JP2003282767A - 配線基板 - Google Patents
配線基板Info
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- JP2003282767A JP2003282767A JP2002079067A JP2002079067A JP2003282767A JP 2003282767 A JP2003282767 A JP 2003282767A JP 2002079067 A JP2002079067 A JP 2002079067A JP 2002079067 A JP2002079067 A JP 2002079067A JP 2003282767 A JP2003282767 A JP 2003282767A
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Abstract
回路基板に強固に接合することができない。また枠状の
金属層の幅が狭くなり、蓋体を強固に接合することがで
きない。 【解決手段】配線基板を構成する絶縁基体1の上面に設
けた枠状金属層3と下面に設けた接続パッド4とを接続
するキャスタレーション導体5aを接続パッド4から導
出する第1領域5bと、枠状の金属層3から導出する第
2領域5cに分割するとともに絶縁基体1側面の幅方向
に位置をずらせ、かつ絶縁基体1は凹部1a内壁面で隣
接する配線導体2間の領域に膨出部11を形成するとと
もに、該膨出部11の上面に枠状金属層3を延出させ
た。
Description
振動子等の電子部品を搭載するための配線基板に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】従来、半導体素子や圧電振動子等の電子
部品を搭載するための配線基板は、一般に、略四角板状
のセラミックス材料から成り、上面に電子部品を搭載収
容する凹部を有する絶縁基体と、該絶縁基体の凹部内に
一端が、側面に他端が導出されている複数個の配線導体
と、前記絶縁基体の上面で、前記凹部を取り囲むように
形成されている枠状の金属層と、前記絶縁基体の下面外
周部に形成されている複数個の接続パッドと、前記絶縁
基体の側面に形成され、前記配線導体と各接続パッドと
を電気的に接続する複数個のキャスタレーション導体と
により構成されており、絶縁基体の凹部底面に電子部品
を搭載するとともに、電子部品の信号用、接地用等の各
電極を各配線導体のうち絶縁基体の凹部内に導出されて
いる一端上にボンディングワイヤ等の導電性接続部材を
介して電気的に接続し、しかる後、絶縁基体上面の枠状
金属層に電子部品を覆うようにして鉄−ニッケル−コバ
ルト合金や鉄−ニッケル合金等から成る金属製の蓋体を
ロウ材等を介して接合し電子部品を封止することによっ
て電子装置となる。 【0003】かかる電子装置は、絶縁基体下面の外周部
に形成した接続パッドを外部電気回路基板の回路配線に
錫−鉛半田等の半田を介して接続することによって外部
電気回路基板に実装され、同時に電子部品の各電極は配
線導体の一端側から他端を経てキャスタレーション導体
と接続されるとともに、キャスタレーション導体と接続
パッドとを介して外部電気回路に電気的に接続されるこ
ととなる。 【0004】なお、前記キャスタレーション導体のう
ち、少なくとも電子部品の接地用の電極が接続されるも
の(通常、全接続パッド中約20〜50%)は、一部が
絶縁基体上面に形成されている枠状の金属層まで導出さ
れており、枠状金属層を接地できるようになっている。 【0005】また前記各キャスタレーション導体は絶縁
基体の側面に垂直方向に形成されており、枠状金属層と
接続されるキャスタレーション導体は絶縁基体の側面で
下面部から上面部にかけて形成されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近時、
各種電子装置は環境、人体に対する悪影響を防止するた
め従来使用されている錫−鉛半田に代わり、錫−銀−ビ
スマス系、錫−銀−銅−ビスマス系等の鉛を含有しな
い、いわゆる鉛フリー半田を用いて外部電気回路基板に
接続されるようになってきており、かかる鉛フリー半田
は、従来の錫−鉛半田に比べて溶融時に流れやすいため
電子装置を外部電気回路基板に実装するとき、半田がキ
ャスタレーション導体を伝って絶縁基体上面の枠状金属
層や枠状金属層に取着されている金属製蓋体にまで這い
上がり、その結果、絶縁基体の接続パッドと、外部電気
回路の回路配線との間に介在する半田の量が極めて少量
となり、電子装置を外部回路基板に強固に実装すること
ができないという欠点を有していた。また、配線基板の
著しい小型化に伴い、枠状の金属層も、幅が狭く、かつ
絶縁基体の外縁近くにまで形成されるようになっている
ため、枠状の金属層とキャスタレーション導体の第2領
域との接続する部分で、第2領域が枠状の金属層を内側
に抉るようになると、この接続部位で枠状の金属層の幅
が狭くなり、枠状金属層に金属製の蓋体をロウ材等を介
して接合させた場合、枠状金属層と金属製の蓋体との間
に介在するロウ材の量が不足し、電子部品の気密封止の
信頼性が低下するという問題もあった。 【0007】本発明は、上記欠点に鑑み案出されたもの
であり、その目的は、接続パッドを外部電気回路基板の
回路配線に鉛フリー半田を介して強固に接合し、それに
より外部電気回路基板に強固にかつ高信頼性で実装する
ことが可能で、かつ電子部品の気密封止の信頼性に優れ
た配線基板を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上面に電子部
品を収容するための凹部を有する絶縁基体と、前記絶縁
基体の上面に形成され、前記凹部を取り囲む枠状の金属
層と、前記絶縁基体の凹部内に一端が、側面に他端が導
出されている複数個の配線導体と、前記絶縁基体の下面
外周部に形成されている複数個の接続パッドと、前記絶
縁基体の側面に形成され、前記配線導体および枠状の金
属層と接続パッドとを接続する複数個のキャスタレーシ
ョン導体とから成る配線基板であって、前記枠状の金属
層と接続パッドとを接続するキャスタレーション導体は
接続パッドから導出する第1領域と、枠状の金属層から
導出する第2領域とから成り、前記第1領域と第2領域
は絶縁基体側面の幅方向に位置がずれているとともに前
記絶縁基体内部に形成された内部配線層を介して接続さ
れており、かつ前記絶縁基体は凹部内壁面で隣接する配
線導体の一端間の領域に膨出部を有しており、該膨出部
の上面に枠状金属層が延出していることを特徴とするも
のである。 【0009】本発明の配線基板によれば、絶縁基体上面
に形成されている枠状金属層と絶縁基体下面に形成され
ている接続パッドとを電気的に接続するキャスタレーシ
ョン導体を、接続パッドから導出する第1領域と、金属
層から導出する第2領域とにより構成するとともに、前
記第1領域と第2領域を絶縁基体側面の幅方向に位置を
ずらせたことから接続パッドと外部電気回路の回路配線
とを鉛フリー半田を用いて接合したとしても、鉛フリー
半田がキャスタレーション導体を伝って枠状金属層や金
属製蓋体にまで這い上がることはなく、その結果、接続
パッドと外部電気回路基板の回路配線との間に十分な量
の半田を介在させることができ、配線基板(電子装置)
を外部電気回路基板に極めて強固に接合することができ
る。 【0010】また本発明の配線基板によれば、絶縁基体
は凹部内壁面で隣接する配線導体の一端間の領域に膨出
部を有しており、該膨出部の上面に枠状金属層が延出し
ていることから、配線基板の小型化にともない、枠状の
金属層の幅が狭くなるとともに絶縁基体の外縁付近にま
で形成されるようになるとともに、キャスタレーション
導体の第2領域と接続する部分で、第2領域が枠状の金
属層を内側に抉るようになったとしても、枠状金属層の
幅を確保することができ、枠状金属層に金属製の蓋体を
ロウ材等を介して接合させた場合、枠状金属層と金属製
の蓋体との間に十分な量のロウ材を介在させることがで
き電子部品の気密封止の信頼性を確保することができ
る。 【0011】また本発明の配線基板によれば、前記絶縁
基体の膨出部は隣接する配線導体の一端間の領域に形成
されていることから、膨出部を設けるために余分なスペ
ースを凹部内に確保する必要はなく、配線基板の小型化
を容易なものとすることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。図1(a)乃至(c)は、本発明の配
線基板を半導体素子を収容する半導体素子収納用パッケ
ージに適用した場合の一実施例を示し、1は絶縁基体、
2は配線導体、3は枠状金属層、4は接続パッド、5は
キャスタレーション導体である。この絶縁基体1、配線
導体2、枠状金属層3、接続パッド4及びキャスタレー
ション導体5により半導体素子6を搭載するための配線
基板7が形成される。 【0013】前記絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼
結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、
ガラスセラミック焼結体等の電気絶縁材料から成り、そ
の上面に半導体素子6を搭載収容する凹部1aを有し、
該凹部1a底面に半導体素子6がガラス、樹脂、ロウ材
等の接着材を介して接着固定される。 【0014】前記絶縁基体1は、例えば、酸化アルミニ
ウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム、酸
化珪素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の原料粉
末に適当な有機バインダー、溶剤を添加混合して泥漿状
のセラミックスラリーとなし、次に前記セラミックスラ
リーを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロー
ル法等のシート成形技術によりしシート状となして所定
形状のセラミックグリーンシート(セラミック生シー
ト)を得る、最後に前記セラミックグリーンシートを複
数枚積層するとともに還元雰囲気中、約1600℃の温
度で焼成することによって製作される。 【0015】また前記絶縁基体1は、その上面の半導体
素子6が搭載される凹部1a内に一端が、側面に他端が
導出されるようにして複数個の配線導体2が形成されて
おり、該配線導体2は半導体素子6の信号用、接地用の
各電極を接続パッド4に接続するための導電路として作
用し、凹部1a内に露出する一端上には半導体素子6の
信号用、接地用等の電極がボンディングワイヤ8を介し
て電気的に接続される。 【0016】前記配線導体2はタングステン、モリブデ
ン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム等の金属粉末か
ら成り、タングステン等の金属粉末に適当な有機バイン
ダーや溶剤を添加混合して得た金属ペーストを絶縁基体
1となるセラミックグリーンシートに予め従来周知のス
クリーン印刷法により所定パターンに印刷塗布しておく
ことによって絶縁基体1の凹部1a内に一端が、側面に
他端が導出されるようにして被着形成される。 【0017】前記絶縁基体1はまたその上面で、半導体
素子6が搭載される凹部1aを取り囲むようにして枠状
の金属層3が被着されており、該枠状の金属層3は後述
する金属製蓋体9を絶縁基体1に取着させる際の下地金
属層として作用し、タングステン、モリブデン、マンガ
ン、銅、銀、金、パラジウム等の金属粉末により形成さ
れている。 【0018】前記枠状金属層3には金属製蓋体9がロウ
材を介してロウ付け取着され、これによって絶縁基体1
の凹部内に搭載収容されている半導体素子6は大気から
気密に封止されることとなる。 【0019】なお、前記枠状金属層3は前述の配線導体
2と同様の方法によって絶縁基体1の上面で、凹部1a
を取り囲むように形成される。 【0020】更に前記絶縁基体1の下面外周部には複数
個の接続パッド4が形成されており、該接続パッド4は
外部電気回路基板の回路配線に鉛フリー半田を介して接
続され、半導体素子6の信号用、接地用の各電極を外部
電気回路に電気的に接続する作用をなす。 【0021】前記接続パッド4は、タングステン、モリ
ブデン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム等の金属粉
末より成り、前述の配線導体2と同様の方法によって絶
縁基体1の下面外周部に所定形状に形成される。 【0022】また更に前記絶縁基体1はその側面に複数
個のキャスタレーション導体5(絶縁基体1の側面に断
面半円状の溝部を設け、該溝部内に形成されている導
体)が被着されており、該キャスタレーション導体5は
配線導体2と接続パッド4とを電気的に接続する作用を
なす。 【0023】前記キャスタレーション導体5はタングス
テン、モリブデン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム
等の金属粉末より成り、絶縁基体1となるセラミックグ
リーンシートの側面に打ち抜き加工法により半円形の凹
部を形成するとともに該凹部内にタングステン等の金属
粉末に適当な有機バインダーや溶剤を添加混合して得た
金属ペーストを予め従来周知のスクリーン印刷法により
所定パターンに印刷塗布しておくことによって絶縁基体
1の側面に所定形状に形成される。 【0024】前記キャスタレーション導体5はまた半導
体素子6の接地用の電極と導通する配線導体2に接続さ
れるものについては一部が絶縁基体1上面の枠状金属層
3にまで導出されており、枠状金属層3を接地するよう
になっている。 【0025】なお、前記配線導体2、枠状の金属層3、
接続パッド4及びキャスタレーション導体5は、その露
出する表面に、ニッケル、金等の耐蝕性やボンディング
ワイヤ8のボンディング性、半田の濡れ性等が良好な金
属から成るめっき層を被着させておくと配線導体2や枠
状の金属層3等の酸化腐食を有効に防止することができ
るとともに枠状金属層3への金属製蓋体9の取着、接続
パッド4の外部電気回路基板への接続が確実、強固とな
る。従って、前記配線導体2、枠状金属層3、接続パッ
ド4及びキャスタレーション導体5は、その露出する表
面に、ニッケル、金等の耐蝕性やボンディング性、半田
の濡れ性等が良好な金属をめっき法により被着させてお
くことが好ましく、特に、例えば、厚さ1〜10μmの
ニッケルめっき層、0.05〜3μmの厚さの金めっき
層を順次被着させておくことが好ましい。 【0026】この場合、金めっき層の厚みは、被着する
部位や金めっき層の結晶配向等に応じて異なる厚みとし
てもよく、例えば、金めっき層のX線回折における結晶
配向を極力(111)面に揃えるようにするとともに、
ボンディングワイヤ8が接続される領域も含め、全域で
約0.3〜1μmとするようにしてもよく、半田付け用
の領域のみ約0.3μm以下の薄いものとし、錫−金の
脆い金属間化合物の生成を抑えて半田付けの信頼性を高
めるようにしてもよい。 【0027】かくして本発明の配線基板7によれば、絶
縁基体1上面の凹部1aに半導体素子6を搭載収容する
とともに半導体素子6の信号用、接地用の各電極を配線
導体2の凹部1a内に導出する一端上にボンディングワ
イヤ8を介して接続し、しかる後、絶縁基体1上面の枠
状金属層3に鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケ
ル合金等からなる金属製蓋体9をロウ材等を介して接合
させ、金属製蓋体9で半導体素子6を気密に封止するこ
とによって製品としての電子装置(半導体装置)が完成
する。 【0028】なお、この半導体装置は絶縁基体1下面外
周部の接続パッド4を外部電気回路基板の回路配線に鉛
フリー半田を介して接合することによって外部電気回路
基板上に実装され、同時に半導体素子6の信号用、接地
用の各電極が外部電気回路基板の回路配線に電気的に接
続される。 【0029】本発明の配線基板7においてはキャスタレ
ーション導体5のうち枠状金属層3と接続パッド4とを
接続しているキャスタレーション導体5aを図2に示す
ように接続パッド4から導出する第1領域5bと、枠状
の金属層3から導出する第2領域5cとに分け、第1領
域5bと第2領域5cとを絶縁基体1側面の幅方向に位
置をずらせておくとともに絶縁基体1内部で内部配線層
10を介して電気的に接続しておくことが重要である。 【0030】前記枠状金属層3と接続パッド4とを接続
しているキャスタレーション導体5aを接続パッド4か
ら導出する第1領域5bと、枠状金属層3から導出する
第2領域5cとに分け、各々を絶縁基体1側面の幅方向
に位置をずらせておくと接続パッド4と外部電気回路の
回路配線とを鉛フリー半田を用いて接合したとしても、
鉛フリー半田がキャスタレーション導体を伝って枠状金
属層3や金属製蓋体9にまで這い上がることはなく、そ
の結果、接続パッド4と外部電気回路基板の回路配線と
の間に十分な量の半田を介在させることができ、配線基
板(電子装置)を外部電気回路基板に極めて強固に接合
することができる。 【0031】前記枠状金属層3と接続パッド4とを接続
しているキャスタレーション導体5aの第1領域5bと
第2領域5cとの分割位置は、使用する半田の種類や、
絶縁基体1の厚さ、配線導体2の設計上の都合等に応じ
て適宜決めるようにすればよく、例えば、キャスタレー
ション導体5aが直径0.3mm〜0.7mmの半円状
で、半田として錫−銀系半田を用いる場合であれば、第
1領域5bの長さを0.3mm〜1mmの範囲とすれば
よい。 【0032】また本発明の配線基板7においては、図2
および図3に示すように、絶縁基体1の凹部1a内壁面
で隣接する配線導体2の一端間の領域に膨出部11を設
けるとともに、該膨出部11の上面に枠状金属層3を延
出させておくことが重要である。 【0033】このように膨出部11を設けるとともにそ
の上面に枠状金属層3を延出させておくと、配線基板7
の小型化にともない、枠状の金属層3の幅が狭くなると
ともに絶縁基体1の外縁付近にまで形成されるようにな
るとともに、キャスタレーション導体5aの第2領域5
cと接続する部分で、第2領域5cが枠状の金属層3を
内側に抉るようになったとしても、枠状金属層3の幅を
確保することができ、枠状金属層3に金属製の蓋体9を
ロウ材等を介して接合させた場合、枠状金属層3と金属
製の蓋体9との間に十分な量のロウ材を介在させること
ができ半導体素子6の気密封止の信頼性を確保すること
ができる。 【0034】前記膨出部11は、絶縁基体1の凹部1a
内壁面で配線導体2の一端が導出されている部位と重な
るようにして形成すると、配線導体2の一端にボンディ
ングワイヤ8を接続させるため、この膨出部11の分だ
け配線導体2を凹部1a内に延ばして形成する必要が生
じ、配線基板7の小型化が妨げられてしまう。したがっ
て、前記膨出部11は、その設ける位置を、絶縁基体1
の凹部1a内壁面で隣接する配線導体2の一端間の領域
とする必要がある。 【0035】また、膨出部11は、キャスタレーション
導体5aの第2領域5cが枠状金属層3と接続する部位
(枠状金属層3の幅が狭くなる部位)に形成する必要が
あり、このためには、隣接する配線導体2の一端間の領
域に対向する絶縁基体1の側面部位にキャスタレーショ
ン導体5aの第2領域5cを位置させる必要がある。 【0036】このような膨出部11は、枠状の金属層3
が上面に被着形成されるセラミックグリーンシートを、
一部に膨出部11となるような部分が形成されるように
して打ち抜き加工することにより形成することができ
る。 【0037】なお、前記膨出部11は、キャスタレーシ
ョン導体5aの第2領域5cにより抉られた枠状金属層
3の形状とほぼ同一形状となるようにして形成しておく
と、枠状の金属層3の幅を全周でほぼ均一とすることが
でき、気密封止の信頼性をより一層確実に確保すること
ができる。したがって、前記突出部3aは、キャスタレ
ーション導体5aの第2領域5cにより削り取られた枠
状金属層3の形状とほぼ同一形状となるようにして形成
しておくことが好ましい。 【0038】この場合、膨出部11の膨出する最大寸法
が0.5mmを超えるようになると、凹部1a内に対す
る膨出距離が大きくなり、配線基板7の小型化が難しく
なるおそれがある。従って、前記膨出部11は、膨出す
る最大寸法を0.5mm以下とすることが好ましい。 【0039】また、前記キャスタレーション導体5aの
接続パッド4から導出する第1領域5bは、図4に示す
ように、その内側に突出する突起部12を形成しておけ
ば接続パッド4を外部電気回路基板の回路配線に半田を
介して接合するとき、前記突出部12が半田の中に食い
込むようにして接合されて接合強度がより一層強固とな
る。従って、前記キャスタレーション導体5aの接続パ
ッド4から導出する第1領域5bは、図4に示すよう
に、その内側に突出する突起部12を形成しておくこと
が好ましい。 【0040】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例では本
発明の配線基板を半導体素子を収容する半導体素子収納
用パッケージに適用したが、混成集積回路基板等の他の
用途に適用してもよい。 【0041】また、上述の実施例の添付図面では、膨出
部を配線導体の近くに設けた例を示したが、配線導体や
キャスタレーション導体の配置に応じて、膨出部を隣接
する配線導体の中央部に設けてもよく、またひとつの隣
接間内に2個以上の膨出部を設けてもよい。 【0042】 【発明の効果】本発明の配線基板によれば、絶縁基体上
面に形成されている枠状金属層と絶縁基体下面に形成さ
れている接続パッドとを電気的に接続するキャスタレー
ション導体を、接続パッドから導出する第1領域と、金
属層から導出する第2領域とにより構成するとともに、
前記第1領域と第2領域を絶縁基体側面の幅方向に位置
をずらせたことから接続パッドと外部電気回路の回路配
線とを鉛フリー半田を用いて接合したとしても、鉛フリ
ー半田がキャスタレーション導体を伝って枠状金属層や
金属製蓋体にまで這い上がることはなく、その結果、接
続パッドと外部電気回路基板の回路配線との間に十分な
量の半田を介在させることができ、配線基板(電子装
置)を外部電気回路基板に極めて強固に接合することが
できる。 【0043】また本発明の配線基板によれば、絶縁基体
は凹部内壁面で隣接する配線導体の一端間の領域に膨出
部を有しており、該膨出部の上面に枠状金属層が延出し
ていることから、配線基板の小型化にともない、枠状の
金属層の幅が狭くなるとともに絶縁基体の外縁付近にま
で形成されるようになるとともに、キャスタレーション
導体の第2領域と接続する部分で、第2領域が枠状の金
属層を内側に抉るようになったとしても、枠状金属層の
幅を確保することができ、枠状金属層に金属製の蓋体を
ロウ材等を介して接合させた場合、枠状金属層と金属製
の蓋体との間に十分な量のロウ材を介在させることがで
き電子部品の気密封止の信頼性を確保することができ
る。 【0044】また本発明の配線基板によれば、前記絶縁
基体の膨出部は隣接する配線導体の一端間の領域に形成
されていることから、膨出部を設けるために余分なスペ
ースを凹部内に確保する必要はなく、配線基板の小型化
を容易なものとすることができる。
施例を示す側面図、平面図、底面図である。 【図2】本発明の配線基板の要部拡大斜視図である。 【図3】本発明の配線基板の要部拡大平面図である。 【図4】本発明の配線基板の他の実施例の要部拡大図で
ある。 【符号の説明】 1・・・・・絶縁基体 1a・・・・凹部 2・・・・・配線導体 3・・・・・枠状の金属層 4・・・・・接続パッド 5・・・・・キャスタレーション導体 5a・・・・接続パッドと枠状金属層とを接続している
キャスタレーション導体 5b・・・・第1領域 5c・・・・第2領域 6・・・・・半導体素子 7・・・・・配線基板 8・・・・・ボンディングワイヤ 9・・・・・蓋体 10・・・・内部配線層 11・・・・膨出部 12・・・・突起部
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】上面に電子部品を収容するための凹部を有
する絶縁基体と、前記絶縁基体の上面に形成され、前記
凹部を取り囲む枠状の金属層と、前記絶縁基体の凹部内
に一端が、側面に他端が導出されている複数個の配線導
体と、前記絶縁基体の下面外周部に形成されている複数
個の接続パッドと、前記絶縁基体の側面に形成され、前
記配線導体および枠状の金属層と接続パッドとを接続す
る複数個のキャスタレーション導体とから成る配線基板
であって、 前記枠状の金属層と接続パッドとを接続するキャスタレ
ーション導体は接続パッドから導出する第1領域と、枠
状の金属層から導出する第2領域とから成り、前記第1
領域と第2領域は絶縁基体側面の幅方向に位置がずれて
いるとともに前記絶縁基体内部に形成された内部配線層
を介して接続されており、かつ前記絶縁基体は凹部内壁
面で隣接する配線導体の一端間の領域に膨出部を有して
おり、該膨出部の上面に枠状金属層が延出していること
を特徴とする配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002079067A JP3866128B2 (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | 配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002079067A JP3866128B2 (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | 配線基板 |
Publications (2)
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