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JP2003317589A - 感温ペレット型温度ヒュ−ズ - Google Patents

感温ペレット型温度ヒュ−ズ

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Publication number
JP2003317589A
JP2003317589A JP2002121714A JP2002121714A JP2003317589A JP 2003317589 A JP2003317589 A JP 2003317589A JP 2002121714 A JP2002121714 A JP 2002121714A JP 2002121714 A JP2002121714 A JP 2002121714A JP 2003317589 A JP2003317589 A JP 2003317589A
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JP
Japan
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temperature
sensitive pellet
electrode
sensitive
pellet
Prior art date
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JP2002121714A
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Tokihiro Yoshikawa
時弘 吉川
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NEC Schott Components Corp
Original Assignee
NEC Schott Components Corp
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Publication date
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Priority to US10/512,167 priority patent/US7323965B2/en
Priority to KR1020047016776A priority patent/KR100666805B1/ko
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】感温ペレット型温度ヒュ−ズにおける感温ペレ
ットが、高温高湿や有害ガスのなど厳しい外部環境に曝
されることで生ずる変形や変質の不具合を抑止し、かつ
ペレット成形加工と組立時のペレット強度を向上させ温
度ヒュ−ズの動作安定化を図る。 【解決手段】所定の温度で溶融する熱可塑性樹脂からな
る感温ペレット3と、筒状金属ケ−ス1と、このケ−ス
内壁面を第1電極とする第1リ−ド部材2と、この金属
ケ−ス1の他端開口側に装着した絶縁ブッシング9と、
この絶縁ブッシング9を貫通配置してその先端部を固定
接点11とする第2リ−ド部材10と、この金属ケ−ス
1に収容されその内周壁面と電気的に接続する可動接点
体7と、感温ペレット3の溶融時に可動接点体7に作用
して第1および第2リ−ド部材間を遮断または導通状態
に切換える圧縮ばね部材6、8とを具備する感温ペレッ
ト型温度ヒュ−ズ。好ましくは、圧縮ばね部材が強圧縮
ばね6と弱圧縮ばね8からなり、平常時には強圧縮ばね
6が弱圧縮ばね8の弾性力に抗して可動接点体7を可動
接点体7に押圧接触させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は筒型外囲器内に感温ペ
レットを収容しこれにスプリングを作用させて所定温度
で回路を遮断または導通状態にする感温ペレット型温度
ヒュ−ズ、特に感温ペレットを用いる感温材料を選定し
てペレットの加工および耐久性を改良した感温ペレット
型温度ヒュ−ズに関する。
【0002】
【従来の技術】温度ヒューズは、機器の異常過熱を正確
に検知し、速やかに回路を遮断または導通させる保護部
品として、各種家電製品、携帯機器、通信機器、事務機
器、車載機器、ACアダプタ、充電器、モータ、電池、
その他電子部品に使用されている。従来より温度ヒュー
ズは、可溶体である感温材料により大きく2つに分類さ
れ、導電性の低融点合金を使用する可溶合金型温度ヒュ
−ズと非導電性の感温物質を使用する感温ペレット型温
度ヒュ−ズとがあって、いずれも周囲温度の異常上昇時
に作動して機器の電流遮断あるいは通電路の導通状態を
形成して機器類を保護する、いわゆる非復帰型温度スイ
ッチである。作動する温度は使用する感温材で決めら
れ、通常、60℃から250℃、定格電流が0.5Aか
ら15Aの範囲で機能する保護部品として品揃えされ、
初期の常温状態における導通または遮断状態を所定の動
作温度で逆転させて遮断または導通状態にする電気的保
護手段である。
【0003】非導電性の感温ペレットを使用する感温型
温度ヒュ−ズは、通常、筒型外囲器の両端にリ−ドを取
付け、外囲器内に所定の溶融温度を有する有機化学薬品
を所定形状に成形加工した感温ペレットを収容し、これ
に圧縮ばねなどで可動導電体に押圧を作用させて構成さ
れている。たとえば、外囲器がガラス管でその管内の一
部分に一対の導電膜を形成し、この管内に感温ペレッ
ト、通電位置と遮断位置間を移動可能な可動導電体、お
よびこの可動導電体に絶縁体を介在して押圧する圧縮ば
ねを順次挿入した構造の温度ヒュ−ズがある(特開平1
0−177833号公報参照)。また、筒型外囲器に金
属ケ−スを用い、一方の開口側のリ−ドをかしめ固定
し、他方の開口側のリ−ドを絶縁ブッシングを介在して
固定し、この金属ケ−ス内に感温ペレットを2枚のばね
板間に挾み込み、常温時にはばね板をケ−ス内壁面に接
触させる簡素化構造の温度ヒュ−ズがある(特開平5−
307925号公報参照)。さらには、一方に導出リ−
ドと電気的に接続した金属ケ−ス内に弾性体、感温ペレ
ット、金属片、ばね可動片および封じセラミックを順次
挿入し、セラミックに他方のリ−ドを貫通配置した温度
ヒュ−ズも知られている(特開平9−282992号公
報参照)。特に、スプリング部材として強圧縮ばねと弱
圧縮ばねとを使用して可動接点体に押圧力を作用させて
動作温度時の移動を確実にする公知の温度ヒュ−ズも知
られている(特開平5−135649号、特開平11−
111135号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の感温ペレットを
用いる温度ヒュ−ズは、感温材に比較的純粋な有機化学
薬品が使用されており、この物質を造粒し所定の形状に
成形加工してペレットとするのであるが、ペレット化後
の軟化、変形、昇華、潮解性など環境条件の影響を受け
やすく、製造上の各工程管理や製品後の保管条件などの
観点で多くの問題点があった。たとえば、特開平2−2
81525公報には、感温ペレットを収納しているケ−
スと外部導出リ−ドとをかしめ固定する際に生じる残留
応力によって間隙が生じ、ケ−ス内部に外部の湿気が侵
入して、感温ペレットへ悪影響を及ぼすことが述べられ
ている。したがって、ペレット成形加工では材質自体に
潮解性があるものでは外気に触れることで変形したり昇
華したりするので外気遮断のための完全なシ−ル管理が
要求される。また、成形加工品で硬度などの機械的強度
が弱く温度ヒュ−ズの組み立てでスプリング圧により変
形して不具合となることがある。さらには、製品後の温
度ヒュ−ズに対して、高温高湿の保管条件ではペレット
の昇華、潮解など製品寿命に影響を受けることがあり、
電気的特性の低下にもなる。特に、有機化学薬品を使用
する従来の感温ペレットでは高温下での軟化変形が顕著
で徐々に縮小化して接点が解離する不具合を招く。それ
ゆえ、使用環境や経時的変化の影響を受け難くて、周囲
の厳しい保管雰囲気に曝され高温高湿や有害ガスを浴び
る環境下においても感温ペレット自体に欠陥を生じさせ
ない感温ペレット型温度ヒュ−ズの提案が望まれてい
た。
【0005】本発明の目的は、上記欠点を解消するため
に提案されたものであり、感温ペレットの物理化学的特
性に着目して感温材料を選定使用する新規かつ改良され
た感温ペレット型温度ヒュ−ズを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、感温ペ
レットは熱可塑性樹脂を材料として選定使用され、その
選定にあたっては物理化学的性質が配慮され、成形加
工、製造工程での取り扱いの容易さ、成形後の変質や変
形等に対処できる特性を有する材料が選択され、その結
果、物理化学的特性は改善され安定な動作特性を有する
感温ペレット型温度ヒュ−ズが提供される。具体的に
は、所定の温度で溶融する熱可塑性樹脂からなる感温ペ
レットと、この感温ペレットを収容する筒型外囲器と、
外囲器の一端開口側に取付けた第1電極を形成する第1
リ−ド部材と、外囲器の他端開口側に取付けた第2電極
を形成する第2リ−ド部材と、外囲器に収容され感温ペ
レットに係留する可動導電部材と、外囲器に収容され可
動導電部材に押圧作用するスプリング部材とを具備し、
感温ペレットの溶融時に第1および第2電極間を遮断ま
たは導通状態に切換える感温ペレット型温度ヒュ−ズを
開示する。特に、感温ペレットは熱可塑性樹脂の主材料
に所望する物理化学的特性を付与する添加物、たとえ
ば、無機物質からなるフィラ充填物により電気的特性と
しての絶縁抵抗値や耐電圧値を高めるもの、機械的特性
としての成形加工や強度性の改良剤、さらに化学的特性
としての酸化防止や老化防止に役立つ改良剤等を混合し
て使用することを提示する。したがって、従来の有機化
学薬品の感温ペレットで発生した変形・変質が抑止され
安定な動作特性の感温ペレット型温度ヒュ−ズが得られ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の感温ペレット型温度ヒュ
−ズは、所定の動作温度で溶融する熱可塑性樹脂からな
る感温ペレットと、この感温ペレットを収容する筒状金
属ケ−スと、この金属ケ−スの一端開口側にかしめ固定
して取付けられてケ−ス内壁面を第1電極とする第1リ
−ド部材と、この金属ケ−スの他端開口側に装着した絶
縁ブッシングと、この絶縁ブッシングを貫通配置してそ
の先端部を第2電極とする第2リ−ド部材と、この金属
ケ−スに収容されその内周壁と電気的に接続する可動接
点体と、この金属ケ−スに収容され可動接点体に押圧作
用する圧縮ばね部材とを具備し、感温ペレットの溶融時
に第1および第2電極間を遮断または導通状態に切換え
る。ここで、本発明の温度ヒュ−ズで導通状態に切換え
るとは、感温ペレットの融点あるいは熱変形により加わ
る荷重で回路を遮断する場合の双方を含んでいる。好ま
しくは、圧縮ばね部材が強圧縮ばねと弱圧縮ばねからな
り、強圧縮ばねが弱圧縮ばねの弾性力に抗して可動接点
体を第2電極に押圧接触させる。特に、強圧縮ばねはそ
の両端に押圧板を介して感温ペレットおよび可動接点体
の間に配置し、組立の容易化と共にばね動作の安定化が
図られ、感温ペレットの溶融時に弱圧縮ばねの押圧力に
より可動接点体を移動させて回路遮断する常時ON−異
常時OFFの温度ヒュ−ズとする。一方、強圧縮ばねを
感温ペレットと一体化して圧縮状態で配置すれば、感温
ペレットの溶融時に弱圧縮ばねの押圧力に抗して可動接
点体を移動させ回路導通する常時ON−異常時OFFの
感温ペレット型温度ヒュ−ズが提供できる。
【0008】本発明の別の実施形態としては、所定の温
度で溶融する熱可塑性樹脂からなる感温ペレットと、こ
の感温ペレットを収容する筒状金属ケ−スと、この金属
ケ−スの一端開口側にかしめ固定して取付けられてケ−
ス内壁面を第1電極とする第1リ−ド部材と、この金属
ケ−スの他端開口側に装着した絶縁ブッシングと、この
絶縁ブッシングを貫通させてその先端部を第2電極とす
る第2リ−ド部材と、第1電極と第2電極間に配置され
た導電性および弾性を有して長手方向に延びる2枚の舌
片状平板を具備し、この2枚の舌片平板間に感温ペレッ
トを挾み込んで平板の裏面をケ−ス内壁面に接触させた
温度ヒュ−ズが挙げられる。さらには、筒状絶縁管に感
温ペレットを収容して、第1および第2リ−ド部材をこ
の絶縁管の開口側にそれぞれ固定すると共にこれらのリ
−ド部材と電気的に接続された第1および第2電極をそ
れぞれケ−ス内壁面の一部に形成し、これら第1電極と
第2電極の通電位置から遮断位置に移動可能な導電体を
絶縁管に収容し、これを絶縁管の一端側に配置されたス
プリングにより絶縁体を介して導電体を感温ペレットに
押圧する感温ペレット型温度ヒュ−ズも開示する。
【0009】
【実施例1】図1および図2は本発明に係る実施例の感
温ペレット型温度ヒュ−ズで、それぞれ常温の平常時と
異常加熱した動作時の温度ヒュ−ズの部分断面図を示
す。この感温ペレット型温度ヒュ−ズは、銅、黄銅など
の良導体で熱伝導性良好な円筒状金属ケ−ス1と、その
一方の開口側にかしめ固定した第1リード部材2と、こ
の金属ケ−ス1内に収容された感温ペレット3、一対の
押圧板4、5、強圧縮ばね6、良導電性で適度の弾性を
有する銀合金の可動接点体7および弱圧縮ばね8を含む
スイッチ機能部品と、金属ケ−ス1の他方の開口に挿入
された絶縁ブッシング9と、この絶縁ブッシング9を貫
通して金属ケ−ス1から絶縁配置された第2リ−ド部材
10とを具備して構成される。さらに、11は第2リ−
ド部材10の内方先端で、図1の常温時状態Aでは可動
接点体7と接触し、図2の異常温度上昇状態Bでは離隔
している固定接点である。また、12は金属ケ−ス1の
開口と絶縁ブッシング9と第2リ−ド部材10とを封止
する封止樹脂である。そして、13は封止樹脂12を金
属ケ−ス1の開口に十分に盛り上げて封止させるための
絶縁碍管である。ここで、温ペレット3は熱可塑性樹脂
を主材料として成形加工したものであり、温度ヒュ−ズ
の所定の動作温度で溶融する材料を選択して用いられ
る。この感温ペレット3の材質について詳述すると、熱
可塑性樹脂は汎用プラスチックやエンジニアリングプラ
スチックであり、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレ
ン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリビニ−ルアル
コ−ル(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、
ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)等の汎用熱可塑
性樹脂、あるいはポリアミド(PA)、ポリアセタ−ル
(POM),ポリカ−ボネ−ト(PC)、ポリブチレン
テレフタレ−ト(PBT)、ポリ弗化ビニリデン(PV
DF)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリ
アミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)、ポリテ
トラフロロエチレン(PTFE)等のエンジニアリング
熱可塑性樹脂から所定の動作温度に対応する融点を有
し、必要に応じて所望される物理化学的性質を有する材
料を選択して使用される。具体的には、動作温度が16
5℃であればこれと同じ温度の融点をもつポリアセタ−
ル(POM)樹脂が選択され、また、動作温度が220
℃であればこれに近い融点温度を有するポリブチレンテ
レフタレ−ト(PBT)樹脂が選択される。本発明の特
徴は熱可塑性樹脂の感温ペレットを用いる温度ヒュ−ズ
であるが、使用する熱可塑性樹脂の物理化学的諸特性に
応じて所望する特性の改善策を講ずる。たとえば、酸化
や老化しやすい化学的特性の場合には酸化防止剤や老化
防止剤を、また、ペレット加工や加工後のペレットの機
械的硬度や電気的絶縁性に関する物理的特性に問題があ
れば無機物質のフィラを添加する。フィラ充填は電気抵
抗値や絶縁性を改善するのに有利である。熱可塑性樹脂
を用いる本発明の感温ペレットの特色は、従来の有機化
学薬品ペレットに比べて強度が高くペレット加工が容易
になることである。加えて、有機化学薬品ペレットでし
ばしば問題となる高温高湿下での軟化変形や水分による
潮解、あるいは昇華等が、熱可塑性樹脂ペレットではほ
とんど発生しないことである。したがって、経時変化で
のペレットの縮小化とそれに伴うスイッチ機能の不具合
を解消できる。
【0010】
【実施例2】本発明に係る別の実施例として、熱可塑性
樹脂の感温ペレット使用した簡素化構造の温度ヒュ−ズ
について説明する。この温度ヒュ−ズは、前述する実施
例と同様に、所定の動作温度で溶融する熱可塑性樹脂か
らなる感温ペレットと、この感温ペレットを収容する筒
状金属ケ−スと、この金属ケ−スの一端開口側にかしめ
固定して取付けられてケ−ス内壁面を第1電極とする第
1リ−ド部材と、この金属ケ−スの他端開口側に挿入し
て装着固定した絶縁ブッシングと、この絶縁ブッシング
を貫通し先端部を第2電極とする第2リ−ド部材とを具
備し、さらに可動導電体部材とスプリング部材の両機能
を奏するように感温ペレットを挾み込む2枚の平板ばね
を具備させて、このばねを金属ケ−スの内壁面の第1電
極と第2リ−ド部材の先端部の第2電極との間に配置す
る。すなわち、導電性および弾性を有する長手方向に延
びた2枚の舌片からなる平板ばねは、一端を固定して第
2リ−ド部材の第2電極と電気機械的に結合し、他端を
2枚の舌片が開脚自在にした平板ばねであり、この舌片
状平板の間に開脚側から感温ペレットを挾み込むことで
押圧を作用させて感温ペレットを保持し、同時に舌片状
平板の裏面を金属ケ−ス内壁面の第1電極に接触させ
る。したがって、常温の平常時は平板ばねを介して導電
状態が維持されるが、周囲温度が特定の温度以上に上昇
すると感温ペレットが溶融し平板ばねが圧縮力で縮まっ
てケ−ス内壁面との接触が断たれ、第1および第2リ−
ド部材間の電気回路を遮断することになる。ここで、熱
可塑性樹脂に、例えばポリアセタ−ル(POM)樹脂、
ポリブチレンテレフタレ−ト(PBT)樹脂を選定した
ところ、温度ヒュ−ズが溶融する際の液層線温度と固層
線温度との差であるΔTは、夫々160.5〜162.
5℃、225〜227℃で即ち、ΔT=2℃であること
が確認されている。この実施例は温度ヒュ−ズを構成す
る部品を少なくして構造を簡素化する上で、感温ペレッ
トの熱可塑性樹脂による強度性を効果的に発揮する。
【0011】
【実施例3】本発明のさらに別の実施例として、感温ペ
レット型温度ヒュ−ズは筒状絶縁管に感温ペレットを収
容して、第1および第2リ−ド部材をこの絶縁管の開口
側にそれぞれ固定すると共に第1および第2電極をそれ
ぞれケ−ス内壁面の一部分に形成し、これら第1電極と
第2電極の通電位置から遮断位置に移動可能な球状の導
電体を絶縁管に収容し、この球状導電体を球状絶縁体を
介在して感温ペレット側に押圧するスプリングを具備し
て構成する。スプリングは絶縁管の一端側に配置されて
おり、球状絶縁体を介して球状導電体を感温ペレットに
押圧する。平常時に導電体は内壁面の第1および第2電
極と接触状態にあって回路の導通状態を維持する位置に
ある。そして、感温ペレットが温度上昇で所定の温度を
越えると溶融し、それによって導電体がスプリングの押
圧で非導通位置に移動し回路遮断となる。この実施例も
構造が簡素化され、強度的に有利な熱可塑性樹脂ペレッ
トの使用が有効に利用される。
【0012】
【発明の効果】この発明によれば、感温材料が選定範囲
の広い熱可塑性樹脂から選択でき比較的安価に提供で
き、必要に応じて添加物を使用し、物理化学的特性を考
慮することで成形加工が容易で成形したペレットの変形
変質を抑止したり、長寿命化と動作安定化の実現が期待
できる。特に、組立加工の容易さとペレット強度の改善
は感温ペレット型温度ヒュ−ズの構成部品の簡素化に役
立ち、低コスト製品の提供を可能にする。また、温度ヒ
ュ−ズの保管並びに経時変化において、従来のように有
機化学薬品は採用しないので、高湿度や有害ガスの雰囲
気中に置かれても長期にわたり安定化が図られ、腐食や
絶縁度の劣化を防ぎ保管中はもとより使用中でも電気的
特性を含めた性能低下を防止し、経年変化も抑止され常
に所定の動作温度で正確に作動する安定性と信頼性の向
上に役立つなどの実用的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1を示す感温ペレット
型温度ヒューズ(常温時A)の縦断面図
【図2】 本発明の実施例1を示し、感温ペレッ
ト型温度ヒューズ(異常温度上昇による動作後B)の縦
断面図
【符号の説明】
1 金属ケ−ス(外囲器) 2 第1電極(第1リード部材) 3 感温ペレット 4、5 押圧板 6 強圧縮ばね(スプリング部材) 7 可動接点体(可動導電部材) 8 弱圧縮ばね(スプリング部材) 9 絶縁ブッシング 10 第2電極(第2リ−ド部材) 11 固定接点 12 封止樹脂 13 絶縁碍管 A 常温時状態 B 異常温度上昇状態

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の温度で溶融する熱可塑性樹脂からな
    る感温ペレットと、この感温ペレットを収容する筒型外
    囲器と、前記外囲器の一端開口側に取付けた第1電極を
    形成する第1リ−ド部材と、前記外囲器の他端開口側に
    取付けた第2電極を形成する第2リ−ド部材と、前記外
    囲器に収容して前記感温ペレットに係留する可動導電部
    材と、前記外囲器に収容して前記可動導電部材に押圧作
    用させるスプリング部材とを具備し、前記感温ペレット
    がその動作温度で溶融することで前記第1電極および前
    記第2電極間の電気回路を切換える感温ペレット型温度
    ヒュ−ズ。
  2. 【請求項2】前記感温ペレットが熱可塑性樹脂材料に所
    望する物理的または化学的特性を付与する添加物を混合
    して成形加工したことを特徴とする請求項1に記載の感
    温ペレット型温度ヒュ−ズ。
  3. 【請求項3】 前記添加物が無機物質からなるフィラ充
    填物であり、前記感温ペレットの絶縁抵抗値または耐電
    圧値等の電気的特性を変えることを特徴とする請求項2
    に記載の感温ペレット型温度ヒュ−ズ。
  4. 【請求項4】前記添加物が前記感温ペレットの成形加工
    や強度性の改良剤または酸化や老化の防止剤であり、機
    械的または化学的特性を変えることを特徴とする請求項
    2に記載の感温ペレット型温度ヒュ−ズ。
  5. 【請求項5】前記筒型外囲器が筒状金属ケ−スであり、
    その端部開口に挿着した絶縁ブッシングを具備し、前記
    第1リ−ド部材は前記金属ケ−スの一端開口側にかしめ
    固定して電気的機械的に結合すると共に前記第1電極が
    ケ−ス内壁面に形成され、前記第2リ−ド部材は前記絶
    縁ブッシングを貫通して前記金属ケ−スの他端開口側で
    絶縁的に装着されその先端部に前記第2電極が形成さ
    れ、前記可動導電部材が前記第1電極と前記第2電極と
    の間で移動自在の可動接点体であり、前記スプリング部
    材が前記可動接点体に係留する圧縮ばね部材であること
    を特徴とする請求項1ないし4に記載の感温ペレット型
    温度ヒュ−ズ。
  6. 【請求項6】前記圧縮ばね部材は強圧縮ばねと弱圧縮ば
    ねからなり、前記感温ペレットの非動作時は前記強圧縮
    ばねが前記弱圧縮ばねの弾性力に抗して前記可動接点体
    を前記第2電極に当接させることを特徴とする請求項5
    に記載の感温ペレット型温度ヒュ−ズ。
  7. 【請求項7】前記強圧縮ばねは両端に押圧板を介して前
    記感温ペレットおよび前記可動接点体の間に配置され、
    前記感温ペレットの溶融時に前記弱圧縮ばねの押圧力に
    より前記可動接点体を移動させて回路を遮断することを
    特徴とする請求項6に記載の感温ペレット型温度ヒュ−
    ズ。
  8. 【請求項8】前記圧縮ばねは前記感温ペレットで圧縮状
    態で配置され、前記感温ペレットの溶融時に前記弱圧縮
    ばねの押圧力に抗して前記可動接点体を移動させ回路を
    導通することを特徴とする請求項6に記載の感温ペレッ
    ト型温度ヒュ−ズ。
  9. 【請求項9】前記筒型外囲器が筒状金属ケ−スで端部開
    口を封じする絶縁ブッシングを具備し、前記第1リ−ド
    部材が前記金属ケ−スの一端開口側にかしめ固定して電
    気的機械的に結合すると共に前記第1電極をケ−ス内壁
    面に形成し、前記第2リ−ド部材が前記絶縁ブッシング
    を貫通して前記金属ケ−スの他端開口側で絶縁的に装着
    され、その先端部に前記第2電極を形成し、前記可動導
    電部材および前記スプリング部材が前記第1電極と前記
    第2電極間に配置された導電性および弾性を有し、長手
    方向に延びる2枚の舌片状平板であり、この2枚の舌片
    状平板間に前記感温ペレットを挾み込んで前記金属ケ−
    ス内壁面に接触させ前記感温ペレットの溶融時に前記舌
    片状平板間を狭めて非接触状態にするようしたことを特
    徴とする請求項1ないし4に記載の感温ペレット型温度
    ヒュ−ズ。
  10. 【請求項10】前記筒型外囲器が筒状絶縁管であり、前
    記第1および第2リ−ド部材が前記絶縁管の開口側にそ
    れぞれ固定すると共に前記第1および第2電極をそれぞ
    れ前記絶縁管の内壁面に形成し、前記可動導電部材が前
    記第1電極と前記第2電極との通電位置から遮断位置に
    移動可能な導電体であり、前記スプリング部材が前記絶
    縁管の一端側に配置され、絶縁体を介在して前記導電体
    を前記感温ペレットに押圧することを特徴とする請求項
    1ないし4に記載の感温ペレット型温度ヒュ−ズ。
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