JP2003342327A - 狭分散性オキシスチレン系共重合体及びその製造方法 - Google Patents
狭分散性オキシスチレン系共重合体及びその製造方法Info
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Abstract
性オキシスチレン系重合体及びその製造方法を提供す
る。特に、これまで得られなかった分散度(Mw/M
n)が1.0〜1.5である狭分散性オキシスチレン系
共重合体を提供する。 【解決手段】下記一般式(3) 【化11】 で表される化合物と、ルイス酸性を有するハロゲン化金
属とを開始剤とし、下記一般式(4) 【化12】 で表されるオキシスチレン系単量体と、下記一般式
(5) 【化13】 で表されるビニルエーテル系単量体を共重合させること
により狭分散性オキシスチレン系共重合体が製造でき
る。
Description
分の原料として有用な狭分散性オキシスチレン系共重合
体及びその製造方法に関するものである。
分野で機能性高分子材料として使用されている。中でも
電子材料の分野、特に超高集積度半導体回路の製造に
は、レジスト用樹脂成分の原料として不可欠な材料であ
る。この分野においては、高解像度化が常に要求されて
おり、レジスト用樹脂の改良が積極的に検討されてい
る。解像度を高めるためには、使用する樹脂の分子量分
布を狭くする、すなわち重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比である分散度(Mw/Mn)を
小さくして狭分散性にするのが有効であるということが
知られている。
調整するには、オキシスチレン系単量体と共重合可能な
単量体とを共重合するのが有効であることが知られてい
る。
としては、ラジカル重合による方法或いはアニオン重合
による方法が知られている。
はあるが、分子量分布を制御することが出来ないため、
狭分散性の共重合体を得ることが困難であるという問題
を有している。
合体を得る方法として、例えば、特開昭59−1997
05号公報、特開平6−32835号公報に記載されて
いるようなリビングアニオン重合による方法が知られて
いる。しかしながら、この方法においては、重合系の僅
かな不純物も問題となり、水分の場合、完全に除去した
状態でないと重合が進行せず、また、有機金属化合物の
如き取扱に危険な開始剤を必要とするなど、重合条件が
厳しいものである。さらに、重合温度を極めて低温にす
る必要がある。そのため、工業的生産を行うためには、
特殊な設備が必要となり、結果的に製造コストが高くな
るという問題を有している。
オン重合による方法で、オキシスチレン系共重合体を合
成する場合、使用できる共重合可能な単量体はラジカル
重合或いはアニオン重合が可能な単量体に限られる。そ
のため、ビニルエーテル系単量体の如きカチオン重合性
単量体を共重合させることは困難であった。従って、オ
キシスチレン系単量体とビニルエーテル系単量体とを共
重合させた狭分散性オキシスチレン系共重合体は得られ
ていない。
に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の方法
では得ることができなかった狭分散性オキシスチレン系
共重合体及びその製造方法を提供することにある。
を達成すべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成する
に至った。
アルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、
アルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
す。)で表されるオキシスチレン系繰り返し単位と、下
記一般式(2)
ルキル基又はアルコキシアルキル基であり、基中の1つ
以上の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい基
を表す。)で表されるビニルエーテル系繰り返し単位と
からなり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比である分散度(Mw/Mn)が1.0〜1.5
である狭分散性オキシスチレン系共重合体である。
てもよいアリール基、アリールオキシ基、アルコキシ基
又はアルコキシアルコキシ基であり、基中の1つ以上の
水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい基を表
す。)で表される化合物と、ルイス酸性を有するハロゲ
ン化金属とを開始剤とし、下記一般式(4)
アルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、
アルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
す。)で表されるオキシスチレン系単量体と、下記一般
式(5)
ルキル基又はアルコキシアルキル基を表す。)で表され
るビニルエーテル系単量体を共重合させる狭分散性オキ
シスチレン系共重合体の製造方法である。
及び一般式(4)中のR4は、アルキル基、アルキルカ
ルボニル基、アルキルシリル基、アリール基、アリール
アルキル基、アルコキシカルボニル基又はアルコキシア
ルキル基を表す。更に詳しくは、炭素数1〜20の直鎖
状、分岐状又は環状構造を有していてもよいアルキル
基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状構造を有
していてもよいアルキル基を有するアルキルカルボニル
基、アルキルシリル基、炭素数6〜26のアリール基、
炭素数7〜27のアリールアルキル基、炭素数1〜30
の直鎖状、分岐状又は環状構造を有していてもよいアル
コキシ基を有するアルコキシカルボニル基、アルコキシ
アルキル基である化合物を用いることができる。アリー
ル基はアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有してい
てもよく、また、アルコキシアルキル基としては、テト
ラヒドロピラニルの様な環中に酸素原子を有する化合物
も含む。
p−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−エ
トキシスチレン、m−エトキシスチレン、p−n−プロ
ポキシスチレン、m−n−プロポキシスチレン、p−n
−ブトキシスチレン、m−n−ブトキシスチレン、p−
i−ブトキシスチレン、m−i−ブトキシスチレン、p
−t−ブトキシスチレン、m−t−ブトキシスチレン、
p−シクロヘキシロキシスチレン、m−シクロヘキシロ
キシスチレン、p−t−アミルオキシスチレン、m−t
−アミルオキシスチレン、p−フェニルオキシスチレ
ン、m−フェニルオキシスチレン、p−(4−メチルフ
ェニル)オキシスチレン、m−(4−メチルフェニル)
オキシスチレン、p−(2−メチルフェニル)オキシス
チレン、m−(2−メチルフェニル)オキシスチレン、
p−(4−メトキシフェニル)オキシスチレン、m−
(4−メトキシフェニル)オキシスチレン、p−(2−
メトキシフェニル)オキシスチレン、m−(2−メトキ
シフェニル)オキシスチレン、p−(4−t−ブトキシ
フェニル)オキシスチレン、m−(4−t−ブトキシフ
ェニル)オキシスチレン、p−(2−t−ブトキシフェ
ニル)オキシスチレン、m−(2−t−ブトキシフェニ
ル)オキシスチレン、p−ベンジルオキシスチレン、m
−ベンジルオキシスチレン、p−メトキシメトキシスチ
レン、m−メトキシメトキシスチレン、p−(1−エト
キシエトキシ)スチレン、m−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン、p−(2−テトラヒドロピラニル)オキ
シスチレン、m−(2−テトラヒドロピラニル)オキシ
スチレン、p−アセトキシスチレン、m−アセトキシス
チレン、p−t−ブチルカルボニルオキシスチレン、m
−t−ブチルカルボニルオキシスチレン、p−メトキシ
カルボニルオキシスチレン、m−メトキシカルボニルオ
キシスチレン、p−ベンジロキシカルボニルオキシスチ
レン、m−ベンジロキシカルボニルオキシスチレン、p
−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、m−t−ブ
トキシカルボニルオキシスチレン、p−トリメチルシリ
ルオキシスチレン、m−トリメチルシリルオキシスチレ
ン、p−t−ブチルジメチルシリルオキシスチレン、m
−t−ブチルジメチルシリルオキシスチレン等を挙げる
ことができ、好ましくは、p−t−ブトキシスチレン、
m−t−ブトキシスチレン、p−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン、m−(1−エトキシエトキシ)スチレン
である。これらは単独で用いられてもよいし、併用され
てもいい。
及び一般式(5)中のR5は、アルキル基、アリール
基、アリールアルキル基又はアルコキシアルキル基であ
り、基中の1つ以上の水素原子がフッ素原子で置換され
ていてもよい基を表す。更に詳しくは、炭素数1〜20
の直鎖状、分岐状又は環状構造を有してもよいアルキル
基、炭素数6〜26のアリール基、炭素数7〜27のア
リールアルキル基、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又
は環状構造を有していてもよいアルコキシ基を有するア
ルコキシアルキル基であり、基中の1つ以上の水素原子
がフッ素原子で置換されていてもよい化合物を用いるこ
とができる。アリール基はアルキル基、アルコキシ基等
の置換基を有していてもよく、また、アルコキシアルキ
ル基としては、テトラヒドロピラニルの様な環中に酸素
原子を有する化合物も含む。
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プ
ロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、
n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテ
ル、n−アミルビニルエーテル、i−アミルビニルエー
テル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキ
シルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテ
ル、2−アダマンチルビニルエーテル、トリフルオロメ
チルビニルエーテル、ペンタフルオロエチルビニルエー
テル、2,2,2−トリフルオロエチルビニルエーテ
ル、フェニルビニルエーテル、4−メチルフェニルビニ
ルエーテル、4−トリフルオロメチルフェニルビニルエ
ーテル、4−フルオロフェニルビニルエーテル、ベンジ
ルビニルエーテル、4−フルオロベンジルビニルエーテ
ル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシ
エチルビニルエーテル、2−テトラヒドロピラニルビニ
ルエーテル等を挙げることができる。これらは単独で用
いられてもよいし、併用されてもいい。R2の基中の水
素原子がフッ素原子で置換された化合物である場合、本
願発明の重合体をレジスト用樹脂の原料として使用した
場合、レジスト用樹脂の透明性が向上することが期待さ
れ、好ましい。
は、アリール基、アリールオキシ基、アルコキシ基又は
アルコキシアルコキシ基であり、基中の1つ以上の水素
原子がハロゲン原子で置換されていてもよい基を表す。
更に詳しくは、炭素数6〜26のアリール基、アリール
オキシ基、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状構
造を有してもよいアルコキシ基、アルコキシアルキル基
であり、基中の1つ以上の水素原子がハロゲン原子で置
換されていてもよい化合物を用いることができる。アリ
ール基はアルキル基、アルコキシ基等の置換基を有して
いてもよく、また、アルコキシアルキル基としては、テ
トラヒドロピラニルの様な環中に酸素原子を有する化合
物も含む。
る化合物としては、1−クロロ−1−エトキシエタン、
1−ブロモ−1−エトキシエタン、1−ヨード−1−エ
トキシエタン、1−クロロ−1−ブトキシエタン、1−
ブロモ−1−ブトキシエタン、1−ヨード−1−ブトキ
シエタン、(1−クロロエチル)ベンゼン、(1−ブロ
モエチル)ベンゼン、(1−ヨードエチル)ベンゼン、
1−(4−メトキシフェニル)エチルクロライド、1−
(4−メトキシフェニル)エチルブロマイド、1−(4
−メトキシフェニル)エチルアイオダイド等を挙げるこ
とができ、この中で比較的温和な条件で重合できること
から、(1−クロロエチル)ベンゼン、(1−ブロモエ
チル)ベンゼン、(1−ヨードエチル)ベンゼンが好ま
しい。一般式(3)で表される化合物の添加量には特に
制限はなく、目的とする共重合体の分子量により適宜決
定される。
は、四塩化スズ、四臭化スズ、二塩化スズ、二臭化ス
ズ、二塩化亜鉛、二臭化亜鉛、二沃化亜鉛、三塩化アル
ミニウム、三臭化アルミニウム、三塩化鉄、四塩化チタ
ン、四臭化チタン等を挙げることができ、狭分散性の重
合体が得られることから好ましくは、四塩化スズ、四臭
化スズ、二塩化亜鉛、二臭化亜鉛、二沃化亜鉛である。
ルイス酸性を有するハロゲン化金属の添加量は、一般式
(3)で表される化合物の0.1〜10倍モルが好まし
い。
てもよいが、通常、溶液重合法が採用される。溶液重合
において使用される溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、四塩化炭素、塩化
メチレン等の不活性溶媒を挙げることができる。これら
は単独或いは併用して使用される。溶液重合を行うに当
たっては、反応容器に溶媒を投入した後、一般式(4)
及び一般式(5)で表される単量体、一般式(3)で表
される化合物を順次添加し、最後にルイス酸性を有する
ハロゲン化金属を添加して行う。また、重合温度は−8
0℃〜80℃の範囲で実施することが好ましく、更に好
ましくは、温和な条件である−20〜50℃の範囲であ
る。重合時間は1分〜24時間の範囲で実施するのが好
ましい。1分未満では、重合の制御が困難となり、一方
24時間を越えると、生産性の低下に繋がる。
は、一般式(1)で表されるオキシスチレン系繰り返し
単位及び一般式(2)で表されるビニルエーテル系繰り
返し単位の各々1種または2種以上からなる。一般式
(1)と一般式(2)の組成比(モル比)は特に制限さ
れないが、99:1〜50:50のものが好ましい。
00〜100000であり、好ましくは3000〜50
000である。Mnが1000未満であると、重合体の
耐熱性が低下する傾向があり、一方100000を越え
ると、重合体の溶解性が低下する傾向がある。重合体の
分散度(Mw/Mn)は、1.0〜1.5である。
に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定される
ものではない。
中の残存モノマーをガスクロマトグラフィーにより測定
することにより求めた。又、重合体の重量平均分子量M
w及び数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)により測定した。
した。この反応容器に溶媒として15gのトルエンを投
入し、続いてp−t−ブトキシスチレン5.96g(3
3.8ミリモル)、n−ブチルビニルエーテル0.37
g(3.7ミリモル)、(1−ブロモエチル)ベンゼン
の10重量%トルエン溶液2.31g(1.31ミリモ
ル)を順次添加した。この混合液を攪拌しながら系内の
温度を30℃にした後、二沃化亜鉛の30重量%テトラ
ヒドロフラン溶液1.25ml(1.69ミリモル)を
添加して重合を開始させた。15時間重合を継続した時
点で、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンを
含むメタノールを反応系内に添加して重合を停止させ
た。この時点での重合率は99.3%であった。得られ
た重合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗
浄し、次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液で洗
浄した。その後、大量のメタノールに投入し、重合物を
析出させ、重合体を得た。
た重合体は、Mn=10700、Mw/Mn=1.30
のポリ[p−t−ブトキシスチレン/n−ブチルビニル
エーテル]共重合体であり、p−t−ブトキシスチレン
単位とn−ブチルビニルエーテル単位の組成比(モル
比)は92/8であった。
1−エトキシエタンの10重量%トルエン溶液2.0g
(1.31ミリモル)を用い、重合温度を−15℃にし
た以外は実施例1と同様の操作で重合を行った。この場
合の重合率は98.3%であった。
た重合体は、Mn=9700、Mw/Mn=1.41の
ポリ[p−t−ブトキシスチレン/n−ブチルビニルエ
ーテル]共重合体であり、p−t−ブトキシスチレン単
位とn−ブチルビニルエーテル単位の組成比(モル比)
は88/12であった。
トキシフェニル)エチルブロマイドの10重量トルエン
溶液2.82g(1.31ミリモル)を用い、重合温度
を−15℃にした以外は実施例1と同様の操作で重合を
行った。この場合の重合率は97.9%であった。
た重合体は、Mn=12700、Mw/Mn=1.44
のポリ[p−t−ブトキシスチレン/n−ブチルビニル
エーテル]共重合体であり、p−t−ブトキシスチレン
単位とn−ブチルビニルエーテル単位の組成比(モル
比)は85/15であった。
した。この反応容器に溶媒として15gのトルエンを投
入し、続いてp−(1−エトキシエトキシ)スチレン
6.5g(33.8ミリモル)、n−ブチルビニルエー
テル0.37g(3.7ミリモル)、(1−ブロモエチ
ル)ベンゼンの10重量%トルエン溶液2.3g(1.
25ミリモル)を順次添加した。この混合液を攪拌しな
がら系内の温度を30℃にした後、二沃化亜鉛の30重
量%テトラヒドロフラン溶液1.25ml(1.69ミ
リモル)を添加して重合を開始させた。15時間重合を
継続した時点で、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
ピリジンを含むメタノールを反応系内に添加して重合を
停止させた。この時点での重合率は99.1%であっ
た。得られた重合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリウム
水溶液で洗浄し、次いで、10重量%水酸化ナトリウム
水溶液で洗浄した。その後、大量のメタノールに投入
し、重合物を析出させ、重合体を得た。
た重合体は、Mn=9500、Mw/Mn=1.32の
ポリ[p−(1−エトキシエトキシ)スチレン/n−ブ
チルビニルエーテル]共重合体であり、p−(1−エト
キシエトキシ)スチレン単位とn−ブチルビニルエーテ
ル単位の組成比(モル比)は91/9であった。 実施例5 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。この反応容器に溶媒として15gのトルエンを投
入し、続いてp−(1−エトキシエトキシ)スチレン
5.19g(27ミリモル)、p−t−ブトキシスチレ
ン1.19g(6.75ミリモル)、n−ブチルビニル
エーテル0.37g(3.7ミリモル)、(1−ブロモ
エチル)ベンゼンの10重量%トルエン溶液2.31g
(1.25ミリモル)を順次添加した。この混合液を攪
拌しながら系内の温度を30℃にした後、二沃化亜鉛の
30重量%テトラヒドロフラン溶液1.25ml(1.
69ミリモル)を添加して重合を開始させた。15時間
重合を継続した時点で、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルピリジンを含むメタノールを反応系内に添加して
重合を停止させた。この時点での重合率は99.1%で
あった。得られた重合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、次いで、10重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液で洗浄した。その後、大量のメタノールに投
入し、重合物を析出させ、重合体を得た。
た重合体は、Mn=6800、Mw/Mn=1.33の
ポリ[p−(1−エトキシエトキシ)スチレン/p−t
−ブトキシスチレン/n−ブチルビニルエーテル]共重
合体であり、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン単
位、p−t−ブトキシスチレン単位及びn−ブチルビニ
ルエーテル単位の組成比(モル比)は74/17/9で
あった。
した。この反応容器に溶媒として15gのトルエンを投
入し、続いてp−(1−エトキシエトキシ)スチレン
6.5g(33.8ミリモル)、n−ブチルビニルエー
テル0.37g(3.7ミリモル)、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.054g(0.34ミリモル)を添加し
た。この混合液を攪拌しながら系内の温度を80℃にし
て重合(ラジカル重合)を開始させた。18時間重合を
継続した時点でハイドロキノンを少量添加して重合を停
止させた。この時点の重合率は69%であった。重合溶
液を大量のメタノールに投入し、重合物を析出させ、重
合体を得た。
た重合体は、Mn=7400、Mw/Mn=2.25の
ポリ(p−(1−エトキシエトキシ)スチレン)単独重
合体であり、目的とする共重合体は得られなかった。
した。この反応容器に溶媒として15gのトルエンを投
入し、続いてp−t−ブトキシスチレン5.96g(3
3.8ミリモル)、n−ブチルビニルエーテル0.37
g(3.7ミリモル)、アゾビスイソブチロニトリル
0.054g(0.34ミリモル)を添加した。この混
合液を攪拌しながら系内の温度を80℃にして重合を開
始させた。18時間重合を継続した時点でハイドロキノ
ンを少量添加して重合を停止させた。この時点の重合率
は65%であった。重合溶液を大量のメタノールに投入
し、重合物を析出させ、重合体を得た。
た重合体は、Mn=5300、Mw/Mn=2.11の
ポリ(p−t−ブトキシスチレン)単独重合体であり、
目的とする共重合体は得られなかった。
方法では得ることができなかった狭分散性オキシスチレ
ン系共重合体及びその製造方法を提供することが可能と
なった。
Claims (5)
- 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中R1は、アルキル基、アルキルカルボニル基、ア
ルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、ア
ルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
す。)で表されるオキシスチレン系繰り返し単位と、下
記一般式(2) 【化2】 (式中、R2は、アルキル基、アリール基、アリールア
ルキル基又はアルコキシアルキル基であり、基中の1つ
以上の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい基
を表す。)で表されるビニルエーテル系繰り返し単位と
からなり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比である分散度(Mw/Mn)が1.0〜1.5
である狭分散性オキシスチレン系共重合体。 - 【請求項2】一般式(1)中のOR1基が、p−t−ブ
トキシ基、m−t−ブトキシ基、p−(1−エトキシエ
トキシ)基又はm−(1−エトキシエトキシ)基である
請求項1記載の狭分散性オキシスチレン系共重合体。 - 【請求項3】下記一般式(3) 【化3】 (式中Xは、ハロゲン原子を、R3は、アリール基、ア
リールオキシ基、アルコキシ基又はアルコキシアルコキ
シ基であり、基中の1つ以上の水素原子がハロゲン原子
で置換されていてもよい基を表す。)で表される化合物
と、ルイス酸性を有するハロゲン化金属とを開始剤と
し、下記一般式(4) 【化4】 (式中、R4は、アルキル基、アルキルカルボニル基、
アルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、
アルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
す。)で表されるオキシスチレン系単量体と、下記一般
式(5) 【化5】 (式中、R5は、アルキル基、アリール基、アリールア
ルキル基又はアルコキシアルキル基であり、基中の1つ
以上の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい基
を表す。)で表されるビニルエーテル系単量体を共重合
させることを特徴とする狭分散性オキシスチレン系共重
合体の製造方法。 - 【請求項4】一般式(3)で表される化合物が(1−ク
ロロエチル)ベンゼン、(1−ブロモエチル)ベンゼン
又は(1−ヨードエチル)ベンゼンである請求項3記載
の製造方法。 - 【請求項5】一般式(4)で表されるオキシスチレン系
単量体が、p−t−ブトキシスチレン、m−t−ブトキ
シスチレン、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン又
はm−(1−エトキシエトキシ)スチレンである請求項
3または請求項4記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002150835A JP4120267B2 (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 狭分散性オキシスチレン系共重合体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2002150835A JP4120267B2 (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 狭分散性オキシスチレン系共重合体及びその製造方法 |
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