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JP2002533473A - 微生物起源のヒアルロン酸分解酵素を含有する薬学的配合物 - Google Patents

微生物起源のヒアルロン酸分解酵素を含有する薬学的配合物

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JP2002533473A
JP2002533473A JP2000591182A JP2000591182A JP2002533473A JP 2002533473 A JP2002533473 A JP 2002533473A JP 2000591182 A JP2000591182 A JP 2000591182A JP 2000591182 A JP2000591182 A JP 2000591182A JP 2002533473 A JP2002533473 A JP 2002533473A
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hyaluronate lyase
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hyaluronate
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プレセルト ノーベルト
ミュラー ペーター−ユルゲン
オゼゴヴスキー イェルグ−ハーマン
ヘルトル アルベルト
ぺッシェル グンデラ
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イーデー ファーマ ゲーエムベーハー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、動脈の内壁でのアテローム性沈着物の結果として生じる血管性疾患において治療的に適用される注射用調製物として特に好適な薬学的配合物に関する。この注射用調製物は、細菌起源のヒアルロン酸リアーゼ、またはこの酵素から調製されたヒアルロン酸分解性フラグメントを含有する。細菌ヒアルロン酸リアーゼのヒアルロン酸分解性フラグメントもまた本発明の目的である。そのようなフラグメントは、特異的に分解するプロテアーゼでホロ酵素を処理することによって調製することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 加齢とともに、あるいは病理学的状態の場合、疎水性プラークが、ヒトならび
に哺乳動物において動脈の内壁(脈管内膜)に沈着する。この疎水性プラークは
、動脈壁の硬化、病変、および血管内での新内膜の形成による内腔の縮小をもた
らす。不整脈、凝血塊の形成および血栓症、脳梗塞、脳血栓症、高血圧ならびに
血液供給の低下などの病理学的症状は、このような血管の変化と密接に関連して
いる。
【0002】 本発明は、動脈内または静脈内で使用されたときに、プラークによって覆われ
ている脈管内膜の領域面積を減少させるか、あるいは血流に対する作用を低下さ
せる特性を有する薬学的組成物に関する。このような作用は、本発明の薬学的配
合物における完全な酵素(ホロ酵素)および/またはそのような酵素から作製す
ることができる新規な小さな酵素フラグメントの存在に密接に関連している。
【0003】 提案されたホロ酵素はヒアルロン酸リアーゼであり、そのフラグメントもまた
ヒアルロン酸分解活性を有する。この活性は、特に、ヒアルロン酸の好ましい分
解をもたらす。 さらに、本発明は、特別な酵素的分解プロセスによって得られる新しい酵素フラ
グメントに関する。
【0004】 ヒアルロン酸は、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパリンおよびヘパ
ラン硫酸とともにグリコサミノグリカンに属する。ヒアルロン酸を除いて、前記
のグリコサミノグリカンは硫酸基を含有する(硫酸化グリコサミノグリカンであ
る)。グリコサミノグリカンは、すべての脊椎動物の組織に存在している。ヒア
ルロン酸は、特に、細胞内マトリックス、皮膚および軟骨性組織、ならびに関節
液および眼の房水などの体液に存在している。ヒアルロン酸は、他のグリコサミ
ノグリカンとともに、血管壁に含まれ、そして動脈内壁でのアテローム性沈着物
またはアテローム性プラークにもおそらくは存在している。ヒアルロン酸は、水
と結合し、粘性の親水コロイド液を形成し、そして強塩基性タンパク質との溶解
度が低い複合体を形成する特性を有する。ヒアルロン酸は、β−(1―3)−グ
リコシド結合によって結びつけられたグルクロン酸およびアセチル化グルコサミ
ンから構成されている。この二糖類ユニットが、次に、β−(1―4)−グリコ
シド結合により連結している。ヒアルロン酸は、ヒアルロニダーゼという総称的
な名称のもとでまとめられている酵素により分解される。
【0005】 ヒアルロニダーゼという総称的な名称により、系統的な酵素学的意味において
は正しくないが、異なる作用を示す3つのヒアルロン酸分解型の酵素が表される
(J.Ludowieg、「ヒアルロニダーゼの機構」、JBC、236、33
3〜339(1961))。これらは、水を付加することでβ−(1―3)−結
合を加水分解的に分解するエンドヒドロラーゼである。これらには、ウシの精巣
から得られた医療的に使用されているヒアルロニダーゼなどの高等生物から得ら
れた大部分のヒアルロニダーゼが含まれる。これらの酵素は、ヒアルロン酸−グ
リカンヒドロラーゼ(E.C.3.2.1.35/36)とも呼ばれているが、
ヒアルロン酸を加水分解し、そして限られた程度ではあるが、他のグリコサミノ
グリカン結合もまた加水分解する。β−(1―4)−結合を非常に特異的に分解
するヒルから得られたエンド−β−ヒアルロニダーゼはさらなるタイプである。
言及されたこれらの酵素のすべては、加水分解活性を有するヒアルロニダーゼで
あり、すなわち、より厳密な意味でのヒアルロニダーゼである。
【0006】 第3のタイプの酵素であるヒアルロン酸リアーゼ(E.C.4.2.2.1)
は、グルクロン酸の(4−5)位における二重結合の形成を伴う脱離機構によっ
てヒアルロン酸をβ(1―4)−結合で分解する。従って、ヒアルロン酸リアー
ゼはヒアルロニダーゼではない。ヒアルロン酸リアーゼは微生物に存在している
。ヒアルロン酸リアーゼは、例えば、ストレプトマイセス属の放線菌および他の
細菌において見出されている。その共通した特徴的な特性は、ヒアルロン酸に対
するその狭い特異性である。他のグリコサミノグリカンの分解は、通常は無視で
きるほどである(J.−H.Ozegowski他、「ストレプトコッカス・ア
ガラクチアエ(Streptococcus agalactiae)のヒアル
ロニダーゼの精製および特徴付け」、Zbl.Bakt.280、497〜50
6(1994);A.Linker他、「細菌ヒアルロニダーゼによる不飽和ウ
ロニドの産生」、JBC、219、13〜25(1956);T.Ohya、Y
.Kaneko、「ストレプトマイセス属の新規なヒアルロニダーゼ」、BBA
、198(1970)、607〜609;K.Gase、J.−H.Ozego
wskiおよびH.Malke、「ヒアルロン酸リアーゼをコードするストレプ
トコッカス・アガラクチアエのhylB遺伝子:完全な配列および発現分析」、
BBA、1998、86〜98)。
【0007】 大部分の細菌ヒアルロン酸リアーゼは、分子量が116,000ダルトン〜1
20,000ダルトンの間にある高分子量のタンパク質である。これらの高分子
量のヒアルロン酸リアーゼは、一般には、変性剤および極端な生理学的条件によ
る影響を比較的受けやすい。特に、薬学的配合物および動物用配合物を調製して
いる時において、かなりの程度の活性が変性プロセスのために喪失し得る。さら
に、比較的大きな酵素の拡散能は、より小さな分子の拡散能よりも著しく小さい
。結果として、理論的には、浸透および/または拡散による高分子量ヒアルロン
酸リアーゼ(ホロ酵素)の組織内への拡散および同時に輸送(例えば、同様にプ
ラーク内への輸送)は限定される。免疫原性効果はより低いと考えられる。
【0008】 一般には酵素活性を有していない配列決定用のタンパク質フラグメントを得る
ために、酵素プロセスにおいてプロテアーゼの助けを借りてタンパク質を分解す
ることはこの分野の最新技術である。従って、微生物から得られた酵素(ホロ酵
素)を、特定の活性を有するプロテアーゼによる部分的な消化によって小さくす
ることは理論的に可能であるはずである。しかし、今日まで、酵素フラグメント
、特に、ヒアルロン酸リアーゼの起源をアミノ酸配列の同一部分によって同定す
ることができ、あるいはヒアルロン酸リアーゼから調製される微生物ヒアルロン
酸リアーゼの酵素活性フラグメントは知られていなかった。従って、酵素活性フ
ラグメントをヒアルロン酸リアーゼから調製することができる方法も知られてい
ない。
【0009】 ウシの精巣から得られたヒアルロニダーゼが、動物組織またはヒト組織の浸透
性をより大きくするために使用されている。このヒアルロニダーゼは、皮下また
は筋肉内に投与された薬物の浸透促進剤または吸収促進剤として機能し、あるい
はより大量の液体の灌流を容易にするために、そして水腫をより迅速に退行させ
るために機能している。良好な効果が、既に1960年代に、急性腱鞘炎および
傍腱炎(Paratenonitis crepitans)の場合において、
足底かかと棘の静脈的処置に関して、そして皮膚科学において、静脈内投与され
た高用量のウシ精巣ヒラーゼ(hylase)の「デサウ(Dessau)」を
用いて得られていた。例えば、進行性強皮症、限局性強皮症およびケロイドの場
合、症状はヒアルロニダーゼ処置の後で著しく軽減している。
【0010】 1970年代において、ヒアルロニダーゼを用いて、動物モデルでの心筋梗塞
の後期後遺症に作用させることが試みられた。この研究の目的は、梗塞後におけ
る新血管の加速された形成による心臓の壊死領域を減少させて、末梢の血液循環
を改善することであった。
【0011】 1960年代以降においては、ヒトにおける動脈血管性疾患の治療的作用、特
に、末梢血管における血液循環の改善を行うためにウシ精巣ヒアルロニダーゼを
使用することに関連する参考文献がいくつか存在する(例えば、Wolffによ
り引用される、ThurnherrおよびKoch、「骨盤型第II期動脈症の
症例におけるマグネシウム組成物/ヒラーゼの混合静脈注射による処置の結果」
、Z.arztl.Fortbild.、1972、66、446〜447)。
例えば、Wolffは、マグネシウムイオンと併用されるウシ精巣から得られた
ヒアルロニダーゼを静脈内投与(1週間に3回の300IUの6週間にわたる混
合注射)することによって、調べた骨盤型第II期動脈症患者の90%において
血管の血液循環が改善されたと報告した。Grosshennigは、(「マグ
ネシウム組成物「Scharffenberg」およびヒアルロニダーゼの静脈
内投与による下肢の変性動脈血管障害の処置結果」(Dtsch.Ges.−w
esen、1965、21、869〜872)において)、下肢の変性動脈血管
障害ならびに骨盤型の大きな着座型変性動脈閉塞患者の症例において類似した混
合処置を行い、「見事な結果」を得た。Grosshennigは、300IU
を、1週間に3回、約5週間の期間にわたって投与した。少数の重症な場合には
、合計で30回の注射を行った。達成された症状の悪化は、処置後、6週間〜8
週間の追跡試験期間中に検出されなかった。
【0012】 ウシ精巣から入手可能なヒアルロニダーゼは比較的低い活性で入手できるだけ
であり、従って、低い酵素活性でしか投与できないことは明らかに非常に不都合
なことであった。例えば、高コレステロール血症ウサギに対する300IUの非
常に低いヒアルロニダーゼ活性の1ヶ月間の静脈内投与、腹腔内投与または皮下
投与はアテローム性動脈硬化性の血管変化に対して何ら効果を有していなかった
。3ヶ月までの期間にわたるこの量の反復投与は血中コレステロール含有量およ
び血漿のフィブリン含有量を低下させ、血漿の遊離ヘパリン含有量を増大させ、
組織方向での血管透過性を増大させ、そしてアテローム性血管プラークの著しい
減少をももたらした(A.I.Persovskii、S.I.Koval’c
huk、V.A.Baronenko、R.N.Gold’man、S.Ya.
GuzおよびT.L.Fonbarova(1973)、「実験的アテローム性
動脈硬化症の経過に対するヒアルロニダーゼの効果」、Kardiologij
a、13、37〜40)。
【0013】 ヒアルロン酸リアーゼと呼ばれた酵素であって、英国特許第1,060,51
3号により動物組織から得られた「実質的に均一な物質であると考えられる酵素
は、その広い特異性のために特に効果的なヒアルロニダーゼである」ことが、G
ottliebらにより記載された。この酵素は、例えば英国特許第1,098
,957号において提案され、そしてアレルギー症状の処置に関する英国特許第
1,179,787号において動物起源のヒアルロニダーゼとの混合物で提案さ
れた。Gottliebはまた、このヒアルロニダーゼまたはヒアルロン酸リア
ーゼによって、不整脈、血栓症、脳梗塞、脳血栓症および心筋梗塞などのヒトに
おける血管性疾患(特に、アテローム性動脈硬化症)を処置することを提案した
(米国特許第3,708,575号)。例えば、10,000IU/mLの滅菌
等張液が、静脈内、動脈内またはくも膜下に注射される。この酵素は、特許(米
国特許第3,708,575号)に示される情報に従って動物材料から得られた
。使用された酵素が精巣ヒアルロニダーゼであったことは、本発明の明細書から
明らかであることは間違いない。酵素に認められるエステラーゼ活性、主張され
た広い特異性、ならびに活性を測定するために用いられた方法(この方法はリア
ーゼ反応に特異的でない)は、動物ヒアルロニダーゼに関連している。従って、
動物の精巣から得られたヒアルロン酸リアーゼの分解特異性を有する酵素はごく
最近の文献にも記載されていない(総説:G.L.Frost、T.Csoka
およびR.Stern、Trends Glycosci.Glycotech
nol.8、419〜434)。
【0014】 文献に示されている情報によれば、ウシ精巣から得られたヒアルロニダーゼは
、アテローム性沈着物が、そしておそらくは凝固血液の成分および凝血塊もが溶
解され、分解され、または透過性にされるという事実のために血流に対する血管
の透過性を増大させるのに好適である。溶解され得る血液血栓の成分は、脈管内
膜から分離される、凝血塊が形成されたプラーク粒子であり得る。さらに、ヒア
ルロニダーゼの使用によって、組織ならびにその隣接すると考えられる組織に対
する血管壁の透過性がより大きくなるということが示されている。
【0015】 しかし、動物起源のヒアルロニダーゼ(特に、ウシ精巣から得られたヒアルロ
ニダーゼ)を使用することの不都合な点として、そのような酵素は、その起源の
ために、ウイルス、BSE(ウシ海綿様脳症)および他の感染性物質を伝え得る
ということである。さらなる不都合な点として、ヒアルロニダーゼの製造に関し
て、非常に多くの精製手間が、動物材料に由来する成分(特に、異物タンパク質
)の形態で不純物を除くために必要とされることである。さらに、十分な量のヒ
アルロニダーゼを得るためには、従って、大量の出発材料を、腐敗しない条件の
もとで集めなければならない。
【0016】 哺乳動物の精巣から得られたヒアルロニダーゼは、その非特異性のために、血
管壁に存在する硫酸化グリコサミノグリカンをも加水分解する。しかし、デルマ
タン硫酸またはコンドロイチン硫酸、ヘパリンおよびヘパラン硫酸は、その凝固
阻害性のために、血管内壁への凝血塊の付着を妨げていると考えられる。従って
、これらの化合物の加水分解は、管脈内壁での凝固血液の二次的な形成を増大さ
せるという可能性があり、従って、精巣のヒアルロニダーゼは望ましくない副作
用をも有し得るという可能性がある。
【0017】 Sawyer他(EU193330B1)は、眼疾患の場合における生理学的
流体の流れを刺激するために、ヒルから得られた分子量が28,500Dの特別
なエンド−β−グルクロニダーゼの調製および使用を記載した。この酵素は、ヒ
アルロン酸に対して非常に特異的であり、そして高温および極端なpH値におけ
る安定性がより大きいことによって、ヒル(Hirudo medicinal
is)から得られた既知のエンド−β−グルクロニダーゼとは異なる。
【0018】 (発明の開示) 本発明の目的は、アテローム性動脈硬化性の血管変化の処置ならびに予防に好
適な薬学的配合物において微生物から得られた酵素を使用することによってプラ
ークを分解する酵素としての動物起源のヒアルロニダーゼの以前に提案された使
用の欠点を回避することである。原理的には、生物工学的手段によって製造でき
るために、微生物酵素は容易に得ることができる。
【0019】 本発明の目的はまた、好適な微生物ホロ酵素から簡便な方法でプラーク分解活
性を有する酵素的に活性な酵素フラグメントを作製することであり、そしてその
ようなフラグメントを薬学的配合物として使用することである。フラグメントは
、薬学的配合物中ではより安定であり、使用したときの免疫原性はより低く、そ
して良好に浸透することが予想され得る。
【0020】 さらに、本発明に従って利用できる酵素は、より大きな酵素活性が長期間にわ
たって投与されたときに、生きている哺乳動物生物に対する負の効果を有してい
ないはずである。この酵素はまた、硫酸化グリコサミノグリカンを限られた程度
にしか分解しないはずであり、一方で、動物の精巣から得られたヒアルロニダー
ゼにより得られる溶解と匹敵し得るプラークおよび凝固血成分の溶解をもたらす
はずである。他方で、脈管内膜における硫酸化グリコサミノグリカンの分解は非
常に限られているため、凝固血が二次的に生成する危険性は、硫酸化グリコサミ
ノグリカンが存在していないためにあまり大きくならないはずである。
【0021】 従って、本発明により、微生物起源で、プラークを分解し、そして血管系で使
用される薬学的配合物の成分として、プラークまたは凝血塊成分または凝固血で
覆われた血管内壁を軽減させるときにウシ精巣から得られたヒアルロニダーゼの
配合物で達成される効果と匹敵し得るか、あるいはそのような効果よりも良好な
効果を有し、そして血管性疾患の発症に対して好ましい効果を有し、毒性がなく
、そして注射用調製物としてヒトまたは動物で使用されたときに他の負の効果を
全く有しない酵素が見出されるはずである。
【0022】 本発明のなおさらなる目的は、ヒアルロン酸リアーゼ活性を伴ったより小さな
タンパク質またはフラグメントを利用できるようにすることであり、そしてその
作製方法を示すことである。そのようなフラグメントは、そのホロ酵素よりも小
さい酵素活性特性を有するか、またはそのホロ酵素と同じ酵素活性特性を有する
はずである。
【0023】 従って、本発明は、直接的に生じるか、あるいはアテローム性プラークが形成
される結果として生じる血管性疾患の処置に好適な薬学的配合物を含む。
【0024】 本発明により、ヒアルロン酸リアーゼ(E.C.4.2.2.1)、特に、ス
トレプトコッカス属の微生物(好ましくは、一般に利用可能なストレプトコッカ
ス・アガラクチアエ(Streptococcus agalactiae)種
bまたはストレプトコッカス・アキシミリス(Streptococcus a
quisimilis)種の微生物)が発酵により浸漬培地に分泌するヒアルロ
ン酸リアーゼの活性を有する1つまたは複数の細菌酵素、あるいはそのようなヒ
アルロン酸リアーゼから作製される酵素フラグメントを含有する薬学的配合物は
、インビトロ条件下で、哺乳動物またはヒトのアテローム性血管から得られる単
離されたプラーク沈着物から物質を遊離させ、あるいは薄いプラーク切片を溶解
することが見出された。
【0025】 さらに、比較的大きな酵素活性ならびにヒアルロン酸リアーゼおよび/または
酵素フラグメントを含有する本発明の薬学的配合物の静脈注射物を生きたワタナ
ベウサギ(このウサギは遺伝的欠陥のために大動脈にプラークの大きな沈着物を
有する)に繰り返し静脈注射したとき、血管内のプラーク沈着物の範囲が、処置
後、顕著に減少したことが判明した。処置しなかった動物の血管内部は、表面が
、より厚いプラークと同様に、白みがかった薄い層で覆われていた。他方で、処
置した動物の血管内部は、そのようなより薄いプラーク沈着物はなく、血管の健
康な内面の深赤色であった。より厚いプラーク性沈着物の領域範囲もまた減少し
ていた。
【0026】 この効果は、薬学的配合物において、分子量が114,000D〜124,0
00Dの範囲にあるホロ酵素が存在することに限定されず、分子量が、例えば、
84,000〜86,000のホロ酵素の高活性で安定なフラグメントによって
もまた得られることは驚くべきことである。
【0027】 さらに、本発明のフラグメントは、プロテアーゼ(好ましくは、芳香族アミノ
酸のC端側のペプチド結合を切断するプロテアーゼ)で細菌ヒアルロン酸リアー
ゼをタンパク質分解的に消化することによって作製できることが見出された。好
ましい実施例において、ストレプトコッカス・アガラクチアエから得られた分子
量が116,000ダルトンのヒアルロン酸リアーゼが、ヒアルロン酸リアーゼ
の酵素活性フラグメントに分解される。このフラグメントは、84,000ダル
トン〜86,000ダルトンの分子量を有する。その分解特異性において、フラ
グメントは未消化のヒアルロン酸リアーゼ(ホロ酵素)と異なっていない。しか
し、ホロ酵素との比較において、フラグメントは、水溶液および変性剤の存在下
における安定性が明らかに大きくなっていることにより区別される。この酵素は
、比活性が400,000IU/mg〜800,000IU/mgの間である。
これは、ホロ酵素の400,000IU/mgの比活性と同じであるか、あるい
はホロ酵素の比活性よりもさらに大きい。
【0028】 従って、本発明は、微生物起源のヒアルロン酸リアーゼを、ホロ酵素として、
ヒアルロン酸を分解するそのフラグメントとして、またはその両形態の混合物と
して、それぞれが高度に精製された形態で含有し、かつ少なくとも1つの安定化
剤および/または薬学的に安全なキャリアまたは不活性な物質、ならびに必要に
応じて使用される薬学的に安全な希釈剤を含有する薬学的配合物に関する。
【0029】 本発明の薬学的配合物は、哺乳動物(ヒトおよび動物)において、主として、
不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳梗塞、脳血栓症、冠状動脈血栓症および心
筋梗塞などの血管におけるアテローム性プラークの存在に帰因し得る血管性疾患
の処置に好適である。
【0030】 本発明に従って調製される薬学的配合物は、特に、静脈注射用または動脈注射
用の注射用調製物であって、ホロ酵素の高度に精製された酵素タンパク質および
/またはそのフラグメントまたは両方の活性な酵素種の規定された混合物の滅菌
された等張水溶液からなる注射用調製物である:この場合、酵素活性は20,0
00IU/mL〜4,000,000IU/mLの間である。酵素タンパク質は
、通常は安定化用添加剤を含有する凍結乾燥固体の形態で都合よく使用される。
安定化用添加剤として、例えば、塩化ナトリウム、グルコース、マグネシウム塩
、ポリビニルピロリドン、アミノ酸、アルブミン(特に、オバルブミン)および
その加水分解物、または穀物タンパク質およびその加水分解物を挙げることがで
きる。注射物において使用されるヒアルロン酸リアーゼおよび/またはそのフラ
グメントの量は、処置する動物またはヒトの体重1kgあたり2,000IU〜
12,000IUの間である。
【0031】 本発明に従って使用される酵素またはそのフラグメントは、実験動物の健康状
態に対する負の作用を示していない。提案された酵素および/またはそのフラグ
メントが、実際の沈着物の除去に限定されず、心筋虚血、冠状動脈梗塞、心筋梗
塞、不整脈、アテローム性動脈硬化症および類似する症状発現などの循環性疾患
の予防ならびに処置の意味において有利な効果をも有していることは明らかであ
り、そして本発明の保護範囲の一部である。本発明の適用において、フラグメン
トは、そのサイズがより小さい結果として、プラークの固体層により迅速に浸透
して、その結果、より迅速にその分解をもたらし得るために、ホロ酵素を上回る
利点を有していた。
【0032】 本発明は特定の微生物に由来するヒアルロン酸リアーゼまたはそのフラグメン
トに限定されない。しかし、本発明は、例として、一般に入手可能なストレプト
コッカス・アガラクチアエの酵素を使用して説明される。得られたヒアルロン酸
リアーゼは、等電点が約8.6であり、分子量が約116,000Dであり、エ
ンドグリカナーゼとして作用する。この酵素は、さらにヒアルロン酸などの硫酸
化グリコサミノグリカンで阻害されるという有利な特性を有している。下記に記
載されている精製方法によって、ヒアルロン酸リアーゼが、注射目的のために高
度に精製された酵素として得られ、あるいは精製されたヒアルロン酸リアーゼは
、特定活性のプロテアーゼによりフラグメントに変換される。本発明を限定する
ものではないが、微生物ストレプトマイセス・ヒグロスコピクス(Strept
omyces hygroscopicus)AP40から得ることができる酸
性メタロプロテアーゼMO/2(DD270924)を、例えば、特異的に作用
するプロテアーゼとして使用することができる。このプロテアーゼは、約14,
000kDの分子量と、3.85〜4.0の間の等電点とによって区別される。
【0033】 ホロ酵素の産生ならびにフラグメントの作製、特に一連の精製工程の下記に示
される詳細な説明もまた、例として示され、本発明の範囲を限定することを目的
としていない。高純度なヒアルロン酸リアーゼおよび高度に精製されたフラグメ
ントの、注射に好適な薬学的配合物での作製は、例えば、下記のように行うこと
ができる。精製工程の順序ならびに選択に関して、本発明の範囲は、記載されて
いる方法に限定されない。
【0034】 微生物(例えば、上記の微生物のいずれか)の発酵は、攪拌型発酵槽で、pH
6.5〜pH7.5の酸性度の一定したpHで行われる。発酵中に生成する乳酸
は、薄い水酸化ナトリウムを加えることによって中和される。培地は、無機塩類
、酵母加水分解物、必要に応じてカゼインペプトンまたはダイズペプトン、およ
びグルコースからなる。約20時間の発酵を行った後に細胞を分離する。細胞塊
は廃棄される。培養ろ過液を限外濾過装置で濃縮して精製する。限外ろ過フィル
ターモジュールの排除限界(カットオフ)は30kD〜50kDの間である。予
備精製された酵素溶液が得られるが、これはさらなる精製工程に付さなければな
らなず、その後、注射用調製物として使用することができる。パイロジェンが注
射用調製物に存在しないことは、精製工程によって、そしてパイロジェンを含ま
ない不活性な物質を使用することによって保証される。
【0035】 飽和度が40%になるまで硫酸アンモニウムを加えてイオン強度を増大させた
後、酵素をフェニルセファロースに吸着させる。続いて、酵素を、100%の飽
和度に必要な硫酸アンモニウムの25%の量を含有する緩衝化された中性水溶液
で脱離する。不純物を除く透析工程の後、溶液をQ−セファロース(Phara
macia)で処理する。その後、アミノフェニルオキサム酸などの色素に特異
的に吸着させる。最終精製は、分子量測定とともに、Superdex(Pha
rmacia)での分子量クロマトグラフィーからなり得る。
【0036】 ストレプトコッカス・エキシミリス(Streptococcus equi
similis)が酵素を得るために使用される場合、色素に吸着させる精製工
程は省くことができる。この酵素はエキソグリカナーゼとして作用する。その等
電点はpH4.5〜pH4.8の間である。この酵素は、硫酸化グリコサミノグ
リカン類によって非常に小さい程度で阻害されるだけである。
【0037】 ホロ酵素のフラグメントへの部分的な消化は、特定のプロテアーゼを用いて行
われる。このようなプロテアーゼは固定化され、あるいは固定化されていない。
固定化されたプロテアーゼによる反応は、プロテアーゼ自身による混入がなく消
化を選択的に行うことができるために都合がよい。プロテアーゼを加えて行われ
る直接的な変換の場合、プロテアーゼによる消化を行った後で、不活化工程、プ
ロテアーゼタンパク質の分離、および高度な精製を行わなければならない。酵素
画分は、フラグメントを作製するために、次の方法で使用することができる。
【0038】 特異的に分解するプロテアーゼMO/2を、知られている方法で、例えばセフ
ァロースに結合させる。固定化されたプロテアーゼを、ヒアルロン酸リアーゼの
水溶液と、例えば、7.5のpHおよび37℃の温度で混合する。消化が完了し
た後、フラグメントを硫酸アンモニウムで沈殿させ、そして分子量クロマトグラ
フィーによって高純度な形態で得る。ウサギで免疫化した後、高度に精製された
酵素または酵素画分のみが特異的な沈殿を示すだけである。ブロットで検出可能
なすべてのバンドはモノクローナル抗体で染色される。ホロ酵素は約400,0
00IU/mgの比活性を有し、フラグメントの比活性は400,000IU/
mg〜800,000IU/mgの間である。安定化させるために、アルブミン
(好ましくは、オバルブミン)および無機塩などの少なくとも1つの安定化剤が
酵素またはフラグメントに加えられる。
【0039】 フラグメントを得る1つの方法を記載するが、それによって本発明は限定され
ない。本発明により、芳香族アミノ酸のC端側のペプチド結合を切断するプロテ
アーゼが消化のために使用される。好ましい実施形態において、ストレプトマイ
セス・ヒグロスコピクス(AP40株)の培養ろ過液から得られるメタロプロテ
アーゼMO/2が使用される。MO/2は、活性中心にCo++を有するメタロプ
ロテアーゼである(DD270 924)。プロテアーゼは、好ましくは、精製
された形態で使用される。プロテアーゼMO/2は、例えば、フェニルセファロ
ース、DEAEセファロース、Q−セファロースおよびセファクリル(Seph
acryl)S100でのクロマトグラフィーによって、20倍の濃縮倍率で精
製される。比活性は、0.25クニッツ(Kunitz)単位/mg(U/mg
)の程度であり、最大の反応はpH4.2の酸性度で生じ、最高反応温度は65
℃である。SDSゲル電気泳動およびセファデックス(Sephadex)G5
0スーパーファインでの分子量クロマトグラフィーで求められた酵素の分子量(
Mm)は14,000D〜15,000Dである。プロテアーゼMO/2は、3
.85の等電点と3.92の等電点とを有するエンドペプチダーゼである。この
酵素は、カゼイン、ヘモグロビン、ウシ血清アルブミンおよびオバルブミンなど
の天然のポリペプチドを加水分解する。
【0040】 酵素タンパク質を非常に特異的に分解し、タンパク質に対してほとんど消化活
性を有しないプロテアーゼMO/2を使用することは都合がよい。この酵素は、
ほとんどもっぱら芳香族アミノ酸のC端基のペプチド結合を切断する。この酵素
は、N−ベンゾイル−L−プロリンニトロアニリドに対するエステル分解活性お
よび顕著なミルク沈殿化特性を有する。非常に特異的な作用を有する実験室酵素
によるミルク沈殿により形成されるゲルの安定性と匹敵し得る長時間の安定性を
有するカゼインゲルの形成によって検出することができるミルク沈殿特性は、フ
ラグメントの分解をもたらすことなく、ホロ酵素の結合を特異的に分解するプロ
テアーゼMO/2の限定されるが、本発明に関して非常に好都合な活性のさらな
る指標として評価され得る。
【0041】 本発明のさらなる実施形態において、プロテアーゼMO/2は、必要に応じて
適切な不溶性の固定化支持体に結合させられ、この形態でホロ酵素を分解するた
めに使用される。この手法は、溶解したプロテアーゼのフラグメント溶液への移
行がこの方法では防止されるという利点を有する。
【0042】 本発明により、フラグメントが、好ましくは芳香族アミノ酸のC端側でペプチ
ド結合を切断する特異的な切断活性のプロテアーゼによるホロ酵素の部分的な消
化あるいはタンパク質分解的な部分的な分解によって作製される。
【0043】 フラグメントを含有する高純度の酵素の溶液または画分は、水を部分的に除く
ことで濃縮することができ、そして必要に応じて安定化剤、不活性物質または薬
学的に活性な物質を加えて滅菌ろ過した後で、注射用調製物として使用すること
ができる。酵素またはフラグメントの高純度溶液は、滅菌ろ過を行い、そして例
えば、5mMの塩化マグネシウムおよび1%のオバルブミンを加えた後で、凍結
乾燥することもできる。凍結乾燥された酵素またはフラグメントは塩溶液に溶解
して、等張性の注射用調製物にすることができる。 本発明はまた、微生物起源のヒアルロン酸リアーゼ、ヒアルロン酸を分解するそ
のフラグメントまたは両方の形態の混合物の哺乳動物およびヒトでの使用であっ
て、不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳梗塞、脳血栓症、冠状動脈血栓症およ
び心筋梗塞などのアテローム性プラークが血管に存在することに帰因し得る血管
性疾患を処置するための使用に関する。
【0044】 本発明のさらなる目的は、ヒアルロン酸リアーゼ活性を有する細菌ヒアルロン
酸リアーゼのフラグメントに関する。
【0045】 下記の実施例は本発明を説明するために役立つが、本発明を決して限定するも
のではない。
【0046】 (実施例) 実施例1 発酵を、総容量が30Lの攪拌型発酵槽で行う。作業容量は20Lである。接
種のために、BraunschweigのDeutschen Sammlun
g von Mikroorganismen und Zellkultur
en GmbH(DSM)に第2134γ号(=ATCC13813=NCT
C8181)で保管されているストレプトコッカス・アガラクチアエ種の一般に
入手可能な菌株を使用する。貯蔵用保存を、Kryokonserve(Mas
t−diagnostica)を用いて行う。貯蔵物で覆われた球を、微生物計
数寒天の斜面寒天チューブに加え、動かすことによって寒天表面と接触させる(
培養A)。続いて、無菌性を調べるために、転がした球を3mLのハート・ブレ
イン・ブイヨンに加える(培養B)。両方の培養を、直立培養として37℃で2
4時間培養した。
【0047】 最初の前培養 5g/Lのカゼインペプトンおよび10g/Lの酵母抽出物(Difco)を
含有する培地(2x50mL)を、2つの100mL容の「Steilbrus
t」フラスコに入れ、7.0のpHで滅菌する。50mLの培養培地に加えて、
5mLのイーグル(Eagle)培地を、それぞれの場合、接種する直前に加え
る。接種を、斜面寒天チューブ(培養A)を培養Bの培養液でゆすぐことによっ
て行う。「Steilbrust」フラスコを(150rpmで)振とうしなが
ら37℃で24時間培養する。
【0048】 第2の前培養 20g/Lの酵母抽出物および10g/Lの膵臓ペプトン、1.75g/Lの
酢酸ナトリウム、7g/Lの炭酸水素ナトリウム(別個に溶解する)、7g/L
のリン酸水素二ナトリウム二水和物、および3.5g/Lのリン酸二水素ナトリ
ウムからなる培地(2x1L)を20%硫酸でpH6.2に調節し、その後、滅
菌する。オートクレーブ処理後、pHは約7.0である。6.0g/Lのグルコ
ース溶液を別にオートクレーブ処理し、この100mLを、接種前の第2の前培
養液に加える。接種を、50mLの最初の前培養液を加えることによって行う(
5%v/vで接種される)。培地を、約45rpmで緩く振とうしながら32℃
で24時間培養する。
【0049】 主培養 主培養の培地は、20g/Lの酵母抽出物、10g/Lの膵臓ペプトンおよび
25g/Lのグルコースからなる。グルコースは別に滅菌される。接種は、1L
の第2の前培養液を用いて行われる。発酵の操作条件は、34℃、pH7.0、
上部空間の通気(23l/分の空気)、および150rpmの攪拌速度である。
pHは、40%水酸化ナトリウム溶液を滴下することによって一定に保たれる。
グルコースは、グルコース濃度が5g/L未満にならないように手動で加えられ
る。培養を20時間後に止める。
【0050】 実施例2 ストレプトコッカス・アガラクチアエ種を発酵した400IU/mLのヒアル
ロン酸リアーゼ活性を有する培養液(50L)を、0.2μmフィルターでの滅
菌ろ過によって生細胞を除く。続いて、透明な培養ろ過液を、カットオフが60
,000Dの限外濾過で2Lに濃縮する。固体の硫酸アンモニウム(480g)
をこの2Lの培養濃縮液に加える。この濃度で沈殿するタンパク質を、フィルタ
ー補助を使用して、透明化ろ過によって除く。その後、透明な濃縮液を、リン酸
塩で緩衝化したpH6.5の40%硫酸アンモニウム溶液で前もって平衡化した
2.5x20cmのフェニルセファロースカラムに加える。リン酸塩で緩衝化し
たpH6.5の35%硫酸アンモニウム溶液で洗浄した後、ヒアルロン酸リアー
ゼを、リン酸塩で緩衝化したpH6.5の25%硫酸アンモニウム溶液で溶出す
る。溶出画分をまとめ、そして固体の硫酸アンモニウムを加えることによって8
0%飽和に調節する。沈殿を集め、100mLの0.03Mトリス緩衝液(pH
8.2)に溶解して、同じ緩衝液に対して透析する。続いて、透析した粗ヒアル
ロン酸リアーゼを、平衡化した2.2x15cmのQ−セファロースカラムに加
える。ヒアルロン酸リアーゼは吸着されず、溶出液に見出される。この溶出液を
、固体の硫酸アンモニウムを加えることによって80%飽和にする。沈殿したタ
ンパク質を集め、0.05Mトリス緩衝液(pH8.7)に溶解して、セファデ
ックスG10カラムで硫酸アンモニウムを除く。そのようにして平衡化したヒア
ルロン酸リアーゼ溶液を、N−(p−アミノフェニル)オキサム酸−アガロース
の適切に平衡化したアフィニティーカラム(0.8cmx10cm)に移し、0
.1M炭酸ナトリウム溶液(pH9.7)で溶出する。
【0051】 ヒアルロン酸リアーゼを含有する溶出画分をまとめ、硫酸アンモニウムで飽和
度を80%にすることによって沈殿させる。沈殿物を集め、1mLの0.1Mト
リス緩衝液(pH7.5)に溶解して、Superdex 200カラム(16
x60)に移す。116,000Dのヒアルロン酸リアーゼのタンパク質バンド
を集め、0.005のMgCl2を含有する0.02Mトリス緩衝液(pH7.
5)に対して透析する。ヒアルロン酸リアーゼが、10mgの収量および400
,000IU/mgの比活性で得られる。オバルブミンを、透析したヒアルロン
酸リアーゼ溶液に1%の濃度で加えて、溶液を凍結乾燥する。
【0052】 実施例3 実施例1および実施例2に対応して、ストレプトコッカス・エキシミリス種の
微生物の前培養および培養を行い、酵素を純粋な形態で得る。N−(p−アミノ
フェニル)オキサム酸を使用する精製は省略する。
【0053】 実施例4 精製されたプロテアーゼMO/2(10mg)を2mLの0.1M炭酸水素ナ
トリウム溶液に溶解し、1mLのブロモシアンセファロース(Pharmaci
a)を加えて4℃で12時間振とうする。続いて、未結合のMO/2を含有する
溶液を、得られたMO/2プロテアーゼセファロースから焼結ガラスフィルター
を用いて分離する。続いて、飽和していないブロモシアンセファロースの結合部
位を、2mLの0.1Mグリシン溶液との反応によってブロック処理する。ブロ
ック処理した後、MO/2セファロースを、0.1M酢酸(pH4.5)および
0.1M炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄する。
【0054】 ストレプトコッカス・アガラクチアエから得られたヒアルロン酸リアーゼ(1
0mg)を1mLの0.05Mリン酸塩緩衝液(pH7.0)に溶解し、恒温槽
で温度を37℃にする。0.1クニッツ単位のタンパク質分解活性を結合させた
固定化MO/2プロテアーゼセファロース(0.25g)をこの溶液に加える。
15分後、プロテアーゼセファロースを分離し、得られたフラグメントを硫酸ア
ンモニウムによる80%飽和によって溶液から沈殿させる。18時間後、沈殿物
を集めて、0.05トリス緩衝液(pH7.5)に溶解する。フラグメントをS
uperdex 200での分子量クロマトグラフィーによって精製する。活性
なフラグメント画分をまとめ、0.05Mトリス緩衝液に対して透析し、そして
アルブミンを加えて凍結乾燥する。このフラグメントは、比活性が600,00
0IU/mgである。
【0055】 実施例5 ストレプトコッカス・アガラクチアエから得られたヒアルロン酸リアーゼ(4
mg)を含む1mLのトリス塩酸塩緩衝液(pH7.8)を恒温槽で温度を37
℃にする。この溶液に、比活性が0.1クニッツ単位/mgのプロテアーゼMO
/2の80μgを加える。この混合物を37℃で30分間消化する。反応を停止
させるために、10μLの0.1M EDTA(pH7.0)を加える。その後
、混合物をN−(p−アミノフェニル)オキサム酸−アガロースの3mLのアフ
ィニティーカラムに移して、0.05M炭酸ナトリウム(pH9.7)で溶出す
る。フラグメントを硫酸アンモニウムによる80%飽和によって沈殿させて集め
、そして分子量クロマトグラフィーにより精製した。活性なフラグメント画分を
まとめ、0.05Mトリス緩衝液に対して透析し、そしてアルブミンを加えて凍
結乾燥した。このフラグメントは、比活性が460,000IU/mgである。
【0056】 実施例6 ヒアルロン酸リアーゼフラグメント(実施例4)の溶液(0.5mL)を0.
5mLの0.1M酢酸塩緩衝液(pH6.0)に加え、等比系列の形態で希釈す
る。続いて、0.1M酢酸塩緩衝液(pH6.0)の1mLあたり0.2mgの
ヒアルロン酸を含有する0.5mLのヒアルロン酸溶液を各希釈液に加える。続
いて、この混合物を37℃で30分間インキュベーションする。酵素反応を、各
希釈液を2mLの2.5%臭化セチルトリメチルアンモニウム溶液/2%水酸化
ナトリウム溶液で処理することによって停止させる。室温で20分間放置した後
、各希釈液の濁度を600nmにおいて1cmのキュベットで測定して、ヒアル
ロン酸の分解量を、検量線を使用して求める。5国際単位(IU)のヒアルロン
酸リアーゼフラグメントは、1分あたり16μgのヒアルロン酸を分解する。
【0057】 実施例7 ホロ酵素(20,000IU)および20,000IUのフラグメント(実施
例4)を3mLの蒸留水に溶解する。両溶液を室温で24時間保つ。続いて、酵
素活性を測定する。ホロ酵素溶液の活性はこの間に60%に低下するが、フラグ
メント溶液の活性は出発溶液の活性の95%である。
【0058】 実施例8 ヒアルロン酸リアーゼまたはそのフラグメントの活性測定 1.232nmでの光学的試験 ヒアルロン酸(HA)および硫酸化ヒアルロン酸の貯蔵用溶液(mg/mL)
を調製し、4℃で保管する。
【0059】 標準的な試験の定形化を、下記のように、3mLの石英キュベット(d=1c
m)において、232nmの波長および26℃の温度で行う。1.8mLの0.
1M酢酸塩緩衝液(pH6.0)に200μLのヒアルロン酸の貯蔵用溶液を加
え、そして2〜4U/mL(50mL)のヒアルロン酸リアーゼを用いて反応を
開始する。最終容量は2050μLである。
【0060】 阻害実験の場合、上記の標準的な試験物質を下記のように変更した。1.5m
L〜1.8mLの緩衝液に、300μL〜500μLの硫酸化ヒアルロン酸およ
び200μLのヒアルロン酸を加え、そしてヒアルロン酸リアーゼを加えること
によって反応を開始する。ヒアルロン酸リアーゼは非拮抗的に部分的に阻害され
る。Ki値は、5.5x10-4mg/mLである。
【0061】 ヒアルロン酸リアーゼは232nmにおける吸収を直線的に増大させ、その傾
きから活性を求めることができる。計算は、生成したΔ-1.5不飽和ウロニドの吸
収係数(ε=6.0x10-3L/mole/cm)に基づく(L.Ludowi
g、「ヒアルロニダーゼの機構」、JBC、236、333〜339(1991
))。
【0062】 2.マイクロプレートでの600nmでの光学的試験 D.Gerlach、W.Kohler、「化膿連鎖球菌(Streptoco
ccus pyogenes)のヒアルロン酸リアーゼ II.ヒアルロン酸リ
アーゼ(E.C.4.2.2.1)の特徴付け」、Zbl.Bakt.Hyg.
、I.Abt.Orig.、A221、296〜302(1972)の方法によ
るリアーゼ活性の測定 ヒアルロン酸リアーゼ溶液を、貯蔵用溶液(50,000U/mL)を1:5
0で希釈することによって調製する。ヒアルロン酸リアーゼ溶液(0.5mL)
を0.5mLの0.1M酢酸塩緩衝液(pH6.0)に加え、等比系列の形態で
希釈する。続いて、0.1M酢酸塩(pH6.0)の1mLあたり0.2mgを
含有する0.5mLのヒアルロン酸溶液を各希釈液に加える。続いて、この混合
物を37℃で30分間インキュベーションする。各希釈液を2mLの2.5%臭
化セチルトリメチルアンモニウム溶液/2%水酸化ナトリウム溶液で処理するこ
とによって酵素反応を停止させる。室温で20分後、各希釈液の濁度を600n
mにおいて1cmのキュベットで測定して、ヒアルロン酸の分解量を、検量線を
使用して求める。5国際単位(IU)のヒアルロン酸リアーゼフラグメントは、
1分あたり16μgのヒアルロン酸を分解する。
【0063】 実施例9 ヒアルロン酸リアーゼ(ホロ酵素、10mg)を1mLの0.05Mリン酸塩
緩衝液(pH7.0)に溶解し、恒温槽で37℃の温度にする。この溶液に、タ
ンパク質分解活性が0.1クニッツ単位/mgである特異的に分解するプロテア
ーゼセファロースの0.25gを加える。15分後、不溶性のプロテアーゼセフ
ァロースを除く、生成したフラグメントを溶液から硫酸アンモニウムによる80
%飽和によって沈殿させる。18時間後、沈殿物を除き、0.05Mトリス緩衝
液(pH7.5)に溶解する。フラグメントをSuperdex 200での分
子量クロマトグラフィーによって精製する。活性画分を精製し、0.05Mトリ
ス緩衝液に対して透析し、そしてアルブミンを加えて凍結乾燥する。
【0064】 実施例10 ヒアルロン酸リアーゼのプラーク溶解活性を検出するために、ヒトの頸動脈脈
管内膜の新内膜から得られた約0.3mmの白みがかった黄色組織片(プラーク
片)をヒアルロン酸リアーゼ溶液(1mLのトリス緩衝液(10mM、pH7.
0)中に約20,000IU)に懸濁して、室温で12時間インキュベーション
した。プラーク片の以前には鋭かった相境界は部分的に分解され、懸濁された細
かい分散物が放出される。同時に行う試験では、プラーク片をトリス緩衝液のみ
で処理した。後者の場合、分解の兆候はなかった。
【0065】 実施例11 ヒアルロン酸リアーゼフラグメントによるヒト起源のアテローム性血管沈着物を
分解する試み ヒトの頸動脈脈管内膜の新内膜から得られた約0.3mmの白みがかった黄色
組織片(プラーク片)をフラグメント溶液(1mLのトリス緩衝液(10mM、
pH7.0)中に約15,000IU)に懸濁して、室温で12時間インキュベ
ーションした。プラーク片の以前には鋭かった相境界は広範囲に分解され、懸濁
された細かい分散物が放出される。同時に行う試験では、プラーク片をトリス緩
衝液のみで処理した。後者の場合、分解の兆候はなかった。
【0066】 実施例12 ワタナベウサギIbm:WHHL(ワタナベ遺伝性高脂血症)におけるアテロー
ム性血管沈着物に対するヒアルロン酸リアーゼの効果。このウサギは、1981
年以降、Y.Watanabe(神戸大学、日本)により品種改良され、そして
1992年に繁殖用系統としてCharles River Savoにもたら
され、そして1994年以降、Broekman Institute(Som
eren、オランダ)によってさらに飼育されている。
【0067】 ワタナベウサギは、LDLレセプターにおける遺伝的欠陥によって引き起こさ
れる遺伝性の高脂血症を有する。高コレステロール血症(>400mg/100
mL血漿)の結果として、すべての動物は大動脈のアテローム性動脈硬化症を早
期に発症する。
【0068】 実験を開始する14日前に、9ヶ月〜11ヶ月の10羽のワタナベウサギ(I
bm:WHHL;4羽の雌および6羽の雄)をBroekman Instit
ute(Someren、オランダ)から購入した。動物を1羽ずつケージ(0
.5x1m)に入れ、20℃±2℃の室温で飼育した。動物には標準的な飼料(
ssniff Kanichen−Haltung)および飲料水を自由に取ら
せた。実験を開始する前に、すなわち、最初の臨床化学的調査の前に、10羽の
ウサギを性別に分け、無作為に取り出して、1〜10の番号を付けた。
【0069】 1週間に3回(月曜日、水曜日および金曜日)、動物は注入を受けた。4羽の
コントロール群ウサギ(1〜4)には、静脈内(i.v.)投与を行う各場合に
おいて、1時間以内にパイロジェンを含まない20mLの0.9%塩化ナトリウ
ム溶液を与えた。6羽の実験群動物(5〜10)は、各場合、1時間について、
30,000IUの高度に精製されたヒアルロン酸リアーゼのパイロジェンを含
まない0.9%塩化ナトリウム溶液の20mLの注入容量で静脈内注射した。こ
れは、体重1kgあたり10,000IUの投与量に対応する。
【0070】 実験期間中、全体的な挙動、体重、体温および臨床化学的パラメーター(コレ
ステロール、トリグリセリドおよびアミラーゼ)を調べた。
【0071】 動物の全体的な挙動は、0.9%塩化ナトリウム溶液またはヒアルロン酸リア
ーゼのいずれかでの処置により顕著な影響を受けなかった。完全に成長したワタ
ナベウサギ(コントロール群またはヒアルロン酸リアーゼ処置群)の体重は、9
6年11月18日から97年2月3日までの処置期間中にほんのわずかに変化し
ただけであった。各注入の前後で測定された体温は、−0.3℃から+1.2℃
の範囲で変動していた。コントロール群ウサギとヒアルロン酸リアーゼ処置ウサ
ギとの間には顕著な差はなかった。コントロール群動物の血清コレステロール値
は、0.9%塩化ナトリウムの注入によって大きく変化しなかった。4羽の動物
の1羽については、血清中のコレステロール濃度が半減した。ヒアルロン酸リア
ーゼ処置によってもまた、血清コレステロール濃度は顕著に変化しなかった。注
入処置のもとで、時折、非常に大きな血清グリセリド値がすべての動物において
低下した。20回目の注入を行った後、コントロール群の値は570mg/dL
〜740mg/dLの間であり、ヒアルロン酸リアーゼ処置ウサギの値は200
mg/dL〜290mg/dLの間であった。
【0072】 4羽のコントロール群ウサギの2羽において、大動脈弓は重度のアテローム性
であり、4羽の内の2羽では中程度〜重度のアテローム性であった。6羽のヒア
ルロン酸リアーゼ処置ウサギの2羽において、大動脈弓は中程度のアテローム性
であり、6羽の内の4羽では軽度〜中程度のアテローム性であった。4羽のコン
トロール群ウサギの2羽において、胸大動脈は重度のアテローム性であり、4羽
の内の2羽では中程度のアテローム性であった。6羽のヒアルロン酸リアーゼ処
置ウサギの4羽において、胸大動脈は軽度のアテローム性であり、6羽の内の2
羽において皮膜はほとんど検出することができなかった。4羽のコントロール群
ウサギの2羽において、腹部大動脈は重度のアテローム性であり、4羽の内の2
羽では中程度のアテローム性であった。6羽のヒアルロン酸リアーゼ処置ウサギ
の2羽においては中程度であり、6羽の内の4羽においては微弱〜軽度の皮膜を
検出することができた。4羽のコントロール群ウサギの2羽において、肺大動脈
はプラークで重度に覆われ、4羽の内の2羽では軽度〜中程度であった。6羽の
ヒアルロン酸リアーゼ群ウサギの1羽において、肺大動脈はプラークで重度に覆
われ、6羽の内の2羽ではプラークで軽度〜中程度で覆われていたが、6羽の内
の3羽においては、プラークは存在していなかった。
【0073】 0.9%塩化ナトリウム溶液およびヒアルロン酸リアーゼで処置したワタナベ
ウサギの全体的な挙動、体重発達、注入前後における体温、および臨床化学的パ
ラメーターは、それぞれが10回の注入である2回の処置サイクルの期間中に顕
著な差を示さなかった。従って、注入液は十分に許容されると結論することがで
きる。
【0074】 肉眼的な大動脈材料の主観的な評価により、アテローム性被膜の範囲は、微生
物ヒアルロン酸リアーゼで処置された6羽のワタナベウサギの場合よりも、0.
9%塩化ナトリウム溶液で処置された4羽のワタナベウサギの方が重症と考えら
れることが明らかにされる。
【0075】 実施例13 高純度の濃縮された酵素溶液を十分な塩溶液で希釈して、得られた溶液が0.
9%塩および10,000IU/mLのヒアルロン酸リアーゼを含有するように
する。この溶液を、ポア径が0.2μmの滅菌用フィルターに通して滅菌ろ過す
る。この溶液を1mLずつ、無菌条件のもとでアンプルに入れる。アンプルを無
菌条件下で凍結乾燥して、無菌条件下で封をする。注射前に、1mLの滅菌した
蒸留水を加える。
【0076】 実施例14 高純度の濃縮された酵素溶液を、ニコチン酸マグネシウムおよびアジピン酸マ
グネシウムの溶液(マグネシウム組成物「Schaffenberg」)で希釈
して、得られた溶液が25mgのニコチン酸マグネシウムおよび88mgのアジ
ピン酸マグネシウムおよび10,000IU/mLのヒアルロン酸リアーゼを含
有するようにする。この溶液を実施例13の場合のようにアンプルに入れる。
【0077】 実施例15 高純度のヒアルロン酸リアーゼの溶液を塩およびオバルブミンの溶液で希釈し
て、溶液が40,000IU/mL、0.9%の塩および1%のオバルブミンを
含有するようにする。この溶液を実施例13の記載に従ってさらに処理する。
【0078】 実施例16 高純度のヒアルロン酸リアーゼの溶液を塩およびダイズタンパク質加水分解物
の溶液で希釈して、溶液が、40,000IU/mL、0.9%の塩および1%
の加水分解物(ダイズタンパク質加水分解物から調製)を含有するようにする。
この溶液を実施例13の記載に従ってさらに処理する。
【0079】 実施例17 ストレプトコッカス・アガラクチアエのホロ酵素から得られた高純度フラグメ
ントの溶液を塩およびオバルブミンの溶液で希釈して、溶液が、40,000I
U/mL、0.9%の塩および1%のオバルブミンを含有するようにする。この
溶液を実施例13の記載に従ってさらに処理する。
【0080】 実施例18 ストレプトコッカス・アガラクチアエから得られたフラグメントの高純度の高
濃度溶液を十分な塩溶液および塩化マグネシウムで希釈して、得られた溶液が1
00,000IU/mLのリアーゼ活性を含有するようにする。この溶液を、ポ
ア径が0.2μmの滅菌用フィルターに通して滅菌ろ過する。この溶液を1mL
ずつ、アンプルに入れる。アンプルを無菌条件下で凍結乾燥して、無菌条件下で
封をする。注射前に、1mLの滅菌した蒸留水を加える。
【0081】 (開示の要約) 本発明は、動脈の内壁でのアテローム性沈着物の結果として生じる血管性疾患
において治療的に適用される注射用調製物として特に好適な薬学的配合物に関す
る。この注射用調製物は、細菌起源のヒアルロン酸リアーゼ、またはこの酵素か
ら調製されたヒアルロン酸分解性フラグメントを含有する。細菌ヒアルロン酸リ
アーゼのヒアルロン酸分解性フラグメントもまた本発明の目的である。そのよう
なフラグメントは、特異的に分解するプロテアーゼでホロ酵素を処理することに
よって調製することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/02 A61P 9/10 9/06 C12N 9/88 9/10 A61K 37/56 C12N 9/88 37/18 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW (72)発明者 アルベルト ヘルトル ドイツ国 デー−07749 イエナ オスカ ー−ザッハウ−シュトラーセ 10 (72)発明者 グンデラ ぺッシェル ドイツ国 デー−07743 イエナ クロス ヴィッツァー シュトラーセ 21ゲー Fターム(参考) 4B050 CC02 DD02 LL01 4C076 AA12 BB13 CC11 CC14 DD22 DD67 FF11 FF36 4C084 AA01 AA02 AA03 BA22 BA43 BA44 CA04 DC26 MA66 NA14 ZA36 ZA45 ZA54 ZC20

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細菌起源のヒアルロン酸リアーゼを、ホロ酵素として、その
    ヒアルロン酸分解性フラグメントとして、あるいは両形態の混合物として含有し
    、かつ少なくとも1つの安定化剤および/または薬学的に安全なキャリアもしく
    は不活性な物質を含有する薬学的配合物。
  2. 【請求項2】 前記ヒアルロン酸リアーゼはストレプトコッカス属の微生物
    に由来する、請求項1に記載の薬学的配合物。
  3. 【請求項3】 前記ヒアルロン酸リアーゼはストレプトコッカス・アガラク
    チアエ(Streptococcus agalactiae)の微生物に由来
    する、請求項1に記載の薬学的配合物。
  4. 【請求項4】 前記の細菌ヒアルロン酸リアーゼは、ホロ酵素の形態におい
    て、等電点が8.6の範囲にあり、分子量が116kDの範囲にある、請求項1
    に記載の薬学的配合物。
  5. 【請求項5】 前記ヒアルロン酸リアーゼの前記フラグメントは、分子量が
    84kD〜86kDの範囲にある、請求項1に記載の薬学的配合物。
  6. 【請求項6】 不整脈、アテローム性動脈硬化症、脳梗塞、脳血栓症、冠状
    動脈血栓症および心筋梗塞からなる群から選択される血管性疾患を処置するため
    の請求項1に記載の薬学的配合物。
  7. 【請求項7】 プロテアーゼによる部分的な酵素的加水分解によって細菌ヒ
    アルロン酸リアーゼから得られ、芳香族アミノ酸のC端基を切断するヒアルロン
    酸リアーゼのヒアルロン酸分解性フラグメントを含有する、請求項1に記載の薬
    学的配合物。
  8. 【請求項8】 静脈注射用または動脈注射用の注射用調製物である、請求項
    1に記載の薬学的配合物。
  9. 【請求項9】 微生物起源の前記ヒアルロン酸リアーゼおよび/またはその
    フラグメントの活性が20,000IU/mL〜4,000,000IU/mL
    の間である、請求項1に記載の薬学的配合物。
  10. 【請求項10】 ヒアルロン酸リアーゼおよび/またはそのフラグメントな
    らびに約1%(w/w)のアルブミンおよび/またはその加水分解物を含有する
    精製された水性注射液を含む、請求項1に記載の薬学的配合物。
  11. 【請求項11】 ヒアルロン酸リアーゼおよび/またはそのフラグメントな
    らびにマグネシウム塩を含有する精製された水性注射液を含む、請求項1に記載
    の薬学的配合物。
  12. 【請求項12】 ヒアルロン酸リアーゼおよび/またはそのフラグメントな
    らびにグルコースを含有する精製された水性注射液を含む、請求項1に記載の薬
    学的配合物。
  13. 【請求項13】 ヒアルロン酸リアーゼ活性を有する細菌ヒアルロン酸リア
    ーゼの酵素フラグメント。
  14. 【請求項14】 前記ヒアルロン酸リアーゼはストレプトコッカス属の微生
    物に由来する、請求項13に記載の酵素フラグメント。
  15. 【請求項15】 前記ヒアルロン酸リアーゼはストレプトコッカス・アガラ
    クチアエ(Streptococcus agalactiae)の微生物に由
    来する、請求項13に記載の酵素フラグメント。
  16. 【請求項16】 プロテアーゼによる部分的な酵素的加水分解によって細菌
    ヒアルロン酸リアーゼから得られ、芳香族アミノ酸のC端基を切断する、請求項
    13に記載の酵素フラグメント。
  17. 【請求項17】 細菌ヒアルロン酸リアーゼを、担体に固定化された形態の
    プロテアーゼによる部分的な酵素的加水分解に供することで得られる、請求項1
    3に記載の酵素フラグメント。
  18. 【請求項18】 細菌ヒアルロン酸リアーゼを、担体に固定化された形態の
    メタロプロテアーゼMO/2による部分的な酵素的加水分解に供することで得ら
    れる、請求項13に記載の酵素フラグメント。
  19. 【請求項19】 連鎖球菌から得られたヒアルロン酸リアーゼを、6.5〜
    8.0のpH範囲の酸性度および25℃〜45℃の範囲の温度でのメタロプロテ
    アーゼMO/2による部分的な酵素的加水分解に供することで得られる、請求項
    13に記載の酵素フラグメント。
  20. 【請求項20】 分子量が約115,000D〜120,000Dであるス
    トレプトコッカス・アガラクチアエ(Streptococcus agala
    ctiae)から得られたヒアルロン酸リアーゼを部分的な酵素的加水分解に供
    することで得られる、請求項13に記載の酵素フラグメント。
  21. 【請求項21】 分子量が約84,000D〜86,000Dである、請求
    項13に記載の酵素フラグメント。
  22. 【請求項22】 比活性が400,000IU/mg〜800,000IU
    /mgである、請求項13に記載の酵素フラグメント。
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