガイド252と、前ラック253と奥ラック254とが両側から噛合するピニオンギヤ255とを配設してある。原稿前サイドガイド251と、原稿奥サイドガイド252は、対向して、原稿束Pの幅方向に互いに接近離間可能に移動できるようになっており、1対の整合部を形成している。
【0056】
手前側の整合部である例えば原稿前サイドガイド251は、前ラック253の回動支軸253bに図6の矢印方向に回動自在に取り付けてある。前ラック253には、マグネット258を固定してある。マグネット258は、原稿前サイドガイド251に固定してあるマグネットキャッチ板金259を吸着するようになっている。
【0057】
従って、原稿前サイドガイド251は、図6の2点鎖線の位置に起立しているとき、マグネット258がマグネットキャッチ板金259を吸着して、起立状態に保持されている。原稿前サイドガイド251の起立位置は、前ラック253に一体に形成した起立規制面253cに当接して規制される。起立規制面253cは、原稿前サイドガイド251の原稿前サイド規制面251aが原稿トレイ201の原稿トレイ積載面201aに対して直角になるように形成してある。
【0058】
また、前ラック253には、原稿トレイ201の原稿積載面201aに載置された原稿を下から支持する原稿支持面253aも形成してある。原稿支持面253aは、原稿積載面201aとほぼ面一に形成してある。
【0059】
原稿前サイドガイド251は、マグネット258の吸着力に打ち勝って、反時計方向に倒されると、マグネット258とマグネットキャッチ板金259とが離間して、図6の実線位置の倒れた位置に保持される。
【0060】
図6の実線位置に倒された原稿前サイドガイド251は、シート積載部である例えば原稿トレイ201の、シート積載面である例えば原稿積載面201aよりも低くい位置に退避するようになっている。このため、原稿束Pを原稿トレイ201にセットするときに、原稿束Pを原稿積載面201aに載せた状態で奥側(矢印Y方向)に移動させることができる。
【0061】
従って、原稿束Pの手前側P(F)を持って、原稿束Pの奥側P(Re)が原稿奥サイド規制面252aに突き当たるまで、奥側に(矢印Y方向)原稿をスライドさせる。その後、原稿奥サイド規制面252aに原稿束Pの奥側P(Re)を沿わせながら、原稿束の左側部P(L)が給紙セット位置P2に突き当たるまで原稿を矢印X方向に移動させる。次に、原稿前サイドガイド251を図6において、時計方向に回転させ、2点鎖線の位置に起立させて固定する。最後に、ピニオンギヤ255の回転によって、原稿前サイドガイド251と原稿奥サイドガイド252とを互いに接近させて、サイドガイド面251aとサイドガイド面252aで原稿束Pのサイド規制を行う。
【0062】
給紙セット位置P2は、前述した原稿搬送装置80の受け止め整合部である例えばストッパ202に原稿を突き当てた位置である。ストッパ202は、原稿前サイドガイド251と原稿奥サイドガイド252とに直交する向きに配設してある。
【0063】
以上説明したように、第2実施形態の原稿積載装置281は、原稿前サイドガイド251を手前側に倒すことができるようになっているので、ユーザが、原稿セット時に、原稿前サイドガイド251を原稿トレイ201から退避させることによって、原稿を、原稿トレイ201に載せた状態で奥側に移動させることができて、原稿前サイドガイド251の上や、右横から遠回りに運ぶ必要がなくなる。このため、第2実施形態の原稿積載装置281は、ユーザが原稿の手前側を持ちながら原稿を確実にセットすることができて、原稿積載不良を防止することができる。
【0064】
また、原稿前サイドガイド251を退避させてあると、ユーザが、原稿奥サイドガイド252を低い視点からでも正面から目視できるので、原稿を原稿搬送装置のストッパ202に当接して、給紙セット位置P2(左方向)にセットするとき、原稿奥サイドガイド252に原稿を沿わせることで、容易に原稿奥サイドガイド252と原稿前サイドガイド251との間に原稿を進入させて、給紙セット位置P2にセットすることができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0065】
このように、第2実施形態の原稿積載装置281は、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、原稿トレイ1に原稿を容易、かつ確実に載置することができて、原稿載置不良を防止することができる。
【0066】
なお、本実施形態の原稿積載装置281においても、第1実施形態の原稿積載装置81と同様に、奥側の整合部である例えば原稿奥サイドガイド252の搬送方向の長さを、手前側の整合部である例えば原稿前サイドガイド251の搬送方向長さより長くしてもよい。
【0067】
原稿前サイドガイド51,251と原稿奥サイドガイド52,252は、ラックとピニオンギヤによって互いに接近離間するようになっているが、原稿奥サイドガイド52,252を固定し、原稿前サイドガイド51,251が、原稿奥サイドガイド52,252に対して接近離間するようになっていてもよい。すなわち、少なくとも、原稿前サイドガイド51,251の位置を調節可能にして、原稿前サイドガイド51,251と原稿奥サイドガイド52,252との間隔を調節できるようになっていればよい。
【0068】
また、第1、第2実施形態の原稿積載装置81,281の原稿前サイドガイド51,251と、原稿奥サイドガイド52,252の左端は、前後方向で揃った位置に配設されている。
【0069】
第1、第2実施形態の原稿積載装置81,281は、図1に示す手差しトレイ95に設けても、同一の作用、効果を奏する。また、本実施形態の原稿積載装置は、画像形成装置、例えば複写機やレーザービームプリンターなどに装着されるシート搬送装置に装備してもよい。従って、本発明のシート積載装置は、画像を読み取る位置に原稿を送るシート搬送装置のみに装備されるものではない。
【0070】
原稿搬送装置80は、原稿を確実にセットできる第1、第2実施形態の原稿積載装置81,281のいずれかを装備しているので、原稿を確実に搬送することができる。
【0071】
プリンタ70は、原稿を確実に供給される原稿搬送装置80を有しているので、原稿の画像を確実に読み取って、被記録材に原稿の画像を正確に複写することができる。また、手差しトレイ95に原稿積載装置を設けた場合、手差しトレイ95に被記録材を正確にセットすることができるので、プリンタ70は、被記録材の所定の位置に正確に画像を形成することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明のシート積載装置は、奥側の整合部の左右方向の長さを、手前側の整合部の左右方向の長さよりも長くしてあるので、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、一対の整合部間にシートを容易、かつ確実に載置することができて、シートの載置不良を防止することができる。
【0073】
本発明のシート積載装置は、手前側の整合部を手前側に倒すことができるようにしてあるので、低身長、又は車椅子に乗ったユーザであっても、一対の整合部間にシートを容易、かつ確実に載置することができて、シートの載置不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の画像形成装置の一例であるプリンタを被記録材の搬送方向に沿って破断したプリンタの断面概略図である。
【図2】本発明の実施形態のシート搬送装置の一例である原稿搬送装置を原稿の搬送方向に沿って破断した原稿搬送装置の断面概略図である。
【図3】図2の原稿搬送装置のシート積載装置の一例である第1実施形態の原稿積載装置を矢印Z方向から見た平面図である。
【図4】図3の原稿積載装置において、原稿を整合する整合動作説明用の平面図である。
【図5】第2実施形態の原稿積載装置の概略斜視図である。
【図6】図5の原稿積載装置の原稿前サイドガイドの起倒動作説明用の図である。
【図7】従来の画像形成装置の一例であるプリンタを被記録材の搬送方向に沿って破断したプリンタの断面概略図である。
【図8】図7のプリンタの原稿積載部の原稿トレイに原稿をセットするときの状態図である。
【図9】図8を矢印Z方向から見た原稿積載部の平面図である。
【図10】図7のプリンタの原稿積載部の原稿トレイに原稿を他の手順でセットするときの状態図である。
【図11】図10を矢印Z方向から見た原稿積載部の平面図である。
【符号の説明】
B 給紙部
C 原稿搬送部
D 反転排紙部
E 画像形成部(画像形成手段)
P 原稿束
P(R)原稿束の右側部
P(L)原稿束の左側部
P0 原稿の位置
P2 原稿のセット位置
P(F)原稿束の手前側
P(Re)原稿束の奥側
S 被記録材
L1 原稿前サイドガイドの搬送方向の長さ
L2 原稿奥サイドガイドの搬送方向の長さ
Z 矢印
1 原稿トレイ(シート積載部)
1a 原稿積載面(シート積載面)
2 ストッパ(受け止め整合部)
3 給紙ローラ(シート搬送手段)
51 原稿前サイドガイド(手前側の整合部、1対の整合部)
51a 原稿前サイド規制面
52 原稿奥サイドガイド(奥側の整合部、1対の整合部)
52a 原稿奥サイド規制面
70 プリンタ(画像形成装置)
71 装置本体
80 原稿搬送装置(シート搬送装置)
81 第1実施形態の原稿積載装置(シート積載装置)
88 感光体ドラム
201 原稿トレイ(シート積載部)
201a 原稿積載面(シート積載面)
202 ストッパ(受け止め整合部)
251 原稿前サイドガイド(手前側の整合部、1対の整合部)
252 原稿奥サイドガイド(奥側の整合部、1対の整合部)
258 マグネット
259 マグネットキャッチ板金
281 第2実施形態の原稿積載装置(シート積載装置)
Claims (8)
- シートが積載されるシート積載部と、
前記シート積載部に積載された前記シートを前記シート積載部の前後方向から整合する間隔を調節可能な1対の整合部と、を備え、
前記1対の整合部の内、奥側の整合部の左右方向の長さが、手前側の整合部の左右方向の長さよりも長いことを特徴とするシート積載装置。 - シートが積載されるシート積載部と、
前記シート積載部に積載された前記シートを前記シート積載部の前後方向から整合する間隔を調節可能な1対の整合部と、を備え、
前記1対の整合部の内、手前側の整合部が手前側に起倒可能になっていることを特徴とするシート積載装置。 - 前記手前側の整合部は、手前側に起倒可能になっていることを特徴とする請求項1に記載のシート積載装置。
- 前記手前側の整合部は、手前側に倒れたとき、前記シート積載部のシート積載面より下方に位置するようになっていることを特徴とする請求項2又は3に記載のシート積載装置。
- シートが積載されるシート積載装置と、
前記シート積載装置に積載された前記シートを被供給装置に搬送するシート搬送手段と、を備え、
前記シート積載装置は、前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート積載装置であることを特徴とするシート搬送装置。 - 前記シート積載装置のシート積載部のシート搬送方向下流側に前記シート搬送方向に対して交差する向きに配設されて、前記シートの下流側端部を受け止める受け止め整合部を備えたことを特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置。
- シートが積載されるシート積載装置と、
前記シート積載装置に積載された前記シートを画像読み取り手段に搬送可能なシート搬送手段と、
前記画像読み取り手段で読み取った画像情報を被記録材に形成する画像形成手段と、を備え、
前記シート積載装置は、前記請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート積載装置であり、前記シートは、原稿であることを特徴とする画像形成装置。 - 前記シート積載装置のシート積載部の原稿搬送方向下流側に前記原稿搬送方向に対して交差する向きに配設されて、前記原稿の下流側端部を受け止める受け止め整合部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2002185255A JP2004026409A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | シート積載装置及び該装置を備えたシート搬送装置と画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002185255A JP2004026409A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | シート積載装置及び該装置を備えたシート搬送装置と画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004026409A true JP2004026409A (ja) | 2004-01-29 |
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Family Applications (1)
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JP2002185255A Pending JP2004026409A (ja) | 2002-06-25 | 2002-06-25 | シート積載装置及び該装置を備えたシート搬送装置と画像形成装置 |
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-
2002
- 2002-06-25 JP JP2002185255A patent/JP2004026409A/ja active Pending
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