JP2003245148A - 洗面室及びこれに使用する間仕切り収納ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インテリア性を向上させて、コストダウンを
実現し、使用性を良好にした洗面室及びこれに使用する
間仕切り収納ユニットを提供する。 【解決手段】 洗面室(１)内の一壁面(７)に沿って横並
びに配置された洗面設備(３)と洗濯機置き場(４)との間
に、間仕切り収納ユニット(２)を設置するとともに、こ
の間仕切り収納ユニット(２)と前記一壁面(７)の一端側
から張り出した別の壁面(８)とによって、洗面設備(３)
の洗面カウンター(５)を支持するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、主として住宅の
洗面室及びこれに使用する間仕切り収納ユニットに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般的に、住宅における洗面室には、そ
の一壁面に沿って洗面設備と洗濯機置き場とを横並びに
設置することが多い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、そのような洗
面室では、洗面設備と洗濯機置き場に配置した洗濯機と
が同時に視界に入るため、インテリア的に雑然とした納
まりになりがちである。また、洗面設備と洗濯機置き場
との境界が不明瞭なため、見苦しい隙間や埃だまりが生
じる。

【０００４】さらに、洗面設備としては、高さ及び左右
幅の調節が困難なキャビネット方式の洗面台を設置する
のが一般的であり、利用者の要望や体位のばらつきに対
応できず、使い勝手が悪いこともある。加えて、洗濯機
周りにおいては、清掃性の悪さが問題となることがしば
しばである。

【０００５】そこで、この発明は、上記の不具合を解消
して、インテリア性が高く、コストダウンを実現し、使
用性にも優れた洗面室及びこれに使用する間仕切り収納
ユニットの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の洗面室においては、室内の一壁面に沿っ
て横並びに配置された洗面設備と洗濯機置き場との間
に、間仕切り収納ユニットを設置するとともに、この間
仕切りユニットと前記一壁面の一端側から張り出した別
の壁面とによって、洗面設備の洗面カウンターを支持す
るようにしたことを特徴とする。

【０００７】また、前記間仕切り収納ユニットは、床か
らほぼ天井までの高さを有し、その背面側にはパイプシ
ャフトを設けている。

【０００８】さらに、前記洗濯機置き場は、床面上をス
ライド可能とされた排水トラップ付き防水パンを備え、
この防水パンを、間仕切り収納ユニットと前記一壁面の
他端側から張り出した他の壁面との間に亘って設置して
いる。

【０００９】加えて、この発明の間仕切り収納ユニット
は、洗面室の一壁面に沿って横並びに配置された洗面設
備と洗濯機置き場を仕切るための間仕切り用収納ユニッ
トであって、床からほぼ天井までの高さを有し、その正
面側に備品等を収容する収容部を設け、背面側にパイプ
シャフトを設けたことを特徴としている。また、洗面設
備側の側板を、洗面設備の洗面カウンターを支持する支
持部としている。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１はこの発明に係る洗面
室を示す斜視図、図２は同じくその正面図、図３は同じ
くその平面図、図４は同じくその側面図である。

【００１１】この洗面室(１)は、例えば図３に示すよう
に、一壁面(７)と、この一壁面(７)の両端から略直角に
張り出した互いに対向する一対の壁面(８)(９)とを備え
ている。なお、これらの壁面(７)(８)(９)は、水が跳ね
上がってもいいように、耐水性に優れた化粧パネルを張
り付けて仕上げられている。

【００１２】洗面設備(３)および洗濯機置き場(４)は、
一壁面(７)に沿って横並びに配置され、これら洗面設備
(３)と洗濯機置き場(４)との間に、間仕切り収納ユニッ
ト(２)が設置されている。また、これら洗面設備(３)、
洗濯機置き場(４)および間仕切り収納ユニット(２)は、
一対の壁面(８)(９)間に亘ってほぼ隙間なく設置されて
いる。

【００１３】間仕切り収納ユニット(２)は、建物躯体と
は独立した自立型であって、床(10)からほぼ天井(11)ま
での高さを有し、一壁面(７)から張り出すように設けら
れており、洗面設備(３)と洗濯機置き場(４)とを仕切る
壁としての機能を有している。

【００１４】この間仕切り収納ユニット(２)は、正面側
に設けられた収容部(15)と背面側に設けられたパイプシ
ャフト(16)とを一体的に組み付けてなっている。

【００１５】収容部(15)は、備品等を収容できるように
したものであり、その略上半分が棚付きの上側収容部(1
9)とされ、略下半分がワゴン(27)付きの下側収容部(18)
とされている。

【００１６】上側収容部(19)は、洗面設備(３)側に開放
した箱形の本体(24)内に、上下方向に間隔をあけて複数
の棚(20)(20)…を設けている。なお、本体(24)は、正面
板(21)とこれに対向する背面板(17)の洗濯機置き場(４)
側の端部同士を、側板(26)によって連結してなる。

【００１７】下側収容部(18)は、正面が開放した箱形の
本体(29)内に、スライド自在なワゴン(27)を収容してな
る。なお、本体(29)は、左右一対の側板(25)(26)の背面
側端部を背面板(17)で連結してなり、ワゴン(27)には、
本体(29)の正面開口部を塞ぐ正面板(28)が設けられてい
る。

【００１８】ここで、背面板(17)および洗濯機置き場側
の側板(26)は、床(10)から天井(11)までの高さを有して
おり、それらの上側が上側収容部(19)の本体(24)の構成
部材として利用され、それらの下側が下側収容部(18)の
本体(29)の構成部材として利用されている。

【００１９】パイプシャフト(16)は、左右一対の側板(3
0)(31)と、これら側板(30)(31)の正面側端部同士を連結
する正面側連結板(32)と、側板(30)(31)の背面側端部同
士を連結する背面側連結板(33)とからなり、これら側板
(30)(31)および連結板(32)(33)は、床(10)から天井(11)
までの高さを有し、上下面が開放した中空の箱形に形成
されている。なお、正面側連結板(32)は、収容部(15)の
背面板(17)と重なり合っており、背面側連結板(33)は、
一壁面(７)に沿って配されている。そして、パイプシャ
フト(16)内には、給排水用の配管(35)(35)が納められて
いる。また、パイプシャフト(16)の洗濯機置き場(４)側
に、洗濯機(６)用の給水栓(46)や配管ヘッダー等を設け
てもよい。

【００２０】洗面設備(３)は、直線基調のシンプルなデ
ザインの洗面カウンター(５)を備えており、その洗面カ
ウンター(５)は、間仕切り収納ユニット(２)とこれに対
向する壁面(８)との間に差し渡しされて、その両端部が
支持金物によって間仕切り収納ユニット(２)の側板(25)
(30)および壁面(８)に固定されている。ここで、洗面カ
ウンター(５)の奥行きは、浴室や廊下のドア部分と干渉
しないように、一般の洗面カウンター化粧台で採用され
ている６０ｃｍよりも小さくしている。

【００２１】このように、洗面設備(３)において、直線
的なデザインの洗面カウンター(５)を用いることで、洗
面化粧台にありがちな設備的な印象を与えず、インテリ
ア性を高めることができる。また、洗面カウンター(５)
は、単純な形状であるため、生産性を向上させることが
でき、さらには、生産時にその両端をカットするだけで
間口調整を行うことができる。加えて、洗面カウンター
(５)は、キャビネット構造をとらずに、壁(７)(８)と収
納ユニット(２)との間で締結されるため、任意の位置の
カウンター高さが提供できる。従って、様々な体位のユ
ーザーにもきめ細く対応した設計が可能となる。

【００２２】洗面カウンター(５)上面においては、壁
(７)際に水栓金具取付け部(42)を設けて、水仕舞いが良
くなるようにしており、この水栓金具取付け部(42)の立
ち上がり部に給水栓(43)が設けられている。なお、水栓
金具取付け部(42)上方において、壁(７)際に大型の一面
鏡(55)およびビルトイン型の照明装置(56)が設けられて
いる。

【００２３】また、洗面カウンター(５)には、洗面ボウ
ル(40)が設けられており、この洗面ボウル(40)は、ボウ
ル部分をできるだけ広く取れるようにとの配慮から、水
栓金具取付け部(42)の立ち上がり部まで深くえぐり込ん
だデザインとしている。

【００２４】そして、洗面カウンター(５)の下面におい
ては、給水、給湯、排水配管をカウンター右奥に集中さ
せ、かつ、化粧板(41)を設置することで、カウンター
(５)下が広く使えるため、収納部に使ったり、椅子座の
場合に膝が十分に入ることを配慮した形状としている。
さらに、洗面ボウル(40)及び各配管を避けた位置に、シ
ャンプーのジャンボボトル、洗剤類及び備品等を収納で
きる引き出し(44)(45)が取り付けられており、収納機能
をも備えている。

【００２５】ここで、引き出し(45)の代わりに、ローラ
付きの可動式収納ワゴンを設置することもでき、その場
合は、この収納ワゴンは可動式であるため、洗面カウン
ター(５)の下方における清掃等がしやすくなるという利
点がある。

【００２６】上述したように、洗面カウンター(５)、洗
面ボウル(40)、給水栓(43)等の基本構成部材と、一面鏡
(55)、照明装置(56)、収納ワゴン(45)、引き出し(44)(4
5)等の付加部材とを組み合わせて洗面設備(３)を構成す
ることで、少ない部材点数で幅広いコスト帯をカバーで
きるという効果が得られる。

【００２７】洗濯機置き場(４)には、排水トラップ付き
防水パン(50)が、間仕切り収納ユニット(２)と、これに
対向する室内の壁面(８)に亘って設けられており、この
防水パン(50)上に洗濯機(６)が設置されている。防水パ
ン(50)は、床(10)面上を、一壁面(７)と略直交する方向
にスライド可能に設置されている。従って、洗濯機(６)
の設置や点検等を行う際や、防水パン(50)周りの清掃を
行う際には、防水パン(50)を手前にスライドさせること
でき、作業性に優れている。

【００２８】なお、この発明は、上記実施形態に限定さ
れるものではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に
多くの修正及び変更を加え得ることは勿論である。

【００２９】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明では、洗面室内の一壁面に沿って横並びに配置された
洗面設備と洗濯機置き場との間に、間仕切り収納ユニッ
トを設置することにより、洗面設備と洗濯機置き場とを
仕切っているため、全体としての見栄えがよくなり、イ
ンテリア的に整然とした納まりとすることができる。

【００３０】ここで、間仕切り収納ユニットは、洗面室
内の一壁面から張り出して、床からほぼ天井までの高さ
を有し、洗面設備と洗濯機置き場との間を仕切る壁とし
ての機能を備えているため、洗面設備と洗濯機置き場と
の境界をより明確にする役割を果たしている。

【００３１】また、洗面設備において、キャビネット式
の洗面台を設けるのではなく、間仕切り収納ユニットと
別の壁面とによって支持するようにした洗面カウンター
を設けているので、構造の簡素化を図ることができてコ
ストダウンが可能となる。

【００３２】しかも、洗面カウンターは、生産時にその
両端をカットするだけで、左右幅の調整を行うことがで
きるため、設置スペースに適合した配置が可能になる。
また、床から洗面カウンター上面までの高さを、洗面カ
ウンター取付け時に任意に設定することもできるため、
様々なユーザーの要望や体位に合わせたきめ細かい設計
が可能となる。

【００３３】さらに、カウンター構造をとることで、カ
ウンター下に生じるスペースにおいて、引き出しやワゴ
ン等の収納部を設けたり、椅子座の場合に膝を入れたり
することができるため、用途の幅を広げることができ、
使い勝手も良好となる。

【００３４】そして、間仕切り収納ユニットは、その正
面側に備品等を収容する収容部が設けられ、背面側には
パイプシャフトが設けられている。すなわち、備品等の
収容だけでなく、パイプシャフトとしての機能も有して
いるため、機能性の向上を図ることができる。

【００３５】また、洗濯機置き場においては、排水トラ
ップ付き防水パンを設けることにより、漏水の不安を解
消することができるだけでなく、間仕切り収納ユニット
と他の壁面との間に亘って設置しているため、防水パン
の左右両側に隙間を作らず、埃がたまるのを防ぐことが
できる。さらに、床面上をスライドさせることができる
ので、洗濯機設置時の作業性および防水パン周りの清掃
等のメンテナンス性を良好にしている。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態に係る洗面室の一部を示
す斜視図である。

【図２】同じくその正面図である。

【図３】同じくその平面図である。

【図４】同じくその側面図である。

【符号の説明】

(１) 洗面室 (２) 間仕切り収納ユニット (３) 洗面設備 (４) 洗濯機置き場 (５) 洗面カウンター (６) 洗濯機 (７) 一壁面 (８) 別の壁面 (９) 他の壁面 (10) 床 (11) 天井 (15) 収容部 (16) パイプシャフト (25)(30) 洗面設備側の側板 (50) 防水パン

フロントページの続き (72)発明者 太田 聡 大阪市北区大淀中一丁目１番88号 積水ハ ウス株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内の一壁面に沿って横並びに配置され
   た洗面設備と洗濯機置き場との間に、間仕切り収納ユニ
   ットを設置するとともに、この間仕切り収納ユニットと
   前記一壁面の一端側から張り出した別の壁面とによっ
   て、洗面設備の洗面カウンターを支持するようにしたこ
   とを特徴とする洗面室。
2. 【請求項２】 前記間仕切り収納ユニットは、床からほ
   ぼ天井までの高さを有し、その背面側にはパイプシャフ
   トを設けた請求項１記載の洗面室。
3. 【請求項３】 前記洗濯機置き場は、床面上をスライド
   可能とされた排水トラップ付き防水パンを備え、この防
   水パンを、間仕切り収納ユニットと前記一壁面の他端側
   から張り出した他の壁面との間に亘って設置した請求項
   １又は２記載の洗面室。
4. 【請求項４】 洗面室の一壁面に沿って横並びに配置さ
   れた洗面設備と洗濯機置き場を仕切るための間仕切り用
   収納ユニットであって、床からほぼ天井までの高さを有
   し、その正面側に備品等を収容する収容部を設け、背面
   側にパイプシャフトを設けたことを特徴とする間仕切り
   収納ユニット。
5. 【請求項５】 洗面設備側の側板を、洗面設備の洗面カ
   ウンターを支持する支持部とした請求項４記載の間仕切
   り収納ユニット。