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JP2003062656A - ダイカスト方法及びダイカスト装置 - Google Patents

ダイカスト方法及びダイカスト装置

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Publication number
JP2003062656A
JP2003062656A JP2001252624A JP2001252624A JP2003062656A JP 2003062656 A JP2003062656 A JP 2003062656A JP 2001252624 A JP2001252624 A JP 2001252624A JP 2001252624 A JP2001252624 A JP 2001252624A JP 2003062656 A JP2003062656 A JP 2003062656A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten metal
runner
cavity
pressurizing
filling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001252624A
Other languages
English (en)
Inventor
Harumitsu Oshima
治満 大島
Sadajiro Takamura
貞次郎 高村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisan Industry Co Ltd filed Critical Aisan Industry Co Ltd
Priority to JP2001252624A priority Critical patent/JP2003062656A/ja
Publication of JP2003062656A publication Critical patent/JP2003062656A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】低速充填を前提とした金型構成で、金型のキャ
ビティにランナ及びゲートを通じて溶湯を充填した後、
加圧手段により溶湯を加圧するものにおいて、キャビテ
ィに充填した溶湯への加圧効果の向上を図ること。 【解決手段】ダイカスト装置1において、溶湯を注入口
15から射出スリーブ13に注入し、射出プランジャ1
4を前進させて、固定入れ子9と可動入れ子10との間
に形成されたキャビティ11にランナ16及びゲート1
7を介して溶湯を低速充填する。その後、可動ピン18
の先端部をランナ16内に突出させてランナ16の流路
面積を縮小し、その後、加圧プランジャ22の先端部を
キャビティ11内に突出させてキャビティ11内の溶湯
を加圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金型のキャビテ
ィに金属溶湯を充填して圧力を加えることにより鋳造す
るダイカスト方法及びダイカスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の技術として、金型のキャ
ビティにランナ及びゲートを通じて溶湯を充填した後、
ランナの溶湯を加圧手段により加圧することにより、キ
ャビティに充填された溶湯を加圧して製品密度を高める
ダイカスト方法がある。しかし、ランナの溶湯を単に加
圧しただけでは、溶湯がランナに逆流して溶湯の加圧効
果が充分に得られないという問題があった。
【0003】そこで、特開平10−146662号公報
には、加圧時の溶湯逆流に対処したダイカスト方法等が
提案されている。このダイカスト方法は、金型のキャビ
ティにランナ及びゲートを通じて溶湯を充填した後、ラ
ンナの溶湯を加圧機構により加圧する方法において、ラ
ンナのうち、加圧機構より上流側の部位に溶湯の逆流防
止用堰を形成し、加圧機構により溶湯への加圧を行う際
に、その堰により溶湯の上流側への逆流を防止しなが
ら、溶湯への加圧を行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来公
報のダイカスト方法は、ランナ下流端、即ちキャビティ
直前に流路面積を絞ったゲートを設け、そのゲートから
キャビティに高速で溶湯を充填する高速充填に適用され
たものであり、低速充填には適用できなかった。
【0005】ここで、低速充填とは、流路面積の広いラ
ンナ及びゲートを通じてキャビティに低速高圧で溶湯を
充填するものである。高速充填では、絞られたゲートか
らキャビティに高速で溶湯が充填されることから、溶湯
への空気の巻き込みが生じ、製品に鋳巣を生じさせるお
それがある。このため、精密な製品を得るためには、流
路面積の大きいランナ及びゲートを通じてキャビティに
低速高圧で溶湯を充填することが望ましい。そして、低
速充填の場合にも、製品密度を高めるためには、充填後
の溶湯を加圧手段で加圧する必要がある。
【0006】しかし、低速充填を採用した場合、ランナ
やゲートの流路面積が比較的大きいことから、加圧手段
により溶湯を加圧する際に、溶湯がランナの上流側へ逆
流し易く、せっかくの溶湯加圧効果が充分に得られなく
なるおそれがある。
【0007】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、低速充填を前提とした金型構成
で、金型のキャビティにランナ及びゲートを通じて溶湯
を充填した後、加圧手段により溶湯を加圧するものにお
いて、キャビティに充填した溶湯への加圧効果の向上を
図ることを可能にしたダイカスト方法及びダイカスト装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、低速充填を前提とした金
型構成で、金型のキャビティにランナ及びゲートを通じ
て溶湯を充填する充填工程と、溶湯充填後にランナの流
路面積を縮小する縮小工程と、流路面積縮小後にキャビ
ティの充填溶湯を加圧する加圧工程とを備えたことを趣
旨とする。
【0009】上記発明の構成によれば、充填工程におい
てキャビティに溶湯が充填され、縮小工程においてラン
ナの流路面積が縮小され、その後に加圧工程において充
填溶湯が加圧される。従って、充填溶湯の加圧時には、
ランナの流路面積が縮小された部位でキャビティからの
溶湯の逆流が規制される。ここで、低速充填を前提とし
た金型構成とは、高速充填を前提とした金型構成に比
べ、ランナやゲートの流路面積が比較的大きいものであ
り、低速でも多量の溶湯の移動を確保することのできる
構成である。
【0010】上記目的を達成するために、請求項2に記
載の発明は、低速充填を前提とした構成を含む開閉可能
な金型と、金型に設けられたランナ、ゲート及びキャビ
ティと、ゲートを通じてキャビティに溶湯を充填するた
めにランナに溶湯を圧入する溶湯圧入手段と、キャビテ
ィに充填された溶湯を加圧するための加圧手段と、加圧
手段による加圧部位より上流のランナに設けられ、その
ランナの流路面積を縮小するための流路縮小手段とを備
え、溶湯圧入手段によりキャビティに溶湯を充填した
後、流路縮小手段によりランナの流路面積を縮小し、そ
の後に加圧手段によりキャビティに充填された溶湯を加
圧するように構成したことを趣旨とする。
【0011】上記発明の構成によれば、型締めされた金
型のキャビティに対し、溶湯圧入手段によりランナ及び
ゲートを通じて溶湯が充填され、流路縮小手段によりラ
ンナの流路面積が縮小され、その後にキャビティに充填
された溶湯が加圧手段により加圧される。従って、充填
溶湯の加圧時には、ランナの流路面積が縮小された部位
でキャビティからの溶湯の逆流が規制される。
【0012】上記目的を達成するために、請求項3に記
載の発明は、請求項2に記載の発明において、加圧手段
は、キャビティに対して先端部が出没可能に設けられた
加圧プランジャを含み、その加圧プランジャの先端部を
キャビティに突出させることにより、充填された溶湯を
加圧するものであることと、流路面積縮小手段は、ラン
ナに対して先端部が出没可能に設けられた可動ピンを含
み、その可動ピンの先端部をランナに突出させることに
より、ランナの流路面積を縮小させるものであることと
を備えたことを趣旨とする。
【0013】上記発明の構成によれば、加圧手段及び流
路面積縮小手段の構成を特定することにより、請求項2
に記載の発明と同様の作用が得られる。ここで、加圧手
段は出没可能な加圧プランジャを含み、流路面積縮小手
段は出没可能な可動ピンを含むことから、両部材の動き
は単純で、両部材の駆動機構も比較的簡易な構成で済む
ことになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のダイカスト方法及
びダイカスト装置を具体化した一実施の形態を図面を参
照して詳細に説明する。図1〜図3には、ダイカスト装
置1の構造の断面図を示し、図4には、ダイカスト装置
1の主要部を拡大して示す。図1〜図3のダイカスト装
置1は、固定支持台2が固定金型3を支持する一方、可
動支持台4が可動金型5を締付板6,7,8を介して支
持している。固定支持台2は、所定の位置で固定されて
おり、可動支持台4は、図示しない金型移動装置により
図中左右方向に移動して可動金型5を固定金型3に当接
又は離間させるようになっている。固定金型3内には、
同金型3を構成する固定入れ子9が配置され、可動金型
5内には、同金型5を構成する可動入れ子10が固定入
れ子9と対向するように配置されている。両入れ子9,
10の間には、製品部を成形するためのキャビティ11
が形成されている。また、両入れ子9,10の間には、
キャビティ11内に発生したガスを排出するためのガス
排出路12と、キャビティ11に連通するランナ16及
びゲート17が形成されている。
【0015】固定支持台2、固定金型3及び固定入れ子
9の下部には、それらを貫通して円筒状の射出スリーブ
13が組み付けられており、この射出スリーブ13内に
は、射出プランジャ14が摺動可能に組み込まれてい
る。射出プランジャ14は、先端部に射出スリーブ13
の内径と略同径をなすヘッド14aを備え、図示しない
油圧機構により射出スリーブ13内をその軸方向に沿っ
て前進又は後退するようになっている。射出スリーブ1
3の上流側には、溶湯を注入するための注入口15が形
成され、この注入口15から射出スリーブ13内にダイ
カスト用の材料(例えば、アルミニウム合金、マグネシ
ウム合金、亜鉛合金、合成樹脂等)の溶湯を図示しない
溶湯注入器で注入するようになっている。
【0016】射出スリーブ13の下流側は、ランナ16
に連通しており、射出プランジャ14の前進に伴い射出
スリーブ13から射出される溶湯がランナ16及びゲー
ト17を介してキャビティ11に圧入されるようになっ
ている。ここで、ランナ16、ゲート17は、溶湯を高
速充填する場合と比較して、流路面積が比較的大きく設
定されており、低速でも多量の溶湯の移動を確保するよ
うになっている。なお、本実施の形態では、図4に示す
ように、ランナ16及びゲート17の流路幅Cが略同一
寸法に設定されている。
【0017】ランナ16には、ゲート17より上流側の
部位に可動ピン18が出没可能に設けられている。この
可動ピン18は、ランナ16に対して直交する方向にお
いて可動金型5及び可動入れ子10を貫通して往復動可
能に組み込まれている。この可動ピン18の後端部は、
締付板6に固設されたシリンダ19に収納されたピスト
ン20に連結されている。シリンダ19は、ピストン2
0により圧力室19Aと呼吸室19Bとに区画される。
圧力室19Aと呼吸室19Bには、圧力室19Aと呼吸
室19Bに圧力差を生じさせてピストン20を移動させ
るための切替弁21が接続されている。従って、この切
替弁21を開閉することにより、可動ピン18が往復動
して、ランナ16内に出没するようになっている。
【0018】キャビティ11には、加圧プランジャ22
が出没可能に設けられている。この加圧プランジャ22
は、キャビティ11に対して直交する方向において固定
金型3及び固定入れ子9を貫通して往復動可能に組み込
まれている。この加圧プランジャ22の後端部は、固定
金型3内に配設されたシリンダ23に収納されたピスト
ン24に連結されている。シリンダ23は、ピストン2
4により圧力室23Aと呼吸室23Bとに区画される。
圧力室23Aと呼吸室23Bには、圧力室23Aと呼吸
室23Bに圧力差を生じさせてピストン24を移動させ
るための切替弁25が接続されている。従って、この切
替弁25を開閉することにより、加圧プランジャ22が
往復動して、キャビティ11内に出没するようになって
いる。
【0019】なお、本実施の形態では、図4に示すよう
に、可動ピン18の直径Aは加圧プランジャ22の直径
Bの約4分の3に設定されている。また、可動ピン18
がランナ16内に最も突出したときのランナ16と可動
ピン18との間隙Dは、ランナ16の流路幅Cの約3分
の1の大きさに設計されている。
【0020】次に、上記したダイカスト装置1を使用し
て行われるダイカスト方法について説明する。ダイカス
ト方法では、主として、溶湯注入工程、充填工程、縮小
工程、加圧工程、成形品取り出し工程が行われる。すな
わち、溶湯注入工程において、図1に示すように、固定
金型3に対して可動金型5を型締めした状態で、射出プ
ランジャ14を最大まで後退させておく。この状態で、
金属溶湯を図示しない溶湯注入器にて注入口15から射
出スリーブ13内に注入する。
【0021】そして、充填工程において、溶湯注入完了
後、直ちに射出プランジャ14を射出スリーブ13内を
ランナ16に向かって前進させる。この射出プランジャ
14の前進により、射出スリーブ13内の溶湯がランナ
16を経由してゲート17からキャビティ11内に充填
される。このとき、可動ピン18及び加圧プランジャ2
2は後退位置にあってランナ16及びキャビティ11内
に突出していないので、溶湯がランナ16及びキャビテ
ィ11内をスムーズに流れる。ここで、従来の高速充填
では、通常、ランナ及びゲートを通じてキャビティに、
2m/sの速度で溶湯を充填するが、引けや鋳巣のない
精密な製品を得るためには、通常より低速で溶湯をキャ
ビティ11内に充填して、溶湯への空気の巻き込みを防
止することが望ましい。そこで、本実施の形態では、ラ
ンナ16及びゲート17を通じてキャビティ11に、例
えば、0.5m/s以下の低速で溶湯を充填している。
よって、溶湯は、ランナ16内を層流状態に流れ、ゲー
ト17からキャビティ11にゆっくりと充填され、空気
を巻き込まない。
【0022】そして、縮小工程において、キャビティ1
1内への溶湯の充填直後に、切替弁21を作動させてシ
リンダ19の圧力室19Aを加圧して、可動ピン18の
先端部を図1に示す位置から図2に示す位置まで突出さ
せて、ランナ16の流路面積を縮小させる。このとき、
可動ピン18の先端部は、ランナ16内の溶湯を加圧す
る(以下、「スクイズ」という)。
【0023】そして、加圧工程において、切替弁25を
作動させてシリンダ23の圧力室23Aを加圧して、加
圧プランジャ22の先端部を図2に示す位置から図3に
示す位置まで突出させる。このとき、加圧プランジャ2
2の先端部は、キャビティ11内の溶湯を加圧する(以
下、「スクイズ」という。)。この加圧により、溶湯の
凝固による体積減少分を補充し、ヒケ巣欠陥を防止する
と共に溶湯密度の向上が図られる。このとき、キャビテ
ィ11内の圧力が上昇して、キャビティ11内の溶湯が
ゲート17を経由してランナ16に逆流しようとする
が、可動ピン18が突出してランナ16の流路面積を縮
小させているため、ランナ16の溶湯の凝固が早まり、
溶湯がランナ16の可動ピン18より上流側へ逆流する
ことがおさえられる。
【0024】そして、成形品取り出し工程において、加
圧プランジャ22がキャビティ11内の溶湯を加圧して
から溶湯が凝固するまでの所定時間が経過した後、加圧
プランジャ22を後退させて可動金型5を固定金型3か
ら引き離す方向に移動させて型開きし、凝固した製品を
取り出す。その後に、可動金型5を固定金型3側に移動
させ、型締めを行うとともに、射出プランジャ14を図
1に示す位置に後退させる。これにより、一連のダイカ
スト方法の全工程が終了する。
【0025】ここで、出願人は、上記ダイカスト方法に
よりスクイズした成形品の比重を実験的に測定した。こ
の実験では、0.5m/s以下の低速で溶湯をキャビテ
ィ11に充填してスクイズしない成形品と、0.5m/
s以下の低速で溶湯をキャビティ11に充填してスクイ
ズした成形品との比重を測定した。測定は、図5に示す
ように、1つの成形品26について6つの測定部位(測
定部位No.1〜6)で比重を測定した。図5におい
て、測定部位No.1,2は、ランナ16に対応し、測
定部位No.3〜6は、キャビティ11に対応する。こ
の実験結果を図6に示す。
【0026】スクイズなしの成形品では、図6に◇の折
線で示すように、測定部位No.1〜2の比重は上流側
から下流側へ向かって上昇し、測定部位No.3〜6の
比重は約2.67程度で一定を示す。一方、スクイズあ
りの成形品では、図6に◆の折線で示すように、測定部
位No.1〜6の比重は約2.68程度で一定を示す。
このグラフから明らかなように、スクイズありの測定結
果では、キャビティ11に対応する測定部位No.3〜
6の比重がスクイズなしの測定結果に比べて約0.01
大きくなっていることが分かる。このことから、引けや
鋳巣が成形製品で発生しにくくなることがわかる。ま
た、ランナ16に対応する測定部位No.1〜2の比重
も、スクイズありの方が、スクイズなしの比重に比べて
格段に大きいことが分かる。
【0027】従って、本実施の形態のダイカスト装置1
及びダイカスト方法によれば、可動ピン18及び加圧プ
ランジャ22を後退させた状態でランナ16及びゲート
17を介してキャビティ11に溶湯を低速充填し、可動
ピン18を突出させてランナ16の流路面積を縮小させ
てから、キャビティ11内の溶湯を加圧プランジャ22
で加圧するので、キャビティ11内の溶湯がランナ16
に逆流せず、ピストン22の加圧効果が向上し、引けや
鋳巣の少ない精密な製品を得ることができた。
【0028】また、本実施の形態のダイカスト装置1及
びダイカスト方法によれば、溶湯がキャビティ11に層
流状態で低速充填されて、充填時に空気を巻き込みにく
いので、引けや鋳巣の少ない精密な製品を得ることがで
きるようになった。
【0029】また、本実施の形態のダイカスト装置1及
びダイカスト方法によれば、可動ピン18と加圧プラン
ジャ22がランナ16とキャビティ11のそれぞれに出
没してランナ16の流路面積を縮小し、キャビティ11
の溶湯を加圧するだけなので、可動ピン18及び加圧プ
ランジャ22の動作が単純となる。このため、可動ピン
18及び加圧プランジャ22の動作をシリンダ19又は
シリンダ22という比較的簡単な機構で実現することが
できる。そのため、可動ピン18及び加圧プランジャ2
2を駆動させる機構をコンパクトにすることができ、従
来のダイカスト装置の大きさを殆ど変えることなく、可
動ピン18や加圧プランジャ22の駆動機構をダイカス
ト装置1に取り付けることができた。
【0030】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲
で以下のように実施することができる。
【0031】(1)前記実施の形態では、可動ピン18
及び加圧プランジャ22を油圧により駆動させたが、空
気圧等によって駆動させるようにしてもよい。
【0032】(2)前記実施の形態では、可動ピン18
又は加圧プランジャ22を、シリンダ29及びピストン
20、又は、シリンダ23及びピストン24により間接
的に前進又は後退させた。これに対し、可動ピン18や
ピストン22を直接的に前進又は後退させる駆動機構を
設けるようにしてもよい。
【0033】(3)前記実施の形態では、可動ピン18
と加圧プランジャ22の寸法の関係や、ランナ16の流
路面積と可動ピン18が突出した部位の流路面積の関係
について説明したが、これらの関係は、前記実施の形態
に拘束されるものではなく、適宜変更可能である。
【0034】(4)前記実施の形態では、可動ピン18
及び加圧プランジャ22を低速充填する場合に使用し
た。これに対し、通常速度で溶湯を充填する場合や高速
充填する場合に使用し、加圧プランジャ22が溶湯を加
圧するときの逆流を防止するようにしてもよい。
【0035】(5)前記実施の形態では、可動ピン18
を突出させてランナ16の流路面積を縮小した。それに
対し、ランナ16の径を小さくしてランナ16の流路面
積を縮小するようにしてもよい。
【0036】(6)前記実施の形態では、加圧プランジ
ャ22をキャビティ11内に設けたた。それに対し、加
圧プランジャ22を可動ピン18とゲート17との間に
設けるようにしてもよい。
【0037】(7)前記実施の形態では、図2に示すよ
うに、加圧プランジャ22の先端部がキャビティ11の
表面に接するように加圧プランジャ22を後退させた。
これに対し、図7に示すように、加圧プランジャ22が
先端部を固定入れ子9側に没入した状態で後退するよう
にしてもよい。また、図8に示すように、加圧プランジ
ャ31の先端部に加圧部材32を取り付けるとともに、
加圧部材32と略同径の凹み33を加圧プランジャ31
が摺動する孔とキャビティ11の表面との間に形成し、
加圧プランジャ31の加圧部材32が固定入れ子9側に
没入した状態で後退するようにしても良い。これらの場
合、キャビティ11に充填された溶湯がキャビティ11
の表面から加圧プランジャ22が摺動する孔又は凹み3
3に入り込み、加圧プランジャ22が突出するときに入
り込んだ溶湯をキャビティ11内に押し込むことで、入
り込んだ溶湯分の圧力がキャビティ11内の溶湯を加圧
し、製品比重を更に上昇させることができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の構成によれば、
ランナの流路面積が縮小された部位で溶湯の逆流を規制
するので、加圧工程における加圧効果を向上させること
ができ、引けや鋳巣のない精密な製品を得ることができ
る。
【0039】請求項2に記載の発明の構成によれば、ラ
ンナの流路面積が縮小された部位で溶湯の逆流を規制す
るので、加圧手段による加圧効果を向上させることがで
き、引けや鋳巣のない精密な製品を得ることができる。
【0040】請求項3に記載の発明の構成によれば、請
求項2に記載の発明の効果に加え、可動ピンや加圧プラ
ンジャの駆動機構をコンパクトして、ダイカスト装置の
大きさを殆ど変えることなく可動ピンや加圧プランジャ
を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、溶湯充填前のダイカスト
装置を示す断面図である。
【図2】同じく、溶湯充填後の縮小工程を示すダイカス
ト装置の断面図である。
【図3】同じく、加圧工程のダイカスト装置を示す断面
図である。
【図4】同じく、ダイカスト装置の主要部を拡大して示
す断面図である。
【図5】同じく、比重測定部位を示す成形品の平面図で
ある。
【図6】同じく、比重の測定結果を示すグラフである。
【図7】別の実施の形態のキャビティの一部を示す断面
図である。
【図8】別の実施の形態のキャビティの一部を拡大して
示す断面図である。
【符号の説明】
1 ダイカスト装置 9 固定金型 10 可動金型 11 キャビティ 13 射出スリーブ 14 射出プランジャ 16 ランナ 17 ゲート 18 可動ピン 19 シリンダ 20 ピストン 21 切替弁 22 加圧プランジャ 23 シリンダ 24 ピストン 25 切替弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低速充填を前提とした金型構成で、金型
    のキャビティにランナ及びゲートを通じて溶湯を充填す
    る充填工程と、 溶湯充填後に前記ランナの流路面積を縮小する縮小工程
    と、 流路面積縮小後に前記キャビティの充填溶湯を加圧する
    加圧工程とを備えたことを特徴とするダイカスト方法。
  2. 【請求項2】 低速充填を前提とした構成を含む開閉可
    能な金型と、 前記金型に設けられたランナ、ゲート及びキャビティ
    と、 前記ゲートを通じて前記キャビティに溶湯を充填するた
    めに前記ランナに溶湯を圧入する溶湯圧入手段と、 前記キャビティに充填された溶湯を加圧するための加圧
    手段と、 前記加圧手段による加圧部位より上流のランナに設けら
    れ、そのランナの流路面積を縮小するための流路縮小手
    段とを備え、前記溶湯圧入手段により前記キャビティに
    溶湯を充填した後、前記流路縮小手段により前記ランナ
    の流路面積を縮小し、その後に前記加圧手段により前記
    キャビティに充填された溶湯を加圧するように動作させ
    ることを特徴とするダイカスト装置。
  3. 【請求項3】 前記加圧手段は、前記キャビティに対し
    て先端部が出没可能に設けられた加圧プランジャを含
    み、その加圧プランジャの先端部を前記キャビティに突
    出させることにより、前記充填された溶湯を加圧するも
    のであることと、 前記流路面積縮小手段は、前記ランナに対して先端部が
    出没可能に設けられた可動ピンを含み、その可動ピンの
    先端部を前記ランナに突出させることにより、前記ラン
    ナの流路面積を縮小させるものであることとを備えたこ
    とを特徴とする請求項2に記載のダイカスト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005329419A (ja) * 2004-05-18 2005-12-02 Moriyama Giken:Kk 金属ダイキャスト成型装置および成型方法
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CN106312008A (zh) * 2016-11-02 2017-01-11 程志强 一种铸锻一体液压机
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