JP2004045810A - 感圧接着部材および光源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源から照射された光の伝播効率が優れている感圧接着部材および該感圧接着部材を有する光源装置を提供する。
【解決手段】感圧接着部材は、光源との接着面およびその対面に設けられた光取出面を有し且つ感圧接着剤により形成された光伝播路と、該光伝播路の側面に設けられた光反射性基材とで構成されていることを特徴とする。前記感圧接着部材は、光伝播路の接着面及び光取出面が略4角形形状であり、且つ光伝播路の側面のうち少なくとも1組の対向する面の両表面に光反射性基材が設けられていてもよい。光源装置は、前記感圧接着部材が、その光源との接着面が光源に接触するように、光源に接着されたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】感圧接着部材は、光源との接着面およびその対面に設けられた光取出面を有し且つ感圧接着剤により形成された光伝播路と、該光伝播路の側面に設けられた光反射性基材とで構成されていることを特徴とする。前記感圧接着部材は、光伝播路の接着面及び光取出面が略4角形形状であり、且つ光伝播路の側面のうち少なくとも1組の対向する面の両表面に光反射性基材が設けられていてもよい。光源装置は、前記感圧接着部材が、その光源との接着面が光源に接触するように、光源に接着されたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード(LED)や蛍光管等の光源から照射された光を効率よく伝播できる感圧接着部材および光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光源装置、例えば、LED(発光ダイオード)や蛍光管などは、照明器具、ネオンサイン、看板などに多く用いられている。これらは実用上使用する光源により照らしたい部分への効率的な光の利用のため、電子機器に使用されるLEDでは周囲をケース等で覆うことにより、また蛍光管では金属からなる反射部材を取り付けることにより、効率的な発光を得る工夫がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の光源装置では、必要な部分への有効な光の取り出しのために反射部材を取り付けているが、この光源と反射部材との間で光漏れ等が生じたり、光源と反射部材との間の隙間が空気層となるために屈折率の違いによる光の散乱が生じたりする。このため、必要部分への十分な光量を得るために、例えば、発光デバイスへの電流値を高くしたり、発光デバイスそのものの数を増やす等の工夫が行われているが、逆に、発光デバイスそのものの寿命低下を引き起こしたり、発光デバイスの数を増やすことによるコスト高となる問題が生じていた。
【0004】
従って、本発明の目的は、光源から照射された光の伝播効率が優れている感圧接着部材および光源装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、光源を特定の感圧接着部材でケーシング部材と固定すると、光源から照射された光を光源との接着面から光取出面まで感圧接着部材中を伝播させることができ、しかも、このとき、空気層を通過することによる光の伝播ロスを防止することができるため、光源から照射された光を効率よく伝播できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
【0006】
すなわち、本発明は、光源との接着面およびその対面に設けられた光取出面を有し且つ感圧接着剤により形成された光伝播路と、該光伝播路の側面に設けられた光反射性基材とで構成されていることを特徴とする感圧接着部材を提供する。
【0007】
本発明では、光伝播路の接着面及び光取出面が略4角形形状であり、且つ光伝播路の側面のうち少なくとも1組の対向する面の両表面に光反射性基材が設けられている感圧接着部材を好適に用いることができる。
【0008】
また、25℃におけるナトリウムD線に対する光伝播路の屈折率(nD 25)が1.45〜1.53であり、且つ光伝播路の全光線透過率が90%以上であることが好ましい。さらにまた、光伝播路が、アクリル系感圧接着剤により形成されていることが好ましい。
【0009】
さらにまた、光反射性基材は、金属層、着色されたプラスチックフィルム層およびインキ層から選択された少なくとも1つの層を有することが好ましい。
【0010】
本発明は、また、前記感圧接着部材が、その光源との接着面が光源に接触するように、光源に接着されたことを特徴とする光源装置を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の部材又は部位については、同一の符号を付している場合がある。
図1は本発明の感圧接着部材が光源に接着されている光源装置の一例を示す概略断面図である。図1において、1は感圧接着部材を有する光源装置(「光源装置」と称する場合がある)、1aは発光ダイオードチップによる光源(LEDチップ光源)、2は感圧接着部材、2aは感圧接着部材2の底面、2bは感圧接着部材2の上面、3は光伝播路、3aは光伝播路3の光源1aとの接着面(単に「接着面」と称する場合がある)、3bは光伝播路3中を伝播された光の取り出し面(「光取出面」と称する場合がある)、4は光反射性基材である。図1に係る感圧接着部材2は、接着面3a及び光取出面3bが略4角形形状である光伝播路3と、該光伝播路3の側面のうちの1つの面及びその対面(1組の対向する面)の両表面に設けられた光反射性基材4とで構成されており、且つ前記光伝播路3は感圧接着剤により形成されている。光源装置1は、感圧接着部材2の底面2aにおける光伝播路3の接着面3aが、LEDチップ光源1aに全面的に貼着された構成を有している。従って、LEDチップ光源1aから発せられた光は、感圧接着部材2の底面2aにおける光伝播路3の接着面3aから、上面2bにおける光伝播路3の光取出面3bに向かって、伝播される。この際、感圧接着部材2の光伝播路3の接着面3aがLEDチップ光源1aに貼着されているので、空気層を通過することによる光の伝播ロスを防止することができる。しかも、感圧接着部材2は、光反射性基材4を有しているので、感圧接着部材2におけるLEDチップ光源1aに接していない面からの光漏れが抑制又は防止されており、LEDチップ光源1aからの光を優れた伝播性で効果的に光伝播路3の接着面3aから光取出面3bに伝播することができる。従って、本発明の感圧接着部材は、光源に接着させることによる光伝播機能を有しており、光漏れ防止および伝播光の輝度向上に格段の効果を発揮することができる。
【0012】
(感圧接着部材)
感圧接着部材としては、図1に示されるように、感圧接着剤からなる光伝播路(光導波路)と、光反射性基材とにより構成されている。また、前記光反射性基材は、光伝播路の側面[すなわち、接着面(光源に接着させる面)及び光取出面(前記接着面に対面する面)以外の面]に設けられている。具体的には、光反射性基材は、光伝播路の側面に少なくとも部分的に設けられていればよく、全側面に設けられていていもよい。感圧接着部材は、光伝播路の全側面に光反射性基材が設けられていると、より一層効率よく光源から照射された光を接着面から光取出面まで伝播させることができる。
【0013】
なお、接着面及び光取出面が、例えば、下記に示されるように略4角形形状である場合、光反射性基材は、光伝播路の側面のうち少なくとも1つの面に設けることができるが、光伝播路の側面のうち少なくとも1組の対向する面の両表面に設けられていることが好ましい。すなわち、前記光反射性基材は、接着面及び光取出面が略4角形形状である場合、光伝播路の側面の全面(2組の対向する面;計4つの面)に設けられていてもよく、光伝播路の側面のうちの1組の対向する面(1つの面とその対面との2つの面)に設けられていてもよい。
【0014】
光伝播路の接着面や光取出面の形状は、特に制限されないが、略多角形状又は略円形状の形状であることが好ましい。前記略多角形状には、例えば、略3角形状、略4角形状、略6角形状、略8角形状などが含まれ、また、前記略円形状には、例えば、円形状や楕円形状などが含まれる。なお、光伝播路の接着面や光取出面の形状は、光源の発光面(照射面)や伝播したい光の強度などに応じて適宜選択することができる。
【0015】
従って、光伝播路の形状としては、例えば、光伝播路の接着面や光取出面の形状が略多角形状である場合、平板状、ブロック状、4角柱状等の6面体形状(例えば、3組の対向する面を有する形状)などが挙げられる。また、光伝播路の形状としては、光伝播路の接着面や光取出面の形状が略円形状である場合、例えば、円柱状、楕円柱状等の略円柱形状などが挙げられる。
【0016】
光伝播路の接着面や光取出面の大きさなども特に制限されない。例えば、光源から照射された光をすべて伝播しようとする場合は、光伝播路の接着面は、光源の発光面(照射面)の形状と同じ又はほぼ同じか、またはそれ以上の大きさの形状とすることができる。また、光源から照射された光のうち一部の光を伝播しようとする場合は、光伝播路の接着面は、光源の発光面(照射面)の大きさよりも小さくすることができる。
【0017】
光伝播路を形成する感圧接着剤は、特に制限されず、公知乃至慣用の感圧接着剤(粘着剤)を用いることができ、例えば、アクリル系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、ポリエステル系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤などが挙げられる。感圧接着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0018】
感圧接着剤としては、その調製過程でいかなる形態も取りうるが、取り扱い性の面で、溶剤系、エマルション系、ホットメルト系、光重合系などの形態で用いることが好ましい。また、感圧接着剤は、そのまま単独で用いることができるが、本発明の範囲を逸脱しない限り、また接着剤としての性能を損なわない範囲であれば、従来公知の方法を用いた他のポリマーとの混合、攪拌などによるブレンド物であってもよい。
【0019】
感圧接着剤としては、アクリル系感圧接着剤を好適に用いることができる。アクリル系感圧接着剤を用いると、感圧接着部材の性能制御により一層優れた好結果が得られる。アクリル系感圧接着剤は、アクリル系ポリマー[例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステルなど]を粘着成分(ベースポリマー)の主成分として含有しており、必要により、架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤、充填剤、顔料などの各種の添加剤が配合されている。前記アクリル系ポリマーは、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸C1−14アルキルエステルを主成分とし、これに必要により共重合可能な改質用モノマーとして(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、スチレンなどの他のモノマーを加えたモノマー混合物の共重合により調製できる。なお、アクリル系ポリマーの調製に際しては、アゾ系化合物や過酸化物などの重合開始剤を用いて行う溶液重合方法、エマルジョン重合方法や塊状重合方法、光開始剤を用いて光や放射線を照射して行う重合方法などの各種重合方法を採用することができる。
【0020】
また、ゴム系感圧接着剤には、粘着成分として、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレン、スチレン−イソプレンゴムなどのゴム材料(ゴム成分)が含まれている。
【0021】
光伝播路の接着面の径(例えば、略4角形の1辺、又は略円形の直径)としては、光源の大きさなどにより適宜選択することができ、例えば、30μm〜50mm(好ましくは50μm〜10mm、さらに好ましくは100μm〜5mm)程度の範囲から選択することができる。なお、光伝播路は、複数の感圧接着剤層からなる積層体であってもよいが、単層であることが好ましい。
【0022】
特に本発明では、光伝播路の屈折率は特に制限されないが、例えば、25℃におけるナトリウムD線に対する屈折率(nD 25)は、1.45〜1.53であることが好ましい。光伝播路の屈折率(25℃)が、ナトリウムD線に対して1.45〜1.53であると、光源から照射された光を円滑に接着面から光取出面に伝播することができ、輝度低下を効果的に抑制又は防止することができる。
【0023】
また、光伝播路は、全光線透過率が90%以上であることが好ましく、特に95%以上であることが好ましい。光伝播路の全光線透過率が90%以上であると、光伝播路内部での光の吸収が低く、光取出面まで優れた効率で伝播させることができ、光取出面での伝播光の輝度が良好である
【0024】
前記光反射性基材は、光伝播路中の伝播光の漏れを防止することができる光反射性を有する基材からなり、光源から光を反射する役割を担うものであれば特に制限されない。光反射性基材は、単層、積層体のいずれで構成されていてもよい。このような光反射性基材は、図2〜図6に示されるような構成とすることができる。図2〜図6は、それぞれ、本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。図2〜図6において、2、3、4は、前記と同様に、それぞれ、感圧接着部材、光伝播路、光反射性基材であり、4aはプラスチックフィルム層(「フィルム層」と称する場合がある)、4bは金属層、4cは着色されたプラスチックフィルム層(「着色フィルム層」と称する場合がある)、4dはインキ層である。
【0025】
図2で示される感圧接着部材2は、金属層4bとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面(対面している面)の両表面に金属層4bが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。図3で示される感圧接着部材2は、金属層4bとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。
【0026】
図4で示される感圧接着部材2は、着色フィルム層4cの単層からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面に積層された構成を有している。
【0027】
図5で示される感圧接着部材2は、インキ層4dとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にインキ層4dが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。図6で示される感圧接着部材2は、インキ層4dとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。
【0028】
前記フィルム層4aは、熱可塑性樹脂などの樹脂により形成することができる。このような熱可塑性樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0029】
なお、フィルム層は、予め形成されたプラスチックフィルムを積層することにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよく、熱可塑性樹脂などの樹脂をコーティングすることにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよい。前記の予め形成されたプラスチックフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は二軸延伸)フィルムの何れであってもよい。
【0030】
フィルム層4aの厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、10〜300μm(好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは25〜100μm)程度の範囲から選択することができる。プラスチックフィルム層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0031】
前記金属層4bは、各種金属元素又は合金を含む金属化合物(金属単体を含む)により形成することができる。金属化合物としては、特に制限されないが、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)等の金属元素や、ステンレス、真鍮等の合金などを含む金属化合物などが挙げられる。金属化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0032】
金属層は、金属箔層や金属蒸着層などのいずれの形態を有していてもよい。なお、金属層が、金属箔層である場合、例えば、フィルム層に金属箔(例えば、アルミニウム箔、ステンレス箔など)を積層することにより形成することができ、また、金属蒸着層の場合、例えば、フィルム層の表面に金属化合物(例えば、アルミニウム、銀、金、パラジウムなど)を蒸着させることにより形成することができる。
【0033】
金属層の厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、0.1〜50μm(好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは1〜20μm)程度の範囲から選択することができる。金属層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0034】
前記着色フィルム層4cは、プラスチックフィルムが光を反射できるように着色されている層である。着色フィルム層は、着色顔料を含有する樹脂により形成することができる。具体的には、着色フィルム層は、着色顔料を含有する樹脂がフィルム状に成形された着色されたプラスチックフィルムにより形成することができ、この着色されたプラスチックフィルムとしては、市販のものを用いることもできる。
【0035】
着色顔料の色は、特に制限されないが、高い光反射性を有する色が好ましく、例えば、銀色等のメタリック色や、白色などが好適である。従って、着色顔料としては、特に制限されないが、メタリック色を発色する金属粉(メタリック色系金属粉)や、白色を発色する顔料(白色系顔料)を好適に用いることができる。メタリック色系金属粉や白色系顔料等の着色顔料としては、特に制限されず、公知の着色顔料から適宜選択して用いることができる。
【0036】
なお、着色フィルム層の光反射性は、着色顔料の種類やその含有量などにより調整することができる。
【0037】
着色フィルム層の厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、10〜300μm(好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは25〜100μm)程度の範囲から選択することができる。着色フィルム層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0038】
前記インキ層4dは、各種の色のインキ(着色塗料)により形成することができる。インキの色は、特に制限されないが、高い光反射性を有する色が好ましく、例えば、銀色等のメタリック色や白色などが好適である。従って、インキとしては、メタリック色を発色するインキ(メタリック色系インキ)や、白色を発色するインキ(白色系インキ)を好適に用いることができる。メタリック色系インキや白色系インキとしては、特に制限されず、公知のメタリック色系インキや白色系インキから適宜選択して用いることができる。
【0039】
インキ層は、例えば、インキをプラスチックフィルムの表面に塗布することにより形成することができる。この塗布方法としては、公知乃至慣用の塗布方法(例えば、各種の印刷方法、刷毛などによるコーティング方法)を採用することができる。
【0040】
なお、インキ層の光反射性は、インキの種類やインキ中の着色顔料の含有量などにより調整することができる。
【0041】
インキ層の厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、1〜50μm(好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは3〜20μm)程度の範囲から選択することができる。インキ層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0042】
本発明では、図3や図6で示されるように、金属層やインキ層が感圧接着部材の最外層となっている場合、金属層やインキ層の外側に保護層を形成して、金属層やインキ層を保護することが好ましい。すなわち、図7や図8で示されているように、金属層やインキ層の外側に保護層が最外層として形成されていてもよい。図7、図8は、それぞれ、本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。図7や図8において、2、3、4、4a、4b、4dは、前記と同様に、それぞれ、感圧接着部材、光伝播路、光反射性基材、フィルム層、金属層、インキ層であり、4eは保護層である。
【0043】
図7で示される感圧接着部材2は、保護層4eと金属層4bとフィルム層4aとがこの順で積層された積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。図8で示される感圧接着部材2は、保護層4eとインキ層4dとフィルム層4aとがこの順で積層された積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。
【0044】
前記保護層4eは、熱可塑性樹脂などの樹脂により形成することができる。このような熱可塑性樹脂としては、前記フィルム層4aで例示の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、保護層は、予め形成されたプラスチックフィルムを積層することにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよく、熱可塑性樹脂などの樹脂をコーティングすることにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよい。前記の予め形成されたプラスチックフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は二軸延伸)フィルムの何れであってもよい。
【0045】
保護層4eの厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、1〜50μm(好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは3〜20μm)程度の範囲から選択することができる。保護層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0046】
このように、本発明では、光反射性基材は、金属層、着色されたプラスチックフィルム層およびインキ層から選択された少なくとも1つの層を有していることが好ましい。また、光反射性基材は、フィルム層や保護層を有していてもよい。なお、光反射性基材が多層の形態を有している場合、その積層順序は特に制限されず、また、いずれの層が光伝播路層側であってもよい。
【0047】
光反射性基材は、図1に示されるように、光伝播路の対向する面の両表面に形成されている場合、両表面に形成されている光反射性基材は、同一の組成を有していてもよく、異なる組成を有していてもよい。また、その厚みは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0048】
光反射性基材4の厚みは、その層構成などに応じて適宜選択することができ、取り扱い性やコストの点から、例えば、10〜300μm(好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは25〜100μm)程度の範囲から選択することができる。
【0049】
なお、感圧接着部材は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに他の層を有していてもよい。
【0050】
本発明の光源装置は、図1で示されているように、感圧接着部材が、感圧接着剤からなる光伝播路を利用して光源に接着されており、この光伝播路を介して光源から照射された光を伝播効率よく伝播することができる。光源(発光デバイス)としては、特に制限されず、種々の光源を用いることができる。光源としては、LED(発光ダイオード)、蛍光管が好ましく、なかでも、LEDを好適に用いることができる。
【0051】
光源は、ケーシング部材により保護されるものであってもよい。すなわち、感圧接着部材の光取出面(すなわち、光源が貼着されている接着面に対して対向する面である光取出面)には、発光デバイスのケーシング部材を装着することができる。なお、ケーシング部材の装着に際しては、感圧接着剤からなる光伝播路を利用することができる。このように、光源と、そのケーシング部材との間に、感圧接着部材を設ける場合、感圧接着部材は、光伝播路としての機能のみならず、光源をそのケーシング部材に固定する機能も有しており、光源装置の搬送時等におけるケーシング部材中での光源のズレを効果的に抑制または防止することができる。
【0052】
また、照明装置のように、光源に他の部材を装着しない場合は、感圧接着部材の光取出面には、透明なプラスチックフィルム等を貼り合わせることにより、光の伝播効率が高い光源としてそのまま利用することができる。
【0053】
感圧接着部材の幅[この幅は、例えば、光源と他の部材(ケーシング装置など)との間の長さに相当する]は、特に制限されず、光源装置などに応じて適宜選択することができるが、例えば、100μm〜20mm程度の範囲から選択することができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、前記構成を有する感圧接着部材を用いているので、光源から照射された光の伝播効率が優れている。
【0055】
【実施例】
以下に、この発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を、%とあるのは重量%を、それぞれ意味する。
【0056】
(実施例1)
感圧接着剤(商品名「HJ−9210」日東電工社製;アクリル酸エステルを主成分とする)からなる光伝播路(厚さ1.1mm)の両面に、光反射性基材として、一方の面にアルミニウムが蒸着されているポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製;厚み75μm;「アルミ蒸着PETフィルム」と称する場合がある)を、アルミニウム蒸着層が光伝播路に接するように、貼り合わせて接着シート材を作製し、さらにこの接着シート材を幅1mm、長さ5mmとなるように切断して、感圧接着部材(感圧接着部材A)を作製した。すなわち、この感圧接着部材Aは、ポリエチレンテレフタレートフィルム層(PETフィルム層)/アルミニウム蒸着層/感圧接着剤からなる光伝播路/アルミニウム蒸着層/PETフィルム層の層構成を有している。
【0057】
なお、光伝播路を形成する感圧接着剤(商品名「HJ−9210」日東電工社製)の25℃におけるナトリウムD線に対する屈折率(nD 25)は、1.48であり、また、全光線透過率は99%であった。
【0058】
感圧接着部材Aを、図1で示されるように、LED光源に、感圧接着部材Aの側面で貼り合わせて、光源装置を作製した。
【0059】
(実施例2)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)のPETフィルム層が光伝播路に接するように貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材B)を作製し、さらにこの感圧接着部材Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。なお、前記感圧接着部材Bは、アルミニウム蒸着層/PETフィルム層/感圧接着剤からなる光伝播路/PETフィルム層/アルミニウム蒸着層の層構成を有している。
【0060】
(実施例3)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)に代えて、厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に厚み7μmのアルミニウム箔が積層された積層体(商品名「アルミフクゴウヒン AL/PET 7−50」住軽アルミ箔社製)を用い、且つアルミニウム箔層が光伝播路に接するように、光伝播路と貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材C)を作製し、さらにこの感圧接着部材Cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。なお、前記感圧接着部材Cは、PETフィルム層/アルミニウム箔層/感圧接着剤からなる光伝播路/アルミニウム箔層/PETフィルム層の層構成を有している。
【0061】
(実施例4)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)に代えて、白色に着色されたPETフィルム層(厚み25μm)/アルミニウム箔層(厚み15μm)/PETフィルム層(厚み9μm)の層構成を有する積層体(商品名「アルミフクゴウヒン 白PET/AL/PET 25−15−9」住軽アルミ箔社製)を用い、且つ白色に着色されたPETフィルム層が光伝播路に接するように、光伝播路と貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材D)を作製し、さらにこの感圧接着部材Dを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。なお、前記感圧接着部材Dは、PETフィルム層(保護層)/アルミニウム箔層/白色に着色されたPETフィルム層/感圧接着剤からなる光伝播路/白色に着色されたPETフィルム層/アルミニウム箔層/PETフィルム(保護層)層の層構成を有している。
【0062】
(比較例1)
感圧接着部材Aを使用せず、LEDチップのみの光源とした。
【0063】
(比較例2)
感圧接着部材として、感圧接着剤(商品名「HJ−9210」日東電工社製;アクリル酸エステルを主成分とする)からなる光伝播路(厚さ1.1mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光源装置を作製した。
【0064】
(比較例3)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)に代えて、着色されていない(無色透明な)PETフィルム(商品名「ルミラーS−27」東レ社製;厚み50μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材E)を作製し、さらにこの感圧接着部材Eを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。
【0065】
(照射試験)
実施例1〜4、比較例1〜3に係る光源装置について、実際に光源から光を照射した時の状況を目視で観察し、下記の評価基準により、光源装置の光取出面(光伝播路における光源に貼着された接着面に対向する面)から出てくる光の輝度を評価した。評価結果は、表1に示した。
評価基準
○:比較例1よりも明るく、輝度が優れている。
×:比較例1よりも暗く、輝度が低下している。
【0066】
なお、屈折率は、ナトリウムD線に対する屈折率として測定した(測定温度25℃)。また、全光線透過率は、感圧接着剤をスライドガラスに貼り付け、濁度計により測定し、この測定により測定された値を、スライドガラスの全光線透過率を92.8%として換算して求めた。
【0067】
【表1】
【0068】
表1より明らかなように、実施例1〜4に係る光源装置は、比較例1〜3の光源装置に比べて、光の伝播ロスが少なく、輝度向上が実現されている。従って、実施例1〜4に係る感圧接着部材を用いることにより、光源からの照射光を伝播効率よく伝播させて、光取出面での輝度向上に格別の効果を奏させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧接着部材が光源に接着されている光源装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図3】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図4】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図5】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図6】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図7】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図8】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 感圧接着部材を有する光源装置(光源装置)
1a 発光ダイオードチップによる光源(LEDチップ光源)
2 感圧接着部材
2a 感圧接着部材2の底面
2b 感圧接着部材2の上面
3 光伝播路
3a 光伝播路3の光源1aへの接着面
3b 光伝播路3の光源1aから伝播された光の取り出し面(光取出面)
4 光反射性基材
4a プラスチックフィルム層(フィルム層)
4b 金属層
4c 着色されたプラスチックフィルム層(着色フィルム層)
4d インキ層
4e 保護層
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード(LED)や蛍光管等の光源から照射された光を効率よく伝播できる感圧接着部材および光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光源装置、例えば、LED(発光ダイオード)や蛍光管などは、照明器具、ネオンサイン、看板などに多く用いられている。これらは実用上使用する光源により照らしたい部分への効率的な光の利用のため、電子機器に使用されるLEDでは周囲をケース等で覆うことにより、また蛍光管では金属からなる反射部材を取り付けることにより、効率的な発光を得る工夫がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の光源装置では、必要な部分への有効な光の取り出しのために反射部材を取り付けているが、この光源と反射部材との間で光漏れ等が生じたり、光源と反射部材との間の隙間が空気層となるために屈折率の違いによる光の散乱が生じたりする。このため、必要部分への十分な光量を得るために、例えば、発光デバイスへの電流値を高くしたり、発光デバイスそのものの数を増やす等の工夫が行われているが、逆に、発光デバイスそのものの寿命低下を引き起こしたり、発光デバイスの数を増やすことによるコスト高となる問題が生じていた。
【0004】
従って、本発明の目的は、光源から照射された光の伝播効率が優れている感圧接着部材および光源装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、光源を特定の感圧接着部材でケーシング部材と固定すると、光源から照射された光を光源との接着面から光取出面まで感圧接着部材中を伝播させることができ、しかも、このとき、空気層を通過することによる光の伝播ロスを防止することができるため、光源から照射された光を効率よく伝播できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
【0006】
すなわち、本発明は、光源との接着面およびその対面に設けられた光取出面を有し且つ感圧接着剤により形成された光伝播路と、該光伝播路の側面に設けられた光反射性基材とで構成されていることを特徴とする感圧接着部材を提供する。
【0007】
本発明では、光伝播路の接着面及び光取出面が略4角形形状であり、且つ光伝播路の側面のうち少なくとも1組の対向する面の両表面に光反射性基材が設けられている感圧接着部材を好適に用いることができる。
【0008】
また、25℃におけるナトリウムD線に対する光伝播路の屈折率(nD 25)が1.45〜1.53であり、且つ光伝播路の全光線透過率が90%以上であることが好ましい。さらにまた、光伝播路が、アクリル系感圧接着剤により形成されていることが好ましい。
【0009】
さらにまた、光反射性基材は、金属層、着色されたプラスチックフィルム層およびインキ層から選択された少なくとも1つの層を有することが好ましい。
【0010】
本発明は、また、前記感圧接着部材が、その光源との接着面が光源に接触するように、光源に接着されたことを特徴とする光源装置を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を必要に応じて図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の部材又は部位については、同一の符号を付している場合がある。
図1は本発明の感圧接着部材が光源に接着されている光源装置の一例を示す概略断面図である。図1において、1は感圧接着部材を有する光源装置(「光源装置」と称する場合がある)、1aは発光ダイオードチップによる光源(LEDチップ光源)、2は感圧接着部材、2aは感圧接着部材2の底面、2bは感圧接着部材2の上面、3は光伝播路、3aは光伝播路3の光源1aとの接着面(単に「接着面」と称する場合がある)、3bは光伝播路3中を伝播された光の取り出し面(「光取出面」と称する場合がある)、4は光反射性基材である。図1に係る感圧接着部材2は、接着面3a及び光取出面3bが略4角形形状である光伝播路3と、該光伝播路3の側面のうちの1つの面及びその対面(1組の対向する面)の両表面に設けられた光反射性基材4とで構成されており、且つ前記光伝播路3は感圧接着剤により形成されている。光源装置1は、感圧接着部材2の底面2aにおける光伝播路3の接着面3aが、LEDチップ光源1aに全面的に貼着された構成を有している。従って、LEDチップ光源1aから発せられた光は、感圧接着部材2の底面2aにおける光伝播路3の接着面3aから、上面2bにおける光伝播路3の光取出面3bに向かって、伝播される。この際、感圧接着部材2の光伝播路3の接着面3aがLEDチップ光源1aに貼着されているので、空気層を通過することによる光の伝播ロスを防止することができる。しかも、感圧接着部材2は、光反射性基材4を有しているので、感圧接着部材2におけるLEDチップ光源1aに接していない面からの光漏れが抑制又は防止されており、LEDチップ光源1aからの光を優れた伝播性で効果的に光伝播路3の接着面3aから光取出面3bに伝播することができる。従って、本発明の感圧接着部材は、光源に接着させることによる光伝播機能を有しており、光漏れ防止および伝播光の輝度向上に格段の効果を発揮することができる。
【0012】
(感圧接着部材)
感圧接着部材としては、図1に示されるように、感圧接着剤からなる光伝播路(光導波路)と、光反射性基材とにより構成されている。また、前記光反射性基材は、光伝播路の側面[すなわち、接着面(光源に接着させる面)及び光取出面(前記接着面に対面する面)以外の面]に設けられている。具体的には、光反射性基材は、光伝播路の側面に少なくとも部分的に設けられていればよく、全側面に設けられていていもよい。感圧接着部材は、光伝播路の全側面に光反射性基材が設けられていると、より一層効率よく光源から照射された光を接着面から光取出面まで伝播させることができる。
【0013】
なお、接着面及び光取出面が、例えば、下記に示されるように略4角形形状である場合、光反射性基材は、光伝播路の側面のうち少なくとも1つの面に設けることができるが、光伝播路の側面のうち少なくとも1組の対向する面の両表面に設けられていることが好ましい。すなわち、前記光反射性基材は、接着面及び光取出面が略4角形形状である場合、光伝播路の側面の全面(2組の対向する面;計4つの面)に設けられていてもよく、光伝播路の側面のうちの1組の対向する面(1つの面とその対面との2つの面)に設けられていてもよい。
【0014】
光伝播路の接着面や光取出面の形状は、特に制限されないが、略多角形状又は略円形状の形状であることが好ましい。前記略多角形状には、例えば、略3角形状、略4角形状、略6角形状、略8角形状などが含まれ、また、前記略円形状には、例えば、円形状や楕円形状などが含まれる。なお、光伝播路の接着面や光取出面の形状は、光源の発光面(照射面)や伝播したい光の強度などに応じて適宜選択することができる。
【0015】
従って、光伝播路の形状としては、例えば、光伝播路の接着面や光取出面の形状が略多角形状である場合、平板状、ブロック状、4角柱状等の6面体形状(例えば、3組の対向する面を有する形状)などが挙げられる。また、光伝播路の形状としては、光伝播路の接着面や光取出面の形状が略円形状である場合、例えば、円柱状、楕円柱状等の略円柱形状などが挙げられる。
【0016】
光伝播路の接着面や光取出面の大きさなども特に制限されない。例えば、光源から照射された光をすべて伝播しようとする場合は、光伝播路の接着面は、光源の発光面(照射面)の形状と同じ又はほぼ同じか、またはそれ以上の大きさの形状とすることができる。また、光源から照射された光のうち一部の光を伝播しようとする場合は、光伝播路の接着面は、光源の発光面(照射面)の大きさよりも小さくすることができる。
【0017】
光伝播路を形成する感圧接着剤は、特に制限されず、公知乃至慣用の感圧接着剤(粘着剤)を用いることができ、例えば、アクリル系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、ポリエステル系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤などが挙げられる。感圧接着剤は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0018】
感圧接着剤としては、その調製過程でいかなる形態も取りうるが、取り扱い性の面で、溶剤系、エマルション系、ホットメルト系、光重合系などの形態で用いることが好ましい。また、感圧接着剤は、そのまま単独で用いることができるが、本発明の範囲を逸脱しない限り、また接着剤としての性能を損なわない範囲であれば、従来公知の方法を用いた他のポリマーとの混合、攪拌などによるブレンド物であってもよい。
【0019】
感圧接着剤としては、アクリル系感圧接着剤を好適に用いることができる。アクリル系感圧接着剤を用いると、感圧接着部材の性能制御により一層優れた好結果が得られる。アクリル系感圧接着剤は、アクリル系ポリマー[例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステルなど]を粘着成分(ベースポリマー)の主成分として含有しており、必要により、架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤、充填剤、顔料などの各種の添加剤が配合されている。前記アクリル系ポリマーは、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸C1−14アルキルエステルを主成分とし、これに必要により共重合可能な改質用モノマーとして(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、スチレンなどの他のモノマーを加えたモノマー混合物の共重合により調製できる。なお、アクリル系ポリマーの調製に際しては、アゾ系化合物や過酸化物などの重合開始剤を用いて行う溶液重合方法、エマルジョン重合方法や塊状重合方法、光開始剤を用いて光や放射線を照射して行う重合方法などの各種重合方法を採用することができる。
【0020】
また、ゴム系感圧接着剤には、粘着成分として、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレン、スチレン−イソプレンゴムなどのゴム材料(ゴム成分)が含まれている。
【0021】
光伝播路の接着面の径(例えば、略4角形の1辺、又は略円形の直径)としては、光源の大きさなどにより適宜選択することができ、例えば、30μm〜50mm(好ましくは50μm〜10mm、さらに好ましくは100μm〜5mm)程度の範囲から選択することができる。なお、光伝播路は、複数の感圧接着剤層からなる積層体であってもよいが、単層であることが好ましい。
【0022】
特に本発明では、光伝播路の屈折率は特に制限されないが、例えば、25℃におけるナトリウムD線に対する屈折率(nD 25)は、1.45〜1.53であることが好ましい。光伝播路の屈折率(25℃)が、ナトリウムD線に対して1.45〜1.53であると、光源から照射された光を円滑に接着面から光取出面に伝播することができ、輝度低下を効果的に抑制又は防止することができる。
【0023】
また、光伝播路は、全光線透過率が90%以上であることが好ましく、特に95%以上であることが好ましい。光伝播路の全光線透過率が90%以上であると、光伝播路内部での光の吸収が低く、光取出面まで優れた効率で伝播させることができ、光取出面での伝播光の輝度が良好である
【0024】
前記光反射性基材は、光伝播路中の伝播光の漏れを防止することができる光反射性を有する基材からなり、光源から光を反射する役割を担うものであれば特に制限されない。光反射性基材は、単層、積層体のいずれで構成されていてもよい。このような光反射性基材は、図2〜図6に示されるような構成とすることができる。図2〜図6は、それぞれ、本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。図2〜図6において、2、3、4は、前記と同様に、それぞれ、感圧接着部材、光伝播路、光反射性基材であり、4aはプラスチックフィルム層(「フィルム層」と称する場合がある)、4bは金属層、4cは着色されたプラスチックフィルム層(「着色フィルム層」と称する場合がある)、4dはインキ層である。
【0025】
図2で示される感圧接着部材2は、金属層4bとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面(対面している面)の両表面に金属層4bが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。図3で示される感圧接着部材2は、金属層4bとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。
【0026】
図4で示される感圧接着部材2は、着色フィルム層4cの単層からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面に積層された構成を有している。
【0027】
図5で示される感圧接着部材2は、インキ層4dとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にインキ層4dが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。図6で示される感圧接着部材2は、インキ層4dとフィルム層4aとの積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。
【0028】
前記フィルム層4aは、熱可塑性樹脂などの樹脂により形成することができる。このような熱可塑性樹脂としては、特に制限されないが、例えば、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリアミド(ナイロン)、ポリイミド、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリ塩化ビニル、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0029】
なお、フィルム層は、予め形成されたプラスチックフィルムを積層することにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよく、熱可塑性樹脂などの樹脂をコーティングすることにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよい。前記の予め形成されたプラスチックフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は二軸延伸)フィルムの何れであってもよい。
【0030】
フィルム層4aの厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、10〜300μm(好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは25〜100μm)程度の範囲から選択することができる。プラスチックフィルム層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0031】
前記金属層4bは、各種金属元素又は合金を含む金属化合物(金属単体を含む)により形成することができる。金属化合物としては、特に制限されないが、例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)等の金属元素や、ステンレス、真鍮等の合金などを含む金属化合物などが挙げられる。金属化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0032】
金属層は、金属箔層や金属蒸着層などのいずれの形態を有していてもよい。なお、金属層が、金属箔層である場合、例えば、フィルム層に金属箔(例えば、アルミニウム箔、ステンレス箔など)を積層することにより形成することができ、また、金属蒸着層の場合、例えば、フィルム層の表面に金属化合物(例えば、アルミニウム、銀、金、パラジウムなど)を蒸着させることにより形成することができる。
【0033】
金属層の厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、0.1〜50μm(好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは1〜20μm)程度の範囲から選択することができる。金属層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0034】
前記着色フィルム層4cは、プラスチックフィルムが光を反射できるように着色されている層である。着色フィルム層は、着色顔料を含有する樹脂により形成することができる。具体的には、着色フィルム層は、着色顔料を含有する樹脂がフィルム状に成形された着色されたプラスチックフィルムにより形成することができ、この着色されたプラスチックフィルムとしては、市販のものを用いることもできる。
【0035】
着色顔料の色は、特に制限されないが、高い光反射性を有する色が好ましく、例えば、銀色等のメタリック色や、白色などが好適である。従って、着色顔料としては、特に制限されないが、メタリック色を発色する金属粉(メタリック色系金属粉)や、白色を発色する顔料(白色系顔料)を好適に用いることができる。メタリック色系金属粉や白色系顔料等の着色顔料としては、特に制限されず、公知の着色顔料から適宜選択して用いることができる。
【0036】
なお、着色フィルム層の光反射性は、着色顔料の種類やその含有量などにより調整することができる。
【0037】
着色フィルム層の厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、10〜300μm(好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは25〜100μm)程度の範囲から選択することができる。着色フィルム層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0038】
前記インキ層4dは、各種の色のインキ(着色塗料)により形成することができる。インキの色は、特に制限されないが、高い光反射性を有する色が好ましく、例えば、銀色等のメタリック色や白色などが好適である。従って、インキとしては、メタリック色を発色するインキ(メタリック色系インキ)や、白色を発色するインキ(白色系インキ)を好適に用いることができる。メタリック色系インキや白色系インキとしては、特に制限されず、公知のメタリック色系インキや白色系インキから適宜選択して用いることができる。
【0039】
インキ層は、例えば、インキをプラスチックフィルムの表面に塗布することにより形成することができる。この塗布方法としては、公知乃至慣用の塗布方法(例えば、各種の印刷方法、刷毛などによるコーティング方法)を採用することができる。
【0040】
なお、インキ層の光反射性は、インキの種類やインキ中の着色顔料の含有量などにより調整することができる。
【0041】
インキ層の厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、1〜50μm(好ましくは2〜30μm、さらに好ましくは3〜20μm)程度の範囲から選択することができる。インキ層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0042】
本発明では、図3や図6で示されるように、金属層やインキ層が感圧接着部材の最外層となっている場合、金属層やインキ層の外側に保護層を形成して、金属層やインキ層を保護することが好ましい。すなわち、図7や図8で示されているように、金属層やインキ層の外側に保護層が最外層として形成されていてもよい。図7、図8は、それぞれ、本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。図7や図8において、2、3、4、4a、4b、4dは、前記と同様に、それぞれ、感圧接着部材、光伝播路、光反射性基材、フィルム層、金属層、インキ層であり、4eは保護層である。
【0043】
図7で示される感圧接着部材2は、保護層4eと金属層4bとフィルム層4aとがこの順で積層された積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。図8で示される感圧接着部材2は、保護層4eとインキ層4dとフィルム層4aとがこの順で積層された積層体からなる光反射性基材4が、略4角形の接着面を有する光伝播路3における1組の対向する面の両表面にフィルム層4aが光伝播路3と接触するように積層された構成を有している。
【0044】
前記保護層4eは、熱可塑性樹脂などの樹脂により形成することができる。このような熱可塑性樹脂としては、前記フィルム層4aで例示の熱可塑性樹脂を用いることができる。なお、保護層は、予め形成されたプラスチックフィルムを積層することにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよく、熱可塑性樹脂などの樹脂をコーティングすることにより形成されるプラスチックフィルム層であってもよい。前記の予め形成されたプラスチックフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は二軸延伸)フィルムの何れであってもよい。
【0045】
保護層4eの厚みとしては、特に制限されず、光反射性基材の層構成などに応じて適宜選択することができ、例えば、1〜50μm(好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは3〜20μm)程度の範囲から選択することができる。保護層は単層または積層体のいずれの構成であってもよい。
【0046】
このように、本発明では、光反射性基材は、金属層、着色されたプラスチックフィルム層およびインキ層から選択された少なくとも1つの層を有していることが好ましい。また、光反射性基材は、フィルム層や保護層を有していてもよい。なお、光反射性基材が多層の形態を有している場合、その積層順序は特に制限されず、また、いずれの層が光伝播路層側であってもよい。
【0047】
光反射性基材は、図1に示されるように、光伝播路の対向する面の両表面に形成されている場合、両表面に形成されている光反射性基材は、同一の組成を有していてもよく、異なる組成を有していてもよい。また、その厚みは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
【0048】
光反射性基材4の厚みは、その層構成などに応じて適宜選択することができ、取り扱い性やコストの点から、例えば、10〜300μm(好ましくは20〜200μm、さらに好ましくは25〜100μm)程度の範囲から選択することができる。
【0049】
なお、感圧接着部材は、本発明の効果を損なわない範囲で、さらに他の層を有していてもよい。
【0050】
本発明の光源装置は、図1で示されているように、感圧接着部材が、感圧接着剤からなる光伝播路を利用して光源に接着されており、この光伝播路を介して光源から照射された光を伝播効率よく伝播することができる。光源(発光デバイス)としては、特に制限されず、種々の光源を用いることができる。光源としては、LED(発光ダイオード)、蛍光管が好ましく、なかでも、LEDを好適に用いることができる。
【0051】
光源は、ケーシング部材により保護されるものであってもよい。すなわち、感圧接着部材の光取出面(すなわち、光源が貼着されている接着面に対して対向する面である光取出面)には、発光デバイスのケーシング部材を装着することができる。なお、ケーシング部材の装着に際しては、感圧接着剤からなる光伝播路を利用することができる。このように、光源と、そのケーシング部材との間に、感圧接着部材を設ける場合、感圧接着部材は、光伝播路としての機能のみならず、光源をそのケーシング部材に固定する機能も有しており、光源装置の搬送時等におけるケーシング部材中での光源のズレを効果的に抑制または防止することができる。
【0052】
また、照明装置のように、光源に他の部材を装着しない場合は、感圧接着部材の光取出面には、透明なプラスチックフィルム等を貼り合わせることにより、光の伝播効率が高い光源としてそのまま利用することができる。
【0053】
感圧接着部材の幅[この幅は、例えば、光源と他の部材(ケーシング装置など)との間の長さに相当する]は、特に制限されず、光源装置などに応じて適宜選択することができるが、例えば、100μm〜20mm程度の範囲から選択することができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、前記構成を有する感圧接着部材を用いているので、光源から照射された光の伝播効率が優れている。
【0055】
【実施例】
以下に、この発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。なお、以下において、部とあるのは重量部を、%とあるのは重量%を、それぞれ意味する。
【0056】
(実施例1)
感圧接着剤(商品名「HJ−9210」日東電工社製;アクリル酸エステルを主成分とする)からなる光伝播路(厚さ1.1mm)の両面に、光反射性基材として、一方の面にアルミニウムが蒸着されているポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製;厚み75μm;「アルミ蒸着PETフィルム」と称する場合がある)を、アルミニウム蒸着層が光伝播路に接するように、貼り合わせて接着シート材を作製し、さらにこの接着シート材を幅1mm、長さ5mmとなるように切断して、感圧接着部材(感圧接着部材A)を作製した。すなわち、この感圧接着部材Aは、ポリエチレンテレフタレートフィルム層(PETフィルム層)/アルミニウム蒸着層/感圧接着剤からなる光伝播路/アルミニウム蒸着層/PETフィルム層の層構成を有している。
【0057】
なお、光伝播路を形成する感圧接着剤(商品名「HJ−9210」日東電工社製)の25℃におけるナトリウムD線に対する屈折率(nD 25)は、1.48であり、また、全光線透過率は99%であった。
【0058】
感圧接着部材Aを、図1で示されるように、LED光源に、感圧接着部材Aの側面で貼り合わせて、光源装置を作製した。
【0059】
(実施例2)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)のPETフィルム層が光伝播路に接するように貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材B)を作製し、さらにこの感圧接着部材Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。なお、前記感圧接着部材Bは、アルミニウム蒸着層/PETフィルム層/感圧接着剤からなる光伝播路/PETフィルム層/アルミニウム蒸着層の層構成を有している。
【0060】
(実施例3)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)に代えて、厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に厚み7μmのアルミニウム箔が積層された積層体(商品名「アルミフクゴウヒン AL/PET 7−50」住軽アルミ箔社製)を用い、且つアルミニウム箔層が光伝播路に接するように、光伝播路と貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材C)を作製し、さらにこの感圧接着部材Cを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。なお、前記感圧接着部材Cは、PETフィルム層/アルミニウム箔層/感圧接着剤からなる光伝播路/アルミニウム箔層/PETフィルム層の層構成を有している。
【0061】
(実施例4)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)に代えて、白色に着色されたPETフィルム層(厚み25μm)/アルミニウム箔層(厚み15μm)/PETフィルム層(厚み9μm)の層構成を有する積層体(商品名「アルミフクゴウヒン 白PET/AL/PET 25−15−9」住軽アルミ箔社製)を用い、且つ白色に着色されたPETフィルム層が光伝播路に接するように、光伝播路と貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材D)を作製し、さらにこの感圧接着部材Dを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。なお、前記感圧接着部材Dは、PETフィルム層(保護層)/アルミニウム箔層/白色に着色されたPETフィルム層/感圧接着剤からなる光伝播路/白色に着色されたPETフィルム層/アルミニウム箔層/PETフィルム(保護層)層の層構成を有している。
【0062】
(比較例1)
感圧接着部材Aを使用せず、LEDチップのみの光源とした。
【0063】
(比較例2)
感圧接着部材として、感圧接着剤(商品名「HJ−9210」日東電工社製;アクリル酸エステルを主成分とする)からなる光伝播路(厚さ1.1mm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光源装置を作製した。
【0064】
(比較例3)
光反射性基材として、アルミ蒸着PETフィルム(商品名「メタルミーTS」東洋メタライジング社製)に代えて、着色されていない(無色透明な)PETフィルム(商品名「ルミラーS−27」東レ社製;厚み50μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして感圧接着部材(感圧接着部材E)を作製し、さらにこの感圧接着部材Eを用いたこと以外は、実施例1と同様にして光源装置を作製した。
【0065】
(照射試験)
実施例1〜4、比較例1〜3に係る光源装置について、実際に光源から光を照射した時の状況を目視で観察し、下記の評価基準により、光源装置の光取出面(光伝播路における光源に貼着された接着面に対向する面)から出てくる光の輝度を評価した。評価結果は、表1に示した。
評価基準
○:比較例1よりも明るく、輝度が優れている。
×:比較例1よりも暗く、輝度が低下している。
【0066】
なお、屈折率は、ナトリウムD線に対する屈折率として測定した(測定温度25℃)。また、全光線透過率は、感圧接着剤をスライドガラスに貼り付け、濁度計により測定し、この測定により測定された値を、スライドガラスの全光線透過率を92.8%として換算して求めた。
【0067】
【表1】
【0068】
表1より明らかなように、実施例1〜4に係る光源装置は、比較例1〜3の光源装置に比べて、光の伝播ロスが少なく、輝度向上が実現されている。従って、実施例1〜4に係る感圧接着部材を用いることにより、光源からの照射光を伝播効率よく伝播させて、光取出面での輝度向上に格別の効果を奏させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧接着部材が光源に接着されている光源装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図3】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図4】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図5】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図6】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図7】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【図8】本発明の感圧接着部材の例を部分的に示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 感圧接着部材を有する光源装置(光源装置)
1a 発光ダイオードチップによる光源(LEDチップ光源)
2 感圧接着部材
2a 感圧接着部材2の底面
2b 感圧接着部材2の上面
3 光伝播路
3a 光伝播路3の光源1aへの接着面
3b 光伝播路3の光源1aから伝播された光の取り出し面(光取出面)
4 光反射性基材
4a プラスチックフィルム層(フィルム層)
4b 金属層
4c 着色されたプラスチックフィルム層(着色フィルム層)
4d インキ層
4e 保護層
Claims (6)
- 光源との接着面およびその対面に設けられた光取出面を有し且つ感圧接着剤により形成された光伝播路と、該光伝播路の側面に設けられた光反射性基材とで構成されていることを特徴とする感圧接着部材。
- 光伝播路の接着面及び光取出面が略4角形形状であり、且つ光伝播路の側面のうち少なくとも1組の対向する面の両表面に光反射性基材が設けられている請求項1記載の感圧接着部材。
- 25℃におけるナトリウムD線に対する光伝播路の屈折率(nD 25)が1.45〜1.53であり、且つ光伝播路の全光線透過率が90%以上である請求項1又は2記載の感圧接着部材。
- 光伝播路が、アクリル系感圧接着剤により形成されている請求項1〜3の何れかの項に記載の感圧接着部材。
- 光反射性基材が、金属層、着色されたプラスチックフィルム層およびインキ層から選択された少なくとも1つの層を有する請求項1〜4の何れかの項に記載の感圧接着部材。
- 請求項1〜5の何れかの項に記載の感圧接着部材が、その光源との接着面が光源に接触するように、光源に接着されたことを特徴とする光源装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002203770A JP2004045810A (ja) | 2002-07-12 | 2002-07-12 | 感圧接着部材および光源装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007017521A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Lintec Corp | 平面型光導波路作製用樹脂シート |
US7245072B2 (en) | 2003-01-27 | 2007-07-17 | 3M Innovative Properties Company | Phosphor based light sources having a polymeric long pass reflector |
US7405857B2 (en) | 2001-01-17 | 2008-07-29 | 3M Innovative Properties Company | Light emitting diode (LED) device and method of making same |
-
2002
- 2002-07-12 JP JP2002203770A patent/JP2004045810A/ja active Pending
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