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JP2003127807A - アイドリングストップ機能を有する車両に搭載された二次蓄電池の残存容量を判定する装置および方法 - Google Patents

アイドリングストップ機能を有する車両に搭載された二次蓄電池の残存容量を判定する装置および方法

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JP2003127807A
JP2003127807A JP2001322821A JP2001322821A JP2003127807A JP 2003127807 A JP2003127807 A JP 2003127807A JP 2001322821 A JP2001322821 A JP 2001322821A JP 2001322821 A JP2001322821 A JP 2001322821A JP 2003127807 A JP2003127807 A JP 2003127807A
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JP
Japan
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storage battery
terminal voltage
idling stop
voltage
secondary storage
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001322821A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Sato
敏幸 佐藤
Fumikazu Iwahana
史和 岩花
Hideto Nakamura
秀人 中村
Tetsuya Kano
哲也 加納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Battery Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Battery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Furukawa Battery Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2001322821A priority Critical patent/JP2003127807A/ja
Publication of JP2003127807A publication Critical patent/JP2003127807A/ja
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N11/0814Circuits or control means specially adapted for starting of engines comprising means for controlling automatic idle-start-stop
    • F02N11/0818Conditions for starting or stopping the engine or for deactivating the idle-start-stop mode
    • F02N11/0825Conditions for starting or stopping the engine or for deactivating the idle-start-stop mode related to prevention of engine restart failure, e.g. disabling automatic stop at low battery state
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02N2200/00Parameters used for control of starting apparatus
    • F02N2200/06Parameters used for control of starting apparatus said parameters being related to the power supply or driving circuits for the starter
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    • F02N2200/06Parameters used for control of starting apparatus said parameters being related to the power supply or driving circuits for the starter
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02N2250/02Battery voltage drop at start, e.g. drops causing ECU reset
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性が高く実用的なアイドリングストップ
処理を判定するための二次蓄電池の残存容量を判定する
方法と装置を提供する。 【解決手段】 判定手段8は、(a)電圧計7の測定値
を事前に定めた複数の水準のしきい値と比較して二次蓄
電池3の残存容量を推定し、(b)エンジン再始動から
所定時間以内の二次蓄電池3の端子間電圧を第1の端子
間電圧として電圧計7から入力し、エンジン再始動から
第1の所定時間経過後の二次蓄電池3の端子電圧を第2
の端子間電圧として電圧計7から入力し、第1の端子間
電圧から第2の端子間電圧を減じて電圧差を算出し、第
1の端子間電圧が第1の電圧以上であり、電圧差が第2
の電圧であるか否かを判定し、(c)温度センサ6の検
出温度が予め定められた上限温度と下限温度以内である
ことを判定し、アイドリングストップ処理手段10がこ
れら総合的な判定結果に基づいてアイドリングストップ
の可否を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電池を搭載した
車両において一時停車時に内燃機関を停止するアイドリ
ングストップを行う車両に搭載した二次蓄電池の残存容
量および蓄電池の劣化状態を測定する方法およびその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】環境汚染を低減および自動車の燃費の向
上のため、自動車が交差点で信号待ちのために一時停車
したとき、渋滞で停車しているときなど、内燃機関(エ
ンジン)を停止するアイドリングストップ機能を有する
自動車が知られている。このようなアイドリングストッ
プを行う場合、アイドリングストップ後に自動車を再起
動できるだけ車載の蓄電池に残存容量が存在すること、
および/または、劣化状態を知ることが必要である。
【0003】蓄電池の残存容量を測定する方法は種々試
みられている。しかしながら、これまで、車両のアイド
リングストップの判断に適用する適切な車載の蓄電池の
残存容量を検出する方法は知られていない。以下これま
で知られている蓄電池の残存容量の測定方法について概
観する。
【0004】一番簡単かつ確実な蓄電池の残存容量測定
方法は、蓄電池を完全に放電させて容量を測定し、その
容量から劣化状態を判定する方法である。しかしなが
ら、この方法は実時間でアイドリングストップの判定に
使用することはできない。しかも、この方法は放電する
までに長い時間がかかるので、測定時間が長くなるとい
う問題がある。
【0005】次いで、蓄電池を放電させずに比較的短時
間に蓄電池の残存容量の測定を行なう方法について述べ
る。
【0006】鉛蓄電池は、放電により水を生じ、充電に
より硫酸を生ずるので、放電すると硫酸水溶液の比重が
小さくなり、充電で硫酸水溶液の比重が元に戻る。この
現象を利用して、電解液の比重を指標として残存容量を
推定する方法が知られている。しかしながら、鉛蓄電池
に収容されている電解液の濃度分布が不均一になる場合
がしばしばあるので、この方法では鉛蓄電池の残存容量
を常に正確に推定することが出来ない。また、近年、電
解液が極めて少ないシール型鉛蓄電池が採用されてい
る。このようなシール型鉛蓄電池については電解液の比
重の測定自体が困難なので、鉛蓄電池の残存容量を推定
できない。
【0007】特開昭53−127646号公報は、
(1)エンジンのスタートキーを回す際に生じているオ
ルタネータの過渡的な電流値をオルタネータと車載の鉛
蓄電池(バッテリ)との間に介在させた抵抗に流れる電
流として計測し、さらにバッテリの端子電圧も計測し、
これらの計測結果を演算増幅器で演算して走行直前のバ
ッテリの初期残存容量を求めておき、(2)さらに走行
中の充電量あるいは充放電量を求め、(3)初期残存容
量と充放電量とを比較してバッテリの残存容量を算出す
る方法を開示している。しかしながら、この方法は自動
車の起動時という特定のタイミングにおける初期残存容
量を基準としており、タイミングとして、そのままアイ
ドリングストップに適用できない。しかも、電流測定の
ために抵抗を設けているので、電池容量を消費するとい
う不利益がある。
【0008】特開昭63−27776号公報は、(1)
最初にバッテリを自動車に搭載したときの新品のバッテ
リにおけるエンジン始動中の放電電荷量に対するバッテ
リの端子電圧降下分を実測し、(2)その後、エンジン
停止と始動との間にバッテリ静特性が蘇るのに必要な時
間を経過したこと、および、バッテリ残存容量が所定以
上であることを条件として、自動車走行ごとに、エンジ
ン始動中の放電電荷量に対するバッテリの端子電圧降下
分を実測して、(3)上記初期の電圧降下分と走行後の
電圧降下分を用いて演算してバッテリの寿命を予測する
方法を開示している。しかしながら、この方法も自動車
の起動時という特定のタイミングにおけるバッテリの端
子電圧の降下分を残存容量を検出するための基準として
おり、アイドリングストップの判定には向かない。加え
て、この方法は上述した条件が課されているので、車両
のアイドリングストップの判断には適用できない。
【0009】特開平1−39068号公報は、(1)ス
タータの起動時などの大電流放電中における互いに異な
る値を示す複数時点のバッテリの放電電流と、各放電電
流流出時のバッテリの端子電圧を検出し、(2)検出し
た電流と電圧値からバッテリの内部抵抗値と電力を算出
し、(3)予め実験的に求めたバッテリの容量と内部抵
抗と起電力の相関系を表す関数を用いて算出した内部抵
抗と起電力からバッテリの残存容量を算出する方法を開
示している。しかしながら、この方法もスタータの起動
時を条件としているから、アイドリングストップの判断
には適切ではない。さらにこの方法の処理は複雑であ
る。
【0010】特許第2536257号公報(特開平4−
95788号公報)は鉛蓄電池の残存容量を検出するた
め、内部インピーダンスを用いる発明を開示している。
すなわち、この発明においては、(1)鉛蓄電池の内部
インピーダンスを測定し、(2)測定した鉛蓄電池の内
部インピーダンスを、鉛蓄電池のインダクタンス成分
L、電解液抵抗RΩ、電荷移動抵抗Rct、電気二重層容
量Cd、ワールブルグ・インピーダンスW、ワールブル
グ係数σからなる等価回路に当てはめて最適解を求め、
(3)L、RΩ、Rct、Cd、W、σの少なくとも一つ
を初期の値と比較して、その相違から鉛蓄電池の寿命を
判定する。しかしながら、この発明を車両の走行に伴っ
て発電機から鉛蓄電池に充電される車載の鉛蓄電池の残
存容量に適用することはできない。その理由は、発電機
から鉛蓄電池への影響、自動車に搭載された装備の負荷
変動などの影響を受けて鉛蓄電池の内部インピーダンス
の測定が困難になる。鉛蓄電池の内部インピーダンスが
測定できなければ、初期値と比較できず、寿命も判定で
きない。さらにこの発明を実施すると、測定装置の構成
が複雑で寸法も大きくなり、価格も高くなる。したがっ
て、この発明を乗用車などの通常の自動車に適用するに
は課題がある。
【0011】蓄電池から放電または充電される電流値を
常時測定し、その電流測定値を積算して蓄電池の残存容
量を求める方法も知られている。以下、この方法を「電
流積算法」と呼ぶ。そのような電流積算法においては、
電流値の測定誤差により積算値の誤差が次第に大きくな
り、蓄電池の状態が正確に求めることができなくなる。
そのため、「電流積算法」を改良した方法が、特許第2
791751号公報(特開平8−19103号公報)、
特開平9−171065号公報などに提案されている。
【0012】特許第2791751号公報に記載の発明
は、電流積算方式と内部抵抗検出方式を併用してデータ
処理して、電気自動車用鉛蓄電池の残存容量を測定す
る。すなわち、(1)まず、電流積算法で電気自動車に
搭載された鉛蓄電池の残存容量を算出し、(2)さら
に、電気自動車用鉛蓄電池の満充電完了時および自動車
の走行中の一時停止時に鉛蓄電池の内部インピーダンス
を測定し、(3)内部インピーダンスから導出する放電
率によって電流積算法で求めた蓄電池の残存容量の値を
補正する。この方法は自動車用蓄電池の残存容量の検査
法として有用であり、鉛蓄電池の残存容量を正確に知る
必要がある電気自動車においては重要な技術である。し
かしながら、この発明は、電流積算法による測定に加え
て、内部インピーダンスによる測定も実施する必要があ
り、この方法を実現する測定装置を製造した場合、装置
価格が高くなる。特に、この発明は上述した内部インピ
ーダンスを測定することが困難な事態があることから、
内燃機関を搭載した自動車のアイドリングストップに適
用できない。
【0013】特開平9−171065号公報に開示され
た発明は、まず、電流積算法で蓄電池の残存容量を算出
しておき、その残存容量を補正する技術である。その補
正残存容量の算出は、予め特定の放電電流値での定電流
放電における端子電圧と残存容量のデータテーブルを準
備し、自動車走行中に前記特定の放電電流値が一定時間
継続したことを検知し、その時の蓄電池の端子電圧を測
定し、測定した端子電圧を前記データテーブルに参照し
て補正のための蓄電池の残存容量を求める。そして、算
出した補正用残存容量で、事前に求めた電流積算法の残
存容量を補正する。特開平9−171065号公報に開
示された発明は、電気自動車などのような電動車両に搭
載された蓄電池(バッテリ)の残存容量を測定するに適
した技術である。その理由は、電気自動車においては、
その車両が常用する走行速度での放電電流値を、上記の
特定の放電電流値とすることにより蓄電池の残存容量を
求める機会が多いからである。しかしながら、特開平9
−171065号公報に開示された発明は、内燃機関で
動作する自動車(通常の自動車)に搭載した蓄電池の残
存容量に適さない。その理由は、通常の自動車において
は、自動車走行中に、頻繁に、一定時間継続するような
特定の電流値が出現する機会が少ないので、蓄電池の残
存容量を求める機会が極めて少ないので、補正すべき残
存容量を求めることができないからである。
【0014】特開平9−171065号公報に開示され
た発明の上記問題を解決する方法としては、たとえば、
端子電圧と残存容量のデータテーブルを複数個用意し、
複数の電流値で残存容量の判定を行うことも考えられ
る。しかしながら、そのような方法を実施するために
は、複数個のデータテーブルを用意する必要があり、処
理が複雑になる。正確な残存容量の測定のためには、温
度と劣化状態により該蓄電池の端子電圧と残存容量の関
係が変化する場合、それに応じてさらに多くのデータテ
ーブルを用意することが必要になるので、多量のデータ
を記憶させ、処理させるには複雑な装置が必要になると
推察される。また、そのような多量のデータを作成する
作業も厄介である。蓄電池の劣化状態の判断も難しい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上種々の従来技術に
ついて考察したが、それらの技術は、特に、車両に搭載
した車両のアイドリングストップに適用するには、課題
があり、そのままでは、適用できない。
【0016】本発明の目的は、比較的簡単な方法でかつ
実用的な、アイドリングストップ処理を行う車両に搭載
した二次蓄電池の残存容量を判定する方法と装置を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点によ
れば、スタータと、該スタータで起動されるエンジン
と、該エンジンによって回転駆動されて発電するオルタ
ネータと、二次蓄電池と、前記オルタネータまたは前記
二次蓄電池からの給電によって動作する電気装備を有
し、アイドリングストップ処理を行う車両において、前
記二次蓄電池の端子間電圧を測定する電圧計と、前記二
次蓄電池の温度を検出する温度センサと、前記エンジン
の再始動を示す信号を提供するエンジン再始動信号提供
手段と、前記電圧計、前記温度センサ、および、前記エ
ンジン再始動信号提供手段の信号を入力し、(a)前記
電圧計の測定値を事前に定めた複数の水準のしきい値と
比較して前記二次蓄電池の残存容量を推定するSOC判
定手段と、(b)前記エンジン再始動信号提供手段から
出力された信号の入力から第1の所定時間以内の前記二
次蓄電池の端子間電圧を第1の端子間電圧として前記電
圧計から入力し、前記エンジン再始動信号提供手段から
の信号が入力されて前記所定時間経過後に、前記エンジ
ン始動に伴って一時的に低下する前記二次蓄電池の最小
値である端子間電圧として前記電圧計から入力し、前記
第1の端子間電圧から前記第2の端子間電圧を減じて電
圧差を算出し、前記第1の端子間電圧が第1の電圧以上
であり、前記電圧差が第2の電圧であるか否かを判定す
る劣化判定手段と、 (c)前記温度センサの検出温度
が予め定められた上限温度と下限温度以内であることを
判定する温度範囲判定手段とを具備し、これらの判定結
果を出力する判定手段と、を有することを特徴とする、
アイドリングストップ機能を有する車両に搭載された二
次蓄電池の残存容量を判定する装置が提供される。
【0018】好ましくは、前記SOC判定手段は、前記
二次蓄電池の端子間電圧が急激に低下する前記エンジン
再始動信号提供手段から出力された信号から第2の所定
時間経過するまで、動作しないことを特徴とする。
【0019】さらに好ましくは、前記電圧計で測定した
前記二次蓄電池の端子間電圧は、前記温度センサで検出
した温度で補正して使用される。
【0020】また好ましくは、前記判定手段に接続され
たアイドリングストップ処理手段をさらに有し、前記ア
イドリングストップ処理手段は前記判定手段による判定
結果がアイドリングストップ可能であるときのみ、当該
車両をアイドリングストップさせる。
【0021】本発明の第2の観点によれば、上記装置に
おいて実施される方法が提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】第1実施の形態 本発明の第1の実施の形態として、車両の走行中に、渋
滞または交差点などで一時停車中に内燃機関(エンジ
ン)を停止する、いわゆるアイドリングストップ機能を
有する車両に搭載された蓄電池の残存容量を判定する方
法とその装置、および、蓄電池などの二次蓄電池の残存
容量の判定結果に基づいてアイドリングストップの処理
を行う方法と装置について述べる。
【0023】図1は本発明のアイドリングストップ機能
を有する車両に搭載された蓄電池の残存容量を判定する
方法および装置、並びに、その判定結果に基づいてアイ
ドリングストップ処理を行う方法と装置の第1実施の形
態を図解した図である。車両、たとえば、普通の乗用車
には、スタータ1、発電機(オルタネータ)2、二次蓄
電池3、電気装備4、エンジン5が搭載されている。二
次蓄電池3としては、以下、鉛蓄電池を用いた場合につ
いて述べる。電気装備4は、たとえば、照明灯、方向指
示灯、ハザードランプなどの各種ライト(ランプ)、ミ
ラー駆動モータ、操作パネル、空調機など電気で動作す
る車両に搭載されたものを総称している。
【0024】スタータ1は車両の始動時に鉛蓄電池3か
らの給電によりエンジン5を動作させる電力を提供す
る。オルタネータ2は車両が始動してエンジン5が回転
動作すると起動して発電を行う。オルタネータ2の発電
により電気装備4への給電が行われる他、鉛蓄電池3が
充電される。
【0025】図1に図解したアイドリングストップ機能
を有する車両に搭載された蓄電池の残存容量を測定(判
定)する装置(以下、蓄電池の残存容量判定装置とい
う)は、鉛蓄電池3の端子電圧を測定する電圧計7と、
鉛蓄電池3の温度を測定する温度センサ6と、鉛蓄電池
3の残存容量を判定する判定手段8と、判定結果を表示
する表示手段9を有する。温度センサ6としては、鉛蓄
電池3の温度を測定する種々のセンサ、たとえば、熱電
対、特に、たとえば、銅・コンスタンタン熱電対、ある
いは白金抵抗体などを用い、その測定範囲は0〜50°
C程度である。電圧計7は、通常の直流電圧計であり、
測定範囲はたとえば、0〜30VDCである。表示手段
9は、たとえば、液晶表示器であり、普通乗用車の操作
パネル部分の表示器と兼用することができる。
【0026】判定手段8の具体的な構成例を図2に示
す。判定手段8は、マイクロコンピュータの中央演算処
理装置(CPU)81と、RAM、ROMなどのメモリ
82と、アナログ/ディジタル(A/D)変換部83
と、入出力(I/O)ポート84と、レギュレータ85
と,表示出力インタフェース(I/F)86と、温度測
定調整部87と、電圧測定調整部88とを有する。
【0027】CPU81は、下記に述べる種々の処理を
行う。以下、判定手段8の処理という場合、主としてC
PU81で行う処理を意味する。メモリ82のROMに
はCPU81で行う各種のプログラムが記憶されてい
る。メモリ82のRAMには後述するSOCのための複
数の水準判定しきい値データ1〜4、鉛蓄電池3の劣化
判定のためのしきい値データ5、6、鉛蓄電池3の温度
範囲判定のための比較温度データなどが記憶されている
他、電圧計7の測定値、温度センサ6の測定値、演算処
理データなどが記憶される。以下、メモリと記述したと
き、主として、RAMを意味する。RAMは、車両の停
止期間でも、上記記憶した各種のデータが保持されるよ
うに、かつ、新たなデータの書き込みが可能なように、
書き換え可能な不揮発性メモリが好ましい。A/D変換
部83は、アナログ電圧信号として表される温度センサ
6および電圧計7の測定結果を入力して、CPU81で
処理するディジタル信号に変換する。I/Oポート84
は、ディジタルのエンジン再始動信号を入力する入力ポ
ートと、アイドリングストップ処理手段10などに判定
手段8の判定結果を示すディジタル信号を出力する出力
ポートとを有する。以下、出力ポートと言ったとき、I
/Oポート84の出力ポートを意味する。表示出力イン
タフェース(I/F)86は表示手段9への出力に用い
る。
【0028】レギュレータ85はエンジン5のエンジン
キーに連動して印加される電源電圧を入力して、上述し
たCPU81、メモリ82、A/D変換部83、I/O
ポート84の駆動の電圧に調整する。すなわち、判定手
段8を構成するCPU81、メモリ82、A/D変換部
83、I/Oポート84は、オルタネータ2、鉛蓄電池
3などから給電されるが、CPU81などは通常、3〜
5VDCで動作する。しかし、オルタネータ2、鉛蓄電
池3の電圧は電気装備4など車両に搭載された種々の電
気製品を駆動するため、たとえば、オルタネータ2の出
力電圧が14.5V程度であるように電圧が高い。そこ
て、レギュレータ85において、そのような高電圧をC
PU81などが動作可能な電圧に調整している。
【0029】A/D変換部83の入力電圧範囲は、たと
えば、0〜5V程度であるから、温度センサ6として熱
電対を用いた場合のように、その検出電圧が、たとえ
ば、0〜20mV程度と非常に低い時は温度測定調整部
87で0〜5Vに増幅する。同様に、電圧計7の検出電
圧が0〜15V程度の高いときは電圧測定調整部88で
0〜5Vに分圧する。温度センサ6の検出信号および/
または電圧計7の検出信号のレベルを、判定手段8の外
部でA/D変換部83の入力電圧範囲に調整している場
合は、温度測定調整部87および電圧測定調整部88は
不要である。
【0030】上記蓄電池の残存容量判定装置に、アイド
リングストップ処理手段10を付加すると、蓄電池の残
存容量判定装置の結果に基づいて車両のアイドリングス
トップ処理行うことができる。図1に図解したように、
蓄電池の残存容量判定装置にアイドリングストップ処理
手段10を付加した構成が、車両に搭載された蓄電池の
残存容量を測定(判定)し、アイドリングストップ処理
機能を有する装置となる。
【0031】充電容量(SOC)判定 車両の始動時、スタータ1を駆動して車両のエンジン
(内燃機関)を起動するとオルタネータ2が動作して発
電を行う。その後、電気設備4への給電はオルタネータ
2から行われる。エンジンが回転動作している車両の走
行中や、アイドリング中にはオルタネータ2が動作して
発電しているから、鉛蓄電池3はオルタネータ2の発電
電圧によって充電される状態となる。この時の鉛蓄電池
3の端子間電圧はオルタネータ2の出力電圧に一致す
る。車両として普通の乗用車を例示すると、オルタネー
タ2の出力電圧は14.5V程度である。なお、鉛蓄電
池3の端子間電圧とは、鉛蓄電池3の低電位レベル、た
とえば、接地電圧と高電位レベル、たとえば、鉛蓄電池
3の電気装備4側の電位との間の電圧を言う。この端子
間電圧を電圧計7で測定する。
【0032】アイドリングストップ処理手段10の動作
によって車両がアイドリングストップすると、エンジン
5の回転が停止するのでオルタネータ2も停止してオル
タネータ2による発電は停止する。そのとき鉛蓄電池3
から電気装備4などへの給電が行われる。鉛蓄電池3か
らの電気装備4などへの給電(放電)により、鉛蓄電池
3の端子間電圧が低下していく。鉛蓄電池3の端子間電
圧の低下は負荷電流に依存する。鉛蓄電池3を開放状態
にして数時間以上経過した場合の鉛蓄電池3の端子間電
圧は、充電状態の鉛蓄電池3が満充電状態のときは、1
2.9V程度になる。したがって、負荷電流が流れてい
るときの鉛蓄電池3の端子間電圧は12.9Vよりも低
下し、満充電状態であっても、たとえば、12.5Vな
どのように12.9Vよりも低下することがある。この
ように、鉛蓄電池3の端子間電圧の低下は、負荷電流、
換言すれば、鉛蓄電池3の放電電流に依存する。
【0033】本発明の第1実施の形態においては、SO
C状態を判定する鉛蓄電池3の端子間電圧を判定して鉛
蓄電池3の残存容量を推定するための数種類の電圧水準
を設定する。換言すれば、本発明においては、従来技術
として述べたような、鉛蓄電池3の残存容量を算出しな
いから、判定手段8(CPU81)における処理は非常
に簡単になる。
【0034】鉛蓄電池の端子間電圧の判定水準 鉛蓄電池3の端子間電圧から鉛蓄電池3の残存容量を推
定し、アイドリングストップの可否を判定するための鉛
蓄電池3の端子間電圧の判定基準について述べる。本願
発明者は残存容量を判定する実用的な方法および装置を
製作するに際して、本発明の実施の形態として下記およ
び図3に図解したように、鉛蓄電池の残存容量を端子間
電圧によって判定する判定水準を規定した。
【0035】(1)第1水準:アイドリングストップ
後、車両の再始動に必要な電力容量の水準を示す鉛蓄電
池3の端子間電圧 (2)第2水準:アイドリングストップ後、車両の再始
動に必要な電力容量と、特定時間アイドリングストップ
した際に必要とされる消費電池容量を加えた電力容量を
示す鉛蓄電池3の端子間電圧 (3)第3水準:第2水準の電力容量に第1の所定の電
力容量を加算した電力容量を示す鉛蓄電池3の端子間電
圧 (4)第4水準:第3水準の電力容量に第2の所定の電
力容量を加算した電力容量を示す鉛蓄電池3の端子間電
圧 (5)第5水準:第4水準の電力容量に第3の所定の電
力容量を加算した電力容量を示す鉛蓄電池3の端子間電
【0036】これらの判定水準1〜5は、判定手段8の
メモリ82にしきい値1〜4として記憶され、CPU8
1はそれらのしきい値1〜4と電圧計7で測定した電圧
とを比較して、鉛蓄電池3の残存容量を推定する。
【0037】第1水準の電力容量の意味と規定した理由
について述べる。アイドリングストップ時、一時停止中
にエンジンを停止するので一時停止から再び走行を開始
する際にスタータ1などを再始動する必要がある。第1
水準の電力容量は、アイドリングストップ後のエンジン
の再始動に必要な最小限の電力容量であり、それだけの
電力容量が鉛蓄電池3に残存していることを判断する値
である。
【0038】第2水準の電力容量の意味と規定した理由
について述べる。アイドリングストップ処理手段10に
よってエンジン5を停止する直前にエンジンを停止する
ことの判断を行なう際、エンジン5の停止後に再び走行
を開始する際の鉛蓄電池3の電力容量(第1水準)と、
エンジン5を停止してからスタータ1などを再始動して
エンジン5を再び始動するまでの間に、電気装備4を稼
働させるために必要な電力容量を加えた電力容量が鉛蓄
電池3に残存している必要がある。エンジン5を停止し
てからエンジン5を再始動するまでの間に、電気装備4
を稼働するために必要な電力容量を求めるためには、エ
ンジン5を停止してからエンジン5を再始動するまでの
時間、即ち、アイドリングストップ時間を規定する必要
がある。図6においてこの時間を第2の所定時間とい
う。さらに、アイドリングストップ中に稼働される電気
装備4で消費する電力量を知る必要がある。しかしなが
ら、アイドリングストップ前にアイドリングストップ時
間およびその期間の電力消費量を求めることは困難であ
る。そこで、本発明の実施の形態においては、標準的な
アイドリングストップ時間と、その間に消費する電力容
量を推定しておく。これらのデータは判定手段8および
/またはアイドリングストップ処理手段10内のメモリ
に記憶しておく。
【0039】判定手段8のCPU81は、鉛蓄電池3の
残存容量がどの水準にあるかを鉛蓄電池3の端子間電圧
をチェックして監視しているが、実際のアイドリングス
トップ時間が上記推定した標準アイドリングストップ時
間を越えた場合、および/または、アイドリングストッ
プ期間に消費した電力容量が上記推定した標準的な電力
容量を越えた場合、エンジン5の再始動に必要な電力容
量が不足して、エンジン5を再起動できない可能性が起
こる。そこで、アイドリングストップ時間が上記特定さ
れる時間を越える前、および/または、アイドリングス
トップ期間に消費した電力容量が標準的な消費電力容量
を越える前に、鉛蓄電池3の残存容量の減少を抑える、
または、鉛蓄電池3の電池容量を増加させる方法を適用
することが望ましい。そのため判定手段8のCPU81
は、たとえば、標準的なアイドリングストップ時間が経
過した直後、または、アイドリングストップ期間に消費
電力が標準的な電力容量を超過した直後に、エンジン5
を再始動してオルタネータ2を動作して鉛蓄電池3に充
電する、あるいは、アイドリングストップ期間中に稼働
中の電気装備4の一部を停止する。
【0040】判定手段8のCPU81の判定結果に応じ
てアイドリングストップ処理手段10が動作して車両が
アイドリングストップする際は、最低限、第2水準の電
力容量が鉛蓄電池3に残存容量として存在していなけれ
ばならない。しかしながら、第2水準だけでは十分では
ない。そこで、さらに付加的な水準を設けることが望ま
しい。付加的な水準について下記に述べる。
【0041】上述した水準を判断するための判定手段8
のCPU81における鉛蓄電池3の残存容量の判定方法
の例を下記に述べる。
【0042】たとえば、判定手段8がある状況のときの
鉛蓄電池3の残存容量が第2水準にあると判定したがそ
の後、交通渋滞などの情況で空調機または暖房機を使用
しながら低速走行したために鉛蓄電池3からの放電状態
が長く続き、その後アイドリングストップした時、その
時の鉛蓄電池3の残存容量が第2水準にあるかまたは第
2水準を下回っているかの判定が困難になり、アイドリ
ングストップの判断が困難になる。そこで、第2水準よ
り大きな残存容量を判断するための付加的な水準を最低
1、好ましくは、1〜3水準持つことが望ましい。これ
らの水準を識別するしきい値は判定手段8内のメモリ8
2に記憶されている。
【0043】第2水準より大きな残存容量を第3水準と
して設定した場合、第3水準にあると判定された鉛蓄電
池3を搭載した車両が、上述した状態で走行して鉛蓄電
池3からの放電状態が長く続き、その後、アイドリング
ストップした時、第2水準と第3の水準の差の残存容量
と、走行中の車両の鉛蓄電池3の放電量の推定値を比較
すると第2水準にあるか否かの判断が判定手段8におい
て可能となる。
【0044】さらに鉛蓄電池3における残存容量不足を
回避するための安全を考慮すると、第4水準を設けるこ
とが望ましい。付加的な水準はこのように複数設定でき
るが、このような付加的な水準を多く設定すると蓄電池
の残存容量判定装置が複雑になり、価格も高くなる。さ
らに、ドライバなど利用者にとって蓄電池の残存容量の
認識が複雑になる。そのような観点からは、実用的に
は、付加的な水準は、1〜3程度が好ましい。したがっ
て、合計の水準は3〜5程度である。
【0045】これら水準の値の決定、すなわち、しきい
値1〜4の決定は鉛蓄電池3の容量、スタータ1の起動
電力、電気装備4の消費電力などを考慮して行う。
【0046】図4の上部にSOC判定の例示として水準
1〜5の判定条件を示した。図4は判定手段8で行う、
SOC判定、劣化判定および温度判定をまとめた総合判
定基準とその出力結果を示す例を示している。
【0047】端子間電圧の温度補正 鉛蓄電池3の端子間電圧は鉛蓄電池3の温度によって依
存する。そこで、判定手段8のCPU81は電圧計7で
鉛蓄電池3の端子間電圧を測定した結果を入力した時、
温度センサ6で測定している鉛蓄電池3の温度信号を入
力し,その測定温度で鉛蓄電池3の端子間電圧を補正す
る。図5は鉛蓄電池3の端子間電圧の温度補正係数αの
例を示すグラフである。実際は、図5のグラフの温度補
正係数αをメモリ82内にデータテーブルとして記憶さ
せておく。この例示においては、鉛蓄電池3の温度が常
温の代表温度である25°Cを基準としている。鉛蓄電
池3の温度が25°Cより低くなると電圧計7で測定し
た鉛蓄電池3の端子間電圧は高く補正され、鉛蓄電池3
の温度が25°Cより高くなると電圧計7で測定した鉛
蓄電池3の端子間電圧が低く補正される。鉛蓄電池3の
端子間電圧Vの温度補正は下記式による。
【0048】 Vt =(1/α)V0 + C ただし、V0 は電圧計7による測定端子間電圧であり、 αは図4に例示した温度補正係数であり、 Cは固定値であり、 Vt は温度補正された端子間電圧である。 ・・・(1)
【0049】式1は後述する鉛蓄電池3の端子間電圧の
種々の温度補正に適用できる。
【0050】判定手段8のCPU81は、鉛蓄電池3の
端子間電圧の温度補正を行った後、温度補正した鉛蓄電
池3の端子間電圧が予め判定手段8内のメモリ82に記
憶してある図4のSOC水準の判定のための複数のしき
い値1〜4と比較し、SOCの状態がどの水準にあるの
かを判定する。判定手段8のCPU81は判定した結果
に応じてI/Oポート84の出力ポートからSOCの判
定水準を示す信号をアイドリングストップ処理手段10
に出力する。またCPU81は、たとえば、水準1以下
でアイドリングストップできないような場合、車両のド
ライバに表示手段9を介して警告表示を行うことができ
る。表示手段9への表示が多くなるとドライバの運転操
作に支障をきたすから、CPU81は適正な情報を表示
手段9に出力する。アイドリングストップ処理手段10
は判定手段8の出力結果に応じてアイドリングストップ
の可否を判断して、その結果に基づいた処理、すなわ
ち、アイドリングストップするかしないかの処理を行
う。鉛蓄電池3の残存容量が、鉛蓄電池3の端子間電圧
を参照して判定した結果、しきい値1の最低水準を下回
った場合は判定手段8(CPU81)はSOCの最低水
準を下回っていることを示す信号をI/Oポート84の
出力ポートからアイドリングストップ処理手段10およ
び表示手段9に出力する。このときはアイドリングスト
ップ処理手段10はアイドリングストップさせない。す
なわち、このとき、判定手段8はエンジン5の再始動に
必要な鉛蓄電池3の容量の確保と鉛蓄電池3の充電を行
うため、アイドリングストップ処理手段10においてア
イドリングストップが行われないように、電圧水準が最
低水準(水準1)を下回ったことを示し、その状態を維
持したままにする信号をI/Oポート84の出力ポート
からアイドリングストップ処理手段10に出力する。判
定手段8(CPU81)は鉛蓄電池3の残存容量がなく
なるまで継続してこの動作を行う。もちろん、この状態
で何らかの理由で鉛蓄電池3の電力容量が最低水準を越
えた場合は、判定手段8(CPU81)はその状態に応
じた処理を行う。
【0051】鉛蓄電池の劣化判定 図6はエンジン再始動における電圧変化を示すグラフで
ある。車両のエンジン5を起動するとき、数秒程度では
あるが鉛蓄電池3からスタータ1へ大電流(起動時の突
入電流)が流れるため、この大電流放電によって鉛蓄電
池3の端子間電圧が低下する。このような高い率の放電
(高率放電)時における鉛蓄電池3の端子間電圧は鉛蓄
電池3の内部抵抗値に依存する。したがって、エンジン
起動時に必要な放電電流が流れた場合、内部抵抗値の高
い鉛蓄電池3の端子間電圧の電圧降下は大きくなる傾向
を示す。図6に図解したように、エンジン再始動から鉛
蓄電池3の端子間電圧が低下するまでの時間を第1の所
定時間と呼ぶ。また、エンジン再始動からエンジンがか
かり起動するまでの時間を第2の所定時間と呼ぶ。鉛蓄
電池3の内部抵抗は、鉛蓄電池3を構成する電極板、電
解液などの合成抵抗として表されるが、鉛蓄電池3の劣
化が進行すると鉛蓄電池3の内部抵抗値か増加する傾向
がある。その理由は、たとえば、格子腐食による正極板
伸び、正極活物質の軟化、負極のサルフェーション(白
色硫酸鉛化)、収縮などにより電極が不導体化すること
に起因する。そこで、判定手段8(CPU81)は図7
に図解したフローチャートの処理に従って下記の処理を
行う。
【0052】ステップ1、2:エンジン始動時の劣化判
定の可否チェック エンジン再始動時は、瞬間的に、鉛蓄電池3の端子間電
圧がSOC判定レベルよりも低下することとなるため、
誤ってSOC判定をする可能性がある。そのような誤っ
たSOC判定を回避するため、CPU81はI/Oポー
ト84の入力ポートからのエンジンの再始動時タイミン
グ信号の入力によって劣化判定を行っている間はSOC
判定の処理を行わない。
【0053】ステップ3、4:CPU81はまた、エン
ジンの再始動タイミング信号が入力された後(直後、た
とえば、エンジンの再始動の数秒後)のエンジン始動時
の高率放電に伴う鉛蓄電池3の端子間電圧を電圧計7の
測定結果として入力する。この端子間電圧を最小電圧値
Vmin という。CPU81はこの電圧Vmin を式1に従
って、温度センサ6で測定した温度で温度補正してお
く。
【0054】ステップ5:SOC判定結果の出力 CPU81は劣化判定を行う前のSOC判定の結果をI
/Oポート84の出力ポートから出力し、劣化判定が終
了するまで継続して出力する。
【0055】ステップ6:CPU81は、I/Oポート
84の入力ポートを介してエンジンの再始動タイミング
信号が入力されたときの鉛蓄電池3の端子間電圧を電圧
計7から読み取る。そのときの電圧をV1とする。CP
U81は、この電圧V1 を上述した式1に従って、温度
センサ6で測定した温度で温度補正する。なお、ここで
は、式1において、初期電圧V0 を電圧V1 と置き換え
る。
【0056】ステップ7:CPU81は、それぞれ温度
補正されたV1 、Vmin の差、すなわち、電圧差ΔV=
V1 −Vmin を演算する。本発明において,電圧V1 を
第1の端子電圧と呼び、電圧Vmin を第2の端子電圧と
呼ぶ。
【0057】ステップ8:メモリ82には予め鉛蓄電池
3の劣化状態を判定するためのしきい値電圧Vmin-th
と、ΔV-th が記憶されており、CPU81は、Vmin
とVmin-thの比較、および、ΔVとΔV-th の比較を行
い鉛蓄電池3の劣化状態が判定水準レベルにあるか否か
を判断する。
【0058】ステップ9:CPU81は、図4に図解し
た劣化状態の判定結果に例示したように、劣化判定した
結果に応じてI/Oポート84の出力ポートから劣化程
度を示す信号をアイドリングストップ処理手段10に出
力する。なお、CPU81は鉛蓄電池3の状態がよくな
いときのみ、出力ポートから、図4に示すパターンの状
態を示す状態信号を出力する。
【0059】劣化判定値の最低水準を下回った場合はC
PU81は劣化最低水準を下回っていることを示す信号
(101)または(110)をI/Oポート84の出力
ポートからアイドリングストップ処理手段10に出力す
る。CPU81はアイドリングストップ処理手段10に
おいてアイドリングストップが行われないように、出力
ポートから劣化最低水準を下回ったことを示し、その状
態を維持したままにする信号を出力ポートからアイドリ
ングストップ処理手段10に出力する。CPU81によ
るこの動作は鉛蓄電池3の残存容量が無くなるまで継続
して行う。
【0060】鉛蓄電池の温度範囲判定 鉛蓄電池3は動作温度によって出力可能な能力が変化す
る温度特性を有している。したがって、鉛蓄電池3を適
正な温度範囲で使用すれば、鉛蓄電池3は所望の特性を
発揮して正常にエンジンの再始動ができる。もし温度範
囲外で鉛蓄電池3を使用した場合、SOC判定による鉛
蓄電池3の充電状態が高いと判定された場合であっても
エンジンが再始動できなくなる可能性がある。そこで本
発明の実施の形態としては、鉛蓄電池3の適正な温度範
囲、すなわち、上限(許容最高)温度Tmax と下限(許
容最低)温度Tmin を予め設定し、これらの温度データ
をメモリ82に記憶しておく。CPU81は温度センサ
6で測定した鉛蓄電池3の温度Tを入力して、その特定
温度Tが上限温度Tmax と下限温度Tmin との範囲内に
あるか否かをチェックする。測定温度Tが上限温度Tma
x と下限温度Tmin との範囲内のとき、CPU81にお
いて上述したSOC判定および劣化判定が行われる。逆
にCPU81による判定の結果、測定温度Tが上限温度
Tmax と下限温度Tmin との範囲外のときは、CPU8
1は、鉛蓄電池3の温度が範囲外にあることを示す状態
信号(111)を出力ポートからアイドリングストップ
処理手段10に出力する。この場合は、上述したSOC
判定および劣化判定は行わない。
【0061】図4は上述した判定手段8(CPU81)
におけるSOC判定、鉛蓄電池3の劣化判定、温度範囲
判定の総合判定基準と、その結果を出力ポートからアイ
ドリングストップ処理手段10に出力するときの状態を
示す。アイドリングストップ処理手段10は判定手段8
の出力ポートから出力された状態信号のパターンから鉛
蓄電池3の状態を識別することができる。アイドリング
ストップ処理手段10はその状態識別によって、アイド
リングストップ可能なときのみアイドリングストップ処
理を行う。
【0062】以下、判定手段8の動作および上述した処
理の具体例を述べる。図8はCPU81の処理を示すフ
ローチャートである。図9にSOCの残存容量の水準を
識別する鉛蓄電池3の端子間電圧のしきい値1〜4、鉛
蓄電池3の劣化判定のしきい値5、6、および、鉛蓄電
池3の動作温度範囲を判定する下限温度および上限温度
の具体例を示す。図10に25°Cにおける判定水準区
分レベルのSOC範囲を示す。図10の図解から±5〜
15%程度の判定精度でSOCの判定が行われることが
判る。換言すれば、本発明によるアイドリングストップ
の判定は、数%程度の正確な判定精度によるSOCの判
定ではなく、現実的かつ実用的な意味で、±5〜15%
程度の判定精度でSOCの判定を行う、その結果に基づ
いてアイドリングストップ処理を行うことを意味してい
る。鉛蓄電池3の端子間電圧の温度補正は図5に図解し
たデータを温度補正係数としてメモリ82にデータテー
ブルの形態で記憶して、テーブル補間方法で用いる。鉛
蓄電池3の端子間電圧Vの温度補正は式1による。
【0063】図8を参照してCPU81の処理内容を述
べる。ステップ11 :電源投入(オン) 車両の走行のためにエンジンキーがオンになると、スタ
ータ1が起動されてエンジン5が始動する。その結果、
オルタネータ2が動作してその発電による電力が判定手
段8内のレギュレータ85に供給されて、図2に図解し
た判定手段8の全ての部分が起動する。CPU81はメ
モリ82のROMに記憶されているプログラムに応じて
下記に述べる処理を行う。なお車両の走行を終了するた
めにエンジンキーがオフになると、上記レギュレータ8
5に電力が供給されなくなるので、図2に図解した判定
手段8の全ての構成部分への給電が停止されて判定手段
8の動作は停止する。
【0064】ステップ12:初期設定 CPU81が起動された直後に、CPU81で処理を行
うための各種パラメータの初期設定を行う。この初期設
定において、表示手段9の表示データの初期化、アイド
リングストップ処理手段10への出力の初期化、すなわ
ち、不具合なしかつアイドリングストップ不可状態を示
す出力をアイドリングストップ処理手段10に行う。
【0065】ステップ13:判定結果の出力 CPU81の起動直後にはまだCPU81による判定結
果は存在しないので、I/Oポート84の出力ポートか
ら判定結果の出力はない。図8に示したフローチャート
で示す次の処理サイクル時点でCPU81による判定結
果が存在している場合に、I/Oポート84の出力ポー
トから判定結果に応じて結果をアイドリングストップ処
理手段10に出力する。
【0066】ステップ14:エンジン再始動のチェック CPU81は、I/Oポート84の入力ポートに、図6
に図解した、エンジン再始動信号が入力されているか否
かを確認する。もし、エンジン再始動信号が入力されて
いる場合は、図7を参照して述べたように、CPU81
は総合判定の段階で、SOC判定は行わず、鉛蓄電池3
の劣化判定処理を行う。逆に、エンジン再始動信号が入
力されていない場合は、CPU81は総合判定の段階で
SOC判定および温度範囲判定を行う。このようにエン
ジン再始動信号が入力されているか否かに応じて、総合
判定処理の内容が異なる。
【0067】ステップ15、16:エンジン再始動直後
の端子間電圧の測定 I/Oポート84の入力ポートに、図6に図解したエン
ジン再始動信号が入力されているとき、CPU81は、
図7のステップ3、4を参照して述べたように、エンジ
ン再始動直後、たとえば、エンジン再始動から3秒以内
の、鉛蓄電池3の端子間電圧を電圧計7を介して入力
し、同時に温度センサ6を介して鉛蓄電池3の温度を入
力する。CPU81はさらに、式1を適用して、そのと
きの鉛蓄電池3の端子間電圧を測定した温度で補正す
る。これにより温度補正された最小端子間電圧Vmin が
得られる。CPU81によるこの処理はエンジン再始動
直後、1回だけ行われる。
【0068】ステップ17:鉛蓄電池の温度、端子間電
圧の入力および温度補正 I/Oポート84の入力ポートにエンジン再始動信号が
入力されていないとき、CPU81は、図7のステップ
6を参照して述べたように、温度センサ6の検出温度信
号、および、電圧計7が検出した鉛蓄電池3の端子間電
圧信号をA/D変換部83を介して入力する。なお、A
/D変換部83の入力電圧範囲は、たとえば、0〜5V
程度であるから、温度センサ6として熱電対を用いた場
合のようにその検出電圧が、たとえば、0〜20mV程
度と非常に低い時は温度測定調整部87で0〜5Vに増
幅する。同様に、電圧計7の検出電圧が0〜15V程度
と高いときは電圧測定調整部88で0〜5Vに分圧す
る。温度センサ6の検出信号および/または電圧計7の
検出信号のレベルが、判定手段8の外部でA/D変換部
83の入力電圧範囲に調整されている場合は、当然、温
度測定調整部87および電圧測定調整部88は不要であ
る。
【0069】次いで、CPU81は式1に基づいて、電
圧計7で測定した鉛蓄電池3の端子間電圧Vを温度セン
サ6で測定した温度で補正する。
【0070】ステップ18:SOC判定 CPU81は、温度補正した鉛蓄電池3の端子間電圧
と、図9および図10に示したしきい値1〜4とを比較
し、鉛蓄電池3の残存容量がどの水準にあるかを判定す
る。CPU81はその判定結果を、図4に例示した出力
パターンでアイドリングストップ処理手段10に出力す
る。なおCPU81は、鉛蓄電池3の残存容量が水準1
以下でアイドリングストップできない場合、そのメッセ
ージを表示出力インタフェース(I/F)86を介して
表示手段9に表示することができる。
【0071】ステップ19:劣化判定 CPU81はさらに、図7のステップ7を参照して述べ
た電圧差ΔVを算出し、さらに、図7のステップ8を参
照して述べた電圧差ΔVと最小電圧Vmin をしきい値
5、6と比較して、これらしきい値5、6以上あるか否
かによって鉛蓄電池3の劣化状態を判定する。CPU8
1はその判定結果を、図4に例示した出力パターンでア
イドリングストップ処理手段10に出力する。なおCP
U81は、鉛蓄電池3の劣化状態が酷いレベルのとき、
そのメッセージを表示出力I/F86を介して表示手段
9に表示することができる。この劣化判定はI/Oポー
ト84の入力ポートにエンジン再始動信号が入力されて
いるか否かに係わらず行う。
【0072】ステップ20:温度範囲判定 CPU81はさらに、図9に例示した下限温度Tmin お
よび上限温度Tmax と温度センサ6の検出温度Tとを比
較し、検出温度Tが下限温度Tmin と上限温度Tmax の
範囲以内にあるか否かを判定する。CPU81はその判
定結果を、図4に例示した出力パターンでアイドリング
ストップ処理手段10に出力する。なおCPU81は、
鉛蓄電池3の動作温度が下限温度Tmin および上限温度
Tmax を逸脱している場合、そのメッセージを表示出力
I/F86を介して表示手段9に表示することができ
る。この劣化判定はI/Oポート84の入力ポートにエ
ンジン再始動信号が入力されているか否かに係わらず行
う。
【0073】以上述べたように、本発明の第1実施の形
態によれば、比較的簡単な方法で、かつ、鉛蓄電池3の
特性を評価する総合的な判定方法を適用して、実用的な
アイドリングストップ機能を有する車両に搭載された蓄
電池の残存容量を判定する方法および装置が実現でき
た。たとえば、図10に図解した例示したSOC判定水
準の精度は、±5〜15%程度であり、数%程度の正確
な判定精度ではないが、実用的にはこのような精度でも
充分と言える。特に本発明の第1実施の形態において
は、SOC判定に加えて、劣化判定、および、温度範囲
判定を行い,その総合的な判定結果を出力している一
方、エンジン再始動時の過渡状態におけるSOC判定を
回避して、誤動作が起こることを防止しており、信頼性
の高いアイドリングストップが可能となる。なお鉛蓄電
池3の端子間電圧は温度補正されているから、鉛蓄電池
3の端子間電圧の精度は高い。
【0074】変形態様 鉛蓄電池3の残存容量を直接算出せず、鉛蓄電池3の端
子間電圧を参照して鉛蓄電池3の残存容量を推定する本
発明においては、水準の数を増加させ、しきい値の値の
精度を高めることにより、上述した例よりもSOC判定
精度を高めることができる。このような方法は、鉛蓄電
池3の残存容量を正確に測定する種々の方法と比較して
非常に容易である。
【0075】上記実施の形態においては、二次蓄電池3
として鉛蓄電池3を例示したが、本発明の適用に際して
は二次蓄電池3であれば、鉛蓄電池に限定されない。た
だし、上述したしきい値などの特性データは選択した二
次蓄電池に応じて変更する必要はある。
【0076】本発明の実施に際しては、上述した実施の
形態および変形態様には限定されず、当業者が理解して
想定しうる種々のさらなる変形態様をとることができ
る。
【0077】
【発明の効果】本発明のアイドリングストップ機能を有
する車両に搭載された蓄電池の残存容量を判定する方法
および装置によれば、簡単な構成または処理方法であ
り、実現が容易であり、実用化に適している。
【0078】また、本発明のアイドリングストップ機能
を有する車両に搭載された蓄電池の残存容量を判定する
方法および装置によれば、信頼性の高いアイドリングス
トップ処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のアイドリングストップ機能を有
する車両に搭載された蓄電池の残存容量を判定する装置
の1実施の形態の構成図である。
【図2】図2は図1に図解した装置構成の具体例を図解
した図である。
【図3】図3は本発明の実施の形態において適用する二
次蓄電池の残存容量を推定する水準を例示したグラフで
ある。
【図4】図4は本発明の実施の形態において用いる、総
合判定基準の例示を示す図表である。
【図5】図5は本発明の実施の形態において適用する二
次蓄電池の端子間電圧を温度補正する補正係数の例示を
示すグラフである。
【図6】図6はエンジン再始動における電圧変化を示す
グラフである。
【図7】図7は図1に図解した判定手段のうちの図2に
図解したCPUにおける劣化判定処理を説明するフロー
チャートである。
【図8】図8は図1に図解した判定手段のうちの図2に
図解したCPUにおける総合判定処理を説明するフロー
チャートである。
【図9】図9は図4に図解した判定基準の例を示した図
表である。
【図10】図10は図4に図解したSOC判定基準の数
値例を示した図表である。
【符号の説明】
1・・スタータ、2・・オルタネータ・3・・二次蓄電
池(鉛蓄電池) 4・・電気装備、5・・エンジン、6・・温度センサ、
7・・電圧計 8・・判定手段 81・・CPU、82・・メモリ、83・・A/D変換
部 84・・I/Oポート、85・・レギュレータ、86・
・表示出力インタフェース(I/F)、87・・温度測
定調整部、88・・電圧測定調整部 9・・表示手段、10・・アイドリングストップ処理手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/48 301 H01M 10/48 301 (72)発明者 岩花 史和 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 中村 秀人 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 加納 哲也 福島県いわき市常磐下船尾町杭出作23−6 古河電池株式会社いわき事業所内 Fターム(参考) 2G016 CA03 CB01 CB25 CB31 CC01 CC03 CC04 CC05 CC06 CC13 CC16 CC23 CC27 CC28 CE03 CF03 CF06 CF07 5G003 AA07 BA01 DA07 EA05 FA06 GC05 5G060 AA06 CB03 DB01 DB07 5H030 AA06 AS08 AS18 BB10 BB26 FF22 FF43 FF44 FF52

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スタータと、該スタータで起動されるエン
    ジンと、該エンジンによって回転駆動されて発電するオ
    ルタネータと、二次蓄電池と、前記オルタネータまたは
    前記二次蓄電池からの給電によって動作する電気装備を
    有し、アイドリングストップ処理を行う車両において、 前記二次蓄電池の端子間電圧を測定する電圧計と、 前記二次蓄電池の温度を検出する温度センサと、 前記エンジンの再始動を示す信号を提供するエンジン再
    始動信号提供手段と、 前記電圧計、前記温度センサ、および、前記エンジン再
    始動信号提供手段の信号を入力し、 (a)前記電圧計の測定値を事前に定めた複数の水準の
    しきい値と比較して前記二次蓄電池の残存容量を推定す
    るSOC判定手段と、 (b)前記エンジン再始動信号提供手段から出力された
    信号から第1の所定時間以内の前記二次蓄電池の端子間
    電圧を第1の端子間電圧として前記電圧計から入力し、
    前記エンジン再始動信号提供手段からの信号が入力され
    て前記第1の所定時間経過後に、前記エンジン始動に伴
    って一時的に低下する前記二次蓄電池の最小値である端
    子電圧を第2の端子間電圧として前記電圧計から入力
    し、前記第1の端子間電圧から前記第2の端子間電圧を
    減じて電圧差を算出し、前記第2の端子間電圧が第1の
    電圧以上であり、前記電圧差が第2の電圧であるか否か
    を判定する劣化判定手段と、 (c)前記温度センサの検出温度が予め定められた上限
    温度と下限温度以内であることを判定する温度範囲判定
    手段とを具備し、これらの判定結果を出力する判定手段
    と、 を有することを特徴とする、アイドリングストップ機能
    を有する車両に搭載された二次蓄電池の残存容量を判定
    する装置。
  2. 【請求項2】前記SOC判定手段は、前記二次蓄電池の
    端子間電圧が急激に低下する前記エンジン再始動信号提
    供手段から出力された信号から第2の所定時間経過する
    まで、動作しないことを特徴とする、 請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】前記電圧計で測定した前記二次蓄電池の端
    子間電圧は、前記温度センサで検出した温度で補正して
    使用される、 請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】前記判定手段に接続されたアイドリングス
    トップ処理手段をさらに有し、 前記アイドリングストップ処理手段は前記判定手段によ
    る判定結果がアイドリングストップ可能であるときの
    み、当該車両をアイドリングストップさせる、 請求項1〜3いずれか記載の装置。
  5. 【請求項5】前記判定手段による判定結果がアイドリン
    グストップ不可能となったときに、当該車両のアイドリ
    ングストップを終了して前記エンジンを起動させる、ま
    たは、自動的に前記電気設備を調整するか停止する、あ
    るいは、車載の指示手段により前記二次蓄電池からの放
    電を防ぐように促す、 請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】スタータと、該スタータで起動されるエン
    ジンと、該エンジンによって回転駆動されて発電するオ
    ルタネータと、二次蓄電池と、前記オルタネータまたは
    前記二次蓄電池からの給電によって動作する電気装備を
    有し、アイドリングストップ処理を行う車両における二
    次蓄電池の残存容量を判定する方法において、 前記二次蓄電池の端子間電圧を測定し、前記端子間電圧
    の測定値を事前に定めて複数の水準のしきい値と比較し
    て前記二次蓄電池の残存容量を推定するSOC判定工程
    と、 前記エンジンの再始動信号が入力されてから第1の所定
    時間以内の前記二次蓄電池の端子間電圧を第1の端子間
    電圧として測定し、前記エンジンの再始動信号の入力か
    ら前記第1の所定時間経過後に、前記エンジン始動に伴
    って一時的に低下する前記二次蓄電池の最小値である端
    子電圧を第2の端子間電圧として測定し、前記第1の端
    子間電圧から前記第2の端子間電圧を減じて電圧差を算
    出し、前記第1の端子間電圧が第1の電圧以上であり、
    前記電圧差が第2の電圧であるか否かを判定する劣化判
    定工程と、 前記二次蓄電池の温度を検出し、該検出温度が予め定め
    られた上限温度と下限温度以内であることを判定する温
    度範囲判定工程と、 これらの判定結果を出力する判定出力工程とを有するこ
    とを特徴とする、アイドリングストップ機能を有する車
    両に搭載された二次蓄電池の残存容量を判定する方法。
  7. 【請求項7】前記SOC判定工程は、前記二次蓄電池の
    端子間電圧が急激に低下する前記エンジンの再始動から
    前記第1の所定時間経過するまで行われないことを特徴
    とする、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】前記測定した前記二次蓄電池の端子間電圧
    は、前記検出した温度で補正して使用される、 請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】アイドリングストップ処理工程をさらに有
    し、 前記アイドリングストップ処理工程において前記複数の
    工程における判定結果がアイドリングストップ可能であ
    るときのみ、当該車両をアイドリングストップさせる、 請求項6〜8いずれか記載の方法。
  10. 【請求項10】前記判定結果がアイドリングストップ不
    可能となったときに、当該車両のアイドリングストップ
    を終了して前記エンジンを起動させる、または、自動的
    に前記電気設備を調整するか停止する、あるいは、車載
    の指示手段により前記二次蓄電池からの放電を防ぐよう
    に促す、 請求項9記載の方法。
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