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JP2003001029A - 多孔質セラミックハニカムフィルタ - Google Patents

多孔質セラミックハニカムフィルタ

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Publication number
JP2003001029A
JP2003001029A JP2001184060A JP2001184060A JP2003001029A JP 2003001029 A JP2003001029 A JP 2003001029A JP 2001184060 A JP2001184060 A JP 2001184060A JP 2001184060 A JP2001184060 A JP 2001184060A JP 2003001029 A JP2003001029 A JP 2003001029A
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JP
Japan
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honeycomb filter
porous ceramic
ceramic honeycomb
porosity
cell
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001184060A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohisa Suwabe
博久 諏訪部
Yasuhiko Otsubo
靖彦 大坪
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)
  • Filtering Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外周壁と、この外周壁の内周側でセル壁によ
り囲まれた多数のセルを有する多孔質セラミックハニカ
ム構造体のセルの片端面を目封じ材で目封じして、排気
ガスを前記セル壁の細孔を通過させて隣接セルに流し、
排気ガスに含まれる微粒子を前記セル壁で捕集するセラ
ミックハニカムフィルタであって、気孔率が55%以上
として触媒を担持しても、排気ガス中の微粒子の捕集効
率が高くかつ圧力損失が少ないハニカムフィルタを得
る。 【解決手段】 セル壁の気孔率を55〜75%、平均細
孔径を10〜40μm、かつ表面粗さ(最大高さRy)
を10μm以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンなどの排気ガス中に含まれる微粒子を捕集する多孔質
セラミックハニカムフィルタに関する。
【0002】
【従来技術】地域環境や地球環境の保全面から、自動車
などのエンジンから排出される排気ガスに含まれる有害
物質の削減が求められている。特にディーゼルエンジン
などの排気ガス中に含まれる微粒子を捕集するため、多
孔質セラミックハニカムフィルタ(以下、「多孔質セラ
ミックハニカムフィルタ」を略して「ハニカムフィル
タ」という)が注目され、実用されるようになってき
た。
【0003】図1はハニカムフィルタ10の斜視図であ
り、図2は、図1のハニカムフィルタ10の模式断面図
である。図1及び図2に示すように、通常、ハニカムフ
ィルタ10は、略円筒状で、外周壁11aと、この外周
壁11aの内周側でセル壁11bにより囲まれた多数の
セル11cを有する多孔質セラミックハニカム構造体
(以下、「多孔質セラミックハニカム構造体」を略して
「ハニカム構造体」という)11でのセル11cの流入
側11d、流出側11eの両端面を交互に目封じ材12
a、12bで目封じしている。そして、ハニカムフィル
タ10は、金属容器(図示せず)内で圧縮状態として介
挿されたセラミック繊維マットなどの把持部材の面圧で
金属容器に収納されている。
【0004】ハニカムフィルタ10での排気ガス浄化
は、以下の通り行われる。図2で、排気ガスは、ハニカ
ムフィルタ10の流入側11dで開口しているセル11
cから流入(10aで示す)し、セル壁11bに形成さ
れた細孔(図示せず)から隣接セルに流れ、流出側11
eから排出(10bで示す)する。そして、排気ガス中
に含まれる微粒子などは、セル壁11b内で連続する細
孔から隣接セルに通過する際に濾過され、捕集される。
そして、捕集された微粒子が一定量以上になると、電気
ヒーターやバーナ等で燃焼除去されハニカムフィルタ1
0の再生が行われる。
【0005】また、ハニカムフィルタ10のセル壁11
bやセル壁11bに形成した細孔(図示せず)に白金属金
属触媒などの触媒を担持することにより、微粒子の燃焼
温度を下げ、捕集した微粒子を連続的に燃焼させる方法
もある。さて、ハニカムフィルタ10には、微粒子の捕
集効率が高いことと、圧力損失が低いことが要求され
る。微粒子の捕集効率が高く、圧力損失が低ければ、微
粒子の蓄積に伴うエンジンへの背圧増加が遅くなって、
捕集を継続できる時間が長くなり、再生までのインター
バルも長くなる。しかし、一般的に捕集効率と圧力損失
は反比例の関係にあり、捕集効率を高くしようとすると
圧力損失が増大し、一方、圧力損失を低くしようとする
と捕集効率が悪化するようになる。従来、捕集効率と圧
力損失が両立できるよう、ハニカムフィルタのセル壁の
気孔率や平均細孔径を調整していたが限界があった。特
に、担持した触媒で微粒子を連続的に燃焼させる場合、
担体として活性アルミナ等の高比表面積材料をセル壁の
細孔内部にコーティングする必要があることから、高比
表面積材料がセル壁の細孔を閉塞してしまい、コーティ
ングしていないフィルタに比べ圧力損失が高くなって、
高捕集効率で低圧力損失のフィルタを得ることは困難で
あった。
【0006】上記問題点を解決するため、特開平7−1
63823号公報には、セル壁の気孔率を45%以上6
0%以下とすることに加えて、その表面から内部に向か
って開口および貫通する全細孔の比表面積M(m2
g)と、そのフィルタ表面における表面粗さN(μm)
との関係を1000M+85N≧530の範囲とするこ
とで、フィルタ面積とフィルタ表面から内部に連鎖して
貫通した細孔の数を増加させ、捕集時間が長く、再生回
数を少なくできるようにしたハニカムフィルタが開示さ
れている。
【0007】また、特開平8−931号公報には、気孔
率を40%以上55%以下、平均細孔径を5μm以上5
0μm以下とすることに加えて、Valley Lev
elなる値を20%以下とすることで、ハニカムフィル
タ表面に捕集された微粒子の剥離性が良くなり、逆洗エ
アによる再生効率を良くしようとしたハニカムフィルタ
が開示されている。ここで、Valley Level
とは、触針式表面粗さ計によりフィルタ表面の粗さの
データを3次元解析して、ある面に対してフィルタの凸
部の体積と凹部の体積とが等しくなるような面を平均面
とし、この平均面でフィルタを切断したと仮定したと
き、平均面における細孔面積の和の全表面積に対する比
率と定義している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平7−163823号公報に開示のハニカムフィルタ
は、表面粗さが、同公報の表2に記載のとおり、実施例
で2.3〜7.4μm、比較例で3.1〜7.4μm程
度であるため、セル壁の捕集面積を大きくする効果は得
られず、実質的に微粒子の捕集効率も低いという問題が
あった。このため、圧力損失が低く、しかも微粒子の捕
集効率が高いフィルタを得ることは困難であった。
【0009】また、前記特開平8−931号公報に開示
のハニカムフィルタは、気孔率が40%以上55%以下
であり、圧力損失が増加し易いという問題があった。ま
た、Valley Level なる値を20%以下と
することで表面に捕集された微粒子の剥離性が良くなる
ものの、排気ガス中の微粒子をセル壁で捕集する効果が
少ないという問題もあった。なお、特開平8−931号
公報には、表面粗さの値に関して具体的な記載は見当た
らない。
【0010】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、セル壁の気孔率を大きくして圧力損失を低く抑える
と共に、排気ガス中の微粒子の捕集効率が高いハニカム
フィルタを得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ハニカム
フィルタでの気孔率、平均細孔径を特定し、かつセル壁
の表面粗さ(最大高さRy)を所定値以上に大きくする
ことで、上記課題が解決できるとの知見を得、本発明に
想到した。
【0012】即ち、本発明のハニカムフィルタは、外周
壁と、この外周壁の内周側でセル壁により囲まれた多数
のセルを有するハニカム構造体のセルの片端面を目封じ
して、排気ガスを前記セル壁の細孔を通過させて隣接セ
ルに流し、排気ガスに含まれる微粒子を前記セル壁で捕
集するハニカムフィルタであって、前記セル壁の気孔率
が55〜75%、平均細孔径が10〜40μm、表面粗
さ(最大高さRy)が10μm以上であることを特徴と
する。
【0013】ここで、セル壁の気孔率を55〜75%と
したのは、気孔率が55%未満であると、圧力損失が大
きくなり、気孔率が75%を超えると、微粒子の捕集効
率が低下し、また、強度も低下するため、微粒子捕集用
フィルタとしては適さないからである。気孔率のより好
ましい範囲は60〜70%である。
【0014】また、セル壁の平均細孔径を10〜40μ
mとしたのは、平均細孔径が10μm未満であると、圧
力損失が大きくなり、平均細孔径が40μmを超える
と、微細な微粒子がセル壁を透過して捕集効率が低下
し、また強度も低下するため、微粒子捕集用フィルタと
しては適さないからである。なお、気孔率及び平均細孔
径は、水銀圧入式ポロシメータを用いて測定する。
【0015】また、セル壁の表面粗さ(最大高さRy)
を10μm以上としたのは、気孔率を55〜75%、平
均細孔径を10〜40μmと圧力損失が低く抑えられる
よう設定しているにもかかわらず、セル壁表面に形成さ
れた凸凹部により微粒子を効率よく捕集することが可能
となるからである。セル壁の表面粗さ(最大高さRy)
が10μm未満では、排気ガス中の微粒子をセル壁で捕
集する効果が少なく、微粒子捕集用フィルタとしては適
さない。なお、セル壁の表面粗さ(最大高さRy)のよ
り好ましい範囲は、20〜100μmである。
【0016】そして、セル壁を構成するセラミックスの
主結晶はコージェライトであることが好ましい。セル壁
を構成するセラミックスの主結晶がコージェライトであ
ると、微粒子捕集用フィルタとして十分な耐熱性、耐熱
衝撃性、機械的強度が得られるからであるが、本発明は
これに限定されるものではなく、その他の耐熱性セラミ
ックス、例えば、ムライト、アルミナ、窒化珪素、炭化
珪素、窒化アルミ、リチウムアルミニウムシリケート、
チタン酸アルミニウム、ジルコニア、等の材料を使用す
ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を詳細に
説明する。
【0018】図1乃至図2に示すハニカムフィルタ10
を以下のようにして作製した。 (基本原料粉末の調整)カオリン、タルク、シリカ、水
酸化アルミ、アルミナなどの粉末を計量して、化学組成
が質量比で、SiO2:47〜53%、Al23:32
〜38%、MgO:12〜16%となるようにセラミッ
クス原料粉末を調整した。
【0019】(ハニカム構造体用の坏土調整)セラミッ
クス原料粉末に対し、成形助剤としてメチルセルロース
等のバインダ及び潤滑剤、造孔剤として、グラファイ
ト、小麦粉、でん粉、樹脂粉、発泡剤などの量を変えて
添加し、乾式で十分混合した。次いで、規定量の水を注
入して更に十分な混合を行い、後述する成形及び焼成
後、ハニカム構造体の各種の気孔率、平均細孔径及び表
面粗さ(最大高さRy)が得られるよう坏土を作製し
た。
【0020】(押出成形)次に、坏土を一般的な構造の
押出成形用金型を用いて押出成形し、セル壁で囲まれる
断面が四角形状のハニカム構造を有する成形体を作製し
た。
【0021】(焼成)ハニカム構造を有する成形体を、
バッチ式焼成炉を用いて焼成を行い、外周壁11aの外
径が150mm、長さが150mm、セル壁厚が0.4
3mm、1cm当たりのセル数が16個で、各種の気
孔率、平均細孔径、セル壁の表面粗さ(最大高さRy)
を有するコージェライト質セラミックスからなるハニカ
ム構造焼成体を得た。
【0022】(目封じ)次に、ハニカム構造を有する焼
成体の両端面にマスキングフィルムを接着剤で貼り付け
た後、市松模様となるように穿孔し、端部に市松模様の
目封じ材を導入し、目封止部を形成し、ハニカムフィル
タ10を得た。
【0023】(気孔率、平均細孔径、表面粗さ(最大高
さRy)の測定)得られたハニカムフィルタ10から試
料を切り出し、セル壁の気孔率(%)、平均細孔径(μ
m)、表面粗さ(最大高さRy)を測定した。なお、セ
ル壁の気孔率(%)及び平均細孔径(μm)は、Mic
romeritics社製オートポアIII9410を用
い水銀圧入法で測定した。また、表面粗さ(最大高さR
y)は、(JIS)B 0601−1994に準して数
箇所測定した。
【0024】(捕集率及び圧力損失の測定)ハニカムフ
ィルタ10に粒径0.042μmのカーボン粉を3g/
hで2時間投入した後の(a)捕集率(%)[(投入量
−排出量)/(投入量)]と、流入側11dと流出側1
1eの差圧を測定した。そして差圧を(b)圧力損失
(mmAq)とした。また実用上から、(a)捕集率が
90%以上で、かつ(b)圧力損失が、360mmAq
未満を優(◎)、360〜400mmAqを良(○)、
400mmAqを超えるものをNG(×)として評価
(c)した。また、捕集率が90%未満のものはNG
(×)として評価した。
【0025】表1に、ハニカムフィルタ10の気孔率、
平均細孔径及び表面粗さに対する、(a)捕集率、
(b)圧力損失、(c)評価の結果を示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から、発明例1〜10は、気孔率が5
5〜75%、平均細孔径が10〜40μm、表面粗さ
(最大高さRy)が10μm以上であるので、捕集率が
高く、かつ圧力損失の少ないハニカムフィルタ10とな
っていることがわかる。
【0028】一方、比較例1〜5は、気孔率、平均細孔
径、表面粗さ(最大高さRy)の何れかが、気孔率55
〜75%、平均細孔径10〜40μm、表面粗さ(最大
高さRy)10μm以上の範囲外であるので、捕集率及
び/又は圧力損失の評価が低くなっている。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明のとおり、本発明のハニ
カムフィルタは、気孔率を55〜75%、平均細孔径を
10〜40μmとしていることから、低圧力損失が得ら
れ、セル壁表面の表面粗さを10μm以上としているた
め、排気ガス中の微粒子を高効率で捕集することが可能
となり、捕集時間の延長が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハニカム構造体の斜視図である。
【図2】図1のハニカム構造体を用いた排気ガス浄化フ
ィルタ10の一例の断面模式図である。
【符号の説明】
10a:流入 10b:排出 10:多孔質セラミックハニカムフィルタ(ハニカムフ
ィルタ) 11:多孔質セラミックハニカム構造体(ハニカム構造
体) 11a:外周壁 11b:セル壁 11c:セル 11d:流入側 11e:流出側 12a,12b:目封じ材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周壁と、この外周壁の内周側でセル壁
    により囲まれた多数のセルを有するハニカム構造体のセ
    ルの片端面を目封じ材で目封じして、排気ガスを前記セ
    ル壁の細孔を通過させて隣接セルに流し、排気ガスに含
    まれる微粒子を前記セル壁で捕集する多孔質セラミック
    ハニカムフィルタであって、前記セル壁の気孔率が55
    〜75%、平均細孔径が10〜40μm、表面粗さ(最
    大高さRy)が10μm以上であることを特徴とする多
    孔質セラミックハニカムフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記セル壁の気孔率が60〜70%であ
    ることを特徴とする請求項1記載の多孔質セラミックハ
    ニカムフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記セル壁を構成するセラミックスの主
    結晶がコージェライトであることを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の多孔質セラミックハニカムフィル
    タ。
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