JP2004091532A - Crosslinkable rubber composition and crosslinked product - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニトリル基含有共重合ゴムを含む架橋性ゴム組成物及び該組成物を架橋成形してなる成形体に関し、詳しくはシール材やブーツ材として好適な成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)は、耐油性、機械的特性、耐薬品性等を活かして、ホースやチューブなどの自動車用ゴム部品の材料として使用されている。NBRは、ポリマー主鎖中の炭素−炭素二重結合を水素化することにより、さらに耐熱性を高めることができる。
【0003】
上記の水素化されたNBR(H−NBR)は、その優れた諸特性から、上記以外のゴム部品にも使用が検討されているが、繰り返し歪みを受けるような環境での耐久性が劣る場合があり、耐疲労特性、耐オゾン性を向上させることが重要な課題となっている。
【0004】
H−NBRを架橋する場合には、一般的に、硫黄加硫よりも有機過酸化物を用いた架橋を行う方が耐熱性をより向上させることができる。そして、有機過酸化物を用いる場合には、ビスマレイミド、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルイソシアヌレートなどの多官能性モノマーを架橋助剤として併用することができる。一方、特開2000−34354号公報には、有機過酸化物架橋可能なポリマーに、ジアリルフタレート初期重合物のような、有機過酸化物で架橋可能な化合物を配合することにより、ポリマーの耐候性が改善できることが報告されている。また、同公報の実施例は、H−NBRにジアリルフタレート初期重合物を配合して有機過酸化物架橋を行うと、耐油性、耐熱性に優れるシール材が得られることが記載されている。
しかし、本発明者らの検討によると、該組成物の架橋物は耐オゾン性が十分に改良されてはおらず、さらに高硬度なために耐疲労特性に劣るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、H−NBRの有する耐熱性及び耐油性を維持しつつ、耐オゾン性、耐疲労特性に優れた架橋性ゴム組成物及び該組成物を架橋成形してなる成形体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ヨウ素価120以下のニトリル基含有共重合ゴムと有機過酸化物とを含有し、さらに特定の多官能性化合物を配合して成る架橋性ゴム組成物であって、該組成物のJIS規定の振動式加硫試験にて測定される最大トルクが、前記多官能性化合物を含まない組成物についての最大トルクに比較して小さくなることを特徴とする組成物を架橋することにより、その架橋物が、H−NBR従来の特性を保持しつつ耐オゾン性及び耐疲労特性が向上することを見出した。
【0007】
かくして、本発明によれば、以下の発明がそれぞれ提供される。
1. ヨウ素価が120以下であるニトリル基含有共重合ゴム(A)100重量部、有機過酸化物(B)1〜20重量部及びビニル基を2個以上有する化合物(C)0.1〜20重量部を含有して成る架橋性ゴム組成物であり、
振動式加硫試験にて測定される最大トルクが、前記共重合ゴム(A)100重量部と有機過酸化物(B)1〜20重量部との組成物についての最大トルクに対して1未満であることを特徴とする架橋性ゴム組成物。
2.多官能性化合物(C)がジカルボン酸のジアリルエステルである上記1記載の架橋性ゴム組成物。
3.エポキシ基を有する化合物及びトリアジンチオール化合物を含有しないものである上記1又は2記載の架橋性ゴム組成物。
4.上記1〜3記載の架橋性ゴム組成物を架橋成形して成る成形体。
5.シール材である上記4記載の成形体。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の架橋性ゴム組成物は、ヨウ素価が120以下であるニトリル基含有共重合ゴム(A)100重量部、有機過酸化物(B)1〜20重量部及びビニル基を2個以上有する化合物(C)0.1〜20重量部を含有して成る架橋性ゴム組成物であり、
振動式加硫試験にて測定される最大トルクが、前記共重合ゴム(A)100重量部と有機過酸化物(B)1〜20重量部との組成物についての最大トルクに対して1未満であることを特徴とする。
【0009】
本発明に用いるニトリル基含有共重合ゴム(A)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と他の単量体とを公知の方法で共重合して得られるゴムである。
【0010】
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリルなどが挙げられ、アクリロニトリルが好ましい。ニトリル基含有共重合ゴム(A)中のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは12〜55重量%、さらに好ましくは15〜50重量%である。ニトリル基含有共重合ゴム中のα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有量が少なすぎると架橋物の耐油性が劣る場合があり、逆に多すぎると耐寒性に劣る場合がある。
【0011】
前記α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共重合させることができる単量体としては、共役ジエン単量体、非共役ジエン単量体、α−オレフィンなどが例示される。
共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられ、1,3−ブタジエンが好ましい。非共役ジエン単量体は、好ましくは炭素数が5〜12のものであり、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどが例示される。α−オレフィンとしては、炭素数が2〜12のものが好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが例示される。
【0012】
さらに、ニトリル基含有共重合ゴム(A)は、上記の単量体以外に、芳香族ビニル単量体、フルオロオレフィン単量体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸系単量体などを本発明の目的を損なわない範囲で共重合して得られるものであってもよい。また、共重合性の老化防止剤を用いることもできる。ニトリル基含有共重合ゴム(A)中のこれらの単量体単位の含有量は、好ましくは0〜30重量%、より好ましくは0〜25重量%である。
【0013】
芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられる。フルオロオレフィン単量体としては、例えば、フルオロエチルビニルエーテル、フルオロプロピルビニルエーテル、o−トリフルオロメチルスチレン、ペンタフルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンなどが挙げられる。α,β−エチレン性不飽和カルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸;エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレートなどのα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸エステル;イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸;無水イタコン酸、無水マレイン酸などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸無水物;モノブチルイタコン酸、ジブチルイタコン酸などのα,β−エチレン性不飽和多価カルボン酸エステル;などが挙げられる。共重合性の老化防止剤としては、例えば、N−(4−アニリノフェニル)アクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)メタクリルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナムアミド、N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド、N−フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)アニリンなどが挙げられる。
【0014】
ニトリル基含有共重合ゴム(A)は、ヨウ素価が120以下、好ましくは100以下、より好ましくは50以下である。ヨウ素価が大きすぎると耐熱性に劣る。
【0015】
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体と共役ジエン単量体とを共重合した場合には、ニトリル基含有共重合ゴム(A)のヨウ素価が120を超える場合がある。その場合には共重合ゴム(A)の炭素−炭素不飽和結合を公知の方法で水素添加することによりヨウ素価が120以下になるようにする。水素添加の方法は、特に限定されず、公知の方法で行えばよい。
【0016】
ニトリル基含有共重合ゴム(A)のムーニー粘度ML1+4,(100℃)は、好ましくは10〜300、より好ましくは20〜250、特に好ましくは30〜200である。ムーニー粘度が小さすぎると架橋物の機械的特性が劣る場合があり、逆に大きすぎると加工性に劣る場合がある。
【0017】
有機過酸化物(B)としては、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステルなどが挙げられ、ジアルキルパーオキサイドが好ましい。ジアルキルパーオキサイドとしては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどが挙げられる。ジアシルパーオキサイドとして、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイドなどが挙げられる。パーオキシエステルとしては、例えば、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートなど)などが挙げられる。
【0018】
本発明においては、有機過酸化物(B)とともに、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、トリレンビスマレイミド、メタフェニレンビスマレイミド、ジビニルベンゼンなどの多官能性モノマーや液状ビニルポリブタジエンなどの架橋促進剤を併用することもできる。
【0019】
有機過酸化物(B)の配合量は、ニトリル基含有共重合ゴム(A)100重量部に対し、1〜20重量部、好ましくは1.2〜15重量部、より好ましくは1.5〜8重量部である。有機過酸化物(B)の配合量が少なすぎると、架橋密度が低下し、架橋物の圧縮永久ひずみが大きくなる。逆に多すぎると、架橋物のゴム弾性が不十分となる場合がある。
【0020】
本発明に用いるビニル基を2個以上有する化合物(C)としては、具体的には、ジオールのジアリルエーテル、ジオールのジ(メタ)アクリルエステル;トリアルコールのトリアリルエステル、トリアルコールのトリ(メタ)アクリルエステル;(メタ)アクリル酸のアリルエステル;ジカルボン酸のジアリルエステル;などが挙げられる。その例としてはフタル酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリルメタクリレートなどが挙げられ、これらの中でも、ジカルボン酸のジアリルエステルが好ましく、フタル酸ジアリルが最も好ましい。
また、化合物(C)は、金属原子を含まないものであるのが好ましい。化合物(C)が金属原子を含むと、架橋物の圧縮永久歪みが大きくなる。
【0021】
化合物(C)の配合量は、0.1〜20重量部、好ましくは1〜15重量部、より好ましくは2〜10重量部である。化合物(C)の配合量が少なすぎると架橋物の耐オゾン性が不十分の場合があり、逆に多すぎると架橋物の機械的強度が低下するなどの弊害が生じる。
【0022】
本発明の架橋性ゴム組成物は、振動式加硫試験にて測定される最大トルクが、前記共重合ゴム(A)100重量部と有機過酸化物(B)1〜20重量部との組成物についての最大トルクに対して1未満となることを特徴とする。
上記のゴム組成物の最大トルクは、JIS K 6300−2に規定される振動式加硫試験にて測定される。具体的には、ねじり振動式加硫試験機を用い、一定間隔のクリアランスを有する上下2個の平板状ダイ(回転振動可能)でゴム組成物を挟持し、ダイを回転振動させつつ該ゴム組成物を架橋させたときに、ダイにかかるトルクを検出する。最大トルクは前記検出トルクの最大値である。本発明においては、振動式加硫試験は、ダイ加硫試験A法により行なう。
【0023】
ゴムと架橋剤とを含有してなる架橋性ゴム組成物は、さらに多官能性化合物を配合すると、通常この最大トルクが概ね上昇する。しかし本発明の架橋性ゴム組成物はこのトルクが上昇せずに逆に小さくなることを特徴とする。
【0024】
本発明の架橋性ゴム組成物は、前記最大トルクをより小さくするために、エポキシ基を有する化合物やトリアジンチオール化合物を含有しないことが好ましい。これらの化合物を含むと、架橋物の耐熱性が低下し、圧縮永久ひずみが大きくなる場合がある。
【0025】
本発明の架橋性ゴム組成物は、ゴム配合剤として一般的に使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、短繊維などの補強剤;可塑剤;顔料;老化防止剤;粘着付与剤;加工助剤;スコーチ防止剤;などを含有していてもよい。また、本発明の架橋性ゴム組成物は、ニトリル基含有共重合ゴム(A)以外のゴムや樹脂を本発明の効果を実質的に阻害しない範囲で含有していてもよい。
【0026】
本発明の架橋性ゴム組成物の調製方法は特に限定されず、架橋性ゴム組成物の一般的な調製方法に従えばよい。例えば、ロール混合、バンバリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの混合方法が適宜採用できる。配合順序は特に限定されないが、熱で反応や分解しにくい成分を十分に混合した後、熱により反応あるいは分解し易い架橋剤などを、反応や分解が起こらない温度で短時間に混合すればよい。
【0027】
上記の架橋性ゴム組成物を架橋及び成形することにより、本発明の成形体を得ることができる。架橋性ゴム組成物を架橋するには、該ゴム組成物を所定温度以上に加熱すればよい。具体的には、ゴム組成物を所望の形状に成形しておいてから加熱架橋するか、成形と同時に加熱架橋する。
【0028】
架橋性ゴム組成物の成形方法は、特に限定されない。圧縮成形、射出成形、トランスファー成形あるいは押出成形など、いずれの方法を用いることも可能である。また、架橋方法は、成形体の形状などに応じて選択すればよく、成形と架橋を同時に行う方法、成形後に架橋を行う方法のいずれでもよい。
【0029】
架橋温度は、好ましくは100〜200℃、より好ましくは130〜195℃、特に好ましくは140〜190℃である。温度が低すぎると架橋時間が長時間必要となったり、架橋密度が低くなったりする場合がある。温度が高すぎる場合は、成形不良になる場合がある。また、架橋時間は、架橋方法、架橋温度、形状などにより異なるが、架橋密度と生産効率の面から1分間〜4時間が好ましい。
【0030】
架橋するための加熱方法としては、プレス加熱、蒸気加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる方法から適宜選択すればよい。
【0031】
成形体の形状、大きさなどによっては、表面は架橋していても、内部が架橋しないことがある。そのような場合、上記のように架橋した後、高温状態に維持する二次架橋を行なってもよい。
【0032】
本発明の成形体は、水素化NBR本来の耐熱性、耐油性に加え、耐オゾン性、耐疲労特性に優れるため種々の用途に好適に使用できる。
その用途は特に限定されず、例えば、シール、ゴムベルト、ゴムロール、ゴムホースなどの工業用製品として用いられる。シールとしては、回転用、揺動用、往復動用などの運動用シールと固定用シールが挙げられる。運動用シールとしては、オイルシール、ピストンシール、メカニカルシール、ブーツ、ダストカバー、ダイアフラム、アキュムレータなどが挙げられる。固定用シールとしては、Oリング、各種ガスケットなどが挙げられる。ゴムベルトとしては、平ベルト、Vベルト、Vリブドベルト、丸ベルト、角ベルト、歯付ベルトなどが挙げられる。ゴムロールとしては、印刷機器、コピー機器などのOA機器の部品であるロール;紡糸用延伸ロール、紡績用ドラフトロールなどの繊維加工用ロール;ブライドルロール、スナバロール、ステアリングロールなどの製鉄用ロール;などが挙げられる。ゴムホースは、単管ゴムホース、多層ゴムホース、編上式補強ホース、布巻式補強ホースなどが挙げ挙げられる。
本発明の架橋物は、耐熱性及び耐油性を維持しつつ、耐オゾン性、耐疲労特性に優れることから、これらのなかでも、繰り返し歪みを受けるシール、ベルト、ロール材に適しており、特にブーツ、ダストカバーなどの運動用シール用途に好適である。
【0033】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。部および%は、特に記載のない限り、重量基準である。なお、評価方法は、下記の通りである。
【0034】
(1)振動式加硫試験
JIS K6300−2に規定されるダイ加硫試験法Aにより、振動式加硫試験機を用い、170℃で30分間、振動角1°でダイを振動させたときに検出されるゴム組成物の最大トルクを測定した。
【0035】
(2)耐疲労特性
調製した架橋性ゴム組成物を、170℃、プレス圧10MPaで20分間架橋を行い、JIS K6260に規定される屈曲亀裂成長試験により評価した。具体的には試験片(中央部にくぼみがあるもの)を成形し、該くぼみ部分に切れ込みを入れて繰り返し屈曲試験を行い、試験片が破断に至る時間を測定した。
【0036】
(3)耐オゾン性
JIS K6259に規定される静的オゾン劣化試験を行い、168時間経過後の試験片の状態を評価した。評価基準は以下の通りである。
1.カット:試験片が亀裂成長により破断
2.ノー・クラック:亀裂発生なし
尚、試験条件は、温度40℃、オゾン濃度50pphm、試験片の伸張度20%とし、試験片の架橋条件は、架橋温度170℃、プレス圧10MPaで20分間とした。
【0037】
実施例1
ニトリル基含有共重合ゴムA(Zetpol 2020、日本ゼオン社製、水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル単位含有量36%、ヨウ素価28、ムーニー粘度ML1+4,(100℃)80)100部、ビニル基を2個有する化合物としてフタル酸ジアリル3部、カーボンブラック(ASTN:N550)50部、ジフェニルアミン系老化防止剤(ユニロイヤル製、ナウガード445)1部、ベンズイミダゾール系酸化防止剤(大内新興化学工業製、ノクラックMZB)1部を50℃にてバンバリーで混練した後、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(有機過酸化物、Vul−Cup40KE40%品)7部、を加えて、40℃にてオープンロールで混練して、架橋性ゴム組成物を調製した。
【0038】
この架橋性ゴム組成物の振動式加硫試験、屈曲亀裂成長試験、静的オゾン劣化試験を上記方法により行い評価した。結果を表1に示す。
【0039】
実施例2
フタル酸ジアリルの量を10部に変えたこと以外は、実施例1と同様に架橋性ゴム組成物を調製し、振動式加硫試験、屈曲亀裂成長試験及び静的オゾン劣化試験を行い評価した。結果を表1に示す。
【0040】
比較例1
フタル酸ジアリルを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様に架橋性ゴム組成物を調製し、振動式加硫試験、屈曲亀裂成長試験及び静的オゾン劣化試験を行い評価した。結果を表1に示す。
【0041】
比較例2
多官能性化合物として、フタル酸ジアリルの代わりにトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMPMA)3部を配合したこと以外は、実施例1と同様に架橋性ゴム組成物を調製し、振動式加硫試験、屈曲亀裂成長試験及び静的オゾン劣化試験を行い評価した。結果を表1に記載する。
【0042】
【表1】
【0043】
表1から明らかなように、フタル酸ジアリルを配合しない架橋性ゴム組成物(比較例1)は、その架橋物が、屈曲亀裂成長試験において破断までの時間が300時間と短く、静的オゾン劣化試験結果も、168時間経過で試験片が破断した。また、TMPTMAを配合した架橋性ゴム組成物(比較例2)は、振動式加硫試験による最大トルクが、TMPTAを含有しない組成物の最大トルクに比較して1.14倍に上昇した。そしてこの架橋性ゴム組成物の架橋物は、屈曲亀裂成長試験において破断までの時間が70時間と著しく短かかった。これに対し、本発明の架橋性ゴム組成物は、振動式加硫試験による最大トルクが、ビニル基を2個有する化合物を含有しない組成物の最大トルクに比較して、0.85倍(実施例1)、0.75倍(実施例2)と、いずれも低下しており、屈曲亀裂成長試験において破断までの時間1000時間以上と長く、静的オゾン劣化試験結果も、168時間経過でクラック発生が認められなかった。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、水素化NBR本来の耐熱性、耐油性を維持しつつ、耐オゾン性及び耐疲労特性に優れた架橋性ゴム組成物及び該組成物を架橋してなる架橋物が提供される。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a crosslinkable rubber composition containing a nitrile group-containing copolymer rubber and a molded product obtained by crosslinking and molding the composition, and more particularly to a molded product suitable as a sealing material or a boot material.
[0002]
[Prior art]
Acrylonitrile-butadiene copolymer rubber (NBR) is used as a material for rubber parts for automobiles such as hoses and tubes by utilizing oil resistance, mechanical properties, chemical resistance, and the like. NBR can further improve heat resistance by hydrogenating a carbon-carbon double bond in a polymer main chain.
[0003]
The above hydrogenated NBR (H-NBR) has been considered for use in rubber parts other than the above due to its excellent properties, but its durability in an environment where it is repeatedly subjected to distortion is poor. Therefore, improving the fatigue resistance and ozone resistance has become an important issue.
[0004]
In the case of crosslinking H-NBR, generally, crosslinking using an organic peroxide can improve heat resistance more than sulfur vulcanization. When an organic peroxide is used, a polyfunctional monomer such as bismaleimide, trimethylolpropane triacrylate, and triallyl isocyanurate can be used in combination as a crosslinking aid. On the other hand, JP-A-2000-34354 discloses that an organic peroxide-crosslinkable polymer is blended with an organic peroxide-crosslinkable compound such as diallyl phthalate prepolymer to provide a polymer having a weather resistance. Have been reported to be improved. Further, the examples of the publication describe that a sealant having excellent oil resistance and heat resistance can be obtained by blending an H-NBR with a diallyl phthalate prepolymer and conducting organic peroxide crosslinking.
However, according to the study of the present inventors, the crosslinked product of the composition was not sufficiently improved in ozone resistance, and was inferior in fatigue resistance because of high hardness.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, an object of the present invention is to provide a crosslinkable rubber composition having excellent ozone resistance and fatigue resistance while maintaining the heat resistance and oil resistance of H-NBR, and a molded article obtained by crosslinking and molding the composition. To provide.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies in order to achieve the above object, containing a nitrile group-containing copolymer rubber having an iodine value of 120 or less and an organic peroxide, and further compounding a specific polyfunctional compound. The cross-linkable rubber composition, wherein the maximum torque of the composition measured in a vibration vulcanization test specified in JIS is smaller than the maximum torque of the composition not containing the polyfunctional compound. It has been found that, by crosslinking a composition characterized by the following, the crosslinked product has improved ozone resistance and fatigue resistance while maintaining the conventional properties of H-NBR.
[0007]
Thus, according to the present invention, the following inventions are provided respectively.
1. 100 parts by weight of a nitrile group-containing copolymer rubber having an iodine value of 120 or less (A), 1 to 20 parts by weight of an organic peroxide (B), and 0.1 to 20 parts by weight of a compound having two or more vinyl groups (C) A cross-linkable rubber composition comprising:
The maximum torque measured by the vibration type vulcanization test is less than 1 with respect to the maximum torque of the composition of 100 parts by weight of the copolymer rubber (A) and 1 to 20 parts by weight of the organic peroxide (B). A crosslinkable rubber composition, characterized in that:
2. 2. The crosslinkable rubber composition according to the above 1, wherein the polyfunctional compound (C) is a diallyl ester of a dicarboxylic acid.
3. 3. The crosslinkable rubber composition according to the above 1 or 2, which does not contain a compound having an epoxy group and a triazinethiol compound.
4. A molded article obtained by crosslinking and molding the crosslinkable rubber composition according to any one of the above 1 to 3.
5. The molded article according to the above item 4, which is a sealing material.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The crosslinkable rubber composition of the present invention has 100 parts by weight of a nitrile group-containing copolymer rubber (A) having an iodine value of 120 or less, 1 to 20 parts by weight of an organic peroxide (B), and two or more vinyl groups. A crosslinkable rubber composition comprising 0.1 to 20 parts by weight of a compound (C),
The maximum torque measured by the vibration type vulcanization test is less than 1 with respect to the maximum torque of the composition of 100 parts by weight of the copolymer rubber (A) and 1 to 20 parts by weight of the organic peroxide (B). It is characterized by being.
[0009]
The nitrile group-containing copolymer rubber (A) used in the present invention is a rubber obtained by copolymerizing an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer and another monomer by a known method.
[0010]
Examples of the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer include acrylonitrile, methacrylonitrile, α-chloroacrylonitrile and the like, with acrylonitrile being preferred. The content of the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit in the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is preferably 10 to 60% by weight, more preferably 12 to 55% by weight, and further preferably 15% by weight. 5050% by weight. If the content of the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer unit in the nitrile group-containing copolymer rubber is too small, the oil resistance of the crosslinked product may be poor, and if it is too large, the cold resistance may be poor. is there.
[0011]
Examples of the monomer that can be copolymerized with the α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer include a conjugated diene monomer, a non-conjugated diene monomer, and an α-olefin.
Examples of the conjugated diene monomer include 1,3-butadiene, isoprene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, and 1,3-pentadiene, and 1,3-butadiene is preferable. The non-conjugated diene monomer preferably has 5 to 12 carbon atoms, and examples thereof include 1,4-pentadiene, 1,4-hexadiene, vinylnorbornene, and dicyclopentadiene. As the α-olefin, those having 2 to 12 carbon atoms are preferable, and examples thereof include ethylene, propylene, 1-butene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, and 1-octene.
[0012]
Further, the nitrile group-containing copolymer rubber (A) includes, in addition to the above-mentioned monomers, an aromatic vinyl monomer, a fluoroolefin monomer, an α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid-based monomer, and the like. It may be obtained by copolymerization within a range that does not impair the object of the present invention. Further, a copolymerizable antioxidant can be used. The content of these monomer units in the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is preferably 0 to 30% by weight, more preferably 0 to 25% by weight.
[0013]
Examples of the aromatic vinyl monomer include styrene, α-methylstyrene, vinylpyridine and the like. Examples of the fluoroolefin monomer include fluoroethyl vinyl ether, fluoropropyl vinyl ether, o-trifluoromethylstyrene, vinyl pentafluorobenzoate, difluoroethylene, tetrafluoroethylene, and the like. α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acid monomers include α, β-ethylenically unsaturated monocarboxylic acids such as acrylic acid and methacrylic acid; α, β such as ethyl acrylate, butyl acrylate and methoxyethyl acrylate -Ethylenically unsaturated monocarboxylic acid esters; α, β-ethylenically unsaturated polycarboxylic acids such as itaconic acid, fumaric acid and maleic acid; α, β-ethylenically unsaturated acids such as itaconic anhydride and maleic anhydride Polycarboxylic acid anhydrides; α, β-ethylenically unsaturated polycarboxylic acid esters such as monobutylitaconic acid and dibutylitaconic acid; and the like. Examples of the copolymerizable antioxidant include N- (4-anilinophenyl) acrylamide, N- (4-anilinophenyl) methacrylamide, N- (4-anilinophenyl) cinnamamide, and N- (4 -Anilinophenyl) crotonamide, N-phenyl-4- (3-vinylbenzyloxy) aniline, N-phenyl-4- (4-vinylbenzyloxy) aniline and the like.
[0014]
The nitrile group-containing copolymer rubber (A) has an iodine value of 120 or less, preferably 100 or less, more preferably 50 or less. If the iodine value is too large, heat resistance is poor.
[0015]
When an α, β-ethylenically unsaturated nitrile monomer and a conjugated diene monomer are copolymerized, the iodine value of the nitrile group-containing copolymer rubber (A) may exceed 120. In that case, the carbon-carbon unsaturated bond of the copolymer rubber (A) is hydrogenated by a known method so that the iodine value becomes 120 or less. The method of hydrogenation is not particularly limited, and may be a known method.
[0016]
The Mooney viscosity ML 1 + 4 (100 ° C.) of the nitrile group-containing copolymer rubber (A) is preferably 10 to 300, more preferably 20 to 250, and particularly preferably 30 to 200. If the Mooney viscosity is too low, the mechanical properties of the crosslinked product may be poor, and if it is too high, processability may be poor.
[0017]
Examples of the organic peroxide (B) include dialkyl peroxide, diacyl peroxide, peroxyester, and the like, and dialkyl peroxide is preferable. Examples of the dialkyl peroxide include dicumyl peroxide, di-t-butyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-di (t-butylperoxy) -3-hexyne, and 2,5-dimethyl- Examples thereof include 2,5-di (t-butylperoxy) hexane and 1,3-bis (t-butylperoxyisopropyl) benzene. Examples of the diacyl peroxide include benzoyl peroxide and isobutyryl peroxide. Examples of the peroxyester include 2,5-dimethyl-2,5-bis (benzoylperoxy) hexane, t-butylperoxyisopropyl carbonate, and the like.
[0018]
In the present invention, together with the organic peroxide (B), triallyl cyanurate, triallyl isocyanurate, trimethylolpropane trimethacrylate, ethylene dimethacrylate, diallyl phthalate, tolylene bismaleimide, metaphenylene bismaleimide, divinylbenzene, etc. And a crosslinking accelerator such as a liquid vinyl polybutadiene.
[0019]
The compounding amount of the organic peroxide (B) is 1 to 20 parts by weight, preferably 1.2 to 15 parts by weight, more preferably 1.5 to 100 parts by weight based on 100 parts by weight of the nitrile group-containing copolymer rubber (A). 8 parts by weight. If the amount of the organic peroxide (B) is too small, the crosslink density decreases and the compression set of the crosslinked product increases. Conversely, if the amount is too large, the rubber elasticity of the crosslinked product may be insufficient.
[0020]
As the compound (C) having two or more vinyl groups used in the present invention, specifically, diallyl ether of diol, di (meth) acrylic ester of diol; triallyl ester of trialcohol, ) Acrylic esters; allyl esters of (meth) acrylic acid; diallyl esters of dicarboxylic acids; Examples thereof include diallyl phthalate, diallyl itaconate, ethylene glycol di (meth) acrylate, butylene glycol di (meth) acrylate, and allyl methacrylate. Of these, diallyl esters of dicarboxylic acids are preferred, and diallyl phthalate is preferred. Is most preferred.
Further, the compound (C) preferably does not contain a metal atom. When the compound (C) contains a metal atom, the compression set of the crosslinked product increases.
[0021]
The compounding amount of the compound (C) is 0.1 to 20 parts by weight, preferably 1 to 15 parts by weight, more preferably 2 to 10 parts by weight. If the compounding amount of the compound (C) is too small, the ozone resistance of the crosslinked product may be insufficient. On the other hand, if the compounding amount is too large, adverse effects such as a decrease in the mechanical strength of the crosslinked product occur.
[0022]
The crosslinkable rubber composition of the present invention has a maximum torque measured by a vibration vulcanization test of a composition of 100 parts by weight of the copolymer rubber (A) and 1 to 20 parts by weight of the organic peroxide (B). The maximum torque of the object is less than 1.
The maximum torque of the rubber composition is measured by a vibration vulcanization test specified in JIS K 6300-2. Specifically, using a torsional vibration type vulcanizing tester, the rubber composition is sandwiched between two upper and lower plate-like dies (which can rotate and vibrate) having a certain clearance, and the rubber composition is rotated while vibrating the die. When the object is crosslinked, the torque applied to the die is detected. The maximum torque is the maximum value of the detected torque. In the present invention, the vibration type vulcanization test is performed by a die vulcanization test A method.
[0023]
In a crosslinkable rubber composition containing a rubber and a crosslinking agent, when a polyfunctional compound is further blended, the maximum torque generally increases generally. However, the crosslinkable rubber composition of the present invention is characterized in that the torque is reduced without increasing.
[0024]
In order to further reduce the maximum torque, the crosslinkable rubber composition of the present invention preferably does not contain a compound having an epoxy group or a triazinethiol compound. When these compounds are contained, the heat resistance of the crosslinked product may be reduced and the compression set may be increased.
[0025]
The crosslinkable rubber composition of the present invention is a compounding agent generally used as a rubber compounding agent, for example, a reinforcing agent such as carbon black or short fiber; a plasticizer; a pigment; an antioxidant; a tackifier; Agents; scorch inhibitors; and the like. Further, the crosslinkable rubber composition of the present invention may contain a rubber or resin other than the nitrile group-containing copolymer rubber (A) within a range that does not substantially impair the effects of the present invention.
[0026]
The method for preparing the crosslinkable rubber composition of the present invention is not particularly limited, and may be a general method for preparing a crosslinkable rubber composition. For example, a mixing method such as roll mixing, Banbury mixing, screw mixing, and solution mixing can be appropriately adopted. The order of blending is not particularly limited, but after sufficiently mixing components that are not easily reacted or decomposed by heat, a crosslinking agent or the like that is easily reacted or decomposed by heat may be mixed in a short time at a temperature at which no reaction or decomposition occurs. .
[0027]
The molded article of the present invention can be obtained by crosslinking and molding the above crosslinkable rubber composition. To crosslink the crosslinkable rubber composition, the rubber composition may be heated to a predetermined temperature or higher. Specifically, the rubber composition is molded into a desired shape and then heat-crosslinked, or is heat-crosslinked simultaneously with the molding.
[0028]
The method for molding the crosslinkable rubber composition is not particularly limited. Any method such as compression molding, injection molding, transfer molding, or extrusion molding can be used. The method of crosslinking may be selected according to the shape of the molded article, and may be either a method of performing molding and crosslinking at the same time or a method of crosslinking after molding.
[0029]
The crosslinking temperature is preferably from 100 to 200C, more preferably from 130 to 195C, particularly preferably from 140 to 190C. If the temperature is too low, the crosslinking time may be required for a long time or the crosslinking density may be low. If the temperature is too high, molding failure may occur. The crosslinking time varies depending on the crosslinking method, crosslinking temperature, shape and the like, but is preferably 1 minute to 4 hours in view of crosslinking density and production efficiency.
[0030]
A heating method for crosslinking may be appropriately selected from methods used for rubber crosslinking such as press heating, steam heating, oven heating, and hot air heating.
[0031]
Depending on the shape and size of the molded body, the inside may not be crosslinked even though the surface is crosslinked. In such a case, after crosslinking as described above, secondary crosslinking for maintaining a high temperature state may be performed.
[0032]
The molded article of the present invention is excellent in ozone resistance and fatigue resistance in addition to the inherent heat resistance and oil resistance of hydrogenated NBR, so that it can be suitably used for various applications.
Its use is not particularly limited, and it is used as an industrial product such as a seal, a rubber belt, a rubber roll, a rubber hose, and the like. Examples of the seal include movement seals for rotation, swinging, reciprocating movement, and the like, and fixing seals. Examples of the motion seal include an oil seal, a piston seal, a mechanical seal, a boot, a dust cover, a diaphragm, and an accumulator. Examples of the fixing seal include an O-ring and various gaskets. Examples of the rubber belt include a flat belt, a V belt, a V-ribbed belt, a round belt, a square belt, and a toothed belt. Examples of rubber rolls include rolls that are parts of OA equipment such as printing equipment and copying equipment; rolls for fiber processing such as drawing rolls for spinning and draft rolls for spinning; and rolls for iron making such as bridle rolls, snubber rolls, and steering rolls. No. Examples of the rubber hose include a single tube rubber hose, a multilayer rubber hose, a braided reinforcing hose, and a cloth-wound reinforcing hose.
The crosslinked product of the present invention is excellent in ozone resistance and fatigue resistance while maintaining heat resistance and oil resistance. Suitable for sports seal applications such as boots and dust covers.
[0033]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples and Comparative Examples. Parts and percentages are by weight unless otherwise indicated. In addition, the evaluation method is as follows.
[0034]
(1) Vibration vulcanization test According to die vulcanization test method A specified in JIS K6300-2, when a die is vibrated at 170 ° C. for 30 minutes at a vibration angle of 1 ° using a vibration vulcanization tester. Was measured for the maximum torque of the rubber composition.
[0035]
(2) Fatigue resistance properties The prepared crosslinkable rubber composition was crosslinked at 170 ° C. under a pressure of 10 MPa for 20 minutes, and evaluated by a flex crack growth test specified in JIS K6260. Specifically, a test piece (having a hollow at the center) was formed, a cut was made in the hollow, and a bending test was repeatedly performed to measure the time required for the test piece to break.
[0036]
(3) Ozone resistance A static ozone deterioration test specified in JIS K6259 was performed, and the state of the test piece after 168 hours was evaluated. The evaluation criteria are as follows.
1. Cut: Specimen fractured by crack growth No cracks: no cracks were generated. The test conditions were a temperature of 40 ° C., an ozone concentration of 50 pphm, and an elongation of the test piece of 20%. .
[0037]
Example 1
100 parts of nitrile group-containing copolymer rubber A (Zetpol 2020, manufactured by Zeon Corporation, hydrogenated acrylonitrile-butadiene copolymer rubber, acrylonitrile unit content 36%, iodine value 28, Mooney viscosity ML 1 + 4 , (100 ° C.) 80), As a compound having two vinyl groups, 3 parts of diallyl phthalate, 50 parts of carbon black (ASTN: N550), 1 part of a diphenylamine antioxidant (manufactured by Uniroyal, Naugard 445), 1 part of a benzimidazole antioxidant (Ouchi Shinko) After kneading 1 part of Nocrack MZB (manufactured by Chemical Industry) at 50 ° C in a Banbury, 7 parts of 1,3-bis (t-butylperoxyisopropyl) benzene (organic peroxide, Vul-Cup40KE 40% product) was added. In addition, the mixture is kneaded with an open roll at 40 ° C. to form a crosslinkable rubber composition. It was prepared.
[0038]
The vibration-type vulcanization test, flex crack growth test, and static ozone deterioration test of the crosslinkable rubber composition were evaluated by the above-described methods. Table 1 shows the results.
[0039]
Example 2
A crosslinkable rubber composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that the amount of diallyl phthalate was changed to 10 parts, and evaluated by performing a vibration vulcanization test, a flex crack growth test, and a static ozone deterioration test. . Table 1 shows the results.
[0040]
Comparative Example 1
A crosslinkable rubber composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that diallyl phthalate was not blended, and evaluated by vibrating vulcanization test, flex crack growth test and static ozone deterioration test. Table 1 shows the results.
[0041]
Comparative Example 2
A cross-linkable rubber composition was prepared in the same manner as in Example 1 except that trimethylolpropane trimethacrylate (TMPMMA) 3 parts was compounded as a polyfunctional compound instead of diallyl phthalate, and a vibration vulcanization test was performed. A flex crack growth test and a static ozone degradation test were performed and evaluated. The results are shown in Table 1.
[0042]
[Table 1]
[0043]
As is evident from Table 1, the crosslinkable rubber composition not containing diallyl phthalate (Comparative Example 1) showed that the crosslinked product had a short time to break of 300 hours in a flex crack growth test, and showed a static ozone deterioration. The test results also showed that the test piece broke after 168 hours. In the crosslinkable rubber composition containing TMPTMA (Comparative Example 2), the maximum torque in the vibration vulcanization test increased 1.14 times compared to the maximum torque of the composition not containing TMPTA. The crosslinked product of this crosslinkable rubber composition had an extremely short time to break of 70 hours in a flex crack growth test. On the other hand, the crosslinkable rubber composition of the present invention has a maximum torque of 0.85 times (the actual torque) as compared with the maximum torque of the composition not containing the compound having two vinyl groups in the vibration type vulcanization test. Example 1) and 0.75 times (Example 2), all of which decreased, and the time to fracture in the flex crack growth test was as long as 1000 hours or more. No outbreak was observed.
[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is provided a crosslinkable rubber composition excellent in ozone resistance and fatigue resistance while maintaining the original heat resistance and oil resistance of hydrogenated NBR, and a crosslinked product obtained by crosslinking the composition. You.
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