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JP2003342594A - 潤滑油組成物及び潤滑油用添加剤 - Google Patents

潤滑油組成物及び潤滑油用添加剤

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Publication number
JP2003342594A
JP2003342594A JP2002152770A JP2002152770A JP2003342594A JP 2003342594 A JP2003342594 A JP 2003342594A JP 2002152770 A JP2002152770 A JP 2002152770A JP 2002152770 A JP2002152770 A JP 2002152770A JP 2003342594 A JP2003342594 A JP 2003342594A
Authority
JP
Japan
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lubricating oil
oil composition
antimony
additive
continuously variable
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002152770A
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English (en)
Inventor
Kazushige Kubono
一茂 窪野
Shunei Omori
俊英 大森
Mamoru Toyama
護 遠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2002152770A priority Critical patent/JP2003342594A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い摩擦係数を提供することができる無段変速
機用潤滑油組成物、無段変速機用潤滑油組成物に添加さ
れることでその潤滑油組成物が高い摩擦係数を有する潤
滑油用添加剤を提供すること。 【解決手段】無段変速機に用いられる潤滑油組成物であ
って、潤滑油組成物は基油と基油に添加されたアンチモ
ン系化合物からなる添加剤とを含有する潤滑油組成物で
ある。また無段変速機に用いられる潤滑油組成物に含有
され、アンチモン系化合物からなる潤滑油用添加剤であ
る。アンチモン系化合物を添加剤として用いることで摩
擦係数を上昇させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、摩擦係数を増大さ
せる添加剤を添加した潤滑油組成物に関する。また本発
明は、潤滑油に添加してその潤滑油の摩擦係数を増大さ
せる潤滑油用添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト式無段変速機では、トルクはベル
トとプーリとの摩擦力によって伝達される。この場合摩
擦力はベルトに押し付けられるプーリの押し付け力とベ
ルトとプーリの間の摩擦係数とによって決定される。従
ってトルクを効率よく伝達するには、プーリの押し付け
力を大きくするか、ベルトとプーリとの間の摩擦係数を
大きくする必要がある。そしてベルトとプーリとの間の
摩擦係数は、ベルト式無段変速機に用いられる潤滑油の
性能によって左右される。
【0003】そこでベルトとプーリの摩擦係数を大きく
することができる潤滑油が開発されている。これらの潤
滑油は通常ベルト式無段変速機のベルトに用いられる鉄
の表面に付着することによって鉄表面の摩擦係数を大き
くする化合物からなる添加剤を含有したものである。こ
のような化合物として具体的にはリン、カルシウム、ホ
ウ素、硫黄等を用いた化合物を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらの化合物
からなる添加剤を添加した潤滑油ではまだ十分ではなか
った。即ち大排気量車向けの無段変速機の場合には、無
段変速機に用いられるベルトとプーリとの間で大きなト
ルクを伝達する必要がある。例えば、現在の2L用無段
変速機の場合よりも1.5〜2倍のエンジン動力を伝達
する必要がある。
【0005】そこでベルトとプーリとの間の摩擦係数が
同一と仮定すると、ベルトを挟むプーリの押し付け力を
増大する必要がある。しかしプーリの押し付け力を増大
することはベルトの耐久性を下げる要因となる。従って
大きくプーリの押し付け力を増大することはできないの
が現状である。そこでベルトの耐久性を維持しつつ伝達
できるトルクの容量を大きくする手法として、潤滑油の
性能を向上させてベルトとプーリとの間の摩擦係数を上
げることが追求されている。
【0006】しかし従来から用いられている化合物を用
いた添加剤を含有した潤滑油を改良する手法では、ベル
トとプーリとの間の摩擦係数をこれ以上大きくすること
は困難であった。従って摩擦係数を大きくするために無
段変速機に用いる潤滑剤に添加する添加剤として、従来
用いられていない化合物を用いた添加剤の開発が要請さ
れていた。
【0007】そこで本発明の目的とするところは高い摩
擦係数を与えることができる無段変速機に用いられる新
たな潤滑油組成物を提供することにある。
【0008】また本発明の目的とするところは、無段変
速機に用いられる潤滑油組成物に添加されることで潤滑
油組成物が高い摩擦係数を与えることができる新たな添
加剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)本発明者は、鋭意
研究の結果、無段変速機用潤滑油にアンチモン系化合物
を添加することで、その無段変速機用潤滑油は高い摩擦
係数を与えることができることを認識するに至った。
【0010】(2)そこで上記課題を解決する潤滑油組
成物は、無段変速機に用いられる潤滑油組成物であっ
て、前記潤滑油組成物は基油と該基油に添加されたアン
チモン系化合物からなる添加剤とを含有することを特徴
とする潤滑油組成物である。
【0011】この場合アンチモン系化合物は、下記の化
学式[I]及び[II]で表されるアンチモン系化合物で
あることが好ましい。なお以下の記載において「化学式
[I]及び[II]で表されるアンチモン系化合物」とは
下記の化学式[I]及び[II]で表されるアンチモン系
化合物をいう。
【0012】
【化5】
【0013】(化学式[I]中のA1、A2、A3はそれぞ
れ下記化学式[II]である。)
【0014】
【化6】
【0015】(化学式[II]中のR1、R2、R3はそれ
ぞれ水素であるか又は炭素が1〜20の炭化水素基であ
る。) 更にアンチモン系化合物は、化学式[II]中のR1
2、R3がそれぞれ炭素が1〜20の炭化水素基である
ことが好ましい。この場合において、アンチモン系化合
物は、アンチモン−ジチオアルキルカーバメート、アン
チモンエトキサイド及びアンチモンブトキサイドのうち
のいずれかであることが好ましい。
【0016】また潤滑油組成物全体の質量を100%と
して、アンチモン系化合物の含有量は0.1〜5質量%
であることが好ましい。
【0017】更に基油は鉱油であることが好ましい。ま
た潤滑油組成物は、前記基油に添加された粘度指数向上
剤と酸化防止剤とを含有することが好ましい。更に無段
変速機は金属ベルト式無段変速機であることが好まし
い。
【0018】(3)上記課題を解決する潤滑油用添加物
は、無段変速機に用いられる潤滑油組成物に含有され、
アンチモン系化合物からなることを特徴とする潤滑油用
添加剤である。
【0019】この場合アンチモン系化合物は化学式
[I]及び[II]で表されるアンチモン系化合物からな
ることが好ましい。
【0020】更にアンチモン系化合物は、化学式[II]
中のR1、R2、R3がそれぞれ炭素が1〜20の炭化水
素基であることが好ましい。この場合において、アンチ
モン系化合物は、アンチモン−ジチオアルキルカーバメ
ート、アンチモンエトキサイド及びアンチモンブトキサ
イドのうちのいずれかであることが好ましい。また無段
変速機は金属ベルト式無段変速機であることが好まし
い。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明の潤滑油組成物と潤滑
油用添加剤の実施の形態について説明する。なお本発明
の潤滑油用添加剤は、本発明の潤滑油組成物に添加剤と
して添加されて用いられるので、本発明の潤滑油組成物
を説明する中で合わせて説明する。
【0022】(本発明の潤滑油組成物の構成及び潤滑油
用添加剤)本発明の潤滑油組成物は、基油と基油に添加
されたアンチモン系化合物からなる添加剤とを含有する
ことで構成することができる。
【0023】なお本発明の潤滑油組成物は、基油とアン
チモン系化合物からなる添加剤の他に、粘度指数向上
剤、摩耗防止剤等を含有することができる。
【0024】基油は、一般に潤滑油用の基油として用い
られるものであれば、特に限定なく用いることができ
る。即ち鉱油、合成油及びこれらの混合油を用いること
ができる。
【0025】鉱油としては、パラフィン系、炭化水素油
等を挙げることができる。但しこれらに限定されるもの
ではない。
【0026】合成油としては、オレフィンオリゴマー、
二塩基酸エステル、ポリオールエステル、ポリアルキレ
ングリコール、ポリエーテル、アルキルベンゼン、アル
キルナフタレン等を挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。
【0027】混合油として、上述の鉱油、合成油を二種
以上組み合わせて構成することができる。
【0028】基油に添加する添加剤として、アンチモン
系化合物からなる添加剤を用いる。アンチモン系化合物
を添加することで、摩擦係数を増大させることができ
る。このアンチモン系化合物を無段変速機用潤滑油に添
加剤として添加することによって、アンチモンが無段変
速機のベルト、プーリ等に含まれる鉄等の金属成分に付
着して皮膜を形成して、ベルトとプーリとの間の摩擦係
数を向上させると考えられる。
【0029】この場合化学式[I]及び[II]で表され
るアンチモン系化合物からなる添加剤を用いることが好
ましい。これらの添加剤は油に可溶するからである。
【0030】アンチモン系化合物としては、アンチモン
−ジチオアルキルカーバメート、アンチモンエトキサイ
ド、アンチモンブトキサイド等のアンチモン系化合物を
挙げることができる。この場合において、化学式[II]
中のR1、R2、R3がそれぞれ炭素が1〜20の炭化水
素基であることが好ましく、更にはアンチモン−ジチオ
アルキルカーバメート、アンチモンエトキサイド、アン
チモンブトキサイドがより好ましい。炭素数が1のアン
チモンメトキサイドは油に溶解しにくい。一方炭素数が
多くなると炭化水素基による摩擦低減作用が現れ易くな
り、アンチモン系化合物自身による摩擦増大効果が少な
くなると考えられる。
【0031】なおアンチモン系化合物の含有量は、潤滑
油組成物全体の質量を100%として、概ね0.1〜5
質量%とすることが好ましい。これよりも多くとも小さ
くても摩擦係数の向上作用を有効に発揮することができ
ない。即ち添加量が5質量%を超えると基油に溶解しに
くくなり、μ特性を上げること効果が減少する。また添
加量が0.1質量%未満であると表面に被膜を作りにく
く効果が得られない。
【0032】更に本発明の潤滑油組成物は、必要に応じ
て基油に粘度指数向上剤、酸化防止剤を適量含有するこ
とができる。
【0033】粘度指数向上剤としては、ポリメタクリレ
ート、オレフィンコポリマー、スチレンジエン共重合体
水素化物、ポリイソブチレン等のうちから適切なものを
1種或いは2種以上を選択して用いることができる。但
しこれらに限定されるものではない。粘度指数向上剤を
添加することにより、温度による粘度変化の少ない良好
な温度−粘度特性を得ることができる。この場合粘度指
数向上剤の含有量は、潤滑油組成物全体の質量を100
%として、通常概ね0.1〜10質量%とすることがで
きる。0.1%未満の量では無段変速機に必要な粘度特
性が得られない。一方10%を超える量では粘度が高く
なりすぎる。もしくは潤滑油組成物として粘度の剪断安
定性が確保できない等の問題が生ずる。
【0034】酸化防止剤としては、4メチル2,6ジタ
ーシャリーブチルフェノール、4,4−メチレンビス
2,6ジターシャリーブチルフェノール等のフェノール
系酸化防止剤、フェニルαナフチルアミン、アルキルフ
ェニルαジフェニルアミン、ジフェニルアミン、アルキ
ルジフェニルアミン等のアミン系酸化防止剤、有機硫黄
化合物、有機金属系化合物等のうちから適切なものを1
種或いは2種以上選択して用いることができる。但しこ
れらに限定されるものではない。酸化防止剤の含有量
は、潤滑油組成物全体の質量を100%として、通常概
ね0.01〜10質量%とすることができる。0.01
%未満の量であると必要とされる酸化防止特性を得るこ
とができない。また10%を超えると添加してもフルー
ドそのものの酸化防止性は変わらない。
【0035】また本発明の潤滑油組成物は摩耗防止剤を
含有することができる。摩擦係数を大きく低下させない
範囲内で、必要に応じて適量用いることができる。摩耗
防止剤としては、硫黄系化合物、リン系化合物、有機金
属系化合物等のうちから適切なものを1種又は2種以上
選択して用いることができる。この場合摩耗防止剤の含
有量は、潤滑油組成物全体の質量を100%として、通
常概ね0.01〜10質量%とすることできる。含有量
が多いと本発明の効果を阻害する虞が生じる。
【0036】更に本発明の潤滑油組成物は、摩擦調整剤
を含有することができる。摩擦係数を大きく低下させな
い範囲内で、脂肪酸、脂肪アミン、脂肪酸エステル等の
うちの適切なものを1種又は2種以上用いることができ
る。但しこれらに限定されるものではない。潤滑油組成
物全体の質量を100%として、これらの含有量は通常
概ね0.1〜10質量%とすることができる。
【0037】その他本発明の潤滑油組成物には、金属不
活性化化剤、無灰分散剤、流動点降下剤、消泡剤、腐食
防止剤等を必要に応じて適切な量を適切に添加すること
ができる。
【0038】(本発明の潤滑油組成物及び本発明の潤滑
油用添加剤の使用形態)本発明の潤滑油組成物は、無段
変速機特にベルト式無段変速機の潤滑油として好適に用
いることができる。ベルト式無段変速機の潤滑油として
用いることにより、ベルトとプーリとの間の摩擦係数を
向上させることができる。
【0039】この場合ベルトとしては通常金属ベルトに
用いることができ、特にスチールベルトに用いることが
好ましい。ベルト中の鉄の付着して皮膜を形成すること
により、ベルトとプーリとの間の摩擦係数を向上させる
ことができる。
【0040】なお無段変速機に用いることが好適である
が、通常の自動変速機の潤滑油組成物としても用いるこ
とができる。
【0041】また本発明の潤滑油用添加剤は、無段変速
機に用いる基油に添加して用いることにより、本発明の
潤滑油組成物を構成することができる。
【0042】
【実施例】以下本発明の潤滑油組成物、本発明の潤滑油
用添加剤について実施例及び比較例を挙げて説明する。
なお本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。
【0043】(1)測定試験の概略 実施例の潤滑油組成物及び比較例の潤滑油組成物を用い
て、これらの潤滑油組成物の摩擦係数を測定する測定試
験を行った。摩擦係数の測定方法は、ASTMD271
4に規定する方法に従い、高速LFW試験機(ブロック
オンリング試験機)を用いて行った。
【0044】ここで本測定試験の概略を図1に示す。図
1に示すように、ブロックオンリング試験機を用いて、
回転するリング状試験片10の摺動面11にブロック状
試験片20の摺動面21を押し付けてブロック状試験片
20の摺動面21とリング状試験片10の摺動面11と
の摩擦係数を実施例及び比較例の潤滑油組成物Aの潤滑
下で行った。なおこれらの潤滑油組成物Aの油温は全て
100℃とした。
【0045】リング状試験片10はファレックス社製標
準リングを用いた。リング状試験片10の摺動面11
は、リング状試験片10の側周面である。またブロック
状試験片20はファレックス社製標準ブロックを用い、
ブロック状試験片20の一つの面を摺動面21とした。
【0046】滑り速度は50.0cm/sとした。また
荷重は6.75kg(15LB)、13.5kg(30
LB)、22.5kg(50LB)、33.75kg
(75LB)における摩擦係数を測定した。なお摩擦係
数は、試験開始後1分経過後の数値を採用した。
【0047】(2)実施例1〜3の潤滑油組成物につい
て 実施例1〜3の潤滑油組成物と比較例の潤滑油組成物に
ついて上述の測定試験を行った。
【0048】実施例1〜3は、鉱油と粘度指数向上剤と
酸化防止剤と化学式[I]及び[II]で表されるアンチ
モン系化合物からなる添加剤とから構成した潤滑油組成
物である。
【0049】比較例1は、アンチモン系化合物からなる
添加剤を添加せず、鉱油と粘度指数向上剤と酸化防止剤
とから構成した潤滑油組成物である。
【0050】なお表1に、潤滑油組成物の全体の質量を
100%として実施例1〜3の潤滑油組成物及び比較例
1の潤滑油組成物の各成分の配合割合を示した。
【0051】表1中の基油は全てパラフィン系鉱油を用
い、粘度指数向上剤は全てポリメタクリレートを用い、
酸化防止剤は全てフェノール系を用いた。また実施例1
〜3の添加剤については、化学式[I]中のA1、A2
3即ち化学式[II]が以下に示す化学式[II-a]から
なるアンチモン−ジチオアルキルカーバメートを用い
た。
【0052】
【表1】
【0053】
【化7】
【0054】測定試験の結果得られたこの実施例1〜3
の潤滑油組成物と比較例1の潤滑油組成物それぞれの摩
擦係数と荷重との関係を図2に示す。
【0055】実施例1〜3の潤滑油組成物と比較例1の
潤滑油組成物とを比較すると実施例1〜3の潤滑油組成
物の方が摩擦係数を向上させている。特に実施例2及び
実施例3の潤滑油組成物の方が比較例1の潤滑油組成物
よりも摩擦係数を向上させている。この点から荷重を考
慮して、適切な量のアンチモン系化合物を添加させれば
摩擦係数を増大させることができることがわかる。
【0056】(3)実施例4〜7の潤滑油組成物につい
て 同様に実施例4〜7の潤滑油組成物及び比較例2の潤滑
油組成物について上述の測定試験を行った。
【0057】実施例4〜7は、鉱油と粘度指数向上剤と
酸化防止剤と化学式[I]及び[II]で表されるアンチ
モン系化合物からなる添加剤とから構成した潤滑油組成
物である。
【0058】比較例2はアンチモン系化合物からなる添
加剤を添加せず、鉱油と粘度指数向上剤と酸化防止剤と
から構成した潤滑油組成物である。
【0059】なお表2に、潤滑油組成物の全体の質量を
100%として実施例4〜7の潤滑油組成物及び比較例
2の潤滑油組成物の各成分の配合割合を示した。
【0060】なお表2中の基油は全てパラフィン系鉱油
を用い、粘度指数向上剤は全てポリメタクリレートを用
い、酸化防止剤は全てフェノール系を用いた。
【0061】実施例4〜5の潤滑油組成物の添加剤につ
いては、化学式[I]中のA1、A2、A3即ち化学式[I
I]がエトキシド(n-C25O)からなるアンチモンエ
トキサイドを用いた。また実施例6〜7の潤滑油組成物
の添加剤については化学式[I]中のA1、A2、A3即ち
化学式[II]がブトキシド(n-C49O)からなるア
ンチモンブトキサイドを用いた。
【0062】
【表2】
【0063】測定試験の結果得られたこの実施例4〜7
の潤滑油組成物と比較例2の潤滑油組成物それぞれの摩
擦係数と荷重との関係を図3に示す。
【0064】実施例4〜7の潤滑油組成物と比較例2の
潤滑油組成物とを比較すると実施例4〜7の潤滑油組成
物の方が摩擦係数を向上させている。この点から荷重を
考慮して、適切な量のアンチモン系化合物を添加させれ
ば摩擦係数を増大させることができることがわかる。
【0065】
【発明の効果】本発明の潤滑油組成物は、無段変速機の
潤滑油として用いることにより高い摩擦係数を与えるこ
とができる。
【0066】本発明の潤滑油用添加剤は、無段変速機に
用いられる潤滑油組成物に添加されることで、その潤滑
油組成物を高い摩擦係数を与えることができる潤滑油組
成物とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 摩擦係数の測定試験の概略を示した図であ
る。
【図2】 実施例1〜3及び比較例について測定試験に
より得た荷重と摩擦係数との関係を示す図である。
【図3】 実施例4〜7及び比較例について測定試験に
より得た荷重と摩擦係数との関係を示す図である。
【符号の説明】
10:リング状試験片 11:リング状試験片の摺動面 20:ブロック状試験片 21:ブロック状試験片の摺動面 A:潤滑油組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 30:06 C10N 30:06 40:04 40:04 (72)発明者 大森 俊英 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 遠山 護 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4H104 BB02C BG10C DA02A EB02 FA05 LA03 PA03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無段変速機に用いられる潤滑油組成物で
    あって、 前記潤滑油組成物は基油と該基油に添加されたアンチモ
    ン系合物からなる添加剤とを含有することを特徴とする
    潤滑油組成物。
  2. 【請求項2】 前記アンチモン系化合物は、下記の化学
    式[I]及び[II]で表される請求項1記載の潤滑油組
    成物。 【化1】 (化学式[I]中のA1、A2、A3はそれぞれ下記化学式
    [II]である。) 【化2】 (化学式[II]中のR1、R2、R3はそれぞれ水素であ
    るか又は炭素が1〜20の炭化水素基である。)
  3. 【請求項3】 前記アンチモン系化合物は、化学式[I
    I]中のR1、R2、R3がそれぞれ炭素が1〜20の炭化
    水素基である請求項2記載の潤滑油組成物。
  4. 【請求項4】 前記アンチモン系化合物は、アンチモン
    −ジチオアルキルカーバメート、アンチモンエトキサイ
    ド及びアンチモンブトキサイドのうちのいずれかである
    請求項3記載の潤滑油組成物。
  5. 【請求項5】 全体の質量を100%として、前記アン
    チモン系化合物の含有量は0.1〜5質量%である請求
    項1、2、3又は4記載の潤滑油組成物。
  6. 【請求項6】 前記基油は鉱油である請求項1、2、
    3、4又は5記載の潤滑油組成物。
  7. 【請求項7】 前記潤滑油組成物は、前記基油に添加さ
    れた粘度指数向上剤と酸化防止剤とを含有する請求項
    1、2、3、4、5又は6記載の潤滑油組成物。
  8. 【請求項8】 前記無段変速機は金属ベルト式無段変速
    機である請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の潤
    滑油組成物。
  9. 【請求項9】 無段変速機に用いられる潤滑油組成物に
    含有され、アンチモン系化合物からなることを特徴とす
    る潤滑油用添加剤。
  10. 【請求項10】 前記アンチモン系化合物は、下記化学
    式[I]及び[II]で表される請求項9記載の潤滑油用
    添加剤。 【化3】 (化学式[I]中のA1、A2、A3はそれぞれ下記化学式
    [II]である。) 【化4】 (化学式[II]中のR1、R2、R3はそれぞれ水素であ
    るか又は炭素が1〜20の炭化水素基である。)
  11. 【請求項11】 前記アンチモン系化合物は、化学式
    [II]中のR1、R2、R 3がそれぞれ炭素が1〜20の
    炭化水素基である請求項10記載の潤滑油用添加剤。
  12. 【請求項12】 前記アンチモン系化合物は、アンチモ
    ン−ジチオアルキルカーバメート、アンチモンエトキサ
    イド及びアンチモンブトキサイドのうちのいずれかであ
    る請求項11記載の潤滑油添加剤。
  13. 【請求項13】 前記無段変速機は金属ベルト式無段変
    速機である請求項9、10、11又は12記載の潤滑油
    用添加剤。
JP2002152770A 2002-05-27 2002-05-27 潤滑油組成物及び潤滑油用添加剤 Pending JP2003342594A (ja)

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