JP2004009453A - Grid structure and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、航空宇宙用の材料に適用される軽量で強度・剛性が高く熱膨張率が低い構造物であるグリッド構造とその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
航空宇宙用の材料に適用される構造物においては、軽量でしかも強度・剛性が高いものが求められており、ハニカムサンドイッチパネル等、様々な形態の構造が提案されている。その一つとして、繊維強化プラスチック(FRP)を用いたグリッド構造が近年注目されている。
グリッド構造は、同形状の単位構造が複数集積してなる網状の構造であり、熱膨張率の調節が可能であるという物理的特性を有することから、熱的寸法安定性が重要視される。例えば光学機器用の構造への適用が進められつつある。
【0003】
図8は文献1(Composite Grid Structure with Near−Zero Thermally Induced Deflection,AIAA−2000−1476)に開示されている従来のグリッド構造の説明図である。
図において、41はグリッド構造である。42は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなる四角形チューブである。43は第一のリブであり、43aは第一のリブの上側と、それに対向する下側部分に設けられたスリットである。44は第二のリブであり、44aは第二のリブ44の第一のリブ43と同様の位置に設けられたスリットである。第一のリブ43および第二のリブ44は、互いに直交する方向に、スリット43aおよび44a部分において嵌め込まれ、格子状の構造が形成されている。四角形チューブ42は、格子状の構造の四方を壁に囲まれる四角の部分の各内壁に接着され嵌め込まれている。
【0004】
次にグリッド構造41の作製方法について説明する。
1.第一のリブ43と第二のリブ44をCFRPの板材から切り出す。
2.CFRPからなる四角形チューブ42を形成する。
FRPは繊維の走る方向と、その直交する方向とで熱膨張率が異なるため、これを利用して、四角形チューブ42の持つ熱膨張率が所望の値となるように炭素繊維の配向角を調整して四角形チューブ42を形成する。
3.第一のリブ43に第二のリブ44を嵌め込み、格子状の構造を形成する。
4.格子状の構造の内壁に四角形のチューブ42を嵌め込み、接着する。
【0005】
以上のようにして作製されたグリッド構造41は、四角形チューブ42の熱膨張率をゼロに近くなるように調整することができるため、構造全体の熱膨張率もゼロに近い値にできるという特徴がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のグリッド構造は、上述したように熱膨張率の制御はFRPの強化繊維の配向角の調整に依存しているため、正確な調整は難しく、熱膨張率の調整誤差が1×10−7/℃〜1×10−6/℃程度となる。この場合、熱的寸法安定性が重要視される光学機器等への適用が難しいという課題があった。
【0007】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、熱膨張率の正確な調整が可能なグリッド構造を得ることを目的とする。
また、そのようなグリッド構造の作製方法を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るグリッド構造は、繊維強化プラスチックを構成する強化繊維と樹脂母材との間の熱歪みが釣り合っていることにより、全体における熱膨張率が0±1×10− 7/℃の範囲内となるようにしたものである。
【0009】
この発明に係るグリッド構造は、筒状の単位構造が複数集積して一つの網状の構造を構成しているものである。
【0010】
この発明に係るグリッド構造は、樹脂母材を浸した強化繊維が束ねられた単位強化繊維束が、一定の間隔を持って平行に配列された第一の繊維束群と、単位強化繊維束が第一の繊維束群に対して一定の角度を持つ方向に、一定の間隔を持って平行に配列された第二の繊維束群とが、交互に積み重なって構成されるものである。
【0011】
この発明に係るグリッド構造は、強化繊維を、熱膨張率および剛性率が異なる二種類以上の強化繊維を組合せてなるようにしたものである。
【0012】
この発明に係るグリッド構造は、グリッド構造の片側または両側表面を覆い、かつグリッド構造と同じ熱膨張率を有する表皮を備えるようにしたものである。
【0013】
この発明に係るグリッド構造は、グリッド構造の片側または両側表面を覆い、かつグリッド構造との間の熱歪みが釣り合っている表皮を備えるようにしたものである。
【0014】
この発明に係るグリッド構造は、表皮の表面に、この表皮との間の熱歪みが釣り合っている金属コーティング層を備えるようにしたものである。
【0015】
この発明に係るグリッド構造の作製方法は、a)強化繊維に半硬化の樹脂母材を含浸させたプリプレグを積層した試験片を作製し、この試験片の熱膨張率の測定を行う。b)前工程の熱膨張率の測定値よりも所望の値に近づけるために、半硬化の樹脂フィルムを適宜間に挟みながら上記プリプレグを積層した修正試験片を作製し、この修正試験片の熱膨張率の測定を行う。c)樹脂フィルムの厚さおよび積層数を変化させながら、所望の値となるまでb)工程を繰り返す、という、a)〜c)の工程を含む熱膨張率調整工程と、所望の値となったときの修正試験片を用いて成形される筒状の単位構造を複数集積させてなる網状のグリッド構造を形成する本工程とを含むようにしたものである。
【0016】
この発明に係るグリッド構造の作製方法は、A)強化繊維を束ねた強化繊維束を液状の樹脂母材が満たされ、かつ底部に絞り穴が設けられた容器に投入し、絞り穴から上記強化繊維束を引き出すことにより、強化繊維束に上記樹脂母材を浸した試料を作製し、この試料の熱膨張率の測定を行う。B)前工程の熱膨張率の測定値よりも所望の値に近づけるために、液状の樹脂母材が満たされ、かつ前工程の容器とは径の大きさを変化させた修正絞り穴を有する修正容器に強化繊維束を投入し、修正絞り穴から強化繊維束を引き出すことにより、前工程とは液状の樹脂母材の附着量を変化させた修正試料を作製し、この修正試料の熱膨張率の測定を行う。C)所望の値となるまでB)工程を繰り返す、という、A)〜C)の工程を含む熱膨張率調整工程と、所望の値となったときの上記修正容器を用いて、強化繊維束に樹脂母材を浸すことにより単位強化繊維束を多数作製し、この単位強化繊維束を一定の間隔を持って平行に配列させた第一の繊維束群と、単位強化繊維束を、第一の繊維束群に対して一定の角度を持つ方向に、一定の間隔を持って平行に配列させた第二の繊維束群とを、交互に積み重ねていくことにより、網状のグリッド構造を形成する本工程とを含むようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるグリッド構造の構成を説明するための概略的な斜視図である。図2はこの発明の実施の形態1によるグリッド構造の作製方法の手順を示すフロー図である。図において、1は繊維強化プラスチック(FRP)からなり、全体の熱膨張率が0±1×10−7/℃の範囲内であるグリッド構造である。ここでは炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からなるものとした。1aはグリッド構造1を構成する一つの単位構造となるチューブ(単位構造)である。チューブ1aはここでは四角の筒状であり、このチューブ1aが複数集積して格子状のグリッド構造1を構成している。また、隣り合うチューブ1aの外壁は接着されている。ステップST1〜ステップST8は工程1〜8を示す。
【0018】
グリッド構造1の全体の熱膨張率が安定して0±1×10−7/℃の範囲内を示すのは、CFRPを構成する炭素繊維(強化繊維)と樹脂母材との間の熱歪みを釣り合わせることで、成形品のグリッド構造の熱膨張率の制御を行うことによる。熱歪みを釣り合わせるというのは、温度変化が生じたときに、強化繊維と樹脂母材との双方に生じる歪みのバランスをとる(歪みの大きさが均等になるようにする)ということである。熱歪みの釣り合わせについては後述する。
【0019】
次に、実施の形態1のグリッド構造1の作製方法について説明をする。
1.熱膨張率調整工程(ステップST1〜ステップST7)
▲1▼プリプレグの材料と半硬化の樹脂フィルムを用意し、強化繊維と樹脂(樹脂母材)との間の熱歪みを釣り合うようにプリプレグを作製する(ステップST1)。
プリプレグは、強化繊維に半硬化の樹脂母材を浸透させたシート状の素材で、これを所望の形状に積み重ねて加熱し、硬化させることにより繊維強化プラスチックの成形品が得られるものである。ここでは、強化繊維としてYSH−60A(Nippon Graphite Fiber社製)を用い、樹脂母材として熱硬化性シアネートエステル樹脂EX1515(Bryte Techonology社製)を用いるものとする。半硬化の樹脂フィルムは、プリプレグと共に加熱・硬化させることができるものであればどんなものでも良い。ここでは、プリプレグに含まれるものと同じ熱硬化性シアネートエステル樹脂EX1515をフィルム状にしたものを用いる。
【0020】
強化繊維YSH−60Aの繊維が走る方向の熱膨張率は約−1.4×10−6/℃であり、樹脂EX1515の熱膨張率は34×10−6/℃であるので、両者の熱歪みを釣り合わせることで、成形品の熱膨張率を制御することができる。具体的に、ここでは強化繊維の体積含有率を調整することにより上述の熱歪みの釣り合わせを行う。
【0021】
▲2▼グリッド構造1の所望の熱膨張率から、強化繊維の体積含有率を求める。
樹脂母材の熱膨張率をαm 、弾性率をEm とし、炭素繊維の熱膨張率をαf 、弾性率をEf 、体積含有率をVf とすると、グリッド構造1の熱膨張率αg は、(1)式により概算することができる。
【数1】
【0022】
ここでは成形時のグリッド構造1の熱膨張率をゼロに設定したので、式(1)でαg をゼロとして炭素繊維の体積含有率Vf を求める。実施の形態1の強化繊維および樹脂の組み合わせの場合、Vf の値はおよそ60%である。ここで求めたVf の値よりも、実際には5%〜10%程度高めになるように、したがって炭素繊維の体積含有率が65%〜70%となるように、樹脂母材と炭素繊維を混合してプリプレグを作製する。
【0023】
▲3▼試験片を作製する(ステップST2)。
その後、このプリプレグを積層して加熱・硬化させ、熱膨張率を測定するための試験片を作製する。
▲4▼試験片の熱膨張率の測定を行い、目標値(所望の値)と比較する(ステップST3)。
試験片の熱膨張率の測定を、例えばレーザー熱干渉型熱膨張測定装置LIX−1(真空理工社製)を用いて行う。これは、1×10−8/℃の精度で熱膨張率を測定することができる装置である。上述したように、試験片のVf の値は高めになっているため、熱膨張率が負である炭素繊維の効果が強く出て、ここで得られる熱膨張率の値は目標値(ここではゼロ)よりも若干低くなっている。
【0024】
▲5▼修正試験片を作製する(ステップST4)。
試験片の熱膨張率の測定結果を鑑み、修正試験片を作製する。具体的には、試験片と比較してVf の値が低くなるように、最初に用意した半硬化の樹脂フィルムをプリプレグの間に適宜挟みながら積層していく。その後、積層したプリプレグを加熱・硬化させ、修正試験片を作製する。
▲6▼修正試験片の熱膨張率を測定する(ステップST5)。
修正試験片の熱膨張率を上述の測定装置を用いて行い、目標値と比較する。そして、測定値が目標値と比較して、その差が十分に小さい場合は後述する本工程に移り、グリッド構造1を作製する(ステップST6)。
【0025】
▲7▼修正試験片の熱膨張率の測定値が目標値と比較して十分に小さくない場合は、プリプレグの間に挟みこむ樹脂フィルムの厚さを調整したり、プリプレグの層数(積層する枚数)と樹脂フィルムの層数を調整したりしながら(ステップST7)、修正試験片の熱膨張率が目標の数値になるまでステップST4〜ステップST6に示す工程を繰り返し、最適なフィルムの厚さとフィルムの層数とを決定する。ここでは、実際に0±2×10−8/℃になるまで作業を繰り返した。
【0026】
以上のステップST1〜ステップST7の熱膨張率調整工程により、CFRP中の強化繊維と樹脂(樹脂母材)との間の熱歪みを釣り合わせることができ、したがって熱膨張率を調整することができる。
【0027】
2.本工程(ステップST8)
▲1▼チューブ(単位構造)を作製する。
熱膨張率調整工程により最終的に作製された修正試験片にしたがって、これと同様に作製された積層済みのプリプレグを、例えば四角柱状の型に巻きつけ、それを所望の幅に切断することにより、チューブ1aを形成する。
【0028】
▲2▼チューブ(単位構造)を複数集積させてグリッド構造1を作製する。
隣り合うチューブ1a同士の外壁を互いに接着し、格子状のグリッド構造1を作製する。
【0029】
以上の方法で製作されたグリッド構造1の構造全体の熱膨張率を測定したところ、0±1×10−7/℃の範囲内の値であった。
【0030】
以上のように、この実施の形態1によれば、全体の熱膨張率の値が0±1×10−7/℃の範囲内であるため、光学機器等、高い熱的寸法安定性が求められる光学機器への適用が可能であるという効果が得られる。
また、この実施の形態1によれば、熱膨張率調整工程により、積層済みのプリプレグを試験片として熱膨張率の微調整を行った後、本工程に移りグリッド構造を作製するので、従来の方法と比較してより高い精度で熱膨張率が調整でき、全体の熱膨張率の値を安定して0±1×10−7/℃の範囲内とすることができるという効果が得られる。
【0031】
なお、ここでは熱膨張率がゼロになるように調整した例を挙げたが、構造に対する要求に応じて熱膨張率がゼロ以外の特定の値となるように調整することも可能である。
また、ここでは強化繊維の体積含有率を調整することのみにより、強化繊維と樹脂(樹脂母材)との間の熱歪みを釣り合わせたが、グリッド構造1の面内方向と厚さ方向のそれぞれに配向している強化繊維の量を変化させた上で、強化繊維と樹脂との混合比を調整して、方向毎に異なる熱膨張率を持つように調整することも可能である。
【0032】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2によるグリッド構造の構成を説明するための概略的な分解斜視図である。図4はこの発明の実施の形態2によるグリッド構造の作製方法を説明するための概略図である。図において、2はCFRP(FRP)からなり、熱膨張率が0±1×10− 7/℃の範囲内であるグリッド構造である。2aは強化繊維を束にしたものを樹脂母材に含浸した単位強化繊維束である。2bは単位強化繊維束2aを一定の間隔で平行に配列した第一の強化繊維束群である。2cは単位強化繊維束2aが第一の強化繊維束群2bに直交する方向に一定の間隔で平行に配列された第二の強化繊維束群である。
【0033】
グリッド構造2は、第一の強化繊維束群2bと第二の強化繊維束群2cが互い違いに積み重ねられて構成されており、全体として格子状の形状となっている。強化繊維束群を積み重ねる方法としては、例えば文献2(Continous Filament Wound Isogrid Structures for Space Applications;19993 ASM Conf Proc)に開示されているフィラメントワインディング(円筒状の型の上に繊維束を巻いて成形体を製作する方法)、あるいはファイバープレースメント(面上に繊維束を順次置いていく方法)等の方法が挙げられる。
【0034】
3は後述する液状の樹脂母材4が満たされた容器であり、3aは容器3の底部に設けられた絞り穴である。4は容器3内に入っている液状の樹脂母材である。この容器3の上側から強化繊維の束を投入し、液状の樹脂母材4をくぐらせて絞り穴3aから引き出すことにより、樹脂母材4を含浸した単位強化繊維束2aが得られる。強化繊維の束に含ませる樹脂母材4の量は、絞り穴3aの径に依存する。
【0035】
次に、実施の形態2のグリッド構造2の作製方法について説明をする。
1.熱膨張率調整工程
▲1▼強化繊維を束にしたものと、液状の樹脂母材4を用意し、試料を作製する。
ここでは、強化繊維としてYSH−60A(Nippon Graphite Fiber社製)を用い、樹脂母材4として熱硬化性シアネートエステル樹脂EX1515(Bryte Techonologies社製)を用いる。実施の形態1と同様に、強化繊維の体積含有率を調整することにより強化繊維と樹脂との間の熱歪みの釣り合わせを行う。
▲2▼グリッド構造2の所望の熱膨張率から、強化繊維の体積含有率を求める。
成形時のグリッド構造2の熱膨張率の所望の値をゼロに設定し、式(1)により強化繊維(ここでは炭素繊維)の体積含有率Vf の値を求める。実施の形態2の強化繊維および樹脂の組合せの場合、Vf の値はおよそ60%である。
▲3▼試料を作製する。
まず、容器3の上側から強化繊維の束を投入し、これを液状の樹脂母材4にくぐらせて絞り穴3aから引き出すことにより樹脂母材4に浸した強化繊維の束を作製する。これを加熱・硬化させたものを熱膨張率を測定するための試料とする。
▲4▼試料の熱膨張率の測定を行い、目標値(所望の値)と比較する。
試料の熱膨張率の測定を、例えばレーザー熱干渉型熱膨張測定装置LIX−1(真空理工社製)を用いて行う。
【0036】
▲5▼修正試料を作製する。
試料の熱膨張率の測定結果を鑑み、修正試料を作製する。具体的には、試料と比較して修正試料の熱膨張率の値が目標値に近づくように、絞り穴3aの径の大きさを変えた容器3を用意する。例えば、熱膨張率の値が負であれば強化繊維の束に含ませる樹脂母材4の量を増やすために径を大きくした修正絞り穴を有する修正容器を用意し、これを用いて試料と同様の方法で修正試料を作製する。
▲6▼修正試料の熱膨張率を測定する。
修正試料の熱膨張率を例えば上述の測定装置を用いて行い、目標値と比較する。そして、測定値が目標値と比較して、その差が十分に小さい場合は、後述する本工程に移り、グリッド構造2を作成する。
【0037】
▲7▼修正試料の熱膨張率の測定値が目標値と比較して十分に小さくない場合は、上述の▲5▼〜▲6▼の工程を、修正試料の熱膨張率の測定値が目標の値となるまで繰り返し、このときの修正絞り穴の径を求め、この径の修正絞り穴を有する修正容器を実際にグリッド構造2を作製するときの本工程で用いる容器3として採用する。ここでは、試料の熱膨張率の測定値が実際に0±2×10−8/℃になるまで作業を繰り返した。
【0038】
以上の熱膨張率調整工程による作業でCFRP中の炭素繊維の体積含有率が調整できたことになり、したがって強化繊維と樹脂母材との間の熱歪みを釣り合わせることができたことになる。
【0039】
2.本工程
熱膨張率調整工程により求められた大きさの径を有する修正絞り穴を持つ修正容器を用いて、樹脂母材4が満たされたこの修正容器に強化繊維束を投入して樹脂母材4にくぐらせ、修正絞り穴より強化繊維束を引き脱すことにより、単位強化繊維束2aを作製する。この単位強化繊維束2aを一定の間隔を持って平行に配列した強化繊維束群2bと、これに直交する方向に単位強化繊維束2aを一定の間隔を持って平行に配列した強化繊維束群2cとを交互に積み重ね、格子状のグリッド構造2を作製する。
【0040】
以上の方法で製作されたグリッド構造2の構造全体の熱膨張率を測定したところ、0±5×10−8/℃の範囲内の値であった。
【0041】
以上のように、この実施の形態2よれば、熱膨張率の値が0±1×10−7/℃の範囲内であるため、光学機器等、高い熱的寸法安定性が求められる光学機器への適用が可能であるという効果が得られる。
また、この実施の形態2によれば、熱膨張率調整工程により、グリッド構造2を構成するFRPの中間素材である強化繊維の束の熱膨張率の微調整を行った後、本工程に移りグリッド構造を作製するので、従来の方法と比較してより高い精度で熱膨張率が調整できるという効果が得られる。
【0042】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3によるグリッド構造について説明する。実施の形態3のグリッド構造は、二種の異なる炭素繊維(強化繊維)を含むCFRP(FRP)からなり、全体の熱膨張率が0±1×10−7/℃の範囲内であるグリッド構造である。
【0043】
グリッド構造に含まれる二種の異なる炭素繊維は、ここではXN−80A(Nippon Graphite Fiber社製)と、M40J(東レ製)とした。また、樹脂母材としてシアネートエステル樹脂RS−3(YLA社製)を用いた。XN−80Aはピッチ系の炭素繊維であり、繊維が走る方向の熱膨張率は−1.4×10−6/℃、弾性率が785GPaである。また、M40JはPAN系の炭素繊維であり、繊維が走る方向の熱膨張率は−1.2×10−6/℃、弾性率が378GPaである。また、RS−3の熱膨張率は60×10−6/℃、弾性率は3GPaである。
【0044】
以上の二種類の炭素繊維と樹脂母材を用いて、例えば実施の形態1のグリッド構造の作製方法によりグリッド構造1を作製し、全体の熱膨張率を測定したところ、0±1×10−7/℃の範囲内の値であった。また、機械特性試験(引っ張りおよび圧縮試験)を行ったところ、実施の形態1のグリッド構造1と比較して、剛性の向上が確認された。
【0045】
以上のように、この実施の形態3のグリッド構造によれば、熱膨張率の値が0±1×10−7/℃の範囲内であるため、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、実施の形態3のグリッド構造によれば、熱膨張率および合成の異なる二種類の炭素繊維と、樹脂母材とからなるため、熱膨張率を所望の値に調整しながらも、様々な弾性率を有する構造を実現することが可能であり、構造の設計の自由度を大きくすることができるという効果が得られる。
【0046】
なお、ここではピッチ系炭素繊維とPAN系炭素繊維の二種類の炭素繊維を組み合わせたが、アラミド繊維等の他の熱膨張率の低い繊維を用いても同様の効果が得られる。また、これらのどの繊維を組み合わせても良いし、二種類以上であれば最適な種類の繊維の組み合わせを採用することができる。
また、ここでは実施の形態1のグリッド構造1に適用した例を示したが、実施の形態2のグリッド構造2に適用することもできる。
また、格子状のグリッド構造に限らず、実施の形態1および実施の形態2に示されたグリッド構造の作製方法により作製された他の形状のグリッド構造においても適用できる。
【0047】
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4によるグリッド構造の説明図であり、図5(a)はグリッド構造の概略的な分解斜視図、図5(b)はグリッド構造をグリッド構造1におけるチューブ1aが配列されたある一列において、壁面に直交する方向で切った断面図である。図において、11は後述する表皮11aを備えたグリッド構造である。11aは、グリッド構造1の片側表面を覆い、かつグリッド構造1と同じ熱膨張率を有する表皮である。
すでに述べてあるように、グリッド構造1の熱膨張率は、実施の形態1のグリッド構造1の作製方法により0±1×10−7/℃の範囲内に調整することが可能である。また、表皮となるFRP板の熱膨張率は、一般的に知られる種々の方法での作製により1×10−7/℃の精度で調整が可能であるため、グリッド構造11全体としての熱膨張率の値を0±1×10−7/℃の範囲内にすることができる。
【0048】
以上のように、この実施の形態4のグリッド構造11によれば、構造全体の熱膨張率の値が0±1×10−7/℃の範囲内であるため、光学機器等、高い熱的寸法安定性が求められる光学機器への適用が可能であるという効果が得られる。
また、表皮11aでグリッド構造1の表面を覆っているため、グリッド構造1が補強された形となり、構造全体の強度や剛性が向上する上に、表皮11aを反射鏡や機器を搭載するための面として使用可能になり、利用範囲が広くなるという効果が得られる。
【0049】
なお、実施の形態4では表皮11aがグリッド構造1の片側のみに設けられた例を示したが、使用目的により両側表面を覆うサンドイッチ構造にしても良い。
また、グリッド構造11はグリッド構造1を表皮11aで覆った例につき示したが、グリッド構造2に適用することもできる。また、実施の形態1および実施の形態2に示されたグリッド構造の作製方法により作製された他の形状のグリッド構造に適用することもできる。
【0050】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5によるグリッド構造の説明図であり、図6(a)はグリッド構造の概略的な分解斜視図、図6(b)はグリッド構造をグリッド構造1におけるチューブ1aが配列されたある一列において、壁面に直交する方向で切った断面図である。図において、21はグリッド構造1の両側表面を覆う、後述する表皮21aを備えたグリッド構造である。21aは、グリッド構造1の両側表面を覆い、かつグリッド構造1との間の熱歪みが釣り合っている表皮である。
【0051】
グリッド構造21は、温度変化が生じたときにグリッド構造1に生じる熱歪みと、表皮21aに生じる熱歪みとのバランスが取れるように調整してある。具体的には、例えば以下のi)〜iii)の方法により、両者の熱歪みを釣り合わせる。
i)実施の形態1のグリッド構造の作製方法によりグリッド構造1を作製してグリッド構造1および表皮21aの間の熱膨張率および剛性の調整をする。
ii)機械加工によりグリッド構造1の厚さを調整する。
iii)上記のi)およびii)の方法の中から複数の方法を用いて、グリッド構造の熱膨張率、剛性、厚さのいずれか、あるいはそのうちの二つ、またはいずれも調整する。
【0052】
以下、グリッド構造1と表皮21aとの間の熱歪みを釣り合わせる方法の一例を示す。
例えば、グリッド構造1の強化繊維としてXN−80A(Nippon Graphite Fiber社製)を用い、表皮21aの強化繊維としてM40J(東レ製)を用い、樹脂母材としてシアネートエステル樹脂EX1515を用いるとする。グリッド構造1および表皮21aの双方の強化繊維の体積含有率を約60%とすれば、グリッド構造1の熱膨張率の値は負となり、表皮21aの熱膨張率の値は正となる。そこで、グリッド構造1の厚さと熱膨張率の値とを、実施の形態1のグリッド構造の作製方法により調整する。その後、完成したグリッド構造1と表皮21aとを貼り合わせ、グリッド構造21を作製する。
このような方法により作製されたグリッド構造21全体の熱膨張率を測定したところ、0±1×10−7/℃の範囲内であることが確認された。
【0053】
以上のように、この実施の形態5のグリッド構造21によれば、構造全体の熱膨張率の値が0±1×10−7/℃の範囲内である。また、グリッド構造21によれば、表皮21aでグリッド構造1の表面を覆っている。したがって、実施の形態4と同様の効果が得られる。
【0054】
なお、実施の形態5では表皮21aがグリッド構造1の両側表面を覆うサンドイッチ構造とした例を示したが、表皮21aはその目的により片側のみに設けても良い。
また、グリッド構造21はグリッド構造1を表皮21aで覆った例につき示したが、グリッド構造2に適用することも、実施の形態1および実施の形態2に示されたグリッド構造の作製方法により作製された他の形状のグリッド構造に適用することもできる。
【0055】
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6によるグリッド構造の説明図であり、図7(a)はグリッド構造の概略的な分解斜視図、図7(b)はグリッド構造を、グリッド構造1におけるチューブ1aが配列されたある一列において、壁面に直交する方向で切った断面図である。図において、31は後述する表皮31a、および表皮31aを覆う金属コーティング層31bを備えたグリッド構造である。31aはグリッド構造1の両側表面を覆う表皮であり、31bは表皮31aのそれぞれを覆う金属コーティング層である。
【0056】
グリッド構造31は、温度変化が生じたときにグリッド構造1に生じる熱歪みと、表皮31aに生じる熱歪みと、金属コーティング層31bに生じる熱歪みとのバランスが取れるように調整してある。具体的には、例えば以下のア)〜エ)の方法により、三者の熱歪みを釣り合わせる。
ア)実施の形態1のグリッド構造の作製方法によりグリッド構造1を作製してグリッド構造1および表皮31aとの間の熱膨張率および剛性の調整をする。
イ)機械加工によりグリッド構造1の厚さを調整する。
ウ)機械加工、または化学的な処理により金属コーティング層31bの厚さを調整する。
エ)上記のア)〜ウ)の方法の中から複数の方法を用いて、グリッド構造31の熱膨張率、剛性、厚さ、金属コーティング層の厚さのいずれか、あるいは二種類以上のいずれか、あるいはいずれも調整する。
【0057】
ここでは、グリッド構造1の強化繊維としてXN−80A(Nippon Graphite Fiber社製)を用い、表皮31aの強化繊維としてM40J(東レ製)を用い、樹脂母材としてシアネートエステル樹脂EX1515を用い、金属コーティング層31bの材料としてニッケルを用い、三者の熱歪みの調整を上述の方法を用いて行った。その後、完成したグリッド構造1と金属コーティング層31bを設けた表皮31aとを貼り合わせ、グリッド構造31を作製する。
このような方法により作製されたグリッド構造31全体の熱膨張率を測定したところ、0±1×10−7/℃の範囲内であり、光学反射鏡として十分に使用可能であることが確認された。
【0058】
以上のように、この実施の形態6のグリッド構造31によれば、構造全体の熱膨張率の値が0±1×10−7/℃の範囲内である。したがって、実施の形態1と同様の効果が得られる。
また、金属コーティング層31bを設けた表皮31aでグリッド構造1の表面を覆っている。したがって、実施の形態4と同様の効果が得られる。
また、金属コーティング層31bで表皮31aの表面を覆っているため、熱的寸法安定性に優れた光学反射鏡として使用することができる。
【0059】
なお、実施の形態6では表皮31aおよび金属コーティング層31bがグリッド構造1の両側表面を覆うサンドイッチ構造とした例を示したが、表皮31aおよび金属コーティング層31bは目的により片側のみに設けても良い。
また、グリッド構造31はグリッド構造1を表皮31および金属コーティング層31bで覆った例につき示したが、グリッド構造2を覆う場合に適用することも、実施の形態1および実施の形態2に示されたグリッド構造の作製方法により作製された他の形状のグリッド構造に適用することもできる。
【0060】
なお、実施の形態1および実施の形態3〜6では、チューブ(単位構造)1aの形状は、その断面形状が四角形である場合について説明したが、単位構造の形状はこれに限らず、同一の単位構造を複数集積することが可能な形状であれば良い。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、繊維強化プラスチックを構成する強化繊維と樹脂母材との間の熱歪みが釣り合っていることにより、全体における熱膨張率が0±1×10−7/℃の範囲内となるようにグリッド構造を構成したので、光学機器等、高い熱的寸法安定性が求められる光学機器への適用が可能であるという効果がある。
【0062】
この発明によれば、a)強化繊維に半硬化の樹脂母材を含浸させたプリプレグを積層した試験片を作製し、この試験片の熱膨張率の測定を行う。b)前工程の熱膨張率の測定値よりも所望の値に近づけるために、半硬化の樹脂フィルムを適宜間に挟みながら上記プリプレグを積層した修正試験片を作製し、この修正試験片の熱膨張率の測定を行う。c)樹脂フィルムの厚さおよび積層数を変化させながら、所望の値となるまでb)工程を繰り返す、という、a)〜c)の工程を含む熱膨張率調整工程と、所望の値となったときの修正試験片を用いて成形される、筒状の単位構造を複数集積させてなる網状のグリッド構造を形成する本工程とを含むようにグリッド構造の作製方法を構成したので、従来の方法と比較してより高い精度で熱膨張率が調整でき、全体の熱膨張率の値を安定して0±1×10−7/℃の範囲内とすることができるという効果がある。
【0063】
この発明によれば、A)強化繊維を束ねた強化繊維束を、液状の樹脂母材が満たされ、かつ底部に絞り穴が設けられた容器に投入し、絞り穴から上記強化繊維束を引き出すことにより、強化繊維束に上記樹脂母材を浸した試料を作製し、この試料の熱膨張率の測定を行う。B)前工程の熱膨張率の測定値よりも所望の値に近づけるために、液状の樹脂母材が満たされ、かつ前工程の容器とは径の大きさを変化させた修正絞り穴を有する修正容器に強化繊維束を投入し、修正絞り穴から強化繊維束を引き出すことにより、前工程とは液状の樹脂母材の附着量を変化させた修正試料を作製し、この修正試料の熱膨張率の測定を行う。C)所望の値となるまで、B)工程を繰り返す、という、A)〜C)の工程を含む熱膨張率調整工程と、所望の値となったときの上記修正容器を用いて、強化繊維束に樹脂母材を浸すことにより単位強化繊維束を多数作製し、この単位強化繊維束を一定の間隔を持って平行に配列させた第一の繊維束群と、単位強化繊維束を、第一の繊維束群に対して一定の角度を持つ方向に、一定の間隔を持って平行に配列させた第二の繊維束群とを、交互に積み重ねていくことにより、網状のグリッド構造を形成する本工程とを含むようにグリッド構造の作製方法を構成したので、従来の方法と比較してより高い精度で熱膨張率が調整でき、全体の熱膨張率の値を安定して0±1×10−7/℃の範囲内とすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるグリッド構造の構成を説明するための概略的な斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるグリッド構造の作製方法の手順を示すフロー図である。
【図3】この発明の実施の形態2によるグリッド構造の構成を説明するための概略的な分解斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態2によるグリッド構造の作製方法を説明するための概略図である。
【図5】この発明の実施の形態4によるグリッド構造の説明図である。
【図6】この発明の実施の形態5によるグリッド構造の説明図である。
【図7】この発明の実施の形態6によるグリッド構造の説明図である。
【図8】従来のグリッド構造の構成を示す概略的な説明図である。
【符号の説明】
1,2,11,21,31 グリッド構造、1a チューブ(単位構造)、2a 単位強化繊維束、2b 第一の強化繊維束群、2c 第二の強化繊維束群、3 容器、3a 絞り穴、4 樹脂母材、11a,21a,31a 表皮、31b 金属コーティング層。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a grid structure which is a lightweight structure having high strength and rigidity and a low coefficient of thermal expansion applied to aerospace materials, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Structures applied to aerospace materials are required to be lightweight and have high strength and rigidity, and various types of structures such as honeycomb sandwich panels have been proposed. As one of them, a grid structure using fiber reinforced plastic (FRP) has been attracting attention in recent years.
The grid structure is a net-like structure formed by integrating a plurality of unit structures having the same shape, and has a physical property that the coefficient of thermal expansion can be adjusted. Therefore, thermal dimensional stability is regarded as important. For example, application to a structure for optical equipment is being promoted.
[0003]
FIG. 8 is an explanatory diagram of a conventional grid structure disclosed in Document 1 (Composite Grid Structure Structure with Near-Zero Thermally Induced Deflection, AIAA-2000-1476).
In the figure,
[0004]
Next, a method for manufacturing the
1. The
2. A
Since the thermal expansion coefficient of the FRP differs between the direction in which the fiber runs and the direction perpendicular to the direction, the orientation angle of the carbon fiber is adjusted so that the thermal expansion coefficient of the
3. The
4. A
[0005]
Since the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional grid structure, as described above, since the control of the coefficient of thermal expansion depends on the adjustment of the orientation angle of the reinforcing fibers of the FRP, it is difficult to make an accurate adjustment, and the error in adjusting the coefficient of thermal expansion is 1 × 10.-7/ ℃ ~ 1 × 10-6/ ° C. In this case, there is a problem that it is difficult to apply to optical devices and the like in which thermal dimensional stability is regarded as important.
[0007]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and has as its object to obtain a grid structure capable of accurately adjusting the coefficient of thermal expansion.
Another object is to obtain a method for manufacturing such a grid structure.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In the grid structure according to the present invention, the thermal expansion between the reinforcing fibers constituting the fiber-reinforced plastic and the resin base material is balanced, so that the thermal expansion coefficient as a whole is 0 ± 1 × 10.− 7/ ° C.
[0009]
The grid structure according to the present invention is one in which a plurality of cylindrical unit structures are integrated to form one net-like structure.
[0010]
The grid structure according to the present invention has a first fiber bundle group in which unit reinforcing fiber bundles in which reinforcing fibers impregnated with a resin base material are bundled are arranged in parallel with a certain interval, and a unit reinforcing fiber bundle. A second fiber bundle group arranged in parallel with a certain interval in a direction having a certain angle with respect to the first fiber bundle group is alternately stacked.
[0011]
In the grid structure according to the present invention, the reinforcing fibers are formed by combining two or more types of reinforcing fibers having different coefficients of thermal expansion and rigidity.
[0012]
The grid structure according to the present invention has a skin that covers one or both surfaces of the grid structure and has the same coefficient of thermal expansion as the grid structure.
[0013]
The grid structure according to the present invention is provided with a skin that covers one or both surfaces of the grid structure and has a thermal distortion balanced with the grid structure.
[0014]
The grid structure according to the present invention is provided with a metal coating layer on the surface of the skin, the thermal distortion of which is balanced with the skin.
[0015]
The method for producing a grid structure according to the present invention is as follows: a) A test piece is prepared by laminating a prepreg obtained by impregnating a reinforcing fiber with a semi-cured resin base material, and the coefficient of thermal expansion of the test piece is measured. b) In order to make the measured value of the coefficient of thermal expansion closer to a desired value than the measured value of the thermal expansion coefficient in the previous step, a modified test piece was prepared by laminating the above prepreg while appropriately sandwiching a semi-cured resin film, and the heat of the modified test piece was measured. The expansion coefficient is measured. c) a step of adjusting the coefficient of thermal expansion including the steps a) to c) of repeating the step b) until the desired value is obtained while changing the thickness and the number of laminations of the resin film; And a step of forming a net-like grid structure formed by accumulating a plurality of cylindrical unit structures formed by using the modified test piece.
[0016]
The method for producing a grid structure according to the present invention comprises the steps of: A) charging a reinforcing fiber bundle obtained by bundling reinforcing fibers into a container filled with a liquid resin base material and provided with a throttle hole at a bottom portion; By drawing out the fiber bundle, a sample in which the above-mentioned resin base material is immersed in the reinforcing fiber bundle is produced, and the coefficient of thermal expansion of this sample is measured. B) In order to make the measured value of the coefficient of thermal expansion closer to a desired value than the measured value of the thermal expansion coefficient in the preceding step, the liquid resin base material is filled, and the container in the preceding step has a modified drawing hole whose diameter is changed. By inserting the reinforcing fiber bundle into the correction container and pulling out the reinforcing fiber bundle from the correction drawing hole, a correction sample in which the amount of the liquid resin base material attached was changed from the previous process, and the thermal expansion of the correction sample was performed. Measure the rate. C) a step of adjusting the coefficient of thermal expansion including the steps of A) to C) in which the step B) is repeated until the desired value is obtained, and a reinforcing fiber bundle using the above-mentioned correction container when the desired value is obtained. A plurality of unit reinforcing fiber bundles are prepared by immersing a resin base material in a resin base material, and a first fiber bundle group in which the unit reinforcing fiber bundles are arranged in parallel with a certain interval, and a unit reinforcing fiber bundle In a direction having a certain angle with respect to the fiber bundle group, a second fiber bundle group arranged in parallel with a certain interval is alternately stacked to form a net-like grid structure. This step is included.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described.
Embodiment 1 FIG.
FIG. 1 is a schematic perspective view for explaining the configuration of the grid structure according to Embodiment 1 of the present invention. FIG. 2 is a flowchart showing a procedure of a method for manufacturing a grid structure according to the first embodiment of the present invention. In the figure, 1 is made of fiber reinforced plastic (FRP), and the overall coefficient of thermal expansion is 0 ± 1 × 10-7The grid structure is in the range of / ° C. Here, it was made of carbon fiber reinforced plastic (CFRP). Reference numeral 1a denotes a tube (unit structure) serving as one unit structure constituting the grid structure 1. Here, the tube 1a has a square tubular shape, and a plurality of the tubes 1a are integrated to form a grid-like grid structure 1. The outer walls of the adjacent tubes 1a are bonded. Steps ST1 to ST8 show steps 1 to 8.
[0018]
The coefficient of thermal expansion of the entire grid structure 1 is stably 0 ± 1 × 10-7The range of / ° C is to control the thermal expansion coefficient of the grid structure of the molded product by balancing the thermal strain between the carbon fiber (reinforced fiber) constituting the CFRP and the resin base material. by. Balancing the thermal strain means balancing the strain occurring in both the reinforcing fiber and the resin matrix when the temperature changes (equalizing the magnitude of the strain). . The balance of the thermal strain will be described later.
[0019]
Next, a method for manufacturing the grid structure 1 according to the first embodiment will be described.
1. Thermal expansion coefficient adjustment step (Step ST1 to Step ST7)
{Circle around (1)} A prepreg material and a semi-cured resin film are prepared, and a prepreg is produced so as to balance the thermal strain between the reinforcing fiber and the resin (resin base material) (step ST1).
The prepreg is a sheet-shaped material in which a semi-cured resin base material is impregnated into reinforcing fibers, and is stacked in a desired shape, heated and cured to obtain a molded product of a fiber-reinforced plastic. Here, YSH-60A (manufactured by Nippon Graphite Fiber) is used as the reinforcing fiber, and a thermosetting cyanate ester resin EX1515 (manufactured by Bryte Technology) is used as the resin base material. The semi-cured resin film may be any material that can be heated and cured together with the prepreg. Here, the same thermosetting cyanate ester resin EX1515 as that contained in the prepreg is used in the form of a film.
[0020]
The coefficient of thermal expansion in the direction in which the reinforcing fiber YSH-60A runs is about -1.4 × 10-6/ ° C, and the coefficient of thermal expansion of the resin EX1515 is 34 × 10-6/ ° C., the thermal expansion coefficient of the molded article can be controlled by balancing the thermal strains of the two. Specifically, here, the above-mentioned thermal distortion is balanced by adjusting the volume content of the reinforcing fibers.
[0021]
(2) From the desired coefficient of thermal expansion of the grid structure 1, the volume content of the reinforcing fibers is determined.
The coefficient of thermal expansion of the resin matrix is αm, The modulus of elasticity is EmAnd the coefficient of thermal expansion of the carbon fiber is αf, The modulus of elasticity is Ef, Volume content VfThen, the thermal expansion coefficient α of the grid structure 1gCan be approximated by equation (1).
(Equation 1)
[0022]
Here, since the coefficient of thermal expansion of the grid structure 1 at the time of molding is set to zero, α in equation (1)gTo zero, the volume fraction V of carbon fiberfAsk for. In the case of the combination of the reinforcing fiber and the resin according to the first embodiment, VfIs approximately 60%. V found herefThe prepreg is prepared by mixing the resin base material and the carbon fiber so that the carbon fiber volume is actually about 5% to 10% higher than the above value, and thus the volume content of the carbon fiber is 65% to 70%. Make it.
[0023]
(3) A test piece is prepared (step ST2).
Thereafter, the prepregs are laminated and heated and cured to prepare a test piece for measuring a coefficient of thermal expansion.
(4) The coefficient of thermal expansion of the test piece is measured and compared with a target value (desired value) (step ST3).
The measurement of the coefficient of thermal expansion of the test piece is performed using, for example, a laser thermal interference type thermal expansion measuring device LIX-1 (manufactured by Vacuum Riko Co., Ltd.). This is 1 × 10-8It is a device that can measure the coefficient of thermal expansion with an accuracy of / ° C. As described above, the VfIs higher, the effect of the carbon fiber having a negative coefficient of thermal expansion is strong, and the value of the coefficient of thermal expansion obtained here is slightly lower than the target value (here, zero). .
[0024]
(5) A modified test piece is prepared (Step ST4).
In consideration of the measurement result of the coefficient of thermal expansion of the test piece, a modified test piece is prepared. More specifically, VfThe first prepared semi-cured resin film is laminated while appropriately sandwiching it between the prepregs so that the value of becomes low. Thereafter, the laminated prepreg is heated and cured to produce a modified test piece.
(6) The coefficient of thermal expansion of the modified test piece is measured (step ST5).
The coefficient of thermal expansion of the modified test piece is measured using the above-described measuring device, and is compared with a target value. Then, when the measured value is compared with the target value and the difference is sufficiently small, the process proceeds to the later-described step, and the grid structure 1 is manufactured (step ST6).
[0025]
(7) If the measured value of the coefficient of thermal expansion of the modified test piece is not sufficiently small compared to the target value, adjust the thickness of the resin film sandwiched between the prepregs, or adjust the number of layers of the prepreg (lamination While adjusting the number of layers and the number of layers of the resin film (step ST7), the steps shown in steps ST4 to ST6 are repeated until the coefficient of thermal expansion of the corrected test piece reaches a target value, and the optimum film thickness and Determine the number of layers in the film. Here, actually 0 ± 2 × 10-8The operation was repeated until the temperature reached / ° C.
[0026]
By the thermal expansion coefficient adjusting process of steps ST1 to ST7, the thermal strain between the reinforcing fiber in CFRP and the resin (resin base material) can be balanced, and therefore the thermal expansion coefficient can be adjusted. .
[0027]
2. This step (step ST8)
(1) Prepare a tube (unit structure).
According to the modified test piece finally produced by the coefficient of thermal expansion adjustment step, by laminating a prepreg that has been produced in the same manner as above, for example, by winding it into a square pillar-shaped mold, and cutting it to a desired width. The tube 1a is formed.
[0028]
{Circle over (2)} A grid structure 1 is manufactured by integrating a plurality of tubes (unit structures).
The outer walls of the adjacent tubes 1a are bonded to each other to produce a grid-like grid structure 1.
[0029]
When the coefficient of thermal expansion of the entire structure of the grid structure 1 manufactured by the above method was measured, 0 ± 1 × 10-7/ ° C.
[0030]
As described above, according to the first embodiment, the value of the entire coefficient of thermal expansion is 0 ± 1 × 10-7Since the temperature is within the range of / ° C., the effect of being applicable to optical equipment requiring high thermal dimensional stability, such as optical equipment, is obtained.
Further, according to the first embodiment, in the thermal expansion coefficient adjustment step, fine adjustment of the thermal expansion coefficient is performed using the laminated prepreg as a test piece, and then the process proceeds to this step to produce a grid structure. The coefficient of thermal expansion can be adjusted with higher accuracy than the method, and the value of the coefficient of thermal expansion can be stably set to 0 ± 1 × 10-7/ ° C. range.
[0031]
Here, an example in which the coefficient of thermal expansion is adjusted to be zero has been described, but it is also possible to adjust the coefficient of thermal expansion to be a specific value other than zero according to the requirement for the structure.
Also, here, the thermal strain between the reinforcing fiber and the resin (resin base material) was balanced only by adjusting the volume content of the reinforcing fiber, but in the in-plane direction and the thickness direction of the grid structure 1. It is also possible to adjust the mixing ratio between the reinforcing fiber and the resin after changing the amount of the reinforcing fiber oriented in each direction, so as to have a different coefficient of thermal expansion for each direction.
[0032]
FIG. 3 is a schematic exploded perspective view for illustrating a configuration of a grid structure according to
[0033]
The
[0034]
[0035]
Next, a method for manufacturing the
1. Thermal expansion coefficient adjustment process
{Circle around (1)} A sample in which a bundle of reinforcing fibers and a liquid
Here, YSH-60A (manufactured by Nippon Graphite Fiber) is used as the reinforcing fiber, and a thermosetting cyanate ester resin EX1515 (manufactured by Bryte Technologies) is used as the
(2) From the desired coefficient of thermal expansion of the
The desired value of the coefficient of thermal expansion of the
(3) A sample is prepared.
First, a bundle of reinforcing fibers is put in from the upper side of the
(4) The coefficient of thermal expansion of the sample is measured and compared with a target value (desired value).
The coefficient of thermal expansion of the sample is measured using, for example, a laser thermal interference type thermal expansion measuring device LIX-1 (manufactured by Vacuum Riko Co., Ltd.).
[0036]
(5) Prepare a corrected sample.
In consideration of the measurement result of the coefficient of thermal expansion of the sample, a corrected sample is prepared. Specifically, a
(6) Measure the coefficient of thermal expansion of the corrected sample.
The coefficient of thermal expansion of the corrected sample is measured using, for example, the above-described measuring device, and is compared with a target value. Then, when the measured value is compared with the target value and the difference is sufficiently small, the process proceeds to the later-described step, and the
[0037]
(7) If the measured value of the coefficient of thermal expansion of the corrected sample is not sufficiently small as compared with the target value, the above-described steps (5) to (6) are performed to set the measured value of the coefficient of thermal expansion of the corrected sample to the target value. The diameter of the correction aperture at this time is determined, and the correction container having the correction aperture of this diameter is adopted as the
[0038]
By the operation of the above-described thermal expansion coefficient adjusting step, the volume content of the carbon fiber in the CFRP could be adjusted, and thus the thermal strain between the reinforcing fiber and the resin base material could be balanced. .
[0039]
2. This process
Using a correction container having a correction throttle hole having a diameter of the size determined by the coefficient of thermal expansion adjustment, a reinforcing fiber bundle is put into this correction container filled with the
[0040]
When the coefficient of thermal expansion of the entire structure of the
[0041]
As described above, according to the second embodiment, the value of the coefficient of thermal expansion is 0 ± 1 × 10-7Since the temperature is within the range of / ° C., the effect of being applicable to optical equipment requiring high thermal dimensional stability, such as optical equipment, is obtained.
Further, according to the second embodiment, after performing the fine adjustment of the coefficient of thermal expansion of the bundle of the reinforcing fibers, which is the intermediate material of the FRP constituting the
[0042]
Next, a grid structure according to
[0043]
The two different carbon fibers contained in the grid structure were XN-80A (Nippon Graphite Fiber) and M40J (Toray). Further, a cyanate ester resin RS-3 (manufactured by YLA) was used as a resin base material. XN-80A is a pitch-based carbon fiber having a coefficient of thermal expansion of -1.4 × 10 in the direction in which the fiber runs.-6/ ° C and the elastic modulus is 785 GPa. M40J is a PAN-based carbon fiber having a coefficient of thermal expansion of -1.2 × 10 in the direction in which the fiber runs.-6/ ° C, the elastic modulus is 378 GPa. The thermal expansion coefficient of RS-3 is 60 × 10-6/ ° C, the elastic modulus is 3 GPa.
[0044]
Using the two types of carbon fibers and the resin base material described above, a grid structure 1 was manufactured by, for example, the grid structure manufacturing method of Embodiment 1, and the overall coefficient of thermal expansion was measured.-7/ ° C. In addition, when a mechanical property test (tensile and compressive tests) was performed, improvement in rigidity was confirmed as compared with the grid structure 1 of the first embodiment.
[0045]
As described above, according to the grid structure of the third embodiment, the value of the coefficient of thermal expansion is 0 ± 1 × 10-7/ ° C., the same effects as in the first embodiment can be obtained. Further, according to the grid structure of the third embodiment, since two types of carbon fibers having different coefficients of thermal expansion and synthesis and a resin base material are used, various factors can be adjusted while adjusting the coefficient of thermal expansion to a desired value. It is possible to realize a structure having an elastic modulus, and it is possible to obtain an effect that the degree of freedom in designing the structure can be increased.
[0046]
Here, two types of carbon fibers, pitch-based carbon fibers and PAN-based carbon fibers, are combined, but the same effect can be obtained by using other fibers having a low coefficient of thermal expansion such as aramid fibers. In addition, any of these fibers may be combined, and if there are two or more types, an optimal combination of fibers can be employed.
Further, here, an example in which the present invention is applied to the grid structure 1 of the first embodiment has been described, but the present invention can also be applied to the
Further, the present invention is not limited to the grid-like grid structure, and can be applied to a grid structure of another shape manufactured by the method for manufacturing a grid structure described in
[0047]
5A and 5B are explanatory views of a grid structure according to
As already described, the coefficient of thermal expansion of the grid structure 1 is set to 0 ± 1 × 10 10 by the method of manufacturing the grid structure 1 of the first embodiment.-7/ ° C can be adjusted. The coefficient of thermal expansion of the FRP plate serving as a skin is 1 × 10 by production by various generally known methods.-7/ ° C., the coefficient of thermal expansion of the
[0048]
As described above, according to the
Further, since the surface of the grid structure 1 is covered with the
[0049]
In the fourth embodiment, the example in which the
Although the
[0050]
Embodiment 5 FIG.
6A and 6B are explanatory views of a grid structure according to a fifth embodiment of the present invention. FIG. 6A is a schematic exploded perspective view of the grid structure, and FIG. FIG. 4 is a cross-sectional view taken in a direction perpendicular to a wall surface in a row in which are arranged. In the figure,
[0051]
The
i) The grid structure 1 is manufactured by the manufacturing method of the grid structure of the first embodiment, and the coefficient of thermal expansion and the rigidity between the grid structure 1 and the
ii) Adjust the thickness of the grid structure 1 by machining.
iii) Either the thermal expansion coefficient, the rigidity, or the thickness of the grid structure, or two or any of them, is adjusted by using a plurality of methods among the above methods i) and ii).
[0052]
Hereinafter, an example of a method of balancing thermal distortion between the grid structure 1 and the
For example, XN-80A (manufactured by Nippon Graphite Fiber) is used as the reinforcing fiber of the grid structure 1, M40J (manufactured by Toray) is used as the reinforcing fiber of the
When the coefficient of thermal expansion of the
[0053]
As described above, according to the
[0054]
In the fifth embodiment, an example in which the
Although the
[0055]
Embodiment 6 FIG.
7A and 7B are explanatory views of a grid structure according to a sixth embodiment of the present invention. FIG. 7A is a schematic exploded perspective view of the grid structure, and FIG. It is sectional drawing cut | disconnected in the direction orthogonal to the wall surface in one row in which 1a was arranged. In the figure,
[0056]
The
A) The grid structure 1 is manufactured by the manufacturing method of the grid structure of the first embodiment, and the coefficient of thermal expansion and the rigidity between the grid structure 1 and the
B) The thickness of the grid structure 1 is adjusted by machining.
C) The thickness of the
D) Either one of the thermal expansion coefficient, the rigidity, the thickness, the thickness of the metal coating layer, or the two or more types of the
[0057]
Here, XN-80A (manufactured by Nippon Graphite Fiber) is used as the reinforcing fiber of the grid structure 1, M40J (manufactured by Toray) is used as the reinforcing fiber of the
When the coefficient of thermal expansion of the
[0058]
As described above, according to the
The surface of the grid structure 1 is covered with a
Further, since the surface of the
[0059]
In the sixth embodiment, an example is shown in which the
Although the
[0060]
In the first embodiment and the third to sixth embodiments, the case where the shape of the tube (unit structure) 1a is rectangular is described. However, the shape of the unit structure is not limited to this, and is the same. Any shape can be used as long as a plurality of unit structures can be integrated.
[0061]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the thermal strain between the reinforcing fibers constituting the fiber-reinforced plastic and the resin base material is balanced, the coefficient of thermal expansion as a whole is 0 ± 1 × 10-7Since the grid structure is configured to be within the range of / ° C, there is an effect that it can be applied to optical equipment such as optical equipment that requires high thermal dimensional stability.
[0062]
According to the present invention, a) a test piece is prepared by laminating a prepreg in which a reinforcing fiber is impregnated with a semi-cured resin base material, and the coefficient of thermal expansion of the test piece is measured. b) In order to make the measured value of the coefficient of thermal expansion closer to a desired value than the measured value of the thermal expansion coefficient in the previous step, a modified test piece was prepared by laminating the above prepreg while appropriately sandwiching a semi-cured resin film, and the heat of the modified test piece was measured. The expansion coefficient is measured. c) a step of adjusting the coefficient of thermal expansion including the steps a) to c) of repeating the step b) until the desired value is obtained while changing the thickness and the number of laminations of the resin film; The method of forming the grid structure is configured to include a step of forming a mesh-shaped grid structure formed by integrating a plurality of cylindrical unit structures, which is formed by using the modified test piece when the grid structure is formed. The coefficient of thermal expansion can be adjusted with higher accuracy than the method, and the value of the coefficient of thermal expansion can be stably set to 0 ± 1 × 10-7/ ° C.
[0063]
According to the present invention, A) a reinforcing fiber bundle obtained by bundling reinforcing fibers is put into a container filled with a liquid resin base material and provided with a throttle hole at the bottom, and the reinforcing fiber bundle is pulled out from the throttle hole. Thus, a sample in which the above-described resin base material is immersed in the reinforcing fiber bundle is prepared, and the coefficient of thermal expansion of the sample is measured. B) In order to make the measured value of the coefficient of thermal expansion closer to a desired value than the measured value of the thermal expansion coefficient in the preceding step, the liquid resin base material is filled, and the container in the preceding step has a modified drawing hole whose diameter is changed. By inserting the reinforcing fiber bundle into the correction container and pulling out the reinforcing fiber bundle from the correction drawing hole, a correction sample in which the amount of the liquid resin base material attached was changed from the previous process, and the thermal expansion of the correction sample was performed. Measure the rate. C) a step of adjusting the coefficient of thermal expansion including the steps of A) to C) in which the step B) is repeated until a desired value is obtained, and a reinforcing fiber using the above-mentioned correction container when the desired value is obtained. A first fiber bundle group in which a large number of unit reinforcing fiber bundles are prepared by immersing a resin matrix in the bundle, and the unit reinforcing fiber bundles are arranged in parallel with a certain interval, and a unit reinforcing fiber bundle is A net-like grid structure is formed by alternately stacking a second fiber bundle group arranged in parallel with a certain interval in a direction having a certain angle with respect to one fiber bundle group. Since the method of manufacturing the grid structure is configured to include the present step, the coefficient of thermal expansion can be adjusted with higher accuracy than the conventional method, and the value of the entire coefficient of thermal expansion can be stably set to 0 ± 1. × 10-7/ ° C.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic perspective view for explaining a configuration of a grid structure according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing a procedure of a method of manufacturing a grid structure according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a schematic exploded perspective view for describing a configuration of a grid structure according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram for explaining a method of manufacturing a grid structure according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a grid structure according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a grid structure according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a grid structure according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a schematic explanatory view showing a configuration of a conventional grid structure.
[Explanation of symbols]
1, 2, 11, 21, 31 grid structure, 1a tube (unit structure), 2a unit reinforcing fiber bundle, 2b first reinforcing fiber bundle group, 2c second reinforcing fiber bundle group, 3 container, 3a drawing hole, 4 {resin base material, 11a, 21a, 31a} skin, 31b {metal coating layer.
Claims (9)
b)前工程の熱膨張率の測定値よりも所望の値に近づけるために、半硬化の樹脂フィルムを適宜間に挟みながら上記プリプレグを積層した修正試験片を作製し、該修正試験片の熱膨張率の測定を行う工程と、
c)上記樹脂フィルムの厚さおよび積層数を変化させながら、上記所望の値となるまで上記b)工程を繰り返す工程と
を含む熱膨張率調整工程と、
上記所望の値となったときの、上記修正試験片を用いて成形される筒状の単位構造を複数集積させてなる網状のグリッド構造を形成する本工程と
を含むことを特徴とするグリッド構造の作製方法。a) a step of producing a test piece in which a prepreg in which a semi-cured resin base material is impregnated in a reinforcing fiber is laminated, and measuring a coefficient of thermal expansion of the test piece;
b) In order to bring the measured value of the coefficient of thermal expansion closer to a desired value than the measured value of the thermal expansion coefficient in the previous step, a modified test piece in which the prepreg is laminated while a semi-cured resin film is appropriately interposed is prepared, A step of measuring the expansion coefficient,
c) a step of adjusting the coefficient of thermal expansion including the step of repeating the step b) until the desired value is obtained while changing the thickness and the number of laminations of the resin film;
A step of forming a reticulated grid structure by integrating a plurality of cylindrical unit structures formed using the modified test piece when the desired value is obtained. Method of manufacturing.
B)前工程の熱膨張率の測定値よりも所望の値に近づけるために、液状の樹脂母材が満たされ、かつ前工程の容器とは径の大きさを変化させた修正絞り穴を有する修正容器に上記強化繊維束を投入し、上記修正絞り穴から上記強化繊維束を引き出すことにより、前工程とは液状の樹脂母材の附着量を変化させた修正試料を作製し、該修正試料の熱膨張率の測定を行う工程と、
C)上記所望の値となるまで、上記B)工程を繰り返す工程と
を含む熱膨張率調整工程と、
上記所望の値となったときの上記修正容器を用いて、上記強化繊維束に上記樹脂母材を浸すことにより単位強化繊維束を多数作製し、該単位強化繊維束を一定の間隔を持って平行に配列させた第一の繊維束群と、上記単位強化繊維束を、上記第一の繊維束群に対して一定の角度を持つ方向に、一定の間隔を持って平行に配列させた第二の繊維束群とを、交互に積み重ねていくことにより、網状のグリッド構造を形成する本工程と
を含むことを特徴とするグリッド構造の作製方法。A) The reinforcing fiber bundle obtained by bundling the reinforcing fibers is put into a container filled with a liquid resin base material and having a throttle hole at the bottom, and the reinforcing fiber bundle is drawn out from the throttle hole. Preparing a sample in which the resin base material is immersed in a bundle, and measuring the coefficient of thermal expansion of the sample;
B) In order to make the measured value of the coefficient of thermal expansion closer to a desired value than the measured value of the thermal expansion coefficient in the preceding step, the liquid resin base material is filled, and the container in the preceding step has a modified drawing hole whose diameter is changed. By putting the reinforcing fiber bundle into the correction container and pulling out the reinforcing fiber bundle from the correction drawing hole, a correction sample in which the amount of the liquid resin base material attached to the previous process is changed, and the correction sample is prepared. Measuring the coefficient of thermal expansion of;
C) a step of adjusting the coefficient of thermal expansion including the step of repeating the step B) until the desired value is obtained;
Using the correction container when the desired value is reached, a large number of unit reinforcing fiber bundles are produced by immersing the resin base material in the reinforcing fiber bundles, and the unit reinforcing fiber bundles are spaced at regular intervals. A first fiber bundle group arranged in parallel, and the unit reinforcing fiber bundle, in a direction having a certain angle with respect to the first fiber bundle group, a second fiber bundle arranged in parallel at a certain interval. A step of forming a net-like grid structure by alternately stacking two fiber bundle groups with each other.
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