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JP2003142913A - 車両用のガラスアンテナ - Google Patents

車両用のガラスアンテナ

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Publication number
JP2003142913A
JP2003142913A JP2001333635A JP2001333635A JP2003142913A JP 2003142913 A JP2003142913 A JP 2003142913A JP 2001333635 A JP2001333635 A JP 2001333635A JP 2001333635 A JP2001333635 A JP 2001333635A JP 2003142913 A JP2003142913 A JP 2003142913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
wire
feeding point
filament
glass antenna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001333635A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromasa Fujii
宏征 藤井
Junichiro Ieiri
潤一郎 家入
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP2001333635A priority Critical patent/JP2003142913A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特にFMラジオ放送波とAMラジオ放送波に対
する受信利得を高めた車両用ガラスアンテナを提供す
る。 【解決手段】 複数の加熱用導電線条と該加熱用導電線
条の両端にバスバーを接続した防曇用加熱線条を車両用
後部窓ガラスに設けた車両用ガラスアンテナにおいて、
該防曇用加熱線条の上部余白部に給電点を設け、該給電
点より直接または引出線を介して加熱用導電線条の最上
線と容量結合可能な第1の水平線条を少なくとも有する
ように接続した第1のエレメントと、また前記給電点か
ら直接、または第1のエレメントで給電点近傍位置から
分岐して給電点側の複数本の加熱用導電線条の一部と交
差接続するように設けた垂直線条からなる第2のエレメ
ントを配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車など、後部窓
ガラスに設けたAMラジオ放送波、FMラジオ放送波、
TV放送波などを受信するためのガラスアンテナに関
し、特にFMラジオ放送波とAMラジオ放送波を受信す
るに好適なガラスアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両等の窓ガラスにガラスア
ンテナを設ける場合には、運転者側の前部窓ガラスに設
けると運転者等の視界の邪魔になるので、後部窓ガラス
に設けたアンテナが一般的に採用されている。
【0003】近年、FMラジオ放送波用のガラスアンテ
ナ、AMラジオ放送波用のガラスアンテナについては、
数多くの出願がされており、後部窓ガラスの加熱用導電
線条の上部余白部は、スペースが比較的広くとれ、部位
も高く、比較的容易に受信利得を高めることができるの
で、この上部余白部に設けたガラスアンテナが最も多く
実用化されている。
【0004】その中にあって複数本の略水平線条からな
る加熱用導電線条に直交するように接続させた垂直な導
電線条を設けて、加熱用導電線条をアンテナとして利用
することも行われていた。
【0005】例えば、加熱用導電線条の上部余白部に設
けたアンテナの一部をこの略水平線条からなる加熱用導
電線条に直交、接続させた特開昭56−42401号な
どや、また、加熱用導電線条のバスバーの外側を延びる
垂直線条を備えたアンテナとして、本出願人も、バスバ
ー沿いに垂直に延びる線条の先端から加熱用導電線条の
上部余白部に短く水平に延びる線条からなるガラスアン
テナを特開昭62−123803号、特開平3−850
04号などとして出願している。
【0006】これらの前記特開昭56−42401号発
明に示されるアンテナは、加熱用導電線条の上部余白部
をほとんど占める割りには、AMラジオ放送波に対して
はある程度の受信利得が得られるとしても、FMラジオ
放送波に対しては充分な受信利得を得ることは困難であ
り、また、特開昭62−123803号などに示される
アンテナは、占有面積は小さいものの、この場合にもA
Mラジオ放送波からTV放送波までの非常に広い帯域に
わたる電波に対して高利得を得ることは困難であった。
【0007】このため、従来のガラスアンテナのエリア
より小さなエリアに設けるアンテナであって、特にFM
ラジオ放送波とAMラジオ放送波に対する受信利得を向
上させたガラスアンテナとして、本出願人によって特開
平10−303627号公報に示すような複数の加熱用
導電線条と該加熱用導電線条の外側に接続されるバスバ
ーが配設された車両用後部窓ガラスに設けた車両用ガラ
スアンテナにおいて下部コーナー部に設けた給電部から
一方のバスバーの外側を垂直に延びる第1の垂直線条と
前記給電部から加熱用導電線条の下部余白部を水平に延
びる水平線条と該水平線条の先端に接続され加熱用導電
線条を直交、接続して上方に延びる第2の垂直線条を少
なくとも具備するようにしたガラスアンテナを開示し
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−303627号公報に示される車両用のガラスア
ンテナは、76〜90MHzの周波数帯域の国内FMラ
ジオ放送波帯に対しては高利得なアンテナ受信性能が得
られるものの、76〜108MHzの周波数帯域である
国内のFMラジオ放送波からテレビジョン放送波VHF
−LOW帯(国外のFMラジオ放送波帯)までの広帯域
の周波数に対しては、高利得なアンテナ受信性能を得る
ことは困難であった。
【0009】また、バスバーの外側にアンテナエレメン
トを設ける必要性があっても、車種によっては該位置に
スペースを確保できず、アンテナエレメントを設けられ
ない場合もあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような点
に鑑みてなされたものであり、従来のガラスアンテナの
エリアより小さなエリアに設けることができるだけでな
く、FMラジオ放送波からテレビジョン放送波VHF−
LOW帯(国外のFMラジオ放送波帯)までの広帯域の
周波数帯域に対して、高利得なアンテナ受信性能を得ら
れ、バスバーの外側にアンテナエレメントを設けるスペ
ースを不要とするガラスアンテナの提供供を目的とす
る。
【0011】すなわち、本発明は、複数の加熱用導電線
条と該加熱用導電線条の両端にバスバーを接続した防曇
用加熱線条を車両用後部窓ガラスに設けた車両用ガラス
アンテナにおいて、防曇用加熱線条の上部余白部に給電
点を設け、該給電点より直接または引出線を介して加熱
用導電線条の最上線と容量結合可能な第1の水平線条を
少なくとも有する様に接続した第1のエレメントと、ま
た前記給電点から直接、または第1のエレメントで給電
点近傍位置から分岐して給電点側に複数本の加熱用導電
線条の一部と交差接続するように配置した垂直線条を延
ばした第2のエレメントからなることを特徴とする車両
用のガラスアンテナである。
【0012】あるいは、本発明は、前記第1のエレメン
トが、給電点より開口窓枠の上辺に沿った第2の水平線
条と、加熱用導電線条の最上線に近接した第1の水平線
条とを垂直線条で接続したことを特徴とする上述の車両
用のガラスアンテナである。
【0013】あるいはまた、本発明は、複数の加熱用導
電線条と該加熱用導電線条の両端にバスバーを接続した
防曇用加熱線条を車両用後部窓ガラスに設けた車両用ガ
ラスアンテナにおいて、防曇用加熱線条の下部余白部に
給電点を設け、該給電点より直接または引出線を介して
加熱用導電線条の最下線と容量結合可能な第1の水平線
条を少なくとも有する様に接続した第1のエレメント
と、また前記給電点から直接、または第1のエレメント
で給電点近傍位置から分岐して給電点側に複数本の加熱
用導電線条の一部と交差接続するように配置した垂直線
条を延ばした第2のエレメントからなることを特徴とす
る車両用のガラスアンテナである。
【0014】あるいはまた、本発明は、前記第1のエレ
メントが、給電点より開口窓枠の下辺に沿った第2の水
平線条と、加熱用導電線条の最下線に近接した第1の水
平線条とを垂直線条で接続したことを特徴とする上述の
車両用のガラスアンテナである。
【0015】あるいはまた、本発明は、前記防曇用加熱
線条の複数の加熱用導電線条の一部または全部とと直交
交差する垂直線条をさらに少なくとも1本設けたことを
特徴とする上述の車両用のガラスアンテナである。
【0016】あるいはまた、本発明は、前記加熱用導電
線条と容量結合する第1のエレメントの水平線条の長さ
が、近接する加熱用導電線条の長さの略1/4以上であ
ることを特徴とする上述の車両用のガラスアンテナであ
る。
【0017】あるいはまた、本発明は、前記バスバーに
沿った第2のエレメントの垂直線条の長さが、バスバー
の長さの略1/4以上であることを特徴とする上述の車
両用のガラスアンテナである。
【0018】あるいはまた、本発明は、第2のエレメン
トの垂直線条とバスバーの間隔を5mm以上としたこと
を特徴とする上述の車両用のガラスアンテナである。
【0019】あるいはまた、本発明は、バスバーには少
なくともチョークコイルを介し直流電源を接続したこと
を特徴とする上述の車両用のガラスアンテナである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のアンテナ線条は、前記し
たような構成、すなわち第1のエレメントと、第2のエ
レメントの2系統のエレメントを加熱線条のコーナー近
傍に設けた給電点より並列に接続した構成からなる。
【0021】前記給電点の位置については、図1に示し
たように、車両の後部窓ガラスに設けた防曇用加熱線条
の両端に設けたバスバーの上端とコーナー間またはその
近傍位置に設けることが好ましいが、図2に示したよう
に、コーナーより上辺開口部に沿って中央寄りにずらし
た位置も本範囲内に含むものである。
【0022】該給電点の位置について、バスバーの上端
とコーナー間またはその近傍位置が好ましいとしたが、
上下反転させたバスバーの下端とコーナー間またはその
近傍位置でも同一である。
【0023】また、第1のエレメントは、防曇用加熱線
条の上部余白部に設けられ、該防曇用加熱線条の最上部
側の導電線条に容量結合可能な第1の水平線条を少なく
とも有したものであり、該水平線条と加熱用導電線条の
最上線との間隔は、1mmから10mmが望ましい。
【0024】また、第1のエレメントを下部余白部に設
け、該防曇用加熱線条の最下部側の導電線条に容量結合
可能な第1の水平線条を少なくとも有したものであって
も同作用が得られる。
【0025】さらに、前記加熱用導電線条と容量結合す
る第1のエレメントの水平線条の長さが、容量結合する
加熱用導電線条の長さの略1/4以上であることが望ま
しいが、必ずしも略1/4以上とするものではない。
【0026】さらに、前記第1のエレメントは、給電点
より開口窓枠の上辺または下辺に近接して容量結合する
ように沿わせた第2の水平線条を設け、該第2の水平線
条の先端に接続、または途中より分岐した垂直線条を設
け、該垂直線条を第1の水平線条のいずれかの位置に接
続するようにしても良い。
【0027】あるいは、第1のエレメントとして、防曇
用加熱線条の水平な導電線条に容量結合可能な前記第1
の水平線条と、開口窓枠の上辺または下辺に近接して容
量結合するように沿わせた前記第2の水平線条間に、別
の水平線条と垂直線条を組み合わせて接続した構成とし
ても良い。
【0028】また、第2のエレメントについては、前記
給電点、または第1のエレメントの給電点近傍位置から
分岐して前記バスバーの内側に複数本の加熱用導電線条
の一部と交差接続するように配置した垂直線条を延ばし
たものである。
【0029】前記第2のエレメントの垂直線条とバスバ
ーとの間隔は、5mm以上とし、第1のエレメントの第
1の水平線条と交差しない範囲とすると、それぞれの高
周波的な影響が小さくなり好ましい。
【0030】また、前記バスバーの内側の第2のエレメ
ントの垂直線条の長さは、バスバーの長さの略1/4以
上とするのが好ましいが、必ずしも略1/4以上とする
ものではない。
【0031】また、左右一対のバスバーのそれぞれに、
少なくともチョークコイルを介して直流電源を接続する
と、AMラジオ放送波受信時に金属ボディに漏洩する電
流を低減させることができ、さらに、バスバーとチョー
クコイル間に高周波コイルを挿入すると、FMラジオ放
送波受信時に金属ボディに漏洩する電流を低減させるこ
とができる。
【0032】前記防曇用加熱線条の複数の加熱用導電線
条の一部または全部と直交交差する垂直線条を少なくと
も1本設けたのは、この垂直線条が防曇用加熱線条とし
てではなく、防曇用加熱線条をアンテナとして受信利得
を向上させるためのものである。
【0033】このように、前記第1のエレメントの第1
の水平線条が、加熱用導電線条の最上線または最下線と
容量結合させることにより、また第2のエレメントの垂
直線条が防曇用加熱線条のバスバーの内側に接続させた
ことにより、第1のエレメント、第2のエレメントと加
熱用導電線条で高周波的にループを形成することとなる
ので、それぞれ加熱用導電線条に載った電波を効率よく
受信できる。
【0034】特にFMラジオ放送波とAMラジオ放送波
に対する受信利得を従来のガラスアンテナのレベルを越
えてホイップアンテナさえ上回る程度にまで高めてい
る。
【0035】前記本発明のアンテナがループ形状を形成
するためには、第1のエレメントの第1の水平線条と加
熱用導電線条の間隔を1mm〜10mm、該第1の水平
線条の長さを加熱用導電線条の長さの略1/4以上、第
2のエレメントの垂直線条とバスバー内側との間隔を5
mm以上で、第1のエレメントの第1の水平線条と交差
しない範囲とし、該垂直線条の長さをバスバーの長さの
略1/4以上とすることが必要である。
【0036】補助エレメントについて、本体のアンテナ
には直接接続されないが、加熱用導電線条あるいはバス
バーに接続される補助エレメントや、加熱用導電線条に
直交、接続して延びる垂直線条からなる補助エレメント
は、受信周波数帯域を変えることができるので、車種に
よっては非常に有効である。
【0037】すなわち受信利得のピークをずらすことが
できる。
【0038】本発明のアンテナは、単独でも使用可能で
あるが、本発明のアンテナを左右に設けてもよく、さら
には後部窓ガラスに設けた他のアンテナ、さらには前部
窓ガラスに設けたアンテナ、側部窓ガラスに設けたアン
テナ、ホイップアンテナなどのポールアンテナなどと組
み合わせてダイバーシティ受信しても勿論よい。
【0039】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説
明する。
【0040】以下に示す各実施例のガラスアンテナは、
76MHz〜108MHzのFMラジオ放送波に対して
チューニング(受信利得を最適とする長さ、間隔に調
整)した例である。
【0041】実施例1 図1に示すように、車両用の後部窓ガラスに装着される
板ガラス1の車内側表面に、略水平な複数本の加熱用導
電線条2と、それらの両端に接続したバスバー3、3’
からなる防曇用加熱線条を設け、該防曇用加熱線条の上
部余白部に設けた第1のエレメント5と、左側のバスバ
ー3の内側に複数本の加熱用導電線条の一部と交差接続
するように配置した垂直線条を設けた第2のエレメント
6のそれぞれを左側上部コーナー近傍に設けた給電点1
0に接続したものである。
【0042】第1のエレメント5は、前記防曇用加熱線
条の左側上部コーナー近傍に設けた給電点10より、窓
枠開口部の上辺に沿って略中間部まで延ばした第2の水
平線条5bと、防曇用加熱用導電線条12の最上線に近
接して設けた第1の水平線条5aと、第2の水平線条5
bの先端と第1の水平線条5aの略中間部とを垂直線条
5cで接続した。
【0043】第2のエレメント6は、左側バスバー3の
内側に近接して複数本の加熱用導電線条2の一部と交差
接続するように設けた垂直線条6aを給電点10に接続
した。
【0044】また、複数の加熱用導電線条2の全てと、
その略中間部で直交交差する垂直線条8を1本設けた。
【0045】板ガラス1の寸法は、上辺長さA=110
0mm、下辺長さB=1350mm、側辺垂直長さC=
720mmである。
【0046】各線条の長さは以下の通りである。
【0047】 第1のエレメント5の第1の水平線条5aの長さ =1100mm 第2の水平線条5bの長さ = 520mm 垂直線条5cの長さ = 150mm 第1の水平線条5aと加熱用導電線条2の最上線間の距離=5mm 第2の水平線条5bと窓枠開口部間の距離 = 5mm 第2のエレメント6の垂直線条6aの長さ =370mm 垂直線条6aとバスバー3間の距離 = 10mm 垂直線条6aがバスバー3と並設している部分の長さ=310mm バスバー3と該バスバー3に最も近接した金属窓枠の間隔 = 10mm 前記寸法からなるガラスアンテナ4を導電ペーストによ
りプリント、焼成して形成した。
【0048】このようにして得られた板ガラスを自動車
の後部窓ガラスに装着して、さらに両側のバスバー3、
3’には直流電源回路を接続する。高周波コイル11、
11とチョークコイル12を介して一方は直流電源13
に接続され、他方はアースに接続される。
【0049】直流電源回路を接続した状態で、本発明の
アンテナによって、76MHz〜90MHzのFMラジ
オ放送波帯の水平偏波、88〜108MHzの北米、欧
米などの帯域におけるFMラジオ放送波帯の水平偏波を
受信して、ホイップアンテナの受信利得を0dBとした
ときの利得差で表すと、平均でそれぞれ+2.2dB、
+1.9dBとなり、チューニングした76MHz〜1
08MHzの帯域においてホイップアンテナの受信利得
を上回り、非常に良好なアンテナであることがわかる。
【0050】また、そのときの周波数毎の受信利得を表
す周波数特性は図5に示すようになり、76MHz〜1
08MHzの広帯域において高い受信利得が得られるこ
とがわかる。
【0051】また、500KHz〜1800KHzのA
Mラジオ帯の電波を受信して、その受信性能を測定した
ところ、ホイップアンテナの受信性能を全ての帯域でほ
ぼ3dB上回っており、AMラジオ放送波帯に対しても
非常に良好なアンテナであった。
【0052】実施例2 図2に示すように、給電点位置を上部コーナー部よりや
や中央寄りに移動させ、第1のエレメントの第1の水平
線条5aの長さを加熱用導電線条2の最上線の長さの2
/3程度とし、第2のエレメントの垂直線条6aについ
ては、バスバー3の長さの1/3程度としたものであ
る。
【0053】複数の加熱用導電線条2の全てと、該加熱
用導電線条2を略三等分する位置で直交交差する垂直線
条8、8を2本設け、右側のバスバー3’の最上部より
上部右側コーナー部に向けて垂直線条を延ばし、その先
端より窓枠開口上辺に沿って上辺の中央近傍位置まで水
平線条とした補助エレメント7を設けた。その他は実施
例1とほぼ同じである。
【0054】補助エレメント7、および垂直線条8、8
の位置やエレメント長さを調整することにより、受信周
波数を広帯域化するのに効果的である。
【0055】板ガラス1の寸法、および各線条の長さ
は、実施例1とほぼ同様であるが、以下に異なる部分に
ついて記載する。
【0056】 第1のエレメント5の第1の水平線条5aの長さ =735mm 第2のエレメント6の垂直線条6aの長さ =250mm 垂直線条6aがバスバー3と並設している部分の長さ=170mm このようにして得られた板ガラスを自動車の後部窓ガラ
スに装着して、さらに両側のバスバー3、3’には直流
電源回路を接続する。チョークコイル12を介して一方
は直流電源13に接続され、他方はアースに接続され
る。
【0057】直流電源回路を接続した状態で、本発明の
アンテナによって、76MHz〜90MHzのFMラジ
オ放送波帯の水平偏波、88〜108MHzの北米、欧
米などの帯域におけるFMラジオ放送波帯の水平偏波を
受信して、ホイップアンテナの受信利得を0dBとした
ときの利得差で表すと、平均でそれぞれ+1.7dB、
+2.8dBとなり、チューニングした76MHz〜1
08MHzの帯域においてホイップアンテナの受信利得
を上回り、非常に良好なアンテナであることがわかる。
【0058】また、500KHz〜1800KHzのA
Mラジオ帯の電波を受信して、その受信性能を測定した
ところ、ホイップアンテナの受信性能を全ての帯域でほ
ぼ3dB上回っており、AMラジオ放送波帯に対しても
非常に良好なアンテナであった。
【0059】実施例3 図3に示すものは、本発明のガラスアンテナ4、4’を
左右に設けて、ダイバーシティ受信できるようにした例
である。
【0060】加熱用導電線条2、2、・・の左側に設け
たガラスアンテナ4は、左コーナー部近傍に給電点10
を設け、第1のエレメント5として、第1の水平線条5
aの長さを加熱用導電線条2、2、・・の最上線の長さ
の1/3程度とし、給電点10から引出線条5dを介し
て水平に延ばした第2の水平線条5bも上辺開口辺の略
1/3程度の長さとして、第1の水平線条5a、第2の
水平線条5bのそれぞれの途中部分を垂直線条5cでエ
字状に接続し、第2のエレメント6の垂直線条6aとし
て、バスバー3の内側に沿って全本数の約2/3本の加
熱用導電線条と交差接続するように設けた垂直線条6a
を給電点10に接続した引出線条に接続した。
【0061】また、加熱用導電線条2、2、・・の右側
に設けたガラスアンテナ4’は、右コーナー部近傍に給
電点10’を設け、第1のエレメント5’として、第1
の水平線条5a’の長さを加熱用導電線条2、2、・・
の最上線の長さの略1/4程度、給電点10’から水平
に設けた第2の水平線条5b’も上辺開口部の略1/3
程度、第1の水平線条5a’、第2の水平線条5b’の
それぞれの中央側先端部を垂直線条5c’で接続してコ
字状とし、第2のエレメント6’として、バスバー3’
の内側に複数本の加熱用導電線条の約1/2と交差接続
するように設けた垂直線条6a’を給電点10’に接続
した引出線条5d’に接続したものである。
【0062】また、複数の加熱用導電線条を上部側と下
部側の2グループに分け、上部側グループについては、
該加熱用導電線条を略三等分する位置で直交交差する垂
直線条8、8を2本設け、下部側グループについては、
該加熱用導電線条を略二等分する位置で直交交差する垂
直線条8’を1本設けて接続した。
【0063】前記垂直線条8、8、8’は、受信周波数
を広帯域化するのに有用である。
【0064】板ガラス1の寸法については、実施例1と
同様である。
【0065】このようにして得られた板ガラスを自動車
の後部窓ガラスに装着して、さらに両側のバスバー3、
3’には直流電源回路を接続する。チョークコイル12
を介して一方は直流電源13に接続され、他方はアース
に接続される。
【0066】直流電源回路を接続した状態で、本発明の
アンテナによって、76MHz〜90MHzのFMラジ
オ放送波帯の水平偏波、88〜108MHzの北米、欧
米などの帯域におけるFMラジオ放送波帯の水平偏波を
受信して、ホイップアンテナの受信利得を0dBとした
ときの利得差で表すと、ガラスアンテナ4は、平均でそ
れぞれ+2.5dB、+1.6dBとなり、ガラスアン
テナ4’は、平均でそれぞれ+1.6dB、+2.0d
Bとなり、チューニングした76MHz〜108MHz
の帯域においてホイップアンテナの受信利得を上回り、
非常に良好なアンテナであることがわかる。
【0067】また、500KHz〜1800KHzのA
Mラジオ帯の電波を受信して、その受信性能を測定した
ところ、ホイップアンテナの受信性能を全ての帯域でほ
ぼ3dB上回っており、AMラジオ放送波帯に対しても
非常に良好なアンテナであった。
【0068】実施例4 図4に示す例は、車両用後部窓ガラスの左辺側に1つの
バスバー3、右辺側に上下に2つのバスバー3’、3”
を並設して加熱用導電線条2、2、・・を接続したコの
字状の防曇用加熱線条であり、該防曇用加熱線条2、
2、・・の左側バスバー内側および上部側にかけて実施
例1のガラスアンテナ4を設け、さらに、他のコーナー
部近傍に複数個のFMサブアンテナおよびTV用アンテ
ナ21〜25を加熱用導電線条2、2、・・およびバス
バー3、3’、3”に近接して設けたものである。
【0069】また、複数の加熱用導電線条2、2、・・
を上部側と下部側の2グループに分け、それぞれのグル
ープについて、該加熱用導電線条2、2、・・を略二等
分する位置で直交交差する垂直線条8、8を設けて接続
した。
【0070】板ガラス1の寸法については、実施例1と
同様である。
【0071】このようにして得られた板ガラス1を自動
車の後部窓ガラスに装着して、さらにバスバー3’、
3”には直流電源回路を接続する。高周波コイル11、
11とチョークコイル12を介して一方は直流電源13
に接続され、他方はアースに接続される。
【0072】この結果、本発明のアンテナによって、F
Mラジオ放送波帯の受信利得は、実施例1と同等の受信
性能が得られた。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、防曇用加熱線条に近接
させた水平線条を有する第1のエレメントと、バスバー
の内側に複数本の加熱用導電線条の一部と交差接続する
ように設けた垂直線条からなる第2のエレメントを巧み
に組み合わせたことにより、特にFMラジオ放送波帯の
水平偏波に対する受信利得を76MHz〜90MHzの
国内FM帯域だけでなく、88MHz〜108MHzの
TV放送波VHF−LOW帯域(国外FM帯域)まで広
帯域に亘ってホイップアンテナの受信レベルを越える程
度にまで高め、さらに、AMラジオ放送波に対しても車
種によってはホイップアンテナの受信レベルを越える程
度にまで受信利得を向上させ、さらにTV放送波の受信
も可能にしたものである。
【0074】また、バスバーの外側にアンテナエレメン
トを設けるスペースを確保できないような場合であって
も、バスバーの内側に加熱線条と直交するような垂直線
条を設けたので、バスバーの外側に垂直線条のアンテナ
エレメントを設ける必要が無くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例1を示す正面図。
【図2】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例2を示す正面図。
【図3】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例3を示す正面図。
【図4】本発明のガラスアンテナを自動車用後部窓ガラ
スに設けた実施例4を示す正面図。
【図5】本発明の実施例1における周波数特性図。
【符号の説明】
1 板ガラス 2 加熱用導電線条 3、3’、3” バスバー 4、4’ 本発明のアンテナ 5、5’ 第1のエレメント 6、6’ 第2のエレメント 7 補助エレメント 8、8’ 垂直線条 10、10’ 給電点 11 高周波コイル 12 チョークコイル 13 直流電源 21〜25 他のアンテナ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の加熱用導電線条と該加熱用導電線条
    の両端にバスバーを接続した防曇用加熱線条を車両用後
    部窓ガラスに設けた車両用ガラスアンテナにおいて、防
    曇用加熱線条の上部余白部に給電点を設け、該給電点よ
    り直接または引出線を介して加熱用導電線条の最上線と
    容量結合可能な第1の水平線条を少なくとも有する様に
    接続した第1のエレメントと、また前記給電点から直
    接、または第1のエレメントで給電点近傍位置から分岐
    して給電点側に複数本の加熱用導電線条の一部と交差接
    続するように配置した垂直線条を延ばした第2のエレメ
    ントからなることを特徴とする車両用のガラスアンテ
    ナ。
  2. 【請求項2】前記第1のエレメントが、給電点より開口
    窓枠の上辺に沿った第2の水平線条と、加熱用導電線条
    の最上線に近接した第1の水平線条とを垂直線条で接続
    したことを特徴とする請求項1記載の車両用のガラスア
    ンテナ。
  3. 【請求項3】複数の加熱用導電線条と該加熱用導電線条
    の両端にバスバーを接続した防曇用加熱線条を車両用後
    部窓ガラスに設けた車両用ガラスアンテナにおいて、防
    曇用加熱線条の下部余白部に給電点を設け、該給電点よ
    り直接または引出線を介して加熱用導電線条の最下線と
    容量結合可能な第1の水平線条を少なくとも有する様に
    接続した第1のエレメントと、また前記給電点から直
    接、または第1のエレメントで給電点近傍位置から分岐
    して給電点側に複数本の加熱用導電線条の一部と交差接
    続するように配置した垂直線条を延ばした第2のエレメ
    ントからなることを特徴とする車両用のガラスアンテ
    ナ。
  4. 【請求項4】前記第1のエレメントが、給電点より開口
    窓枠の下辺に沿った第2の水平線条と、加熱用導電線条
    の最下線に近接した第1の水平線条とを垂直線条で接続
    したことを特徴とする請求項3記載の車両用のガラスア
    ンテナ。
  5. 【請求項5】前記防曇用加熱線条の複数の加熱用導電線
    条の一部または全部とと直交交差する垂直線条をさらに
    少なくとも1本設けたことを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナ。
  6. 【請求項6】前記加熱用導電線条と容量結合する第1の
    エレメントの水平線条の長さが、近接する加熱用導電線
    条の長さの略1/4以上であることを特徴とする請求項
    1乃至5のいずれか記載の車両用のガラスアンテナ。
  7. 【請求項7】前記バスバーに沿った第2のエレメントの
    垂直線条の長さが、バスバーの長さの略1/4以上であ
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の車
    両用のガラスアンテナ。
  8. 【請求項8】第2のエレメントの垂直線条とバスバーの
    間隔を5mm以上としたことを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナ。
  9. 【請求項9】バスバーには少なくともチョークコイルを
    介し直流電源を接続したことを特徴とする請求項1乃至
    8のいずれかに記載の車両用のガラスアンテナ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20050068636A (ko) * 2003-12-30 2005-07-05 현대자동차주식회사 차량의 글라스형 안테나 장치
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WO2009054324A1 (ja) * 2007-10-23 2009-04-30 Central Glass Company, Limited 自動車用のガラスアンテナ

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