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JP2004002206A - Method for producing optically active thiazolidinone derivative - Google Patents

Method for producing optically active thiazolidinone derivative Download PDF

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JP2004002206A
JP2004002206A JP2000225684A JP2000225684A JP2004002206A JP 2004002206 A JP2004002206 A JP 2004002206A JP 2000225684 A JP2000225684 A JP 2000225684A JP 2000225684 A JP2000225684 A JP 2000225684A JP 2004002206 A JP2004002206 A JP 2004002206A
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JP
Japan
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carbon atoms
formula
hydrogen atom
carboxylic acid
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JP2000225684A
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Japanese (ja)
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Tatsuya Kato
加藤 達也
Tomokazu Ozaki
尾崎 友和
Koichi Tsuzuki
都築 康一
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an efficient method for synthesizing an optically active thiazolidinone derivative represented by formula (1). <P>SOLUTION: The efficient method for synthesizing the optically active thiazolidinone derivative comprises using an (S)-carboxylic acid compound obtained by carrying out optical resolution of a racemic carboxylic acid compound represented by formula (4) with (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylalkylamine as a resolving agent as an intermediate. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する利用分野】
本発明は、新規な虚血性心疾患治療薬として期待される、光学活性なチアゾリジノン誘導体の合成法に関する。
【0002】
【従来の技術】
次の構造:
【0003】
【化13】

Figure 2004002206
【0004】
を有する(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−〔3−〔N−メチル−N−〔2−〔3,4−(メチレンジオキシ) フェノキシ〕エチル〕アミノ〕プロピル〕−1,3−チアゾリジン−4−オンのフマル酸水素塩は、Ca2+ overload 抑制作用、抗酸化作用、およびCa2+拮抗作用を併せ持つことにより、心筋保護作用を有する新規な虚血性心疾患治療薬として、現在研究中の化合物である。実際に幾つかの実験動物のモデルにおいて、その心筋保護作用は既に実証されている。
【0005】
この(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−〔3−〔N−メチル−N−〔2−〔3,4−(メチレンジオキシ) フェノキシ〕エチル〕アミノ〕プロピル〕−1,3−チアゾリジン−4−オンを包含する光学活性なチアゾリジノン誘導体の従来の合成は、下記のスキームのように、そのラセミ体を合成してから、光学異性体分離カラムを用いて液体クロマトグラフィーに付するか(J. Med.Chem. 1999, 42, 3134 ;特開平7−70023) または光学活性な酸とジアステレオ塩を形成させて光学分割する(Tetrahedron: Asymmetry 1999, 10, 3963.) ことによってなされてきた。
【0006】
【化14】
Figure 2004002206
【0007】
(式中、Xは、主としてハロゲンを表わす。)
この従来法は、合成途中に幾つかの中間体をカラムクロマトグラフィーで精製することを必要とし、かつ、そうして得られた最終合成物を最終段階で光学分割するので、多工程を経て合成された目的化合物の光学異性体を最終工程で分割除去するという効率の悪い方法であり、工業的には不向きである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光学活性なチアゾリジノン誘導体の効率的合成法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の合成スキームの出発アルデヒド体とアルコール体の間に新規な方法で合成したカルボン酸中間体を介在させ、そのカルボン酸中間体を光学活性なアミンで光学分割して最終のチアゾリジノン誘導体まで合成すると、途中の中間体をカラムクロマトグラフィーで精製することも、最終段階で光学分割することも要さずに、再結晶精製だけで満足のゆく品質の光学活性なチアゾリジノン誘導体が得られることを見出した。
従って、本発明は、式(1):
【0010】
【化15】
Figure 2004002206
【0011】
〔式中、R1 は、水素原子、水酸基、炭素数1〜9のアシルオキシ基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
2 およびR3 は、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
4 は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し;
5 およびR6 は、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい環員炭素数6〜10のアリール基、または置換基を有していてもよい環員元素数5〜10の複素環を表すか、または、R5 およびR6 は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい単環または縮合環を形成していてもよく;そして
nは、2、3、4、5または6の整数を表す。
但し、R5 およびR6 が同時にメチル基であることはない。〕
で示される光学活性なチアゾリジノン誘導体の製造方法であって、
(a)式(2):
【0012】
【化16】
Figure 2004002206
【0013】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は上記の通りである。)
で示されるアルデヒド体に、式(3):
【0014】
【化17】
Figure 2004002206
(式中、nは上記の通りである。)
で示されるω−アミノアルキルカルボン酸の保護された化合物、およびメルカプト酢酸と反応させることにより、式(4):
【0015】
【化18】
Figure 2004002206
【0016】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りである。)
で示されるラセミ体カルボン酸化合物を合成する工程;
(b)該カルボン酸化合物を(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンを分割剤として光学分割して、式(5):
【0017】
【化19】
Figure 2004002206
【0018】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りである。)
で示される(S)−カルボン酸化合物を単離する工程;
(c)該(S)−カルボン酸化合物を、酸性条件下でエステル化してから、式(6):
【0019】
【化20】
Figure 2004002206
【0020】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りである。)
で示される(S)−アルコール体に還元する工程;および
(d)該アルコール体をハロゲン化またはスルホニル化して、式(7):
【0021】
【化21】
Figure 2004002206
【0022】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りであり、Xは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基、または環員炭素数6〜10のアリールスルホニルオキシ基を表す。)
で示される化合物に変換した後に、式(8):
【0023】
【化22】
Figure 2004002206
(式中、R5 およびR6 は上記の通りである。)
で示されるアミンでアミノ化する工程
を含んでなる方法を提供する。
本発明は、また、式(4):
【0024】
【化23】
Figure 2004002206
【0025】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りである。)
で示されるラセミ体カルボン酸化合物の製造方法であって、式(2):
【0026】
【化24】
Figure 2004002206
【0027】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は上記の通りである。)
で示されるアルデヒド体に、式(3):
【0028】
【化25】
Figure 2004002206
(式中、nは上記の通りである。)
で示されるω−アミノアルキルカルボン酸の保護された化合物、およびメルカプト酢酸と反応させる工程を含んでなる方法を提供する。
本発明は、更に、こうして得られたラセミ体カルボン酸化合物を光学分割する方法であって、分割剤として(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンまたは(R)−(+)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンを使用する方法を提供する。
【0029】
式(1)において、R1 により示される炭素数1〜9のアシルオキシ基には、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ヘキサノイル基、およびノナノイル基が含まれ、アセチル基およびプロピオニル基が好ましく、アセチル基がより好ましい。R1 により示される炭素数1〜6のアルコキシ基には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、およびヘキシルオキシ基が含まれ、メトキシ基およびエトキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。好ましくは、R1 は、水酸基、アセチル基またはメトキシ基であり、より好ましくは水酸基である。
【0030】
式(1)において、R2 およびR3 により示されるハロゲン原子には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が含まれ、塩素原子および臭素原子が好ましい。R2 およびR3 により示される炭素数1〜6のアルキル基には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、およびイソヘキシル基が含まれ、イソプロピル基およびt−ブチル基が好ましく、t−ブチル基がより好ましい。R2 およびR3 により示される炭素数1〜6のアルコキシ基の例は、R1 について挙げたものと同じである。好ましくは、R2 およびR3 は、独立してイソプロピル基またはt−ブチル基であり、より好ましくは同時にイソプロピル基またはt−ブチル基であり、最も好ましくは同時にt−ブチル基である。
【0031】
式(1)において、R4 により示される炭素数1〜6のアルキル基の例は、R1 について挙げたものと同じであるが、好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基およびn−プロピル基であり、より好ましい基は、メチル基およびエチル基である。好ましくは、R4 は、水素原子、メチル基またはエチル基であり、より好ましくは水素原子またはメチル基である。
【0032】
式(1)において、R5 およびR6 により示される炭素数1〜6のアルキル基の例および好ましいアルキル基は、R4 について挙げたものと同じである。R5 およびR6 により示される炭素数2〜6のアルケニル基には、例えば、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基およびペンテニル基が含まれる。R5 およびR6 により示される環員炭素数6〜10のアリール基には、例えば、フェニル基およびナフチル基が含まれ、フェニル基が好ましい。R5 およびR6 により示される環員元素数5〜10の複素環には、例えば、ピロリジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピリミジン環、ピラジン環、キノリン環、イソキノリン環、モルホリン環、フラン環、ピラン環、ジオキサン環、ベンゾピラン環、およびチオフェン環が含まれる。R5 およびR6 により形成される単環には、例えば、ピペリジン環およびピペラジン環が含まれ、R5 およびR6 により形成される縮合環には、例えば、テトラヒドロキノリン環が含まれる。
【0033】
式(1)において、R5 およびR6 により示されるアルキル基、アルケニル基、アリール基、複素環、単環および縮合環が有することができる置換基には、例えば、ヒドロキシ基、メトキシ基、ジフェニルメチル基、ベンジル基、フェニル基、ハロフェニル基、メトキシフェニル基、ジメトキシフェニル基、トリメトキシフェニル基、フェノキシ基、ハロフェノキシ基、メトキシフェノキシ基、ジメトキシフェノキシ基、トリメトキシフェノキシ基、および3,4−メチレンジオキシフェノキシ基が含まれ、メトキシフェノキシ基、ジメトキシフェニル基、トリメトキシフェニル基、メトキシフェノキシ基、ジメトキシフェノキシ基、トリメトキシフェノキシ基および3,4−メチレンジオキシフェノキシ基が好ましく、3,4−メチレンジオキシフェノキシ基および3,4−メチレンジオキシフェノキシ基がより好ましく、3,4−メチレンジオキシフェノキシ基が最も好ましい。
【0034】
5 またはR6 は、好ましくは、2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)エチル基、3−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)プロピル基、4−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−n−ブチル基、または3,4−ジメトキシフェニルメチル基である。
また、式(1)において、好ましくは、nは2または3であり、より好ましくはnは3である。
【0035】
本発明の方法で製造できる式(1)の具体的な化合物には、次の表に記載したものが含まれる。
【0036】
【表1】
Figure 2004002206
【0037】
【表2】
Figure 2004002206
【0038】
【表3】
Figure 2004002206
【0039】
【表4】
Figure 2004002206
【0040】
本発明の光学活性なチアゾリジノン誘導体は、フマル酸水素塩、フマル酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、またはクエン酸塩、好ましくは、フマル酸水素塩または塩酸塩のような、医学的に許容し得る塩の形態で得ることができる。
以下に、本発明の光学活性なチアゾリジノン誘導体の製造方法を工程順に説明する。
【0041】
(A)アルデヒド体からラセミ体カルボン酸化合物の合成
式(4)で示されるラセミ体カルボン酸化合物の合成は、上記の特開平7−70023に記載されているように、次の合成スキームで行われてきた:
【0042】
【化26】
Figure 2004002206
【0043】
この方法では、ジチオアセタール体が副生成物として生じ、これを分離する為にはカラムクロマトグラフィーによる精製が必要であった。
これに対し、本発明の方法では、予め保護したω−アミノアルキルカルボン酸を使用してアルデヒド体をイミン体に変換した後、そのイミン体にメルカプト酢酸を反応させることにより、このようなジチオアセタール体が副生しないようにしたので、カラムクロマトグラフィーによる精製を必要としなくなった。
ω−アミノアルキルカルボン酸の保護の方法としては、カルボキシル基のエステル化によるものおよびN,O−ビスシリル化によるものなどの方法が挙げられる。これらのうち好ましい保護の方法はN,O−ビスシリル化である。
【0044】
N,O−ビスシリル化されたω−アミノアルキルカルボン酸の合成は、ω−アミノアルキルカルボン酸に、その約2倍モルのハロトリアルキルシランまたはハロアリールシランを、やはり約2倍モルの3級アミンの存在下、不活性溶媒中で、好ましくは僅かに加熱しながら反応させることにより行われる。次いで、この混合液にアルデヒド体を加えて約40〜110℃で反応に充分な時間維持してから、メルカプト酢酸を加えて約40〜110℃でやはり反応に充分な時間維持すると、ラセミ体のカルボン酸化合物が生成する。反応後は、好ましくは、強酸性にしてカルボン酸化合物を酸析させる。
【0045】
保護に使用されるハロトリアルキルシランまたはハロアリールシランのハロゲンには、例えば、塩素、臭素またはヨウ素が含まれる。このアルキルには、例えば、メチル、エチル、プロピルおよびブチルのような炭素数1〜6のアルキルが含まれ、アリールには、例えば、フェニルおよびトリルのような炭素数6〜10のアリールが含まれる。ハロトリアルキルシランが好ましく、クロロトリメチルシラン(TMSCl)が特に好ましい。シランと共に用いる3級アミンには、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびトリブチルアミンのようなトリアルキルアミン、およびトリフェニルアミンのようなトリアリールアミンが含まれる。トリエチルアミンが好ましい3級アミンである。
【0046】
このN,O−ビスシリル化に使用される不活性溶媒とは、反応系に存在する化合物と非反応性の溶媒を意味し、そのような溶媒であれば特に限定されないが、例えば、ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンおよびオクタンのような脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素;塩化メチレン、ジクロロエタンおよびクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンのようなエーテル;および、酢酸メチル、酢酸エチルおよび酪酸ブチルのようなエステルが含まれる。脂肪族および芳香族炭化水素が好ましく、特にトルエンが好ましい。
【0047】
生成したカルボン酸化合物を酸析させる場合、反応液を大量の強酸性水溶液に注ぎ込むのが好ましい。強酸には、塩酸、硝酸、硫酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸が含まれる。また、反応液中の溶媒を留去させた後に適当な溶媒で抽出してから、濃縮および冷却または押し出しなどによりカルボン酸化合物を結晶として析出させてもよい。後工程での反応系の複雑化を避けるために粗製カルボン酸化合物を精製するのが好ましく、その簡便さから再結晶が好ましい。再結晶に使用できる溶媒には、酢酸メチル、酢酸エチルおよび酪酸ブチルのようなエステル;ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンおよびオクタンのような脂肪族炭化水素;トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素;塩化メチレンおよびジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素;エチルエーテルおよびテトラヒドロフランのようなエーテル;およびそれらの混合物が含まれる。エステルと脂肪族炭化水素との混合溶媒が好ましく、特に酢酸エチルとヘキサンとの混合溶媒が好ましい。
以上に説明したアルデヒド体からラセミ体カルボン酸化合物の合成を、好ましい態様について反応スキームで示すと次のようになる。
【0048】
【化27】
Figure 2004002206
【0049】
(B)ラセミ体カルボン酸化合物の光学分割
上記の特開平7−70023では、その第75欄9〜12行に、本発明の光学活性なチアゾリジノン誘導体を包含する化合物の製法として、その中間体でも光学分割できることが述べられているが、そこでは分割剤である光学活性塩基についてブルシンが挙げられているに過ぎない。一方、本発明者らは、種々の光学活性塩基に関して研究した結果、本発明の式(4)のカルボン酸化合物から(S)−カルボン酸化合物を得るには、(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンが最適であり、(R)−カルボン酸化合物を得るには、(R)−(+)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンが最適であることを見出した。
【0050】
本発明で使用できる(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンの例には、(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルエチルアミン、(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニル−n−プロピルアミン、および(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニル−n−ブチルアミンのような、炭素数1〜6の直鎖状のアルキル基を有するものが含まれ、特に(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルエチルアミンが好ましい。(R)−(+)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンについても、(S)−(−)−が(R)−(+)−であることを除いては、同様な例が挙げられる。
以下では、説明を容易にするために、(S)−カルボン酸化合物を得るための方法について説明するが、(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンの代わりに(R)−(+)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンを使用することによって、同様な方法で、(R)−カルボン酸化合物が得られることは、当業者に容易に理解されるであろう。
【0051】
式(4)のラセミ体カルボン酸化合物の光学分割は、そのカルボン酸化合物と(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンとを適する溶媒中に溶解させ、必要に応じて光学純度の高い種結晶を加え、必要に応じて濃縮するかまたは貧溶媒を加えてから冷却して、式(5)の(S)−カルボン酸化合物のジアステレオ塩を晶出させることにより行われる。再結晶により更に高い光学純度にするのが好ましい。ジアステレオ塩の形成および再結晶に際して、必要に応じて加熱してもよい。
【0052】
式(4)のラセミ体カルボン酸化合物の(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンに対するモル比は、1:0.2〜1:2、好ましくは1:0.4〜1:1、そしてより好ましくは1:0.5〜1:0.6である。
適する溶媒には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、アミルアルコールおよびヘキシルアルコールのような脂肪族アルコール;酢酸メチルおよび酢酸エチルのようなエステル;トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素;塩化メチレンおよびジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素が含まれる。アルコールが好ましく、特にイソプロピルアルコールが好ましい。良溶媒の溶質に対する割合は、0.1〜100v/w、好ましくは1〜10v/w、そしてより好ましくは2〜6v/wである。
【0053】
式(4)のラセミ体カルボン酸化合物の溶解および種結晶の添加後に貧溶媒を加える場合、その貧溶媒には、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンのようなエーテル;ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンおよびオクタンのような脂肪族炭化水素;および、ベンゼン、トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素が含まれる。貧溶媒の良溶媒に対する割合は、0.1〜100v/v、好ましくは0.5〜10v/v、そしてより好ましくは1〜3v/vである。
ジアステレオ塩を晶出させるための冷却温度は、−30〜+10℃、好ましくは−5〜+5℃である。こうして、70〜99.8%eeの光学純度を有するジアステレオ塩が得られる。ジアステレオ塩を再結晶する場合、再結晶溶媒は、ジアステレオ塩の形成に際して使用した溶媒を使用するのが好ましい。一般に、再結晶により光学純度は95〜100%eeとなる。
【0054】
次に、得られたジアステレオ塩を酸で処理して、式(5)の(S)−カルボン酸化合物をフリーにする。好ましくは、このフリー化は、(S)−カルボン酸化合物が溶解し得る溶媒の存在下で行われる。フリー化が進行するにつれてフリーの(S)−カルボン酸化合物が溶媒中に抽出される。次いで、その溶液を濃縮するかまたは貧溶媒を加えるかし、更に必要に応じて冷却すると、フリーの(S)−カルボン酸化合物が晶出してくる。
【0055】
フリー化に使用される良溶媒には、酢酸メチル、酢酸エチルおよび酪酸ブチルのようなエステル;トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素;および、塩化メチレンおよびジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素;エチルエーテルおよびテトラヒドロフランのようなエーテルが含まれる。フリー化に必要な酸には、塩酸、硝酸および硫酸のような無機酸、ならびに酢酸、プロピオン酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸のような有機酸が含まれる。抽出溶液に貧溶媒を加えて(S)−カルボン酸化合物を単離する場合、その貧溶媒には、ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンおよびオクタンのような脂肪族炭化水素;トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素;および、エチルエーテルおよびイソプロピルエーテルのようなエーテルが含まれる。
【0056】
(C)母液からの回収
上記の式(4)のラセミ体カルボン酸化合物の光学分割の際に生じる母液には(R)−カルボン酸化合物が含まれているが、これは、塩基性下でラセミ化させて、式(4)のラセミ体カルボン酸化合物に戻し、再度、本発明の光学分割に使用することができる。さらに、本発明の光学分割で使用した分割剤も回収可能である。
【0057】
以上に説明したラセミ体カルボン酸化合物の光学分割、および母液からのラセミ体カルボン酸化合物の回収を、好ましい態様について反応スキームで示すと次のようになる。
【0058】
【化28】
Figure 2004002206
【0059】
(D)(S)−カルボン酸化合物から(S)−アルコール体の合成
ラセミ体のカルボン酸化合物の還元によるアルコール体の合成に関しては、特開平7−70023の第81欄13〜26行に、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(2−カルボキシエチル)−1,3−チアゾリジン−4−オンをクロロ炭酸エチルで処理してから水素化ホウ素ナトリウムと反応させる方法が記載されている。しかし、実際にその方法で光学活性体を還元すると、光学純度の低下がみられるので、本発明の(S)−カルボン酸化合物の還元には適さない。
そこで、式(5)の(S)−カルボン酸化合物を酸性条件下でエステルに変換してから無水アルカリ土類金属ハロゲン化物の存在下で水素化ホウ素アルカリ金属を用いて還元したところ、光学純度が低下することなく、式(6)の(S)−アルコール体が得られることが分かった。
【0060】
カルボン酸の酸性条件下でのエステル化法は当該技術分野で周知である。例えば、カルボン酸をアルコール中で加熱する方法、カルボン酸ハライドにアルコールを反応させる方法、カルボン酸とアルコールとを水と共沸し得る溶媒中で還流しながら生成水を系外に排除する方法がある。これらのうち、カルボン酸をアルコール中で加熱する方法は、カルボン酸を活性化することも共沸することも要さず、かつ反応後の処理も容易であるので、好ましい方法である。
【0061】
これらエステル化方法に使用できるアルコールには、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、アミルアルコールおよびヘキシルアルコールのような脂肪族アルコールが含まれる。また、触媒となる酸として、塩化水素、硫酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸のような強酸を挙げることができる。
【0062】
次に、得られた(S)−エステル体を冷却した溶媒中で水素化ホウ素アルカリ金属と無水アルカリ土類金属ハロゲン化物を用いて式(6)の(S)−アルコール体に還元する。溶媒中の水素化ホウ素アルカリ金属と無水アルカリ土類金属ハロゲン化物の懸濁液に(S)−エステル体を少しずつ添加または滴下しても、溶媒に溶解または懸濁させた(S)−エステル体に水素化ホウ素アルカリ金属と無水アルカリ土類金属ハロゲン化物を少しずつ添加してもよい。好ましくは、水素化ホウ素アルカリ金属と無水アルカリ土類金属ハロゲン化物の懸濁液に(S)−エステル体を少しずつ添加する。反応後は、反応液を酸性に維持して反応液から直接(S)−アルコール体を析出させても、反応液を大量の酸性水溶液中に注いでから(S)−アルコール体を析出させてもよい。こうして得られる式(6)の(S)−アルコール体の光学純度は一般に90〜100%eeである。
【0063】
還元反応に使用できる溶媒には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、アミルアルコールおよびヘキシルアルコールのような脂肪族アルコール;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンのようなエーテル;酢酸メチル、酢酸エチルおよび酪酸ブチルのようなエステル;および、トルエンおよびキシレンのような芳香族炭化水素が含まれる。
水素化ホウ素アルカリ金属のアルカリ金属には、ナトリウム、カリウムおよびリチウムが含まれる。水素化ホウ素ナトリウムが、好ましい水素化ホウ素アルカリ金属の例である。また、無水アルカリ土類金属ハロゲン化物のアルカリ土類金属には、カルシウム、ストロンチウム、バリウムおよびマグネシウムが含まれ、ハロゲンには、塩素、臭素およびヨウ素が含まれる。無水塩化カルシウムが、好ましい無水アルカリ土類金属ハロゲン化物の例である。
【0064】
還元における(S)−エステル体と水素化ホウ素アルカリ金属と無水アルカリ土類金属ハロゲン化物とのモル比は、1:0.2:0.1〜1:10:5、好ましくは1:0.5:0.25〜1:4:2、より好ましくは1:1:0.5〜1:3:1.5である。1:2:1のモル比が特に好ましい。
この還元反応は、0℃またはそれ未満、好ましくは0℃で行われる。
【0065】
(E)最終チアゾリジノン誘導体の合成
特開平7−70023の第85欄27行〜第86欄33行および第95欄44行〜第97欄2行には、ラセミ体のアルコール体をアルキルハライドに変換してからN−メチル−N−〔2−〔3,4−(メチレンジオキシ) フェノキシ〕エチル〕アミンと反応させることにより、チアゾリジノン誘導体を合成する方法が記載されており、この方法は、本発明の式(6)の(S)−アルコール体から式(1)の光学活性なチアゾリジノン誘導体を得る方法にもそのまま使用できる。
しかし、(S)−アルコール体をスルホニル化剤でスルホン酸エステルに変換してから上記のアミンと反応させることで副反応の抑制を図ることができる。そのような方法は、当該技術分野で周知であり、特に説明を要しないであろう。
使用できるスルホニル化剤には、メタンスルホニルクロリド(MsCl)、エタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリドおよびp−トルエンスルホニルクロリドのようなスルホン酸ハライドが含まれる。メタンスルホニルクロリドが好ましい。
【0066】
以上に説明した(S)−カルボン酸化合物から(S)−アルコール体の合成、および(S)−アルコール体から光学活性な最終チアゾリジノン誘導体のフマル酸塩の合成を、好ましい態様について反応スキームで示すと次のようになる。
【0067】
【化29】
Figure 2004002206
【0068】
以上のように、本発明の方法は、反応段階が増えるものの、各反応において、光学純度を含めた総合的な純度が高い結果、カラムクロマトグラフィーによる精製が不要である。その結果、全体として従来の方法よりも簡易であるので、大量生産に適している。
【0069】
【実施例】
実施例1:2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(2−カルボキシエチル)−1,3−チアゾリジン−4−オン(ラセミ体カルボン酸化合物)の合成
乳鉢で良くすりつぶしたβ−アラニン(380g,4.27モル)のトルエン(4L)中の懸濁液にトリエチルアミン(1.19L,8.53モル)を加え、50℃に加熱してからクロロトリメチルシラン(1.08L,8.53モル)を45分間かけて滴下し、同温度で1時間攪拌したのち、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(507g,2.16モル)とトルエン(1L)を加え、80℃で4.5時間、更に50℃で終夜攪拌した。内温を40℃になるまで放冷した後、反応液にメルカプト酢酸(297mL,4.27モル)を1時間かけて滴下し、更に80℃で7時間攪拌した後、終夜室温にて攪拌した。反応液を1N塩酸(4L)に注ぎ、室温にて1時間攪拌した後、生じた沈殿を吸引濾過し、水(1L)で洗浄、乾燥させることにより、淡黄色粉末(733.8g)を得た。再結晶精製のため、得られた淡黄色粉末を酢酸エチル(230mL)に加熱して溶かし、ヘキサン(500mL)を加えて室温下に終夜放冷した後、吸引ろ過し、酢酸エチル−ヘキサン(1:2)混合溶媒(1.7L)で洗浄後、乾燥して無色結晶の表題化合物(571g,収率70%)を得た。
mp.164〜165℃;
 1HNMR(CDCl)δ:1.43 (18H, s), 2.3−2.5 (1H, m), 2.66 (1H, dt, J = 16.5, 7.5 Hz), 3.16 (1H, dt, J = 13.8, 7.5 Hz), 3.6−3.9 (3H, m), 5.35 (1H, s), 5.66 (1H, s), 7.10 (2H, s) ;
元素分析値:C2029NOSの計算値: C, 63.30; H, 7.70; N, 3.69 ;実測値:C, 63.15; H, 7.66; N, 3.73 。
【0070】
実施例2: (S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(2−カルボキシエチル)−1,3−チアゾリジン−4−オン((S)−カルボン酸化合物)の合成
ラセミ体カルボン酸化合物(568g,1.5モル)および(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルエチルアミン(190g,0.9モル) のイソプロパノール (1.08L)懸濁液を加熱攪拌して溶かした後、イソプロピルエーテル(2.27L)を加えて室温下攪拌し、室温付近まで内温が下がってから表題化合物の種結晶(約10mg,99.8%ee)を加え、攪拌後2日間0℃にて放置冷却した。生じた沈殿を吸引濾過し、イソプロピルエーテル(1.6L)で洗浄後、減圧乾燥して白色粉末の塩(269g,30%) を得た。ここで得られた塩におけるカルボン酸化合物の光学純度は、96%eeであった。
さらに再結晶精製のため、得られた白色粉末をイソプロパノール (670mL)に加熱して溶かし、イソプロピルエーテル (1.35L)を加えて室温下攪拌後放置冷却した。生じた沈殿を吸引濾過し、イソプロピルエーテル(1L)で洗浄後、乾燥して白色粉末の塩(237g,収率27%)を得た。ここで得られた塩の光学純度は、>99%eeであった。
mp121〜124℃;
〔α〕D =−52.3(c=1.032,EtOH);
 1HNMR(CD3 OD) δ:1.42 (18H, s), 1.61 (3H, d, J = 6.9 Hz), 2.23 (1H, ddd, J = 15.3, 8.7, 6.0 Hz), 2.47 (1H, ddd, J = 15.3, 9.0, 6.6 Hz), 3.02 (1H, ddd, J = 15.3, 8.7, 6.9 Hz), 3.6−3.8 (3H, m), 3.78 and 3.96 (2H, ABq, J = 12.9 Hz), 4.25 (1H, q, J = 6.9 Hz), 5.84 (1H, s), 7.16 (2H, s), 7.2−7.4 (10H, m) 。
【0071】
得られた白色粉末の塩に酢酸エチル(1.2L)および1N塩酸(1.2L)を加え攪拌した後分液し、水層から酢酸エチル(500mL)で抽出し、合わせた有機層を0.5N塩酸(1L×4)および水(1L×3)で順次洗浄して分割剤を完全に除去した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に約300mLになるまで溶媒を留去した後ヘキサン(100mL)を加え、2 日間0℃にて放置した。析出した結晶を吸引濾過し、ヘキサン(100mL)で洗浄後、乾燥して無色結晶の表題化合物 (128g,収率23%)を得た。ここで得られたフリーのカルボン酸化合物の光学純度は、>99%eeであった。
mp157〜159℃;
〔α〕D =−53.7(c=0.992,CHCl3 )。
表題化合物の 1HNMRスペクトルはそのラセミ体と同一であった。
【0072】
実施例3: 母液からの2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(2−カルボキシエチル)−1,3−チアゾリジン−4−オン(ラセミ体カルボン酸化合物)および(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルエチルアミン(分割剤)の回収
上述した光学分割において生じたすべての有機系濾液をあわせて減圧下に濃縮し、これを加熱したメタノール(1L)に溶かし、水酸化ナトリウム(119g,2.96モル)の水溶液(350mL)を加えた。混合物を室温下2時間攪拌した後、0℃に冷却し、2N塩酸(2L)を加えた。沈殿物を濾取し、水(5L)で洗浄後、60℃にて乾燥し、無色結晶の2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(2−カルボキシエチル)−1,3−チアゾリジン−4−オンのラセミ体(379g,<1%ee,67%回収) を得た。なお、回収したラセミ体は、実施例2と同様の方法による光学分割が可能であることを確認した。
上述した光学分割−回収操作におけるすべての水系濾液・洗浄液をあわせ、これに水酸化ナトリウムを加えてpHを9に調節した。得られた白色懸濁液のトルエン抽出を行い、得られた有機層を無水炭酸カリウムで乾燥後、減圧下にて濃縮したのち減圧蒸留して無色油状物の(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルエチルアミン(169g,89%回収) を得た。
【0073】
実施例4:(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−〔2−(メトキシカルボキシ)エチル〕−1,3−チアゾリジン−4−オン((S)−エステル体)の合成
(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(2−カルボキシエチル)−1,3−チアゾリジン−4−オン(121g,318ミリモル) のメタノール(360mL)懸濁液に濃硫酸(0.48mL)を加え、1.5時間加熱還流した。反応液を0℃に冷却し、攪拌下飽和重曹水(480mL)および水(480mL)を少しずつ加え、表題化合物の種結晶(約10mg,99.8%ee)を加えて0℃で1時間攪拌した。析出した結晶を吸引濾過し、水(200mL)で洗浄後減圧乾燥して無色結晶の標題化合物(123g,収率98%,>99%ee)を得た。
mp100〜102℃;
〔α〕D =−54.6(c=0.972,CHCl3 );
 1HNMR(CDCl3 ) δ:1.43 (18H, s), 2.36 (1H, ddd, J = 16.2, 7.5, 6.0 Hz), 2.63 (1H, dt, J = 16.2, 7.5 Hz), 3.14 (1H, dt, J = 14.1, 7.5Hz), 3.65 (3H, s), 3.5−3.8 (3H, m), 5.33 (1H, s), 5.65 (1H, s), 7.10 (2H, s) 。
【0074】
実施例5:(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(3−ヒドロキシプロピル)−1,3−チアゾリジン−4−オンの合成
0℃に冷却したエタノール(630mL)に水素化ホウ素ナトリウム(23.7g,627ミリモル)を加え、この懸濁液に乳鉢で良くすりつぶした無水塩化カルシウム(34.8g,313ミリモル)を10分間かけて少しずつ加えた。内温が5℃以下になってから、(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−〔2−(メトキシカルボキシ)エチル〕−1,3−チアゾリジン−4−オン(123g,313ミリモル)を20分間かけて少しずつ加え、0℃で2時間攪拌した。反応液を氷冷した1N塩酸(2L)に注ぎ、表題化合物の種結晶(約10mg,99.8%ee)を加えてから0℃で2時間攪拌した。析出した結晶を吸引濾過し、水で洗浄後減圧乾燥して無色結晶の標題化合物 (112g,収率98%,>99%ee)を得た。
mp107〜109℃;
〔α〕D =−51.7(c=1.078,CHCl3 );
 1HNMR(CHCl3 )δ:1.42 (18H, s), 1.2−1.6 (2H, m), 3.0−3.2 (1H, m), 3.3−3.6 (4H, m), 3.70 and 3.83 (2H, ABq, J = 16.0 Hz), 5.39 (1H, s), 5.54 (1H, s), 7.11 (2H, s)。
【0075】
実施例6:(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−〔3−(メタンスルホニルオキシ)プロピル〕−1,3−チアゾリジン−4−オンの合成
(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−(3−ヒドロキシプロピル)−1,3−チアゾリジン−4−オン (105g,287ミリモル)のテトラヒドロフラン(287mL)溶液にトリエチルアミン(52.0mL,373ミリモル)を加え、氷冷下にメタンスルホン酸クロリド(26.7mL,345ミリモル)を15分かけて滴下した後、室温下で15分撹拌した。反応液を水(500mL)に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を0.1N塩酸(200mL)、水(200mL)、飽和重曹水(200mL)、水(200mL)、飽和食塩水(200mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去して、油状物の標題化合物(136g)を得た。得られた粗生成物は精製せずに次の反応で使用した。
【0076】
実施例7:(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−〔3−〔N−メチル−N−〔2−〔3,4−(メチレンジオキシ) フェノキシ〕エチル〕アミノ〕プロピル〕−1,3−チアゾリジン−4−オン・フマル酸水素塩の合成
(S)−(−)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−〔3−(メタンスルホニルオキシ)プロピル〕−1,3−チアゾリジン−4−オン(136g,287ミリモル)のアセトン(478mL)溶液に、N−メチル−N−〔2−〔3,4−(メチレンジオキシ) フェノキシ〕エチル〕アミン塩酸塩(73.1g,316ミリモル)を加え、氷冷下に炭酸カリウム(119g,861ミリモル)およびヨウ化ナトリウム(215g,1.43モル)を加え、室温下17時間撹拌した。反応液を氷冷後、水(1.2L)を反応液に加えて撹拌し、酢酸エチルで抽出、有機層を水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に溶媒を留去して褐色油状物(168g)を得た。
【0077】
得られた褐色油状物(168g)のエタノール(100mL)溶液に、フマル酸(27.9g,240ミリモル)の加熱エタノール(760mL)溶液を加え、攪拌後減圧下に溶媒を留去した。残渣をトルエン(630mL)+ヘキサン(210mL)に溶かし、表題化合物の種結晶(約10mg,99.8%ee)を加え、終夜室温にて攪拌した。析出した結晶を吸引ろ過により取りだし、酢酸エチル−ヘキサン(10:3)混合溶媒で4回洗浄し、減圧乾燥して淡黄色粉末(126g)を得た。再結晶精製のため、得られた淡黄色粉末を加熱エタノール(230mL)に溶かし、水(230mL)を滴下した後室温下攪拌し、生じた結晶を濾取した後、水(100mL)で洗浄した。得られた粉末を60℃のオーブンで乾燥し無色結晶の標題化合物(100g,>99%ee,収率53%)を得た。
【0078】
mp143〜144℃;
〔α〕D =−33.5(c=1.071,EtOH);
 1HNMR(DMSO−d6 )δ: 1.36 (18H, s), 1.5−1.8 (2H, m), 2.18 (3H, s), 2.3−2.5 (2H, m), 2.6−2.8 (3H, m), 3.3−3.5 (1H, m), 3.63 and 3.75 (2H, ABq, J = 15.7 Hz), 3.95 (2H, t, J = 5.6 Hz), 5.4 (3H, brs), 5.78 (1H, s), 5.94 (2H, s), 6.32 (1H, dd, J = 8.3, 2.6 Hz), 6.58 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.60 (2H, s), 6.77 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.10 (2H, s) ;
元素分析値:C3042SC4 の計算値: C, 61.99; H, 7.04; N, 4.25; S, 4.87;実測値: C, 61.77; H, 7.10; N, 3.90; S 4.91 。[0001]
FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for synthesizing an optically active thiazolidinone derivative, which is expected as a novel therapeutic agent for ischemic heart disease.
[0002]
[Prior art]
The following structure:
[0003]
Embedded image
Figure 2004002206
[0004]
(S)-(-)-2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- [3- [N-methyl-N- [2- [3,4- ( Hydrogen fumarate of methylenedioxy) phenoxy] ethyl] amino] propyl] -1,3-thiazolidine-4-one is represented by Ca 2+ overload inhibitory action, antioxidant action, and Ca 2+ It is a compound currently under study as a novel therapeutic agent for ischemic heart disease having a cardioprotective effect by having an antagonistic effect. In fact, its cardioprotective effect has already been demonstrated in several experimental animal models.
[0005]
This (S)-(-)-2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- [3- [N-methyl-N- [2- [3,4- (methylene Conventional synthesis of optically active thiazolidinone derivatives including dioxy) phenoxy] ethyl] amino] propyl] -1,3-thiazolidine-4-one involves synthesizing a racemic form thereof as shown in the following scheme. Liquid chromatography using an optical isomer separation column (J. Med. Chem. 1999, 42, 3134; JP-A-7-70023) or optical resolution by forming a diastereomer salt with an optically active acid. (Tetrahedron: Asymmetry 1999, 10, 3963.).
[0006]
Embedded image
Figure 2004002206
[0007]
(In the formula, X mainly represents halogen.)
This conventional method requires several intermediates to be purified by column chromatography during the synthesis, and the final product thus obtained is optically resolved at the final stage, so that the synthesis can be carried out through multiple steps. This is an inefficient method of separating and removing the optical isomer of the target compound in the final step, and is not industrially suitable.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide an efficient method for synthesizing an optically active thiazolidinone derivative.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors intervene a carboxylic acid intermediate synthesized by a novel method between the starting aldehyde compound and the alcohol compound in the above synthesis scheme, and optically resolve the carboxylic acid intermediate with an optically active amine to obtain a final product. When thiazolidinone derivatives are synthesized, optical intermediate thiazolidinone derivatives of satisfactory quality can be obtained only by recrystallization purification without the need to purify intermediates in the middle by column chromatography or optical resolution at the final stage. It was found that it could be obtained.
Accordingly, the present invention provides a compound of formula (1):
[0010]
Embedded image
Figure 2004002206
[0011]
[Wherein, R 1 Represents a hydrogen atom, a hydroxyl group, an acyloxy group having 1 to 9 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 2 And R 3 May be the same or different and represent a hydrogen atom, a hydroxyl group, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 4 Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms;
R 5 And R 6 May be the same or different, and may be a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms which may have a substituent, an alkenyl group having 2 to 6 carbon atoms which may have a substituent, Represents an aryl group having 6 to 10 carbon atoms of a ring member which may have a group, or a heterocyclic ring having 5 to 10 ring members which may have a substituent; 5 And R 6 May together with the nitrogen atom to which they are attached form a monocyclic or fused ring which may be substituted; and
n represents an integer of 2, 3, 4, 5, or 6.
Where R 5 And R 6 Are not simultaneously methyl groups. ]
A method for producing an optically active thiazolidinone derivative represented by
(A) Equation (2):
[0012]
Embedded image
Figure 2004002206
[0013]
(Where R 1 , R 2 , R 3 And R 4 Is as described above. )
To an aldehyde compound represented by the formula (3):
[0014]
Embedded image
Figure 2004002206
(In the formula, n is as described above.)
By reacting with a protected compound of ω-aminoalkylcarboxylic acid represented by the formula: and mercaptoacetic acid to obtain a compound of formula (4):
[0015]
Embedded image
Figure 2004002206
[0016]
(Where R 1 , R 2 , R 3 , R 4 And n are as described above. )
A step of synthesizing a racemic carboxylic acid compound represented by the formula:
(B) optically resolving the carboxylic acid compound using (S)-(−)-N-benzyl-α-phenylalkylamine as a resolving agent to obtain a compound of formula (5):
[0017]
Embedded image
Figure 2004002206
[0018]
(Where R 1 , R 2 , R 3 , R 4 And n are as described above. )
Isolating the (S) -carboxylic acid compound represented by:
(C) esterifying the (S) -carboxylic acid compound under acidic conditions and then converting the compound to formula (6):
[0019]
Embedded image
Figure 2004002206
[0020]
(Where R 1 , R 2 , R 3 , R 4 And n are as described above. )
A step of reducing to an (S) -alcohol compound represented by the formula:
(D) halogenating or sulfonylating the alcohol form to obtain a compound of formula (7):
[0021]
Embedded image
Figure 2004002206
[0022]
(Where R 1 , R 2 , R 3 , R 4 And n are as described above, and X represents a halogen atom, an alkylsulfonyloxy group having 1 to 6 carbon atoms, or an arylsulfonyloxy group having 6 to 10 ring members. )
After conversion to the compound of the formula (8):
[0023]
Embedded image
Figure 2004002206
(Where R 5 And R 6 Is as described above. )
Amination step with an amine represented by
Providing a method comprising:
The present invention also provides a compound of formula (4):
[0024]
Embedded image
Figure 2004002206
[0025]
(Where R 1 , R 2 , R 3 , R 4 And n are as described above. )
A method for producing a racemic carboxylic acid compound represented by the formula (2):
[0026]
Embedded image
Figure 2004002206
[0027]
(Where R 1 , R 2 , R 3 And R 4 Is as described above. )
To an aldehyde compound represented by the formula (3):
[0028]
Embedded image
Figure 2004002206
(In the formula, n is as described above.)
And a step of reacting the protected compound of ω-aminoalkylcarboxylic acid with mercaptoacetic acid.
The present invention further relates to a method for optically resolving the racemic carboxylic acid compound thus obtained, wherein (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylalkylamine or (R)-( +)-N-benzyl-α-phenylalkylamine.
[0029]
In the formula (1), R 1 Examples of the acyloxy group having 1 to 9 carbon atoms include a formyl group, an acetyl group, a propionyl group, a hexanoyl group, and a nonanoyl group, an acetyl group and a propionyl group are preferable, and an acetyl group is more preferable. R 1 Examples of the alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms include a methoxy group, an ethoxy group, a propoxy group, and a hexyloxy group, a methoxy group and an ethoxy group are preferable, and a methoxy group is more preferable. Preferably, R 1 Is a hydroxyl group, an acetyl group or a methoxy group, and is more preferably a hydroxyl group.
[0030]
In the formula (1), R 2 And R 3 Include a fluorine atom, a chlorine atom, a bromine atom and an iodine atom, and a chlorine atom and a bromine atom are preferred. R 2 And R 3 Include, for example, methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, s-butyl group, t-butyl group, n- It includes a pentyl group, a t-pentyl group, an n-hexyl group, and an isohexyl group, preferably an isopropyl group and a t-butyl group, and more preferably a t-butyl group. R 2 And R 3 Examples of the alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms represented by 1 Is the same as that listed above. Preferably, R 2 And R 3 Are independently isopropyl or t-butyl, more preferably simultaneously isopropyl or t-butyl, and most preferably simultaneously t-butyl.
[0031]
In the formula (1), R 4 Examples of the alkyl group having 1 to 6 carbon atoms represented by 1 Are the same as those described above, but preferred alkyl groups are a methyl group, an ethyl group and an n-propyl group, and more preferred groups are a methyl group and an ethyl group. Preferably, R 4 Is a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, more preferably a hydrogen atom or a methyl group.
[0032]
In the formula (1), R 5 And R 6 Examples and preferred alkyl groups having 1 to 6 carbon atoms represented by 4 Is the same as that listed above. R 5 And R 6 Examples of the alkenyl group having 2 to 6 carbon atoms include an ethenyl group, a propenyl group, a butenyl group, and a pentenyl group. R 5 And R 6 The aryl group having 6 to 10 ring carbon atoms represented by is, for example, a phenyl group and a naphthyl group, and a phenyl group is preferable. R 5 And R 6 For example, a pyrrolidine ring, a pyrrole ring, an imidazole ring, a pyridine ring, a piperidine ring, a piperazine ring, a pyrimidine ring, a pyrazine ring, a quinoline ring, an isoquinoline ring, a morpholine ring , A furan ring, a pyran ring, a dioxane ring, a benzopyran ring, and a thiophene ring. R 5 And R 6 Include, for example, a piperidine ring and a piperazine ring; 5 And R 6 The fused ring formed by includes, for example, a tetrahydroquinoline ring.
[0033]
In the formula (1), R 5 And R 6 Examples of the substituent which the alkyl group, alkenyl group, aryl group, heterocyclic ring, monocyclic ring and condensed ring may have include a hydroxy group, a methoxy group, a diphenylmethyl group, a benzyl group, a phenyl group, and a halophenyl group. , Methoxyphenyl, dimethoxyphenyl, trimethoxyphenyl, phenoxy, halophenoxy, methoxyphenoxy, dimethoxyphenoxy, trimethoxyphenoxy, and 3,4-methylenedioxyphenoxy; Group, dimethoxyphenyl group, trimethoxyphenyl group, methoxyphenoxy group, dimethoxyphenoxy group, trimethoxyphenoxy group and 3,4-methylenedioxyphenoxy group, and 3,4-methylenedioxyphenoxy group and 3,4- More preferably Chi dioxy phenoxy group, 3,4-methylenedioxy phenoxy group is most preferred.
[0034]
R 5 Or R 6 Is preferably a 2- (3,4-methylenedioxyphenoxy) ethyl group, a 3- (3,4-methylenedioxyphenoxy) propyl group, a 4- (3,4-methylenedioxyphenoxy) -n- A butyl group or a 3,4-dimethoxyphenylmethyl group.
In the formula (1), preferably, n is 2 or 3, and more preferably, n is 3.
[0035]
Specific compounds of formula (1) that can be prepared by the method of the present invention include those listed in the following table.
[0036]
[Table 1]
Figure 2004002206
[0037]
[Table 2]
Figure 2004002206
[0038]
[Table 3]
Figure 2004002206
[0039]
[Table 4]
Figure 2004002206
[0040]
The optically active thiazolidinone derivatives of the present invention include hydrogen fumarate, fumarate, hydrochloride, sulfate, nitrate, phosphate, hydrobromide, maleate, methanesulfonate, acetate, tartaric acid It can be obtained in the form of a salt, or a citrate, preferably a pharmaceutically acceptable salt, such as hydrogen fumarate or hydrochloride.
Hereinafter, the method for producing the optically active thiazolidinone derivative of the present invention will be described in the order of steps.
[0041]
(A) Synthesis of racemic carboxylic acid compound from aldehyde form
The synthesis of the racemic carboxylic acid compound of the formula (4) has been carried out according to the following synthesis scheme as described in the above-mentioned JP-A-7-70023:
[0042]
Embedded image
Figure 2004002206
[0043]
In this method, a dithioacetal form is produced as a by-product, and purification by column chromatography was necessary to separate it.
On the other hand, in the method of the present invention, the aldehyde form is converted into the imine form by using a previously protected ω-aminoalkylcarboxylic acid, and then the dithioacetal is reacted by reacting the imine form with mercaptoacetic acid. No body by-products were required, thereby eliminating the need for column chromatography purification.
Examples of methods for protecting the ω-aminoalkylcarboxylic acid include a method by esterification of a carboxyl group and a method by N, O-bissilylation. Of these, the preferred method of protection is N, O-bissilylation.
[0044]
The synthesis of N, O-bissilylated ω-aminoalkyl carboxylic acid is carried out by adding about twice the mole of halotrialkylsilane or haloarylsilane to ω-aminoalkylcarboxylic acid, and also about twice the mole of tertiary tertiary acid. The reaction is carried out in the presence of an amine in an inert solvent, preferably with slight heating. Then, an aldehyde compound is added to the mixture and the mixture is maintained at about 40 to 110 ° C for a sufficient time for the reaction, and then mercaptoacetic acid is added and the mixture is maintained at about 40 to 110 ° C for a sufficient time for the reaction. A carboxylic acid compound is formed. After the reaction, the carboxylic acid compound is preferably acidified by making it strongly acidic.
[0045]
Halogen in the halotrialkylsilane or haloarylsilane used for protection includes, for example, chlorine, bromine or iodine. The alkyl includes, for example, an alkyl having 1 to 6 carbon atoms such as methyl, ethyl, propyl and butyl, and the aryl includes, for example, an aryl having 6 to 10 carbons such as phenyl and tolyl. . Halotrialkylsilanes are preferred, and chlorotrimethylsilane (TMSCl) is particularly preferred. Tertiary amines for use with silanes include, for example, trialkylamines such as trimethylamine, triethylamine and tributylamine, and triarylamines such as triphenylamine. Triethylamine is the preferred tertiary amine.
[0046]
The inert solvent used for the N, O-bissilylation means a solvent that is non-reactive with the compound present in the reaction system, and is not particularly limited as long as it is such a solvent. For example, pentane, n Aliphatic hydrocarbons such as hexane, cyclohexane, heptane and octane; aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene; halogenated hydrocarbons such as methylene chloride, dichloroethane and chlorobenzene; ethyl ether, isopropyl ether, tetrahydrofuran And ethers such as dioxane; and esters such as methyl acetate, ethyl acetate and butyl butyrate. Aliphatic and aromatic hydrocarbons are preferred, and toluene is particularly preferred.
[0047]
When the produced carboxylic acid compound is subjected to acid precipitation, it is preferable to pour the reaction solution into a large amount of a strongly acidic aqueous solution. Strong acids include hydrochloric, nitric, sulfuric, benzenesulfonic and p-toluenesulfonic acids. Further, after distilling off the solvent in the reaction solution, extraction with an appropriate solvent may be performed, and then the carboxylic acid compound may be precipitated as crystals by concentration, cooling, or extrusion. It is preferable to purify the crude carboxylic acid compound in order to avoid complication of the reaction system in the subsequent step, and recrystallization is preferable because of its simplicity. Solvents that can be used for recrystallization include esters such as methyl acetate, ethyl acetate and butyl butyrate; aliphatic hydrocarbons such as pentane, n-hexane, cyclohexane, heptane and octane; aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene. Hydrogen; halogenated hydrocarbons such as methylene chloride and dichloroethane; ethers such as ethyl ether and tetrahydrofuran; and mixtures thereof. A mixed solvent of an ester and an aliphatic hydrocarbon is preferred, and a mixed solvent of ethyl acetate and hexane is particularly preferred.
A preferred embodiment of the synthesis of a racemic carboxylic acid compound from the aldehyde compound described above is represented by the following reaction scheme.
[0048]
Embedded image
Figure 2004002206
[0049]
(B) Optical resolution of racemic carboxylic acid compound
In the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-70023, column 75, lines 9 to 12, states that, as a method for producing a compound including the optically active thiazolidinone derivative of the present invention, an intermediate can be optically resolved. Merely mentions brucine as an optically active base as a resolving agent. On the other hand, the present inventors have studied various optically active bases. As a result, to obtain (S) -carboxylic acid compound from carboxylic acid compound of formula (4) of the present invention, (S)-(-)- It has been found that N-benzyl-α-phenylalkylamine is most suitable, and (R)-(+)-N-benzyl-α-phenylalkylamine is most suitable for obtaining an (R) -carboxylic acid compound. Was.
[0050]
Examples of (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylalkylamine that can be used in the present invention include (S)-(−)-N-benzyl-α-phenylethylamine, (S)-(- ) Linear alkyl having 1 to 6 carbon atoms, such as -N-benzyl-α-phenyl-n-propylamine and (S)-(-)-N-benzyl-α-phenyl-n-butylamine And (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylethylamine are particularly preferred. (R)-(+)-N-benzyl-α-phenylalkylamine also has the same examples except that (S)-(−)-is (R)-(+)-. Can be
Hereinafter, a method for obtaining an (S) -carboxylic acid compound will be described for ease of explanation. However, instead of (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylalkylamine, (R) It will be readily appreciated by those skilled in the art that the use of ()-(+)-N-benzyl-α-phenylalkylamine provides (R) -carboxylic acid compounds in a similar manner. .
[0051]
The optical resolution of the racemic carboxylic acid compound of the formula (4) is carried out by dissolving the carboxylic acid compound and (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylalkylamine in a suitable solvent and, if necessary, Seeding is performed by adding a seed crystal having high optical purity and, if necessary, concentrating or adding a poor solvent, followed by cooling to crystallize a diastereomer salt of the (S) -carboxylic acid compound of the formula (5). Is It is preferable to achieve higher optical purity by recrystallization. During formation and recrystallization of diastereo salts, heating may be performed as necessary.
[0052]
The molar ratio of the racemic carboxylic acid compound of the formula (4) to (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylalkylamine is from 1: 0.2 to 1: 2, preferably 1: 0.4. 11: 1, and more preferably 1: 0.5-1: 0.6.
Suitable solvents include aliphatic alcohols such as methanol, ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butanol, isobutanol, t-butanol, amyl alcohol and hexyl alcohol; esters such as methyl acetate and ethyl acetate; Includes aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene; halogenated hydrocarbons such as methylene chloride and dichloroethane. Alcohol is preferred, and isopropyl alcohol is particularly preferred. The ratio of good solvent to solute is 0.1-100 v / w, preferably 1-10 v / w, and more preferably 2-6 v / w.
[0053]
When a poor solvent is added after dissolution of the racemic carboxylic acid compound of the formula (4) and addition of seed crystals, the poor solvent includes ethers such as ethyl ether, isopropyl ether, tetrahydrofuran and dioxane; pentane, n-hexane, Includes aliphatic hydrocarbons such as cyclohexane, heptane and octane; and aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene. The ratio of the poor solvent to the good solvent is 0.1 to 100 v / v, preferably 0.5 to 10 v / v, and more preferably 1 to 3 v / v.
The cooling temperature for crystallizing the diastereo salt is -30 to + 10C, preferably -5 to + 5C. In this way, diastereo salts having an optical purity of 70 to 99.8% ee are obtained. When the diastereomer salt is recrystallized, it is preferable to use the solvent used for forming the diastereomer salt as the recrystallization solvent. Generally, the optical purity becomes 95 to 100% ee by recrystallization.
[0054]
Next, the obtained diastereomer salt is treated with an acid to make the (S) -carboxylic acid compound of the formula (5) free. Preferably, this freeing is performed in the presence of a solvent in which the (S) -carboxylic acid compound can be dissolved. Free (S) -carboxylic acid compounds are extracted into the solvent as the freeing proceeds. Then, the solution is concentrated or a poor solvent is added thereto, and if necessary, cooled, whereby a free (S) -carboxylic acid compound is crystallized.
[0055]
Good solvents used for freeing include esters such as methyl acetate, ethyl acetate and butyl butyrate; aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene; and halogenated hydrocarbons such as methylene chloride and dichloroethane; Ethers such as ethers and tetrahydrofuran are included. Acids required for freeing include inorganic acids such as hydrochloric acid, nitric acid and sulfuric acid, and organic acids such as acetic acid, propionic acid, benzenesulfonic acid and p-toluenesulfonic acid. When a (S) -carboxylic acid compound is isolated by adding a poor solvent to the extraction solution, the poor solvent includes aliphatic hydrocarbons such as pentane, n-hexane, cyclohexane, heptane and octane; toluene and xylene. Such as aromatic hydrocarbons; and ethers such as ethyl ether and isopropyl ether.
[0056]
(C) Recovery from mother liquor
The mother liquor generated during the optical resolution of the racemic carboxylic acid compound of the above formula (4) contains the (R) -carboxylic acid compound, which is racemized under basicity to give the formula ( It can be returned to the racemic carboxylic acid compound of 4) and used again for the optical resolution of the present invention. Furthermore, the resolving agent used in the optical resolution of the present invention can be recovered.
[0057]
The optical resolution of the racemic carboxylic acid compound described above and the recovery of the racemic carboxylic acid compound from the mother liquor are shown in the reaction scheme in a preferred embodiment as follows.
[0058]
Embedded image
Figure 2004002206
[0059]
(D) Synthesis of (S) -alcohol from (S) -carboxylic acid compound
Regarding the synthesis of an alcohol form by reduction of a racemic carboxylic acid compound, JP-A-7-70023, column 81, lines 13 to 26 discloses 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl)- A method is described in which 3- (2-carboxyethyl) -1,3-thiazolidine-4-one is treated with ethyl chlorocarbonate and then reacted with sodium borohydride. However, when the optically active substance is actually reduced by the method, the optical purity is reduced, and therefore, it is not suitable for the reduction of the (S) -carboxylic acid compound of the present invention.
Thus, the (S) -carboxylic acid compound of the formula (5) was converted to an ester under acidic conditions and then reduced with an alkali metal borohydride in the presence of an anhydrous alkaline earth metal halide to obtain an optical purity It was found that the (S) -alcohol compound of the formula (6) could be obtained without a decrease in
[0060]
Methods for esterifying carboxylic acids under acidic conditions are well known in the art. For example, a method of heating a carboxylic acid in an alcohol, a method of reacting a carboxylic acid halide with an alcohol, and a method of removing generated water out of the system while refluxing a carboxylic acid and an alcohol in a solvent capable of azeotroping with water. is there. Of these, the method of heating a carboxylic acid in an alcohol is a preferable method because neither activating the carboxylic acid nor azeotropic distillation is required, and the treatment after the reaction is easy.
[0061]
Alcohols that can be used in these esterification methods include aliphatic alcohols such as methanol, ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butanol, isobutanol, t-butanol, amyl alcohol and hexyl alcohol. Examples of the acid serving as a catalyst include strong acids such as hydrogen chloride, sulfuric acid, benzenesulfonic acid and p-toluenesulfonic acid.
[0062]
Next, the obtained (S) -ester is reduced to an (S) -alcohol of the formula (6) using an alkali metal borohydride and an anhydrous alkaline earth metal halide in a cooled solvent. The (S) -ester dissolved or suspended in the solvent can be added or dropped little by little to the suspension of the alkali metal borohydride and the anhydrous alkaline earth metal halide in the solvent. An alkali metal borohydride and an anhydrous alkaline earth metal halide may be added to the body little by little. Preferably, the (S) -ester is added little by little to the suspension of alkali metal borohydride and anhydrous alkaline earth metal halide. After the reaction, even if the reaction solution is kept acidic and the (S) -alcohol is directly precipitated from the reaction solution, the reaction solution is poured into a large amount of an acidic aqueous solution and then the (S) -alcohol is precipitated. Is also good. The optical purity of the (S) -alcohol compound of the formula (6) thus obtained is generally 90 to 100% ee.
[0063]
Solvents that can be used for the reduction reaction include aliphatic alcohols such as methanol, ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butanol, isobutanol, t-butanol, amyl alcohol and hexyl alcohol; ethyl ether, isopropyl ether, Ethers such as tetrahydrofuran and dioxane; esters such as methyl acetate, ethyl acetate and butyl butyrate; and aromatic hydrocarbons such as toluene and xylene.
Alkali metals of the alkali metal borohydride include sodium, potassium and lithium. Sodium borohydride is an example of a preferred alkali metal borohydride. The alkaline earth metals of the anhydrous alkaline earth metal halides include calcium, strontium, barium and magnesium, and the halogens include chlorine, bromine and iodine. Anhydrous calcium chloride is an example of a preferred anhydrous alkaline earth metal halide.
[0064]
The molar ratio of the (S) -ester, the alkali metal borohydride and the anhydrous alkaline earth metal halide in the reduction is 1: 0.2: 0.1 to 1: 10: 5, preferably 1: 0. 5: 0.25 to 1: 4: 2, more preferably 1: 1: 0.5 to 1: 3: 1.5. A molar ratio of 1: 2: 1 is particularly preferred.
This reduction reaction is carried out at or below 0 ° C, preferably at 0 ° C.
[0065]
(E) Synthesis of final thiazolidinone derivative
In column 85, line 27 to column 86, line 33 and column 95, line 44 to column 97, line 2 of JP-A-7-70023, N-methyl-N is obtained by converting a racemic alcohol to an alkyl halide. A method of synthesizing a thiazolidinone derivative by reacting it with-[2- [3,4- (methylenedioxy) phenoxy] ethyl] amine is described. The method for obtaining the optically active thiazolidinone derivative of the formula (1) from the (S) -alcohol can also be used as it is.
However, by converting the (S) -alcohol to a sulfonic acid ester with a sulfonylating agent and then reacting with the amine, side reactions can be suppressed. Such methods are well-known in the art and will not require further explanation.
Sulfonylating agents that can be used include sulfonic acid halides such as methanesulfonyl chloride (MsCl), ethanesulfonyl chloride, benzenesulfonyl chloride and p-toluenesulfonyl chloride. Methanesulfonyl chloride is preferred.
[0066]
The synthesis of the (S) -alcohol compound from the (S) -carboxylic acid compound described above and the synthesis of the fumarate salt of the final optically active thiazolidinone derivative from the (S) -alcohol compound are shown in preferred embodiments in the reaction scheme. And the following:
[0067]
Embedded image
Figure 2004002206
[0068]
As described above, in the method of the present invention, although the number of reaction steps is increased, in each reaction, overall purity including optical purity is high, so that purification by column chromatography is unnecessary. As a result, the method is simpler than the conventional method as a whole, and is suitable for mass production.
[0069]
【Example】
Example 1 Synthesis of 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- (2-carboxyethyl) -1,3-thiazolidine-4-one (racemic carboxylic acid compound)
To a suspension of β-alanine (380 g, 4.27 mol) in toluene (4 L) thoroughly ground in a mortar was added triethylamine (1.19 L, 8.53 mol), heated to 50 ° C. and chlorotrimethyl Silane (1.08 L, 8.53 mol) was added dropwise over 45 minutes, and after stirring at the same temperature for 1 hour, 3,5-di-t-butyl-4-hydroxybenzaldehyde (507 g, 2.16 mol). And toluene (1 L) were added, and the mixture was stirred at 80 ° C. for 4.5 hours and further at 50 ° C. overnight. After allowing the internal temperature to cool to 40 ° C., mercaptoacetic acid (297 mL, 4.27 mol) was added dropwise to the reaction solution over 1 hour, further stirred at 80 ° C. for 7 hours, and then stirred at room temperature overnight. . The reaction solution was poured into 1N hydrochloric acid (4 L) and stirred at room temperature for 1 hour. The resulting precipitate was filtered by suction, washed with water (1 L), and dried to obtain a pale yellow powder (733.8 g). Was. For recrystallization purification, the obtained pale yellow powder was heated and dissolved in ethyl acetate (230 mL), hexane (500 mL) was added, and the mixture was allowed to cool at room temperature overnight, followed by suction filtration, and ethyl acetate-hexane (1 mL). : 2) After washing with a mixed solvent (1.7 L), drying was performed to obtain the title compound as colorless crystals (571 g, yield 70%).
mp. 164-165 ° C;
1 HNMR (CDCl 3 ) Δ: 1.43 (18H, s), 2.3-2.5 (1H, m), 2.66 (1H, dt, J = 16.5, 7.5 Hz), 3.16 (1H) , Dt, J = 13.8, 7.5 Hz), 3.6-3.9 (3H, m), 5.35 (1H, s), 5.66 (1H, s), 7.10 ( 2H, s);
Elemental analysis: C 20 H 29 NO 4 Calculated S: C, 63.30; H, 7.70; N, 3.69; Found: C, 63.15; H, 7.66; N, 3.73.
[0070]
Example 2: (S)-(-)-2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- (2-carboxyethyl) -1,3-thiazolidine-4-one ( Synthesis of (S) -carboxylic acid compound)
Heat a suspension of racemic carboxylic acid compound (568 g, 1.5 mol) and (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylethylamine (190 g, 0.9 mol) in isopropanol (1.08 L). After stirring and dissolving, isopropyl ether (2.27 L) was added, and the mixture was stirred at room temperature. After the internal temperature had dropped to around room temperature, seed crystals of the title compound (about 10 mg, 99.8% ee) were added, and the mixture was stirred. After that, it was left to cool at 0 ° C. for 2 days. The resulting precipitate was filtered by suction, washed with isopropyl ether (1.6 L), and dried under reduced pressure to obtain a white powdered salt (269 g, 30%). The optical purity of the carboxylic acid compound in the salt obtained here was 96% ee.
Further, for recrystallization purification, the obtained white powder was heated and dissolved in isopropanol (670 mL), isopropyl ether (1.35 L) was added, and the mixture was stirred at room temperature, and allowed to cool. The resulting precipitate was filtered by suction, washed with isopropyl ether (1 L), and dried to obtain a white powdered salt (237 g, yield 27%). The optical purity of the salt obtained here was> 99% ee.
mp 121-124 ° C;
[Α] D = -52.3 (c = 1.032, EtOH);
1 HNMR (CD 3 OD) [delta]: 1.42 (18H, s), 1.61 (3H, d, J = 6.9 Hz), 2.23 (1H, ddd, J = 15.3, 8.7, 6.0). Hz), 2.47 (1H, ddd, J = 15.3, 9.0, 6.6 Hz), 3.02 (1H, ddd, J = 15.3, 8.7, 6.9 Hz) , 3.6-3.8 (3H, m), 3.78 and 3.96 (2H, ABq, J = 12.9 Hz), 4.25 (1H, q, J = 6.9 Hz), 5.84 (1H, s), 7.16 (2H, s), 7.2-7.4 (10H, m).
[0071]
Ethyl acetate (1.2 L) and 1N hydrochloric acid (1.2 L) were added to the obtained white powdered salt, and the mixture was stirred and separated. The aqueous layer was extracted with ethyl acetate (500 mL). After washing sequentially with 0.5N hydrochloric acid (1 L × 4) and water (1 L × 3) to completely remove the resolving agent, the solution was dried over anhydrous sodium sulfate, and the solvent was distilled off under reduced pressure until the volume became about 300 mL. Hexane (100 mL) was added, and the mixture was left at 0 ° C. for 2 days. The precipitated crystals were collected by suction filtration, washed with hexane (100 mL), and dried to give the title compound as colorless crystals (128 g, yield 23%). The optical purity of the free carboxylic acid compound obtained here was> 99% ee.
mp 157-159 ° C;
[Α] D = -53.7 (c = 0.992, CHCl 3 ).
Of the title compound 1 The HNMR spectrum was identical to its racemate.
[0072]
Example 3: 2- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- (2-carboxyethyl) -1,3-thiazolidine-4-one (racemic carboxylic acid compound from mother liquor) ) And (S)-(−)-N-benzyl-α-phenylethylamine (resolving agent) recovery
All the organic filtrates generated in the above optical resolution were combined, concentrated under reduced pressure, dissolved in heated methanol (1 L), and added with an aqueous solution (350 mL) of sodium hydroxide (119 g, 2.96 mol). Was. The mixture was stirred at room temperature for 2 hours, cooled to 0 ° C., and 2N hydrochloric acid (2 L) was added. The precipitate was collected by filtration, washed with water (5 L), dried at 60 ° C., and colorless crystals of 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- (2-carboxy). A racemate of (ethyl) -1,3-thiazolidine-4-one (379 g, <1% ee, 67% recovery) was obtained. The recovered racemate was confirmed to be capable of optical resolution by the same method as in Example 2.
All the aqueous filtrates and washings in the above-mentioned optical resolution-recovery operation were combined, and the pH was adjusted to 9 by adding sodium hydroxide. The obtained white suspension was extracted with toluene, and the obtained organic layer was dried over anhydrous potassium carbonate, concentrated under reduced pressure, and then distilled under reduced pressure to obtain a colorless oil (S)-(-)-N -Benzyl-α-phenylethylamine (169 g, 89% recovery) was obtained.
[0073]
Example 4: (S)-(-)-2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- [2- (methoxycarboxy) ethyl] -1,3-thiazolidine-4 Synthesis of -one ((S) -ester)
(S)-(-)-2- (3,5-Di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- (2-carboxyethyl) -1,3-thiazolidine-4-one (121 g, 318 mmol) ) Was added to a suspension of methanol (360 mL), and the mixture was heated under reflux for 1.5 hours. The reaction mixture was cooled to 0 ° C., and saturated aqueous sodium hydrogen carbonate (480 mL) and water (480 mL) were added little by little with stirring. Stirred. The precipitated crystals were filtered by suction, washed with water (200 mL), and dried under reduced pressure to give the title compound as colorless crystals (123 g, yield 98%,> 99% ee).
mp 100-102 ° C;
[Α] D = -54.6 (c = 0.972, CHCl 3 );
1 HNMR (CDCl 3 ) Δ: 1.43 (18H, s), 2.36 (1H, ddd, J = 16.2, 7.5, 6.0 Hz), 2.63 (1H, dt, J = 16.2) 7.5 Hz), 3.14 (1H, dt, J = 14.1, 7.5 Hz), 3.65 (3H, s), 3.5-3.8 (3H, m), 5.33 (1H, s), 5.65 (1H, s), 7.10 (2H, s).
[0074]
Example 5: of (S)-(-)-2- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- (3-hydroxypropyl) -1,3-thiazolidine-4-one Synthesis
Sodium borohydride (23.7 g, 627 mmol) was added to ethanol (630 mL) cooled to 0 ° C., and anhydrous calcium chloride (34.8 g, 313 mmol) thoroughly ground in a mortar was added to the suspension for 10 minutes. And added little by little. (S)-(-)-2- (3,5-di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- [2- (methoxycarboxy) ethyl]- 1,3-Thiazolidin-4-one (123 g, 313 mmol) was added little by little over 20 minutes, and the mixture was stirred at 0 ° C for 2 hours. The reaction solution was poured into ice-cooled 1N hydrochloric acid (2 L), and seed crystals (about 10 mg, 99.8% ee) of the title compound were added, followed by stirring at 0 ° C. for 2 hours. The precipitated crystals were filtered by suction, washed with water, and dried under reduced pressure to give the title compound as colorless crystals (112 g, yield 98%,> 99% ee).
mp 107-109 ° C;
[Α] D = -51.7 (c = 1.078, CHCl 3 );
1 HNMR (CHCl 3 ) Δ: 1.42 (18H, s), 1.2-1.6 (2H, m), 3.0-3.2 (1H, m), 3.3-3.6 (4H, m) , 3.70 and 3.83 (2H, ABq, J = 16.0 Hz), 5.39 (1H, s), 5.54 (1H, s), 7.11 (2H, s).
[0075]
Example 6: (S)-(-)-2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- [3- (methanesulfonyloxy) propyl] -1,3-thiazolidine- Synthesis of 4-one
(S)-(-)-2- (3,5-Di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- (3-hydroxypropyl) -1,3-thiazolidine-4-one (105 g, 287 mmol ) In tetrahydrofuran (287 mL) was added with triethylamine (52.0 mL, 373 mmol), methanesulfonic acid chloride (26.7 mL, 345 mmol) was added dropwise over 15 minutes under ice cooling, and then at room temperature for 15 minutes. Stirred. The reaction solution was poured into water (500 mL), extracted with ethyl acetate, and the organic layer was washed with 0.1 N hydrochloric acid (200 mL), water (200 mL), saturated aqueous sodium bicarbonate (200 mL), water (200 mL), and saturated saline (200 mL). And dried over anhydrous sodium sulfate, and then the solvent was distilled off under reduced pressure to obtain the title compound as an oil (136 g). The obtained crude product was used in the next reaction without purification.
[0076]
Example 7: (S)-(-)-2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- [3- [N-methyl-N- [2- [3,4 Synthesis of-(methylenedioxy) phenoxy] ethyl] amino] propyl] -1,3-thiazolidine-4-one hydrogen fumarate
(S)-(-)-2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) -3- [3- (methanesulfonyloxy) propyl] -1,3-thiazolidine-4-one ( N-methyl-N- [2- [3,4- (methylenedioxy) phenoxy] ethyl] amine hydrochloride (73.1 g, 316 mmol) was added to a solution of 136 g (287 mmol) in acetone (478 mL). Under ice cooling, potassium carbonate (119 g, 861 mmol) and sodium iodide (215 g, 1.43 mol) were added, and the mixture was stirred at room temperature for 17 hours. After cooling the reaction solution with ice, water (1.2 L) was added to the reaction solution, the mixture was stirred, extracted with ethyl acetate, the organic layer was washed with water (200 mL), dried over anhydrous sodium sulfate, and then dried under reduced pressure to remove solvent. Was distilled off to obtain a brown oil (168 g).
[0077]
To a solution of the obtained brown oil (168 g) in ethanol (100 mL) was added a solution of fumaric acid (27.9 g, 240 mmol) in heated ethanol (760 mL). After stirring, the solvent was distilled off under reduced pressure. The residue was dissolved in toluene (630 mL) + hexane (210 mL), seed crystals of the title compound (about 10 mg, 99.8% ee) were added, and the mixture was stirred overnight at room temperature. The precipitated crystals were collected by suction filtration, washed four times with a mixed solvent of ethyl acetate-hexane (10: 3), and dried under reduced pressure to obtain a pale yellow powder (126 g). For recrystallization purification, the obtained pale yellow powder was dissolved in hot ethanol (230 mL), water (230 mL) was added dropwise, the mixture was stirred at room temperature, and the resulting crystals were collected by filtration and washed with water (100 mL). . The obtained powder was dried in an oven at 60 ° C. to give the title compound as colorless crystals (100 g,> 99% ee, yield 53%).
[0078]
mp 143-144 ° C;
[Α] D = -33.5 (c = 1.071, EtOH);
1 HNMR (DMSO-d 6 ) Δ: 1.36 (18H, s), 1.5-1.8 (2H, m), 2.18 (3H, s), 2.3-2.5 (2H, m), 2.6 -2.8 (3H, m), 3.3-3.5 (1H, m), 3.63 and 3.75 (2H, ABq, J = 15.7 Hz), 3.95 (2H, t) , J = 5.6 Hz), 5.4 (3H, brs), 5.78 (1H, s), 5.94 (2H, s), 6.32 (1H, dd, J = 8.3). 2.6 Hz), 6.58 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.60 (2H, s), 6.77 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.10 (2H, s);
Elemental analysis: C 30 H 42 N 2 O 5 SC 4 H 4 O 4 Calculated for: C, 61.99; H, 7.04; N, 4.25; S, 4.87; Found: C, 61.77; H, 7.10; N, 3.90; S 4.91.

Claims (8)

式(1):
Figure 2004002206
〔式中、R1 は、水素原子、水酸基、炭素数1〜9のアシルオキシ基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
2 およびR3 は、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
4 は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し;
5 およびR6 は、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい環員炭素数6〜10のアリール基、または置換基を有していてもよい環員元素数5〜10の複素環を表すか、または、R5 およびR6 は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、置換基を有していてもよい単環または縮合環を形成していてもよく;そして
nは、2、3、4、5または6の整数を表す。
但し、R5 およびR6 が同時にメチル基であることはない。〕
で示される光学活性なチアゾリジノン誘導体の製造方法であって、
(a)式(2):
Figure 2004002206
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は上記の通りである。)
で示されるアルデヒド体に、式(3):
Figure 2004002206
(式中、nは上記の通りである。)
で示されるω−アミノアルキルカルボン酸の保護された化合物、およびメルカプト酢酸を反応させることにより、式(4):
Figure 2004002206
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りである。)
で示されるラセミ体カルボン酸化合物を合成する工程;
(b)該カルボン酸化合物を(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンを分割剤として光学分割して、式(5):
Figure 2004002206
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りである。)
で示される(S)−カルボン酸化合物を単離する工程;
(c)該(S)−カルボン酸化合物を、酸性条件下でエステル化してから、式(6):
Figure 2004002206
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りである。)
で示される(S)−アルコール体に還元する工程;および
(d)該アルコール体をハロゲン化またはスルホニル化して、式(7):
Figure 2004002206
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびnは上記の通りであり、Xは、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキルスルホニルオキシ基、または環員炭素数6〜10のアリールスルホニルオキシ基を表す。)
で示される化合物に変換した後に、式(8):
Figure 2004002206
(式中、R5 およびR6 は上記の通りである。)
で示されるアミンでアミノ化する工程
を含んでなる方法。
Equation (1):
Figure 2004002206
[Wherein, R 1 represents a hydrogen atom, a hydroxyl group, an acyloxy group having 1 to 9 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 2 and R 3 may be the same or different and represent a hydrogen atom, a hydroxyl group, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 4 represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms;
R 5 and R 6 may be the same or different, and include a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms which may have a substituent, or a carbon atom having 2 to 6 carbon atoms which may have a substituent. An alkenyl group, an aryl group having 6 to 10 ring carbon atoms which may have a substituent, or a heterocyclic ring having 5 to 10 ring members which may have a substituent, or R 5 and R 6 may be taken together with the nitrogen atom to which they are attached to form an optionally substituted monocyclic or fused ring; and n is 2, 3 Represents an integer of 4, 5, or 6.
However, R 5 and R 6 are not methyl groups at the same time. ]
A method for producing an optically active thiazolidinone derivative represented by
(A) Equation (2):
Figure 2004002206
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 and R 4 are as described above.)
To an aldehyde compound represented by the formula (3):
Figure 2004002206
(In the formula, n is as described above.)
By reacting a protected compound of an ω-aminoalkylcarboxylic acid represented by the following formula with mercaptoacetic acid to obtain a compound of the formula (4):
Figure 2004002206
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 and n are as described above.)
A step of synthesizing a racemic carboxylic acid compound represented by the formula:
(B) optically resolving the carboxylic acid compound using (S)-(−)-N-benzyl-α-phenylalkylamine as a resolving agent to obtain a compound of formula (5):
Figure 2004002206
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 and n are as described above.)
Isolating the (S) -carboxylic acid compound represented by:
(C) esterifying the (S) -carboxylic acid compound under acidic conditions and then converting the compound to formula (6):
Figure 2004002206
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 and n are as described above.)
And (d) halogenating or sulfonylating the alcohol to give a compound of formula (7):
Figure 2004002206
(Wherein, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 and n are as described above, and X is a halogen atom, an alkylsulfonyloxy group having 1 to 6 carbon atoms, or a ring having 6 to 10 carbon atoms Represents an arylsulfonyloxy group.)
After conversion to the compound of the formula (8):
Figure 2004002206
(In the formula, R 5 and R 6 are as described above.)
Aminating with an amine represented by the formula:
1 が、水酸基、炭素数1〜9のアシルオキシ基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
2 およびR3 が、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し;
4 が、水素原子またはメチル基を表し;そして
5 およびR6 が、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい環員炭素数6〜10のアリール基、または置換基を有していてもよい環員元素数5〜10の複素環を表す、
請求項1記載の方法。
R 1 represents a hydroxyl group, an acyloxy group having 1 to 9 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 2 and R 3 may be the same or different and represent a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms;
R 4 represents a hydrogen atom or a methyl group; and R 5 and R 6 may be the same or different and are a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms which may have a substituent, An alkenyl group having 2 to 6 carbon atoms which may have a group, an aryl group having 6 to 10 carbon atoms which may have a substituent, or a ring element which may have a substituent Represents a heterocycle of the formulas 5 to 10,
The method of claim 1.
1 が、水酸基またはメトキシ基を表し;
2 およびR3 が、同一もしくは異なっていてもよく、炭素数1〜4のアルキル基を表し;
5 およびR6 が、同一もしくは異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有していてもよい環員元素数5〜10の複素環を表し;そして
nが、2、3、4または5の整数を表す、
請求項2記載の方法。
R 1 represents a hydroxyl group or a methoxy group;
R 2 and R 3 may be the same or different and represent an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms;
R 5 and R 6 may be the same or different, and may have an optionally substituted alkyl group having 1 to 6 carbon atoms or an optionally substituted 5 to 10 ring member element. Represents a heterocyclic ring; and n represents an integer of 2, 3, 4 or 5.
The method of claim 2.
1 が水酸基を表し;
2 およびR3 が同時にt−ブチル基を表し;
4 が水素原子を表し;そして
5 およびR6 が、同一もしくは異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す、
請求項3記載の方法。
R 1 represents a hydroxyl group;
R 2 and R 3 simultaneously represent a t-butyl group;
R 4 represents a hydrogen atom; and R 5 and R 6 may be the same or different and represent an optionally substituted alkyl group having 1 to 4 carbon atoms,
The method of claim 3.
5 が炭素数1〜4のアルキル基を表し;
6 が、2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)エチル基、3−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)プロピル基、4−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)−n−ブチル基、または3,4−ジメトキシフェニルメチル基を表し;そして
nが、2、3または4の整数を表す、
請求項4記載の方法。
R 5 represents an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms;
R 6 is a 2- (3,4-methylenedioxyphenoxy) ethyl group, a 3- (3,4-methylenedioxyphenoxy) propyl group, a 4- (3,4-methylenedioxyphenoxy) -n-butyl Or a 3,4-dimethoxyphenylmethyl group; and n represents an integer of 2, 3 or 4.
The method of claim 4.
5 がメチル基を表し;
6 が2−(3,4−メチレンジオキシフェノキシ)エチル基を表し;そしてnが3の整数を表す、
請求項5記載の方法。
R 5 represents a methyl group;
R 6 represents a 2- (3,4-methylenedioxyphenoxy) ethyl group; and n represents an integer of 3;
The method of claim 5.
式(4):
Figure 2004002206
(式中、R1 は、水素原子、水酸基、炭素数1〜9のアシルオキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
2 およびR3 は、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
4 は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し;そして
nは、2、3、4、5または6の整数を表す。)
で示されるラセミ体カルボン酸化合物の製造方法であって、式(2):
Figure 2004002206
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は上記の通りである。)
で示されるアルデヒド体に、式(3):
Figure 2004002206
(式中、nは上記の通りである。)
で示されるω−アミノアルキルカルボン酸の保護された化合物、およびメルカプト酢酸を反応させる工程を含んでなる方法。
Equation (4):
Figure 2004002206
(Wherein, R 1 represents a hydrogen atom, a hydroxyl group, an acyloxy group having 1 to 9 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 2 and R 3 may be the same or different and represent a hydrogen atom, a hydroxyl group, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 4 represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms; and n represents an integer of 2, 3, 4, 5, or 6. )
A method for producing a racemic carboxylic acid compound represented by the formula (2):
Figure 2004002206
(In the formula, R 1 , R 2 , R 3 and R 4 are as described above.)
To an aldehyde compound represented by the formula (3):
Figure 2004002206
(In the formula, n is as described above.)
Reacting a protected compound of ω-aminoalkylcarboxylic acid represented by the formula (I) and mercaptoacetic acid.
式(4):
Figure 2004002206
(式中、R1 は、水素原子、水酸基、炭素数1〜9のアシルオキシ基、炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
2 およびR3 は、同一もしくは異なっていてもよく、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し;
4 は、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し;そして
nは、2、3、4、5または6の整数を表す。)
で示されるラセミ体カルボン酸化合物を光学分割する方法であって、分割剤として(S)−(−)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンまたは(R)−(+)−N−ベンジル−α−フェニルアルキルアミンを使用する方法。
Equation (4):
Figure 2004002206
(Wherein, R 1 represents a hydrogen atom, a hydroxyl group, an acyloxy group having 1 to 9 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 2 and R 3 may be the same or different and represent a hydrogen atom, a hydroxyl group, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 6 carbon atoms;
R 4 represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 6 carbon atoms; and n represents an integer of 2, 3, 4, 5, or 6. )
Is a method of optically resolving a racemic carboxylic acid compound represented by the formula: wherein (S)-(-)-N-benzyl-α-phenylalkylamine or (R)-(+)-N-benzyl- A method using α-phenylalkylamine.
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