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JP2003162090A - トナー、トナーの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents

トナー、トナーの製造方法及び画像形成装置

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Publication number
JP2003162090A
JP2003162090A JP2001358779A JP2001358779A JP2003162090A JP 2003162090 A JP2003162090 A JP 2003162090A JP 2001358779 A JP2001358779 A JP 2001358779A JP 2001358779 A JP2001358779 A JP 2001358779A JP 2003162090 A JP2003162090 A JP 2003162090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
molecular weight
transfer
average molecular
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001358779A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiminori Umeda
公規 梅田
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001358779A priority Critical patent/JP2003162090A/ja
Publication of JP2003162090A publication Critical patent/JP2003162090A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の転写位置から第2の転写位置までの距
離が短くかつ高速なタンデム方式の転写プロセスにおけ
る転写時の中抜けや飛び散りを防止し、長期使用におい
ても、感光体、転写体のフィルミングを防止することが
でき、オイルを塗布せずとも、高いOHP透光性を維持
しながらオフセット性を防止することを目的とする。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助剤
とを含むトナー母体材料を混合処理した後、高せん断力
による溶融混練処理を施し、微細化処理されたトナー粒
子を熱風により表面改質処理又は機械的衝撃力により球
形化処理して作成されるトナーの構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、レーザプリ
ンタ、普通紙FAX、カラーPPC、カラーレーザプリ
ンタやカラーFAXに用いられるトナー、トナーの製造
方法及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置はオフィスユースの
目的からパーソナルユースへと移行しつつあり、小型
化、高速化、高画質化、メンテフリーなどを実現する技
術が求められている。そのため転写残の廃トナーをクリ
ーニングせずに現像において廃トナーを回収するクリー
ナーレスプロセスや、カラー画像の高速出力を可能とす
るタンデムカラープロセス、また定着時にオフセット防
止のための定着オイルを使用せずとも高光沢性、高透光
性を有する鮮明なカラー画像と非オフセット性を両立さ
せるオイルレス定着が良メンテナンス性、低オゾン排気
などの条件とともに要求されている。そしてこれらの機
能は同時に両立させる必要があり、プロセスのみならず
トナーの特性向上が重要なファクターである。
【0003】カラープリンタでは、像担持体(以下感光
体と称す)を、帯電チャージャーによるコロナ放電で帯
電させ、その後各色の潜像を光信号として感光体に照射
し、静電潜像を形成し、第1色、例えばイエロートナー
で現像し、潜像を顕像化する。その後感光体に、イエロ
ートナーの帯電と逆極性に帯電された転写体を当接し、
感光体上に形成されたイエロートナー像を転写する。感
光体は転写時に残留したトナーをクリーニングしたのち
除電され、第1のカラートナーの現像、転写を終える。
その後マゼンタ、シアンなどのトナーに対してもイエロ
ートナーと同様な操作を繰り返し、各色のトナー像を転
写体上で重ね合わせてカラー像を形成する方法が取られ
ている。そしてこれらの重畳したトナー像はトナーと逆
極性に帯電した紙に転写される4パス方式のカラープロ
セスが実用化されている。
【0004】また、帯電器、感光体、現像部等を有する
像形成ステーションを複数並べて配置し、感光体に無端
状の転写体を当接させて転写体に順次各色のトナーを連
続して転写させる一次転写プロセスを実行して、転写体
に多層の転写カラートナー画像を形成し、その後転写体
に形成した多層のトナー像を、一括して紙やOHP等の
転写媒体に一括転写させる二次転写プロセスが実行され
るよう構成されたタンデムカラープロセスや、転写体を
用いずに直接紙やOHPの転写媒体に連続して転写する
タンデムカラープロセスが提案されている。
【0005】この方式は高速にカラー画像を出力できる
特徴があるが、転写体上で4色のトナー画像を重ねるた
めトナー層が厚くなり、トナー層がない、あるいは、薄
いところとの圧力差が生じやすい。このため、トナーの
凝集効果によって画像の一部が転写されずに穴となる
“中抜け”現象が発生し易い。さらに、残トナーのクリ
ーニングを確実に行うために、転写体にトナーの離型効
果の高い材料を用いると、中抜けは顕著に現れ、画像の
品位を著しく低下させてしまう。さらに、文字やライン
などではエッジ現像となっており、トナーがより多くの
り、加圧によるトナー同士の凝集を起こし、中抜けがよ
り顕著になる。特に高湿高温の環境下でより顕著に現れ
る。
【0006】さらに、機械の小型化高速化のため、像形
成ステーション間の距離(感光体間の距離に相当)がよ
り短く、かつ高速度で印写させることが要求される。そ
の結果、例えばイエロートナーが第一に転写された後、
次のマゼンタトナーの第2の転写がされるまでの時間が
極めて短く、転写体の帯電緩和及び転写されたトナーの
電荷緩和が殆ど生じず、イエロートナーの上にマゼンタ
トナーを転写する際に、マゼンタトナーがイエロートナ
ーの電荷作用により反発され、トナー像の飛び散りによ
る画像乱れ、転写効率の低下、転写時の文字の中抜けと
いう問題が生じる。
【0007】さらに中間転写体を使用する構成では、最
後の4色目のトナーが一次転写された後、紙等に一括し
て二次転写される際、トナー相互の電荷による反発によ
りトナー像乱れが生じる。
【0008】また転写でのドット再現性を向上させた
め、転写体の抵抗を高抵抗とする構成により、これらの
トナー像乱れの発生、転写不良の傾向がより顕著に生じ
る。
【0009】さらに後述する定着時にオイルを使用しな
いオイルレス定着を可能とするため、シャープメルト樹
脂中にワックス等の離型剤を添加するトナー組成では帯
電保持性が強く、またトナーの凝集性が強い特質を有す
るため、トナー像乱れ、転写不良の傾向がより顕著に生
じ、転写と定着の両立が困難となる。またポリエステル
樹脂中での分散性を高めるために極性基を持たせたワッ
クスを添加したトナーでは、より凝集性が強くなり、オ
イルレス定着と転写性の両立が極めて困難でなる。
【0010】定着プロセスにおいては、カラー画像では
カラートナーを溶融混色させ透光性を上げる必要があ
る。トナーの溶融不良が起こるとトナー画像表面又は内
部に於いて光の散乱が生じて、トナー色素本来の色調が
損なわれると共に重なった部分では下層まで光が入射せ
ず、色再現性が低下する。従って、トナーには完全溶融
特性を有し、色調を妨げないような透光性を有すること
が必要条件である。OHP用紙での光透過性がカラーで
のプレゼンテーション機会の増加で、その必要はより大
きくなっている。
【0011】しかし光透過性発現のためシャープメルト
の溶融特性を有する樹脂構成では、耐オフセット性が低
下し、定着ローラ表面に付着してオフセットが生じるた
め定着ローラに多量のオイル等を塗布しなければなら
ず、取扱や、機器の構成が複雑になる。そのためオイル
を必要としないオイルレスのカラー定着構成が要求され
る。
【0012】また、定着ローラやベルトの離型性、耐久
性向上のためにフッ素系材料が使用される。しかし定着
部に突入前に未定着のトナー像が静電気的に定着ローラ
と反発する像乱れが生じやすい。逆に定着ニップ部に突
入する前に定着ローラにトナーが飛翔してハーフトーン
のオフセットを生じる場合もある。特に離型オイルを塗
布しない構成において帯電性の影響が出やすい。またオ
フセット性を向上させる目的で離型剤を添加したトナー
では、内添加剤の分散不良の状態により定着ローラに傷
を生じさせやすくなり、画像の縦筋発生の要因となって
しまう。
【0013】周知のように電子写真方法に使用される静
電荷現像用のトナ−は一般的に結着樹脂である樹脂成
分、顔料もしくは染料からなる着色成分および可塑剤、
電荷制御剤、更に必要に応じて離型剤などの添加成分に
よって構成されている。樹脂成分として天然または合成
樹脂が単独あるいは適時混合して使用される。
【0014】そして、上記添加剤を適当な割合で予備混
合し、熱溶融によって加熱混練し、気流式衝突板方式に
より微粉砕し、微粉分級されてトナー母体が完成する。
その後このトナー母体に例えば疎水性シリカなどの外添
剤を外添処理してトナーが完成する。一成分現像では、
トナーのみで構成されるが、トナーと磁性粒子からなる
キャリアと混合することによって二成分現像剤が得られ
る。
【0015】定着性向上の目的で添加される離型剤とし
ては、特開平2−266372号公報では脱遊離脂肪酸
型カルナウバワックス及び/又はモンタン系エステルワ
ックス、酸価10〜30の酸化ライスワックスの使用、
また特開平9−281748号公報では、融点85〜1
00℃、天然ガス系フィッシャートロプッシュワックス
の存在下で重合されたビニル系共重合体、特開平10−
327196号公報では、多価アルコール成分とジカル
ボン酸及び3価以上の多価カルボン酸化合物とを縮重合
し、離型剤の平均分散粒子径が0.1〜3μm、外添剤
の粒子径が4〜200nmで1〜5重量部添加する旨が
開示されている。特開平5−333584号公報では、
パ−フルオロオクチルメタクリレ−トなどの有機フッ素
化合物で変性されたポリプロピレンなどのフッ素変性ポ
リオレフイン系樹脂を含有する構成により定着性が向上
する内容が開示されている。特開平5−188632号
公報では、軟化点が80〜140℃、フツ素を含有する
低分子量ポリオレフイン、低分子量オレフインとポリテ
トラフルオロエチレンとの溶融混合物を配合することに
より定着時の非オフセット性が向上する内容が開示され
ており、定着性向上に効果がある内容が記載されてい
る。
【0016】また、特開昭59−148067号公報で
は、樹脂に低分子量と高分子量部分とを持ち、低分子量
のピーク値とMw/Mnを規定した不飽和エチレン系重
合体を使用し、軟化点を特定したポリオレフィンを含有
するトナーが開示されている。これによって、定着性と
耐オフセット性が確保されるとしている。また特開昭5
6−158340号公報では特定の低分子量重合体成分
と高分子量重合体成分よりなる樹脂を主成分とするトナ
ーが開示されている。低分子量成分により定着性を確保
し、高分子量成分により耐オフセット性を確保する目的
である。また特開昭58−223155号公報では10
00〜1万と20万〜100万の分子量領域に極大値を
持ち、Mw/Mnが10〜40の不飽和エチレン系重合
体からなる樹脂と特定の軟化点を有するポリオレフィン
を含有するトナーが開示されている。低分子量成分によ
り定着性を確保し、高分子量成分とポリオレフィンによ
り耐オフセット性を確保する目的として使用されてい
る。
【0017】また、特開昭63−56659号公報、特
開平2000−98661号公報にはポリエステル樹脂
に関するトナーが開示され、良好な定着性が得られる旨
開示されている。
【0018】またトナーに帯電性を付与する電荷制御剤
としては、特開平2−221967号公報、特開平7−
84409号公報、特開平5−72812号公報、特開
平5−165257号公報にベンジル酸誘導体の金属塩
を用いたトナーが開示されている。また特開昭53−1
27726号公報、特開昭55−42752号公報、特
開平7−2171097号公報等にはサリチル酸誘導体
の金属塩を用いたトナーが開示されている。
【0019】しかし、定着強度を高めるために、結着樹
脂の溶融粘度を下げたり、低分子量化した樹脂を使用す
ると、長期使用中に2成分現像であればトナーがキャリ
アに固着するいわゆるスペントが発生し易くなる。現像
剤の耐ストレス性が低下する。また定着時にヒートロー
ラにトナーが付着するオフセットが発生しやすくなる。
また長期保存中にトナー同士が融着するブロッキングが
発生する。
【0020】高分子量成分と低分子量成分をブレンドし
た、あるいは共重合させた樹脂構成に対して、低融点の
離型剤、例えばポリエチレン、ポリプロピレンワックス
等は、定着時ヒートローラからの離型性を良くして耐オ
フセット性を高める目的で添加される。しかしこれらの
離型剤は結着樹脂中での分散性を向上させるのが困難
で、分散不良による逆極性トナーが発生し易く、非画像
部へのカブリが発生する。またベタ黒画像部後端部に刷
毛でかきとられたような画像欠けが生じ、画質を悪化さ
せる。またキャリア、感光体、現像スリーブをフィルミ
ング汚染する課題がある。
【0021】また低融点離型剤と低軟化性の樹脂を使用
してカラー画像の光沢性や透光性を高める構成のトナー
を使用した場合、現像での現像ローラ上での縦筋の発生
や、転写体のクリーニング不良やフィルミングの発生、
転写体のクリーニングローラのスクレープ不良のため
に、分散性を向上させると、離型性の効果が低下し、非
オフセット領域が狭くなってしまい、両立が難しい。
【0022】また、シリコンやウレタン等の現像ローラ
にトナー層を規制する弾性体ブレードを接触使用し、現
像ローラにトナーを供給するウレタン等の供給ローラを
具備する接触式の一成分現像方式では、低融点の離型剤
の添加したトナーでは帯電の立ち上り性が悪化したり、
長期連続使用時に帯電維持性の悪化が生じる。また、前
記した低融点の離型剤を添加したトナーの使用により、
数千枚の使用で徐々に現像ローラ上に縦筋が発生し、白
抜け、黒筋等の画像不良の原因となる。これは離型剤の
分散不良による現像ローラへの傷、ブレードへの融着、
供給ローラと現像ローラとの摩擦による凝集の発生が要
因と考えられる。
【0023】機器の小型化、省資源からクリーニング工
程のないクリーナレスプロセス実現は重要である。感光
体上に形成した静電潜像を顕像化されたトナーを転写手
段により転写体や紙に転写した後、通常は感光体上に残
留したトナーをブレードやファーブラシ等の手段により
クリーニングして回収して廃トナーとなる。このときこ
のクリーニングプロセス工程を有さずに、次の帯電、露
光、現像プロセスを行うのがクリーナーレスプロセスで
ある。
【0024】まず転写において高転写性実現が不可欠
で、トナーの球形化処理や重合トナーによる転写性が改
善できる。
【0025】また、転写残トナーがある程度は感光体上
に残り、次の現像プロセスでは、非画像部の残トナーが
現像に回収し、戻されれば画像的に問題は生じない。
【0026】また、カラー画像出力の場合、カラー画像
を重ね合わせる転写工程において、前色のトナーが感光
体に逆転写しそれがメモリーとして異常画像となること
もある。よってこの残留したトナーや逆転写したトナー
の対策が重要なポイントである。
【0027】また、前述した定着時の非オフセット性を
満たすために低融点ワックス等の離型剤を添加したトナ
ーにおいては、樹脂とワックスの相溶性が悪いため、ト
ナー中のワックス粒子が粗大化する。そのため、流動性
が低下する傾向にあり、転写性が良くないのと、トナー
の凝集性が強いためクリーナーレスプロセスでは現像で
の回収に難があり、非画像部に前の画像パターンのメモ
リが残ってしまう。さらに、このトナーを転写性改良の
ために熱や衝撃力により球形化処理を施すと、転写性の
改良効果は見られるが、粗大化したワックスがトナー表
面にブリードし、これが感光体、キャリア、現像ロー
ラ、転写体を汚染し、帯電、寿命等の悪化を生じる課題
がある。
【0028】また、転写残及び逆転写トナーの帯電部通
過の際の順極化が非常に重要である。
【0029】一方、帯電器に関して言えば、帯電ローラ
方式、コロナ放電方式等が実用化されている。クリーナ
レス化を達成するプロセスにおいては、静電荷像担持体
と接触する帯電ローラ方式では転写残トナー及びまたは
逆転写トナーの存在により、帯電ローラの汚染による画
像不良が発生する。非接触であるコロナ放電方式装置の
採用は帯電部材の汚染は軽減されるもののオゾンの発生
があり、また大型化するという欠点がある。特に負コロ
ナ放電の場合は、正コロナの放電よりオゾンの発生量は
1桁ほど多い。臭いとして人間が感知できるオゾン量は
0.02ppmであり、許容濃度は0.1ppm以下に
定められている。複写機やプリンタでは、オゾン除去の
ために活性炭を塗布したオゾンフィルターなどを使用し
て、この基準を満たすようにしている。しかし最近では
ヨーロッパを中心に更に現在の1/10程度まで、オゾ
ンの発生量を減少させようとする運動も活発になってき
ている。従って、コロナ放電方式の場合はオゾンフィル
ターを付加してもこれらの規格を満たすのは困難になっ
てきている。また、帯電器には転写残トナー及びまたは
逆転写トナーの順極化を行わせる機能も付加しなければ
ならない。
【0030】イオン発生器を使用した時、静電荷像担持
体上の転写残トナー及びまたは逆転写トナーによる帯電
部材の汚染があげられる。イオン発生器を使用する場
合、静電荷像担持体との距離が2〜3mmであることは
コロナ放電方式と同等であるが、印加電圧に大きな違い
がある。イオン発生器使用時の代表的な印加電圧はDC
−600VにAC3kV程度の重畳を行うが、コロナ放
電の場合DC−5〜6kVの電圧をかける。静電荷像担
持体上に弱帯電、あるいは逆帯電トナーの存在があった
場合、DC成分が小さくACを重畳しているイオン発生
器を用いることで、DC成分の大きなコロナ放電方式に
比べ帯電器は汚染されにくいが、全く無くなるとはいえ
ない。したがって転写残トナーあるいは逆転写トナーを
いかに減少させるかが大きな課題となる。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】このようにトナーは、
上記した課題に対し、総合的に満足するものでなければ
ならならず、定着ローラにオイルを使用しないオイルレ
ス定着トナーにおいては定着部材に使用したオイル機能
をトナー自身に持たせるため、トナー中にワックス等の
離型剤を使用してオイルレス定着を実現し、かつタンデ
ム方式のカラープロセスにおいても転写性を維持させ、
さらにはクリーナーレスプロセスをも満足させることが
必要である。
【0032】本発明は上記問題点に鑑み、均一な帯電分
布を有し、画像の長期安定化を図れるトナー、トナーの
製造方法及び画像形成方法を提供することを目的とす
る。
【0033】一成分現像法に使用しても現像ローラに縦
筋が生じず、連続使用しても層規制ブレードや現像ロー
ラにトナーの熱融着や凝集を生じず、帯電量の低下を抑
え、また樹脂特性を劣化させることなく添加剤の分散性
を向上させ安定した現像性を維持出来るトナー、トナー
の製造方法及び画像形成方法を提供することを目的とす
る。
【0034】また、複数の感光体や現像部を有する像形
成ステーションを並べて配置し、感光体に無端状の転写
体を当接させて転写体に順次各色のトナーを連続して転
写させる転写プロセスを実行するタンデムカラープロセ
スにおいて、転写時の中抜けや飛び散りを防止し、高転
写効率が得られ、転写体等へのフィルミングを回避し、
転写体やクリーニング手段への融着を防止できるトナ
ー、トナーの製造方法及び画像形成方法を提供すること
を目的とする。
【0035】クリーナーレスプロセスにおいても高転写
効率が得られ、帯電量、流動性の低下がなく、現像での
回収を容易にしメモリーが生じず、クリーナーレスプロ
セスを可能とし、地球環境汚染防止と資源の再活用を可
能にするトナー、トナーの製造方法及び画像形成方法を
提供することを目的とする。
【0036】低融点のワックス等の離型剤を添加したト
ナーを球形化処理してもワックスのしみ出し等のブリー
ドによる感光体、キャリア、現像ローラ、転写体の汚染
を防止でき、均一な帯電分布を有し、画像の長期安定化
を図れるトナー、トナーの製造方法及び画像形成方法を
提供することを目的とする。
【0037】定着ローラにオイル塗布しないオイルレス
定着で高透光性、光沢性を発現するフルカラー電子写真
用トナー及び電子写真装置を提供することを目的とす
る。そして低溶融性のシャープメルト樹脂を使用したカ
ラートナーにおいても現像ローラやドクターブレード、
転写体等へのフィルミングを回避でき、また、高湿下で
の長期使用においても、感光体、転写体等フィルミング
を防止できるトナー、トナーの製造方法及び画像形成方
法を提供することを目的とする。
【0038】また、ベルトを使用した定着プロセスにお
いても、低定着圧力、長定着ニップ構成の曲率の大きい
ローラを使用したベルト定着においても、紙のベルトへ
の非巻付き性を良好なものとし、さらにベルトと紙が分
離する時に生じる画像部の欠けを防止することができ、
さらに現像、転写性とも両立を図れるトナー、トナーの
製造方法及び画像形成方法を提供することを目的とす
る。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み本発明に
係る構成は、少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助剤と
を含むトナー母体材料を混合処理した後、異方向に回転
し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差を設
けた2本のロール間で混練処理を施し、微細化処理され
たトナー粒子を熱風により表面改質処理を施すトナーで
ある。
【0040】また、本発明に係る構成は、少なくとも結
着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料を混
合処理した後、異方向に回転し、ギャップを設けて対向
する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間で混練
処理を施し、機械的衝撃力により球形化処理して作成さ
れるトナーである。
【0041】また、本発明に係る構成は、少なくとも結
着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料を混
合処理する工程、その後異方向に回転し、ギャップを設
けて対向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール
間で混練処理を施す工程、その後微細化粉砕処理する工
程、必要に応じて分級処理する工程、その後微細化され
たトナー粒子を熱風により表面改質処理を施す工程を含
むトナーの製造方法である。
【0042】また、本発明に係る構成は、少なくとも結
着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料を混
合処理する工程、その後異方向に回転し、ギャップを設
けて対向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール
間で混練処理を施す工程、その後機械的衝撃力により球
形化粉砕処理する工程、必要に応じて分級処理する工
程、その後外添処理する工程を含むトナーの製造方法で
ある。
【0043】また、本発明に係る構成は、少なくとも像
担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する帯電手段
と、前記像担持体上に形成した静電潜像を、少なくとも
結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料を
混合処理した後、異方向に回転し、ギャップを設けて対
向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間で混
溶融練する処理と、微細化処理されたトナー粒子を熱風
により表面改質処理とを施したトナーにより顕像化する
現像工程とを含む複数のトナー像形成ステーションと、
前記顕像化したトナー像を順次連続して転写媒体に転写
させる転写手段とから構成される画像形成装置である。
【0044】また、本発明に係る構成は、少なくとも像
担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する帯電手段
と、前記像担持体上に形成した静電潜像を、少なくとも
結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料を
混合処理した後異方向に回転し、ギャップを設けて対向
する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間で溶融
混練処理を施し、その後機械的衝撃力により球形化処理
して作成されたトナーにより顕像化する現像工程とを含
む複数のトナー像形成ステーションと、前記顕像化した
トナー像を順次連続して転写媒体に転写させる転写手段
とから構成される画像形成装置である。
【0045】また、本発明に係る構成は、少なくとも像
担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する帯電手段
と、前記像担持体上に形成した静電潜像を、少なくとも
結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料を
混合処理した後、異方向に回転し、ギャップを設けて対
向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間で溶
融混練する処理と、微細化処理されたトナー粒子を熱風
により表面改質処理とを施したトナーにより顕像化する
現像工程とを含む複数のトナー像形成ステーションと、
前記像担持体に無端状の転写体を当接させて前記転写体
に前記顕像化した複数のトナーを順次連続して転写する
一次転写手段と、前記転写体に形成した多層のトナー像
を、転写体に一括転写させる二次転写手段とから構成さ
れる画像形成装置である。
【0046】また、本発明に係る構成は、少なくとも像
担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する帯電手段
と、前記像担持体上に形成した静電潜像を、少なくとも
結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料
を、混合処理した後異方向に回転し、ギャップを設けて
対向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間で
溶融混練処理を施し、その後機械的衝撃力により球形化
処理して作成されたトナーにより顕像化する現像工程と
を含む複数のトナー像形成ステーションと、前記像担持
体に無端状の転写体を当接させて前記転写体に前記顕像
化した複数のトナーを順次連続して転写する一次転写手
段と、前記転写体に形成した多層のトナー像を、一括し
て転写媒体に一括転写させる二次転写手段とから構成さ
れる画像形成装置である。
【0047】また、本発明に係る構成は、少なくとも像
担持体と、誘電体をはさんで形成されたイオン発生電極
と誘導電極とから成る構成要素が一体構成の帯電手段
と、前記像担持体上に形成した静電潜像を、少なくとも
結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料
を、混合処理した後異方向に回転し、ギャップを設けて
対向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間で
溶融混練する処理を施し、機械的衝撃力により球形化処
理して作成されたトナーにより顕像化する現像工程とを
含む複数のトナー像形成ステーションと、(例えば、前
記顕像化したトナー像を中間転写体を介してあるいは介
さずに)転写媒体上に転写する転写手段と、前記像担持
体に付着したトナー(例えば、転写残のトナー及びまた
は像担持体に逆転写したトナー)を現像工程にて回収す
る手段とから構成される画像形成装置である。
【0048】また、本発明に係る構成は、少なくとも像
担持体と、誘電体をはさんで形成されたイオン発生電極
と誘導電極とから成る構成要素が一体構成の帯電手段
と、前記像担持体上に形成した静電潜像を、少なくとも
結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料
を、混合処理した後異方向に回転し、ギャップを設けて
対向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間で
溶融混練する処理を施し、少なくとも機械的衝撃力によ
り球形化処理して作成されたトナーにより顕像化する現
像工程とを含む複数のトナー像形成ステーションと、
(例えば、前記顕像化したトナー像を中間転写体を介し
てあるいは介さずに)転写媒体上に転写する転写手段
と、前記像担持体に付着したトナー(例えば、転写残の
トナー及びまたは像担持体に逆転写したトナー)を現像
工程にて回収する手段とから構成される画像形成装置で
ある。
【0049】
【発明の実施の形態】デジタル高画質化、高精細色再現
性カラー化、定着ローラにオフセット防止用のオイルを
使用しないで高透光性と耐オフセット性の両立を図るこ
とができ、さらには現像一成分におけるローラ傷やブレ
ード融着による縦筋の発生の防止や、クリーナーレスプ
ロセス、タンデムカラープロセスでの安定した転写性の
両立実現を可能とするものである。
【0050】(ワックス)本形態のトナーに添加するワ
ックスとしては、ヨウ素価が25以下、けん化価が30
〜300からなる構成のワックスを、酸価1〜70mg
KOH/gである結着樹脂100重量部に対して1〜2
0重量部添加することにより、トナー多層転写時にトナ
ーの電荷作用による反発が緩和され、転写効率の低下、
転写時の文字の中抜け、画像乱れを抑えることができ
る。
【0051】ヨウ素価が25より大きいと、一次転写で
のトナー多層転写時にトナーの電荷作用による反発が緩
和されにくくなる。けん化価が30より小さくなると、
不けん化物、炭化水素の存在が増加し、感光体フィルミ
ング、帯電性の悪化を生じる。また電荷制御剤との分散
性が不良となり、フィルミング、融着、連続使用時の帯
電性の低下を招く。300より大きくなると樹脂中での
ワックスの分散性が悪化し、トナーの電荷作用による反
発が緩和されにくくなる。またカブリやトナー飛散の増
大を招く。樹脂酸価が1mgKOH/gより小さくなる
と、トナー多層転写時にトナーの電荷作用による反発が
緩和されにくくなる。樹脂酸価が70mgKOH/gよ
り大きくなると、耐環境性が悪化し、かぶり増大を招
く。
【0052】また、ワックスとしては、ゲル浸透クロマ
トグラフィー(GPC)における分子量分布において、
数平均分子量が100〜5000、重量平均分子量が2
00〜10000、重量平均分子量と数平均分子量の比
(重量平均分子量/数平均分子量)が1.01〜8、Z
平均分子量と数平均分子量の比(Z平均分子量/数平均
分子量)が1.02〜10、分子量5×102〜1×1
4の領域に少なくとも一つの分子量極大ピークを有
し、ヨウ素価が25以下、けん化価が30〜300から
なる構成のワックスであり、これを酸価1〜70mgK
OH/gである結着樹脂100重量部に対して1〜20
量部添加する構成である。
【0053】ワックスは高級脂肪酸と高級アルコールと
エステル結合からなるエステル系のワックスが好適に使
用され、ヨウ素価が25以下、けん化価が30〜30
0、DSC法による融点が50〜100℃のものが好ま
しい。より好ましくはヨウ素価が15以下、けん化価が
50〜250、DSC法による融点が55〜90℃、さ
らに好ましくは、ヨウ素価が5以下、けん化価が70〜
200、DSC法による融点が60〜85℃のものであ
る。
【0054】ヨウ素価が25より大きくなると、環境依
存性が大きく、また長期連続使用時に材料の帯電性の変
化が大きくなり画像の安定性を阻害する。けん化価が3
0より小さくなると、感光体フィルミング、帯電性の悪
化を生じやすくなる。300より大きくなると樹脂中で
の分散性が悪化し、カブリやトナー飛散の増大を招く。
【0055】さらに融点以上の温度での10℃変化時の
容積増加率が2〜30%の材料が好ましい。固体から液
体に変わるとき急激に膨張することで定着時の熱で溶融
したとき、トナー相互の接着性がより強化され、より定
着性が向上し、また定着ローラとの離型性も良くなり耐
オフセット性も向上する。2より小さくと効果が少な
く、30より大きくなると混練時の分散性が低下する。
添加量としては結着樹脂100重量部に対して1〜20
重量部添加することが好ましい。0.1重量部以下であ
ると、定着性向上の効果が得られず、20重量部以上で
は貯蔵安定性に難点がある。
【0056】またワックスの220℃における加熱減量
は8重量%以下であることが好ましい。加熱減量が8重
量%より大きくなると、加熱混練時に結着樹脂中に結着
樹脂中に残留し、結着樹脂のガラス転移点を大きく低下
させトナーの貯蔵安定性を損なう。現像特性に悪影響を
与え、カブリや感光体中間転写体のフィルミングを生じ
させる。
【0057】またGPCにおける分子量において、数平
均分子量が100〜5000、重量平均分子量が200
〜10000、重量平均分子量と数平均分子量の比(重
量平均分子量/数平均分子量)が1.01〜8、Z平均
分子量と数平均分子量の比(Z平均分子量/数平均分子
量)が1.02〜10のものが好ましい。より好ましく
は数平均分子量が500〜4500、重量平均分子量が
600〜9000、重量平均分子量と数平均分子量の比
(重量平均分子量/数平均分子量)が1.01〜7、Z
平均分子量と数平均分子量の比(Z平均分子量/数平均
分子量)が1.02〜9、さらに好ましくは数平均分子
量が700〜4000、重量平均分子量が800〜80
00、重量平均分子量と数平均分子量の比(重量平均分
子量/数平均分子量)が1.01〜6、Z平均分子量と
数平均分子量の比(Z平均分子量/数平均分子量)が
1.02〜8である。
【0058】数平均分子量が100より小さく、重量平
均分子量が200より小さくなると保存安定性が悪化す
る。分子量極大ピークが5×102よりも小さい範囲に
位置していると、定着助剤とともに電荷制御剤の分散性
が悪化する。トナーの保存性が低下、感光体、転写体に
フィルミング、現像ローラ上での縦筋、クリーニングロ
ーラでのスクレープ不良等の発生を生じてしまう。
【0059】数平均分子量が5000より大きく、重量
平均分子量が10000より大きく、重量平均分子量と
数平均分子量の比(重量平均分子量/数平均分子量)が
8より大きく、Z平均分子量と数平均分子量の比(Z平
均分子量/数平均分子量)が10より大きく、分子量極
大ピークが1×104の領域よりも大きい範囲に位置し
ていると、離型作用が弱くなり定着性、耐オフセット性
等の定着性機能が低下する。
【0060】定着助剤としては、メドウフォーム油誘導
体、カルナウバワックス、ホホバ油誘導体、木ロウ、ミ
ツロウ、オゾケライト、カルナウバワックス、キャンデ
リアワックス、モンタンワックス、セレシンワックス、
ライスワックス等の天然ワックス、フィッシャートロプ
ッシュワックス等の合成系ワックス等の材料が好まし
く、一種類又は二種類以上組み合わせての使用も可能で
ある。特にDSC法による融点が76〜90℃であるカ
ルナウバワックス、66〜80℃であるキャンデリラワ
ックス、64〜78℃である水添ホホバ油、64〜78
℃である水添メドウフォーム油又は74〜90℃である
ライスワックスからなる群より選ばれた少なくとも1種
又は2種以上のワックスがより好ましい。
【0061】ケン化価は、試料の1gをけん化するのに
要する水酸化カリウムKOHのミリグラム数をいう。酸
価とエステル価の和にあたる。ケン化価値を測定するに
は約0.5Nの水酸化カリウムのアルコール溶液中で試
料をケン化した後、0.5Nの塩酸で過剰の水酸化カリ
ウムを滴定する。
【0062】ヨウ素価は試料にハロゲンを作用させたと
きに、吸収されるハロゲンの量をヨウ素に換算し、試料
100gに対するg数で表したものをいう。脂肪100
gに吸収されるヨウ素のグラム数であり、この値が大き
いほど試料中の脂肪酸の不飽和度が高いことを示す。試
料のクロロホルムまたは四塩化炭素溶液にヨウ素と塩化
水銀(II)のアルコール溶液又は塩化ヨウ素の氷酢酸
溶液を加えて、放置後反応しないで残ったヨウ素をチオ
硫酸ナトリウム標準液で滴定して吸収ヨウ素量を算出す
る。
【0063】加熱減量の測定は試料セルの重量を0.1
mgまで精秤(W1mg)し、これに試料10〜15m
gを入れ、0.1mgまで精秤する(W2mg)。試料
セルを示差熱天秤にセットし、秤量感度を5mgにして
測定開始する。温度制御は下記プログラムにて行う。測
定後、チャートにより試料温度が220℃になった時点
での重量減を0.1mgまで読み取る(W3mg)。装
置、真空理工製TGD−3000、昇温速度10℃/m
in、最高温度220℃、保持時間1min、加熱減量
(%)=W3/(W2−W1)×100。
【0064】ヒドロキシステアリン酸の誘導体、グリセ
リン脂肪酸エステル、グリコール脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステ
ル等の材料が好ましく、一種類又は二種類以上組み合わ
せての使用も可能である。
【0065】ヒドロキシステアリン酸の誘導体として
は、12−ヒドロキシステアリン酸メチル、12−ヒド
ロキシステアリン酸ブチル、プロピレングリコール=モ
ノ12−ヒドロキシステアラート、グリセリン=モノ1
2−ヒドロキシステアラート、エチレングリコール=モ
ノ12−ヒドロキシステアラート等が好適な材料であ
る。
【0066】グリセリン脂肪酸エステルとしてはグリセ
リン=モノトリステアラート、グリセリン=ドコサノア
ート等が好適な材料である。
【0067】グリコール脂肪酸エステルとしては、プロ
ピレングリコール=モノパルミタート、プロピレングリ
コール=モノステアラート等のプロピレングリコール脂
肪酸エステル、エチレングリコール=モノステアラート
等のエチレングリコール脂肪酸エステルが好適な材料で
ある。
【0068】ソルビタン脂肪酸エステルとしては、ソル
ビタン=モノパルミタート、ソルビタン=モノステアラ
ート、ソルビタン=モノトリステアラートが好適な材料
である。さらには、ペンタエリスリトールのステアリン
酸エステル、アジピン酸とステアリン酸又はオレイン酸
の混合エステル類等の材料が好ましく、一種類又は二種
類以上組み合わせての使用も可能である。
【0069】メドウフォーム油誘導体としては、メドウ
フォーム油脂肪酸、メドウフォーム油脂肪酸の金属塩、
メドウフォーム油脂肪酸エステル、水素添加メドウフォ
ーム油、メドウフォーム油アミド、ホモメドウフォーム
油アミド、メドウフォーム油トリエステル、エポキシ化
メドウフォーム油のマレイン酸誘導体、メドウフォーム
油脂肪酸多価アルコールエステルのイソシアネート重合
物、ハロゲン化変性メドウフォーム油が好ましい材料で
ある。これらは1種又は2種以上組み合せての使用が可
能である。
【0070】メドウフォーム油をけん化分解して得られ
るメドウフォーム油脂肪酸は18〜22個の炭素原子を
有する脂肪酸からなる。その金属塩はナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、
鉛、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト、アルミニウム
などの金属塩が使用することが出来る。
【0071】メドウフォーム油脂肪酸エステルとしては
例えば、メチル、エチル、ブチルやグリセリン、ペンタ
エリスリトール、ポリプロピレングリコール、トリメチ
ロールプロパンなどのエステルであり、特に、メドウフ
ォーム油脂肪酸ペンタエリスリトールモノエステル、メ
ドウフォーム油脂肪酸ペンタエリスリトールトリエステ
ル、メドウフォーム油脂肪酸トリメチロールプロパンエ
ステルなどが好ましい。
【0072】さらには、メドウフォーム油脂肪酸とグリ
セリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパ
ン等の多価アルコールとのエステル化反応物を、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネート(MDI)、等のイソシア
ネートで架橋して得られるメドウフォーム油脂肪酸多価
アルコールエステルのイソシアネート重合物も好ましく
使用できる。
【0073】水素添加メドウフォーム油はメドウフォー
ム油に水素添加して不飽和結合を飽和結合としたもので
ある。
【0074】メドウフォーム油アミドはメドウフォーム
油を加水分解した後、エステル化することにより脂肪酸
メチルエステルとし、その後、濃アンモニア水と塩化ア
ンモニウムとの混合物と反応して得られる。さらにこれ
に水素添加することにより融点を調節することが可能と
なる。また加水分解する前に水素添加することも可能で
ある。融点が75〜120℃の物が得られる。ホモメド
ウフォーム油アミドは、メドウフォーム油を加水分解後
還元してアルコールとした後、二トリルを経て得られ
る。
【0075】ホホバ油誘導体としては、ホホバ油脂肪
酸、ホホバ油脂肪酸の金属塩、ホホバ油脂肪酸エステ
ル、水素添加ホホバ油、ホホバ油アミド、ホモホホバ油
アミド、ホホバ油トリエステル、エポキシ化ホホバ油の
マレイン酸誘導体、ホホバ油脂肪酸多価アルコールエス
テルのイソシアネート重合物、ハロゲン化変性ホホバ油
が好ましい材料である。これらは1種又は2種以上組み
合せての使用が可能である。
【0076】ホホバ油をけん化分解して得られるホホバ
油脂肪酸は18〜22個の炭素原子を有する脂肪酸から
なる。その金属塩はナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、鉛、マンガン、
鉄、ニッケル、コバルト、アルミニウムなどの金属塩が
使用することが出来る。
【0077】ホホバ油脂肪酸エステルとしては例えば、
メチル、エチル、ブチルやグリセリン、ペンタエリスリ
トール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプ
ロパンなどのエステルであり、特に、ホホバ油脂肪酸ペ
ンタエリスリトールモノエステル、ホホバ油脂肪酸ペン
タエリスリトールトリエステル、ホホバ油脂肪酸トリメ
チロールプロパンエステルなどが好ましい。
【0078】さらには、ホホバ油脂肪酸とグリセリン、
ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の多
価アルコールとのエステル化反応物を、トリレンジイソ
シアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4'−
ジシソシアネート(MDI)、等のイソシアネートで架
橋して得られるホホバ油脂肪酸多価アルコールエステル
のイソシアネート重合物も好ましく使用できる。
【0079】水素添加ホホバ油はホホバ油に水素添加し
て不飽和結合を飽和結合としたものである。
【0080】ホホバ油アミドはホホバ油を加水分解した
後、エステル化することにより脂肪酸メチルエステルと
し、その後、濃アンモニア水と塩化アンモニウムとの混
合物と反応して得られる。さらにこれに水素添加するこ
とにより融点を調節することが可能となる。また加水分
解する前に水素添加することも可能である。融点が75
〜120℃の物が得られる。ホモホホバ油アミドは、ホ
ホバ油を加水分解後還元してアルコールとした後、二ト
リルを経て得られる。
【0081】添加量は結着樹脂100重量部に対し、
0.5〜20重量部が好ましい。0.5より少ないと透
光性向上の効果が得られない。20より大きいとトナー
の流動性が低下するばかりでなくそれ以上添加しても飽
和して効果が向上しない。
【0082】また、ワックスの結着樹脂中の分散平均粒
子径が0.1〜1.5μmで、分散粒子径分布が0.1
μm未満の粒子が30個数%以下、0.1〜2.0μm
の粒子が65個数%以上、2.0μmを越える粒子が5
個数%以下であることが好ましい。TEMによるトナー
の断面写真から粒径とその個数を求めた。
【0083】分散平均粒子径が0.1μmより小さく、
0.1μm未満の粒子が30個数%より多いとき、離型
剤としての離型効果が小さく、定着能力が発揮できな
い。分散平均粒子径が1.5μmより大きく、2.0μ
mを越える粒子が5個数%よりも多いとき、樹脂中での
ワックスの分散性が悪化し、トナーの電荷作用による反
発が緩和されにくくなる。またカブリやトナー飛散の増
大を招く。
【0084】本形態ではポリエステル樹脂中に脂肪族ア
ミド系の定着助剤が内添加される。これによりカラー画
像における透光性を大きく向上できる。特に定着画像表
面の平滑性を促進させ高画質のカラー像を得ることが可
能となる。さらには定着時の複写用紙の定着ローラへの
巻き付きを防止することができ、透光性と耐オフセット
性の両立、転写時の中抜けを防止することが可能とな
る。
【0085】脂肪族アミド系の定着助剤としては、パル
ミチン酸アミド、パルミトレイン酸アミド、ステアリン
酸アミド、オレイン酸アミド、アラキジン酸アミド、エ
イコセン酸アミド、ベヘニン酸アミド、エルカ酸アミ
ド、リグリノセリン酸アミド等の炭素数16〜24を有
する飽和または1価の不飽和の脂肪族アミドで、融点が
70〜110℃が好ましい。より好ましくは70〜10
0℃、さらに好ましくは75〜95℃である。添加量は
結着樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部が好ま
しい。融点が70℃より小さくとなると樹脂中での分散
性が低下し、感光体へのフィルミングが発生しやすくな
る。融点が110℃より大きくなると定着画像表面の平
滑性が低下し、透光性を悪化させる。また添加量が10
重量部より多くなると保存安定性が悪化する。添加量が
0.5重量部より少なくなると機能が発揮し得ない。
【0086】さらにはメチレンビスステアリン酸アミ
ド、エチレンビスステアリン酸アミド、プロピレンビス
ステアリン酸アミド、ブチレンビスステアリン酸アミ
ド、メチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスオレ
イン酸アミド、プロピレンビスオレイン酸アミド、ブチ
レンビスオレイン酸アミド、メチレンビスラウリン酸ア
ミド、エチレンビスラウリン酸アミド、プロピレンビス
ラウリン酸アミド、ブチレンビスラウリン酸アミド、メ
チレンビスミリスチン酸アミド、エチレンビスミリスチ
ン酸アミド、プロピレンビスミリスチン酸アミド、ブチ
レンビスミリスチン酸アミド、メチレンビスパルミチン
酸アミド、エチレンビスパルミチン酸アミド、プロピレ
ンビスパルミチン酸アミド、ブチレンビスパルミチン酸
アミド、メチレンビスパルミトレイン酸アミド、エチレ
ンビスパルミトレイン酸アミド、プロピレンビスパルミ
トレイン酸アミド、ブチレンビスパルミトレイン酸アミ
ド、メチレンビスアラキジン酸アミド、エチレンビスア
ラキジン酸アミド、プロピレンビスアラキジン酸アミ
ド、ブチレンビスアラキジン酸アミド、メチレンビスエ
イコセン酸アミド、エチレンビスエイコセン酸アミド、
プロピレンビスエイコセン酸アミド、ブチレンビスエイ
コセン酸アミド、メチレンビスベヘニン酸アミド、エチ
レンビスベヘニン酸アミド、プロピレンビスベヘニン酸
アミド、ブチレンビスベヘニン酸アミド、メチレンビス
エルカ酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、プロピ
レンビスエルカ酸アミド、ブチレンビスエルカ酸アミド
等の飽和または1〜2価の不飽和の脂肪酸のアルキレン
ビス脂肪酸アミド系の定着助剤が好ましい。
【0087】これによりカラー画像における透光性を改
善すると共にローラへの耐オフセット性を向上させるこ
とが可能となる。添加量は結着樹脂100重量部に対し
0.1〜9重量部が好ましい。融点が100℃より小さ
くとなると耐オフセットの効果が低下する。融点が14
5℃より高くなると樹脂中の分散性が悪化し、カブリが
増大する。添加量が0.1重量部より少ないと機能が発
揮し得ず、9重量部より多くなるとカブリが増大する。
【0088】さらには、脂肪族アミド系とアルキレンビ
ス脂肪酸アミド系を3:7〜7:3の割合で定着助剤を
構成することにより、定着画像の表面平滑性を改善でき
るとともにさらにはカラー画像の高透光性と耐オフセッ
ト性の両立をより優れたものとすることができる。その
ときの融点は脂肪族アミド系よりもアルキレンビス脂肪
酸アミド系の方が高いことが必要である。アルキレンビ
ス脂肪酸アミド系の融点が低くなると耐オフセット性が
低下するのみでなく樹脂自体が低軟化の状態となり粉砕
時の過粉砕が進み、微粉が増大し生産性の低下につなが
る。
【0089】特に脂肪族アミド系は低融点材料であるた
め、樹脂への相溶化が進むと樹脂自体が可塑化され、耐
オフセット性、保存安定性が低下し、さらには長期使用
中に転写の中抜けが悪化する。そのため脂肪族アミド系
よりも高融点材料のアルキレンビス脂肪酸アミド系とを
組み合わせて使用することで、樹脂自体の可塑化が抑え
られ、脂肪族アミド系の高透光性と表面平滑性の効果を
失うことなく長期使用時の転写の中抜けを防止でき、耐
オフセット性、保存安定性を維持することができる。
【0090】GPCにおける分子量分布において、重量
平均分子量が1000〜6000、Z平均分子量が15
00〜9000、重量平均分子量と数平均分子量の比
(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜3.8、
Z平均分子量と数平均分子量の比(Z平均分子量/数平
均分子量)が1.5〜6.5、1×103〜3×104
領域に少なくとも一つの分子量極大ピークを有し、酸価
5〜80mgKOH/g、融点80〜120℃、25℃
における針入度が4以下である炭素数5〜100の長鎖
アルキルアルコールと不飽和多価カルボン酸又はその無
水物及び炭化水素系ワックスとの反応により得られるワ
ックス、又は長鎖アルキルアミンと不飽和多価カルボン
酸又はその無水物及び炭化水素系ワックスとの反応によ
り得られワックス、又は長鎖フルオロアルキルアルコー
ルと不飽和多価カルボン酸又はその無水物及び炭化水素
系ワックスとの反応により得られるワックスは、薄紙に
3層のトナーが形成された画像において、定着ローラや
ベルトとの紙の分離性向上に特に効果がある。
【0091】高温オフセット性を低下させること無く、
OHPの透過性向上に効果がある。また、ワックスの添
加により定着特性、特にはオイルレス定着における非オ
フセット性と高光沢性、高透光性を発現でき、高温保存
性を低下させることがない。また定着ローラにフッ素系
やシリコン系部材を使用しても、ハーフトーンのオフセ
ットを防止できる。さらには連続使用時の帯電安定性が
得られ、定着性と現像帯電安定性とも両立が可能とな
る。
【0092】さらにはこれを結着樹脂中に添加する際の
分散の状態向上により、離型性、透光性等の定着性、帯
電安定化等の現像性をより向上することができる。離型
剤の添加により他の内添加剤の分散性を低下させる場合
が考えられるが、本形態の添加剤の構成により双方の分
散性を低下させること無く、定着性と現像性の両立を図
ることができる。
【0093】ここで、ワックスの長鎖アルキルの炭素数
が5より小さいと離型作用が弱くなり分離性、高温非オ
フセット性が低下する。長鎖アルキルの炭素数が100
より大きいと結着樹脂中での分散性が悪化する。酸価が
5mgKOH/gより小さいとトナーの長期使用時の帯
電量低下を招く。酸価が80mgKOH/gより大きい
と耐湿性が低下し、高湿下でのかぶりが増大する。融点
が80℃より小さいとトナーの保存性が低下する。融点
が120℃より大きいと離型作用が弱くなり非オフセッ
ト温度幅が狭くなる。25℃における針入度が4より大
きいと強靭性が低下し、長期使用中に感光体、中間転写
体にフィルミングを生じる。
【0094】重量平均分子量が1000よりも小さく、
Z平均分子量が1500より小さく、重量平均分子量/
数平均分子量が1.1よりも小さく、Z平均分子量/数
平均分子量が1.5よりも小さく、分子量極大ピークが
1×103よりも小さい範囲に位置していると、トナー
の保存性が低下、感光体、中間転写体にフィルミング、
現像ローラ上での縦筋、クリーニングローラでのスクレ
ープ不良等の発生を生じてしまう。
【0095】重量平均分子量が6000よりも大きく、
Z平均分子量が9000よりも大きく、重量平均分子量
/数平均分子量が3.8よりも大きく、Z平均分子量/
数平均分子量が6.5よりも大きく、分子量極大ピーク
が3×104の領域よりも大きい範囲に位置している
と、離型作用が弱くなり定着オフセット性が低下する。
【0096】より好ましくは重量平均分子量が1000
〜5000、Z平均分子量が1700〜8000、重量
平均分子量と数平均分子量の比(重量平均分子量/数平
均分子量)が1.1〜2.8、Z平均分子量と数平均分
子量の比(Z平均分子量/数平均分子量)が1.5〜
4.5、1×103〜1×104の領域に少なくとも一つ
の分子量極大ピークを有することが好ましく、更に好ま
しくは重量平均分子量が1000〜2500、Z平均分
子量が1900〜3000、重量平均分子量と数平均分
子量の比(重量平均分子量/数平均分子量)が1.2〜
1.8、Z平均分子量と数平均分子量の比(Z平均分子
量/数平均分子量)が1.7〜2.5、1×103〜3
×103の領域に少なくとも一つの分子量極大ピークを
有することである。
【0097】アルコールとしてはオクタノール、ドデカ
ノール、ステアリルアルコール、ノナコサノール、ペン
タデカノール等の長鎖のアルキル鎖を持つものが使用で
きる。またアミン類としてN−メチルヘキシルアミン、
ノニルアミン、ステアリルアミン、ノナデシルアミン等
が好適に使用できる。フルオロアルキルアルコールとし
ては、1−メトキシー(パーフルオロー2−メチルー1
−プロペン)、ヘキサフルオロアセトン、3−パーフル
オロオクチルー1,2−エポキシプロパン等が好適に使
用できる。不飽和多価カルボン酸又はその無水物として
は、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イ
タコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸等が一種ま
たは二種以上使用できる。なかでもマレイン酸、無水マ
レイン酸がより好ましい。合成炭化水素系ワックスとし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、フィッシャート
ロプッシュワックス、α―オレフィン等が好適に使用で
きる。
【0098】不飽和多価カルボン酸またはその無水物を
アルコールまたはアミンを用いて重合させ、次にこれを
ジクルミパーオキサイドやターシャリーブチルパーオキ
シイソプロピルモノカルボネート等の存在下で合成炭化
水素系ワックスに付加させることにより得ることができ
る。
【0099】添加量は結着樹脂100重量部に対し、1
〜20重量部が好ましい。1以下であると離型効果が出
にくい。20以上であるとトナーの流動性が低下するば
かりでなくそれ以上添加しても飽和して効果が向上しな
い。
【0100】ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィンワックス、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウ
リン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、等の高級
脂肪酸或いはその金属物の好適に使用できる。
【0101】(結着樹脂)本形態の結着樹脂としてGP
Cにおける分子量分布で、2×103〜3×104の領域
に少なくとも一つの分子量極大ピークを有し、かつ、高
分子量領域に存在する成分として3×104以上の分子
量成分を結着樹脂全体に対し5%以上有し、重量平均分
子量が1万〜30万、Z平均分子量が2万〜50万、重
量重量平均分子量と数平均分子量の比(重量平均分子量
/数平均分子量)が3〜100、Z平均分子量と数平均
分子量の比(Z平均分子量/数平均分子量)が10〜2
000、高化式フローテスタによる1/2法による溶融
温度(以下軟化点)が80〜150℃、流出開始温度は
80〜120℃、樹脂のガラス転移点が45〜68℃の
範囲であるポリエステル樹脂を成分とすることが好まし
い。
【0102】好ましくは重量平均分子量が1万〜12
万、Z平均分子量が2万〜30万、重量平均分子量/数
平均分子量が3〜50、Z平均分子量/数平均分子量が
10〜1000、軟化点が90〜140℃、流出開始温
度は85〜115℃、ガラス転移点が52〜65℃の範
囲であるポリエステル樹脂を成分とすることが好まし
い。より好ましくは重量平均分子量が1万〜4万、Z平
均分子量が2万〜10万、重量平均分子量/数平均分子
量が3〜20、Z平均分子量/数平均分子量が10〜1
00、軟化点が105〜135℃、流出開始温度は90
〜120℃、ガラス転移点が58〜65℃の範囲である
ポリエステル樹脂を成分とすることが好ましい。
【0103】また高分子量領域に存在する成分として、
好ましくは1×105以上の分子量成分を結着樹脂全体
に対し3%以上有することが好ましい。さらには高分子
量領域に存在する成分として、3×105以上の分子量
成分を結着樹脂全体に対し0.5%以上有することが好
ましい。
【0104】好ましくは高分子量領域に存在する成分と
して、8×104〜1×107の分子量成分を結着樹脂全
体に対し3%以上有し、かつ1×107以上の成分は含
有しない構成が好ましい。
【0105】更に好ましくは、高分子量領域に存在する
成分として、3×105〜9×106の高分子量成分を結
着樹脂全体に対し1%以上有し、かつ9×106以上の
成分は含有しない構成である。
【0106】更に好ましくは、高分子量領域に存在する
成分として、7×105〜6×106の高分子量成分を結
着樹脂全体に対し1%以上有し、かつ6×106以上の
成分は含有しない構成である。
【0107】高分子量成分が多すぎると、あるいは巨大
すぎると混練時に巨大分子量成分が残留し、透光性を阻
害する。また樹脂自体の製造効率が低下する。現像ロー
ラ供給ローラに不要な傷を付け画像に縦筋を生じさせ
る。また定着助剤の分散性が低下する。
【0108】結着樹脂の重量平均分子量が1万より小さ
く、Z平均分子量が2万より小さく、重量平均分子量/
数平均分子量が3より小さく、Z平均分子量/数平均分
子量が10より小さく、軟化点が80℃より小さく、流
出開始温度が80℃より小さく、ガラス転移点が45℃
より小さくとなると、混練時の分散性が低下し、カブリ
の増加や耐久性の悪化を招く。また混練時の混練ストレ
スが充分にかからず、分子量を適正値に維持できなくな
る。樹脂中でのワックスや電荷制御剤の分散性が悪化
し、トナーの電荷作用による反発が緩和されにくくな
る。またカブリやトナー飛散の増大を招く。また耐オフ
セット性、高温保存性の悪化、さらには転写体でのクリ
ーニング不良、感光体へのフィルミングが発生する。
【0109】結着樹脂の重量平均分子量が30万より大
きく、Z平均分子量が50万より大きく、重量平均分子
量/数平均分子量が100より大きく、Z平均分子量/
数平均分子量が2000より大きく、軟化点が150℃
より大きく、流出開始温度が120℃より大きく、ガラ
ス転移点が68℃より大きくとなると、機械の処理中の
負荷が過大となり生産性の極端な低下や、カラー画像で
の透光性の低下や定着強度の低下につながる。
【0110】また、溶融混練、粉砕分級処理された後の
トナーのGPCにおける分子量分布が、2×103〜3
×104の領域に少なくとも一つの分子量極大ピークを
有し、5×104〜1×106の領域に少なくとも一つの
分子量極大ピーク又はショルダーを有する構成とするこ
とである。
【0111】トナーの低分子量側に存在する分子量極大
ピークが、好ましくは3×103〜2×104の領域に少
なくとも一つ有し、さらに好ましくは4×103〜2×
10 4の領域に少なくとも一つ有する構成である。
【0112】トナーの高分子量側に存在する分子量極大
ピーク又はショルダーの位置が、好ましくは、6×10
4〜7×105の領域に少なくとも一つ有し、さらに好ま
しくは8×104〜5×105の領域に分子量極大ピーク
又はショルダーを少なくとも一つ有する構成である。
【0113】低分子量側に存在するトナーの分子量分布
の分子量極大ピーク位置が、2×103より小さくなる
と耐久性が悪化し、3×104より大きくなると定着性
が悪化し、透光性が低下する。
【0114】また、高分子量側に存在するトナーの分子
量分布の分子量極大ピーク又はショルダーの位置が、5
×104より小さくなると、耐オフセット性が低下し、
保存安定性が悪化する。現像性の悪化と廃トナーリサイ
クル性も低下する。1×10 6より大きくなると粉砕性
が低下し、生産効率の低下を招く。
【0115】さらに、トナーの高分子量領域に存在する
成分として、5×105以上の高分子量成分の含有量が
結着樹脂全体に対し10wt%以下であることが好まし
い。5×105以上の高分子量領域に存在する成分が多
くなり、あるいは巨大の状態は、混練時にトナー構成材
料に均一な混練ストレスが加わらず、混練状態が不具合
となった結果である。これにより透光性が著しく阻害さ
れる。また分散不良によるカブリの増大、現像ローラ、
供給ローラの傷の発生、トナーの粉砕性が悪化し製造効
率が低下する。
【0116】より好ましくは、5×105以上の高分子
量成分の含有量が結着樹脂全体に対し5%以下であり、
さらに好ましくは、1×106以上の高分子量成分の含
有量が結着樹脂全体に対し1%以下、若しくは含有しな
い構成である。
【0117】また、トナーのGPCクロマトグラムにお
ける分子量分布で、2×103〜3×104の領域に存在
する分子量極大ピークの分子量分布の高さをHa、5×
104〜1×106の領域に存在する分子量極大ピーク又
はショルダーの高さをHbとすると、Hb/Haを0.
15〜0.9とすることである。
【0118】Hb/Haが、0.15より小さくなると
耐オフセット性が悪化し、保存安定性も低下し、現像ス
リーブや感光体へのフィルミングを助長する結果とな
る。0.9より大きくなると現像ローラ供給ローラに傷
を生じさせ、また粉砕性が悪化し、生産性が低下しコス
トアップにつながる。より好ましくは、Hb/Haが
0.15〜0.7、さらに好ましくは、Hb/Haが
0.2〜0.6である。
【0119】また、トナーのGPCにおける分子量分布
で、2×103〜3×104の領域に少なくとも一つの分
子量極大ピーク、5×104〜1×106の領域に少なく
とも一つの分子量極大ピーク又はショルダーを有する構
成で、分子量5×104〜1×106の領域に存在する分
子量分布の極大ピーク又はショルダーに相当する分子量
値よりも大きい領域にある分子量曲線に着目し、その分
子量分布の極大ピーク又はショルダーの高さを基準10
0%として、その分子量極大ピーク又はショルダーの高
さに対して90%の高さに相当する分子量をM90、分
子量極大ピーク又はショルダーの高さの10%の高さに
相当する分子量をM10とした場合、M10/M90が
0.5〜8とすることで実現できる。さらには、(M1
0−M90)/M90が0.1〜7とすることで高透光
性を確保できかつ定着オイルを必要とせずとも、オフセ
ット防止できるオイルレス定着を実現できる。
【0120】上記M10/M90、さらには、(M10
−M90)/M90の値(分子量分布曲線の傾き)を規
定することは超高分子量成分の分子切断の状態を定量化
できるものであり、この値が上記記載した範囲内(分子
量分布曲線の傾きが急峻であることを示唆する)である
場合には、透光性を阻害している超高分子量成分が混練
時の切断により無くなり、高透光性を有するようにな
る。さらには、この高分子側に現れるピ−ク又はショル
ダーを形成する高分子量成分が耐オフセット性に寄与
し、オイルを使用せずともカラートナーのオフセットの
発生を防ぐことが可能となる。
【0121】さらにはこの超高分子量成分を分子切断す
る際に、結着樹脂中でワックス、電荷制御剤の均一分散
化処理を可能とすることができ、帯電量が均一化し、鮮
明な解像度を有し、長期連続使用しても耐久性を悪化さ
せることがない。また転写体のクリーニング性が向上
し、現像ローラでの縦筋の発生もなく、外添剤として脂
肪酸処理微粉末を併用することにより転写時の画像乱
れ、中抜けを防止でき高効率な転写性を得ることが可能
となる。
【0122】M10/M90の値が8より大きく、また
は(M10−M90)/M90が7より大きい場合に
は、依然超高分子量成分が残存し、透光性を阻害する。
M10/M90の値が0.5より小さく、または(M1
0−M90)/M90が0.1より小さい場合には、混
練時の機械的負荷が過大となり生産性が低下する。トナ
ーの耐久性が低下する。より好ましくはM10/M90
の値が0.5〜6であり、(M10−M90)/M90
が0.1〜4.5である。さらに好ましくは、M10/
M90の値が0.5〜4.5であり、(M10−M9
0)/M90が0.1〜3.5である。
【0123】これにより、デジタル高画質化、高彩色再
現性カラー化、接触式一成分現像における現像ローラ、
供給ローラでの長期安定して使用可能ならしめ、定着ロ
ーラにオフセット防止用のオイルを使用しないで高透光
性と耐オフセット性の両立を図れ、さらにはクリーナプ
ロセスの実現、転写間短距離、短時間のタンデム転写プ
ロセスにおける転写工程での中抜け防止、高転写性を実
現することができる。
【0124】上記した結着樹脂を溶融混練処理において
高せん断力にて混練することで従来にない特性を発現す
ることが可能となる。オイルを用いない定着でカラート
ナーの高い透光性と耐オフセット性を両立させることが
出来る。つまり超高分子量成分を付与した結着樹脂を高
せん断力により、超高分子量成分を低分子量化しそれに
より高透光性が発現し、さらにはこの低分子量化した超
高分子量成分の存在により耐オフセット性も満足でき
る。また超高分子量成分を有するため、混練時に高いせ
ん断力がかかるため、ワックスがより均一に分散させる
ことが可能となり、より透光性が良化し、非オフセット
性、高画質、高彩色再現性、良好な転写性が得られる。
【0125】溶融混練処理後のトナーの重量平均分子量
が8000〜18万、Z平均分子量が18000〜45
万、重量平均分子量と数平均分子量の比(重量平均分子
量/数平均分子量)が3〜80、Z平均分子量と数平均
分子量の比(Z平均分子量/数平均分子量)が10〜1
000となることである。
【0126】この適性範囲にトナーを高せん断力による
混練処理することにより、オイルを用いない定着でカラ
ートナーの高透光性と耐オフセット性を両立させること
が可能となる。
【0127】好ましくは重量平均分子量が8000〜1
0万、Z平均分子量が18000〜30万、重量平均分
子量/数平均分子量が3〜60、Z平均分子量/数平均
分子量が10〜500であることが好ましい。
【0128】さらに好ましくは重量平均分子量が1万〜
4万、Z平均分子量が2万〜8万、重量平均分子量/数
平均分子量が3〜30、Z平均分子量/数平均分子量が
10〜50であることが好ましい。
【0129】重量平均分子量が8000より小さく、Z
平均分子量が18000より小さく、重量平均分子量/
数平均分子量が3より小さく、Z平均分子量/数平均分
子量が10より小さくなると、混練ストレスが充分にか
からず、分子量を適正値に維持できなくなる。定着助剤
の分散性が低下し耐オフセット性、高温保存性の悪化、
さらには中間転写体でのクリーニング不良、感光体への
フィルミングが発生する。
【0130】重量平均分子量が18万より大きく、Z平
均分子量が45万より大きく、重量平均分子量/数平均
分子量が80より大きく、Z平均分子量/数平均分子量
が1000より大きくなると、せん断力の圧力が働きす
ぎ、逆に電荷制御剤等の内添剤が相互に凝集を生じ、分
散性の低下につながり、クリーナプロセス時のかぶりの
増加、画像濃度の低下、転写不良の発生を招く。また定
着強度の低下や、透光性、光沢度が低下する。
【0131】また結着樹脂はTHF不溶成分が5重量%
以下、好ましくはTHF不溶成分を有しないことであ
る。THF不溶成分が5重量%より多いとカラー画像の
透光性を悪化させる要因となり、画質を劣化させてしま
う。
【0132】本形態に好適に使用される結着樹脂は、ア
ルコール成分とカルボン酸、カルボン酸エステル及びカ
ルボン酸無水物等のカルボン酸成分との重縮合によって
得られるポリエステル樹脂が好適に使用される。
【0133】2価カルボン酸又は低級アルキルエステル
としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの脂肪族二塩基酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、
シトラコン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、及び無水フ
タル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの
芳香族二塩基酸、及びこれらのメチルエステル、エチル
エステル等を例示することが出来る。この中でコハク
酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族
二塩基酸及びそれらの低級アルキルエステルが好まし
い。コハク酸とテレフタル酸、若しくはフタル酸とテレ
フタル酸とを組合わせた使用が好ましい。
【0134】3価以上のカルボン酸成分としては1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼ
ントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカ
ルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサトリカルボ
ン酸、1,3−ジカルボキシルー2−メチルー2−メチ
レンカルボキプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ
ル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン
酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの
酸無水物、アルキル(炭素数1〜12)エステル等が挙
げられる。
【0135】2価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイ
ド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加
物、などのジオール、グレセリン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタンなどのトリオール、及びそ
れらの混合物を例示することが出来る。この中で特に
(化1)に示すビスフェノールA、その誘導体、そのアル
キレンオキサイド付加物、ネオペンチルグリコール、ト
チメチロールプロパン、が好ましい。
【0136】
【化1】
【0137】3価以上のアルコール成分としては、ソル
ビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,
4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、
グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メ
チル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒ
ドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
【0138】重合は公知の重縮合、溶液重縮合等を用い
ることが出来る。これによって耐塩ビマット性やカラー
トナーの色材の色を損なうことなしに、良好なトナーを
得ることができる。
【0139】多価カルボン酸と多価アルコールの使用割
合は通常、カルボキシル基数に対する水酸基数の割合
(OH/COOH)で0.8〜1.4が一般的である。
【0140】樹脂、ワックス及びトナーの分子量は、数
種の単分散ポリスチレンを標準サンプルとするゲル浸透
クロマトグラフィー(GPC)によって測定された値で
ある。
【0141】装置は、東ソー社製HPLC8120シリ
ーズ、カラムはTSKgel superHM−H H4
000/H3000/H2000(7.8mm径、15
0mm×3)、溶離液THF(テトラヒドロフラン)、
流量0.6ml/min、試料濃度0.1%、注入量2
0μL、検出器RI、測定温度40℃、測定前処理は試
料をTHFに溶解後0.45μmのフィルターでろ過し
シリカ等の添加剤を除去した樹脂成分を測定する。測定
条件は、対象試料の分子量分布が、数種の単分散ポリス
チレン標準試料により得られる検量線における分子量の
対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される条件
である。
【0142】また、結着樹脂の軟化点は、島津製作所の
フローテスタ(CFT500)により、1cm3の試料
を昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーにより
約9.8×105N/m2の荷重を与え、直径1mm、長
さ1mmのダイから押し出して、このプランジャーのピ
ストンストロークと温度との関係における昇温温度特性
との関係から、ピストンストロークが立上がり始める温
度が流出開始温度(Tfb)、曲線の最低値と流出終了
点の差の1/2を求め、それと曲線の最低値を加えた点
の位置における温度を1/2法における溶融温度(軟化
点Tm)となる。
【0143】また樹脂のガラス転移点は示差走査熱量計
を用い、100℃まで昇温し、その温度にて3分間放置
した後、降温速度10K/minで室温まで冷却したサ
ンプルを、昇温速度10K/minで昇温して熱履歴を
測定した際に、ガラス転移点以下のベースラインの延長
線とピークの立上がり部分からピークの頂点までの間で
の最大傾斜を示す接線との交点の温度を言う。
【0144】DSCによる吸熱ピークの融点は、島津製
作所の示差熱量分析計DSC−50を使用した。5K/
minで200℃まで昇温し、5分間保温10℃まで急
冷後、15分間放置後5K/minで昇温させ、吸熱
(融解)ピークから求めた。セルに投入するサンプル量
は10mg±2mgとした。
【0145】本形態に好適に使用される結着樹脂は、各
種ビニル系モノマーによる単独重合体または共重合体も
好適に使用できる。例えば、スチレン、O−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p―エ
チルスチレン、2,4−ジメチルアスチレン、p−nブ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n
−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−
n−ヘキシルスチレン、P−クロルスチレンなどのスチ
レンのおよびその誘導体があげられ、とくにスチレンが
好ましい。
【0146】またアクリル単量体としては、下記一般式
(化2)の式中R1は、水素原子または低級アルキル
基、R2は水素原子、炭素数12までの炭化水素基、ヒ
ドロキシルアルキル基、ビニルエステル基またはアミノ
アクリル基である。そのアクリル単量体としては、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘ
キシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシル、メタク
リル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル
酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸プロピルα−ヒド
ロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸
エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、γ−N,N−
ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチレングリコー
ルジメタクリル酸エステル、テトラエチレングリコール
ジメタクリル酸エステル等を挙げることができる。本発
明の目的に好適なスチレンーアクリル系共重合体として
は、スチレン/ブチルアクリレート共重合体であり、特
にスチレンを75〜85重量%、ブチルアクリレートを
15〜25重量%含有するものが好適に使用される。
【0147】
【化2】
【0148】さらに本発明に好適に使用される結着樹脂
としては、スチレン系、(メタ)アクリル酸系単量体と
ともに(化3)に示す長鎖アルキル基を有する(メタ)
アクリル酸系の単量体を共重合させたものが好適に使用
される。これによりワックス等の離型剤の分散性が著し
く向上し、定着性、耐オフセット性が良化するととも
に、帯電の安定性、高温低湿下の帯電上昇や、高湿下で
の二成分現像におけるキャリアとトナーとの混合比率の
を一定化するトナー濃度制御不良等の環境課題が抑制さ
れる効果がある。結着樹脂100重量部に対して、0.
01〜8重量部添加される。少ないと効果が得られず、
多すぎると樹脂の耐久性が低下する。
【0149】
【化3】
【0150】さらに本発明にかかる結着樹脂としては、
スチレン系、(メタ)アクリル酸系単量体とともに(化
4)に示すアミノ基を有する(メタ)アクリル酸系の単
量体を共重合させたものが好適に使用される。例えば、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有するビニル
系単量体である。これによりこれによりワックス等の離
型剤の分散性が著しく向上し、高温低湿下での過帯電を
抑制し、帯電の安定化を図り、画質の安定性が得られ
る。結着樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量
部添加される。少ないと効果が得られず、多すぎると耐
湿性が低下する。
【0151】
【化4】
【0152】重合体の製造方法としては、バルク重合、
塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の
重合法を使用することができる。重合率30〜90重量
%までバルク重合を行いついで溶剤と重合開始剤を添加
して、溶液重合により反応を継続する方法等も好まし
い。
【0153】(電荷制御剤)本形態ではトナーの電荷制
御の目的、及びオイルレス定着をより強固なものとする
ために、結着樹脂に前記した定着助剤と電荷制御剤を併
用配合する。好ましい材料としては(化5)に示すサリチ
ル酸誘導体の金属塩が用いられる。
【0154】
【化5】
【0155】また、本形態ではトナーの電荷制御の目
的、及びオイルレス定着をより強固なものとするため
に、結着樹脂に上記した定着助剤と電荷制御剤を併用配
合する。好ましい材料としては(化6)に示すベンジル酸
誘導体の金属塩が用いられる。
【0156】
【化6】
【0157】この構成により、オイルレス定着において
広範囲の非オフセット温度域を確保できると共に、定着
時での帯電作用による画像乱れを防止できる。これは定
着助剤のもつ酸価を有する官能基と金属塩の帯電極性の
効果と思われる。また連続使用時での帯電量の低下を防
止できる。現像でのブレード融着を抑えられる。
【0158】添加量は結着樹脂100重量部に対し、
0.5〜5重量部が好ましい。より好ましくは1〜4重
量部、さらに好ましくは3〜4重量部である。0.5重
量部よりも少ないと、帯電作用効果が無くなる。5重量
部より大きいと、カラー画像での色濁りが目立ってく
る。
【0159】(外添剤)また本形態では外添剤として、
シリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、マグネシ
ア、フェライト、マグネタイト等の金属酸化物微粉末、
チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸スト
ロンチウム等のチタン酸塩、ジルコン酸バリウム、ジル
コン酸カルシウム、ジルコン酸ストロンチウム等のジル
コン酸塩あるいはこれらの混合物が用いられる。外添剤
は必要に応じて疎水化処理される。
【0160】シリカに処理されるシリコーンオイル系の
材料としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイ
ドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコー
ンオイル、環状ジメチルシリコーンオイル、エポキシ変
性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイ
ル、カルビノール変性シリコーンオイル、メタクリル変
性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイ
ル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、メチルスチリ
ル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイ
ル、フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコー
ンオイル、クロルフェニル変成シリコーンオイルのうち
の少なくとも1種類以上で処理されるシリカが好適に使
用される。例えば東レダウコーニングシリコーン社のS
H200、SH510、SF230、SH203、BY
16―823、BY16―855B等が挙げられる。処
理は無機微粉末とシリコーンオイル等の材料とをヘンシ
ェルミキサ等の混合機により混合する方法や、シリカへ
シリコーンオイル系の材料を噴霧する方法、溶剤にシリ
コーンオイル系の材料を溶解或いは分散させた後、シリ
カ微粉末と混合した後、溶剤を除去して作成する方法等
がある。無機微粉末100重量部に対して、シリコーン
オイル系の材料は0.1〜10重量部配合されるのが好
ましい。
【0161】シランカップリング剤としては、ジメチル
ジクロロシラン、トリメチルクロルシラン、アリルジメ
チルクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフ
ェニルジクロルシラン、ベンジルメチルクロルシラン、
ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、ジビニルクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラ
ン等がある。シランカップリング剤処理は、微粉体を攪
拌等によりクラウド状としたものに気化したシランカッ
プリング剤を反応させる乾式処理又は、微粉体を溶媒中
に分散させたシランカップリング剤を滴下反応させる湿
式法等により処理される。
【0162】またシランカップリング処理した後にシリ
コーンオイル系の材料を処理することも好ましい。
【0163】正極帯電性を有する無機微粉末はアミノシ
ランやアミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリ
コーンオイルで処理される。さらに疎水性処理を高める
ため、ヘキサメチルジシラザンやジメチルジクロロシラ
ン、他のシリコーンオイルによる処理の併用も好まし
い。例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニ
ルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイルの
うちの少なくとも1種類以上で処理することが好まし
い。
【0164】このとき無機微粉末は、窒素吸着によるB
ET比表面積は5〜300m2/gが好ましい。より好
ましい比表面積は10〜250m2/g、さらに好まし
くは20〜150m2/gの範囲にあるのが好ましい。
比表面積が5m2/gより小さいと、トナーの流動性が
向上せず、保存安定性が低下する。比表面積が300m
2/gより大きいと、凝集が悪化し、均一な外添処理が
難しくなる。また感光体へのフィルミングを誘発しやす
くなる。トナー母体粒子100重量部に当たり0.1〜
5重量部、好ましくは0.2〜3重量部配合される。
0.1重量部より小さいとトナーの流動性が向上でず、
5重量部より大きいと浮遊シリカが増加し、機内を汚染
する。
【0165】さらには、BET比表面積が5〜80m2
/gのシリカ等の無機微粉末と、BET比表面積が10
0〜300m2/gのシリカ等の無機微粉末とを混合し
て使用することも好ましい。流動性と、耐久性の機能を
併せ持つ構成とすることができる。
【0166】(外添剤被覆率)また、本形態の外添剤と
してトナー母体の表面を被覆する外添剤の被覆率を特定
することにより転写性の改良を可能とできる。特に前述
した球形化処理と組合わせることにより、その転写性の
効果が発揮する。外添剤によりトナー母体の被覆率Eは
以下(数3)で表される。
【0167】
【数3】
【0168】式中のSの値は(数4)より求められる。
【0169】
【数4】
【0170】なお、上記の式における各パラメータの定
義は、以下の通りである。
【0171】C:外添剤の(例えば疎水性シリカ)の濃
度、ρx:外添剤(例えば疎水性シリカ)の密度、ρ
t:トナー密度、dx:外添剤(例えば疎水性シリカ)
の平均粒径、、dt:トナー平均粒径。
【0172】本形態では被覆率を70%以上、好ましく
は70%〜100%、より好ましくは80%〜100%
とすることにより、転写効率が向上する。特にハーフト
ーン等のドット画像となるとトナーが点在し、転写時の
圧力により凝集しやすく、転写効率が低下しやすい。タ
ンデムカラープロセスにおいても転写間距離、時間が短
くなると電荷緩和の影響により転写されずらくなる傾向
にある。このとき外添剤の被覆率を一定以上とすること
により、その転写の悪化が緩和される。さらには前述し
た球形化処理されたトナーとの併用により転写効率は1
00%近くにまで向上する。70%より小さいと、転写
改良の効果が弱まる。
【0173】(顔料)また、本形態に使用される顔料と
しては、カーボンブラック、鉄黒、グラファイト、ニグ
ロシン、アゾ染料の金属錯体、、C.I.ピグメント・
イエロー1,3,74,97,98等のアセト酢酸アリ
ールアミド系モノアゾ黄色顔料、C.I.ピグメント・
イエロー12,13,14,17等のアセト酢酸アリー
ルアミド系ジスアゾ黄色顔料、C.I.ソルベントイエ
ロー19,77,79、C.I.ディスパース・イエロ
ー164、C.I.ピグメント・レッド48,49:
1,53:1,57,57:1,81,122,5等の
赤色顔料、C.I.ソルベント・レッド49,52,5
8,8等の赤色染料、C.I.ピグネント・ブルー1
5:3等のフタロシアニン及びその誘導体の青色染顔料
が1種又は2種類以上で配合される。添加量は結着樹脂
100重量部に対し、3〜8重量部が好ましい。
【0174】(トナーの粉体物性)本形態のトナーで
は、トナーの体積平均粒径は4〜9μmで、好ましくは
4〜8μm、より好ましくは4〜6μmである。9μm
より大きいと、解像度が低下し高画質が得らず、4μm
より小さいと、トナーの凝集が強くなり地カブリが増大
する。
【0175】またトナーの体積粒径分布の変動係数が1
5〜35%、個数粒径分布の変動係数が20〜40%で
あることが好ましい。より好ましくは、体積粒径分布の
変動係数が15〜30%、個数粒径分布の変動係数が2
0〜35%、さらに好ましくは、体積粒径分布の変動係
数が15〜25%、個数粒径分布の変動係数が20〜3
0%である。
【0176】変動係数とはトナーの粒径における標準偏
差を平均粒径で割ったものである。コールターカウンタ
(コールター社)を使用して測定した粒子径をもとにし
たものである。標準偏差は、n個の粒子系の測定を行な
った時の、各測定値の平均値からの差の2乗を(n−
1)で割った値の平方根であらわされる。
【0177】つまり変動係数とは粒度分布の広がり具合
をあわらしたもので、体積粒径分布の変動係数が15%
未満、又は個数粒径分布の変動係数が20%未満となる
と、生産的に困難であり、コストアップの要因となる。
体積粒径分布の変動係数が35%より大、または個数粒
径分布の変動係数が40%より大きくなると、粒度分布
がブロードとなるとトナーの凝集性が強くなり、感光体
へのフィルミング、転写不良、クリーナーレスプロセス
での残留トナーの回収が困難となる。
【0178】またトナーの粒度分布において、粒径2×
10-6〜5×10-6mの粒子を5〜50個数%含有する
ことが好ましい。トナー中の微粉はトナーの流動性、画
質、貯蔵安定性、感光体や現像ローラ、転写体ヘのフィ
ルミング、経時特性、転写性、特にタンデム方式での多
層転写性に影響する。さらにはオイルレス定着での非オ
フセット性、光沢性、透光性に影響する。オイルレス定
着実現のためにワックス等の離型剤を配合したトナーに
おいて、タンデム転写性との両立において微粉量が影響
する。
【0179】微粉量が過大になると、分散しきれないワ
ックスがトナー表面の露出が多くなり、感光体、現像ロ
ーラ、転写体へのフィルミングが発生する。さらには微
粉は熱ローラとの付着性も大きいためオフセットしやす
い傾向にある。またタンデム方式において、トナーの凝
集が強くなりやすく、多層転写時に2色目の転写不良を
生じ易くなる。微粉量が少なくなると、画質の低下を招
く。
【0180】微粉量の制御は、分級工程でのロータの遠
心力を利用して分級する機械式分級方法や吸気による渦
流を発生させトナー粒子に遠心力を作用させる気流式分
級方式が使用できる。コアンダ効果を利用した多段分級
装置を用いることもできる。微粉分級工程時にトナー粒
子の分散が良好に行えるため、極微細トナーや遊離物の
分級精度が向上するためである。
【0181】粒度分布測定は、コールターカウンタTA
−II型(コールターカウンタ社)を用い、個数分布、
体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び
パーソナルコンピュータを接続して測定する。電解液は
濃度1%となるよう界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウ
ム)を加えたもの50ml程度に被測定トナーを2mg
程度加え、試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約3
分間分散処理を行い、コールターカウンタTA−II型
にてアパーチャー70×10-6mのアパーチャーを用い
た。70×10-6mのアパーチャー系では、粒度分布測
定範囲は1.26×10-6m〜50.8×10-6mであ
るが、2.0×10-6m未満の領域は外来ノイズ等の影
響で測定精度や測定の再現性が低いため実用的ではな
い。よって測定領域を2.0×10-6m〜50.8×1
-6mとした。この領域でトナー体積平均粒径Dvと2
×10-6m〜5×10-6mのトナー個数%を算出した。
キャリアの体積平均粒径Dcは日機装社マイクロトラッ
クを用い測定した。
【0182】また、静嵩密度と動嵩密度から算出される
のが圧縮度で、トナー流動性の指標の一つである。トナ
ーの流動性はトナーの粒度分布、トナー粒子形状、外添
剤、ワックスの種類や量に影響される。トナーの粒度分
布が狭く微粉が少ない場合、トナーの表面に凹凸が少な
く形状が球形に近い場合、外添剤の添加量が多い場合、
外添剤の粒径が小さい場合は、圧縮度が小さくなりトナ
ーの流動性は高くなる。圧縮度は5〜40%が好まし
い。より好ましくは、10〜30%である。オイルレス
定着と、タンデム方式多層転写との両立を図ることが可
能となる。5%より小さいと、定着性が低下し、特に透
光性が悪化しやすい。現像ロ−ラからトナー飛散が多く
なりやすい。40%よりも大きい転写性が低下し、タン
デム方式での中抜け、転写不良を生じる。
【0183】(混練工法)高せん断力さらには高圧縮せ
ん断力による混練により、添加するワックスをより微細
分散化できる。そのロールの温度設定及び温度勾配、回
転数及び負荷電流の混練条件と結着樹脂の軟化点、ガラ
ス転移点を最適な条件で処理させることにより高分散化
処理を可能とできる。高せん断力とは狭い間隙で対向さ
せたロールを高速で回転させることにより結着樹脂等の
トナー材料に作用する混練力をいい、狭い間隙に挟まれ
た時に生じる力と、回転速度差を有する回転ロールから
受けるせん断力をいう。従来の二軸押出し機では発揮で
きない混練力を有する。これにより結着樹脂の高分子量
成分を低分子量化することが可能となる。
【0184】具体的は、異方向に回転し、加熱または冷
却が可能な対向する2本のロールを有し、一方のロール
(RL1)のロール温度ともう一方のロール(RL2)
のロール温度に温度差を設け、かつ前記ロール(RL
1)と前記ロール(RL2)とを異なる周速で回転させ
て2本のロール間で混練処理することにより実現でき
る。さらには一方のロール(RL1)が前半部と後半部
で温度差を有する構成とすることである。
【0185】2本ロールの回転数比を1.1倍〜2.5
倍の範囲内で行うことにより混練時に適切なせん断力が
生じ、結着樹脂の分子切断、着色剤等の内部添加剤の分
散性が向上し、定着性、現像性が向上する。加熱してト
ナーを溶融し巻き付ける側のロールの回転比を高くする
構成である。1.1倍より小さいと、適切なせん断力が
生じず、分散性が向上せず、透光性が悪化する。逆に
2.5倍より大きいと、生産性が急激に低下し、また分
散性が向上せず、現像性の悪化を招く。
【0186】またこのときの2本のロールにかかる負荷
電流値の比を1.25〜10の範囲となるような条件で
混練することで、適切なせん断力が加わりより内添剤の
分散性が向上する。この範囲よりも小さいと分散性が向
上せず、透光性が悪化する。また生産性も低下する。逆
にこの範囲よりも大きいと、ローラにかかる負荷が大き
くなりすぎ、超高分子量成分がより低分子量化しすぎる
ため、非オフセット性が低下し、オフセットが発生する
ようになる。
【0187】加熱するロール表面温度を結着樹脂の樹脂
軟化点よりも低く設定する。そして樹脂軟化点と加熱さ
れたロール表面温度の差を10℃以上に設定することが
必要である。材料投入時に樹脂を早急に溶融させてロー
ルに巻き付けさせるため温度を高くすると混練中にせん
断力がかからず不均一分散となるため、10℃以上の温
度差が必要である。しかし70℃より大きくなるとする
と樹脂が溶けきれないまま搬送されることになり、これ
も分散性の低下になる。
【0188】さらに2本のロール間の温度差を樹脂のガ
ラス転移点の1/2の温度以上とすることにより混練時
の超高分子量の分子切断を適当な状態で混練分散するこ
とができ、特にカラートナーでの透光性と耐オフセット
性の両立を実現させることが出来る。
【0189】さらにより分散の均一性を高め、高転写
性、現像性、定着性との両立を図るため、一方のロール
を前半部と後半部で温度勾配を設け、その温度差を樹脂
のガラス転移点よりも40℃低い温度以上に設定するこ
とで効果が高まる。それよりも低い温度であると、樹脂
へのストレスが弱まり、またロールからの離脱性も悪化
することになる。逆にガラス転移点よりも30℃高い温
度以上に設定すると、カブリが多くなる傾向にあること
が分かった。詳細は追求できないが冷却時の温度差によ
り内添剤の凝集が生じているものと推定する。
【0190】高せん断力による混練により、より定着性
現像性耐久性等の特性が向上する。
【0191】また、結着樹脂が溶融してローラに巻付い
た状態のトナー溶融膜の表面温度とローラの加熱表面温
度の差が5℃以上で50℃以下とすることが好ましい。
50℃よりも高くなるとトナーの溶融膜がローラ表面か
ら離脱し、最悪落下する場合がある。よって充分な混練
性が得られず、カブリの増大、透光性の低下に繋がる。
5℃よりも小さくなると結着樹脂への混練時のせん断力
が弱まり分散性が向上せず、光透過性が悪化する。
【0192】さらに加熱されたロール表面にトナーの溶
融膜が形成された後、ロールの加熱温度を下げること
で、混練のストレスが溶融された状態でより強固なもの
となる。この時の低下させる温度幅は大きすぎるとロー
ル上でトナーの溶融層が剥離し、欠けが飛散するように
なる。よって10℃から樹脂のガラス転移点の温度まで
の範囲が適当である。
【0193】さらに、2本のロールに原料を投入するの
であるが、投入に材料が飛散し舞上る現象が避けられな
い。特に比重の軽い電荷制御剤が特に舞上りやすい。こ
の舞上った材料は局所集塵等で集塵しないと周辺の機器
を汚染し、トナーのコンタミを生じてしまう。そのため
この原料投入に工夫が必要となる。本構成では、トナー
構成材料を原料供給フィーダから2本のロール間に投入
する際、原料フィーダを冷却側のロール(RL2)側か
ら挿入し、投入箇所を加熱側のロール(RL1)と前記
ロール(RL2)の最近接点から前記ロール(RL1)
の回転方向と逆方向の20度から80度までの範囲内で
ロール(RL1)の表面上に落下させることにした。舞
上りはローラ間の熱による対流の影響があり、このロー
ラ間から生じる熱の対流の上昇箇所にフィーダの裏面を
置くことで、上昇気流を和らげることが可能となり、こ
れにより材料の舞上りが抑えられる。さらに、原料供給
フィーダの投入開口部に対し、面積比で1.2〜2倍の
カバーを開口部上方に設けることでより舞上りを抑える
ことができる。
【0194】さらには原料供給フィーダからトナー原料
を落下させる際の開口部を一定以上の幅の長さとするこ
とで舞上りを抑える効果がある。その開口部をロール
(RL1)軸方向の長さが、ロール(RL1)の直径の
1/2以上、2倍以下とすることである。開口部を短く
すると落下箇所が点状になり、原料が溶融されないまま
落下する量が増大する。それを長くすることで、ローラ
上に面状に落下し溶融がスムーズに生じ落下する量を減
少できる。逆に長すぎると投入時に原料の均一性が失わ
れ、場所により配合比の濃度が変化する。
【0195】図1にトナー溶融混練処理の概略斜視図
を、図2に平面図、図3に正面図、図4に側面図を示
す。601はトナー原料の定量供給機、602はロール
(RL1)、603はロール(RL2)、604はロー
ル(RL1)上に巻きついたトナーの溶融膜、602−
1はロール(RL1)の前半部(原料の搬送方向の上流
部)、602−2はロール(RL2)の後半部(原料の
搬送方向の下流部)、605はロール(RL1)の前半
部602−1を加熱するための熱媒体の流入口、606
はロール(RL1)の前半部602−1を加熱した熱媒
体の流出口、607はロール(RL1)の後半部602
−2を加熱又は冷却するための媒体の流入口、608は
ロール(RL1)の後半部602−2を加熱又は冷却し
た媒体の流出口、609はロール(RL2)603を加
熱又は冷却するための媒体の流入口、610はロール
(RL2)603を加熱又は冷却した媒体の流出口、6
11はロール表面のスパイラル状の溝で深さは2〜10
mm程度、612はロール間で形成されるトナー溜りで
ある。611の螺旋状の溝はトナーの混練時に材料が原
料投入部の右端から排出部の左端にスムーズに搬送され
るに好ましいものである。
【0196】定量供給機から原料供給フィーダ613を
伝わりながら開口部614からトナー原料が矢印615
のようにロール(RL1)602−1側の端部付近に落
下させる。供給フィーダの開口部の長さは616で表さ
せる。この長さはロール半径の1/2〜4倍の長さが好
ましい。短いと落下させる材料が溶融する前に2本のロ
ーラの隙間から下に落下する量が急増する。長すぎると
原料フィーダでの搬送途中で原料が分離して均一な分散
が得られない。
【0197】また落下位置は図4の矢印にて図示するよ
うにロール(RL1)602の2本のロールが最近接す
る点から20°〜80°の範囲の地点に落下させる。2
0°よりも小さい角度であると2本のロールの隙間から
落下する量が急増する。80°より大きいと、落下させ
る際、トナー粉末の舞上りが多くなり周辺を汚染する。
またカバー617は開口部長さ616よりも広い領域を
カバーできるように設置する。図3ではカバーの図示は
省略している。
【0198】定量供給機601からトナー原料は供給フ
ィーダ613を伝わりながら開口部614から落下す
る。落下したトナー原料はロール(RL1)602−1
側の端部付近に投下される。そして602−1の熱とロ
ール(RL2)603との圧縮せん断力により樹脂が溶
融し、ロール(RL1)の前半部602−1に巻付くよ
うになる。その状態がロール(RL1)の後半部602
−2の端部にまで広がり、ロール(RL1)の前半部6
02−1よりも低い温度で加熱又は冷却されたロール
(RL2)の後半部602−2からトナー魂として剥離
される。なお、上記処理の間、ロール603は室温以下
に冷却されている。ロール(RL1)602とロール
(RL2)603のクリアランスは0.1〜0.9mm
である。本実施例では原料投入量は10kg/h、ロー
ル(RL1)(RL2)の直径は140mm、長さは8
00mmで行った。
【0199】(表面改質処理)また本発明のトナーで
は、熱風により表面改質処理を施す構成である。これに
よりトナーの流動性、現像性が安定化して耐久性が向上
する。トナーの表面を溶融させるに必要な温度を有する
エアーをいい、温度的には結着樹脂の軟化点以上の温度
で、かつ風圧3×104Paで0.35Nm3/min以
上の風量を有するものである。
【0200】またトナー母体に疎水性シリカ、金属酸化
物微粉末、金属酸塩微粉末の1種又は1種以上を外添混
合添加した後に、熱風により表面改質処理を施す構成で
も良好な特性を示す。さらにその表面改質処理後に疎水
性シリカ、金属酸化物微粉末、金属酸塩微粉末の1種又
は2種以上を外添混合処理してもより良好な特性を示
す。
【0201】表面改質処理によりトナー母体が球形化さ
れるのみならず、これらの外添剤を固定化することで、
トナー母体からの離脱を防ぐことが出来る。
【0202】また結着樹脂中に低融点のワックス等の離
型剤が添加されていると、熱によりトナー表面にブリー
ド染み出ししてこれが感光体や、転写体、現像ローラ、
現像ブレードに融着、フィルミングを生じ易い。しか
し、前述した高せん断力混練によりワックスが微細分散
化されているため、熱によりトナー表面にブリード染み
出しが少なく、あったとしても感光体や現像ローラブレ
ードへの影響は少ない。
【0203】図面を用いて説明する。図5は熱風による
表面改質処理装置の概略図である。粉砕分級によって所
定の粒度分布にされ、トナー粒子401は定量供給機4
02から投入され、圧縮空気403により粒子の分散手
段である分散ノズル404に送られ、ここで約45度の
方向に噴射される。本発明では分散ノズル404は左右
対称の位置に4個配置した。複数個のノズルから噴射さ
せることによりトナーがより均一に処理されやすくなる
ためである。分散ノズル404から噴射されるトナー4
01に熱風を放射するため、熱風発生装置405から熱
風406が放射される。本発明ではヒータを使用してい
る。これは熱風を発生できるものであればよくプロパン
ガス等により加熱されたもの等装置は限定しない。熱風
406中をトナー401が分散しながら通過し、こで表
面改質処理される。表面改質されたトナーはフード40
7内に取り込まれ、サイクロン410に送られ回収ボッ
クス411に補集回収される。412はバグフィルタ、
414はブロア、413は風量計、415は温度計であ
る。
【0204】また、フード407内に取り込まれた表面
改質された被処理粒子に、冷却空気発生装置408から
発生される冷却空気409により冷却処理を施すことも
可能である。この急速冷却により処理の状態を安定化さ
せる。風量は処理量により適当に決められる。粒子が熱
風で処理される位置から冷却空気が当てられる地点まで
の距離は、処理量により決められるが10〜100c
m、好ましくは20〜80cmである。冷却処理は冷却
器により10℃以下に冷却された空気による方法が好ま
しいが、限定はしない。水冷による方法、ドライアイス
等、配管の周囲に冷却された固体物を配置する方法等が
ある。
【0205】本発明に記載した方式で行うと連続式のた
め生産効率が向上する。また分散状態で表面改質が行わ
れるので、粒子同士が融着したり、粗粒を生じることが
ない。また非常に簡単な構成でコンパクトである。機壁
温度の上昇がなく製品回収率が高く、開放型のため粉塵
爆発の可能性がほとんどない。瞬時に熱風により処理す
るため粒子相互の凝集もなく、キャリア粒子全体が均一
に処理される。この時の処理の熱風温度は60℃〜60
0℃が好ましい。好ましくは100℃〜500℃、より
好ましくは150℃〜350℃である。60℃以下の時
表面改質処理の効果が得られない。600℃以上ではト
ナー母体粒子同志の凝集が起こり易くなり、不適であ
る。熱風風量は風圧3〜5×104Paで0.35〜
1.0Nm3/min、原料供給分散風量は風圧1〜3
×104Paで0.05〜0.5Nm3/minが好適な
範囲である。熱風風量と原料供給分散風量の比は10:
1〜4:1の範囲が好ましい。熱風風量が大き過ぎると
原料がはじかれて均一な処理が出来ない。原料供給分散
風量が大き過ぎると原料が熱風中を横切り均一な処理が
出来ない。
【0206】また、この熱処理はトナー母体に疎水性シ
リカを外添付着させた後に熱処理を施して、トナー母体
に固定化させても構わない。外添剤の離脱が抑えられ、
より耐久性が向上する。これにより定着性のより向上
と、長期使用時のトナーの過帯電を防止でき、非画像部
の低カブリと高画像濃度を長期に維持する事が可能とな
る。
【0207】本実施例では、熱風温度:350℃、熱
風風量:1.0Nm3/min(風圧5×104Pa)、
原料供給分散風量:0.5Nm3/min(風圧3×1
4Pa)、熱風温度:400℃、熱風風量:0.8
Nm3/min(風圧4.5×104Pa)、原料供給分
散風量:0.5Nm3/min(風圧3×104Pa)、
熱風温度:300℃、熱風風量:1.0Nm3/mi
n(風圧5×104Pa)、原料供給分散風量:0.5
Nm3/min(風圧3×104Pa)の条件で処理し
た。
【0208】(機械的衝撃力)本発明に係るトナーを機
械的衝撃力により球形化する装置としては、奈良機械製
作所製のハイブリザイゼーションシステム、ホソカワミ
クロン社製のメカノフージョンシステム、川崎重工業社
製のクリプトロンシステム等がある。
【0209】特にクリプトロンシステムによる球形化が
好ましい。これは機械的衝撃力による球形化が、表面に
凹凸を有し高速に回転する円柱上の回転体と、前記回転
体と狭間隙で表面に凹凸を有する固定体とから構成され
る装置で、回転体の凸部と、固定体の凸部との間隙を
0.5〜6mmにすることにより粉砕効率と球形化作用
をより高めることができる。0.5mmより小さいと、
粒子と回転体、固定体との接触が著しく増大するので、
摩擦熱の発生が著しくなり、上記の先端部との焼着き現
象を起こし、安全運転が損なわれる頻度が増大する。6
mmより大きいと、高速気流の激しい流動を発生させる
ことができず、充分な球形化が得られない。
【0210】この方式で行うと粉砕と同時に球形化処理
を施すことが可能であるため、製造工程が短縮できるメ
リットが大きい。この方式により、トナーは粒子の角が
きれいに取られ球形化されるため、流動性は飛躍的に向
上する。
【0211】トナーの流動性が低いとベタ画像部にムラ
が発生したり、摩擦帯電性が低下し、逆極性トナーが増
加し、感光体の非画像部にトナーが強く付着し除去でき
ず、地カブリとなって画像を劣化させるし、また転写効
率が低下する。外添剤シリカを増量してトナーの流動性
を上げると、摩擦帯電が均一化し、地カブリの減少と、
画像濃度の増加、ベタ黒画像部のムラが解消される傾向
にある。しかし感光体へのシリカやトナーのフィルミン
グや、シリカ凝集物のベタ黒画像部への白点付着等の課
題が発生する。
【0212】そのため、少量のシリカの添加量で高流動
性が得られ、浮遊シリカの発生が抑えられ、ベタ黒画像
部へのシリカの白点や、中間転写体や感光体へのシリ
カ、トナーフィルミングの発生が抑えられる。また低流
動性のトナーで見られるベタ黒画像部のムラの発生が抑
えられ、均一な転写性が得られ、さらに逆極性トナーの
発生を低く抑えられるため、転写効率が向上する要因と
なる。
【0213】さらに転写時において、特に高温高湿時、
文字やライン等のトナーが集中しているところで、所定
の押圧力で転写しても、トナーの高流動性のため、トナ
ー同士の凝集が起きにくく、中抜けのない鮮明な画像が
得られる。
【0214】図6に示した本形態のトナーの球形化装置
の1実施例について説明する。
【0215】混練物を粗粉砕した原料503は定量供給
機508から投入され、冷却器509によって供給され
る冷却エアー511により、球形化処理部500に送ら
れる。原料503は入口504から投入され、高速に回
転し表面に凹凸部506を有する回転体501と、この
回転体501と狭ギャップの間隙で位置している表面に
凹凸部507を有する固定体502との空間に運ばれ、
高速に回転する回転体と固定体の間に発生する高速気流
の流動に伴って、原料粒子相互が強力な衝突により粉砕
されながら球形化される。球形化された粒子510は排
出口505から出て、粗粉分級機513に送られ、粗い
粒子は再度エアー511により、入口504に送られ
る。製品はサイクロン515に送られ、補集容器411
に回収される。
【0216】本実施例では、回転体の周速:130m
/s、回転体と固定体の間隙:1.5mm、原料供給
量:5kg/h、冷却空気温度:0℃、排出部温度:4
5℃、回転体の周速:120m/s、回転体と固定体
の間隙:1mm、原料供給量:5kg/h、冷却空気温
度:0℃、排出部温度:40℃で行った。
【0217】(現像)また本形態の現像プロセスにおい
ては、弾性又は剛性の現像ローラ上にゴムやメタル等の
弾性ブレード等を一定の圧力により接触させ、トナーの
薄層を形成して感光体と接触又は非接触により現像する
構成である。一成分現像法としては、ウレタン樹脂から
なるスポンジ系の供給ローラとシリコン樹脂又はウレタ
ン樹脂からなる現像ローラを一定の食い込み量により接
触させ、供給ローラから現像ローラにトナーを供給し、
現像ローラ上に弾性体のゴムや金属ステンレスのドクタ
ーブレードを接触して、または金属性のローラを現像ロ
ーラとアゲインスト(同方向)に回転接触して、トナー
の薄層を形成し、それを感光体と接触または非接触にて
直流または交流印可してトナー像を形成する現像法が好
適に使用される。
【0218】このとき、交流バイアスの周波数が0.5
〜10kHz、交流バイアスが0.3〜1.2kV(p
−p)であり、感光体と現像ローラ間の周速度比が1:
1.2〜1:1.8とすることにより、ドットを忠実に
再現でき、良好な現像γ特性とでき、高画質画像を実現
できる。そして低地カブリ、高画像濃度が得られる。周
波数が0.5〜5kHz、交流バイアスが0.3〜1.
0kV(p−p)であり、かつ感光体と現像ローラ間の
周速度比が1:1.2〜1:1.5がより好ましく、更
に好ましくは周波数が0.5〜2kHz、交流バイアス
が0.5〜0.9kV(p−p)であり、かつ感光体と
現像ローラ間の周速度比が1:1.2〜1:1.4であ
る。
【0219】このとき、周波数が0.5kHzより小さ
いと、ドット再現性が悪化し、中間調再現性が悪化す
る。周波数が10kHzより大きくなると、現像領域で
の追随ができず、効果が現れない。交流バイアスが0.
3kV(p−p)より小さくなると、ベタ追随性維持効
果が得られず、交流バイアスが1.2kV(p−p)よ
り大きくなるとカブリが増大する。感光体と現像ローラ
間の周速度比が1:1.2より小さいと(現像ローラが
遅くなる)画像濃度が得にくい。感光体と現像ローラ間
の周速度比が1:1.8より大きくなると(現像ローラ
速度が上がる)とトナー飛散が多くなる。
【0220】供給ローラと現像ローラは同方向に回転さ
せ、現像ローラと供給ローラの周速を1:1〜0.8:
0.2の割合で現像ローラを早くする構成とする。また
現像ローラは感光体表面に9.8〜9.8×10
2(N)の圧力で圧接して感光体上の静電潜像が現像さ
れる。また弾性ブレードは5〜5×102(N)の圧力
で現像ローラ上に圧接してトナー層が形成される。
【0221】さらに、トナー溜めから供給されるトナー
の供給量を現像ローラ上へ搬送する際の現像ローラ上の
トナー搬送量を一定量に制御するため、ウレタン樹脂等
からなるスポンジ状の供給ローラを、現像ローラに対し
一定の食い込み量0.1〜1mmで、現像ローラと接触
させる構成が取られる。
【0222】トナー溜めから供給されるトナーの供給量
を現像ローラ上へ搬送する際の現像ローラ上のトナー搬
送量を一定量に制御するため、ウレタン樹脂等からなる
スポンジ状の供給ローラを現像ローラと接触させて具備
する構成が取られる。これはトナーの搬送量を一定量に
規制するために有効な手段である。
【0223】ただ従来のトナーでは、この現像構成にお
いては、長期使用していると現像ローラ上での傷や、ブ
レードに異物の付着により画像上に縦筋が生じる画像不
良が発生しやすい。特にカラー定着性を向上させるため
に、低軟化性の結着樹脂の使用や、低融点離型剤を添加
したトナーではより顕著に発生する。
【0224】また、長期連続使用中に現像ローラ上のト
ナーの搬送量が低下したり、べた黒画像を取った場合に
画像後半部の濃度が部分的に低下するベタ追随性不良が
発生しやすい。現像ローラ上のトナーの帯電量を吸引式
により測定すると帯電量が大きく低下していることが分
かった。さらに追求すると供給ローラ部のトナーの帯電
量が大きく増加しており、つまり画像濃度の低下はトナ
ーの帯電量が低下しているのではなくて、現像ローラに
供給される前の供給ローラ部においてチャージアップし
ており供給ローラから現像ローラへの供給能力が低下し
たためである。よってトナーの飛散を防ぎながら画像濃
度を確保できる構成が必要になる。ドクターブレードの
圧接力を高めてトナーの帯電能力を上げる構成も有効で
あるが、トナーの融着を招きやすく現像ローラに傷を生
じさせる。またキャリアとの混合して使用する二成分現
像において、過帯電を防止して帯電の安定化が必要とな
る。
【0225】そこで、本形態のトナー構成とすることに
より、定着特性を犠牲にすることなく、現像ローラ上の
縦筋の発生、ベタ追随性不良、トナーの融着を防止する
ことができることを見い出した。
【0226】これは樹脂中での均一分散が可能となり、
帯電分布が安定化し供給ローラでのトナーの過帯電を抑
えると共に、流動性が安定化でき、ベタ画像の追随性も
良好なものとなる。均一分散によりトナーの流動性が維
持でき現像ローラ上でのトナーの搬送状態をスムーズな
ものとし、搬送状態を常に安定化できる効果がある。特
に高湿下での搬送状態の安定化に効果が大きい。このと
き現像ローラ上のトナーの吸引式ファラデーケージ法に
よるトナーの帯電量が|5|〜|45|μC/gである
ことが好ましい。|5|μC/gより小さいと、トナー
飛散が増大する。|45|μC/gより大きいと、画像
濃度が出にくい。
【0227】吸引式ファラデーケージ法によるトナーの
帯電量測定は、現像ローラ上のトナーを回転させなが
ら、吸引し、吸引されたトナーはフィルターに捕集し、
その重量W(g)を得る。また吸引時に帯電されたトナ
ーが移動する際の電荷量をコンデンサに誘起される電圧
V(V)を測定し、Q(μC/g)=C(F)×V(V)
/W(g)から帯電量を算出する。
【0228】二成分現像として使用使用する時のキャリ
アとしては、フェライト粒子表面に樹脂被覆層を設ける
ことにより作成される。フェライトはFe23を主原料
に、NiO、CuO、CoO,MgO、ZnO,MnC
3、BaCO3、SrCO3を混合して原料に用いる。
フェライト粒子は、湿式法、乾式法で作成されるが、乾
式法が好ましい。乾式法では、原料を混合後仮焼成し、
水中にてボールミル等で微粉砕化し、さらに結着剤とし
てポリビニルアルコール、消泡剤、分散剤を加え造粒用
スリラーとする。このスリラーを噴霧乾燥機で加熱乾燥
しながら造粒し顆粒とし、本焼成する。本焼成は900
〜1400℃で10〜30時間行い、その後解砕、分級
してフェライト粒子を得る。
【0229】被覆層は、スプレー法、ディッピング法等
公知の方法が用いられる。被覆量はキャリア粒子重量の
0.3〜1.2wt%である。
【0230】樹脂被覆層に用いる樹脂は、フッ素系樹脂
またはシリコーン系樹脂が用いられる。樹脂被覆層に含
有させるカーボンブラックは、種々の製法のカーボンブ
ラックが用いられるが、オイルファーネスカーボンヤア
セチレンブラックが好ましい。キャリアの平均粒径は4
0〜100×10-6mが好ましい。キャリアの平均粒径
が40×10-6m未満では、キャリアが感光体に現像さ
れやすくなり、キャリアの平均粒径が100×10-6
より大きくなるとキャリアのトナー保持力が弱くなるた
め、トナー飛散が発生する。
【0231】(タンデム・カラープロセス)また、高速
にカラー画像を形成するために、本形態では、感光体と
帯電手段とトナー担持体を含むトナー像形成ステーショ
ンを複数個有し、像担持体上に形成した静電潜像を顕像
化したトナー像を、前記像担持体に無端状の転写体を当
接させて前記転写体に転写させる一次転写プロセスが順
次連続して実行して、前記転写体に多層の転写トナー画
像を形成し、その後前記転写体に形成した多層のトナー
像を、一括して紙やOHP等の転写媒体に一括転写させ
る二次転写プロセスが実行されるよう構成された転写プ
ロセスにおいて、第1の一次転写位置から第2の一次転
写位置までの距離をd1(mm)、感光体の周速度をv
(mm/s)とした場合、d1/v≦0.65となる転
写位置構成を取る構成であるが、例えば1色目のイエロ
ートナーが一次転写された後、次の2色目のマゼンタト
ナーが一次転写されるまでの時間が極めて短く、転写体
の帯電緩和又は転写されたトナーの電荷緩和が殆ど生じ
ず、イエロートナーの上にマゼンタトナーを転写する際
に、マゼンタトナーがイエロートナーの電荷作用により
反発され、転写効率の低下、転写時の文字の中抜けとい
う問題が生じる。さらに第3色目のシアントナーの一次
転写の時、前のイエロー、マゼンタトナーの上に転写さ
れる際にシアントナーの飛び散り、転写不良、転写中抜
けが顕著に発生する。さらに繰り返し使用しているうち
に特定粒径のトナーが選択的に現像され、トナー粒子個
々の流動性が大きく異なると摩擦帯電する機会が異なる
ため、帯電量のバラツキが生じ、より転写性の劣化を招
いてしまう。
【0232】さらに最後のブラックトナーの第4色目の
一次転写位置から二次転写位置までの距離をd2(m
m)、感光体の周速度をv(mm/s)とした場合、d
2/v≧0.75となる転写位置構成では、複写用紙に
一括して二次転写される際、トナー相互の電荷による反
発により画像乱れが生じる。
【0233】そこで、本形態のトナー構成とすることに
より、樹脂中でのワックス等の内添剤が均一分散化し、
帯電分布が安定化し供給ローラでのトナーの過帯電を抑
えると共に、流動性変動を抑えることができるため、定
着特性を犠牲にすることなく、転写効率の低下、転写時
の文字の中抜けを防止することができる。
【0234】(クリーナレス・プロセス)また、本形態
では、転写プロセス後に感光体上に残留したトナーをク
リーニングにより回収するクリーニングプロセス工程を
有さずに、次の帯電、露光、現像プロセスを行うクリー
ナーレスプロセスを基本構成とする電子写真装置に好適
に使用される。
【0235】本形態のトナーの使用により、トナーの凝
集を抑え、過帯電を防止し、帯電性の安定化が得られ、
高転写効率を得ることが可能となる。また樹脂中での均
一分散性の向上、良好な帯電性、材料の有する離型性に
より、非画像部に残留したトナーの現像での回収が良好
に行える。そのため、非画像部の前の画像パターンが残
る現像メモリーも発生もない。
【0236】(帯電器)図17にイオン発生器の構造を
示す。セラミック、ガラス等からなる誘電体701の両
面に、イオン発生電極702、誘導電極703が設けら
れ、誘導電極703はセラミック、ガラス等の絶縁体で
覆われた構造となっている。また、イオン発生電極70
2は、図示してないが環境安定性、放電による劣化防止
目的でガラスコーティングが施してしてある。さらに放
電安定性を高めるために加熱部材704が設けられ、図
示したような回路構成でスイッチ705が作動させるこ
とによって、イオン発生電極702と誘導電極703の
間に駆動用交流電圧706を印加し、更にイオン発生電
極702に直流バイアス電圧707を与える。交流電圧
は周波数は数kHz〜数100kHz、出力電圧は0.
5〜5kVp−pの高周波・高電圧であるので、誘電体
710を挟んでこれらの電極間に交流電圧706を印加
すると、誘導電極703とイオン発生電極702の間で
沿面放電が起こり、イオン発生電極702周辺の空気が
イオン化され、この付近に正・負のイオンが発生する。
ここで図17に示すように直流バイアス電圧707が負
の電圧が印加されている場合には、イオン発生器からは
負のイオン7011だけが取り出され、感光体712に
降りかかり帯電する。直流バイアス電圧707が正の場
合には、正のイオンが取り出される。また、これらの帯
電と同時に加熱手段にも加熱用ヒータ704の電源とし
て与えられている電源708が駆動され、12〜24V
程度の直流電圧が印加される。また同時に、グリッド電
圧709を付加しても良い。
【0237】(オイルレス・カラー定着)図16は、本
実施例で使用した定着ユニットの構成を示す図である。
本形態では、トナーを定着する手段にベルト式の定着媒
体を使用する構成の定着プロセスを具備する電子写真装
置に好適に使用される。そのベルトとしては耐熱性と変
形自在性とを有するニッケル電鋳ベルトやポリイミドベ
ルトの耐熱ベルトが用いられる。離形性を向上するため
に表面層としてシリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹
脂を用いる構成である。これらの定着ベルトにおいては
これまでは離型オイルを塗布してオフセットを防止して
きた。オイルを使用せずに離型性を有するトナーによ
り、離型オイルを塗布する必要はなくなった。しかし離
型オイルを塗布しないと帯電しやすく、未定着のトナー
像がベルトと近接すると帯電の影響により、トナー飛び
が生じる場合がある。特に低温低湿下において発生しや
すい。またトナーが高温オフセット防止のため一定以上
の高分子量成分を付加し、ある程度の弾性要素を持たせ
たとき、トナーの細い縦線のパターンを描いた紙が曲率
の大きいベルトからの隔離時に先端部がベルトに持って
いかれる先端オフセットが生じる場合がある。また従来
の剛性の定着ローラと比べて弾性体のベルト式では、オ
イルレスにより傷による寿命低下が問題となる。
【0238】そこで、本形態のトナーの使用により、オ
イルを使用せずともオフセットの発生を防止でき、カラ
ー高透光性を得ることができる。またトナーの過帯電性
を抑制できベルトとの帯電作用によるトナーの飛びを抑
えられる。またベルトからの隔離時に先端部がベルトに
持っていかれるオフセットトナーの分子量分布と滑性の
効果により防止することが可能となる。
【0239】次に、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。ただし本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0240】(表1)に実施例で使用する結着樹脂の特
性を示す。樹脂はビスフェノールAプロピルオキシド付
加物、テレフタル酸、トリメリット酸、コハク酸、フマ
ル酸を主成分としたポリエステル樹脂を使用し、配合
比、重合条件により熱特性を変えた樹脂を使用した。
【0241】
【表1】
【0242】Mnfは結着樹脂の数平均分子量、Mwf
は結着樹脂の重量平均分子量、Mzfは結着樹脂のZ平
均分子量、Wmfは重量平均分子量Mwfと数平均分子
量Mnfとの比Mwf/Mnf、Wzfは結着樹脂のZ
平均分子量Mzfと数平均分子量Mnfの比Mzf/M
nf、AVは樹脂酸価を示す。
【0243】(表2)(表3)(表4)(表5)に本実
施例で使用するワックス及びその物性値を示す。Mnr
はワックスの数平均分子量、Mwrはワックスの重量平
均分子量、MzrはワックスのZ平均分子量を示す。T
w(℃)はDSC法による融点、Ct(%)は融点+1
0℃での容積増加率(%)、Ck(wt%)は220℃
の加熱減量を示す。
【0244】
【表2】
【0245】
【表3】
【0246】
【表4】
【0247】
【表5】
【0248】(表6)に本実施例で使用する顔料を示
す。
【0249】
【表6】
【0250】(表7)に本実施例で使用する電荷制御剤
を示す。
【0251】サリチル酸誘導体の金属塩として、炭素数
1〜10のアルキル基としては例えば、メチル基、エチ
ル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基等が挙げられる。金属Yとしては亜鉛、ニッケル、
コバルト、銅、クロムが挙げられ、亜鉛、クロムが好ま
しい。ベンジル酸誘導体の金属塩としては、R1〜R4
ベンゼン環、アルカリ金属Xとしてはリチウム、ナトリ
ウム、カリウム等が挙げられ、カリウムが好ましい。
【0252】
【表7】
【0253】(表8)に本実施例で使用する外添剤を示
す。その帯電量はノンコートのフェライトキャリアとの
摩擦帯電のブローオフ法により測定したものである。2
5℃45%RHの環境下で、100mlのポリエチレン
容器にキャリア50gとシリカ等0.1gを混合し、縦
回転にて100min-1の速度で5分、30分間攪拌し
た後、0.3g採取し、窒素ガス1.96×104(P
a)で1分間ブローした。
【0254】正帯電性では5分間攪拌後の5分値が+1
00〜+800μC/gで、30分間攪拌後の30分の
値が+50〜+400μC/gであることが好ましい。
30分値での帯電量が5分値での帯電量の40%以上を
維持しているシリカが好ましい。低下率が大きいと長期
連続使用中での帯電量の変化が大きく、一定の画像を維
持できなくなる。
【0255】負帯電性では5分値が−100〜−800
μC/gで、30分の値が−50〜−600μC/gで
あることが好ましい。高い帯電量のシリカでは少量の添
加量で機能を発揮できる。
【0256】
【表8】
【0257】本実施例での混練条件を(表9)に示す。T
rj1(℃)はロール(RL1)の前半部の加熱温度、
Trk1(℃)はロール(RL1)の後半部の加熱温
度、Tr2(℃)ロール(RL2)の加熱温度、Rw1
はロール(RL1)の回転数、Rw2はロール(RL
2)の回転数、ロール(RL1)の回転時の負荷電流値
をDr1、ロール(RL2)の負荷電流値をDr2と示
している。原料投入量は15kg/h、ロール(RL
1)(RL2)の直径は140mm、長さは800mm
で行った。
【0258】
【表9】
【0259】(表10)(表11)に本実施例に本実施
例で使用したトナー材料組成、物性値を示す。
【0260】
【表10】
【0261】
【表11】
【0262】それぞれのトナーの重量平均粒径はTM1
〜3は平均粒径で8μm、TM4,5は平均粒径で6μ
mとした。Y、C、BKトナーとも同様とした。体積粒
径分布の変動係数が20〜25%、個数粒径分布の変動
係数が25〜30%となるように試作した。TM1,
2,5は機械式衝撃力による球形化、TM3,4は熱風
による球形化処理とした。Y、C、BKトナーとも同様
とした。混練のPCM30は従来の二軸押出機で、混練
温度110℃回転数200min-1、供給量5kg/h
で処理した。
【0263】顔料、電荷制御剤、ワックスの配合量比は
結着樹脂100重量部に対する配合量(重量部)比を括
弧内に示す。外添剤はトナー母体100重量部に対する
配合量(重量部)を示している。外添処理はFM20B
において、攪拌羽根Z0S0型、回転数2000min
-1、処理時間5min、投入量1kgで行った。
【0264】(表12)(表13)に本実施例で混練処
理を施した後のトナーの分子量特性を示す。トナーはマ
ゼンタトナーのTM1から3トナーで比較評価した。イ
エロー、シアン、ブラックトナーでも同様な結果にな
る。Mnvはトナーの数平均分子量、Mwvはトナーの
重量平均分子量、Wmvはトナーの重量平均分子量Mw
vと数平均分子量Mnvの比Mwv/Mnv、Wzvは
トナーのZ平均分子量Mzvと数平均分子量Mnvの比
Mzv/Mnvを示す。
【0265】MLは分子量分布において低分子量側の分
子量極大ピークを示す分子量値、MHは高分子量側の分
子量極大ピークを示す分子量値、SmはHb/Ha、S
K1はM10/M90、SK2は(M10−M90)/
M90を示す。
【0266】
【表12】
【0267】
【表13】
【0268】また図7~13に分子量分布特性を示す。
【0269】図5a、図5bはそれぞれ結着樹脂PES
−1、トナーTM−1の分子量分布特性、 図6a、図
6bはそれぞれ結着樹脂PES−2、トナーTM−2の
分子量分布特性、図7a、図7bはそれぞれ結着樹脂P
ES−3、トナーTM−3の分子量分布特性を示す。
【0270】結着樹脂PES−1では3×104以上の
高分子量成分を結着樹脂分子量分布全体に対し面積比で
5%以上存在している。また3×105〜9×106の高
分子量成分を結着樹脂分子量分布全体に対し面積比で1
%以上有している。同様にPES−2、3、4も3×1
4以上の高分子量成分を結着樹脂分子量分布全体に対
し面積比で5%以上存在している。また3×105〜9
×106の高分子量成分を結着樹脂分子量分布全体に対
し面積比で1%以上有している。
【0271】混練によりトナーではそれが分子切断さ
れ、高分子成分側にピーク又はショルダーとなって現れ
ていることが分かる。つまり透光性を阻害している成分
が切断によりなくなり、高分子側に急峻な傾きとなって
あらわれ、これが透光性を阻害せずに耐オフセット性を
維持させている要因である。トナーTM−1では3×1
5以上の高分子量成分量はトナー分子量分布全体に対
し面積比で5%以下であり、1×106以上の高分子量
成分はほとんど含有していない。同様にTM−2、3、
4も3×105以上の高分子量成分量はトナー分子量分
布全体に対し面積比で5%以下であり、1×106以上
の高分子量成分はほとんど含有していない。
【0272】また図10、図11に分子量分布特性の一
例を示す。図10には高分子成分側に急峻な分子量ピー
クとなる特性のM10、M90を概略的に示している。
分子量分布の極大ピークの高さを100%としている。
図11はトナーTM−3の分子量分布特性のM10、M
90を概略的に示している。高分子成分側にはショルダ
ー形状として現れており、このショルダー部の肩の頂点
の高さを100%の基準としている。これは結着樹脂P
ES3の高分子量成分が、混練により分子切断され、高
分子成分側にショルダーとなって現れたためである。
【0273】その高分子側の分布のピーク高さを100
%としたとき、極大ピーク又はショルダーに相当する分
子量値よりも大きい領域にある分子量曲線、すなわちこ
の領域における分子量分布曲線の傾きが負となる部位、
つまり分布曲線の右側の部位において、分子量分布の極
大ピーク又はショルダーの高さを100%とした場合
に、分子量極大ピーク又はショルダーの高さの90%に
相当する分子量をM90、分子量極大ピーク又はショル
ダーの高さの10%に相当する分子量をM10としてい
る。ここで、M10/M90の値(分子量分布曲線の傾
き)は、超高分子量成分の分子切断の状態を定量化でき
るものである。M10/M90の値が小さいということ
は分子量分布曲線の傾きが急峻であり、透光性を阻害し
ている成分が切断によりなくなり、高透光性を有するわ
けである。さらには、この高分子側に現れるピ−クが耐
オフセット性に寄与しているわけである。
【0274】また図12に定着助剤WA−1の分子量分
布特性を、図13に定着助剤WA−9の分子量分布特性
示す。
【0275】(実施例1)図14は本実施例で使用した
フルカラー画像形成用の画像形成装置の構成を示す断面
図である。図14において、カラー電子写真プリンタの
外装筐は省略している。プリンタ内の転写ベルトユニッ
ト2の着脱操作や紙詰まり時などのプリンタ内部点検保
守等は前面板を倒し開いてプリンタ内部を大きく解放す
ることにより行われる。この転写ベルトユニット17の
着脱動作は、感光体の回転軸母線方向に対し平行方向に
なるように設計されている。
【0276】転写ベルトユニット17は、転写ベルト1
2、弾性体よりなる第1色(イエロー)転写ローラ10
Y、第2色(マゼンタ)転写ローラ10M、第3色(シ
アン)転写ローラ10C、第4色(ブラック)転写ロー
ラ10K、アルミローラよりなる駆動ローラ11、弾性
体よりなる第2転写ローラ14、第2転写従動ローラ1
3、転写ベルト12上に残ったトナー像をクリーニング
するベルトクリーナブレード16、クリーナブレードに
対向する位置にローラ15を設けている。
【0277】このとき、第1色(Y)転写位置から第2
色(M)転写位置までの距離は42mm(第2色(M)
転写位置から第3色(C)転写位置、第3色(C)転写
位置から第4色(K)転写位置も同様距離)、感光体の
周速度は100mm/sである。
【0278】転写ベルト12は、絶縁性ポリカーボネー
ト樹脂中に導電性のフィラーを混練して押出機にてフィ
ルム化して用いる。本実施例では、絶縁性樹脂としてポ
リカーボネート樹脂(たとえば三菱ガス化学製,ユーピ
ロンZ300)95重量部に、導電性カーボン(たとえ
ばケッチェンブラック)5重量部を加えてフィルム化し
たものを用いた。また、表面にフッ素樹脂をコートし、
厚みは約120μm、体積抵抗は107〜1012Ω・c
m、表面抵抗は107〜1012Ω/□である。ドット再
現性を向上させためもある。転写ベルト12の長期使用
による弛みや,電荷の蓄積を有効に防止できるようにす
るためであり、また、表面をフッ素樹脂でコートしてい
るのは、長期使用による転写ベルト表面へのトナーフィ
ルミングを有効に防止できるようにするためである。体
積抵抗が107Ω・cmよりも小さいと、再転写が生じ
易く、1012Ω・cmよりも大きいと転写効率が悪化す
る。
【0279】第1転写ローラは外径14mmのカーボン
導電性の発泡ウレタンローラで、抵抗値は102〜106
Ωである。第1転写動作時には、第1転写ローラ10
は、転写ベルト12を介して感光体1に1.0〜9.8
(N)の押圧力で圧接され、感光体上のトナーがベルト
上に転写される。抵抗値が102Ωよりも小さいと、再
転写が生じ易い。106Ωよりもおおきと転写不良が生
じ易くなる。1.0(N)よりも小さいと転写不良を生
じ、9.8(N)よりも大きいと転写文字抜けが生じ
る。
【0280】第2転写ローラ14は外径20mmのカー
ボン導電性の発泡ウレタンローラで、抵抗値は102
106Ωである。第2転写ローラ14は、転写ベルト1
2及び紙、OHP等の転写媒体19とを介して転写ロー
ラ13に圧接される。この転写ローラ13は転写ベルト
12に従動回転可能に構成している。第2次転写での第
2転写ローラ14と対向転写ローラ13とは5.0〜2
1.8(N)の押圧力で圧接され、紙等の記録材上19
に転写ベルトからトナーが転写される。抵抗値が102
Ωよりも小さいと、再転写が生じ易い。106Ωよりも
おおきと転写不良が生じ易くなる。5.0(N)よりも
小さいと転写不良となり、21.8(N)よりも大きい
と負荷が大きくなり、ジッタが出やすくなる。
【0281】図14において、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)、黒(B)の各色用の4組の像
形成ユニット18Y、18M、18C、18Kが、図の
ように直列状に配置されている。
【0282】各像形成ユニット18Y、18M、18
C、18K、中に入れた現像剤を除きそれぞれ同じ構成
部材よりなるので、説明を簡略化するためY用の像形成
ユニット18Yについて説明し、他色用のユニットの説
明については省略する。
【0283】像形成ユニットは以下のように構成されて
いる。1は感光体、3は画素レーザ信号光、4はJIS
−A硬度60°のシリコーンゴムよりなる外径18mm
の現像ロ−ラで、感光体に21Nの力で圧接され、矢印
の方向に回転する。6は外径14mmの導電性ウレタン
スポンジよりなる供給ローラで、トナーホッパ内のトナ
ーを現像ローラに供給する。5は金属製のブレードで現
像ローラ上にトナーの層を形成する。電源は、省略して
いるが、現像ローラ4には−230Vの直流と、500
V(p−p)、周波数1kHzの交流電圧が印可され
る。供給ローラ6には−330Vの直流バイアスが印可
される。
【0284】2はエピクロルヒドリンゴムよりなる外径
12mmの帯電ローラで直流バイアス−1kVが印加さ
れる。感光体1表面を−450Vに帯電する。8はクリ
ーナ、9は廃トナーボックス、7はトナーである。
【0285】紙搬送は転写ユニット17の下方から搬送
され、転写ベルト12と第2転写ローラ14との圧接さ
れたニップ部に紙給送ローラ(図示せず)により紙19が
送られてくるように、紙搬送路が形成されている。
【0286】転写ベルト12上のトナーは第2転写ロー
ラ14に印加された+1300Vにより紙19に転写さ
れ、定着ローラ201、加圧ローラ202、定着ベルト
203、加熱媒体ローラ204、インダクションヒータ
部205から構成される定着部に搬送され、ここで定着
される。
【0287】図16にその定着プロセス図を示す。定着
ローラ201とヒートローラ204との間にベルト20
3がかけられている。定着ローラ201と加圧ローラ2
02との間に所定の加重がかけられており、ベルト20
3と加圧ローラ202との間でニップが形成される。ヒ
ートローラ204の外部周面にはフェライトコア20
6、とコイル207よりなるインダクションヒータ部2
05が設けられ、外面には温度センサー208が配置さ
れている。
【0288】ベルトは30μmのNiを基体としてその
上にシリコーンゴムを150μm、さらにその上にPF
Aチューブ30μmの重ねあわせた構成である。
【0289】加圧ローラ202は加圧バネ209により
定着ローラ201に押しつけられている。トナー210
を有する記録材211は、案内板212に沿って動く。
【0290】定着部材としての定着ローラ201は、長
さが250mm、外径が14mm、厚さ1mmのアルミ
ニウム製中空ローラ芯金213の表面に、JIS規格に
よるゴム硬度(JIS−A)が20度のシリコーンゴム
からなる厚さ3mmの弾性層214を設けている。この
上にシリコーンゴム層215が3mmの厚みで形成され
外径が約20mmとなっている。図示しない駆動モータ
から駆動力を受けて100mm/sで回転する。ヒート
ローラ204は肉厚1mm、外径20mmの中空パイプ
からなっている。定着ローラ表面温度はサーミスタを用
いて表面温度170度に制御した。
【0291】加圧部材としての加圧ローラ202は、長
さが250mm、外径20mmである。これは外径16
mm、厚さ1mmのアルミニウムからなる中空ローラ芯
金216の表面にJIS規格によるゴム硬度(JIS−
A)が55度のシリコーンゴムからなる厚さ2mmの弾
性層217を設けている。この加圧ローラ202は、回
転可能に設置されており、片側147Nのバネ加重のバ
ネ209によって定着ローラ201との間で幅5.0m
mのニップ幅を形成している。
【0292】以下、動作について説明する。フルカラー
モードではY,M,C,Kのすべての第一転写ローラ1
0が押し上げられ、転写ベルト12を介して像形成ユニ
ットの感光体1を押圧している。この時第一転写ローラ
には+800Vの直流バイアスが印可される。画像信号
がレーザ光3から送られ、帯電ローラ2により表面が帯
電された感光体1に入射し、静電潜像が形成される。感
光体1と接触し反対方向に回転する現像ローラ4上のト
ナー7が感光体1に形成された静電潜像を顕像化する。
【0293】このとき像形成ユニット18Yの像形成の
速度(感光体の周速に等しい100mm/s)と転写ベ
ルト12の移動速度は感光体速度が転写ベルト速度より
も0.5〜1.5%遅くなるように設定されている。
【0294】像形成工程により、Yの信号光3Yが像形
成ユニット18Yに入力され、Yトナーによる像形成が
行われる。像形成と同時に第1転写ローラ10Yの作用
で、Yトナー像が感光体1Yから転写ベルト12に転写
される。このとき第1転写ローラ10Yには+800V
の直流電圧を印加した。
【0295】第1色(Y)第一転写と第2色(M)第一
転写間のタイムラグを持たせて、Mの信号光3Mが像形
成ユニット18Mに入力され、Mトナーによる像形成が
行われ、像形成と同時に第1転写ローラ10Mの作用
で、Mトナー像が感光体1Mから転写ベルト12に転写
される。このとき第一色(Y)トナーが形成されている
上にMトナーが転写される。同様にC(シアン)、K
(ブラック)トナーによる像形成が行われ、像形成と同
時に第1転写ローラ10C、10Bの作用で、YMCK
トナー像が転写ベルト12上に形成される。いわゆるタ
ンデム方式と呼ばれる方式である。
【0296】転写ベルト12上には4色のトナー像が位
置的に合致して重ね合わされカラー像が形成された。最
後のBトナー像の転写後、4色のトナー像はタイミング
を合わせて給紙カセット(図示せず)から送られる紙1
9に、第2転写ローラ14の作用で一括転写される。こ
のとき転写ローラ13は接地し、第2転写ローラ14に
は+1.3kVの直流電圧を印加した。紙に転写された
トナー像は定着ローラ対201・202により定着され
た。紙はその後排出ローラ対(図示せず)を経て装置外
に排出された。中間転写ベルト12上に残った転写残り
のトナーは、クリーニングブレード16の作用で清掃さ
れ次の像形成に備えた。
【0297】図15にはベルトへの一次転写を行わずに
紙搬送ベルト17上に紙19を搬送させ,OPC上のト
ナーを直接転写させるタンデム方式を示す。
【0298】(表14)に図15の電子写真装置により、
画像出しを行った結果を示す。(表15)ではトナーが3
色重なったフルカラー画像における文字部での転写不良
の状態、及び定着での定着ベルトへの紙の巻付き性を評
価した。
【0299】
【表14】
【0300】
【表15】
【0301】図15に示す画像形成装置により、前記の
ように製造したトナーを用いて画像出しを行ったとこ
ろ、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなど
がなくベタ黒画像が均一で、16本/mmの画線をも再
現した極めて高解像度高画質の画像が得られ、画像濃度
1.3以上の高濃度の画像が得られた。また、非画像部
の地かぶりも発生していなかった。更に、A4用紙1万
枚の長期耐久テストにおいても、流動性、画像濃度とも
変化が少なく安定した特性を示した。また現像時の全面
ベタ画像を取ったときの均一性も良好であった。現像メ
モリーも発生していない。連続使用時においても、縦筋
の異常画像は発生しなかった。また転写においても中抜
けは実用上問題ないレベルであり、転写効率は98%程
度を示した。また、感光体、転写ベルトへのトナーのフ
ィルミングも実用上問題ないレベルであった。転写ベル
トのクリーニング不良も未発生であった。また定着時の
トナーの乱れやトナー飛びもほとんど生じていない。ま
たクリーニングブレード8を使用せずに転写時の残トナ
ーをこのまま現像での回収を行うクリーナプロセスにお
いても、回収がスムーズに行え、前画像の履歴が残るこ
とがなかった。また3色の重なったフルカラー画像にお
いても、転写不良は発生せず、定着時において、定着ベ
ルトへの紙の巻付きは発生しなかった。図14に示す画
像形成装置によっても、同様な結果が得られた。
【0302】しかしtm6、ty6、tc6、tb6の
トナーは感光体のフィルミングや転写不良や、転写時の
文字の飛び散りが発生し、カブリも多く発生した。転写
ベルトのフィルミングや、クリーニング不良も発生し
た。現像時の全面ベタ画像を取ったときに後半部にかす
れが生じた。連続使用時に現像ブレードにワックスが融
着し、縦筋の異常画像が発生した。3色重ねの画像出力
時には定着ベルトへの紙の巻付きが発生した。定着時に
トナー飛びが発生した。
【0303】次に(表16)にOHP用紙に付着量1.2
g/cm2以上のベタ画像をプロセス速度100mm/
s、オイルを塗布しないベルトを用いた定着装置にて非
オフセット性試験を行った。定着ニップ部でOHPのジ
ャムは発生しなかった。普通紙の全面ベタグリーン画像
では、オフセットは122000枚目までは全く発生し
なかった。シリコン又はフッ素系の定着ベルトでオイル
を塗布せずともベルトの表面劣化現象はみられない。
【0304】透過率と、高温でのオフセット性を評価し
た。プロセス速度は100mm/s、定着温度180℃
で透過率は分光光度計U−3200(日立製作所)で、
700nmの光の透過率を測定した。定着性、耐オフセ
ット性、保存安定性の結果を示す。
【0305】
【表16】
【0306】OHP透光性が80%以上を示しており、
また非オフセット温度幅も40〜60Kとオイルを使用
しない定着ローラにおいて良好な定着性を示した。また
60℃、5時間の保存安定性においても凝集はほとんど
見られなかった。
【0307】しかしtm6のトナーは貯蔵安定性テスト
で固まりが生じ、また非オフセット温度域も狭い結果と
なった。
【0308】
【発明の効果】以上のように、第1の転写位置から第2
の転写位置までの距離が短くかつ高速なタンデム方式の
転写プロセスにおける転写性、オイルレス定着を実現さ
せるため、少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助剤とを
含むトナー母体材料を混合処理した後、高せん断力によ
る溶融混練処理を施し、微細化処理されたトナー粒子を
熱風により表面改質処理を施すトナー、又は少なくとも
結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材料を
混合処理した後、高せん断力による溶融混練処理を施
し、機械的衝撃力により球形化処理して作成されるトナ
ーを使用する構成により、転写時の中抜けや飛び散りを
防止し、高転写効率を得ることが可能となる。高湿下で
の長期使用においても、感光体、転写体のフィルミング
を防止することができる。転写体のクリーニング性を向
上することができる。クリーニングブレード等を使用し
ないクリーナーレスプロセスにおいても転写残トナーの
回収がスムーズに行え、前画像の履歴が残らないように
することができる。
【0309】シリコーン又はフッ素系の定着手段(ロー
ラやベルト)でオイルを塗布せずとも、高いOHP透光
性を維持しながらオフセット性を防止できる。また長期
使用してもベルトの表面劣化現象を生じることなく、良
好な非オフセット性を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で使用したトナー溶融混練処理
の概略斜視図
【図2】本発明の実施例で使用したトナー溶融混練処理
の平面図
【図3】本発明の実施例で使用したトナー溶融混練処理
の正面図
【図4】本発明の実施例で使用したトナー溶融混練処理
の断面図
【図5】本発明の実施例で使用したトナー表面処理の構
成図
【図6】本発明の実施例で使用したトナー球形化処理の
構成図
【図7】本発明の実施例の結着樹脂及びトナーの分子量
分布特性を示す図
【図8】本発明の実施例の結着樹脂及びトナーの分子量
分布特性を示す図
【図9】本発明の実施例の結着樹脂及びトナーの分子量
分布特性を示す図
【図10】本発明の実施例のトナーの分子量分布特性を
示す図
【図11】本発明の実施例のトナーの分子量分布特性を
示す図
【図12】本発明の実施例の定着助剤の分子量分布特性
を示す図
【図13】本発明の実施例の定着助剤の分子量分布特性
を示す図
【図14】本発明の実施例で使用した画像形成装置の構
成を示す断面図
【図15】本発明の実施例で使用した画像形成装置の構
成を示す断面図
【図16】本発明の実施例で使用した定着ユニットの構
成を示す断面図
【図17】本発明の実施例で使用したイオン発生器の構
成を示す断面図
【符号の説明】
1 感光体 3 レーザ信号光 4 現像ローラ 5 ブレード 10 第1転写ローラ 12 転写ベルト 14 第2転写ローラ 13 駆動テンションローラ 17 転写ベルトユニット 18B,18C,18M,18Y 像形成ユニット 18 像形成ユニット群 201 定着ローラ 202 加圧ローラ 203 定着ベルト 205 インダクションヒータ部 206 フェライトコア 207 コイル 602 ロール(RL1) 603 ロール(RL2) 604 ロール(RL1)上に巻きついたトナーの溶融
膜 605 熱媒体の流入口 606 熱媒体の流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B02C 23/32 G03G 9/08 365 4G035 G03G 9/08 365 374 4G036 374 375 4G037 375 15/02 102 15/02 102 15/16 15/08 507 103 15/16 9/08 381 103 331 15/08 507B Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA08 AB02 AB04 CA08 CA14 CB07 CB13 EA03 EA05 EA06 EA10 2H077 AA37 AC11 AC16 AD06 2H200 GA12 GA23 GA44 GA47 GA60 HA14 HA16 HA28 HB12 HB20 HB22 JA01 JA26 JC03 JC16 MB04 MB05 MB06 4D063 FF14 FF21 FF37 GA10 4D067 EE12 EE22 GA16 GA20 4G035 AB48 4G036 AC42 AC45 4G037 CA05 EA02

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助剤
    とを含むトナー母体材料を混合処理した後、異方向に回
    転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差を
    設けた2本のロール間で混練処理を施し、その後微細化
    処理されたトナー粒子を熱風により表面改質処理を施す
    ことを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助剤
    とを含むトナー母体材料を混合処理した後、異方向に回
    転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差を
    設けた2本のロール間で混練処理を施し、機械的衝撃力
    により球形化処理して作成されることを特徴とするトナ
    ー。
  3. 【請求項3】 少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助剤
    とを含むトナー母体材料を混合処理する工程、その後異
    方向に回転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転
    速度差を設けた2本のロール間で混練処理を施す工程、
    その後微細化粉砕処理する工程、必要に応じて分級処理
    する工程、その後微細化されたトナー粒子を熱風により
    表面改質処理を施す工程を含むことを特徴とするトナー
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助剤
    とを含むトナー母体材料を混合処理する工程、その後異
    方向に回転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転
    速度差を設けた2本のロール間で混練処理を施す工程、
    その後機械的衝撃力により球形化粉砕処理する工程、必
    要に応じて分級処理する工程、その後外添処理する工程
    を含むことを特徴とするトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも像担持体と、前記像担持体に
    静電潜像を形成する帯電手段と、前記像担持体上に形成
    した静電潜像を、少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助
    剤とを含むトナー母体材料を混合処理した後、異方向に
    回転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差
    を設けた2本のロール間で溶融混練処理する工程と、微
    細化処理されたトナー粒子を熱風により表面改質処理を
    施されたトナーにより顕像化する現像工程とを含む複数
    のトナー像形成ステーションと、前記顕像化したトナー
    像を順次連続して転写媒体に転写させる転写手段とから
    構成されることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも像担持体と、前記像担持体に
    静電潜像を形成する帯電手段と、前記像担持体上に形成
    した静電潜像を、少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助
    剤とを含むトナー母体材料を混合処理した後、異方向に
    回転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差
    を設けた2本のロール間で混練処理を施し、機械的衝撃
    力により球形化処理して作成されたトナーにより顕像化
    する現像工程とを含む複数のトナー像形成ステーション
    と、前記顕像化したトナー像を順次連続して転写媒体に
    転写させる転写手段とから構成されることを特徴とする
    画像形成装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも像担持体と、前記像担持体に
    静電潜像を形成する帯電手段と、前記像担持体上に形成
    した静電潜像を、少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助
    剤とを含むトナー母体材料を混合処理した後、異方向に
    回転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差
    を設けた2本のロール間で溶融混練し、その後微細化処
    理されたトナー粒子を熱風により表面改質処理を施され
    たトナーにより顕像化する現像工程とを含む複数のトナ
    ー像形成ステーションと、前記像担持体に無端状の転写
    体を当接させて前記転写体に前記顕像化した複数のトナ
    ーを順次連続して転写する一次転写手段と、前記転写体
    に形成した多層のトナー像を、転写媒体に一括転写させ
    る二次転写手段とから構成されることを特徴とする画像
    形成装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも像担持体と、前記像担持体に
    静電潜像を形成する帯電手段と、前記像担持体上に形成
    した静電潜像を、少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助
    剤とを含むトナー母体材料を、混合処理した後異方向に
    回転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差
    を設けた2本のロール間で混練処理を施し、機械的衝撃
    力により球形化処理して作成されたトナーにより顕像化
    する現像工程とを含む複数のトナー像形成ステーション
    と、前記像担持体に無端状の転写体を当接させて前記転
    写体に前記顕像化した複数のトナーを順次連続して転写
    する一次転写手段と、前記転写体に形成した多層のトナ
    ー像を、転写媒体に一括転写させる二次転写手段とから
    構成されることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも像担持体と、誘電体をはさん
    で形成されたイオン発生電極と誘導電極とを有する帯電
    手段と、前記像担持体上に形成した静電潜像を、少なく
    とも結着樹脂、着色剤、定着助剤とを含むトナー母体材
    料を、混合処理した後異方向に回転し、ギャップを設け
    て対向する温度差と回転速度差を設けた2本のロール間
    で混練処理を施し、機械的衝撃力により球形化処理して
    作成されたトナーにより顕像化する現像工程とを含む複
    数のトナー像形成ステーションと、前記顕像化したトナ
    ー像を転写媒体上に転写する転写手段と、前記像担持体
    に付着したトナーを現像工程にて回収する手段とから構
    成されることを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも像担持体と、誘電体をはさ
    んで形成されたイオン発生電極と誘導電極とから成る構
    成要素が一体構成の帯電手段と、前記像担持体上に形成
    した静電潜像を、少なくとも結着樹脂、着色剤、定着助
    剤とを含むトナー母体材料を、混合処理した後異方向に
    回転し、ギャップを設けて対向する温度差と回転速度差
    を設けた2本のロール間で混練処理を施し、少なくとも
    機械的衝撃力により球形化処理して作成されたトナーに
    より顕像化する現像工程とを含む複数のトナー像形成ス
    テーションと、前記顕像化したトナー像を転写媒体上に
    転写する転写手段と、前記像担持体に付着したトナーを
    現像工程にて回収する手段とから構成されることを特徴
    とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 転写プロセスが、第1の転写位置から
    第2の転写位置までの距離をd1(mm)、感光体の周
    速度をv(mm/s)とした場合、d1/v≦0.65
    の条件を満足する構成である請求項7または8記載の画
    像形成装置。
  12. 【請求項12】 転写体が転写ベルトであり、前記転写
    ベルトの表面抵抗が107〜1012Ω/□で、体積抵抗
    が107〜1012Ω・cmである請求項7〜10いずれ
    か記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 第1転写の転写ローラの抵抗値が10
    2〜106Ω・cmで、第2転写に使用する転写ローラの
    抵抗値が102〜106Ω・cmである請求項7〜10い
    ずれか記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 結着樹脂が少なくともポリエステル樹
    脂を含み、前記ポリエステ樹脂が多価アルコールと、芳
    香族系ジカルボン酸及び3価以上の多価カルボン酸又は
    その低級アルキルエステルを含有するカルボン酸成分と
    を縮重合によって得られるポリエステル樹脂である請求
    項1または2記載のトナー。
  15. 【請求項15】 結着樹脂が少なくともポリエステル樹
    脂を含み、前記ポリエステル樹脂が多価アルコールと、
    脂肪族系ジカルボン酸及び3価以上の多価カルボン酸又
    はその低級アルキルエステルを含有するカルボン酸成分
    とを縮重合によって得られるポリエステル樹脂である請
    求項1または2記載のトナー。
  16. 【請求項16】 結着樹脂が、ゲル浸透クロマトグラフ
    ィー(GPC)における分子量分布で、2×103〜3
    ×104の領域に少なくとも一つの分子量極大ピークを
    有し、3×105以上の高分子量成分を結着樹脂に対し
    0.5重量部以上有するポリエステル樹脂を含み、かつ
    少なくとも高せん断力による混練処理により作成された
    トナーのGPCクロマトグラムにおける分子量分布が、
    分子量2×103〜3×104の領域に少なくとも一つの
    分子量極大ピークを、分子量5×104〜1×106の領
    域に少なくとも一つの分子量極大ピーク又はショルダー
    を有する請求項1または2記載のトナー。
  17. 【請求項17】 トナーのGPCにおける分子量分布
    が、分子量2×103〜3×104の領域に少なくとも一
    つの分子量極大ピーク、分子量5×104〜1×106
    領域に少なくとも一つの分子量極大ピーク又はショルダ
    ーを有し、分子量5×104〜1×106の領域に存在す
    る分子量分布の極大ピーク又はショルダーに相当する分
    子量値よりも大きい領域にある分子量曲線において、分
    子量分布の極大ピーク又はショルダーの高さを1とした
    場合に、分子量極大ピーク又はショルダーの高さの90
    %に相当する分子量をM90、分子量極大ピーク又はシ
    ョルダーの高さの10%に相当する分子量をM10とし
    た場合、M10/M90が0.5〜8である請求項1ま
    たは2記載のトナー。
  18. 【請求項18】 トナーのGPCにおける分子量分布
    が、分子量2×103〜3×104の領域に少なくとも一
    つの分子量極大ピーク、分子量5×104〜1×106
    領域に少なくとも一つの分子量極大ピーク又はショルダ
    ーを有し、分子量5×104〜1×106の領域に存在す
    る分子量分布の極大ピーク又はショルダーに相当する分
    子量値よりも大きい領域にある分子量曲線において、分
    子量分布の極大ピーク又はショルダーの高さを1とした
    場合に、分子量極大ピーク又はショルダーの高さの90
    %に相当する分子量をM90、分子量極大ピーク又はシ
    ョルダーの高さの10%に相当する分子量をM10とし
    た場合、(M10−M90)/M90が0.1〜7であ
    る請求項1または2記載のトナー。
  19. 【請求項19】 定着助剤が、GPCにおける分子量分
    布において、重量平均分子量が200〜10000、Z
    平均分子量が1500〜20000、重量平均分子量と
    数平均分子量の比(重量平均分子量/数平均分子量)が
    1.01〜8、Z平均分子量と数平均分子量の比(Z平
    均分子量/数平均分子量)が1.02〜10、分子量1
    ×103〜3×104の領域に少なくとも一つの分子量極
    大ピークを有し、融点60〜130℃、25℃における
    針入度が4以下であるワックスを含むことを特徴とする
    請求項1または2記載のトナー。
  20. 【請求項20】 定着助剤が、少なくとも炭素数5〜1
    00の長鎖アルキルアルコールと不飽和多価カルボン酸
    又はその無水物及び炭化水素系ワックスとの反応により
    得られ、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)におけ
    る分子量分布において、重量平均分子量が1000〜6
    000、Z平均分子量が1500〜9000、重量平均
    分子量と数平均分子量の比(重量平均分子量/数平均分
    子量)が1.1〜3.8、Z平均分子量と数平均分子量
    の比(Z平均分子量/数平均分子量)が1.5〜6.
    5、分子量1×103〜3×104の領域に少なくとも一
    つの分子量極大ピークを有し、酸価5〜80mgKOH
    /g、融点80〜120℃、25℃における針入度が4
    以下であるワックスを含むことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のトナー。
  21. 【請求項21】 定着助剤が、GPCにおける分子量分
    布において、数平均分子量が100〜5000、重量平
    均分子量が200〜10000、重量平均分子量と数平
    均分子量の比(重量平均分子量/数平均分子量)が1.
    01〜8、Z平均分子量と数平均分子量の比(Z平均分
    子量/数平均分子量)が1.02〜10、分子量5×1
    2〜1×104の領域に少なくとも一つの分子量極大ピ
    ークを有し、ヨウ素価が25以下、けん化価が30〜3
    00であるワックスワックスを含むことを特徴とする請
    求項1または2記載のトナー。
  22. 【請求項22】 定着助剤が、ヒドロキシステアリン酸
    の誘導体、グリセリン脂肪酸エステル、グリコール脂肪
    酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルの多価アルコー
    ル脂肪酸エステル、メドウフォーム油誘導体、ホホバ油
    誘導体のうちの1種又は2種以上を含む請求項1または
    2記載のトナー。
  23. 【請求項23】 定着助剤が、融点が70〜110℃で
    ある炭素数16〜24を有する飽和または1価の不飽和
    の脂肪族アミド、飽和または1〜2価の不飽和の脂肪酸
    のアルキレンビス脂肪酸アミド系うちの1種又は2種以
    上を含む請求項1または2記載のトナー。
  24. 【請求項24】 トナー母体に外添剤を処理するトナー
    であって、前記トナー母体に対する前記外添剤による被
    覆率が70%以上である請求項1または2記載のトナ
    ー。
  25. 【請求項25】 外添剤が、平均粒径が35〜100n
    mであるシリカ又は酸化チタン微粉末を含む請求項22
    記載のトナー、トナー製造方法及び画像形成装置。
  26. 【請求項26】 外添剤が、平均粒径が8〜35nmで
    あるシリカ又は酸化チタン微粉末を含む請求項22記載
    のトナー。
  27. 【請求項27】 異方向に回転し、加熱または冷却が可
    能な狭ギャップを設けて対向する2本のロールを有し、
    一方のロール(RL1)のロール温度ともう一方のロー
    ル(RL2)のロール温度に温度差を設け、かつ前記ロ
    ール(RL1)と前記ロール(RL2)とを異なる周速
    で回転させ、トナー材料を前記2本のロール間で混練処
    理する請求項3または4記載のトナーの製造方法。
  28. 【請求項28】 異方向に回転し、加熱または冷却が可
    能な狭ギャップを設けて対向する2本のロールを有し、
    一方のロール(RL1)が前半部と後半部で温度差を有
    し、かつ前記ロール(RL1)の前半部のロール温度と
    もう一方のロール(RL2)のロール温度に温度差を設
    け、かつ前記ロール(RL1)と前記ロール(RL2)
    を異なる周速で回転させ、トナー材料を前記2本のロー
    ル間で混練処理する請求項3または4記載のトナーの製
    造方法。
  29. 【請求項29】 ロール(RL1)の周速をRw1、ロ
    ール(RL2)の周速をRw2とすると、(数1)の関
    係を満たすように処理することを特徴とする請求項3ま
    たは4記載のトナーの製造方法。 【数1】
  30. 【請求項30】 ロール(RL1)の回転時の負荷電流
    値をDr1、ロール(RL2)の負荷電流値をDr2と
    すると、(数2)の関係を満たすように処理することを
    特徴とする請求項27または28記載のトナーの製造方
    法。 【数2】
  31. 【請求項31】 機械的衝撃力による球形化が、表面に
    凹凸を有し高速に回転する円柱上の回転体と、前記回転
    体と狭間隙で表面に凹凸を有する固定体とから構成され
    る球形化装置により行われる請求項4記載のトナーの製
    造方法。
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