JP2004051030A - Frp-made automobile roof - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばオープンカーなどに用いられる着脱可能な、あるいは開閉可能な軽量かつ高剛性で耐貫通性に優れたFRP製自動車ルーフに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、繊維強化樹脂(以下、FRPと略す)は、軽量、高剛性、高強度であることから、主に航空機分野を中心にして様々な分野に適用されてきた。近年では、全世界的な環境問題への意識の高まりや省資源の観点から、輸送機器の車体や部材を軽量化し、省エネルギーや低燃費を実現しようとする機運が高まっており、輸送機器の中でも特に自動車部材に軽量化が見込めるFRPを適用しようとする動きが広がっている。
【0003】
FRPを自動車に適用した例としては、例えば特開2002−127944号公報のFRP製の自動車ルーフが知られている。このルーフは補強繊維を連続繊維からなる織物基材で構成し、織物基材に継ぎ目が無い構成を取ることにより、軽量、高剛性であり、さらに、耐貫通性にも優れた自動車ルーフを提案している。
【0004】
耐貫通性とは、自動車が走行中に飛来物がルーフに衝突し、ルーフを貫通して乗員の安全を害することが無いよう、ネット等を設けて飛来物の貫通を防ぐ能力のことである。FRPでこの耐貫通性を確保するためには、前述の特開2002−127944号公報のように、FRPを連続繊維からなる織物基材で構成するか、あるいはサンドイッチ構造とよばれる断面構造のFRPを用いるのが有効であることが知られている。サンドイッチ構造とは、ルーフの上面を形成する層と下面を形成する層の間にコア材が介在する構造であり、コア材の厚みを厚くすることによって、コア材がブロックの役割を果たし、耐貫通性を容易に上げることができる。また、コア材にはハニカム材やプラスチック発泡材といった比重の軽い材質を用いることで、コア材を厚くしてもFRPの特徴である軽量性を損なうこともない。さらにコア材の厚みを厚くすることで剛性も上げることができる。その他、サンドイッチ構造とすることで断熱性や耐振動性が向上するなど様々なメリットが享受できる。すなわち、従来の自動車業界の常識に鑑みると、FRPをサンドイッチ構造として自動車ルーフを設計する場合、単にコア材の厚みを厚くすることによって軽量、高剛性でかつ耐貫通性などその他全ての必要性能を備えることができたのである。
【0005】
しかしながら、近年自動車業界では、前述した軽量化や高剛性、耐貫通性に加えて、乗員の衝突安全性が関心を集めている。衝突安全性とは、自動車が外壁や鉄柱などの障害物に衝突した際、乗員の安全を確保できているかという指標であり、この衝突安全性は大きく分けて2つの視点から評価される。まず、衝突により自動車が大破しても、乗員が存在しているサバイバルゾーンと呼ばれる空間(一般的には室内空間とほぼ同義である)は大破することなく、乗員の安全が守られることである。この場合、サバイバルゾーンを構成する部材に求められる性能は高剛性であることであり、このことはサバイバルゾーンの一部を構成しているルーフについても求められる性能である。
【0006】
そして、もう一つは、自動車の衝突により、乗員が室内で激しく揺られ、室内の内壁、特に天井などに頭部をぶつけた際に、乗員が致命的な外傷を負ってしまう危険性であり、一般には頭部衝撃値と呼ばれる指標で判定される。この頭部衝撃値は、室内の内壁、特に天井を構成している部材、すなわち自動車ルーフの剛性が高いと、それだけ衝突の際の衝撃力が乗員に跳ね返ってしまい、頭部衝撃値は高い値を示す。これは乗員が致命的な外傷を負っていしまい、乗員の安全性が著しく損ねられてしまうことを示している。頭部衝撃値を下げるためには、ルーフの剛性を低くし、乗員に跳ね返る衝撃力を低く抑える必要があるが、剛性を低くするということは、前述したサバイバルゾーンの確保、すなわち、高剛性と全く相反する特性である。
【0007】
前述したFRP製自動車ルーフ、特にサンドイッチ構造で構成される自動車ルーフの場合、軽量で高剛性であることは非常に優れた特徴であるが、こと衝突安全性という視点からは、高剛性であることが逆に仇となり、乗員の頭部衝撃値を高めてしまい、結果として、乗員の安全性を損なってしまう可能性が否定できない。また、ルーフ全体として剛性を低くするような構造にした場合は、当初の高剛性であるというFRPの持つ特徴が著しく損なわれてしまう。
【0008】
これらの衝突安全性対策としては、ルーフの室内面側にマットなどを緩衝材として艤装する案が提案されている。しかし、マットなどの緩衝材を艤装品を用いると、乗員に跳ね返る衝撃力は吸収できるものの、部材全体としては重量増加になってしまい、当初の目的である軽量化を達成することができない。また、艤装品の材料加工費、取り付け工賃などコスト的なデメリットも顕著である。
【0009】
このように、自動車ルーフには、サバイバルゾーンを守るための高剛性と、逆に、乗員がルーフに頭部をぶつけた際の衝撃力を緩和吸収するための低剛性という相反する性能を有し、かつ軽量で、耐貫通性にも優れた全く新しい構造が待望されて久しいのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような問題に鑑み、本発明の目的は、自動車に適用できるルーフのうち、従来のFRP製のものと同様に、軽量、高剛性で耐貫通性にも優れ、かつ、衝突の際には、乗員に跳ね返る衝撃力を緩和することのできる自動車部材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち、強化繊維材とマトリクス樹脂とを含む繊維強化樹脂製の自動車ルーフにおいて、該ルーフの天井部分が繊維強化樹脂の単板構造であって、かつ、天井周辺部分が芯材の両面に繊維強化樹脂板を接着してなるサンドイッチ構造であることを特徴とする自動車ルーフである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、天井部分に本発明の自動車ルーフ1を搭載した自動車の斜視図である。図2は、本発明の自動車ルーフ1の構造をさらに詳細に説明するための拡大斜視図で、図3は図2のルーフのA−A矢視断面図、図4はB−B矢視断面図ある。
【0013】
これらの図面に示すように、本発明の自動車ルーフ1の基本構造は、大きく分けて部材全体の剛性を保持するための天井周辺部分2と、乗員の頭部衝撃値を低く抑えるために最低限の剛性しか有しない天井部分3とからなり、これら機能の異なる2つの部分から構成されている。ここで、天井部分3とは、自動車ルーフの部分の中で実質的に天空を向いており衝突の際には乗員の頭部が衝突する部分を指し、天井周辺部分2とは、自動車ルーフの部分の中でルーフ周りのフレームやピラーなど、天井部分3以外の部分を指す。図3、4に示すように、天井周辺部分2は、その断面がFRPからなる表面材4と、芯材5とを接着させたサンドイッチ構造をしており、天井部分3はFRPからなる表面材4の単板のみから構成される。天井部分3を表面材4のみからなる単板構造とする事で、この部分の剛性が過度に高くなることを防ぐことができる。具体的には、自動車が衝突して、乗員が天井部分に頭部をぶつけた際、天井部分の剛性が高すぎるために衝撃力が乗員に跳ね返って頭部損傷値が高くなり、乗員が致命的な外傷を負ってしまうという危険が回避できる作用効果がある。一方で、天井周辺部分2をサンドイッチ構造とすることで、ルーフ全体としての剛性は十分に確保でき、自動車が障害物に衝突して大破しても、乗員の存在するサバイバルゾーンは大破することなく、乗員の安全を確保する事ができる。このように、ルーフの部分ごとに異なった構成を用いることにより、頭部損傷値を低く抑えるための低剛性とサバイバルゾーンを確保するための高剛性という相反する機能を同時にルーフに持たせることが可能となる。
【0014】
表面材4は、FRPで構成される。他の金属(例えばスチール、アルミニウム合金など)と比較して、比剛性(単位重量あたりの剛性)、比強度(単位重量あたりの強度)に優れるFRPを用いることで、軽量でありながら必要な剛性と、強度を有するルーフを構成する事ができる。
【0015】
FRPは、強化繊維とマトリクス樹脂から構成され、強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などが、比重と剛性強度のバランスが良く好ましい。中でも、下記の特性を有する炭素繊維は、比強度と比剛性に優れるだけでなく、耐貫通性にも優れるため特に好ましい。すなわち、用いる炭素繊維は、JIS R7601に準拠して測定される引張弾性率(E:GPa)が190GPa以上であり、かつ、破断ひずみエネルギー(W:mm・N/mm3)が39.0mm・N/mm3以上のものが好ましい。なお、ここで、破断ひずみエネルギーとは、JIS R7601に準拠して測定したときの引張強度(σ:MPa)と、上記したE値とを用いて、次式:W=σ2/2Eに基づいて算出される値のことをいう。引張弾性率Eが190GPaより小さい炭素繊維を用いて表面材を構成した場合、表面材に適正な耐貫通性と剛性を付与するためには、炭素繊維を比較的多量に複合することが必要になり、その結果、表面材の重量は重くなり、軽量化の目的に反してしまう。
【0016】
また、破壊歪みエネルギーが39.0mm・N/mm3より低い炭素繊維を用いて製造された表面材においては、その表面材に外部から衝撃が加わったとき、衝撃箇所近辺の芯材の圧壊が起こるとともに、表面材に複合されている炭素繊維それ自体も切断されやすく、そのため、低い衝撃エネルギーが加わった場合であっても、表面材に穴が空きやすく、耐貫通性が損なわれてしまう。
【0017】
強化繊維の形態としては、織物形態であると耐貫通性に優れて特に好ましい。原理的には、1方向に配列するプリプレグを積層した場合に比べ、織物は繊維が交差するネット状に似た構造であるため、飛来物を捕獲する事ができるためである。
【0018】
織物の形態としては、平織り、綾織り、繻子織りなどの織物形態が好ましい。中でも、本発明における織物は、糸幅(wmm)と糸厚み(tmm)の比率(w/t)が20以上である扁平糸織物が特に好ましい。本範囲内である織物は、繊維が広がった構造を有しており、繊維の厚み方向のうねりが小さいため、強度及び剛性が高く発現して、ルーフをより軽量化にできる。また、織物表面の凹凸が小さいため、ルーフの表面品位も向上する。w/t比が20より小さいと、繊維の厚み方向のうねりが大きくなり、クリンプと呼ばれる部分に樹脂溜まりが存在してしまう。樹脂溜まりの部分は強化繊維が存在しないので、小さな衝撃でクラックが生じてしまい、このクラックにより強度及び剛性が低下したり、再度の衝撃で容易に破損してしまう等、耐貫通性が低下するという不具合が生じるので好ましくない。特に好ましい糸幅/糸厚みの比率は30以上である。
【0019】
この場合の繊維織物の目付(Wg/m2)としては、80〜400g/m2の範囲内であるのが好ましい。この範囲内であると、前述した好ましいw/t比で織物を構成した場合、強化繊維がムラなく広がり、目隙と呼ばれる強化繊維の存在しない空隙部が少なくすることができる。80g/m2未満であると、空隙部が無いように強化繊維を広げるのが困難になり、逆に400g/m2を越えると強化繊維が多すぎて均一に広げるのが困難になる。特に好ましいのは100g〜300g/m2の範囲である。なお、織物の目付と糸幅、糸厚みは、JIS R7602により測定することが可能である。
【0020】
さらに、該維織物のカバーファクターが90〜100%の範囲内であると、樹脂のみからなる部分が極めて少なく、耐貫通性が高くなるとともに、樹脂の厚み方向への収縮による表面凹凸や凹凸ムラが無く、鏡面品が向上して意匠にも優れるルーフとなるので好ましい。耐貫通性において飛来物が小片の場合も想定すると、より好ましいカバーファクターは95%〜100%の範囲内である。
【0021】
炭素繊維織物のカバーファクターCfは、特開平7−118988号公報に記載、定義されているように、織り糸間に形成される空隙部の大きさに関係する要素で、織物上に面積S1の領域を設定したとき、面積S1内において織り糸間に形成される空隙部の面積をS2とすると、次式で定義される値を言う。
【0022】
カバーファクター Cf={(S1−S2/S1)}×100
FRPを構成するマトリクス樹脂としては、表面材に必要とされる剛性強度を有していれば良いので特に限定されるものではないが、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、等の熱硬化性樹脂、あるいは、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ポチブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂等の熱可塑性樹脂、及びこれら樹脂をアロイ化した変性樹脂が好ましい。特にエポキシ樹脂は比重と強度剛性のバランスが良く、成形性にも優れることからも特に好ましい。
【0023】
FRPにおける補強繊維の割合(Vf)は、上記樹脂に対して体積比で30%〜75%の範囲内であることが好ましい。30%を下回ると外板としての剛性、耐貫通性を金属製外板並みにするには、軽量化を犠牲にしなければならなくなる可能性があるからである。また、75%以下である理由は、75%をこえると樹脂の含浸が難しくなり、ボイドが発生して物性状好ましくない場合があるからである。より好ましいのは40%〜65%の範囲内である。
【0024】
天井部分3は、上述したようにFRPの単板で構成される。単板で構成する事により、この部分の剛性は適度に低くなり、頭部衝撃値を低く抑えることができる。具体的には、自動車が衝突して乗員が激しく頭部を天井にぶつけた際、天井部分が適度に変形することによって、乗員に跳ね返る衝撃力を吸収する事ができる。単板の厚さは、前述したように、頭部衝撃値を低く抑える必要があるので、あまり厚くなってはならないが、あまり薄すぎると、小石などの飛来物がぶつかった際の耐貫通性が損なわれるので、0.3mm以上2.0mm以下であることが好ましい。0.3mm未満であると、薄すぎるために小石などの飛来物が容易に貫通してしまうおそれがあり、逆に2.0mmを越えると厚すぎるため天井部分の剛性が高くなりすぎ、頭部衝撃値が低く抑えられないおそれがあるからである。より好ましいのは0.4mm以上1.5mm以下の範囲内である。
【0025】
天井周辺部分2は、上述したように芯材5の表面に表面材4を接着させたサンドイッチ構造で構成されている。サンドイッチ構造とする事で、軽量化を図りながらルーフ全体の剛性を上げることができる。
【0026】
サンドイッチ構造を構成するFRP板の引張弾性率Ef(GPa)、心材の弾性率Ec(MPa)、FRP板の板厚t(mm)、サンドイッチ構造の幅b(mm)との間には、全体の剛性を確保しつつ耐貫通性に優れ軽量である構造を成り立たせる関係が必要である。例えば表面材の引張弾性率Efが低すぎたり板厚tが薄すぎると、ルーフにかかる荷重によって表面材が容易に座屈してしまい、全体の剛性を満たすことができない。芯材の弾性率Ecを大きくすることで表面材の座屈は防ぐことができるが、芯材の弾性率Ecを上げるには芯材の密度を高くせざるを得なくなり、重量増につながってしまう。また、サンドイッチ構造の幅bを狭く取ることでも表面材の座屈を抑えることはできるが、あまりに幅bを狭く取りすぎても全体の剛性低下につながってしまうし、あまりに広く取ると、乗員がこの部分に頭部をぶつけてしまう危険性が高くなり、頭部衝撃値を低く抑えるという本来の目的を達成することができない。
【0027】
このような要素をバランス良く考えると、これらの値は次式で与えられる座屈許容係数(N2/mm4)が0.8以上であることが好ましい。この値以下であると、天井周辺部分の表面材が座屈してしまい、ルーフ全体の剛性が著しく低下してしまうからである。
【0028】
座屈許容係数=Ef×Ec×(t/b)2
FRP板の引張弾性率Efは、30GPa以上であることが好ましい。30GPa以下であると座屈許容係数が0.8以下になりやすくなってしまい、天井周辺部分の剛性を保つには、例えば芯材の弾性率Ecを上げざるを得なくなり、ひいては重量増を引き起こしてしまうおそれがある。より好ましくは45GPa以上である。なお、FRP板の引張弾性率はJIS K−7054で測定することができる。
【0029】
芯材5は、ルーフ全体の軽量化を図りながら必要な機械物性を確保する必要があることを考えると、弾性率が5MPa以上100MPa以下であることが好ましい。弾性率が5MPa未満であると表面材が座屈してしまい易くなり、剛性が著しく低下してしまう。また、100MPaを越えると、芯材自体の重量が重くなってしまい、軽量効果を損なってしまう。弾性率と重量のバランスを考えると8MPa〜70MPaの範囲内であることがより好ましい。
【0030】
なお、芯材の弾性率は、芯材としてプラスチック発泡体を使用する場合はJIS K−7220で、ハニカム構造材を使用するときはASTM C365で測定することができる。また、芯材の構造、材質は、サンドイッチ構造体としての特性を損なわなければ特に限定するものではないが、アラミド繊維紙のハニカム構造などは、軽量であり、不燃性にも優れるので好ましい。また、ウレタンや、アクリル、ポリイミドなどのプラスチック発泡体も軽量でありながら、成形加工性に優れ特に好ましい。
【0031】
表面材4の厚さは、あまり薄すぎると、小石などの飛来物がぶつかった際の耐貫通性が損なわれるので、0.3mm以上2.0mm以下であることが好ましい。0.3mm未満であると、前述したように飛来物が容易に貫通してしまう恐れが強い。逆に、2.0mmを越えると重量増につながってしまうおそれがある。より好ましいのは0.3mm以上1.5mm以下の範囲である。
【0032】
サンドイッチ構造の幅bは、図2に示されているように、天井部分と天井周辺部分との境目の芯材端部と、反対側の芯材端部との距離で規定される。この幅bは全体の剛性バランスや車体フレームとの取り合いを考慮して決定されるが、あまりにこの部分が大きいと、自動車が衝突した際、乗員がこの部分に頭部をぶつけ外傷を負ってしまう可能性が高くなってしまう。逆に、この部分があまりに華奢であると全体の剛性が保持できなくなる。よって、サンドイッチ構造の幅bは20mm〜400mmの範囲内であることが好ましい。20mm未満であるとサンドイッチ構造部分が細すぎてしまい、全体の剛性を保持することが難しくなってしまう。逆に400mmを越えると、サンドイッチ構造部分が広くなりすぎてしまい、乗員がこの部分に頭部をぶつけて外傷を負う危険性が高くなってしまう。より好ましいのは50mm〜150mmの範囲内である。
【0033】
天井周辺部分2と天井部分3とは、全体として一つのルーフとして構成すればよいので、どのような結合方法で結合されてもかまわないが、サンドイッチ部分の表面を形成するFRPの上層と下層を張り合わせ一体に成形せしめているのがより好ましい。
【0034】
天井周辺部分と天井部分との境目の芯材の角度は、図2中のαで示すように、天井部分を構成するFRPの延長線と、天井周辺部分を構成するサンドイッチ構造の室内側表面材とがなす角度であるが、この角度αが40度以下であると、この部分によけいなモーメントがかからず好ましい。より好ましいのは35度以下である。
【0035】
本発明の自動車ルーフは、ハンドレイアップ法、オートクレーブ法、RTM(レジントランスファーモールディング)法、SCRIMP法、SPRINT法等、既知のFRP製造方法で製造することが可能である。中でもRTM法やSCRIMP法は量産性に優れており好ましい。
【0036】
なお、本発明の技術的思想は、自動車用ルーフだけではなく、トランクリッドやフード(ボンネット)等のパネル類にも適用可能である。
【0037】
【実施例】
実施例1
炭素繊維(炭素繊維:強度4.9GPa、弾性率235GPa、伸度2.1%)からなる平織り扁平糸織物(糸幅/糸厚み比32,目付200g/m2)とエポキシ樹脂からなるFRP(繊維含有率68%、弾性率80GPa)を表面材4とし、天井部分3は厚さ0.6mmの単板構造、天井周辺部分2は厚さ0.3mmの表面材4の間に厚さ10mmのウレタンフォーム(弾性率11MPa)からなる芯材5を設けた幅120mmのサンドイッチ構造とした自動車用ルーフ1をRTM(レジントランスファーモールディング)法により一体成形した。
【0038】
このとき座屈許容係数を算出したところ5.5であった。また、ルーフ1の全体重さは10kgであった。また、ルーフのねじり剛性試験を行ったところ、変形量は2.7mmと、競合アルミ製品の3.1mmを下回り、アルミ製品以上の剛性が得られた。さらに、自動車衝突安全法規 FMVSS 201に従って、ルーフの頭部衝撃値を測定したところ543dと、人体に外傷を与えるほど大きな値ではなかった。また、小石大の小物体をぶつけ、耐貫通性を評価したところ、破損は見られなかった。
【0039】
比較例1
実施例1と同じ外形形状で厚さが1mmの単板で構成される重さ24kgのアルミ製ルーフ1のねじり剛性試験を行ったところ、変形量は3.1mmだった。また、頭部衝撃値を測定したところ970dで、人体に軽傷を与える可能性のある大きさの値であった。また、小石大の小物体をぶつけ、耐貫通性を評価したところ、破損はしなかったものの、衝突部がへこんでしまった。なお、いずれの試験でもアルミ製ルーフを試験台に乗せるなどの作業は、アルミ製ルーフが重すぎたため、一人では行えなかった。
【0040】
比較例2
実施例1において、天井部分3を厚さ10mmの高密度ウレタンフォーム(弾性率15MPa)を介在させたサンドイッチ構造とした以外は実施例1と全く同様にして、自動車ルーフ1を作成した。ルーフの重さは20kgであった。ルーフのねじり剛性試験を行ったところ、1.8mmであった。また、ルーフの頭部衝撃値を測定したところ1300dと、人体に致命的な外傷を与えてしまうほど大きな値であった。また、小石大の小物体をぶつけ、耐貫通性を評価したところ、破損は見られなかった。
【0041】
比較例3
実施例1において、天井周辺部分2を厚さ0.6mmの単板構造とした以外は実施例1と全く同様にして、自動車ルーフを作成した。ルーフの重さは8kgであった。ルーフのねじり剛性試験を行ったところ、7.1mmであり、必要な剛性が全く不足していた。また、ルーフの頭部衝撃値を測定したところ450dと、人体に致命的な外傷を与えるほど大きな値ではなかった。また、小石大の小物体をぶつけ、耐貫通性を評価したところ、破損は見られなかった。
【0042】
実施例2
実施例1において、天井部分3の単板構造の厚さを0.5mmとし、芯材5を弾性率3.2MPaのウレタンフォームで構成し、表面材4を厚さ0.5mmのFRPで構成し、サンドイッチ構造の幅を300mmとした以外は実施例1と全く同様にして、自動車ルーフを作成した。このとき座屈許容係数を算出したところ0.71であった。ルーフの重さは12kgであった。ルーフのねじり剛性試験を行ったところ、4.1mmであった。また、ルーフの頭部衝撃値を測定したところ570dであった。さらに、小石大の小物体をぶつけ、耐貫通性を評価したところ、破損は見られなかった。
【0043】
実施例3
実施例1において、強化繊維材を炭素繊維(炭素繊維:強度2.6GPa、弾性率235GPa、伸度1.1%)とし、芯材5を弾性率1.9MPaにした以外は実施例1と全く同様にして、自動車ルーフ1を作成した。このとき座屈許容係数を算出したところ0.95であった。ルーフの重さは8kgであった。ルーフのねじり剛性試験を行ったところ、2.9mmであった。また、ルーフの頭部衝撃値を測定したところ557dであった。また、小石大の小物体をぶつけ、耐貫通性を評価したところ、破損はしなかったが、顕微鏡観察の結果、微少なクラックが見られた。
【0044】
以上の実施例、比較例の構成を次の表1に、得られた結果を次の表2に纏めて示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のFRP製自動車ルーフによるときは、従来のFRP製自動車ルーフと同等の軽量性や剛性を有しながら、乗員の頭部衝撃値を低く抑えるという衝突安全性をも兼ね備えた理想的なルーフが実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】天井部分に本発明の自動車ルーフ1を搭載した自動車の斜視図である。
【図2】本発明の自動車ルーフ1の拡大斜視図である。
【図3】図2の自動車ルーフ1のA−A矢視の断面図である。
【図4】図2の自動車ルーフ1のB−B矢視の断面図である。
【符号の説明】
1:自動車用ルーフ
2:天井周辺部分
3:天井部分
4:表面材
5:芯材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a detachable or openable / closable FRP automobile roof having high rigidity and excellent penetration resistance used for, for example, a convertible car.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART Conventionally, fiber-reinforced resins (hereinafter abbreviated as FRP) have been applied to various fields mainly in the field of aircraft because of their light weight, high rigidity, and high strength. In recent years, from the viewpoint of increasing awareness of global environmental issues and saving resources, there has been an increasing trend to reduce the weight of vehicles and members of transportation equipment to achieve energy saving and fuel efficiency. In particular, there is an increasing movement to apply FRP, which is expected to reduce the weight of automobile parts.
[0003]
As an example in which the FRP is applied to an automobile, for example, an FRP automobile roof disclosed in JP-A-2002-127944 is known. This roof is composed of a woven base material consisting of continuous fibers as the reinforcing fibers, and adopts a seamless structure in the woven base material to propose an automobile roof that is lightweight, highly rigid and has excellent penetration resistance. are doing.
[0004]
Penetration resistance refers to the ability to prevent the penetration of flying objects by providing a net or the like so that flying objects do not collide with the roof while the vehicle is running and do not penetrate the roof and hinder the safety of occupants. . In order to ensure this penetration resistance in the FRP, as described in JP-A-2002-127944 described above, the FRP is constituted by a woven fabric base made of continuous fibers, or an FRP having a cross-sectional structure called a sandwich structure. Is known to be effective. The sandwich structure is a structure in which a core material is interposed between a layer forming the upper surface of the roof and a layer forming the lower surface. By increasing the thickness of the core material, the core material serves as a block, and The penetrability can be easily increased. Further, by using a material having a low specific gravity, such as a honeycomb material or a plastic foam material, as the core material, even if the core material is thickened, the lightness characteristic of the FRP is not impaired. Further, rigidity can be increased by increasing the thickness of the core material. In addition, various advantages such as improved heat insulation and vibration resistance can be obtained by adopting a sandwich structure. In other words, in view of conventional common sense in the automobile industry, when designing an automobile roof using FRP as a sandwich structure, simply increasing the thickness of the core material reduces all other necessary properties such as light weight, high rigidity, and penetration resistance. I was able to prepare.
[0005]
However, in recent years, in the automobile industry, in addition to the above-mentioned weight reduction, high rigidity, and penetration resistance, occupant collision safety has attracted attention. Collision safety is an index of whether or not occupants can be secured when a vehicle collides with an obstacle such as an outer wall or a steel pole. This collision safety is roughly evaluated from two viewpoints. First, even if a car is severely damaged due to a collision, the space called the survival zone where the occupants are present (generally almost the same as the indoor space) is not severely damaged, and the safety of the occupants is protected. . In this case, the performance required for the members constituting the survival zone is high rigidity, which is also required for the roof constituting a part of the survival zone.
[0006]
The other is the danger of occupants being shaken violently in the room due to the collision of the car and causing fatal trauma to the occupant when the head is hit against the interior wall, especially the ceiling, etc. Is generally determined by an index called a head impact value. The head impact value is such that the higher the rigidity of the members that make up the inner walls of the room, especially the ceiling, that is, the rigidity of the automobile roof, the more the impact force at the time of the collision rebounds to the occupants, and the head impact value is high. Is shown. This indicates that the occupant suffers fatal trauma and the safety of the occupant is significantly impaired. In order to lower the head impact value, it is necessary to lower the rigidity of the roof and suppress the impact force rebounding to the occupants, but lowering the rigidity means securing the survival zone described above, that is, These are completely contradictory characteristics.
[0007]
In the case of the above-mentioned FRP automobile roof, particularly in the case of an automobile roof having a sandwich structure, lightweight and high rigidity are very excellent characteristics, but from the viewpoint of collision safety, high rigidity is required. However, it cannot be denied that it may be an enemy and increase the head impact value of the occupant, resulting in impairing the safety of the occupant. In addition, if the rigidity of the entire roof is reduced, the initial high rigidity of the FRP is significantly impaired.
[0008]
As a countermeasure against these collisions, a plan has been proposed in which a mat or the like is provided as a cushioning material on the indoor surface side of the roof. However, if a cushioning material such as a mat is used as an outfit, the impact force rebounding to the occupant can be absorbed, but the weight of the entire member increases, and the original purpose of weight reduction cannot be achieved. Also, cost disadvantages such as material processing costs for outfitting parts and installation labor are remarkable.
[0009]
In this way, the automobile roof has the opposite performance of high rigidity to protect the survival zone and, conversely, low rigidity to relax and absorb the impact force when the occupant hits the roof against the head. A completely new structure that is lightweight and has excellent penetration resistance has long been expected.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the problems described above, an object of the present invention is to provide a roof that can be applied to an automobile, like a conventional FRP-made roof, is lightweight, has high rigidity, has excellent penetration resistance, and has an excellent An object of the present invention is to provide an automobile member capable of reducing an impact force bouncing off to an occupant.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following means in order to solve such a problem. That is, in an automobile roof made of a fiber reinforced resin including a reinforced fiber material and a matrix resin, a ceiling portion of the roof has a single-plate structure made of a fiber reinforced resin, and a ceiling peripheral portion has fiber reinforced on both surfaces of a core material. An automobile roof having a sandwich structure formed by bonding resin plates.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a perspective view of an automobile having an
[0013]
As shown in these drawings, the basic structure of the
[0014]
The
[0015]
FRP is composed of a reinforcing fiber and a matrix resin, and as the reinforcing fiber, carbon fiber, glass fiber, aramid fiber, or the like is preferable because of a good balance between specific gravity and rigidity. Among them, carbon fibers having the following characteristics are particularly preferable because they have not only excellent specific strength and specific rigidity but also excellent penetration resistance. That is, the carbon fiber used has a tensile modulus of elasticity (E: GPa) of 190 GPa or more measured in accordance with JIS R7601 and a breaking strain energy (W: mm · N / mm 3 ) of 39.0 mm · N / mm 3 or more is preferable. Here, the breaking strain energy is based on the following equation: W = σ 2 / 2E using the tensile strength (σ: MPa) measured according to JIS R7601 and the E value described above. Means the value calculated. When the surface material is composed of carbon fibers having a tensile modulus E of less than 190 GPa, it is necessary to composite a relatively large amount of carbon fibers in order to impart appropriate penetration resistance and rigidity to the surface material. As a result, the weight of the surface material becomes heavy, which is contrary to the purpose of weight reduction.
[0016]
In the case of a surface material manufactured using carbon fibers having a fracture strain energy lower than 39.0 mm · N / mm 3 , when an external impact is applied to the surface material, the core material near the impact point is crushed. At the same time, the carbon fiber itself that is composited with the surface material is also easily cut, so that even when low impact energy is applied, holes are easily formed in the surface material, and penetration resistance is impaired.
[0017]
As the form of the reinforcing fiber, a woven form is particularly preferable because it has excellent penetration resistance. This is because, in principle, the woven fabric has a net-like structure in which the fibers intersect, and can catch flying objects, as compared with the case where prepregs arranged in one direction are stacked.
[0018]
As the form of the woven fabric, a woven form such as a plain weave, a twill weave, or a satin weave is preferable. Above all, the woven fabric in the present invention is particularly preferably a flat yarn woven fabric having a ratio (w / t) of the yarn width (wmm) to the yarn thickness (tmm) of 20 or more. The woven fabric within this range has a structure in which the fibers are spread, and the undulation in the thickness direction of the fibers is small, so that the strength and rigidity are expressed high, and the roof can be made more lightweight. In addition, since the irregularities on the surface of the fabric are small, the surface quality of the roof is also improved. If the w / t ratio is less than 20, the undulation in the thickness direction of the fiber becomes large, and a resin pool exists in a portion called a crimp. Since there is no reinforcing fiber in the portion of the resin pool, cracks are generated by a small impact, and the cracks reduce strength and rigidity, or are easily damaged by a second impact, resulting in reduced penetration resistance. This is not preferable because the problem described above occurs. A particularly preferred yarn width / yarn thickness ratio is 30 or more.
[0019]
The basis weight (Wg / m 2 ) of the fiber fabric in this case is preferably in the range of 80 to 400 g / m 2 . When the content is within this range, when the woven fabric is formed with the preferable w / t ratio described above, the reinforcing fibers are spread evenly, and voids, which are called gaps, in which the reinforcing fibers do not exist, can be reduced. If it is less than 80 g / m 2 , it becomes difficult to spread the reinforcing fibers so that there is no void portion. Conversely, if it exceeds 400 g / m 2 , it becomes difficult to uniformly spread the reinforcing fibers because there is too much reinforcing fiber. Particularly preferred is a range of 100 g to 300 g / m 2 . The basis weight, yarn width and yarn thickness of the woven fabric can be measured according to JIS R7602.
[0020]
Further, when the cover factor of the textile is in the range of 90 to 100%, the portion composed of only the resin is extremely small, the penetration resistance is increased, and the surface unevenness and unevenness due to the shrinkage of the resin in the thickness direction are increased. It is preferable because there is no mirror surface, and a mirror surface is improved and the roof becomes excellent in design. Assuming that the flying object is a small piece in terms of penetration resistance, a more preferable cover factor is in the range of 95% to 100%.
[0021]
The cover factor Cf of the carbon fiber woven fabric is, as defined and described in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 7-118988, an element related to the size of the void formed between the yarns, and the area of the area S1 on the woven fabric. Is set, the area defined by the voids formed between the yarns in the area S1 is S2, and the value defined by the following equation is used.
[0022]
Cover factor Cf = {(S1-S2 / S1)} × 100
The matrix resin constituting the FRP is not particularly limited as long as it has the rigidity required for the surface material, but is not particularly limited, but includes an epoxy resin, an unsaturated polyester resin, a phenol resin, a vinyl ester resin, Thermosetting resins such as, or acrylic resins, polycarbonate resins, polyethylene, polypropylene resins, polyamide resins, ABS resins, pottybutylene terephthalate resins, thermoplastic resins such as polyacetal resins, and modified resins obtained by alloying these resins are preferable. . Particularly, epoxy resin is particularly preferable because it has a good balance between specific gravity and strength and rigidity, and is excellent in moldability.
[0023]
The proportion (Vf) of the reinforcing fibers in the FRP is preferably in the range of 30% to 75% by volume relative to the resin. If it is less than 30%, it may be necessary to sacrifice weight reduction in order to make the rigidity and penetration resistance of the outer plate comparable to those of a metal outer plate. The reason why the content is 75% or less is that if the content is more than 75%, impregnation of the resin becomes difficult, and voids may be generated, resulting in unfavorable physical properties. More preferred is in the range of 40% to 65%.
[0024]
The
[0025]
The ceiling
[0026]
The whole is between the tensile elastic modulus Ef (GPa) of the FRP plate constituting the sandwich structure, the elastic modulus Ec (MPa) of the core material, the plate thickness t (mm) of the FRP plate, and the width b (mm) of the sandwich structure. There is a need to establish a structure that is excellent in penetration resistance and lightweight while ensuring the rigidity of the above. For example, if the tensile modulus Ef of the surface material is too low or the plate thickness t is too thin, the surface material easily buckles due to the load applied to the roof, and the overall rigidity cannot be satisfied. Although the buckling of the surface material can be prevented by increasing the elastic modulus Ec of the core material, the density of the core material must be increased in order to increase the elastic modulus Ec of the core material, which leads to an increase in weight. I will. Also, buckling of the surface material can be suppressed by making the width b of the sandwich structure narrow, but if the width b is made too small, it leads to a decrease in the overall rigidity. The danger of hitting the head to this part increases, and the original purpose of suppressing the head impact value low cannot be achieved.
[0027]
When these factors are considered in a well-balanced manner, it is preferable that the buckling allowance coefficient (N 2 / mm 4 ) given by the following equation be 0.8 or more. If it is less than this value, the surface material around the ceiling will buckle and the rigidity of the entire roof will be significantly reduced.
[0028]
Buckling allowable coefficient = Ef × Ec × (t / b) 2
The tensile modulus Ef of the FRP plate is preferably 30 GPa or more. If it is 30 GPa or less, the buckling allowance coefficient tends to be 0.8 or less, and in order to maintain the rigidity of the periphery of the ceiling, for example, it is necessary to increase the elastic modulus Ec of the core material, which causes an increase in weight. There is a risk that it will. More preferably, it is 45 GPa or more. The tensile modulus of the FRP plate can be measured according to JIS K-7054.
[0029]
Considering that it is necessary to secure necessary mechanical properties while reducing the weight of the entire roof, the
[0030]
The elastic modulus of the core can be measured by JIS K-7220 when using a plastic foam as the core, and by ASTM C365 when using a honeycomb structural material. The structure and material of the core material are not particularly limited as long as the characteristics of the sandwich structure are not impaired, but a honeycomb structure of aramid fiber paper is preferable because it is lightweight and has excellent nonflammability. In addition, plastic foams such as urethane, acrylic, and polyimide are particularly preferable because they are lightweight and have excellent moldability.
[0031]
If the thickness of the
[0032]
As shown in FIG. 2, the width b of the sandwich structure is defined by the distance between the end of the core at the boundary between the ceiling and the periphery of the ceiling and the end of the core on the opposite side. The width b is determined in consideration of the overall rigidity balance and the engagement with the body frame. However, if the width b is too large, the occupant hits the head against this portion and suffers injury when the vehicle collides. The likelihood increases. Conversely, if this part is too delicate, the entire rigidity cannot be maintained. Therefore, the width b of the sandwich structure is preferably in the range of 20 mm to 400 mm. If it is less than 20 mm, the sandwich structure portion is too thin, and it is difficult to maintain the overall rigidity. Conversely, if it exceeds 400 mm, the sandwich structure portion becomes too wide, and the occupant is more likely to hit his / her head against this portion and suffer injury. More preferably, it is in the range of 50 mm to 150 mm.
[0033]
Since the ceiling
[0034]
As shown by α in FIG. 2, the angle of the core material at the boundary between the ceiling peripheral portion and the ceiling portion is an extension line of the FRP constituting the ceiling portion, and the indoor surface material of the sandwich structure constituting the ceiling peripheral portion. When the angle α is 40 degrees or less, no significant moment is applied to this portion, which is preferable. More preferably, it is 35 degrees or less.
[0035]
The automobile roof of the present invention can be manufactured by a known FRP manufacturing method such as a hand lay-up method, an autoclave method, an RTM (resin transfer molding) method, a SCRIMP method, and a SPRINT method. Among them, the RTM method and the SCRIMP method are preferable because of their excellent mass productivity.
[0036]
The technical concept of the present invention is applicable not only to a roof for an automobile but also to panels such as a trunk lid and a hood (hood).
[0037]
【Example】
Example 1
Plain weave flat yarn woven fabric (yarn width / yarn thickness ratio 32, basis weight 200 g / m 2 ) made of carbon fiber (carbon fiber: strength 4.9 GPa, elastic modulus 235 GPa, elongation 2.1%) and FRP (epoxy resin) The
[0038]
At this time, the buckling allowance coefficient was calculated to be 5.5. The total weight of the
[0039]
Comparative Example 1
A torsional rigidity test of the
[0040]
Comparative Example 2
An
[0041]
Comparative Example 3
An automobile roof was produced in exactly the same manner as in Example 1 except that the
[0042]
Example 2
In Example 1, the thickness of the single-plate structure of the
[0043]
Example 3
Example 1 was the same as Example 1 except that the reinforcing fiber material was carbon fiber (carbon fiber: strength 2.6 GPa, elastic modulus 235 GPa, elongation 1.1%), and the
[0044]
The configurations of the above Examples and Comparative Examples are shown in Table 1 below, and the obtained results are shown in Table 2 below.
[0045]
[Table 1]
[0046]
[Table 2]
[0047]
【The invention's effect】
As described above, the FRP automobile roof of the present invention has the same lightness and rigidity as the conventional FRP automobile roof, but also has the collision safety of suppressing the occupant's head impact value low. The ideal roof can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of an automobile having an
FIG. 2 is an enlarged perspective view of the
FIG. 3 is a cross-sectional view of the
FIG. 4 is a cross-sectional view of the
[Explanation of symbols]
1: roof for automobile 2: ceiling part 3: ceiling part 4: surface material 5: core material
Claims (7)
座屈許容係数=Ef×Ec×(t/b)2(N2/mm4)
ここで、Ef:繊維強化樹脂板の引張弾性率(GPa)
Ec:芯材の弾性率(MPa)
t:繊維強化樹脂板の板厚(mm)
b:サンドイッチ構造の幅(mm)The automobile roof according to claim 1, wherein the cross section has a sandwich structure, and a buckling allowance coefficient represented by the following equation is 0.8 or more.
Buckling allowable coefficient = Ef × Ec × (t / b) 2 (N 2 / mm 4 )
Here, Ef: tensile modulus of elasticity of fiber reinforced resin plate (GPa)
Ec: elastic modulus of the core material (MPa)
t: thickness of fiber reinforced resin plate (mm)
b: Width of sandwich structure (mm)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002213564A JP2004051030A (en) | 2002-07-23 | 2002-07-23 | Frp-made automobile roof |
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WO2014163297A1 (en) * | 2013-04-03 | 2014-10-09 | 주식회사 지우테크 | Panel member for commercial vehicle container |
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2002
- 2002-07-23 JP JP2002213564A patent/JP2004051030A/en active Pending
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