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JP2004042232A - ロボットの関節制動装置 - Google Patents

ロボットの関節制動装置 Download PDF

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JP2004042232A
JP2004042232A JP2002205845A JP2002205845A JP2004042232A JP 2004042232 A JP2004042232 A JP 2004042232A JP 2002205845 A JP2002205845 A JP 2002205845A JP 2002205845 A JP2002205845 A JP 2002205845A JP 2004042232 A JP2004042232 A JP 2004042232A
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joint
robot
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braking
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Masao Nishikawa
西川 正雄
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Tokai University
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Abstract

【課題】本発明は、小型で、且つ、軽量化の促進を図ったうえで、関節部に組み込むことができ、しかも体重による関節トルクの大半を制御可能な制動力を発生し得るようにすることにある。
【解決手段】圧縮気体タンク200に蓄えた圧縮空気を駆動源として制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6を駆動制御して摩擦係合手段である摩擦板35を作動させて、相対運動する部材間を架設する如く摩擦係合させ、関節に制御された制動力を発生させることにより、その運動に必要なエネルギーを節約し得るように構成し、所期の目的を達成した。
【選択図】  図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットシステムに係り、特に、そのロボットが静止した姿勢を保っているとき、若しくは運動中においても関節の運動方向が重力の作用する方向と一致するとき、当該関節に制御された制動力を発生して姿勢を保持し、その運動に必要なエネルギーを節約することができるロボットの関節制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の関節を持つ脚式の移動ロボットは、静止している間でも自分の体重を支えるのに少なからぬエネルギーを消費すると言う動物に似た特徴を持っている。一方、移動手段が車輪式の移動ロボットが静止している間は、エネルギーを消費しないのに比べてこの特徴は大きな欠点であり、階段や段差があっても移動できる脚式の利点はあるものの、その実用化を阻む原因の一つになっている。そもそも静止状態のロボットは、外部にしている仕事は「ゼロ」なのだから、これらのエネルギーは本来消費する必要がないものであり、何らかの改善が求められている。
【0003】
また、前記車輪式のロボットでも上体には、複数の関節からなるアームを有しており、アームが物を掴んでいるときには重力に抗してアームを所定の姿勢に保つときには同じ事が起きている。つまり移動手段が脚式だろうと車輪式だろうと、従来の技術では、ロボットが同じ姿勢を保持している限り、本来は不必要なエネルギーを消費しているわけで、何らかの改善が求められている。
【0004】
ここで、前記脚式ロボットが直線ルートを歩行している場合を考えてみるに、方向転換用のモータは、サーボロックによって固定されており、僅かに方向を変えるときに使用されているに過ぎない。このモータを摩擦力によって固定し、当該モータヘの電力供給を停止すれば、エネルギーを効果的に削減できる。
【0005】
また、脚式ロボットが階段を降りている場合を考えてみるに、地面に付いている方の脚関節は、体重を支えつつ重力が作用する方向に運動しているが、このときモータは、体重に抗したトルクを発生しつつ逆方向に回転している。物理的に考えれば、重力場に置かれた物体が重力の作用する方向に運動するときには、位置エネルギーを放出しているわけだから、エネルギーを使うのではなく位置エネルギーを発電という形で回収することもできると考えられる。しかし、発電で回収するには、回転速度が充分に早いこと、言い換えれば、相当な速さで階段を駆け降りる場合でなければこの手法は使えないことになる。このような従来技術では、階段を下りるときにも、昇るときに劣らない量のエネルギーを消費するという不都合を有する。
【0006】
【発明が解決しようする課題】
従来のロボットにおいても、関節部に制動装置を設けることは提案され、実施されている。しかし、この従来の制動装置にあっては、予期しない停電時に重量物を掴んだアームが落下して人身災害を起こすことを防止するために設けるものであり、その原理は電磁クラッチによるもので、その基本設計はバネをブレーキがかかる方向に設け、電磁力をバネカに対抗させてクラッチを開放する構成のであり、電磁力を発生するコイルや鋼板等がその構成部材であり、非常に重たい装置となっている。即ち、各関節ごとに組み込むしか方法がなかったために、例えば6自由度を持つ産業用ロボットでは、アームの関節毎に、例えば6関節の場合だと6個の重い制動装置が付くことになり、このような制動装置を持つロボットの関節駆動用モータもまた大型化するという問題があった。
【0007】
この重さのために普及することはなく、重量物を扱うロボットの緊急時の安全という極く特殊な用途以外には適用されることはなかった。この重量が増加すれば、その消費エネルギーも多くなるのは自明のことである。
【0008】
ここで、以下においては、簡潔のために脚式の移動ロボット(以下歩行ロボットと言う)の脚関節について説明する。
【0009】
このような歩行ロボットの関節構成に関しては、例えば特許公報第2592340号に開示の構造がある。この関節には、電動モータとその出力を減速増力できるハーモニック減速機が組み合わされて使われている。この特許公報に開示の構成では、ロボットが静止状態を維持するときは自分の体重を支えるべく脚関節のモータに電流を流しつづける所謂サーボロックをかけておく必要がある。体重が絶えず脚関節を曲げる方向に働いているからである。
【0010】
そこで、階段を降りている場合を考察すると、立脚側の膝は、大きく折れ曲がり、重心から下ろした鉛直線と膝関節との距離は大きくなるから、膝関節にかかるモーメントも大きく、モータが負担するトルク(電流値)を大きくなる。このとき膝関節に大きな摩擦力が存在していて、体重が作りだすモーメントの大半をこの摩擦力が受け持つならば、モータにはその分だけ少ない電流値が流れることになり、省エネが達成できる。この場合には、体重の作りだすモーメントは膝関節の折れ曲がり角度に応じて増減するから、望ましくはこの摩擦力も関節角度に応じて可変に構成すべきである。
【0011】
また、この摩擦力は、階段を昇るときには逆に作用して従来よりも大きなエネルギーを消費することになるから、昇るときには摩擦力は無い方が望ましいわけで、状況に応じて摩擦力を「ゼロ」から可変に構成できることが望ましい。
【0012】
そこで、本発明は、第一の目的としてロボットの関節部に制御可能な制動機能を付与し、所望の姿勢をとって静止するときには当該制動機能によって関節をロック状態に置き、しからざるときには当該制動機能を抑制して従来と同じように歩行を行うことができること、
また、第二の目的として、かかる制動装置を軽く小型な実施態様にまとめる技術を提案し、ロボットの重量増加を実質的に抑えることができ、重量が増加することでモータを大きくしたり、減速比を大きくとる必要が生じないこと、
さらに、第三の目的として、予想される様々な歩行場面に適応して最適な制動力を発揮することができる、制動力の制御を容易に実現することにある。
【0013】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、小型で、且つ、軽量化の促進を図ったうえで、関節部に組み込むことができ、しかも体重による関節トルクの大半を制御可能な制動力を発生し得るようにしたロボットの関節制動装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
ここで、先ず、本発明の適用されるロボットの静止中の関節で起きているエネルギーの使われ方について原理を簡潔に述べる。現在の関節制御技術は、例えば図9に示すように、目標関節角度θと現在の関節角度θの差分を計算し、その差分に一定の比例定数Kを乗じて操作量とし、その際、比例定数Kを負荷が大きいときも良好に追従するように大きめに設定される。関節駆動のモータに流す電流tは、その操作量、換言すれば前記(差分値×比例定数)に応じて決まり、同時にそれは関節に加わる外部からの負荷モーメントに応じたモータトルクを生ずるための電流値に等しいと考えられる。
【0015】
また、静止した関節では、比例定数Kを大きくすると、目標関節角度と現在の関節角度との差分が小さくなるし、逆に小さくすると当該差分は大きくなって、結果的には消費するエネルギー(モータヘ供給する電流値)は変わらないことになる。つまり、比例定数Kを変えても消費エネルギーは理論的に変わらない。これは、摩擦のない理想的な関節の場合の話であるが、静止している関節に充分に大きな摩擦力があれば、その摩擦力だけで自分の体重を支えることができるから、一旦、その姿勢を取れれば、後は、電流供給を止めてもその姿勢を保ことができる。事実ネジを減速機に使った脚式ロボットでは、そのようにしてエネルギーの消費を抑えているものがある。
【0016】
しかし、ネジのような摩擦の多い減速機を使うと、所望の姿勢に至る過程でも多くのエネルギーを消費するから、歩行で使うエネルギーが今度は多くなり、トータルで見てエネルギー消費を抑えるには無理が生じる。
【0017】
そこで、本発明は、前記目的を達成するため、請求項1において、少なくとも第1のリンクと第2のリンクを相対回転運動可能に結合した関節部を有するロボットの関節制動装置において、前記第1及び第2のリンクの相対回転運動に応じて相対運動を起こす二つの部材間を架橋できる摩擦係合手段と、圧縮気体を駆動源として駆動制御され、前記摩擦係合手段を作動制御するアクチュエータと、前記圧縮気体が蓄えられるものであって、前記アクチュエータと気体回路を介して連通される圧縮気体タンクと、前記アクチュエータと前記圧縮気体タンクとを連通する気体回路を開閉制御して、前記圧縮気体タンクの圧縮気体を選択的に前記アクチュエータに供給する制御手段とを備えてロボットの関節制動装置を構成した。
【0018】
また、請求項2においては、さらに、前記アクチュエータと前記圧縮気体タンクを連通する気体回路に、前記圧縮気体タンクの圧力を所定の圧力レベルに減圧して前記アクチュエータに供給する減圧手段を備えて構成した。
【0019】
また、請求項3においては、さらに、前記第1及び第2のリンクと相対運動を起こす前記二つの部材との間に、前記二つの部材の相対運動よりも前記第1及び第2のリンクの相対運動の方が緩慢となるように機能する減速手段を備えて構成した。
【0020】
また、請求項4においては、圧縮気体タンクを、ロボット構成部品を中空構造に形成して構成した。
【0021】
前記構成によれば、駆動系の小型・軽量化が図れて容易に関節部に組み込むことができ、しかも体重による関節トルクの大半を制御可能な制動力を発生することが可能となる。従って、関節を駆動するモータの出力トルクを最小限に保つことが可能となり、エネルギーの消費を最小限に抑えることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施の形態に係るロボットの制動制御装置を適用するのに適した2足歩行ロボットの骨格を示す斜視図である。即ち、歩行ロボット1は、左脚2L、右脚2Rに6個の関節軸を備えている。左脚2L、右脚2Rは、鏡像の関係で、対称構造であり、一方を代表して説明する。各6個の関節軸は、上から順に、脚部回転用関節軸3、股部ピッチ方向関節軸4、同ロール方向関節軸5、膝部ピッチ方向関節軸6、足首部ピッチ方向関節軸7、同ロ一ル方向関節軸8となっており、その下部には、6軸力センサ9を介して足部10が設けられている。
【0024】
左脚2L、右脚2Rの最上部には、人体の骨盤に相当する腰板リンク12が設けられている。腰板リンク12には、関節の制御に必要な電源やアンプ(増幅器)、及び歩行空間に対するロボットの傾斜を検知して電気信号として出力する傾斜計13などが図示しない手段が搭載されている。
【0025】
脚部回転用関節軸3、股部ピッチ方向関節軸4及び同ロール方向関節軸5によって股関節部14が構成されている。更に、膝部ピッチ方向関節軸6によって膝関節部15が構成されている。更に、足首部ピッチ方向関節軸7と足首部ロール方向関節軸8によって足関節部16が構成されている。
【0026】
前記股関節部14と膝関節部15とは、大腿リンク17によってリンク結合され、膝関節部15と足関節部16とは、脛リンク18によってリンク結合されている。
【0027】
前記6軸力センサ9は、足関節部16と足部10との間に設けられ、床反力Fの垂直方向成分Fz、進行方向成分Fx、横方向成分Fy、及び床反力によって生ずるモーメントNの垂直方向成分Nz、進行方向成分Nx、横方向成分Nyを各々独立に分離して検出できる。
【0028】
図2は、制動装置を備えた股関節部14を示し、右脚2Rの股関節部14を前方向から見た断面図である。先ず、図1との対比で説明すると、脚部回転用関節軸3は、2つの軸受20、21によって回転自在に支持され、図示しない減速機を介して図示しないモータにより回転駆動される。また、前記脚部回転用関節軸3の下部は、後述するヨーク部53を構成するように紙面で上下に別れており、筐体31を紙面で時計方向又は反時計方向に股部ロール方向関節軸5の回りに回転可能に保持している。
【0029】
前記ヨーク部53と軸受20、21との中間部には、空洞部22が設けられ、この空洞部22の内部には、モータ23が設けられている。このモータ23の出力は、プーリ24とタイミングベルト25とを介して減速機(図示せず)で増力されて股部ロール方向関節軸5を回転駆動するようになっている。
【0030】
また、前記股部ロール方向関節軸5と直交する股部ピッチ方向関節軸4上には股関節のピッチ運動を司るモータ26が設けられ、その出力軸27は、減速手段を構成するハーモニック減速機のウェーブジェネレータ28に締付ねじ29で結合されている。出力軸27の先端部には、ねじ30が固定され、後述するピストン33の推力を支えている。
【0031】
前記モータ26を取り付ける筐体31のフランジ部32には、例えばドーナツ状のピストン33を摺動自在に収納するシリンダー部34が設けられている。このシリンダー部34とピストン33とは、アクチュエータを構成し、空気圧によって軸方向に相対運動して、摩擦係合手段である摩擦板35を前記ウェーブジェネレータ28に押し付け、後述する制動力を発生させる。シリンダー部34には、圧力下にある空気を送り込むための気体回路を構成する通路36を設ける必要があるが、軸方向にコンパクトに通路を設ける必要から、例えばシリンダー部34を2つの部品の接合によって作っている。即ち、シリンダー部34を始めに少し大きな径で作っておき、そこに通路36を設けた後、別のシリンダー構成部品37で塞ぎ、その後、精密に加工してシリンダー部34を製作している。通路36は、図示しない方法により、後述する制御用電磁弁を介して圧縮気体タンクに接続されている。
【0032】
摩擦板35は、例えば鋼板に摩擦材料を塗布して乾燥後に表面を仕上げて形成され、自動車の変速機のクラッチで使われている摩擦板と同じような構造に形成される。空気圧によってピストン33が図2中で右側に押しつけられた後、元の位置に復帰するのを助けるために、複数個のリターンスプリング38が、所定の間隔に設けられている。
【0033】
リターンスプリング38は、ハーモニック減速機のサーキュラーリング39に設けられた貫通孔40により位置決めされている。ハーモニック減速機の出力は、フレックスリング41に伝えられ、減速機カバー42を介して大腿リンク17を、ピストン33とシリンダー部34の相対運動より減速駆動する。なお、図2に示した通路36の部分は、図3に明示するように実際には90°位相が異なる断面を示している。
【0034】
また、図2に示すように、大腿リンク17の上部には、膝関節部15を駆動するためのモータ43が設けられ、その出力は、プーリ44及びタイミングベルト45を介して膝関節部15と同軸に配置されたハーモニック減速機(図示せず)に伝えられる。
【0035】
図3は、図2のA−A線に沿う断面図であり、説明の都合からシリンダー部34及び摩擦板35等は取り除いている。図3において、筐体31のフランジ部32の周囲は、円筒形状の凸部46が形成され、この凸部46には60°間隔にねじ穴47が穿設されている。このねじ穴47を使って前記サーキュラーリング39が固定されている。
【0036】
また、凸部46は、120°間隔にスロット48が3箇所設けられ、前記摩擦板35を円周方向に固定する役割を持つ。摩擦板35の形状は、図4に示すように概ね円盤状であるが、幅を前記スロット48に摺動自在に嵌合できる幅に管理された3個の爪49が放射状に突出している。従って、図3のフランジ部32に図4の摩擦板35を挿入して組み立てた場合には、摩擦板35は、軸方向には動くことができるが、円周方向には固定されることになる。
【0037】
再び、図3に戻って、シリンダー部34は、前記凸部46より低く削り取られているが、その底部の一部が更に低く、例えばミーリングカッターで削られて、凹部50に形成され、前記圧縮空気の通路36を形成している。この凹部50に通ずるように、点線で示す通路36がドリル等の加工方法で作られる。この凹部50は、前述したようにシリンダー部34の構成部材37(図2参照)によって一部が覆われ、完成時には、凹部50の右側の一部のみが外部から見ることができるようになる。筐体31の左側には、別の部品の軸受け材51が固定され、この軸受け材51側に設けられた通路を介して前記通路36は、矢印に示すようにホース等の適切な導管に接続され、詳細を後述する空気圧源及び制御弁に接続される。軸受け材51は、軸受52を介して前記ヨーク部53に支持されている。
【0038】
前記シリンダー部34の構成部材37は、図5(a)に示すように、この位相のまま図3のシリンダー部34に組み込まれる構成部材37の形状を示しているのに対して、図5(b)は構成部材37の裏側を示している。即ち、構成部材37には、放射状に浅い溝54a,54bが2本形成され、この溝54a,54bを通じて圧縮空気の供給と排出とが素早く行われるように配慮されている。また構成部材37の外部周辺には、面取り55が施され、この面取り55も空気の供兼合と排出を謹やかに行うことを助けている。
【0039】
このようなシリンダー部34とピストン33により構成した圧力室に圧縮空気を送り込むとピストン33は、図2中において右方向に移動し、摩擦板35をウェーブジェネレータ28に押しつけるから、制動力が得られ、その制動力は、減速機の減速比に応じて拡大されて減速カバー42に伝わり、大腿リンク17のピッチ方向の動きを止める。
【0040】
制動力の大きさは、ピストン33の有効面積と空気圧の2つの要素で決まる。即ち、これら2つの要素を大きく設計すれば大きな制動力が発生し、大腿リンク17のピッチ方向の動きを制止する力も強まるが、起立時の大腿リンク17に発生する、ロボットを倒そうとする重力に起因したトルクは、基本的に小さいトルクであるから、起立時のエネルギー消費を削減する目的からすれば、余り大きな制動力は必要ではない。また、階段を下りるときの制動力に関しても、余り大きく制動力を設計すると、関節自体が動かなくなり歩けなくなるから、このときも程々の制動力が得られれば良いことになる。従って、ピストン33の有効面積や空気圧も小さなものでよいことになる。
【0041】
逆に、小さな制動力に設計することは、次のような良い結果をもたらす。制動力によってロボットが起立している場合に、横から外力が不用意に加えられる場合を想定すると、制動力の解除を行ってから関節の駆動が始まり、姿勢の安定化が行われるのが理想的であるにしても、その時間的な余裕がない場合も想定される。弱めの制動力に設計しておけば、このような緊急時に制動力の解除が終わらないときでもモータ26の駆動力を制動力より大きく設定しておけば、当該関節をロボットの安定性が復元する方向に駆動できる。
【0042】
再び、図3に戻って、前記ヨーク部53の右側部分53aには、前記モータ23の出力をタイミングベルト25を介して伝えられる被駆動プーリー56が設けられている。その出力軸57は、ハーモニック減速機のウェーブジェネレータ58を回転させ、減速機の出力を受けて筐体31は、ヨーク部53の2つのベアリング52及び59によって股部ピッチ方向関節軸4の回りに回転するようになる。
【0043】
また、図6(a)(b)は、別の実施形態である制動装置が示されている。即ち、図6(a)に示すように、出力軸57を回転自在に支持するカバー60には、ドーナツ状のピストン61を収納するシリンダー部62が設けられ、ピストン61の左側の室に圧縮空気が導かれると、ピストン61は、図中右方向に動いて、摩擦板63を被駆動プーリー56に押しつける。この動きにより被駆動プーリー56には、制動力が作用する。
【0044】
摩擦力に引きずられる形で摩擦板63が回転するのを防ぐために、摩擦板63は、図6(b)に示すように放射状に伸びた一対の耳部64が突設され、その耳部64の一方には、真円の穴65aが設けられ、他方の耳部64には、小判状の穴65が設けられている。この穴65,65aには、密に係合する寸法のピン66が前記カバー60に打ち込まれている。このピン66によって制動時に発生するトルクは、吸収され、所望の制動力が得られる。圧縮空気を排出して被駆動プーリー56の制動力を完全に取り除く為には、摩擦板63が被駆動プーリー56から離れる必要があるが、そのことを保証するために、必要に応じて図6(a)に破線で示すように、鋼板を曲げて作った複数個の戻しばね67が設けられる。
【0045】
この実施形態では、基本的にスペース上の制約が少ない上に、被駆動プーリー56の径を大きく取れるので、摩擦板63の径やピストン61の径も大きく取れる。被駆動プーリー56の径を大きく取ることは、それだけ伝達されるトルクも大きくなるのであるが、その関係は、単なる比例関係にすぎない(径の1乗に比例するだけである)。これに対して、ピストン61の径が増加することは、径の2乗に比例して受圧面積が増加することであるから、制動力は増幅されるトルクを考慮しても差引き径の1乗に比例して強く設計することができる。例えば膝の関節には、階段の昇降時に大きな曲げトルクが作用するので、制動力も大きなトルクがでるような構造が望ましい。被駆動プーリー56で伝達すべきトルクの増幅が行える場合には、図2に示した実施の形態より制動力も大きく設計できると言う利点を有する。
【0046】
なお、図1に示したロボットには、両脚2L、2Rで12個の関節があるが、その関節のそれぞれに前述したいずれかの形式の制動装置が備わっている。
【0047】
ここで、前述した圧縮空気を駆動源とするアクチュエータである、シリンダー部62とピストン61のセットで構成される制動装置の制御システムについて、図7を参照して説明する。
【0048】
図7において、200は、圧縮気体タンクで、この圧縮気体タンク200には、例えばコンプレッサ等の圧力源(図示せず)からの圧縮空気が、前記通路36で構成される気体回路(圧縮空気回路)に配した逆止弁201を介して気体圧力の形でエネルギーとして選択的に蓄えられる。ここで、前記コンプレッサ(図示せず)は、圧縮気体タンク200に圧縮空気を充填した後、切り離されてロボット本体から分離される。
【0049】
この圧縮気体タンク200は、望ましくは、アルミ等の軽合金で製作するか、又は炭素繊維樹脂等の軽量材料で作られ、後述するアクチュエータの駆動に必要な圧力レベル以上の高い圧力レベル、例えば4Kg/cm程度の圧力レベルで圧縮空気を蓄える。
【0050】
圧縮気体タンク200の下流には、例えば減圧手段である使用圧力レベル(例えば、1.5Kg/cm)に調圧するための減圧弁202が設けられる。圧縮気体タンク200に蓄える流体が圧縮性のある気体であるので、減圧弁202で圧力を下げてもエネルギー的に損失とはならず、全ての圧力流体エネルギーを利用できる。換言すれば、小さなタンク容量で、必要なエネルギーを効率よく蓄えることができる。
【0051】
ここで、前記制動装置を構成するシリンダー部34(62)とピストン33(61)のセットは、各関節に配されているが、左脚2Lについて言えば6個の関節があるので、6組の制動装置203−1〜203−6が配される。そのうち股関節部14の3組の制動装置203−1、203−2、203−3で模式的に示されている。
【0052】
即ち、これら203−1、203−2、203−3は、同様にシリンダー部34(62)内に摺動自在に収納されたピストン33(61)があって空気圧室を形成し、空気圧室に圧縮空気が送り込まれると、ピストン33(61)は、右に移動して前記摩擦板35を回転部材に押しつけ制動力を発揮する。また、図7中において、203−4は、膝関節部14の、203−5、6は、足関節部16のそれぞれ制動装置を示している。
【0053】
これらの制動装置203−1〜203−6の空気圧室は、互いにホース又はパイプによって圧力的に連結されており、制御用の電磁弁204によって選択的に駆動制御されて圧縮気体タンク200に接続されたり、大気に開放されたりできる。図示の状態は、電磁弁204に通電されたときで、圧縮気体タンク200から圧縮空気が各制動装置203−1〜203−6の空気圧室に送り込まれる状態を示している。電磁弁204への通電が止まるとバネの力で電磁弁204の左の相に変わり、空気圧室は、電磁弁204を介して大気に開放される。
【0054】
なお、電磁弁204は、それ自体、公知公用に供されているものであり、その詳細な説明については、省略する。
【0055】
ここで、ロボットには、両脚2L、2Rがあるから、右脚用にも同じシステムが用意されており、205−1〜6に示す制動装置と、それら制動装置205−1〜205−6の制御用の電磁弁206が配される。図7に示すシステムの作用について説明すれば、図示しない歩行制御用のコンピュータが起立静止用の歩行モードを出力しているときに、同コンピュータは、2つの電磁弁204、206も励磁して制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6を作動させる。電磁弁204、206に励磁指令を出力し終えると同コンピュータ(図示せず)は、関節駆動用モータの制御ゲインを低下させて、結果として同モータが消費するエネルギーを節約する。
【0056】
なお、このようなゲインを変更することでモータの消費エネルギーを節約する技術は、本発明の出願人と同じ出願人による特開2002―96283号(特願2000−284080号)公報に詳しく開示されている。この公報に開示の技術は、モータヘの供給電流値を順次、低下させて消費するエネルギーを節約するものであるが、これに限定されることなく、例えば制動装置の制動力がある程度以上の大きさをもって設計されているときには、電磁弁への励磁指令を送った後は、モータヘの通電をオン・オフ的に停止することによっても消費するエネルギを節約することができる。
【0057】
ここで、上記制御システムの別の使い方について述べる。例えば階段を下りるときには、歩行制御用のコンピュータが階段を下りるのに適した歩容(歩き方)を各関節のモータに出力しているときに、図1に示す6軸力センサ9からの出力が得られた方の脚の電磁弁204(206)を励磁することで、6個の関節に所定の制動力を発生させながら、立脚期の関節を駆動する。こうすることで、立脚期にある関節の駆動モータは、体重を支えるトルクのうち、制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6が負担した残りのトルクのみを負担すればよく、省エネルギー化が図れる。この制御に当たっては、特に駆動モータのゲインを下げる必要はなく、モータの位置制御の制御則に従って自動的にモータヘの供給電力は減少する。
【0058】
但し、例示のシステムでは、膝関節部15がその角度を大きくしていくにつれて体重による負荷トルクが増大する事実に対応することができず、制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6が負担するトルクは常に一定である。立脚期の終了間近には、歩行制御用コンピュータは電磁弁204、206を消磁して制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6から制動力を取り除くこととなる。
【0059】
なお、図7の実施の形態においては、電磁弁204、206は、励磁したときに制動力が発生するものを示したが、消磁したときに制動力が発生するように、接続を逆に配するようにしてもよい。
【0060】
例えば産業用ロボットの分野では、停電時にそのアームが落下してきて思わぬ事故になるのを防止する装置として、電磁クラッチやブレーキによる制動装置が既に実用化されている。そこで、前記図7に示す制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6を産業用ロボットのアームの関節部に適用し、図とは逆に電磁弁204、206の接続を行って産業用ロボットの関節制動に利用すれば、従来と同じ性能・機能を達成できて、更に従来よりも小型・軽量にロボットを製作でき、コストや品質を維持しつつ停電時の事故が予防できる。この産業用ロボットに適用した場合には、例えば、工場内に張りめぐらされた配管が直ぐ脇にあることから、その配管を通じて圧縮空気を簡単に得ることができ、実際に適用する場合には、一層、簡便となる。
【0061】
このように本発明の特徴とする制御システムにおいては、比較的軽い圧縮気体タンク200と電磁弁204、206があればシステムを構成することができることにより、従来の制動装置が関節ごとに重い電磁クラッチを設ける必要があったのに比べて全体を軽く構築することができる。
【0062】
また、この制御システムにおける圧縮気体タンク200は、ロボット構成部品の中で適当な空隙があれば、どこにでも配することが可能であり、運動部分の重量増加を殆ど伴うことがなく、しかも、小型・軽量に形成することができることで、容易に関節駆動モータの小型化が図れる。
【0063】
更に、前記圧縮気体タンク200は、ロボット構成部品であるリンク等を中空構造に形成して、このロボット構成部品の中空構造に圧縮空気を直接的に蓄えるように構成してもよい。これによれば、さらにロボットの小型・軽量化の促進を図ることが可能となる。
【0064】
また、本発明は、制御システムとして前記図7の実施の形態に限ることなく、例えば図8に示すように膝関節の角度の変化に対応して制動力が可変にできるように構成してもよい。但し、図8においては、前記図7と同一部分について、同一符号を付して、その説明を省略する。
【0065】
図8には、説明の簡略化のために左脚2Lの制御回路のみを示しているが、右脚2Rの回路についても、左脚2Lの回路と同様に構成される。即ち、図8に示す制御システムは、図7の制御システムに、膝関節部15の制動装置203−4と脚全体の電磁弁204との間にあって連続的に圧力を制御できる第2の電磁弁207を追加したものである。この第2の電磁弁207は、比例電磁弁とかサーボ弁とかの呼称で呼ばれ、供給される電流値に応じて出力圧を減圧する如く任意に変更できる。また、第2の電磁弁207には、出力圧のレベルを正確に制御するために圧力センサ208が制動装置203−4と並列に接続され、この圧力センサ208の検出信号に基づいてフィードバックによる制御が行われる。これら第2の電磁弁207及びそのフィードバック制御装置等自体は、周知なものであり、ここでは、その詳細な説明について省略する。
【0066】
ここで、前記制御システムの制御動作について説明する。即ち、前記歩行制御用コンピュータ(図示せず)が階段を下りる時の歩容(歩き方)を足関節部16のモータに出力しているときで、左脚2Lが立脚期にあるときは、膝関節部15のモータに指令する関節角度に比例定数を乗じた量を指令圧力として前記第2の電磁弁207に出力する(正確には、膝関節角度をθとすれば、sinθに膝関節部15の負荷トルクは比例するのだが、説明の簡略化のために前記の量としておく)。この目標値を与えられた第2の電磁弁207は、膝関節部15の制動装置の圧力室の圧力レベルを目標値に合わせるべく、圧力センサ208の出力情報を参照しつつ比例制御を行い、増大する負荷トルクに見合う制動トルクを膝関節部15に発生させるから、モータに供給する電力(エネルギー)も低いレベルで済ますことができる。
【0067】
なお、図8の実施の形態では、第2の電磁弁207を電磁弁204と直列に配置した場合を例示したが、並列に接続するように構成してもよい。
【0068】
このように、本発明によるロボットの関節制動装置は、圧縮気体タンク200に蓄えた圧縮空気を駆動源として制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6を駆動制御して摩擦係合手段である摩擦板35を作動させて、相対運動する部材間を架設する如く摩擦係合させ、関節に制御された制動力を発生させることにより、その運動に必要なエネルギーを節約し得るように構成した。
【0069】
これによれば、従来の電磁クラッチを駆動モータと一体化して装着する場合に比べて軽く、完成時のロボットの脚の慣性モーメントを増加させることが殆どないから、制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6を追加するだけで、駆動モータの容量を更に増やし消費エネルギーを増加せることもない。しかも、空気圧は、絶えず新鮮な冷たい圧縮空気を制動装置203−1〜203−6、205−1〜205−6に供給するので、関節部の冷却も同時に行うことができ、その分モータをより過酷に使うこともできるようになる。
【0070】
また、これによれば、圧縮気体タンク200は、多少の重量増はあるものの、関節駆動モータの容量アップの必然性はほんど生じることがないもので、加減速を伴う部位に重たい電磁クラッチ・ブレーキを設ける従来の方式に比べると格段に実用性が高められる。
【0071】
更に、ロボットが移動ロボットではなく、産業用ロボットとして地面に固定して使われるような場合には、圧縮空気は、例えば工場内のエアー配管から容易に供給することが可能となるから、圧縮気体タンク200は極めて少容量のもので済むか、若しくは全く不要になる。
【0072】
更に、この技術概念は、複数の制動装置を単一の圧縮気体タンク200の圧力によって作動させることができるので、多関節からなるアームや脚に適用する場合には、従来技術の電磁クラッチ・ブレーキによる制動装置に比べて全体の重量増加を著しく抑えることができて、軽量化の促進が容易に図れる。
【0073】
また、これによれば、実質的に脚部又はアーム部の重量の増加、換言すれば慣性モーメントの増加を伴うことなく、各関節に制動をかけることができるから、制御方法を工夫することで、さらに消費エネルギの軽減を図ることが可能となる。
【0074】
例えば歩行ロボットが起立姿勢をとるときに、関節制動をかけたうえで、関節駆動用のモータヘの電流値を全く無くしても、起立姿勢を維持できるようになる。従来のサーボロックによる起立に比べて消費エネルギーを実質的に「ゼロ」にできる利点がある。方向転換用のモータも、その殆どの時間をサーボロックをかけた状態で使っているが、摩擦制動力によって固定して供給電流を「ゼロ」にすれば、消費エネルギーを「ゼロ」にすることができる。更に、階段を降りている場合に、立脚側の各関節に部分制動をかけることで、各関節の駆動用モータは、この制動力の分だけ少ないトルク、言い換えれば、少ない電流で階段を降りることが可能となる。
【0075】
また、前記制御システムでは、圧縮気体として、圧縮空気を圧縮気体タンク200に蓄えるように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、その他、窒素等の気体を圧縮して圧縮気体タンク200に蓄えて駆動源とするように構成することも可能である。
【0076】
よって、本発明は、前記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、前記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
【0077】
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0078】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、小型で、且つ、軽量化の促進を図ったうえで、関節部に組み込むことができ、しかも体重による関節トルクの大半を制御可能な制動力を発生し得るようにしたロボットの関節制動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るロボットの関節制動装置の適用される2足歩行ロボットの骨格を示す斜視図である。
【図2】図1の股関節部の一部を断面して示した平面図である。
【図3】図2のA―A線に沿う断面図である。
【図4】図2の摩擦板を示した平面図である。
【図5】図2のシリンダー部に組み込まれる構成部品の(a)が表面側、(b)が裏面側を示す平面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係るロボットの関節制動装置を示し、(a)が、その制動装置の断面図、(b)が、その摩擦板の平面図である。
【図7】図1の各関節に配した制動装置に圧縮空気を送るための制御システムを示した圧縮空気回路図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る圧縮空気を送るための制御システムを示した圧縮空気回路図である。
【図9】本発明の適用される関節制御技術の理論を説明するために示した制御ブロック図である。
【符号の説明】
2L … 左脚
2R … 右脚
9… 6軸力センサ
14 … 股関節部
15 … 膝関節部
16 … 足関節部
17 … 大腿リンク
18 … 膝リンク
26、43 … モータ
35、63 … 摩擦板
33、61 … ピストン
34、62 … シリンダー部
200 … 圧縮気体タンク
201 … 逆止弁
202 … 減圧弁
203−1〜203−6 … 制動装置
204、206 … 電磁弁
205−1〜205−6 … 制動装置
207 … 第2の電磁弁
208 … 圧力センサ

Claims (4)

  1. 少なくとも第1のリンクと第2のリンクを相対回転運動可能に結合した関節部を有するロボットの関節制動装置において、
    前記第1及び第2のリンクの相対回転運動に応じて相対運動を起こす二つの部材間を架橋できる摩擦係合手段と、
    圧縮気体を駆動源として駆動制御され、前記摩擦係合手段を作動制御するアクチュエータと、
    前記圧縮気体が蓄えられるものであって、前記アクチュエータと気体回路を介して連通される圧縮気体タンクと、
    前記アクチュエータと前記圧縮気体タンクとを連通する気体回路を開閉制御して、前記圧縮気体タンクの圧縮気体を選択的に前記アクチュエータに供給する制御手段と
    を具備することを特徴とするロボットの関節制動装置。
  2. さらに、前記アクチュエータと前記圧縮気体タンクを連通する気体回路に、前記圧縮気体タンクの圧力を所定の圧力レベルに減圧して前記アクチュエータに供給する減圧手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のロボットの関節制動装置。
  3. さらに、前記第1及び第2のリンクと相対運動を起こす前記二つの部材との間に、前記二つの部材の相対運動よりも前記第1及び第2のリンクの相対運動の方が緩慢となるように機能する減速手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のロボットの関節制動装置。
  4. 前記圧縮気体タンクは、ロボット構成部品を中空構造に形成してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のロボットの関節制動装置。
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