JP2003270446A - 導光板、面照明装置、および表示装置 - Google Patents
導光板、面照明装置、および表示装置Info
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- JP2003270446A JP2003270446A JP2002071867A JP2002071867A JP2003270446A JP 2003270446 A JP2003270446 A JP 2003270446A JP 2002071867 A JP2002071867 A JP 2002071867A JP 2002071867 A JP2002071867 A JP 2002071867A JP 2003270446 A JP2003270446 A JP 2003270446A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 いずれかの方位から見た出力光の出射面にお
ける明暗の輝度むらの発生を抑制可能な導光板、面照明
装置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置を提供
する。 【解決手段】 光入射部から入射した光が内部を伝搬し
つつ拡散面106に形成された複数の拡散領域103で
拡散されて光出射面105から出射するよう構成された
導光板101において、複数の拡散領域103の軸方向
は、ある位置(例えばPa、Pb)の近傍についてみた
ときに、平均としてある方向(平均的軸方向)を向いて
いているが、個々についてみたときには平均的軸方向を
中心として規則的にあるいはランダムに分布しているこ
とを特徴とする。
ける明暗の輝度むらの発生を抑制可能な導光板、面照明
装置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置を提供
する。 【解決手段】 光入射部から入射した光が内部を伝搬し
つつ拡散面106に形成された複数の拡散領域103で
拡散されて光出射面105から出射するよう構成された
導光板101において、複数の拡散領域103の軸方向
は、ある位置(例えばPa、Pb)の近傍についてみた
ときに、平均としてある方向(平均的軸方向)を向いて
いているが、個々についてみたときには平均的軸方向を
中心として規則的にあるいはランダムに分布しているこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導光板、面照明装
置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置に関する
ものである。
置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この薄型のバックライトは、エッジライ
ト方式のものであり、一般に、下面に多数の微小な拡散
領域(マイクロレンズと呼ばれることもある)からなる
拡散パターンが形成された導光板と、その導光板の端面
に配置された光源とを含んで構成されている。このよう
に構成されたバックライトでは、光源から出射された光
が端面から導光板内に入射し、その入射した光が導光板
の上面と下面との間で全反射を繰り返しながら導光板内
を伝搬し、その間に拡散パターンで拡散された光が導光
板の上面から出射する。また、拡散パターンの拡散領域
の分布は最適化されていて、その導光板の上面から出射
する光の光量分布は均一なものとなる。
ト方式のものであり、一般に、下面に多数の微小な拡散
領域(マイクロレンズと呼ばれることもある)からなる
拡散パターンが形成された導光板と、その導光板の端面
に配置された光源とを含んで構成されている。このよう
に構成されたバックライトでは、光源から出射された光
が端面から導光板内に入射し、その入射した光が導光板
の上面と下面との間で全反射を繰り返しながら導光板内
を伝搬し、その間に拡散パターンで拡散された光が導光
板の上面から出射する。また、拡散パターンの拡散領域
の分布は最適化されていて、その導光板の上面から出射
する光の光量分布は均一なものとなる。
【0003】ところで、実際にユーザが携帯電話などの
表示画面を見るときには表示画面に垂直な方向から(す
なわち、斜めからではなく正面から)見ることがほとん
どである。従って、表示画面は、正面から見たときの輝
度が高くなるようにすることが望ましい。すなわち、バ
ックライトから出射される光(以下、出力光という)
は、光出射面に垂直な方向の成分が多くなるように指向
性を高めることが望ましい(正面方向から離れた方向を
持つ光線成分はユーザに観測されず、消費電力のロスに
なるだけである)。
表示画面を見るときには表示画面に垂直な方向から(す
なわち、斜めからではなく正面から)見ることがほとん
どである。従って、表示画面は、正面から見たときの輝
度が高くなるようにすることが望ましい。すなわち、バ
ックライトから出射される光(以下、出力光という)
は、光出射面に垂直な方向の成分が多くなるように指向
性を高めることが望ましい(正面方向から離れた方向を
持つ光線成分はユーザに観測されず、消費電力のロスに
なるだけである)。
【0004】このような目的で拡散パターンの拡散領域
の形状及び配置方向を最適化した従来例がWO98/1
9105(国際出願番号PCT/JP97/0389
2、特許第3151830号)の第9図及び第10図に
示されている。
の形状及び配置方向を最適化した従来例がWO98/1
9105(国際出願番号PCT/JP97/0389
2、特許第3151830号)の第9図及び第10図に
示されている。
【0005】図21はこの従来例の拡散パターンにおけ
る拡散領域の配置を示す概念図、図22は図21の拡散
領域の形状を示す図であって、(a)は斜視図、(b)
は(a)の面A1A2A3A4における断面図である。
る拡散領域の配置を示す概念図、図22は図21の拡散
領域の形状を示す図であって、(a)は斜視図、(b)
は(a)の面A1A2A3A4における断面図である。
【0006】図21、図22に示すように、拡散パター
ン100は多数の拡散領域103で構成され、各拡散領
域103は、導光板101の下面(以下、拡散面ともい
う)106に半円柱状の凸部として形成されている。そ
して、全ての拡散領域103の軸方向は、平面視におけ
る光源102を中心とする円の接線方向と一致してい
る。言い換えれば、拡散領域103の位置をP、光源1
02の位置をSとすると、拡散領域103の軸303の
方向は、平面視におけるベクトルSPの方向と垂直にな
っている。なお、符号107は、導光板101の拡散面
106から漏れた光を導光板101内に戻すための反射
シートを示す。また、図21に描かれた同心円は、平面
視における拡散領域103の配置を視覚的に表すための
ものであり、拡散領域103は、実際には、拡散面10
6上に所定の密度で分布するように配置されている。ま
た、図22(a),(b)において、拡散領域103
は、大きく誇張して描いてある。
ン100は多数の拡散領域103で構成され、各拡散領
域103は、導光板101の下面(以下、拡散面ともい
う)106に半円柱状の凸部として形成されている。そ
して、全ての拡散領域103の軸方向は、平面視におけ
る光源102を中心とする円の接線方向と一致してい
る。言い換えれば、拡散領域103の位置をP、光源1
02の位置をSとすると、拡散領域103の軸303の
方向は、平面視におけるベクトルSPの方向と垂直にな
っている。なお、符号107は、導光板101の拡散面
106から漏れた光を導光板101内に戻すための反射
シートを示す。また、図21に描かれた同心円は、平面
視における拡散領域103の配置を視覚的に表すための
ものであり、拡散領域103は、実際には、拡散面10
6上に所定の密度で分布するように配置されている。ま
た、図22(a),(b)において、拡散領域103
は、大きく誇張して描いてある。
【0007】このような構成にすると正面方向への指向
性を高められることが図23によって説明される。図2
3は、図21の点Pにおける拡散面106の法線とベク
トルSPとを含む平面Π内における光線301の伝搬の
様子を模式的に示す断面図である。光源102から出射
された光線301が点Pに位置する拡散領域103に達
すると、拡散領域103の周面で反射あるいは屈折され
るが、拡散領域103の軸303の方向が平面Πに垂直
であるため、拡散領域103の周面における法線は平面
Πに含まれ、従って反射光線301a及び屈折光線もや
はり平面Πに含まれることになる。屈折光線について
は、一旦、導光板101の外部に出て反射シート107
で反射されて再度導光板101に戻るが、反射シート1
07の法線も平面Πに含まれるので、この屈折光線の進
行経路も全て平面Πに含まれる。よって、図21に示す
ように拡散面106上の全ての拡散領域103の軸方向
がベクトルSPの方向に垂直になるようにしておけば、
光源102から出射された光線のうち平面Πに含まれる
ものは、以後ずっと平面Πの中だけで伝搬し、平面Πか
ら外れた方向に散乱されることは(拡散領域103の周
面の縁に当たるなどの場合を除いて)ほとんどない。す
なわち、導光板101の上面(以下、光出射面ともい
う)105からの出力光もほとんどが平面Πに含まれる
ことになり、極めて指向性の強い光となる。この出力光
の指向性を、導光板101に対して図24に示すような
極座標系を考えて模式的に表すと、この出力光の指向性
を表す出力光線の方向分布308は、図25(a)に示
すように、ベクトルSPの方向に延びたものとなる。こ
の図25(a)は、出力光を構成する各光線の成分は、
この出力光線の方向分布308の延びる方位のものが特
に多いということを表している。
性を高められることが図23によって説明される。図2
3は、図21の点Pにおける拡散面106の法線とベク
トルSPとを含む平面Π内における光線301の伝搬の
様子を模式的に示す断面図である。光源102から出射
された光線301が点Pに位置する拡散領域103に達
すると、拡散領域103の周面で反射あるいは屈折され
るが、拡散領域103の軸303の方向が平面Πに垂直
であるため、拡散領域103の周面における法線は平面
Πに含まれ、従って反射光線301a及び屈折光線もや
はり平面Πに含まれることになる。屈折光線について
は、一旦、導光板101の外部に出て反射シート107
で反射されて再度導光板101に戻るが、反射シート1
07の法線も平面Πに含まれるので、この屈折光線の進
行経路も全て平面Πに含まれる。よって、図21に示す
ように拡散面106上の全ての拡散領域103の軸方向
がベクトルSPの方向に垂直になるようにしておけば、
光源102から出射された光線のうち平面Πに含まれる
ものは、以後ずっと平面Πの中だけで伝搬し、平面Πか
ら外れた方向に散乱されることは(拡散領域103の周
面の縁に当たるなどの場合を除いて)ほとんどない。す
なわち、導光板101の上面(以下、光出射面ともい
う)105からの出力光もほとんどが平面Πに含まれる
ことになり、極めて指向性の強い光となる。この出力光
の指向性を、導光板101に対して図24に示すような
極座標系を考えて模式的に表すと、この出力光の指向性
を表す出力光線の方向分布308は、図25(a)に示
すように、ベクトルSPの方向に延びたものとなる。こ
の図25(a)は、出力光を構成する各光線の成分は、
この出力光線の方向分布308の延びる方位のものが特
に多いということを表している。
【0008】以上の特長は、拡散領域103の形状が方
向性を持つがために得られるものであるといえる。ここ
で、拡散領域103が方向性を持つとは、拡散領域10
3が拡散面106に垂直な回転対称軸を持たないことと
同義である。比較のため、図26に示すように方向性を
持たない、すなわち拡散面106に垂直な回転対称軸3
04を持つ半球状の拡散領域103の場合について考え
る。このような場合、拡散領域103の球面上の各点に
おける法線ベクトルは、点Pにおける拡散面106の法
線とベクトルSPとを含む前記平面Πに必ずしも平行で
はないので、拡散領域103に当たる光線は四方八方に
反射あるいは屈折され、特定の平面内で指向性が強くな
るということはない。その結果、出力光の指向性を表す
出力光線の方向分布308は、特に方位角(拡散面10
6内における回転角)φに関する方向性がなく、図25
(b)に示すようなものとなる。
向性を持つがために得られるものであるといえる。ここ
で、拡散領域103が方向性を持つとは、拡散領域10
3が拡散面106に垂直な回転対称軸を持たないことと
同義である。比較のため、図26に示すように方向性を
持たない、すなわち拡散面106に垂直な回転対称軸3
04を持つ半球状の拡散領域103の場合について考え
る。このような場合、拡散領域103の球面上の各点に
おける法線ベクトルは、点Pにおける拡散面106の法
線とベクトルSPとを含む前記平面Πに必ずしも平行で
はないので、拡散領域103に当たる光線は四方八方に
反射あるいは屈折され、特定の平面内で指向性が強くな
るということはない。その結果、出力光の指向性を表す
出力光線の方向分布308は、特に方位角(拡散面10
6内における回転角)φに関する方向性がなく、図25
(b)に示すようなものとなる。
【0009】図25(a)の出力光線の方向分布303
と図25(b)の出力光線の方向分布304とを比較す
ると、図25(a)の出力光線の方向分布303の方が
特定の方向に凝縮されている分だけ、出力光線の成分に
占める正面方向(θ=0゜)の成分の割合が多くなり、
その分だけ正面輝度が大きくなることが理解できる。
と図25(b)の出力光線の方向分布304とを比較す
ると、図25(a)の出力光線の方向分布303の方が
特定の方向に凝縮されている分だけ、出力光線の成分に
占める正面方向(θ=0゜)の成分の割合が多くなり、
その分だけ正面輝度が大きくなることが理解できる。
【0010】ところで、図21に示す構成では光源が1
つであるが、実際には液晶表示装置の表示画面をより明
るくするために光源を複数にすることが必要である。そ
こで、複数の光源に対しても表示画面の正面輝度を高め
られるような拡散領域103の配置も考えられている。
前出の文献WO98/19105の第27図に示されて
いるのがその一例である。この従来例における拡散領域
103の配置パターンを図27に示す。ここでは、第1
の光源102aと第2の光源102bとの2つの光源が
導光板101の1つの端部に、左右対称になるように配
置されている。そして、第1の光源102aの位置をS
1、第2の光源102bの位置をS2としたとき、拡散
領域103の軸方向が、導光板101の左半分の領域に
おいてはベクトルP−S1に垂直になるように、同じく
右半分の領域ではベクトルP−S2に垂直になるように
配置されている。拡散領域103の形状は光源が1つの
場合と同じく図22に示す半円柱形である。このように
すると、導光板101の左半分では第1の光源102a
からの光が、同じく右半分では第2の光源102bから
の光が正面方向に高い指向性で出力され、結局、導光板
101の全面において出力光の正面方向における高い指
向性が得られることになる。
つであるが、実際には液晶表示装置の表示画面をより明
るくするために光源を複数にすることが必要である。そ
こで、複数の光源に対しても表示画面の正面輝度を高め
られるような拡散領域103の配置も考えられている。
前出の文献WO98/19105の第27図に示されて
いるのがその一例である。この従来例における拡散領域
103の配置パターンを図27に示す。ここでは、第1
の光源102aと第2の光源102bとの2つの光源が
導光板101の1つの端部に、左右対称になるように配
置されている。そして、第1の光源102aの位置をS
1、第2の光源102bの位置をS2としたとき、拡散
領域103の軸方向が、導光板101の左半分の領域に
おいてはベクトルP−S1に垂直になるように、同じく
右半分の領域ではベクトルP−S2に垂直になるように
配置されている。拡散領域103の形状は光源が1つの
場合と同じく図22に示す半円柱形である。このように
すると、導光板101の左半分では第1の光源102a
からの光が、同じく右半分では第2の光源102bから
の光が正面方向に高い指向性で出力され、結局、導光板
101の全面において出力光の正面方向における高い指
向性が得られることになる。
【0011】なお、複数の光源を用いるときに、拡散領
域103の配置パターンを図21に示すようなものにし
て、複数の光源を位置Sに集中して配置するという構成
も可能ではある。しかし、このような構成では光源で発
生する熱による温度上昇が大きくなり、光源や導光板が
劣化しやすくなるので好ましくない。熱を有効に分散さ
せるためにも複数の光源は分散させて配置する方が望ま
しい。
域103の配置パターンを図21に示すようなものにし
て、複数の光源を位置Sに集中して配置するという構成
も可能ではある。しかし、このような構成では光源で発
生する熱による温度上昇が大きくなり、光源や導光板が
劣化しやすくなるので好ましくない。熱を有効に分散さ
せるためにも複数の光源は分散させて配置する方が望ま
しい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、図27
に示す構成では、複数の光源を用いて高輝度を得ること
ができ、かつ正面方向の指向性を高めてさらに輝度を上
げることができる。さらに、熱を有効に分散できるので
光源や導光板の劣化を防ぐこともできる。
に示す構成では、複数の光源を用いて高輝度を得ること
ができ、かつ正面方向の指向性を高めてさらに輝度を上
げることができる。さらに、熱を有効に分散できるので
光源や導光板の劣化を防ぐこともできる。
【0013】そこで我々は実際に、図27の構成を採用
して表示装置を試作した。このときに、拡散領域の分布
密度を最適化することにより、導光板を正面方向から見
たときの輝度が均一になるようにした。しかしこのよう
な最適化を行っても、導光板を斜めにして正面よりずれ
た方向から眺めると輝度が均一ではなくなり、輝度のム
ラがあるように観測された。すなわち、図27の導光板
は正面から見たときの輝度と斜めから見たときの輝度を
同時に均一化することができないという問題があること
が明らかになった。
して表示装置を試作した。このときに、拡散領域の分布
密度を最適化することにより、導光板を正面方向から見
たときの輝度が均一になるようにした。しかしこのよう
な最適化を行っても、導光板を斜めにして正面よりずれ
た方向から眺めると輝度が均一ではなくなり、輝度のム
ラがあるように観測された。すなわち、図27の導光板
は正面から見たときの輝度と斜めから見たときの輝度を
同時に均一化することができないという問題があること
が明らかになった。
【0014】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、正面から見ても斜め方位から見て
も輝度傾斜のない導光板、面照明装置、表示装置、携帯
電話機、及び携帯端末装置を提供することを目的として
いる。
なされたものであり、正面から見ても斜め方位から見て
も輝度傾斜のない導光板、面照明装置、表示装置、携帯
電話機、及び携帯端末装置を提供することを目的として
いる。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明に係る導光板は、光入射部から入射した光が内
部を伝搬しつつ、拡散面に形成されていると共に少なく
とも一部分が半筒状である複数個の拡散体により拡散さ
れることにより光出射面から出射するように構成された
導光板であって、前記拡散面に形成されている複数個の
拡散体のうち前記拡散面の所定範囲の領域内に存在する
半筒状の各拡散体の中心軸方向を平均化した平均的軸方
向から、前記所定範囲の領域内に存在する半筒状の各拡
散体がそれぞれ有する中心軸の少なくとも一部がずれて
いる(請求項1)。かかる構成にすると、その位置近傍
における反射光方位分布を制御することが可能となり、
光源の発光領域の面的な広がりに起因して発生する導光
板斜視時の輝度傾斜を抑制することが可能となる。
に本発明に係る導光板は、光入射部から入射した光が内
部を伝搬しつつ、拡散面に形成されていると共に少なく
とも一部分が半筒状である複数個の拡散体により拡散さ
れることにより光出射面から出射するように構成された
導光板であって、前記拡散面に形成されている複数個の
拡散体のうち前記拡散面の所定範囲の領域内に存在する
半筒状の各拡散体の中心軸方向を平均化した平均的軸方
向から、前記所定範囲の領域内に存在する半筒状の各拡
散体がそれぞれ有する中心軸の少なくとも一部がずれて
いる(請求項1)。かかる構成にすると、その位置近傍
における反射光方位分布を制御することが可能となり、
光源の発光領域の面的な広がりに起因して発生する導光
板斜視時の輝度傾斜を抑制することが可能となる。
【0016】また、本発明に係る導光板は、光入射部か
ら入射した光が内部を伝搬しつつ、拡散面に形成されて
いると共に少なくとも一部分が半筒状である複数個の拡
散体により拡散されることにより光出射面から出射する
ように構成された導光板であって、前記各拡散体は、そ
れぞれ曲線状の中心軸を有する(請求項5)。かかる構
成にしても、その位置近傍における反射光方位分布を制
御することが可能となり、光源の発光領域の面的な広が
りに起因して発生する導光板斜視時の輝度傾斜を抑制す
ることが可能となる。
ら入射した光が内部を伝搬しつつ、拡散面に形成されて
いると共に少なくとも一部分が半筒状である複数個の拡
散体により拡散されることにより光出射面から出射する
ように構成された導光板であって、前記各拡散体は、そ
れぞれ曲線状の中心軸を有する(請求項5)。かかる構
成にしても、その位置近傍における反射光方位分布を制
御することが可能となり、光源の発光領域の面的な広が
りに起因して発生する導光板斜視時の輝度傾斜を抑制す
ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1に係る表
示装置としての液晶表示装置の構成を示す縦断面図、図
2は図1の液晶表示装置の導光板の拡散パターンを示す
平面図である。また、図3は図2の拡散パターンにおい
てAおよびBで示した微小領域における拡散領域の配列
の拡大図である。
面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1に係る表
示装置としての液晶表示装置の構成を示す縦断面図、図
2は図1の液晶表示装置の導光板の拡散パターンを示す
平面図である。また、図3は図2の拡散パターンにおい
てAおよびBで示した微小領域における拡散領域の配列
の拡大図である。
【0018】図1、図2において、本実施の形態に係る
液晶表示装置200は、液晶パネル110と面照明装置
としてのバックライト109とを備え、一対の偏光フィ
ルム111a、111bを両面に貼り付けた液晶パネル
110が、下方に配置されたバックライト109によっ
て照明されるよう構成されている。
液晶表示装置200は、液晶パネル110と面照明装置
としてのバックライト109とを備え、一対の偏光フィ
ルム111a、111bを両面に貼り付けた液晶パネル
110が、下方に配置されたバックライト109によっ
て照明されるよう構成されている。
【0019】バックライト109は、エッジライト方式
のものであり、導光板101と導光板101の端面に配
置された光源102とを備えている。このようなバック
ライト109は、光源102を導光板101の下側では
なく側面(端面)に備え付ける構造となっているので薄
型化が可能であり、携帯電話や携帯端末等に使用するの
に適したものとなっている。
のものであり、導光板101と導光板101の端面に配
置された光源102とを備えている。このようなバック
ライト109は、光源102を導光板101の下側では
なく側面(端面)に備え付ける構造となっているので薄
型化が可能であり、携帯電話や携帯端末等に使用するの
に適したものとなっている。
【0020】さらに、本実施の形態では、導光板101
の下側に反射シート107が配置され、導光板101の
上側に拡散シート108が配置されている。これら反射
シート107及び拡散シート108は省略してもよい。
また、必要に応じて、拡散シート108の上側に出力光
の指向性を高めるためのレンズシートあるいはプリズム
シートなどを配置してもよい。
の下側に反射シート107が配置され、導光板101の
上側に拡散シート108が配置されている。これら反射
シート107及び拡散シート108は省略してもよい。
また、必要に応じて、拡散シート108の上側に出力光
の指向性を高めるためのレンズシートあるいはプリズム
シートなどを配置してもよい。
【0021】光源102は、図2に示すように、LED
(発光ダイオード)等の点光源からなり、ここでは、導
光板101の縦方向の一方の端面104に、2つの縦方
向の境界線(以下、縦中心線という)801a、801
bに対し対称に配置された第1、第2、および第3の光
源102a、102b、および102cで構成されてい
る。つまり、導光板101への光入射部が3個所形成さ
れている。
(発光ダイオード)等の点光源からなり、ここでは、導
光板101の縦方向の一方の端面104に、2つの縦方
向の境界線(以下、縦中心線という)801a、801
bに対し対称に配置された第1、第2、および第3の光
源102a、102b、および102cで構成されてい
る。つまり、導光板101への光入射部が3個所形成さ
れている。
【0022】導光板101は、ここでは、ポリカーボネ
イト等の樹脂材料やガラスなどの透明で屈折率の大きい
媒質のもので構成され、所定の一定の厚みを有する矩形
の板状に形成されている。また、導光板101では、下
面106に拡散パターン100が形成されて拡散面を構
成し、上面105が光出射面を構成している。拡散パタ
ーン100は、従来例の説明で述べたように、多数の拡
散領域103で構成され、各拡散領域103は、導光板
101の拡散面106に半円柱状の凹部として形成され
ている。
イト等の樹脂材料やガラスなどの透明で屈折率の大きい
媒質のもので構成され、所定の一定の厚みを有する矩形
の板状に形成されている。また、導光板101では、下
面106に拡散パターン100が形成されて拡散面を構
成し、上面105が光出射面を構成している。拡散パタ
ーン100は、従来例の説明で述べたように、多数の拡
散領域103で構成され、各拡散領域103は、導光板
101の拡散面106に半円柱状の凹部として形成され
ている。
【0023】拡散パターン100は、拡散面106の略
上1/3、略中央1/3、及び略下1/3にそれぞれ形
成された第1の領域R1、第2の領域R2、及び第3の
領域R3により構成されている。ここで、第1の領域R
1内のPaおよびPbで示した位置に注目し、これらの
各位置の近傍領域A、およびBにおける拡散領域103
の配列の様子を示したものがそれぞれ図3(a)および
(b)である。例えば図3(b)によれば、近傍領域B
内の拡散領域103の軸303の方向(以下、拡散領域
の軸方向という)は、近傍領域B内で平均としてみれば
図中のDtで示される方向(以下、平均的軸方向とい
う)を向いているが、個々の拡散領域103についてみ
ればその軸方向は若干ばらついている。すなわち、平均
的軸方向Dtを中心としてランダムに微小角度だけずれ
ている。近傍領域Aについても同様であるが、個々の拡
散領域103の軸303が平均的軸方向Dtからどれだ
けばらついているかという軸303のばらつき(標準偏
差)は、領域Bに比べれば小さくなっている(図3
(a))。すなわち、領域R1内で、拡散領域103の
軸方向の分布の標準偏差は、光源102aから近い部分
では小さく、光源102aから遠い部分では大きくなっ
ている。また、位置Aおよび位置Bにおける拡散領域1
03の平均的軸方向Dtは、平面視において光源設置位
置S1とこれらの各位置を結ぶベクトルS1Paおよび
S1Pbの方向に対してほぼ垂直になっている。すなわ
ち、領域R1内で平均的軸方向は同心円状となってい
る。
上1/3、略中央1/3、及び略下1/3にそれぞれ形
成された第1の領域R1、第2の領域R2、及び第3の
領域R3により構成されている。ここで、第1の領域R
1内のPaおよびPbで示した位置に注目し、これらの
各位置の近傍領域A、およびBにおける拡散領域103
の配列の様子を示したものがそれぞれ図3(a)および
(b)である。例えば図3(b)によれば、近傍領域B
内の拡散領域103の軸303の方向(以下、拡散領域
の軸方向という)は、近傍領域B内で平均としてみれば
図中のDtで示される方向(以下、平均的軸方向とい
う)を向いているが、個々の拡散領域103についてみ
ればその軸方向は若干ばらついている。すなわち、平均
的軸方向Dtを中心としてランダムに微小角度だけずれ
ている。近傍領域Aについても同様であるが、個々の拡
散領域103の軸303が平均的軸方向Dtからどれだ
けばらついているかという軸303のばらつき(標準偏
差)は、領域Bに比べれば小さくなっている(図3
(a))。すなわち、領域R1内で、拡散領域103の
軸方向の分布の標準偏差は、光源102aから近い部分
では小さく、光源102aから遠い部分では大きくなっ
ている。また、位置Aおよび位置Bにおける拡散領域1
03の平均的軸方向Dtは、平面視において光源設置位
置S1とこれらの各位置を結ぶベクトルS1Paおよび
S1Pbの方向に対してほぼ垂直になっている。すなわ
ち、領域R1内で平均的軸方向は同心円状となってい
る。
【0024】以上、第1の領域R1について述べてきた
が、第2の領域R2および第3の領域R3においても同
様の配列となっている。
が、第2の領域R2および第3の領域R3においても同
様の配列となっている。
【0025】なお、図2に描かれた方向場は、平面視に
おける拡散領域の軸方向を視覚的に表すためのものであ
り、拡散領域103は、実際には、拡散面106上に所
定の密度で分布するように配置されている。すなわち、
導光板101内で光が伝搬するときには光源102a、
102b、および102cから近い部分では伝搬光量が
多く光源102b、102a、および102cから遠く
なるに従って伝搬光量が少なくなるため、拡散領域10
3は、光源102b、102a、および102cから遠
くなるに従って密度が高くなるよう配置されている。こ
れにより、光出射面105全体に渡って比較的均一な出
力光が得られる。
おける拡散領域の軸方向を視覚的に表すためのものであ
り、拡散領域103は、実際には、拡散面106上に所
定の密度で分布するように配置されている。すなわち、
導光板101内で光が伝搬するときには光源102a、
102b、および102cから近い部分では伝搬光量が
多く光源102b、102a、および102cから遠く
なるに従って伝搬光量が少なくなるため、拡散領域10
3は、光源102b、102a、および102cから遠
くなるに従って密度が高くなるよう配置されている。こ
れにより、光出射面105全体に渡って比較的均一な出
力光が得られる。
【0026】また、拡散領域103の短軸方向のサイズ
は、一般に、光の波長(数百nm)程度の大きさよりは
大きく、配列されていても肉眼では拡散領域103の配
列としては認識されない程度の大きさ(数百μm〜1m
m程度)以下とされる。図2においては理解を容易にす
るためにあたかも個々の拡散領域103が認識できるか
のように描いてあるが、一般には個々の拡散領域103
はもっと細密に配置されている(すなわち、拡散領域1
03の全数も図2で描いているよりも遥かに多い)。
は、一般に、光の波長(数百nm)程度の大きさよりは
大きく、配列されていても肉眼では拡散領域103の配
列としては認識されない程度の大きさ(数百μm〜1m
m程度)以下とされる。図2においては理解を容易にす
るためにあたかも個々の拡散領域103が認識できるか
のように描いてあるが、一般には個々の拡散領域103
はもっと細密に配置されている(すなわち、拡散領域1
03の全数も図2で描いているよりも遥かに多い)。
【0027】なお、以上の説明で「近傍領域」という語
を用いた。これは、拡散面106の面積に比べれば十分
小さいが、軸方向の統計的平均をとったときに個々の軸
方向のばらつきの影響が十分無視できる程度の数(最低
10個〜数十個程度)の拡散領域103を含んだ領域と
考えればよい。このように考えることにより、拡散面1
06内の任意の位置における平均的軸方向を、その位置
の関数として定めることが可能となる。
を用いた。これは、拡散面106の面積に比べれば十分
小さいが、軸方向の統計的平均をとったときに個々の軸
方向のばらつきの影響が十分無視できる程度の数(最低
10個〜数十個程度)の拡散領域103を含んだ領域と
考えればよい。このように考えることにより、拡散面1
06内の任意の位置における平均的軸方向を、その位置
の関数として定めることが可能となる。
【0028】また、以上の説明で拡散領域の軸方向の平
均値として「平均的軸方向」という語を、また軸方向の
ばらつきを表す指標として「標準偏差」という語を用い
たが、これらは純粋に数学的な定義に基づいたものと考
えればよい。すなわち、近傍領域内にN個の拡散領域が
あるとして、そのうちのi番目の平面視における軸方向
を角度δiで表すと(この角度を定義するためには平面
内での基準方向を決めておく必要があるが、これはどの
方向でもかまわない)、平均的軸方向<δ>は(数1)
で、標準偏差σは(数2)で表される。
均値として「平均的軸方向」という語を、また軸方向の
ばらつきを表す指標として「標準偏差」という語を用い
たが、これらは純粋に数学的な定義に基づいたものと考
えればよい。すなわち、近傍領域内にN個の拡散領域が
あるとして、そのうちのi番目の平面視における軸方向
を角度δiで表すと(この角度を定義するためには平面
内での基準方向を決めておく必要があるが、これはどの
方向でもかまわない)、平均的軸方向<δ>は(数1)
で、標準偏差σは(数2)で表される。
【0029】
【数1】
【0030】
【数2】
【0031】また、以上の説明で「光源から近い(遠
い)部分」という表現をしたが、これは「光入射部から
近い(遠い)部分」と言い換えても全く同じ意味であ
る。
い)部分」という表現をしたが、これは「光入射部から
近い(遠い)部分」と言い換えても全く同じ意味であ
る。
【0032】次に、以上のように構成された液晶表示装
置の動作を説明する。この液晶表示装置では、第1、第
2の光源102a,102bから出射された光が端面1
04から導光板101内に入射し、その入射した光が導
光板101の光出射面105と拡散面106との間で全
反射を繰り返しながら導光板101内を伝搬し、その間
に拡散面106から漏れた光は反射シート107で導光
板101内に戻されるとともに拡散パターン100で拡
散された光が光出射面105から出射する。この出射光
は、拡散シート108で拡散された後、液晶パネル11
0に入射する。そして、この入射光の液晶パネル110
における透過率が図示されない駆動装置によって制御さ
れることにより表示が行われる。
置の動作を説明する。この液晶表示装置では、第1、第
2の光源102a,102bから出射された光が端面1
04から導光板101内に入射し、その入射した光が導
光板101の光出射面105と拡散面106との間で全
反射を繰り返しながら導光板101内を伝搬し、その間
に拡散面106から漏れた光は反射シート107で導光
板101内に戻されるとともに拡散パターン100で拡
散された光が光出射面105から出射する。この出射光
は、拡散シート108で拡散された後、液晶パネル11
0に入射する。そして、この入射光の液晶パネル110
における透過率が図示されない駆動装置によって制御さ
れることにより表示が行われる。
【0033】次に、本発明の特徴である、複数の光源1
02a,102bの存在に起因する導光板101の光出
射面における輝度傾斜の発生抑制効果を図1〜図15、
および図28により説明する。
02a,102bの存在に起因する導光板101の光出
射面における輝度傾斜の発生抑制効果を図1〜図15、
および図28により説明する。
【0034】図4は半円柱形状の拡散領域の座標配置を
示す斜視図、図5は図4の半円柱による散乱光の方位分
布を示す極座標グラフであって、(a)はΦ=0°の場
合を示す図、(b)はΦ=5°の場合を示す図、(b)
はΦ=30°の場合を示す図、(d)はΦ=60°の場
合を示す図、(e)はΦ=90°の場合を示す図であ
る。また、図6は従来例の導光板の平面図であり、図7
(a)および(b)はそれぞれ図6の位置P1およびP
2における拡散領域の配置と光線方向の関係を示す図で
ある。また、図8(a)および(b)はそれぞれ図7
(a)および(b)における反射光(散乱光)方位分布
を示す図である。図9(a)および(b)はそれぞれ図
8(a)および(b)の反射光方位分布をいろいろな入
射光方位について重ね合わせて描いたものである。ま
た、図10は本発明の導光板の拡散領域の配置を示す図
であり、図11(a)および(b)はそれぞれ図10の
位置P1およびP2における拡散領域の配置と光線方向
の関係を示す図である。そして、図11(c)および
(d)はそれぞれ図11(a)および(b)における拡
散領域の軸方向δの確率密度分布の一例である。図12
(a)、(b)、および(c)はそれぞれ図11(b)
の拡散領域103p、103q、および103rに対す
る反射光方位分布を示す図であり、図13(a)および
(b)はそれぞれ図10の位置P1およびP2における
さまざまな軸方向の拡散領域からの反射光方位分布を重
ね合わせたものである。図14は図10の導光板のS1
−P1−P2の直線上における拡散領域の軸方向の分布
の標準偏差の与え方の一例を示すグラフである。図15
は本発明の導光板の拡散領域の配置を示す別の図であ
る。図28は、本発明の導光板における拡散領域の軸方
向の分布の与え方の別の例を示す図である。
示す斜視図、図5は図4の半円柱による散乱光の方位分
布を示す極座標グラフであって、(a)はΦ=0°の場
合を示す図、(b)はΦ=5°の場合を示す図、(b)
はΦ=30°の場合を示す図、(d)はΦ=60°の場
合を示す図、(e)はΦ=90°の場合を示す図であ
る。また、図6は従来例の導光板の平面図であり、図7
(a)および(b)はそれぞれ図6の位置P1およびP
2における拡散領域の配置と光線方向の関係を示す図で
ある。また、図8(a)および(b)はそれぞれ図7
(a)および(b)における反射光(散乱光)方位分布
を示す図である。図9(a)および(b)はそれぞれ図
8(a)および(b)の反射光方位分布をいろいろな入
射光方位について重ね合わせて描いたものである。ま
た、図10は本発明の導光板の拡散領域の配置を示す図
であり、図11(a)および(b)はそれぞれ図10の
位置P1およびP2における拡散領域の配置と光線方向
の関係を示す図である。そして、図11(c)および
(d)はそれぞれ図11(a)および(b)における拡
散領域の軸方向δの確率密度分布の一例である。図12
(a)、(b)、および(c)はそれぞれ図11(b)
の拡散領域103p、103q、および103rに対す
る反射光方位分布を示す図であり、図13(a)および
(b)はそれぞれ図10の位置P1およびP2における
さまざまな軸方向の拡散領域からの反射光方位分布を重
ね合わせたものである。図14は図10の導光板のS1
−P1−P2の直線上における拡散領域の軸方向の分布
の標準偏差の与え方の一例を示すグラフである。図15
は本発明の導光板の拡散領域の配置を示す別の図であ
る。図28は、本発明の導光板における拡散領域の軸方
向の分布の与え方の別の例を示す図である。
【0035】まず、半円柱形の拡散領域103に光線が
入射したときにどのような方向に散乱されるか考察す
る。この解析は特願2000−343614に詳しく述
べてあるので、以下にその要約のみを示す。
入射したときにどのような方向に散乱されるか考察す
る。この解析は特願2000−343614に詳しく述
べてあるので、以下にその要約のみを示す。
【0036】いま、図4に示すように半円柱型の拡散領
域103があり、これに方向kiで示される光線が入射
し、koで示される方向に反射するものとする。ここ
で、xy平面が反射シートの表面112に一致するよう
に座標をとるものとする。そして、入射光線ベクトルk
iをxy平面に射影したときの方向をx軸にとるものと
する。また、そのときに拡散領域の軸(円柱402の中
心軸)303はy軸からΦだけ回転した方向を向いてい
るものとする。
域103があり、これに方向kiで示される光線が入射
し、koで示される方向に反射するものとする。ここ
で、xy平面が反射シートの表面112に一致するよう
に座標をとるものとする。そして、入射光線ベクトルk
iをxy平面に射影したときの方向をx軸にとるものと
する。また、そのときに拡散領域の軸(円柱402の中
心軸)303はy軸からΦだけ回転した方向を向いてい
るものとする。
【0037】ここで、ベクトルki及びko(以下、単
に、それぞれki及びkoと記載する)を、それぞれ極
座標における方位(θi,0)及び(θo,φo)を用
いて以下の式(3)、式(4)のように表す。
に、それぞれki及びkoと記載する)を、それぞれ極
座標における方位(θi,0)及び(θo,φo)を用
いて以下の式(3)、式(4)のように表す。
【0038】
ki=(sinθi,0,cosθi)・・・式(3)
ko=(sinθocosθo,sinθosinφo,cosθo)
・・・式(4)
但し、ki及びkoは単位ベクトルであるとしている。
【0039】このときに、反射光の方位(θo,φo)
がどのように表されるかを実際に計算し、図示したもの
が図5(a)〜(e)の極座標グラフである(これは特
願2000−343614の図7と同じものである)。
ここでは、拡散領域103の軸303のy軸からの傾き
角Φがそれぞれ0゜、5゜、30゜、60゜、及び90
゜の場合について計算してある。これらの極座標グラフ
では半径方向にθoを、円周方向にφoをとっている。
図5によれば、Φ=0゜のとき(拡散領域の軸と入射光
線の進行方向が垂直なとき)には入射光線の進行方向に
延びた指向性を持つことになるが、Φが0゜より大きく
なるとそれにつれて反射光の方位が正面方向(θo=0
゜の方向)からずれてくることを示している。
がどのように表されるかを実際に計算し、図示したもの
が図5(a)〜(e)の極座標グラフである(これは特
願2000−343614の図7と同じものである)。
ここでは、拡散領域103の軸303のy軸からの傾き
角Φがそれぞれ0゜、5゜、30゜、60゜、及び90
゜の場合について計算してある。これらの極座標グラフ
では半径方向にθoを、円周方向にφoをとっている。
図5によれば、Φ=0゜のとき(拡散領域の軸と入射光
線の進行方向が垂直なとき)には入射光線の進行方向に
延びた指向性を持つことになるが、Φが0゜より大きく
なるとそれにつれて反射光の方位が正面方向(θo=0
゜の方向)からずれてくることを示している。
【0040】なお、Φが負の場合は、|Φ|(=−Φ)
に対する極座標グラフを単に上下に反転しただけである
と考えればよい。
に対する極座標グラフを単に上下に反転しただけである
と考えればよい。
【0041】以上が特願2000−343614での解
析の要約であるが、これを基にして、図27の従来の導
光板101において正面輝度が均一になるように最適化
を行っているにもかかわらず斜め方向から見たときに輝
度傾斜が発生する原因を考察する。いま、図27の左半
分の領域に注目し、光源102aから近い位置P1と光
源102aから遠い位置P2を考える。これらの位置は
図6に示す通りである。簡単のため、位置P1およびP
2は、光源設置位置S1を起点として端面104に垂直
な方向に延長した直線上にあるものとしている。このと
きに位置P1およびP2における拡散領域103の軸方
向はいずれも端面104に平行となり、それぞれ図7
(a)おほび(b)のように描くことができる。
析の要約であるが、これを基にして、図27の従来の導
光板101において正面輝度が均一になるように最適化
を行っているにもかかわらず斜め方向から見たときに輝
度傾斜が発生する原因を考察する。いま、図27の左半
分の領域に注目し、光源102aから近い位置P1と光
源102aから遠い位置P2を考える。これらの位置は
図6に示す通りである。簡単のため、位置P1およびP
2は、光源設置位置S1を起点として端面104に垂直
な方向に延長した直線上にあるものとしている。このと
きに位置P1およびP2における拡散領域103の軸方
向はいずれも端面104に平行となり、それぞれ図7
(a)おほび(b)のように描くことができる。
【0042】一般に光源は完全な点光源ではなくその発
光部は面的な広がりをもっている。従って、光源から例
えば位置P1やP2に(平面視において)まっすぐ到達
する光線と一口に言っても、光源発光部の左端から来る
光線と右端から来る光線とではその方向が若干異なって
いる。そして、位置P1のほうが位置P2よりも光源1
02aに近いため、位置P1から光源発光領域を見込む
角ε1のほうが位置P2からのそれε2よりも大きく、
従って位置P1のほうが位置P2に比べて到達光線の方
向の広がりが大きい。例えば、図7(a)において、光
源102aの左端から位置P1に到達する光線をr1
(L)、右端から位置P1に到達する光線をr1(R)
で表すと、光源102aからの光線の方向の範囲は方向
r1(L)と方向r1(R)の間に含まれ、その広がり
角はε1となる。また、図7(b)についても同様であ
り、光線の方向の広がり角はε2となる。ただし、光源
102aの左端から位置P2に到達する光線をr2
(L)、右端から位置P2に到達する光線をr2(R)
で表してある。
光部は面的な広がりをもっている。従って、光源から例
えば位置P1やP2に(平面視において)まっすぐ到達
する光線と一口に言っても、光源発光部の左端から来る
光線と右端から来る光線とではその方向が若干異なって
いる。そして、位置P1のほうが位置P2よりも光源1
02aに近いため、位置P1から光源発光領域を見込む
角ε1のほうが位置P2からのそれε2よりも大きく、
従って位置P1のほうが位置P2に比べて到達光線の方
向の広がりが大きい。例えば、図7(a)において、光
源102aの左端から位置P1に到達する光線をr1
(L)、右端から位置P1に到達する光線をr1(R)
で表すと、光源102aからの光線の方向の範囲は方向
r1(L)と方向r1(R)の間に含まれ、その広がり
角はε1となる。また、図7(b)についても同様であ
り、光線の方向の広がり角はε2となる。ただし、光源
102aの左端から位置P2に到達する光線をr2
(L)、右端から位置P2に到達する光線をr2(R)
で表してある。
【0043】さて、図7(a)において光線r1(L)
による散乱の方位を考える。いま、光線r1(L)を拡
散面106上へ射影した方向をx軸、拡散面106上で
それに垂直な方向をy軸とみなすと、光線r1(L)と
拡散領域103の位置関係は図4においてΦ=ε1/2
とした場合に相当する。例えばε1=60°であるとす
るとΦ=30°であり、散乱光の方位分布は図5(c)
の極座標グラフに表されたものとなる。これを図7
(a)の向きに合わせて描きなおすと、図8(a)の
で示すような分布となる。また、光線r1(R)による
散乱の方位も同様にして考えることができ、図8(a)
ので示すような分布となる。これは光線r1(L)に
よる散乱分布と略左右対称なものとなる。さらに、図
7(a)には描かれていないが光源中心から点P1に到
達する光線については、拡散領域103との位置関係は
図4においてΦ=0°の場合に相当し、ちょうど図5
(a)の極座標グラフに表されるような光線方向にのび
る分布となる。よって、これを図8(a)に描くとの
ような分布となる。その他、r1(L)とr1(R)の
間の方向を有するさまざまな光線について同様に考えれ
ば、いずれもとの方位分布にはさまれた分布となる
ことが類推される。従って、光源102aの発光領域か
ら位置P1に達する全ての光線について散乱方位を重ね
合わせれば図9(a)のように描くことができる。
による散乱の方位を考える。いま、光線r1(L)を拡
散面106上へ射影した方向をx軸、拡散面106上で
それに垂直な方向をy軸とみなすと、光線r1(L)と
拡散領域103の位置関係は図4においてΦ=ε1/2
とした場合に相当する。例えばε1=60°であるとす
るとΦ=30°であり、散乱光の方位分布は図5(c)
の極座標グラフに表されたものとなる。これを図7
(a)の向きに合わせて描きなおすと、図8(a)の
で示すような分布となる。また、光線r1(R)による
散乱の方位も同様にして考えることができ、図8(a)
ので示すような分布となる。これは光線r1(L)に
よる散乱分布と略左右対称なものとなる。さらに、図
7(a)には描かれていないが光源中心から点P1に到
達する光線については、拡散領域103との位置関係は
図4においてΦ=0°の場合に相当し、ちょうど図5
(a)の極座標グラフに表されるような光線方向にのび
る分布となる。よって、これを図8(a)に描くとの
ような分布となる。その他、r1(L)とr1(R)の
間の方向を有するさまざまな光線について同様に考えれ
ば、いずれもとの方位分布にはさまれた分布となる
ことが類推される。従って、光源102aの発光領域か
ら位置P1に達する全ての光線について散乱方位を重ね
合わせれば図9(a)のように描くことができる。
【0044】一方、図7(b)に関しても図7(a)の
場合と全く同様に考えることができ、光線r2(L)、
光線r2(R)、および光源中心から点P2に到達する
光線に対する散乱方位分布はそれぞれ図8(b)の、
、およびで表されるようなものとなる。そして、光
源102aの発光領域から位置P2に達する全ての光線
の散乱方位の重ね合わせは図9(b)ののような分布
になる。
場合と全く同様に考えることができ、光線r2(L)、
光線r2(R)、および光源中心から点P2に到達する
光線に対する散乱方位分布はそれぞれ図8(b)の、
、およびで表されるようなものとなる。そして、光
源102aの発光領域から位置P2に達する全ての光線
の散乱方位の重ね合わせは図9(b)ののような分布
になる。
【0045】図9(a)の散乱方位分布と図9(b)
の散乱方位分布を断面X1−X2で示される部分に注
目して比較してみると、両者の幅は大きく異なってい
る。これは、かなり広い方位範囲で輝度傾斜が発生する
ことを示している。実際、符号Aで示した点のように散
乱方位分布には含まれるが散乱方位分布には含まれ
ないような方位から導光板を観測する場合、点P1付近
は明るく観測されるが点P2付近は暗く観測されること
になる。よって、面内輝度傾斜として観測される。
の散乱方位分布を断面X1−X2で示される部分に注
目して比較してみると、両者の幅は大きく異なってい
る。これは、かなり広い方位範囲で輝度傾斜が発生する
ことを示している。実際、符号Aで示した点のように散
乱方位分布には含まれるが散乱方位分布には含まれ
ないような方位から導光板を観測する場合、点P1付近
は明るく観測されるが点P2付近は暗く観測されること
になる。よって、面内輝度傾斜として観測される。
【0046】なお、以上の課題は光源が理想的な点光源
ではなく発光領域に面的な広がりがあることに起因して
発生するものである。しかし、逆に例えば蛍光管のよう
な線状光源により導光板の一辺(あるいは複数の辺)か
ら光を入射させるようなバックライト構成の場合には上
述のような課題は発生しない。そういう意味で、これは
発光領域の非常に限られた(言い換えれば、導光板の辺
の長さに比べて十分小さい)光源を用いる場合に特有の
課題であるといえる。
ではなく発光領域に面的な広がりがあることに起因して
発生するものである。しかし、逆に例えば蛍光管のよう
な線状光源により導光板の一辺(あるいは複数の辺)か
ら光を入射させるようなバックライト構成の場合には上
述のような課題は発生しない。そういう意味で、これは
発光領域の非常に限られた(言い換えれば、導光板の辺
の長さに比べて十分小さい)光源を用いる場合に特有の
課題であるといえる。
【0047】そこで、以上の分析に基づいて、斜めから
見たときの輝度傾斜の発生を防ぐことのできる導光板を
考案した。これが本発明であり、個々の拡散領域の拡散
の方向性の軸の方向(例えば拡散領域の軸方向)に、平
均的軸方向を中心としたランダムな分布を与えることを
本質とするものである。以下、本発明の形態を示す図2
の導光板の場合について、本発明の原理を説明する(従
来例の図27の導光板においては光入射位置が2個であ
り本発明の図2の導光板では3個であるという違いがあ
るが、これは本質的な差異ではない)。
見たときの輝度傾斜の発生を防ぐことのできる導光板を
考案した。これが本発明であり、個々の拡散領域の拡散
の方向性の軸の方向(例えば拡散領域の軸方向)に、平
均的軸方向を中心としたランダムな分布を与えることを
本質とするものである。以下、本発明の形態を示す図2
の導光板の場合について、本発明の原理を説明する(従
来例の図27の導光板においては光入射位置が2個であ
り本発明の図2の導光板では3個であるという違いがあ
るが、これは本質的な差異ではない)。
【0048】本発明の形態を示す図2の導光板を簡略化
して図10に再掲する。これは図2と同じものを表して
いるが、図面が煩雑になるのを避けるため拡散領域の配
列を簡略化して同心円で表現している。また、説明の都
合上縦横を入れ替えて描いてある。いま、図10のよう
な導光板の第1の領域R1において光源102aから近
い位置P1と光源102aから遠い位置P2に注目す
る。簡単のため、位置P1およびP2は、光源設置位置
S1を起点として端面104に垂直な方向に延長した直
線上にあるものとしている(図6の場合と同様)。この
ときの位置P1およびP2近傍での拡散領域の平均的軸
方向Dtはいずれも端面104に平行となり、拡散領域
103の配置はそれぞれ図11(a)および(b)のよ
うになっている。いずれの拡散領域103においても、
軸303の方向は、平均的軸方向Dtからランダムな分
布が与えられているが、軸303の方向のばらつきの程
度(標準偏差)は図11(b)のほうが大きくなってい
る。参考のため、図11(a)および(b)に対する軸
方向δの確率密度分布の一例を描くとそれぞれ図11
(c)および(d)のようになる。但し、拡散領域10
3の軸方向は、図11(b)に示した基準方向Dnに対
する角度(反時計回りを正とする)δで表している。基
準方向Dnは任意の方向に設定して構わないが、ここで
は、端面104に垂直な方向に設定している。図11
(b)において、例えば拡散領域103p、103q、
および103rの軸方向δは、それぞれ図11(d)の
p、q、およびrで示した箇所に対応する。図11
(c)と(d)を比較すると、図11(d)のほうが横
方向の広がりが大きく、標準偏差が大きいことを示して
いる。
して図10に再掲する。これは図2と同じものを表して
いるが、図面が煩雑になるのを避けるため拡散領域の配
列を簡略化して同心円で表現している。また、説明の都
合上縦横を入れ替えて描いてある。いま、図10のよう
な導光板の第1の領域R1において光源102aから近
い位置P1と光源102aから遠い位置P2に注目す
る。簡単のため、位置P1およびP2は、光源設置位置
S1を起点として端面104に垂直な方向に延長した直
線上にあるものとしている(図6の場合と同様)。この
ときの位置P1およびP2近傍での拡散領域の平均的軸
方向Dtはいずれも端面104に平行となり、拡散領域
103の配置はそれぞれ図11(a)および(b)のよ
うになっている。いずれの拡散領域103においても、
軸303の方向は、平均的軸方向Dtからランダムな分
布が与えられているが、軸303の方向のばらつきの程
度(標準偏差)は図11(b)のほうが大きくなってい
る。参考のため、図11(a)および(b)に対する軸
方向δの確率密度分布の一例を描くとそれぞれ図11
(c)および(d)のようになる。但し、拡散領域10
3の軸方向は、図11(b)に示した基準方向Dnに対
する角度(反時計回りを正とする)δで表している。基
準方向Dnは任意の方向に設定して構わないが、ここで
は、端面104に垂直な方向に設定している。図11
(b)において、例えば拡散領域103p、103q、
および103rの軸方向δは、それぞれ図11(d)の
p、q、およびrで示した箇所に対応する。図11
(c)と(d)を比較すると、図11(d)のほうが横
方向の広がりが大きく、標準偏差が大きいことを示して
いる。
【0049】なお、図11(c)および(d)において
は、近傍領域における有限個の拡散領域の軸方向に関す
る分布であるので、厳密には離散的な確率分布として描
くべきである。しかし、ここでは理解を容易にするため
に、近似的に連続分布として描いてある。
は、近傍領域における有限個の拡散領域の軸方向に関す
る分布であるので、厳密には離散的な確率分布として描
くべきである。しかし、ここでは理解を容易にするため
に、近似的に連続分布として描いてある。
【0050】さて、図11(b)に注目し、拡散領域1
03p、103q、および103rに対する反射光線の
方位分布を考える。従来例の場合の図7にならって光源
102aの左端から位置P2に到達する光線をr2
(L)、右端から位置P2に到達する光線をr2(R)
で表すと、拡散領域103qの場合はその軸方向と各光
線の方向の位置関係は図7(b)と全く同じであるの
で、反射光の方位分布は図9(b)と同様のものにな
る。これを図12(b)として再掲する。また拡散領域
103pの場合も、従来例の図8で行ったような手順
で、光線r2(L)とr2(R)の間に含まれる方向を
有するさまざまな光線について図5に基づいて反射光の
方位分布を求めて重ね合わせると、図12(a)のよう
な反射光方位分布が得られる。さらに、拡散領域103
rについても全く同様にして、図12(c)のような反
射光方位分布が得られる。
03p、103q、および103rに対する反射光線の
方位分布を考える。従来例の場合の図7にならって光源
102aの左端から位置P2に到達する光線をr2
(L)、右端から位置P2に到達する光線をr2(R)
で表すと、拡散領域103qの場合はその軸方向と各光
線の方向の位置関係は図7(b)と全く同じであるの
で、反射光の方位分布は図9(b)と同様のものにな
る。これを図12(b)として再掲する。また拡散領域
103pの場合も、従来例の図8で行ったような手順
で、光線r2(L)とr2(R)の間に含まれる方向を
有するさまざまな光線について図5に基づいて反射光の
方位分布を求めて重ね合わせると、図12(a)のよう
な反射光方位分布が得られる。さらに、拡散領域103
rについても全く同様にして、図12(c)のような反
射光方位分布が得られる。
【0051】位置P2における光出射面105からの出
力光は、位置P2の近傍領域内の各拡散領域103での
反射光の重畳に対応すると考えられる。従って出力光方
位分布は、図12のように各軸方向δに対して求めた方
位分布を、図11(d)の確率密度分布で重み付けを行
って重畳したものに相当する。このようにして実際に描
いた出力光方位分布として、図13(b)が得られる。
この分布においては、図12(a)、(b)、および
(c)の各分布も多大に寄与していて、確かに図13
(b)にはこれらの各分布も包含されている。
力光は、位置P2の近傍領域内の各拡散領域103での
反射光の重畳に対応すると考えられる。従って出力光方
位分布は、図12のように各軸方向δに対して求めた方
位分布を、図11(d)の確率密度分布で重み付けを行
って重畳したものに相当する。このようにして実際に描
いた出力光方位分布として、図13(b)が得られる。
この分布においては、図12(a)、(b)、および
(c)の各分布も多大に寄与していて、確かに図13
(b)にはこれらの各分布も包含されている。
【0052】なお、図10の導光板において拡散領域の
平均的軸方向がベクトルS1P2の方向に対して垂直に
なるように配置しているため、正面から見たときの輝度
が最も高くなっている。
平均的軸方向がベクトルS1P2の方向に対して垂直に
なるように配置しているため、正面から見たときの輝度
が最も高くなっている。
【0053】以上、位置P2における拡散領域配置であ
る図11(b)に対して解析を行ったが、位置P1にお
けるそれである図11(a)に対しても全く同様にして
解析を行うことにより、図13(a)のような出力光方
位分布が得られる。位置P1での拡散領域配置は図11
(a)からもわかるように軸方向のばらつきが比較的小
さく、構成的にも従来例の図7(a)に近いものとな
る。よって、出力光方位分布は図9(a)に近いものと
なる。
る図11(b)に対して解析を行ったが、位置P1にお
けるそれである図11(a)に対しても全く同様にして
解析を行うことにより、図13(a)のような出力光方
位分布が得られる。位置P1での拡散領域配置は図11
(a)からもわかるように軸方向のばらつきが比較的小
さく、構成的にも従来例の図7(a)に近いものとな
る。よって、出力光方位分布は図9(a)に近いものと
なる。
【0054】図13(a)と(b)の方位分布図におい
て断面X1−X2で示される部分に注目すると、両者の
散乱方位分布の幅にはほとんど差がなくなっている。こ
れは、従来例の場合の図9(a)と(b)において散乱
方位分布幅が大きく異なっていたのとは対照的である。
実際に携帯電話などの表示装置において表示領域を観測
するのは正面からせいぜい30°以内の範囲であること
が多いが、この範囲(図中の破線で示した円内の方位範
囲)内においては事実上ほぼ同様の散乱方位分布である
とみてよい。従って、図9の点Aのように輝度傾斜の現
れるような方位はほとんどなく、どの方向から導光板を
見ても面内で均一な輝度として観測される。
て断面X1−X2で示される部分に注目すると、両者の
散乱方位分布の幅にはほとんど差がなくなっている。こ
れは、従来例の場合の図9(a)と(b)において散乱
方位分布幅が大きく異なっていたのとは対照的である。
実際に携帯電話などの表示装置において表示領域を観測
するのは正面からせいぜい30°以内の範囲であること
が多いが、この範囲(図中の破線で示した円内の方位範
囲)内においては事実上ほぼ同様の散乱方位分布である
とみてよい。従って、図9の点Aのように輝度傾斜の現
れるような方位はほとんどなく、どの方向から導光板を
見ても面内で均一な輝度として観測される。
【0055】以上のように、拡散領域の軸方向に平均軸
方向を中心とするランダムな分布を与え、しかもそのと
きの標準偏差を光源から近い位置において小さく、遠い
位置において大きくすることにより、斜めからみたとき
の輝度傾斜を抑制し、均一性を改善できることが説明さ
れた。
方向を中心とするランダムな分布を与え、しかもそのと
きの標準偏差を光源から近い位置において小さく、遠い
位置において大きくすることにより、斜めからみたとき
の輝度傾斜を抑制し、均一性を改善できることが説明さ
れた。
【0056】なお、以上では導光板において光源から近
い位置P1と遠い位置P2の2箇所を代表点にとって説
明してきたが、これら以外の各位置においてもその位置
の光原からの距離(あるいは光源発光領域を見込む角
ε)に応じて拡散領域の軸方向の分布に与える標準偏差
σを規定してやれば、斜めから見たときに導光板全面に
おいて均一な表示が得られることは言うまでもない。ま
た、位置P1およびP2以外でも拡散領域の平均的軸方
向を光源設置位置からその位置を見たときの方向に対し
て垂直になるように、すなわち平均的軸方向が光源設置
位置を中心とする同心円を描くように配置すれば全面に
おいて正面方向に最も高い指向性が得られることも、言
うまでもない。
い位置P1と遠い位置P2の2箇所を代表点にとって説
明してきたが、これら以外の各位置においてもその位置
の光原からの距離(あるいは光源発光領域を見込む角
ε)に応じて拡散領域の軸方向の分布に与える標準偏差
σを規定してやれば、斜めから見たときに導光板全面に
おいて均一な表示が得られることは言うまでもない。ま
た、位置P1およびP2以外でも拡散領域の平均的軸方
向を光源設置位置からその位置を見たときの方向に対し
て垂直になるように、すなわち平均的軸方向が光源設置
位置を中心とする同心円を描くように配置すれば全面に
おいて正面方向に最も高い指向性が得られることも、言
うまでもない。
【0057】ところで、仮に光源が理想的な点光源であ
る(すなわち光源の発光領域を見込む角度が0)とし、
しかも拡散領域の軸方向の分布が完全にそろっている
(すなわち分布の標準偏差が0)とすれば、最終的に得
られる散乱方位分布のX1−X2断面での幅はほとんど
0に近く、非常に鋭いものとなると考えられる。これに
以上で述べてきたような、(1)光源の発光領域の面的
な広がりに基づく光線方向の広がり、および(2)拡散
領域の軸方向の分布の標準偏差という2つの因子が加わ
ることにより、散乱方位分布の幅が広がることになる。
すなわち、ある位置における散乱方位分布の幅は、平面
視においてその位置から光源の発光領域を見込んだとき
の角度εと、拡散領域の拡散の方向性の軸方向の分布に
おける標準偏差σの2倍の和に比例するものと考えられ
る(平均的軸方向からの偏差には正側と負側があるの
で、軸方向の角度範囲としてはσではなく2σをとるべ
きである)。よって、2σ+εの値が位置によらずほぼ
一定になるように各位置でのσを与えてやれば、斜めか
ら見たときに導光板全面において均一な表示が得られ
る。但し、このようにして具体的にσを規定するために
は、光源発光領域の大きさが与えられていることが必要
である。すなわち、導光板と光源とを備えた面照明装置
として始めて実現できる構成である。
る(すなわち光源の発光領域を見込む角度が0)とし、
しかも拡散領域の軸方向の分布が完全にそろっている
(すなわち分布の標準偏差が0)とすれば、最終的に得
られる散乱方位分布のX1−X2断面での幅はほとんど
0に近く、非常に鋭いものとなると考えられる。これに
以上で述べてきたような、(1)光源の発光領域の面的
な広がりに基づく光線方向の広がり、および(2)拡散
領域の軸方向の分布の標準偏差という2つの因子が加わ
ることにより、散乱方位分布の幅が広がることになる。
すなわち、ある位置における散乱方位分布の幅は、平面
視においてその位置から光源の発光領域を見込んだとき
の角度εと、拡散領域の拡散の方向性の軸方向の分布に
おける標準偏差σの2倍の和に比例するものと考えられ
る(平均的軸方向からの偏差には正側と負側があるの
で、軸方向の角度範囲としてはσではなく2σをとるべ
きである)。よって、2σ+εの値が位置によらずほぼ
一定になるように各位置でのσを与えてやれば、斜めか
ら見たときに導光板全面において均一な表示が得られ
る。但し、このようにして具体的にσを規定するために
は、光源発光領域の大きさが与えられていることが必要
である。すなわち、導光板と光源とを備えた面照明装置
として始めて実現できる構成である。
【0058】参考までに、具体的なσの与え方の一例を
図14に示す。これは図10の導光板において、光源設
置位置S1、位置P1および位置P2を繋ぐ直線上での
σ、ε、および2σ+εの値をグラフにしたものであ
り、横軸には光源102aからの距離(これをxで表
す)をとってある。図10において、各位置から光源発
光領域を見込む角εは、光源発光領域の幅をWsとする
と(式5)で与えられる。
図14に示す。これは図10の導光板において、光源設
置位置S1、位置P1および位置P2を繋ぐ直線上での
σ、ε、および2σ+εの値をグラフにしたものであ
り、横軸には光源102aからの距離(これをxで表
す)をとってある。図10において、各位置から光源発
光領域を見込む角εは、光源発光領域の幅をWsとする
と(式5)で与えられる。
【0059】
ε=2tan−1(Ws/2x) (式5)
図14には一例としてWs=1.8mmの場合の曲線が
描いてある。標準偏差σは、各位置での2σ+εが60
度になるように与えられている(60度という値は一例
としての数値であり、必ずしもこの値である必要はな
い)。すなわち、σのx依存性は(式6)で与えられ
る。
描いてある。標準偏差σは、各位置での2σ+εが60
度になるように与えられている(60度という値は一例
としての数値であり、必ずしもこの値である必要はな
い)。すなわち、σのx依存性は(式6)で与えられ
る。
【0060】
σ=(60°−2tan−1(Ws/2x))/2 (式6)
なお(式6)をそのまま適用すれば光源からごく近い位
置(x<(√3/2)Ws(≒1.56mm)の領域)
においてσは負値になり、標準偏差σは0または正の値
であるという条件に反する。従って、この領域において
は2σ+εを一定にすることは断念する(今の場合σ=
0と与えている)。このようにしても、この領域が十分
狭い限り、均一性を著しく劣化させるには至らない。本
明細書において単に「2σ+εを一定にする」という場
合、この領域は除外して考えるものとする。
置(x<(√3/2)Ws(≒1.56mm)の領域)
においてσは負値になり、標準偏差σは0または正の値
であるという条件に反する。従って、この領域において
は2σ+εを一定にすることは断念する(今の場合σ=
0と与えている)。このようにしても、この領域が十分
狭い限り、均一性を著しく劣化させるには至らない。本
明細書において単に「2σ+εを一定にする」という場
合、この領域は除外して考えるものとする。
【0061】なお当然のことながら、σ=0というのは
拡散領域の拡散の方向性の軸方向に分布を与えない場合
に相当する。
拡散領域の拡散の方向性の軸方向に分布を与えない場合
に相当する。
【0062】なお、拡散領域の拡散の方向性の軸方向に
ランダムな分布を与えるのは、必ずしも拡散面106の
全面においてである必要はない。例えば光源から近い部
分においては全く分布を与えないような構成(上述の図
14がこれにあたる)や、光源から遠い辺(例えば図1
0の導光板で端面104に対向する辺)の付近の一部だ
けにおいて分布を与えるような構成であっても一応の輝
度傾斜抑制効果は得られる。
ランダムな分布を与えるのは、必ずしも拡散面106の
全面においてである必要はない。例えば光源から近い部
分においては全く分布を与えないような構成(上述の図
14がこれにあたる)や、光源から遠い辺(例えば図1
0の導光板で端面104に対向する辺)の付近の一部だ
けにおいて分布を与えるような構成であっても一応の輝
度傾斜抑制効果は得られる。
【0063】なお、ある位置における拡散領域の拡散の
方向性の平均的軸方向は光源設置位置から(平面視にお
ける)光源設置位置から見たときの方向に対してほぼ垂
直であるとしたが、複数個の光入射部がある場合には、
少なくともいずれかの光源設置位置から見たときの方向
に対してほぼ垂直であればよい。また、このように平均
的軸方向が光源設置位置から見たときの方向に対してほ
ぼ垂直になるのは、必ずしも拡散面106の全面におい
てである必要はない。例えば、複数個の光入射部がある
場合にそれぞれの光源に対応する領域間の接続個所(例
えば図2の導光板における縦中心線801a、801
b)において輝度の不連続が発生するのを防ぐために、
両領域間に遷移領域を設けてここでは拡散領域の平均的
軸方向を位置とともに徐々に変化させるという構成が考
えられる(これは、例えば特願2001−343614
の図15や図18のような導光板の拡散領域パターン配
置に本発明の本質を付加したものに相当する)。このよ
うな場合にはかかる遷移領域において必ずしも平均的軸
方向が光源設置位置から見たときの方向に対して垂直に
なっていないが、このような遷移領域を除いた大半の領
域において垂直になっていれば本発明のような均一性改
善効果は十分に得ることができる。
方向性の平均的軸方向は光源設置位置から(平面視にお
ける)光源設置位置から見たときの方向に対してほぼ垂
直であるとしたが、複数個の光入射部がある場合には、
少なくともいずれかの光源設置位置から見たときの方向
に対してほぼ垂直であればよい。また、このように平均
的軸方向が光源設置位置から見たときの方向に対してほ
ぼ垂直になるのは、必ずしも拡散面106の全面におい
てである必要はない。例えば、複数個の光入射部がある
場合にそれぞれの光源に対応する領域間の接続個所(例
えば図2の導光板における縦中心線801a、801
b)において輝度の不連続が発生するのを防ぐために、
両領域間に遷移領域を設けてここでは拡散領域の平均的
軸方向を位置とともに徐々に変化させるという構成が考
えられる(これは、例えば特願2001−343614
の図15や図18のような導光板の拡散領域パターン配
置に本発明の本質を付加したものに相当する)。このよ
うな場合にはかかる遷移領域において必ずしも平均的軸
方向が光源設置位置から見たときの方向に対して垂直に
なっていないが、このような遷移領域を除いた大半の領
域において垂直になっていれば本発明のような均一性改
善効果は十分に得ることができる。
【0064】なお、本発明のように個々の拡散領域の軸
方向に分布を与えると図13(b)にも示したように散
乱方位分布の幅が広がるので、拡散領域の軸方向が上述
の垂直条件からずれたときの輝度の低下が緩和される。
これを利用すると、正面から見たときの輝度をそれほど
低下させることなく均一性の向上を図ることも可能であ
る。例えば図15の導光板は、拡散領域の平均的軸方向
が図10のそれのように同心円状ではなく、より端面1
04に平行に近くなる方向に配置されている。こうする
と正面輝度を落とさずに、第1の領域R1と第2の領域
R2の境界、あるいは第2の領域R2と第3の領域R3
の境界(いずれも一点鎖線で表示)において隣接する拡
散領域の平均的軸方向の急激な変化が緩和することがで
き、斜めから見たときの輝度の不連続な変化が緩和され
て均一性が改善されるという効果が得られる。
方向に分布を与えると図13(b)にも示したように散
乱方位分布の幅が広がるので、拡散領域の軸方向が上述
の垂直条件からずれたときの輝度の低下が緩和される。
これを利用すると、正面から見たときの輝度をそれほど
低下させることなく均一性の向上を図ることも可能であ
る。例えば図15の導光板は、拡散領域の平均的軸方向
が図10のそれのように同心円状ではなく、より端面1
04に平行に近くなる方向に配置されている。こうする
と正面輝度を落とさずに、第1の領域R1と第2の領域
R2の境界、あるいは第2の領域R2と第3の領域R3
の境界(いずれも一点鎖線で表示)において隣接する拡
散領域の平均的軸方向の急激な変化が緩和することがで
き、斜めから見たときの輝度の不連続な変化が緩和され
て均一性が改善されるという効果が得られる。
【0065】なお、光入射部が複数ある場合の各領域は
図2のように必ずしも帯状に等分割されたものでなくて
もよい。各領域の面積や形状が異なっていてもよいし、
これらの境界線が折れ線や曲線であっても一向に構わな
い。
図2のように必ずしも帯状に等分割されたものでなくて
もよい。各領域の面積や形状が異なっていてもよいし、
これらの境界線が折れ線や曲線であっても一向に構わな
い。
【0066】なお、拡散面内のある位置の近傍における
個々の拡散領域の拡散の方向性の軸方向の分布としてラ
ンダムな分布を想定したが、必ずしもランダムである必
要はなく、ある種の規則性に基づいて分布を発生させて
ももちろんかまわない。例えば、図2の導光板のように
格子状に拡散領域が配列されている場合、行および列番
号をiおよびjで表すとき、(i,j)で指定される拡
散領域に、sin(2πi/a)、あるいはsin(2
πj/a)(aは分布の周期を表す。一例として、a=
6、あるいは8など)などに比例するようなずれ角を与
えるという方法なども考えられる。図28(a)および
(b)に、平均的軸方向Dtからのずれ角としてsin
(2πj/8)に比例する分布を与えた場合の例を示
す。この方法は、CAD(Computer Aide
d Design)でのデータ生成が容易であるという
特長がある。
個々の拡散領域の拡散の方向性の軸方向の分布としてラ
ンダムな分布を想定したが、必ずしもランダムである必
要はなく、ある種の規則性に基づいて分布を発生させて
ももちろんかまわない。例えば、図2の導光板のように
格子状に拡散領域が配列されている場合、行および列番
号をiおよびjで表すとき、(i,j)で指定される拡
散領域に、sin(2πi/a)、あるいはsin(2
πj/a)(aは分布の周期を表す。一例として、a=
6、あるいは8など)などに比例するようなずれ角を与
えるという方法なども考えられる。図28(a)および
(b)に、平均的軸方向Dtからのずれ角としてsin
(2πj/8)に比例する分布を与えた場合の例を示
す。この方法は、CAD(Computer Aide
d Design)でのデータ生成が容易であるという
特長がある。
【0067】なお、液晶表示装置200では、導光板1
01の光出射面105から出射された出力光の液晶パネ
ル110における透過率が制御されて表示が行われるの
で、液晶パネル110の画面を観察した場合にも、導光
板110における場合と同様にこの均一性改善効果が得
られる。
01の光出射面105から出射された出力光の液晶パネ
ル110における透過率が制御されて表示が行われるの
で、液晶パネル110の画面を観察した場合にも、導光
板110における場合と同様にこの均一性改善効果が得
られる。
【0068】なお、以上の例では主に光源が3個ある場
合について説明してきた。しかし、本発明の本質は光源
の個数には関係ない。例えば光源が1個であっても、2
個であっても、4個であってもかまわない。ただ、十分
な出力光輝度を得るためには光源は2個以上あることが
望ましい(すなわち導光板には光入射部が複数あること
が望ましい)。 (実施の形態2)次に、本発明の第2の実施の形態につ
いて説明する。これは、半円柱状ではなく中心軸が曲線
の拡散領域を用いることを本質とするものである。な
お、導光板、面照明装置、あるいは表示装置全体として
の基本的な構造は図1と同じである。
合について説明してきた。しかし、本発明の本質は光源
の個数には関係ない。例えば光源が1個であっても、2
個であっても、4個であってもかまわない。ただ、十分
な出力光輝度を得るためには光源は2個以上あることが
望ましい(すなわち導光板には光入射部が複数あること
が望ましい)。 (実施の形態2)次に、本発明の第2の実施の形態につ
いて説明する。これは、半円柱状ではなく中心軸が曲線
の拡散領域を用いることを本質とするものである。な
お、導光板、面照明装置、あるいは表示装置全体として
の基本的な構造は図1と同じである。
【0069】本発明で用いる拡散領域の立体的な形状を
図16に示す。これは、図22(a)のように導光板底
面(拡散面106)に形成された凹部分のみを取り出し
て描いたものである。図4のような半円柱状ではなく、
曲がった形状になっていることが特徴である。この拡散
領域103の形状は、半円型平面903(必ずしも半円
である必要はないが、説明を簡単にするため半円とみな
す)を、拡散面106に含まれるある曲線913に沿っ
て、次の条件を満たしながら移動させたときに作られる
立体として規定される。 [1]半円形平面903の中心が曲線913に含まれる [2]半円形平面903の弦が拡散面106に平行であ
る [3]半円形平面903の法線ベクトルが、半円形平面
903の中心がある位置における曲線913の接線に平
行である ここで、曲線913(すなわち半円形平面903の軌
跡)を拡散領域103の中心軸913と呼び、拡散領域
103の起点面から終点面まで半円形平面903を移動
させたときの拡散面106内での法線ベクトル方向の変
化角度を曲がり角と呼ぶことにする。曲がり角γは、拡
散領域103の起点面と終点面における半径方向を延長
したときの交差角であるということもできる。また、拡
散面103の起点面と終点面における半円形平面903
の中心を結ぶ直線の方向を平均的軸方向803と呼ぶこ
とにする。
図16に示す。これは、図22(a)のように導光板底
面(拡散面106)に形成された凹部分のみを取り出し
て描いたものである。図4のような半円柱状ではなく、
曲がった形状になっていることが特徴である。この拡散
領域103の形状は、半円型平面903(必ずしも半円
である必要はないが、説明を簡単にするため半円とみな
す)を、拡散面106に含まれるある曲線913に沿っ
て、次の条件を満たしながら移動させたときに作られる
立体として規定される。 [1]半円形平面903の中心が曲線913に含まれる [2]半円形平面903の弦が拡散面106に平行であ
る [3]半円形平面903の法線ベクトルが、半円形平面
903の中心がある位置における曲線913の接線に平
行である ここで、曲線913(すなわち半円形平面903の軌
跡)を拡散領域103の中心軸913と呼び、拡散領域
103の起点面から終点面まで半円形平面903を移動
させたときの拡散面106内での法線ベクトル方向の変
化角度を曲がり角と呼ぶことにする。曲がり角γは、拡
散領域103の起点面と終点面における半径方向を延長
したときの交差角であるということもできる。また、拡
散面103の起点面と終点面における半円形平面903
の中心を結ぶ直線の方向を平均的軸方向803と呼ぶこ
とにする。
【0070】本発明における拡散領域103の配置パタ
ーンは、(実施の形態1)における図10と全く同じも
のである。すなわち、拡散領域103の平均的軸方向8
03が光源設置位置を中心として同心円状になるように
配置されている。図10の位置P1およびP2における
拡散領域の配置パターンをそれぞれ図17(a)および
(b)に、そしてそれらの拡散領域の拡大上面図をそれ
ぞれ図17(c)および(d)に示す。位置P1、P2
のいずれにおいても拡散領域103は拡散面106上に
格子状に配列されているが、光入射部から遠い位置P2
のほうが近い位置P1よりも拡散領域103の曲がり角
γが大きくなっている(γ2>γ1)。また、拡散領域
103の平均的軸方向803はそれぞれの位置を光入射
部の平面視における光源設置位置S1から見たときの方
向に対してほぼ垂直となっている。
ーンは、(実施の形態1)における図10と全く同じも
のである。すなわち、拡散領域103の平均的軸方向8
03が光源設置位置を中心として同心円状になるように
配置されている。図10の位置P1およびP2における
拡散領域の配置パターンをそれぞれ図17(a)および
(b)に、そしてそれらの拡散領域の拡大上面図をそれ
ぞれ図17(c)および(d)に示す。位置P1、P2
のいずれにおいても拡散領域103は拡散面106上に
格子状に配列されているが、光入射部から遠い位置P2
のほうが近い位置P1よりも拡散領域103の曲がり角
γが大きくなっている(γ2>γ1)。また、拡散領域
103の平均的軸方向803はそれぞれの位置を光入射
部の平面視における光源設置位置S1から見たときの方
向に対してほぼ垂直となっている。
【0071】次に、本発明の特徴である、導光板101
の光出射面における輝度傾斜の発生抑制効果を図17
(d)を例にとって説明する。図17(d)において、
符号p、q、およびrで示された部分は拡散領域103
をその中心軸913に垂直な面で輪切りにしたときの微
小部分を表している。ここで、例えば微小部分pだけに
注目すれば、これは図4のような曲がりのない半円柱型
の拡散領域103と等価であると考えることができ、そ
のときの軸方向はPの位置における中心軸の接線方向で
与えられる。すなわち微小部分Pは(実施の形態1)の
図11(b)で示した拡散領域103pと等価になり、
その反射光方位分布は図12(a)の分布で与えられる
と考えられる。同様に、微小部分qおよびrもそれぞれ
図11(b)の拡散領域103qおよび103rに等価
となり、その反射光方位分布はそれぞれ図12(b)お
よび(c)で与えられる。図17(d)の拡散領域10
3全体からの反射光方位分布は、この拡散領域103を
構成する全ての微小部分による反射光方位分布の重ね合
わせであるので、ちょうど図12(a)〜(c)を含む
さまざまな反射光方位分布を重ねて得られた図13
(b)のようになると考えられる。
の光出射面における輝度傾斜の発生抑制効果を図17
(d)を例にとって説明する。図17(d)において、
符号p、q、およびrで示された部分は拡散領域103
をその中心軸913に垂直な面で輪切りにしたときの微
小部分を表している。ここで、例えば微小部分pだけに
注目すれば、これは図4のような曲がりのない半円柱型
の拡散領域103と等価であると考えることができ、そ
のときの軸方向はPの位置における中心軸の接線方向で
与えられる。すなわち微小部分Pは(実施の形態1)の
図11(b)で示した拡散領域103pと等価になり、
その反射光方位分布は図12(a)の分布で与えられる
と考えられる。同様に、微小部分qおよびrもそれぞれ
図11(b)の拡散領域103qおよび103rに等価
となり、その反射光方位分布はそれぞれ図12(b)お
よび(c)で与えられる。図17(d)の拡散領域10
3全体からの反射光方位分布は、この拡散領域103を
構成する全ての微小部分による反射光方位分布の重ね合
わせであるので、ちょうど図12(a)〜(c)を含む
さまざまな反射光方位分布を重ねて得られた図13
(b)のようになると考えられる。
【0072】以上のことは、拡散領域103の中心軸を
曲線形状にすることと、図11のようにある近傍領域内
で軸方向にばらつきを与えることとは等価であることを
示している。このときに、拡散領域103の曲がり角γ
は、図11における軸方向の標準偏差σ(の2倍)に対
応している。さらに、図16の拡散領域103の平均的
軸方向803は、図11における平均的軸方向Dtと同
じ意味を持っているといえる。
曲線形状にすることと、図11のようにある近傍領域内
で軸方向にばらつきを与えることとは等価であることを
示している。このときに、拡散領域103の曲がり角γ
は、図11における軸方向の標準偏差σ(の2倍)に対
応している。さらに、図16の拡散領域103の平均的
軸方向803は、図11における平均的軸方向Dtと同
じ意味を持っているといえる。
【0073】このように考えると、図17において光入
射部から近い位置において曲がり角γ1を小さくし、遠
い位置において曲がり角γ2を大きくすることは、図1
1において光入射部から近い位置において軸方向分布の
標準偏差σを小さくし、遠い位置においてσを大きくす
るのと同じことである。従って(実施の形態1)の場合
と同様にして斜めからみたときの輝度傾斜を抑制し、均
一性を改善できることが理解できる。さらには、平均的
軸方向803が光源設置位置を中心とする同心円を描く
ように配置すれば全面において正面方向に最も高い指向
性が得られることも(実施の形態1)と同様である。
射部から近い位置において曲がり角γ1を小さくし、遠
い位置において曲がり角γ2を大きくすることは、図1
1において光入射部から近い位置において軸方向分布の
標準偏差σを小さくし、遠い位置においてσを大きくす
るのと同じことである。従って(実施の形態1)の場合
と同様にして斜めからみたときの輝度傾斜を抑制し、均
一性を改善できることが理解できる。さらには、平均的
軸方向803が光源設置位置を中心とする同心円を描く
ように配置すれば全面において正面方向に最も高い指向
性が得られることも(実施の形態1)と同様である。
【0074】なお、(実施の形態1)でいくつかのなお
書きを記したが、これらにおいて「軸方向の分布におけ
る標準偏差」という語を「曲がり角(の半分)」と読み
替えれば、すべて成立する。特に、ある位置から光源の
発光領域を見込んだときの角度εと曲がり角γの和の値
が拡散面106内の位置によらずほぼ一定になるように
各位置での曲がり角γを与えてやれば、斜めから見たと
きに導光板全面において均一な表示が得られる。参考ま
でに、図14に習って曲がり角γの与え方の一例を図1
8に示しておく。
書きを記したが、これらにおいて「軸方向の分布におけ
る標準偏差」という語を「曲がり角(の半分)」と読み
替えれば、すべて成立する。特に、ある位置から光源の
発光領域を見込んだときの角度εと曲がり角γの和の値
が拡散面106内の位置によらずほぼ一定になるように
各位置での曲がり角γを与えてやれば、斜めから見たと
きに導光板全面において均一な表示が得られる。参考ま
でに、図14に習って曲がり角γの与え方の一例を図1
8に示しておく。
【0075】なお、図16および図17においてはわか
りやすくするため拡散領域103の中心軸913を円弧
状に描いたが、必ずしも円弧状である必要はない。例え
ば正弦波形状やサイクロイド形状、放物線形状などであ
ってもかまわない。あるいは、直線部分と曲線部分が接
続されたものであってもかまわない。この形状を最適化
することにより所望の散乱光方位分布を得ることも可能
である。
りやすくするため拡散領域103の中心軸913を円弧
状に描いたが、必ずしも円弧状である必要はない。例え
ば正弦波形状やサイクロイド形状、放物線形状などであ
ってもかまわない。あるいは、直線部分と曲線部分が接
続されたものであってもかまわない。この形状を最適化
することにより所望の散乱光方位分布を得ることも可能
である。
【0076】なお、(実施の形態1)で述べたような軸
方向の分布にばらつきを与える方法と、(実施の形態
2)のように拡散領域103の中心軸913を曲線にす
る方法とを組み合わせてもよいことは言うまでもない。
方向の分布にばらつきを与える方法と、(実施の形態
2)のように拡散領域103の中心軸913を曲線にす
る方法とを組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0077】ここで、実施の形態1および実施の形態2
について総括する。
について総括する。
【0078】以上に述べた発明は、前述の形態には限ら
れず、以下のような形態でも実施することができる。
れず、以下のような形態でも実施することができる。
【0079】まず、拡散領域の形状について説明する。
以上では、拡散領域は図22に示したように半円柱形状
を有していた。しかし、拡散領域は、必ずしも半円柱形
状である必要はない。例えば、特願2001−3436
14の図26(a)に示すような楕円体形状や、図26
(b)に示すような楕円柱形状であってもよいし、図2
6(c)に示すような角柱(プリズム)形状であっても
よい。あるいは、図26(d)に示すように半円柱の両
端に四分球が付加された形状(ソーセージを半分に切っ
たような形状)であってもよい。また、図22の半円柱
形状において、必ずしも断面が半円形でなくてもよく、
例えば弓形や半楕円形や放物線形や双曲線形やサイクロ
イド形などであってもよい。いずれにせよ、導光板の拡
散面に垂直な回転対称軸をもたないものであれば何でも
よい。上述の図26(a)〜図26(d)のそれぞれに
おいて、符号W1で示した方向が軸方向、すなわち拡散
領域103によって規定される方向となる。但し、図2
6(a)及び図26(b)の場合、W1>W2であるも
のとする。これらのいずれの形状であっても、拡散領域
103に入射する光線が軸方向W1にほぼ垂直であれ
ば、その散乱光の方位分布すなわち指向性は、図25
(a)に示す半円柱形状の散乱光の指向性に近いものと
なる。
以上では、拡散領域は図22に示したように半円柱形状
を有していた。しかし、拡散領域は、必ずしも半円柱形
状である必要はない。例えば、特願2001−3436
14の図26(a)に示すような楕円体形状や、図26
(b)に示すような楕円柱形状であってもよいし、図2
6(c)に示すような角柱(プリズム)形状であっても
よい。あるいは、図26(d)に示すように半円柱の両
端に四分球が付加された形状(ソーセージを半分に切っ
たような形状)であってもよい。また、図22の半円柱
形状において、必ずしも断面が半円形でなくてもよく、
例えば弓形や半楕円形や放物線形や双曲線形やサイクロ
イド形などであってもよい。いずれにせよ、導光板の拡
散面に垂直な回転対称軸をもたないものであれば何でも
よい。上述の図26(a)〜図26(d)のそれぞれに
おいて、符号W1で示した方向が軸方向、すなわち拡散
領域103によって規定される方向となる。但し、図2
6(a)及び図26(b)の場合、W1>W2であるも
のとする。これらのいずれの形状であっても、拡散領域
103に入射する光線が軸方向W1にほぼ垂直であれ
ば、その散乱光の方位分布すなわち指向性は、図25
(a)に示す半円柱形状の散乱光の指向性に近いものと
なる。
【0080】また、拡散領域103の軸方向とそれに垂
直な方向の幅の比(例えば上述の図26(a)の場合に
おけるW1とW2との比)、あるいは拡散領域103を
拡散面106に射影した面積(例えば同図26(a)の
場合におけるπ×W1×W2/4)、拡散領域103の
高さ、拡散領域103の配置密度(ピッチ)などは、拡
散面106内の各位置において必ずしも一定でなくても
良い。一般には、導光板の光出射面の全面で均一な出力
光輝度を得るために、拡散領域の密度分布は最適設計さ
れることが多い。但し、そのような場合であっても、本
発明の効果を有効に得るためには、拡散領域の軸方向は
位置によって徐々に変化することが望ましい。
直な方向の幅の比(例えば上述の図26(a)の場合に
おけるW1とW2との比)、あるいは拡散領域103を
拡散面106に射影した面積(例えば同図26(a)の
場合におけるπ×W1×W2/4)、拡散領域103の
高さ、拡散領域103の配置密度(ピッチ)などは、拡
散面106内の各位置において必ずしも一定でなくても
良い。一般には、導光板の光出射面の全面で均一な出力
光輝度を得るために、拡散領域の密度分布は最適設計さ
れることが多い。但し、そのような場合であっても、本
発明の効果を有効に得るためには、拡散領域の軸方向は
位置によって徐々に変化することが望ましい。
【0081】また、前記構成例では、拡散領域を図22
に示すように拡散面106に凹部として形成していた。
しかし、これは特願2001−343614の図27の
断面図に示すように凸部として形成しても構わない。
に示すように拡散面106に凹部として形成していた。
しかし、これは特願2001−343614の図27の
断面図に示すように凸部として形成しても構わない。
【0082】また、拡散領域103は、例えば特願20
01−343614の図28に示すように、屈折率η1
の導光板101の拡散面106の凹部に屈折率η2(η
1≠η2とする)の媒質を埋め込んだようなものであっ
ても構わない。この媒質が空気であるものが前記構成例
における拡散領域103である。
01−343614の図28に示すように、屈折率η1
の導光板101の拡散面106の凹部に屈折率η2(η
1≠η2とする)の媒質を埋め込んだようなものであっ
ても構わない。この媒質が空気であるものが前記構成例
における拡散領域103である。
【0083】なお、以上の説明では、主として拡散領域
はその表面で光を反射させることによって光を拡散させ
るものとして述べたが、勿論、光を屈折あるいは透過さ
せることによって拡散させるものも、あるいは反射及び
透過の両方によって拡散させるものもまとめて「拡散領
域」の範疇に含まれることは言うまでもない。
はその表面で光を反射させることによって光を拡散させ
るものとして述べたが、勿論、光を屈折あるいは透過さ
せることによって拡散させるものも、あるいは反射及び
透過の両方によって拡散させるものもまとめて「拡散領
域」の範疇に含まれることは言うまでもない。
【0084】また、拡散領域を配置する場合に、例えば
図21のようにある曲線に沿って配置してもよいし、図
2、図11、図17などのように格子状に配置してもよ
い。つまり、縦横各方向にあるピッチを想定して、その
ピッチで規定される格子点上に拡散領域を配置してもよ
い。この場合、後者の方が設計及びCAD(Compu
ter Aided Design)データ作成が容易
である。もちろん、千鳥(デルタ)状配置でもよい。ま
た、拡散領域の配置はランダムでも構わない。
図21のようにある曲線に沿って配置してもよいし、図
2、図11、図17などのように格子状に配置してもよ
い。つまり、縦横各方向にあるピッチを想定して、その
ピッチで規定される格子点上に拡散領域を配置してもよ
い。この場合、後者の方が設計及びCAD(Compu
ter Aided Design)データ作成が容易
である。もちろん、千鳥(デルタ)状配置でもよい。ま
た、拡散領域の配置はランダムでも構わない。
【0085】次に、以上においてしばしば述べてきた
「ほぼ垂直」の意味について説明する。いま、例えば図
4において、入射光線ベクトルkiのxy面(拡散面に
相当)への射影と拡散領域の軸303とが完全に垂直で
あるとする。すなわち、Φ=0゜であるとする。このと
き、図5(a)からわかるように、反射光は真正面、す
なわち図5(a)の極座標グラフの原点(十字の交わる
部分)に高い指向性で散乱される。これに対して、前記
射影と拡散領域の軸303とが完全な垂直からずれてい
る場合、例えばΦ=30゜の場合には図5(b)からわ
かるように、真正面では高い指向性は得られない。十分
に高い指向性が得られる方向のうち、最も正面に近い方
向でも真正面からは約20゜ずれている。しかし、一般
にユーザが表示装置の画面を見るときには概ね真正面か
ら20゜程度の範囲内を見ることが多い。そこで、真正
面から20゜の範囲を「正面」と考えることにすれば、
Φ=30゜(Φ=−30゜でも同様)の場合であっても
散乱光は正面に出射されるということもできる。そうい
う意味で、−30゜≦Φ≦30゜の範囲を「ほぼ垂直」
と呼んで差し支えない。例えば、ある位置を光源設置位
置から見たときの方位φと拡散領域の軸方向δが「ほぼ
垂直」であると言うとき、φとδのなす角は60゜以上
120゜以下であると考えてよい。
「ほぼ垂直」の意味について説明する。いま、例えば図
4において、入射光線ベクトルkiのxy面(拡散面に
相当)への射影と拡散領域の軸303とが完全に垂直で
あるとする。すなわち、Φ=0゜であるとする。このと
き、図5(a)からわかるように、反射光は真正面、す
なわち図5(a)の極座標グラフの原点(十字の交わる
部分)に高い指向性で散乱される。これに対して、前記
射影と拡散領域の軸303とが完全な垂直からずれてい
る場合、例えばΦ=30゜の場合には図5(b)からわ
かるように、真正面では高い指向性は得られない。十分
に高い指向性が得られる方向のうち、最も正面に近い方
向でも真正面からは約20゜ずれている。しかし、一般
にユーザが表示装置の画面を見るときには概ね真正面か
ら20゜程度の範囲内を見ることが多い。そこで、真正
面から20゜の範囲を「正面」と考えることにすれば、
Φ=30゜(Φ=−30゜でも同様)の場合であっても
散乱光は正面に出射されるということもできる。そうい
う意味で、−30゜≦Φ≦30゜の範囲を「ほぼ垂直」
と呼んで差し支えない。例えば、ある位置を光源設置位
置から見たときの方位φと拡散領域の軸方向δが「ほぼ
垂直」であると言うとき、φとδのなす角は60゜以上
120゜以下であると考えてよい。
【0086】また、導光板は拡散面と光出射面とが対向
するように形成されていればよく、それらが平行でなく
てもよく、また、それらが平面ではなく曲面であっても
よい。例えば、デジタルカメラのモニタ部に使用される
導光板では、光出射面が拡散面に対し斜めに形成される
が、そのようなものであってもよい。
するように形成されていればよく、それらが平行でなく
てもよく、また、それらが平面ではなく曲面であっても
よい。例えば、デジタルカメラのモニタ部に使用される
導光板では、光出射面が拡散面に対し斜めに形成される
が、そのようなものであってもよい。
【0087】また、導光板は光入射部から拡散面及び光
出射面形成部まで入射光が導かれるようなものであれば
よく、その平面形状はどのような形状であっても構わな
い。
出射面形成部まで入射光が導かれるようなものであれば
よく、その平面形状はどのような形状であっても構わな
い。
【0088】また、導光板の拡散面および光出射面の表
面が鏡面ではなく、一部または全部が粗面であってもか
まわない。
面が鏡面ではなく、一部または全部が粗面であってもか
まわない。
【0089】次に、本発明の実施の形態について説明す
る。以上の実施の形態1および2においては、主に導光
板そのものについて、斜めから見たときの明暗境界線の
抑制、正面から見たときの輝度むらの抑制などの効果が
得られることについて説明した。しかし、これは導光板
そのものとして見た場合のみに限られるものではない。
すなわち、実施の形態1でも述べたように、図1におい
て、主として導光板101と光源102(及び、場合に
応じては反射シート107や拡散シート108)から構
成される面照明装置(バックライト109)を一つの形
態と考えても前記の効果は得られるものである。さらに
は、面照明装置と液晶パネル110等の表示素子をセッ
トとしてみた表示装置においても前記の効果が得られる
ことは言うまでもない。
る。以上の実施の形態1および2においては、主に導光
板そのものについて、斜めから見たときの明暗境界線の
抑制、正面から見たときの輝度むらの抑制などの効果が
得られることについて説明した。しかし、これは導光板
そのものとして見た場合のみに限られるものではない。
すなわち、実施の形態1でも述べたように、図1におい
て、主として導光板101と光源102(及び、場合に
応じては反射シート107や拡散シート108)から構
成される面照明装置(バックライト109)を一つの形
態と考えても前記の効果は得られるものである。さらに
は、面照明装置と液晶パネル110等の表示素子をセッ
トとしてみた表示装置においても前記の効果が得られる
ことは言うまでもない。
【0090】よって、実施の形態1のバックライト及び
導光板に代えて、実施の形態2によるバックライト及び
導光板を用いることにより、これらの特徴的構成及びそ
の作用効果を有する液晶表示装置を得ることができる。
導光板に代えて、実施の形態2によるバックライト及び
導光板を用いることにより、これらの特徴的構成及びそ
の作用効果を有する液晶表示装置を得ることができる。
【0091】また、図1ではバックライト型の液晶表示
装置を示しているが、フロントライト型の面照明装置で
あっても本発明を適用することはもちろん可能である。
また、その場合反射型の液晶パネルとセットにした表示
装置においても上述の効果が得られる。具体的には、例
えば特願2001−343614の図29のような構成
になる。
装置を示しているが、フロントライト型の面照明装置で
あっても本発明を適用することはもちろん可能である。
また、その場合反射型の液晶パネルとセットにした表示
装置においても上述の効果が得られる。具体的には、例
えば特願2001−343614の図29のような構成
になる。
【0092】また、表示素子としては、液晶パネルの他
に光書き込み型の空間光変調素子(例えば特開平07−
306418などで述べられている)などを採用するこ
とも可能である。また、必ずしも液晶を用いた表示素子
である必要はない。例えば、BSO(ビスマスシリコン
オキサイド)等の電気光学結晶、あるいは、エレクトロ
クロミック材料を用いた表示素子であってもよい。ある
いは、DMD(Deformable Mirror
Device)を用いた表示素子などでもよい。
に光書き込み型の空間光変調素子(例えば特開平07−
306418などで述べられている)などを採用するこ
とも可能である。また、必ずしも液晶を用いた表示素子
である必要はない。例えば、BSO(ビスマスシリコン
オキサイド)等の電気光学結晶、あるいは、エレクトロ
クロミック材料を用いた表示素子であってもよい。ある
いは、DMD(Deformable Mirror
Device)を用いた表示素子などでもよい。
【0093】また、本発明の表示装置は、携帯電話機や
携帯端末装置の表示部に用いることにより、上述の効果
を得ることができる。その他、液晶テレビや液晶モニ
タ、あるいはノートパソコン用液晶モニタ、あるいはカ
ーナビゲーション装置等の表示部に用いることももちろ
ん可能である。
携帯端末装置の表示部に用いることにより、上述の効果
を得ることができる。その他、液晶テレビや液晶モニ
タ、あるいはノートパソコン用液晶モニタ、あるいはカ
ーナビゲーション装置等の表示部に用いることももちろ
ん可能である。
【0094】特に、液晶テレビや液晶モニタ等のような
大画面の表示素子の場合、画面の大きさに比べて一個一
個の拡散領域の大きさは相対的に小さくなるので、拡散
領域のランダムな配列に伴うノイズや規則的な配列に伴
うモアレ縞などを低減することができ、本発明の効果が
有効に現れる。
大画面の表示素子の場合、画面の大きさに比べて一個一
個の拡散領域の大きさは相対的に小さくなるので、拡散
領域のランダムな配列に伴うノイズや規則的な配列に伴
うモアレ縞などを低減することができ、本発明の効果が
有効に現れる。
【0095】なお、光源としてはLED(発光ダイオー
ド)を用いることが多いが、別にレーザ光源やエレクト
ロルミネッセンス光源などであってもかまわない。光源
の発光スペクトルに関しても、単色であっても白色であ
っても構わない。また、赤緑青などの複数の発光スペク
トルを有する光源を設置する場合であっても本発明を適
用することは勿論可能である。特に、フィールドシーケ
ンシャル方式(例えば特願2001−098657など
で述べられている)のように発光スペクトルの異なる複
数の光源を順次発光させるような場合であっても勿論適
用できる。 (実施の形態3)図19は本発明の実施の形態6に係る
携帯電話機及び携帯端末装置の外観を示す斜視図であっ
て、(a)は携帯電話機を示す図、(b)は携帯端末装
置を示す図、図20は図19の携帯電話機及び携帯端末
装置の構成を示す機能ブロック図であって、(a)は携
帯電話機を示す図、(b)は携帯端末装置を示す図であ
る。
ド)を用いることが多いが、別にレーザ光源やエレクト
ロルミネッセンス光源などであってもかまわない。光源
の発光スペクトルに関しても、単色であっても白色であ
っても構わない。また、赤緑青などの複数の発光スペク
トルを有する光源を設置する場合であっても本発明を適
用することは勿論可能である。特に、フィールドシーケ
ンシャル方式(例えば特願2001−098657など
で述べられている)のように発光スペクトルの異なる複
数の光源を順次発光させるような場合であっても勿論適
用できる。 (実施の形態3)図19は本発明の実施の形態6に係る
携帯電話機及び携帯端末装置の外観を示す斜視図であっ
て、(a)は携帯電話機を示す図、(b)は携帯端末装
置を示す図、図20は図19の携帯電話機及び携帯端末
装置の構成を示す機能ブロック図であって、(a)は携
帯電話機を示す図、(b)は携帯端末装置を示す図であ
る。
【0096】図19(a)、図20(a)に示すよう
に、本実施の形態の携帯電話機401は、通話音声やダ
イヤルボタン等の操作ボタンからの操作入力を含む情報
を入出力する入出力部403と、電波を送受信するアン
テナ407と、アンテナ407で電波として送受信され
る伝送信号と通信情報とを相互に変換する通信部406
と、所定の情報を表示する表示部405と、表示部40
5における表示を制御する表示制御部404と、入出力
部403との間で情報を交換し、所定の情報を表示制御
部404に送出し、通信部406との間で通信情報を交
換するCPU402とを備えている。そして、表示部4
05が、実施の形態1及び2の液晶表示装置を用いた液
晶表示装置で構成されている。
に、本実施の形態の携帯電話機401は、通話音声やダ
イヤルボタン等の操作ボタンからの操作入力を含む情報
を入出力する入出力部403と、電波を送受信するアン
テナ407と、アンテナ407で電波として送受信され
る伝送信号と通信情報とを相互に変換する通信部406
と、所定の情報を表示する表示部405と、表示部40
5における表示を制御する表示制御部404と、入出力
部403との間で情報を交換し、所定の情報を表示制御
部404に送出し、通信部406との間で通信情報を交
換するCPU402とを備えている。そして、表示部4
05が、実施の形態1及び2の液晶表示装置を用いた液
晶表示装置で構成されている。
【0097】このように構成された携帯電話機401で
は、表示時に表示部405の画面を斜めから見ても不自
然な明暗の境界線が発生しない等の効果が得られる。
は、表示時に表示部405の画面を斜めから見ても不自
然な明暗の境界線が発生しない等の効果が得られる。
【0098】また、図19(b)、図20(b)に示す
ように、本実施の形態の携帯端末装置411は、操作部
からの操作入力を入力する指令入力部413と、伝送信
号を入出力するための通信データ入出力端子412と、
通信データ入出力端子502で入出力される伝送信号と
通信情報とを相互に変換する通信部406と、所定の情
報を表示する表示部405と、表示部405における表
示を制御する表示制御部404と、指令入力部503か
らの入力を受け取り、所定の情報を表示制御部404に
送出し、通信部406との間で通信情報を交換するCP
U402とを備えている。そして、表示部405が、実
施の形態1及び2の液晶表示装置で構成されている。
ように、本実施の形態の携帯端末装置411は、操作部
からの操作入力を入力する指令入力部413と、伝送信
号を入出力するための通信データ入出力端子412と、
通信データ入出力端子502で入出力される伝送信号と
通信情報とを相互に変換する通信部406と、所定の情
報を表示する表示部405と、表示部405における表
示を制御する表示制御部404と、指令入力部503か
らの入力を受け取り、所定の情報を表示制御部404に
送出し、通信部406との間で通信情報を交換するCP
U402とを備えている。そして、表示部405が、実
施の形態1及び2の液晶表示装置で構成されている。
【0099】このように構成された携帯端末装置501
では、表示時に表示部405の画面を斜めから見ても不
自然な明暗の境界線が発生しない等の効果が得られる。
では、表示時に表示部405の画面を斜めから見ても不
自然な明暗の境界線が発生しない等の効果が得られる。
【0100】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような形態で実
施され、いずれかの方位から見た出力光の出射面におけ
る明暗の輝度むらの発生を抑制可能な導光板、面照明装
置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置が得られ
るという効果を奏する。
施され、いずれかの方位から見た出力光の出射面におけ
る明暗の輝度むらの発生を抑制可能な導光板、面照明装
置、表示装置、携帯電話機、及び携帯端末装置が得られ
るという効果を奏する。
【図1】図1は本発明の実施の形態1に係る表示装置と
しての液晶表示装置の構成を示す縦断面図
しての液晶表示装置の構成を示す縦断面図
【図2】図1の液晶表示装置の導光板の拡散パターンを
示す平面図
示す平面図
【図3】(a)は図2の位置Paにおける拡散パターン
の配置を示した図 (b)は位置Pbにおける拡散パターンの配置を示した
図
の配置を示した図 (b)は位置Pbにおける拡散パターンの配置を示した
図
【図4】図2の拡散領域によって構成される半円柱の座
標配置を示す斜視図
標配置を示す斜視図
【図5】図4の半円柱による散乱光の方位分布を示す極
座標グラフを示す図であって、 (a)はΦ=0°の場合を示す図 (b)はΦ=5°の場合を示す図 (c)はΦ=30°の場合を示す図 (d)はΦ=60°の場合を示す図 (e)はΦ=90°の場合を示す図
座標グラフを示す図であって、 (a)はΦ=0°の場合を示す図 (b)はΦ=5°の場合を示す図 (c)はΦ=30°の場合を示す図 (d)はΦ=60°の場合を示す図 (e)はΦ=90°の場合を示す図
【図6】従来例の導光板の平面図
【図7】(a)および(b)はそれぞれ図6の位置P1
およびP2における拡散領域の配置と光線方向の関係を
示す図
およびP2における拡散領域の配置と光線方向の関係を
示す図
【図8】(a)および(b)はそれぞれ図7(a)およ
び(b)における反射光(散乱光)方位分布を示す図
び(b)における反射光(散乱光)方位分布を示す図
【図9】(a)および(b)はそれぞれ図8(a)およ
び(b)の反射光方位分布をいろいろな入射光方位につ
いて重ね合わせて描いた図
び(b)の反射光方位分布をいろいろな入射光方位につ
いて重ね合わせて描いた図
【図10】本発明の導光板の拡散領域の配置を示す図
【図11】(a)および(b)はそれぞれ図10の位置
P1およびP2における拡散領域の配置と光線方向の関
係を示す図 (c)および(d)はそれぞれ(a)および(b)にお
ける拡散領域の軸方向δの確率密度分布の一例を示す図
P1およびP2における拡散領域の配置と光線方向の関
係を示す図 (c)および(d)はそれぞれ(a)および(b)にお
ける拡散領域の軸方向δの確率密度分布の一例を示す図
【図12】(a)、(b)、および(c)はそれぞれ図
11(b)の拡散領域103p、103q、および10
3rに対する反射光方位分布を示す図
11(b)の拡散領域103p、103q、および10
3rに対する反射光方位分布を示す図
【図13】(a)および(b)はそれぞれ図10の位置
P1およびP2におけるさまざまな軸方向の拡散領域か
らの反射光方位分布を重ね合わせた図
P1およびP2におけるさまざまな軸方向の拡散領域か
らの反射光方位分布を重ね合わせた図
【図14】図10の導光板のS1−P1−P2の直線上
における拡散領域の軸方向の分布の標準偏差の与え方の
一例を示すグラフを示す図
における拡散領域の軸方向の分布の標準偏差の与え方の
一例を示すグラフを示す図
【図15】本発明の導光板の拡散領域の配置を示す別の
図
図
【図16】本発明の実施の形態2における拡散領域の形
状を示す斜視図
状を示す斜視図
【図17】本発明の実施の形態2における拡散領域の配
置パターンを示す図
置パターンを示す図
【図18】本発明の実施の形態2において、図10の導
光板のS1−P1−P2の直線上における拡散領域の曲
がり角の与え方の一例を示すグラフを示す図
光板のS1−P1−P2の直線上における拡散領域の曲
がり角の与え方の一例を示すグラフを示す図
【図19】本発明の実施の形態6に係る携帯電話機及び
携帯端末装置の外観を示す斜視図であって、(a)は携
帯電話機を示す図 (b)は携帯端末装置を示す図
携帯端末装置の外観を示す斜視図であって、(a)は携
帯電話機を示す図 (b)は携帯端末装置を示す図
【図20】図30の携帯電話機及び携帯端末装置の構成
を示す機能ブロック図であって、 (a)は携帯電話機を示す図 (b)は携帯端末装置を示す図
を示す機能ブロック図であって、 (a)は携帯電話機を示す図 (b)は携帯端末装置を示す図
【図21】従来の導光板の拡散パターンにおける拡散領
域の配置を示す概念図
域の配置を示す概念図
【図22】図32の拡散領域の形状を示す図であって、
(a)は斜視図
(b)は(a)の面A1A2A3A4における断面図
【図23】図32の点Pにおける拡散面の法線とベクト
ルSPとを含む平面Π内における光線の伝搬の様子を模
式的に示す断面図
ルSPとを含む平面Π内における光線の伝搬の様子を模
式的に示す断面図
【図24】導光板上における極座標系を模式的に表す図
【図25】拡散領域による出力光の指向性を表す出力光
線の方位分布であって、 (a)は図32の拡散領域による出力光線の方位分布を
示す図 (b)は半円形状の拡散領域による出力光線の方位分布
を示す図
線の方位分布であって、 (a)は図32の拡散領域による出力光線の方位分布を
示す図 (b)は半円形状の拡散領域による出力光線の方位分布
を示す図
【図26】半円形状の拡散領域による散乱の様子を示す
模式図
模式図
【図27】複数の光源を有する場合における従来の導光
板の拡散領域の配置パターンを示す平面図
板の拡散領域の配置パターンを示す平面図
【図28】本発明の導光板における拡散領域の軸方向の
分布の与え方の別の例を示す図
分布の与え方の別の例を示す図
100 拡散パターン
101 導光板
102,102a,102b,102c 光源
103、103a、103b、103c、103p、1
03q、103r 拡散領域 104 端面 105 光出射面 106 拡散面 107 反射シート 108 拡散シート 109 バックライト 110 液晶パネル 111a、111b 偏光フィルム 112 反射シートの表面 113 表示部 115 位相差フィルム 200 液晶表示装置 301,301b 入射光線 301a 反射光線 303 拡散領域の軸 304,308 出力光線方位分布 401 携帯電話機 402 CPU 403 入出力部 404 表示制御部 405 表示部 406 通信部 407 アンテナ 411 携帯端末装置 412 通信データ入出力端子 413 指令入力部 501〜508 散乱光の方位分布 601 極座標グラフ 602,602a,602b,602c 第1の光源か
らの光による散乱光の方位分布 603,603a,603b,603c 第2の光源か
らの光による散乱光の方位分布 604,604a,604b,604c 第3の光源か
らの光による散乱光の方位分布 701 境界線 801、801a、801b 縦中心線 803 平均的軸方向 903 半円形平面 913 中心軸 Dn 基準方向 Dt 平均的軸方向 R1 第1の領域 R2 第2の領域 R3 第3の領域 S1,S2,S3 光源設置位置 δ 拡散領域の軸方向
03q、103r 拡散領域 104 端面 105 光出射面 106 拡散面 107 反射シート 108 拡散シート 109 バックライト 110 液晶パネル 111a、111b 偏光フィルム 112 反射シートの表面 113 表示部 115 位相差フィルム 200 液晶表示装置 301,301b 入射光線 301a 反射光線 303 拡散領域の軸 304,308 出力光線方位分布 401 携帯電話機 402 CPU 403 入出力部 404 表示制御部 405 表示部 406 通信部 407 アンテナ 411 携帯端末装置 412 通信データ入出力端子 413 指令入力部 501〜508 散乱光の方位分布 601 極座標グラフ 602,602a,602b,602c 第1の光源か
らの光による散乱光の方位分布 603,603a,603b,603c 第2の光源か
らの光による散乱光の方位分布 604,604a,604b,604c 第3の光源か
らの光による散乱光の方位分布 701 境界線 801、801a、801b 縦中心線 803 平均的軸方向 903 半円形平面 913 中心軸 Dn 基準方向 Dt 平均的軸方向 R1 第1の領域 R2 第2の領域 R3 第3の領域 S1,S2,S3 光源設置位置 δ 拡散領域の軸方向
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 木村 雅典
大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器
産業株式会社内
(72)発明者 小森 一徳
大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器
産業株式会社内
Fターム(参考) 2H038 AA55 BA06
2H091 FA23Z FA31Z FA41Z KA10
LA18 MA10
Claims (20)
- 【請求項1】 光入射部から入射した光が内部を伝搬し
つつ、拡散面に形成されていると共に少なくとも一部分
が半筒状である複数個の拡散体により拡散されることに
より光出射面から出射するように構成された導光板であ
って、 前記拡散面に形成されている複数個の拡散体のうち前記
拡散面の所定範囲の領域内に存在する半筒状の各拡散体
の中心軸方向を平均化した平均的軸方向から、前記所定
範囲の領域内に存在する半筒状の各拡散体がそれぞれ有
する中心軸の少なくとも一部がずれている、導光板。 - 【請求項2】 光入射部により近い前記領域内に存在す
る半筒状の各拡散体がそれぞれ有する中心軸の前記平均
的軸方向からのずれの標準偏差が、光入射部により遠い
前記領域内に存在する半筒状の各拡散体がそれぞれ有す
る中心軸の前記平均的軸方向からのずれの標準偏差より
も大きい、請求項1に記載の導光板。 - 【請求項3】 前記平均的軸方向が、前記拡散面に対し
て垂直である面であってなおかつ前記領域の中心と前記
光入射部とを含む面に対して垂直である、請求項1に記
載の導光板。 - 【請求項4】 前記光入射部を複数個有する、請求項1
に記載の導光板。 - 【請求項5】 光入射部から入射した光が内部を伝搬し
つつ、拡散面に形成されていると共に少なくとも一部分
が半筒状である複数個の拡散体により拡散されることに
より光出射面から出射するように構成された導光板であ
って、 前記各拡散体は、それぞれ曲線状の中心軸を有する、導
光板。 - 【請求項6】 光入射部により近い前記領域内に存在す
る半筒状の前記各拡散体がそれぞれ有する曲線状の中心
軸のそれぞれの端において前記曲線状の中心軸に垂直で
かつ前記拡散面に含まれる直線が交差することによりな
す角が、光入射部により遠い前記領域内に存在する半筒
状の前記各拡散体がそれぞれ有する曲線状の中心軸のそ
れぞれの端において前記曲線状の中心軸に垂直でかつ前
記拡散面に含まれる直線が交差することによりなす角よ
りも大きい、請求項5に記載の導光板。 - 【請求項7】 半筒状の前記各拡散体が有する曲線状の
中心軸の両端を結ぶ直線が、前記拡散面に対して垂直で
ある面であってなおかつ前記点と前記光入射部とを含む
面に対して垂直である、請求項5に記載の導光板。 - 【請求項8】 前記光入射部を複数個有する、請求項1
に記載の導光板。 - 【請求項9】 光源と、前記光源からの光が光入射部か
ら入射し、前記光入射部から入射した光が内部を伝搬し
つつ、拡散面に形成されていると共に少なくとも一部分
が半筒状である複数個の拡散体により拡散されることに
より光出射面から出射するように構成された導光板とを
備えた面照明装置であって、 前記拡散面に形成されている複数個の拡散体のうち前記
拡散面の所定範囲の領域内に存在する半筒状の各拡散体
の中心軸方向を平均化した平均的軸方向から、前記所定
範囲の領域内に存在する半筒状の各拡散体がそれぞれ有
する中心軸の少なくとも一部がずれている、面照明装
置。 - 【請求項10】 光入射部により近い前記領域内に存在
する半筒状の各拡散体がそれぞれ有する中心軸の前記平
均的軸方向からのずれの標準偏差が、光入射部により遠
い前記領域内に存在する半筒状の各拡散体がそれぞれ有
する中心軸の前記平均的軸方向からのずれの標準偏差よ
りも大きい、請求項9に記載の面照明装置。 - 【請求項11】 前記光源の両端と前記拡散面の所定範
囲の領域の中心との間をそれぞれ結ぶ2本の直線がなす
角度をεとし、前記領域内に存在する半筒状の各拡散体
がそれぞれ有する中心軸の前記平均的軸方向からのずれ
の標準偏差をσとするとき、前記拡散面内で(2σ+
ε)が一定である、請求項9に記載の面照明装置。 - 【請求項12】 光源と、前記光源からの光が光入射部
から入射し、前記光入射部から入射した光が内部を伝搬
しつつ、拡散面に形成されていると共に少なくとも一部
分が半筒状である複数個の拡散体により拡散されること
により光出射面から出射するように構成された導光板と
を備えた面照明装置であって、 前記各拡散体は、それぞれ曲線状の中心軸を有する、面
照明装置。 - 【請求項13】 光入射部により近い前記領域内に存在
する半筒状の前記各拡散体がそれぞれ有する曲線状の中
心軸のそれぞれの端において前記曲線状の中心軸に垂直
でかつ前記拡散面に含まれる直線が交差することにより
なす角が、光入射部により遠い前記領域内に存在する半
筒状の前記各拡散体がそれぞれ有する曲線状の中心軸の
それぞれの端において前記曲線状の中心軸に垂直でかつ
前記拡散面に含まれる直線が交差することによりなす角
よりも大きい、請求項12に記載の面照明装置。 - 【請求項14】 前記光源の両端と前記拡散面内の所定
範囲の領域の中心との間をそれぞれ結ぶ2本の直線がな
す角度をεとし、前記領域内に存在する半筒状の前記各
拡散体がそれぞれ有する曲線状の中心軸のそれぞれの端
において前記曲線状の中心軸に垂直でかつ前記拡散面に
含まれる直線が交差することによりなす角としたとき
に、(γ+ε)が一定である、請求項12に記載の面照
明装置。 - 【請求項15】 光源と、前記光源からの光が光入射部
から入射し、前記光入射部から入射した光が内部を伝搬
しつつ、拡散面に形成されていると共に少なくとも一部
分が半筒状である複数個の拡散体により拡散されること
により光出射面から出射するように構成された導光板
と、前記光出射面から出射された光を変調する表示素子
とを備えた表示装置であって、 前記拡散面に形成されている複数個の拡散体のうち前記
拡散面の所定範囲の領域内に存在する半筒状の各拡散体
の中心軸方向を平均化した平均的軸方向から、前記所定
範囲の領域内に存在する半筒状の各拡散体がそれぞれ有
する中心軸の少なくとも一部がずれている、表示装置。 - 【請求項16】 光源と、前記光源からの光が光入射部
から入射し、前記光入射部から入射した光が内部を伝搬
しつつ、拡散面に形成されていると共に少なくとも一部
分が半筒状である複数個の拡散体により拡散されること
により光出射面から出射するように構成された導光板
と、前記光出射面から出射された光を変調する表示素子
とを備えた表示装置であって、前記各拡散体は、それぞ
れ曲線状の中心軸を有する、表示装置。 - 【請求項17】 請求項15に記載の表示装置を備えた
携帯電話機。 - 【請求項18】 請求項16に記載の表示装置を備えた
携帯電話機。 - 【請求項19】 請求項15に記載の表示装置を備えた
携帯端末装置。 - 【請求項20】 請求項16に記載の表示装置を備えた
携帯端末装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002071867A JP2003270446A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 導光板、面照明装置、および表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002071867A JP2003270446A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 導光板、面照明装置、および表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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