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JP2003195669A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置

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Publication number
JP2003195669A
JP2003195669A JP2001397908A JP2001397908A JP2003195669A JP 2003195669 A JP2003195669 A JP 2003195669A JP 2001397908 A JP2001397908 A JP 2001397908A JP 2001397908 A JP2001397908 A JP 2001397908A JP 2003195669 A JP2003195669 A JP 2003195669A
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JP
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belt
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Application number
JP2001397908A
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Tadashi Furuya
正 古屋
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Canon Inc
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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルム加熱方式の利点である立ち上がり時間
の短縮化、小電力化を損なわず、さらにカラー画像のよ
うな記録媒体上のトナー乗り量が多い画像の場合でも良
好な定着性を実現できる定着装置の提供。 【解決手段】加圧接触して定着ニップnを形成する一対
のローラ部材71,72と、一方のローラ部材71に掛け回さ
れる無端ベルト73と、定着ニップnから離れた位置で無
端ベルト73を表面側から加熱する加熱手段75とを有し、
ベルト73に記録媒体Pに担持されたトナー像を接触させ
て定着ニップnを無端ベルト73と共に通過させることに
より加熱及び加圧し、該トナー像を該記録媒体Pに定着
させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いて記録媒体上のカラーあるいはモノクロトナーを融合
し、記録媒体に固定する定着装置及びこの定着装置を備
えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機やレーザービームプリンターなど
の電子写真方式を用いた画像出力装置では、感光層を有
する潜像担持体表面にレーザー照射によって静電潜像を
形成し、この静電潜像にトナーを付着させることにより
可視像化し、このトナー像を静電気力により記録シート
等の記録媒体に転写することにより画像を形成してい
る。しかしながら、この状態ではトナーは記録媒体の上
にただ載っているだけで固定されていないので、その
後、トナーを記録媒体の上に永久的に固定させるという
作業を施す必要がある。それを行う手段としては、熱を
加えて粉末状のトナーを溶融し、さらに、トナーと記録
媒体を圧迫させるように圧力をかけるのが最も有用であ
る。
【0003】一般に、電子写真方式を用いた画像形成装
置においては、トナーを記録媒体の上に永久的に固定さ
せる手段として、定着ローラ及び加圧ローラと呼ばれる
二本のローラを中心に構成された、いわゆる熱ローラ式
の定着装置を用いている。これらのローラ表面は、いず
れも弾性体ゴムで構成されており、定着ローラ表面、も
しくは定着ローラ及び加圧ローラ表面は、円筒状のロー
ラ芯金の空洞内に設けたヒータによって、150〜20
0℃に熱せられ、温度検知装置により制御されている。
また、定着ローラ及び加圧ローラは一定の圧力により互
いに当接しながら等速度で回転するようになっており、
トナーの転写された記録媒体が、トナー担持面を定着ロ
ーラ側に向けて、定着ローラと加圧ローラ間ニップ部に
突入することにより、トナーに熱と圧力が加えられ、記
録媒体へのトナーの定着が行われる。
【0004】近年では、定着ローラの代わりに薄いフィ
ルムを介してセラミックヒータを配置し、トナーの転写
された記録媒体とフィルム材を一緒にヒータ位置を移動
通過させることで定着する、フィルム加熱方式の定着装
置も盛んに用いられている。このようなフィルム加熱方
式の加熱装置は特開昭63−313182号公報・特開
平2−157878号公報等で知られており、上記の熱
ローラ式の定着装置に比べて、加熱体として低熱容量線
状加熱体を、またフィルム材として厚さを例えば40μ
m程度の薄膜耐熱フィルム材を用いることができるた
め、所定の定着温度への立上り時間の短縮化(クイック
スタート性)、省電力化が達成できるのが利点である。
【0005】図5はエンドレスフィルムタイプのフィル
ム材を用いたフィルム加熱方式の定着装置の一例の概略
構成図である。
【0006】79はエンドレスフィルムタイプの、薄膜
で耐熱性のフィルム材(以下、単にフィルムとも記
す)、78はフィルム駆動ローラ、74はフィルムテン
ションローラを兼ねる従動ローラ、75は加熱体(サー
マルヒータ)であり、駆動ローラ78、従動ローラ7
4、加熱体75は軸方向において互いに略平行に配置さ
れ、エンドレスフィルム79はこの3部材78、74、
75間に張り渡されている。
【0007】駆動ローラ78と従動ローラ74はそれぞ
れの両端軸部を不図示の軸受部材間に回転自由に軸受支
持されている。加熱体75は不動部材としてのヒータ支
持体に固定支持された定着部材である。駆動ローラ78
は不図示の駆動系により図面中時計方向に回転駆動さ
れ、エンドレスフィルム79はこの駆動ローラ78の回
転駆動に伴い、駆動ローラ78の外周面とフィルム内面
との摩擦力により搬送力が与えられて、フィルム内面が
加熱体75の下面を摺動しながら駆動ローラ78、従動
ローラ74、加熱体75の3者間を図面中矢印aの時計
方向に回転移動される。
【0008】72はシリコンゴム等の離型性の良いゴム
弾性層を有する加圧ローラであり、加熱体75の下面と
の間にフィルム79を挟ませて不図示の付勢手段により
例えば総圧4〜8kgの当接圧をもって加熱体下面に圧
接され、エンドレスフィルム79の回転移動と共にフィ
ルムの回転移動速度と略同一の周速度をもってフィルム
回転移動方向に対し順方向に回転する。
【0009】エンドレスフィルム79は総厚100μ
m、より好ましくは40μm未満の耐熱性、良熱伝導
性、低熱容量、離形性、機械的強度、耐久性等を有する
単層或いは複合層フィルム材である。フィルムの構成の
一例として、図6にフィルム79の層構成を示す。79
1はフィルムの基層(ベースフィルム)としての耐熱層
であるポリイミド(PI)、792は耐熱層791の外
面(トナー画像に対面する側の面)に積層した離形層
で、フッ素樹脂から構成される。
【0010】加熱体75はエンドレスフィルム79の軸
方向(エンドレスフィルムの回転移動方向aに直交する
方向、以下、フィルム幅方向と記す)を長手とし、通電
により発熱する低熱容量線状加熱体である。一例を示す
と、ヒータ基板と、この基板の下面略中央部に長手に沿
って細帯状又は線状に形成具備させた通電発熱体層と、
この通電発熱体層を含む基板下面を約10μm厚で被覆
させた表面保護層としての耐熱ガラスとで構成され、さ
らに基板の上面に設けた検温素子76により、発熱体層
に対する通電制御がなされて加熱体の温度が所定の温度
に温調管理される。
【0011】加熱体75は、全体の熱容量が小さく、圧
接部におけるヒータの温度は短時間に記録材P上のトナ
ーの定着可能温度に達するので(クイックスタート
性)、加熱体75を予め通電発熱(スタンバイ温調)さ
せておく必要がなく省エネルギーが実現でき、しかも機
内昇温が防止できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
フィルム加熱方式の定着装置では、以下のような問題点
が発生していた。
【0013】1.ヒータを介して加圧するために、ヒー
タ強度から加圧力を上げることができず、加圧力不足に
よる定着不良が発生していた。また、特にトナーの乗り
量が多いカラー画像定着時に、加圧力不足による記録媒
体とトナーとの剥離が発生した。
【0014】2.薄いフィルムを介して硬いヒータを当
接するため、カラー画像のような凹凸の大きい画像を定
着した際に、トナーの凹凸の大きい部分で定着不良が発
生した。
【0015】3.カラー画像の定着性を上げるためフィ
ルムの厚みを増したものを使用した場合、熱の伝達が遅
れて利点であった立ち上がり時間の短縮が困難になると
いう問題が発生した。
【0016】そこで、本発明は、フィルム加熱方式の利
点である立ち上がり時間の短縮化、小電力化を損なわ
ず、さらにカラー画像のような記録媒体上のトナー乗り
量が多い画像の場合でも良好な定着性を実現できる定着
装置及び画像形成装置を提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、加圧接触
して定着ニップを形成する一対のローラ部材と、前記一
方のローラ部材に掛け回される無端ベルトと、前記定着
ニップから離れた位置で前記無端ベルトを加熱する加熱
手段とを有し、前記ベルトに記録媒体に担持されたトナ
ー像を接触させて前記定着ニップを前記無端ベルトと共
に通過させることにより加熱及び加圧し、該トナー像を
該記録媒体に定着させることを特徴とする定着装置にあ
る。
【0018】第2の発明は、上記第1の発明で、前記無
端ベルトは、熱伝導性を厚さ方向よりも表面方向を大き
くしたことを特徴とする。
【0019】第3の発明は、上記いずれかの発明で、前
記他方のローラ部材は断熱性を有することを特徴とす
る。
【0020】第4の発明は、上記いずれかの発明で、前
記一方のローラ部材は駆動ローラであることを特徴とす
る。
【0021】第5の発明は、上記第4の発明で、前記他
方のローラ部材は、前記ベルトとの摩擦接触により前記
一方のローラ部材により従動駆動されることを特徴とす
る。
【0022】第6の発明は、上記いずれかの発明で、前
記無端ベルトは、前記一方のローラ部材とテンションロ
ーラの間に緊張されていることを特徴とする。
【0023】第7の発明は、上記いずれかの発明で、前
記加熱手段は、前記ベルトと直接接触して加熱すること
を特徴とする。
【0024】第8の発明は、上記第1から6のいずれか
の発明で、前記加熱手段は、前記ベルトと非接触で加熱
することを特徴とする。
【0025】第9の発明は、上記いずれかの発明で、前
記加熱手段は前記ベルトの表面側を加熱することを特徴
とする。
【0026】第10の発明は、上記第8の発明で、前記
加熱手段は、前記定着ニップの入口側に配置され、該定
着ニップに搬送される記録媒体上のトナー像を非接触で
加熱することを特徴とする。
【0027】第11の発明は、潜像担持体上にトナー画
像を形成し、該トナー画像を記録媒体に転写手段により
転写する画像形成手段と、前記転写手段によりトナー像
の転写された記録媒体が搬送され、前記記録媒体に未定
着トナー像を定着する上記いずれかの発明の定着装置を
有することを特徴とする画像形成装置にある。
【0028】上記した発明では、定着ニップに未定着ト
ナー像を担持した記録媒体が入る前にベルトを暖めるの
で、該定着ニップ部分にヒータを設置する必要が無く、
加圧力を上げることができる。
【0029】また、ベルトの加熱を記録媒体と接する表
面側とすることで、ベルト自身の厚みを増すことがで
き、トナー凹凸への追従性が良くなる。
【0030】また、ベルトの熱伝導性を表面方向>厚さ
方向の関係となるようにすることで、加熱手段の熱を効
率的に記録媒体に伝達でき、厚いベルトを使用しても立
ち上がり時間の短縮及び省電力化が達成できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0032】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
形態を図1及び図2に基づいて説明する。図2は本発明
による画像形成装置の一実施形態である電子写真方式の
カラー複写機を示す概略構成図である。
【0033】図2において、1は感光体で、アルミなど
の導電性基体の表面に光半導電層を有し、矢印X方向に
回転している。2は一次帯電器で、コロナ放電を用いて
感光体1の表面を一様にマイナス帯電する。3は露光装
置で、一様帯電された感光体1表面を画像状に露光し、
静電潜像を形成する。4は回転可能に配置された各色毎
の現像器であり、これにより感光体1上の静電潜像をト
ナーで現像し可視化する。
【0034】5は転写ドラムで、紙カセットから供給さ
れた記録媒体である転写紙Pを巻き付け、感光体1上の
トナー像をコロナ帯電器により静電的に転写する。6は
クリーニング装置で、トナー像を転写した後の感光体1
表面に残留するトナーを掻き取り、感光体1を再度作像
に使用可能にする。
【0035】7は定着装置であり、各色を転写された転
写紙Pを熱及び加圧により定着し、トナーを転写紙P上
に固定する。定着装置6は本発明の特徴であり、後に詳
しく述べる。
【0036】以下、本実施の形態装置全体のシーケンス
について、フルカラーモードのコピーの場合を例として
簡単に説明する。
【0037】コピーが開始されると先ず、感光体1上を
一次帯電器2が一様に帯電する。続いて、原稿台8の原
稿を読み込んで色分解された画像露光が露光装置3によ
り露光され、感光体1上に第1色目のイエローの静電潜
像が形成される。
【0038】次に、現像部では、予め現像位置にセット
されていたイエローの現像器4yにより、静電潜像が可
視化され、イエローのトナー像が感光体1上に形成され
る。
【0039】一方、このトナー像とタイミングを合わせ
て紙カセット9から原稿に合わせたサイズの転写紙P
が、搬送ローラ91に送られてきて、吸着帯電器51に
より転写ドラム5上に巻き付けられる。
【0040】トナー像は、予めコロナ帯電器52で除電
され、転写部で転写帯電器53により転写紙P上に静電
的に転写される。
【0041】同様にして、順にマゼンタ、シアン、ブラ
ックの静電潜像を作像、各色の現像器4m、4c、4k
により現像して、転写紙Pに転写し重ね合わせてフルカ
ラー画像を形成する。フルカラー画像を形成された転写
紙Pは、分離帯電器54により転写ドラム5から分離さ
れ、定着装置7に運ばれる。
【0042】定着装置7において、転写紙P上に重ね合
わされた各色のトナーは、熱及び加圧力により混色し転
写紙Pと結着し、フルカラープリントとして排紙トレイ
81に排紙される。
【0043】次に、本発明の特徴である定着装置につい
て詳細に述べる。
【0044】図1は、本発明の特徴を備えた定着装置の
一例を示す概略構成図である。
【0045】73は定着に使われる熱を搬送するための
エンドレスなベルト部材であり、駆動ローラ71及び従
動ローラを兼ねるベルトテンションローラ74の、2本
のローラ間に張り渡されている。
【0046】駆動ローラ71及びテンションローラ74
は軸方向に互いに略平行に配置され、それぞれの両端軸
部を不図示の軸受け部材間に回転自由に支持されてい
る。駆動ローラ71は不図示の駆動系により図面中時計
方向に回転駆動され、エンドレスベルト73はこの駆動
ローラ71の回転駆動に伴い駆動ローラ71の外周面と
ベルト内面との摩擦力により搬送力が与えられて、駆動
ローラ71、テンションローラ74間を図面中矢印bの
時計方向に回転移動される。
【0047】加熱体75は図5の従来例で説明した加熱
体と同じもので、不動部材としての不図示のヒータ支持
体に固定支持されて、テンションローラ74の張力によ
りエンドレスベルト73に当接され熱エネルギーを供給
している。同様に、76は加熱体75を所定の温度に制
御するための検温素子である。また加熱体75は、駆動
ローラ71とテンションローラ74との間で、駆動ロー
ラ71から見てエンドレスベルト73の搬送方向上流側
に設けている。
【0048】72は加圧ローラであり、駆動ローラ71
及びテンションローラ74の軸方向に略平行に配置さ
れ、その両端軸部は回転可能に支持されている。そし
て、一定の圧を持って駆動ローラ71側に付勢されてい
るため、エンドレスベルト73を挟んで弾性変形し、定
着に必要なニップ部nを作り出している。また、加圧ロ
ーラ72自体には駆動手段は設けられておらず、回転移
動するエンドレスベルト73との摩擦力により略同一の
周速度をもってベルト回転移動方向に対し順方向に回転
する。
【0049】77はガイドであり、転写紙Pを定着ニッ
プ部nにスムーズに導き、さらに、ニップ部nから出て
きた定着済みの転写紙Pを排紙トレイ81まで導く役割
を担う。
【0050】エンドレスベルト73は層厚200μmで
あり、少なくともその表面を弾性に優れた材料で構成し
て、転写紙P上のトナー層の凹凸に対して追従性を上げ
ている。さらに、特徴的なのは、その異方熱伝導性であ
り、表面方向(図中ベルト回転方向)の熱伝導性が、そ
の厚さ方向の熱伝導性に比べ、およそ100倍高いもの
を用いている。
【0051】従って、トナー層と接触するベルト表面側
に設けた加熱体75の熱エネルギーは、図3に示すよう
に、ベルト73の厚さ方向に向かう熱エネルギー(矢印
群c)よりベルト搬送方向に向かう熱エネルギー(矢印
群d)の方が大きくなり、さらに、ベルト73の搬送も
相まって効率的に定着ニップ部nに熱エネルギーを搬送
することが可能となる。
【0052】また、ヒータの熱を効率的に記録媒体に伝
達できるため、厚いベルトを使用しても立ち上がり時間
の短縮及び省電力化が達成できる。
【0053】駆動ローラ71は、芯金の周りに断熱性の
良いシリコンゴムの発泡層を設け、さらにその周りを摩
擦力の強いシリコンゴムでコートした形状としている。
これは、エンドレスベルト73からの熱の逃げを防止
し、さらにベルトとの摩擦力を上げて搬送を確実に行え
るようにしている。
【0054】また駆動ローラ71の発泡層は、断熱と共
に定着ニップを形成する上での弾力性も有するが、柔ら
かすぎるとベルトの搬送不良やベルトが皺になるといっ
た弊害が起きるので、適当な硬度を選ぶ必要がある。
【0055】加圧ローラ72は、駆動ローラ71とほぼ
同様の構成で、芯金に発泡層、表層を設けた構成として
いるが、加圧ローラ72は直接転写紙Pに接触するた
め、表面に離形性を持たせたものを使用している。さら
に、駆動ローラ71とで形成されるニップn中には発熱
体が存在しないので、従来のフィルム加熱方式の定着装
置に比べ加圧力を飛躍的に上げることが可能となり、カ
ラー画像の定着に必要な高い当接圧をもって構成するこ
とが可能となる。
【0056】本実施の形態の定着装置を用いて、実際に
画像形成性を行った例を示す。
【0057】エンドレスベルト73には、異方熱伝導性
を示すカーボングラファイトシートを使用した。この熱
伝導性は、表面方向400W/m・℃であり、これに対
して厚み方向は4W/m・℃であった。
【0058】駆動ローラ71は、プロセススピード12
0mm/secで駆動され、エンドレスベルト73もほ
ぼ同速度で移動していた。
【0059】発熱体75はその制御温度を200℃と
し、転写紙Pがニップに入るタイミングに合わせて、若
干早めに発熱する。
【0060】以上の条件でカラー画像が転写された転写
紙を定着したところ、良好な定着性が得られ、また、立
ち上がり時間の短さ及び各省電力もフィルム加熱形式の
定着装置と同等の性能が得られた。
【0061】(第2の実施の形態)図4は第2の実施の
形態を示す。
【0062】なお、図4において図1と同様の部材には
同じ符号を付してその説明を省略する。
【0063】第1の実施の形態においては、フィルム7
3を加熱する発熱体の加熱源として抵抗発熱体を用いて
いるが、本第2の実施の形態では、加熱源として、ハロ
ゲンランプ751を用いている。このハロゲンランプ7
51は、駆動ローラ71と同様に紙面垂直方向にベルト
73の幅いっぱいに配置されている。
【0064】752はハロゲンランプ751の発熱光を
フィルム73に向けて反射するための反射板であり、ハ
ロゲンランプ751の発熱光を効率よくエンドレスベル
ト73及びガイド77上に搬送される転写紙Pを照らす
ように配置される。また、検温素子76は反射板752
の背面に配置され、反射板の温度を検知して間接的にハ
ロゲンランプ751の温度制御を行う。
【0065】このような発熱体を用いることにより、エ
ンドレスベルト73への熱エネルギー供給がニップ部直
前まで行え、熱エネルギーの有効利用ができるような
る。さらに、入口側のガイド77上の転写紙Pにも輻射
熱を与えることができるため、定着ニップにはいる前に
転写紙Pを暖めることが可能となり、さらに定着性を向
上させることが可能となる。
【0066】また、これは副次的な効果であるが、非接
触でベルトを暖めるため、ベルトの摺擦による劣化や接
触不良による温度ムラを軽減することが可能となる。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、以
下のような効果が得られる。
【0068】1.定着ニップに入る前にベルトを暖める
ことで加圧部分にヒータを設置する必要が無く、加圧力
を上げることができた。
【0069】2.ベルトの加熱を記録媒体と接する表面
側とすることで、ベルト自身の厚みを増すことができ、
トナー凹凸への追従性が良くなった。
【0070】3.ベルトの熱伝導性を表面方向>厚さ方
向の関係となるようにすることで、ヒータの熱を効率的
に記録媒体に伝達でき、厚いベルトを使用しても立ち上
がり時間の短縮及び省電力化が達成できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における定着装置の
概略構成図。
【図2】図1の定着装置を有する電子写真方式のカラー
複写機を示す概略構成図。
【図3】図2の定着装置の熱の流れを示す概略図。
【図4】本発明の第2の実施の形態における定着装置の
概略構成図。
【図5】従来のフィルム加熱方式の定着装置の概略構成
図。
【図6】図6のフィルムの構成図。
【符号の説明】
1 感光体 2 一次帯電器 3 露光装置 4 現像器 5 転写ドラム 6 クリーニング装置 7 定着装置 71 駆動ローラ 72 加圧ローラ 73 エンドレスベルト 74 テンションローラ 75 発熱体 76 検温素子 77 ガイド 8 原稿台 9 紙カセット P 転写紙

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧接触して定着ニップを形成する一対
    のローラ部材と、前記一方のローラ部材に掛け回される
    無端ベルトと、前記定着ニップから離れた位置で前記無
    端ベルトを加熱する加熱手段とを有し、前記ベルトに記
    録媒体に担持されたトナー像を接触させて前記定着ニッ
    プを前記無端ベルトと共に通過させることにより加熱及
    び加圧し、該トナー像を該記録媒体に定着させることを
    特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記無端ベルトは、熱伝導性を厚さ方向
    よりも表面方向を大きくしたことを特徴とする請求項1
    に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記他方のローラ部材は断熱性を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記一方のローラ部材は駆動ローラであ
    ることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の
    定着装置。
  5. 【請求項5】 前記他方のローラ部材は、前記ベルトと
    の摩擦接触により前記一方のローラ部材により従動駆動
    されることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記無端ベルトは、前記一方のローラ部
    材とテンションローラの間に緊張されていることを特徴
    とする請求項1から5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記加熱手段は、前記ベルトと直接接触
    して加熱することを特徴とする請求項1から6のいずれ
    かに記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記加熱手段は、前記ベルトと非接触で
    加熱することを特徴とする請求項1から6のいずれかに
    記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱手段は前記ベルトの表面側を加
    熱することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記
    載の定着装置。
  10. 【請求項10】 前記加熱手段は、前記定着ニップの入
    口側に配置され、該定着ニップに搬送される記録媒体上
    のトナー像を非接触で加熱することを特徴とする請求項
    8に記載の定着装置。
  11. 【請求項11】 潜像担持体上にトナー画像を形成し、
    該トナー画像を記録媒体に転写手段により転写する画像
    形成手段と、前記転写手段によりトナー像の転写された
    記録媒体が搬送され、前記記録媒体に未定着トナー像を
    定着する請求項1から10のいずれかに記載の定着装置
    を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2001397908A 2001-12-27 2001-12-27 定着装置および画像形成装置 Pending JP2003195669A (ja)

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