JP2003041351A - 高クロム鋼およびその製造方法 - Google Patents
高クロム鋼およびその製造方法Info
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- JP2003041351A JP2003041351A JP2001234058A JP2001234058A JP2003041351A JP 2003041351 A JP2003041351 A JP 2003041351A JP 2001234058 A JP2001234058 A JP 2001234058A JP 2001234058 A JP2001234058 A JP 2001234058A JP 2003041351 A JP2003041351 A JP 2003041351A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ブローホールに起因する欠陥の少ない高クロム
鋼、およびその鋼の製造方法の提供。 【解決手段】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.
030%以下、Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下で、か
つ下記式を満たすことを特徴とする高クロム鋼。この
鋼は、Caまたは/およびMo、W、Nb、V、TiおよびBの
1種以上を含むことができる。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量、[%Cr] は鋼中の
Cr含有量、Aは鋳型の横断面積(m2)である。この鋼
は上記の組成を有し式を満たす鋼を鋳造することによ
って製造できる。
鋼、およびその鋼の製造方法の提供。 【解決手段】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.
030%以下、Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下で、か
つ下記式を満たすことを特徴とする高クロム鋼。この
鋼は、Caまたは/およびMo、W、Nb、V、TiおよびBの
1種以上を含むことができる。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量、[%Cr] は鋼中の
Cr含有量、Aは鋳型の横断面積(m2)である。この鋼
は上記の組成を有し式を満たす鋼を鋳造することによ
って製造できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外面疵の少ない高
クロム鋼製品、例えば継目無鋼管の素材となる鋼、およ
びその製造方法に関する。
クロム鋼製品、例えば継目無鋼管の素材となる鋼、およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高クロム鋼は、継目無鋼管の素材をはじ
めとして各種の鋼製品用の素材として広く使用されてい
る。その素材としては、連続鋳造あるいはインゴット鋳
造等により製造された鋼片をそのまま使用するか、ある
いは、1100℃以上で加熱して熱間加工を施したものが使
用される。
めとして各種の鋼製品用の素材として広く使用されてい
る。その素材としては、連続鋳造あるいはインゴット鋳
造等により製造された鋼片をそのまま使用するか、ある
いは、1100℃以上で加熱して熱間加工を施したものが使
用される。
【0003】高クロム鋼を素材として継目無鋼管等を製
造した場合、普通鋼を素材とする場合に比較して、外面
欠陥が発生することが多い。その欠陥発生の原因は様々
であるが、特に鋼中の窒素(N)が欠陥の主原因であ
る。
造した場合、普通鋼を素材とする場合に比較して、外面
欠陥が発生することが多い。その欠陥発生の原因は様々
であるが、特に鋼中の窒素(N)が欠陥の主原因であ
る。
【0004】窒素は、ボイラー用鋼管では炭窒化物を形
成することなどによりクリープ強度を向上させるために
添加される。また、Nはオーステナイトを安定にする元
素なので熱間加工性向上のため0.05〜0.10%程度添加さ
れる場合が多い。
成することなどによりクリープ強度を向上させるために
添加される。また、Nはオーステナイトを安定にする元
素なので熱間加工性向上のため0.05〜0.10%程度添加さ
れる場合が多い。
【0005】高クロム継目無鋼管の外面疵の発生機構は
次のように考えられる。即ち、連続鋳造あるいはインゴ
ット鋳造等により製造された鋼片には、鋳造時に発生す
る窒素ガスによるブローホールが存在する。このブロー
ホールが、製管加工以降も残存し、製品の外面疵とな
る。
次のように考えられる。即ち、連続鋳造あるいはインゴ
ット鋳造等により製造された鋼片には、鋳造時に発生す
る窒素ガスによるブローホールが存在する。このブロー
ホールが、製管加工以降も残存し、製品の外面疵とな
る。
【0006】ブローホールは、溶鋼に含有されている窒
素が、鋳造時の溶鋼温度の低下に伴い溶鋼中に溶解でき
なくなり、また固相中にも固溶されず、N2ガスの気泡
となり凝固した鋳片に空孔として残存する欠陥である。
このような鋳片が圧延等の工程を経て継目無鋼管などに
加工されると、鋳片の空孔欠陥が外面疵になるのであ
る。
素が、鋳造時の溶鋼温度の低下に伴い溶鋼中に溶解でき
なくなり、また固相中にも固溶されず、N2ガスの気泡
となり凝固した鋳片に空孔として残存する欠陥である。
このような鋳片が圧延等の工程を経て継目無鋼管などに
加工されると、鋳片の空孔欠陥が外面疵になるのであ
る。
【0007】従来、上記のような外面疵の低減するため
に、連続鋳造あるいはインゴット鋳造等により製造され
た鋼片を、一旦冷却し、グラインダー手入等により欠陥
を除去する対策が採られていた。しかし、このような対
策は、能率低下および製造コストの増大を招き、工業生
産上好ましくない。
に、連続鋳造あるいはインゴット鋳造等により製造され
た鋼片を、一旦冷却し、グラインダー手入等により欠陥
を除去する対策が採られていた。しかし、このような対
策は、能率低下および製造コストの増大を招き、工業生
産上好ましくない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ブロ
ーホールに起因する欠陥の少ない高クロム鋼、およびそ
の鋼を生産性を低下させることなく比較的容易に製造で
きる方法の提供にある。
ーホールに起因する欠陥の少ない高クロム鋼、およびそ
の鋼を生産性を低下させることなく比較的容易に製造で
きる方法の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の高クロ
ム鋼を要旨とする。なお、以下の説明において成分含有
量に関する%は「質量%」を意味する。
ム鋼を要旨とする。なお、以下の説明において成分含有
量に関する%は「質量%」を意味する。
【0010】C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.00%、Mn:
0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5%、Ni:0〜
0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1%、残部がFe
および不純物からなり、不純物中のSが0.030%以下、
Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であって、かつ下
記式を満たすことを特徴とする高クロム鋼。
0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5%、Ni:0〜
0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1%、残部がFe
および不純物からなり、不純物中のSが0.030%以下、
Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であって、かつ下
記式を満たすことを特徴とする高クロム鋼。
【0011】
log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・
ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、[%C
r] は鋼中のCr含有量(質量%)、Aは鋳型の横断面積
(m2)である。
r] は鋼中のCr含有量(質量%)、Aは鋳型の横断面積
(m2)である。
【0012】上記式のAは、連続鋳造の場合は鋳型の
横断面積であり、インゴット鋳造の場合は鋳型の最大横
断面積である。
横断面積であり、インゴット鋳造の場合は鋳型の最大横
断面積である。
【0013】上記の鋼は、さらにそれぞれ下記の含有量
のMo、W、Nb、V、TiおよびBのうちの1種以上を含有
することができる。また、0.0001〜0.006%のCaを含有
することができる。
のMo、W、Nb、V、TiおよびBのうちの1種以上を含有
することができる。また、0.0001〜0.006%のCaを含有
することができる。
【0014】Mo:0.1〜3%、W:0.1〜3%、Nb:0.00
5〜0.2%、V:0.08〜0.3%、Ti:0.005〜0.03および
B:0.0001〜0.02%。
5〜0.2%、V:0.08〜0.3%、Ti:0.005〜0.03および
B:0.0001〜0.02%。
【0015】本発明はまた下記の高クロム鋼の製造方法
を要旨とする。
を要旨とする。
【0016】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.
030%以下、Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であっ
て、かつ前記を式を満たす溶鋼を鋳造することを特徴
とする高クロム鋼の製造方法。
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.
030%以下、Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であっ
て、かつ前記を式を満たす溶鋼を鋳造することを特徴
とする高クロム鋼の製造方法。
【0017】上記の製造方法の素材鋼も、前記MoからB
までの成分のうちの1種以上を含むことができ、また、
0.0001〜0.006%のCaを含有することができる。
までの成分のうちの1種以上を含むことができ、また、
0.0001〜0.006%のCaを含有することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(1)鋼の組成
以下、本発明鋼の組成を限定した理由を各成分の作用効
果とともに述べる。
果とともに述べる。
【0019】C:0.04〜0.25%
Cは、鋼の強度確保のための炭化物析出およびマルテン
サイト組織の安定化元素として添加される。0.04%未満
ではδ−フェライト量が増え、強度を損なう。一方、
0.25%を超えると鋼が著しく硬化し、加工性、溶接性
を損なう。したがって0.04〜0.25%とした。
サイト組織の安定化元素として添加される。0.04%未満
ではδ−フェライト量が増え、強度を損なう。一方、
0.25%を超えると鋼が著しく硬化し、加工性、溶接性
を損なう。したがって0.04〜0.25%とした。
【0020】Si:0〜1.00%
Siは、鋼の精錬過程で脱酸剤として働き、また、鋼の耐
水蒸気酸化性の改善に有効であるが、その含有量が1.00
%を超えると加工性を害するため、1.00%以下とした。
Siの鋼中含有量は、実質的に0%でもよい。しかし、Si
には鋼の強度を上げる作用もある。従って、前記の耐水
蒸気酸化性改善および強度向上の効果を得るためには0.
10%以上の含有が望ましい。
水蒸気酸化性の改善に有効であるが、その含有量が1.00
%を超えると加工性を害するため、1.00%以下とした。
Siの鋼中含有量は、実質的に0%でもよい。しかし、Si
には鋼の強度を上げる作用もある。従って、前記の耐水
蒸気酸化性改善および強度向上の効果を得るためには0.
10%以上の含有が望ましい。
【0021】Mn:0.1〜1.5%
Mnは、鋼の熱間加工性を改善するが、0.1%未満ではそ
の効果は小さい。一方、1.5%を超えると鋼を硬化さ
せ、加工性、溶接性を損なう。従って、Mnの適正含有量
は、0.1〜1.5%である。
の効果は小さい。一方、1.5%を超えると鋼を硬化さ
せ、加工性、溶接性を損なう。従って、Mnの適正含有量
は、0.1〜1.5%である。
【0022】Cr:4〜14%
Crは、鋼に耐酸化性、耐食性を付与する重要な元素であ
る。4%未満ではその効果が小さい。一方、14%を超え
るとδ−フェライトの成長が促進され強度を損なう。従
って、Crの適正含有量は7〜14%である。
る。4%未満ではその効果が小さい。一方、14%を超え
るとδ−フェライトの成長が促進され強度を損なう。従
って、Crの適正含有量は7〜14%である。
【0023】Cu:0〜0.5%以下
Cuは、鋼の耐酸化性の改善に有効な元素である。しか
し、添加しすぎると靭性および加工性を損なうため、含
有量の上限は0.5%とすべきである。Cuは無添加でもよ
く、したがって含有量は実質的に0%でもよいが、耐酸
化性の改善を意図する場合は、0.1%以上の含有が望ま
しい。
し、添加しすぎると靭性および加工性を損なうため、含
有量の上限は0.5%とすべきである。Cuは無添加でもよ
く、したがって含有量は実質的に0%でもよいが、耐酸
化性の改善を意図する場合は、0.1%以上の含有が望ま
しい。
【0024】Ni:0〜0.8%
Niは、鋼の靭性を高めるのに有効な元素であるが、添加
しすぎるとクリープ強度の低下をまねくので、含有量は
0.8%以下とすべきである。Niは無添加でもよく、含有
量は実質的に0%でもよいが、靱性改善を意図する場合
は、0.1%以上の含有が望ましい。
しすぎるとクリープ強度の低下をまねくので、含有量は
0.8%以下とすべきである。Niは無添加でもよく、含有
量は実質的に0%でもよいが、靱性改善を意図する場合
は、0.1%以上の含有が望ましい。
【0025】Al:0〜0.05%以下
Alは、鋼の脱酸剤として添加される。しかし、Al含有量
が0.05%を超えるとクリープ強度の低下を招くので、0.
05%以下とした。下限は実質的に0%でもよいが、十分
な脱酸効果を得るには0.01%以上とするのが望ましい。
が0.05%を超えるとクリープ強度の低下を招くので、0.
05%以下とした。下限は実質的に0%でもよいが、十分
な脱酸効果を得るには0.01%以上とするのが望ましい。
【0026】N(窒素):0.001〜0.1%
Nは、NbおよびVと結合して炭窒化物を形成することな
どによりクリープ強度の向上に有効であるが、0.001%
未満ではその効果がなく、一方、0.1%を超えると溶接
性および加工性を損なうため、0.001〜0.1%とした。
どによりクリープ強度の向上に有効であるが、0.001%
未満ではその効果がなく、一方、0.1%を超えると溶接
性および加工性を損なうため、0.001〜0.1%とした。
【0027】本発明鋼の一つは上記各成分のほか、残部
がFeと不純物からなるものである。本発明鋼の他の一つ
は上記の成分に加えてさらに前記のMo、W、Nb、V、Ti
およびBから選んだ1種以上の成分、または/および0.
0001〜0.006%のCaを含む鋼である。Mo、W、Nb、V、T
iおよびBはクリープ強度を上げる成分である。以下、
それぞれの作用効果と適正含有量について述べる。
がFeと不純物からなるものである。本発明鋼の他の一つ
は上記の成分に加えてさらに前記のMo、W、Nb、V、Ti
およびBから選んだ1種以上の成分、または/および0.
0001〜0.006%のCaを含む鋼である。Mo、W、Nb、V、T
iおよびBはクリープ強度を上げる成分である。以下、
それぞれの作用効果と適正含有量について述べる。
【0028】Mo:0.1〜3%
Moは、鋼中に固溶して強度を上げる、いわゆる固溶強化
元素である。0.1%未満では強度、クリープ強度を上げ
る効果が小さく、3%を超えると金属間化合物が析出
し、靭性、加工性を損なう。従って、Moの適正含有量は
0.01〜3%である。
元素である。0.1%未満では強度、クリープ強度を上げ
る効果が小さく、3%を超えると金属間化合物が析出
し、靭性、加工性を損なう。従って、Moの適正含有量は
0.01〜3%である。
【0029】W:0.1〜3%
Wは、Moと同様に鋼の固溶強化元素である。0.1%未満
では強度、クリープ強度向上の効果が小さく、3%を超
えると金属間化合物が析出し、靭性、加工性を損なう。
従って、Wの適正含有量は0.1〜3%である。
では強度、クリープ強度向上の効果が小さく、3%を超
えると金属間化合物が析出し、靭性、加工性を損なう。
従って、Wの適正含有量は0.1〜3%である。
【0030】Nb:0.005〜0.2%
Nbは、CおよびNと結合して炭窒化物を形成し、強度、
クリープ強度の向上に有効であるが、0.005%未満では
その効果が得られず、一方、0.2%を超えると鋼の溶接
性およびクリープ強度を損なう。従って、Nbの適正な含
有量は0.005〜0.2%である。
クリープ強度の向上に有効であるが、0.005%未満では
その効果が得られず、一方、0.2%を超えると鋼の溶接
性およびクリープ強度を損なう。従って、Nbの適正な含
有量は0.005〜0.2%である。
【0031】V:0.08〜0.3%
VもCおよびNと結合して炭窒化物を形成し、強度、ク
リープ強度の向上に有効である。しかし、0.08%未満で
は十分な効果が得られず、一方、0.3%を超えると逆に
クリープ強度の低下をもたらす。従って、Vの適正含有
量は0.08〜0.3%である。
リープ強度の向上に有効である。しかし、0.08%未満で
は十分な効果が得られず、一方、0.3%を超えると逆に
クリープ強度の低下をもたらす。従って、Vの適正含有
量は0.08〜0.3%である。
【0032】Ti:0.005〜0.03%
Tiも炭窒化物を形成し、鋼の強度、クリープ強度の向上
に有効であるが、0.005%未満では十分な効果が得られ
ず、一方、0.03%を超えると靭性を損なう。従って、Ti
の適正含有量は0.005〜0.03%である。
に有効であるが、0.005%未満では十分な効果が得られ
ず、一方、0.03%を超えると靭性を損なう。従って、Ti
の適正含有量は0.005〜0.03%である。
【0033】B:0.0001〜0.02%
Bも強度、クリープ強度の向上に有効である。しかし、
0.0001%未満では十分な効果が得られず、一方、0.02%
を超えると溶接性、加工性を損なう。従って、Bの適正
含有量は0.0001〜0.02%である。
0.0001%未満では十分な効果が得られず、一方、0.02%
を超えると溶接性、加工性を損なう。従って、Bの適正
含有量は0.0001〜0.02%である。
【0034】Ca:0.0001〜0.006%
Caは、鋼中で酸化物を形成し、介在物を安定化かつ無害
化することにより靭性を向上させる。しかし、0.0001%
未満では十分な効果が得られず、一方、0.006%を超え
ると靭性を損なう。従って、Caの適正含有量は0.0001〜
0.006%である。
化することにより靭性を向上させる。しかし、0.0001%
未満では十分な効果が得られず、一方、0.006%を超え
ると靭性を損なう。従って、Caの適正含有量は0.0001〜
0.006%である。
【0035】鋼の不純物であるPおよびSは、それぞれ
0.030%以下に抑えなければならない。また酸素は0.02
%以下に抑える必要がある。
0.030%以下に抑えなければならない。また酸素は0.02
%以下に抑える必要がある。
【0036】PとSは、いずれも鋼の靭性および熱間加
工性に有害な不純物元素である。従って、0.030%以下
で、できる限り少ない方がよい。0.030%を超えると圧
延時に疵が発生しやすい。酸素は鋼の靭性および熱間加
工性に有害な不純物元素である。従って、0.02%以下
で、できる限り少ない方がよい。
工性に有害な不純物元素である。従って、0.030%以下
で、できる限り少ない方がよい。0.030%を超えると圧
延時に疵が発生しやすい。酸素は鋼の靭性および熱間加
工性に有害な不純物元素である。従って、0.02%以下
で、できる限り少ない方がよい。
【0037】(2)鋼中の窒素[N]とCrとの関係
ブローホールは、鋳造時に溶鋼に含有されているNが、
温度の低下に伴い溶解できなくなったために、固相に固
溶されず、溶鋼に排出されるために発生するものであ
る。従って、鋼のN含有量を下げると疵発生を抑制でき
るが、鋼種によっては或程度以上のNの含有が必須であ
り、むやみにN含有量を下げると鋼製品の性能低下を招
く。また、鋳片にブローホール等の欠陥が発生しても、
鋳片の手入れによって除去することが可能であるが、こ
れは、余分な工程の増加とコストの上昇の原因になる。
温度の低下に伴い溶解できなくなったために、固相に固
溶されず、溶鋼に排出されるために発生するものであ
る。従って、鋼のN含有量を下げると疵発生を抑制でき
るが、鋼種によっては或程度以上のNの含有が必須であ
り、むやみにN含有量を下げると鋼製品の性能低下を招
く。また、鋳片にブローホール等の欠陥が発生しても、
鋳片の手入れによって除去することが可能であるが、こ
れは、余分な工程の増加とコストの上昇の原因になる。
【0038】そこで、本発明では、成分の影響度を指数
化することにより製品性能を劣化させることなく、ブロ
ーホールの発生の少ない鋼を製造することを可能にし
た。
化することにより製品性能を劣化させることなく、ブロ
ーホールの発生の少ない鋼を製造することを可能にし
た。
【0039】図1は、鋼の温度と窒素溶解度との関係を
示す図である。高温の液相(Lid.)では高い溶解度を持
つ窒素は、δ−フェライト(δ)およびオーステナイト
(γ)の固相が析出すると、その中では溶解度が小さい
ために、気泡となって分離する。
示す図である。高温の液相(Lid.)では高い溶解度を持
つ窒素は、δ−フェライト(δ)およびオーステナイト
(γ)の固相が析出すると、その中では溶解度が小さい
ために、気泡となって分離する。
【0040】図2は、1600℃の溶鋼中における窒素溶解
度とCr含有量との関係を示す図で、aで示す実線が窒素
の溶解度曲線である。
度とCr含有量との関係を示す図で、aで示す実線が窒素
の溶解度曲線である。
【0041】いま、Fe−Cr−Nの3元系で、液相(1600
℃)の窒素溶解度を考えると、 logfN Cr=log[%N0]−log[%N] ・・・イ となる。ただし、[%N0]は、Fe−N系における溶鋼中
のN含有量、[%N]はFe−Cr−Nの3元系の溶鋼中のN
含有量である。また、logfN Cr=eN Cr[%Cr]で
ある。従って、上記のイ式は、 eN Cr[%Cr]=log
[%N0]−log[%N]、即ち、 log[%N]=log[%N0]−eN Cr[%Cr] ・・・ロ となる。
℃)の窒素溶解度を考えると、 logfN Cr=log[%N0]−log[%N] ・・・イ となる。ただし、[%N0]は、Fe−N系における溶鋼中
のN含有量、[%N]はFe−Cr−Nの3元系の溶鋼中のN
含有量である。また、logfN Cr=eN Cr[%Cr]で
ある。従って、上記のイ式は、 eN Cr[%Cr]=log
[%N0]−log[%N]、即ち、 log[%N]=log[%N0]−eN Cr[%Cr] ・・・ロ となる。
【0042】Pehle and Elliott (例えば日本学術振興
会、製鋼第19委員会編「製鋼反応の推奨平衡値、改訂増
補」(昭和59年11月)第18頁、参照)によればlog[%N
0]=−188/T−1.248である(Tは絶対温度)であ
り、また、S.Banya等の式(上記刊行物の第258頁参照)
によれば、eN Cr=−148/T+0.033である。従っ
て、ロ式は log[%N]=(−188/T−1.248)−(−148/T+0.033)[%Cr] ・・・ハ となる。
会、製鋼第19委員会編「製鋼反応の推奨平衡値、改訂増
補」(昭和59年11月)第18頁、参照)によればlog[%N
0]=−188/T−1.248である(Tは絶対温度)であ
り、また、S.Banya等の式(上記刊行物の第258頁参照)
によれば、eN Cr=−148/T+0.033である。従っ
て、ロ式は log[%N]=(−188/T−1.248)−(−148/T+0.033)[%Cr] ・・・ハ となる。
【0043】上記のハ式のTに9%Cr鋼の融点である15
06℃(即ち、1789K)を代入すれば、下記のニ式にな
る。 log[%N]= 0.05[%Cr]−1.353 ・・・ニ 上記のニ式は理想状態(平衡状態)におけるものであ
る。実際の鋳造では鋳型サイズの影響を受けて非平衡状
態になる。即ち、鋳型サイズの影響を受けてブローホー
ル発生限界の窒素含有量が変動するので、その補正が必
要である。
06℃(即ち、1789K)を代入すれば、下記のニ式にな
る。 log[%N]= 0.05[%Cr]−1.353 ・・・ニ 上記のニ式は理想状態(平衡状態)におけるものであ
る。実際の鋳造では鋳型サイズの影響を受けて非平衡状
態になる。即ち、鋳型サイズの影響を受けてブローホー
ル発生限界の窒素含有量が変動するので、その補正が必
要である。
【0044】前述の図2に示した○と×の印は、後述の
実施例における継目無鋼管の外面疵の発生状況の一部を
示すものである。即ち、○は不合格率が10%未満、×が
10%以上であることを意味する。図示のとおり、不合格
良率は、曲線bと一定の関係がある。
実施例における継目無鋼管の外面疵の発生状況の一部を
示すものである。即ち、○は不合格率が10%未満、×が
10%以上であることを意味する。図示のとおり、不合格
良率は、曲線bと一定の関係がある。
【0045】前記のように、鋳型サイズがブローホール
の発生、ひいては外面疵の発生に影響するので、その影
響の程度を確認すべく鋳型横断面積と外面疵発生との関
係を調べた。
の発生、ひいては外面疵の発生に影響するので、その影
響の程度を確認すべく鋳型横断面積と外面疵発生との関
係を調べた。
【0046】図3は、横軸を鋳型横断面積A、縦軸を0.
05[%Cr]−log[%N]−1.353として後述の実施例の結果
をプロットしたものである。図中の○と×の意味は前記
のとおりである。この図3から、不合格率が10%となる
境界の直線(図中の破線c)の傾き「0.34」が得られ
る。即ち、破線cは、y=0.34Aで表される。
05[%Cr]−log[%N]−1.353として後述の実施例の結果
をプロットしたものである。図中の○と×の意味は前記
のとおりである。この図3から、不合格率が10%となる
境界の直線(図中の破線c)の傾き「0.34」が得られ
る。即ち、破線cは、y=0.34Aで表される。
【0047】ここで、yは、0.05[%Cr]−log[%N]−
1.353であるから、0.05[%Cr]−log[%N]−1.353=0.3
4Aとなり、結局、 log[%N]=0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ホ となる。このホ式が、前記のニ式に代わる鋳型サイズを
考慮した式である。
1.353であるから、0.05[%Cr]−log[%N]−1.353=0.3
4Aとなり、結局、 log[%N]=0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ホ となる。このホ式が、前記のニ式に代わる鋳型サイズを
考慮した式である。
【0048】上記のホ式が図2に示した曲線bを鋳型横
断面積Aの影響を加味して補正した式である。従って、
外面疵の発生が少なく、不合格率が10%未満となる領域
は、下記の式が満たされる領域になる。
断面積Aの影響を加味して補正した式である。従って、
外面疵の発生が少なく、不合格率が10%未満となる領域
は、下記の式が満たされる領域になる。
【0049】
log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・
鋳型の断面積Aが小さいと冷却速度が速く、凝固界面で
の窒素の濃度が上昇しにくい。従って[N]の許容量は
大きくなる。反対にAが大きいと冷却速度が遅くなり、
[N]の許容量は小さくなる。連続鋳造のように鋳込み
中に凝固シェルが強制冷却されると凝固界面の窒素濃度
は更に低下するので、[N]の許容量の管理基準とし
て、式は十分に余裕のある基準である。即ち、式
は、鋳片のブローホール欠陥を防止するのに十分な条件
を示すものと言える。なお、Aは一般には0.02〜1.00
(m2)の範囲である。
の窒素の濃度が上昇しにくい。従って[N]の許容量は
大きくなる。反対にAが大きいと冷却速度が遅くなり、
[N]の許容量は小さくなる。連続鋳造のように鋳込み
中に凝固シェルが強制冷却されると凝固界面の窒素濃度
は更に低下するので、[N]の許容量の管理基準とし
て、式は十分に余裕のある基準である。即ち、式
は、鋳片のブローホール欠陥を防止するのに十分な条件
を示すものと言える。なお、Aは一般には0.02〜1.00
(m2)の範囲である。
【0050】以上、溶鋼から凝固する過程の窒素の挙動
について述べた。要約すると、式を満たす溶鋼を鋳造
すれば、ブローホールに起因する欠陥の少ない鋳片が製
造できる。そして、その鋳片においても窒素含有量とCr
含有量とは式を満たすことになる。即ち、式を満た
す本発明の高クロム鋼はブローホールに起因する欠陥の
少ないものであって、その鋼を素材として製造される継
目無鋼管等の製品は外面疵のきわめて少ないものにな
る。
について述べた。要約すると、式を満たす溶鋼を鋳造
すれば、ブローホールに起因する欠陥の少ない鋳片が製
造できる。そして、その鋳片においても窒素含有量とCr
含有量とは式を満たすことになる。即ち、式を満た
す本発明の高クロム鋼はブローホールに起因する欠陥の
少ないものであって、その鋼を素材として製造される継
目無鋼管等の製品は外面疵のきわめて少ないものにな
る。
【0051】
【実施例】表1および表2に示す組成の鋼を溶製し、イ
ンゴット鋳造または連続鋳造し、分塊圧延にて丸ビレッ
トとした。分塊圧延の影響を除くためにこのビレットの
表面から2mmの深さまで外削して189mm径とした後、マ
ンネスマン・マンドレルミル方式で継目無鋼管を製造し
た。継目無鋼管の外径は60.2〜141mm、肉厚は5〜15mm
とし、各鋼種につきそれぞれ表3および表4に示す本数
を製造した。
ンゴット鋳造または連続鋳造し、分塊圧延にて丸ビレッ
トとした。分塊圧延の影響を除くためにこのビレットの
表面から2mmの深さまで外削して189mm径とした後、マ
ンネスマン・マンドレルミル方式で継目無鋼管を製造し
た。継目無鋼管の外径は60.2〜141mm、肉厚は5〜15mm
とし、各鋼種につきそれぞれ表3および表4に示す本数
を製造した。
【0052】製管後の継目無鋼管につき目視および超音
波探傷による検査を行い、肉厚の5%以上の疵があるも
のを不合格とした。鋳造条件および検査結果を表3およ
び表4に示す。
波探傷による検査を行い、肉厚の5%以上の疵があるも
のを不合格とした。鋳造条件および検査結果を表3およ
び表4に示す。
【0053】表3、表4の不合格率とは「不合格本数/
製造した鋼管本数」×100である。表3、表4の左欄の
0.05[%Cr]−0.34A−log[%N]の値が1.353以上のもの
は、前記式を満足する例である。いずれも不合格率は
10%未満である。一方、この値が1.353に満たない例
(試験No.5、18、19、20、34)では、外面疵発生率が高
く、10%以上である。
製造した鋼管本数」×100である。表3、表4の左欄の
0.05[%Cr]−0.34A−log[%N]の値が1.353以上のもの
は、前記式を満足する例である。いずれも不合格率は
10%未満である。一方、この値が1.353に満たない例
(試験No.5、18、19、20、34)では、外面疵発生率が高
く、10%以上である。
【0054】図4は、表3、表4の試験結果の幾つかを
0.05[%Cr]−0.34A−log[%N]と不合格率との関係で
図示したものである。この図から0.05[%Cr]−0.34A−
log[%N]の値が1.353未満の場合に不合格率が高まるこ
とが明らかである。
0.05[%Cr]−0.34A−log[%N]と不合格率との関係で
図示したものである。この図から0.05[%Cr]−0.34A−
log[%N]の値が1.353未満の場合に不合格率が高まるこ
とが明らかである。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【発明の効果】本発明の高クロム鋼は、ブローホールに
起因する欠陥のきわめて少ないものである。この鋼は、
前記式により鋼のCr含有量と窒素含有量を管理する本
発明方法によって確実に製造することができる。本発明
の高クロム鋼は、継目無鋼管その他の製品を外面疵の発
生を抑えて製造するための素材として有用である。
起因する欠陥のきわめて少ないものである。この鋼は、
前記式により鋼のCr含有量と窒素含有量を管理する本
発明方法によって確実に製造することができる。本発明
の高クロム鋼は、継目無鋼管その他の製品を外面疵の発
生を抑えて製造するための素材として有用である。
【図1】鋼の温度と窒素溶解度との関係を示す図であ
る。
る。
【図2】1600℃のFe−Cr−N系におけるCr含有量と窒素
溶解度との関係、および疵発生による不合格率10%の境
界を示す図である。
溶解度との関係、および疵発生による不合格率10%の境
界を示す図である。
【図3】鋳型横断面積と0.05[%Cr]−log[%N]−1.353
の値とのマップ上における高クロム鋼の疵発生による不
合格率10%の境界線を示す図である。
の値とのマップ上における高クロム鋼の疵発生による不
合格率10%の境界線を示す図である。
【図4】0.05[%Cr]−0.34A−log[%N]と疵発生によ
る不合格率との関係で示す図である。
る不合格率との関係で示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.
030%以下、Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であっ
て、かつ下記式を満たすことを特徴とする高クロム
鋼。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。 - 【請求項2】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、ならびにそれぞれ下記の含有量のMo、W、Nb、V、
TiおよびBのうちの1種以上、残部がFeおよび不純物か
らなり、不純物中のSが0.030%以下、Pが0.030%以
下、酸素が0.02%以下であって、かつ下記式を満たす
ことを特徴とする高クロム鋼。 Mo:0.1〜3%、W:0.1〜3%、Nb:0.005〜0.2%、
V:0.08〜0.3%、 Ti:0.005〜0.03およびB:
0.0001〜0.02%。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。 - 【請求項3】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、Ca:0.0001〜0.006%、残部がFeおよび不純物から
なり、不純物中のSが0.030%以下、Pが0.030%以下、
酸素が0.02%以下であって、かつ下記式を満たすこと
を特徴とする高クロム鋼。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。 - 【請求項4】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、Ca:0.0001〜0.006%、ならびにそれぞれ下記の含
有量のMo、W、Nb、V、TiおよびBのうちの1種以上、
残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.030
%以下、Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であっ
て、かつ下記式を満たすことを特徴とする高クロム
鋼。 Mo:0.1〜3%、W:0.1〜3%、Nb:0.005〜0.2%、
V:0.08〜0.3%、 Ti:0.005〜0.03およびB:
0.0001〜0.02%。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。 - 【請求項5】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、残部がFeおよび不純物からなり、不純物中のSが0.
030%以下、Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であっ
て、かつ下記式を満たす溶鋼を鋳造することを特徴と
する高クロム鋼の製造方法。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。 - 【請求項6】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%以下、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.
5%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、ならびにそれぞれ下記の含有量のMo、W、Nb、V、
TiおよびBのうちの1種以上、残部がFeおよび不純物か
らなり、不純物中のSが0.030%以下、Pが0.030%以
下、酸素が0.02%以下であって、かつ下記式を満たす
溶鋼を鋳造することを特徴とする高クロム鋼の製造方
法。 Mo:0.1〜3%、W:0.1〜3%、Nb:0.005〜0.2%、
V:0.08〜0.3%、 Ti:0.005〜0.03およびB:
0.0001〜0.02%。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。 - 【請求項7】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、Ca:0.0001〜0.006%、残部がFeおよび不純物から
なり、不純物中のSが0.030%以下、Pが0.030%以下、
酸素が0.02%以下であって、かつ下記式を満たす溶鋼
を鋳造することを特徴とする高クロム鋼の製造方法。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。 - 【請求項8】質量%で、C:0.04〜0.25%、Si:0〜1.
00%、Mn:0.1〜1.5%、Cr:4〜14%、Cu:0〜0.5
%、Ni:0〜0.8%、Al:0〜0.05%、N:0.001〜0.1
%、Ca:0.0001〜0.006%、ならびにそれぞれ下記のM
o、W、Nb、V、TiおよびBのうちの1種以上、残部がF
eおよび不純物からなり、不純物中のSが0.030%以下、
Pが0.030%以下、酸素が0.02%以下であって、かつ下
記式を満たす溶鋼を鋳造することを特徴とする高クロ
ム鋼の製造方法。 Mo:0.1〜3%、W:0.1〜3%、Nb:0.005〜0.2%、
V:0.08〜0.3%、 Ti:0.005〜0.03およびB:
0.0001〜0.02%。 log[%N]≦0.05[%Cr]−0.34A−1.353 ・・・ ただし、[%N] は鋼中の窒素含有量(質量%)、 [%Cr] は鋼中のCr含有量(質量%)、 Aは鋳型の横断面積(m2)である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001234058A JP2003041351A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 高クロム鋼およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001234058A JP2003041351A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 高クロム鋼およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003041351A true JP2003041351A (ja) | 2003-02-13 |
Family
ID=19065743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001234058A Pending JP2003041351A (ja) | 2001-08-01 | 2001-08-01 | 高クロム鋼およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003041351A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006281267A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Jfe Steel Kk | 高Cr鋼片の製造方法 |
JP2007301602A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Cr含有鋼の鋳造方法 |
JP2007301601A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Cr含有鋼の鋳造方法 |
JP2010024510A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Daido Steel Co Ltd | 温度調節性に優れたプラスチック成形金型用鋼 |
CN102191437A (zh) * | 2011-05-03 | 2011-09-21 | 天津钢管集团股份有限公司 | 石油裂化用无缝钢管及其热处理方法 |
-
2001
- 2001-08-01 JP JP2001234058A patent/JP2003041351A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006281267A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-10-19 | Jfe Steel Kk | 高Cr鋼片の製造方法 |
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JP2007301601A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Cr含有鋼の鋳造方法 |
JP4635955B2 (ja) * | 2006-05-11 | 2011-02-23 | 住友金属工業株式会社 | Cr含有鋼の鋳造方法 |
JP4635954B2 (ja) * | 2006-05-11 | 2011-02-23 | 住友金属工業株式会社 | Cr含有鋼の鋳造方法 |
JP2010024510A (ja) * | 2008-07-22 | 2010-02-04 | Daido Steel Co Ltd | 温度調節性に優れたプラスチック成形金型用鋼 |
CN102191437A (zh) * | 2011-05-03 | 2011-09-21 | 天津钢管集团股份有限公司 | 石油裂化用无缝钢管及其热处理方法 |
CN102191437B (zh) * | 2011-05-03 | 2013-06-05 | 天津钢管集团股份有限公司 | 石油裂化用无缝钢管及其热处理方法 |
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