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JP2003194338A - 可変出口形状を有するガスタービンエンジン用燃料/空気プレミキサ及び出口速度の制御方法 - Google Patents

可変出口形状を有するガスタービンエンジン用燃料/空気プレミキサ及び出口速度の制御方法

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JP2003194338A
JP2003194338A JP2002361309A JP2002361309A JP2003194338A JP 2003194338 A JP2003194338 A JP 2003194338A JP 2002361309 A JP2002361309 A JP 2002361309A JP 2002361309 A JP2002361309 A JP 2002361309A JP 2003194338 A JP2003194338 A JP 2003194338A
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air
premixer
outlet
valve
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R Jan Mowill
モウィル アール.ジャン
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    • F23R3/00Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel
    • F23R3/42Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the arrangement or form of the flame tubes or combustion chambers
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F23D11/10Burners using a direct spraying action of liquid droplets or vaporised liquid into the combustion space the spraying being induced by a gaseous medium, e.g. water vapour
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料/空気混合物の出口速度を制御可能なガ
スタービンエンジン用燃料/空気プレミキサ及び燃料/
空気混合物の出口速度の制御方法を提供する。 【解決手段】 燃料及び空気が流入する混合管と、混合
管軸線と、燃料/空気混合物を流出する混合管出口とを
備え、さらに混合管出口に連結された混合弁と、出口流
域を形成する内側弁部材及び外側弁部材とを備え、燃料
及び空気を混合して燃料/空気混合物を供給するプレミ
キサ装置。内側弁部材及び外側弁部材により形成された
出口流域は、少なくとも二方向の実質的に対向方向に混
合流を流出し、この流出方向は外側弁部材が形成する混
合管の軸線と角度をなし、定められた出口流域を選択的
に変化させるために内側弁部材及び外側弁部材の少なく
とも一方が他方に対して可動である。ガスタービン式ガ
ス発生器又はガスタービンエンジン応用品において、別
々に制御可能な燃焼空気弁を燃料弁とともに用いること
により混合物の燃料/空気比を制御することできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に低レベルの
汚染物質(窒素酸化物、一酸化炭素及び未燃焼炭化水
素)しか発生しないという優れた利点を有するガスター
ビン式ガス発生器、ガスタービンエンジンその他の熱機
関用の燃焼器システムに関する。特に本発明は、プレミ
キサの可変式出口形状が制御自在の燃料/空気プレミキ
サ組立体を使用するガスタービンエンジン及びガス発生
器用の単段式で燃料/空気比が制御可能な燃焼器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エンジン及びガス発生器のようなガスタ
ービン装置は、大気中にほとんど窒素酸化物を排出する
ことはないが、これらの窒素酸化物の排出量を減らせば
窒素酸化物の全量の低減化に寄与することになり、その
点で多くの国は窒素酸化物の排出量を制限する法律を制
定している。大気中で窒素酸化物を生成する窒素と酸素
の反応は、ほとんど全ての化学反応と同様に、温度が高
くなるに従って速く進行する。生成したNOxの量を制
限する1つの方法は、反応温度を制限することである。
ガスタービン装置で生成するNOxは通常サイクル中に
最高温度が存在する燃焼工程で発生する。従って、生成
したNOxの量を制限する1つの方法は、反応温度を制
限することである。
【0003】燃料及び空気を導入する唯一の燃焼域を有
する「単段式」燃焼器、及び別々の燃料及び空気導入手
段を有するいくつかの燃焼域が直列に連結したパイロッ
ト・バーナーを具備する「多段式」燃焼器の両方におい
て、燃焼温度及びそれによるNOxの生成を制限するた
めに種々の試みがなされている。米国特許第4,994,149
号、米国特許第4,297,842 号及び米国特許第4,255,927
号は、環状燃焼器の燃焼域及び希釈域への圧縮空気の流
れを制御して、タービン排気ガス中のNOxの濃度を減
少させる単段ガスタービン燃焼器を開示している。上記
燃焼器において、ほとんど混合されていない燃料と空気
は別々に燃焼器に入り、次いで混合及び燃焼が同じチャ
ンバ内で起こる(例えば特許文献1参照)。米国特許第
5,069,029 号、米国特許第4,898,001 号、米国特許第4,
829,764 号、及び米国特許第4,766,721 号は二段燃焼器
を開示している(同様に特許文献2参照)。しかし燃料
及び空気は少くとも部分的に未混合の状態で各段に送給
され、完全な混合はそれぞれの燃焼域内で起こる。
【0004】また、予備混合された燃料/空気流を燃焼
器に供給するために別々のプレミキサチャンバを利用す
る試みも行われており、例えば多段式の缶型燃焼器へ導
入する全燃料流の一部を、段階式燃焼チャンバに導入す
る前に、別の混合チャンバ中で予備混合する燃焼器シス
テムが開示されている(例えば特許文献3参照)。また
環状プレミキサチャンバに燃料を注入するために、多数
の別々の燃料ノズルが使われている(例えば特許文献4
参照)。しかし複数の燃料ノズル及び燃料分岐装置を使
う上記構造は、複雑なために制御が困難となるだけでな
く、初期コストが高いという問題がある。
【0005】
【特許文献1】特開昭55−45739号公報
【特許文献2】西独国実用新案第9215856号明細
【特許文献3】特開昭57−41524号公報
【特許文献4】米国特許第5016443号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】外部プレミキサを使用
する単段式燃焼器システムは、例えば米国特許第5,377,
483 号、同第5,477,671 号、同第5,481,866 号、同第5,
572,862 号、同第5,613,357 号及び同第5,638,674 号に
開示されているように、本発明者の先の提案により知ら
れている。これらのシステムは、ベンチュリ式混合管を
使用して全ての燃料をほとんど全ての燃焼用空気と予備
混合し、得られた混合物を燃焼器の燃焼域に導入するこ
とにより、燃料/空気比を厳密に制御する。上記特許文
献に開示の発明を使用して、広範な作動条件下でのガス
タービンエンジン及びモジュールにより、ガス及び微粒
子の排出が著しく低減された。
【0007】しかしながら、燃焼器からプレミキサへの
「フラッシュバック」(火炎の速度がプレミキサ中の燃
料/空気混合物の速度より大きい場合に起こる)を低減
することができる単段式燃焼器用プレミキサシステムが
望まれている。フラッシュバックはプレミキサシステム
及びそれに関連する構造の機械的性能に悪影響を与え
る。特にプレミキサ部品の幾何学的形状によりプレミキ
サ内で起こる流れ分離を低減することができるプレミキ
サシステムを設計するのが望まれている。流れ分離によ
りプレミキサ内でフラッシュバックが起こる恐れがあ
る。
【0008】さらに、プレミキサから燃焼チャンバへ送
給される燃料/空気混合物の流れに起こる脈流を低減す
ることができるプレミキサシステムを提供するのが望ま
しい。脈流は、プレミキサから出る混合物の流速の変動
及び速すぎのために、燃焼器内で混合物流が不安定にな
るために起こる。脈流は燃焼器ライナー及びエンジン構
造に悪影響を与える恐れがある。
【0009】さらに、全体構造を比較的簡単な幾何学的
形状にしながら、燃料/空気混合物の流れが燃焼器ライ
ナーに衝突するのを低減するように、燃料/空気混合物
を燃焼チャンバに送給することができるプレミキサシス
テムを提供するのが望まれている。燃料/空気混合物の
流れがライナー壁に衝突すると、カーボンの付着量が増
大し、熱伝達性能が低減するとともに、熱疲労が増大す
る。
【0010】さらに、他の従来の環状燃焼器装置及びシ
ステムと比較して構造が簡単で、操作が容易であり、装
置の初期コスト及びメンテナンスコストが低く、かつ多
数の別々のプレミキサとマッチさせる必要がないために
燃料/空気比の制御性が非常に改善された装置を提供す
るのが望まれている。
【0011】
【課題を解決するための手段】例えば米国特許第5,377,
483 号に記載のタイプの低排出型ガスタービン燃焼器の
開発の経験から、プレミキサ混合管から排出される燃料
/空気混合物の速度と、燃料/空気混合物自身の組成の
両方に依存して、望ましくない脈流が起こることが分か
った。全体として燃焼器の形状は窒素酸化物の排出量に
影響を与える。混合管の出口流域が固定されている場
合、流出する燃料/空気混合物の速度は、アイドリング
と全速力の場合とで三桁も異なることがある。プレミキ
サ内への望ましくない燃焼(フラッシュバック)を防止
するとともに排ガス量を低減するために、最低排出速度
を使用する燃料の火炎速度より十分に高くしなければな
らない。
【0012】典型的な燃料(例えばジーゼル燃料#2)
を使用する場合の所望の最低速度は約20〜30m/秒であ
る。この速度で、運転中にノズル壁上に形成される境界
層の厚さは大きくなく、アイドリング時等の低出力レベ
ル時では、ほとんどフラッシュバックなしに燃焼器の良
好な性能を発揮させることができる。しかし、全速力時
には、タービンエンジンの種類によっては、ノズルから
排出される速度は固定出口流域の場合には100 m/秒に
もなり得る。このような高速時には、炎の安定性を保持
するのが困難であり、燃料/空気混合物流は近接する燃
焼器ライナー壁に衝突する。
【0013】本明細書に具体的かつ広範に記載した本発
明によれば、それぞれの供給源から来る燃料及び圧縮空
気を混合して燃料/空気混合物を燃焼器に送給するプレ
ミキサ装置は、(a) 燃料及び圧縮空気を流入させる構造
の入口と、軸線と、燃料/空気混合物を前記燃焼器に送
給する構造の出口とを有する混合管と、(b) 前記燃焼器
に送給する燃料/空気混合物の速度を変化させるように
前記混合管出口と連動する混合弁とを有することを特徴
とする。
【0014】好ましくは、プレミキサは、前記圧縮空気
供給源と前記混合管入口との間の圧縮空気流路と、前記
燃料供給源と前記混合管入口との間の燃料流路と、前記
燃料/空気混合物の燃料/空気比を制御するためにそれ
ぞれの流路に配置された空気弁及び燃料弁とを有し、前
記混合弁は制御された燃料/空気比の混合物の出口速度
を変化させることを特徴とする。
【0015】また好ましくは、前記混合弁は混合管出口
部材と、混合管出口部材に隣接して配置され、前記出口
部材とともに出口流域を形成する弁部材とを有し、前記
出口流域及び前記出口速度を変化させるために、前記弁
部材及び出口部材の一方は他方に対して前記混合管軸線
に沿って可動であることを特徴とする。
【0016】さらに好ましくは、前記出口部材は前記混
合管に固定されたノズル組立体であり、前記弁部材は混
合管軸線の回りでノズル組立体を同軸的に包囲しスカー
ト端部を有するスカート部であり、前記スカート端部及
び前記ノズル組立体は円筒形環状出口流域を形成し、前
記スカート端部と前記ノズル組立体との相対運動の間、
前記流域及び前記混合物速度は前記スカート端部及び前
記ノズル組立体の相対的軸線方向位置とともに変動する
ことを特徴とする。
【0017】また前記出口部材は混合管の軸線方向端部
であり、前記弁部材は弁板であり、前記混合管の軸線方
向端部及び前記弁板は円筒形環状出口流域を形成し、前
記弁板と前記混合管の軸線方向端部との相対運動の間、
前記流域及び前記混合物速度は前記弁板及び前記混合管
の軸線方向端部の軸線方向相対位置とともに変動するこ
とを特徴とする。
【0018】さらに好ましくは、装置は、前記混合管出
口の上流の混合物の圧力を検知するセンサと、前記混合
弁部材及び前記混合管出口部材の一方に作動的に連結し
たアクチュエータと、検出圧力に応じて前記混合管流れ
出口流域及び前記混合物出口速度を変化させるために前
記圧力センサ及び前記アクチュエータに作動的に接続さ
れたコントローラとを具備することを特徴とする。
【0019】また本発明によれば、燃料供給源及び圧縮
空気供給源に連通した入口と、軸線と、燃料/空気混合
物を排出する出口とを具備する燃料/空気混合管を有す
るプレミキサ装置から排出される燃料/空気混合物の速
度を制御する方法は、(1) 混合管出口部材を有する混合
弁と、それとともに出口流域を形成する弁部材とを設
け、(2) 前記弁部材及び前記混合管出口部材の一方を他
方に対して動かすことにより前記出口流域を増減し、も
って燃料/空気混合物の速度を下げるか上げることを特
徴とする。
【0020】さらに本発明によれば、燃料供給源ととも
に作動可能なガスタービン用ガス発生器は、空気コンプ
レッサと、タービンと、前記空気コンプレッサ及び前記
タービンを連結するシャフト組立体と、前記タービンに
燃焼ガスを送給するように作動的に連結された燃焼器
と、1つ以上のプレミキサとを具備するガスタービン用
ガス発生器であって、前記プレミキサの各々は、(1) 燃
料/空気混合物を生成するために燃料供給源から来る燃
料及び前記空気コンプレッサから来る圧縮空気を入れる
入口と、軸線と、前記燃焼器に前記燃料/空気混合物を
送給するように形成された出口とを有する混合管と、
(2) 前記燃焼器に送給する前記燃料/空気混合物の速度
を変えるために、前記混合管出口と連動する混合弁とを
有することを特徴とする。
【0021】さらに本発明によれば、ガスタービン用ガ
ス発生器(流路に沿って圧縮空気を送給するコンプレッ
サと、燃料供給源に連結可能な燃料管と、燃料/空気混
合物を送給するとともに前記圧縮空気流路及び前記燃料
管と連通する入口と、燃焼器と連通する出口とを有する
混合管とを有する)の燃焼器への燃料/空気混合物の流
れを制御する方法は、(1) 前記混合管入口上流の前記圧
縮空気流路及び前記燃料管内に位置するそれぞれの弁を
使用して、所望の燃料/空気比を有する混合物を得るた
めに前記混合管入口への前記圧縮空気及び前記燃料の流
量を制御し、(2) 前記燃焼器内に配置された混合弁を使
用して前記混合管出口内を流れる所望の燃料/空気比を
有する燃料/空気混合物の速度を制御することを特徴と
する。
【0022】本発明の利点は一部本明細書に記載されて
おり、またその他の利点も本発明を理解すればかかる記
載から明らかである。本発明の利点はまた図面及び添付
の特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0023】
【実施例】添付図面を参照して本発明の好ましい実施例
を説明する。具体的には、本発明の実施例は図16〜図20
に示す。図16〜図20は混合物の出口速度を制御するため
に可変形状を有するプレミキサを有するガスタービンエ
ンジンを示す。また関連する前段ガスタービンエンジン
及びプレミキサ燃焼器システムの説明を読むと、本発明
をより良く理解し応用することができる。
【0024】まず図1Aを参照すると、参照番号10により
一般的に示す本発明の特徴を有する前段燃焼器システム
が示されている。図示のシステム10は、ラジアルガスタ
ービンエンジンモジュール12とともに使用するものであ
る。ガスタービンエンジンモジュール12は、軸線18の回
りに回転できるシャフト16が内部に取り付けられた圧力
ハウジング14を有する。シャフト16の一端にラジアルタ
ービン20が取り付けられており、ラジアルタービン20
は、シャフト16の他端に取り付けられた遠心コンプレッ
サ22を駆動する。図1Aに示す構造では、ガスタービンエ
ンジンモジュール12の出力は、遠心コンプレッサ22に近
接する機械的連結装置(24で一般的に示す)から取り出
す。しかし、図1Aに示す形状と同様に、本発明の燃焼器
システムは、当業者であれば直ちに理解するように、例
えば「フリー出力タービン」(図5A参照)、「フリージ
ェット」推進ユニット(図示せず)、その他のタービン
エンジンシステムと組み合わせて、ガス発生器に使用す
ることもできる。また本発明はラジアルガスタービンエ
ンジン又はガス発生器モジュールに使用する場合に限ら
れるものではなく、少くとも最も広い意味でアキシャル
タービンエンジンモジュール、アキシャル−ラジアル混
合型タービンエンジンモジュール及びガス発生器モジュ
ールとともに使用することもできる。
【0025】さらに図1Aにおいて、ガスタービンエンジ
ンモジュール12は、一般的に以下のように作動する。矢
印26により示す方向に遠心コンプレッサ22に導入された
空気は、遠心力により加速され、ディフューザ28に入っ
て静圧を増大する。ディフューザ28から出た圧縮空気
は、プレナムチャンバ30に集められ、次いでプレナム30
から出た圧縮空気は、燃焼器システム10のプレミキサ60
により、燃料供給源32から来る燃料と混合され(詳細に
ついては後述する)、燃焼して高温の排気ガスを生成す
る。高温の排気ガスは入口案内ベーン34を経てラジアル
タービン20に流入し、そこで出力が得られる。タービン
20から出る排気ガスは大気中に排出されるか、あるいは
後段のエンジンモジュールに送給される。フリー出力タ
ービン配列の場合、タービン20から出たガスは一層大き
な出力を得るためにフリー出力タービンに送給される。
【0026】図1Aに示す燃焼器システムは、燃焼チャン
バを形成する円筒形ハウジングを有し、ハウジングは軸
線を有するとともに、チャンバの軸線方向一端に近接す
る少くとも1つの吸入ポートを有する。チャンバの軸線
方向一端側に単段燃焼域があることが重要である。排気
部はチャンバの軸線方向他端に位置し、チャンバの軸線
方向他端に近接する燃焼チャンバ部分は希釈域を有す
る。ハウジングはさらに希釈域と連通する希釈ポートの
形状の開口部手段を有する。
【0027】図1Aに示すように、燃焼器システム10は、
ほぼトロイダル状の環状燃焼器ライナーハウジング40
(単に「ハウジング」又は「ライナー」と呼ぶ)を有す
る。図1Aには環状ハウジングも図示されているが、「缶
型」の円筒形ハウジングもまた使用可能である。ハウジ
ング40は圧力容器14内にあり、その軸線42は実質的にガ
スタービンエンジンモジュールの軸線18と一致する。ハ
ウジング40は、吸入ポート43を除いて軸線方向端部44で
閉じられているが、軸線方向端部46では開放して環状排
気ポート48(燃焼器出口)を形成している。排気ポート
48はチャネル50及び入口案内ベーン34を介してラジアル
タービン20と連通している。
【0028】さらに図1Aにおいて、ハウジング40により
形成されたトロイダル状のチャンバ52は、異なる作用を
有する2つのほぼ軸線方向のセクションを有する。軸線
方向一端44に近接するセクション54は単段燃焼域を形成
し、ハウジング端部46に近接するセクション56は希釈域
を形成する。希釈域56に開口するハウジング40に、複数
の開口部58a 、58b が設けられている。ハウジングの軸
線42を基準として、希釈ポート58a はハウジング40の外
周面に形成された一連の開口部であり、希釈ポート58b
はハウジング40の内周面に形成された一連の開口部であ
る。一般に希釈ポート58a 及び58b を有する開口部手段
は、圧縮空気導管手段(以下にさらに詳細に記載する)
から来る圧縮空気を燃焼チャンバ52の希釈域56に導入す
る。しかし希釈用開口部は、燃焼器ライナーの内外壁の
両方に設ける必要はなく、例えば希釈用空気の全流量に
適応した大きさの開口部58b を使用すれば、開口部58a
を省略しても良い。
【0029】円筒形ハウジングの外側に配置された少な
くとも1つの燃料/空気プレミキサは、圧縮空気流の一
部を燃料と混合して燃料/空気混合物を生成し、その混
合物を吸入ポートを通して燃焼域に送給する。燃料/空
気プレミキサは、圧縮空気吸入手段、燃料吸入手段、及
び吸入した圧縮空気の流れを平滑化するとともに吸入し
た圧縮空気を燃料と混合するためのチャンバ手段を有す
る。図1Aを参照して、燃焼器システム10はさらに参照番
号60により一般的に示す単一の燃料/空気プレミキサを
有する。プレミキサ60は、以下に詳細に記載する導管手
段から圧縮空気を吸入するハウジング組立体62、及び燃
料ライン66を通して燃料供給源32から燃料を吸入する単
一燃料ノズル64を有する。図1Aに示す燃料ノズル64は、
液体燃料とともに使用する場合に噴霧化及び気化の促進
に特に有利な「エアブラスト」式燃料ノズルである。し
かし気体燃料に「エアブラスト」式ノズルを使用する
と、以下に記載するベンチュリ手段に供給する前に、燃
料を空気と初期混合するという利点がある。従って、本
発明と同様に、図1Aの燃焼器システムは液体燃料又はエ
アブラスト式燃料ノズルの使用に制限されず、気体燃料
及び渦流型ノズルのような他種の燃料ノズルも使用する
ことができる。
【0030】燃料/空気プレミキサ60はさらに、燃料/
空気プレミキサハウジング組立体62の内に配置されたベ
ンチュリ入口70、及び吸入ポート43に連結したベンチュ
リ出口72を有するベンチュリ68の形状の混合チャンバ手
段を有する。ベンチュリ68は流れ軸線74を有し、燃料ノ
ズル64は軸線74に実質的に沿ってベンチュリ入口70に燃
料スプレーを送給するように位置する。ベンチュリチャ
ンバ内で燃料と圧縮空気を激しく完全に混合し、かつ矢
印76で概略的に示すように燃料/空気混合物をベンチュ
リの軸線74に沿って燃焼域54に導くように、ベンチュリ
68の流路断面積及び寸法を選択する。燃料/空気混合物
の最小速度(アイドリング時の速度)が燃料/空気混合
物の炎伝播速度より大きくなるように、ベンチュリ出口
72の流域を選定しなければならない。燃焼域54内での燃
焼の安定性を向上させるために、参照番号78により概略
的に示すような炎保持手段をベンチュリ出口72付近に設
けてもよい。
【0031】図1Bに最もよく示すように、ベンチュリの
軸線74がハウジングの軸線42に対して実質的に接線方向
を向くように混合用ベンチュリ68が配置されているの
で、吸入した燃料/空気混合物は燃焼域54内で軸線42の
回りに渦巻く。以下に一層詳細に記載する好ましいプレ
ミキサ構造から分かるように、単一燃料ノズルより供給
を受ける単一の燃料/空気プレミキサのみを使用するこ
とにより、燃焼チャンバ52に適切に燃料/空気混合物を
供給することができる。図1A及び図1Bに示すように、特
に燃焼チャンバ52の半径方向「厚さ」(軸線42から測
定)がその外径に対して小さい場合に、複数の燃料/空
気プレミキサを使用してもよい。
【0032】燃焼器システムは、ベンチュリの流れ軸線
の交点に近い位置で円筒状ライナーハウジング上に配置
された点火装置を有する。図1Bにおいて、点火装置79は
流れ軸線74とライナーハウジング40との交点付近に位置
し、燃焼域54内に僅かな距離だけ延びる。従って、理想
的には点火装置79は燃焼を開始させるためにプレミキサ
60から出る燃料/空気混合物と交差するように位置す
る。一旦燃焼が開始すると、燃焼域54内で渦巻く高温の
燃焼ガスは燃料/空気混合物を自動点火させ、点火装置
79(電気的)は通常停止する。
【0033】前段燃焼器システムにおいて、コンプレッ
サ出口と燃料/空気プレミキサとを連結するために圧縮
空気導管手段が設けられており、圧縮空気流の一部をプ
レミキサの圧縮空気吸入手段に送給するとともに、圧縮
空気流の実質的な残部を開口部手段に送給し、希釈用空
気を希釈域に送給する。さらに図1Aにおいて、参照番号
80により一般的に示す圧縮空気導管手段は、圧力ハウジ
ング14とハウジング40との間に配置されたほぼ環状の流
路82を有する。流路82は圧縮空気吸入プレナム30とリン
グ状プレナム84との間に延在し、タービンの排気セクシ
ョンに近接する圧力容器14の一部として形成されてい
る。上記の通り、燃料/空気プレミキサハウジング組立
体62は、プレナム84から圧縮空気を吸入し、ベンチュリ
入口70に送給するように連結されている。図示したプレ
ナム84は環状断面を有するが、他の形状及び位置も可能
であり、本発明の範囲内である。
【0034】図1Aの概略図から明らかなように、流路82
を流れる圧縮空気がハウジング40(特に燃焼域54を直接
包囲するハウジングのうち最高の燃焼温度が予想される
部分86)を冷却するように、流路82は構成されている。
ハウジング40の部分86は対流冷却だけを行えばよく、境
膜冷却の必要がない。すなわち、ハウジング40の部分86
は、流路82内を流れる圧縮空気を燃焼域54中で燃焼する
燃料/空気混合物から隔離するように機能する。この構
造のために燃焼域54中で混合物の燃料/空気比を制御す
ることができ、かつ所望の希薄燃料/空気比を有する
「単段燃焼器」として作動することができる。このよう
な作動によりNOx、未燃焼燃料及び燃焼副生物の排出
量を低減することができる。以下に検討するように、燃
焼器システムの特有の構造により、他の従来の燃焼器シ
ステムと比較するとNOxのレベルが非常に低くなる。
【0035】流路82は実質的に燃焼チャンバ52を包囲
し、対流冷却するとともに希釈ポート58a 及び58b に圧
縮空気を供給する。図1Aに示すように、流路82はまたタ
ービン20に近接する圧力容器14の部分を冷却するために
圧縮空気流を導くチャネル82aを有してもよい。タービ
ンの入口案内ベーン34は、境膜冷却された入口案内ベー
ンでよく、また流路82又は82a から圧縮空気の供給を受
けてもよい。また圧縮空気導管手段80は、特に液体燃料
でエアブラスト式燃料ノズル64を使用する場合、圧縮空
気吸入プレナム30とエアブラスト式燃料ノズル64とを連
結する別の流路88を有することができる。
【0036】図1Aに関連した上記説明から明らかなよう
に、圧縮空気導管手段80は、燃料/空気プレミキサ60に
圧縮空気流の一部を導くとともに、圧縮空気流の実質的
な残部を希釈ポート58a 及び58b に導く。燃料/空気プ
レミキサ及び希釈ポートのいずれにも導かれない圧縮空
気流(すなわち、入口案内ベーン34を冷却するために使
用する空気)は非常に少量で、いずれにしても燃焼域内
の燃料/空気比を乱すことはなく、タービン20に入る前
に排気ガスをさらに僅かに希釈するだけである。
【0037】さらにプレミキサに供給する圧縮空気の流
量を定めるために、圧縮空気流路内に弁手段が配置され
ている。図1Aに示す用途のように、コンプレッサの速度
(従って圧縮空気の体積流量)がほとんど燃料の流量に
依存しない場合には、圧縮空気弁手段は特に重要であ
る。本明細書で具体的に説明するように(図1Aを参
照)、プレナム84からベンチュリ入口70に入る圧縮空気
の流量を定めるために、燃料/空気プレミキサハウジン
グ組立体62内に弁90が設けられている。弁90は連続的に
調整可能であり、弁90の適当な構造は本発明の燃料/空
気プレミキサの好ましい構造の記載に関連して、以下に
一層詳細に検討する。弁の開度が変化すると、プレミキ
サによる圧力低下が変化し、希釈域への空気の流量が増
加又は減少する。このように空気流の変化及び分割は燃
焼器の外側で起こる。
【0038】図2は、別の形状の圧縮空気導管手段を有
する燃焼器システム110 を示す。図1A及び図1Bの実施例
と同じ又は類似の作用を有する構成部品には、「100 」
から始まる以外同じ参照番号を付与する。図2において
参照番号180 で一般的に示す圧縮空気導管手段におい
て、圧縮空気捕集プレナム130 とハウジング140 を囲む
環状流路182 との間に分配導管181 が設けられており、
燃料/空気プレミキサハウジング組立体162 は流路182
の上流で分配導管181 に直接連結している。燃料/空気
プレミキサハウジング組立体162 と分配導管181 との間
の連結部に弁190が設けられており、空気流は燃料/空
気プレミキサ160 に流入する第一の部分と、分岐導管部
181aを経て流路182 に流れる残部とに分割される。図1A
の構造(プレミキサに流入する圧縮空気の実質的に全て
の部分はまず燃焼チャンバ52を形成するライナーハウジ
ング部分86の少くとも一部を冷却するために使用され
る)と比べて、燃料/空気プレミキサ160 に流入する圧
縮空気のどの部分も、燃焼域152 を形成するハウジング
140 の部分186 を冷却するために使われない。しかし図
2の実施例により、希釈ポート158a及び158bに流入する
圧縮空気流部分に対して、燃料/空気プレミキサに流入
する圧縮空気部分を直接制御することができる。それで
も図1Aに示す形状の方が、種々の構成部品、主に弁を燃
料/空気プレミキサハウジングと直接一体化できる燃料
/空気プレミキサ(以下詳細に説明する)の組み立てが
容易であるという理由で、好ましいと言うことができ
る。
【0039】さらに前段燃焼器システムにおいて、燃料
供給源をプレミキサ燃料吸入手段に連結させるために燃
料導管手段が設けられている。燃料導管手段は、プレミ
キサ燃料吸入手段とともに、プレミキサに流入する全て
の燃料用の流路を形成する。燃料導管手段中の燃料の流
量を定めるために、燃料流路内に燃料弁手段が配置され
ている。再び図1Aを参照して、燃料ライン66は燃料供給
源32を燃料ノズル64に連結する。燃料弁92は燃料ライン
66のうち燃料ノズル64の直ぐ上流の位置に配置されてい
る。燃料ノズル64は、上記の通り液体燃料とともに使用
するのに特に好適な「エアブラスト」式燃料ノズルとし
て示している。
【0040】さらに図1A及び図1Bの燃焼器システムは、
プレミキサに送給する圧縮空気部分及び燃料のそれぞれ
の流量を実質的に制御して、吸入ポートより燃焼域に所
定の希薄燃料/空気比の混合物を送給するために、圧縮
空気弁手段及び燃料弁手段の両方に作動的に連結してい
る制御手段を有する。図1Aに概略的に示すように、機械
式又は電気式(例えば、マイクロプロセッサ)のいずれ
でもよいコントローラ94は、圧縮空気弁90と連結し、直
接ベンチュリ入口70に流入する圧縮空気の流量を実質的
に制御する。「エアブラスト」式ノズルを使用する場
合、燃料/空気プレミキサ60に流入する全圧縮空気の僅
かな部分(典型的には5%以下)が導管88を通ることが
あるが、圧縮空気流の残部(95%以上)を弁90で制御す
れば全燃料/空気比を適当に制御することが期待でき
る。さらに以下の実施例に示す天然ガスのような気体燃
料を使用する場合には、導管88を省略して、燃料/空気
プレミキサに流入する圧縮空気流の全てを圧縮空気用流
量弁で制御することができる。
【0041】また図1Aに示すように、コントローラ94は
燃料弁92に接続して燃料ノズル64に流入する燃料の流量
を測定する。当業者に明らかなように、コントローラ94
で燃料/空気プレミキサ60に流入する燃料流及び圧縮空
気流の両方を制御することにより、ガスタービンエンジ
ンモジュールの全作動期間中に燃料/空気比を一定に
し、もって可燃性混合物の流量を負荷の関数として変化
させることができる。あるいは一連の所定の燃料/空気
比が負荷の関数となるように、コントローラ94を構成す
ることもできる。当業者であれば本明細書の記載及び公
知の知識に基づき、特定の用途に適するコントローラを
適宜採用することができる。
【0042】図1A及び図1Bにおいて、運転中には圧縮空
気吸入手段30から来る圧縮空気は流路(包囲部)82を介
してハウジング40の外面上に導かれ、ハウジング40(特
に燃焼域54を囲む部分86)を冷却する。流路82内を流れ
る圧縮空気の一部はプレナム84に入り、次にコントロー
ラ94に制御された圧縮空気弁90により制御されて、燃料
/空気プレミキサハウジング組立体62とプレナム84との
間の連結部を経て燃料/空気プレミキサ60に流入する。
ベンチュリ68では、圧縮空気部分は、燃料ノズル64から
出る燃料(ノズル64が「エアブラスト」式ノズルである
ときは圧縮空気の少量の追加部分とともに)と混合さ
れ、ベンチュリの軸線74に沿って吸入ポート43を経て燃
焼チャンバ52の燃焼域54に入る。
【0043】図1Bに示すようにハウジングの軸線42に対
してベンチュリの軸線74は接線方向を向いているので、
燃焼域54内に渦巻状の燃焼が起こる。入口案内ベーンに
より空力学的アンローディングを行うために、ベンチュ
リの軸線74の方向を、タービンの回転方向に対して特定
の角度(時計回り又は反時計回り)となるように選択す
る。図1A及び図1Bに示す形状(方向AAから見て燃焼域
54内で時計回り方向に渦巻く燃焼を起こすように燃料/
空気混合物を吸入する)では、タービン20の回転方向も
時計回り方向である。燃焼域54内で燃料/空気混合物が
燃焼して生成した高温の排気ガスは希釈域56に流入し、
チャネル50を通って入口案内ベーン34を経てタービン20
に入り、そこで膨張することにより仕事をするが、その
前に希釈ポート58a 及び58b から来る希釈用空気により
平均温度が低下する。
【0044】本発明の燃焼器システム10による燃焼の制
御は、燃焼チャンバの外側の燃料/空気プレミキサ内で
燃料と空気とを完全に混合することにより行うもので、
液体燃料を使用する場合燃料を完全に気化させるととも
に、燃焼チャンバに送給する混合物の燃料/空気比を制
御し、上記の通りNOxレベル及び未燃焼燃料及び燃焼
副生物のレベルを著しく低減することができる。さら
に、タービンの上流で燃料を燃やすか、あるいは排気ガ
スを薄めるために圧縮空気流の実質的に全量を使用する
と、従来の燃焼器の構造と比較して燃焼器のピーク温度
が著しく低下し、もって燃焼器ライナーの寿命が伸び
る。
【0045】上記の通り、図1A及び図1Bに示す構造の燃
料/空気プレミキサ(及び本発明の好ましいプレミキ
サ)は、圧縮空気吸入手段と、空気流平滑化手段を有す
る圧縮空気吸入手段に作動的に連結した入口を有するベ
ンチュリと、燃料スプレーを実質的にベンチュリの軸線
に沿ってベンチュリ入口に送給するように位置する出口
を有するノズルを具備する燃料吸入手段と、圧縮空気吸
入手段と連動してベンチュリ入口に入る圧縮空気の流量
を定める弁手段とを有する。図3Aを参照して、燃料/空
気プレミキサ260 は、ハウジング組立体262 の形状の空
気吸入手段を有する。図1A及び図1Bの実施例のものと同
様の作用を有する構成部品は、200 台の同じ参照番号に
より示す。ハウジング組立体262 は、ハウジング300
と、ガスタービンエンジンモジュール212 の圧力容器21
4 にハウジング300 を取り付けるためのハウジング支持
体302 とを有する。ハウジング支持体302 は中空で、ハ
ウジング300 及びそこに含まれた構成部品を支持する他
に、プレナム284 からハウジング300 に圧縮空気を導く
作用を有する。図3Aに示す構造において、冷却シュラウ
ド部材303 は燃焼チャンバライナーハウジング240 と圧
力容器214 との間に位置し、燃焼域254 の境界を形成す
るハウジング240 の部分286 の少くとも近傍に流路282
を形成する。シュラウド部材303 はまた、圧力容器214
とともに、圧縮空気の一部を集めてハウジング支持体30
2 を経てハウジング300 に最終的に送給するためのプレ
ナム284 を形成する。
【0046】さらに図3Aにおいて、燃料/空気プレミキ
サハウジング300 は、分割板308 によりそれぞれ上流及
び下流のコンパートメント304 、306 に分割されてい
る。分割板308 に開口部310 が設けられており、開口部
310 内にバタフライ型弁板290が回転自在に取り付けら
れている。図3Aの実施例において、開口部310 内での弁
板290 の方向は、選択的な流れの妨害度及びそれによる
圧力の低下度を与えるように、制御ロッド312 (図3B参
照)により制御される。図3B及び図3Cに示す弁板290 の
方向では、分割板308 に対して垂直に向いた弁板290
(図3Cに示す角度キャリブレーション板314 のゼロ設定
に対応する)により、流れの妨害が最小となる。制御ロ
ッド312 の位置がインジケータ314 上の両方の位置9に
対応するとき、開口部310 を流れる圧縮空気部分に最大
の流れの妨害及び圧力低下が起こる。当業者に明らかな
ように、上流コンパートメント304 と下流コンパートメ
ント306 との間における圧縮空気流の妨害度及びそれに
よる制御は、ゼロ位置と位置9との間で制御ロッド312
の角度を変えることにより行うことでき、もって燃料/
空気プレミキサ260 のバランス点に圧縮空気の流量を制
御することができる(詳細は後述する)。
【0047】分割板308 は、ベンチュリ268 の入口270
が取り付けられている追加の開口部316 を有する。分割
板308 の平坦な上面とベンチュリ入口270 の内面とが滑
らかに連結するように、ベンチュリ入口270 は構成さ
れ、分割板308 に取り付けられている。ベンチュリ268
は、上流ハウジングコンパートメント304 、ハウジング
支持体302 、圧力容器214 及び燃焼器チャンバライナー
303 を経て延在し、吸入ポート243 の位置でハウジング
240 に連結している。図1Aに示す実施例に関して上記し
たように、ベンチュリ268 内の燃料/空気混合物の流れ
方向にほぼ対応するベンチュリの軸線274 は、環状燃焼
チャンバハウジング240 の軸線(図示せず)に対して実
質的に接線方向に配向している。
【0048】さらに図3Aにおいて、燃料ノズル264 は下
流コンパートメント306 に取り付けられており、燃料ノ
ズル出口318 はベンチュリの軸線274 に沿ってベンチュ
リ入口270 に燃料スプレーを送給するように位置する。
燃料ノズル264 はポート320及び渦流ベーン322 を使用
する渦流スプレー型であり、出口318 より燃料スプレー
を出す前に圧縮空気の一部を導入し、燃料ポート324 よ
り入る燃料を渦巻かせる。また図3Aに示す流れ平滑化多
孔部材326 は、下流コンパートメント306 内に位置し、
燃料ノズル出口318 及びベンチュリ入口270 を囲み、ベ
ンチュリ内の不均等な速度及び分離を防止する(さもな
ければベンチュリ内で炎保持が起こる)。多孔部材326
を具備すると僅かな圧力低下が起こるが、それにより下
流コンパートメント306 から燃料ノズル264 を経てベン
チュリ入口270 に入る圧縮空気流は、ベンチュリ入口27
0 のリップ部において分離を起こすことなく安定化する
ことが分かった。
【0049】図4は、図3A〜図3Cに示す好ましい燃料/
空気プレミキサの商業的な変更例(参照番号360 で一般
的に示す)を示す。図1A及び図1Bの実施例に関して記載
したものと同じ又は類似の性能を有する構成部品は、30
0 台で始まる同じ参照番号により示す。燃料/空気プレ
ミキサ360 は、分割板408 の表面より僅かに上に延在す
る入口370 を有するベンチュリ368 を有する。また燃料
ノズル出口418 は、ベンチュリ入口370 内に延在する。
燃料ノズル364 の最適な性能は、ベンチュリ368 (また
図3A〜図3Cに示す変更例ではノズル264 及びベンチュリ
268 )と関連して用途ごとに異なることがあり、またベ
ンチュリの軸線374 に沿ってベンチュリ入口370 の近傍
に設ける燃料ノズル出口418 を最適な位置に調節するこ
とができることは、当業者であれば容易に分かる。図4
の実施例の場合も、多孔スクリーン部材426 を使用する
と流れが安定化する。図4に示す実施例は、一体的なベ
ル型のハウジング400 を使用するもので、図3Aに示す構
造に匹敵する燃料/空気プレミキサの構造の改良例であ
る。
【0050】上記の通り、本発明の利点は、フリー出力
タービン又はフリージェット推進ユニットとともに使用
するガスタービン式ガス発生器モジュールのような用途
に利用することができる。このガス発生器は、圧縮空気
流量弁及びそれに関連する制御手段を必要としない。図
5Aは本発明により構成された前段燃焼器システム(参照
番号500 で一般的に示す)を概略的に示す。エンジン50
0 は、後述する燃焼器システム510 と、フリー出力ター
ビンモジュール513 とを具備するガスタービン式ガス発
生器モジュール512 を有する。フリータービンモジュー
ル513 はフリータービン513aを有し、このフリータービ
ン513aはアキシャルタービンとして図示されているが、
用途次第ではラジアルタービンでもアキシャル−ラジア
ル混合型タービンでも良い。図1Aの実施例のエンジンシ
ステム(出力はシャフト16に連結したギア手段24から取
る)と対照的に、図5Aの実施例では出力をフリータービ
ンシャフト513bと連動するギア手段を介してエンジンシ
ステム500 から取る。ガス発生器モジュールの軸線518
と同軸的に示されているが、フリー出力タービン513 の
回転軸線513cは、全システム500 の要求を満たすように
傾斜していても良い。
【0051】以下の説明においては、図1Aの実施例と類
似の構成部品は、例えば500 台で始まる同じ参照番号で
表す。
【0052】具体的には、ガスタービン式ガス発生器モ
ジュール512 は、機械的に独立したスプール、すなわち
シャフト516 上で供回りするために圧力ハウジング514
内に設けられた遠心コンプレッサ522 及びラジアルター
ビン520 を有する。従って、ガス発生器512 とフリータ
ービンモジュール513 とはガス流サイクル内で連結して
いるが、シャフト516 はフリータービンシャフト513bと
独立に回転することができる。モジュール512 はまた燃
焼器ライナーハウジング540 を有する燃焼器システム51
0 を有し、燃焼器ライナーハウジング540 は圧力ハウジ
ング514 内に収容され、外部プレミキサ560 からベンチ
ュリ軸574 に沿って入口ポート543 を経て燃料/空気予
備混合物を吸入する。図1Aに関して既に説明したよう
に、ベンチュリ軸574 は環状燃焼器ライナーハウジング
540 の軸線542 に対して接線方向に配向しているので、
効率的な渦巻き燃焼を起こすとともに、入口案内ベーン
534を部分的にアンロードする(図5Bを参照)。
【0053】図5Bはまた点火装置579 の好ましい位置、
すなわちベンチュリ軸574 との交点に近いライナーハウ
ジング540 上の位置を示す。点火装置をプレミキサ内の
ような比較的低温の環境内に配置することにより、点火
装置の寿命を伸ばすとともに、ライナーハウジング540
内へ貫通する部品の点数を低減できるが、環状チャンバ
内で燃料/空気混合物が低速なために図5Bに示す配置に
より着火(light-off)を確実にする必要がある場合に有
用である。
【0054】図5A及び図5Bに示す実施例において、ライ
ナーハウジング540 及び圧力ハウジング514 はコンプレ
ッサプレナム530 から来る圧縮空気流のための流路を形
成する。またこの実施例のエンジンには、ライナーハウ
ジング540 と圧力ハウジング514 の外周近接部分との間
に配置されて両者から半径方向に離隔している環状冷却
シュラウド583 が含まれている。図面から分かるよう
に、冷却シュラウド583とライナーハウジング540 は、
ライナー540 により形成された燃焼器チャンバを対流的
に冷却するための流路582 の一部を形成する。一方冷却
シュラウド583 と圧力ハウジング514 は、圧縮空気流の
うち燃料と混合するためにプレミキサ560に導入すべき
部分を捕集するための環状プレナム584 を形成する。図
5Aの実施例では、図1Aの実施例と同様に、圧縮空気の一
部は対流冷却の後コンプレッサ出口に連通する流路から
取り出し、次いで燃料と混合するためにプレミキサに導
入する。しかし図5Aの装置は、構造的に図1Aのリング状
プレナム84よりはるかにコンパクトにすることができ
る。さらに冷却シュラウド583 は相対的に高温のライナ
ーハウジング540 から圧力ハウジング514 の近接部分に
到る放射熱をシールドするので、圧力ハウジングに比較
的安価な材料を使用することができるとともに、その寿
命を延ばすことができる。
【0055】流路582 内の圧縮空気流の残部は希釈孔55
8bを通る。図1Aの実施例ではポート58aに相当する希釈
ポートがないが、希釈ポート558bは2つの離隔した環状
ポート558b1 、558b2 を有する。分割器559 及びポート
558b1 、558b2 の寸法の設定により、ポート558b2 を通
った希釈用空気はまずタービンシュラウド557 を経て流
路582aを流れる。当業者であれば、寸法分析を行って希
釈用空気を適当に分配し、所望のタービンシュラウド冷
却を達成することができる。前述の通り、境膜冷却がな
いために燃焼域554 内で燃料/空気比の制御をすること
ができることは、本発明の重要な利点である。
【0056】図5Aは「エアブラスト」式液体燃料ノズル
を使用する場合を示すが、前述の理由によりコンプレッ
サ出口プレナム530 からプレミキサ560 まで延びる導管
588は点線で示されている。図5Aでは貫通するコンプレ
ッサプレナム出口530 は明瞭化のために軸線方向に傾斜
して示されているが、全ダイナミックヘッド(dynamic
head)を獲得するために導管588 への入口はコンプレッ
サ出口の接線方向かつ軸平面内にある。当業者であれば
本明細書の記載から適当な入口形状を設計することがで
きる。
【0057】エアブラスト式液体燃料ノズルを作動させ
るため(及び可能ならば入口案内ベーンの冷却のため)
に必要な少量の圧縮空気とは別に、圧縮空気の全てを、
燃料に混合するため又は希釈のために使用する前に、ラ
イナーハウジング540 の少なくとも一部を対流的に冷却
するのに使用する。この構造により圧縮空気の対流冷却
能力が最適化される。図示していないが、本発明はまた
図2の実施例(燃料と混合するのに使用する圧縮空気部
分は最初に対流冷却のためには使用されない)に相当す
るガス発生器の態様も包含する。このようなシステムの
簡単な構造は冷却能力の低下を補って余りあるので、用
途によっては望ましいものである。
【0058】図5Aに示すように、空気はプレミキサ560
中で燃料と直接混合するために流路582 から環状プレナ
ム584 に導入される。図5Aは圧縮空気弁590 を破線で示
しているが、これは弁590 が任意的な部品であるからで
ある。圧縮空気弁590 は作動中に燃料/空気比を「微調
整」するのに使用することができるが、作動中固定した
開度にプリセットしたり、又は以下の理由により完全に
取り除いたりすることもできる。エンジンシステム510
では、コンプレッサ522 の速度、従って圧縮空気の流量
は全作動範囲にわたって燃料の流量にほぼ比例し、燃料
/空気比を所定のリーン値に自動的に制御することがで
きる。従って、燃料弁592 を通って燃料供給源532 から
燃料ノズル564 へ入る燃料の流量を制御するコントロー
ラ594 の作用は、出力要求値に応答する従来のスロット
ルのコントローラと同じである。
【0059】プレミキサ560 はエンジンシステム510 の
所定の作動期間中に必要な全燃料/空気混合物を燃焼域
554 に送給するが、図5Bに示すシステム596 のような補
助の燃料補給システムを使用して、スタートアップ及び
アイドリングの条件では高い燃料比の混合物を送給して
も良い。システム596 は燃料供給源532 (図5A参照)か
ら供給を受ける従来の燃料スプレーノズル597 を有し、
補助燃料の流量は弁598 を介してコントローラ594 によ
り制御することができる。開示の構造では、スプレーノ
ズル597 はベンチュリ出口572 に近接した位置でライナ
ーハウジング540 内に半径方向に突出するように配置さ
れている。しかしベンチュリ570 より入る燃料/空気混
合物との混合を良好にするために、ノズル597 はベンチ
ュリ570(図示せず)に対して対向する接線方向に位置
させることができる。スプレーノズル597 の位置、構造
及び方向を変えることが可能であるのは当然であり、本
発明の範囲内である。
【0060】図6はエンジンシステム510 に使用するこ
とができる「弁無し」プレミキサ構造(一般的に参照番
号660 で示す)を概略的に示す。プレミキサ660 はハウ
ジング662 と、外周渦巻きベーン665 を有する形式の燃
料ノズル663 と、燃焼器の軸線(図示せず)に対して接
線方向を向いた軸線674 を有するベンチュリ668 とを有
する。また図3Aの「弁有り」の実施例において対応する
構成部品に関連して前述した理由により、流れ平滑化多
孔部材667 はノズル664 及びベンチュリ668 の入口を包
囲する。プレミキサ660 はまた、ベンチュリ668 の喉部
を包囲してリード線671 を介して電源(図示せず)に接
続されている電気抵抗式ヒータージャケット669 のよう
な加熱手段を有する。スタートアップ及び液体燃料を使
用している間、燃料の薄膜がベンチュリの内面に集積し
ようとする。ヒータージャケット669 はこの燃料の薄膜
の気化を高め、プレミキサ中での燃料と空気との混合を
増進する。作動中、プレナム684 からベンチュリ668 の
外面を流れる圧縮空気部分の温度は、液体燃料の気化に
十分な熱を与えるか、液体燃料の薄膜の形成を完全に防
止するので、ヒータージャケット669 を連続的に作動さ
せる必要がない。
【0061】図7は本発明の燃焼器を有利に利用するこ
とができるさらに別の実施例のエンジン構造(すなわち
本明細書の一部をなす米国特許第5,081,832 号に記載さ
れたようなガスタービンエンジンシステム)を概略的に
示す。図7では、エンジンシステム700 は高圧スプール
711 及び機構的に独立な低圧スプール709 を有する。低
圧スプール709 は、低圧タービン703 によりシャフト70
2 を介して駆動される低圧コンプレッサ701 を含む。低
圧コンプレッサ701 から流出する圧縮空気はディフュー
ザ704 を流れ、さらに圧縮するために高圧コンプレッサ
722 に流入する。高圧スプール711 の構成部品として、
高圧コンプレッサ722 はシャフト716 を介して高圧ター
ビン720 により駆動される。高圧タービン720 から排出
されるガスはディフューザ705 内で拡散され、低圧ター
ビン703 内で膨張する。米国特許第5,081,832 号に十分
に説明されている理由により、ネットの出力は高圧スプ
ール711 のシャフト716 に連結されたギア装置724 を介
してエンジンシステム700から得られる。低圧スプール7
09 は主として高圧スプール711 に予備圧縮した空気を
送給するのに使用されるが、エンジン支持システム(例
えば潤滑部材)の駆動にも使用することができる。
【0062】図7から明らかなように、エンジンシステ
ム700 は燃焼器システム710 を有し、高圧コンプレッサ
722 から来る圧縮空気の一部で燃料を燃焼させることに
より高温の燃焼ガスを高圧タービン720 に送給する。燃
焼器システム710 は外部プレミキサ760 を使用し、外部
プレミキサ760 は燃料ノズル764 (点線で示す接線方向
の入口を有する導管788 を経てコンプレッサ722 から直
接圧縮空気を吸入する「エアブラスト」式でよい)と、
ライナーハウジング740 により形成された環状燃焼域75
4 に接線方向に燃料/空気予備混合物を送給するベンチ
ュリ768 とを有する。冷却シュラウド783 とライナーハ
ウジング740 は対流冷却流路782 の一部を形成し、冷却
シュラウド783 と圧力ハウジング714 の円周方向近接部
分は圧縮空気の一部をプレミキサ760 に送給するための
環状プレナム784 を形成する。圧縮空気流の残部は、図
5Aに示すものと類似の構造を用いて、追加の対流冷却及
び最終的な希釈に使用される。
【0063】しかし図7に示すエンジンシステムはほぼ
一定の高圧スプール軸速度で出力を得るためのものであ
り、図1Aの実施例と同様に、全圧縮空気流量は図5Aの実
施例のガス発生器モジュール512 のように異なる燃料流
量に対して自動的に調節されることはない。その結果、
燃焼器システム710 は特にプレミキサ760 と統合された
圧縮空気弁790 を有し、コントローラ794 の制御下で燃
料弁792 は制御されて所定のリーン燃料/空気比を達成
する。図示していないが、図7の実施例は他の実施例の
特徴(ライナーに取り付けられた点火装置、補助燃料ス
プレーシステム、段階的希釈ポート等)を含んでもよ
い。
【0064】図8は本発明の特徴を利用するのが有利な
エンジンのさらに別の例を概略的に示す。図8におい
て、燃焼器システムは一般に参照番号810 により示す。
(幾つかの他の図と同様に、燃焼器システム810 の上部
が破断されており、システムの上半分の断面を示す。)
システム810 はラジアルガスタービンエンジンモジュー
ル812 とともに使用する。ガスタービンエンジンモジュ
ール812 は圧力ハウジング814 を具備し、圧力ハウジン
グ814 の中に軸線818 の回りを回転し得るシャフト組立
体816 が取り付けられている。シャフト組立体816 の一
端には遠心コンプレッサ822 を駆動するラジアルタービ
ン820 が取り付けられており、遠心コンプレッサ822 は
シャフト組立体816 の他端に取り付けられている。図8
に示す構造では、ガスタービンエンジンモジュール812
の出力は遠心コンプレッサ822 に近接する機械的連結装
置(一般に824 で示す)より取り出される。しかし、本
発明の燃焼器システムは例えば「フリー出力タービ
ン」、「フリージェット」推進ユニット、その他当業者
等が直ちに分かるタービンエンジンシステム内のガス発
生器中で使用することができる。また本発明はラジアル
ガスタービンエンジン又はガス発生器モジュール中で使
用するのに限定されないが、少なくとも最も広い意味で
は、ガス発生器モジュールと同様にアキシャル又はアキ
シャル−ラジアル混合型タービンエンジンとともに使用
することもできる。
【0065】さらに図8において、ガスタービンエンジ
ンモジュール812 は一般に以下のように作動する。矢印
826 で示す方向に空気が遠心コンプレッサ822 に入り、
遠心力により加速され、ディフューザ828 に入って静圧
を増大させる。ディフューザ828 を出た圧縮空気はプレ
ナム830 に捕集される。その後プレナム830 から来た圧
縮空気の一部は、燃焼器システム810 のプレミキサ組立
体860 により、燃料供給源832 から来る燃料と混合さ
れ、詳細に後述するように高温排気ガスを生成し、排気
ガスは入口案内ベーン834 を経てラジアルタービン820
に流入し、そこで出力が取り出される。タービン820 か
ら来る排気ガスは大気中に排出されるか、続くエンジン
モジュールに送給される。例えば、フリー出力タービン
装置の場合には、タービン820 から出たガスはさらに出
力を取り出すためにフリー出力タービンに送給される。
【0066】燃焼器システムは燃焼チャンバを形成する
円筒形燃焼器ライナーを有し、ライナーは軸線及び1つ
以上の入口(チャンバの軸線方向一端に近接)を有す
る。チャンバのうち軸線方向一端に近接する部分は単段
式燃焼域を有する。さらに図8において、燃焼器システ
ム810 は一般にトロイダル形状の環状燃焼器ライナー84
0 を有する。ハウジング840 は圧力容器814 内に収容さ
れており、ガスタービンエンジンモジュールの軸線818
とほぼ一致する軸線842 を有する。ライナー840は入口8
43 を除いて軸線方向端部844 で閉じているが、軸線方
向端部846 では開放されており、環状燃焼器出口848 を
形成する。複数のプレミキサを使用する場合、追加のプ
レミキサを収容するために、ライナーに追加の入口を設
けても良い。燃焼器の出口848 は入口案内ベーン834 を
経るチャネル850 を通って、ラジアルタービン820 と連
通している。
【0067】続けて図8において、ライナー840 により
形成されたトロイダル状チャンバ852 は異なる作用を有
する2つのほぼ軸線方向のセクションを有する。軸線方
向一端844 に近接する領域854 は単段燃焼域(例えば燃
焼体積)を形成し、ライナー端部846 に近接する領域85
6 は希釈域を形成する。複数のポート858 はライナー84
0 の外周に形成され希釈域856 に開口する。希釈ポート
858 は圧縮空気導管(以下にさらに詳細に記載する)か
ら来る圧縮空気を燃焼チャンバ852 の希釈域856 に導入
する。またプレミキサから来る圧縮空気を希釈域に再び
向けることにより、一連の開口部としてライナー840 の
内周に形成された希釈ポートの第二の組(図示せず)を
通して、圧縮空気を希釈域に送給しても良い。
【0068】さらに、円筒形ライナーに対して配置され
た1つ以上の燃料/空気プレミキサ組立体の各々によ
り、圧縮空気流の一部を燃料と混合して燃料/空気混合
物を生成し、混合物を各ライナー入口を経て燃焼域に送
給する。燃料/空気プレミキサ組立体は圧縮空気を吸入
する空気入口、燃料を吸入する燃料入口、及び吸入した
圧縮空気の流れを平滑化するとともに吸入した圧縮空気
及び燃料を混合するための混合管とを有する。燃焼中使
用したほとんど全ての空気は1つ以上の燃料/空気プレ
ミキサ組立体を経て燃焼域に送給される。燃焼域はプレ
ミキサ組立体を経る以外圧縮空気を吸入しないように封
止されている。
【0069】図8及び図8Aにおいて、燃焼器システム81
0 はさらに参照番号860 により一般的に示す単一の燃料
/空気プレミキサ組立体を有する。プレミキサ組立体86
0 は、導管(後述する)から空気入口861 を経て圧縮空
気を吸入するハウジング組立体862 、及び燃料ライン86
6 を介した燃料供給源832 から燃料入口865 を経て燃料
を吸入する燃料ノズル864 を有する。図8に示す燃料ノ
ズル864 は、燃料を圧縮空気の渦流と混合する「エアブ
ラスト」式燃料ノズルであり、液体燃料とともに使用す
る場合に噴霧化及び気化の促進に特に有利である。しか
し気体燃料に「エアブラスト」式ノズルを使用すると、
ベンチュリ部材に供給する前に燃料を空気と初期混合す
るという利点がある。従って、本発明の燃焼器システム
は液体燃料又はエアブラスト燃料ノズルの使用に制限さ
れず、気体燃料及び渦流型ノズルのような他種の燃料ノ
ズルも使用することができる。図8Aに示すように、燃焼
器システム810 の始動作動中に使用するために、補助燃
料ノズル867 を設けても良い。
【0070】ベンチュリのような混合管は燃焼器ライナ
ーの軸線に関して実質的に半径方向に配向した流れ軸線
と、混合管の軸線方向一端に近接した入口と、混合管の
軸線方向他端に位置するノズル組立体とを有する。混合
管入口はプレミキサの空気入口及び燃料入口と連通して
いる。混合管はライナー入口に接続しており、ノズル組
立体は流れ軸線に沿って燃焼チャンバ内に延びており、
燃料/空気混合物を燃焼域内に送給する。
【0071】さらに図8において、プレミキサ組立体86
0 はさらに、燃料/空気プレミキサハウジング組立体86
2 内に配置され、入口843 でライナー840 に接続した混
合管入口870 を有するベンチュリ型混合管868 の形状の
混合用チャンバを有する。さらに混合管868 は燃料/空
気混合物を燃焼チャンバ(燃焼域854 内に延びる混合管
部分に接続している)に送給するためのノズル組立体87
2 を有する。混合管868 は流れ軸線874 を有し、燃料ノ
ズル864 は燃料を実質的に軸線874 に沿って混合管入口
870 内に噴霧するように位置する。混合管内で燃料を気
化して圧縮空気と混合し、得られた混合物の流れを混合
管軸線874 に沿ってノズル組立体872 に送給するのに十
分な滞留時間を得るように、混合管868 の流れ断面積及
び寸法を選択する。好ましくは、混合管内の粒状物の最
短滞留時間は、高出力作動における高流速条件の場合、
5〜10ミリ秒程度であるべきである。燃焼用空気が高温
になるようなエンジン形状のために、このような短滞留
時間により混合管内で燃料/空気混合物の予備着火を防
止することができる。図8に示す好ましい混合管はベン
チュリ型混合管868 であるが、当業者であれば例えば円
錐状又は円筒形状の混合管のような他の幾何学的構造で
も可能であることが分かる。
【0072】さらに図8に示すように、圧縮空気導管
は、ライナー840 と第二の外周環状ライナー841 との間
に配置されたほぼ環状の冷却流路882 を有する。流路88
2 は圧縮空気プレナム830 と希釈ポート858 との間に延
びる。燃料/空気プレミキサハウジング組立体862 は、
ライナー841 中のオリフィス885 から圧縮空気を受けて
プレナム884 及び弁890 (後述する)を通して空気を送
給するように、混合管入口870 に連通している。
【0073】図8に概略的に示すところから明らかなよ
うに、流路882 中を流れる圧縮空気によりライナー840
、特に燃焼域854 を直に包囲するライナー部分886 を
冷却するように、流路882 は構成されている。ライナー
840 の部分886 は境膜冷却のない対流冷却のみを行うよ
うに構成されている。すなわち、ライナー840 の部分88
6 において、ライナーにより流路882 内を流れる圧縮空
気は燃焼域854 内で燃焼される燃料/空気混合物から遮
断される。流路882 は燃焼チャンバ852 を包囲し、対流
冷却を行うとともに、圧縮空気を希釈ポート858 に送給
する。この構成により、燃焼域854 内で混合物の燃料/
空気比を制御し、所望の希薄燃料/空気比で「単段式燃
焼器」としての作動が可能となる。このような作動によ
り、NOx、未燃焼燃料及び燃料副生物の排出量を低下
させることができる。
【0074】さらに図8Aに示すように、プレナム884 か
ら混合管入口870 への圧縮空気の流速を決定するため
に、燃料/空気プレミキサのハウジング組立体862 内に
弁890が位置する。弁890 は連続的に調節自在であり、
バタフライ型として図示されているが、弁890 の構造は
適宜変更し得る。弁の開度が変化すると、プレミキサに
よる圧力低下も変化し、空気の流量が減少又は増大す
る。概略的に示すコントローラ894 (例えばマイクロプ
ロセッサー等)は弁890 と接続しており、混合管入口87
0 に直接流入する圧縮空気の流速を実質的に制御する。
コントローラ894 はまた燃料弁に接続されており、燃料
ノズル864 への燃料の流量を計測する。当業者に明らか
なように、コントローラ894 はプレミキサ組立体860 へ
の燃料流及び圧縮空気流の両方を制御するように作動
し、もってガスタービンエンジンモジュールの全作動範
囲にわたって、所定の燃料/空気比(例えば大気条件、
作動条件及び燃料の種類により予め選定される)を達成
することができる。コントローラ894 は無段階に又は段
階的に燃料/空気比を変化させることができる。当業者
であれば、本明細書の開示及び当業界の一般的知識に基
づいて特定の用途に適するコントローラを適宜採用する
ことができるであろう。
【0075】図9〜図11を参照して、ノズル組立体872
は混合管の流れ軸線に沿って燃焼チャンバ内に延びてお
り、燃料/空気混合物を燃焼域内に送給する1つ以上の
ポートを有する。ノズル組立体はさらに各ノズル組立体
ポート用の少なくとも1つのチャネルを有し、各ノズル
組立体ポート内で各チャネルは混合管の流れ軸線に対し
て傾斜しており、燃焼域内に燃料/空気混合物を送給す
るためのノズル組立体ポートで終わっている。
【0076】具体的には、ノズル組立体872 は燃焼チャ
ンバ852 内に位置し、端部キャップ903 の幾何学的形状
及びノズル組立体872 の内側壁905 により形成されたチ
ャネル901 を有する。側壁905 は混合管868 用の延長部
として形成することができ、異なる幾何学的形状として
も良い。ノズル組立体872 はまた端部キャップ903 及び
側壁905 により形成されたポート907 を有する。ポート
907 はチャネル901 と連通されており、燃焼域854 内に
燃料/空気混合物を送給する。端部キャップ903 を側壁
905 に接合するために、フィン又はリブ909 が追加的に
設けられている。
【0077】ノズル組立体(及び特にチャネル901 )の
ベーベル面又は傾斜表面のために、図11で矢印により示
されるように、燃料/空気混合物の流れは流れ軸線874
から離れる。すなわち、燃料/空気混合物の流れは、種
々の幾何学的配向の面を利用することにより所望の方向
に送給することができる。幾つかのチャネル及びノズル
組立体ポートを図示したが、単一のチャネル及びそれに
関連するポートのみを利用することにより本発明の目的
を達成することができることが分かる。しかし、ライナ
ー軸線に関して対向する角度方向に燃料/空気混合物を
送給するための少なくとも2つのポートは、全燃焼域を
利用する点で特に有利である。
【0078】さらに、ノズル組立体(及び特にチャネル
901 )の構成部材は、燃焼器ライナー壁に衝突させずに
燃料/空気混合物を燃焼域内の種々の方向に送給するよ
うに、構成することができる。例えばノズル組立体872
のチャネル901 は、燃料/空気混合物が燃焼域の実質的
に半径方向又は半径/軸線方向(混合管の流れ軸線から
離れる方向)に流入するように、構成することができ
る。さらに、流れはライナー軸線に対して複数の方向
(例えば図9に矢印で示すように燃焼チャンバライナー
の軸線に対して実質的に接線方向で、少なくとも2つの
ほぼ対向する方向)に送給することができる。さらに、
図10及び図11に示すように流れを混合管軸線に関して2
つ以上の方向に送給するように、チャネル901 を構成す
ることもできる。
【0079】さらに上記幾何学的形状のノズル組立体87
2 により、端部キャップ903 の付近で燃料/空気混合物
を急激に膨張・再循環させることにより、炎保持効果が
有利に得られることが分かる。すなわち、例えば端部キ
ャップ903 の形状により、燃料/空気混合物を循環させ
てポート907 に近接するノズル組立体872 の外側で燃焼
させるための領域911 が得られる。ポート907 の付近の
炎を安定化し、もって炎先端を安定に維持して種々の作
動条件中に燃焼を安定させるために、炎保持は有利であ
る。
【0080】燃料/空気混合物を加速し、燃焼チャンバ
852 に送給される混合物の速度を混合管868 中の速度に
対して高くするために、ポート907 の全断面積を混合管
868(一般に参照番号913 で示す)の断面積の約70〜90
%とするのが好ましい。この特徴の重要性は、燃料/空
気混合物の流速が燃焼域854 内の炎の速度に対して低い
と、チャンバ852 から来る炎により混合管868 内で燃料
が着火する恐れがあることから分かる。燃料/空気混合
物の流速を増大させるような大きさのポート907 を利用
することにより、燃焼チャンバ852 から来る炎が混合管
内に「フラッシュバック」する恐れが小さくなる。さら
に流速を増大することにより、チャンバ901 に沿ってポ
ート907 にある境界層が減少し、もって燃焼チャンバ85
2 から来るの炎がノズル組立体872 の表面に沿って這
い、混合管868 内にフラッシュバックする低速領域が除
去されると考えられる。また圧縮空気の変化が混合管86
8 内で起こる場合に特に上記幾何学的形状が有用であ
り、そうでなければ燃焼チャンバ852 内に炎先端の変動
又は脈動が起こると考えられる。ポート907 における圧
力が増大すると、プレミキサ中の圧縮空気の速度の変化
が低減し、脈動も減少する。これらの利点は、燃焼器シ
ステム及び個々の構成部材の構造健全性を維持するのに
有用であり、全ガスタービンエンジン自身の健全性及び
性能に有利である。
【0081】図9Aは図8及び図9に示す構造の変形例を
示し、主な相違は、プレミキサ860'がバタフライ型空気
弁890 及び非対称ノズル組立体872'の代わりに円筒形空
気弁890'を有する点である。空気弁890'は回転自在の円
筒形内側セクション890a' を有し、円筒形内側セクショ
ン890a' は弁出口の開口部890c' の閉塞度を徐々に増大
又は減少させ、もってシリンダー/スリーブ890a' が軸
線890b' の回りを回転する時に弁890'を通過する空気流
を増減する。当業者であれば、他の円筒形弁構造も使用
可能であるとこが分かる。
【0082】図9Aはまたライナー840 の軸線方向後壁に
衝突する燃料/空気混合物の量を最小化するような構造
とした非対称ノズルポート907a' 及び970b' を有するノ
ズル組立体872'を示す。すなわち、ノズルの端部キャッ
プ872a' の流れ方向ずけ面901a' 及び901b' の形状によ
り、燃料/空気混合物は主として燃焼チャンバの軸線84
2 に対する接線方向で燃焼域854 に入り、燃料/空気混
合物のいくらかは他の領域(図9Aにおけるベンチュリ軸
線874 の左右)に入る。このようなノズルポートの非対
称な配置により、燃料/空気混合物のライナー壁への衝
突(炭素の堆積、不均一な熱伝達及び熱応力による歪み
の増大を引き起こす恐れがある)を最少にしながら、燃
焼体積をより効果的に利用することが可能になる。
【0083】図9Bは図9Aに示す構造の変形例であり、円
筒形空気弁890"はプレミキサハウジング862 のうちベン
チュリ混合管868 を支持する部分から大きく離隔してい
る。空気弁890"をプレミキサハウジングから大きく離隔
させることにより、空気弁890"から出る圧縮空気の流れ
の不可避的な非対称性を低減するのに役立つのみなら
ず、圧縮空気流をベンチュリ混合管868 の入口に続くプ
レミキサハウジング内により均一に分配するのが可能に
なる。これにより、空気弁からベンチュリ入口までの空
気流路に沿った圧力低下が最低になり、低排ガス量レベ
ルを維持したままエンジンの最大出力レベルを一層高く
することができる。
【0084】当業者に公知の設置方法により、出口ノズ
ル組立体を混合管に接続することができる。例えば図10
及び図11に示すように、ノズル組立体872 にフランジ部
915及びアタッチメント部917 を設け、係合するフラン
ジ構造を有する混合管にそのノズル組立体を接続しても
良い。また混合管によりノズル組立体を構造物全体に組
込むこともできる。
【0085】さらに図8及び図9を参照すると、混合管
はライナーに接続しており、混合管の流れ軸線はほぼラ
イナー軸線と交わるように配向している。しかし、出口
ノズルのチャネルの少なくとも幾つかは、燃料/空気混
合物をライナー軸線に対して実質的に接線方向で燃焼域
内に送給するように形成されている。燃焼器の入口開口
部は長くないので、混合管のこの半径方向配向により、
混合管と燃焼器ライナーとの摺接が正確になる。このた
め漏れが少なくなり、作動中横方向の動き及び熱歪みが
少なくなる。
【0086】具体的には、燃料/空気混合物がライナー
壁840aとライナー壁840bとのほぼ間の方向に流れるよう
に、ノズル組立体872 を配向させることにより、燃焼域
854内に制御された渦流及び燃焼を生じさせる。混合管8
68 はライナー840 に半径方向に取り付けられているの
で、混合管の流れ軸線874 はライナー軸線842 とほぼ交
差する。燃料/空気混合物の分流がライナー壁840a、84
0bにほとんど衝突せずにノズル組立体872 により燃焼チ
ャンバ内に送給される限り、配置は正確である必要はな
い。ライナー壁へのある程度の衝突は予想されるが、所
定の表面に衝突する燃料/空気混合物の量を最少にして
燃焼過程の間そのような表面に堆積する炭素量を低減す
るのが好ましい。炭素の堆積があるライナー領域は断熱
され、燃焼チャンバの熱疲労及び局所的加熱の問題を引
き起こす。
【0087】図8〜11において、作動中プレナム830 か
ら来る圧縮空気はライナー840 (特に燃焼域854 を包囲
する部分)を冷却するためにライナー840 の外面上の流
路882 に沿って流れる。流路882 内を流れる圧縮空気の
一部は、オリフィス885 を経てプレナム884 に入り、次
いで燃料/空気プレミキサハウジング組立体862 及びプ
レナム884 (コントローラ894 を介して圧縮空気弁890
より制御されている)の間の接点を経て燃料/空気プレ
ミキサ組立体860 に流入する。圧縮空気のこの部分は、
漏れ及びエアブラスト型燃料ノズルの駆動用以外ほぼ全
て、燃焼に使用される。混合管868 において、圧縮空気
部分は燃料ノズル864 から来る燃料と混合され、またノ
ズル864 が「エアブラスト型ノズル」の場合には少量の
追加的な圧縮空気部分と混合され、次いで混合管軸線87
4 に沿ってノズル組立体872 に送給されて、そこで燃料
/空気混合物はチャネル901 に沿った流路に分割され、
加速されてポート907 を流出し、燃焼チャンバ852 の燃
焼域854 に流入する。ノズル組立体ポート907 の配向及
び大きさにより、燃焼体積内への燃料/空気混合物の流
入及び方向を制御することができる。
【0088】燃焼域854 内での燃料/空気混合物の燃焼
後、高温排気ガスは希釈域856 に入り、希釈ポート858
から来る希釈用空気により排気ガスの平均温度が低下す
る。次いで排気ガスはベーン834 を通ってチャネル850
よりタービン820 に排気され、膨張して仕事する。
【0089】燃料/空気プレミキサ中の燃焼チャンバの
外側で燃料と空気とを完全に混合することにより(液体
燃料を使用する場合には燃料の完全に気化させることを
含む)、本発明の特徴を有する燃焼システム810 により
燃焼を制御するとともに、燃焼チャンバに送給された混
合物中の燃料/空気比の制御することにより、上記の通
り、エンジンモジュール812 から出るNOx、未燃焼燃
料及び燃料副生物のレベルを著しく低下させることがで
きる。さらに燃料を燃焼させたりタービンの上流で排気
ガスを希釈するために圧縮空気流のほとんど全量を有効
に利用すると、効率が向上するだけでなく、燃焼器のピ
ーク温度が相当に低下し、もって従来の構造と比較して
燃焼器ライナーの寿命が延びる。
【0090】記載したシステムにより、種々の幾何学的
流れ装置が燃焼器の高温領域から離隔されるとともに、
入口温度が高いガスタービンの用途に対して全ての出力
レベルにおいて汚染物の排出量が低下することが期待さ
れる。
【0091】また図12は本発明のもう一つの前段構造を
示す。特にノズル組立体972 は単一チャネル1001を有
し、前記チャネル1001はその下方傾斜面により燃料/空
気混合物の流れを燃焼チャンバのほぼ接線方向に送給す
る。ノズル組立体972 はさらに、燃焼チャンバ952 内で
燃料/空気混合物を分配するためにチャネル1001に連通
する単一ポート1007を有する。燃焼チャンバ952 に送給
される燃料/空気混合物を加速するために、ポート1007
の全断面積を混合管968 (一般に参照番号913 で示す)
の断面積の約70〜90%とするのが好ましい。
【0092】上記記載は燃焼チャンバ内に延びるノズル
組立体を有する半径方向に取り付けられた混合管に関す
るが、本発明及びその利点は他の混合管の位置及び構造
に対しても適用可能である。例えば、混合管の流れ軸線
がライナー軸線に対して僅かに接線方向に配向するよう
に、混合管をライナーに接続しても良い。そのようなも
のとして、例えば図1Bに示すような構造(ベンチュリ軸
線74がライナー軸線42に対して実質的に接線方向であ
る)と比較して、ライナー入口における幾何学的形状を
簡単にしたまま、燃料/空気混合物流が燃焼域内に接線
方向に流入するとともに、流れがライナーに衝突するの
が最少になるように、混合管の出口ノズルその他の構造
物を配向することができる。
【0093】さらに本発明は、図13に示すような缶型燃
焼器構造により利用することができる。図13において、
燃焼器システム1100は燃焼チャンバライナー1114により
形成された燃焼域1113を有する燃焼チャンバ1112を具備
する。ライナー1114の周囲に離隔して配置されているの
は、部分的に冷却シュラウドとして作用する圧力容器11
16である。プレミキサ組立体1126は空気弁1128、ベンチ
ュリ型混合管1130(その一部はライナー1114の外部に配
置されている)、及びチャンバ1112の燃焼域1113内に燃
料/空気混合物を送給するために配置されたノズル組立
体部分1132を有する。プレミキサハウジング1139に取り
付けられた燃料ノズル組立体1138は燃料噴霧を混合管の
入口領域1131に送給し、混合管1130内で燃料噴霧は弁11
28により部分的に制御された量の圧縮空気(コンプレッ
サ1102から供給される)と混合される。図13に示すよう
に、弁1128は回転自在のスリーブ1128a を具備する円筒
型三方弁であるが、他の弁でも良い。弁1128は空気をベ
ンチュリ混合管1130に送給するか、バイパス管1142及び
上記のマニホルド1144を経てライナー1114内の第二の希
釈ポート1140に送給することができる。
【0094】図13A は図13の一部を拡大した図であり、
回転自在のスリーブ1128a を有する空気弁1128を示す。
スリーブ1128a は弁の内周の約1/3だけシールとして
作用することができる環状セグメントである。スリーブ
1128a は、バイパス管1142への入口1142a を完全に閉塞
する位置(図13A に実線で示す)からプレミキサハウジ
ング1139を経てベンチュリ混合管1130への空気流を阻止
する位置(図13A に点線で示す)まで、アクチュエータ
(図示せず)により軸線の回りを回転することができ、
第二希釈ポート(図示せず)へのバイパス流を可能とす
る。
【0095】複数のプレミキサを必要とするエンジンの
場合、例えば図14A 〜図14D (後述する)に示す実施例
のように、各缶型燃焼器(図13A に示す)又は各対の燃
焼器に空気弁を設け、次いで共通のアクチュエータ(可
変ステータブレードがアキシャルコンプレッサ上を動く
のと同様に、全ての弁を同時に作動する)に接続するこ
とができる。従って、後述するように、当業者であれば
本発明をこのようなエンジンに容易に適用できる。
【0096】さらに図13A において、第一希釈ポート11
60は弁1128のマニホルド1128b の上流の位置で圧縮空気
の一部をコンプレッサ1102から吸入する。当業者に明ら
かなように、希釈部分は各流路の圧力低下及び希釈ポー
ト1160の数及び大きさに依存する。燃焼域1113を形成す
るライナー1114の部分は、燃料/空気比の制御を維持し
低排気ガス量を維持するためにチャンバ入口1113a に配
置された混合管1130、及びギャップ1130a 以外で、空気
を吸入するのを阻止するように意図的に封止されてい
る。混合管1130と圧力容器1116との間にギャップ1130a
が設けられており、アイドリング中に十分な燃焼用空気
を流通させる。この配置により、もはやアイドリング時
に必要な低流量の混合物を流す必要がないため、空気弁
の構造が簡単になる。
【0097】ノズル組立体1132は混合管1130の一部であ
り、缶型燃焼器ライナー1114の中心において燃焼チャン
バ1112内に延びている。さらに図13B に示すように、ノ
ズル組立体1132は4つのチャネル(チャンバ1112内の燃
料/空気混合物をポート1133に向け、もって利用可能な
燃焼体積を最適化する)を形成する表面渦部材1135aを
有する端板1135を有する。4つのポート1133の全ては混
合管軸線1130a の回りに対称に配置されているが、それ
より少ないか多いポートを非対称に配置するのも可能で
ある。ポート1133よりチャネル1112に入る燃料/空気混
合物の速度を増大するために、ノズル組立体1132のポー
ト1133における全面積は混合管1130の最大断面積の約70
〜90%とすべきである。上記構造でも、図8の実施例の
ノズル組立体872 の利点が得られる。
【0098】低出力作動中に高速のバイパス空気流(ラ
イナー1114及び圧力容器1116により形成された冷却チャ
ネルを通る)が必要な用途に非常に有用な三方弁1128に
ついて示したが、本明細書の他の箇所に記載した二方空
気弁とともに缶型燃焼器システム1100を使用することも
できる。また燃焼器システム1100は、アキシャルコンプ
レッサセクション1102及びアキシャルタービンセクショ
ン1104を有するアキシャル型エンジン(エンジン軸は図
13に1106で概略的に示す)に使用することもできる。缶
型燃焼チャンバを使用する燃焼器システム1100は、ラジ
アル型及びアキシャル−ラジアル混合型コンプレッサ及
びタービンを使用するエンジン構造体に使用することが
できる。
【0099】また1つ以上の燃焼器システムを軸線1106
の回りに円周状に配置し、タービン入口プレナム1108内
に捕集・分配された各高温ガスによりエンジンの低排気
ガス作動を行うことができる。
【0100】図14A 〜図14D は本発明を利用するのが有
利な燃焼装置を有するガスタービンエンジンの構造を示
す。具体的には、図14A はエンジン軸線1218の回りを回
転するように作動的に接続されているコンプレッサセク
ション1214及びタービンセクション1216を有するガスタ
ービンエンジン1210の断面を示す。エンジン1210は、ラ
イナー1222により形成され、燃焼域1224及び希釈域1226
を有する環状燃焼チャンバ1220を具備する。冷却シュラ
ウド1228はライナー1222を包囲し、特に燃焼域1224の付
近においてライナー1222の対流冷却を行うための流路を
提供する。既述の他の実施例と同様に、燃焼域1224はシ
ュラウド1228とライナー1220との間の流路1262及び1268
(図14D 参照)を流れる冷却空気から封止されている。
従って、燃焼域1224はプレミキサ組立体1230より燃焼域
1224に送給された燃料/空気混合物のほとんど一部とし
てのみ燃焼用空気を吸入する(以下詳述する)。従っ
て、燃焼域1224は「単段式」燃焼域を構成すると言うこ
とができる。
【0101】さらに図14A において、プレミキサ組立体
1230は一対のプレミキサ1232(図14A に1つのみ示す)
を有し、各プレミキサ1232は燃料ノズル1236から燃料を
吸入するとともにベンチュリ入口1240を経てプレミキサ
ハウジング1238から空気を吸入するように配置されたベ
ンチュリ型混合管1234を有する。各ベンチュリ型混合管
1234は、ベンチュリ軸線1242に沿ってノズル組立体1244
を経て燃焼域1224に燃料/空気混合物を送給するように
構成されている。ノズル組立体1244は延長部材1244a 及
び端部キャップ1244b からなり、端部キャップ1244b は
ベンチュリ軸線1242に対して斜めに燃焼域1244内に燃料
/空気混合物を流入させるために、チャネル及びポート
1246a 、1246b を形成する表面形状を有する。例えば図
10及び図11を参照。図14A に示されていないが、ポート
1246はまた燃料/空気混合物流を軸線1242に関して反対
方向に向ける。図14A から明らかなように、ベンチュリ
混合管1234を包囲し燃料ノズル1236を取り付けるプレミ
キサハウジング1238自身は、エンジンの圧力容器1250の
分離自在な端部1250a に取り付けられている。
【0102】図14B はエンジン1210の端部の概略斜視図
であり、エンジン1210の有利な構造を理解するのに役立
つ。図14B に示すように、プレミキサ1230の対は軸線12
18に関してほぼ正反対に対向する位置において、分離自
在な圧力容器の端部1250a に取り付けられている。プレ
ミキサ組立体1230はまた圧力容器の端部1250a に取り付
けられた単段式円筒形空気弁1252を有する。マニホルド
1254及び一対の分配導管1256を通る空気流路に沿って両
プレミキサ1232に供給される燃焼用圧縮空気の流量を制
御するために、空気弁1252はアクチュエータ1253により
駆動される。分配導管1256は燃焼装置及びエンジンの構
成部材のバランスによる空間的制限に応じて種々の形状
とすることができる。しかし、圧力低下が最小になると
ともに流れの制限特性がほぼ等しくなるように、分配導
管の構造を決めるべきである。分配導管1256は、各プレ
ミキサ1232における圧縮空気入口1260に導く蛇腹式コネ
クター1258とともに示してある。また空気弁1252は軸線
1218に対して傾斜しており、かつ各プレミキサ1232から
ほぼ等距離となるように配置されており、もってプレミ
キサ組立体1230の配置をコンパクトにするともに、空気
弁1252と個々のプレミキサ1232との間の等しい圧力低下
を確実にするのに役立つ。図14B に示していないが、製
造時に流れのバランスをとることを可能とするために、
分配導管1256の一方又は両方の流れ抵抗を、意図的に他
方より僅かに高く又は低くすることができる。またプレ
ミキサ間に適当な流れのバランスを確実にするために、
分配導管1256内に所定の流れ制限装置を使用することが
できるが、そのような構造は圧縮空気の流路を全体的に
制限するので好ましくない。
【0103】プレミキサ1232のみならず空気弁1252を分
離自在な圧力容器の端部1250a に取り付けるようにプレ
ミキサ組立体1230を構成する結果として、プレミキサ組
立体全体1230は圧力容器の端部1250a とともに取り外し
自在である。図14A に最も良く示されているように、タ
ービンの排気ガス管1262を取り外すと、プレミキサ組立
体1230は圧力容器の端部1250a とともに取り外すことが
できる。組立及び分解がこのように容易であることは、
図14A 〜図14D に示す燃焼装置の構造にとって非常に重
要である。
【0104】個々のプレミキサ1232は、ベンチュリ混合
管1240の流れ軸線1242が軸線1218に対して半径方向に位
置するとともに軸線方向に傾斜するように、配向し構成
するのが重要である。すなわち、ベンチュリ軸線1242の
延長線はエンジン/燃焼チャンバの軸線1218と交差する
か近くを通過すると同時に、図14B に概略的に示すよう
に軸線1218に対して90°より著しく小さい角度を示す。
この配向は、通常は利用していない環状空間(タービン
の排気管を包囲する)を有効に利用し、エンジン1210の
全「包絡面」の直径をより小さいものとするという利点
を与える。これはある種の航空機の用途におけるように
軸線方向の外形を最小にする(エンジン外形全体を最少
にする)ことが必要な用途に重要である。さらに燃焼域
1224中の燃焼空間をより有効に利用することにより、C
O及びNOxを許容値に低減するのに十分な燃焼器内滞
留時間を確保しながら、燃焼チャンバ1220の軸線方向長
さを低減することができる。燃焼チャンバ1220の軸線を
短くすることによる利点は、流路1262及び1268により冷
却しなければならない全熱伝達面積を低減することであ
る(図14D 参照)。冷却空気流の必要量の減少により、
特に回収空気が高温の場合に復熱エンジン用途におい
て、圧縮空気をより有効に利用することができる。
【0105】空気弁1252及び分配マニホルド1254の断面
図である図14A 〜図14C において、プレミキサ組立体へ
の燃焼用空気の主たる流路が示されている。特に空気
は、まず燃焼チャンバライナー1222と冷却シュラウド12
28との間に形成された冷却流路1262に沿ってラジアルコ
ンプレッサユニット1214から流れる。単段式燃焼域1224
付近の燃焼チャンバ1220の端部付近において、圧縮空気
の一部は冷却シュラウド1228内の開口部1264より外部に
流れ、冷却シュラウド1228及び圧力容器部分1250a によ
り形成されたプレナム1266内に捕集される。残留する冷
却空気が案内されかつ適当な速度を維持する限り、開口
部1264の形状及び数は限定されない。
【0106】プレナム1266から圧縮空気は空気弁1252を
通過して分配マニホルド1254に流入し、そこでほぼ半分
に分かれてそれぞれプレミキサに入る(図14C に示さ
ず) 。圧縮空気の残部(開口部1264を通過しない部分)
は環状燃焼チャンバ1220の内部に沿う流路1268に沿って
希釈ポート1269(図14A )に流入する。希釈用空気を導
入する希釈域1226の付近で燃焼は実質的に完了するの
で、流路1268に沿って流れる空気は燃焼せずに、ノズル
案内ベーン1215及びタービンユニット1216に流入する前
に高温燃焼生成物と混合するだけであり、もって空気の
流れ及び熱量を効率的に管理をすることができる。
【0107】図14C に示すように、空気弁1252は回転自
在な内部シリンダーセクション1252a を有する円筒形弁
であり、上記実施例と同様にアクチュエータ1253を介し
た燃料/空気コントローラ(図示せず)の制御により、
空気弁を通る空気流を連続的な開度で開閉することがで
きる。バタフライ弁等のような他種の空気弁を使用する
こともできるが、円筒形弁はより予測可能な流れ特性を
示し、低流速時に空力学的変動を余り受けないので好ま
しいことが分かった。図14C に示す円筒形空気弁1252は
「二方空気弁」であるが、第二の組の希釈ポートととも
に使用される三方弁を含むように構造を変更しても良
い。このような構造は、第二の希釈ポート1272(図14A
)と接続したバイパス導管1270を示す図14A 、図14B
及び図14C に点線で示してあり、図13で1144により示す
システムに類似している。このようなバイパス構造の利
点は同出願人の米国特許出願第08/892,397号(1997年7
月15日出願)及び米国予備出願第60/038,943号(1997年
3月7日出願)に記載してあり、いずれの内容も本明細
書に参照として含む。
【0108】図14D は図14A に示すプレミキサの断面の
拡大図であり、好ましい構造の追加的な特徴をより詳細
に示す。具体的には、図14D はプレミキサハウジング12
38とともに環状開口部を形成する円筒形フランジ1280を
有するベンチュリ混合管1234を示す。この環状開口部
は、アイドリング状態でエンジン1210を駆動するのに十
分な量の圧縮空気が通過するような形状及び大きさを有
する。すなわち、開口部1282を通る空気流は、空気を空
気弁1252を経てプレミキサに供給するのと同じプレナム
1266から取り入れるが、空気弁1252をバイパスするので
直接制御されない。この配置により、アイドリング状態
で燃焼を維持するために最少量の空気も通すことが要求
されないので、空気弁1252の構造を簡単化することがで
きる。開口部1282は予測可能で容易に制御できる空気の
流速を得るような構造とすることができる。
【0109】図14D に示すように、流れ平準化グリッド
1284はプレミキサハウジング1238内に取り付けられてお
り、入口1240の付近でベンチュリ混合管1234を包囲す
る。グリッド1284の作用は、入口1260を経てプレミキサ
ハウジング1238に流入する流れを再分配させるととも
に、プレミキサハウジング1238の構造上の特徴に起因す
る流れの非対称性を平準化し、もってベンチュリ入口12
40への円周方向流入をより均一にすることである。グリ
ッド1284は等間隔に離隔した同一寸法のオリフィスを有
することができるが、ベンチュリ入口1240付近で流れの
所望の再分配を達成するためにオリフィスの位置又は寸
法が非対称でも良い。
【0110】図14D に示すように、滞留時間を長くする
ことによりCOレベルを低下するために燃焼器1220内の
燃焼生成物の軸線方向流れを遅らせるとともに、構造体
を撓み等に対して強化するために、燃焼器ライナー1222
に円周方向凹み1222a が設けてある。ノズル組立体1244
は、ノズルの端部キャップ1244b と延長部1244a との協
力により形成された出口ポート1246a 及び1246b につい
て、明らかに非対称である。上記の通り、ノズルの出口
ポートの非対称により、燃焼器ライナーの付近部分に燃
料/空気混合物が過剰に直接衝突するのを防止しなが
ら、燃焼域内に燃料/空気混合物を良好に流入させるこ
とができる。すなわち、出口ポート1246a及び1246b は
燃料/空気混合物をベンチュリ軸線1242に対して異なる
角度で流入させ、燃焼チャンバ内のノズルの配向に関係
する。図8、図9、図9A及び図9Bに示された実施例と同
様に、ノズルの出口ポート1246a 及び1246b の全出口面
積は、ベンチュリ型混合管1234内の最大流れ断面積より
小さく、もって「フラッシュバック」及びベンチュリ混
合管内での燃焼の可能性を低減するためにノズルポート
を通過する流れを加速する。一般に流れ断面積は、ベン
チュリ式混合管用のベンチュリ領域の分岐部分の端部で
最大になる。
【0111】図14A 〜図14D の実施例では一対のプレミ
キサ1232が示されているが、二対以上使用しても良く、
各対は燃焼チャンバの傾斜部分に供給し、関連するプレ
ミキサの間に位置する単一空気弁及びそれぞれの分配マ
ニホルド及び分配導管を有する。一般に比較的大型のエ
ンジンに対して、燃焼域の全ての部分に実質的に均一な
ガス流速の分布を達成し、ライナーへの熱伝達の変動を
最小化するために、複数のプレミキサを有するのが非常
に好ましい。図14A 〜図14D の実施例におけるポート12
46a 、1246b のようなノズルポートの形状、位置及び数
もまたガス流速の分布に影響を与えるので、考慮しなけ
ればならない。
【0112】またそれぞれ関連する空気弁及びアクチュ
エータとともに複数のプレミキサを使用することができ
るが、アクチュエータは均一な制御を達成するために例
えば回転リングにより相互に接続している。さらに別の
実施例では、ドーナツ状のプレナムを介して複数のプレ
ミキサと接続した単一の空気弁を使用する。このような
構造は図15A 及び図15B (それぞれ個別の燃料ノズル13
14を有する複数のプレミキサ1312を有するエンジン1310
の長手方向断面図及び端面図である)に概略的に示す。
単一空気弁1316は、各プレミキサ1312に連通する分配プ
レナム1318への燃焼用空気の流れを制御する。プレナム
1318の流れ断面積は十分に大きいので、弁1316から個々
のプレミキサへの流路に沿った圧力低下は実質的に同一
であり、バランスある流れを確保する。空気弁1316は、
圧力容器1320の周囲に適宜取り付けることができ、好ま
しくは上記実施例で説明した「円筒形」型である。図15
Aから明らかなように、圧縮空気は、圧力容器1320と冷
却シュラウド1324との間の流路1322を通り、またシュラ
ウド1324とライナー1328との間の冷却流路1326から開口
部1334を通って、いずれもコンプレッサ(図示せず)か
ら直接空気弁1316に流入する。円周状シール1330は、圧
縮空気が流路1322及び1326からプレナム1318へ直接流入
するのを阻止する。空気弁1316は、過剰な圧縮空気が導
管1332を経て第二の希釈ポート(図示せず)に直接流入
するのを阻止する「三方弁」である。
【0113】本明細書に広範に記載され特許を請求され
ているように、本発明は、燃焼器に流入する燃料/空気
混合物の速度を制御するために可変形状の混合管出口を
提供するという点で、上記単段式燃焼装置及び方法の重
要な改良を提供する。
【0114】上記の通り、単段式(燃料/空気比が一定
のタイプ)の従来のプレミキサシステムは、主要構成部
品として空気弁、燃料弁、ベンチュリ式混合管及び一定
面積のベンチュリ出口ノズル有する。種々の負荷下で、
空気弁は種々の添加量の燃料にマッチするために種々の
空気流量を吸入する。上記構造に使用する定段面積のベ
ンチュリ出口弁を用いて、予備混合物の出口速度は、典
型的な単軸タービンエンジンでは、例えば20m/秒未満
から60m/秒超まで変化することがある。出口速度の下
限では安定した燃焼を達成しようとすると問題が生じる
ことがあり、また上限では圧力損失及び燃焼器壁への衝
突が有害となる恐れがある。本発明の可変形状のベンチ
ュリ管出口を用いると、例えば30m/秒の一定で安定し
た出口速度(出力に依存せず、あるいはそれぞれ所定の
最小出口速度及び最大出口速度の上下の範囲内)で、プ
レミキサを作動させることができる。これにより、以下
の利点が得られる。 1. 全負荷範囲にわたって予測可能な燃焼性能を向上さ
せる。 2. 低負荷時にフラッシュバックを避け、かつ高負荷時
に衝突を避ける。 3. ベンチュリ管中に空気の「欠乏」を引き起こす恐れ
がある高負荷時の圧力損失を低減する。 4. 高い燃料/空気流速において、燃焼器をより良く利
用する。
【0115】図16は、本発明の第一の実施例による燃焼
装置を有するガスタービンエンジンであって、混合管出
口速度が制御されていないために生じ得るフラッシュバ
ック、炎の不安定性及び/又は衝突という副作用を最小
化するかなくする可変出口形状を有するプレミキサ組立
体を使用するガスタービンエンジンを示す。本発明の方
法及び装置は、ガスタービンエンジン及びガス発生器用
の単段式燃焼のために制御された燃料/空気比を有する
混合物が得られる上記構造とともに使用するのが有利で
あり好ましい。しかしながら本発明はこのような用途に
限られない。
【0116】具体的には、図16は、エンジンの軸線1418
の回りに回転するように作動的に連結したコンプレッサ
セクション(図示せず)及びタービンセクション1416を
有するガスタービンエンジン1410の断面を示す。エンジ
ン1410は燃焼域1424及び希釈域(図示せず)を有するラ
イナー1422により形成された環状燃焼器チャンバ1420を
有する。冷却シュラウド1428はライナー1422を包囲し、
特に燃焼域1424の近くでライナー1422を対流冷却するた
めの流路を形成する。上記他の構造とともに、燃焼域14
24は、シュラウド1428とライナー1420との間の流路1462
及び1468中を流れる冷却空気から封止されているのが好
ましい(例えば図14D を参照)。このように燃焼域1424
は、プレミキサ組立体1430(以下さらに詳細に説明す
る)を経て燃焼域1424に送給される燃料/空気混合物の
ほとんど一部としてのみ燃焼用空気を受けるので、「単
段式」燃焼域を構成する。
【0117】広く記載された本発明によれば、燃料/空
気混合物を得るために各供給源から来た燃料及び圧縮空
気を混合するプレミキサ装置は、(a) 圧縮空気供給源及
び燃料供給源に作動的に連結したプレミキサハウジング
と、(b) 前記ハウジング内に配置されていて、燃料及び
圧縮空気の吸入口、軸線、及び燃料/空気混合物を送給
する出口(流域面積を有する)を有する混合管と、(c)
前記出口を通過する燃料/空気混合物の速度を変化させ
る混合弁とを有する。
【0118】続いて図16に具体的に示されているよう
に、プレミキサ組立体1430はベンチュリ式混合管1434を
有するプレミキサ1432を有し、前記ベンチュリ式混合管
1434は燃料弁1435及び燃料ノズル1436を経て供給源(図
示せず)から燃料を吸入し、ベンチュリ管入口1440を経
てプレミキサハウジング1438から空気を吸入するように
配置されている。ベンチュリ混合管1434は、ベンチュリ
管軸線1442に沿って混合弁組立体1444を経て燃焼域1424
に燃料/空気混合物を送給する構造を有する。
【0119】さらに図16において、後述するように、混
合弁1444は弁部材1452及び混合管1434の出口部1454によ
り形成されている。弁部材1444は、混合管軸線1442に沿
って実質的に配置された細長いステム1446、及び混合管
出口1454付近に配置された円錐形状板部材1448を有す
る。弁アクチュエータ1456は、混合管軸線1442に沿って
選択的にステム部1446及び板部材1452を移動するような
構造を有する駆動手段1458を経てステム端部1450と係合
する。当業者に明らかなように、弁アクチュエータ1456
は、カム駆動手段、ネジ駆動手段、ラック及びピニオン
の駆動手段、又は油圧式/空圧式駆動手段を有し、燃焼
域1424と離隔した位置にある。図示のように、駆動手段
1458は、ステム1446に連結したバネ付き従動子1447と相
互に作用するカム1449を有し、無限に可変の位置に移動
自在であるとともに速度を制御を提供することができ
る。機械的ストッパ(図示せず)を使用する比較的簡単
な弁運動の二位置制御もまたある程度の犠牲で速度制御
に使用することができる。ステム1446は、プレミキサハ
ウジング1438の開口部1460を通って延びる。板部材1448
の影響により弁ステム1446が一方又は他方の軸線方向に
作動されるにつれて、混合管出口1454における効果的な
出口流域は増加又は減少する。
【0120】ステム1446が混合管1434の開口部1462を通
って延び、混合管1434のうち前記入口付近の部分1434a
は軸線1442から離れるように湾曲しているのが好まし
い。弁アクチュエータ1456は、ハウジング1438及び混合
管1434の外部でステム1446と係合できる。
【0121】さらに図16に示すように、弁部材1452は、
板部材1448に形成された連結した冷却チャネル1466(ス
テム1446の導管1468と連通する)を有するのが好まし
い。導管1468は、ハウジング1438から圧縮空気を吸入す
る導管1468に作動的に連結した入口1470と連通してい
る。板部材1448は、ベースエッジ部1472及びその回りに
分布する多数のチャネル出口1474を有する中空逆円錐状
に形成されているのが好ましい。冷却チャネル1466は板
部材1448を冷却する作用を有する。冷却チャネル1466を
経て燃焼室1424に直接入る圧縮空気は少量であり、平均
又は局所的な燃料/空気比に大きく影響する量ではな
い。中空円錐形状により、プレミキサ出口の下流に燃料
/空気混合物が再循環するための空間が形成され、もっ
て保炎及び燃焼安定性が向上する(例えば図11に関する
説明を参照)。
【0122】作動中、弁部材1452はステム1446により軸
線1442に沿って移動する。ステム1446は、例えばコント
ローラ1457の方向にアクチュエータ1456により回転させ
られるカム1449に当接するバネ付き従動子1447に固定さ
れている。図16に示すように、コントローラ1457(マイ
クロプロセッサで良い)は、エンジン出力(実際値又は
要求値)又はそれに関連する変数に基づき、弁ステム14
46の位置、従って混合管出口の流域を制御する。一般
に、高出力条件と関連する混合管出口の高い流量によ
り、一定の出口面積に要求される以上の速度となり、も
って炎の不安定性及び/又は衝突を防ぐ目的で出口速度
を減少させるために流域を増大させる必要が生じる。こ
れは、図16に概略的に示す弁ステム1446の左方向への移
動により達成される。逆にアイドリング流れ(混合物の
最小限の流量)の場合には、ステム1446を右方向へ動か
すことにより流域を減少させることが必要であり、もっ
てフラッシュバックに対するガードのために出口速度を
最低限より高くする。
【0123】また本発明によれば、混合管の出口上流の
圧力を検出するためにセンサを設けるのが好ましい。混
合管の出口において、混合弁と作動的に連結した混合弁
アクチュエータ、及び圧力センサ及び混合弁アクチュエ
ータに作動的に接続したコントローラは、検出された圧
力に応じて混合管出口の流域を変化させることができ
る。混合管出口流域が所定の最小値より大きくて所定の
最大値より小さくなるように、コントローラは混合管出
口の流域を制御する。
【0124】さらに図16に示すように、センサ1480はプ
レート1464と混合管出口1454との間の混合管出口流域の
上流の圧力を検出する素子1480a を有する。センサ1480
は作動的にコントローラ1457に接続しており、コントロ
ーラ1457は作動的に弁ステム1446と係合するアクチュエ
ータ1456に連結している。従って、検出された圧力条件
のみ、又は圧力条件及び上記ように変動し得る出力レベ
ルの両方に応答して、コントローラ1457は混合弁1452を
制御して、所望の燃料/空気混合物の出口速度が得られ
るように混合管出口の流域を変化させることができる。
一般に、出口速度は、フラッシュバックを避ける所定の
最小値より大きく、かつ炎の不安定性及び/又は衝突の
問題が生じる所定の最大値より小さい値に制御すれば良
い。この制御は、板部材1448のための二位置制御方式に
より行うことができる。しかし図16に示すカム駆動手段
を使用して達成することができる無限可変の位置制御を
用いると、コントローラ1457用に適当にプログラムされ
たマイクロプロセッサを使用して、単一の目標値(例え
ば30m/秒)に速度を制御することができる。
【0125】図16はさらに、燃料弁1435(従ってエンジ
ン出力)を制御するのに使用するコントローラ1457と、
プレミキサハウジング1438から希釈ポート(図示せず)
の第二の組まで圧縮空気バイパス1488を制御する活性化
/弁1486を示す。バイパス1488の目的は、図13に示す構
造に関連して上述した理由により、第一の希釈ポート
(図示せず)に至るクーラント流路1468内の過度の圧力
低下を防ぐことである。
【0126】図16の実施例の変更例を詳細に示す図17A
に示すように、板部材1448' はベースエッジ部1472' を
有する中空円錐状に形成できる。ベースエッジ部1472'
は、燃料/空気混合物の流れにより板部材1448' の上に
形成される境界層を剥離するために位置するフェンス14
76' を有する。またプレミキサ出口1454' は、攪拌混合
を増大するように鋭いエッジ部を有する。
【0127】また図16の実施例の他の変更例を詳細に示
す図17B に示されているように、ベンチュリ管1434" は
スリーブ部材1478" によりライナー1422" 及び冷却シュ
ラウド1428" から隔離することができる。スリーブ部材
1478" は、ベンチュリ管出口1454" で過度の温度を防ぐ
ためにクーラント冷却チャネル1478a"を構成する。圧縮
気流はベンチュリ混合管1434" を通過することによりク
ーラント冷却チャネル1478a"を経て燃焼域1424" に直接
流入するので、燃料/空気比は図16及び図17Aの変更例
により可能な程度(混合管出口における過度の温度を防
ぐために断熱皮膜に依存する)まで制御しなくても良
い。しかし、図17B に示す変更例(現在のところ好適で
ない)も最広義の意味で本発明の一部であり、上記の通
り衝突によるフラッシュバック及び燃料滞留を最小にす
ることが期待される。
【0128】図18A 〜図18C はそれぞれ図16に示す実施
例の他の変更例を示す。図18A に示すように、混合弁15
52は混合管1534の出口1554に設けられている。混合弁15
52は、混合管出口1554と協同する好ましくは中空円錐状
の弁部材1552の弁板1564を有する。弁板1564と混合管出
口1554との間に出口流域が形成され、燃料/空気混合物
は燃焼域1524に入ることができる。板部材1564はステム
1546に連結し、冷却チャネル1566を有する。弁ステム15
46は、コントローラ1557の制御下でアクチュエータ1556
により軸線1542に沿って移動する。図16に関して説明し
たように、出口流域は、混合管出口1554に関連して板部
材1564の軸線位置に応じて変化する。
【0129】図16に示す実施例と比較して重要なこと
は、図18A 〜図18C に示す実施例は、各燃料弁と連動し
て、混合管中の混合物の燃料/空気比を決定する空気弁
/アクチュエータ組立体を有することである。まず単一
プレミキサのエンジン構造を示す図18A を参照して、空
気弁/アクチュエータ組立体1590は、コントローラ1557
の制御によりプレミキサ1530に入る圧縮空気流れを直接
調節する。燃料弁1535を経てノズル1536から供給される
燃料と空気弁組立体1590を経て供給される圧縮空気をと
もに制御すると、図16に示すようにほとんど全ての燃焼
用空気がプレミキサに入るので、制御された燃料/空気
比を有する混合物は燃焼域1524に入る。混合管出口の面
積を制御する本発明の利点は、混合物の燃料/空気比を
制御する装置に限定されないが、フラッシュバック、炎
の不安定性及び/又は衝突現象を最小にするとともに、
上記制御された燃料/空気比を有する混合物を燃焼する
ことにより重要な利点が得られる。
【0130】しかし、図16に示す「空気弁のない」実施
例は、図5A及び図5Bに示す構造に関して説明したよう
に、圧縮気流が出力レベルの関数であるような用途で燃
料/空気比の制御を行うのに用いることができる。
【0131】さらに図13A 、図14C 、図15A 及び図15B
に示すのと同様に、空気弁組立体1590は、プレミキサハ
ウジング1538、従ってベンチュリ管入口1540、さらにバ
イパス1588を経た第二の希釈ポート(図示せず)に流入
する空気流を調節する三方弁1592を有する。しかし、上
記バイパスの特徴を使用しない場合、本発明のプレミキ
サ装置は二方空気弁を用いて構成することができる。
【0132】さらにプレミキサ装置は、図18A に示す単
段プレミキサと同様に、多段プレミキサを有しても良
い。図18B は4つのプレミキサ、1つの空気弁及び1つ
の燃料弁を有するエンジン構造の軸線方向端面図であ
り、かかるエンジン構造により、本出願人の米国特許出
願第60/081,465号(本明細書に引用し、その記載の一部
を構成する)で詳細に説明した理由により、スペースを
節減できる。具体的には、図18B に概略的に示すエンジ
ンは、燃料弁1535' を経てプレミキサ1532' に流入する
燃料を制御するとともに、プレミキサ組立体1530' の4
つのプレミキサ1532' の各々に流入する燃焼用空気を制
御するために、空気弁/アクチュエータ組立体1590' を
使用する。プレミキサ1532' の混合管の軸線は、一般に
軸線1518' (図14B 示す構成と同様にタービン軸線151
8' に対して90°未満しか傾していない)と交差する。
図18B の線分A-A に沿った概略断面図である図18C は、
空気弁/アクチュエータ組立体1590' から軸線1518' の
回りに円周状に離隔した位置にあるプレミキサ組立体15
30' のプレミキサ1532' を示す。図18C において、図15
Aに示す構造に関して説明したのと同様に、コンプレッ
サから来る圧縮空気は環状シール1594' により空気弁15
92' に送給される。また弁1592' を出る空気は、マニホ
ルド1598' を経て個々のプレミキサ1532' に分配され
る。米国特許出願第 60/081,465 号に記載されているよ
うに、マニホルド1598' は円錐状排気部1600'を包囲す
る環状空間内に位置する。
【0133】また本発明のプレミキサ装置は、図18B 及
び図18C に示す実施例に使用する単一空気弁1592' 及び
燃料弁1535' の代わりに、各プレミキサ用の個別の空気
弁及び燃料弁を有していても良い。さらに図18A 及び図
18C に示す個々のアクチュエータ1556, 1556' の代わり
に、相互に連結した混合弁を作動させるシステムを使用
してもよい。また図18A 及び図18C に点線で示すが、ア
クチュエータ1556及び1556' を経て各混合弁の位置を制
御するのに使用するコントローラ1557及び1557' に入力
するために、図16に1480,1480aで示すのと同じ圧力セン
サを用いても良い。
【0134】さらに図18C から分かるように、ステム15
46' 及び板部材1564' を有する混合弁1552' は、プレミ
キサハウジング1538' に取り付けられた固定部材1596'
に摺動自在に取り付けられている。当業者に明らかなよ
うに、固定部材1596' は弁ステム1546' のための細長い
ベアリング支持体となるのが有利である。
【0135】図19A 〜図19C は本発明の第二の実施例に
よる装置、燃焼器システム、及びプレミキサから燃焼器
に流入する燃料/空気混合物の速度を制御するために可
変の混合管出口形状を利用するガスタービンエンジンを
示す。具体的には、図19A は、図8に示すエンジン構造
と同様に配置されたコンプレッサセクション1912、環状
燃焼器1920及びラジアルタービン1916を有するガスター
ビンエンジン1910を示す。エンジン1910は、一対のマニ
ホルド1925,1927 (図19A では1925だけ見える)を経て
単一空気弁1990から制御された流量の燃焼用圧縮空気が
供給される単一のプレミキサ1932を有する。図19A に示
すように、後述する理由により、空気弁1990は意図的に
プレミキサ1932に対して直径方向に対向する角位置に配
置されている。図19〜図19C では単一のプレミキサが示
されているが、本発明では単一又は多数の空気弁を有す
る多段プレミキサを使用しても良い。また前段プレミキ
サ燃焼器システムを使用する以外図14〜図15に示されて
いるように、プレミキサはエンジン軸線1918に関して傾
斜していても良い。
【0136】図19B 及び図19C に最も良く示されている
ように、プレミキサ1932は、摺動ジョイント1947により
連結された入口部1946a 及び出口部1946b を有するベン
チュリ式混合管1946を有する。ジョイント1947は、ベン
チュリ部1946a (プレミキサに対して固定されている)
と、一対のラック及びピニオンの駆動手段1951,1953に
より混合管の軸線1974に沿って移動自在な部分1946b と
の間で、相対的に摺動自在な構造を有する。駆動手段19
51,1953 はプレミキサ1938内に取り付けられているが、
図19B に概略的に示すコントローラ1994の制御下で、プ
レミキサハウジング1938の外部に取り付けた電気的、油
圧式又は空圧式アクチュエータ(図示せず)により同期
的に駆動することができる。説明の目的だけのために、
図19B 及び図19C では、ベンチュリ部1946b のうちベン
チュリ管軸線1974の左側にある部分は燃焼域1924への挿
入深さに対して充分に(上方へ)後退した位置に示され
ており、またベンチュリ部1946b のうち軸線1974の右側
にある部分は充分に(下方へ)拡張した位置に示されて
いる。
【0137】図19C に最も良く示されているように、移
動自在なベンチュリ部1946b はノズル組立体1972を有す
る。ノズル組立体1972は、中空状円錐状のエンドキャッ
プ1903、ベンチュリ部1946b に連結したスリーブ延長部
1907、及びスリーブ1907及びエンドキャップ1903ととも
にノズル出口ポート1909を形成する壁部又はリブ部1905
を有する。出口ポート1909は、分離したほぼ円筒形状の
環状出口の流域を有する。ノズル組立体1972は、前段シ
ステムとともに使用するノズル組立体構造、特に環状燃
焼器ととにも使用するようになっている非対称ノズル組
立体構造(図10及び図11に詳細に示す)に類似してい
る。ベンチュリ部1946b とともにノズル組立体1972は、
同軸状スカート部1949内に摺動自在に配置されている。
スカート部1949はエンジン圧力容器1914に連結してお
り、ベンチュリ部1946a と同様に、可動ベンチュリ部19
46b に対して「固定」されており、ノズル組立体1972に
取り付けられている。図19C はまたスカート部1949に形
成された冷却穴1967を示す。冷却穴1967は、スカート部
1949と可動ベンチュリ部1946b との間に少量の冷却空気
を軸線方向に流し、もってスカート部のうち燃焼域1924
まで延在する部分1949aの作動温度を低下させる。
【0138】重要なことは、図19C から明らかなよう
に、スカート部の端部1949a とノズル組立体出口ポート
1909との重複程度により、燃料/空気混合物に利用可能
な流域が制限されることである。この意味で、可動ノズ
ル組立体1972及び固定スカート部材1949は協同して、ベ
ンチュリ部1946b の移動方向に応じて、出口ポート1909
を通過する燃料/空気混合物の有効流域を増減する弁と
して機能する。すなわち、図16〜図18に示す本発明の実
施例に関して上述したように、プレミキサ1932を通過す
る燃料/空気混合物の所定の流量に対して、ベンチュリ
部1946b 及びノズル組立体1972を図19C に示す上方に引
き込むことにより利用可能な出口流域が減少すると、燃
料/空気混合物の速度が増大するが、図19C に示す構造
のベンチュリ部1946b が下方に移動すると利用可能な流
域が増大し、もって混合物出口速度が遅くなる。
【0139】ノズル組立体1972により得られる利点は、
図8〜図11に示す前段構造に関して説明したように、過
度の壁衝突のない環状燃焼器内に燃料/空気混合物を分
配することである。図8の実施例と同様に、ノズル組立
体1972も、混合管の流域に対して出口ポートの流域面積
が減少した構造とすることにより、ポート1909を通過す
る流れを速め、フラッシュバックに対する余裕を大きく
することができる。図示されていないが、混合管及びス
カート部の構成部品、例えば軸線方向に可動なスカート
部を構成する部品とともに単体可動混合管又は固定され
た単体ベンチュリ混合管(及びノズル組立体)の構造の
変更例も、明らかに本発明の範囲内である。当業者に容
易に分かるように、所望の混合弁効果をもたらすもの
は、構成部品間の相対運動である。従って、この意味で
本発明は特許請求の範囲及びその均等物に限定されるだ
けで、記載の具体的実施例に限定されるものではない。
【0140】また図19B を参照して、運転中、燃料/空
気プレミキサ1932は円筒形空気弁1990及びマニホルド19
25,1927 を経てガスタービンエンジンコンプレッサ1912
(図19B に示されていない)から圧縮空気を吸入する。
マニホルド1925,1927 は別々の導管でも良いが、図19B
に示すように圧力容器1914の外面と協同する部材により
形成しても良い。図19B に示すように、コンプレッサ19
12から来る空気は、圧力容器1914及び冷却シュラウド19
28の間でほぼ軸線方向にの流れる。その後、圧縮空気の
一部は衝突冷却用の穴部1981,1983 中を流れるが、残部
は円周状に流れて空気弁1990に流入する。図19B では
「二方向」空気弁として示されているが、空気弁1990
は、燃焼又は衝突冷却に直接必要でない圧縮空気の一部
が第二の組の希釈ポート(図示せず)にそれ、もって燃
焼器ライナー1922と冷却ライナー1928との間で(すなわ
ち軸線方向に)冷却空気用の正規の流路を迂回し、第一
の希釈ポート(図示せず)に流入するような構造の三方
弁としても良い。このような構成の利点及びその説明
は、図13A 〜図13C に示すシステムのような前段システ
ムの説明に十分に記載されている。
【0141】マニホルド1925,1927 を経て空気弁1990か
らプレミキサハウジング1938まで送給される圧縮空気
は、ベンチュリ混合管の固定部であるベンチュリ入口部
1946aを経てベンチュリ管1946に入る。この空気は、ノ
ズル組立体1972のエンドキャップ1903に到達するまでプ
レミキサ軸線1974に沿って流れながら、燃料弁1985から
来る燃料と混合される。ノズル組立体1972において、混
合物はプレミキサ軸線1974から離隔するようにそらさ
れ、図19C において矢印F1 ,F2 で示す反対の接線方
向とエンジン軸線1918(図示せず)の方向とに分配され
る。図19C において、流れを示す矢印F1 は流れ矢印F
2 より大きくかつ長く表されているが、これにより、ノ
ズル出口ポートが充分に伸長し開いた場合(図19C でプ
レミキサ軸線1974の右側)より、ノズル出口ポートの開
口がスカート部1949により部分的に制限された場合(図
19C でプレミキサ軸線1974の左側)の方が、ノズル出口
ポート1909を通過する速度が大きいことを表す。
【0142】中間の開口面積が得られるようにベンチュ
リ混合管1946の動きを変えることができるが、図19B に
示すように燃料/空気比は空気弁1990により制御される
ので、二位置システム(充分に後退又は伸長している)
で十分である。しかし本発明は、可動ベンチュリ部1946
b の位置を例えばコントローラ1994により中間位置にを
制御する構成もカバーする。
【0143】図20B 及び図20A は、缶型燃焼器に好適な
図19A 〜図19C に示すプレミキサの可変形状の変更例を
示す概略図である。図13は、前段が固定された形状を有
するプレミキサ出口システムを有する缶型燃焼器のよう
な用途を示す。しかし、図13に示す具体的な用途は、図
20A 及び図20B に示す実施例の用途を制限するものでは
なく、まして本発明の範囲を制限するものでもない。
【0144】具体的には、図20A は、ノズル組立体2072
が連結したベンチュリ式混合管の下部2046b を示す。ノ
ズル組立体2072は開口端を有する円錐状エンドキャップ
2035と、スリーブ延長部2037と、開口端を有するくさび
形のリブ2039(エンドキャップ2035及びスリーブ2037を
連結する)とを有する。くさび形リブ2039及びスリーブ
2037とともに、エンドキャップ2035の円錐状表面は、燃
料/空気混合物を缶型燃焼器に流入させるための複数の
ノズル出口ポート2033を形成する。ノズルポート2033は
一般にノズル組立体2072用の分割された円筒形環状出口
流域を形成する。エンドキャップ2035の両開口端及びく
さび形リブ2039の両開口端により、燃料/空気混合物
(図20A 及び図20B で湾曲矢印により示す)が再循環さ
れるとともに、出口ポート2033の下流で火炎が保持さ
れ、もって燃焼安定性が向上する。
【0145】ノズル組立体2072は、ノズル組立体2072が
混合管部2046b とともに混合管/プレミキサ軸線2074に
沿って上下動することができるという重要な違いがある
が、図13に示す構造の非対称なノズル組立体1132と同様
である。図19A 〜図19C に示す実施例のように、この動
きは、固定された混合管部(全体は図示せず)に対して
部材2046b を動かすラック/ピニオン駆動手段を使用す
ることにより、達成することができる。あるいは、ノズ
ル組立体2072を担持するプレミキサハウジング(図示せ
ず)内で滑動するように適宜取り付けられた一体型混合
管を使うこともできる。
【0146】重要なことは、図20B に最も良く示されて
いるように、同軸的に配置された静止スカート部2049の
下部2049a が、出口ポート2033を通る効果的なノズル流
域を形成する弁として可動ノズル組立体2072と協働し、
もって混合物出口の速度を制御するように構成されてい
ることである。図20B に示す位置は完全に開口した位置
であり、ノズル組立体2072が燃焼器内に最も深く進入し
た場合を表す。当業者に明らかなように、例えば低出力
又はアイドリング状態の間、軸線2074に沿って混合管の
部分2046b 及びノズル組立体2072(上方)は引っ込み、
軸線方向端部2049a は出口ポート2033の一部をブロック
し、一定の混合物流量に対して有効流域を減少させると
ともに速度を増大させる。
【0147】再び図19A 〜図19C を参照して、図示の特
定の空気弁及びプレミキサの配向により更なる効果が得
られる。図19A 〜図19C に示す実施例では、プレミキサ
ノズル組立体に近いことと混合物出口速度の制御のため
に、環状燃焼器1920中の燃焼域1924の上半分1924a は、
燃料の燃焼が起こる反応域の大部分を構成し、下半分19
24b は移送ダクトのように機能する。燃焼器1920の冷却
方式はこの要件に従うように設計されている。全速力の
場合、エンジン内の空気量の30%超は燃焼器の上半分を
冷却するのに用いられ、僅か約20%だけが下半分の冷却
に要求される。プレミキサの流量は空気量の約45%を占
め、また約5%はこれらの条件で高温部を冷却するため
に必要である。空気をプレミキサに供給するために燃焼
器の下半分1924b から空気を取り出すと、下記の理由
で、より好適なスプリットが得られる。
【0148】第一に、弁がトップにある場合よりも少な
い量の空気をそらさなければならなない。コンプレッサ
は冷却ライナー1928を包囲する圧力容器1914に空気を均
一に送給するので、上部がプレミキサで下部が空気弁の
配置の場合、空気の約15%(20%+45%−50%)が燃焼
器の周囲のエンジンの上半分から下半分まで流れれば良
い。一方、上部が空気弁で上部がプレミキサの配置の場
合、空気の約25%(30%+45%−50%)がエンジンの下
半分から上半分まで動けば良い。このように空気弁を下
部に配置することにより平均速度(従って圧力損失)が
低減するので、流域はより効率的に利用され、圧力低下
は低減される。
【0149】図19A 〜図19C の実施例において底部に弁
を配置する第二の理由は、空気弁に流入する空気がρ+
1/2ρv 2 =一定により表される式に従って、静圧低下
を受けることである。圧力容器と冷却ライナーとの間の
静圧が減少するにつれて、冷却ライナーの両側の圧力差
は減少し、その結果一定サイズの穴を通過する冷却空気
の流量も減少する。弁を閉鎖すると、弁方向に流れる空
気の量及び速度は最高となり、最低の静圧及び最低の衝
突冷却の流れになる。しかし、反応域が頂部にある場合
に余り冷却が必要でないときには、衝突冷却流は減少す
る。従って、図19A 〜図19C に示す構成において、冷却
の要求レベルが低い領域、すなわちエンジンの底部から
プレミキサの空気を取り出すのが有利である。
【0150】要するに、(1) エンジン内で排気しなけれ
ばならない空気量が少なく、(2) 冷却の要求レベルが最
も低い場合、最大の静圧低下が起こるという理由で、プ
レミキサ出口から離隔した圧力容器の領域からプレミキ
サ用の空気を取るのが有利である。
【0151】要するに、一定形状の出口を有するプレミ
キサにおいて、予備混合物の出口速度は空気弁の位置と
ともに変化する。図19B 及び図19C に示すのと同様であ
るが可変形状の出口を有さない構成(空気弁はアイドリ
ング又は低出力運転の間ほとんど閉じたままである。)
において、少量の空気だけ約20m/秒の速度及び範囲で
ベンチュリ混合管を通過すると、上記炎速度(ほぼ10m
/秒未満)より速い領域に充分な余裕が得られるので、
フラッシュバックを避けることができる。このような構
造において、全速力時に出口速度は70m/秒を超え、不
安定な燃焼が生じる恐れがある。また高速時において、
空気をベンチュリ管に通過させて定格出力を減少させる
か、充分な冷却空気を冷却シュラウドに通過させてライ
ナーを冷却し、最後に希釈ポートから流れを出させるの
に十分な圧力低下が得られないかも知れない。圧力低下
を低減するとともに部分的出力下でフラッシュバックを
避けるために、図16〜図20に示すような可変出口形状を
有するプレミキサ構造を使用するのが有利である。コン
プレッサの流れにより、例えば二軸エンジン又は任意の
複数スプールエンジン中の流れが変化すると、アイドリ
ング時の流量は低出力で非常に小さくなり、フラッシュ
バックを避け、もってプレミキサ内部での燃焼を避ける
ために、可変出口のプレミキサの使用がより有利にな
る。システム内の圧力損失を低減する他に重要な利点
は、一定出口形状のシステムが全出力時のときの出口速
度を低下させることである。これにより、燃焼器ライナ
ー上への衝突及び熱負荷を実質的に低減する。さらに安
定した燃焼に必要な低炎速度を得るために、プレミキサ
出口からの距離を短くすると、燃焼器の体積をより良く
利用することができる。
【0152】本発明の燃焼器システム、燃料/空気プレ
ミキサ装置及びそれらの操作方法に基づいて、当業者で
あれば本発明の要旨から逸脱することなく種々の変更を
行うことができる。具体的には、ラジアルガスタービン
エンジンに関して本発明の実施方法を記載したが、本発
明はこの特定の種類のガスタービンエンジンに限定され
るものではなく、アクシャルガスタービンエンジン及び
でアクシャル/ラジアル混合型ガスタービンエンジンに
も適用することができる。同様に、図18A に示すアクチ
ュエータ1556のような混合弁アクチュエータを、コント
ローラ(例えば1557)、又は図19B に示すコントローラ
1994(精度のために現在ではマイクロプロセッサが好ま
しい。)の制御下にある駆動手段1951,1953用のアクチ
ュエータ(図示せず)により制御するのが、現在では精
度のために好ましいが、より簡単で安価な構造のものを
使用しても良い。
【0153】例えば、可動混合弁構成部品は、主空気弁
の設定を変更するに応じて変動するベンチュリ管上部箱
内の空気圧力により、機械的又は油圧式/空圧式に動か
しても良い。また主空気弁を作動するアクチュエータの
動きに応じてに作動するアクチュエータの動きに応じ
て、構成部品を機械的又は油圧式に駆動しても良い。い
ずれの場合も、高負荷時に環状エアギャップは最大であ
るがアイドル時に最小であり、もって連続的位置制御の
ためにアイドリングから全出力まで速度を一定に保つ。
上記の通り、安価な態様として高定の2つの設定とし
も、前段構造においては固定形状よりも改良されてい
る。冷却及び保炎に関する上記説明は全て、この態様に
対しても当てはまる。
【0154】図21A 〜図21D に本発明の装置のさらに別
の態様を示す。具体的には、図21A〜図21D に示す簡単
な構造を有する新規な態様では、プレミキサの出口流域
を変化させるとともに(全態様に適用可能)、特に図19
A 〜図19C に示すように、流出した燃料/空気混合物が
付近の燃焼器ライナーの表面に衝突するのを回避又は最
小限にするために、燃料/空気混合物の流出方向が制御
されている。図21A 〜図21D に示す態様において使用す
る混合弁は、調節可能なノズル構造を有するとともに、
環状燃焼器等の燃焼器内で燃料/空気混合物の流出ポー
トを形成する固定スカートを備え、前記ノズル構造は実
質的に図16に示す弁板と同様に中空円錐形で中央設置型
の軸駆動式可動弁板を有する。
【0155】図21A は燃料/空気プレミキサ2132のベン
チュリ型混合管部分2134の出口ポートを示す。ベンチュ
リ型以外の形状の混合管を使用してもよいが、現在のと
ころベンチュリ型が好ましい。図21A に示すように、混
合弁2144はプレート2148及びステム(シャフト)2146を
具備する内側弁部材と、内側弁部材と同軸の外側弁部材
(スカート)2149とを有する。上述のとおりプレート21
48は保炎性を高めるためにほぼ円錐形の中空体である。
プレート2148はタイボルト2156によりシャフト2146に連
結されており、またシャフト2146はベンチュリ軸2142に
沿って摺動自在となるように、スリーブベアリング2158
及び支柱2160を介してベンチュリ2134の出口に設けられ
ている。本発明では3本の支柱2160が設けられている
が、図21Aにはそのうちの2本を示す。しかしながら、
支柱の数はそれより多くても少なくてもよい。
【0156】シャフト2146は、例えば図16に示すカム及
びバネからなる機構により、機械式、油圧式又は空圧式
アクチュエータで駆動することができる。図21A に示す
構造に図19B 及び図19C に示す駆動機構を利用すること
ができる。このような構造において、ベアリング2158を
取り外し、図21A に示すように先端に球形端部2146a
(点線)を有するシャフト2146を用いて、プレート2148
を支柱2160に固定することができる。図19B 及び図19C
に示す構造と同様にギア及びラックにより制御した動き
をするアクチュエータを用いて、支柱2160が設置された
ベンチュリ2134の出口部分をベンチュリ入口部分(図示
せず)に対して可動自在としてもよい。この場合、スカ
ート部材2146をベンチュリ2134にではなく、プレミキサ
ハウジング(図示せず)、燃焼器ライナー又は包囲冷却
シュラウド2128のようなプレミキサ部材又は燃焼器部材
に固定するが、少なくとも可動であるように連結しても
よい。シム2150(図21A において点線で示した部分)は
組立体における弁板の初期位置を調整するのに用いるこ
とができる。
【0157】図21A 〜図21D に示す態様において、通常
スカート部材2149は円筒状であり、対向方向(例えば図
19B に示す構造のように環状燃焼器の接線方向)に少な
くとも大部分の混合流を導くポート2109を形成する切欠
き2149a を有する。図19A 〜図19C の態様における混合
弁と同様に、混合弁2144を例えば非対称とすると、燃焼
チャンバの軸線2118に沿って縦に混合流を導くことがで
き、燃焼域2124の体積を有効活用することができる。こ
れは、図21A 〜図21D に示す変更例では、切欠き2149a
からなる対向ポート2109に適当なポート又は切欠きを角
度が付くように追加することにより容易に達成可能であ
る。
【0158】図21A 〜図21D に示す態様においては、図
16、図18A 及び図19B に示すような適切な制御システム
(図示せず)の要件を満たす出口流域となるように、ス
カート2149を固定して、シャフト2146によりプレート21
48を駆動している。複雑かつ高コストになるが、前述の
とおり本発明の別の態様により、プレート2148を固定し
てスカート2149を可動とする構造にしたり、あるいは両
方とも可動とする構造にすることもできる。上述のとお
り、制御システムによって連続的又は段階的(例えば2
段階)に作動させることもできる。
【0159】プレミキサにおいて、混合弁2144はライナ
ー2122の開口部に気密に取り付けられ、そこから燃焼域
2124内に突出している。開口部のシールとしてはラビリ
ンスシールが図示されているが、ピストンリング、ブラ
シその他のシールでもよい。特にアイドリング又は低出
力作動などの作動条件下では、密封していない開口部を
介して過剰な漏流があると、混合弁の周辺に空気のカー
テンができて燃焼が不安定になることが試験により明ら
かになった。
【0160】図21B は混合弁2144の2つの構成部品、即
ちプレート2148及びスカート2149を示す。劣った液体燃
料を使用する等の好ましくない作動条件下では、ベンチ
ュリ2134の出口部分に向かって「フラッシュバック」が
起こる可能性がある。スカート2149及び/又はプレート
2148が金属材料からなる場合、図16に概略的に示すプレ
ート1448と同様に、スカート2149及び/又はプレート21
48に適当な冷却チャネルを設けてもよい。冷却チャネル
を設けることにより、部材の一部の酸化又はメルトダウ
ンによる熱障害からスカート2149及び/又はプレート21
48を保護することができる。なお同出願人の米国出願
(出願番号09/721,964、出願日2000年11月27日)の開示
内容を参照し、関連事項を本明細書に適宜記載する。冷
却チャネルの代わりに又は冷却チャネルと併せて、ガス
タービンエンジン構成部品として当業者に公知の断熱皮
膜(TBC )をスカート2149及び/又はプレート2148に形
成してもよい。
【0161】プレート2148及び/又はスカート2149はセ
ラミック材料からなるのが好ましい。長期のエンジン作
動による亀裂を確実に防止するために、セラミック材料
にセラミックファイバーを分散させるのが好ましい。セ
ラミック混合弁板2148及びスカート2149は成形後焼結す
ることにより容易に製造することができる。シャフト21
46の下部2146b もセラミック製にすることができる。セ
ラミックは焼結中に収縮するが、セラミック品の製造業
者であれば過度の実験をしなくてもほぼ最終焼結体形状
となるように成形体の寸法を設定することができる。所
望の最終形状及び寸法を得るために適当な仕上げ加工を
してもよい。
【0162】セラミックと金属との膨張係数差により、
適当な取り付け機構によりセラミック部品と金属部品と
を柔軟にクランプすることができる。熱膨張に対する接
合部分の適応性を高くすることによりセラミック部品に
かかる応力を低減して亀裂が発生するおそれを低減する
ために、ベルビルワッシャ又は“揺れ帯(wiggle stri
p)" のような部材を使用することができる。例えばベ
ルビルワッシャ (図示せず) は図21A のシャフト/プレ
ート接合部2152に使用でき、またシャフト2146の下部21
46b がセラミック材料からなる場合にはシム2150の位置
に使用できる。
【0163】多くの金属はセラミックより約300 ℃低い
温度で強度が低下するため、セラミックを使用すること
によりフラッシュバックを起こりにくくすることができ
る。プレート2148及びスカート2149にセラミック材料を
用いる場合でも、必要に応じて適当な冷却チャネルを支
柱2160内(図21A の一方の支柱にのみ冷却チャネルを点
線で表示)、タイボルト2156内(図21A にチャネル出口
を点線で表示)、及び/又はシャフト2146内 (冷却チャ
ネルを図示せず) に設置してもよい。
【0164】図21C 及び図21D は図21A 及び図21B が示
す態様の詳細を示す。この態様では、セラミック製のス
カート2149’と金属製のベンチュリ2134’の出口部分と
の間に差し込みピン型のクランプ機構を有する。スカー
ト部材端部2149b’に型取られたフィンガー2168’を受
けるベンチュリ2134’の出口部分に軸線方向のスロット
2164’及び環状溝2166’が設けられている。金属製の揺
れ帯2170’により、金属製の構成部品とセラミック製の
構成部品の膨張係数の差を埋めることができる。さらに
揺れ帯2170’に逆らってスカート2149’を挿入して、フ
ィンガー2168’及び凹部2172’を整列させることによ
り、環状溝2166’内の凹部2172’にフィンガー2168’を
固定する軸線方向の保持力を与えることができる。本態
様は三組のスロット2164’、フィンガー2168’及び凹部
2172’を有するが、組数はそれより多くても少なくても
良い。さらに環状揺れ帯2174’を追加してスカート214
9’に半径方向の求心力を与えてもよい。またクランプ
機構としては、差し込みピン型又はネジ型が挙げられる
が、その他の機構でもよい。
【0165】図面を参照して上に詳述したプレミキサ及
び燃焼器は、ガスタービン用ガス発生器及びエンジンの
様々な構成に使用でき、例えば前段のガス発生器及びエ
ンジンからなる上記構成のみならず、図16〜図21D に示
す可変式出口形状の例にも使用できる。また本発明は、
図19B に示す単段プレミキサのエンジンと同様に、多段
プレミキサを有する環状及び缶型の燃焼器のエンジンに
も使用できる。
【0166】従って、本発明の範囲は上記実施例に限定
されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びその均
等物により決定される。
【図面の簡単な説明】
本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の好まし
い実施例を示すとともに、本発明の原理を説明する。
【図1A】 燃料/空気比が制御された単段式燃焼器シス
テムを使用する前段ガスタービンエンジンモジュールの
概略断面図である。
【図1B】 図1Aに示す装置をAA方向から見た概略端面図
である。
【図2】 図1Aに示す燃焼器システムの他の態様を具備
する前段ガスタービンエンジンモジュールの概略端面図
である。
【図3A】 図1Aに示す装置の燃料/空気プレミキサの好
ましい構成部品のテスト版を示す詳細断面図である。
【図3B】 図1Aに示す装置の燃料/空気プレミキサの好
ましい構成部品のテスト版を示す詳細断面図である。
【図3C】 図1Aに示す装置の燃料/空気プレミキサの好
ましい構成部品のテスト版を示す詳細断面図である。
【図4】 図3A〜3Cに示す燃料/空気プレミキサのエン
ジン版を示す詳細断面図である。
【図5A】 燃料/空気比が制御された単段式燃焼器シス
テムを使用するもう1つの前段ガスタービンエンジンモ
ジュールを示す概略断面図である。
【図5B】 図5Aの線分5B-5B に沿って得られた概略断面
図である。
【図6】 図5Aに示すガスタービンエンジンモジュール
に使用するプレミキサの別の構造(一体的圧縮空気流量
弁を有さない)を示す概略断面図である。
【図7】 燃料/空気比が制御された単段式燃焼器を有
する前段ガスタービンエンジンモジュールのさらにもう
一つの例を示す概略断面図である。
【図8】 燃料/空気比が制御された単段式燃焼器を有
する前段ガスタービンエンジンモジュールのさらにもう
一つの例を示す概略断面図である。
【図8A】 図8の線分8A−8Aに沿って得られたプレミキ
サ組立体の概略断面図である。
【図9】 図8の線分9−9に沿って得られたプレミキ
サ組立体を示す概略断面図である。
【図9A】 図9に示すプレミキサ組立体の変更例(円筒
状空気弁を使用する)を示す概略断面図である。
【図9B】 図9Aに示すプレミキサ組立体の別の変更例を
示す概略断面図である。
【図10】 図8及び9に示すエンジンモジュールに使用
する好ましいノズル組立体の斜視図である。
【図11】 図10のノズル組立体の斜視断面図である。
【図12】 プレミキサ組立体の出口ノズルの別の構造の
概略断面図である。
【図13】 前段ガスタービンエンジンモジュール( 缶型
燃焼器を有する) のさらに別の例を示す概略断面図であ
る。
【図13A 】 図13に示す空気弁の構成部品の拡大図であ
る。
【図13B 】 線分13B-13B に沿って得られた図13のノズ
ルの概略断面図である。
【図14A 】 単段式燃焼器を有し燃料/空気比が制御さ
れた前段ガスタービンエンジンモジュールのさらに別の
例を示す概略断面図である。
【図14B 】 図14A のエンジンモジュールの一部を示す
概略斜視端面図である。
【図14C 】 線分14C -14Cに沿って得られた図14B のエ
ンジンモジュール部品の概略断面図である。
【図14D 】 プレミキサ組立体を示す図14A の部分拡大
図である。
【図15A 】 燃料/空気比が制御された単段式燃焼器を
有する前段エンジンのさらに別の例を示す長手方向概略
断面図である。
【図15B 】 図15A の実施例を示す部分端面図である。
【図16】 プレミキサ出口の速度を制御する混合弁を有
する本発明のガスタービンモジュールを示す概略断面図
である。
【図17A 】 混合弁の出口部材の別の形状を示す詳細断
面図である。
【図17B 】 図16の実施例のための別の取り付け形状を
示す詳細断面図である。
【図18A 】 本発明のガスタービンエンジンモジュール
のさらに別の例を示す概略断面図である。
【図18B 】 図18A の実施例の変更例(複数のプレミキ
サを有する)を示す概略断面図である。
【図18C 】 線分A-A に沿って得られた図18B の形状の
概略断面図である。
【図19A 】 特に環状燃焼器とともに使用することを目
的として混合物の出口速度を制御するためにプレミキサ
の可変出口形状を使用する本発明のガスタービンエンジ
ンの別の例を概略的に示す平面図である。
【図19B 】 線分19B-19B に沿って得られた断面図であ
る。
【図19C 】 線分19B-19B に沿って得られた詳細図であ
る。
【図20A 】 図19A 〜図19C の可変出口形状を有するが
缶型燃焼器に適合したプレミキサの変更例を示す概略図
である。
【図20B 】 図19A 〜図19C の可変出口形状を有するが
缶型燃焼器に適合したプレミキサの変更例を示す概略図
である。
【図21A 】 流出する燃料/空気混合物の出口速度及び
分散角を制御する可変出口形状を有するさらに別の態様
のプレミキサを備えたガスタービンエンジン燃焼器を示
す概略部分断面図である。
【図21B 】 図21A に示すプレミキサの出口ノズル部分
の詳細図である。
【図21C 】 図21A 及び図21B に示す燃焼器及びプレミ
キサの変更例の概略部分断面図である。
【図21D 】 図21C の線分21D-21D に沿って得られた概
略部分断面図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料及び空気を混合して燃料/空気混合
    物を供給するプレミキサ装置であって、燃料及び空気を
    吸入して混合する形状を有し、入口、軸線及び燃料/空
    気混合物を流出する出口を備えた混合管と、前記混合管
    出口に連結された混合弁とを有し、前記混合弁は同軸の
    内側及び外側弁部材を備え、前記内側及び外側弁部材の
    端部は出口流域を形成し、前記出口流域は少なくとも外
    側弁部材の切欠きによって形成され、前記出口流域は混
    合弁の軸に対して角度をなすように対向方向に形成さ
    れ、前記内側弁部材及び前記外側弁部材の少なくとも1
    つは出口流域を選択的に変化させるために相対的に可動
    であることを特徴とするプレミキサ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプレミキサ装置におい
    て、前記内側弁部材の少なくとも一部はセラミック材料
    からなることを特徴とするプレミキサ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプレミキサ装置
    において、前記外側弁部材は固定されており、前記内側
    弁部材は可動であることを特徴とするプレミキサ装置。
  4. 【請求項4】 燃料及び空気を燃焼する装置であって、
    軸線を有する環状燃焼チャンバと、燃料及び空気が流入
    する形状の少なくとも1つのプレミキサとを有し、前記
    プレミキサは吸入した燃料及び空気を混合して燃料/空
    気混合物を供給するベンチュリを有し、前記ベンチュリ
    には軸線があり、前記プレミキサは前記燃焼チャンバと
    の間に燃料/空気混合物を流出する流体連通出口を有
    し、前記プレミキサの出口には出口流域を形成する内側
    弁部材及び外側弁部材があり、少なくとも前記外側弁部
    材は前記出口流域において燃料/空気混合物を実質的に
    対向する前記燃焼チャンバの接線方向に導くように位置
    決めされた切欠きを有し、前記出口流域を選択的に変化
    させるように少なくとも前記内側弁部材は外側弁部材に
    対して可動であり、もって前記混合物の流出速度を変化
    させることを特徴とする燃焼装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の燃焼装置において、前
    記内側弁部材及び/又は前記外側弁部材はセラミック材
    料からなることを特徴とする燃焼装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載の燃焼装置を有す
    ることを特徴とするガスタービンエンジン。
  7. 【請求項7】 燃料及び圧縮空気供給源にそれぞれ連通
    する燃料/空気混合管と、軸線と、燃料/空気混合物を
    流出する出口とを有するプレミキサ装置から流出する燃
    料/空気混合物の流出速度及び流出方向を制御する方法
    であって、前記出口に設けられた混合弁は出口流域を形
    成する内側弁部材及び外側弁部材を具備し、前記外側弁
    部材の軸線に対して角度をなすように燃料/空気混合物
    を対向する少なくとも2つの方向に流出させるととも
    に、前記内側弁部材を前記外側弁部材に対して可動とす
    ることにより、前記出口流域を変化させて燃料/空気混
    合物の送給速度を増減させることを特徴とする方法。
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Cited By (4)

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