JP2004077330A - Display device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種情報を表示する表示装置に関するものであり、たとえば自動車等に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来の表示装置において、表面に計器の目盛や文字、あるいは各種作動表示や警告灯表示等が形成された表示盤の裏側に、表示盤を支持する支持部品、たとえば導光体が重ねて配置されており、この導光体により光源からの光が表示盤へ導かれ、表示盤が発光表示される。表示盤上の目盛、文字あるいは各種図形等を確実に照明して表示盤の良好な視認性を確保するためには、表示盤と導光体との位置関係が正しく維持される必要がある。また、表示装置によっては、表示盤を支持する支持部品が表示装置のケースである場合もある。この場合、導光体はケースに固定されているので、先に述べた従来の表示装置の場合と同様に、表示盤の良好な視認性を確保するためには、表示盤とケースとの位置関係が正しく維持される必要がある。
【0003】
従来の表示装置においては、導光体にその表面から突き出す複数のピンを設け、一方、表示盤には導光体の各ピンに対応する位置に貫通孔を設け、ピンと貫通孔を嵌合させて表示盤を導光体に重ねて装着することにより、両者の位置関係を維持している。ピンと貫通孔の嵌合は、組付け作業性を向上させるために隙間嵌めとなっている。つまり、表示盤が導光体に組み付けられた状態で、ピンと貫通孔の間には隙間が形成される。通常、導光体への表示盤の装着は、ピンを上向きとして略水平に置いた導光体の上方から表示盤を装着、すなわち、導光体のピンに表示盤の貫通孔を嵌合させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、表示装置の組付け作業途中において、重ねて一体となった導光体と表示盤の天地を逆にすることがある。そうすると、表示盤が導光体から外れてしまう恐れがある。また、表示装置が指針計器である場合、既に表示盤の表面側(導光体と反対側)に取り付けられている指針が外れた表示盤と接触して損傷を受ける恐れがある。
【0005】
上述の問題の対策として、ピンと貫通孔との嵌合を圧入とする、つまり、ピンの軸方向におけるピンの輪郭線を貫通孔の輪郭線より大きくして圧入する方法がある。この場合、表示装置の組付け作業中において表示盤が導光体から外れることは防止できるが、表示盤を導光体に装着するのに要する力が増大するという問題が発生する。さらに、表示装置完成後において導光体に熱収縮が生じた場合、表示盤が歪む可能性がある。
【0006】
すなわち、一般に、導光体は透明な樹脂材料で形成される。一方、表示盤も樹脂材料で形成されるが、その厚さは導光体の厚さに比べるとずっと薄い。樹脂材料は高温状態に置かれると体積が縮む性質、すなわち熱収縮特性を有している。導光体の熱収縮率が表示盤の熱収縮率より大きい場合、つまりピンが貫通孔に圧入されて両者が強固に固定された状態の場合、導光体が熱収縮すると導光体の各ピン間距離が短くなる。一方、表示盤の各貫通孔間距離の変化量は導光体の各ピン間距離の変化量より小さい。したがって、導光体により圧縮されて表示盤が歪み導光体から部分的に浮き上がって表示装置の見映えが低下する恐れがある。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的は、表示盤と支持部品との固定構造に工夫を凝らして、組付け作業中における表示盤の脱落を防止すると共に、支持部品の熱収縮時における表示盤の変形を防止できる表示装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成する為に以下の技術的手段を採用する。
【0009】
本発明の請求項1に記載の表示装置では、表面から突き出す複数のピンを有する支持部品と、これらのピンに対応する位置に貫通孔を有する表示盤とを備え、ピンと貫通孔を嵌合させて導光体と表示盤とを積層配置する計器であって、複数のピンの少なくとも1個は先端にピンの軸部外周外側に延出する張り出し部が形成され、ピンの張り出し部下面と表面間における長さは表示盤の厚さより大きく形成され、張り出し部を有するピンの軸部断面形状の輪郭線である第1輪郭線は、張り出し部を有するピンと嵌合する貫通孔の輪郭線である第2輪郭線の内側にあると共に、ピンの軸方向から見た張り出し部の輪郭線である第3輪郭線はその一部が常に第2輪郭線の外側にあるように形成される構成とした。これにより、ピンと貫通孔を嵌合させて表示盤を支持部品に組み付けられると、張り出し部はピンの軸方向表示盤の表面側に突き出すと共に、張り出し部の一部が常に貫通孔の外側にある、つまり張り出し部の一部が表示盤の表面と重なっている。したがって、張り出し部によって表示盤は支持部品に確実に係止され、表示装置の組付け作業中において、支持部品が装着された表示盤の天地を逆にひっくり返した場合、表示盤の脱落を防止できる。また、ピンと貫通孔を嵌合した状態で、両者の間には隙間が形成されるので、支持部品が熱収縮して各ピン間の距離が減少した場合、上述の隙間により各ピン間距離の減少分を吸収して、表示盤に作用する圧縮力をなくす、あるいは低減し、表示盤の変形を防止することができる。
【0010】
ここで、ピンと貫通孔を嵌合させて表示盤を支持部品に組み付ける際、張り出し部および表示盤は弾性変形して、張り出し部が貫通孔を通過する。したがって、張り出し部の形状、つまりピンの径方向外側に延出する長さ、および貫通孔の直径は、組付け作業が容易に実施でき、すなわち、張り出し部および表示盤を弾性変形させるために必要な力を最小限とし、且つ張り出し部により表示盤の脱落が防止できるように設定されるのが望ましい。
【0011】
本発明の請求項2に記載の表示装置では、張り出し部を有するピンと嵌合する貫通孔の内少なくとも1個は他の貫通孔よりも長さが長い長孔である構成とした。これにより、支持部品が熱収縮した時の各ピン間距離の変化量が大きい場合において、ピンが長孔内を移動することにより上述の各ピン間距離の変化量を吸収できるので、表示盤がピンから力を受けて表示盤が変形することを確実に防止できる。
【0012】
本発明の請求項3に記載の表示装置では、長孔は、その長手方向を支持部品の熱収縮方向と略一致させて形成される構成としている。通常、表示盤と支持部品との位置決め精度を向上させるために、各ピンは、支持部品の端部に設けられている。したがって、細長い形状の支持部品が熱収縮した場合、支持部品各部の変形量は支持部品の長手方向両端の各ピン間において最大となる。したがって、表示盤の長孔形状を本発明の請求項3に記載の表示装置のように設定すれば、支持部品の熱収縮時において、表示盤がピンから力を受けて表示盤が変形することを確実に防止できる。
【0013】
本発明の請求項4に記載の表示装置では、表示盤が支持部品に装着された状態において、長孔の長手方向の2辺が同時にピンの軸部に当接する構成とした。この場合、ピンの軸部と長孔とは軽い圧入関係、すなわち、ピンの軸部と長孔とは互いに押圧接触するものの支持部品が熱収縮するとピンは長孔内を自由に摺動可能であるような関係とすることにより、表示盤と支持部品との位置関係精度を良好に保ちつつ、支持部品の熱収縮時において、表示盤がピンから力を受けて表示盤が変形することを確実に防止できる。
【0014】
本発明の請求項4に記載の表示装置では、支持部品は、導光体あるいは表示装置のケースである接する構成とした。表示盤と導光体あるいはケースとの位置関係精度を良好に保ちつつ、導光体あるいはケースの熱収縮時において、表示盤がピンから力を受けて表示盤が変形することを確実に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態による表示装置を、自動車に搭載される速度計1に適用した場合を例に、図面に基づいて説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による速度計1の正面図である。
【0017】
図2は、本発明の第1実施形態による速度計1の断面図であり、図1中のII−II線断面図である。
【0018】
図3は、図2中のIII矢視拡大図であり、図4は、同じく図2中のIV矢視拡大図である。
【0019】
図5は、図3中のV−V線断面図である。
【0020】
速度計1は、自動車の車室内において運転席前方に設けられ、当該自動車の走行速度を指針5の回動により運転者が視認可能に表示するものである。
【0021】
先ず、速度計1の構造について簡単に説明する。
【0022】
速度計1は、指針5を表示盤2の表面に沿って回動させて、指針5の角度により当該自動車の走行速度を指示している。
【0023】
表示盤2は、樹脂あるいは金属等の薄板で形成され、その表面(図2の上側表面)には、目盛および数字が印刷あるいはエッチング等を施すことにより設けられている。
【0024】
表示盤2の裏側(図2の下側)には、支持部品である導光体3が、表示盤2に密着するように重ねて配置されている。導光体3は、透光性材料、たとえば透明なアクリル樹脂等から形成されている。導光体3は、後述する発光ダイオード6が発する光を表示盤2へ効果的に導くことにより、表示盤2を発光表示させるためのものである。
【0025】
導光体3の裏側(図2の下側)には、速度計1の電気回路部を形成するプリント基板7が配置されている。
【0026】
プリント基板7には、指針5を回動させるムーブメント4および表示盤2を照明するための光源である発光ダイオード6が実装されている。
【0027】
ムーブメント4は、たとえば交差コイル式駆動部(図示せず)を備え、外部からの電気信号に対応した角度だけシャフト4aを回動させる。シャフト4aは、表示盤2の中央孔21および導光体3の中央孔31を通って表示盤2の表面側に延出し、その先端には指針5が固定されている。
【0028】
上述の表示盤2、導光体3、プリント基板7、ムーブメント4等は、樹脂製のケース8内に収容固定されている。また、表示盤2の表面側(運転者側、図1の上側)には、環状の見返し板9を介し透明カバー10が装着されている。
【0029】
次に、本発明の第1実施形態による速度計1の特徴である、表示盤2と導光体3の形状およびその作用効果について説明する。
【0030】
図2に示すように、導光体3には、表面から突き出す複数のピンであるピン32、33が形成されている。ピン32、33は、断面が円形の軸部34と、軸部34の先端に軸部34の外周外側に延出するように形成される張り出し部35とから構成されている。ピン32とピン33とは、形状が同一であるが、張り出し部35の延出方向が、図1に示すように異なっている。
【0031】
ところで、導光体3と表示盤2の位置関係精度を良好に維持するためには、導光体3上において、ピン32、33は、両者の距離ができるだけ大きくなるように配置されることが望ましい。本発明の第1実施形態による速度計1においては、ピン32、33は、図1に示すように、長方形の頂点近傍に対角線上に配置されている。
【0032】
一方、表示盤2には、図1に示すように、導光体3に設けられたピン32、33に対応する位置に貫通孔である孔22、23がそれぞれ設けられている。図1に示すように、孔22の形状は円形であり、孔23の形状は長孔、すなわち、幅が孔22の直径と等しい平行部の両端に孔22と同じ直径の半円が形成された形状となっている。
【0033】
以下に、ピン32、33、孔22、23の形状について詳細に説明する。
【0034】
ピン32の軸部34の軸方向から見た輪郭線である第1輪郭線34aは、図3に示すように、表示盤2の孔22の輪郭線である第2輪郭線22aの内側にある。言い換えると、軸部34の直径D1が、孔22の直径d1より小さく設定されている。また、ピン32の張り出し部35の輪郭線である第3輪郭線35aは、その一部が、図3に示すように、第2輪郭線22aの外側にある。言い換えると、張り出し部35の張り出し方向の長さL1が、孔22の直径d1より大きく設定されている。また、ピン32の軸部34の長さL2は、図5に示すように、表示盤2の厚さtよりも大きく設定されている。
【0035】
ピン33の軸部34の軸方向から見た輪郭線である第1輪郭線34aは、図4に示すように、表示盤2の孔23の輪郭線である第2輪郭線23aの内側にある。言い換えると、軸部34の直径D1が、孔23の幅、つまり直径d1より小さく設定されている。また、ピン33の張り出し部35の輪郭線である第3輪郭線35aは、その一部が、図4に示すように、第2輪郭線23aの外側にある。言い換えると、張り出し部35の張り出し方向の長さL1が、孔22の直径d1より大きく設定されている。ここで、ピン33においては、図4に示すように、張り出し部35の延出方向Bが孔23の長手方向Cと略直交するように設定されている。また、表示盤2において、孔23の長手方向Cは、導光体3のピン32、33の軸部34の中心を結ぶ方向である図1中における方向Aと略一致させるように設定されている。さらに、ピン33の軸部34の長さL2は、ピン32の場合と同様に表示盤2の厚さtよりも大きく設定されている。
【0036】
ところで、速度計1の組付け工程において、導光体3のピン32、33を表示盤2の孔22、23にそれぞれ嵌合させている。これにより、表示盤2は導光体3に重ねて支持固定される。このとき、張り出し部35および表示盤2は弾性変形して、各ピン32、33の張り出し部35が孔22、23を通過する。したがって、張り出し部35の形状、つまり軸部34の径方向外側に延出する長さ、および孔22の直径、すなわち孔23の平行部分の幅は、張り出し部35により表示盤2の脱落が防止できる範囲内で、組付け作業時に張り出し部35および表示盤2を弾性変形させるために必要な力が最小限となるように設定されるのが望ましい。
【0037】
本発明の第1実施形態による速度計1においては、ピン32、33および孔22、23の形状を上述のように形成しているので、導光体3のピン32、33を表示盤2の孔22、23にそれぞれ嵌合させると、ピン32、33の各張り出し部35は表示盤2の表面側に確実に突き出すと共に、各張り出し部35の一部が各孔22、23の外側にある、つまり表示盤2の表面に重なっている。これにより、速度計1の組付け途中において、重ねて固定された表示盤2および導光体3の天地を逆に(図2において、上下を逆に)ひっくり返すことがあっても、表示盤2は各張り出し部35に係止されるので、表示盤2が導光体3から外れることを防止できる。
【0038】
ところで、速度計1が自動車へ搭載された後、環境温度が上昇すると導光体3に熱収縮が発生する。この場合、導光体3の変形は全方向にほぼ均一である。したがって、本発明の第1実施形態による速度計1の導光体3においては、長方形の対角線方向、すなわちピン32、33の軸部34の中心を結ぶ方向である図1中における方向Aの変形量が最大となり、表示盤2の孔22、23間距離に対する導光体3のピン32、33間距離の縮小割合が最も大きくなる。つまり、方向Aは、導光体3の熱収縮方向である。本発明の第1実施形態による速度計1においては、上述のように、ピン32と孔22との間、ピン33と孔23との間には隙間が形成される。さらに、孔23の形状を長孔とすると共に、孔23の長手方向Cを、導光体3のピン32、33の軸部34の中心を結ぶ方向である図1中における方向Aと略一致させている。これにより、導光体3の熱収縮時における表示盤2に対するピン33の移動可能長さを大きくできるので、導光体3の熱収縮時において、導光体3の変形を確実に孔23により吸収して、表示盤2が導光体3により圧縮力を受けて変形することを防止できる。
【0039】
また、張り出し部35の延出方向Bを孔23の長手方向Cと略直交するように設定しているので、導光体3の熱収縮時にピン33が孔23内を移動しても、張り出し部35の一部は常に孔23の外側にあるので、表示盤2が導光体3から外れることを防止できる。
【0040】
(第2実施形態)
図6には、本発明の第2実施形態による速度計1における、ピン33と孔23との関係を示す説明図であり、図4に相当するものである。
【0041】
第2実施形態においては、上述の第1実施形態に対して導光体3のピン33の形状を変更している。すなわち、表示盤2に導光体3が取り付けられると、ピン33の軸部34は、図6に示すように、孔23の長手方向の2辺に当接している。つまり、ピン33においては、軸部34直径D1が、孔23の幅、つまり直径d1よりわずかに大きく設定されている。この場合、ピン33の軸部34と孔23との嵌合状態は軽い圧入となっているが、軸部34直径D1および孔23の幅d1は、導光体3の熱収縮時において、ピン33の軸部34が孔23内を滑らかに移動可能なように設定されている。これにより、表示盤2に導光体3が取り付けられた際の両者の位置関係ばらつきを抑えることができる。
【0042】
(第3実施形態)
図7には、本発明の第3実施形態による速度計1における、ピン32と孔22との関係を示す断面図であり、図5に相当するものである。
【0043】
第3実施形態においては、上述の第1実施形態および第2実施形態に対して導光体3のピン32の形状を変更している。すなわち、ピン32の軸部34の直径D1を孔22の直径d1よりわずかに大きく設定し、且つ張り出し部35を廃止している。この場合、ピン32の軸部34と孔22との嵌合は圧入状態となり、孔22の弾性変形による弾性力によってピン32が保持される。これにより、速度計1の組付け途中において重ねて固定された表示盤2および導光体3の天地を逆に(図2において、上下を逆に)ひっくり返すことがあっても、ピン33の張り出し部35の係止作用と協働して、表示盤2が導光体3から外れることを防止できる。
【0044】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態は、本発明の表示装置を自動車用のコンビネーションメータ100に適用したものである。
【0045】
図8には、本発明の第4実施形態によるコンビネーションメータ100の正面図を示す。
【0046】
第4実施形態では、第1〜第3実施形態に対して、図8に示すように、表示内容が増加して表示盤2の長さ寸法が長くなっている。これに対応して、導光体3のピンの個数も、1個のピン32と2個のピン36の合計3個に増えている。各ピン32、36は、図8に示すように、ピン32が長手方向略中央且つ上端側に、ピン36が長手方向の両端部且つ下端側にそれぞれ配置されている。また、ピン36は、ピン32と形状が同一であるが、張り出し部35の延出方向が、図8に示すように異なっている。一方、表示盤2には、ピン32に嵌合するための孔24、ピン36に嵌合するための孔25がそれぞれ設けられている。孔24および孔25は、図4に示す第1実施形態における孔23と同一形状の長孔として形成され、孔23とは長手方向の向きが異なっている。すなわち、孔24の長手方向は表示盤2の上下方向(図8における上下方向)と一致し、孔25の長手方向は表示盤2の左右方向(図8における左右方向)と一致している。
【0047】
この場合も、第1実施形態の場合と同様に、コンビネーションメータ100の組付け途中において、重ねて固定された表示盤2および導光体3の天地を逆に(図2において、上下を逆に)ひっくり返すことがあっても、表示盤2は各張り出し部35に係止されるので、表示盤2が導光体3から外れることを防止できる。
【0048】
また、導光体3に熱収縮が発生すると、導光体3の長手方向(図8における左右方向)の寸法変化は表示盤2の孔25により吸収され、導光体3の上下方向(図8における上下方向)の寸法変化は表示盤2の孔24により吸収される。これにより、導光体3の熱収縮時において、導光体3の変形を確実に孔24、25により吸収して、表示盤2が導光体3により圧縮力を受けて変形することを防止できる。
【0049】
なお、第4実施形態において、3個のピン32、36の内の1個を、図6に示す第2実施形態におけるピン33と同様の形状に変更してもよい。すなわち、導光体3のピンと表示盤2の孔との嵌合を、導光体3の熱収縮時においてピンが孔内を摺動可能であるような軽圧入としてもよい。
【0050】
(第5実施形態)
図9には、本発明の第5実施形態による速度計1の正面図を示す。
【0051】
第5実施形態では、表示盤2を支持する支持部品を導光体3に替わってケース8としている。すなわち、図9に示すように、ケース8にはピン81、82が設けられ、これらのピン81、82を表示盤2の孔22、23にそれぞれ嵌合させて、表示盤2はケース8に支持固定される。
【0052】
ここで、ケース8に設けられたピン81、82の形状、すなわち、軸部84および張り出し部85の形状、それぞれ本発明の第1実施形態における導光体3のピン32、33と同一である。したがって、第5実施形態においても第1実施形態の場合と同様の効果が得られる。すなわち、速度計1の組付け途中において、重ねて固定された表示盤2およびケース8の天地を逆に(図9において、上下を逆に)ひっくり返すことがあっても、表示盤2がケース8から外れることを防止できる。
【0053】
また、ケース8の熱収縮時において、ケース8の変形を確実に表示盤2の孔22、23により吸収して、表示盤2がケース8により圧縮力を受けて変形することを防止できる。
【0054】
なお、本発明の第5実施形態による速度計1においては、導光体3は、ケース8に図示しない部位において固定されている。
【0055】
以上説明した、本発明の第1〜第5実施形態において、張り出し部35、85は、図5に示すように軸部34、84の片側に張り出す形状となっている。これを、図10に示す張り出し部35の変形例のように、軸部34、84の全周に張り出す、つまり軸部34、84と同軸上の略円形としてもよい。
【0056】
また、本発明の第1〜第5実施形態において、各ピンの軸部34、84の断面形状、孔22の形状を円形としているが、これらを円形に限る必要はなく、他の形状としてもよい。
【0057】
また、本発明の第1〜第5実施形態、その変形例では、表示装置を自動車用の速度計1あるいはコンビネーションメータ100に適用した場合を例に説明したが、本発明の表示装置を他の用途における表示装置に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による速度計1の正面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による速度計1の断面図であり、図1のII−II線断面図である。
【図3】図2中のIII矢視拡大図である。
【図4】図2中のIV矢視拡大図である。
【図5】図3中のV−V線断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態による速度計1の部分断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態による速度計1の部分断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態によるコンビネーションメータ100の正面図である。
【図9】本発明の第5実施形態による速度計1の断面図である。
【図10】本発明の本発明の第1〜第5実施形態による速度計1における張り出し部35の変形例の正面図である。
【符号の説明】
1 速度計(表示装置)
2 表示盤
21 中央孔
22 孔(貫通孔)
22a 第2輪郭線
23 孔(貫通孔、長孔)
23a 第2輪郭線
24 孔(貫通孔、長孔)
25 孔(貫通孔、長孔)
3 導光体
31 中央孔
32 ピン
33 ピン
34 軸部
34a 第1輪郭線
35 張り出し部
35a 第3輪郭線
4 ムーブメント
4a シャフト
5 指針
6 発光ダイオード
7 プリント基板
8 ケース
81 ピン
82 ピン
84 軸部
85 張り出し部
9 見返し板
10 透明カバー
100 コンビネーションメータ(表示装置)
A 方向(熱収縮方向)
B 方向
C 方向(長手方向)
D1 直径
d1 直径
L1 長さ
L2 長さ
t 厚さ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a display device for displaying various information, and is suitable for use in, for example, an automobile.
[0002]
[Prior art]
In a conventional display device, a support component for supporting the display panel, for example, a light guide is disposed on the back side of the display panel on which the scales and characters of the instrument or various operation indicators and warning light indicators are formed on the surface. The light from the light source is guided to the display panel by the light guide, and the display panel emits light. In order to reliably illuminate the scales, characters, various figures, and the like on the display panel and to ensure good visibility of the display panel, it is necessary to correctly maintain the positional relationship between the display panel and the light guide. Further, depending on the display device, a support component supporting the display panel may be a case of the display device. In this case, since the light guide is fixed to the case, in order to ensure good visibility of the display panel, the position between the display panel and the case is secured, as in the case of the above-described conventional display device. Relationships need to be maintained correctly.
[0003]
In the conventional display device, the light guide is provided with a plurality of pins projecting from the surface thereof, while the display panel is provided with through holes at positions corresponding to the pins of the light guide, and the pins and the through holes are fitted. By mounting the display panel on the light guide, the positional relationship between the two is maintained. The pin and the through hole are fitted with a gap in order to improve the workability of assembly. That is, a gap is formed between the pin and the through hole in a state where the display panel is assembled to the light guide. Usually, the mounting of the display panel to the light guide is performed by mounting the display panel from above the light guide that is placed substantially horizontally with the pins facing upward, that is, fitting the through holes of the display panel to the pins of the light guide. ing.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the middle of the assembling work of the display device, there is a case where the top and bottom of the light guide and the display panel which are integrated together are reversed. Then, the display panel may be detached from the light guide. Further, when the display device is a pointer instrument, there is a possibility that the pointer already attached to the front side of the display panel (the side opposite to the light guide) comes into contact with the detached display panel and may be damaged.
[0005]
As a countermeasure against the above-mentioned problem, there is a method in which the fitting between the pin and the through hole is press-fitted, that is, the pin is contoured in the axial direction of the pin to be larger than the contour of the through hole. In this case, it is possible to prevent the display panel from being detached from the light guide during the assembling work of the display device, but there is a problem that the force required to mount the display panel on the light guide increases. Furthermore, if the light guide undergoes thermal contraction after the completion of the display device, the display panel may be distorted.
[0006]
That is, generally, the light guide is formed of a transparent resin material. On the other hand, the display panel is also formed of a resin material, but its thickness is much smaller than the thickness of the light guide. The resin material has a property of reducing its volume when placed in a high temperature state, that is, a heat shrink property. When the heat shrinkage of the light guide is larger than the heat shrinkage of the display panel, that is, when the pins are pressed into the through holes and both are firmly fixed, when the light guide thermally shrinks, each of the light guides becomes The distance between pins becomes shorter. On the other hand, the amount of change in the distance between the through holes of the display panel is smaller than the amount of change in the distance between the pins of the light guide. Therefore, the display panel may be compressed by the light guide, and the display panel may be distorted and partially lifted from the light guide, thereby deteriorating the appearance of the display device.
[0007]
The present invention has been made in view of the above points, and its object is to devise a fixing structure between a display panel and a support component so as to prevent the display panel from dropping off during an assembling operation and to prevent heat of the support component. An object of the present invention is to provide a display device capable of preventing the display panel from being deformed during contraction.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following technical means to achieve the above object.
[0009]
The display device according to
[0010]
Here, when assembling the display panel to the support component by fitting the pin and the through-hole, the overhang portion and the display panel are elastically deformed, and the overhang portion passes through the through-hole. Therefore, the shape of the overhang, that is, the length of the pin extending radially outward, and the diameter of the through-hole can be easily assembled, that is, necessary for elastically deforming the overhang and the display panel. It is desirable that the setting be made so as to minimize unnecessary force and prevent the display panel from falling off by the overhanging portion.
[0011]
In the display device according to the second aspect of the present invention, at least one of the through holes that fits with the pin having the overhang is a long hole that is longer than the other through holes. Thus, when the amount of change in the distance between the pins when the support component is thermally shrunk is large, the above-described amount of change in the distance between the pins can be absorbed by moving the pin in the elongated hole. The display panel can be reliably prevented from being deformed by receiving a force from the pin.
[0012]
In the display device according to the third aspect of the present invention, the long hole is formed so that its longitudinal direction is substantially coincident with the heat shrink direction of the support component. Usually, each pin is provided at an end of the support component in order to improve the positioning accuracy between the display panel and the support component. Therefore, when the elongated supporting component is thermally contracted, the amount of deformation of each portion of the supporting component is maximized between the pins at both ends in the longitudinal direction of the supporting component. Therefore, if the elongated shape of the display panel is set as in the display device according to the third aspect of the present invention, the display panel is deformed by the force from the pins when the supporting component is thermally contracted. Can be reliably prevented.
[0013]
In a display device according to a fourth aspect of the present invention, in a state where the display panel is mounted on the supporting component, two sides in the longitudinal direction of the long hole are simultaneously in contact with the shaft of the pin. In this case, the shaft portion of the pin and the long hole have a light press-fit relationship, that is, the shaft portion of the pin and the long hole are in pressure contact with each other, but when the support component thermally contracts, the pin can slide freely in the long hole. By maintaining a certain relationship, the positional relationship between the display panel and the supporting component is maintained with good accuracy, and the display panel is deformed due to the force from the pins when the supporting component is thermally contracted. Can be prevented.
[0014]
In the display device according to the fourth aspect of the present invention, the support component is configured to be in contact with the light guide or the case of the display device. While maintaining the positional accuracy of the display panel and the light guide or the case in good condition, it is possible to reliably prevent the display panel from being deformed due to the force from the pins when the light guide or the case is thermally contracted. .
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an example in which the display device according to the first embodiment of the present invention is applied to a
[0016]
(1st Embodiment)
FIG. 1 is a front view of a
[0017]
FIG. 2 is a sectional view of the
[0018]
FIG. 3 is an enlarged view as viewed in the direction of the arrow III in FIG. 2, and FIG. 4 is an enlarged view similarly as viewed in the direction of the arrow IV in FIG.
[0019]
FIG. 5 is a sectional view taken along line VV in FIG.
[0020]
The
[0021]
First, the structure of the
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
On the back side of the display panel 2 (the lower side in FIG. 2), a
[0025]
On the back side (lower side in FIG. 2) of the
[0026]
A
[0027]
The
[0028]
The
[0029]
Next, the features of the
[0030]
As shown in FIG. 2, the
[0031]
By the way, in order to maintain good positional relationship accuracy between the
[0032]
On the other hand, as shown in FIG. 1, the
[0033]
Hereinafter, the shapes of the
[0034]
As shown in FIG. 3, the
[0035]
As shown in FIG. 4, the
[0036]
By the way, in the assembling process of the
[0037]
In the
[0038]
By the way, when the environmental temperature rises after the
[0039]
Further, since the extending direction B of the projecting
[0040]
(2nd Embodiment)
FIG. 6 is an explanatory diagram showing the relationship between the
[0041]
In the second embodiment, the shape of the
[0042]
(Third embodiment)
FIG. 7 is a sectional view showing the relationship between the
[0043]
In the third embodiment, the shape of the
[0044]
(Fourth embodiment)
In the fourth embodiment of the present invention, the display device of the present invention is applied to a
[0045]
FIG. 8 shows a front view of a
[0046]
In the fourth embodiment, as compared with the first to third embodiments, as shown in FIG. 8, the display content is increased and the length of the
[0047]
Also in this case, as in the case of the first embodiment, the top and bottom of the
[0048]
When heat shrinkage occurs in the
[0049]
In the fourth embodiment, one of the three
[0050]
(Fifth embodiment)
FIG. 9 shows a front view of a
[0051]
In the fifth embodiment, a case 8 is used instead of the
[0052]
Here, the shapes of the
[0053]
Further, when the case 8 is thermally contracted, the deformation of the case 8 can be reliably absorbed by the
[0054]
Note that, in the
[0055]
In the first to fifth embodiments of the present invention described above, the
[0056]
Further, in the first to fifth embodiments of the present invention, the cross-sectional shapes of the
[0057]
Further, in the first to fifth embodiments of the present invention and the modifications thereof, the case where the display device is applied to the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a
FIG. 2 is a sectional view of the
FIG. 3 is an enlarged view as viewed from an arrow III in FIG. 2;
FIG. 4 is an enlarged view as viewed from an arrow IV in FIG. 2;
FIG. 5 is a sectional view taken along line VV in FIG. 3;
FIG. 6 is a partial sectional view of a
FIG. 7 is a partial sectional view of a
FIG. 8 is a front view of a
FIG. 9 is a sectional view of a
FIG. 10 is a front view of a modified example of the
[Explanation of symbols]
1 speedometer (display device)
2
22a
23a
25 holes (through holes, long holes)
3
A direction (heat shrink direction)
B direction C direction (longitudinal direction)
D1 Diameter d1 Diameter L1 Length L2 Length t Thickness
Claims (5)
前記ピンに対応する位置に貫通孔を有する表示盤とを備え、
前記ピンと前記貫通孔を嵌合させて前記表示盤を前記支持部品に重ねて装着する表示装置であって、
前記複数のピンの少なくとも1個はその先端に前記ピンの軸部外周外側に延出する張り出し部が形成され、
前記ピンの前記張り出し部下面と前記表面間における長さは前記表示盤の厚さより大きく形成され、
前記張り出し部を有する前記ピンの軸部断面形状の輪郭線である第1輪郭線は、前記張り出し部を有する前記ピンと嵌合する前記貫通孔の輪郭線である第2輪郭線の内側にあると共に、前記ピンの軸方向から見た前記張り出し部の輪郭線である第3輪郭線はその一部が常に前記第2輪郭線の外側にあるように形成されることを特徴とする表示装置。A support component having a plurality of pins projecting from a surface;
A display panel having a through hole at a position corresponding to the pin,
A display device in which the pin and the through-hole are fitted to each other and the display panel is mounted on the support component in an overlapping manner.
At least one of the plurality of pins has a protruding portion formed at its tip to extend outside the outer periphery of the shaft of the pin,
The length between the lower surface of the overhang portion and the surface of the pin is formed larger than the thickness of the display panel,
The first contour line, which is the contour line of the cross-sectional shape of the pin having the overhang portion, is inside the second contour line, which is the contour line of the through hole fitted with the pin having the overhang portion. A display device, wherein a third contour line, which is a contour line of the overhang portion as viewed from the axial direction of the pin, is formed such that a part thereof is always outside the second contour line.
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2002
- 2002-08-20 JP JP2002239247A patent/JP2004077330A/en active Pending
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