JP2003221954A - 車載機器遠隔制御システム - Google Patents
車載機器遠隔制御システムInfo
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Abstract
携帯機の存在する位置を認識し、携帯機の位置に応じて
車載機の遠隔操作を許可する車載機器遠隔制御システム
を提供する。 【解決手段】 携帯機が起動状態になる領域に位置する
ことを確認する起動信号と、携帯機が待機状態になる領
域に位置することを確認する待機信号とからなる確信信
号を車載機から発信し、携帯機は車載機から発信された
待機信号を受信した場合には確認応答信号を返信せず、
車載機から発信された起動信号のみを受信した場合には
確認応答信号を車載機に返信し、車載機は携帯機からの
応答コードの受信時に携帯機が待機信号を受信する領域
に位置するものと認識し、携帯機から確認応答信号の受
信時に携帯機が起動信号のみを受信する領域に移動した
ことを検出し、携帯機による車載機の遠隔制御を可能と
する。
Description
システムに関し、より詳しくは、携帯機との通信による
コード照合を行い、照合結果に基づいて車両の使用許可
または不許可の制御を行う車載機器遠隔制御システムに
関する。
て、例えば特開平5−106376号公報には携帯機の
操作部を操作して車両のドアの施錠/解錠を行う遠隔操
作機能に加えて、前記操作部を操作することなく、車両
側からの送信要求信号に対して返送コード信号を返送
し、コードを照合することによりドアの施錠/解錠を行
うスマートエントリシステムが開示されている。
ムとして、例えば特開昭63−1765号公報には、車
両側からの送信要求信号に対して返送コード信号を返送
し、コードを照合することによりステアリングロック機
構の解錠とエンジン始動禁止装置の解除を行い、機械的
キーを使用しないエンジン始動操作を可能にしたスマー
トスタートシステムが開示されている。
エントリシステムとスマートスタートシステムの双方の
機能を備えた車載機器遠隔制御システムでは、利便性と
セキュリティ性の両立が課題となる。また、かかる車載
機器遠隔制御システムにおいて、携帯機所持者の操作を
必要とせずに、車載機に対する携帯機の照合の一致が確
認されれば、車載機の作動状態(例えばドアの施錠/解
錠)が制御されるため、所持者は携帯機を所持している
ことを意識しなくなる。
き忘れると、正規の携帯機所持者でない人が車両操作可
能になるので、置き忘れを防止する必要がある。一方、
(2)携帯機所持者が車内にいて、例えば鞄の中に携帯
機を入れておいたのを忘れて、車外の人にその鞄を渡し
てしまった場合、携帯機が車載機の制御可能領域から外
れたことを知らせる必要がある。
域内に携帯機が存在することを確認するための確認信号
を車載機が発信して、携帯機からの確認応答信号がない
場合に警告を発報する方法がある。しかし、常時(例え
ば1秒間に1回)交信すると携帯機はその都度、確認応
答信号を車載機に対して返信することとなり、携帯機の
電池寿命を著しく短くする。
機が制御可能領域内に存在することを確認信号により確
認していた。ところが車両ドアの開閉を伴わない行為で
は、例えば上記(2)のケースで言えば窓から鞄を渡す
行為では、警告できないという不具合があった。
ためになされたものであり、携帯機の電池寿命を損なう
ことなく車載機が携帯機の存在する位置を認識し、携帯
機の位置に応じて携帯機による車載機の遠隔制御を許可
する車載機器遠隔制御システムを提供することを目的と
する。
遠隔制御システムは、車載機から携帯機に対してコード
要求信号と、携帯機の位置を確認する確認信号を送信
し、該コード要求信号に応じて携帯機から車載機へ返信
された応答コードを予め設定されたコードと照合した結
果が一致するとき上記携帯機から車載機へ上記確認信号
に応じて返信される確認応答信号に基づいて携帯機によ
る車載機の遠隔制御を可能とする車載機器遠隔制御シス
テムにおいて、上記確認信号は、携帯機が起動状態にな
る領域に位置することを確認する起動信号と、携帯機が
待機状態になる領域に位置することを確認する待機信号
とからなり、上記携帯機は、車載機から発信された待機
信号を受信した場合には確認応答信号を返信せず、車載
機から発信された起動信号のみを受信した場合には上記
確認応答信号を上記車載機に対して返信し、上記車載機
は、上記携帯機からの応答コードの受信時に携帯機が上
記待機信号を受信する領域に位置するものと認識し、上
記携帯機から確認応答信号の受信時に携帯機が上記起動
信号のみを受信する領域に移動したことを検出し、上記
携帯機による車載機の遠隔制御を可能とするものであ
る。
に向けて発信する車外アンテナと、上記待機信号を車内
に向けて発信する車内アンテナとを備えたものである。
から所定時間経過後に上記待機信号を発信させ、上記携
帯機は、上記起動信号を受信してから上記所定時間を経
過しても上記待機信号を受信しない場合にのみ、上記車
載機に対して確認応答信号を返信するものである。
は、上記起動信号および上記待機信号を発信しないもの
である。
する車両の各ドアの外側ハンドルまたは該ハンドルの近
辺に設置され、上記各車外アンテナは、上記起動信号を
時間差をもって送信するものである。
れている車外アンテナは、上記起動信号を送信しないも
のである。
出するドア開閉検出手段と、上記携帯機の車外への持ち
出しを報知する報知手段とをさらに備え、上記車載機
は、上記ドア開閉検出手段による車両ドアの検出がな
く、上記携帯機から確認応答信号を受信したとき、上記
報知手段により異常を報知するものである。
実施の形態1に係る車載機器遠隔制御システムにおける
車載機のブロック図を示したものである。以下に車載機
の構成について説明する。図1において、車載機10
は、車内用アンテナ11として第1の車内送信アンテナ
11a及び第2の車内送信アンテナ11bと、車外用ア
ンテナ12として第1〜第4の車外送信アンテナ12a
〜12dとの計6つの送信アンテナを有している。な
お、各送信アンテナ11,12は送信部17に接続さ
れ、さらに送信部17はECU(電子制御装置)20に
接続されている。
の搭載箇所を、後述する図3(b)を例にとると、図3
(b)では、車内用アンテナ11aは車室内のセンター
コンソールに設置され、車内用アンテナ11bは後部座
席下付近に設置されている。また、車外用アンテナ12
a〜12dは、それぞれ(4ドアの)車両の例えば外側
ハンドルに設けられている。
と、送信アンテナ11a,11b,12a〜12dのう
ちの1つを指定するアンテナ指定信号とを送信部17に
出力し、この送信コードが変調された周波数(例えば1
34kHz)のコード要求信号である質問信号を生成
し、アンテナ指定信号により指定された送信アンテナか
ら携帯機50に対して送信される。
れており、この受信アンテナ18で受信された携帯機5
0からの周波数(例えば300MHz)の信号は受信部
19で復調されてECU20に供給される。
り、このメモリ24にはドアロック用の質問コード、エ
ンジン始動用の質問コード、トランスポンダ用のIDコ
ード等に対応した互いに異なる複数の暗号キーが格納さ
れている。メモリ24はEEPROM等の不揮発性メモ
リからなり、電源が遮断されてもその記憶内容は保持さ
れる。
チ操作を検出するものであり、例えば各車両ドアの外側
ハンドルに設置された起動スイッチ(コード要求信号の
送信を開始するための信号源)や、エンジンスタート操
作を検出するためのスタートスイッチや、イグニッショ
ンスイッチの切り換え(例えば、始動、イグニッション
・オン、アクセサリ・オン/オフ、ロック等)を検出
し、その操作検出信号をECU20に供給する。
閉、および全ドアの個別の施錠/解錠状態を検出し、そ
の検出信号をECU20に供給する。センサ群23は、
車速やエンジン運転状態を検出する各種センサであり、
これらの各種センサの検出信号はECU20に供給され
る。
ック部32、イモビライザ部34、ドアロック部36、
シフトロック部38、報知部25が接続されている。ス
テアリングロック部32はステアリングの操作を機械的
に禁止する機構、イモビライザ部34はエンジン40へ
の燃料供給及びイグニッション動作を禁止する機構であ
る。
アンロックを行う機構である。シフトロック部38は変
速機ギアシフト機構でパーキングレンジからその他のレ
ンジへの移行を禁止するロック装置で、ECU20から
ロック解除の許可/不許可の信号を出す。報知部25は
ドアロック/アンロックを行った場合のいわゆるアンサ
ーバックとしての車両のライト点灯やホーン吹鳴を行う
アンサーバック装置や、各種警報のためのブザーを発報
する警報装置や、状態表示のための表示装置を含んでい
る。
が接続されており、エンジン制御部30はセルモータを
利用してエンジン40の始動を制御すると共に、エンジ
ン40の駆動停止も制御できる。
る車載機器遠隔制御システムにおける携帯機のブロック
図を示したものである。以下、携帯機の構成と動作につ
いて説明する。図2において、ECU52にはメモリ5
3が内蔵されており、このメモリ53には、上記車載機
10のメモリ24と同一のドアロック用、エンジン始動
用の互いに異なる複数の暗号キーが格納されている。
ンテナ58を有し、送信アンテナ56は送信部55を介
して、受信アンテナ58は受信部57を介してそれぞれ
ECU52に接続されている。この受信アンテナ58で
受信された車載機10からの周波数(例えば134kH
z)の質問信号は受信部57で復調されてECU52に
供給される。
した暗号キーをメモリ53から読み出し、前記質問信号
中の質問コードを暗号化する。次いで、ECU52は、
メモリ53から読み出した暗号キーと、暗号化した質問
コードとに基づいて応答信号を作成し、送信部55に供
給する。送信部55では供給された応答信号を変調し、
周波数(例えば300MHz)の信号として送信アンテ
ナ56から車載機10に送信する。
アのロック/アンロックの遠隔操作をするLOCKキー
/UNLOCKキーなどがあって、これらの信号は操作
検出部51よりECU52に入力される。
認する方式(相手認証方式)について、例として、いわ
ゆるチャレンジ・レスポンス方式(秘密鍵暗号ベース相
手認証方式)により説明する。
載機器遠隔制御システムにおける車載アンテナと携帯機
の通信模式図を示したものである。図3において、車載
機10の各送信アンテナ11,12からは、周波数13
4kHzのコード要求信号が送信され、携帯機50はこ
のコード要求信号を受信すると、受信したコード要求信
号に応じた暗号キーと質問コード(平文)に基づいて作
成した応答コード(暗号文)で変調した周波数300M
Hzの応答信号を返信する。
た周波数300MHzの応答信号は受信部19で復調さ
れてECU20に供給される。車載機10は、送信した
質問コード(平文)を対応した暗号キーにより変換した
暗号文と、携帯機50から受信した応答コードとを照合
して、携帯機50が当該車載機10に対する正規登録機
であるかどうかを確認する。
の説明図、図3(b)は携帯機50が車内にある場合の
説明図である。車載の各送信アンテナ11,12から携
帯機50に対する通信には、低周波(以下、「LF」と
略す。)を使用している。これは携帯機50の位置を確
認し易いように、電磁波のうちその強度が距離の3乗に
逆比例する磁界成分を利用するためであり、通常は1m
前後の通信距離である。一方、携帯機50から車載の受
信アンテナ18に対する通信には、UHF帯が使用され
ていて、通常は5〜20mの通信距離である。
と適切な配置により、車外にある携帯機50は車内アン
テナ11からの送信信号を受信できないようにしてあ
る。しかし、車外アンテナ12を各ドアのハンドルに設
置すると、図3(c)のように携帯機50が車内に位置
するときも、車載機10の車外送信アンテナ12と車内
送信アンテナ11の双方から送信される信号を受信する
領域が存在する場合がある。このような場合には、車外
アンテナ12からの信号を受信できないから携帯機50
は車内にあるという判別はできないため、携帯機50が
車内アンテナ11からの信号を受信できるか否かによっ
て、携帯機50が車内にあるかを判別することになる。
載機10の動作について説明する。図4はこの発明の実
施の形態1における車載機10のECU20が実行する
制御の制御状態遷移図を示したものである。
帯機50の位置の判断結果によって、状態100(LF
通信圏外)、状態160(車外LF通信圏内)、状態1
80(車内LF通信圏内)、および状態160と状態1
80の和としての状態140(LF通信圏内)に類別さ
れる。
○印(例えば170や175)は信号の分岐点を示して
おり、いずれも制御状態の移行途中であって、そこに留
まることはない。また、状態および分岐点間の移行は経
路上に表記されている/印の左上の条件(入力)が成立
したときにその経路で移行が実行され(以下、その経路
で移行が実行されることを「経路が実行され」と表記す
る。)、その経路の移行中に/の右下の項目(出力)が
実行される。なお、記述のない場合には、相当する入力
または出力がないことを示している。
ピュータのプログラムスタート状態は、状態100より
開始する。状態100において、操作検出部21で検出
される起動スイッチがオフからオンに変化すると、経路
101が実行され車外アンテナ12から第1質問信号が
送信される。
り付けられた、起動スイッチと車外送信アンテナ12a
〜12dは対応していて、オフからオンした起動スイッ
チと同じドアに取り付けられている車外送信アンテナ1
2a〜12dから送信される。LF通信圏内に携帯機5
0が位置してその応答コードが正しかった場合、経路1
02が実行されて、ドアのアンロック出力がされ、状態
160に移行する(このとき状態140でもある)。
をドア開閉検出部22により検出されると経路141が
実行され、第2質問信号が第1の車内アンテナ11より
送信される。第2質問信号に対する携帯機50からの第
2応答信号が正しかった場合、経路161が実行され
て、状態180に移行する。
テアリングロック部32に対してステアリングロック解
除信号を出力し、また、イモビライザ部34を制御して
エンジン50への燃料供給の禁止を解除すると共にイグ
ニッションスイッチも有効とする。したがって、この状
態180では、イグニッションスイッチを手動で回して
エンジン40を始動することもできる。
ライザ部34がエンジン50への燃料供給の禁止を解除
している期間は、状態180への移行時から所定時間
(例えば5分間)とし、その後は強制的に失効される。
再び燃料供給の禁止を解除するための手段として、例え
ばイグニッションスイッチを押し込んで回動する機構に
して、押し込んだときに再度第2質問信号を出力するよ
うにしたスタートスイッチを設けている。
141が実行されて第2質問信号が車内送信アンテナ1
2より送信される。携帯機50から第2質問信号に対応
した正しい第2応答信号が受信されれば、経路161ま
たは経路182が実行されて状態180に移行し、EC
U20はイモビライザ部34を制御してエンジン50へ
の燃料供給の禁止を解除する。
とをドア開閉検出部22により検出されて経路141が
実行されると、第2質問信号が第1の車内アンテナ11
より送信される。ドアの開閉が携帯機所持者の動作でな
く、携帯機50が車内LF通信圏内に留まっている場合
には、携帯機50から正しい第2応答信号を受信するた
め、経路182が実行され、状態180は変化しない。
が車内LF通信圏内から移動した場合には、携帯機50
から正しい第2応答信号を受信できないため、経路18
1が実行され、開閉されたドアに装着された車外送信ア
ンテナ12から第3質問信号が送信される。したがっ
て、状態180は状態160へ移行する。
表記していないが、イグニッションスイッチがロック位
置に戻されている場合、ECU20はイモビライザ部3
4を制御してエンジン40への燃料供給の禁止する。な
お、イグニッションスイッチがロック位置になるとステ
アリングロック機構により機械的にステアリングロック
が作動する。
に携帯機の位置を確認する確認信号を送信するための径
路183が実行される。確認信号に応じて携帯機50か
ら返信される確認応答信号を受信すると携帯機50が通
常手続きなしに車外に移動したと認識して運転者に報知
部25により警告し、携帯機50の位置を追跡するため
の第3質問信号を送信する径路184を実行する。前記
確認応答信号を受信しない場合は、引き続き状態180
に留まる。
3応答信号を受信した場合は、経路162が実行され、
状態160は変化しない。一方、携帯機50から正しい
第3応答信号を受信しない場合は、経路142が実行さ
れ、報知部25によりドアロック忘れの警報を実施し、
状態100に移行する。
後のドアロックのために、起動スイッチを操作し、操作
検出部21で検出される起動スイッチがオフからオンに
変化したら、経路143が実行され起動スイッチに対応
する車外アンテナから第1質問信号が送信される。
した場合は、経路163が実行され、分岐点170に達
し、分岐点170では、全ドアが閉状態でかつイグニッ
ションスイッチがロック位置にあれば経路171が実行
され、ドアロック部36にロック指令信号を出力すると
共に、正しくドアロックされたことを携帯機所持者に知
らせるアンサーバック信号を報知部25から出力させ
る。
いか、或いはイグニッションスイッチがロック位置でな
いなら経路172が実行され、報知部25によりドアが
開状態でロックできないという警報を出力させる。いず
れの場合も状態100に移行する。
る、携帯機からの遠隔操作信号(LOCK信号/UNL
OCK信号)を受信した場合は、図4に記載してない
が、上記の各状態とは無関係にドアのロック/アンロッ
クが実施される。
の遷移に対する携帯機50の動作を図5示す動作フロー
チャートに基づいて説明する。電池交換などでECU5
2がリセット状態から始まる場合はSTART(ステッ
プ500)より始まり、ステップ501でECU52の
初期設定を行い、ステップ502の待機状態(低電力消
費状態)になる。
ば、起動状態(通常電力消費状態)として(ステップ5
04)、遠隔操作信号であるLOCK信号を送信する
(ステップ505)。送信終了後、ステップ502に戻
る。一方、ステップ503でLOCKキー入力がなけれ
ばステップ506に進む。
あれば、起動状態として(ステップ507)して遠隔操
作信号であるUNLOCK信号を送信する(ステップ5
08)。送信終了後、ステップ502に戻る。一方、ス
テップ506でUNLOCKキー入力がなければステッ
プ509に進む。
(LF受信)があれば、起動状態として(ステップ51
0)、応答信号を送信する(ステップ511)。送信終
了後、ステップ502に戻る。一方、ステップ509で
質問信号の受信がなければステップ502に進む。
は、起動スイッチ動作またはドアの開閉時のみ、車載機
10が質問コードを送信し、携帯機50からの応答信号
の有無によって携帯機50の位置を確認していた(径路
141,181及び182)。ところが、例えば、車外
にいる正規の携帯機所持者でない人が、車内の携帯機5
0の入った鞄を窓から取り出した場合のように、ドアの
開閉が伴わない場合は第2質問信号が発信されず、携帯
機50の移動が検知されることなく車外のLF通信圏外
に持ち出されてしまう。
を始動しようとしても、携帯機50が車外(LF通信圏
外)に位置するため正常操作ができないという問題が生
じていた。しかし、本実施の形態1に係る車載機器遠隔
制御システムでは、携帯機50は待機状態のままで、常
時、径路183で車載機10から確認信号を送信して携
帯機50の位置を確認することにより上記問題が解消し
ている。以下に、図6〜8を用いて詳細に説明する。
機器遠隔制御システムにおける車載機と携帯機との間で
交信される各種信号の構成例を示したものである。
ら携帯機50に対して発信される質問信号の構成を示し
ており、プリアンブル(例えば16ビット)と、固定長
のID情報からなる固定IDコード(例えば20ビッ
ト)と、後述する受信方法を指定する通常コードまたは
起動コードまたは待機コード(例えば2ビット)と、質
問番号等の情報を含む付加コード(例えば8ビット)
と、毎回ランダムに生成される平文である質問コード
(例えば32ビット)と、そして付加コードおよび質問
コードから生成されるパリティコードとから構成され
る。
対して返信される応答信号の構成を示しており、プリア
ンブルと、固定長のID情報からなる固定IDコード
と、質問番号等の情報を含む付加コードと、質問番号に
対応した暗号キーで受信した質問コードを暗号化した暗
号文である応答コードと、そして固定IDコードおよび
付加コードおよび応答コードから生成されるパリティコ
ードとから構成される。
るボタンを押すことで車両のドアのロック/アンロック
を制御するキーレスエントリーを行う場合の遠隔制御信
号であり、図6(b)の応答コードの代わりにローリン
グコードを設定する。ローリングコードは携帯機50が
電波を送信する毎にカウントアップされる値であり、車
載機10側では前回において携帯機50から受信した所
定のコードに含まれるローリングコードを記憶してお
き、今回受信した所定のコードに含まれるローリングコ
ードが前回のローリングコードの値から所定の範囲内で
あるとき、今回のローリングコードは正しいと判別し、
受信した所定のコードが特定コードに一致すると判別す
る。この付加コードには応答信号と遠隔制御信号の識別
情報が含まれている。
領域に位置することを確認する起動信号の構成を示し、
図6(e)は携帯機50が待機状態になる領域に位置す
ることを確認する待機信号の構成を示す。即ち、本実施
の形態1において、上記確認信号は、起動信号と待機信
号からなる。起動信号はプリアンブルと、固定ID+起
動コードとにより構成され、待機信号はプリアンブル
と、固定ID+起動コードとにより構成されている。
号で、図5(b)と同じ構成をしているが、付加コード
には確認信号の応答あることを示すコードを含んでい
る。
間で交信される各種信号による、携帯機50の受信部5
7における動作について説明する。図7はこの発明の実
施の形態1に係る車載機器遠隔制御システムにおける携
帯機50の受信部57の内部ブロック図である。
ンデンサ57aで受信された信号を復調回路57bに入
力し、復調されたデータをDATA端子からECU52
のRX端子とバッファ57cに出力する。
コード+起動コードの受信が終了した時点で、受信判定
信号をCK端子より起動パターン検出器57d、待機パ
ターン検出器57e、通常パターン検出器57j及びD
フリップフロップ57gにパルスを出力する。なお、5
7f及び57iは論理素子、57hはDフリップフロッ
プである。
な信号を受信した場合、固定ID+通常コードの受信が
終了した時点で出されるCK端子からのパルスで受信し
た内容、即ちバッファ57cの値と、予め設定された携
帯機50に固有の設定値(固定ID+通常コード)とを
比較した結果が通常パターン検出器57jの出力にな
る。
7i(この論理素子の他の入力は0のため出力に影響し
ない)を経由して、ECU52の割り込み端子IRQの
論理値を0から1に変化させることにより、ECU52
はLF受信したことを検知するため、図5のステップ5
09において、「YES」となりステップ510の起動
状態に進み、続く受信信号の付加コード、質問コード及
びパリティ部をECU52のRX端子より取り込む。な
お、起動状態としてRX端子より受信データを読み込む
までに準備時間が必要なので、図6(a)の固定コード
+通常コードと続く付加コードの間には相当する無信号
区間を設けている。
号が図6の(d),(e)である場合の動作説明のチャ
ートであり、横軸は時間軸を示している。以下に示す図
8の説明では、通常パターン検出器57jの出力は常に
0なので論理素子57iの出力はDフリップフロップ5
7hの出力Qと同じである。
を受信した場合の動作で、復調回路のDATA端子から
は、図6の(d),(e)の信号の固定ID+起動コー
ドと固定ID+待機コードに対応する波形が、図8
(b)のDATA波形のように出力される。
固定IDコード+起動(又は待機)コードの終わりに図
8(b)のCK波形が出力される。起動パターン検出器
と待機パターン検出器では、このCK波形の立上がりで
バッファ57cの内容と自己のパターン(図6の
(d),(e)のパターン)が比較された結果(一致し
ていれば1、不一致なら0)をそれぞれの出力端子cm
pBとcmpAに出力する。
cmpAは1となるが、cmpBは引き続き0。つづい
て、待機信号の受信終了時にcmpAは0となるが、c
mpBは1となる。この時点で論理素子57fの出力は
0である。Dフリップフロップ57gと57hは2回目
のCK信号の立下り時点の論理素子57fのデータを取
り込み出力端子Qに出力する。
まなので、ECU52の割り込み端子IRQは状態変化
がない。即ち、LF受信がないということでECU52
の割り込みは発生しない。よって、携帯機50は待機状
態のままである。受信終了から所定時間TCLR(例え
ば0.3秒)経過後、全ての出力は0に初期化される。
起動信号のみの場合は、1回目のCK出力(受信終了)
から所定時間TIN(例えば0.2秒)以内に2回目の
受信がないとき、CK信号を出力するようにし、この2
回目のCK信号の立下りで前記ECU52の割り込み端
子IRQの値を更新させる。
り前記ECU52はLF受信を知らせる割り込みが発生
して、携帯機50は待機状態から起動状態に変化して、
すなわち低電力消費状態から通常電力消費状態に変化し
て確認応答信号を発信する。
待機信号のみの場合は、前記起動信号のみの場合と同様
に推移するが、前記2回目のCK信号の立下り時点の論
理素子57fの出力は0のため、前記ECU52の割り
込み端子IRQの値は0のままで、即ちLF受信がない
ということで前記ECU52に割り込み状態が発生しな
い。よって、携帯機50は待機状態のままである。
る車載機器遠隔制御システムによれば、携帯機50が起
動状態になる領域に位置することを確認する起動信号
と、携帯機50が待機状態になる領域に位置することを
確認する待機信号とからなる確認信号が車載機10によ
り発信される。
された待機信号を受信した場合には確認応答信号を返信
せず、車載機10から発信された起動信号のみを受信し
た場合には確認応答信号を車載機10に対して返信し、
かつ車載機10は携帯機50からの応答コードの受信時
に携帯機50が待機信号を受信する領域に位置するもの
と認識することにより、携帯機50から確認応答信号の
受信時に携帯機50が起動信号のみを受信する領域に移
動したことを検出できる。
できる起動信号の受信領域にある場合に限り確認応答信
号が返送されるため、携帯機50の電池の消耗を抑える
ことができる。
アンテナ12a〜12d、車内用送信アンテナ11a、
11bがある場合に、起動信号および待機信号を好適に
発信させるタイミングを図9により説明する。
イミングチャートの一例である。携帯機50の待機信号
受信領域から起動信号受信領域への移動を確実に検出す
るためには、車内および車外の車載機10と携帯機50
が交信可能な全領域に対して所定周期(例えば1秒間
隔)で確認信号を発信する必要がある。
テナのそれぞれで、受信範囲が重ならない組合せ、即
ち、車外用送信アンテナ12aと12c、または12b
と12dの組み合わせにより複数アンテナから同時送信
することで実現できる。
及びトランク室内にそれぞれ送信アンテナを設けた場合
では、図9において、例えばトランク外側用アンテナは
12a、12cと同時に、トランク室内用アンテナは11
aと同時に送信すると好適である。
の形態2に係る車載機器遠隔制御システムにおける車載
機が行う制御の状態遷移図である。図10において、上
記実施の形態1に係る制御の状態遷移図を示した図4と
異なるところは、図4の径路183のみであるため、そ
の他の説明は省略する。
期毎に径路183aが実行され分岐点183bに至り、
車両が停車中であれば径路183dが実行され確認信号
が送信される。一方、車両が走行中であればそのまま状
態180に戻る。
器遠隔制御システムによれば、携帯機50の車外への移
動が考えられない走行中は不要な電波の出力を防止させ
ることができる。
の形態3に係る車載機遠隔監視システムにおける車載機
が行う制御の状態遷移図である。図11において、上記
実施の形態1に係る制御の状態遷移図を示した図4と異
なるところは、図4の径路183のみであるため、その
説明は省略する。図11において、状態180では、所
定周期毎に径路183eが実行され分岐点183fに至
り、ドアの窓が開いていれば径路183hが実行され確
認信号が送信される。一方、ドアの窓が開いていなけれ
ばそのまま状態180に戻る。
器遠隔制御システムによれば、携帯機50の車外への移
動が考えられないドアの窓が開いてない場合は、不要な
電波の出力を防止させることができる。
の形態4に係る車載機遠隔監視システムにおける車載機
が行う制御の状態遷移図である。図12において、上記
実施の形態1に係る制御の状態遷移図を示した図4と異
なるところは、図4の径路184のみであるため、その
説明は省略する。
答信号を受信したら径路184aが実行され第3質問信
号を発信し分岐点184bに至り、そのときドアの開閉
がない場合には径路184cが実行され携帯機50が車
内にない事を運転者(又は正規携帯所持者)に知らせる
警告を報知部25により行う。一方、ドアの開閉をドア
開閉検出部22が検出した場合には通常の降車と見なし
てそのまま状態180に戻る。
器遠隔制御システムによれば、意図しない携帯機50の
車外への移動を運転者に警告することで、より好適なシ
ステムを提供することができる。
ムによれば、携帯機が起動状態になる領域に位置するこ
とを確認する起動信号と、携帯機が待機状態になる領域
に位置することを確認する待機信号とからなる確認信号
を車載機から発信し、携帯機は車載機から発信された待
機信号を少なくとも受信する場合には確認応答信号を返
信せず、車載機から発信された起動信号のみを受信する
場合には確認応答信号を車載機に対して返信し、車載機
は携帯機からの応答コードの受信時に携帯機が待機信号
の受信領域に位置するものと認識し、携帯機から確認応
答信号を受信したとき携帯機が起動信号のみを受信する
領域に移動したことを検出し、携帯機による車載機の遠
隔制御を可能とすることにより、待機状態では、携帯機
の確認応答信号の返信に要する電池の消耗を抑えた状態
で、携帯機が待機信号を受信する領域から起動信号のみ
を受信する領域へ移動したことを検出することができ
る。
発信する車外アンテナと、待機信号を車内に向けて発信
する車内アンテナとを備えたことにより、携帯機が車内
から車外に移動したことを検知することができる。
間経過後に待機信号を発信させ、携帯機は起動信号を受
信してから上記所定時間を経過しても待機信号を受信し
ない場合にのみ、車載機に対して応答コードを返信する
ことにより、携帯機が車内にある場合には確認応答信号
を返信させることなく、即ち、電池を消耗させることな
く常に位置確認ができるため、意図しない携帯機の車外
への移動をも検知することができる。
考えられない車両走行中では起動信号および待機信号の
発信を停止することにより、不要な電波を出力せず、携
帯機の電池の消耗を抑えられる。
車両の各ドアの外側ハンドルまたは該ハンドルの近辺に
設置され、各車外アンテナは、起動信号を時間差をもっ
て送信することにより、受信領域が重ならない、複数の
車外アンテナから同時に送信することができ、車外アン
テナが多いシステムでも適用できる。
れている車外アンテナは、起動信号を送信しないことに
より、不要な電波を出力せず、携帯機の電池の消耗を抑
えられる。
するドア開閉検知手段と、携帯機の車外への持ち出しを
報知する警告手段とをさらに備え、車載機はドア開閉検
知手段からの検知がない場合に携帯機から確認応答信号
を受信したとき、警告手段により異常を報知することに
より、システムのセキュリティ性と利便性を向上でき
る。
制御システムにおける車載機10のブロック図である。
制御システムにおける携帯機50のブロック図である。
制御システムにおける車載用アンテナ11,12と携帯
機50との通信模式図である。
制御システムにおける車載機10が行う制御の状態遷移
図である。
制御システムにおける携帯機50の動作を示すフローチ
ャートである。
制御システムにおける車載機10と携帯機50との間で
交信される各種信号の構成例である。
制御システムにおける携帯機50の受信部57の内部ブ
ロック図である。
制御システムにおける携帯機50の受信部57の動作説
明用チャートである。
制御システムにおける車載機10が発信する確認信号の
タイミングチャートである。
隔制御システムにおける車載機10が行う制御の状態遷
図である。
隔制御システムにおける車載機10が行う制御の状態遷
図である。
隔制御システムにおける車載機10が行う制御の状態遷
図である。
12a〜12d 車外用送信アンテナ、17 送信部、
18 受信アンテナ、19 受信部、20 ECU、2
1 操作検出部、22 ドア開閉検出部、23 センサ
群、24 メモリ、25 報知部、30 エンジン制御
部、32 ステアリングロック部、34イモビライザ、
36 ドアロック部、38 シフトロック部、40 エ
ンジン、50 携帯機、51 操作検出部、52 EC
U、53 メモリ、54 報知部、55 送信部、56
送信アンテナ、57 受信部、58 受信アンテナ。
Claims (7)
- 【請求項1】 車載機から携帯機に対してコード要求信
号と、携帯機の位置を確認する確認信号を送信し、該コ
ード要求信号に応じて携帯機から車載機へ返信された応
答コードを予め設定されたコードと照合した結果が一致
するとき上記携帯機から車載機へ上記確認信号に応じて
返信される確認応答信号に基づいて携帯機による車載機
の遠隔制御を可能とする車載機器遠隔制御システムにお
いて、 上記確認信号は、携帯機が起動状態になる領域に位置す
ることを確認する起動信号と、携帯機が待機状態になる
領域に位置することを確認する待機信号とからなり、 上記携帯機は、車載機から発信された待機信号を受信し
た場合には確認応答信号を返信せず、車載機から発信さ
れた起動信号のみを受信した場合には上記確認応答信号
を上記車載機に対して返信し、 上記車載機は、上記携帯機からの応答コードの受信時に
携帯機が上記待機信号を受信する領域に位置するものと
認識し、上記携帯機から確認応答信号の受信時に携帯機
が上記起動信号のみを受信する領域に移動したことを検
出し、上記携帯機による車載機の遠隔制御を可能とする
ことを特徴とする車載機器遠隔制御システム。 - 【請求項2】 請求項1に記載の車載機器遠隔制御シス
テムにおいて、 上記車載機は、上記起動信号を車外に向けて発信する車
外アンテナと、上記待機信号を車内に向けて発信する車
内アンテナとを備えたことを特徴とする車載機器遠隔制
御システム。 - 【請求項3】 請求項2に記載の車載機器遠隔制御シス
テムにおいて、 上記車載機は、上記起動信号の発信から所定時間経過後
に上記待機信号を発信させ、 上記携帯機は、上記起動信号を受信してから上記所定時
間を経過しても上記待機信号を受信しない場合にのみ、
上記車載機に対して確認応答信号を返信することを特徴
とする車載機器遠隔制御システム。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
の車載機器遠隔制御システムにおいて、 車両が走行中のとき、上記車載機は、上記起動信号およ
び上記待機信号を発信しないことを特徴とする車載機器
遠隔制御システム。 - 【請求項5】 請求項2ないし4のいずれか一項に記載
の車載機器遠隔制御システムにおいて、 上記車外アンテナは、複数ドアを有する車両の各ドアの
外側ハンドルまたは該ハンドルの近辺に設置され、 上記各車外アンテナは、上記起動信号を時間差をもって
送信することを特徴とする車載機器遠隔制御システム。 - 【請求項6】 請求項5に記載の車載機器遠隔制御シス
テムにおいて、 窓が閉まっている上記ドアに設置されている車外アンテ
ナは、上記起動信号を送信しないことを特徴とする車載
機器遠隔制御システム。 - 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれか一項に記載
の車載機器遠隔制御システムにおいて、 上記車載機は、車両ドアの開閉を検出するドア開閉検出
手段と、上記携帯機の車外への持ち出しを報知する報知
手段とをさらに備え、 上記車載機は、上記ドア開閉検出手段による車両ドアの
検出がなく、上記携帯機から確認応答信号を受信したと
き、上記報知手段により異常を報知することを特徴とす
る車載機器遠隔制御システム。
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