JP2004001424A - 射出成形方法及び射出成形用金型及び樹脂成形品及びインサート樹脂部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内で一体化させて多色、多材質成形品を成形する場合に、樹脂同士の結合面強度を向上させる。
【解決手段】組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、2種類以上の樹脂材料1,2が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、2種類以上の樹脂材料の結合部3に凹凸形状を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、2種類以上の樹脂材料1,2が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、2種類以上の樹脂材料の結合部3に凹凸形状を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
物性上あるいは意匠上の要求から組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る必要がある場合には、従来より2色成形方法が用いられている。
【0003】
この2色成形方法では、先ず第1のキャビティに第1の溶融樹脂を射出して第1の樹脂部を成形し、次いで第1のキャビティに隣接する第2のキャビティに第2の溶融樹脂を射出して第2の樹脂部を成形する。これにより第1の樹脂部と第2の樹脂部とは互いに溶着し、一体的な2色成形品が形成される。
【0004】
この2色成形方法では、第1の溶融樹脂と第2の溶融樹脂の結合部を明瞭にするために、第1の溶融樹脂が第2のキャビティへ流入するのを規制する目的で第1のキャビティと第2のキャビティとを区画することもある。その方法としては、異なる複数の金型を用いる場合には金型自体で区画する方法があり、一種類の金型を用いる場合には可動コアにより区画する方法がある。また別な金型により他方の樹脂で成形品を製作し、最終製品形状を持った金型にインサート成形する方法もある。
【0005】
図11Aは、従来の射出成形品の例を、図11B、11C、11D、11Eは、図11Aに示す従来の射出成形品を成形する金型と成形過程を示す図である。
【0006】
図11Aにおいて、39は第1の樹脂で構成される製品部、40は第2の樹脂で構成される製品部、41は第1の樹脂と第2の樹脂の合流部を示す。図11Bにおいて、64は固定側入れ駒、65は移動側入れ駒、66は第1の樹脂を射出するスプルーゲート、67は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、68は充填中の第1の樹脂、69は充填中の第2の樹脂を示す。
【0007】
図11Cにおいて、70は第1の固定側入れ駒、71は、移動側入れ駒、72は第1の樹脂を射出するスプルーゲート、73は充填中の第1の樹脂、74は第2の樹脂を充填する第2の固定側入れ駒、75は第1の樹脂で構成された第1の製品部、76は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、77は充填中の第2の樹脂、78は第2の樹脂で構成された第2の製品部を示す。
【0008】
図11Dにおいて、79は固定側入れ駒、80は移動側入れ駒、81は可動コア、82は第1の樹脂を射出する第1のスプルーゲート、83は第2の樹脂を射出する第2のスプルーゲート、84は充填中の第1の樹脂、85は第1の樹脂で構成された第1の製品部、86は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、87は充填中の第2の樹脂、88は第2の樹脂で構成された第2の製品部を示す。
【0009】
図11Eにおいて、89は固定側入れ駒、90は移動側入れ駒、91は第1の樹脂で構成されたインサート部品、92は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、93は充填中の第2の樹脂、94は第2の樹脂で構成された製品部を示す。
【0010】
図11Aに示すような2色成形品を得ようとする場合、図11Bに示すような金型を使用して、第1のスプルーゲート66から第1の樹脂68を、第2のスプルーゲート67から第2の樹脂69を略同時に射出して、樹脂流動の成り行きで第1の樹脂と第2の樹脂の合流部41を構成する方法がある。
【0011】
また、図11Cに示すように第1の固定側入れ駒70と移動側入れ駒71で構成されたキャビティに第1のスプルーゲート72から第1の樹脂73を充填し第1の製品部75を成形した後一端金型を開く。この時第1の製品部75は、移動側入れ駒71側に残り、移動側入れ駒71と一緒に第2の固定側入れ駒74の位置に移動する。第2の固定側入れ駒は第1の製品部75を収容すると同時に第2の製品部を形成するキャビティを有しており、第2の樹脂を射出するスプルーゲート76から第2の樹脂77を射出すると第2の製品部78が形成され、図11Aに示すような製品が得られる。
【0012】
また、図11Dには可動コアを用いてキャビティを区画する方法を示す。固定側入れ駒79と移動側入れ駒80で構成されたキャビティ内に可動コア81を進入させ、二分されたキャビティに第1の樹脂を射出するスプルーゲート82から第1の樹脂84を充填する。所定の冷却時間を経て第1の樹脂で構成された製品部85が形成された後、可動コア81をキャビティからエアーシリンダー等の駆動手段を用いて退出させ、第1の製品部85と第2の製品部を構成するキャビティを連通させる。第2の樹脂を射出するスプルーゲート86から第2の樹脂87を射出し、第2の製品部88を形成し、第1の製品部85と一体化する。
【0013】
また、図11Eには、インサート成形によって、第1の樹脂で構成される製品部と第2の樹脂で構成される製品部を一体化する方法を示す。予め別の金型で成形された第1の樹脂で構成されたインサート部品91を固定側入れ駒89と移動側入れ駒90で構成されるキャビティにインサートし、第2の樹脂を射出するスプルーゲート92から第2の樹脂93を射出することによって第2の製品部94と一体化する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、2種類以上の樹脂の結合面を単一の直線または曲線から構成された形状で結合させた場合、接合面の面積に限りがあるため、機能上、結合面強度に問題が生じる場合があった。
【0015】
また可動コアを用いず多色、多材質成形を行う場合、結合面に形状を施すことができないため、機能上、結合面強度に問題が出る場合があった。
【0016】
更に境界面が甚だ不明瞭になる等の意匠上の観点からも都合の悪い場合があった。
【0017】
また可動コアを用いて多色、多材質成形を行う場合においても、第1の樹脂成形温度と第2の樹脂成形温度とを同一にして成形を行い、第1の樹脂が可動コアに到達し樹脂の表皮が冷却されスキン層ができた後、第2の樹脂を結合させる方法では、冷却が進んだ段階で融合されるため、第1の樹脂と第2の樹脂の結合が十分ではなく、機能上、結合面強度に問題が出る場合があった。
【0018】
インサート成形を行う場合も同様な問題が発生する場合があった。
【0019】
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内で一体化させて多色、多材質成形品を成形する場合に、樹脂同士の結合面強度を向上させることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、前記2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に凹凸形状を形成することを特徴としている。
【0021】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成することを特徴としている。
【0022】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、前記2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を形成することを特徴としている。
【0023】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、少なくとも1つの樹脂成形部品を金型のキャビティ内に予め配置する配置工程と、前記キャビティ内に、前記少なくとも1つの樹脂成形部品とは異なる組成あるいは色調の樹脂材料を射出する射出工程とを具備し、前記少なくとも1つの樹脂成形部品の前記キャビティ内に射出される樹脂材料との結合部に、凹凸形状を形成することを特徴としている。
【0024】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成することを特徴としている。
【0025】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、少なくとも1つの樹脂成形部品を金型のキャビティ内に予め配置する配置工程と、前記キャビティ内に、前記少なくとも1つの樹脂成形部品とは異なる組成あるいは色調の樹脂材料を射出する射出工程とを具備し、前記少なくとも1つの樹脂成形部品の前記キャビティ内に射出される樹脂材料との結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を形成することを特徴としている。
【0026】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料を金型内に射出し、前記第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、金型のキャビティの前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分に、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に凹凸形状を成形するための可動駒を進入させる進入工程と、前記キャビティの前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分に、前記第1の樹脂材料を射出する第1の射出工程と、前記可動駒を前記キャビティの第2の部分から退出させる退出工程と、前記キャビティの第2の部分に前記第2の樹脂材料を射出する第2の射出工程とを具備することを特徴としている。
【0027】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記可動駒は、前記第1の樹脂材料に形成する凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき第2の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に成形することを特徴としている。
【0028】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記第2の樹脂材料の温度を前記第1の樹脂材料の温度よりも高く設定することを特徴としている。
【0029】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料を金型内に射出し、前記第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、金型のキャビティの前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分に、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を成形するための可動駒を進入させる進入工程と、前記キャビティの前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分に、前記第1の樹脂材料を射出する第1の射出工程と、前記可動駒を前記キャビティの第2の部分から退出させる退出工程と、前記キャビティの第2の部分に前記第2の樹脂材料を射出する第2の射出工程とを具備することを特徴としている。
【0030】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記第2の樹脂材料の温度を前記第1の樹脂材料の温度よりも高く設定することを特徴としている。
【0031】
また、本発明に係わる射出成形用金型は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形用金型であって、前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分と前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分とを有するキャビティを構成する金型部材と、前記第2の部分に進退可能に配置され、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に凹凸形状を成形するための可動駒とを具備することを特徴としている。
【0032】
また、この発明に係わる射出成形用金型において、前記可動駒は、前記第1の樹脂材料に形成する凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき第2の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に成形することを特徴としている。
【0033】
また、本発明に係わる射出成形用金型は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形用金型であって、前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分と前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分とを有するキャビティを構成する金型部材と、前記第2の部分に進退可能に配置され、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を成形するための可動駒とを具備することを特徴としている。
【0034】
また、本発明に係わる樹脂成形品は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された樹脂成形品であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に凹凸形状を有することを特徴としている。
【0035】
また、この発明に係わる樹脂成形品において、前記凹凸形状の内の凸形状部分が、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成されていることを特徴としている。
【0036】
また、本発明に係わる樹脂成形品は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された樹脂成形品であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を有することを特徴としている。
【0037】
また、本発明に係わるインサート樹脂部品は、組成あるいは色調の異なる他の樹脂材料と金型のキャビティ内で一体化されるインサート樹脂部品であって、前記他の樹脂材料との結合部に凹凸形状を有することを特徴としている。
【0038】
また、この発明に係わるインサート樹脂部品において、前記凹凸形状の内の凸形状部分が、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成されていることを特徴としている。
【0039】
また、本発明に係わるインサート樹脂部品は、組成あるいは色調の異なる他の樹脂材料と金型のキャビティ内で一体化されるインサート樹脂部品であって、前記他の樹脂材料との結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を有することを特徴としている。
【0040】
また、本発明に係わる射出成形方法は、複数の樹脂材料を用いて成形品を射出成形する方法であって、前記成形品を成形する金型のキャビティに、樹脂接触部分に凹凸部を形成した可動コアを設け、前記可動コアを前記キャビティ内に位置させて前記第一樹脂材料を射出して前記成形品の一部分に凹凸部を成形し、その後、前記可動コアを退出させて第二の樹脂材料を前記可動コアの退出部分に射出し、前記第二樹脂材料の射出温度で前記第一の樹脂材料の凹凸成形部分を再溶融させて第一樹脂材料と第二樹脂材料を結合するようにしたことを特徴としている。
【0041】
また、本発明に係わるトナー容器は、異なる射出温度の複数の樹脂材料で成形したタブを有するトナー容器であって、前記トナー容器を成形するための金型のキャビティ内に、第一の樹脂材料を射出して前記トナー容器の本体部分を成形するための射出を行い、その後、前記第一の樹脂材料の射出温度より高い射出温度を有する第二の樹脂材料を射出し、前記第二の樹脂材料で前記第一の樹脂材料との接触部分を再溶融して前記タブを形成したことを特徴としている。
【0042】
また、この発明に係わるトナー容器において、前記第一の樹脂材料と第二の樹脂材料との接触部分は凹凸形状となっていることを特徴としている。
【0043】
また、この発明に係わるトナー容器において、前記凹凸形状は楔形状となっていることを特徴としている。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態について説明する。
【0045】
まず、一実施形態の概要について説明する。
【0046】
本実施形態では、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形品形状において、2種類の樹脂の結合面に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を持たせ、単一の直線または曲線から構成された形状の場合よりも結合面面積を大きくしている。
【0047】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0048】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形品形状において、2種類の樹脂の結合面に設けられる起伏形状には、相手部材に進入するほど広がる形状を持たせ、単一の直線または曲線から構成された形状の場合よりも結合面の面積を大きくしている。
【0049】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたこと、また更には結合面に設けられる起伏形状に相手部材に進入するほど広がる形状を持たせたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0050】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形品形状において、樹脂の結合面に板厚方向に重なり合う形状を持たせることにより、単一の直線または曲線から構成された形状の場合よりも結合面の面積を大きくしている。
【0051】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0052】
また、組成あるいは色調の異なる樹脂材料で構成された部材を予め金型内に挿入しておき、そこに溶融樹脂を射出して金型内で一体化するインサート成形において、樹脂同士の結合面に、上述した形状を持たせている。
【0053】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0054】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の金型において、各樹脂の結合部位であるキャビティ内に上述した形状を持った可動コアを進入させて上述した形状を形成し、キャビティ内に第1の樹脂を充填させ、その後キャビティ内から可動コアを退出させることによって新たに形成されたキャビティに、第2の樹脂を射出し、第2の樹脂を結合面へ流動させて第1の樹脂と結合させる。
【0055】
即ち、各樹脂部分の結合面に上述した形状を有する可動コアを持った金型を用いることは、結合部において第1の樹脂は既に冷却工程に入っており、スキン層が形成され、第2の樹脂との結合界面の区切りの優れた一体成形品を製造することができ、また樹脂同士の結合面強度を上げた一体成形品を製造することができる。
【0056】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形方法において、各樹脂の結合部位でキャビティ内に可動コアを進入させて第1の樹脂の流動を一定時間規制し、その後キャビティ内から可動コアを退出させ第1の樹脂成形温度より高い成形温度で第2の樹脂を結合部分へ流動させる。
【0057】
即ち、第1の樹脂成形温度より高い成形温度で第2の樹脂を結合部分へ流動させることは、第1の樹脂の表皮が冷却されてできたスキン層を第2の樹脂の温度により再溶融させることができ、樹脂同士の密着性を高め、結合面強度を上げる作用がある。
【0058】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0059】
図1は、本発明の一実施形態の成形品の第1の例を示す図である。
【0060】
図1に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂、例えば黒色のHIPSで構成される製品部1と第2の樹脂、例えばオレンジ色のGPPSで構成される製品部2は、2種類の樹脂の結合面に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂の合流部3によって結合され一体成形品となる。
【0061】
図2は、本発明の一実施形態の成形品の第2の例を示す図である。
【0062】
図2に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部4と第2の樹脂で構成される製品部5が、2種類の樹脂の結合面(合流部6)に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を有し、その起伏形状は、相手部材に進入するほど広がる形状とされている。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部6において結合され一体成形品となる。
【0063】
図3は、本発明の一実施形態の成形品の第3の例を示す図である。
【0064】
図3に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部7と第2の樹脂で構成される製品部8が、2種類の樹脂の結合面(合流部9)において板厚方向に重なり合う形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部9において結合され一体成形品となる。
【0065】
図4は、本発明の一実施形態の成形品の第4の例を示す図である。
【0066】
図4に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部10と第2の樹脂で構成される製品部11が、2種類の樹脂の結合面(合流部12)に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を有し、かつ2種類の樹脂の結合面において板厚方向に重なり合う形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部12において結合され一体成形品となる。
【0067】
図5は、本発明の一実施形態の成形品の第5の例を示す図である。
【0068】
図5に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部13と第2の樹脂で構成される製品部14が、2種類の樹脂の結合面(合流部15)に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を有し、その起伏形状は、相手部材に進入するほど広がる形状で、かつ2種類の樹脂の結合面において板厚方向に重なり合う形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部15によって結合され一体成形品となる。
【0069】
図6は、本発明の一実施形態に係わる射出成形金型の一例を示す図である。図6において、51は固定側入れ駒、52は移動側入れ駒、53は可動コア、54は第1の樹脂を射出するスプルーゲート、55は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、56は第1の樹脂が充填される第1のキャビティ、57は第2の樹脂が充填される第2のキャビティ、58は第1の樹脂で構成された第1の製品部、59は第2の樹脂で構成された第2の製品部を示す。
【0070】
上記構成において、組成あるいは色調の異なる2種類の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る2色、2材質成形において、移動側入れ駒52のキャビティ内に図1乃至図5のいずれかに示される結合面の形状を持った可動コア53を進入させて、第1の樹脂が充填される第1のキャビティ56と第2の樹脂が充填される第2のキャビティ57を形成する。可動コア53の第1のキャビティ56側の側面には、図1乃至図5のいずれかに示される結合面の形状が形成されており、第1の樹脂を射出するスプルーゲート54を通して射出された第1の樹脂は、第1のキャビティ56を充填しつつ可動コア53の第1のキャビティ56側の側面に接して、図1乃至図5のいずれかに示される結合面の形状が形成される。その後移動側入れ駒52のキャビティ内から可動コア53をエアーシリンダー等の駆動手段を用いて退出させ、第1の樹脂で構成された製品部58と第2の樹脂が充填される第2のキャビティ57とを連通させる。第2の樹脂を射出する第2のスプルーゲート55を通過した第2の樹脂は、第2のキャビティ57を充填しつつ、第1の樹脂で構成された第1の製品部58との結合面へ流動し、第2の製品部59を形成する。第1の製品部58と第2の製品部59は、図1乃至図5のいずれかに示される結合面形状により結合された成形品となる。
【0071】
図7は、本発明の一実施形態に係わる射出成形金型を用いて、インサート成形によって、第1の樹脂で構成される製品部と第2の樹脂で構成される製品部を一体化する方法の一例を示す図である。
【0072】
図7において、102は固定側入れ駒、103は移動側入れ駒、104は第1の樹脂で構成されたインサート部品、105は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、106は充填中の第2の樹脂、107は第2の樹脂で構成された製品部を示す。
【0073】
上記構成において、予め別の金型で成形された第1の樹脂で構成されるインサート部品104を固定側入れ駒102と移動側入れ駒103で構成されるキャビティにインサートし、第2の樹脂を射出するスプルーゲート105から第2の樹脂106を射出することによって第2の樹脂で構成された製品部107と一体化する。
【0074】
図8Aは、本発明の一実施形態の成形方法で成形される成形品の一例を示した図であり、複写機又はレーザービームプリンタ用のインクトナー容器を示したものである。また、図8Bは、本発明の適用箇所を拡大した図である。
【0075】
図8Aにおいて、21は第1の樹脂で構成されるトナー容器本体、22は第2の樹脂で構成されるタブ、100は第1の樹脂で構成されるトナー容器本体と第2の樹脂で構成されるタブの結合部、101はタブ22をトナー容器本体21から切断分離する箇所を示している。
【0076】
上記構成において本実施形態では、成形機から黒色の樹脂材料を射出し、トナー容器本体21を形成した後、第2の樹脂材料としてオレンジ色の材料を使用し、タブ22を形成し、黒色のトナー容器本体21とオレンジ色のタブ22を結合した成形品を成形する。
【0077】
タブ22には、トナー容器本体21の開口部を塞ぐシール(図示せず)が、連結されており、トナー容器の使用に際しては、タブ22を切断分離箇所101で切断し、シールと共にトナー容器本体21から、分離し開封する。
【0078】
この時、ユーザーの視認性を向上させるためにタブ22は、トナー容器本体21の黒色とは異なる色調を有することが望ましく、本実施例においては、タブ22はオレンジ色とした。
【0079】
また、タブ22をトナー容器本体21から切断分離することを容易にするため、切断分離箇所101は局部的な薄肉化が図られている。この切断分離箇所101の曲げ強度に対して、十分な結合強度を持たせるため、本実施例では、結合部100に凹凸形状を付与した。
【0080】
図9Aは、本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の組立断面図、図9Bは、製品部周辺の拡大図、図9C、Dは、第1の樹脂で構成された第1の製品部と第2の製品部の結合部を拡大し、可動コアの動作を説明する図である。
図9Aにおいて、60は成形機の固定側プラテン、61は成形機の移動側プラテン、62は第1の樹脂を射出する第1の射出ユニット、63は第2の樹脂を射出する第2の射出ユニット、23は固定側取付板、24はマニホールドブロック、25は固定側型板、26は移動側型板、27はエジェクタープレート、28は移動側取付板であり、ホットランナーを使用する一般的な射出成形用金型の構成を示している。さらに29は第1の樹脂用マニホールド、30は第2の樹脂用マニホールド、31は第1の樹脂用バルブゲート、32は第2の樹脂用バルブゲート、33は第1の樹脂で構成される製品部のキャビティ、34は第2の樹脂で構成される製品部のキャビティを表す。図9Cにおいて50は第1の樹脂と第2の樹脂の結合面形状を持った可動コアを表す。
【0081】
上記構成において、固定側取付板23は、成形機の固定側プラテン60に、移動側取付板28は、移動側プラテン61にボルト締め等の締結手段を用いて固定される。成形機の第1の射出ユニット62から射出された第1の樹脂は、マニホールドブロック24の中に設けられたマニホールド29およびバルブゲート31を通過し、キャビティ33内に充填される。この時、第1の樹脂は、可動コア50で、一定時間樹脂の流動が規制され、結合面の形状が形成される。可動コア50は、所定の時間を経過すると第2の樹脂で構成される製品部のキャビティ34から退出し、第2の樹脂が成形機の第2の射出ユニット63から適切なタイミングで射出される。第2の樹脂は、マニホールド30およびバルブゲート32を通って、キャビティ34に充填され、結合面形状を持った第1の樹脂と合流することによって、第1の樹脂と第2の樹脂が結合された2色または、2材質の成形品が成形される。
【0082】
図10は、本発明の一実施形態に用いられる一般的な2色成形機の例を示した図である。
【0083】
図10において、35は第1の樹脂を射出する射出ユニット、36は第2の樹脂を射出する射出ユニット、37は固定側プラテンに取り付けられた固定側の金型、38は移動側プラテンに取り付けられた移動側の金型を示す。
【0084】
上記構成において、第1の樹脂を射出する射出ユニット35と第2の樹脂を射出する射出ユニット36は、各々異なった樹脂成形温度を設定することができるため、第1の樹脂、例えば黒色のHIPSを射出する射出ユニット35から、200℃の樹脂成形温度で、固定側金型37と移動側金型38内に構成されるキャビティに第1の樹脂を射出し、次いで第1の樹脂成形温度よりも10℃〜30℃高い樹脂温度に設定した第2の樹脂、例えばオレンジ色のHIPSを射出する射出ユニット36から、キャビティに第2の樹脂を射出することが可能である。第1の樹脂成形温度より10℃〜30℃高い成形温度で第2の樹脂を射出できることにより、第1の樹脂の表皮が冷却されてできたスキン層を第2の樹脂の温度により再溶融させる、あるいは表面温度を上昇させることによって分子を活性化させ、第2の樹脂と化学的に結合させることができ、樹脂同士の密着性を高め、結合面強度を上げることが可能である。
【0085】
以上説明したように、上記の実施形態では、同一金型の離れた位置に複数の射出ノズル口を設け、この複数の射出ノズル口から略同時に別色の彩色をした成形材料、または異種成形材料を射出するにあたり、第2の樹脂形状キャビティ内に可動コアを進入させて一方の樹脂の流動を一時的に規制し、その後可動コアをキャビティ内から退出させ、第2の樹脂を結合界面へ流動させて一体成形品を製造する。このとき、2種類の樹脂の結合面に、複数の直線または曲線から構成された起伏形状、さらに起伏形状が相手部材に進入するほど広がる形状、または結合面において板厚方向に重なり合う形状、またはこれらの形状を複合させた形状を持たせることにより、このような形状を持たない結合面の面積より結合面積を大きくして、一体成形品の結合強度を高めることができる。
【0086】
また、組成あるいは色調の異なる樹脂材料で構成された部材を予め金型のキャビティ内に配置しておき、キャビティ内に溶融樹脂を射出して一体化するインサート成形において、樹脂同士の結合面に、上記の結合面形状を設けることにより、各樹脂の結合面の面積を大きくて、一体成形品の結合強度を高めることができる。
【0087】
また、上記の実施形態では、同一金型の離れた位置に複数の射出ノズル口を設け、この複数の射出ノズル口から略同時に別色の彩色をした成形材料、または異種成形材料を射出するにあたり、第2の樹脂形状キャビティ内に可動コアを進入させて一方の樹脂の流動を一時的に規制し、その後可動コアをキャビティ内から退出させ、第2の樹脂を結合界面へ流動させて一体成形品を製造する。これにより、第1の樹脂は可動コアにより遮断され、結合部で止まり、次に可動コアを退出させキャビティを開放すると、第2の樹脂が結合部に到達する。ここで、結合部において、第1の樹脂は既に冷却工程に入っておりスキン層が形成されているので、第2の樹脂との結合界面の区切りの優れた一体成形品を製造することができる。
【0088】
また、上記の実施形態では、同一金型の離れた位置に複数の射出ノズル口を設け、この複数の射出ノズル口から略同時に別色の彩色をした成形材料、または異種成形材料を射出するにあたり、第2の樹脂形状キャビティ内に可動コアを進入させて一方の樹脂の流動を一時的に規制し、その後可動コアをキャビティ内から退出させ、第1の樹脂より第2の樹脂の成形温度を高くして第2の樹脂を結合界面へ流動させる。その結果、同成形温度の材料同士の結合強度より高い強固な一体成形品を製造することができる。
【0089】
なお、図12及び図13に、上述の効果を実験的に確認した結果を示す。
【0090】
図12は、図1、図3、図4に示す本実施形態の射出成形品と図11Aに示す従来の射出成形品の結合強度を比較した図であり、95は、第1の樹脂(黒色のHIPS)で構成された製品部、96は第2の樹脂(オレンジ色のHIPS)で構成された製品部を示す。結合部の強度は、第1の樹脂で構成された製品部95と第2の樹脂で構成された製品部96の両端を支持し、結合部に集中荷重を加えて結合部が外れたときの値を曲げ強度とした。
【0091】
図12によれば、本実施形態の一体成形品の結合強度が、従来の一体成形品の結合強度よりも高いことがわかる。
【0092】
図13は、第2の樹脂の温度を第1の樹脂の温度よりも高くした場合と同じ温度にした場合の射出成形品の結合強度を比較した図である。97は、第1の樹脂(黒色のHIPS)で構成された製品部、98は第2の樹脂(オレンジ色のHIPS)で構成された製品部を示す。
【0093】
図13によれば、第2の樹脂の温度を第1の樹脂の温度よりも、30℃高く設定した場合の方が、同じ温度とした場合よりも一体成形品の結合強度が高くなることがわかる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内で一体化させて多色、多材質成形品を成形する場合に、樹脂同士の結合面強度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の成形品の第1の例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の成形品の第2の例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態の成形品の第3の例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態の成形品の第4の例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態の成形品の第5の例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係わる射出成形金型の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係わる射出成形金型の一例を示す図である。
【図8A】本発明の一実施形態の成形方法で成形される成形品の一例を示した図である。
【図8B】本発明の適用箇所を拡大した図である。
【図9A】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の組立断面を表す図である。
【図9B】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の製品部周辺を拡大した図である。
【図9C】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の可動コアの動作を表す図である。
【図9D】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の可動コアの動作を表す図である。
【図10】本発明の一実施形態に用いられる一般的な2色成形機の例を示した図である。
【図11A】従来の射出成形品を説明する図である。
【図11B】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図11C】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図11D】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図11E】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図12】図1、図3、図4に示す一実施形態の射出成形品と図11Aに示す従来の射出成形品の結合強度を比較した図である。
【図13】第2の樹脂の温度を第1の樹脂の温度よりも高くした場合とそうでない場合の射出成形品の結合強度を比較した図である。
【符号の説明】
1,4,7,10,13 第1の樹脂で構成される製品部
2,5,8,11,14 第2の樹脂で構成される製品部
3,6,9,12,15 第1の樹脂と第2の樹脂の合流部
21 トナー容器本体
22 タブ
23 固定側取付板
24 マニホールドブロック
25 固定側型板
26 移動側型板
27 エジェクタプレート
28 移動側取付板
29 第1の樹脂用マニホールド
30 第2の樹脂用マニホールド
31 第1の樹脂用バルブゲート
32 第2の樹脂用バルブゲート
33 第1の樹脂で構成される製品部のキャビティ
34 第2の樹脂で構成される製品部のキャビティ
35 第1の樹脂を射出する射出ユニット
36 第2の樹脂を射出する射出ユニット
37 固定側の金型
38 可動側の金型
39 第1の樹脂で構成される製品部
40 第2の樹脂で構成される製品部
41 第1の樹脂と第2の樹脂の合流部
50 可動コア
51 固定側入れ駒
52 移動側入れ駒
53 可動コア
54 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
55 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
56 第1の樹脂で構成される製品部のキャビティ
57 第2の樹脂で構成される製品部のキャビティ
58 第1の樹脂で構成された製品部
59 第2の樹脂で構成された製品部
60 成形機の固定側プラテン
61 成形機の移動側プラテン
62 第1の樹脂を射出する射出ユニット
63 第2の樹脂を射出する射出ユニット
64 固定側入れ駒
65 移動側入れ駒
66 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
67 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
68 キャビティを充填中の第1の樹脂
69 キャビティを充填中の第2の樹脂
70 第1の固定側入れ駒
71 移動側入れ駒
72 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
73 キャビティを流動中の第1の樹脂
74 第2の固定側入れ駒
75 第1の樹脂で構成された製品部
76 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
77 キャビティを流動中の第2の樹脂
78 第2の樹脂で構成された製品部
79 固定側入れ駒
80 移動側入れ駒
81 可動コア
82 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
83 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
84 キャビティを流動中の第1の樹脂
85 第1の樹脂で構成された製品部
86 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
87 キャビティを流動中の第2の樹脂
88 第2の樹脂で構成された製品部
89 固定側入れ駒
90 移動側入れ駒
91 第1の樹脂で構成されたインサート部品
92 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
93 キャビティを流動中の第2の樹脂
94 第2の樹脂で構成された製品部
95 第1の樹脂で構成された製品部
96 第2の樹脂で構成された製品部
97 第1の樹脂で構成された製品部
98 第2の樹脂で構成された製品部
100 第1の樹脂と第2の樹脂の結合部
101 トナー容器本体21からタブ22を切り離す切断位置
102 固定側入れ駒
103 移動側入れ駒
104 第1の樹脂で構成されたインサート部品
105 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
106 キャビティを流動中の第2の樹脂
107 第2の樹脂で構成された製品部
【発明の属する技術分野】
本発明は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
物性上あるいは意匠上の要求から組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る必要がある場合には、従来より2色成形方法が用いられている。
【0003】
この2色成形方法では、先ず第1のキャビティに第1の溶融樹脂を射出して第1の樹脂部を成形し、次いで第1のキャビティに隣接する第2のキャビティに第2の溶融樹脂を射出して第2の樹脂部を成形する。これにより第1の樹脂部と第2の樹脂部とは互いに溶着し、一体的な2色成形品が形成される。
【0004】
この2色成形方法では、第1の溶融樹脂と第2の溶融樹脂の結合部を明瞭にするために、第1の溶融樹脂が第2のキャビティへ流入するのを規制する目的で第1のキャビティと第2のキャビティとを区画することもある。その方法としては、異なる複数の金型を用いる場合には金型自体で区画する方法があり、一種類の金型を用いる場合には可動コアにより区画する方法がある。また別な金型により他方の樹脂で成形品を製作し、最終製品形状を持った金型にインサート成形する方法もある。
【0005】
図11Aは、従来の射出成形品の例を、図11B、11C、11D、11Eは、図11Aに示す従来の射出成形品を成形する金型と成形過程を示す図である。
【0006】
図11Aにおいて、39は第1の樹脂で構成される製品部、40は第2の樹脂で構成される製品部、41は第1の樹脂と第2の樹脂の合流部を示す。図11Bにおいて、64は固定側入れ駒、65は移動側入れ駒、66は第1の樹脂を射出するスプルーゲート、67は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、68は充填中の第1の樹脂、69は充填中の第2の樹脂を示す。
【0007】
図11Cにおいて、70は第1の固定側入れ駒、71は、移動側入れ駒、72は第1の樹脂を射出するスプルーゲート、73は充填中の第1の樹脂、74は第2の樹脂を充填する第2の固定側入れ駒、75は第1の樹脂で構成された第1の製品部、76は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、77は充填中の第2の樹脂、78は第2の樹脂で構成された第2の製品部を示す。
【0008】
図11Dにおいて、79は固定側入れ駒、80は移動側入れ駒、81は可動コア、82は第1の樹脂を射出する第1のスプルーゲート、83は第2の樹脂を射出する第2のスプルーゲート、84は充填中の第1の樹脂、85は第1の樹脂で構成された第1の製品部、86は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、87は充填中の第2の樹脂、88は第2の樹脂で構成された第2の製品部を示す。
【0009】
図11Eにおいて、89は固定側入れ駒、90は移動側入れ駒、91は第1の樹脂で構成されたインサート部品、92は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、93は充填中の第2の樹脂、94は第2の樹脂で構成された製品部を示す。
【0010】
図11Aに示すような2色成形品を得ようとする場合、図11Bに示すような金型を使用して、第1のスプルーゲート66から第1の樹脂68を、第2のスプルーゲート67から第2の樹脂69を略同時に射出して、樹脂流動の成り行きで第1の樹脂と第2の樹脂の合流部41を構成する方法がある。
【0011】
また、図11Cに示すように第1の固定側入れ駒70と移動側入れ駒71で構成されたキャビティに第1のスプルーゲート72から第1の樹脂73を充填し第1の製品部75を成形した後一端金型を開く。この時第1の製品部75は、移動側入れ駒71側に残り、移動側入れ駒71と一緒に第2の固定側入れ駒74の位置に移動する。第2の固定側入れ駒は第1の製品部75を収容すると同時に第2の製品部を形成するキャビティを有しており、第2の樹脂を射出するスプルーゲート76から第2の樹脂77を射出すると第2の製品部78が形成され、図11Aに示すような製品が得られる。
【0012】
また、図11Dには可動コアを用いてキャビティを区画する方法を示す。固定側入れ駒79と移動側入れ駒80で構成されたキャビティ内に可動コア81を進入させ、二分されたキャビティに第1の樹脂を射出するスプルーゲート82から第1の樹脂84を充填する。所定の冷却時間を経て第1の樹脂で構成された製品部85が形成された後、可動コア81をキャビティからエアーシリンダー等の駆動手段を用いて退出させ、第1の製品部85と第2の製品部を構成するキャビティを連通させる。第2の樹脂を射出するスプルーゲート86から第2の樹脂87を射出し、第2の製品部88を形成し、第1の製品部85と一体化する。
【0013】
また、図11Eには、インサート成形によって、第1の樹脂で構成される製品部と第2の樹脂で構成される製品部を一体化する方法を示す。予め別の金型で成形された第1の樹脂で構成されたインサート部品91を固定側入れ駒89と移動側入れ駒90で構成されるキャビティにインサートし、第2の樹脂を射出するスプルーゲート92から第2の樹脂93を射出することによって第2の製品部94と一体化する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、2種類以上の樹脂の結合面を単一の直線または曲線から構成された形状で結合させた場合、接合面の面積に限りがあるため、機能上、結合面強度に問題が生じる場合があった。
【0015】
また可動コアを用いず多色、多材質成形を行う場合、結合面に形状を施すことができないため、機能上、結合面強度に問題が出る場合があった。
【0016】
更に境界面が甚だ不明瞭になる等の意匠上の観点からも都合の悪い場合があった。
【0017】
また可動コアを用いて多色、多材質成形を行う場合においても、第1の樹脂成形温度と第2の樹脂成形温度とを同一にして成形を行い、第1の樹脂が可動コアに到達し樹脂の表皮が冷却されスキン層ができた後、第2の樹脂を結合させる方法では、冷却が進んだ段階で融合されるため、第1の樹脂と第2の樹脂の結合が十分ではなく、機能上、結合面強度に問題が出る場合があった。
【0018】
インサート成形を行う場合も同様な問題が発生する場合があった。
【0019】
従って、本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内で一体化させて多色、多材質成形品を成形する場合に、樹脂同士の結合面強度を向上させることである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、前記2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に凹凸形状を形成することを特徴としている。
【0021】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成することを特徴としている。
【0022】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、前記2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を形成することを特徴としている。
【0023】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、少なくとも1つの樹脂成形部品を金型のキャビティ内に予め配置する配置工程と、前記キャビティ内に、前記少なくとも1つの樹脂成形部品とは異なる組成あるいは色調の樹脂材料を射出する射出工程とを具備し、前記少なくとも1つの樹脂成形部品の前記キャビティ内に射出される樹脂材料との結合部に、凹凸形状を形成することを特徴としている。
【0024】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成することを特徴としている。
【0025】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、少なくとも1つの樹脂成形部品を金型のキャビティ内に予め配置する配置工程と、前記キャビティ内に、前記少なくとも1つの樹脂成形部品とは異なる組成あるいは色調の樹脂材料を射出する射出工程とを具備し、前記少なくとも1つの樹脂成形部品の前記キャビティ内に射出される樹脂材料との結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を形成することを特徴としている。
【0026】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料を金型内に射出し、前記第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、金型のキャビティの前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分に、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に凹凸形状を成形するための可動駒を進入させる進入工程と、前記キャビティの前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分に、前記第1の樹脂材料を射出する第1の射出工程と、前記可動駒を前記キャビティの第2の部分から退出させる退出工程と、前記キャビティの第2の部分に前記第2の樹脂材料を射出する第2の射出工程とを具備することを特徴としている。
【0027】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記可動駒は、前記第1の樹脂材料に形成する凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき第2の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に成形することを特徴としている。
【0028】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記第2の樹脂材料の温度を前記第1の樹脂材料の温度よりも高く設定することを特徴としている。
【0029】
また、本発明に係わる射出成形方法は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料を金型内に射出し、前記第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、金型のキャビティの前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分に、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を成形するための可動駒を進入させる進入工程と、前記キャビティの前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分に、前記第1の樹脂材料を射出する第1の射出工程と、前記可動駒を前記キャビティの第2の部分から退出させる退出工程と、前記キャビティの第2の部分に前記第2の樹脂材料を射出する第2の射出工程とを具備することを特徴としている。
【0030】
また、この発明に係わる射出成形方法において、前記第2の樹脂材料の温度を前記第1の樹脂材料の温度よりも高く設定することを特徴としている。
【0031】
また、本発明に係わる射出成形用金型は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形用金型であって、前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分と前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分とを有するキャビティを構成する金型部材と、前記第2の部分に進退可能に配置され、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に凹凸形状を成形するための可動駒とを具備することを特徴としている。
【0032】
また、この発明に係わる射出成形用金型において、前記可動駒は、前記第1の樹脂材料に形成する凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき第2の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に成形することを特徴としている。
【0033】
また、本発明に係わる射出成形用金型は、組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形用金型であって、前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分と前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分とを有するキャビティを構成する金型部材と、前記第2の部分に進退可能に配置され、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を成形するための可動駒とを具備することを特徴としている。
【0034】
また、本発明に係わる樹脂成形品は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された樹脂成形品であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に凹凸形状を有することを特徴としている。
【0035】
また、この発明に係わる樹脂成形品において、前記凹凸形状の内の凸形状部分が、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成されていることを特徴としている。
【0036】
また、本発明に係わる樹脂成形品は、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された樹脂成形品であって、前記2種類以上の樹脂材料の結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を有することを特徴としている。
【0037】
また、本発明に係わるインサート樹脂部品は、組成あるいは色調の異なる他の樹脂材料と金型のキャビティ内で一体化されるインサート樹脂部品であって、前記他の樹脂材料との結合部に凹凸形状を有することを特徴としている。
【0038】
また、この発明に係わるインサート樹脂部品において、前記凹凸形状の内の凸形状部分が、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成されていることを特徴としている。
【0039】
また、本発明に係わるインサート樹脂部品は、組成あるいは色調の異なる他の樹脂材料と金型のキャビティ内で一体化されるインサート樹脂部品であって、前記他の樹脂材料との結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を有することを特徴としている。
【0040】
また、本発明に係わる射出成形方法は、複数の樹脂材料を用いて成形品を射出成形する方法であって、前記成形品を成形する金型のキャビティに、樹脂接触部分に凹凸部を形成した可動コアを設け、前記可動コアを前記キャビティ内に位置させて前記第一樹脂材料を射出して前記成形品の一部分に凹凸部を成形し、その後、前記可動コアを退出させて第二の樹脂材料を前記可動コアの退出部分に射出し、前記第二樹脂材料の射出温度で前記第一の樹脂材料の凹凸成形部分を再溶融させて第一樹脂材料と第二樹脂材料を結合するようにしたことを特徴としている。
【0041】
また、本発明に係わるトナー容器は、異なる射出温度の複数の樹脂材料で成形したタブを有するトナー容器であって、前記トナー容器を成形するための金型のキャビティ内に、第一の樹脂材料を射出して前記トナー容器の本体部分を成形するための射出を行い、その後、前記第一の樹脂材料の射出温度より高い射出温度を有する第二の樹脂材料を射出し、前記第二の樹脂材料で前記第一の樹脂材料との接触部分を再溶融して前記タブを形成したことを特徴としている。
【0042】
また、この発明に係わるトナー容器において、前記第一の樹脂材料と第二の樹脂材料との接触部分は凹凸形状となっていることを特徴としている。
【0043】
また、この発明に係わるトナー容器において、前記凹凸形状は楔形状となっていることを特徴としている。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態について説明する。
【0045】
まず、一実施形態の概要について説明する。
【0046】
本実施形態では、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形品形状において、2種類の樹脂の結合面に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を持たせ、単一の直線または曲線から構成された形状の場合よりも結合面面積を大きくしている。
【0047】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0048】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形品形状において、2種類の樹脂の結合面に設けられる起伏形状には、相手部材に進入するほど広がる形状を持たせ、単一の直線または曲線から構成された形状の場合よりも結合面の面積を大きくしている。
【0049】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたこと、また更には結合面に設けられる起伏形状に相手部材に進入するほど広がる形状を持たせたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0050】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形品形状において、樹脂の結合面に板厚方向に重なり合う形状を持たせることにより、単一の直線または曲線から構成された形状の場合よりも結合面の面積を大きくしている。
【0051】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0052】
また、組成あるいは色調の異なる樹脂材料で構成された部材を予め金型内に挿入しておき、そこに溶融樹脂を射出して金型内で一体化するインサート成形において、樹脂同士の結合面に、上述した形状を持たせている。
【0053】
即ち、各樹脂の結合面の面積を大きくしたことは、樹脂同士の結合面強度を上げる作用がある。
【0054】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の金型において、各樹脂の結合部位であるキャビティ内に上述した形状を持った可動コアを進入させて上述した形状を形成し、キャビティ内に第1の樹脂を充填させ、その後キャビティ内から可動コアを退出させることによって新たに形成されたキャビティに、第2の樹脂を射出し、第2の樹脂を結合面へ流動させて第1の樹脂と結合させる。
【0055】
即ち、各樹脂部分の結合面に上述した形状を有する可動コアを持った金型を用いることは、結合部において第1の樹脂は既に冷却工程に入っており、スキン層が形成され、第2の樹脂との結合界面の区切りの優れた一体成形品を製造することができ、また樹脂同士の結合面強度を上げた一体成形品を製造することができる。
【0056】
また、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形の成形方法において、各樹脂の結合部位でキャビティ内に可動コアを進入させて第1の樹脂の流動を一定時間規制し、その後キャビティ内から可動コアを退出させ第1の樹脂成形温度より高い成形温度で第2の樹脂を結合部分へ流動させる。
【0057】
即ち、第1の樹脂成形温度より高い成形温度で第2の樹脂を結合部分へ流動させることは、第1の樹脂の表皮が冷却されてできたスキン層を第2の樹脂の温度により再溶融させることができ、樹脂同士の密着性を高め、結合面強度を上げる作用がある。
【0058】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0059】
図1は、本発明の一実施形態の成形品の第1の例を示す図である。
【0060】
図1に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂、例えば黒色のHIPSで構成される製品部1と第2の樹脂、例えばオレンジ色のGPPSで構成される製品部2は、2種類の樹脂の結合面に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂の合流部3によって結合され一体成形品となる。
【0061】
図2は、本発明の一実施形態の成形品の第2の例を示す図である。
【0062】
図2に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部4と第2の樹脂で構成される製品部5が、2種類の樹脂の結合面(合流部6)に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を有し、その起伏形状は、相手部材に進入するほど広がる形状とされている。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部6において結合され一体成形品となる。
【0063】
図3は、本発明の一実施形態の成形品の第3の例を示す図である。
【0064】
図3に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部7と第2の樹脂で構成される製品部8が、2種類の樹脂の結合面(合流部9)において板厚方向に重なり合う形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部9において結合され一体成形品となる。
【0065】
図4は、本発明の一実施形態の成形品の第4の例を示す図である。
【0066】
図4に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部10と第2の樹脂で構成される製品部11が、2種類の樹脂の結合面(合流部12)に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を有し、かつ2種類の樹脂の結合面において板厚方向に重なり合う形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部12において結合され一体成形品となる。
【0067】
図5は、本発明の一実施形態の成形品の第5の例を示す図である。
【0068】
図5に示すように、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る多色、多材質成形において、第1の樹脂で構成される製品部13と第2の樹脂で構成される製品部14が、2種類の樹脂の結合面(合流部15)に複数の直線または曲線から構成された起伏形状を有し、その起伏形状は、相手部材に進入するほど広がる形状で、かつ2種類の樹脂の結合面において板厚方向に重なり合う形状を持つ。そして、第1の樹脂と第2の樹脂が合流部15によって結合され一体成形品となる。
【0069】
図6は、本発明の一実施形態に係わる射出成形金型の一例を示す図である。図6において、51は固定側入れ駒、52は移動側入れ駒、53は可動コア、54は第1の樹脂を射出するスプルーゲート、55は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、56は第1の樹脂が充填される第1のキャビティ、57は第2の樹脂が充填される第2のキャビティ、58は第1の樹脂で構成された第1の製品部、59は第2の樹脂で構成された第2の製品部を示す。
【0070】
上記構成において、組成あるいは色調の異なる2種類の樹脂材料を金型内に射出して、金型内で結合された成形品を得る2色、2材質成形において、移動側入れ駒52のキャビティ内に図1乃至図5のいずれかに示される結合面の形状を持った可動コア53を進入させて、第1の樹脂が充填される第1のキャビティ56と第2の樹脂が充填される第2のキャビティ57を形成する。可動コア53の第1のキャビティ56側の側面には、図1乃至図5のいずれかに示される結合面の形状が形成されており、第1の樹脂を射出するスプルーゲート54を通して射出された第1の樹脂は、第1のキャビティ56を充填しつつ可動コア53の第1のキャビティ56側の側面に接して、図1乃至図5のいずれかに示される結合面の形状が形成される。その後移動側入れ駒52のキャビティ内から可動コア53をエアーシリンダー等の駆動手段を用いて退出させ、第1の樹脂で構成された製品部58と第2の樹脂が充填される第2のキャビティ57とを連通させる。第2の樹脂を射出する第2のスプルーゲート55を通過した第2の樹脂は、第2のキャビティ57を充填しつつ、第1の樹脂で構成された第1の製品部58との結合面へ流動し、第2の製品部59を形成する。第1の製品部58と第2の製品部59は、図1乃至図5のいずれかに示される結合面形状により結合された成形品となる。
【0071】
図7は、本発明の一実施形態に係わる射出成形金型を用いて、インサート成形によって、第1の樹脂で構成される製品部と第2の樹脂で構成される製品部を一体化する方法の一例を示す図である。
【0072】
図7において、102は固定側入れ駒、103は移動側入れ駒、104は第1の樹脂で構成されたインサート部品、105は第2の樹脂を射出するスプルーゲート、106は充填中の第2の樹脂、107は第2の樹脂で構成された製品部を示す。
【0073】
上記構成において、予め別の金型で成形された第1の樹脂で構成されるインサート部品104を固定側入れ駒102と移動側入れ駒103で構成されるキャビティにインサートし、第2の樹脂を射出するスプルーゲート105から第2の樹脂106を射出することによって第2の樹脂で構成された製品部107と一体化する。
【0074】
図8Aは、本発明の一実施形態の成形方法で成形される成形品の一例を示した図であり、複写機又はレーザービームプリンタ用のインクトナー容器を示したものである。また、図8Bは、本発明の適用箇所を拡大した図である。
【0075】
図8Aにおいて、21は第1の樹脂で構成されるトナー容器本体、22は第2の樹脂で構成されるタブ、100は第1の樹脂で構成されるトナー容器本体と第2の樹脂で構成されるタブの結合部、101はタブ22をトナー容器本体21から切断分離する箇所を示している。
【0076】
上記構成において本実施形態では、成形機から黒色の樹脂材料を射出し、トナー容器本体21を形成した後、第2の樹脂材料としてオレンジ色の材料を使用し、タブ22を形成し、黒色のトナー容器本体21とオレンジ色のタブ22を結合した成形品を成形する。
【0077】
タブ22には、トナー容器本体21の開口部を塞ぐシール(図示せず)が、連結されており、トナー容器の使用に際しては、タブ22を切断分離箇所101で切断し、シールと共にトナー容器本体21から、分離し開封する。
【0078】
この時、ユーザーの視認性を向上させるためにタブ22は、トナー容器本体21の黒色とは異なる色調を有することが望ましく、本実施例においては、タブ22はオレンジ色とした。
【0079】
また、タブ22をトナー容器本体21から切断分離することを容易にするため、切断分離箇所101は局部的な薄肉化が図られている。この切断分離箇所101の曲げ強度に対して、十分な結合強度を持たせるため、本実施例では、結合部100に凹凸形状を付与した。
【0080】
図9Aは、本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の組立断面図、図9Bは、製品部周辺の拡大図、図9C、Dは、第1の樹脂で構成された第1の製品部と第2の製品部の結合部を拡大し、可動コアの動作を説明する図である。
図9Aにおいて、60は成形機の固定側プラテン、61は成形機の移動側プラテン、62は第1の樹脂を射出する第1の射出ユニット、63は第2の樹脂を射出する第2の射出ユニット、23は固定側取付板、24はマニホールドブロック、25は固定側型板、26は移動側型板、27はエジェクタープレート、28は移動側取付板であり、ホットランナーを使用する一般的な射出成形用金型の構成を示している。さらに29は第1の樹脂用マニホールド、30は第2の樹脂用マニホールド、31は第1の樹脂用バルブゲート、32は第2の樹脂用バルブゲート、33は第1の樹脂で構成される製品部のキャビティ、34は第2の樹脂で構成される製品部のキャビティを表す。図9Cにおいて50は第1の樹脂と第2の樹脂の結合面形状を持った可動コアを表す。
【0081】
上記構成において、固定側取付板23は、成形機の固定側プラテン60に、移動側取付板28は、移動側プラテン61にボルト締め等の締結手段を用いて固定される。成形機の第1の射出ユニット62から射出された第1の樹脂は、マニホールドブロック24の中に設けられたマニホールド29およびバルブゲート31を通過し、キャビティ33内に充填される。この時、第1の樹脂は、可動コア50で、一定時間樹脂の流動が規制され、結合面の形状が形成される。可動コア50は、所定の時間を経過すると第2の樹脂で構成される製品部のキャビティ34から退出し、第2の樹脂が成形機の第2の射出ユニット63から適切なタイミングで射出される。第2の樹脂は、マニホールド30およびバルブゲート32を通って、キャビティ34に充填され、結合面形状を持った第1の樹脂と合流することによって、第1の樹脂と第2の樹脂が結合された2色または、2材質の成形品が成形される。
【0082】
図10は、本発明の一実施形態に用いられる一般的な2色成形機の例を示した図である。
【0083】
図10において、35は第1の樹脂を射出する射出ユニット、36は第2の樹脂を射出する射出ユニット、37は固定側プラテンに取り付けられた固定側の金型、38は移動側プラテンに取り付けられた移動側の金型を示す。
【0084】
上記構成において、第1の樹脂を射出する射出ユニット35と第2の樹脂を射出する射出ユニット36は、各々異なった樹脂成形温度を設定することができるため、第1の樹脂、例えば黒色のHIPSを射出する射出ユニット35から、200℃の樹脂成形温度で、固定側金型37と移動側金型38内に構成されるキャビティに第1の樹脂を射出し、次いで第1の樹脂成形温度よりも10℃〜30℃高い樹脂温度に設定した第2の樹脂、例えばオレンジ色のHIPSを射出する射出ユニット36から、キャビティに第2の樹脂を射出することが可能である。第1の樹脂成形温度より10℃〜30℃高い成形温度で第2の樹脂を射出できることにより、第1の樹脂の表皮が冷却されてできたスキン層を第2の樹脂の温度により再溶融させる、あるいは表面温度を上昇させることによって分子を活性化させ、第2の樹脂と化学的に結合させることができ、樹脂同士の密着性を高め、結合面強度を上げることが可能である。
【0085】
以上説明したように、上記の実施形態では、同一金型の離れた位置に複数の射出ノズル口を設け、この複数の射出ノズル口から略同時に別色の彩色をした成形材料、または異種成形材料を射出するにあたり、第2の樹脂形状キャビティ内に可動コアを進入させて一方の樹脂の流動を一時的に規制し、その後可動コアをキャビティ内から退出させ、第2の樹脂を結合界面へ流動させて一体成形品を製造する。このとき、2種類の樹脂の結合面に、複数の直線または曲線から構成された起伏形状、さらに起伏形状が相手部材に進入するほど広がる形状、または結合面において板厚方向に重なり合う形状、またはこれらの形状を複合させた形状を持たせることにより、このような形状を持たない結合面の面積より結合面積を大きくして、一体成形品の結合強度を高めることができる。
【0086】
また、組成あるいは色調の異なる樹脂材料で構成された部材を予め金型のキャビティ内に配置しておき、キャビティ内に溶融樹脂を射出して一体化するインサート成形において、樹脂同士の結合面に、上記の結合面形状を設けることにより、各樹脂の結合面の面積を大きくて、一体成形品の結合強度を高めることができる。
【0087】
また、上記の実施形態では、同一金型の離れた位置に複数の射出ノズル口を設け、この複数の射出ノズル口から略同時に別色の彩色をした成形材料、または異種成形材料を射出するにあたり、第2の樹脂形状キャビティ内に可動コアを進入させて一方の樹脂の流動を一時的に規制し、その後可動コアをキャビティ内から退出させ、第2の樹脂を結合界面へ流動させて一体成形品を製造する。これにより、第1の樹脂は可動コアにより遮断され、結合部で止まり、次に可動コアを退出させキャビティを開放すると、第2の樹脂が結合部に到達する。ここで、結合部において、第1の樹脂は既に冷却工程に入っておりスキン層が形成されているので、第2の樹脂との結合界面の区切りの優れた一体成形品を製造することができる。
【0088】
また、上記の実施形態では、同一金型の離れた位置に複数の射出ノズル口を設け、この複数の射出ノズル口から略同時に別色の彩色をした成形材料、または異種成形材料を射出するにあたり、第2の樹脂形状キャビティ内に可動コアを進入させて一方の樹脂の流動を一時的に規制し、その後可動コアをキャビティ内から退出させ、第1の樹脂より第2の樹脂の成形温度を高くして第2の樹脂を結合界面へ流動させる。その結果、同成形温度の材料同士の結合強度より高い強固な一体成形品を製造することができる。
【0089】
なお、図12及び図13に、上述の効果を実験的に確認した結果を示す。
【0090】
図12は、図1、図3、図4に示す本実施形態の射出成形品と図11Aに示す従来の射出成形品の結合強度を比較した図であり、95は、第1の樹脂(黒色のHIPS)で構成された製品部、96は第2の樹脂(オレンジ色のHIPS)で構成された製品部を示す。結合部の強度は、第1の樹脂で構成された製品部95と第2の樹脂で構成された製品部96の両端を支持し、結合部に集中荷重を加えて結合部が外れたときの値を曲げ強度とした。
【0091】
図12によれば、本実施形態の一体成形品の結合強度が、従来の一体成形品の結合強度よりも高いことがわかる。
【0092】
図13は、第2の樹脂の温度を第1の樹脂の温度よりも高くした場合と同じ温度にした場合の射出成形品の結合強度を比較した図である。97は、第1の樹脂(黒色のHIPS)で構成された製品部、98は第2の樹脂(オレンジ色のHIPS)で構成された製品部を示す。
【0093】
図13によれば、第2の樹脂の温度を第1の樹脂の温度よりも、30℃高く設定した場合の方が、同じ温度とした場合よりも一体成形品の結合強度が高くなることがわかる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内で一体化させて多色、多材質成形品を成形する場合に、樹脂同士の結合面強度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の成形品の第1の例を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の成形品の第2の例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態の成形品の第3の例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態の成形品の第4の例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態の成形品の第5の例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係わる射出成形金型の一例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係わる射出成形金型の一例を示す図である。
【図8A】本発明の一実施形態の成形方法で成形される成形品の一例を示した図である。
【図8B】本発明の適用箇所を拡大した図である。
【図9A】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の組立断面を表す図である。
【図9B】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の製品部周辺を拡大した図である。
【図9C】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の可動コアの動作を表す図である。
【図9D】本発明の一実施形態に用いられる射出成形金型の可動コアの動作を表す図である。
【図10】本発明の一実施形態に用いられる一般的な2色成形機の例を示した図である。
【図11A】従来の射出成形品を説明する図である。
【図11B】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図11C】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図11D】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図11E】従来の射出成形品11を成形するための射出成形用金型と成形過程を説明する図である。
【図12】図1、図3、図4に示す一実施形態の射出成形品と図11Aに示す従来の射出成形品の結合強度を比較した図である。
【図13】第2の樹脂の温度を第1の樹脂の温度よりも高くした場合とそうでない場合の射出成形品の結合強度を比較した図である。
【符号の説明】
1,4,7,10,13 第1の樹脂で構成される製品部
2,5,8,11,14 第2の樹脂で構成される製品部
3,6,9,12,15 第1の樹脂と第2の樹脂の合流部
21 トナー容器本体
22 タブ
23 固定側取付板
24 マニホールドブロック
25 固定側型板
26 移動側型板
27 エジェクタプレート
28 移動側取付板
29 第1の樹脂用マニホールド
30 第2の樹脂用マニホールド
31 第1の樹脂用バルブゲート
32 第2の樹脂用バルブゲート
33 第1の樹脂で構成される製品部のキャビティ
34 第2の樹脂で構成される製品部のキャビティ
35 第1の樹脂を射出する射出ユニット
36 第2の樹脂を射出する射出ユニット
37 固定側の金型
38 可動側の金型
39 第1の樹脂で構成される製品部
40 第2の樹脂で構成される製品部
41 第1の樹脂と第2の樹脂の合流部
50 可動コア
51 固定側入れ駒
52 移動側入れ駒
53 可動コア
54 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
55 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
56 第1の樹脂で構成される製品部のキャビティ
57 第2の樹脂で構成される製品部のキャビティ
58 第1の樹脂で構成された製品部
59 第2の樹脂で構成された製品部
60 成形機の固定側プラテン
61 成形機の移動側プラテン
62 第1の樹脂を射出する射出ユニット
63 第2の樹脂を射出する射出ユニット
64 固定側入れ駒
65 移動側入れ駒
66 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
67 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
68 キャビティを充填中の第1の樹脂
69 キャビティを充填中の第2の樹脂
70 第1の固定側入れ駒
71 移動側入れ駒
72 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
73 キャビティを流動中の第1の樹脂
74 第2の固定側入れ駒
75 第1の樹脂で構成された製品部
76 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
77 キャビティを流動中の第2の樹脂
78 第2の樹脂で構成された製品部
79 固定側入れ駒
80 移動側入れ駒
81 可動コア
82 第1の樹脂を射出するスプルーゲート
83 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
84 キャビティを流動中の第1の樹脂
85 第1の樹脂で構成された製品部
86 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
87 キャビティを流動中の第2の樹脂
88 第2の樹脂で構成された製品部
89 固定側入れ駒
90 移動側入れ駒
91 第1の樹脂で構成されたインサート部品
92 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
93 キャビティを流動中の第2の樹脂
94 第2の樹脂で構成された製品部
95 第1の樹脂で構成された製品部
96 第2の樹脂で構成された製品部
97 第1の樹脂で構成された製品部
98 第2の樹脂で構成された製品部
100 第1の樹脂と第2の樹脂の結合部
101 トナー容器本体21からタブ22を切り離す切断位置
102 固定側入れ駒
103 移動側入れ駒
104 第1の樹脂で構成されたインサート部品
105 第2の樹脂を射出するスプルーゲート
106 キャビティを流動中の第2の樹脂
107 第2の樹脂で構成された製品部
Claims (24)
- 組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、前記2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、
前記2種類以上の樹脂材料の結合部に凹凸形状を形成することを特徴とする射出成形方法。 - 前記凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成することを特徴とする請求項1に記載の射出成形方法。
- 組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料を金型内に射出し、前記2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、
前記2種類以上の樹脂材料の結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を形成することを特徴とする射出成形方法。 - 組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、
少なくとも1つの樹脂成形部品を金型のキャビティ内に予め配置する配置工程と、
前記キャビティ内に、前記少なくとも1つの樹脂成形部品とは異なる組成あるいは色調の樹脂材料を射出する射出工程とを具備し、
前記少なくとも1つの樹脂成形部品の前記キャビティ内に射出される樹脂材料との結合部に、凹凸形状を形成することを特徴とする射出成形方法。 - 前記凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成することを特徴とする請求項4に記載の射出成形方法。
- 組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、
少なくとも1つの樹脂成形部品を金型のキャビティ内に予め配置する配置工程と、
前記キャビティ内に、前記少なくとも1つの樹脂成形部品とは異なる組成あるいは色調の樹脂材料を射出する射出工程とを具備し、
前記少なくとも1つの樹脂成形部品の前記キャビティ内に射出される樹脂材料との結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を形成することを特徴とする射出成形方法。 - 組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料を金型内に射出し、前記第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、
金型のキャビティの前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分に、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に凹凸形状を成形するための可動駒を進入させる進入工程と、
前記キャビティの前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分に、前記第1の樹脂材料を射出する第1の射出工程と、
前記可動駒を前記キャビティの第2の部分から退出させる退出工程と、
前記キャビティの第2の部分に前記第2の樹脂材料を射出する第2の射出工程とを具備することを特徴とする射出成形方法。 - 前記可動駒は、前記第1の樹脂材料に形成する凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき第2の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に成形することを特徴とする請求項7に記載の射出成形方法。
- 前記第2の樹脂材料の温度を前記第1の樹脂材料の温度よりも高く設定することを特徴とする請求項7に記載の射出成形方法。
- 組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料を金型内に射出し、前記第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形方法であって、
金型のキャビティの前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分に、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を成形するための可動駒を進入させる進入工程と、
前記キャビティの前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分に、前記第1の樹脂材料を射出する第1の射出工程と、
前記可動駒を前記キャビティの第2の部分から退出させる退出工程と、
前記キャビティの第2の部分に前記第2の樹脂材料を射出する第2の射出工程とを具備することを特徴とする射出成形方法。 - 前記第2の樹脂材料の温度を前記第1の樹脂材料の温度よりも高く設定することを特徴とする請求項10に記載の射出成形方法。
- 組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形用金型であって、
前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分と前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分とを有するキャビティを構成する金型部材と、
前記第2の部分に進退可能に配置され、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に凹凸形状を成形するための可動駒とを具備することを特徴とする射出成形用金型。 - 前記可動駒は、前記第1の樹脂材料に形成する凹凸形状の内の凸形状部分を、結合されるべき第2の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に成形することを特徴とする請求項12に記載の射出成形用金型。
- 組成あるいは色調の異なる第1及び第2の樹脂材料が結合された成形品を成形するための射出成形用金型であって、
前記第1の樹脂材料が充填されるべき第1の部分と前記第2の樹脂材料が充填されるべき第2の部分とを有するキャビティを構成する金型部材と、
前記第2の部分に進退可能に配置され、前記第1の樹脂材料の前記第2の樹脂材料と結合されるべき結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を成形するための可動駒とを具備することを特徴とする射出成形用金型。 - 組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された樹脂成形品であって、
前記2種類以上の樹脂材料の結合部に凹凸形状を有することを特徴とする樹脂成形品。 - 前記凹凸形状の内の凸形状部分が、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成されていることを特徴とする請求項15に記載の樹脂成形品。
- 組成あるいは色調の異なる2種類以上の樹脂材料が結合された樹脂成形品であって、
前記2種類以上の樹脂材料の結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を有することを特徴とする樹脂成形品。 - 組成あるいは色調の異なる他の樹脂材料と金型のキャビティ内で一体化されるインサート樹脂部品であって、
前記他の樹脂材料との結合部に凹凸形状を有することを特徴とするインサート樹脂部品。 - 前記凹凸形状の内の凸形状部分が、結合されるべき相手の樹脂材料側に進入する先端部ほど広がる形状に形成されていることを特徴とする請求項18に記載のインサート樹脂部品。
- 組成あるいは色調の異なる他の樹脂材料と金型のキャビティ内で一体化されるインサート樹脂部品であって、
前記他の樹脂材料との結合部に、その厚さ方向に重なり合う形状を有することを特徴とするインサート樹脂部品。 - 複数の樹脂材料を用いて成形品を射出成形する方法であって、
前記成形品を成形する金型のキャビティに、樹脂接触部分に凹凸部を形成した可動コアを設け、前記可動コアを前記キャビティ内に位置させて前記第一樹脂材料を射出して前記成形品の一部分に凹凸部を成形し、その後、前記可動コアを退出させて第二の樹脂材料を前記可動コアの退出部分に射出し、前記第二樹脂材料の射出温度で前記第一の樹脂材料の凹凸成形部分を再溶融させて第一樹脂材料と第二樹脂材料を結合するようにしたことを特徴とする射出成形方法。 - 異なる射出温度の複数の樹脂材料で成形したタブを有するトナー容器であって、
前記トナー容器を成形するための金型のキャビティ内に、第一の樹脂材料を射出して前記トナー容器の本体部分を成形するための射出を行い、その後、前記第一の樹脂材料の射出温度より高い射出温度を有する第二の樹脂材料を射出し、前記第二の樹脂材料で前記第一の樹脂材料との接触部分を再溶融して前記タブを形成したことを特徴とするトナー容器。 - 前記第一の樹脂材料と第二の樹脂材料との接触部分は凹凸形状となっていることを特徴とする請求項22に記載のトナー容器。
- 前記凹凸形状は楔形状となっていることを特徴とする請求項23に記載のトナー容器。
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