JP2003157826A - 電池用セパレーター - Google Patents
電池用セパレーターInfo
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い耐熱性を有し、機械的特性と通気性にも
優れ、厚みも十分な電池用セパレーターを提供する。 【解決手段】 結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維
を主な構成成分とする不織布からなり、上記熱可塑性ポ
リイミドが下記構造式(1)で示される繰り返し単位を
有することを特徴とする電池用セパレーター。結晶化さ
れた熱可塑性ポリイミド短繊維を含むスラリーを調製し
て湿式抄造する工程と、熱可塑性ポリイミドのガラス転
移点以上、融点以下の温度で加熱し加圧する工程とを含
むことを特徴とする上記電池用セパレーターの製造方
法。 【化1】
優れ、厚みも十分な電池用セパレーターを提供する。 【解決手段】 結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維
を主な構成成分とする不織布からなり、上記熱可塑性ポ
リイミドが下記構造式(1)で示される繰り返し単位を
有することを特徴とする電池用セパレーター。結晶化さ
れた熱可塑性ポリイミド短繊維を含むスラリーを調製し
て湿式抄造する工程と、熱可塑性ポリイミドのガラス転
移点以上、融点以下の温度で加熱し加圧する工程とを含
むことを特徴とする上記電池用セパレーターの製造方
法。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電池用セパレーター
に関する。さらに詳しくは、耐熱性、機械的特性、通気
性に優れたアルカリ二次電池用セパレーターに関する。
に関する。さらに詳しくは、耐熱性、機械的特性、通気
性に優れたアルカリ二次電池用セパレーターに関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ二次電池としては、従来からニ
ッケル・カドミウム電池、ニッケル水素電池等がよく知
られ使用されている。これらの電池は、正・負極、電解
質、セパレーター、容器などから構成されている。アル
カリ二次電池用セパレーターに要求される性能として
は、耐アルカリ性、正・負極間の電気的な隔離性、機械
的特性、ガス・イオンの通過性、電解液の浸透性・保液
性等があげられる。このようなセパレーターとしては、
耐アルカリ性に優れるポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン樹脂や耐アルカリ性と親水性を兼備す
るナイロン6などの脂肪族ポリアミド樹脂からなる不織
布が多く使用されている。
ッケル・カドミウム電池、ニッケル水素電池等がよく知
られ使用されている。これらの電池は、正・負極、電解
質、セパレーター、容器などから構成されている。アル
カリ二次電池用セパレーターに要求される性能として
は、耐アルカリ性、正・負極間の電気的な隔離性、機械
的特性、ガス・イオンの通過性、電解液の浸透性・保液
性等があげられる。このようなセパレーターとしては、
耐アルカリ性に優れるポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン樹脂や耐アルカリ性と親水性を兼備す
るナイロン6などの脂肪族ポリアミド樹脂からなる不織
布が多く使用されている。
【0003】しかし、上記のような樹脂は耐熱性に乏し
く、急速充電等により、局部的に高温になると酸化分解
が生じてセパレーターが部分的に破損し、その影響によ
って電池のサイクル寿命が短くなるという問題があっ
た。
く、急速充電等により、局部的に高温になると酸化分解
が生じてセパレーターが部分的に破損し、その影響によ
って電池のサイクル寿命が短くなるという問題があっ
た。
【0004】そこで、耐熱性に優れたセパレーターの開
発が盛んに行なわれており、例えば特開平7−3757
1号公報には、メタアラミドフィブリッドとメタアラミ
ド短繊維とを混合抄造した紙状シートからなる電池用セ
パレーターが提案されている。このセパレーターは、耐
熱性には優れているものの、フィブリッドを使用してい
ることから、正・負極間の電気的な隔離性を確保する等
のために厚みを大きくすると通気性が低下し、通気性を
確保するためにメタアラミド短繊維の割合を増やすと強
度が低下するといったように、厚み、通気性及び強度を
同時に満足することが困難であった。
発が盛んに行なわれており、例えば特開平7−3757
1号公報には、メタアラミドフィブリッドとメタアラミ
ド短繊維とを混合抄造した紙状シートからなる電池用セ
パレーターが提案されている。このセパレーターは、耐
熱性には優れているものの、フィブリッドを使用してい
ることから、正・負極間の電気的な隔離性を確保する等
のために厚みを大きくすると通気性が低下し、通気性を
確保するためにメタアラミド短繊維の割合を増やすと強
度が低下するといったように、厚み、通気性及び強度を
同時に満足することが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況に鑑
み、本発明は、高い耐熱性を有し、機械的特性と通気性
にも優れ、厚みも十分な電池用セパレーターを提供する
ことを課題とするものである。
み、本発明は、高い耐熱性を有し、機械的特性と通気性
にも優れ、厚みも十分な電池用セパレーターを提供する
ことを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討を行った結果、結晶性を有する熱可
塑性ポリイミドを用いて紡糸・延伸することにより得ら
れる結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維を主な構成
成分とする不織布が、上記の課題を解決する電池用セパ
レーターとして好適であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
解決すべく鋭意検討を行った結果、結晶性を有する熱可
塑性ポリイミドを用いて紡糸・延伸することにより得ら
れる結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維を主な構成
成分とする不織布が、上記の課題を解決する電池用セパ
レーターとして好適であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、結晶化された熱可塑
性ポリイミド短繊維を主な構成成分とする不織布からな
る電池用セパレーターを要旨とするものであり、さら
に、そのような電池用セパレーターにおいて、熱可塑性
ポリイミドが下記構造式(1)で示される繰り返し単位
を有することを特徴とする電池用セパレーターを要旨と
するものである。
性ポリイミド短繊維を主な構成成分とする不織布からな
る電池用セパレーターを要旨とするものであり、さら
に、そのような電池用セパレーターにおいて、熱可塑性
ポリイミドが下記構造式(1)で示される繰り返し単位
を有することを特徴とする電池用セパレーターを要旨と
するものである。
【0008】
【化2】
【0009】また、結晶化された熱可塑性ポリイミド短
繊維を含むスラリーを調製して湿式抄造する工程と、熱
可塑性ポリイミドのガラス転移点以上、融点以下の温度
で加熱し加圧する工程とを含むことを特徴とする上記の
電池用セパレーターの製造方法を要旨とするものであ
る。
繊維を含むスラリーを調製して湿式抄造する工程と、熱
可塑性ポリイミドのガラス転移点以上、融点以下の温度
で加熱し加圧する工程とを含むことを特徴とする上記の
電池用セパレーターの製造方法を要旨とするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電池用セパレーターは、ポリイミド短繊維を主
な構成成分とする不織布からなるものである。本発明に
主に用いられるポリイミド短繊維を形成するポリイミド
としては、結晶性を有する熱可塑性ポリイミドである。
結晶性を有する熱可塑性ポリイミドは溶融紡糸した後、
加熱延伸して結晶化及び結晶部の配向を高めることによ
り、結晶化されたポリイミド繊維となる。本発明におい
ては、そのようにして得られる結晶化されたポリイミド
繊維を短繊維状にカットしたものを用いる。
本発明の電池用セパレーターは、ポリイミド短繊維を主
な構成成分とする不織布からなるものである。本発明に
主に用いられるポリイミド短繊維を形成するポリイミド
としては、結晶性を有する熱可塑性ポリイミドである。
結晶性を有する熱可塑性ポリイミドは溶融紡糸した後、
加熱延伸して結晶化及び結晶部の配向を高めることによ
り、結晶化されたポリイミド繊維となる。本発明におい
ては、そのようにして得られる結晶化されたポリイミド
繊維を短繊維状にカットしたものを用いる。
【0011】本発明においては、ポリイミド短繊維を形
成するポリイミドが熱可塑性であることが重要である。
すなわち、本発明の電池用セパレーターとなる不織布を
主に構成するポリイミド短繊維が熱可塑性であるため、
適当な熱処理によってポリイミド短繊維同士の交絡点を
接着することができ、その結果、不織布の機械的強度を
高めることができるからである。
成するポリイミドが熱可塑性であることが重要である。
すなわち、本発明の電池用セパレーターとなる不織布を
主に構成するポリイミド短繊維が熱可塑性であるため、
適当な熱処理によってポリイミド短繊維同士の交絡点を
接着することができ、その結果、不織布の機械的強度を
高めることができるからである。
【0012】本発明においては、また、熱可塑性ポリイ
ミド短繊維が結晶化されていることが重要である。なぜ
なら、ポリイミドは一般的にアルカリに弱く、本発明の
ような濃厚アルカリ水溶液を使用する用途には適してい
ないが、結晶化の進んだポリイミドは、結晶化の進んで
いないポリイミドに比べて耐薬品性、とりわけ耐アルカ
リ性に優れているので、アルカリ電池用として特に好適
であることを本発明者らが見出したからである。なお、
本発明において、結晶化されたとは、X線回折法により
測定した結晶化度が15%以上であることをいい、好ま
しくは20%以上、より好ましくは25%以上である。
結晶化度が15%未満では、耐アルカリ性が低下する。
ミド短繊維が結晶化されていることが重要である。なぜ
なら、ポリイミドは一般的にアルカリに弱く、本発明の
ような濃厚アルカリ水溶液を使用する用途には適してい
ないが、結晶化の進んだポリイミドは、結晶化の進んで
いないポリイミドに比べて耐薬品性、とりわけ耐アルカ
リ性に優れているので、アルカリ電池用として特に好適
であることを本発明者らが見出したからである。なお、
本発明において、結晶化されたとは、X線回折法により
測定した結晶化度が15%以上であることをいい、好ま
しくは20%以上、より好ましくは25%以上である。
結晶化度が15%未満では、耐アルカリ性が低下する。
【0013】また、熱可塑性ポリイミド短繊維として
は、結晶化されていることに加え、その結晶部が高度に
配向していることが好ましい。これにより、耐アルカリ
性に優れるだけでなく、加熱、冷却時の寸法変化が小さ
く、熱寸法安定性に優れたポリイミド短繊維となる。こ
のときの結晶部の配向度としては、80%以上であるこ
とが好ましい。
は、結晶化されていることに加え、その結晶部が高度に
配向していることが好ましい。これにより、耐アルカリ
性に優れるだけでなく、加熱、冷却時の寸法変化が小さ
く、熱寸法安定性に優れたポリイミド短繊維となる。こ
のときの結晶部の配向度としては、80%以上であるこ
とが好ましい。
【0014】上記のような結晶化された熱可塑性ポリイ
ミド短繊維を得るために用いる熱可塑性ポリイミドの化
学構造としては、下記構造式(1)で示される化学構造
を繰り返し単位として有することが好ましい。このよう
な化学構造を有するポリイミドは、熱可塑性のため熱加
工性に優れると共に、耐熱性に優れた結晶性ポリイミド
樹脂である。
ミド短繊維を得るために用いる熱可塑性ポリイミドの化
学構造としては、下記構造式(1)で示される化学構造
を繰り返し単位として有することが好ましい。このよう
な化学構造を有するポリイミドは、熱可塑性のため熱加
工性に優れると共に、耐熱性に優れた結晶性ポリイミド
樹脂である。
【0015】
【化3】
【0016】このような化学構造を有するポリイミドの
具体例としては、三井化学株式会社製「オーラム」(商標
名)が市販されており、DSC法によるガラス転移点が
250℃、融点が388℃という特性を有している。
具体例としては、三井化学株式会社製「オーラム」(商標
名)が市販されており、DSC法によるガラス転移点が
250℃、融点が388℃という特性を有している。
【0017】上記のような熱可塑性ポリイミドを繊維化
する際には、種々特性を改善する目的で、色々な化学構
造を有するポリイミドを共重合もしくはブレンドしても
よく、また、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリア
リレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素
樹脂などの他のポリマーを配合してもよく、さらには酸
化チタン、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの
無機系フィラーを配合してもよい。したがって、熱可塑
性ポリイミド短繊維には、それらの副原料が含まれてい
てもよい。
する際には、種々特性を改善する目的で、色々な化学構
造を有するポリイミドを共重合もしくはブレンドしても
よく、また、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリア
リレート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素
樹脂などの他のポリマーを配合してもよく、さらには酸
化チタン、アルミナ、シリカ、カーボンブラックなどの
無機系フィラーを配合してもよい。したがって、熱可塑
性ポリイミド短繊維には、それらの副原料が含まれてい
てもよい。
【0018】本発明における不織布を構成するのに主に
用いられるポリイミド短繊維及び必要に応じて用いられ
るその他の短繊維の形態であるが、平均繊維長としては
1〜15mmであることが好ましく、平均繊維径として
は、3〜30μmであることが好ましい。平均繊維長が
1mm未満では、不織布の強度が不足するので好ましく
なく、一方15mmを超えると均一な不織布を製造する
のが困難になるので好ましくない。また、平均繊維径が
3μm未満では不織布の強度が不足する傾向にあるので
好ましくなく、一方30μmを超えると、不織布の空隙
が大きくなって、セパレーターとしての機能が低下する
傾向にあるので好ましくない。また、上記の短繊維の断
面形状としては、通常は円形のものが用いられるが、特
にこれに限定されるものではなく、異形断面であって
も、不定形であっても一向に差し支えない。
用いられるポリイミド短繊維及び必要に応じて用いられ
るその他の短繊維の形態であるが、平均繊維長としては
1〜15mmであることが好ましく、平均繊維径として
は、3〜30μmであることが好ましい。平均繊維長が
1mm未満では、不織布の強度が不足するので好ましく
なく、一方15mmを超えると均一な不織布を製造する
のが困難になるので好ましくない。また、平均繊維径が
3μm未満では不織布の強度が不足する傾向にあるので
好ましくなく、一方30μmを超えると、不織布の空隙
が大きくなって、セパレーターとしての機能が低下する
傾向にあるので好ましくない。また、上記の短繊維の断
面形状としては、通常は円形のものが用いられるが、特
にこれに限定されるものではなく、異形断面であって
も、不定形であっても一向に差し支えない。
【0019】本発明において、電池用セパレーターとな
る不織布としては、上記の結晶化された熱可塑性ポリイ
ミド短繊維のみから構成された不織布であることによ
り、本発明の目的を効果的に達成できる。しかしなが
ら、特にこれに限定されることなく、不織布を抄造しや
すくしたり、電池用セパレーターの種々特性を改善する
目的で、他の有機物もしくは無機物からなる短繊維やパ
ルプ状物、例えば結晶性を有する熱可塑性ポリイミド以
外のポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラ
ミド、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リフェニレンスルフィド、ポリパラファニレンベンゾビ
スオキサゾール、カーボン、ガラス、アルミナ、シリカ
等からなる短繊維もしくはパルプ状物、さらには種々の
粒子状物(フィラー)が配合された不織布であってもよ
い。
る不織布としては、上記の結晶化された熱可塑性ポリイ
ミド短繊維のみから構成された不織布であることによ
り、本発明の目的を効果的に達成できる。しかしなが
ら、特にこれに限定されることなく、不織布を抄造しや
すくしたり、電池用セパレーターの種々特性を改善する
目的で、他の有機物もしくは無機物からなる短繊維やパ
ルプ状物、例えば結晶性を有する熱可塑性ポリイミド以
外のポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラ
ミド、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リフェニレンスルフィド、ポリパラファニレンベンゾビ
スオキサゾール、カーボン、ガラス、アルミナ、シリカ
等からなる短繊維もしくはパルプ状物、さらには種々の
粒子状物(フィラー)が配合された不織布であってもよ
い。
【0020】ただし、本発明の目的を達成するうえで、
本発明の電池用セパレーターとなる不織布において、結
晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維の含有率として
は、30質量%以上であることが好ましく、さらには7
0質量%以上であることが好ましい。ここで、含有率を
計算するにあたり、結晶化された熱可塑性ポリイミド短
繊維に結晶性を有する熱可塑性ポリイミド以外の副原料
が含まれる場合は、そのような副原料の質量は熱可塑性
ポリイミド短繊維の質量からは差し引いて計算する。
本発明の電池用セパレーターとなる不織布において、結
晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維の含有率として
は、30質量%以上であることが好ましく、さらには7
0質量%以上であることが好ましい。ここで、含有率を
計算するにあたり、結晶化された熱可塑性ポリイミド短
繊維に結晶性を有する熱可塑性ポリイミド以外の副原料
が含まれる場合は、そのような副原料の質量は熱可塑性
ポリイミド短繊維の質量からは差し引いて計算する。
【0021】本発明の電池用セパレーターは、上記した
ように結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維を主な構
成成分とする不織布からなるものであり、その坪量(単
位面積あたりの質量)としては、機械特性、通気度、保
液性等を考慮して適宜設定すればよいが、通常は20〜
100g/m2が好ましい。また、厚みとしては、通気
性、保液性、正・負極間の電気的な隔離性等の観点から
通常50〜300μmが好ましい。
ように結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維を主な構
成成分とする不織布からなるものであり、その坪量(単
位面積あたりの質量)としては、機械特性、通気度、保
液性等を考慮して適宜設定すればよいが、通常は20〜
100g/m2が好ましい。また、厚みとしては、通気
性、保液性、正・負極間の電気的な隔離性等の観点から
通常50〜300μmが好ましい。
【0022】また、本発明の電池用セパレーターの見か
け密度としては0.40〜1.0g/cm3の範囲にあ
ることが好ましい。見かけ密度が0.40g/cm3未
満であると、セパレーターとしての機械的強度が不足す
る傾向にあるので好ましくない。一方、見かけ密度が
1.0g/cm3を超えると、空隙率が低下する結果、
通気度、保液性が劣る傾向にあるため好ましくない。な
お、見かけ密度は、タテ、ヨコの寸法と厚みを測定して
占有体積を算出し、質量をその占有体積で除することに
より求める。
け密度としては0.40〜1.0g/cm3の範囲にあ
ることが好ましい。見かけ密度が0.40g/cm3未
満であると、セパレーターとしての機械的強度が不足す
る傾向にあるので好ましくない。一方、見かけ密度が
1.0g/cm3を超えると、空隙率が低下する結果、
通気度、保液性が劣る傾向にあるため好ましくない。な
お、見かけ密度は、タテ、ヨコの寸法と厚みを測定して
占有体積を算出し、質量をその占有体積で除することに
より求める。
【0023】本発明の電池用セパレーターの通気度とし
ては、10cm3/cm2・秒以上が好ましい。通気度が
10cm3/cm2・秒未満の場合、過充電時に正極から
発生する酸素ガスの透過性が低下し、充放電サイクルの
進行に伴って内圧が上昇するという問題が生じやすくな
るので好ましくない。
ては、10cm3/cm2・秒以上が好ましい。通気度が
10cm3/cm2・秒未満の場合、過充電時に正極から
発生する酸素ガスの透過性が低下し、充放電サイクルの
進行に伴って内圧が上昇するという問題が生じやすくな
るので好ましくない。
【0024】本発明の電池用セパレーターの機械的強度
の指標となる引張り強度としては、1.5kN/m以上
が好ましい。引張り強度が1.5kN/m未満である
と、電池に組み込む際に破れる可能性が大きくなるので
好ましくない。
の指標となる引張り強度としては、1.5kN/m以上
が好ましい。引張り強度が1.5kN/m未満である
と、電池に組み込む際に破れる可能性が大きくなるので
好ましくない。
【0025】次に、本発明の電池用セパレーターを製造
する方法について述べる。まず、ポリイミド短繊維を用
いて不織布を抄造する方法としては、特に限定されるも
のではなく、従来公知の乾式もしくは湿式抄造法により
行なえばよいが、特に湿式抄造法が、厚みと地合いの均
一性に優れた短繊維不織布を得るのに適しているので好
ましく採用される。湿式抄造法に用いる湿式抄造装置と
しては、特に限定されるものではなく、公知の抄紙機等
を用いればよいが、具体的に例示すれば、円網式湿式抄
紙機、短網式湿式抄紙機、短網傾斜式湿式抄紙機、長網
傾斜式湿式抄紙機等が挙げられる。これらの湿式抄造装
置には、熱風式、接触式もしくは輻射式の乾燥機が併設
されていることが好ましい。
する方法について述べる。まず、ポリイミド短繊維を用
いて不織布を抄造する方法としては、特に限定されるも
のではなく、従来公知の乾式もしくは湿式抄造法により
行なえばよいが、特に湿式抄造法が、厚みと地合いの均
一性に優れた短繊維不織布を得るのに適しているので好
ましく採用される。湿式抄造法に用いる湿式抄造装置と
しては、特に限定されるものではなく、公知の抄紙機等
を用いればよいが、具体的に例示すれば、円網式湿式抄
紙機、短網式湿式抄紙機、短網傾斜式湿式抄紙機、長網
傾斜式湿式抄紙機等が挙げられる。これらの湿式抄造装
置には、熱風式、接触式もしくは輻射式の乾燥機が併設
されていることが好ましい。
【0026】湿式抄造を行う工程としては、上記のポリ
イミド短繊維と必要に応じて配合される他の成分とを水
等の分散媒と混合し、パルパー等を用いて均一に分散さ
せてスラリーを調製し、上記のような装置を用いて湿式
抄造した後乾燥する。このとき、得られる不織布の均一
性、平滑性等を向上させる目的で、ポリイミド短繊維を
予めリファイナーやビーター等によって縮れさせる処理
を行っておいてもよい。なお、不織布の強度を増す目的
で、不織布にポリイミド前駆体やエポキシ樹脂等を含む
エマルジョンや溶液を含浸もしくはスプレーしてもよ
く、この場合には、湿式抄造装置の抄造部と乾燥部の間
に含浸装置やスプレー装置等を設けて行えばよい。
イミド短繊維と必要に応じて配合される他の成分とを水
等の分散媒と混合し、パルパー等を用いて均一に分散さ
せてスラリーを調製し、上記のような装置を用いて湿式
抄造した後乾燥する。このとき、得られる不織布の均一
性、平滑性等を向上させる目的で、ポリイミド短繊維を
予めリファイナーやビーター等によって縮れさせる処理
を行っておいてもよい。なお、不織布の強度を増す目的
で、不織布にポリイミド前駆体やエポキシ樹脂等を含む
エマルジョンや溶液を含浸もしくはスプレーしてもよ
く、この場合には、湿式抄造装置の抄造部と乾燥部の間
に含浸装置やスプレー装置等を設けて行えばよい。
【0027】上記の湿式抄造工程により得られた不織布
は、通常そのままでは空隙率が大きすぎて、本発明の目
的とする電池用セパレーターとして用いるには機械的強
度が不足する傾向にある。そこで、以下に述べる工程を
行なうことにより、十分な機械的強度を具備させる。す
なわち、不織布の主な構成成分たるポリイミド短繊維を
形成している熱可塑性ポリイミドのガラス転移点以上、
融点以下の温度で加熱し加圧する工程を行なうのであ
る。この工程により、不織布としての形態を保持しつ
つ、熱接着作用と緻密化による機械的強度の向上をはか
ることができる。
は、通常そのままでは空隙率が大きすぎて、本発明の目
的とする電池用セパレーターとして用いるには機械的強
度が不足する傾向にある。そこで、以下に述べる工程を
行なうことにより、十分な機械的強度を具備させる。す
なわち、不織布の主な構成成分たるポリイミド短繊維を
形成している熱可塑性ポリイミドのガラス転移点以上、
融点以下の温度で加熱し加圧する工程を行なうのであ
る。この工程により、不織布としての形態を保持しつ
つ、熱接着作用と緻密化による機械的強度の向上をはか
ることができる。
【0028】上記の加熱温度を熱可塑性ポリイミドのガ
ラス転移点以上の温度とする理由は、ポリイミド短繊維
を軟化させて熱接着の効果を発現させるためであり、ガ
ラス転移点未満の温度であると、熱接着が行われない。
熱接着の効果を高めるうえで、加熱温度としては、熱可
塑性ポリイミドのガラス転移点よりも10℃以上高い温
度が好ましい。同時に、加熱温度を熱可塑性ポリイミド
の融点以下とする理由は、融点を超えると、加熱時間に
もよるが、ポリイミド短繊維が溶融により繊維としての
形態を失いつつ融着し、その結果通気度等の不織布の特
性が損なわれ、目的の電池用セパレーターとして使用で
きなくなるからである。融点以下の温度でも、加熱時間
や加圧の条件によっては不織布の特性が損なわれる場合
があるので、加熱温度としては、熱可塑性ポリイミドの
融点よりも10℃以上低い温度が好ましい。すなわち、
加熱温度として好ましい温度範囲は、下記数式に示され
る範囲となる。
ラス転移点以上の温度とする理由は、ポリイミド短繊維
を軟化させて熱接着の効果を発現させるためであり、ガ
ラス転移点未満の温度であると、熱接着が行われない。
熱接着の効果を高めるうえで、加熱温度としては、熱可
塑性ポリイミドのガラス転移点よりも10℃以上高い温
度が好ましい。同時に、加熱温度を熱可塑性ポリイミド
の融点以下とする理由は、融点を超えると、加熱時間に
もよるが、ポリイミド短繊維が溶融により繊維としての
形態を失いつつ融着し、その結果通気度等の不織布の特
性が損なわれ、目的の電池用セパレーターとして使用で
きなくなるからである。融点以下の温度でも、加熱時間
や加圧の条件によっては不織布の特性が損なわれる場合
があるので、加熱温度としては、熱可塑性ポリイミドの
融点よりも10℃以上低い温度が好ましい。すなわち、
加熱温度として好ましい温度範囲は、下記数式に示され
る範囲となる。
【0029】
【数1】
【0030】ただし、上記式において、Tは加熱温度、T
gは熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度、Tmは熱可
塑性ポリイミドの融点をそれぞれ表わし、単位は℃であ
る。
gは熱可塑性ポリイミドのガラス転移温度、Tmは熱可
塑性ポリイミドの融点をそれぞれ表わし、単位は℃であ
る。
【0031】また、加圧する際の圧力としては、特に限
定されるものではないが、圧力が高いほどポリイミド短
繊維同士の熱接着の効果が大きく、また、得られる電池
用セパレーターの通気度が減少する傾向にあるので、そ
れらの点を考慮して適宜設定すればよく、本発明では通
常0.05〜10MPa程度の圧力が不織布に印加され
るような加圧条件が好ましく採用される。
定されるものではないが、圧力が高いほどポリイミド短
繊維同士の熱接着の効果が大きく、また、得られる電池
用セパレーターの通気度が減少する傾向にあるので、そ
れらの点を考慮して適宜設定すればよく、本発明では通
常0.05〜10MPa程度の圧力が不織布に印加され
るような加圧条件が好ましく採用される。
【0032】上記のような加熱し加圧する工程を行うた
めの装置としては、特に限定されるものではなく、従来
公知の加熱プレス装置等を用いればよいが、長尺の不織
布を連続的に加熱同時加圧できるという点から、カレン
ダーロール装置や、対向する一対の金属製等のベルト間
で加熱プレスの行えるダブルベルトプレス装置等が好ま
しく用いられる。以上の工程を経ることにより、結晶化
された熱可塑性ポリイミドを主な構成成分とする不織布
からなり、耐熱性、機械的特性、通気性に優れた本発明
の電池用セパレーターが得られる。
めの装置としては、特に限定されるものではなく、従来
公知の加熱プレス装置等を用いればよいが、長尺の不織
布を連続的に加熱同時加圧できるという点から、カレン
ダーロール装置や、対向する一対の金属製等のベルト間
で加熱プレスの行えるダブルベルトプレス装置等が好ま
しく用いられる。以上の工程を経ることにより、結晶化
された熱可塑性ポリイミドを主な構成成分とする不織布
からなり、耐熱性、機械的特性、通気性に優れた本発明
の電池用セパレーターが得られる。
【0033】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
する。なお、各種の特性は以下の方法で測定又は評価し
た。 (1)引張り強度 JIS−P8113に準じて、万能試験機(インテスコ
社製)を用いて測定した。 (2)通気度 JIS−L1096 一般織物試験法8.27項、通気
性 A法(フラジール型法)に準じて、試験片を通過す
る空気量(cm3/cm2・秒)を測定した。 (3)耐アルカリ性 水酸化ナトリウム(NaOH)もしくは水酸化カリウム
(KOH)の30質量%水溶液に23℃で200時間浸
漬した後、取り出して外観の変化を確認した。 (4)厚み JIS−P8118(紙及び板紙−厚さ及び密度の試験
方法)に準じて測定した。
する。なお、各種の特性は以下の方法で測定又は評価し
た。 (1)引張り強度 JIS−P8113に準じて、万能試験機(インテスコ
社製)を用いて測定した。 (2)通気度 JIS−L1096 一般織物試験法8.27項、通気
性 A法(フラジール型法)に準じて、試験片を通過す
る空気量(cm3/cm2・秒)を測定した。 (3)耐アルカリ性 水酸化ナトリウム(NaOH)もしくは水酸化カリウム
(KOH)の30質量%水溶液に23℃で200時間浸
漬した後、取り出して外観の変化を確認した。 (4)厚み JIS−P8118(紙及び板紙−厚さ及び密度の試験
方法)に準じて測定した。
【0034】実施例1
熱可塑性ポリイミドとしては、結晶性を有する熱可塑性
ポリイミドである三井化学製のオーラムPL450を用
いた。DSC測定によるこのポリイミドのガラス転移点
は250℃であり、同じく融点は387℃であった。上
記のポリイミドを400℃に加熱して溶融させ、紡糸速
度500m/minで溶融紡糸し、温度300℃、延伸
倍率2.4倍で加熱延伸することにより、繊維径約15
μmのポリイミド繊維を得た。このポリイミド繊維の結
晶化度は30%、結晶配向度は90%(いずれもX線回
折法による測定値)であり、結晶化されていることが確
認された。この結晶化されたポリイミド繊維を繊維長5
mmにカットして、ポリイミド短繊維としたた。上記の
ポリイミド短繊維を水中に投じ、パルパーを用いて水中
に均一に分散させることにより、濃度0.05質量%の
スラリーを得た。次いでこのスラリーを用い、傾斜短網
式連続抄紙機(斎藤鐵工所製)により幅60cmで抄造
し、次いで、抄紙機に併設された熱風式乾燥機にて14
0℃で乾燥してポリイミド不織布を得た。得られたポリ
イミド不織布をダブルベルトプレス機(サンドビック社
製)を用いて0.2MPa相当の加圧下240℃で2分
間、300℃で5分間連続的に加圧しつつ加熱すること
により、坪量67g/m2、厚み0.125mm、見掛
け密度0.54g/cm3の不織布からなる本発明の電
池用セパレーターを得た。
ポリイミドである三井化学製のオーラムPL450を用
いた。DSC測定によるこのポリイミドのガラス転移点
は250℃であり、同じく融点は387℃であった。上
記のポリイミドを400℃に加熱して溶融させ、紡糸速
度500m/minで溶融紡糸し、温度300℃、延伸
倍率2.4倍で加熱延伸することにより、繊維径約15
μmのポリイミド繊維を得た。このポリイミド繊維の結
晶化度は30%、結晶配向度は90%(いずれもX線回
折法による測定値)であり、結晶化されていることが確
認された。この結晶化されたポリイミド繊維を繊維長5
mmにカットして、ポリイミド短繊維としたた。上記の
ポリイミド短繊維を水中に投じ、パルパーを用いて水中
に均一に分散させることにより、濃度0.05質量%の
スラリーを得た。次いでこのスラリーを用い、傾斜短網
式連続抄紙機(斎藤鐵工所製)により幅60cmで抄造
し、次いで、抄紙機に併設された熱風式乾燥機にて14
0℃で乾燥してポリイミド不織布を得た。得られたポリ
イミド不織布をダブルベルトプレス機(サンドビック社
製)を用いて0.2MPa相当の加圧下240℃で2分
間、300℃で5分間連続的に加圧しつつ加熱すること
により、坪量67g/m2、厚み0.125mm、見掛
け密度0.54g/cm3の不織布からなる本発明の電
池用セパレーターを得た。
【0035】実施例2
実施例1で使用したポリイミド短繊維60質量部に対
し、同じポリイミド短繊維をビーターにて30分間捲縮
処理したもの40質量部を用意し、両者を併用してスラ
リーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして本発
明の電池用セパレーターを得た。この電池用セパレータ
ーは、坪量68g/m2、厚み0.115mm、見掛け
密度0.59g/cm3であった。
し、同じポリイミド短繊維をビーターにて30分間捲縮
処理したもの40質量部を用意し、両者を併用してスラ
リーを調製したこと以外は、実施例1と同様にして本発
明の電池用セパレーターを得た。この電池用セパレータ
ーは、坪量68g/m2、厚み0.115mm、見掛け
密度0.59g/cm3であった。
【0036】比較例1
実施例1で用いたのと同じポリイミドを400℃に加熱
して溶融させ、紡糸速度500m/minで溶融紡糸
し、温度300℃、延伸倍率1.2倍で加熱延伸するこ
とにより、繊維径約22μmのポリイミド繊維を得た。
このポリイミド繊維の結晶化度は8%、結晶配向度は5
8%(いずれもX線回折法による測定値)であった。こ
のポリイミド繊維を繊維長5mmにカットして、ポリイ
ミド短繊維とした。上記のポリイミド短繊維を用いるこ
と以外は実施例1と同様にして、電池用セパレーターを
得た。この電池用セパレーターは坪量68g/m2、厚
み0.130mm、見掛け密度0.52g/cm3であ
った。
して溶融させ、紡糸速度500m/minで溶融紡糸
し、温度300℃、延伸倍率1.2倍で加熱延伸するこ
とにより、繊維径約22μmのポリイミド繊維を得た。
このポリイミド繊維の結晶化度は8%、結晶配向度は5
8%(いずれもX線回折法による測定値)であった。こ
のポリイミド繊維を繊維長5mmにカットして、ポリイ
ミド短繊維とした。上記のポリイミド短繊維を用いるこ
と以外は実施例1と同様にして、電池用セパレーターを
得た。この電池用セパレーターは坪量68g/m2、厚
み0.130mm、見掛け密度0.52g/cm3であ
った。
【0037】実施例および比較例で得られた電池用セパ
レーターの特性を下記表1に示す。
レーターの特性を下記表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例の電池用セパレーターは、強度も大
きく、通気性も高いためアルカリ二次電池用セパレータ
ーとして有用であった。一方、比較例のものでは結晶化
されていないポリイミド繊維を用いたため、耐アルカリ
性に劣り、アルカリ二次電池用セパレーターとしては不
適当であった。
きく、通気性も高いためアルカリ二次電池用セパレータ
ーとして有用であった。一方、比較例のものでは結晶化
されていないポリイミド繊維を用いたため、耐アルカリ
性に劣り、アルカリ二次電池用セパレーターとしては不
適当であった。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電池用セ
パレーターは耐熱性、機械的特性、通気性に優れてお
り、ニッケル・カドミウム電池やニッケル・水素電池等
のアルカリ二次電池用セパレーターとして好適である。
パレーターは耐熱性、機械的特性、通気性に優れてお
り、ニッケル・カドミウム電池やニッケル・水素電池等
のアルカリ二次電池用セパレーターとして好適である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 山田 良尚
京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株
式会社中央研究所内
Fターム(参考) 4L055 AF34 BE20 FA11 FA14 FA19
GA01
5H021 BB01 BB02 BB08 CC01 CC02
EE02 HH06
Claims (3)
- 【請求項1】 結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維
を主な構成成分とする不織布からなる電池用セパレータ
ー。 - 【請求項2】 熱可塑性ポリイミドが下記構造式(1)
で示される繰り返し単位を有することを特徴とする請求
項1に記載の電池用セパレーター。 【化1】 - 【請求項3】 結晶化された熱可塑性ポリイミド短繊維
を含むスラリーを調製して湿式抄造する工程と、熱可塑
性ポリイミドのガラス転移点以上、融点以下の温度で加
熱し加圧する工程とを含むことを特徴とする請求項1又
は請求項2に記載の電池用セパレーターの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001356142A JP2003157826A (ja) | 2001-11-21 | 2001-11-21 | 電池用セパレーター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001356142A JP2003157826A (ja) | 2001-11-21 | 2001-11-21 | 電池用セパレーター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003157826A true JP2003157826A (ja) | 2003-05-30 |
Family
ID=19167721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001356142A Pending JP2003157826A (ja) | 2001-11-21 | 2001-11-21 | 電池用セパレーター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003157826A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005327633A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 電子部品用セパレータ及びその製造方法 |
JP2006059717A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Nissan Motor Co Ltd | 電池用セパレータ |
JP2006305914A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Asahi Kasei Corp | 積層基板の製造方法 |
JP2013513931A (ja) * | 2009-12-15 | 2013-04-22 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | ポリイミドナノウェブを含む多層物品 |
EP2514859A4 (en) * | 2009-12-16 | 2015-09-02 | Ube Industries | SHORT POLYIMIDE FIBERS AND HEAT-RESISTANT PAPER COMPRISING THE SAME |
-
2001
- 2001-11-21 JP JP2001356142A patent/JP2003157826A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005327633A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Tomoegawa Paper Co Ltd | 電子部品用セパレータ及びその製造方法 |
JP4495516B2 (ja) * | 2004-05-14 | 2010-07-07 | 株式会社巴川製紙所 | 電子部品用セパレータ及びその製造方法 |
JP2006059717A (ja) * | 2004-08-20 | 2006-03-02 | Nissan Motor Co Ltd | 電池用セパレータ |
JP2006305914A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Asahi Kasei Corp | 積層基板の製造方法 |
JP2013513931A (ja) * | 2009-12-15 | 2013-04-22 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | ポリイミドナノウェブを含む多層物品 |
JP2015181117A (ja) * | 2009-12-15 | 2015-10-15 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company | ポリイミドナノウェブを含む多層物品 |
EP2514859A4 (en) * | 2009-12-16 | 2015-09-02 | Ube Industries | SHORT POLYIMIDE FIBERS AND HEAT-RESISTANT PAPER COMPRISING THE SAME |
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