JP2003265280A - ショーケースの棚装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】棚板の移動規制部材である係止部材を継続的に
安定使用できるショーケースの棚装置を提供する。 【解決手段】商品を載置する棚板２１と、棚板２１が支
持される棚受け２２と、可動プレート２３２は棚板２２
に固定プレート２３１ａは棚受け２２にそれぞれ連結し
て棚板２２を前後に摺動可能にする連結部材２３とを備
えたショーケースの棚装置において、連結部材２３の可
動プレート２３２又は棚受け２２の一方には硬性の係止
部材２４を有し、他方には係止部材２４が係脱自在に係
止する係止溝２２５を有する構造となっている。これに
より、係止部材２４の操作により棚受け２２と棚板２１
との連結及び連結解除作業が行われ、その作業が非常に
簡単になっている。また、係止部材２４が硬性を有する
棒体で形成されたもので、その強度が高くなっているた
め、棚板２１の係止強度が向上し、長期間に亘り安定的
使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ショーケースに設
置され棚装置、特に棚板を収納及び引き出しができる棚
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の棚装置として例えば実用
新案登録第２５２９０５１号公報に記載されたものが知
られている。

【０００３】この棚装置は、商品を載置する棚板と、棚
板が斜め前方に傾斜するよう支持する棚受けと、棚受け
と棚板に連結して棚板を前後に摺動可能にする連結部材
とを備えており、商品を棚板に補充する際は棚板を前方
に引き出して棚板に商品を補充し、また、この補充作業
を終えたときは棚板を後方に押し戻して元の位置に収納
している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、棚板が斜め
前方に傾斜しているタイプの前記ショーケースは勿論の
こと、棚板が水平状態で支持されているタイプのショー
ケースであっても、棚受けに載置されている棚板が不用
意に前方へ引き出されることがないよう、棚板の移動を
規制する規制部材が必要となっており、従来、この規制
部材として棚受けに設けられたバネ部材が用いられてい
る。

【０００５】このバネ部材は、棚板を棚受け上に支持す
るときはバネ部材の先端を棚板の前端に引っ掛けて前方
への移動を規制し、一方、棚板を前方に引き出すときは
バネ部材の弾発力に抗して押し開いて棚板の移動規制状
態を解除するようになっている。

【０００６】しかしながら、前記バネ部材では継続的な
使用により弾発力が徐々に弱まって棚の保持機能を失な
うため、長期間に亘る安定的使用には不向きなものとな
っていた。

【０００７】本発明の目的は前記従来の課題に鑑み、棚
板の移動規制部材である係止部材を継続的に安定使用で
きるショーケースの棚装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、請求項１の発明は、商品を載置する棚板と、
棚板が支持される棚受けと、可動部は棚板に固定部は棚
受けにそれぞれ連結して棚板を前後に摺動可能にする連
結部材とを備えたショーケースの棚装置において、連結
部材の可動部又は棚受けの一方には硬性の係止部材を有
し、他方には係止部材が係脱自在に係止する係止溝を有
する構造となっている。

【０００９】請求項１の発明によれば、棚板をショーケ
ース内に収納するときは係止部材を係止溝に係止する。
これにより、棚板が連結部材を介して棚受けに固定され
る。

【００１０】一方、棚板へ商品を補充する際は係止部材
を係止溝から外す。これにより、連結部材の可動部が棚
受けから外れ、棚板を前方に引き出すことができ、この
引き出された棚板に商品を補充することがきる。

【００１１】請求項２の発明は、請求項１に係るショー
ケースの棚装置において、係止部材は可動部から棚受け
に亘って延在された回動自在の棒材で形成するととも
に、係止部材の一端にはその回動により棚受けの係止溝
に係脱する係止部を有し、係止部材の他端には手指で操
作可能な操作部を有する構造となっている。

【００１２】請求項２の発明によれば、操作部を手指で
動作させるとき、係止部材が回動して係止部が係止溝か
ら外れ、これにより、棚板の前方への移動規制が解除さ
れ、棚板を前方に引き出すことができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１乃至図６は本発明に係るショ
ーケースの棚装置の一実施形態を示すもので、図１はシ
ョーケースを示す側面図、図２は棚板、棚受け及び連結
部材の組み付け斜視図、図３は棚板の裏面側を示す斜視
図、図４は係止部材を示す斜視図、図５は係止部材の組
み付け斜視図、図６は棚板の摺動操作及び取り外し操作
を示す側面図である。

【００１４】まず、図１を参照してショーケースの構造
を簡単に説明する。図示されているショーケースは多段
式のオープンショーケース１（以下、ショーケース１と
いう）であり、棚装置２が庫内に７段配置されている。
また、棚装置２にはボトル状の商品Ａが載置され、商品
Ａが要冷蔵商品のときは冷却機器（庫内循環ファン１
１、蒸発器１２等）により庫内が冷却される。

【００１５】次に、庫内に設置された棚装置２の構造を
図２乃至図６を参照して説明する。この棚装置２は商品
Ａを載置する棚板２１と、棚板２１を左右で支持する棚
受け２２と、棚板２１と棚受け２２とを連結する連結部
材２３とを有している。

【００１６】この棚板２１は上面を開口した偏平箱状と
なっており、その裏面の後側左右には、図３に示すよう
に、棚板２１の外れ防止用の保持部材２１１を有してい
る（なお、図３では棚板２１の左側の保持部材２１１の
みを表示しているが、棚板２１の右側にも同様の保持部
材２１１を有している）。この保持板２１１はその上板
２１１ａを棚板２１の裏面に固着する一方、下端に外方
向に向かって屈曲した保持片２１１ｂを有し、この保持
片２１１ｂは後述する棚案内板２２３の上板の下方に位
置しており、棚板２１の後部が棚受け２２から外れない
ようにしている。また、棚板２１の裏面には、図２及び
図３に示すように、係止ワイヤ２１３が設置されてい
る。この係止ワイヤ２１３は棚板２１の前側に横方向全
体に亘って延在されており、左右両側をＬ字状に屈曲し
て後述する引っ掛け溝２３２ｂに係脱自在に嵌め込まれ
るようになっている。

【００１７】棚受け２２はその上端が前端に向かうに従
って低くなるよう斜めに形成されている（なお、図２及
び図３では左側の棚受け２２のみを表示しているが、右
側にも同様の棚受け２２を有している）。この棚受け２
２の傾斜により、棚受け２２に支持されている棚板２１
も、これと同様に前方に向かって斜めに傾斜した状態で
載置されている。なお、このように棚板２１を前傾斜さ
せることにより、最前列の商品Ａが販売されたとき、こ
れに続く後方の商品Ａが順次前方に摺動して、商品Ａの
先入れ先出しを実現している。

【００１８】また、棚受け２２の上端は図２に示すよう
に外方向に直角に屈曲しており、この屈曲片２２１上に
滑り板２２２を設置し、滑り板２２２に載せられた棚板
２１を滑らかに摺動させるようになっている。また、こ
の棚板２２の内側の側面には同じく上端に沿って前後に
延在された棚案内板２２３が設置されている。この棚案
内板２２３はその上端が内側に向かって屈曲しており、
前述の如く保持片２１１が保持された状態で棚案内板２
２３に沿って案内される。また、棚受け２２の後端には
上下に複数の鉤状のフック２２４が形成されており、こ
のフック２２４を図示しない棚柱の多数の引っ掛け穴の
うち、所定の引っ掛け穴に係止することにより、棚装置
２の設置位置（高さ位置）が決定される。

【００１９】更に棚受け２２の先端側には図２及び図３
に示すように係止溝２２５が形成されている。この係止
溝２２５は棚受け２２を方形状に切り欠いて形成されて
おり、後述する係止部材２４の係止部２４１が係脱自在
となっている。

【００２０】なお、棚板２１を載置する左右の棚受け２
２は互いに連結枠２２６で連結されており、これによ
り、左右の棚受け２２の位置出しを容易にしている。

【００２１】連結部材２３は、図２に示すように、前後
方向に延在された摺動機構２３１と可動プレート２３２
とから構成されている。この摺動機構２３１は周知のも
ので、固定プレート２３１ａと摺動プレート２３１ｂと
の間に中プレート２３１ｃを介在し、中プレート２３１
ｃと固定プレート２３１ａ及び摺動プレート２３１ｂと
の間にベアリング２３１ｄを介装しており、これによ
り、摺動プレート２３１ｂを図２の双方向矢印に示すよ
うに前後に摺動させるようになっている。

【００２２】一方、可動プレート２３２は前後方向に延
在されたもので、摺動機構２３１側面及び上面を全体を
覆うよう形成され、また、その側面には摺動機構２３１
の摺動プレート２３１ｂに固着されている。これによ
り、摺動機構２３１の摺動プレート２３１ｂの前後方向
への摺動により可動プレート２３２も前後に摺動するよ
うになっている。また、可動プレート２３２はその前側
を略Ｌの字状に屈曲してなり、可動プレート２３２の先
端側に前方に向かって延在された取り付け片２３２ａが
形成されている。この取り付け片２３２ａには上下に延
在された引っ掛け溝２３２ｂが形成されている。また、
引っ掛け溝２３２ｂは取り付け片２３２ａの上端から下
方に向かって延び、その下端から更に前方に向かって僅
かに延び、その前端から更に下方に向かって延びるよう
形成されている。ここで、係止ワイヤ２１３の両端が引
っ掛け溝２３２ｂに係止されたときは、棚板２１が係止
ワイヤ２１３及び可動プレート２３２を介して摺動機構
２３１に連結され、これにより、棚板２１が摺動機構２
３１及び可動プレート２３２により前後方向に摺動自在
となる。

【００２３】このように構成された可動プレート２３２
には図４及び図５に示すように係止部材２４が設けられ
ている。この係止部材２４は硬性を有する棒体で形成さ
れたもので、その両端を外方向に屈曲して一方の端には
係止溝２２５に係止可能な係止部２４１を有し、他方の
端には手指操作可能な操作部２４２を有している。ま
た、係止部材２４の中央にはネジ貫通穴２４３を設け、
また、このネジ貫通穴２４３と対向する取り付け片２３
２ａにはネジ止め穴２４４ａを備えた取り付けブロック
２４４が設けられている。段付きネジ２４５をネジ貫通
穴２４３及びネジ止め穴２４４ａに通すことにより係止
部材２４が取り付けブロック２４４に回動自在に取り付
けられる。また、取り付け片２３２ａの側壁には係止部
材２４が貫通し得る切り欠き２４６が形成されており、
係止部２４１が切り欠き２４５を通じて係止溝２２５に
係止可能になっている。なお、係止部材２４の重心をそ
の回動中心よりも操作部２４２側に位置しており、これ
により、係止部２４１が上方に向かって回転力が付与さ
れており、常時は、係止部２４１が係止溝２２５に係止
するよう設定されている。

【００２４】次に、棚装置２の引き出し作業について主
に図６(a)(b)(c)を参照して説明する。棚受け２２に棚
板２１が載置されているときは、図６(a)に示すように
係止部材２４の係止部２４１が係止溝２２５に係止され
ており、これにより、棚板２１の前方への移動が規制さ
れている。

【００２５】ここで、棚板２１を前方に引き出すとき
は、まず、図６(b)に示すように、係止部材２４の操作
部２４２を上方に向かって回転させる。これにより、図
６(b)に示すように、係止部材２４の係止部２４１が下
方に向かって回転し、係止部２４１が係止溝２２５から
外れる。

【００２６】このように係止部材２４の係止状態が解除
されたときは、棚板２１を前方に向かって引く。これに
より、図６(c)に示すように、棚板２１が摺動機構２３
１によって前方に引き出される。このような状態で、例
えば図１の３段目の棚装置２のように、商品Ａを補充す
ればよい。

【００２７】商品補充作業が終了したときは、棚板２１
を棚受け２２の奥に向かって押し込む。これにより、係
止部材２４の係止部２４１が棚受け２２の先端側を乗り
越え、図６(a)に示すように、係止溝２２５に再び係止
される。

【００２８】一方、各棚間隔の変更等により、棚装置２
の配置位置を変更するときは、図６(c)に示すように、
棚板２１を前方に引き出した後、棚板２１の外し作業を
行う。即ち、棚板２１を前方に引き出した後に、棚板２
１を持ち上げながら係止ワイヤ２１３を引っ掛け溝２３
２ｂから外す。これにより、棚板２１が棚受け２２から
分離される。この棚板２１の分離作業が終了した後、棚
受け２２のフック２２４を棚柱から外し、棚受け２２を
変更位置に対応する箇所に引っ掛ける。その後、棚板２
１の係止ワイヤ２１３を引っ掛け溝２３２ｂに再度嵌め
込み、棚板２１を押し込んで棚受け２２上に収納すれば
よい。

【００２９】本実施形態によれば、係止部材２４の回動
操作により棚受け２２と棚板２１との連結及び連結解除
作業が行われ、その作業が非常に簡単になっている。

【００３０】また、係止部材２４が硬性を有する棒体で
形成されたもので、その強度が高くなっているため、棚
板２１の係止強度が向上し、長期間に亘り安定的に使用
することができる。

【００３１】更に、棚装置２の設置位置を変更する際に
は棚板２１を棚受け２２から分離することができるた
め、棚受け２２の取付位置の変更作業が容易になるし、
また、棚受け２２の位置出しも的確に行うことができ
る。

【００３２】また、この棚受け２２の取付位置の変更作
業を行うときは、前方に引き出された（図６(c)に示す
状態の）可動プレート２３２を再度棚受け２２側に押し
込む。これにより、係止部材２４が係止溝２２５に再度
係止して、可動プレート２３２の前方への摺動が規制さ
れため、この変更作業中に可動プレート２３２が邪魔に
なることがない。

【００３３】なお、前記実施形態では棚板２１が棚受け
２２に傾斜して収納された棚装置について説明したが、
水平状態で棚板２１が収納される棚装置（図示しない）
についても、前記実施形態に係る移動規制構造を適用で
きることは勿論である。また、前記実施形態では棚受け
２２に係止溝２２５を設け、連結部材２３の可動プレー
ト２３２に係止部材２４を設けているが、これとは逆
に、図示しないが、棚受けに係止部材を設け、可動プレ
ートに係止溝を設けるようにしても良い。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
係止部材の操作により棚受けと棚板との連結及び連結解
除作業が行われ、その作業が非常に簡単になっている。
また、係止部材が硬性を有する棒体で形成されたもの
で、その強度が高くなっているため、棚板の係止強度が
向上し、長期間に亘り安定的に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ショーケースを示す側面図

【図２】棚板、棚受け及び連結部材の組み付け斜視図

【図３】棚板の裏面側を示す斜視図

【図４】係止部材を示す斜視図

【図５】係止部材の組み付け斜視図

【図６】摺動操作及び取り外し操作を示す側面図

【符号の説明】

１…オープンショーケース、２…棚装置、２１…棚板、
２２…棚受け、２３…連結部材、２４…係止部材、２２
５…係止溝、２３１…摺動機構、２３２…可動プレー
ト、２４１…係止部、２４２…操作部、Ａ…商品。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 叶内 昭史 群馬県伊勢崎市寿町20番地サンデン株式会 社内 (72)発明者 山崎 昇一 群馬県伊勢崎市寿町20番地サンデン株式会 社内 Ｆターム(参考） 3B110 FA02 GA24 JA09 JA13

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品を載置する棚板と、該棚板が支持さ
   れる棚受けと、可動部は該棚板に固定部は該棚受けにそ
   れぞれ連結して該棚板を前後に摺動可能にする連結部材
   とを備えたショーケースの棚装置において、 前記連結部材の可動部又は前記棚受けの一方には硬性の
   係止部材を有し、他方には該係止部材が係脱自在に係止
   する係止溝を有することを特徴とするショーケースの棚
   装置。
2. 【請求項２】 前記係止部材は前記可動部から前記棚受
   けに亘って延在された回動自在の棒材で形成するととも
   に、該係止部材の一端にはその回動により該棚受けの前
   記係止溝に係脱する係止部を有し、該係止部材の他端に
   は手指で操作可能な操作部を有することを特徴とする請
   求項１記載のショーケースの棚装置。