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JP2003320403A - 熱延鋼帯の製造方法 - Google Patents

熱延鋼帯の製造方法

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JP2003320403A
JP2003320403A JP2002127795A JP2002127795A JP2003320403A JP 2003320403 A JP2003320403 A JP 2003320403A JP 2002127795 A JP2002127795 A JP 2002127795A JP 2002127795 A JP2002127795 A JP 2002127795A JP 2003320403 A JP2003320403 A JP 2003320403A
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JP
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rolling
hot
temperature
steel strip
rolled steel
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JP2002127795A
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English (en)
Inventor
Masaru Miyake
勝 三宅
Yukio Takashima
由紀雄 高嶋
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JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、一般的な仕様の圧延設備にて、板厚
プロフィルと板形状を悪化させることなく、かつコイル
の先端から尾端にかけて均一な超微細フェライト組織を
有する熱延鋼帯を安定して製造することができる熱延鋼
帯の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】複数の圧延スタンドからなる仕上圧延機を
用いた熱延鋼帯の熱間仕上圧延において、圧延材全長に
亘り、各圧延スタンドにおける圧延材の断面平均温度が
Ar 3変態点直上の温度にて略一定になるように粗バ−
厚および各パスでの圧下率配分および圧延速度を設定
し、仕上圧延機入側での圧延材の断面平均温度をAr3
変態点直上の温度にして、圧延材の仕上圧延を行うこと
を特徴とする熱延鋼帯の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平均粒径が3μm
以下の微細フェライト組織を有し、強度・靭性に優れた
熱延鋼帯の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱延ままで粒径3〜4μmの極微細粒の
フェライト結晶組織を有する延性に優れた細粒組織鋼材
を製造する方法として、特公昭62−7247号および
特公昭62−39228号には、Ac3変態点以上の温
度域から冷却する過程において熱間加工を加え、その終
段において(Ar1+50℃)〜(Ar3+100℃)の
温度域で実質的に1秒以内の間に1回または2回以上の
合計減面率が50%以上95%以下となる熱間加工を加
え、該熱間加工終了後20℃/秒以上2000℃/秒以
下の冷却速度で600℃以下の温度域まで冷却する方法
が示されている。
【0003】また、特開平10−8142号には、熱間
仕上圧延を、被圧延材の温度が仕上圧延機列のいずれか
の圧延スタンド通過の際、圧延加工に伴う発熱により逆
変態させ、仕上圧延温度がAr3−50℃以上となるよ
うに終了し、550〜750℃の温度で巻き取った後、
スケール除去、冷間圧延、連続焼鈍、調質圧延を行う加
工性が良好でかつ肌荒れのない製缶用鋼板の製造方法が
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭62−72
47号および特公昭62−39228号の方法では、仕
上圧延機内にていずれかのスタンドにて1パス大圧下を
行うものであるが、熱延鋼帯の最終板厚は数mm程度で
あることから、仕上圧延ライン中のいずれかの圧延スタ
ンドにて1パス大圧下を加えた場合、大圧延荷重により
圧延ロ−ルに曲げたわみが発生し、圧延材の板厚プロフ
ィルが板幅方向の中心部で厚く板幅端に向けて板厚が減
少する凸型の断面形状、いわゆる板クラウンが非常に大
きくなるとともに、耳波あるいは中伸びなどの板形状不
良が発生しやすくなる。また、このような大圧下圧延を
行うためには、駆動系を含め、大圧延荷重、大トルクに
耐える強力圧延機が必要であり、また、必要な圧延仕上
温度を確保するため、さらには生産性を落とさないため
には、大容量モ−タによる高速圧延が必要となって、一
般的な仕様の圧延設備での実現は非常に困難である。
【0005】また、上記特開平10−8142号の方法
では、仕上圧延機内にて加工発熱を利用した逆変態を生
じさせるためには、当該圧延機スタンドでの大加工仕
事、すなわち大圧下、大加工速度の条件が必須であり、
特公昭62−7247号および特公昭62−39228
号の場合と同様に、圧延機の能力とともに板厚プロフィ
ル、板形状の悪化が大きな問題となる。
【0006】また、従来の仕上圧延では、粗バ−の先端
部が圧延を開始されてから尾端部が圧延されるまでの間
に生じる粗バ−の温度低下を補償するために加速圧延が
行われていることから、コイル各部における熱履歴が異
なってしまうことが不可避であり、これによりコイル先
端から尾端にかけての材質不均一を生じる原因となって
いる。
【0007】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決し、一般的な仕様の圧延設備にて、板厚プロフィ
ルと板形状を悪化させることなく、かつコイルの先端か
ら尾端にかけて均一な超微細フェライト組織を有する熱
延鋼帯を安定して製造することができる熱延鋼帯の製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、一般的な
仕様の圧延設備にて板厚プロフィルと板形状を悪化させ
ることなく、微細フェライト組織を有する熱延鋼帯を安
定して製造することができる熱延鋼帯の製造方法につい
て検討を行った。鉄鋼材料の熱間加工では、1パスにて
大きな歪を加えることにより結晶粒の微細化が図られる
ことが知られており、この微細化効果は特にAr3変態
点近傍の温度での大圧下加工で大きいことが知られてい
る。一方で、圧延材温度の低下とともに、圧延により加
えられた歪の回復速度が遅くなるため、圧延パス間にて
歪が完全に回復せず、残留歪として次パス圧延に累積す
る効果があることが知られている。つまり、1パスにて
大圧下加工を加えなくても、歪の累積効果を利用するこ
とにより、1パス大圧下と同等の歪を加えることが可能
である。図1に示すように通常、熱間仕上圧延では、A
3変態点近傍を仕上目標温度に設定し、その仕上目標
温度となるように前段圧延機から後段圧延機にいくに従
って温度が低下するパタ−ンとなる。この時、圧延材温
度がAr3変態点に近くなる後段の2〜3スタンドでは
歪の累積が発生していると考えられている。
【0009】前述したように、熱間仕上圧延機内での1
パス大圧下では、板厚プロフィルと板形状が悪化するこ
とことが致命的な問題となるため、本発明者等は圧延材
の結晶粒を微細化させる手段として、歪の累積効果を有
効に活用する方法について検討を行った結果、粗バ−厚
および各パスでの圧下率配分および圧延速度を調整する
ことにより、全スタンドに亘り圧延材温度をAr3変態
点近傍に保つことが可能であり、これにより大きな歪累
積効果が得られることを見出した。
【0010】熱間仕上圧延のような連続圧延における圧
延材の温度変化は、各圧延パスでの加工発熱、摩擦発
熱、圧延ロ−ルへの抜熱、各パス間での空冷やスタンド
間スプレ−による冷却作用により影響されている。加工
発熱は、圧延により加えられた仕事が熱に変換されるも
のであり、加えられた歪量と材料の変形抵抗により左右
される。また、摩擦発熱は、圧延材と圧延ロ−ル間の摩
擦仕事が熱に変換されるものであり、圧延材と圧延ロ−
ル間の接触圧力と摩擦係数、相対滑り速度により影響さ
れる。圧延ロ−ルへの抜熱は、物質間の熱伝導現象であ
り、圧延ロ−ルと圧延材表面間の温度差と両者の接触時
間により決定される。また、圧延パス間での圧延材の温
度降下量は、放射と対流による熱損失によるものであ
り、圧延材温度と雰囲気との温度差、圧延機スタンド間
距離と通過速度から決まるスタンド間時間により決定さ
れる。このように、熱間仕上圧延における圧延材の温度
変化は、おおまかにいうと粗バ−厚と各スタンドでの圧
下率配分と圧延速度に大きく依存するが、連続圧延の場
合、体積一定の関係から各圧延機入出側での板厚と速度
の積であるマスフロ−は一定でなければならず、各々を
単独に制御することはできない。しかしながら、任意の
仕上板厚に対し、粗バ−厚と各スタンドでの圧下率配分
と圧延速度を最適化することにより、第一スタンドから
最終スタンドに亘り圧延材温度をほぼ一定に保つことが
可能となる。このような圧延をAr3変態点近傍の温度
にて行うことにより、大きな歪累積効果が得られる。
【0011】また、前述したごとく、通常の熱間仕上圧
延では圧延材先端の圧延が開始されてから尾端部の圧延
が開始されるまでの間、圧延速度をほぼ一定の加速率に
て増速し、仕上圧延機出側での仕上温度を全長に亘りA
3変態点近傍の温度に制御する加速圧延が行われる。
これは、圧延速度を上げることにより、前記した発熱、
抜熱、冷却作用が圧延材の温度低下を減少させる方向、
すなわち発熱量の増大、抜熱量と冷却量の低下をもたら
す作用があるためであり、先端部の圧延が開始されてか
ら尾端部の圧延が開始されるまでの間の温度低下分を補
償するためである。しかしながら、本発明では熱延鋼帯
全長に亘って歪の累積効果を利用することにより均一な
微細組織を得ることを目的としており、熱延鋼帯全長に
亘って第一スタンドから最終スタンドにて圧延材温度を
ほぼ一定に保つことが重要である。このような目的を実
現するためには、例えば仕上圧延機入側にトンネル炉や
誘導加熱装置などの温度補償設備、あるいはコイルボッ
クス等を設置して、鋼帯全長に亘り一定温度、一定速度
にて圧延を行い、熱履歴を一定とすればよい。
【0012】また、一般に熱間加工終了直後に急速冷却
を施すことにより、より微細な組織が得られることが知
られている。これは、急速冷却によりフェライトへの変
態核生成速度が早くなること、粒成長速度を遅くする作
用などによるものである。本発明者らは、冷却速度の影
響を鋭意検討した結果、本発明による仕上圧延の最終圧
延パス終了後に50℃/秒以上の冷却速度で冷却するこ
とにより、熱延ままで平均粒径が3μm以下の微細フェ
ライト組織を有する熱延鋼帯が製造できることを見出し
た。この時、仕上圧延入側での初期オ−ステナイト粒径
が小さいほど、本発明の効果は大きくなるため、仕上圧
延入側でのオ−ステナイト粒径を極力小さくしておくこ
とが望ましい。
【0013】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、その特徴は以下の通りである。
【0014】(1)複数の圧延スタンドからなる仕上圧
延機を用いた熱延鋼帯の熱間仕上圧延において、圧延材
全長に亘り、各圧延スタンドにおける圧延材の断面平均
温度がAr3変態点直上の温度にて略一定になるように
粗バ−厚および各パスでの圧下率配分および圧延速度を
設定し、仕上圧延機入側での圧延材の断面平均温度をA
3変態点直上の温度にして、圧延材の仕上圧延を行う
ことを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
【0015】(2)仕上圧延の最終圧延パス終了直後の
急速冷却を、50℃/秒以上の冷却速度で行うことを特
徴とする上記(1)に記載の熱延鋼帯の製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の実施に供される
熱延鋼帯の製造設備列の一実施形態を示す説明図であ
る。
【0017】図2に示す熱延鋼帯の製造ラインは、加熱
炉1にて再加熱されたスラブ2を所定の厚さの粗バ−に
減厚するための粗圧延機3と、粗圧延機出側直近に設置
された中間冷却装置4と、粗バ−3を巻き取って保温す
るためのコイルボックス5と、粗バ−を所定の厚さの熱
延鋼帯に減厚する仕上圧延機6と、仕上圧延機出側直近
に位置し、熱延鋼帯を急速冷却するための急速冷却装置
7と、巻取り温度を調整するための冷却装置8と、この
熱延鋼帯を巻取るための巻取り機9とを備えている。
【0018】前記中間冷却装置4は、粗圧延後の粒成長
を防止するとともに、仕上圧延で目標とする温度付近へ
の温度調整冷却を行う冷却装置である。
【0019】中間冷却装置4は粗圧延最終圧延スタンド
の出側直近に設置することが望ましい。粗圧延での圧下
にて生成された再結晶粒オ−ステナイト粒は、通常は粗
圧延と仕上圧延の間の数十秒の間に大きな粒成長挙動を
示す。
【0020】近年、仕上圧延入側でのオ−ステナイト粒
径が熱延鋼帯の最終的な細粒化に及ぼす影響も報告され
ており、仕上圧延入側でのオ−ステナイト粒径は極力小
さくすることが好ましい。このことから、中間冷却装置
では、粗圧延最終圧延スタンドの出側直近に設置し、粗
圧延後の粒成長を防止するとともに、仕上圧延で目標と
する温度付近への温度調整冷却を行う。
【0021】前記コイルボックス5は、粗バ−を巻取
り、保温して粗バーの仕上圧延入側の温度を一定にする
ために用いられる。本発明の仕上圧延では、通常は実施
される加速圧延を行わないので、特に粗バーの尾端部の
温度降下を補償するためにコイルボックス5を設ける。
この温度降下を補償するためにはコイルボックスの代わ
りにトンネル炉や誘導加熱装置などを配設しても良い。
【0022】また、別の実施形態として、コイルボック
ス5と仕上圧延機6の間にて、前粗バ−の尾端部と、次
粗バ−の先端部を溶接、あるいは圧接して行う連続熱間
圧延の形態においても本発明は適用可能であり、特に仕
上板厚が薄い場合において連続熱間圧延による高速一定
速度圧延が効果的となる。
【0023】急速冷却装置7は、急速冷却によりフェラ
イトへの変態核生成速度が早くなること、粒成長速度を
遅くする作用のため、熱間加工終了直後に急速冷却を施
すことにより、より微細な組織を得るための冷却装置で
ある。この仕上圧延の最終圧延パス終了直後の急速冷却
を50℃/秒以上の冷却速度で行うことが好ましい。
【0024】圧延機直後での急速冷却を可能とするた
め、極力圧延機出側直近に配置することが望ましく、図
2の実施形態では仕上圧延機出側直近に急速冷却装置を
配置している。
【0025】また、材質調整の観点からは、巻取り機9
に巻取られた後の温度も重要であり、図2の実施形態で
は、巻取り機9の直前に巻取り温度調整用の冷却装置8
を配置している。
【0026】以下、上記装置構成を用いた本発明法の一
実施形態を説明する。
【0027】図2に示す熱延鋼帯の製造ラインにおい
て、スラブ2を加熱炉1にて再加熱し、粗圧延機3によ
り所定の粗さの粗バ−に減厚して圧延する。次に圧延さ
れた粗バーを、粗圧延機出側直近に設置した中間冷却装
置4により仕上圧延で目標とする温度付近への温度調整
冷却を行う。温度調整冷却を行った粗バ−をコイルボッ
クス5で巻き取って保温する。次に粗バーをコイルボッ
クス5から払い出して、仕上圧延機6により所定の厚さ
の熱延鋼帯に減厚して圧延する。
【0028】その後、熱延鋼帯を急速冷却するための急
速冷却装置7により仕上圧延の最終圧延パス終了直後に
50℃/秒以上の冷却速度で急速冷却し、巻取り温度を
調整するための冷却装置8で温度調整後、巻取り機9で
鋼帯を巻取る。
【0029】
【実施例】図2に示す熱延鋼帯の製造設備列を用いて、
本発明法により熱延鋼帯を製造した。すなわち、初期板
厚が250mmの低炭素鋼スラブを加熱炉にて約1100
℃に加熱後、このスラブを粗圧延機での5パス圧延にて
50mmまで減厚し粗バ−とした。この粗バ−を中間冷
却装置により870℃程度にまで冷却してコイルボック
スに巻取り、コイルボックスに巻取られた粗バ−を順次
巻きほぐしながら先端から尾端にかけて一定速度にて7
パスの仕上圧延を行った。
【0030】表1は、この時の圧延結果(各圧延スタン
ドでの入側厚、出側厚、圧下率、速度、温度、圧延荷
重、圧延動力)を記したものであり、仕上板厚は4m
m、仕上圧延速度は800mpm、目標仕上温度は85
0℃である。1パス目から7パス目にかけての圧延材の
温度変化は、コイル全長に亘り高々数℃以内であった。
図1に圧延材の各仕上圧延スタンドでの温度の推移を示
す。
【0031】これに対し、表2および表3は、従来の方
法による入側厚が34mmの粗バーを仕上板厚4mm、
目標仕上温度850℃の熱延鋼帯の仕上圧延結果であ
る。ここで、表2は圧延材先端部での仕上圧延結果であ
り、表3は圧延材尾端部での仕上圧延結果である。
【0032】表2および表3に示す従来方法では、前段
圧延スタンドから後段圧延スタンドへと鋼帯が進むに従
って温度が低下するパタ−ンであり、かつ加速圧延の作
用により先端部と尾端部の仕上圧延温度はほぼ目標通り
とはなっているが、コイル内にて圧延温度履歴が異なっ
ており、熱延鋼帯のミクロ組織がコイル先端から尾端に
かけて不均一となっている。図1に圧延材先端部と尾端
部との各仕上圧延スタンドでの温度の推移を本発明の圧
延材の温度の推移と併せて示す。
【0033】また、表2の圧延材先端部の速度と表3の
同一仕上圧延スタンドでの圧延材尾端部の速度とを比較
すると表3の方が上昇しており、加速圧延が行われてい
ることがわかるが、表1に示す本発明法では、各仕上圧
延スタンドで圧延材全長に亘り一定速度で圧延が行われ
ており、加速圧延は行われていない。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】本発明と従来方法の両者において、仕上圧
延の最終圧延パス終了直後に50℃/秒の冷却速度で6
00℃まで冷却して巻取り、空冷にて室温まで冷却した
後に熱延鋼帯の組織を調べたところ、従来方法では平均
粒径が約5〜8μmのフェライト結晶組織となっていた
のに対し、本発明による方法ではコイル全長に亘り平均
粒径が2μm程度の超微細フェライト結晶組織を有して
いることが判り、本発明法の確認ができた。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
合金元素を添加することなく、粒径3μm以下の極微細
なフェライト組織を有する熱延鋼帯が製造でき、高強度
・高靭性を有する鋼帯の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明と従来方法による各仕上圧延スタンドで
の温度の推移の比較を示すグラフ
【図2】本発明の実施に供される熱延鋼帯の製造設備列
の一実施形態を示す説明図
【符号の説明】
1 加熱炉 2 スラブ 3 粗圧延機 4 中間冷却装置 5 コイルボックス 6 仕上圧延機 7 急速冷却装置 8 冷却装置 9 巻取り機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E002 AD04 BA01 BC02 BC07 BD03 BD07 BD08 CB01 4K037 FB00 FC03 FC04 FD04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧延スタンドからなる仕上圧延機
    を用いた熱延鋼帯の熱間仕上圧延において、圧延材全長
    に亘り、各圧延スタンドにおける圧延材の断面平均温度
    がAr3変態点直上の温度にて略一定になるように粗バ
    −厚および各パスでの圧下率配分および圧延速度を設定
    し、仕上圧延機入側での圧延材の断面平均温度をAr3
    変態点直上の温度にして、圧延材の仕上圧延を行うこと
    を特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
  2. 【請求項2】 仕上圧延の最終圧延パス終了直後の急速
    冷却を、50℃/秒以上の冷却速度で行うことを特徴と
    する請求項1に記載の熱延鋼帯の製造方法。
JP2002127795A 2002-04-30 2002-04-30 熱延鋼帯の製造方法 Pending JP2003320403A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008229725A (ja) * 2008-05-23 2008-10-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 微細粒熱延鋼板の製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008229725A (ja) * 2008-05-23 2008-10-02 Sumitomo Metal Ind Ltd 微細粒熱延鋼板の製造方法

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