JP2004006551A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエハの膜厚・膜質均一性の向上、パーティクルの低減を図る。
【解決手段】インナチューブ2とアウタチューブ3からなるプロセスチューブ1と、複数枚のウエハを保持してインナチューブ2の処理室4に搬入するボート11と、処理室4に原料ガス30を導入するガス導入ノズル22と、プロセスチューブ1を排気する排気口7と、インナチューブ2の側壁に垂直方向に細長く開設された排気孔25とを備えているCVD装置において、インナチューブ2の排気孔25との対向位置には径方向外向きに突出する予備室21が形成され、予備室21にはガス導入ノズル22が配管され、ガス導入ノズル22には複数個の噴出口24がボート11に保持された各ウエハ10に対応して開設されている。
【効果】噴出口から噴出したガスの勢いが予備室で減衰されるため、処理室での渦の発生が防止され、ウエハ面内およびウエハ群内で処理を均一化できる。
【選択図】 図1
【解決手段】インナチューブ2とアウタチューブ3からなるプロセスチューブ1と、複数枚のウエハを保持してインナチューブ2の処理室4に搬入するボート11と、処理室4に原料ガス30を導入するガス導入ノズル22と、プロセスチューブ1を排気する排気口7と、インナチューブ2の側壁に垂直方向に細長く開設された排気孔25とを備えているCVD装置において、インナチューブ2の排気孔25との対向位置には径方向外向きに突出する予備室21が形成され、予備室21にはガス導入ノズル22が配管され、ガス導入ノズル22には複数個の噴出口24がボート11に保持された各ウエハ10に対応して開設されている。
【効果】噴出口から噴出したガスの勢いが予備室で減衰されるため、処理室での渦の発生が防止され、ウエハ面内およびウエハ群内で処理を均一化できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理技術、特に、基板面内の膜厚均一性を改善する技術に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、半導体ウエハ(以下、ウエハという。)にポリシリコンやシリコン窒化膜等を堆積(デポジション)するのに利用して有効なものに関する。
【0002】
ICの製造方法において、ウエハにポリシリコンやシリコン窒化膜等のCVD膜をデポジションするのにバッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)が、広く使用されている。従来のこの種のCVD装置としては、インナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成され縦形に設置されたプロセスチューブと、複数枚のウエハを保持してインナチューブ内に搬入するボートと、インナチューブ内に原料ガスを導入するガス導入ノズルと、プロセスチューブ内を排気して減圧する排気口と、プロセスチューブ外に敷設されてプロセスチューブ内を加熱するヒータユニットとを備えており、ガス導入ノズルには複数個の噴出口がボートに保持された各ウエハに対応して開設され、インナチューブの側壁には排気孔が開設されているものがある。
【0003】
このCVD装置においては、複数枚のウエハがボートによって長く整列されて保持された状態でインナチューブ内に下端の炉口から搬入(ボートローディング)され、インナチューブ内に原料ガスがガス導入ノズルによって導入されるとともに、ヒータユニットによってプロセスチューブ内が加熱されることにより、ウエハにCVD膜がデポジションされる。この際、ガス導入ノズルの複数の噴出口から水平に噴出された原料ガスは、ボートに互いに水平に保持された上下のウエハの間を流れてウエハの表面に接触し、インナチューブに開設された排気孔からインナチューブの外部に排気口の排気力によって排気される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記したCVD装置においてガス導入ノズルの上下相互間でガスの流量が均等になるように制御する方法としては、ガス導入ノズルの噴出口の面積を上下方向で徐々に変化させて各噴出口のコンダクタンスに差を設定する第一の方法と、ガス導入ノズル内の圧力(上流側圧力)とインナチューブ内の圧力(下流側圧力)との比(下流側圧力/上流側圧力)が、ガス導入ノズルの噴出口から原料ガスが噴出される際に、原料ガスの噴出速度が音速となる臨界圧力比以下になるように上流側圧力と下流側圧力とを設定する第二の方法とがある。なお、下流側圧力と上流側圧力との比が臨界圧力比以下であれば、下流側の流れの場の変動に関わらず、常に一定の流量を発生させることができるため、第二の方法においてはガス導入ノズルの上下で各噴出口から噴出するガスの流量を均等に制御することができる。
【0005】
しかしながら、ガス導入ノズルの噴出口の面積を上下方向で徐々に変化させ各噴出口のコンダクタンスに差を設定する第一の方法においては、上部側と下部側の噴出口とでコンダクタンスにきわめて大きな差を設定する必要があるため、小径のガス導入ノズルに実施するのは不可能であるという問題点がある。他方、ガス導入ノズルの噴出口からガスを高速度で噴出させる第二の方法においては、噴出口から高速度で噴出したガスは大きく減衰することにより圧力の高低差による大きな渦を発生し、この渦によってガスの流路が長くなるため、ガスのウエハとの接触時間が長くなるという問題点がある。例えば、ポリシリコン膜を成膜する場合において、高温領域におけるモノシラン(SiH4)の通過時間が長くなると、気相中での分解反応が過度に進行してしまうため、ポリシリコンが粉状になって析出してウエハの表面に付着してしまい、ポリシリコン膜の品質が低下するばかりでなく、パーティクルの発生原因になってしまう。
【0006】
本発明の目的は、ガス導入ノズルの各噴出口からのガス流量を均等にし、また、噴出口から噴出したガスが大きな渦を発生させることを防ぐことにより、ウエハの膜厚や膜質の均一性の向上およびパーティクルの低減が図れる基板処理装置および基板処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る基板処理装置は、インナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成されたプロセスチューブと、複数枚の基板を保持して前記インナチューブ内に搬入するボートと、前記インナチューブ内にガスを導入するガス導入ノズルと、前記プロセスチューブ内を排気する排気口とを備えており、前記ガス導入ノズルには複数個の噴出口が開設され、前記インナチューブの側壁には排気孔が開設されている基板処理装置において、
前記インナチューブの前記排気孔との対向位置には径方向外向きに突出する予備室が形成されており、この予備室には前記ガス導入ノズルが配管され、前記ガス導入ノズルの噴出口は前記インナチューブの内周面よりも径方向外側に配置されていることを特徴とする。
【0008】
前記した手段において、ガスは予備室に配管されたガス導入ノズルの複数個の噴出口からインナチューブ内に噴出される。インナチューブ内に噴出されたガスはインナチューブの側壁に開設された排気孔からインナチューブとアウタチューブとの隙間に流出して排気口から排気されるため、インナチューブ内を流れるガスは各基板にそれぞれ平行に流れる状態になる。各基板にそれぞれ平行に流れることにより、ガスは各基板の全面に均一に接触する状態になるため、各基板内における処理状態は均一になる。この際、インナチューブの内周面よりも外側に位置する予備室のガス導入ノズルの噴出口から噴出したガスは勢いを減衰されるため、インナチューブ内において渦が発生するのを防止される。その結果、ガスの基板との接触時間が長くなるのを防止することができるため、処理状態は基板内全体および基板群全体において均一になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0010】
本実施形態において、本発明に係る基板処理装置は、図1に示されているようにCVD装置(バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置)として構成されている。図1に示されているCVD装置は中心線が垂直になるように縦に配されて固定的に支持された縦形のプロセスチューブ1を備えており、プロセスチューブ1はインナチューブ2とアウタチューブ3とから構成されている。インナチューブ2およびアウタチューブ3はいずれも、石英ガラスや炭化シリコン(SiC)等の耐熱性の高い材料が用いられて円筒形状にそれぞれ一体成形されている。
【0011】
インナチューブ2は上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ2の筒中空部はボートによって長く整列した状態に保持された複数枚のウエハが搬入される処理室4を形成している。インナチューブ2の下端開口は被処理基板としてのウエハ10を出し入れするための炉口5を構成している。したがって、インナチューブ2の内径は取り扱うウエハ10の最大外径よりも大きくなるように設定されている。アウタチューブ3はインナチューブ2に対して大きめに相似し上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ2の外側を取り囲むように同心円に被せられている。インナチューブ2とアウタチューブ3との間の下端部は円形リング形状に形成されたマニホールド6によって気密封止されており、マニホールド6はインナチューブ2およびアウタチューブ3についての保守点検作業や清掃作業のためにインナチューブ2およびアウタチューブ3に着脱自在に取り付けられている。マニホールド6がCVD装置の筐体(図示せず)に支持されることにより、プロセスチューブ1は垂直に据え付けられた状態になっている。
【0012】
マニホールド6の側壁の一部には排気口7が開設されており、排気口7は排気装置(図示せず)に接続されてプロセスチューブ1の内部を所定の真空度に減圧し得るように構成されている。排気口7はインナチューブ2とアウタチューブ3との間に形成された隙間からなる排気路8に連通した状態になっており、インナチューブ2とアウタチューブ3との隙間によって形成された排気路8の横断面形状が一定幅の円形リング形状になっている。排気口7がマニホールド6に開設されているため、排気口7は円筒形状の中空体を形成されて垂直に延在した排気路8の下端部に配置された状態になっている。
【0013】
マニホールド6には下端開口を閉塞するシールキャップ9が垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ9はアウタチューブ3の外径と略等しい円盤形状に形成されており、プロセスチューブ1の外部に垂直に設備されたボートエレベータ(図示せず)によって垂直方向に昇降されるように構成されている。シールキャップ9の中心線上には被処理物としてのウエハ10を保持するためのボート11が垂直に立脚されて支持されるようになっている。ボート11は上下で一対の端板12、13と、両端板12、13間に架設されて垂直に配設された複数本の保持部材14とを備えており、各保持部材14には多数条の保持溝15が長手方向に等間隔に配されて互いに対向して開口するように没設されている。ウエハ10の円周縁が複数本の保持部材14の同一の段の保持溝15間に挿入されることにより、複数枚のウエハ10は水平かつ互いに中心を揃えた状態に整列されて保持される。ボート11とシールキャップ9との間には上下で一対の補助端板16、17が複数本の補助保持部材18によって支持されて配設されており、各補助保持部材18には多数条の保持溝19が没設されている。
【0014】
アウタチューブ3の外部にはプロセスチューブ1内を全体にわたって均一または所定の温度分布に加熱するヒータユニット20が、アウタチューブ3を包囲するように同心円に設備されており、ヒータユニット20はCVD装置の筐体に支持されることにより垂直に据え付けられた状態になっている。
【0015】
インナチューブ2の側壁の排気口7と180度反対側の位置には、チャンネル形状の予備室21が径方向外向きに膨出されて垂直方向に長く延在するように形成されており、予備室21の内部にはガス導入ノズル22が垂直方向に延在するように配管されている。ガス導入ノズル22のガス導入口部23はマニホールド6の側壁を径方向外向きに貫通してプロセスチューブ1の外部に突き出されており、ガス導入口部23には原料ガス供給装置や窒素ガス供給装置等(図示せず)が接続されている。ガス導入ノズル22には複数個の噴出口24が垂直方向に並べられて開設されており、噴出口24群の個数はボート11に保持されたウエハ10の枚数に一致されており、各噴出口24の高さ位置はボート11に保持された上下で隣合うウエハ10と10との間の空間に対向するようにそれぞれ設定されている。インナチューブ2の側壁の予備室21と180度反対側の位置すなわち排気口7側の位置には排気孔25が垂直方向に細長く開設されている。
【0016】
次に、前記構成に係るCVD装置による本発明の一実施の形態である成膜方法を説明する。
【0017】
ウエハチャージングステップにおいて、ウエハ10はボート11に、その円周縁部が対向する複数箇所において保持部材14の保持溝15間にそれぞれ係合するように挿入されて行き、複数箇所の円周縁部が各保持溝15に係合されて自重を支えられるように装填(チャージング)されて保持される。複数枚のウエハ10はボート11におけるチャージング状態においてその中心を揃えられて互いに平行かつ水平に整列されている。
【0018】
ボートローディングステップにおいて、複数枚のウエハ10を整列保持したボート11はボートエレベータにより差し上げられるようにして、インナチューブ2の炉口5から処理室4内に搬入(ボートローディング)されて行き、処理室4に図1に示されているように存置される。この状態において、シールキャップ9は炉口5をシールした状態になる。
【0019】
続いて、減圧ステップにおいて、プロセスチューブ1の内部が排気口7に作用する排気力によって所定の真空度(例えば、200Pa)に減圧されるとともに、昇温ステップにおいて、プロセスチューブ1の内部がヒータユニット20によって所定の温度(例えば、400℃)に昇温される。
【0020】
次いで、成膜ステップにおいて、所定の原料ガス30がガス導入ノズル22の導入口部23に常圧(大気圧)で供給され、ガス導入ノズル22を流通して複数個の噴出口24からインナチューブ2の処理室4に音速に近い高速度をもって噴出するように制御されて導入される。例えば、ドープドポリシリコンが拡散される場合においては、原料ガス30としてはモノシラン(SiH4)およびホスフィン(PH3)が処理室4に導入される。処理室4に導入された原料ガス30はインナチューブ2の側壁に垂直方向に細長く開設された排気孔25からインナチューブ2とアウタチューブ3との隙間によって形成された排気路8に流出してアウタチューブ3の下端に位置するマニホールド6に開設された排気口7から排気される。
【0021】
この際、ガス導入ノズル22と排気孔25および排気口7とは互いに180度離れて対向するようにそれぞれ配置されていることにより、ガス導入ノズル22の各噴出口24からそれぞれ噴出された原料ガス30は処理室4を反対側の排気孔25に向かって水平に流れるため、各ウエハ10に対してそれぞれ平行に流れる。しかも、複数個の噴出口24のそれぞれは上下で隣合うウエハ10と10との間に対向するようにそれぞれ配置されているため、各噴出口24からそれぞれ噴出された原料ガス30は上下で隣合うウエハ10と10との間の空間のそれぞれに流れ込んで確実に平行に流れる。ウエハ10の表面に接触しながら上下で隣合うウエハ10と10との間の空間を平行に流れて行く原料ガス30のCVD反応によって、ウエハ10の表面にはCVD膜が堆積する。例えば、モノシランとホスフィンとが導入された場合には、ドープドポリシリコン膜がウエハ10に堆積する。この際、原料ガス30は各ウエハ10内の全面にわたってそれぞれ均一に接触するため、CVD膜の堆積状態は各ウエハ10内において全体にわたって膜厚および膜質共に均一になる。
【0022】
また、本実施の形態においては、ガス導入ノズル22の噴出口24から原料ガス30が音速に近い高速度で噴出されることにより、ガス導入ノズル22内の下流側圧力と上流側圧力との比が臨界圧力比以下になり、下流側の流れの場の変動に関わらず常に一定の流量を発生させることができるため、ガス導入ノズル22の上下でガスの流量を均等に制御することができる。その結果、ボート11によって保持されたウエハ10群の各ウエハ10に形成された膜厚および膜質は、ウエハ10群におけるボート11の全長にわたって均一になる。
【0023】
所望のCVD膜(例えば、ドープドポリシリコン膜)が堆積された後に、ボートアンローディングステップにおいて、シールキャップ9が下降されることによって炉口5が開口されるとともに、ボート11に保持された状態で処理済みのウエハ10群が炉口5からプロセスチューブ1の外部に搬出(ボートアンローディング)される。
【0024】
ところで、ガス導入ノズルの噴出口からガスを音速に近い高速度で噴出させた場合の定常状態に達した時のガス流動をシミュレーションしたところ、図4〜図6に示されている流線が得られた。
【0025】
図4はガス導入ノズルがインナチューブの側壁内周面に接するように配置された従来例の場合を示しており、噴出口の直後に強い大きな渦が形成されているのが観察される。噴射されたガスの多くがこの大きな渦によって噴出口の近傍に再度戻されており、ウエハ面上の流れは一様になってはいない。図示は省略するが、図4の流線に対応した噴出口近傍の流速コンタ図を観測したところ、噴出口から音速に近い高速度で噴出したガスはウエハ面上に達してから30mm程度の辺りで大きく減衰し、そこでは既に数m/秒のオーダーになっているのが観察された。減圧場であることにより、常圧で噴射されたガスは噴出口の直後から広く拡散するため、噴射ガスの貫徹力は著しく減衰し流速は極端に遅くなるものと考えられる。この大きな速度勾配および渦の影響を成膜時には強く受けるものと推定することができるため、これらを改善する必要がある。
【0026】
図5はガス導入ノズル22がインナチューブ2の側壁に形成した予備室21に配管された本実施の形態の場合を示しており、噴出口24は図4の場合よりも30mmだけ外側に配置された場合である。図5の流線を見ると、強い渦はウエハの手前で発生しており、予備室内で大きな渦が観察され、ウエハ面上では渦の存在は観察されない。この場合には噴射されたガスの貫徹力はウエハに到達するまでに減衰し、ウエハ面上では大きな速度勾配や渦が発生しないと予測し、図4に対応した噴出口近傍の流速コンタ図を観測したところ、予測通りの結果が観察された。図4において特徴的なのはウエハの中心を過ぎたところ辺りから噴射方向と直交するガス流れが観察される点である。これは、噴出口近傍の大きな渦自体はウエハ表面上には現れなかったものの、それによる強い乱れが下流のガスの流れに影響を及ぼしているものと考えられる。
【0027】
図6は図4および図5の結果における噴出口近傍の大きな渦により強い乱れの発生を防止することができる図3に示された第二の実施の形態の場合を示している。すなわち、図3(a)および(b)に示されているように、予備室21には一対のガス導入ノズル22、22がそれぞれ垂直方向に延在するように近接して配管されており、一対のガス導入ノズル22、22の噴出口24、24同士がボート11に保持された一枚のウエハ10に対して互いに向かい合うとともに、ガス導入ノズル22、22の水平断面中心点同士を結んだ線分がウエハ10の中心と排気孔25とを結んだ線分と直交するように配設されている。一対のガス導入ノズル22、22の流量およびガス導入ノズル22のノズル面積は図4および図5の場合と同一であるので、一本のガス導入ノズル22からの流量は半分になるため、一本のガス導入ノズル当たりのガスの運動量は半分になり、さらに、それを対向で衝突させるために小さな渦による乱れはより多く発生するものの、図4および図5の場合のような大きな渦による強い乱れは発生しないものと考えた。図6の流線を見ると、ウエハ面上では大きな乱れが発生することなくガスが排気孔まで流れているのを観察することができる。図5の場合において発生していた予備室内の大きな渦による乱れも図6の場合においては、大きな渦そのものが小さくなり、乱れも小さくなっているものと推定することができる。そのため、下流の乱れにも影響を及ぼすことなく乱れのない流れが形成されたものと考えられる。
【0028】
なお、一対の噴出口24、24同士が一枚のウエハに対して互いに向かい合うとともに、ガス導入ノズル22、22の水平断面中心点同士を結んだ線分がウエハ10の中心と排気孔とを結んだ線分と直交するように配設する構造は、図3(b)の構成に限らず、(c)や(d)のように構成してもよい。
【0029】
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0030】
1) インナチューブの側壁に形成した予備室にガス導入ノズルを配管し、このガス導入ノズルの噴出口から原料ガスを処理室に噴出させることにより、噴射された原料ガスの貫徹力をウエハに到達するまでに減衰させて、ウエハ面上において大きな速度勾配や渦が発生するのを防止することができるため、原料ガスのウエハとの接触時間が長くなるのを防止することができる。
【0031】
2) 原料ガスのウエハとの接触時間が長くなるのを防止することにより、例えば、ポリシリコン膜を成膜する場合において、高温領域におけるモノシランの通過時間が長くなって気相中での分解反応が過度に進行し、ポリシリコンが粉状になって析出してウエハの表面に付着することによってポリシリコン膜の品質が低下したり、パーティクルの発生原因になったりするのを防止することができるため、良質のポリシリコン膜を形成することができるとともに、成膜工程の歩留りの低下を防止することができる。
【0032】
3) 予備室に一対のガス導入ノズルを配管し、一対のガス導入ノズルの噴出口同士が一枚のウエハに対して互いに向かい合うとともに、互いに向かい合う噴出口同士を結んだ線分がウエハの中心と排気孔とを結んだ線分と直交するように配設することにより、大きな渦による強い乱れの発生をより一層確実に防止することができるため、より一層良質のポリシリコン膜を形成することができるとともに、成膜工程の歩留りの低下を確実に防止することができる。
【0033】
4) ガス導入ノズルの噴出口から原料ガスを音速に近い高速度で噴出させることにより、ガス導入ノズルの上下で原料ガスの流量を均等に制御することができるため、ボートによって保持されたウエハ群の各ウエハに形成されたCVD膜の膜厚および膜質をウエハ群の全長にわたって均一化することができる。
【0034】
5) ガス導入ノズルと排気孔とを互いに180度離れて対向するようにそれぞれ配置し、複数個の噴出口のそれぞれを上下で隣合うウエハ間に対向するようにそれぞれ配置することにより、各噴出口からそれぞれ噴出された原料ガスを上下で隣合うウエハ間の空間で平行に流して各ウエハ内の全面にわたってそれぞれ均一に接触させることができるため、各ウエハ面内において全体にわたってCVD膜の膜厚および膜質を均一に形成させることができる。
【0035】
6) ウエハ面内およびウエハ群内のCVD膜の膜厚および膜質を全体的に均一化させることにより、一回の処理におけるCVD膜の膜厚や膜質等を均一化することができるため、CVD装置および成膜工程の品質および信頼性を高めることができる。
【0036】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
【0037】
例えば、一対のガス導入ノズル22、22の噴出口24、24同士は互いに真向かいで対向させる場合に限らず、図7に示されているように、噴射方向26がガス導入ノズル22、22の中心点を結ぶ線分に対して排気孔25の向き(内向き)に適当な角度(図示例の場合には45度)だけ傾斜させて対向させてもよいし、図8に示されているように、噴射方向26を排気孔25と反対向き(外向き)に適当な角度だけ傾斜させて対向させてもよい。このように一対の噴出口24、24の噴射方向26を傾斜させた場合においても、図7(b)および図8(b)に示されているように、予備室21における渦は発生するものの、それ以降は大きな渦による強い乱れは発生しないことが、検証されている。
【0038】
例えば、ガス導入ノズルに開設する噴出口の個数は、処理するウエハの枚数に一致させるに限らず、処理するウエハの枚数に対応して増減することができる。例えば、噴出口は上下で隣合うウエハ同士間にそれぞれ対向して配置するに限らず、二枚や三枚置きに配設してもよい。
【0039】
インナチューブの側壁に開設する排気孔は一連の長孔に形成するに限らず、複数個の長孔や円形孔および多角形孔等に形成してもよいし、インナチューブの上下において孔径を増減してもよい。
【0040】
前記実施の形態では処理がウエハに施される場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
【0041】
前記実施の形態では、ドープドポリシリコン膜の堆積について説明したが、本発明に係る成膜方法はドープドポリシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等のCVD膜の成膜方法全般に適用することができる。さらに、本発明に係る基板処理方法は酸化膜形成方法や拡散方法等の基板処理方法全般に適用することができる。
【0042】
前記実施の形態ではバッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、横形ホットウオール形減圧CVD装置や酸化膜形成装置や拡散装置および他の熱処理装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガス導入ノズルの各噴出口からのガス流量を均等に制御することができ、また、噴出口から噴出したガスが大きな渦を発生させることを防ぐことができる。これにより、ウエハの膜厚や膜質の均一性の向上およびパーティクルの低減が図れ、処理の品質および信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるCVD装置を示す正面断面図である。
【図2】ヒータユニットを省略した平面断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態であるCVD装置を示しており、(a)はヒータユニットを省略した平面断面図、(b)はそのガス導入ノズルの斜視図、(c)はガス導入ノズルの変形例を示す斜視図、(d)は他の変形例を示す斜視図である。
【図4】ガス導入ノズルがインナチューブの側壁内周面に接するように配置された場合を示す流線図である。
【図5】ガス導入ノズルが予備室に配置された場合を示す流線図である。
【図6】一対のガス導入ノズルが予備室に配置された場合を示す流線図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態であるCVD装置を示しており、(a)はヒータユニットを省略した平面断面図、(b)はその流線図である。
【図8】本発明の第四の実施の形態であるCVD装置を示しており、(a)はヒータユニットを省略した平面断面図、(b)はその流線図である。
【符号の説明】
1…プロセスチューブ、2…インナチューブ、3…アウタチューブ、4…処理室、5…炉口、6…マニホールド、7…排気口、8…排気路、9…シールキャップ、10…ウエハ(基板)、11…ボート、12、13…端板、14…保持部材、15…保持溝、16、17…補助端板、18…補助保持部材、19…保持溝、20…ヒータユニット、21…予備室、22…ガス導入ノズル、23…ガス導入口部、24…噴出口、25…排気孔、26…噴射方向、30…原料ガス。
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板処理技術、特に、基板面内の膜厚均一性を改善する技術に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、半導体ウエハ(以下、ウエハという。)にポリシリコンやシリコン窒化膜等を堆積(デポジション)するのに利用して有効なものに関する。
【0002】
ICの製造方法において、ウエハにポリシリコンやシリコン窒化膜等のCVD膜をデポジションするのにバッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置(以下、CVD装置という。)が、広く使用されている。従来のこの種のCVD装置としては、インナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成され縦形に設置されたプロセスチューブと、複数枚のウエハを保持してインナチューブ内に搬入するボートと、インナチューブ内に原料ガスを導入するガス導入ノズルと、プロセスチューブ内を排気して減圧する排気口と、プロセスチューブ外に敷設されてプロセスチューブ内を加熱するヒータユニットとを備えており、ガス導入ノズルには複数個の噴出口がボートに保持された各ウエハに対応して開設され、インナチューブの側壁には排気孔が開設されているものがある。
【0003】
このCVD装置においては、複数枚のウエハがボートによって長く整列されて保持された状態でインナチューブ内に下端の炉口から搬入(ボートローディング)され、インナチューブ内に原料ガスがガス導入ノズルによって導入されるとともに、ヒータユニットによってプロセスチューブ内が加熱されることにより、ウエハにCVD膜がデポジションされる。この際、ガス導入ノズルの複数の噴出口から水平に噴出された原料ガスは、ボートに互いに水平に保持された上下のウエハの間を流れてウエハの表面に接触し、インナチューブに開設された排気孔からインナチューブの外部に排気口の排気力によって排気される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記したCVD装置においてガス導入ノズルの上下相互間でガスの流量が均等になるように制御する方法としては、ガス導入ノズルの噴出口の面積を上下方向で徐々に変化させて各噴出口のコンダクタンスに差を設定する第一の方法と、ガス導入ノズル内の圧力(上流側圧力)とインナチューブ内の圧力(下流側圧力)との比(下流側圧力/上流側圧力)が、ガス導入ノズルの噴出口から原料ガスが噴出される際に、原料ガスの噴出速度が音速となる臨界圧力比以下になるように上流側圧力と下流側圧力とを設定する第二の方法とがある。なお、下流側圧力と上流側圧力との比が臨界圧力比以下であれば、下流側の流れの場の変動に関わらず、常に一定の流量を発生させることができるため、第二の方法においてはガス導入ノズルの上下で各噴出口から噴出するガスの流量を均等に制御することができる。
【0005】
しかしながら、ガス導入ノズルの噴出口の面積を上下方向で徐々に変化させ各噴出口のコンダクタンスに差を設定する第一の方法においては、上部側と下部側の噴出口とでコンダクタンスにきわめて大きな差を設定する必要があるため、小径のガス導入ノズルに実施するのは不可能であるという問題点がある。他方、ガス導入ノズルの噴出口からガスを高速度で噴出させる第二の方法においては、噴出口から高速度で噴出したガスは大きく減衰することにより圧力の高低差による大きな渦を発生し、この渦によってガスの流路が長くなるため、ガスのウエハとの接触時間が長くなるという問題点がある。例えば、ポリシリコン膜を成膜する場合において、高温領域におけるモノシラン(SiH4)の通過時間が長くなると、気相中での分解反応が過度に進行してしまうため、ポリシリコンが粉状になって析出してウエハの表面に付着してしまい、ポリシリコン膜の品質が低下するばかりでなく、パーティクルの発生原因になってしまう。
【0006】
本発明の目的は、ガス導入ノズルの各噴出口からのガス流量を均等にし、また、噴出口から噴出したガスが大きな渦を発生させることを防ぐことにより、ウエハの膜厚や膜質の均一性の向上およびパーティクルの低減が図れる基板処理装置および基板処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る基板処理装置は、インナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成されたプロセスチューブと、複数枚の基板を保持して前記インナチューブ内に搬入するボートと、前記インナチューブ内にガスを導入するガス導入ノズルと、前記プロセスチューブ内を排気する排気口とを備えており、前記ガス導入ノズルには複数個の噴出口が開設され、前記インナチューブの側壁には排気孔が開設されている基板処理装置において、
前記インナチューブの前記排気孔との対向位置には径方向外向きに突出する予備室が形成されており、この予備室には前記ガス導入ノズルが配管され、前記ガス導入ノズルの噴出口は前記インナチューブの内周面よりも径方向外側に配置されていることを特徴とする。
【0008】
前記した手段において、ガスは予備室に配管されたガス導入ノズルの複数個の噴出口からインナチューブ内に噴出される。インナチューブ内に噴出されたガスはインナチューブの側壁に開設された排気孔からインナチューブとアウタチューブとの隙間に流出して排気口から排気されるため、インナチューブ内を流れるガスは各基板にそれぞれ平行に流れる状態になる。各基板にそれぞれ平行に流れることにより、ガスは各基板の全面に均一に接触する状態になるため、各基板内における処理状態は均一になる。この際、インナチューブの内周面よりも外側に位置する予備室のガス導入ノズルの噴出口から噴出したガスは勢いを減衰されるため、インナチューブ内において渦が発生するのを防止される。その結果、ガスの基板との接触時間が長くなるのを防止することができるため、処理状態は基板内全体および基板群全体において均一になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
【0010】
本実施形態において、本発明に係る基板処理装置は、図1に示されているようにCVD装置(バッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置)として構成されている。図1に示されているCVD装置は中心線が垂直になるように縦に配されて固定的に支持された縦形のプロセスチューブ1を備えており、プロセスチューブ1はインナチューブ2とアウタチューブ3とから構成されている。インナチューブ2およびアウタチューブ3はいずれも、石英ガラスや炭化シリコン(SiC)等の耐熱性の高い材料が用いられて円筒形状にそれぞれ一体成形されている。
【0011】
インナチューブ2は上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ2の筒中空部はボートによって長く整列した状態に保持された複数枚のウエハが搬入される処理室4を形成している。インナチューブ2の下端開口は被処理基板としてのウエハ10を出し入れするための炉口5を構成している。したがって、インナチューブ2の内径は取り扱うウエハ10の最大外径よりも大きくなるように設定されている。アウタチューブ3はインナチューブ2に対して大きめに相似し上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されており、インナチューブ2の外側を取り囲むように同心円に被せられている。インナチューブ2とアウタチューブ3との間の下端部は円形リング形状に形成されたマニホールド6によって気密封止されており、マニホールド6はインナチューブ2およびアウタチューブ3についての保守点検作業や清掃作業のためにインナチューブ2およびアウタチューブ3に着脱自在に取り付けられている。マニホールド6がCVD装置の筐体(図示せず)に支持されることにより、プロセスチューブ1は垂直に据え付けられた状態になっている。
【0012】
マニホールド6の側壁の一部には排気口7が開設されており、排気口7は排気装置(図示せず)に接続されてプロセスチューブ1の内部を所定の真空度に減圧し得るように構成されている。排気口7はインナチューブ2とアウタチューブ3との間に形成された隙間からなる排気路8に連通した状態になっており、インナチューブ2とアウタチューブ3との隙間によって形成された排気路8の横断面形状が一定幅の円形リング形状になっている。排気口7がマニホールド6に開設されているため、排気口7は円筒形状の中空体を形成されて垂直に延在した排気路8の下端部に配置された状態になっている。
【0013】
マニホールド6には下端開口を閉塞するシールキャップ9が垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ9はアウタチューブ3の外径と略等しい円盤形状に形成されており、プロセスチューブ1の外部に垂直に設備されたボートエレベータ(図示せず)によって垂直方向に昇降されるように構成されている。シールキャップ9の中心線上には被処理物としてのウエハ10を保持するためのボート11が垂直に立脚されて支持されるようになっている。ボート11は上下で一対の端板12、13と、両端板12、13間に架設されて垂直に配設された複数本の保持部材14とを備えており、各保持部材14には多数条の保持溝15が長手方向に等間隔に配されて互いに対向して開口するように没設されている。ウエハ10の円周縁が複数本の保持部材14の同一の段の保持溝15間に挿入されることにより、複数枚のウエハ10は水平かつ互いに中心を揃えた状態に整列されて保持される。ボート11とシールキャップ9との間には上下で一対の補助端板16、17が複数本の補助保持部材18によって支持されて配設されており、各補助保持部材18には多数条の保持溝19が没設されている。
【0014】
アウタチューブ3の外部にはプロセスチューブ1内を全体にわたって均一または所定の温度分布に加熱するヒータユニット20が、アウタチューブ3を包囲するように同心円に設備されており、ヒータユニット20はCVD装置の筐体に支持されることにより垂直に据え付けられた状態になっている。
【0015】
インナチューブ2の側壁の排気口7と180度反対側の位置には、チャンネル形状の予備室21が径方向外向きに膨出されて垂直方向に長く延在するように形成されており、予備室21の内部にはガス導入ノズル22が垂直方向に延在するように配管されている。ガス導入ノズル22のガス導入口部23はマニホールド6の側壁を径方向外向きに貫通してプロセスチューブ1の外部に突き出されており、ガス導入口部23には原料ガス供給装置や窒素ガス供給装置等(図示せず)が接続されている。ガス導入ノズル22には複数個の噴出口24が垂直方向に並べられて開設されており、噴出口24群の個数はボート11に保持されたウエハ10の枚数に一致されており、各噴出口24の高さ位置はボート11に保持された上下で隣合うウエハ10と10との間の空間に対向するようにそれぞれ設定されている。インナチューブ2の側壁の予備室21と180度反対側の位置すなわち排気口7側の位置には排気孔25が垂直方向に細長く開設されている。
【0016】
次に、前記構成に係るCVD装置による本発明の一実施の形態である成膜方法を説明する。
【0017】
ウエハチャージングステップにおいて、ウエハ10はボート11に、その円周縁部が対向する複数箇所において保持部材14の保持溝15間にそれぞれ係合するように挿入されて行き、複数箇所の円周縁部が各保持溝15に係合されて自重を支えられるように装填(チャージング)されて保持される。複数枚のウエハ10はボート11におけるチャージング状態においてその中心を揃えられて互いに平行かつ水平に整列されている。
【0018】
ボートローディングステップにおいて、複数枚のウエハ10を整列保持したボート11はボートエレベータにより差し上げられるようにして、インナチューブ2の炉口5から処理室4内に搬入(ボートローディング)されて行き、処理室4に図1に示されているように存置される。この状態において、シールキャップ9は炉口5をシールした状態になる。
【0019】
続いて、減圧ステップにおいて、プロセスチューブ1の内部が排気口7に作用する排気力によって所定の真空度(例えば、200Pa)に減圧されるとともに、昇温ステップにおいて、プロセスチューブ1の内部がヒータユニット20によって所定の温度(例えば、400℃)に昇温される。
【0020】
次いで、成膜ステップにおいて、所定の原料ガス30がガス導入ノズル22の導入口部23に常圧(大気圧)で供給され、ガス導入ノズル22を流通して複数個の噴出口24からインナチューブ2の処理室4に音速に近い高速度をもって噴出するように制御されて導入される。例えば、ドープドポリシリコンが拡散される場合においては、原料ガス30としてはモノシラン(SiH4)およびホスフィン(PH3)が処理室4に導入される。処理室4に導入された原料ガス30はインナチューブ2の側壁に垂直方向に細長く開設された排気孔25からインナチューブ2とアウタチューブ3との隙間によって形成された排気路8に流出してアウタチューブ3の下端に位置するマニホールド6に開設された排気口7から排気される。
【0021】
この際、ガス導入ノズル22と排気孔25および排気口7とは互いに180度離れて対向するようにそれぞれ配置されていることにより、ガス導入ノズル22の各噴出口24からそれぞれ噴出された原料ガス30は処理室4を反対側の排気孔25に向かって水平に流れるため、各ウエハ10に対してそれぞれ平行に流れる。しかも、複数個の噴出口24のそれぞれは上下で隣合うウエハ10と10との間に対向するようにそれぞれ配置されているため、各噴出口24からそれぞれ噴出された原料ガス30は上下で隣合うウエハ10と10との間の空間のそれぞれに流れ込んで確実に平行に流れる。ウエハ10の表面に接触しながら上下で隣合うウエハ10と10との間の空間を平行に流れて行く原料ガス30のCVD反応によって、ウエハ10の表面にはCVD膜が堆積する。例えば、モノシランとホスフィンとが導入された場合には、ドープドポリシリコン膜がウエハ10に堆積する。この際、原料ガス30は各ウエハ10内の全面にわたってそれぞれ均一に接触するため、CVD膜の堆積状態は各ウエハ10内において全体にわたって膜厚および膜質共に均一になる。
【0022】
また、本実施の形態においては、ガス導入ノズル22の噴出口24から原料ガス30が音速に近い高速度で噴出されることにより、ガス導入ノズル22内の下流側圧力と上流側圧力との比が臨界圧力比以下になり、下流側の流れの場の変動に関わらず常に一定の流量を発生させることができるため、ガス導入ノズル22の上下でガスの流量を均等に制御することができる。その結果、ボート11によって保持されたウエハ10群の各ウエハ10に形成された膜厚および膜質は、ウエハ10群におけるボート11の全長にわたって均一になる。
【0023】
所望のCVD膜(例えば、ドープドポリシリコン膜)が堆積された後に、ボートアンローディングステップにおいて、シールキャップ9が下降されることによって炉口5が開口されるとともに、ボート11に保持された状態で処理済みのウエハ10群が炉口5からプロセスチューブ1の外部に搬出(ボートアンローディング)される。
【0024】
ところで、ガス導入ノズルの噴出口からガスを音速に近い高速度で噴出させた場合の定常状態に達した時のガス流動をシミュレーションしたところ、図4〜図6に示されている流線が得られた。
【0025】
図4はガス導入ノズルがインナチューブの側壁内周面に接するように配置された従来例の場合を示しており、噴出口の直後に強い大きな渦が形成されているのが観察される。噴射されたガスの多くがこの大きな渦によって噴出口の近傍に再度戻されており、ウエハ面上の流れは一様になってはいない。図示は省略するが、図4の流線に対応した噴出口近傍の流速コンタ図を観測したところ、噴出口から音速に近い高速度で噴出したガスはウエハ面上に達してから30mm程度の辺りで大きく減衰し、そこでは既に数m/秒のオーダーになっているのが観察された。減圧場であることにより、常圧で噴射されたガスは噴出口の直後から広く拡散するため、噴射ガスの貫徹力は著しく減衰し流速は極端に遅くなるものと考えられる。この大きな速度勾配および渦の影響を成膜時には強く受けるものと推定することができるため、これらを改善する必要がある。
【0026】
図5はガス導入ノズル22がインナチューブ2の側壁に形成した予備室21に配管された本実施の形態の場合を示しており、噴出口24は図4の場合よりも30mmだけ外側に配置された場合である。図5の流線を見ると、強い渦はウエハの手前で発生しており、予備室内で大きな渦が観察され、ウエハ面上では渦の存在は観察されない。この場合には噴射されたガスの貫徹力はウエハに到達するまでに減衰し、ウエハ面上では大きな速度勾配や渦が発生しないと予測し、図4に対応した噴出口近傍の流速コンタ図を観測したところ、予測通りの結果が観察された。図4において特徴的なのはウエハの中心を過ぎたところ辺りから噴射方向と直交するガス流れが観察される点である。これは、噴出口近傍の大きな渦自体はウエハ表面上には現れなかったものの、それによる強い乱れが下流のガスの流れに影響を及ぼしているものと考えられる。
【0027】
図6は図4および図5の結果における噴出口近傍の大きな渦により強い乱れの発生を防止することができる図3に示された第二の実施の形態の場合を示している。すなわち、図3(a)および(b)に示されているように、予備室21には一対のガス導入ノズル22、22がそれぞれ垂直方向に延在するように近接して配管されており、一対のガス導入ノズル22、22の噴出口24、24同士がボート11に保持された一枚のウエハ10に対して互いに向かい合うとともに、ガス導入ノズル22、22の水平断面中心点同士を結んだ線分がウエハ10の中心と排気孔25とを結んだ線分と直交するように配設されている。一対のガス導入ノズル22、22の流量およびガス導入ノズル22のノズル面積は図4および図5の場合と同一であるので、一本のガス導入ノズル22からの流量は半分になるため、一本のガス導入ノズル当たりのガスの運動量は半分になり、さらに、それを対向で衝突させるために小さな渦による乱れはより多く発生するものの、図4および図5の場合のような大きな渦による強い乱れは発生しないものと考えた。図6の流線を見ると、ウエハ面上では大きな乱れが発生することなくガスが排気孔まで流れているのを観察することができる。図5の場合において発生していた予備室内の大きな渦による乱れも図6の場合においては、大きな渦そのものが小さくなり、乱れも小さくなっているものと推定することができる。そのため、下流の乱れにも影響を及ぼすことなく乱れのない流れが形成されたものと考えられる。
【0028】
なお、一対の噴出口24、24同士が一枚のウエハに対して互いに向かい合うとともに、ガス導入ノズル22、22の水平断面中心点同士を結んだ線分がウエハ10の中心と排気孔とを結んだ線分と直交するように配設する構造は、図3(b)の構成に限らず、(c)や(d)のように構成してもよい。
【0029】
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0030】
1) インナチューブの側壁に形成した予備室にガス導入ノズルを配管し、このガス導入ノズルの噴出口から原料ガスを処理室に噴出させることにより、噴射された原料ガスの貫徹力をウエハに到達するまでに減衰させて、ウエハ面上において大きな速度勾配や渦が発生するのを防止することができるため、原料ガスのウエハとの接触時間が長くなるのを防止することができる。
【0031】
2) 原料ガスのウエハとの接触時間が長くなるのを防止することにより、例えば、ポリシリコン膜を成膜する場合において、高温領域におけるモノシランの通過時間が長くなって気相中での分解反応が過度に進行し、ポリシリコンが粉状になって析出してウエハの表面に付着することによってポリシリコン膜の品質が低下したり、パーティクルの発生原因になったりするのを防止することができるため、良質のポリシリコン膜を形成することができるとともに、成膜工程の歩留りの低下を防止することができる。
【0032】
3) 予備室に一対のガス導入ノズルを配管し、一対のガス導入ノズルの噴出口同士が一枚のウエハに対して互いに向かい合うとともに、互いに向かい合う噴出口同士を結んだ線分がウエハの中心と排気孔とを結んだ線分と直交するように配設することにより、大きな渦による強い乱れの発生をより一層確実に防止することができるため、より一層良質のポリシリコン膜を形成することができるとともに、成膜工程の歩留りの低下を確実に防止することができる。
【0033】
4) ガス導入ノズルの噴出口から原料ガスを音速に近い高速度で噴出させることにより、ガス導入ノズルの上下で原料ガスの流量を均等に制御することができるため、ボートによって保持されたウエハ群の各ウエハに形成されたCVD膜の膜厚および膜質をウエハ群の全長にわたって均一化することができる。
【0034】
5) ガス導入ノズルと排気孔とを互いに180度離れて対向するようにそれぞれ配置し、複数個の噴出口のそれぞれを上下で隣合うウエハ間に対向するようにそれぞれ配置することにより、各噴出口からそれぞれ噴出された原料ガスを上下で隣合うウエハ間の空間で平行に流して各ウエハ内の全面にわたってそれぞれ均一に接触させることができるため、各ウエハ面内において全体にわたってCVD膜の膜厚および膜質を均一に形成させることができる。
【0035】
6) ウエハ面内およびウエハ群内のCVD膜の膜厚および膜質を全体的に均一化させることにより、一回の処理におけるCVD膜の膜厚や膜質等を均一化することができるため、CVD装置および成膜工程の品質および信頼性を高めることができる。
【0036】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
【0037】
例えば、一対のガス導入ノズル22、22の噴出口24、24同士は互いに真向かいで対向させる場合に限らず、図7に示されているように、噴射方向26がガス導入ノズル22、22の中心点を結ぶ線分に対して排気孔25の向き(内向き)に適当な角度(図示例の場合には45度)だけ傾斜させて対向させてもよいし、図8に示されているように、噴射方向26を排気孔25と反対向き(外向き)に適当な角度だけ傾斜させて対向させてもよい。このように一対の噴出口24、24の噴射方向26を傾斜させた場合においても、図7(b)および図8(b)に示されているように、予備室21における渦は発生するものの、それ以降は大きな渦による強い乱れは発生しないことが、検証されている。
【0038】
例えば、ガス導入ノズルに開設する噴出口の個数は、処理するウエハの枚数に一致させるに限らず、処理するウエハの枚数に対応して増減することができる。例えば、噴出口は上下で隣合うウエハ同士間にそれぞれ対向して配置するに限らず、二枚や三枚置きに配設してもよい。
【0039】
インナチューブの側壁に開設する排気孔は一連の長孔に形成するに限らず、複数個の長孔や円形孔および多角形孔等に形成してもよいし、インナチューブの上下において孔径を増減してもよい。
【0040】
前記実施の形態では処理がウエハに施される場合について説明したが、処理対象はホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、コンパクトディスクおよび磁気ディスク等であってもよい。
【0041】
前記実施の形態では、ドープドポリシリコン膜の堆積について説明したが、本発明に係る成膜方法はドープドポリシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等のCVD膜の成膜方法全般に適用することができる。さらに、本発明に係る基板処理方法は酸化膜形成方法や拡散方法等の基板処理方法全般に適用することができる。
【0042】
前記実施の形態ではバッチ式縦形ホットウオール形減圧CVD装置に適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、横形ホットウオール形減圧CVD装置や酸化膜形成装置や拡散装置および他の熱処理装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ガス導入ノズルの各噴出口からのガス流量を均等に制御することができ、また、噴出口から噴出したガスが大きな渦を発生させることを防ぐことができる。これにより、ウエハの膜厚や膜質の均一性の向上およびパーティクルの低減が図れ、処理の品質および信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるCVD装置を示す正面断面図である。
【図2】ヒータユニットを省略した平面断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態であるCVD装置を示しており、(a)はヒータユニットを省略した平面断面図、(b)はそのガス導入ノズルの斜視図、(c)はガス導入ノズルの変形例を示す斜視図、(d)は他の変形例を示す斜視図である。
【図4】ガス導入ノズルがインナチューブの側壁内周面に接するように配置された場合を示す流線図である。
【図5】ガス導入ノズルが予備室に配置された場合を示す流線図である。
【図6】一対のガス導入ノズルが予備室に配置された場合を示す流線図である。
【図7】本発明の第三の実施の形態であるCVD装置を示しており、(a)はヒータユニットを省略した平面断面図、(b)はその流線図である。
【図8】本発明の第四の実施の形態であるCVD装置を示しており、(a)はヒータユニットを省略した平面断面図、(b)はその流線図である。
【符号の説明】
1…プロセスチューブ、2…インナチューブ、3…アウタチューブ、4…処理室、5…炉口、6…マニホールド、7…排気口、8…排気路、9…シールキャップ、10…ウエハ(基板)、11…ボート、12、13…端板、14…保持部材、15…保持溝、16、17…補助端板、18…補助保持部材、19…保持溝、20…ヒータユニット、21…予備室、22…ガス導入ノズル、23…ガス導入口部、24…噴出口、25…排気孔、26…噴射方向、30…原料ガス。
Claims (3)
- インナチューブおよびこのインナチューブを取り囲むアウタチューブから構成されたプロセスチューブと、複数枚の基板を保持して前記インナチューブ内に搬入するボートと、前記インナチューブ内にガスを導入するガス導入ノズルと、前記プロセスチューブ内を排気する排気口とを備えており、前記ガス導入ノズルには複数個の噴出口が開設され、前記インナチューブの側壁には排気孔が開設されている基板処理装置において、
前記インナチューブの前記排気孔との対向位置には径方向外向きに突出する予備室が形成されており、この予備室には前記ガス導入ノズルが配管され、前記ガス導入ノズルの噴出口は前記インナチューブの内周面よりも径方向外側に配置されていることを特徴とする基板処理装置。 - 前記ガス導入ノズルの噴出口が互いに向かい合うように配設されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
- 複数枚の基板を保持したボートを処理室に搬入するステップと、前記処理室を排気して減圧するステップと、前記処理室を所定の処理温度に維持するステップと、互いに向かい合った一対の噴出口から処理ガスを噴出させて前記処理室に処理ガスを供給するステップと、前記処理室から前記ボートを搬出するステップとを備えていることを特徴とする基板処理方法。
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