JP2003016608A - 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法Info
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Abstract
直な方向の磁界を大きくする。 【解決手段】 薄膜磁気ヘッドは、第1の磁性層8およ
び第2の磁性層14と、第1の磁性層8と第2の磁性層
14との間に設けられたギャップ層9と、一部が第1の
磁性層8および第2の磁性層14の間に設けられた薄膜
コイル10とを備えている。第2の磁性層14は、媒体
対向面ABSに露出する磁極部分層14Aと、媒体対向
面ABSに露出せずに、連結部14Cを介して磁極部分
層14Aと第1の磁性層8とを磁気的に接続するヨーク
部分層14Bとを有している。ヨーク部分層14Bは、
磁極部分層14Aのギャップ層9側の面に磁気的に接続
されている。ヨーク部分層14Bの媒体対向面ABS側
の端面は、磁極部分層14Aから離れるに従って徐々に
媒体対向面ABSから離れている。
Description
用の誘導型電磁変換素子を有する薄膜磁気ヘッドおよび
その製造方法に関する。
は、信号磁化の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)
とする長手磁気記録方式と、信号磁化の向きを記録媒体
の面に対して垂直な方向とする垂直磁気記録方式とがあ
る。垂直磁気記録方式は、長手磁気記録方式に比べて、
記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密
度を実現することが可能であると言われている。
一般的に、記録媒体に対向する媒体対向面(エアベアリ
ング面)と、互いに磁気的に連結され、媒体対向面側に
おいてギャップ部を介して互いに対向する磁極部分を含
む第1および第2の磁性層と、少なくとも一部が第1お
よび第2の磁性層の間に、第1および第2の磁性層に対
して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルとを備えた
構造になっている。
ドには、長手磁気記録方式用の薄膜磁気ヘッドと同様の
構造のリングヘッドと、一つの主磁極によって記録媒体
の面に対して垂直方向の磁界を印加する単磁極ヘッドと
がある。単磁極ヘッドを用いる場合には、記録媒体とし
ては一般的に、基板上に軟磁性層と磁気記録層とを積層
した2層媒体が用いられる。
膜磁気ヘッドではトラック幅の縮小が望まれている。そ
のため、上記単磁極ヘッドにおいても主磁極の幅の縮小
が望まれている。しかしながら、従来、主磁極の幅の縮
小を妨げる以下の2つの問題点があった。
5μm以下とするような主磁極の高精度のパターニング
が困難なことである。すなわち、主磁極は、例えば、フ
ォトリソグラフィ技術によって形成されたレジストフレ
ームを用いて、電気めっき法(フレームめっき法)によ
って形成される。ところが、従来、主磁極は、コイルを
覆って盛り上がった絶縁層の上に形成されるため、レジ
ストフレームも凹凸の高低差の大きな絶縁層の上に形成
されることになる。この場合、レジストの膜厚を均一に
することは難しいため、レジストフレームを精度よくパ
ターニングすることが難しい。そのため、主磁極の高精
度のパターニングが困難になる。
と、磁束が主磁極の先端に到達する前に飽和してしま
い、媒体対向面において主磁極の先端より発生される磁
界が小さくなることである。
ドにおいても同様な問題点があった。この問題点を解決
するために、長手磁気記録方式用の薄膜磁気ヘッドで
は、一方の磁性層を、媒体対向面に露出する磁極部分を
含み、媒体対向面における幅がトラック幅を規定する磁
極部分層と、この磁極部分層へ磁束を導くヨーク部分層
とに分けた構造が多く採用されている。この構造によれ
ば、磁極部分層の飽和磁束密度をヨーク部分層の飽和磁
束密度よりも大きくすることで磁束を効率的に磁極部分
の先端まで導くことが可能になり、且つ幅の小さな磁極
部分を形成することが可能になる。
気ヘッドの例は、例えば特開2000−57522号公
報や特開2001−67614号公報に示されている。
特開2000−57522号公報に示された薄膜磁気ヘ
ッドでは、ヨーク部分層は、磁極部分層のギャップ部と
は反対側の面および幅方向の両側面で、磁極部分層に対
して磁気的に接続されている。特開2001−6761
4号公報に示された薄膜磁気ヘッドでは、ヨーク部分層
は、磁極部分層のギャップ部とは反対側の面で、磁極部
分層に対して磁気的に接続されている。
ヘッドでは、記録媒体の面に対して垂直な方向の磁界を
大きくすることが重要である。しかしながら、前記の特
開2000−57522号公報や特開2001−676
14号公報に示された薄膜磁気ヘッドは、いずれも、構
造上、長手磁気記録方式用のヘッドであり、垂直磁気記
録方式には適していない。具体的に説明すると、各公報
に示された薄膜磁気ヘッドでは、いずれも、トラック方
向についてのギャップ部の長さが短いと共に、ヨーク部
分層はコイルを迂回するように配置され、必ず磁極部分
層のギャップ部とは反対側の面に対して磁気的に接続さ
れる。そのため、各公報に示された薄膜磁気ヘッドで
は、磁極部分より発生される、記録媒体の面に垂直な方
向の磁界が小さくなるという問題点がある。
る長手磁気記録方式用の薄膜磁気ヘッドでは、特開20
01−67614号公報に記載されているように、磁束
を効率よくヨーク部分層から磁極部分層に伝達するため
に、ヨーク部分層の媒体対向面側の端面が媒体対向面に
対して平行であることが好ましいと考えられていた。
ドにおいて、一方の磁性層が磁極部分層とヨーク部分層
とを有し、ヨーク部分層の媒体対向面側の端面が媒体対
向面に対して平行となる構成にする場合には、以下のよ
うな問題点がある。
くするためには、ヨーク部分層の媒体対向面側の端面
を、できるだけ媒体対向面に近づける必要がある。しか
しながら、ヨーク部分層の媒体対向面側の端面が媒体対
向面に対して平行な場合には、この端面を媒体対向面に
近づけすぎると、ヨーク部分層の端面から、磁極部分層
を経由せずに、直接、記録媒体へ磁束が漏れてしまい、
この磁束によって記録媒体において情報の記録が行われ
てしまう。そのため、ヨーク部分層の媒体対向面側の端
面が媒体対向面に対して平行な場合には、この端面を媒
体対向面から適当な位置まで離す必要があり、そのた
め、磁極部分から発生される磁界をあまり大きくするこ
とができないという問題点がある。
が媒体対向面に対して平行な場合には、ヨーク部分層の
媒体対向面側の端面とこれに直交する面とによって、9
0°の角度を有するエッジが形成される。そのため、ヨ
ーク部分層の媒体対向面側の端面が媒体対向面に対して
平行な場合には、エッジの近傍で、磁束の漏れが生じた
り、渦電流が発生したりして、磁極部分における磁界発
生の効率が低下するという問題点がある。
ので、その目的は、磁極部分より発生される、記録媒体
の面に垂直な方向の磁界を大きくすることができるよう
にした薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法を提供するこ
とにある。
は、記録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体の進行
方向の前後に所定の間隔を開けて互いに対向するように
配置された磁極部分を含むと共に、媒体対向面から離れ
た位置において互いに磁気的に連結された第1および第
2の磁性層と、非磁性材料よりなり、第1の磁性層と第
2の磁性層との間に設けられたギャップ層と、少なくと
も一部が第1および第2の磁性層の間に、第1および第
2の磁性層に対して絶縁された状態で設けられた薄膜コ
イルとを備え、第2の磁性層は、磁極部分を含み、媒体
対向面に露出する磁極部分層と、媒体対向面に露出せず
に、磁極部分層と第1の磁性層とを磁気的に接続するヨ
ーク部分層とを有し、ヨーク部分層は、磁極部分層のギ
ャップ層側の面において、磁極部分層に対して磁気的に
接続され、ヨーク部分層の媒体対向面側の端面は、磁極
部分層から離れるに従って徐々に媒体対向面から離れて
いるものである。
層は磁極部分層とヨーク部分層とを有し、ヨーク部分層
は、磁極部分層のギャップ層側の面において、磁極部分
層に対して磁気的に接続されている。従って、本発明で
は、媒体対向面において磁極部分より発生される磁界の
うち、記録媒体の面に対して垂直な方向の成分を、記録
媒体の面に対して水平な方向の成分に比べて相対的に大
きくすることが可能になると共に、薄膜コイルから発生
される磁界をヨーク部分層によって効率よく吸収するこ
とが可能になる。また、本発明では、ヨーク部分層の媒
体対向面側の端面は、磁極部分層から離れるに従って徐
々に媒体対向面から離れている。従って、本発明では、
磁極部分層を経由せずに、ヨーク部分層の端面から直
接、記録媒体へ磁束が流れることを防止しながら、ヨー
ク部分層と磁極部分層との接触面を媒体対向面に近づけ
ることが可能になる。また、本発明では、第2の磁性層
のギャップ層側の面に90°以下の角度を有するエッジ
は存在しないので、エッジの近傍における磁束の漏れや
渦電流の発生を防止して、効率よく磁界を発生させるこ
とが可能になる。
部分層のギャップ層とは反対側の面は平坦であってもよ
い。
磁極部分層の飽和磁束密度は、ヨーク部分層の飽和磁束
密度以上であってもよい。
再生素子としての磁気抵抗効果素子を備えていてもよ
い。
気記録方式に用いられるものであってもよい。
録媒体に対向する媒体対向面と、記録媒体の進行方向の
前後に所定の間隔を開けて互いに対向するように配置さ
れた磁極部分を含むと共に、媒体対向面から離れた位置
において互いに磁気的に連結された第1および第2の磁
性層と、非磁性材料よりなり、第1の磁性層と第2の磁
性層との間に設けられたギャップ層と、少なくとも一部
が第1および第2の磁性層の間に、第1および第2の磁
性層に対して絶縁された状態で設けられた薄膜コイルと
を備え、第2の磁性層は、磁極部分を含み、媒体対向面
に露出する磁極部分層と、媒体対向面に露出せずに、磁
極部分層と第1の磁性層とを磁気的に接続するヨーク部
分層とを有し、ヨーク部分層は、磁極部分層のギャップ
層側の面において、磁極部分層に対して磁気的に接続さ
れ、ヨーク部分層の媒体対向面側の端面は、磁極部分層
から離れるに従って徐々に媒体対向面から離れている薄
膜磁気ヘッドを製造する方法である。
1の磁性層を形成する工程と、薄膜コイルを形成する工
程と、ギャップ層を形成する工程と、第2の磁性層を形
成する工程とを備え、第2の磁性層を形成する工程は、
ギャップ層の第2の磁性層側の面を平坦化する工程と、
ギャップ層の第2の磁性層側の面のうちの、媒体対向面
側の一部の上にマスクを形成する工程と、マスクを用い
て、ドライエッチングによって、ギャップ層の一部をエ
ッチングして、ヨーク部分層の下地の形状を決定する工
程と、下地の上にヨーク部分層を形成する工程と、ギャ
ップ層の第2の磁性層側の面のうちの、マスクが形成さ
れていた部分が露出し、且つヨーク部分層の媒体対向面
側の端面の形状が決定されるまで、ヨーク部分層を研磨
して、ヨーク部分層のギャップ層とは反対側の面を平坦
化する工程と、ギャップ層およびヨーク部分層の上に、
磁極部分層を形成する工程とを含むものである。
第2の磁性層は磁極部分層とヨーク部分層とを有し、ヨ
ーク部分層は、磁極部分層のギャップ層側の面におい
て、磁極部分層に対して磁気的に接続されるように、薄
膜磁気ヘッドが製造される。従って、本発明では、磁極
部分が第1の磁性層から適当な距離をもって離されるた
め、媒体対向面において磁極部分より発生される磁界の
うち、記録媒体の面に対して垂直な方向の成分を、記録
媒体の面に対して水平な方向の成分に比べて相対的に大
きくすることが可能になると共に、薄膜コイルから発生
される磁界をヨーク部分層によって効率よく吸収するこ
とが可能になる。また、本発明では、ヨーク部分層の媒
体対向面側の端面は、磁極部分層から離れるに従って徐
々に媒体対向面から離れるように、薄膜磁気ヘッドが製
造される。従って、本発明では、磁極部分層を経由せず
に、ヨーク部分層の端面から直接、記録媒体へ磁束が流
れることを防止しながら、ヨーク部分層と磁極部分層と
の接触面を媒体対向面に近づけることが可能になる。ま
た、本発明では、第2の磁性層のギャップ層側の面に9
0°以下の角度を有するエッジは存在しなくなるので、
エッジの近傍における磁束の漏れや渦電流の発生を防止
して、効率よく磁界を発生させることが可能になる。
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実
施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの構成を示す断面図であ
る。なお、図1は媒体対向面および基板の面に垂直な断
面を示している。また、図1において記号Tで示す矢印
は、記録媒体の進行方向を表している。図2は図1に示
した薄膜磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。
図3は、図1に示した薄膜磁気ヘッドにおける第2の磁
性層の形状を示す平面図である。
形態に係る薄膜磁気ヘッドは、アルティック(Al2O3
・TiC)等のセラミック材料よりなる基板1と、この
基板1の上に形成されたアルミナ(Al2O3)等の絶縁
材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に形成され
た磁性材料よりなる下部シールド層3と、この下部シー
ルド層3の上に、絶縁層4を介して形成された再生素子
としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子
5の上に絶縁層4を介して形成された磁性材料よりなる
上部シールド層6とを備えている。下部シールド層3お
よび上部シールド層6の厚みは、それぞれ例えば1〜2
μmである。
ベアリング面)ABSに配置されている。MR素子5に
は、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大
磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗
効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子
を用いることができる。
6の上に形成された非磁性層7と、この非磁性層7の上
に形成された磁性材料よりなる第1の磁性層8と、この
第1の磁性層8の上において薄膜コイル10を形成すべ
き位置に形成された絶縁層9Aと、この絶縁層9Aの上
に形成された薄膜コイル10と、少なくとも薄膜コイル
10の巻線間に充填された絶縁層9Bとを備えている。
絶縁層9Aには、媒体対向面ABSから離れた位置にお
いて、コンタクトホール9aが形成されている。
である。第1の磁性層8を構成する磁性材料は、例えば
鉄−ニッケル系合金すなわちパーマロイでもよいし、後
述するような高飽和磁束密度材でもよい。また、第1の
磁性層8は、2つ以上の層で構成してもよい。
非磁性の材料よりなり、その厚みは例えば0.1〜1μ
mである。
りなり、その巻線の厚みは例えば0.3〜2μmであ
る。薄膜コイル10の巻数は任意であり、巻線のピッチ
も任意である。
導電性且つ非磁性の材料よりなる。具体的には、絶縁層
9Bは、例えば、フォトレジスト(感光性樹脂)のよう
な有機系の非導電性非磁性材料によって形成してもよい
し、塗布ガラスよりなるスピンオングラス(SOG)膜
で形成してもよい。
ル9aが形成された位置において第1の磁性層8の上に
形成された磁性材料よりなる連結部14Cと、薄膜コイ
ル10、絶縁層9Aおよび絶縁層9Bを覆うように形成
された絶縁層9Cとを備えている。薄膜コイル10は、
連結部14Cの回りに巻回されている。
〜4μm、奥行き(媒体対向面ABSに垂直な方向の長
さ)が2〜10μm、幅が4〜20μmである。連結部
14Cを構成する磁性材料は、例えば鉄−ニッケル系合
金でもよいし、後述するような高飽和磁束密度材でもよ
い。
剛性および絶縁性が優れた非導電性且つ非磁性の材料よ
りなる。このような材料としては、アルミナやシリコン
酸化物(SiO2)等の無機系の非導電性非磁性材料を
用いることができる。媒体対向面ABSにおける絶縁層
9Aおよび絶縁層9Cの合計の厚みは、例えば2〜4μ
mである。絶縁層9A,9B,9Cは、第1の磁性層8
と後述する第2の磁性層14との間に設けられるギャッ
プ層9を構成する。
された磁性材料よりなる第2の磁性層14を備えてい
る。第2の磁性層14は、媒体対向面ABSから離れた
位置において、第1の磁性層8と磁気的に連結されてい
る。本実施の形態では、薄膜コイル10の第2の磁性層
14側の面は、媒体対向面ABSにおけるギャップ層9
の第2の磁性層14側の端部の位置よりも、第1の磁性
層8側に配置されている。
と、磁極部分を含む磁極部分層14Aと、ヨーク部分と
なり、連結部14Cを介して磁極部分層14Aと第1の
磁性層8とを磁気的に接続するヨーク部分層14Bとを
有している。磁極部分層14Aの一端部は媒体対向面A
BSに露出している。ヨーク部分層14Bのギャップ層
9とは反対側の面は平坦になっている。ヨーク部分層1
4Bは、磁極部分層14Aのギャップ層9側の面におい
て、磁極部分層14Aに対して磁気的に接続されてい
る。また、ヨーク部分層14Bは媒体対向面ABSに露
出していない。ヨーク部分層14Bの媒体対向面ABS
側の端面は、磁極部分層14Aから離れるに従って徐々
に媒体対向面ABSから離れている。
ク部分層14Bの媒体対向面ABS側の端面とヨーク部
分層14Bのギャップ層9側の面とが交わる点をaと
し、ヨーク部分層14Bの媒体対向面ABS側の端面と
ヨーク部分層14Bの磁極部分層14A側の面とが交わ
る点をbとする。
しては、高抵抗の磁性材料を用いるのが好ましい。この
ような材料としては、例えば鉄−ニッケル系合金すなわ
ちパーマロイがある。
ク部分層14Bの飽和磁束密度以上であることが好まし
い。磁極部分層14Aを構成する磁性材料としては、飽
和磁束密度が1.4T以上の高飽和磁束密度材を用いる
のが好ましい。高飽和磁束密度材としては、鉄および窒
素原子を含む材料、鉄、ジルコニアおよび酸素原子を含
む材料、鉄およびニッケル元素を含む材料等を用いるこ
とができる。具体的には、高飽和磁束密度材としては、
例えば、NiFe(Ni:45重量%,Fe:55重量
%)、FeNやその化合物、Co系アモルファス合金、
Fe−Co、Fe−M(必要に応じてO(酸素原子)も
含む。)、Fe−Co−M(必要に応じてO(酸素原
子)も含む。)の中のうちの少なくとも1種類を用いる
ことができる。ここで、Mは、Ni,N,C,B,S
i,Al,Ti,Zr,Hf,Mo,Ta,Nb,Cu
(いずれも化学記号)の中から選択された少なくとも1
種類である。
の端面とヨーク部分層14Bのギャップ層9側の面とが
なす角度θは、90°よりも大きい。この角度θは12
0〜150°であることが好ましい。ヨーク部分層14
Bの媒体対向面ABS側の端面と、磁極部分層14Aの
ギャップ層9側の面のうちの点bよりも媒体対向面AB
S側の部分とのなす角度は、θにほぼ等しい。従って、
この角度も、90°よりも大きく、120〜150°で
あることが好ましい。なお、ヨーク部分層14Bの媒体
対向面ABS側の端面とヨーク部分層14Bのギャップ
層9側の面とが交差する部分(点aの近傍)は、角を形
成せずに、丸みを帯びていてもよい。
4Bの厚みは、1〜3μmが好ましい。ヨーク部分層1
4Bの最も媒体対向面ABSに近い端部、すなわち点b
と媒体対向面ABSとの距離は1μm以下が好ましい。
μm程度が好ましい。また、磁極部分層14Aの媒体対
向面ABSとは反対側の端面と媒体対向面ABSとの距
離は2〜20μmが好ましい。また、媒体対向面ABS
に露出する磁極部分層14Aの面の形状は、記録媒体の
進行方向Tの後側(スライダにおける空気流入端側)に
配置される下辺が上辺よりも小さい台形、あるいは記録
媒体の進行方向Tの後側に頂点を有する逆三角形である
ことが好ましい。
うちの媒体対向面ABS側の一部は、トラック幅と等し
い一定の幅を有するのが好ましい。また、磁極部分層1
4Aのうちの媒体対向面ABSから離れた部分では、磁
束を途中で飽和させずに媒体対向面ABS側に伝達でき
るように、幅が大きいことが好ましい。従って、磁極部
分層14Aの平面形状としては、例えば図3に示した形
状が好ましい。図3に示した例では、磁極部分層14A
は、媒体対向面ABS側から順に配置された第1の部分
14Aa、第2の部分14Abおよび第3の部分14A
cを含んでいる。第1の部分14Aaは、トラック幅と
等しい一定の幅を有している。第1の部分14Aaの幅
は0.3μm以下が好ましい。第3の部分14Acは、
第1の部分14Aaの幅よりも大きい一定の幅を有して
いる。第3の部分14Acの幅は例えば2μm以上であ
る。第2の部分14Abの幅は、第3の部分14Acと
の境界位置では第3の部分14Acの幅と等しく、第1
の部分14Aaとの境界位置では第1の部分14Aaの
幅と等しく、途中の部分では、媒体対向面ABSに近づ
くに従って徐々に小さくなっている。
導電性且つ非磁性の材料よりなり、ヨーク部分層14B
の周囲に配置された保護層17Aを備えている。ヨーク
部分層14Bの上面は、保護層17Aの上面と共に平坦
化されている。
導電性且つ非磁性の材料よりなり、ヨーク部分層14
B、保護層17Aおよび磁極部分層14Aの上に形成さ
れた保護層17Bを備えている。
薄膜磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面AB
Sと再生ヘッドと記録ヘッド(誘導型電磁変換素子)と
を備えている。再生ヘッドは、再生素子としてのMR素
子5と、媒体対向面ABS側の一部がMR素子5を挟ん
で対向するように配置された、MR素子5をシールドす
るための下部シールド層3および上部シールド層6を備
えている。
て記録媒体の進行方向Tの前後に所定の間隔を開けて互
いに対向するように配置された磁極部分を含むと共に、
媒体対向面ABSから離れた位置において互いに磁気的
に連結された第1の磁性層8および第2の磁性層14
と、非磁性材料よりなり、第1の磁性層8と第2の磁性
層14との間に設けられたギャップ層9と、少なくとも
一部が第1の磁性層8および第2の磁性層14の間に、
これらの磁性層8,14に対して絶縁された状態で設け
られた薄膜コイル10とを備えている。
体対向面ABSに露出する磁極部分層14Aと、媒体対
向面ABSに露出せずに、連結部14Cを介して磁極部
分層14Aと第1の磁性層8とを磁気的に接続するヨー
ク部分層14Bと、連結部14Cとを有している。
のギャップ層9側の面において、磁極部分層14Aに対
して磁気的に接続されている。ヨーク部分層14Bの媒
体対向面ABS側の端面は、磁極部分層14Aから離れ
るに従って徐々に媒体対向面ABSから離れている。ま
た、ヨーク部分層14Bのギャップ層9とは反対側の面
は平坦になっている。
が、磁極部分層14Aのギャップ層9側の面において、
磁極部分層14Aに対して磁気的に接続されている。従
って、本実施の形態によれば、媒体対向面ABSにおい
て第1の磁性層8と第2の磁性層14との間の距離を大
きくしながら、媒体対向面ABSから離れたところでは
第2の磁性層14と薄膜コイル10との間の距離を小さ
くすることができる。これにより、本実施の形態によれ
ば、媒体対向面ABSにおいて磁極部分より発生される
磁界のうち、記録媒体の面に対して垂直な方向の成分
を、記録媒体の面に対して水平な方向の成分に比べて相
対的に大きくすることが可能になると共に、薄膜コイル
10から発生される磁界を第2の磁性層14によって効
率よく吸収することが可能になる。その結果、本実施の
形態によれば、磁極部分より発生される、記録媒体の面
に垂直な方向の磁界を大きくすることができる。
4Bの媒体対向面ABS側の端面は、磁極部分層14A
から離れるに従って徐々に媒体対向面ABSから離れて
いる。従って、本実施の形態によれば、ヨーク部分層1
4Bの端面から、磁極部分層14Aを経由せずに、直
接、記録媒体へ磁束が漏れることを防止しながら、ヨー
ク部分層14Bと磁極部分層14Aとの接触面を媒体対
向面ABSに近づけることが可能になる。また、本実施
の形態では、第2の磁性層14のギャップ層9側の面に
90°以下の角度を有するエッジは存在しないので、エ
ッジの近傍における磁束の漏れや渦電流の発生を防止し
て、効率よく磁界を発生させることが可能になる。これ
らのことから、本実施の形態によれば、磁極部分より発
生される、記録媒体の面に垂直な方向の磁界をより大き
くすることができる。
ABSに露出する磁極部分層14Aの面の形状は、記録
媒体の進行方向Tの後側(スライダにおける空気流入端
側)に配置される下辺が上辺よりも小さい台形、あるい
は記録媒体の進行方向Tの後側に頂点を有する逆三角形
であることが好ましい。これにより、薄膜磁気ヘッドを
垂直磁気記録方式に用いた場合には、スキュー角が生じ
たときの記録トラック幅の変化を抑えることができる。
直磁気記録方式に用いるのに適している。この薄膜磁気
ヘッドを垂直磁気記録方式に用いる場合、第2の磁性層
14の磁極部分層14Aにおける第1の部分14Aaが
主磁極となり、第1の磁性層8の磁極部分が補助磁極と
なる。なお、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを垂直
磁気記録方式に用いる場合には、記録媒体としては2層
媒体と単層媒体のいずれをも使用することが可能であ
る。
では、記録媒体の面に垂直な方向の磁界は長手方向の磁
界よりも大きく、ヘッドが発生する磁気エネルギを効率
よく、記録媒体に伝達することができる。従って、この
薄膜磁気ヘッドによれば、記録媒体の熱揺らぎの影響を
受けにくくして、線記録密度を高めることができる。
薄膜磁気ヘッドは、第1の磁性層8を記録媒体の進行方
向Tの後側(薄膜磁気ヘッドを含むスライダにおける空
気流入端側)に配置し、第2の磁性層14を記録媒体の
進行方向Tの前側(薄膜磁気ヘッドを含むスライダにお
ける空気流出端側)に配置するのが好ましい。しかし、
本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドを垂直磁気記録方式
に用いる場合には、第1の磁性層8と第2の磁性層14
の配置は、上記の配置とは逆でもよい。
に係る薄膜磁気ヘッドでは、ギャップ層9は、形成時に
流動性を有する材料よりなり、少なくとも薄膜コイル1
0の巻線間に充填された第1の部分(絶縁層9B)と、
この第1の部分よりも耐食性、剛性および絶縁性が優れ
た材料よりなり、薄膜コイル10および第1の部分を覆
い、第1の磁性層8および第2の磁性層14に接する第
2の部分(絶縁層9A,9C)とを有している。ギャッ
プ層9の第2の部分は、媒体対向面ABSに露出してい
る。薄膜コイル10の巻線間に隙間なく非磁性材料を充
填することは、スパッタリング法では困難であるが、有
機系の材料のように流動性を有する非磁性材料を用いた
場合には容易である。しかし、有機系の材料は、ドライ
エッチングに対する耐性、耐食性、耐熱性、剛性等の点
で信頼性に乏しい。本実施の形態では、上述のように、
形成時に流動性を有する材料によって薄膜コイル10の
巻線間に充填された第1の部分(絶縁層9B)を形成
し、この第1の部分よりも耐食性、剛性および絶縁性が
優れた材料によって、薄膜コイル10および第1の部分
を覆い、第1の磁性層8および第2の磁性層14に接す
る第2の部分(絶縁層9A,9C)を形成するようにし
たので、薄膜コイル10の巻線間に隙間なく非磁性材料
を充填でき、且つギャップ層9の信頼性を高めることが
できる。
は、再生素子としてのMR素子5を備えている。これに
より、誘導型電磁変換素子を用いて再生を行う場合に比
べて、再生性能を向上させることができる。また、MR
素子5は、シールド層3,6によってシールドされてい
るので、再生時の分解能を向上させることができる。
施の形態に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法について説明
する。図4ないし図6、図7ないし図9、図10ないし
図12、図13ないし図15、図16ないし図18、図
19ないし図21、図22ないし図24、図25ないし
図27、図28ないし図30、図31ないし図33の各
組は、それぞれ、同じ工程に対応している。また、図
4、図7、図10、図13、図16、図19、図22、
図25、図28および図31は、媒体対向面および基板
の面に垂直な断面を表している。図5、図8、図11、
図14、図17、図20、図23、図26、図29およ
び図32は、図4におけるA−A線断面に対応する断面
を表している。図6、図9、図12、図15、図18、
図21、図24、図27、図30および図33は、媒体
対向面に対応する断面を表している。
方法では、まず、基板1の上に絶縁層2を形成する。次
に、絶縁層2の上に下部シールド層3を形成する。次
に、下部シールド層3の上に、絶縁層4の一部となる絶
縁膜を形成し、この絶縁膜の上にMR素子5と、このM
R素子5に接続される図示しないリードとを形成する。
次に、MR素子5およびリードを、絶縁層4の他の一部
となる新たな絶縁膜で覆い、MR素子5およびリードを
絶縁層4内に埋設する。
形成し、その上に非磁性層7を形成する。次に、この非
磁性層7の上に、第1の磁性層8を所定の形状に形成す
る。次に、図示しないが、非磁性層7および第1の磁性
層8をアルミナ等の非磁性材料で覆い、第1の磁性層8
が露出するまで非磁性材料を研磨して、第1の磁性層8
の上面を平坦化する。なお、図4ないし図33では、基
板1ないし非磁性層7を省略している。
1の磁性層8の上に、アルミナ等の非導電性且つ非磁性
の材料をスパッタして、絶縁層9Aを形成する。次に、
周知のフォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術
とを用いて、連結部14Cを形成すべき位置において、
絶縁層9Aにコンタクトホール9aを形成する。次に、
周知のフォトリソグラフィ技術および成膜技術(例えば
電気めっき法)を用いて、絶縁層9Aの上に薄膜コイル
10を形成する。次に、周知のフォトリソグラフィ技術
を用いて、少なくとも薄膜コイル10の巻線間に充填さ
れる絶縁層9Bを形成する。
び成膜技術(例えば電気めっき法)を用いて、コンタク
トホール9aが形成された位置において第1の磁性層8
の上に連結部14Cを形成する。連結部14Cの厚み
は、例えば2〜4μmとする。次に、スパッタ法を用い
て、薄膜コイル10、絶縁層9A、絶縁層9Bおよび連
結部14Cを覆うように絶縁層9Cを形成する。この時
点における絶縁層9Cの厚みは、連結部14Cを十分に
覆うことができる厚みであればよく、例えば6μmとす
る。
えば化学機械研磨を用いて、絶縁層9Cおよび連結部1
4Cの上面を平坦化する。この時点で、第1の磁性層8
の上面から絶縁層9Cおよび連結部14Cの上面までの
距離は、例えば2〜4μmとする。また、媒体対向面A
BSにおける絶縁層9Aおよび絶縁層9Cの厚みの総和
は、記録ヘッド(誘導型電磁変換素子)のギャップ長と
なる。
に、絶縁層9Cのうちの媒体対向面ABS側の一部の上
に、ドライエッチング用のマスク42を形成する。マス
ク42の材料は、容易に除去でき、且つ後に行うドライ
エッチングに対する耐性に優れた材料であることが好ま
しい。そのような材料としては、例えば、銅や、鉄系合
金がある。また、マスク42の材料として例えばニッケ
ル−鉄合金を使用すれば、フレームめっき法等によって
容易にマスク42を形成することができる。なお、マス
ク42は、材料としてレジストを用いて、フォトリソグ
ラフィ技術によって形成してもよい。マスク42の媒体
対向面ABSとは反対側の側面42aは、絶縁層9Cの
上面に対して垂直であることが好ましい。また、この側
面42aと媒体対向面ABSとの間の距離は、1μm以
下であることが好ましい。
に、マスク42を用いて、イオンミリング等のドライエ
ッチングによって、絶縁層9Cの一部および連結部14
Cの一部をエッチングして、ヨーク部分層14Bの下地
の形状を決定する。ヨーク部分層14Bの下地の上面
は、媒体対向面ABS側から順に配置された第1の面
e、第2の面fおよび第3の面gを含んでいる。第1の
面eは、第1の磁性層8の上面と平行な平面である。こ
の第1の面eは、絶縁層9Cの上面のうち、マスク42
によって覆われた部分によって形成される。第3の面g
は、第1の磁性層8の上面とほぼ平行な面であり、第1
の面eよりも第1の磁性層8側に配置されている。従っ
て、第1の面eと第3の面gとの間には段差が形成され
ている。第2の面fは、第1の面eと第3の面gとの間
に配置され、第3の面gに対して鈍角をなして接続され
た斜面となっている。第2の面fと第1の面eとの間に
は段差が形成されている。
下地の上面は、例えば、基板に対するイオンの入射角を
10〜80°として基板を回転させながらイオンミリン
グを行うことで形成することができる。この場合、マス
ク42の周辺にイオンに対して影となる部分ができるた
め、マスク42の周辺には、斜面である第2の面fが形
成され、マスク42から離れた部分には、ほぼ平面の第
3の面gが形成される。
ドライエッチングは、第2の面fとなる斜面の上端と下
端との高低差が、最終的なヨーク部分層14Bの厚みよ
りも大きくなるまで行う。
に、マスク42を除去する。例えば、マスク42が前述
のような金属からなる場合には、連結部14Cをレジス
トよりなるカバーで覆った後、ウェットエッチングを行
えば、マスク42を容易に除去することができる。マス
ク42がレジストよりなる場合には、レジスト用の剥離
液を用いれば、マスク42を容易に除去することができ
る。
に、周知のフレームめっき法によって、絶縁層9Cおよ
び連結部14Cの上にヨーク部分層14Bを形成する。
この時点では、ヨーク部分層14Bは、媒体対向面AB
Sの近傍における絶縁層9Cの上にも形成されてもよ
い。また、この時点におけるヨーク部分層14Bの厚み
は、ヨーク部分層14Bの上面のうち最も低い部分が、
絶縁層9Cの上面における第1の面eよりも高くなるよ
うな厚みにする。
に、ヨーク部分層14Bを覆うように保護層17Aを形
成する。保護層17Aの厚みは、保護層17Aの上面の
うち最も低い部分が、絶縁層9Cの上面における第1の
面eよりも高くなるような厚みにする。
に、例えば化学機械研磨を用いて、絶縁層9Cの上面の
うち、マスク42が形成されていた部分が露出するま
で、保護層17A、ヨーク部分層14Bおよび絶縁層9
Cの上面を研磨して、これらを平坦化する。この研磨
は、研磨面が第2の面fの上端と一致するまで行うとよ
い。これにより、第2の磁性層14の厚みが決定される
と共に、ヨーク部分層14Bの媒体対向面ABS側の端
面の形状が決定される。
に、フレームめっき法やスパッタリング法によって、ヨ
ーク部分層14Bおよび絶縁層9Cの上に、磁極部分層
14Aを形成する。スパッタリング法によって磁極部分
層14Aを形成する場合には、図25ないし図27に示
した研磨面の全面に、磁極部分層14Aを構成する材料
よりなる被エッチング層と非磁性層とを順に積層し、更
にその上に、磁極部分層14Aの形状に対応した形状の
マスクを形成し、このマスクを用いて、ドライエッチン
グによって、非磁性層および被エッチング層をエッチン
グして、磁極部分層14Aを形成してもよい。この方法
によれば、被エッチング層の上面を非磁性層で保護した
状態で磁極部分層14Aの外形を決定でき、磁極部分層
14Aのギャップ層9とは反対側の端部の平坦性を維持
することができる。
に、積層面の全体を覆うように保護層17Bを形成す
る。次に、保護層17Bの上に配線や端子等を形成し、
スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面ABSの研
磨、浮上用レールの作製等を行って、薄膜磁気ヘッドが
完成する。
方法によれば、本実施の形態に係る薄膜磁気ヘッドと同
様の作用、効果の他に、以下のような作用、効果が得ら
れる。
方法では、マスク42を用いて、ドライエッチングによ
って、絶縁層9Cの一部および連結部14Cの一部をエ
ッチングして、ヨーク部分層14Bの下地の形状を決定
する。このとき、ヨーク部分層14Bの媒体対向面AB
S側の端面に対応する斜面である第2の面fを形成す
る。その後、下地の上にヨーク部分層14Bを形成す
る。このような方法によってヨーク部分層14Bを形成
することにより、磁極部分層14Aとの接続面の媒体対
向面ABS側の端部の位置精度が±0.1μm以下と良
く、且つ、媒体対向面ABS側の端面が、磁極部分層1
4Aから離れるに従って徐々に媒体対向面ABSから離
れる形状をなすヨーク部分層14Bを、容易に形成する
ことが可能になる。
ヨーク部分層14Bを形成した後に絶縁層9Cを形成す
る場合には、ヨーク部分層14Bの媒体対向面ABS側
の端面を上記の形状にすることは難しい。それは、ヨー
ク部分層14Bの媒体対向面ABS側の端面を上記の形
状、すなわちアンダーカットの入った形状に形成した後
に、その端面の下側に絶縁層9Cの材料を埋め込むこと
が難しいからである。
ず、種々の変更が可能である。例えば、本発明の薄膜磁
気ヘッドは、第2の磁性層を先に形成し、この第2の磁
性層の上にギャップ層と連結部を形成し、これらの上に
第1の磁性層を形成して製造してもよい。
導型電磁変換素子を形成し、その上に、読み取り用のM
R素子を形成した構造の薄膜磁気ヘッドにも適用するこ
とができる。
を備えた記録専用の薄膜磁気ヘッドや、誘導型電磁変換
素子によって記録と再生を行う薄膜磁気ヘッドにも適用
することができる。
のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッドまたは請求項6記載
の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、第2の磁性層は磁極
部分層とヨーク部分層とを有し、ヨーク部分層は、磁極
部分層のギャップ層側の面において、磁極部分層に対し
て磁気的に接続される。従って、本発明によれば、媒体
対向面において磁極部分より発生される磁界のうち、記
録媒体の面に対して垂直な方向の成分を、記録媒体の面
に対して水平な方向の成分に比べて相対的に大きくする
ことが可能になると共に、薄膜コイルから発生される磁
界をヨーク部分層によって効率よく吸収することが可能
になる。また、本発明では、ヨーク部分層の媒体対向面
側の端面は、磁極部分層から離れるに従って徐々に媒体
対向面から離れている。従って、本発明によれば、磁極
部分層を経由せずに、ヨーク部分層の端面から直接、記
録媒体へ磁束が流れることを防止しながら、ヨーク部分
層と磁極部分層との接触面を媒体対向面に近づけること
が可能になる。また、本発明によれば、第2の磁性層の
ギャップ層側の面に90°以下の角度を有するエッジは
存在しないので、エッジの近傍における磁束の漏れや渦
電流の発生を防止して、効率よく磁界を発生させること
が可能になる。これらのことから、本発明によれば、薄
膜磁気ヘッドにおいて、磁極部分より発生される、記録
媒体の面に垂直な方向の磁界を大きくすることができる
という効果を奏する。
れば、再生素子としての磁気抵抗効果素子を備えたの
で、誘導型電磁変換素子を用いて再生を行う場合に比べ
て、再生性能を向上させることができるという効果を奏
する。
れば、この薄膜磁気ヘッドが垂直磁気記録方式に用いら
れるようにしたので、記録媒体の熱揺らぎの影響を受け
にくくして、線記録密度を高めることができるという効
果を奏する。
構成を示す断面図である。
す正面図である。
性層の形状を示す平面図である。
製造方法における一工程を示す断面図である。
る断面を表す断面図である。
に対応する断面を表す断面図である。
る断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
断面に対応する断面を表す断面図である。
応する断面を表す断面図である。
上部シールド層、7…非磁性層、8…第1の磁性層、9
…ギャップ層、9A,9B,9C…絶縁層、10…薄膜
コイル、14…第2の磁性層、14A…磁極部分層、1
4B…ヨーク部分層、14C…連結部、17A,17B
…保護層。
Claims (6)
- 【請求項1】 記録媒体に対向する媒体対向面と、 記録媒体の進行方向の前後に所定の間隔を開けて互いに
対向するように配置された磁極部分を含むと共に、前記
媒体対向面から離れた位置において互いに磁気的に連結
された第1および第2の磁性層と、 非磁性材料よりなり、前記第1の磁性層と第2の磁性層
との間に設けられたギャップ層と、 少なくとも一部が前記第1および第2の磁性層の間に、
前記第1および第2の磁性層に対して絶縁された状態で
設けられた薄膜コイルとを備えた薄膜磁気ヘッドであっ
て、 前記第2の磁性層は、磁極部分を含み、媒体対向面に露
出する磁極部分層と、媒体対向面に露出せずに、前記磁
極部分層と前記第1の磁性層とを磁気的に接続するヨー
ク部分層とを有し、 前記ヨーク部分層は、前記磁極部分層の前記ギャップ層
側の面において、前記磁極部分層に対して磁気的に接続
され、 前記ヨーク部分層の媒体対向面側の端面は、前記磁極部
分層から離れるに従って徐々に媒体対向面から離れてい
ることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記ヨーク部分層のギャップ層とは反対
側の面は平坦であることを特徴とする請求項1記載の薄
膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記磁極部分層の飽和磁束密度は、前記
ヨーク部分層の飽和磁束密度以上であることを特徴とす
る請求項1または2記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】 更に、再生素子としての磁気抵抗効果素
子を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
かに記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項5】 垂直磁気記録方式に用いられることを特
徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の薄膜磁気
ヘッド。 - 【請求項6】 記録媒体に対向する媒体対向面と、記録
媒体の進行方向の前後に所定の間隔を開けて互いに対向
するように配置された磁極部分を含むと共に、前記媒体
対向面から離れた位置において互いに磁気的に連結され
た第1および第2の磁性層と、非磁性材料よりなり、前
記第1の磁性層と第2の磁性層との間に設けられたギャ
ップ層と、少なくとも一部が前記第1および第2の磁性
層の間に、前記第1および第2の磁性層に対して絶縁さ
れた状態で設けられた薄膜コイルとを備え、前記第2の
磁性層は、磁極部分を含み、媒体対向面に露出する磁極
部分層と、媒体対向面に露出せずに、前記磁極部分層と
前記第1の磁性層とを磁気的に接続するヨーク部分層と
を有し、前記ヨーク部分層は、前記磁極部分層の前記ギ
ャップ層側の面において、前記磁極部分層に対して磁気
的に接続され、前記ヨーク部分層の媒体対向面側の端面
は、前記磁極部分層から離れるに従って徐々に媒体対向
面から離れている薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、 前記第1の磁性層を形成する工程と、 前記薄膜コイルを形成する工程と、 前記ギャップ層を形成する工程と、 前記第2の磁性層を形成する工程とを備え、 前記第2の磁性層を形成する工程は、 前記ギャップ層の第2の磁性層側の面を平坦化する工程
と、 前記ギャップ層の第2の磁性層側の面のうちの、媒体対
向面側の一部の上にマスクを形成する工程と、 前記マスクを用いて、ドライエッチングによって、前記
ギャップ層の一部をエッチングして、前記ヨーク部分層
の下地の形状を決定する工程と、 前記下地の上に前記ヨーク部分層を形成する工程と、 前記ギャップ層の第2の磁性層側の面のうちの、前記マ
スクが形成されていた部分が露出し、且つ前記ヨーク部
分層の媒体対向面側の端面の形状が決定されるまで、前
記ヨーク部分層を研磨して、前記ヨーク部分層のギャッ
プ層とは反対側の面を平坦化する工程と、 前記ギャップ層および前記ヨーク部分層の上に、前記磁
極部分層を形成する工程とを含むことを特徴とする薄膜
磁気ヘッドの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2001197291A JP2003016608A (ja) | 2001-06-28 | 2001-06-28 | 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7159302B2 (en) | 2004-03-31 | 2007-01-09 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Method for manufacturing a perpendicular write head |
US7777988B2 (en) | 2004-04-06 | 2010-08-17 | Headway Technologies, Inc. | Perpendicular write head with tapered main pole |
US7969683B2 (en) | 2003-05-06 | 2011-06-28 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Write first design for a perpendicular thin film head |
US9200778B2 (en) | 2004-10-18 | 2015-12-01 | Samsung Display Co., Ltd. | Light emitting diode and lens for the same |
-
2001
- 2001-06-28 JP JP2001197291A patent/JP2003016608A/ja active Pending
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US7934310B2 (en) | 2004-04-06 | 2011-05-03 | Headway Technologies, Inc. | Process to manufacture a magnetic write head |
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