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JP2003516191A - 固定された生体適合材料の抗石灰化処理 - Google Patents

固定された生体適合材料の抗石灰化処理

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JP2003516191A
JP2003516191A JP2001543172A JP2001543172A JP2003516191A JP 2003516191 A JP2003516191 A JP 2003516191A JP 2001543172 A JP2001543172 A JP 2001543172A JP 2001543172 A JP2001543172 A JP 2001543172A JP 2003516191 A JP2003516191 A JP 2003516191A
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biomaterial
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alcohol
volume
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JP2001543172A
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ピー パサック,チャンドラシェンカー
エイ ムーア,マーク
イー フィリップス,リチャード
Original Assignee
サルザー カーボメディクス インコーポレイテッド
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 生体適合材料を処理する方法であって、生体組織が、一般的に架橋された後に、生体適合材料に宿主動物中の移植の際のイン・ビボ石灰化に対して耐性を持たせるのに効果的な条件下で、抗石灰化処理溶液に接触せしめられる方法が提供される。抗石灰化処理溶液は、高級アルコール溶液、ポリオール溶液および/または極性の非プロトン性有機溶媒溶液からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】説明 背景技術 本発明は広く、人間に植え込むための医療デバイスの分野に関する。本発明は
より詳しくは、移植型生体補綴デバイスとして使用するための生体材料を処理す
る方法に関する。
【0002】 生体補綴具は、人間への移植に用いるべき加工された生体組織に由来するデバ
イスである。そのようなデバイスの開発は、機械式心臓弁の初期の開発に関連す
る臨床的合併症のいくつかを妨げる試行として始まり、それ以来、様々な用途の
ための生体補綴デバイスが急速に増加してきた。現在使用されている、または開
発途中にある補綴具のいくつかの例としては、心臓弁、血管移植物、バイオハイ
ブリッド血管移植物、靱帯置換物、心膜パッチ等が挙げられる。
【0003】 生体補綴具を製造するのに用いられる生体組織の主成分はコラーゲンであり、
これは、関連する細胞外タンパク質の系統に関する総称用語である。コラーゲン
分子は、非螺旋状カルボキシ末端およびアミノ末端で終わる三重螺旋立体配置に
配列されたポリ(アミノ酸)の三本鎖からなる。これらのコラーゲン分子は、組
み合って細線維を形成し、転じて、これら細線維は、組み合って線維になり、コ
ラーゲン線維が形成される。コラーゲン分子を構成するアミノ酸は、高分子主鎖
のアミド結合に加えて、アミン(NH2)、カルボン酸(COOH)およびヒド
ロキシル(OH)基を含む側基を含む。これらの基の全ては、これら分子への潜
在的な化学反応のための部位を示す。
【0004】 コラーゲン組織は、宿主レシピエント中への移植の際に急速に分解するので、
臨床用途に使用すべき場合には、組織を安定化させる必要がある。組織固定とし
ても知られている組織の架橋による化学的安定化が、様々な化合物を用いて行わ
れてきた。最も一般的には、化学的固定では、コラーゲン分子上に存在する反応
性アミノ酸側基と、非可逆的かつ安定な分子内および分子間の化学結合を形成で
きる2つ以上の反応性基を有する多官能価分子が用いられてきた。これらの多官
能価分子の内で最も広く用いられてきたものは、線状脂肪族鎖の各々の末端にア
ルデヒドを有する、5つの炭素を有する分子のグルタルアルデヒドである。グル
タルアルデヒドおよび他の同様な分子のアルデヒド基は、生理条件下でコラーゲ
ン分子の第1アミン基と反応して、材料を架橋させる。このように生成されたグ
ルタルアルデヒド架橋組織は、酵素分解に対する耐性が増大し、免疫原性が減少
し、安定性が増大する。
【0005】 普及して使用されているにもかかわらず、多官能価アルデヒドおよび他の化学
的架橋剤との組織の架橋に関連する欠点がある。例えば、移植の際に、アルデヒ
ド固定組織は、変性石灰質沈着物が形成されやすい。病的石灰化、例えば、移植
組織中のリン酸カルシウム鉱物塩の望ましくない沈着が、グルタルアルデヒド固
定生体補綴デバイスの故障の主な原因を示すであろう(Golomb et al.,1987;Lev
y et al.,1986;Thubrikar et al.,1983;Girardot et al.,1995)。移植組織の病
的石灰化の機構は、完全には理解されていないが、宿主の要因、移植物の要因、
および/または、機械的応力のような、外部要因のためであろう。さらに、カル
シウムの沈着物が、失活細胞、特に、低い細胞内カルシウムレベルを維持する責
任のあるカルシウムポンプ(Ca+2−Mg+2 ATPase)が、もはや機
能しない、またはうまく作用しない細胞膜に関連するであろうことを示唆する証
拠がある。
【0006】 ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)のような非共有結合洗浄剤、またはアミノ
オレイン酸のような共有結合洗浄剤による洗浄剤前処理が、循環する血液にさら
される材料の石灰化を減少させることが報告されてきた(Gott et al.,1992)。
しかしながら、洗浄剤は、組織構造および/または特性に悪影響を及ぼすことが
あり、材料の強度、耐久性、および完全さの重要な尺度である、コラーゲンの変
性温度、または収縮温度を減少させてしまう。さらに、洗浄剤を使用すると、局
部的毒性が生じることがある。
【0007】 別の手法において、米国特許第5,746,775号には、グルタルアルデヒドにより
前処理された組織の低級アルコール(すなわち、C1−C3アルコール)による処
理が記載されており、ここでは、アルコール処理溶液中に、低級アルコールが50
容積%より多く存在する。この方法は、生き物に移植するための組織を調製する
のに有用であることが報告されている。
【0008】 石灰化に耐性を有する生体材料を提供する以前の試みにもかかわらず、効果が
改善され、使用しやすい代わりの抗石灰化手法が依然として必要とされている。
したがって、有害な影響を伴わず、臨床級の生体材料を調製するための現在ある
プロトコルに抗石灰化剤および/または処理を組み込んだ、生体補綴材料、例え
ば、組織に長期に亘る抗石灰化特性を与える効果的な方法が必要とされている。
本発明は、上述した問題の内の1つ以上の影響を克服する、または少なくとも減
少することに向けられたものである。
【0009】発明の開示 本発明のある態様によれば、架橋した動物組織のような生体材料を、抗石灰化
処理溶液に接触させる工程を含む、生体材料を処理する方法が提供される。本発
明のこの態様の抗石灰化処理溶液は、高級アルコールまたはポリオールおよび極
性の非プロトン性有機溶媒を含むものであった。抗石灰化処理溶液は、ほ乳類宿
主中への移植後の生体材料の病的石灰化を減少させるのに効果的な条件下で、生
体材料と接触させられる。ここに説明するように、この石灰化の減少は、例えば
、本発明の抗石灰化処理溶液により処理された移植生体材料のカルシウム含有量
を、そのように処理しなかった移植生体材料のものと比較して評価することによ
りモニタすることができる。好ましくは、この石灰化の減少は、移植された未処
理の生体材料と比較して、50%より大きい、より好ましくは、75%より大きい、
最も好ましくは、90%より大きい。
【0010】 抗石灰化処理溶液の配合に用いられる高級アルコールまたはポリオールは、線
状または枝分れC4−C36アルコールまたはポリオールでよい。本発明のある好
ましい実施の形態において、高級アルコールまたはポリオールは、C6−C18ア
ルコールまたはポリオール、好ましくは、C7−C9アルコールまたはポリオール
から選択される。一般的に、高級アルコールまたはポリオールは、その抗石灰化
処理溶液の約50容積%より多くを構成する。しかしながら、ある場合には、高級
アルコールまたはポリオールが、抗石灰化処理溶液の約25容積%未満しか、また
は抗石灰化処理溶液の約10容積%未満しか構成しない抗石灰化処理溶液を使用す
ることが望ましい。本発明の抗石灰化処理溶液はさらに、例えば、C1−C3アル
コールから選択される少なくとも1つの有機溶媒を含んでもよい。さらに、この
抗石灰化処理溶液は、水または水溶液を含んでも差し支えない。
【0011】 本発明の抗石灰化処理溶液の配合に有用な極性非プロトン性有機溶媒は、好ま
しくは、約20より大きい、より好ましくは、約30より大きい誘電率を有し、ある
程度の水溶性を有する。本発明のこの態様に有用な極性非プロトン性有機溶媒は
、例えば、アルキル基が、約1から10までの炭素原子を有する枝分れまたは線状
アルキル鎖から構成される、N−アルキルピロリジノンおよびN−アルキルアミ
ドを含む。この種の溶媒の例としては、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルプロピオ
ンアミド等が挙げられる。
【0012】 本発明のさらなる態様において、少なくとも1つの有機溶媒および約0.1容積
%から約25容積%までのC6−C18アルコールまたはポリオールを含む抗石灰化
処理溶液を調製し、ほ乳類宿主中への移植後の生体材料の病的石灰化を減少させ
るのに効果的な条件下で、この抗石灰化処理溶液をアルデヒド架橋生体材料に接
触させることにより、アルデヒド架橋動物組織を処理する方法が提供される。前
述したように、本発明の抗石灰化処理溶液は、1つ以上の有機溶媒を含んでもよ
く、さらに水または相溶性水性溶媒系を含んでもよい。本発明のこの態様の説明
のためのある実施の形態において、有機溶媒は、前記抗石灰化処理溶液の約35容
積%から約49容積%で存在し、その残りは、水または水性溶媒からなる。この実
施の形態において、水または水性溶媒が、前記抗石灰化処理溶液の約50容積%よ
り多く存在することが好ましい。
【0013】 本発明のさらなる態様において、約0.1容積%から約25容積%までのC6−C18
アルコールまたはポリオール、C1−C3アルコールから選択される約25容積%か
ら約99容積%までの有機溶媒、およびもしあれば、残りの容積の水または水性溶
媒からなる抗石灰化処理溶液を提供し、ほ乳類宿主中への移植後の生体材料の病
的石灰化を減少させるのに効果的な期間に亘り、この抗石灰化処理溶液をアルデ
ヒド架橋生体材料に接触させることにより、アルデヒド架橋ほ乳類組織を処理す
る方法が提供される。本発明のこの態様の説明のためのある実施の形態では、前
記抗石灰化処理溶液の約35容積%から約45容積%までで存在する有機溶媒、およ
び前記抗石灰化処理溶液の約1容積%から約10容積%までで存在する高級アルコ
ールまたはポリオールを用いる。
【0014】 本発明の別の態様において、生体材料を処理する方法であって、アルデヒド架
橋生体材料を、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、および/またはN,N−ジメチルプロピオンアミド
を含む抗石灰化処理溶液に、ほ乳類宿主中への移植後の生体材料の病的石灰化を
減少させるのに効果的な条件下で接触させる工程を含む方法が提供される。
【0015】 本発明の別の態様において、生体材料、好ましくは、架橋した動物組織を処理
する方法であって、約30℃から約60℃までの温度で、ほ乳類宿主中への移植後の
生体材料の病的石灰化を減少させるのに効果的な期間に亘り効果的な条件下で、
生体材料を抗石灰化処理溶液に接触させる工程を含む方法が提供される。この抗
石灰化処理溶液は、メタノール、エタノール、プロパノール、またはイソプロパ
ノールのようなC1−C3アルコールを、約10容積%から約50容積%まで、好まし
くは、約25容積%から約50容積%まで含み、残りの容積は、水またはHEPES
のような水性緩衝液からなる。
【0016】実施の形態の説明 本発明の実施の形態を以下に説明する。明白にするために、実際に開発する上
での全ての特徴がこの明細書に記載されているわけではない。もちろん、そのよ
うな実際の実施の形態を行う上で、実行毎に異なる、システム関連およびビジネ
ス関連の拘束への服従のような、開発者の特定の目的を達成するために、多数の
実行特異的決定を行わなければならないことが理解されよう。さらに、そのよう
な開発努力は、複雑かつ時間のかかるものであるかもしれないが、それにもかか
わらず、この開示の利益を見出す当業者にとっては日常的な仕事であろうことが
認識される。
【0017】 「生体材料」という用語は、コラーゲンを含有する、生体由来材料を一般に称
するためにここで用いられている。例えば、様々な動物源および解剖部分から由
来の様々な種類の移植可能な生体組織が、本発明による生体材料として使用でき
る。組織は、例えば、ヒト、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、カンガルー、ウサギ等
のような動物源から由来するものであってよい。本発明により使用される動物組
織の例としては、制限するものではないが、心臓弁、特にブタまたはウシの心臓
弁;大動脈根、壁、および/または小葉;心膜;硬膜のような結合組織由来材料
;大動脈同種移植片および伏在バイパス移植片のような同種移植組織;腱;靱帯
;皮膚パッチ;動脈;静脈等が挙げられる。もちろん、生き物の体内の内在用途
に適しているのが知られている他の生体由来材料も、本発明の意図に含まれる。
いくつかの用途に関しては、例えば、ここに記載した処理の前に金属ステントを
用いて、特定の形態または形状で提供するように、ある様式で生体材料をうまく
処理することが望ましいであろう。このように、生体材料は、移植すべき生体補
綴物の特定の三次元幾何学形状で、架橋されていても、および/またはアルコー
ル処理されていてもよい。
【0018】 一般に、本発明により処理された生体材料は、1つ以上の化学的架橋剤による
処理または架橋を行わせる他の処理により固定/架橋された生体材料からなる。
これらの処理としては、例えば、多官能価アルデヒド、多官能価エポキシド、光
酸化および/または任意の他の架橋剤による処理またはN−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)−N’−エチルカルボジイミドヒドロクロライド(EDC)のよう
な、カルボン酸基とアミン基との間の反応を促進させる処理を含んでも差し支え
ない。もちろん、本発明の抗石灰化処理は、好ましくは、架橋剤または生きてい
る宿主中への移植後の、生体材料の石灰化する傾向を増加させる処理と共に用い
られる。
【0019】 本発明のある実施の形態において、生体材料は、一官能価アルデヒド、多官能
価アルデヒド、またはそれらの組合せによる処理によって架橋されたものである
。「一官能価アルデヒド」は、ホルムアルデヒドのような1つのアルデヒド官能
価を含有する分子を称し、一方で、「多官能価アルデヒド」は、2つ以上のアル
デヒド官能価を含有する分子を称する。一官能価または多官能価アルデヒド上に
存在する他の成分は、アルデヒド基がコラーゲン反応性であり、したがって、架
橋生体組織を生成できる能力に悪影響を及ぼさない限り、重要ではない。架橋生
体材料を生成する生体材料固定方法に通常用いられる一官能価および多官能価ア
ルデヒドの例としては、約2から約36までの炭素原子を有する、線状または枝分
れの飽和または不飽和脂肪族鎖から構成される脂肪族成分を含有するアルデヒド
化合物が挙げられる。最も好ましくは、架橋プロセスでは、5つの炭素を含有す
る線状のアルキルジアルデヒドのグルタルアルデヒドのような、約2から約10ま
での炭素原子を有する多官能価アルデヒドの使用を含む。
【0020】 ここで用いているように、「アルデヒド固定生体材料」または「アルデヒド架
橋生体材料」という用語は、1つ以上の一官能価および/または多官能価アルデ
ヒド化合物により処理された生体材料を称する。生体材料をアルデヒド含有架橋
剤により処理する技法および条件は、当業者によく知られており、容易に利用で
きる(例えば、Zilla et al.参照)。これらのプロセスにおいて、生体材料は、
一般的に、コラーゲンおよび組織内の他の細胞タンパク質が所望な程度架橋され
るのに効果的な期間に亘り、効果的な条件下で、アルデヒド溶液に接触される。
架橋反応の進行および/または完了をモニタする方法もまたよく知られている。
例えば、処理された組織の架橋の程度は、その収縮温度および/または材料中に
存在する抽出可能なタンパク質の量を評価することによりモニタできる。
【0021】 当業者には、本発明による架橋反応の期間が、生体材料および架橋剤が、架橋
が生じることのできる十分な時間に亘り接触したままである限りは、重要ではな
いことが理解されよう。処理時間は、もちろん、処理される生体材料の種類、使
用される特定のアルデヒドおよび/または架橋溶液中のアルデヒドの濃度に依存
して異なる。一般に、反応時間は、約1分から数日までである。しかしながら、
処理時間は、架橋された生体材料に悪影響を及ぼすほど長くないべきである。数
日以上の架橋時間は、異常ではない。しかしながら、生体材料は、所望の程度の
架橋が達成されるとすると、同様により短い期間、例えば、約1分から約12時間
、または約1時間から約6時間に亘り処理できる。
【0022】 一般的な架橋反応に用いられる反応温度および/または圧力は、重要ではなく
、架橋反応が生じるのに効果的であり、反応の進行または処理される生体材料の
完全さを不利に損なわない、実質的にどのような条件を含んでも差し支えない。
本発明の特定の実行に関する最適温度および圧力の条件は、当業者により容易に
確認できる。一般に、架橋反応は、周囲温度で、または約62℃の組織変性温度を
実質的に越えない任意の他の都合よい温度で行うことができる。したがって、反
応温度は、約0℃から約60℃まで、好ましくは、約20℃から約50℃までの温度範
囲から選択してもよい。典型的な反応の圧力は、一般に、約2mmHgから約6m
mHgまででに及ぶが、適切な圧力は、所望であれば、100mmHgまたはそれ
より高くてもよい。
【0023】 このようにして生体材料が架橋された後、組織は必要に応じて洗浄され/濯が
れ、抗石灰化溶液に接触される。本発明の抗石灰化処理溶液は、高級アルコール
、ポリオール(すなわち、2つ以上のアルコール官能性を含む有機分子)、N−
メチルピロリジノンのような極性非プロトン性溶媒からなる溶液、および約50容
積%未満の1つ以上の低級(C1−C3)アルコールを含む溶液を含有する。
【0024】 したがって、本発明のある実施の形態によれば、抗石灰化処理溶液は、1つ以
上の高級アルコールまたはポリオール(例えば、C4からC36アルコールまたは
ポリオール)を含む。この高級アルコールまたはポリオールは、一般に、脂肪族
の線状または枝分れアルコールまたはポリオールであり、ここに記載された抗石
灰化効果に望ましくないように干渉しないのであれば、追加の化学部位または置
換基を含んでもよい。本発明のある実施の形態において、この抗石灰化処理溶液
にを配合するのに用いられる高級アルコールまたはポリオールは、ヘキサノール
、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール等のような線状または枝分れC6−
C18脂肪族アルコールから選択される第1、第2または第3アルコール、または
1,2−オクタンジオール(1,2−ジヒドロキシオクタンと称されることもあ
る)、1,8−オクタンジオール、1,10−デカノール、1,10−ドデカノ
ール、1,2−ジヒドロキシデカンおよび1,2−ジヒドロキシドデカンから選
択される線状または枝分れC6−C18ポリオールである。本発明のある実施の形
態において、高級アルコールまたはポリオールは、抗石灰化処理溶液の約50容積
%未満、約25容積%未満、または約10容積%未満で存在する。したがって、上述
した高級アルコールまたはポリオールに加えて、本発明の抗石灰化処理溶液は、
さらに1つ以上の有機溶媒を含有してもよい。本発明にしたがって使用される有
機溶媒は、好ましくは、処理される組織または抗石灰化処理溶液の使用により達
成される抗石灰化効果に有害な影響を及ぼさないものから選択される。有機溶媒
は、均質な抗石灰化処理溶液を形成するように高級アルコールまたはポリオール
を適切な溶解できるべきである。もちろん、本発明の高級アルコールまたはポリ
オールの抗石灰化効果を改善する、向上させる、または他の様式で促進させるこ
とのできる有機溶媒が特に好ましい。本発明にしたがって有用な有機溶媒として
は、低級アルコール(例えば、C1−C3アルコール)、アセトン、酢酸エチル、
乳酸エチル、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等が挙げられる
【0025】 本発明のある実施の形態による抗石灰化処理溶液は、1つ以上の有機溶媒との
好ましくは均質な混合物中に1つ以上の高級アルコールおよび/またはポリオー
ルを含む。例えば、特に説明に役立つアルコール処理溶液は、約0.1容積%から
約25容積%までの1つ以上の高級アルコールまたはポリオールを含み、その溶液
の残りの実質的に全てが有機溶媒からなる。追加の説明に役立つ抗石灰化処理溶
液は、約0.1容積%から約10容積%までの1つ以上の高級アルコールまたはポリ
オールを含み、その溶液の残りの実質的に全てが有機溶媒からなる。
【0026】 あるいは、抗石灰化処理溶液の1つ以上の高級アルコールまたはポリオールは
、水性溶媒系中、例えば、水または様々な水性緩衝液系の任意のものにより、配
合されても、もしくは水性溶媒系と1つ以上の有機溶媒との混合物中に配合され
てもよい。ある高級アルコールおよびポリオールは、水性ベースの系中で不十分
な溶解度を示すが、多くの有機溶媒中ではより大きい溶解度を有する。したがっ
て、水性ベースの溶媒系を用いた実施の形態において、ある場合には、均質な、
すなわち、実質的に一相の抗石灰化処理溶液を提供するために高級アルコールま
たはポリオールを溶解するのに少なくとも十分な量で、1つ以上の有機溶媒も用
いることが好ましいであろう。
【0027】 したがって、本発明の追加の実施の形態において、抗石灰化処理溶液は、約0.
1容積%から約25容積%までの1つ以上の高級アルコールまたはポリオール、約2
5容積%から約49容積%までの1つ以上の有機溶媒を含み、その溶液の残りの実
質的に全てが水または水溶液からなる。本発明のさらなる実施の形態において、
抗石灰化処理溶液は、約0.1容積%から約10容積%までの1つ以上の高級アルコ
ールまたはポリオール、約35容積%から約49容積%までの1つ以上の有機溶媒を
含み、その溶液の残りの実質的に全てが水または水溶液からなる。
【0028】 本発明の別の実施の形態において、抗石灰化処理溶液は、1つ以上の極性非プ
ロトン性溶媒を含む。そのような溶媒としては、例えば、N−アルキルピロリジ
ノンおよびN−アルキルアミドを含み、ここで、そのアルキル基は、約1から10
までの炭素原子を有する線状または枝分れアルキル鎖からなる。この種類の説明
に役立つ溶媒としては、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド等が挙
げられる。特に好ましい極性非プロトン性溶媒としては、ある程度の水溶性を有
するものおよび/または高い誘電率を有する、例えば、約20より大きい、好まし
くは、約30より大きい誘電率を有するものが挙げられる。
【0029】 本発明のさらに別の実施の形態において、50容積%未満、好ましくは、約25容
積%から約50容積%までの間の低級アルコールを含む低級(C1−C3)アルコー
ル処理溶液もまた、抗石灰化処理溶液として適している。これらのような低級ア
ルコール溶液を用いた以前の抗石灰化処理の試みはうまくいっていなかったが、
生体材料を低級アルコール処理溶液に約30℃から約60℃まで、好ましくは、約35
℃から約45℃の間の範囲の温度で接触させることにより、著しい抗石灰化効果が
確かに達成できることが今では分かった。これらの処理温度は、おそらく、低級
アルコールの生体材料中への拡散および浸透を促進させることにより、この実施
の形態の抗石灰化処理溶液の効果を改善する。好ましくは、この実施の形態によ
る処理は、生体材料と接触している間の抗石灰化処理溶液の撹拌を伴う。
【0030】 架橋生体材料は、この生体材料を、本発明の抗石灰化処理溶液により処理され
ていない生体材料よりも、イン・ビボの病的石灰化に対する耐性のより大きいも
のにするのに十分な期間に亘り、その抗石灰化処理溶液に接触される、または他
の様式で露出される。ここに記載した実施の形態における露出期間は、説明のた
めのみであり、所望の結果を達成しながら、当業者により変更できる。生体材料
が液体の抗石灰化処理溶液中に浸漬されている本発明の実施の形態に関して、露
出時間は、一般に、約1時間から約96時間までの範囲であろう。ある生体材料に
関して、抗石灰化処理溶液に過剰に露出すると、抗石灰化効果が減少したり、組
織を再度水和させる必要が生じるかもしれない。
【0031】 処理方法は、所望であれば、室温(例えば、約25℃)でまたはその辺りで行う
ことができる。しかしながら、生体材料に有害ではない都合のよい任意の温度、
例えば、約4℃から約60℃を用いてもよい。先に論じたように、ある実施の形態
においては、処理プロセスの効果を改善するために、例えば、抗石灰化溶液の生
体材料中への拡散および浸透の速度および/または程度を増加させることにより
、室温よりも高いインキュベーション温度を使用することが実際に望ましいおよ
び/または必要であるかもしれない。
【0032】 生体材料は、一般に、液体の抗石灰化処理溶液との接触により処理される。し
かしながら、蒸気、プラズマ、および/または極低温塗布のような、他の手法を
採用しても差し支えない。露出の方法を考慮せず、その時間は、抗石灰化処理溶
液の成分のいずれによっても組織の回復できない脱水を生じない限り、石灰化を
阻害するのに十分であるべきである。ある実施の形態において、生体材料は、抗
石灰化処理溶液の成分を生体材料中により多く浸透させるために、その溶液への
露出中に、振とうまたは他の様式で撹拌される。振とうは、オービタルシェーカ
ーまたはシェーカースタンドの使用により、もしくは手動の撹拌によるような、
任意の都合よい様式で行うことができる。
【0033】 ある場合には、水性溶媒系中で、例えば、約6.0から約8.0までの間のpHに、
好ましくは、約7.0から約7.6までの間のpHに緩衝されている抗石灰化処理溶液
を配合することが好ましいであろう。この点に関して使用するのに適した緩衝液
としては、生理的に許容されるpHを維持するのに十分な緩衝能を有するが、生
体材料にどのような有害な影響も与えたりせず、行われている処理プロセスを干
渉しない緩衝液が挙げられる。説明に役立つ緩衝液としては、リン酸緩衝生理食
塩水(PBS)、N−N−2−ヒドロキシエチルピペリジン−N’−2−エタン
スルホン酸(HEPES)およびモルホリンプロパンスルホン酸(MOPS)の
ような有機緩衝液、およびホウ酸塩、重炭酸塩、炭酸塩、カコジル酸塩等を含有
する緩衝液が挙げられる。本発明への使用に適した多くの追加の水性および他の
緩衝系が当業者には明白である。
【0034】 抗石灰化処理溶液により処理された生体材料は、細胞デブリまたはアルデヒド
前処理からのアルデヒド断片のような、生体材料処理プロトコル中に生成または
使用される任意の望ましくないおよび/または有害な成分を除去するために、移
植または貯蔵前に濯がれるであろう。ここに用いているように、「濯ぎ」という
用語は、連続的または、所定の間隔で周期的に除去され、新しい溶液に置き換え
られるであろう濯ぎ溶液中に生体材料が配置されるバッチプロセスを含む、生体
材料を濯ぎ溶液にさらすことを含む。濯ぎ中に、組織は、濯ぎ溶液を確実に均一
に分布させるために、好ましくは、振とうされる、または断続的に撹拌される。
実例として、濯ぎは、約1時間以下の期間に亘り数回置き換えられる新しい濯ぎ
溶液中に生体材料を浸漬する工程を含んでもよい。あるいは、濯ぎ溶液は、約24
時間のような、より長い濯ぎ期間に亘り、数時間以上の間隔で置き換えられても
よい。例としての濯ぎ溶液としては、水、生理食塩水、PBS、HEPES緩衝
生理食塩水、リンガー乳酸(pH7.4)、重炭酸ナトリウム(pH7.4)、トリス
(pH7.4)、イミダゾール(pH7.4)等のような生理的に適した溶液が挙げら
れる。
【0035】 濯ぎの後に、処理された生体材料は、移植の準備ができている、または殺菌さ
れ、使用まで貯蔵されてもよい。臨床級の生体補綴物の長期間の貯蔵に一般に使
用される種類の標準的なグルタルアルデヒド溶液中の貯蔵は、本発明の処理方法
により達成される有益な効果をある程度取り消すかもしれない。したがって、処
理された生体材料は、好ましくは、処理された材料の石灰化阻害特性を維持する
条件下で、アルコール−グルタルアルデヒド溶液のようなアルコールまたはポリ
オール含有溶液中に貯蔵することが有益であろう。
【0036】 本発明の他の実施の形態において、本発明の方法にしたがって処理された生体
材料は、アルデヒドを含まない環境中に貯蔵される。例えば、処理された組織は
、無菌バッグ中に配置され、ガンマ放射線のような殺菌放射線にさらされるであ
ろう。もちろん、本発明の処理方法は、当業者に知られた多くの他の既知の殺菌
防腐剤および/または技法に適合する。
【0037】 追加の実施の形態において、本発明の抗石灰化処理溶液はさらに、以下に限定
されるものではないが、好ましくは、0.001Mから0.1Mの濃度範囲にある、Al +3 またはFe+3のような金属陽イオンの可溶性塩を含む、1つ以上の追加の抗石
灰化剤を含んでもよい。本発明の実施に使用するのに適した追加の抗石灰化剤で
ある水溶性アルミニウム塩の例としては、以下に限定するものではなく、塩素酸
アルミニウム、乳酸アルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、硫酸ナトリウム
アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、および塩化アルミニウム
が挙げられる。また、塩化第二鉄、硝酸第二鉄、臭化第二鉄、フェリックソディ
ウムエデンテート(ferric sodium edentate)、硫酸第二鉄、およびホルム酸第二
鉄が挙げられ、それらは、本発明の意図する範囲内である。もちろん、前記処理
溶液の溶媒系中に可溶性の、アルミニウム、または鉄の任意の塩を、本発明の実
施に用いてもよい。
【0038】 この理論に拘束することを意図するものではないが、以下の記載は、少なくと
も一部には、本発明による抗石灰化処理溶液を用いることにより達成されるある
利点を説明するであろう。生きている組織および細胞において、一般的な細胞外
カルシウム濃度は約1mMであり、細胞内カルシウム濃度は約0.1μMである。細
胞外領域と細胞内領域との間のこの大きなカルシウムの濃度勾配は、細胞の原形
質膜を横切る生化学的代謝エネルギー依存性ポンプにより維持されている。固定
の際に、これらの生化学力は活性ではなく、これにより、固定された組織マトリ
クス中に亘りカルシウム濃度が高くなる。原形質膜および膜結合細胞器官はリン
脂質中で豊富であり、これらリン脂質により、リン酸カルシウムを形成するため
のリンが与えられる。イン・ビボ環境において、脂質からのリンの供給源と結合
した固定された組織中の高濃度のカルシウムは、リン酸カルシウムが結晶化する
ための条件を促進するであろう。しかしながら、本発明にしたがって用いた抗石
灰化処理溶液の成分は、組織マトリクス中に浸透し、架橋した生体材料からのリ
ン脂質および他の細胞デブリと相互作用し、ことによると、それらの除去を促進
し、それによって、そのような成分が結晶化プロセスに寄与する能力に干渉する
のに非常に効果的であり得る。
【0039】 以下の実施例は、本発明のある説明に役立つ実施の形態を示すために提供され
たものである。以下の実施例に開示された技法は、本発明者等により本発明の実
施に機能すると発見されたものを示し、したがって、その実施のための説明モー
ドの実施例を構成すると考えられることが理解されよう。しかしながら、当業者
には、この開示を考慮して、開示された特定の実施の形態に多くの変更を行うこ
とができ、それにより、本発明の精神および範囲から逸脱せずに同様の結果が得
られることが認識されるであろう。
【0040】実施例 実施例1 − 高級アルコールによるアルデヒド固定組織の処理 ウシ心膜を、食肉処理場から新鮮な状態で得て、切り取って余分な脂肪を除去
し、使用するまで高モル浸透圧濃度で貯蔵した。固定前に、その組織を、7.3-7.
4のpHを有するリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中で完全に濯いだ。2.5mlの
50%グルタルアルデヒド溶液(Aldrich Chemical)を、PBSを用いて500ml
にすることにより0.25%のグルタルアルデヒド溶液を調製した。15個のウシ心膜
組織の1cm×1cm試料をこのグルタルアルデヒド溶液に加え、この管を7日間
に亘り室温で貯蔵した。
【0041】 無菌フード内で、グルタルアルデヒド固定ウシ心膜片を無菌PBSにより洗浄
した(各々10分間の3回の洗浄)。次いで、試料を、40%のエタノール、5%のオ
クタノール、55%の水の無菌濾過溶液中に浸漬し、室温で24時間に亘り処理した
。次いで、この組織を無菌PBSにより洗浄し(各々10分間の3回の洗浄)、約3
0分間に亘りPBS中の殺菌濾過された45%エタノール中で処理した。これらの
試料は、ラット移植研究にそれらを使用する前に、約1日間に亘り40mlのPB
S中に貯蔵した。
【0042】 別の実験において、グルタルアルデヒド固定ウシ心膜組織(0.25%のグルタル
アルデヒド、16時間)の5つの1cm×1cm試料を、30分間に亘り、40%のエタ
ノール、5%のオクタノールおよび55%の水からなる溶液により処理した。追加
の5つの試料を、24時間に亘りその溶液中で処理した。処理後、試料をPBS(
30ml、3回)により洗浄し、45%エタノール中で貯蔵した。次いで、それらの
試料を分析して、抽出可能なタンパク質の存在を評価し、収縮温度を測定した。
【0043】抽出可能なタンパク質および収縮温度の評価 架橋生体組織からは、その材料内には抽出可能なタンパク質はそれほど得られ
ない。タンパク質抽出は、10-20mgの組織を、50mMのトリス−HCl、10%
のグリセロール、4%のメルカプトエタノール、1%のドデシル硫酸ナトリウム、
0.5MのNaClおよび0.01%のブロムフェノールブルーを含有する抽出溶液10-
20μlにより抽出することにより行った。次いで、抽出された溶液を、4-20%の
アクリルアミド:ビスアクリルアミド(37.5:1)Mini-PROTEAN II ready Gel(
Biorad Inc.)上で分析した。
【0044】 処理した組織の収縮温度も、標準的な示差走査熱量分析を用いて測定した。一
般的に、2-10mgの組織を、窒素雰囲気下で10℃毎分の速度で加熱した。約60-9
0℃で観察された発熱の開始が、従来、収縮移行に帰し、収縮温度として用いた
。収縮温度の増加は、架橋が生じたことの指標である。
【0045】 抽出可能なタンパク質および収縮温度測定の結果が下記の表1に要約されてい
る。
【0046】
【表1】 これらの結果から、抽出可能なタンパク質のないことにより証拠付けられてい
るように、処理により、グルタルアルデヒド固定組織が全く分解しないことが明
らかである。さらに、1時間の処理も、24時間の処理も、収縮温度の値に実質的
に影響を与えず、その処理は、グルタルアルデヒド固定組織の物理的特性を変更
しなかったことを示している。
【0047】イン・ビボ移植後の石灰化の評価 移植前に、試料を、穏やかに撹拌しながら、各々、無菌PBSの500ml容器
中で3分間ずつ、3回濯いだ。処理した検体および処理していない検体を、標準的
な外科手術法を用いて、生後3週間のSD(Sprague-Dawley)ラット内の腹正中か
ら約1cmのところに、皮下移植した。60日後に、移植組織を回収した。
【0048】 それらを取り出す際に、組織試料を、標準的な組織法を用いて加工し、H&E、v
on KossaおよびMassonのトリクロームにより染色した。von Kossaの染色により
、組織の石灰化が同定される。von Kossaの染色による石灰化の程度を、0(無し
)から5(かなり)までで等級付けした。
【0049】 回収した試料のカルシウム含有量は、酸性条件下で試料を加水分解し、標準的
な誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析計を用いて、消化された試料を分析
することにより測定した。約0.5gの外植された組織を乾燥させ、秤量し、酸性
条件を用いて加水分解させた。得られた消化された試料を水で希釈し、ICP分
光分析計(Varian Inc.; Liberty 100/200 ICP-OCS)を用いて分析した。
【0050】 これらの実験の結果が以下の表2に要約されている:
【表2】 グルタルアルデヒド固定組織のラットモデル中で石灰化する傾向が前記文献に
はっきりと記録されており、このことが本出願人の実験により確認された。しか
しながら、高級アルコール(例えば、オクタノール)を含有する抗石灰化処理溶
液により処理されたグルタルアルデヒド固定試料は、処理されなかったものと比
較して、石灰化が著しく減少していた。24時間に亘り室温で45%エタノール溶液
により処理された試料は、対照試料に似た値を示した。
【0051】実施例2 − 1,2−オクタンジオールおよびN−メチルピロリジノンによる アルデヒド固定組織の処理 無菌フード内において、グルタルアルデヒド固定ウシ心膜組織(カナダ国、ブ
リティッシュコロンビア州、リッチモンド所在のMitroflow Inc.)、ブタ心臓弁
膜尖(ブラジル国、ベロホリゾンテ所在のLabcor)およびブタ壁組織(Labcor I
nc.)の片を、1,2−オクタンジオール溶液(5%の1,2−オクタンジオール
(Aldrich Chemical)、40%のエタノールおよび55%の10mM HEPES緩衝
液)を含有する無菌管中に移した。これらの管を37℃の恒温槽に移し、約16時間
に亘り、穏やかに撹拌しながら37℃に維持した。この処理後、試料を、10mMの
HEPES中の22%エタノールを含む溶液に移し、14日間に亘り4℃に貯蔵した
。全ての処理に関する最終的な組織対容積比は、約27ml/gであった。
【0052】 N−メチルピロリジノン(NMP)処理に関しては、グルタルアルデヒド固定
ウシ心膜組織(Mitroflow Inc.)、ブタ心臓弁膜尖(Labcor Inc.)およびブタ
壁組織(Labcor Inc.)の片を、NMPを含有する無菌管中に移した。これらの
管を、時折手作業で撹拌しつつ、約16時間に亘り室温でインキュベートした。こ
の処理後に、組織試料を、22%HEPES緩衝エタノール溶液に移し、14日間に
亘り4℃で貯蔵した。
【0053】イン・ビボ移植後の石灰化の評価 各々の組織の種類の1,2−オクタンジオール溶液およびNMPにより処理し
た試料、並びに未処理試料を、ラット中への移植のためにCharles Rivers Labor
atories(マサチューセッツ州、ウィルミントン)に提供した。処理群当たり7
匹のラットを分析した。移植前に、組織試料を、穏やかに撹拌しながら、無菌P
BS中において3分間ずつ3回濯いだ。試料を、生後3週間のSDラット内の腹正
中から約1cmのところに、皮下移植し、移植から60日後に、回収した。移植し
なかった試料(処理当たりの組織種類当たり1つ)を未移植試料として用いた。
回収後、標準的なICP方法論を用いて、試料を、それらのカルシウムおよびリ
ンの含有量について分析した。
【0054】 これらの実験の結果が以下の表3に要約されている。
【0055】
【表3】 非移植対照は、非常に低いカルシウムおよびリンのレベル(示さず)を有した
。しかしながら、上記表から、抗石灰化処理溶液により処理しなかった外植組織
試料は、非常に高レベルのカルシウムおよびリンを有したことが分かる。このこ
とは、組織の種類にかかわらずに観察された。一方で、1,2−オクタンジオー
ル溶液またはNMPいずれかで処理した外植組織は、著しく減少したカルシウム
およびリンのレベルを有した。興味深いことに、全ての組織の種類についてレベ
ルが減少したが、その効果は、ウシ心膜が最も著しかった。
【0056】 外植組織試料を切断し、H&Eにより染色し、炎症、血管新生およびコラーゲン
の組織について組織的に評価した。1,2−オクタンジオール処理試料、NMP
処理試料、および対照試料は、同様な組織的等級を有し、抗石灰化処理は、宿主
動物による生体応答を変更しなかったことを示した。
【0057】抽出可能なタンパク質および収縮温度の分析 これらの実験に関して、ウシ心膜試料を、PBS中の0.25%グルタルアルデヒ
ド溶液中に配置し、そこで、約7日間に亘り、室温に維持した。次いで、架橋組
織に、上述したように、1,2−オクタンジオールまたはNMP処理を施した。
次いで、処理試料を抽出可能なタンパク質について分析し、収縮温度を決定した
【0058】 さらに、酵素消化アッセイを以下のように行った。組織試料を、4mg/ml
のペプシン(ミズーリ州、セントルイス所在のSigma Chemical)中80℃で10分間
に亘り熱変性した後に、37℃で4時間に亘り10mMのHCl中で消化した。酵素
:組織比(重量:湿潤重量)は1:2500であった。13,000rpmでの5分間の4℃
での遠心分離後(30,000×g)、反応上清をゲル電気泳動に用いた。
【0059】 これらの実験の結果が以下の表4に要約されている。
【0060】
【表4】 これらの結果は、両方の抗石灰化処理(1,2−オクタンジオールおよびNM
P)に関して、未処理組織と比較した場合に、収縮温度に著しい影響はなく、抗
石灰化処理の結果として、組織の架橋状体に著しい変化が生じなかったことを示
している。さらに、処理された試料および未処理の試料の両方は、タンパク質抽
出およびペプシン消化アッセイ後にどのような抽出可能なタンパク質も示さず、
抗石灰化処理が組織の生体内安定性に悪影響を及ぼさなかったことを示している
【0061】実施例3 − 低級アルコール溶液によるアルデヒド固定組織の処理 無菌フード内において、グルタルアルデヒド固定ウシ心膜組織の片(Mitroflo
w Inc.)を、HEPES緩衝エタノールの45%溶液(45%のエタノール、55%の
10mMのHEPES緩衝液)を含有する無菌管中に移した。これらの管を、37℃
の恒温槽に移し、約16時間に亘り穏やかに撹拌しながら37℃に維持した。処理後
、試料を、45%のHEPES緩衝エタノールの新しい溶液に移し、14日間に亘り
室温(約25℃)で貯蔵した。全ての処理に関する最終的な組織対容積比は、約27
ml/gであった。
【0062】イン・ビボ移植後の石灰化の評価 各々の組織の種類の45%エタノール溶液により処理した試料、並びに未処理試
料を、ラット中への移植のためにCharles Rivers Laboratories(マサチューセ
ッツ州、ウィルミントン)に提供した。処理群当たり7匹のラットを分析した。
移植前に、組織試料を、穏やかに撹拌しながら、無菌PBS中において3分間ず
つ3回濯いだ。試料を、生後3週間のSDラット内の腹正中から約1cmのところ
に、皮下移植し、移植から60日後に、回収した。移植しなかった試料(処理当た
りの組織種類当たり1つ)を未移植試料として用いた。回収後、ICPにより、
試料を、それらのカルシウムおよびリンの含有量について分析した。
【0063】 これらの実験の結果が以下の表5に要約されている。
【0064】
【表5】 このデータは、どのような抗石灰化処理も受けなかった移植組織試料が高レベ
ルのカルシウムおよびリンを示したことを示している。しかしながら、エタノー
ル溶液により処理した組織試料は、両者のレベルが著しく減少したことを示した
。移植から60日後に、未移植対照試料は、非常に低レベルのカルシウムおよびリ
ンを有した(示さず)。
【0065】 したがって、50容積%未満のアルコールを有する低級アルコール溶液は、例え
ば、処理の効力を改善するために高温を使用することにより、適切な処理条件下
で石灰化を減少できる。50容積%未満の低級アルコール、例えば、メタノールま
たはイソプロパノールを含有する他の溶液を用いても差し支えない。
【0066】 本発明は、ここの教示の利益を有する、当業者に明らかに異なるが同等な様式
で、変更し、実施してもよいので、上述した特定の実施の形態は説明のためのみ
である。より具体的には、化学的および/または生理的に関連するある試薬を、
同じかまたは同様な結果が達成されるように、ここに記載した試薬の代わりに用
いてもことが明らかである。さらに、特許請求の範囲に記載したもの以外は、こ
こに示した構成または設計の詳細への限定は意図されていない。したがって、先
に開示された特定の実施の形態は、変更または改変してもよく、そのような変更
例の全ては、本発明の範囲および精神に含まれるものと考えられるのが明白であ
る。したがって、ここに求められる保護は、先に特許請求の範囲に述べられてい
るようなものである。
【0067】参考文献 以下の文献は、ここに述べられたものを捕捉する例示的な方法または他の詳細
を提供する程度まで、ここに特別に引用される。
【0068】 米国特許第5,746,775号 Girardot et al., J Biomed Mater Res (1995) 29:793-801 Golomb et al., Am J Pathol (1987) 127:122-130 Gott,J.P.et al.,; Ann.Thorac.Surg. (1992) 53,207-215 Levy et al., In:Williams DF, ed. CRC Critical Rev. in Biocompatibility,V
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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリップス,リチャード イー アメリカ合衆国 テキサス州 78666 サ ン マルコス クウェイル クリーク ド ライヴ 129 Fターム(参考) 4C081 AB11 AB13 AB17 AB18 BA17 CC05 CD12 CD34 EA05 EA06 4H011 BA06 BB03 BB05 BB06 BB09 BB19 CA01 CB05 CD02 DH03

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体材料を抗石灰化処理溶液に接触させる工程を含む、生体
    材料を処理する方法であって、該石灰化処理溶液が、高級アルコール溶液、ポリ
    オール溶液および極性非プロトン生有機溶媒溶液からなる群より選択されること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記生体材料が動物組織であることを特徴とする請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記生体材料が架橋された動物組織であることを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記生体材料がアルデヒドにより架橋された動物組織である
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記高級アルコールまたはポリオールが、線状または枝分れ
    C4−C36アルコールまたはポリオールであることを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記高級アルコールまたはポリオールが、線状または枝分れ
    C6−C18アルコールまたはポリオールであることを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 前記高級アルコールまたはポリオールが、線状または枝分れ
    C7−C9アルコールまたはポリオールであることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 前記高級アルコールが、ヘプタノール、オクタノール、また
    はノナノールであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ポリオールが、1,2−オクタンジオール、1,8−オ
    クタンジオール、1,10−デカノール、1,10−ドデカノール、1,2−ジ
    ヒドロキシデカンまたは1,2−ジヒドロキシドデカンであることを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記高級アルコールまたはポリオールが、前記抗石灰化処
    理溶液の約50容積%未満を構成することを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記高級アルコールまたはポリオールが、前記抗石灰化処
    理溶液の約25容積%未満を構成することを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記高級アルコールまたはポリオールが、前記抗石灰化処
    理溶液の約10容積%未満を構成することを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記抗石灰化処理溶液がさらに少なくとも1つの有機溶媒
    を含むことを特徴とする請求項7記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記有機溶媒が、C1−C3アルコール、アセトン、酢酸エ
    チル、乳酸エチル、1,4−ブタンジオールおよびポリエチレングリコールから
    なる群より選択されることを特徴とする請求項10記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記抗石灰化処理溶液がさらに水または水性溶媒を含むこ
    とを特徴とする請求項7記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記抗石灰化処理溶液がさらに水または水性溶媒を含むこ
    とを特徴とする請求項10記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記極性非プロトン性有機溶媒が、N−メチルピロリジノ
    ン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、およびN
    ,N−ジメチルプロピオンアミドからなる群より選択されることを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記極性非プロトン性有機溶媒が、約20より大きい誘電率
    を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記極性非プロトン性有機溶媒が、約30より大きい誘電率
    を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記生体材料を前記抗石灰化処理溶液に接触させる工程が
    、ほ乳類宿主中への移植後の該生体材料の病的石灰化を、該抗石灰化処理溶液に
    接触していないアルデヒド架橋生体材料と比較した場合に減少させることを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  21. 【請求項21】 アルデヒド架橋生体材料を抗石灰化処理溶液に接触させる
    工程を含む、生体材料を処理する方法であって、該石灰化処理溶液が、少なくと
    も1つの有機溶媒および約0.1容積%から約25容積%までのC6−C18アルコール
    またはポリオールを含むことを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 前記C6−C18アルコールがC7−C9アルコールであるこ
    とを特徴とする請求項19記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記C6−C18アルコールがヘプタノール、オクタノール
    またはノナノールであることを特徴とする請求項19記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記C6−C18ポリオールが、1,2−オクタンジオール
    、1,8−オクタンジオール、1,10−デカノール、1,10−ドデカノール
    、1,2−ジヒドロキシデカンまたは1,2−ジヒドロキシドデカンであること
    を特徴とする請求項19記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記有機溶媒が、C1−C3アルコール、アセトン、酢酸エ
    チル、乳酸エチル、1,4−ブタンジオールおよびポリエチレングリコールから
    なる群より選択されることを特徴とする請求項19記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記有機溶媒がエタノールであることを特徴とする請求項
    19記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記抗石灰化処理溶液がさらに水または水性溶媒を含むこ
    とを特徴とする請求項19記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記有機溶媒が、前記抗石灰化処理溶液の約35容積%から
    約49容積%までで存在し、その残りが前記水または水性溶媒から構成されること
    を特徴とする請求項25記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記水または水性溶媒が、前記抗石灰化処理溶液の約50容
    積%より多く存在することを特徴とする請求項19記載の方法。
  30. 【請求項30】 アルデヒド架橋生体材料を前記抗石灰化処理溶液に接触さ
    せる工程が、ほ乳類宿主中への移植後の該生体材料の病的石灰化を、該抗石灰化
    処理溶液に接触していないアルデヒド架橋生体材料と比較した場合に減少させる
    ことを特徴とする請求項19記載の方法。
  31. 【請求項31】 生体材料を処理する方法であって、 アルデヒド架橋動物組織を、ほ乳類宿主中への移植後の該組織の病的石灰化を
    減少させるのに効果的な条件下で、約0.1容積%から約25容積%までのC7−C9
    アルコールまたはポリオール、約25容積%から約99容積%までのC1−C3アルコ
    ール、およびもしあれば、残りの容積の水または水性溶媒からなる抗石灰化処理
    溶液に接触させる工程を含むことを特徴とする方法。
  32. 【請求項32】 前記C1−C3アルコールが、前記抗石灰化処理溶液の約35
    容積%から約45容積%までで存在することを特徴とする請求項19記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記C7−C9アルコールが、前記抗石灰化処理溶液の約1
    容積%から約10容積%までで存在することを特徴とする請求項19記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記C7−C9アルコールがオクタノールであることを特徴
    とする請求項19記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記C7−C9アルコールが1,2−オクタンジオールまた
    は1,8−オクタンジオールであることを特徴とする請求項19記載の方法。
  36. 【請求項36】 生体材料を処理する方法であって、アルデヒド架橋動物組
    織を、ほ乳類宿主中への移植後の該組織の病的石灰化を減少させるのに効果的な
    条件下で、N−メチルピロリジノンを含む抗石灰化処理溶液に接触させる工程を
    含むことを特徴とする方法。
  37. 【請求項37】 生体材料を処理する方法であって、架橋生体材料を、ほ乳
    類宿主中への移植後の該生体材料の病的石灰化を減少させるのに効果的な条件下
    において、約30℃から約60℃までの間の温度で、抗石灰化処理溶液に接触させる
    工程を含み、該抗石灰化処理溶液が、約10容積%から約50容積%までのC1−C3
    アルコールを含み、その残りの容積が水または水性緩衝液からなることを特徴と
    する方法。
  38. 【請求項38】 前記生体材料が動物組織であることを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記生体材料が架橋動物組織であることを特徴とする請求
    項1記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記生体材料がアルデヒド架橋動物組織であることを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記C1−C3アルコールが、メタノール、エタノール、プ
    ロパノール、またはイソプロパノールであることを特徴とする請求項25記載の
    方法。
  42. 【請求項42】 前記水性緩衝液がHEPESを含むことを特徴とする請求
    項25記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記C1−C3アルコールが、前記抗石灰化処理溶液の約25
    容積%から約50容積%までを構成することを特徴とする請求項25記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記アルデヒド架橋生体材料が、約30℃から約60℃までの
    間の温度で抗石灰化処理溶液に接触されることを特徴とする請求項25記載の方
    法。
  45. 【請求項45】 前記アルデヒド架橋生体材料が、少なくとも12時間に亘り
    抗石灰化処理溶液に接触されることを特徴とする請求項29記載の方法。
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