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JP2003020576A - ポリトリメチレンテレフタレート繊維用蛍光増白染料およびこの染料で蛍光増白されたポリトリメチレンテレフタレート繊維 - Google Patents

ポリトリメチレンテレフタレート繊維用蛍光増白染料およびこの染料で蛍光増白されたポリトリメチレンテレフタレート繊維

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JP2003020576A
JP2003020576A JP2001210377A JP2001210377A JP2003020576A JP 2003020576 A JP2003020576 A JP 2003020576A JP 2001210377 A JP2001210377 A JP 2001210377A JP 2001210377 A JP2001210377 A JP 2001210377A JP 2003020576 A JP2003020576 A JP 2003020576A
Authority
JP
Japan
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dye
fiber
polytrimethylene terephthalate
ptt
fluorescent whitening
Prior art date
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Application number
JP2001210377A
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English (en)
Inventor
Toshiki Tanaka
俊樹 田中
Yoshisada Tamura
善貞 田村
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Nippon Chemical Works Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Works Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維用蛍光
増白染料と、この染料で蛍光増白されたポリトリメチレ
ンテレフタレート繊維の提供。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維用
蛍光増白染料は、次の一般式 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一または異なり、
水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原
子および炭素数1〜5のアルコキシ基から選ばれる基を
示し、XはO、SまたはNHを示す)で表されるスチリ
ル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリトリメチレン
テレフタレート繊維用蛍光増白染料とこの蛍光増白染料
で染色して蛍光増白されたポリトリメチレンテレフタレ
ート繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリトリメチレンテレフタレート(以下
「PTT」と呼ぶ)繊維は、テレフタル酸と1,3−プ
ロパンジオールとを重縮合して得られるPTTを熔融紡
糸して得られる合成繊維であって、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)繊維とナイロン繊維の両者の特徴を
併せ持っており、21世紀に発展することが確実視され
ている「夢の糸」の名に相応しい繊維である。PTT自
体はPETの発明と時を同じくして発明され、紡糸性の
ある重縮合体であることが知られていたが、実際にPT
Tを熔融紡糸して繊維とし、この繊維を実用に供するた
めにはPTTの原料物質である1,3−プロパンジオー
ルの大量入手手段としての工業的製造方法の開発が必須
であったので、これまでに意外なことであるがPTT繊
維についての性質が必ずしも解明されていないという状
況であった。そして、この繊維の染色特性の特異性によ
り、例えば蛍光増白処理を施しその白色組成物を得よう
とする場合には、既存の蛍光増白剤の殆どが白度不足と
耐光堅牢度不足のため適用できないのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】新規な繊維が市場にお
いて広く用いられるためには、染色性の難易度が非常に
重要な役割を担い、このことは昭和37年(1962年)頃
に強度、低比重、適当な融点などの諸性質から「夢の繊
維」として脚光を浴びたPP繊維(ポリプロピレン繊
維)がその染色性の悪さのために、注目を失い繊維業界
から忘れ去られたことは記憶に新しいことである。
【0004】このことはPTT繊維についても例外では
なく、PTT繊維が21世紀に発展するためには、この
繊維について良好な性質を残した上で繊維自体の改質に
より染色特性を改善するか、またはその染色特性および
染色特性の悪さをカバーすることが出来る染色剤すなわ
ち新規な蛍光増白剤の開発が急務であることは言うまで
もない。しかしながら、PTT繊維は既存の蛍光増白剤
で染色した場合には、殆どの場合に白度不足かまたはた
とえ十分とはいえない白度の増白組成物を得たとして
も、その耐光堅牢度は低く、染色物は黄変を起こしてい
た。
【0005】かかる状況から、PTT繊維の上記したよ
うな不都合部分を解決すればその用途は飛躍的に拡大す
ることが予想され、したがって、PTT繊維のための染
色特性が良好で、耐光堅牢度が高く、染色物の黄変がな
い、蛍光増白剤の解明と、かかる蛍光増白剤で染色して
蛍光増白されたPTT繊維の提供が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解明するために鋭意研究の結果、次の一般式
【化3】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一または異なり、
水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原
子および炭素数1〜5のアルコキシ基から選ばれる基を
示し、XはO、SまたはNHを示す)で表されるスチリ
ル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体からなる蛍光増
白染料を用いてPTT繊維を染色するときに、極めて高
い白度を有する共に、極めて高い耐光堅牢度を併せて持
つ、PTT繊維が得られることを見いだして本発明を完
成したのである。
【0007】即ち本発明は、上記した一般式で表される
スチリル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体からなる
ポリトリメチレンテレフタレート繊維用蛍光増白染料に
関するものである。
【0008】さらにまた本発明は、上記した一般式で表
されるスチリル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体か
らなる蛍光増白染料で染色されたポリトリメチレンテレ
フタレート繊維にも関するものである。
【0009】本発明に係る、上記した一般式で表される
ジベンゾアゾール誘導体に包含される化合物は、本発明
者によって提案されて(特公昭42−5259号公報、
特公昭42−5261号公報)既知であり、そして上
記した特許公告公報中に於いて示された化合物はポリエ
ステル繊維の蛍光漂白に利用することが出来る旨の記載
がなされている。しかしながらこの特許公告公報が刊行
された当時において、ポリエステル繊維とはPET繊維
を指すものであって、PTT繊維が実用化されていない
当時において、この特許公告公報中にPTT繊維に対す
るこの化合物の適用の可能性の示唆は何らなされていな
い。
【0010】そしてこれまでにPTT繊維に対して満足
な染色性と耐光堅牢度を有する蛍光増白染料が知られて
いなかったところ、驚くべきことに上記した一般式を有
する染料を用いてPTT繊維を染色することによって、
極めて高い白度を有すると共に、極めて高い耐光堅牢度
を併せてもつPTT繊維が得られることが分かったので
ある。
【0011】すなわち上記した一般式を有する染料は、
ポリエステル繊維であるPET繊維に適用する場合には
120℃またはそれ以上の温度条件で染色する高圧染色
方法が用いられ、かかる温度条件下での染色処理により
良好な染色が行い得るものであった。しかしながら同じ
上記した一般式を有する染料は、PTT繊維に対しては
遥かに温和な温度の例えば110℃において良好な染色
が行い得るもので、この温度ではPET繊維には良好な
染色をすることが出来ないことから、この染料はPTT
繊維に対して特異的な親和性を有するということができ
るのである。そしてこの高圧染色における温度差は装置
の耐圧性を含め染色操作の容易性および省エネルギーの
観点から極めて大きい意味を有する。勿論このPTT繊
維の染色に当たって染色温度を110℃から従来のPE
Tの染色温度である130℃に上げて染色を行うことも
可能ではあるが、染色白度および耐光堅牢度は大きくは
改善されない。
【0012】そして本発明のPTT繊維用の蛍光増白染
料は、その化学構造が、両側のベンゾアゾールに挟まれ
た中央部分の構成骨格、すなわちスチレン骨格が存在す
るときのみに卓越した高増白性と高耐光性を併せて持つ
ものであって、このことは、他の類似構造をもつ多くの
蛍光増白染料ではPTT繊維に対する染着性が十分でな
く、増白効果が劣り、またその耐光堅牢度も十分でない
ことと比較すると全く驚くべきことである。
【0013】例えば、一般にPET用として市販されて
多用されているアゾール系増白剤の化学構造において、
その構造中の中央部分を構成する骨格を例にとると、ス
チルベン骨格、ナフタレン骨格、エチレン骨格およびチ
オフェン骨格を有するものであるが、これらの骨格にそ
の両側に本発明のアゾール環を配した化合物であっても
十分に染着せず、増白効果、耐光堅牢度が共に劣るもの
で本発明で用いるスチレン骨格を有する蛍光増白染料と
は大きくその特性を異にするものである。
【0014】本発明で用いるスチレン骨格を有する蛍光
増白染料についての上記したPTT繊維に対する効果の
特異性については、あくまでも推論の域を出ないもので
あるが、次の様に考えられる。
【0015】すなわち、普通に用いられるポリエステル
のPETは、酸成分としてテレフタル酸を用い、グリコ
ール成分としてエチレングリコールを用いて重合させた
ものであるのに対して、PTTはグリコール成分として
エチレングリコールの代わりに、1,3−プロパンジオ
ールを用いて重合させたものである。その結果PETの
場合にはグリコール成分としてのエチレングリコールの
メチレン基の数が2個すなわち偶数であるのに対して、
PTTの場合にはグリコール成分としての1,3−プロ
パンジオールのメチレン基の数が3個すなわち奇数であ
ることになる。
【0016】一方、高分子物性の研究から芳香族ポリエ
ステル中の脂肪族部分の炭素数がポリマーの基本物性に
特徴を生ぜしめることが知られ、いわゆる「奇偶効果」
が認められている。そして多用されている既存の蛍光増
白染料の化学構造は、上記したようにその構造中の中央
部分が、スチルベン骨格、ナフタレン骨格、エチレン骨
格およびチオフェン骨格を有するものであり、この骨格
をさら中央から眺めてみると左右が全くの対称型である
ことが分かる。そしてこれらの蛍光増白染料がメチレン
基の数が偶数のPETに親和性を有すること、すなわち
対称型と偶数効果の組み合わせが染色特性に影響するも
のと推論されるのである。
【0017】これに対して、本発明で用いる蛍光増白染
料はその構造中の中央部分がスチレン骨格からなり、こ
の骨格部分について更にその中央から眺めてみると左右
がフェニレン基とエチレン基に分けられて、全くの非対
称構造であることが分かる。このことから、本発明で用
いる蛍光増白染料のPETおよびPTTに対する挙動が
異なり、メチレン基の数が奇数である奇数効果と、非対
称型の組み合わせによって、本発明で用いる蛍光増白染
料はPTTに対して特異的な親和性を有するものである
と考えられる。しかしながら、この本発明で用いる蛍光
染料のPTTに対する特異な染色性の理由については、
推論に基づくものであることから、この理由が妥当なも
のか否かによって、本発明の特許性が左右されるもので
はないことを述べておく。
【0018】本発明で用いる上記した一般式で表される
スチリル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体の合成
は、相当するp−カルボキシ桂皮酸、そのメチルエステ
ルまたはエチルエステルなどの低級アルキルエステル
と、アミノ基と水酸基がo−位の関係にある相当するア
ミノフェノール類、アミノ基とメルカプト基がo−位の
関係にある相当するアミノチオフェノール類または相当
するo−フェニレンジアミン類とを公知の方法で脱水縮
合することによって製造することができる。
【0019】本発明で用いる上記した一般式で表される
スチリル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体の具体例
としては、4,2′−ビス−(ベンゾオキサゾリル−
(2))−スチレン、4,2′−ビス−(5−メチル−ベ
ンゾオキサゾリル−(2))−スチレン、4,2′−ビス
−(5,7−ジメチル−ベンゾオキサゾリル−(2))−
スチレン、4,2′−ビス−(5−エチル−ベンゾオキ
サゾリル−(2))−スチレン、4,2′−ビス−(5,7
−ジアミル−ベンゾオキサゾリル−(2))−スチレン、
4,2′−ビス−(5−t−ブチル−ベンゾオキサゾリ
ル−(2))−スチレン、4,2′−ビス−(5−クロロ
−ベンゾオキサゾリル−(2))−スチレン、4,2′−
ビス−(5−メトキシ−ベンゾオキサゾリル−(2))−
スチレン、4,2′−ビス−(ベンゾチアゾリル−(2))
−スチレン、4,2′−ビス−(6−メチル−ベンゾチ
アゾリル−(2))−スチレン、4,2′−ビス−(6−
エチル−ベンゾチアゾリル−(2))−スチレン、4,
2′−ビス−(6−クロロ−ベンゾチアゾリル−(2))
−スチレン、4,2′−ビス−(6−メトキシ−ベンゾ
チアゾリル−(2))−スチレン、4,2′−ビス−(ベ
ンゾイミダゾリル−(2))−スチレン、4,2′−ビス
−(5−メチル−ベンゾイミダゾリル−(2))−スチレ
ン、4,2′−ビス−(5−メトキシ−ベンゾイミダゾ
リル−(2))−スチレン、4,2′−ビス−(5−クロロ
−ベンゾイミダゾリル−(2))−スチレンなどが挙げら
れる。
【0020】本発明に係る上記した一般式で表されるス
チリル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体は、通常水
性微粒分散体の形態で利用される。すなわち、このジベ
ンゾアゾール誘導体と界面活性剤および水をサンドミル
分散機で所定粒度となるまで微粒分散処理を行った後、
分散保護安定剤などの添加剤を加えて所定濃度に調製す
る。また、従来から良く使われている処方としてブルー
インク剤(青み付け剤)を添加して調製することもでき
る。
【0021】本発明のジベンゾアゾール誘導体を用いて
PTT繊維を処理する場合、一般に公知の方法のすべて
が適用でき、通常染色の場合は、0.005%〜2%owf
(onweight fiber)、好ましくは0.02%〜1%owfの
範囲の量で用いられる。また、本発明のジベンゾアゾー
ル誘導体は微粒粉末の形でPTT樹脂体ヘの混練や原液
着色に適用することも出来る。
【0022】以下に実施例、参考例をあげて本発明を更
に詳細に説明する。ここで用いた評価方法は、測色機と
して、Macbeth Color-EYE 3000を用いるものであり、耐
光堅牢度はJISL0842によるものである。
【0023】
【実施例】実施例1 本発明品4,2′−ビス−(5,7−ジメチル−ベンゾ
オキサゾリル−(2))−スチレンを10%含有する水性
分散液を調製し、これをPTT繊維に対して0.4%o
wf使用して高温高圧染色機で110℃で60分間染色
した。得られたPTT繊維の染色物の白色度は155.
7を示し、耐光堅牢度は5級であった。
【0024】参考例1 実施例1で用いた4,2′−ビス−(5,7−ジメチル−
ベンゾオキサゾリル−(2))−スチレンの代わりに1,
2−ビス−(5,7−ジメチル−ベンゾオキサゾリル−
(2))−エチレンを10%含有する水性分散液を調製
し、これをPTT繊維に対して0.4%owf使用して実施
例1と同様に処理した。得られたPTT繊維の染色物の
白色度は124.6を示し、耐光堅牢度は2級であっ
た。
【0025】参考例2 実施例1の操作条件と同一の条件でPET繊維を染色し
た。すなわち4,2′−ビス−(5,7−ジメチル−ベン
ゾオキサゾリル−(2))−スチレンを10%含有する水
性分散液を調製し、これをPET繊維に対して0.4%o
wf使用して高温高圧染色機で110℃で60分間染色し
た。得られたPET繊維の染色物の白色度は131.2
を示し、耐光堅牢度は5級であった。
【0026】実施例2 本発明品4,2′−ビス−(5−メチル−ベンゾオキサ
ゾリル−(2))−スチレンを10%含有する水性分散液
を調製し、これをPTT繊維に対して0.4%owf使用し
て高温高圧染色機で110℃で60分間染色した。得ら
れたPTT繊維の染色物の白色度は157.4を示し、
耐光堅牢度は5級であった。
【0027】参考例3 実施例2で用いた4,2′−ビス−(5−メチル−ベン
ゾオキサゾリル−(2))−スチレンの代わりに2,5−
ビス−(5−メチル−ベンゾオキサゾリル−(2))−チ
オフェンを10%含有する水性分散液を調製し、これを
PTT繊維に対して0.4%owf使用して同様に処理し
た。得られたPTT繊維の染色物の白色度は121.2
を示し、耐光堅牢度は3級であった。
【0028】参考例4 実施例2の操作条件と同一の条件でPET繊維を染色し
た。すなわち4,2′−ビス−(5−メチル−ベンゾオ
キサゾリル−(2))−スチレンを10%含有する水性分
散液を調製し、これをPET繊維に対して0.4%owf使
用して高温高圧染色機で110℃で60分間染色した。
得られたPET繊維の染色物の白色度は132.9を示
し、耐光堅牢度は5級であった。
【0029】実施例3 本発明品4,2′−ビス−(6−メチル−ベンゾチアゾ
リル−(2))−スチレンを10%含有する水性分散液を
調製し、これをPTT繊維に対して0.4%owf使用して
高温高圧染色機で110℃で60分間染色した。得られ
たPTT繊維の染色物の白色度は149.8を示し、耐
光堅牢度は5級であった。
【0030】参考例5 実施例3で用いた4,2′−ビス−(6−メチル−ベン
ゾチアゾリル−(2))−スチレンの代わりに1,4−ビ
ス−(6−メチル−ベンゾチアゾリル−(2))−ナフタ
レンを10%含有する水性分散液を調製し、これをPT
T繊維に対して0.4%owf使用して同様に処理した。得
られたPTT繊維の染色物の白色度は120.6を示
し、耐光堅牢度は2級であった。
【0031】参考例6 実施例3の操作条件と同一の条件でPET繊維を染色し
た。すなわち4,2′−ビス−(6−メチル−ベンゾチ
アゾリル−(2))−スチレンを10%含有する水性分散
液を調製し、これをPET繊維に対して0.4%owf使用
して高温高圧染色機で110℃で60分間染色した。得
られたPET繊維の染色物の白色度は129.1を示
し、耐光堅牢度は5級であった。
【0032】実施例4 本発明品4,2′−ビス−(5−メチル−ベンゾイミダ
ゾリル−(2))−スチレンを10%含有する水性分散液
を調製し、これをPTT繊維に対して0.4%owf使用し
て高温高圧染色機で110℃で60分間染色した。得ら
れたPTT繊維の染色物の白色度は142.2を示し、
耐光堅牢度は5級であった。
【0033】参考例7 実施例4で用いた4,2′−ビス−(5−メチル−ベン
ゾイミダゾリル−(2))−スチレンの代わりに4,
4′−ビス−(5−メチル−ベンゾイミダゾリル−
(2))−スチルベンを10%含有する水性分散液を調製
し、これをPTT繊維に対して0.4%owf使用して同様
に処理した。 得られたPTT繊維の染色物の白色度は
115.5を示し、耐光堅牢度は2級であった。
【0034】参考例8 実施例4の操作条件と同一の条件でPET繊維を染色し
た。すなわち、4,2′−ビス−(5−メチル−ベンゾ
イミダゾリル−(2))−スチレンを10%含有する水性
分散液を調製し、これをPET繊維に対して0.4%owf
使用して高温高圧染色機で110℃で60分間染色し
た。得られたPET繊維の染色物の白色度は128.9
を示し、耐光堅牢度は5級であった。
【0035】
【発明の効果】以上述べたところから、本発明の蛍光増
白染料は、PTT繊維に対して特異的な親和性を有し、
従来のポリエステル繊維に対して適用されていた120
℃またはそれ以上の温度条件下での高圧染色よりも遥か
に温和な温度条件下でこのPTT繊維の染色が可能であ
ることが分かる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式 【化1】 (式中、R1、R2、R3及びR4は、同一または異なり、
    水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原
    子および炭素数1〜5のアルコキシ基から選ばれる基を
    示し、XはO、SまたはNHを示す)で表されるスチリ
    ル骨格を有するジベンゾアゾール誘導体からなるポリト
    リメチレンテレフタレート繊維用蛍光増白染料。
  2. 【請求項2】 次の一般式 【化2】 で表されるスチリル骨格を有するジベンゾアゾール誘導
    体からなる蛍光増白染料(式中、R1、R2、R3及びR4
    は、同一または異なり、水素原子または炭素数1〜5の
    アルキル基、ハロゲン原子および炭素数1〜5のアルコ
    キシ基から選ばれる基を示し、XはO、SまたはNHを
    示す)で染色されたポリトリメチレンテレフタレート繊
    維。
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