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JP2002523233A - 微粒子製品を製造するためのエーロゾル方法および装置 - Google Patents

微粒子製品を製造するためのエーロゾル方法および装置

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JP2002523233A
JP2002523233A JP2000567359A JP2000567359A JP2002523233A JP 2002523233 A JP2002523233 A JP 2002523233A JP 2000567359 A JP2000567359 A JP 2000567359A JP 2000567359 A JP2000567359 A JP 2000567359A JP 2002523233 A JP2002523233 A JP 2002523233A
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precursor
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aerosol generator
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スーペリア マイクロパウダーズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 エーロゾル発生装置(600)、エーロゾル・ヒータ(602)、エーロゾル・クーラ(604)、粒子収集装置(606)、前駆物質液供給システム(608)、キャリヤガス供給システム(610)、および冷却ガス供給システム(612)、およびオプションとしての他の構成部材を含むエーロゾル製造設備。ある実施形態の場合には、自動プロセス制御を含む、上記エーロゾル製造設備内で粒子を製造するためのエーロゾル法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、エーロゾル製造設備の動作、および微粒子製品を製造するためのエ
ーロゾル製造設備を含む種々の動作の自動制御に関する。
【0002】 (発明の背景) 粉体材料は、多くの製造プロセスで使用される。粉体を大規模に使用する分野
としては、種々の材料の膜を製造するための厚膜蒸着等がある。厚膜の塗布は、
例えば、フラットパネル・ディスプレイ、電子製品に対する導電性パターンのパ
ターン形成のための蛍リン光体材料の蒸着等がある。
【0003】 膜を厚く塗布する場合、および他の用途の場合には、さらに微細な粒子の粉末
を使用する傾向がある。通常、小さな粒子における望ましい特徴としては、小さ
な粒径、狭い粒径の分布、高密度の球形粒子形態、および結晶性粒子構造等があ
る。しかし、粉体材料を製造するための現在の技術は、多くの場合、膜を厚く塗
布する場合に使用する粒子についてのこれらの必要な特徴のすべて、またはほと
んどすべてを達成するという点で改善の余地がある。
【0004】 小さな粒子を製造するために使用されてきた一つの方法は、液体媒体から粒子
を沈澱させる方法である。このような液体沈澱技術は、多くの場合、必要な特性
を持つ粒子の製造を制御するのが困難である。また、液体沈澱方法により製造し
た粒子は、多くの場合、液相処理中に使用する表面活性剤、または他の有機材料
により汚染されている。
【0005】 エーロゾル法も、種々の小さな粒子を製造するために使用されてきた。小さな
粒子を製造するための一つの方法は、スプレー熱分解である。この場合、エーロ
ゾル・スプレーが形成され、その後で、このスプレーは、反応炉内で必要な粒子
に変換される。しかし、スプレー熱分解システムは、ほとんど実験規模のもので
、商業ベースの製造には適していない。さらに、スプレー熱分解の場合には、粒
径分布が問題になる。また、スプレー熱分解システムは、多くの場合、エーロゾ
ルの小さな液滴を浮遊させて運ぶキャリヤガスを使用するので効率が低い。さら
に、スプレー熱分解システムは、多くの場合、バッチ・モードで動作し、粒子製
造の初期段階および後期段階における遷移時間中効率が低くなる可能性がかなり
高い。これらの時間の間、粒子特性の変動により全バッチの品質が低下する恐れ
がある。
【0006】 厚膜および他の用途の際に使用する小さな粒子の粉末を製造するための改良形
の製造技術の開発がかなり待望されている。 (発明の概要) 本発明の一つの目的は、粒子の商業ベースの製造に適しているエーロゾル製造
方法を提供することである。また、もう一つの目的は、高品質微粒子製品を高い
生産性で製造するためのエーロゾル法を提供することである。また、もう一つの
目的は、効率的な動作、特に、バッチ処理用の有意なプロセス制御を含むエーロ
ゾル法を提供することである。本発明のもう一つの目的は、効率および生産性を
改善するために、少なくとも一部が自動化されているエーロゾル法を提供するこ
とである。本発明のさらにもう一つの目的は、エーロゾル法を実行することがで
きるエーロゾル製造設備を提供することである。本発明の上記およびその他の目
的は、本明細書に記載する本発明により達成される。
【0007】 ある観点から見た場合、本発明は、選択された組成の粒子のバッチを製造する
ための前駆物質液のバッチを処理するための自動エーロゾル法を提供する。この
方法は、プロセスの少なくとも一部の自動化を含む。この場合、自動化機能は、
選択された組成の粒子の製造に対する命令を処理する電子プロセッサの指令で制
御される。この方法は、多くの場合、バッチ・モードで動作する。この場合、バ
ッチ処理は、バッチ開始動作でスタートするが、この動作中、エーロゾルの発生
が始まり、中間動作に進む。抽出間動作中は、粒子バルクの製造が行われる。最
後は、バッチ終了動作で終るが、この終了動作中、エーロゾルの発生が停止する
。本明細書内で使用する場合、バッチ・モードは、一度に製造された前駆物質液
の個々の量、すなわち、バッチの処理を意味する。本発明のバッチ・モード処理
は、関連するバッチ動作の長さ、および/または製品取出し方法のために、半バ
ッチ動作または半連続動作と見なすことができる処理を含む。バッチ・モード処
理は、中間動作中の、エーロゾル発生装置内でのエーロゾル発生装置へ供給され
るキャリヤガス、および前駆物質液のからのエーロゾルの流れの発生、選択した
組成の粒子を形成するための、エーロゾル・ヒータによるエーロゾルの処理を含
む。好適な実施形態の場合には、エーロゾル発生装置内で小さな液滴を形成する
ための、タンク内の前駆物質液にエネルギーを与える複数の超音波トランスデュ
ーサの上に位置する、循環している前駆物質液のタンクからエーロゾルの小さな
液滴が形成される。
【0008】 本発明の自動化エーロゾル法のある実施形態の場合には、操作者が、電子プロ
セッサに、選択した組成の粒子を製造するために、前駆物質液のバッチの処理を
行うように命令する。その後で、電子プロセッサは、選択した組成の粒子の製造
に関連する命令を処理し、上記命令に基づいて、電子プロセッサは、バッチ開始
動作中に、エーロゾル製造設備内で、エーロゾル発生装置への前駆物質液の供給
の開始、エーロゾル・ヒータへの熱入力の増大の開始、およびエーロゾル発生装
置内の超音波トランスデューサの作動の中の一つまたはそれ以上を自動的に制御
する。中間動作中、電子プロセッサは、エーロゾル発生装置へのキャリヤガスの
供給、エーロゾル発生装置への前駆物質液の供給、エーロゾル・ヒータへの熱入
力の中の一つまたはそれ以上の自動制御を命令する。バッチ終了動作中、電子プ
ロセッサは、超音波トランスデューサの動作中止、エーロゾル発生装置へのキャ
リヤガスの供給停止、エーロゾル発生装置への前駆物質液の供給停止、エーロゾ
ル・ヒータへの熱入力の低減または停止の中の一つまたはそれ以上の自動制御を
行う。好適な実施形態の場合には、これら上記の動作のすべてが、電子プロセッ
サの命令により自動的に制御される。
【0009】 本発明の方法は、種々の異なる処理の実施形態において、自動化を収容するこ
とができるようにかなりの柔軟性を含む。例えば、本発明の方法は、上記方法で
、一つまたはそれ以上のプロセスの流れまたは装置の自動的な冷却を含む。ある
実施形態の場合には、エーロゾルの流れは、エーロゾル・ヒータを通過した後で
、エーロゾル・クーラに流入し、そこで、以降の粒子の回収を行えるよう、また
、電子プロセッサの命令により自動的に制御されているエーロゾル・クーラへ冷
却ガスが供給できるようにエーロゾルの流れの温度を下げるために、エーロゾル
の流れに、冷却ガスが混入される。ある実施形態の場合には、エーロゾル発生装
置は、動作中、超音波トランスデューサを冷却するために、超音波トランスデュ
ーサに隣接する冷却液の循環のための通路を含む。冷却液の通路は、通常、前駆
物質液のタンクと超音波トランスデューサとの間に設置されていて、そのため、
前駆物質液にエネルギーを供給する超音波信号は、最初に、冷却液内を通過する
。冷却液の供給は、電子プロセッサの命令により自動的に行われる。他の実施形
態の場合には、冷却液は、電子プロセッサの命令で自動的に制御されている、冷
却液の供給により、回路を冷却するために、超音波トランスデューサを駆動する
電子駆動回路の近くに供給される。他の実施形態の場合には、冷却液は、エーロ
ゾル・ヒータの入口端部または出口端部に隣接するエンド・キャップに供給され
るが、この場合、冷却液の供給は、電子プロセッサの命令により自動的に制御さ
れる。
【0010】 本発明は一態様において、エーロゾルの発生が、前駆物質液の再循環により行
われる場合に時間の経過とともに濃縮する傾向がある前駆物質液の重要な問題を
解決する。前駆物質液は、通常は水である液体媒体内に溶解または懸濁している
少なくとも一つの前駆物質を含む。前駆物質液のこの濃度は、時間の経過ととも
に、製造される粒子の特性に、望ましくない程度のバラツキを与える。本発明は
、そうでない場合には、もっと濃縮する前駆物質液の傾向の少なくとも一部を抑
制するような方法で、エーロゾルの流れが発生している間、エーロゾル製造設備
に別の液体媒体を追加することによりこの問題を解決する。追加の液体媒体は、
例えば、エーロゾル発生装置、液体供給システムおよび/またはキャリヤガス供
給システムに追加することができる。
【0011】 一実施形態では、液体供給システムは、液体供給システムでの前駆物質液の濃
度の制御を容易にし、エーロゾル発生装置への前駆物質液の供給される規制を容
易にするために、二つの液体収容タンク、または容器を含む。第一の大型の容器
は、前駆物質液の一次供給容器として機能し、第二の小型の容器は、制御容器と
して機能する。エーロゾルの流れの発生中、前駆物質液は、第一の容器から第二
の容器に移動する。その後、前駆物質液は、第二の容器からエーロゾル発生装置
へ供給される。エーロゾル発生装置から流出する前駆物質液は、第二の容器に戻
って再循環する。時間の経過とともに、前駆物質内で、前駆物質液が濃縮する傾
向を少なくとも部分的に抑制するために、第二の容器に追加の液体媒体を追加す
ることができる。
【0012】 さらに、一実施形態では、前駆物質液内での前駆物質の濃度の制御は自動的に
行われる。例えば、電子プロセッサは、前駆物質液供給システムのある場所で、
その位置での前駆物質液内前駆物質の一つの特性または複数の特性をモニタする
ことができる。その後で、少なくとも部分的には、モニタした一つの特性または
複数の特性に基づいて、電子プロセッサは、時間の経過とともに、前駆物質液が
濃縮する傾向を少なくとも部分的に抑制するために、必要に応じて、前駆物質液
供給システムへ追加の前駆物質液を自動的に追加する。上記一つの特性または複
数の特性をモニタするのに都合のよい場所は、第二の容器内、または第二の容器
からエーロゾル発生装置へ供給されている前駆物質液の流れの中である。
【0013】 本発明のエーロゾル製造方法は、別の態様において、製造中、特に、バッチ処
理中の粒子製造の初期段階中に発生する恐れがある遷移状態の粒子の品質に対す
る悪影響を解決する。粒子製造の初期段階中に発生するプロセス遷移の影響は、
少なくとも部分的には、粒子製造前のバッチ初期動作中に、製造設備の装置を条
件を調整することにより、本発明により解決することができる。上記条件の調整
中、中間動作中の定常状態での粒子製造中の後期に存在する状態をシミュレート
するために、ある装置の温度を高くする。この条件の調整は、エーロゾルの流れ
が定常状態の粒子製造中に、エーロゾルの流れが、エーロゾル・ヒータを通過す
る場合に存在する温度および流れの状態をシミュレートするために、高温のエー
ロゾル・ヒータを通しての粒子製造前のキャリヤガスの供給を含む。好適な実施
形態の場合には、エーロゾル・ヒータから流出する加熱されたキャリヤガスは、
エーロゾル・クーラを通って流れ、そこで、冷却ガスと混合し、エーロゾル・ク
ーラの条件を調整する。エーロゾル・クーラを通過した後で、冷却ガスとキャリ
ヤガスの混合物は、粒子回収装置を通って流れ、粒子回収装置の条件を調整する
。エーロゾル発生装置の場合には、条件調整は、キャリヤガスを供給する他に、
エーロゾル発生開始前の、エーロゾル発生装置に供給された前駆物質液の加熱を
含むことができる。前駆物質液の加熱は、超音波トランスデューサの動作による
エーロゾル発生中に起こる加熱をシミュレートする。
【0014】 本発明は一態様において、本発明の方法による粒子のエーロゾル法のための自
動化設備を提供する。上記設備は、キャリヤガスおよび前駆物質液からエーロゾ
ルの流れを発生することができるエーロゾル発生装置と、上記エーロゾル発生装
置にキャリヤガスを供給することができるキャリヤガス供給システムと、上記エ
ーロゾル発生装置に前駆物質液を供給することができる前駆物質液供給システム
と、必要な組成の粒子を形成するために、エーロゾルの流れを加熱することがで
きるエーロゾル・ヒータと、選択した組成の粒子の製造に関する命令を処理する
ことができ、自動化制御のために、設備内で粒子を製造している際に、エーロゾ
ル発生装置、キャリヤガス供給システム、前駆物質液供給システム、およびエー
ロゾル・ヒータの中の一つまたはそれ以上と通信することができる電子プロセッ
サとを含む。
【0015】 (発明の詳細な説明) ある観点から見た場合、本発明は、微粒子製品の製造方法を提供する。必要な
微粒子製品用の少なくとも一つの前駆物質を含む液体を含む流動性媒体の供給は
、エーロゾルの形に変換される。この場合、媒体の小さな液滴は、キャリヤガス
内に分散するか、懸濁する。その後で、必要な粒子の分散状態を形成することが
できるように、エーロゾル内の小さな液滴からの液体は除去される。通常、粒子
を形成するために、供給前駆物質は、炉内で熱分解される。ある実施形態の場合
には、必要な場合には、粒子は、分散状態のままで、組成上の修正または構造上
の修正を受ける。組成上の修正は、例えば、粒子のコーティングを含むことがで
きる。構造上の修正は、例えば、粒子の結晶化、再結晶化または形状の変更を含
むことができる。本明細書内で頻繁に使用する粉末という用語は、本発明の微粒
状製品を意味する。しかし、本明細書で頻繁に使用する粉末という用語は、任意
の特定の環境で微粒子製品が乾燥していなければならないことを意味しない。微
粒子製品は、通常、乾燥状態で製造されるが、製造後で、微粒子製品は、スラリ
ーのような湿った環境に置くことができる。
【0016】 本発明のプロセスは、大部分の用途の場合には、約0.1ミクロン、好適には
、約0.3ミクロン、より好適には、約0.5ミクロン、最も好適には、約0.
8ミクロンの下限を持つ範囲内の重量平均粒径を持ち、約4ミクロン、好適には
、約3ミクロン、より好適には、約2.5ミクロン、最も好適には、約2ミクロ
ンの上限を持つ、細かく分けられた粒子の微粒子製品の製造に特によく適してい
る。多くの用途に対する特に好適な範囲は、約0.5〜約3ミクロン、より好適
には、約0.5〜約2ミクロンの重量平均粒径である。しかし、ある種の用途の
場合には、他の重量平均粒径が特に好適である場合もある。
【0017】 必要な範囲の重量平均粒径の粒子を製造する他に、本発明を使用すれば、必要
な狭い粒径分布を持つ粒子を製造することができる。それにより、多くの用途に
対して必要な均一な粒径が得られる。
【0018】 粒径および粒径分布を制御するほかに、本発明の方法は、種々の組成、結晶性
および形態の粒子を製造するための有意な柔軟性を提供する。例えば、本発明は
、単一相だけを含む、または複数の相を含む複数の相を含む均質な粒子を製造す
るのに使用することができる。複数の相の粒子の場合には、相は、種々の形状に
存在する。例えば、一つの相は、他の相のマトリックス内に均等に分散すること
ができる。別の方法としては、一つの相が、内部コアを形成し、他方の相が上記
コアを囲むコーティングを形成することもできる。以下により詳細に説明するよ
うに、他の形状にすることもできる。
【0019】 図1を参照しながら、本発明のプロセスのある実施形態について説明する。必
要な粒子に対する少なくとも一つの前駆物質を含む液体供給102、およびキャ
リヤガス104は、エーロゾル発生装置106に送られ、そこでエーロゾル10
8が製造される。その後で、エーロゾル108は、炉110に送られ、そこで炉
110から流出するガスにより、分散および懸濁される粒子112を製造するた
めに、エーロゾル108内の液体が除去される。その後で、微粒子製品116を
製造するために、粒子112が、粒子収集装置114内に収集される。
【0020】 本明細書で使用する場合、液体供給材料102は、供給材料が流動性の媒体で
あるように、一種類またはそれ以上の流動性の液体を主要成分として含む供給材
料である。液体供給材料102は、液体成分以外のものも含むことができる。液
体供給材料102は、一つまたはそれ以上の液相内に複数の成分を含むことがで
き、または液相内に懸濁している微粒子材料を含むことができる。しかし、液体
供給材料102は、エーロゾル108を製造するため、十分小さな粒径の液滴粒
子を形成するために微粒化できるものでなければならない。それ故、液体供給材
料102が懸濁状態の粒子を含んでいる場合には、これらの粒子は、エーロゾル
108内の液滴の粒径と比較した場合、比較的小さいものでなければならない。
このように懸濁している粒子は、その粒径が、通常、約1ミクロン以下、好適に
は、約0.5ミクロン以下、より好適には、約0.3ミクロン以下、最も好適に
は、約0.1ミクロン以下でなければならない。最も好適には、懸濁粒子は、コ
ロイドを形成することができるものでなければならない。懸濁粒子は、微細に分
割した粒子であってもよいし、または凝集したもっと小さなナノメートル・粒径
の一次粒子からなる集合体であってもよい。例えば、0.5ミクロンの粒子は、
ナノメートル・サイズの一次粒子の集合体であってもよい。液体供給材料102
が懸濁粒子を含んでいる場合には、粒子は、通常、約25〜50重量%以下の液
体供給材料を含む。
【0021】 すでに説明したように、液体供給材料102は、粒子112を製造するための
少なくとも一つの前駆物質を含む。上記前駆物質は、液体供給材料102の液相
または固体相の物質であってもよい。多くの場合、前駆物質は、液体供給材料1
02の液体溶媒に溶解している塩ような物質である。通常、前駆物質である塩は
、硝酸塩、塩化物、硫酸塩、酢酸塩および蓚酸塩等を含む。前駆物質は、粒子1
12の製造を助けるために、炉110内で一つまたはそれ以上の化学的反応を起
こす。別の方法としては、前駆物質材料は、化学的反応を起こさないで、粒子1
12の形成に貢献することができる。例えば、液体供給材料102が、前駆物質
材料として、炉110内で化学的に修正されない懸濁粒子を含んでいる場合には
、そのような貢献が行われる。いずれにせよ、粒子112は、元来前駆物質の貢
献による少なくとも一つの成分を含む。
【0022】 液体供給材料102は、単一相内に一緒に、または複数の相内に別々に存在す
ることができる複数の前駆物質材料を含むことができる。例えば、液体供給材料
102は、一つの液体媒体内の溶液内に複数の前駆物質を含むことができる。別
の方法としては、一つの前駆物質材料を固体の微粒子相内に含有させ、第二の前
駆物質材料を液相内に含有させることができる。また、液体供給材料102が乳
液からなる場合のように、一つの前駆物質材料を一つの液相内に含有させ、第二
の前駆物質材料を第二の液相内に含有させることもできる。異なる前駆物質によ
り貢献された異なる成分を、粒子状態で、一緒に一つの材料相内に含有させるこ
ともできるし、または粒子112が複数の相の合成である場合には、異なる成分
を異なる材料相内に含有させることができる。
【0023】 液体供給材料102が可溶性の前駆物質を含んでいる場合には、沈澱物ができ
ないように、前駆物質の溶液は未飽和のものでなければならない。塩の溶液は、
通常、約1〜約50重量%の溶質を含む溶液を供給するような範囲内の濃度で使
用される。液体供給材料は、約5〜約40重量%、より好適には、約30重量%
の溶質を含む場合が最も多い。好適には、溶媒は、作業を容易にするために、水
をベースとするものであることが好ましい。しかし、特定の材料の場合には、ト
ルエンまたは他の有機溶媒のような他の溶媒が望ましい場合もある。しかし、有
機溶媒を使用すると、場合によっては、粒子内に望ましくない炭素汚染が発生す
る場合がある。前駆物質または溶液内の前駆物質の溶解特性を変えるために、水
をベースとする溶媒のpHを調整することができる。
【0024】 キャリヤガス104は、液体供給材料102からできた粒子をエーロゾルの形
で分散させることができる任意のガス状媒体を含むことができる。また、キャリ
ヤガス104は、不活性のものであってもよく、その場合には、キャリヤガス1
04は、粒子112が形成される際に沈澱しない。別の方法としては、キャリヤ
ガスは、粒子112の形成に貢献する一つまたはそれ以上の能動構成部材を持つ
ことができる。この点に関して、キャリヤガスは、粒子112の形成に貢献する
炉110内で反応する一つまたはそれ以上の構成部材を含むことができる。
【0025】 エーロゾル発生装置106は、キャリヤガス104が、エーロゾル108を形
成するために粒子を一掃することができるような方法で粒子を形成するために液
体供給材料102を微粒子化する。小さな液滴は、液体供給材料102からの液
体を含む。しかし、小さな液滴は、また、液体により小さな液滴内に保持されて
いる一つまたはそれ以上の粒子能力ような液体ではない材料を含んでいる場合が
ある。例えば、粒子112が合成粒子または多相粒子である場合には、粒子、合
成粒子の一相を懸濁前駆物質の粒子の形で液体供給材料102内に含有させるこ
とができ、合成粒子の第二の相を、炉110内で、液体供給材料102の液相内
の一つまたはそれ以上の前駆物質から製造することができる。さらに、炉110
内の処理中またはその後で、以降の組成上の修正または構造上の修正のために、
粒子を分散させるだけの目的で、前駆物質の粒子を液体供給材料102内に、す
なわち、エーロゾル108の小さな液滴内に含有させることができる。
【0026】 本発明の重要な点は、小さな平均粒径、狭い粒径分布の小さな液滴を含むエー
ロゾル108を発生することである。このようにして、粒子112を狭い粒径分
布を持つ必要な小さな粒径で製造することができる。このことは、多くの用途に
対して有利である。
【0027】 エーロゾル発生装置106は、約1ミクロン、好適には、約2ミクロンの下限
と、約10ミクロン、好適には、約7ミクロン、より好適には、約5ミクロン、
最も好適には、約4ミクロンの上限を持つ範囲内の、重量平均粒径を持つ小さな
液滴を含むようにエーロゾル108を製造することができる。大部分の用途には
、約2ミクロンから約4ミクロンの重量平均粒径の小さな液滴がより好適である
。ある用途には、約3ミクロンの重量平均粒径の小さな液滴が特に好適である。
エーロゾル発生装置は、また、狭い粒径分布内に小さな液滴を含むようにエーロ
ゾル108を製造することもできる。好適には、エーロゾル内の小さな液滴は、
その少なくとも約70%(より好適には、少なくとも約80重量%、最も好適に
は、少なくとも約85重量%)が、約10ミクロンより小さく、より好適には、
少なくとも約70重量%(より好適には、少なくとも約80重量%、最も好適に
は、少なくとも約85重量%が、約5ミクロンより小さいことが好ましい。さら
に、好適には、エーロゾル108内の小さな液滴の約30重量%以下、より好適
には、約25重量%以下、最も好適には、約20重量%以下が、重量平均粒径の
小さな液滴の約2倍より大きいことが好ましい。
【0028】 本発明のもう一つの重要な点は、大量のキャリヤガス104を使用しないで、
エーロゾル108を発生することができることである。エーロゾル発生装置10
6は、小さな液滴の形で、小さな液滴の含有量が多く、高濃度の液体供給材料1
02を持つようにエーロゾル108を製造することができる。この点について、
エーロゾル108は、好適には、1立方センチ当り約1×106より多い小さな
液滴、より好適には、1立方センチ当り約5×106より多い小さな液滴、さら
により好適には、1立方センチ当り約1×107より多い小さな液滴、最も好適
には、1立方センチ当り約5×107より多い小さな液滴を含むことが好ましい
。このように高い密度の小さな液滴を含む、エーロゾル108を製造することが
できる、このようなエーロゾル発生装置106は、小さな平均粒径の小さな液滴
および狭い小さな液滴粒径分布という点で、特に、極めて高品質のエーロゾル1
08を供給する。通常、エーロゾル内に含まれている、小さな液滴の場合は、エ
ーロゾル108内におけるキャリヤガス104に対する液体供給材料102の容
積比は、エーロゾル108内のキャリヤガス104の1リットル当りの液体供給
材料102の約0.04ミリリットルより大きく、好適には、エーロゾル108
内のキャリヤガス104の1リットル当りの、液体供給材料102の約0.08
3ミリリットルより大きく、より好適には、キャリヤガス104の1リットル当
りの、液体供給材料102の約0.167ミリリットルより大きく、さらにより
好適には、キャリヤガス104の1リットル当りの、液体供給材料102の約0
.25ミリリットルより大きく、最も好適には、キャリヤガス104の1リット
ル当りの、液体供給材料102の約0.333ミリリットルより大きいことが好
ましい。
【0029】 濃密に小さな液滴を含むエーロゾル108を製造するエーロゾル発生装置10
6のこの能力は、以下にさらに詳細に説明するように、エーロゾル発生装置が行
うことができる高い小さな液滴出力速度を考えた場合、さらに驚異的なものにな
る。エーロゾル108内の液体供給材料102の濃度は、液体供給材料102の
特定の成分および属性、特に、エーロゾル108内の小さな液滴の粒径により異
なることを理解することができるだろう。例えば、小さな液滴の平均粒径が、約
2〜約4ミクロンである場合には、エーロゾル内の小さな液滴の含有量は、好適
には、キャリヤガス104の1リットル当りの、エーロゾル供給102の約0.
15ミリリットルより大きく、より好適には、キャリヤガス104の1リットル
当りの液体供給材料102の約0.2ミリリットルより大きく、さらにより好適
には、キャリヤガス104の1リットル当りの液体供給材料102の約0.25
ミリリットルより大きく、最も好適には、キャリヤガス104の1リットル当り
の液体供給材料102の約0.3ミリリットルより大きいことが好ましい。本明
細書内で、キャリヤガス104のリットル数がでてきた場合には、それは標準温
度および標準気圧の下で、キャリヤガス104が持つ体積を指す。
【0030】 炉110は、エーロゾル108内の小さな液滴から液体を蒸発し、それにより
、粒子112を形成することができるエーロゾル108を加熱するための任意の
適当なデバイスである。大部分の用途の場合には、炉110内の最大平均流れ温
度は、通常、約500〜1500℃の範囲内にあり、好適には、約900〜約1
300℃の範囲内にあることが好ましい。最大平均流れ温度は、炉を通して流れ
ている間に、エーロゾルの流れが到達する最大平均温度を基準とする。最大平均
流れ温度は、通常、炉内に挿入されている温度プローブにより測定される。
【0031】 滞留時間をもっと長くすることもできるが、大部分の用途の場合、炉110の
加熱ゾーン内の滞留時間は、通常、10秒より短い。しかし、滞留時間は、所与
の熱移動速度に対して、粒子112が、必要な最大平均流れ温度に、確実に達す
るように十分長いものでなければならない。この点について説明すれと、滞留時
間が極度に短い場合には、粒子112が、必要な流れ温度範囲内に達している限
りは、熱の移動速度を増大するために、もっと高い炉温度を使用することができ
る。しかし、動作のこのモードは、好ましいものではない。また、本明細書内で
使用するように、滞留時間は、材料が関連プロセス装置を、通過する際に要する
実際時間である。この炉の場合には、この滞留時間は、加熱によるガスの膨張に
より速度の増大の効果も含む。
【0032】 通常、炉110は、チューブの形をしている。そのため、炉内に、および炉を
通して移動する、エーロゾル108は、その上に小さな液滴が凝集する恐れがあ
る鋭角の縁部にふれない。鋭角の表面上での凝集により、小さな液滴が喪失する
と、粒子112の生産量が低下する。しかし、もっと重要なことは、鋭角の縁部
に液体が凝集すると、望ましくない大きな小さな液滴が再度解放されてエーロゾ
ル108内に戻り、それにより、微粒子製品リットル116が、望ましくない大
きな粒子で汚染される恐れがあることである。また、時間が経過すると、鋭角の
表面へのこのような液体の凝集によりプロセス装置を汚染させ、プロセスの性能
を低下させる恐れがある。
【0033】 炉110としては、通常、そこを通ってエーロゾルが流れる、管状の炉を含む
任意の適当な炉リアクタを使用することができる。また、好適な炉リアクタを主
に参照しながら、本発明を説明してきたが、代わりに、上記の装置を除く、炎式
炉、プラズマ・リアクタを含む、任意の他の熱式リアクタを、使用することがで
きることを理解されたい。しかし、均一な流れ温度を達成するためのほぼ均一な
加熱特性を持っているので、炉リアクタを使用することが望ましい。
【0034】 粒子収集装置114としては、微粒子製品116を製造するために、粒子11
2を収集するための任意の適当な装置を使用することができる。粒子収集装置1
14のある好適な実施形態は、ガスから粒子112を分離するために、一つまた
はそれ以上のフィルタを使用する。このようなフィルタとしては、バッグ・フィ
ルタを含む任意のタイプのものを使用することができる。粒子収集装置の他の実
施形態は、粒子112を分離するために、一つまたはそれ以上のサイクロンを使
用する。粒子収集装置114内で使用することができる他の装置としては、静電
沈澱装置がある。また、通常、収集は、粒子112が浮遊しているガスの流れの
凝縮温度以上の温度で行わなければならない。また、また、通常、収集は、粒子
112の有意な凝集を防止することができる十分低い温度で行わなければならな
い。
【0035】 本発明のプロセスおよび方法は、非常に高い品質の粒子の商業ベースの媒体生
産によく適している。この点について説明すると、上記プロセスおよび付随する
装置を使用すれば、種々様々な材料を含む粉末を製造することができ、また、粒
子の異なる特殊なバッチの間で生産を容易にシフトすることができる。
【0036】 本発明のプロセス動作につてい特に重要なのは、すでに説明したように、高密
密度の小さな液滴を含む高品質のエーロゾルを製造できなければならない、エー
ロゾル発生装置106である。図2を参照しながら、本発明のエーロゾル発生装
置106のある実施形態について説明する。エーロゾル発生装置106は、それ
ぞれが、トランスデューサ・ハウジング122内に装着されている複数の超音波
トランスデューサ・ディスク120を含む。トランスデューサ・ハウジング12
2は、トランスデューサ装着プレート124に装着されていて、超音波トランス
デューサ・ディスク120のアレーを形成する。超音波トランスデューサ・ディ
スク120に対して便宜の任意の隙間を使用することができる。多くの場合、適
当な超音波トランスデューサ・ディスク120の中心間の距離は、4センチであ
る。エーロゾル発生装置106は、図2に示すように、7×7のアレーの形で、
49個のトランスデューサを含む。アレー構成は、図3に示す通りであり、この
図は、トランスデューサ装着プレート124に装着されている、トランスデュー
サ・ハウジング122の位置を示す。
【0037】 ひき続き図2について説明すると、トランスデューサ・ディスク120から、
間隔をおいて設置されているセパレータ126は、底部固定プレート128およ
び頂部固定プレート130の間に固定される。ガス供給チューブ132は、ガス
分配ポート136を持つガス分配マニフォールド134に接続している。ガス分
配マニフォールド134は、発生装置用の蓋140で覆われている発生装置本体
138内に収容されていて、トランスデューサ・ディスク120を駆動するため
の回路を持つトランスデューサ・ドライバ144は、電気ケーブル146を通し
て、電子的にトランスデューサ・ディスク120に接続している。
【0038】 エーロゾル発生装置106の動作中、トランスデューサ・ディスク120は、
電気ケーブル146を通して、トランスデューサ・ドライバ144により作動さ
れる。トランスデューサは、好適には、約1〜約5MHz、より好適には、約1
.5〜約3MHzの周波数で振動することが好ましい。頻繁に使用される周波数
は、約1.6〜約2.4MHzである。さらに、すべてのトランスデューサ・デ
ィスク110は、狭い小さな液滴粒径分布をエーロゾルが望ましい場合には、ほ
ぼ同じ周波数で動作しなければならない。このことは重要である。何故なら、市
販のトランスデューサの厚さはバラツキがあり、場合によっては、10%も有意
に変化するからである。しかし、好適には、トランスデューサ・ディスク120
は、中間トランスデューサ周波数の5%上下の範囲の周波数、より好適には、2
.5%上下の範囲の周波数、最も好適には、1%上下の範囲の周波数で動作する
ことが好ましい。このことは、すべてのトランスデューサ・ディスク120が、
好適には、中間のトランスデューサの厚さの5%以内、より好適には、2.5%
以内、最も好適には、1%以内の厚さを持つように、トランスデューサ・ディス
ク120を、注意深く選択することにより達成することができる。
【0039】 液体供給材料102は、供給入口148を通って流入し、流れチャネル150
を通り、供給出口152から流出する。通常は水である、超音波を伝える流体は
、水の入口154から流入し、水浴空間156を満たし、流れチャネル158を
通り、水の出口160から流出する。トランスデューサ・ディスク120を冷却
し、超音波を伝達する流体の加熱を防止するには、超音波を伝達する流体を適当
な流量で流してやる必要がある。トランスデューサ・ディスク120からの超音
波信号は、超音波を伝達する流体を通して、水浴空間156を横切り、最終的に
はセパレータ126を横切り、流れチャネル150内の液体供給材料102に伝
達される。
【0040】 超音波トランスデューサ・ディスク120からの超音波信号は、トランスデュ
ーサ・ディスク120に対応する位置の液体供給材料102内に微粒子化のコー
ン162を形成する。キャリヤガス104は、ガス供給チューブ132内に導入
され、ガス分配ポート136を通して微粒子化コーン162の近くに運ばれる。
キャリヤガスのジェットは、微粒子化コーン162上に衝突し、それにより、微
粒子化コーン162から発生中であり、エーロゾル出口開口部164を通って、
エーロゾル発生装置106から流出するエーロゾル108を形成する液体供給材
料102の微粒子化された小さな液滴を一掃するための方向に向かって、ガス分
配ポート136から流出する。
【0041】 キャリヤガス104の効率的な使用は、エーロゾル発生装置106の重要な機
能である。図2のエーロゾル発生装置106の実施形態は、一つの微粒子化コー
ン162に対して、二つのガス流出ポートを含み、この場合、これらガス・ポー
トは、微粒子化コーン162の表面において、流出キャリヤガス104が水平方
向を向き、それにより、超音波によりエネルギーの供給を受ける微粒子化コーン
162の周囲に形成される小さな液滴を効果的にまた効率的に一掃するために、
液体供給材料102の重要な部分に、キャリヤガス104が、効率的に分配され
るように、微粒子化コーン162の間に形成される樋上の液体媒体102上に位
置する。さらに、好適には、そこを通ってキャリヤガスが、ガス供給チューブか
ら流出する、各ガス分配ポート136の開口部の少なくとも一部は、キャリヤガ
ス104の方向が決まる微粒子化コーン162の頂部の下に位置しなければなら
ない。ガス分配ポート136のこの相対的設置は、キャリヤガス104を効率的
に使用するために非常に重要である。ガス分配ポート136の向きも、また重要
である。好適には、ガス分配ポート136は、微粒子化コーン162のところで
、キャリヤガス104のジェットを水平方向に向けることが好ましい。エーロゾ
ル発生装置106を使用することにより、小さな液滴が形成される位置に、ガス
の供給の焦点を効率的に合わせないエーロゾル発生装置設計とは異なり、キャリ
ヤ液体104の小さな液滴を高密度で含むエーロゾル108を発生することがで
きる。
【0042】 エーロゾル発生装置106のもう一つの重要な機能は、図2に示すように、多
くの場合、非常に腐食性の高い、液体供給材料102に、トランスデューサ・デ
ィスク120が、直接接触するのを防止するセパレータ126を使用しているこ
とである。トランスデューサ・ディスク120の頂部上のセパレータ126の高
さは、通常、できるだけ低くする必要があり、多くの場合、約1センチから、約
2センチである。超音波トランスデューサ・ディスク120の頂部上の、流出チ
ャネル内の液体供給材料102の頂部は、通常、エーロゾル発生装置がセパレー
タ126を含んでいても、いなくても、約2〜5センチの範囲内である。この場
合、距離は約3〜4センチであることが好ましい。エーロゾル発生装置106は
、セパレータを使用しないでもすむが、その場合には、液体供給材料102が、
トランスデューサ・ディスク120に直接接触することになり、多くの場合、非
常に腐食性の高い液体供給材料102が、トランスデューサ・ディスク120を
早期故障させる恐れがある。超音波結合を行う水浴空間156内で、超音波を伝
達する流体と組合せて、セパレータ126を使用すると、超音波トランスデュー
サ120の寿命が有意に延びる。しかし、セパレータ126を使用する一つの利
点は、多くの場合、その内部において、液体供給材料102が、トランスデュー
サ・ディスク120に直接接触している、設計に関連する、二つまたはそれ以上
の要因により、微粒子化コーン162からの小さな液滴の形成速度が遅くなるこ
とである。しかし、セパレータ126を使用した場合でも、本発明と一緒に使用
するエーロゾル発生装置106は、すでに説明したように、高密度で小さな液滴
を含有する、高品質のエーロゾルを製造することができる。セパレータ126を
作るのに適している材料としては、例えば、(デュポン社のカプトン(商標)薄
膜のような)ポリアミド、および他のポリマ材料、ガラス、およびプレキシガラ
ス等がある。セパレータ126の主要な要件は、超音波を伝達し、耐腐食性およ
び不浸透性を持つことである。
【0043】 セパレータ126を使用しない別の方法としては、超音波トランスデューサ・
ディスク120の表面上に、耐腐食性のコーティングを行い、それにより、超音
波トランスデューサ・ディスク120の表面に、液体供給材料102が接触する
のを防止する方法がある。超音波トランスデューサ・ディスク120が、保護コ
ーティングを持っている場合には、エーロゾル発生装置106は、通常、水浴空
間156を設置しないで組み立てられ、液体供給材料102は、超音波トランス
デューサ・ディスク120上を直接流れる。このような保護コーティングの例と
しては、プラチナ、金、テフロン(商標)、エポキシおよび種々のプラスチック
等がある。上記コーティングは、通常、トランスデューサの寿命を延ばす。また
、セパレータ126なしで動作すると、エーロゾル発生装置106は、通常、セ
パレータ126を使用した場合と比較すると、はるかに高密度の小さな液滴を含
むエーロゾル108を製造する。
【0044】 超音波トランスデューサのアレーをベースとする、エーロゾル発生装置106
の設計は、融通性があり、異なる特殊な用途に対する異なる発生装置・サイズを
収容できるように容易に修正することができる。エーロゾル発生装置106は、
任意の便宜な数の超音波トランスデューサを含むように設計することができる。
しかし、もっと小規模の生産の場合には、エーロゾル発生装置106は、好適に
は、少なくとも九つの超音波トランスデューサ、より好適には、少なくとも16
の超音波トランスデューサ、およびさらにより好適には、少なくとも25の超音
波トランスデューサを持つことが好ましい。しかし、大規模な生産の場合には、
エーロゾル発生装置106は、少なくとも40の超音波トランスデューサ、より
好適には、少なくとも100の超音波トランスデューサ、さらにより好適には、
400の超音波トランスデューサを含むことが好ましい。ある種の大量用途の場
合には、エーロゾル発生装置は、少なくとも1、000の超音波トランスデュー
サ持つことができる。
【0045】 図4−図21は、400の超音波トランスデューサのアレーを含む、エーロゾ
ル発生装置106用の、構成部材設計を示す。図4および図5について説明する
と、これらの図は、それぞれが、100の超音波トランスデューサからなる四つ
のサブアレー内に配置された、400の超音波トランスデューサのアレーを、収
容するように設計された、トランスデューサ装着プレート124を示す。トラン
スデューサ装着プレート124は、図2のところですでに説明した、水浴空間1
56に類似の水浴内に、通常は水である、超音波伝達流体を収容するための、一
体に形成された垂直壁部172を含む。
【0046】 図4および図5に示すように、400のトランスデューサ装着ソケット174
が、必要なアレーに対する超音波トランスデューサを装着するために、トランス
デューサ装着プレート124に設置されている。図6は、個々のトランスデュー
サ装着ソケット174のプロファイルを示す。装着シート176は、装着のため
に超音波トランスデューサを受け入れる。この場合、装着された超音波トランス
デューサは、ネジ孔178により、正しい位置に保持される。装着ソケット17
6に対向して、フレア付きの開口部180が設置されていて、そこを通して、図
2のところですでに説明したように、エーロゾル108を発生させるために、超
音波信号を送信することができる。
【0047】 しかし、図7は、トランスデューサ装着プレート124用の他の構成の好適な
トランスデューサ装着構成を示す。図7に示すように、超音波トランスデューサ
・ディスク120が、ネジ山付きソケット179内にネジこまれている、圧縮ネ
ジ177を使用することにより、トランスデューサ装着プレート124に装着さ
れる。圧縮ネジ177は、超音波トランスデューサ・ディスク120に押しつけ
られ、その結果、トランスデューサ装着プレート124上のOリング・シート1
82内に位置するOリング181が圧縮され、トランスデューサ装着プレート1
24と、超音波トランスデューサ・ディスク120との間が、密封状態になる。
すでに説明したように、超音波トランスデューサ・ディスク120が、保護面コ
ーティングを持っている場合には、このタイプのトランスデューサ装着は、特に
好ましい。何故なら、超音波トランスデューサ・ディスク120に対するOリン
グのシールが、保護シールの外部縁部の内側になり、それにより、液体が、超音
波トランスデューサ・ディスク120の縁部から保護面コーティングの下に浸透
するのが防止されるからである。
【0048】 図8について説明すると、この図は、(図4−図5に示す)トランスデューサ
装着プレート124と係合するように設計された、400のトランスデューサ・
アレー用の底部固定プレート128である。底部固定プレート128は、それぞ
れが、20の開口部184からなる四つのサブグループ186の形に配置された
、80の開口部184を持つ。トランスデューサ装着プレート124と底部固定
プレート128との間に、水浴ようの空間を形成するために、トランスデューサ
装着プレート124と係合している場合には、各開口部184は、(図4および
図5に示す)五つのトランスデューサ装着ソケット174に対応する。それ故、
開口部184は、底部固定プレート128を通して送信される、超音波トランス
デューサが発生した超音波信号の通路を形成する。
【0049】 図9および図10について説明すると、これらの図は、(図8に示す)底部固
定プレート128の上に設置されるように設計されている、頂部固定プレート1
30を持つ、400のトランスデューサ・アレー用の液体供給ボックス190を
示す。この場合、エーロゾル発生装置106が組み立てられている場合には、セ
パレータ126(図示せず)は、底部固定プレート128と頂部固定プレート1
30との間に固定される。液体供給ボックス190は、また、エーロゾル発生装
置が動作している場合には、液体供給材料102を収容するための、垂直方向に
延びる壁部192を含む。また、図9および図10は、供給入口148および供
給出口152も示す。調整可能な堰198が、エーロゾル発生装置106の動作
中の、液体供給ボックス190内の液体供給材料102のレベルを決定する。
【0050】 液体供給ボックス190の頂部固定プレート130は、全体で80の開口部1
94を持つが、これら開口部は、それぞれが20の開口部194からなる四つの
サブグループ196内に配置されている。頂部固定プレート130の開口部19
4の大きさは、(図8に示す)底部固定プレート128の開口部184の大きさ
に対応する。エーロゾル発生装置106が組み立てられた時、頂部固定プレート
130を貫通している開口部194と、底部固定プレート128を貫通している
開口部184と整合する。この場合、セパレータ126はその間に位置していて
いるので、エーロゾル発生装置106が動作している場合には、超音波信号を送
信することができる。
【0051】 図9−図11について説明すると、複数のガス・チューブ・フィードスルー孔
部202が、垂直方向に延びる壁部192を通って、液体供給ボックス190の
供給入口148および供給出口152を含む組立体のどちらかの側に延びている
。ガス・チューブ・フィードスルー孔部202は、図11に示す設計のガス・チ
ューブ208を通して、挿入することができるように設計されている。エーロゾ
ル発生装置106が組み立てられる場合には、ガス・チューブ208は、各ガス
・チューブ・フィードスルー孔部202を通して挿入され、その結果、ガス・チ
ューブ208内のガス分配ポート136は、エーロゾル発生装置106の動作中
に、液体供給ボックス190内で発生する微粒子化コーンへガスを供給するため
に、頂部固定プレート130の開口部194に隣接して正しく位置し、整合する
。ガス分配ポート136は、通常、約1.5〜約3.5ミリの直径を持つ孔部で
ある。
【0052】 図12について説明すると、この図は、頂部固定プレート130を貫通してい
る開口部194に隣接して位置するガス・チューブ208A、208Bおよび2
08Cを含む液体供給ボックス190の一部である。図12は、エーロゾル発生
装置16が組み立てらえる場合に、超音波トランスデューサ・ディスク120が
占める位置を示す。図12に示すように、アレーの縁部のガス・チューブ208
Aは、五つのガス分配ポート136を持つ。各ガス分配ポート136は、エーロ
ゾル発生装置106が動作中に、キャリヤガス104を、超音波トランスデュー
サ・ディスク120のアレーの上に位置する各微粒子化コーンの方向に向けるよ
うに位置している。アレーの縁部からの一つの行である、ガス・チューブ208
Bは、五つずつがガス・チューブ208Bの対向側面上に位置する、10のガス
分配ポート136を持つ短いチューブである。それ故、ガス・チューブ208B
は、ガスを、各超音波トランスデューサ・ディスク120に対応する微粒子化コ
ーン162に供給するためのガス分配ポート136を含む。第三のガス・チュー
ブ208Cは、同様に、超音波トランスデューサ・ディスク120に対応する微
粒子化コーンにガスを供給するための、10のガス分配ポート136を持つ長い
チューブである。それ故、図12に示す設計は、一つの超音波トランスデューサ
・ディスク120当り、一つのガス分配ポートを含む。これは、一つの超音波ト
ランスデューサ・ディスク120当り、二つのガス分配ポートを含む図2のエー
ロゾル発生装置106の実施形態のものよりも、ガス分配ポート136の密度は
低いけれども、しかし、図12の設計は、ガスを不必要にムダにしないで、密度
が高い高品質のエーロゾルを製造することができる。
【0053】 図13について説明すると、図11のガス分配構成内のガス・チューブ208
A、208Bおよび208Cのところで示したように、ガス・チューブ208の
両側面上のガス分配ポートから、キャリヤガス104を供給するための、ガス分
配構成を持つエーロゾル発生装置106の動作中の、微粒子化コーン162に対
するキャリヤガス104の流れを示す。
【0054】 図14は、キャリヤガス104の別の好適な流れを示す。図14に示すように
、キャリヤガス104は、各ガス・チューブ208の一方の側面からだけ供給さ
れる。その結果、エーロゾル発生のための流れのパターンがもっと均等になり、
それにより、エーロゾルを製造するための、キャリヤガス104の使用効率が有
意に改善する。それ故、発生するエーロゾルは、より密度の高い小さな液滴を含
む傾向がある。
【0055】 図15および図16は、エーロゾル発生装置106内でキャリヤガスを分配す
るための他の構成を示す。この構成の場合には、ガス・チューブ208は、ガス
分配プレート216を通して、ガス流れ孔部218に隣接するガス分配プレート
216から垂れ下がっている。エーロゾル発生装置106内においては、ガス分
配プレート216は、液体供給の上に装着され、この場合、それぞれに位置する
ガス流れ孔部は、下に位置する超音波トランスデューサに対応する。図16につ
いて詳細に説明すると、超音波発生装置106が動作中、微粒子化コーン162
が、ガス流れ孔部218を通して発生し、ガス・チューブ208は、ガス・チュ
ーブ208内のポートから流出する、キャリヤガス104が微粒子化コーンに衝
突し、ガス流れ孔部を通って上方に流れる。それ故、ガス流れ孔部218は、エ
ーロゾルを形成するために、微粒子化コーン162の周囲での、キャリヤガス1
04の効率的な分配を助けるようの機能する。ガス分配プレート218は、任意
の数のガス・チューブ208、およびガス流れ孔部218を、収容することがで
きるようにつくることができることを理解されたい。説明のための便宜上、図1
5および図16の実施形態の設計は、二本のガス・チューブ208、および16
のガス流れ孔部218しか持っていない。また、ガス・チューブ208を使用し
ないで、ガス分配プレート216だけを、単独で使用することができることも理
解されたい。この場合、キャリヤガス104の僅かな正の圧力が、ガス分配プレ
ート216の下に維持され、ガス流れ孔部218の大きさが、エーロゾル法を効
率的に発生するために、ガス流れ孔部218を通るキャリヤガス104の速度が
、適正に維持されるように調整される。このモードの場合、動作が比較的複雑に
なるので、この方法は望ましくない。
【0056】 微粒子化コーンが、キャリヤガスの流れの方向と同じ方向に傾斜するように、
超音波トランスデューサに若干角度を持たせて装着し、形成される微粒子化コー
ンのところで、キャリヤガス104を方向づけすることにより、エーロゾルの発
生を改善することができる。図17について説明すると、この図は、超音波トラ
ンスデューサ・ディスク120である。超音波トランスデューサ・ディスク12
0は、(通常は、10度以下の)ある傾斜角114で傾斜しているので、その結
果、微粒子化コーン162も傾斜している。好適には、微粒子化コーン162の
方向を向いているキャリヤガス104の流れの方向は、微粒子化コーン162の
傾斜と同じ方向を向いていることが好ましい。
【0057】 図18および図19について説明すると、これらの図は、400のトランスデ
ューサ・アレー設計内で、ガス・チューブ208に、ガスを分配するためのガス
・マニフォールド220である。このガス・マニフォールド220は、ガス分配
ボックス222、および(図11の)ガス・チューブ208と接続するための、
パイピング・スタブ224を含む。ガス分配ボックス222内には、パイピング
・スタブ224を通してのガスの供給が、ほぼ均等に行われるのを促進する目的
で、ガス分配ボックス222全体を通して、ガスが均等に分配されるのを助ける
ための流れの通路を形成している二つのガス分配プレート226が設置されてい
る。ガス・マニフォールド220は、図18および図19に示すように、11の
ガス・チューブ208に、ガスを供給するように設計されている。400のトラ
ンスデューサ設計の場合には、全部で四つのガス・マニフォールド220が必要
になる。
【0058】 図20および図21について説明すると、これらの図は、400のトランスデ
ューサ・アレー設計用の発生装置用の蓋140を示す。発生装置用の蓋140は
、(図9および図10に示す)液体供給ボックス190と係合し、それをカバー
する。この発生装置用の蓋140は、図20および図21に示すように、エーロ
ゾル108内の小さな液滴を、その上で小さな液滴が合体し、喪失し、恐らくエ
ーロゾル発生装置106の、正しい動作を妨害する鋭角の縁部に触れないように
しながら、エーロゾル108を、容易に収集することができるように、フード設
計を持つ。エーロゾル発生装置106が動作中は、エーロゾル108は、発生装
置・カバー140を通して、エーロゾル出口の開口部164を通って引っ込む。
【0059】 図2−図21を参照しながら説明したエーロゾル発生装置106の設計および
装置、および粉末を製造するための、本発明のプロセスを実行するための、本明
細書に記載した他プロセス装置を含む設備も、本発明の範囲に含まれる。
【0060】 エーロゾル発生装置106は、高密度で小さな液滴を含む高品質のエーロゾル
108を製造するけれども、多くの場合、炉110に導入する前に、エーロゾル
108をさらに濃縮することが望ましい。図22について説明すると、この図は
、エーロゾル108の上記濃縮を含む、本発明のある実施形態用のプロセスのフ
ローチャートである。図22に示すように、エーロゾル発生装置106からのエ
ーロゾル108は、エーロゾル・コンセントレータ236に送られ、そこで、後
で炉110に送られる濃縮エーロゾル240を製造するために、エーロゾル10
8から抽出される。
【0061】 エーロゾル・コンセントレータ236は、濃縮エーロゾル240を製造するた
めに、通常、約2より大きい係数、好適には、約5より大きい係数、およびより
好適には、約10より大きい係数により、エーロゾル108内の小さな液滴を濃
縮することができる、一つまたはそれ以上の仮想インパクタを含む。本発明の場
合には、濃縮エーロゾル240は、1立方センチ当り約1×107以上の、より
好適には、1立方センチ当り約5×107〜約5×108の小さな液滴を含んでい
なければならない。濃縮エーロゾルの、1立方センチ当り約1×108の小さな
液滴の濃度は、特に好ましい。何故なら、濃縮エーロゾル240の小さな液滴の
含有量がこれ以上に大きくなると、小さな液滴間の衝突の頻度が、濃縮エーロゾ
ル240の特性に悪影響を与えるほぼ十分多くなり、その結果、望ましくない大
量の粒径の大きい粒子により、微粒子製品116が汚染される恐れがあるからで
ある。例えば、エーロゾル108が、1立方センチ当り約1×107の小さな液
滴を含んでいる場合で、エーロゾル・コンセントレータ236が、10の係数で
小さな液滴を濃縮した場合には、濃縮エーロゾル240は、1立方センチ当り、
約1×108の小さな液滴を含むことになる。別ないいかたをすれば、例えば、
エーロゾル発生装置が、1リットルのキャリヤガス104当り、約0.167ミ
リリットルの液体供給材料102の小さな液滴を含むエーロゾル108を発生し
た場合には、濃縮エーロゾル240は、エーロゾル108が10の係数で濃縮さ
れたと仮定すると、キャリヤガス104の1リットル当り、約1.67ミリリッ
トルの液体供給材料102を含むことになる。
【0062】 炉110へのエーロゾル供給内の小さな液滴の濃度が高いので、炉110の加
熱がすくなくみ、炉内で必要とする流れコンジットの直径を、小さくすることが
できるという重要な利点が生じる。また、濃縮エーロゾルによる他の利点として
は、冷却および粒子収集構成部材に対する要件が軽減し、それにより、装置およ
び動作を、有意に節減することができることなどがある。さらに、システム構成
部材を小型にすることができるので、システム内の電力ホールドアップが低減す
るが、これも望ましいことである。それ故、炉内110に導入する前にエーロゾ
ルの流れを濃縮すると、濃縮度の低いエーロゾルの流れを使用する場合と比較す
ると、かなりの利点が得られる。
【0063】 エーロゾル・コンセントレータ236内で除去される過度のキャリヤガス23
8は、通常、同様に、エーロゾル108から除去される極少量の小さな液滴を含
む。好適には、過度のキャリヤガス238と一緒に除去される小さな液滴は、約
1.5ミクロン以下の、より好適には、約1ミクロン以下の、重量平均粒径を持
つことが好ましく、濃縮エーロゾル240内に残留する小さな液滴は、約2ミク
ロンより大きい平均小さな液滴の粒径を持つことが好ましい。例えば、約3ミク
ロンの重量平均粒径を持つエーロゾルの流れを処理する大きさの仮想インパクタ
は、過度のキャリヤガス238と一緒に、大きさ約1.5ミクロン以下の大部分
の小さな液滴を、除去するように設計することができる。他の設計も可能である
。しかし、本発明と一緒に、エーロゾル発生装置106を使用する場合には、エ
ーロゾル・コンセントレータ236内での、エーロゾル中のこれら非常に小さな
液滴の喪失は、コンセントレータ236へ送られるエーロゾルの流れの中に元来
含まれている小さな液滴の、通常、10重量%以下であり、より好適には、約5
重量%以下であることが好ましい。エーロゾル・コンセントレータ236は、あ
る状況では有用であるが、本発明のプロセスの場合には必要ではない。何故なら
、エーロゾル発生装置106が、ほとんどの状況において、十分濃縮されたエー
ロゾルの流れを、発生することができるからである。エーロゾル発生装置102
から流出する、エーロゾルの流れが十分に濃縮されている限りは、好適には、エ
ーロゾル・コンセントレータを使用しないのが望ましい。エーロゾル発生装置1
06が、通常、エーロゾル・コンセントレータ236を必要としない、このよう
な濃縮されたエーロゾルの流れを発生するということは、本発明の有意な利点で
ある。それ故、通常、エーロゾル・コンセントレータ236の複雑な動作、およ
びそれに付随する液体の損失を避けることができる。
【0064】 (濃縮されていても、いなくても)炉110に送られるエーロゾルの流れが、
大部分の工業上の用途の場合に必要とされるように、小さな液滴の速い流速をお
よび高い含有量を持っていることは、重要なことである。本発明を使用した場合
には、炉に送られるエーロゾルの流れは、好適には、1時間当り約0.5リット
ル以上、より好適には、1時間当り約2リットル以上、さらにより好適には、1
時間当り約5リットル以上、さらにさらにより好適には、1時間当り約10リッ
トル以上、特に、1時間当り約50リットル以上、最も好適には、1時間当り約
100リットル以上の小さな液滴の流れを含み、この場合、小さな液滴の含有量
が、通常、キャリヤガスの1リットル当り約0.04ミリリットル以上、好適に
は、キャリヤガス104の1リットル当り約0.083ミリリットル以上、より
好適には、キャリヤガス104の1リットル当り約0.167ミリリットル以上
、さらにより好適には、キャリヤガス104の1リットル当り約0.25ミリリ
ットル以上、特に、キャリヤガス104の1リットル当り約0.33ミリリット
ル以上、最も好適には、キャリヤガス104の1リットル当り約0.83ミリリ
ットル以上であることが好ましい。
【0065】 すでに説明したように、本発明のエーロゾル発生装置106は、比較的狭い粒
径分布を持つ小さな液滴の濃縮された、高品質のエーロゾルを製造する。しかし
、多くの用途の場合、炉110に小さな液滴を導入するまえに、エーロゾル10
8内の小さな液滴を粒径により分類することにより、本発明のプロセスが、有意
に改善されることが分かっている。この方法により、微粒子製品116内の粒子
の粒径および粒径分布がさらに制御される。
【0066】 図23について説明すると、この図は、上記の小さな液滴の分類を含む、本発
明のプロセスのある実施形態のプロセスのフローチャートである。図23に示す
ように、エーロゾル発生装置106からのエーロゾル108は、小さな液滴の分
類装置280に送られ、そこで、分類されたエーロゾル282を製造するために
、粒径の大きい小さな液滴が、エーロゾル108から除去される。除去される粒
径の大きい小さな液滴からの液体284は、小さな液滴の分類装置280から排
出される。この排出された液体284は、追加の液体供給材料102を製造する
際に有利に再利用することができる。
【0067】 予め定めた粒径以上の小さな液滴を除去するために、任意の適当な小さな液滴
の分類装置を使用することができる。例えば、粒径の大きい小さな液滴を除去す
るために、サイクロンを使用することができる。しかし、多くの用途用に好適な
小さな液滴の分類装置は、インパクタである。
【0068】 本発明の好適な実施形態の場合には、小さな液滴の分類装置280は、通常、
大きさが約15ミクロン以上の小さな液滴をエーロゾル108から除去するよう
に、より好適には、大きさが約10ミクロン以上の小さな液滴を除去するように
、さらにより好適には、、大きさが約8ミクロン以上の小さな液滴を除去するよ
うに、最も好適には、大きさが約5ミクロン以上の小さな液滴を除去するように
設計される。小さな液滴の分類装置内の小さな液滴の分類粒径は、好適には、約
15ミクロン以下、より好適には、約10ミクロン以下、さらにより好適には、
8ミクロン以下、最も好適には、約5ミクロン以下であることが好ましい。分類
カット点とも呼ばれる上記分類粒径は、それにより、その粒径の小さな液滴の半
分が除去され、その粒径の小さな液滴の半分が残る粒径である。本発明のエーロ
ゾル発生装置106は、最初に、小さな液滴の比較的狭い粒径分布を持つ、高品
質のエーロゾル108を製造するので、通常、エーロゾル108内の液体供給材
料102の約30重量%以下が、小さな液滴の分類装置288内で、排出液28
4として除去されるが、この場合、好適には、約25重量%以下が除去されるこ
とが好ましく、さらにより好適には、約20重量%以下が除去されることが好ま
しく、最も好適には、約15重量%以下が除去されることが好ましい。エーロゾ
ル108からの、液体供給材料102の除去を、最低限度まで低減することは、
高品質の微粒子製品116の歩留まりを改善するために、商業ベースの用途の場
合には特に重要である。しかし、エーロゾル発生装置106の性能がきわめて優
れているので、炉110への粒径の大きい小さな液滴を必要なだけ除去するため
に、インパクタまたは他の小さな液滴の分類装置の使用を必要とする頻度は低い
ことに留意されたい。このことは重要な利点である。何故なら、本発明のプロセ
スを使用した場合、インパクタの使用に伴う複雑さ増大およびそれに付随する液
体の損失を、多くの場合、避けることができるからである。
【0069】 場合によっては、高度に制御された粒径および粒径分布を持つ粒子を製造する
目的で、炉に導入するための極度の高品質のエーロゾルの流れを製造するために
、エーロゾル・コンセントレータ236および小さな液滴の分類装置280の両
方を使用するこが望ましいことがある。仮想インパクタおよびインパクタの両方
を使用することにより、望ましくない粒径の大きな、および望ましくない粒径の
小さな小さな液滴を、除去することができ、それにより、非常に狭い小さな液滴
の粒径分布を持つ、分類されたエーロゾルを製造することができる。また、エー
ロゾル・コンセントレータ236および小さな液滴の分類装置280の、どちら
かのデバイスを前に設置することができる。しかし、通常、エーロゾル・コンセ
ントレータ236が前に設置され、小さな液滴の分類装置280が後に設置され
る。
【0070】 本発明のプロセスのある種の用途の場合には、炉110の出力から、直接、粒
子112を収集することができる。しかし、もっと多くの場合、粒子収集装置1
14内に粒子112を収集する前に、炉110から流出する粒子112を冷却す
ることが望ましい。図24について説明すると、この図は、後で粒子収集装置1
14に送られる冷却した粒子の流れ322を製造するために、その内部において
、炉110から流出する粒子112が、粒子冷却装置320に送られる、本発明
のプロセスのある実施形態を示す。粒子冷却装置320としては、粒子収集装置
114に導入するために、粒子112を必要な温度に冷却することができる任意
の冷却装置を使用することができるけれども、従来の熱交換器設計は好ましくな
い。何故なら、従来の熱交換器設計は、その内部において、高温の粒子112が
浮遊している、エーロゾルの流れを、直接、冷たい表面に触れさせるからである
。その場合、熱交換器の冷たい表面上に、高温の粒子112の伝電による堆積に
より、粒子112の有意な損失が発生する。本発明の場合には、従来の熱交換器
と比較した場合、伝電損失を有意に低減する粒子冷却装置320として使用する
ために、ガス・クエンチ装置が設置されている。
【0071】 図25−図27について説明すると、これらの図は、ガス・クエンチ・クーラ
330のある実施形態である。ガス・クエンチ・クーラは、クーラ・ハウジング
334と、孔付きコンジット332との間の環状の空間336を持つ、クーラ・
ハウジング334内に収容されている、孔付きコンジット332を含む。環状空
間336との流体による連絡の場合、その内部に、エーロゾル出力コンジット3
40の一部が位置する、クエンチ入力ボックス338が設置される。孔付きコン
ジット332は、エーロゾル出力コンジット340とエーロゾル入口コンジット
342をとの間を延びる。二つのクエンチ・ガス供給チューブ344が、クエン
チ・ガス入口ボックス338への、開口部に取り付けられている。図27につい
て詳細に説明すると、この図は、孔付きチューブ332である。この孔付きチュ
ーブ332は、複数の開口部345を持つ。孔付きコンジット332が、ガス・
クエンチ・クーラ330に組み立てられると、開口部345を通って、クエンチ
・ガス346の流れが、環状空間336から、孔付きコンジット332の内部空
間348に、流れることができるようになる。図では、開口部345は、丸い孔
になっているが、スリットのような、任意の形の開口部を使用することができる
。また、孔付きコンジット332は、多孔性スクリーンであってもいい。二つの
熱放射シールド347が、炉からの下流方向への放射熱を遮断する。しかし、ほ
とんどの場合、熱放射シールド347の設置は必要ない。何故なら、炉から下流
方向への放射熱は、通常、有意な問題ではないからである。熱放射シールド34
7を使用すると、微粒子の損失が起こるので、その使用は望ましくない。
【0072】 引続き図25−図27を参照しながら説明を続けるが、ガス・クエンチ・クー
ラ330の動作について以下に説明する。動作中、ガスの流れにより運ばれ、そ
の内部に分散している粒子112は、エーロゾル入口コンジット342を通って
、ガス・クエンチ・クーラ330に入り、孔付きコンジット332の内部空間3
48内を流れる。クエンチ・ガス346は、クエンチ・ガス供給チューブ344
を通って、クエンチ・ガス入口ボックス338に導入される。クエンチ・ガス入
口ボックス338に入るクエンチ・ガス346は、エーロゾル出力コンジット3
40の外面と接触し、クエンチ・ガス346を、螺旋状、渦巻状に環状空間33
6内に強制的に流入させ、そこでクエンチ・ガス346は、開口部345および
孔付きコンジット332の壁部を通って流れる。好適には、ガス346は、内部
空間348内に入った後でも、渦巻運動を継続して行うことが好ましい。このよ
うにして、粒子112は、ガス・クエンチ・クーラ330の壁部に、粒子を少し
付着させるだけで、急速に冷却される。このようにして、クエンチ・ガス346
は、半径方向に運動して、孔付きコンジット332の全周辺または円周を回り、
および孔付きコンジット332の全長に沿って、孔付きコンジット332の内部
空間348に流入する。冷却クエンチ・ガス346は、高温の粒子112と混合
し、この粒子を冷却し、冷却した粒子は、冷却粒子の流れ322として、エーロ
ゾル出力コンジット340を通って流出する。その後で、粒子を収集するために
、冷却した粒子の流れ322を、粒子収集装置114に送ることができる。冷却
した粒子の流れ322は、多量のまたは少量のクエンチ・ガスを、導入すること
により制御することができる。また、図25に示すように、クエンチ・ガス34
6は、粒子の流れに対向する方向に、クエンチ・クーラ330導入される。別の
方法としては、クエンチ・ガス346が、粒子112の流れと一緒に、クエンチ
・クーラ330内に流入するように、クエンチ・クーラを設計することができる
。ガス・クエンチ・クーラ330に送られる、クエンチ・ガス346の量は、製
造中の特定の材料および特定の動作条件により異なる。しかし、使用するクエン
チ・ガス346の量は、粒子112を含むエーロゾルの流れの温度を必要な温度
まで下げるのに十分のものでなければならない。通常、粒子112は、少なくと
も約200℃、および多くの場合それ以下の温度に冷却される。どれだけの量の
粒子112を冷却するかについての制限は、冷却された粒の流れ322が、流れ
の中のもう一つの凝縮可能な蒸気としての水に対する凝縮温度より上の温度にな
らなければならないことである。冷却された粒子の流れ322の温度は、多くの
場合、約50〜120℃の範囲の温度である。
【0073】 クエンチ・ガス346が、孔付きコンジット332の全周囲および全長の周囲
を、半径方向に孔付きコンジット332の内部空間348に導入されるので、冷
却クエンチ・ガス346のバッファが、孔付きコンジット332の内壁部の周囲
に形成され、それにより、孔付きコンジット332の冷却壁部上の伝熱堆積によ
る粒子112の損失はかなり抑えられる。動作中、開口部345から流出し、内
部空間348内に流入するクエンチ・ガス346は、孔付きコンジット332内
の、孔付きコンジット332の孔付き壁部に向かって、半径方向に外側に向かう
粒子112の、熱速度より速い半径方向の速度(孔付きコンジット332の内部
での、円形断面の中心に向かって内部に向かう速度)を持っていなければならな
い。
【0074】 図25−図27に示すように、ガス・クエンチ・クーラ330は、ほぼ一定の
断面の形および断面積を持つガス・クエンチ・クーラを通って、粒子112のた
めの流れ経路を含む。好適には、ガス・クエンチ・クーラ330内の上記流れ経
路は、炉110を通り、エーロゾル108を、エーロゾル発生装置106から炉
110へ運ぶコンジットを通る流れ経路と同じ断面の形および断面積を持つこと
が好ましい。
【0075】 また、クエンチ・クーラ内での粒子の冷却は、非常に急速に行われ、冷却中の
伝熱損失の可能性を低減する。炉110の高ゾーンと、クエンチ・クーラの両方
を通って流れる、エーロゾルの全滞留時間は、通常、約5秒より短く、より好適
には、約2秒より短く、最も好適には、約1秒より短いことが好ましい。
【0076】 他の実施形態の場合には、本発明のプロセスは、同様に、炉から流出する粒子
112の組成上の修正を含むことができる。ほとんどの場合、組成上の修正は、
粒子112上に、粒子112をコーティング材料でコーティングするように、粒
子112とは異なる材料の相の形成を含む。図28は、粒子コーティングを含む
、本発明のプロセスのある実施形態を示す。図28に示すように、炉110から
流出する粒子112は、粒子コーティング装置350に送られ、そこでコーティ
ングされた粒子352を形成するために、粒子112の外面上にコーティング行
われる。その後で、コーティングされた粒子は、微粒子製品116を製造するた
めに、粒子収集装置114に送られる。
【0077】 粒子コーティング装置350内においては、粒子112は、ガス−粒子変換の
ような、任意の適当な粒子コーティング技術により、コーティングされる。しか
し、好適には、化学的蒸着法(CVD)および/または物理的蒸着法(PVD)
により行うことが好ましい。CVDコーティングの場合には、粒子112上に表
面コーティングを行うために、一つまたはそれ以上の蒸気相コーティング前駆物
質が反応する。CVDによる好適なコーティングは、シリカ、アルミナ、チタニ
アおよびジルコニアおよび元素金属のような、酸化物を含む。例えば、シリカは
、テトラクロンシランのような、シラン前駆物質を使用して蒸着することができ
る。PVDコーティングの場合には、コーティング材料は、粒子112の表面上
に物理的に蒸着される。PVDにより蒸着された好適なコーティングは、有機材
料および銀、銅および金のような元素金属を含む。他の可能な表面コーティング
方法としては、粒子112の表面部分を、粒子112内に元来含まれているもの
とは異なる材料に変換するために、蒸着相の反応物質との反応により、粒子11
2の表面部分の表面変換がある。粒子コーティング装置350としては、任意の
適当な装置を使用することができるけれどもCVDおよびPVD用の、コーティ
ング前駆物質を含む、ガス状のコーティング供給を使用する場合には、ガス状の
コーティング供給の供給は、図25−図27を参照しながら、クエンチ・クーラ
330のところで説明したような、円周方向の孔付きコンジットを通して導入す
る。場合によっては、コーティング材料の前駆物質が、クエンチ・ガス346内
に含まれている場合には、クエンチ・クーラ330は、粒子コーティング装置3
50として機能することもできる。
【0078】 引続き主として図28を参照しながら説明するが、好適な実施形態の場合には
、粒子112が、本発明のプロセスによりコーティングされる場合、粒子112
は、同様に、すでに説明したように、本発明のエーロゾル・プロセスにより製造
される。しかし、本発明のプロセスは、液体沈澱プロセスのような、異なるプロ
セスにより予め製造された粒子を、コーティングする場合にも使用することがで
きる。液体沈澱のような、異なるプロセスにより予め製造された粒子を、コーテ
ィングする場合、好適には、粒子が、製造の時点から、炉110内で、乾燥した
粒子112を形成する目的で、エーロゾル108を製造するために、粒子が、ス
ラリー状態で、エーロゾル発生装置106内に導入される時点まで、分散状態を
維持することが好ましい。その後で、上記粒子112を、粒子コーティング装置
350内で、コーティングすることができる。製造の時点からコーティングの時
点まで、粒子を分散状態に維持することにより、エーロゾル発生装置106に液
体供給材料102を供給するために、再分散しなければならない場合、粒子の集
合および再分散に関連する問題を回避することができる。例えば、液体媒体から
元来沈澱した粒子の場合には、エーロゾル発生装置106への液体供給材料10
2形成するために、懸濁状態で沈澱している粒子を含む液体媒体を使用すること
ができる。粒子コーティング装置350としては、炉110と一体に形成された
延長部を使用することもできるし、または独立している装置を、使用することも
できることに留意されたい。
【0079】 本発明の他の実施形態の場合には、炉110内で粒子112を製造した後で、
粒子の収集前に、必要な物理的特性を付与するために、粒子112の構造を修正
することができる。図29について説明すると、この図は、粒子の構造修正を含
む、本発明のプロセスのある実施形態である。炉110から流出する粒子112
は、粒子改変装置360へ送られ、そこで、修正した粒子362を形成するため
に、粒子の構造が修正され、修正された粒子は、微粒子製品116を製造するた
めに粒子収集装置114に送られる。粒子改変装置360は、通常、焼き鈍し炉
のような炉である。この粒子改変装置360は、炉110と一体に構成すること
もできるし、独立の加熱デバイスとすることもできる。とにかく、粒子112を
製造するために、炉110が必要とする条件とは無関係に、粒子の修正のための
適正な条件を供給することができるように粒子改変装置360が、炉110から
独立している温度制御を持つことが重要である。それ故、粒子改変装置360は
、通常、必要な粒子112の構造修正を行うために、温度制御が行われている環
境および必要な滞留時間を供給する。
【0080】 粒子改変装置360で行われる構造修正は、粒子112の結晶構造または形態
に対する任意の修正である。例えば、粒子112の密度を高め、または粒子11
2を多結晶の形または単結晶の形に再結晶させるために、粒子改変装置360で
粒子112を焼き鈍すことができる。また、特に、合成粒子112の場合には、
異なる材料相の粒子112内で再分配することができるように十分な時間焼き鈍
すことができる。
【0081】 本発明により、炉110内で形成された合成粒子の最初の形は、関連する特定
の材料および特定の処理条件により種々の形をとることができる。図30A−F
は、本発明により製造することができる、ある種の可能な合成粒子の形のいくつ
かの例を示す。これらの形は、炉110内で最初に製造された粒子の形であって
もよいし、粒子改変装置360で構造が修正された粒子の形であってもよい。さ
らに、合成粒子は、図30に示す複数の形態の属性の混合物を含むことができる
【0082】 多重相の粒子を製造する場合、好適な多重相の粒子は、パラジウム、銀、ニッ
ケルおよび銅の少なくとも一つのような金属相、および非金属相を含む。非金属
相として好適なものは、シリカ、アルミナ、チタニアおよびジルコニアの中の少
なくとも一つである。他の好適な非金属相としては、チタン酸塩等があり、好適
なものとしては、バリウム、ストロンチウム、ネオジム、カルシウム、マグネシ
ウムおよび鉛の中の少なくとも一つのチタン酸塩がある。
【0083】 いままで、本発明のプロセスによるエーロゾルの発生について、超音波エーロ
ゾル発生装置を参照しながら説明してきた。本発明のプロセスの場合には、非常
に高品質で高密度のエーロゾルが発生するので、超音波発生装置を使用すること
が好ましい。しかし、場合によっては、本発明のプロセス用のエーロゾル発生装
置は、特定の用途によっては、異なる設計を持つこともできる。例えば、約3ミ
クロンより大きな重量平均粒径をもつ粒子のような、もっと大きな粒子が望まし
い場合には、スプレー・ノズル・アトマイザを使用するほうが好ましい。しかし
、本発明の粒子の場合に通常必要であるように、もっと小さな粒子が必要な場合
には、特に、約3ミクロンより小さい粒子を製造したい場合、好適には、約2ミ
クロンより小さい粒子を製造したい場合には、本明細書に記載する超音波発生装
置が特に望ましい。この点について説明すると、約0.2〜約3ミクロンの重量
平均粒径を持つ粒子を製造する場合には、本発明の超音波発生装置が特に望まし
い。
【0084】 いままでは、エーロゾル発生装置は、医療上の用途および家庭用の給湿装置と
して使用されてきたが、スプレー熱分解粒子製造用の超音波発生装置の用途は、
主として、小規模の実験用に限定されてきた。図2−図21を参照しながら、本
明細書に記載する本発明の超音波エーロゾル発生装置は、小さな平均粒径および
狭い粒径分布を持つ、高品質の粉末の商業ベースの製造によく適している。この
点について説明すると、エーロゾル発生装置は、小さな液滴の含有量が多い、高
品質のエーロゾルを速い生産速度で製造する。小さな液滴の小さな粒径、狭い粒
径分布、高い含有量および速い生産速度のこのこのような組合せは、通常、不適
当な狭い粒径分布、望ましくない低い小さな液滴の含有量、または非常に遅い生
産速度の中の、少なくとも一つを欠点とする現在のエーロゾル発生装置と比較す
ると、有意な利点を持つ。
【0085】 本発明の超音波発生装置の注意深く、制御された設計により、通常、約1〜1
0ミクロンの粒径範囲、好適には、約1〜5ミクロンの粒径範囲、より好適には
、約2〜4ミクロンの粒径範囲内の、小さな液滴の約70重量%以上(および、
好適には、約80重量%以上)を含むエーロゾルを製造することができる。また
、本発明の超音波発生装置は、エーロゾルの形で、高出力速度の液体供給を行う
ことができる。上記の高い液体含有量での、液体供給速度は、好適には、1台の
トランスデューサ当り、1時間当り約25ミリリットル、より好適には、1台の
トランスデューサ当り、1時間当り約37.5ミリリットル、さらにより好適に
は、1台のトランスデューサ当り、1時間当り約50ミリリットル、最も好適に
は、1台のトランスデューサ当り、1時間当り約100ミリリットルより多いこ
とが好ましい。この高いレベルの性能は、商業ベースの稼働には望ましいもので
あり、超音波トランスデューサのアレー上の一つの前駆物質浴を含む、比較的簡
単な設計の本発明により達成される。超音波発生装置のエーロゾル生産速度は速
く、小さな液滴の含有量は多く、小さな液滴の粒径分布は狭い。この発生装置は
、好適には、1時間当り約0.5リットルよい多い、より好適には、1時間当り
約2リットルよい多い、さらにより好適には、1時間当り約5リットルよい多い
、さらにさらにより好適には、1時間当り約10リットルよい多い、最も好適に
は、1時間当り約40リットルよい多い生産速度で、小さな液滴を製造すること
が好ましい。例えば、エーロゾル発生装置が、図3−図21を参照しながら説明
したように、400のトランスデューサを含む設計の場合には、エーロゾル発生
装置は、上記のような小さな液滴の高い含有量の高品質のエーロゾルを、1時間
当り液体供給材料の約10リットル、より好適には、1時間当り液体供給材料の
約15リットル、さらにより好適には、1時間当り液体供給材料の約20リット
ル、最も好適には、1時間当り液体供給材料の約40リットルの全生産速度で、
製造することができることが好ましい。
【0086】 ほとんどの動作条件下で、このようなエーロゾル発生装置を使用した場合、生
産される全微粒子製品は、好適には、1台のトランスデューサ当り、1時間当り
約0.5グラム以上、より好適には、1台のトランスデューサ当り、1時間当り
約0.75グラム以上、さらにより好適には、1台のトランスデューサ当り、1
時間当り約1.0グラム以上、最も好適には、1台のトランスデューサ当り、1
時間当り約2.0グラム以上であることが好ましい。
【0087】 液体供給材料102内の可溶性の前駆物質の濃度は、関連する特定の材料、お
よび必要な特定の粒子組成および粒子の形により異なる。ほとんどの用途の場合
、可溶性の前駆物質を使用した場合には、可溶性の前駆物質は、液体供給材料1
02の約1〜50重量%の濃度で存在する。しかし、いずれにせよ、可溶性の材
料を使用した場合には、前駆物質は、液体供給材料を超音波により微粒子化する
ことができ、液体供給材料102からの材料が、時期尚早なのに沈澱するのを防
止することができる、十分に低い濃度でなければならない。懸濁している微粒子
状の前駆物質の濃度も、特定の用途に関連する特定の材料により異なる。
【0088】 本発明を使用した場合、種々の材料の粉末を製造することができるが、このよ
うにして製造される粉末は、本発明の重要な特徴である。粒子は、例えば、単相
の粒子または多重相の粒子を含むことができる。また、粒子は、金属相または非
金属相を含むことができる。
【0089】 本発明を使用した場合には、種々の用途に対して非常に望ましい属性を持つこ
れらの種々の粉末を製造することができる。この点について説明すると、上記粉
末は、通常、小さな重量平均粒径、狭い粒径分布、球形の粒子形、および粒子の
材料に対する理論上の密度と比較した場合、高い密度をもつように製造される。
また、上記粉末の粒子は、通常、単結晶か、多結晶であり、平均結晶粒径は大き
い。
【0090】 粒径について説明すると、通常、粉末は、約0.05〜4ミクロンの範囲内の
重量平均粒径持つことと、大部分の粉末が、約0.1〜3ミクロンの重量平均粒
径を持つことを特徴とする。しかし、本発明のプロセスを使用した場合には、通
常、粒径は、必要な粒径の粒子を供給するように制御される。粒径は、主として
、エーロゾル発生装置内の超音波トランスデューサの周波数の変動、および液体
供給材料内の前駆物質の濃度の変動により変化する。超音波の周波数が低いと、
大きな粒子ができ、超音波の周波数が高いと、小さな粒子ができる傾向がある。
また、液体供給材料内の前駆物質の濃度が高いと、大きな粒子ができ、低いと小
さな粒子ができる傾向がある。
【0091】 粒子は、通常、用途により異なるが、約0.1〜0.2ミクロン、または約0
.3ミクロン、または約0.5ミクロン、または約0.8ミクロン、または約1
ミクロンの下限を持ち、用途により異なるが、約4ミクロン、または約3ミクロ
ン、または約2.5ミクロン、または約2ミクロン、または約1ミクロン、また
は約0.8ミクロン、または0.6ミクロンの上限を持つ範囲内の、重量平均粒
径を持つことを特徴とする。上記特定の上限の中の一つ、および上記下限の中の
一つとの任意の組合せにより定義される重量平均粒径を持つ粉末は、上限が下限
より大きい限りは、本発明の範囲に含まれる。
【0092】 当業者であれば理解できると思うが、本明細書で使用する粒子の粒径という用
語は、多くの場合、主要な粒子と呼ばれるものの粒径を意味する。当業者であれ
ば周知のように、エーロゾル法により製造した粒子の場合には、粒子が収集され
た場合、通常、ぼろぼろの境界または「ぼろぼろ」塊を形成する。これらのぼろ
ぼろの塊は、超音波処理、篩かけ、低剪断ミリングにより、容易にもとのぼろぼ
ろの主要な粒子状態に分散する。粒径を測定する好適な方法は、最初に形成され
ているかも知れないぼろぼろの塊を分散させるために、超音波浴またはホーン内
での超音波処理により、粒子を水のような液体媒体内に分散させ、その後で、マ
イクロトラック(商標)のような光の散乱、または他の分析装置により、主要な
粒子の粒径属性を測定する方法である。
【0093】 粉末は、通常、重量平均粒径の2倍以下の粒径を持つ、特に、重量平均粒径の
1.5倍以下の粒径を持つ粉末内において、粒子の約75重量%以上、好適には
、約90重量%以上、より好適には、約95重量%以上の狭い粒径分布を持つこ
とを特徴とする
【0094】 粉末は、また、通常、球形の粒子からなることを特徴とする。この点について
説明すると、粒子内の結晶の粒径が大きくなるにつれて、小さな面を持つ場合も
あるが、粒子がギザギザしていない点で、または形が規則正しい点で、粒子がほ
ぼ球形をしていることを特徴とする。球形の粒子は有利である。何故なら、球形
の粒子は、通常、ギザギザした粒子または不規則な形の粒子と比較すると、ペー
スト状の場合、分散性および流動性が高いからである。
【0095】 場合によっては、粉末を、高い多孔性を持つ粒子、または中空の粒子として、
製造することができるが、粉末は、通常、理論上の密度の少なくとも約80%、
好適には、少なくとも約90%、より好適には、少なくとも95%の密度を持つ
粒子を含む非常に密度が高いことを特徴とする。理論上の密度とは、粒子の多孔
性がゼロであると仮定した場合に、粒子が持つことができる密度である。本明細
書で使用する場合には、粒子の密度は、ヘリウム比重測定法により測定される。
加熱膜を含む厚膜用途の場合には、粒子密度が高いということは特に有利である
。何故なら、より密度の高粒子は、多孔性の高い粒子と比較すると、焼結中の収
縮が小さい傾向があるからである。
【0096】 上記粉末は、さらに、通常、約0.1原子%程度、好適には、約0.01原子
%程度の不純物しか含んでいない、通常、高い純度を持つことを特徴とする。本
発明の粉末の一つの有意な特徴は、上記粉末が、そうしたい場合には、有機材料
をほとんど含まない状態に製造することができ、特に、界面活性剤をほとんど含
んでいない状態で、製造することができることである。このことは、通常、残留
界面活性剤を含む、液体方法により製造した粒子と比較した場合、かなり有利で
ある。これらの残留界面活性剤は、粒子の有用性をかなり低下する恐れがあり、
特に、厚膜のペーストを製造する場合に悪影響がある。
【0097】 本発明のエーロゾル製造方法による微粒子製品の効率的な製造は、多数の流れ
および熱入力の制御を必要とする。図31は、本発明のエーロゾル製造設備の主
要な構成部材を示す略図である。
【0098】 図31エーロゾル製造設備は、エーロゾル発生装置600と、エーロゾル発生
装置600と流体連通した、エーロゾル・ヒータ602と、エーロゾル・ヒータ
602と流体連通したエーロゾル・クーラ604と、エーロゾル・クーラ604
と流体連通した粒子収集装置606とを含む。エーロゾル製造設備は、また前駆
物質液供給システム608、キャリヤガス供給システム610、および冷却ガス
供給システム612を含む。
【0099】 微粒子製品を製造するために、エーロゾル製造設備が動作中、前駆物質液は、
前駆物質液供給システム608からエーロゾル発生装置600へ循環する。前駆
物質液の循環は、前駆物質液供給システム608からエーロゾル発生装置600
への前駆物質液供給材料620の供給、およびエーロゾル発生装置600からの
前駆物質液の流出液622の除去、および、前駆物質液供給材料620の一部と
してエーロゾル発生装置600へ再循環するために、前駆物質液供給システム6
08への前駆物質液の流出液622の戻りを含む。キャリヤガス624は、キャ
リヤガス供給システム610からエーロゾル発生装置600へ供給される。エー
ロゾル発生装置600内には、図2−図21のところですでに説明したように、
超音波トランスデューサの上に、前駆物質液の貯蔵タンクが設置されている。エ
ーロゾル発生装置内の超音波トランスデューサが作動した場合には、前駆物質液
の小さな液滴が形成される。これらの小さな液滴は、キャリヤガス624と結合
して、エーロゾルの流れの形でキャリヤガス624により運び去られ、上記エー
ロゾルの流れは、エーロゾル発生装置600から流出して、コンジット614を
通り、エーロゾル・ヒータ602に運ばれ、そこで、エーロゾルの流れ内で粒子
が形成される。粒子の形成プロセスは、小さな液滴から液体媒体を蒸発させるた
めのエーロゾルの加熱を含む。分散相としての粒子を含むエーロゾルの流れは、
コンジット616を通ってエーロゾル・ヒータ602から流出し、エーロゾル・
クーラ604に送られる。エーロゾル・クーラ604内においては、エーロゾル
の流れは、冷却ガス供給システム612からエーロゾル・クーラ604に供給さ
れた冷却ガス624と混合し、粒子を冷却するためにエーロゾルの流れの温度を
下げる。エーロゾルの流れは、コンジット618を通って、エーロゾル・クーラ
604から流出し、粒子収集装置606へ送られる。粒子収集装置606内にお
いては、粒子が、エーロゾルの流れから除去される。エーロゾル発生装置600
、エーロゾル・ヒータ602、エーロゾル・クーラ604、および粒子収集装置
606は、すでに説明したような任意の適当な装置を含むことができる。この点
について説明すると、エーロゾル発生装置600は、通常、上記設計の超音波エ
ーロゾル発生装置であり、エーロゾル・ヒータ602は、通常、管状炉のような
炉であり、エーロゾル・クーラは、通常、上記のようなクエンチ・スタイルのク
ーラであり、粒子収集装置は、通常、フィルタ、サイクロン・セパレータまたは
静電沈澱装置を備える。
【0100】 図31に示すように、エーロゾル製造設備内で粒子を効率的に製造するには、
多くのプロセスの流れを調整しなければならない。エーロゾル製造設備を種々に
変更することができるが、それらの中のいくつかは、図31のものより、さらに
複雑な動作を含むことができる。例えば、図32は、エーロゾル製造設備の他の
実施形態の略図である。図32に示すように、エーロゾル製造設備は、図31の
部材の他に、冷却液供給システム630を含む。粒子を製造するエーロゾル製造
設備の動作は、冷却液供給システム630からエーロゾル発生装置600に供給
される、通常は水である冷却液体供給632を含む。冷却液の流出液634は、
エーロゾル発生装置600から冷却液供給システム630に戻る。冷却液供給シ
ステム630は、例えば、エーロゾル発生装置設計のところですでに説明したよ
うに、動作中に超音波トランスデューサの冷却を含む設計の場合には、エーロゾ
ル発生装置600を使用することができる。また、別の方法としては、冷却液供
給システム630は、回路のオーバーヒートを防止する目的で、超音波トランス
デューサを駆動する駆動回路を、冷却するために使用することができる。
【0101】 エーロゾル製造設備での粒子の製造は、バッチ・モード、または連続モードで
行うことができる。しかし、ほとんどの場合、エーロゾル製造設備は、バッチ・
モードで動作する。本明細書内で使用する場合には、特に指定のない限り、バッ
チ・モードでの動作という用語は、粒子を製造するための、前駆物質液のバッチ
の処理を意味し、その性質が、技術的に、半バッチまたは半連続と見なすことが
できる処理を含む。前駆物質液のバッチとは、処理される前駆物質液の個々の量
である。粒子は、前駆物質液のバッチの処理中に、異なる時点で、周期的にシス
テムから除去されるが、前駆物質液のバッチの処理により製造された粒子は、通
常、粒子のバッチまたは粉末バッチと呼ばれる。バッチ・モードで動作している
場合には、エーロゾル製造設備は、任意の必要な前駆物質液のバッチ・サイズを
収容できる適当なサイズの装置と一緒に設計することができる。場合によっては
、大量の前駆物質液のバッチを処理する場合には、バッチ・モードでの前駆物質
液のバッチの処理は、1週間またはそれ以上のバッチ動作時間を必要とする場合
がある。
【0102】 図33について説明すると、この図は、バッチ・モードで動作中のエーロゾル
製造設備での前駆物質液のバッチの処理のフローチャートである。図33に示す
ように、バッチの処理は、三つの動作段階、すなわち、バッチ開始動作、中間動
作、およびバッチ終了動作を通して行われる。第一の段階においては、バッチ開
始動作は、エーロゾルの流れを発生し、処理するためにシステムを準備する予備
動作を含む。バッチ開始動作は、通常、キャリヤガス、前駆物質液および冷却ガ
スのような流れの開始、炉、エーロゾル発生装置、エーロゾル・クーラおよび粒
子収集装置のような装置の調整を含む。これらすべては、エーロゾル発生装置内
でエーロゾルの流れの発生の開始前に行われる。通常、バッチ開始動作の最後の
ステップは、エーロゾルの流れの発生のスタートである。このことは、通常、初
期準備が完了した後で、超音波トランスデューサを作動させることによって行わ
れる。
【0103】 第二の段階においては、中間動作は、エーロゾルの流れの発生開始後の粒子の
製造を含む。図31について簡単に説明すると、中間動作は、通常、エーロゾル
発生装置600内でのエーロゾルの流れの発生と、その後のエーロゾルの流れの
エーロゾル・ヒータ602内への供給を含む。エーロゾル・ヒータ内においては
、エーロゾルの流れが加熱され、粒子が形成される。その後で、粒子を含むエー
ロゾルの流れは、エーロゾル・クーラ604に送られ、そこで、エーロゾルの流
れの温度を下げるために、冷却ガス624が、エーロゾルの流れと混合される。
その後で、エーロゾルの流れは粒子収集装置606に送られ、そこでエーロゾル
の流れから粒子が除去される。大量の前駆物質液のバッチの場合には、中間動作
は、1週間またはそれ以上続く場合があり、通常、定常状態動作または準定常状
態動作での粒子の製造を含む。この点について、中間動作は、連続モードでの動
作に類似している。本明細書中の中間動作に関する説明は、連続モードの動作中
のエーロゾル製造設備の動作にも同様に適用される。さらに、中間動作は、定常
状態または準定常状態処理を含むけれども、粒子収集装置606から堆積した粒
子を除去することができるようにするために、または他の理由から、定常状態お
よび準定常状態は、周期的に中断される。このような中断は、好適には、一日に
約一回以上行わないことが望ましく、好適には、各中断の継続時間は、数時間以
上にならないことが望ましい。
【0104】 再び図33について説明すると、バッチ処理の第三段階においては、バッチ終
了動作は、通常、粒子の製造の終了およびプロセスの流れおよび装置の動作停止
を含む。例えば、バッチ終了動作は、通常、エーロゾルの流れの発生を停止する
ための超音波トランスデューサの作動中止、システムからの残りのエーロゾルの
パージ、およびキャリヤガス、前駆物質液および冷却ガスの流れの終了を含む。
【0105】 すでに説明したように、中間動作は、通常、連続モードでの動作に類似してい
る。同様に、バッチ開始動作は、連続モード動作に先行する始動動作に類似して
いる。また、バッチ終了動作は、エーロゾル製造設備が、連続モードで動作して
いる場合ですら必要な場合がある周期的な停止に類似している。それ故、本明細
書内の説明は、主としてバッチ・モードの動作に焦点を当てているが、連続モー
ドでの動作にも同様に適用される。
【0106】 バッチ開始動作、中間動作、バッチ終了動作、およびこれらの段階の間の遷移
は、エーロゾル製造設備の効率的なバッチ終了動作にとって重要な本発明の手順
である。
【0107】 本発明の一つの主要な目的は、特に、中間動作中に、バッチ内で処理されてい
る前駆物質液内の前駆材料の濃度の制御である。この濃度制御は重要である。何
故なら、時間の経過とともに、循環している前駆物質液の前駆物質の濃度は、増
大する傾向にあるからである。図31および図33について説明すると、中間動
作中、前駆物質液供給材料620は、エーロゾル発生装置内で少なくとも二つの
部分に分割される。第一の部分は、エーロゾルの流れの小さな液滴の形で、エー
ロゾル発生装置から流出する。第二の部分は、前駆物質液の流出液622として
、エーロゾルから流出する。上記流出液は、前駆物質液供給システムに戻り再循
環する。
【0108】 時間の経過中の、前駆物質液の濃度に関する問題は、主として、エーロゾル発
生装置600を通って循環する前駆物質液からの液体バッチの一部のエーロゾル
発生装置600内での蒸発によるものである。前駆物質内で、前駆物質液の濃度
が増大する傾向は、通常の場合のように、粒子の均等なバッチを製造したい場合
には、重大な問題になる恐れがある。この重要な問題は、そうしない場合には、
前駆物質内でもっと濃度が濃くなる前駆物質の傾向を、部分的に軽減するために
、エーロゾルの流れの発生中に、エーロゾル製造設備に追加の液体媒体を注入す
ることにより解決することができる。追加の液体媒体は、必要な濃度を達成する
ために、エーロゾル製造設備内の任意の都合のよい場所に注入することができる
。追加液体媒体を注入するための都合のよい場所としては、エーロゾル発生装置
600、キャリヤガス供給システム610、および前駆物質液供給システム60
8等がある。図34は、エーロゾル発生装置600への、追加液体媒体636の
直接注入を含むエーロゾル製造設備のある実施形態の略図である。図35は、キ
ャリヤガス供給システム610への追加液体媒体636の注入を含むエーロゾル
製造設備のある実施形態である。図36は、前駆物質液供給システム608への
追加液体媒体636の注入を含むエーロゾル製造設備のある実施形態である。本
発明を使用した場合には、前駆物質液供給材料620の濃度は、通常、前駆物質
液供給材料の最大濃度と比較した場合、約20%程度変動するが、好適には、上
記変動は約10%程度、より好適には、約5%程度であることが望ましい。
【0109】 前駆物質材料の濃度が増大する他に、なんらかの他の成分内において、前駆物
質液の濃度が増大したり、または不足したりする恐れがあり、それに対して適当
なプロセス調整を行うことができる。例えば、ある種の物質を製造している場合
に、前駆物質液は、酸性の硝酸塩の水溶液を含む。そのような場合、蒸発のため
に、エーロゾル発生装置内で、有意の硝酸が失われる場合があり、それ故、時間
の経過とともに、前駆物質液内の硝酸が不足する。しかし、少なくとも喪失した
硝酸の一部を補うために、追加の硝酸を追加することができる。追加の硝酸は、
硝酸の水溶液として、追加の液体媒体636と一緒に追加することができる。ま
たは別途に追加することもできる。
【0110】 エーロゾル製造設備内でのバッチ処理の、効率的な制御および動作に関する本
発明のもう一つの有意と特徴は、バッチ開始動作、中間動作およびバッチ終了動
作の中の少なくとも一つの、少なくとも一部の制御を自動化することにより、処
理の少なくとも一部を自動化することができることである。好適なプロセスの実
施形態の場合には、バッチ処理のすべての三つの段階が有意に自動化される。動
作のある好適な自動化モードの場合には、操作者は、電子プロセッサに、選択し
た組成の粒子のバッチを製造するために、前駆物質液のバッチを処理するように
命令する。その後で、プロセッサは、選択した組成の粒子の製造に関する命令を
処理し、自動的にエーロゾル製造設備に、選択した組成の粒子のバッチを製造す
るように命令する。
【0111】 図37について説明すると、この図は、エーロゾル製造設備のバッチ処理の制
御を命令するために、電子プロセッサが使用されるエーロゾル製造設備のある実
施形態の略図である。図37に示すように、電子プロセッサ640は、電子コン
トローラと通信し、電子コントローラは、前駆物質液供給システム608、キャ
リヤガス供給システム610、冷却ガス供給システム612、エーロゾル・ヒー
タ602およびエーロゾル発生装置600と通信する。動作中、電子プロセッサ
640は、命令をコントローラ642に伝え、このコントローラは、作動可能な
流量制御弁、ポンプ、加熱素子等のような、作動可能な装置を自動的に作動させ
るために、制御信号を送信する。電子プロセッサ640は、また、コントローラ
642を通して、エーロゾル製造設備内の選択した状態をモニタする。モニタす
る状態としては、前駆物質液の特性、温度、圧力、流速、液体のレベル等がある
。これらのモニタした状態の中の少なくとも一つに基づいて、電子プロセッサ6
40は、制御要件を再評価し、必要な場合には、制御パラメータの変更を命令す
る。
【0112】 制御を行うための実際の制御信号が、コントローラ642から送られてきた場
合でも、電子プロセッサ640は、プロセッサ制御の命令について最終的な責任
を持つことを理解することができるだろう。コントローラ642は、単に、電子
プロセッサ640と、そこを通してプロセス制御が行われる、作動可能な装置と
の間の通信を容易にするためのものである。例えば、コントローラ642は、プ
ロセス装置から受信したアナログ信号を、処理のために電子プロセッサ640に
送信するデジタル信号に変換することができる。また、コントローラ642は、
電子プロセッサから受信したデジタル信号を、作動可能な装置に送信するアナロ
グ信号に変換することができる。コントローラ642は、また、変換しないで信
号を中継することができる。コントローラ642は、単一のユニットから構成す
ることもできるし、電子プロセッサ640と、エーロゾル製造設備の種々の部分
との間の通信を容易にするための設備を協調させる複数の構成部材から構成する
こともできる。さらに、作動可能な装置は、電子的に、または空気圧により作動
させることができる。理解していただけると思うが、空気圧で作動する装置を使
用するには、コントローラ642からの電子信号を、装置を作動させるための空
気圧信号に変換するためのトランスデューサを必要とする場合がある。
【0113】 電子プロセッサ640としては、マイクロプロセッサまたはコンピュータのよ
うな任意の適当なプロセッサを使用することができる。通常、電子プロセッサと
しては、プログラム可能な論理制御マイクロプロセッサが使用される。また、電
子プロセッサ640は、必要な組成を持つ粒子を製造するための命令を含むメモ
リを備えるか、メモリに接続している。上記命令は、電子プロセッサ640によ
り処理することができる。さらに、メモリは、多数の異なる組成の粒子を製造す
るための命令を含むことができる。それ故、操作者は、電子プロセッサ640に
必要な組成について命令することができ、電子プロセッサ640は、必要な組成
のための命令の適当な組を選択し、処理することができる。このようにして、異
なる組成の粒子のバッチを製造するために、エーロゾル製造設備を使用すること
ができるが、その場合、異なる組成のバッチを製造した後で、プロセス装置を完
全に清掃しなければならない。
【0114】 また、図37は、エーロゾル・ヒータ602、前駆物質液供給システム608
、キャリヤガス供給システム610、冷却ガス供給システム612、およびエー
ロゾル発生装置600のすべてを含む自動化プロセス制御を示すが、本発明の範
囲内において、エーロゾル製造設備のこれらすべての部分を自動制御にする必要
もないし、任意の特定の動作を制御する必要もなく、エーロゾル・ヒータ602
、前駆物質液供給システム608、キャリヤガス供給システム610、冷却ガス
供給システム612およびエーロゾル発生装置600の中の少なくとも一つに関
連するある動作だけを自動制御にすることができる。しかし、好適には、エーロ
ゾル・ヒータ602、前駆物質液供給システム608、キャリヤガス供給システ
ム610、冷却ガス液供給システム612、およびエーロゾル発生装置600の
それぞれの中の少なくとも一つの動作を、電子プロセッサ640の命令により自
動制御することが好ましい。
【0115】 エーロゾル発生装置600が自動化された場合、エーロゾル発生装置600内
の自動制御は、通常、電子プロセッサ640の命令による、バッチ開始動作中の
エーロゾル発生装置600内での超音波トランスデューサの自動作動、電子プロ
セッサ640の命令によるバッチ終了動作中の、超音波トランスデューサの自動
動作停止を含む。他の動作に関連する超音波トランスデューサの作動、および動
作中止のタイミングは、以下にさらに詳細に説明するように、非常に重要である
【0116】 すでに説明したように、追加の液体媒体の注入による前駆物質液内の前駆物質
の濃度の制御は、本発明の重要な特徴である。好適な実施形態の場合には、濃度
調整は自動化されている。この自動化は、例えば、電子プロセッサ640による
前駆物質液供給システム608内の前駆物質材料の濃度のモニタ、または濃度を
示しているか、またはそれにより濃度を計算することができる前駆物質液の一つ
またはそれ以上の特性をモニタすることにより実現することができる。
【0117】 図38は、前駆物質液内の前駆物質材料の濃度の自動制御、および他のプロセ
ス・パラメータの自動制御を含む、前駆物質液供給システム608のある実施形
態である。図38に示すように、前駆物質液供給システム608は、二つの液体
収容容器、すなわち、第一の容器650および第二の容器652を含む。バッチ
処理の中間動作の間、第一の容器650および第二の容器652の両方は、前駆
物質液の少なくとも一部を含む。第一の容器650は、前駆物質液の主供給源と
して機能し、第二の容器は、そこから、エーロゾル発生装置に供給される前駆物
質液供給材料620のために液体が抽出され、そこへ前駆物質液内の前駆物質材
料の濃度を制御するために、追加の液体媒体636が注入される、制御容器とし
て機能する。それ故、第二の容器652は、通常、第一の容器650と比較する
と、遥かに小さな液体収容容量しか持たない。通常、第二の容器652は、第一
の容器の容量の約50%程度の容量しか持たない。しかし、第二の容器の容量を
、第一の容器の容量の10%以下のように、かなり小さくすることができる。例
えば、第一の容器の容量を、約250ガロン(約9456リットル)とし、第二
の容器の容量を、約15ガロン(約57リットル)にすることができる。
【0118】 中間動作中、図37および図38に示すように、前駆物質液は、ポンプ654
により第一の容器650から抽出され、その場合、ポンプ654から流出する、
前駆物質液の一部は、流量制御弁656および阻止弁658を通って第二の容器
652に移される。ポンプ654から流出する、前駆物質液の他の部分は、再循
環の流れ660により、第一の容器650に再循環により戻る。再循環の流れ6
60は、完全に混合した状態で前駆物質液を第一の容器650内に保持するのを
助け、第一の容器650内に濃度勾配が形成されるのを防止するのを助ける。前
駆物質液が、すでに説明したように、前駆物質材料を懸濁状態で含んでいる場合
には、このことは特に重要である。第一の容器内での混合は、第一の容器650
内に位置するインペラ664を駆動するためのミキサ662を作動させることに
より促進することができる。流量制御弁656は、以下に説明するように、第一
の容器から第二の容器への前駆物質液の移動を制御するために使用される。阻止
弁658は、第一の容器650への不注意による逆流を防止し、第二の容器65
2に圧力が掛かっている場合に、第一の容器650をほぼ圧力が掛かっていない
状態に維持できるようにする。第一の容器650を圧力が掛かっていない状態に
維持することにより、第一の容器650を含む動作を、かなり簡単にすることが
できる。
【0119】 また、中間動作中、前駆物質液は、流量制御弁660および流量素子668を
通過した後で、前駆物質液供給材料620として、エーロゾル発生装置600に
供給するために、ポンプ665により、第二の容器652から抽出される。エー
ロゾル発生装置660からの、前駆物質液の流出液622は、第二の容器652
に戻る。サイド・ストリーム670は、ポンプ672により第二の容器652の
底部から抽出される。サイド・ストリーム670は、モニタ素子674を通過し
、第二の容器652の頂部に再循環する。サイド・ストリーム670の再循環は
、第二の容器652内の前駆物質液を、よく混合された状態に維持するのを助け
、また第二の容器652内に濃度勾配の発生の防止を助ける。追加の液体媒体6
36は、第二の容器652に流入する前に、流量制御弁676および流れ素子6
78を通る。
【0120】 前駆物質液の流出液622は、通常、有意の流れを含む。それは、通常、エー
ロゾル発生装置600を一回通過する際に、前駆物質液供給材料620の一部だ
けしか、エーロゾルの流れで、小さな液滴に変換されないからである。エーロゾ
ル発生装置に供給された、前駆物質液に対する回収比は、通常、約4:1より大
きいが、約6:1より大きい場合のほうが多く、約8:1より大きい場合のほう
がさらに多く、約10:1より大きい場合のほうがさらに多い。上記回収比は、
前駆物質液供給材料620内の、新しい前駆物質液に対する、回収された前駆物
質液の容積比である。(すなわち、第一の容器650から、第二の容器652へ
の新しい前駆物質液の移動流量に対する、前駆物質液の流出液622の流量の比
率である)。エーロゾルの流れ内の、エーロゾル発生装置600から流出する、
前駆物質液供給材料620の一部は、通常、前駆物質液供給材料620の約20
容積%以下であるが、約15容量パーセント以下である場合のほうが多く、約1
0容量パーセント以下である場合のほうがさらに多く、約5容量パーセント以下
のほうがさらにもっと多い。前駆物質液供給材料620として、エーロゾル発生
装置600から流出する、前駆物質液供給材料620の一部は、通常、前駆物質
液供給材料620の約80容量パーセントより大きいが、約85容量パーセント
より大きい場合のほうが多く、約90容量パーセントより大きい場合のほうがさ
らに多く、約95容量パーセントより大きい方がさらに多い。
【0121】 図38は、前駆物質液供給システム608内の自動化プロセス制御用の主要素
子である。しかし、理解していただけると思うが、追加の自動化プロセス制御機
能も、本発明の範囲から逸脱しないで、追加することができる。さらに、本発明
は、図38に示す、すべての自動化プロセス制御機能を内蔵する必要はない。
【0122】 図38に示すように、自動化プロセス制御は、流量制御弁656、665、6
76および684、レベル・インジケータ680、682および688、モニタ
素子674、および流量素子668、678、ポンプ686を含む。プロセス制
御装置の異なる組合せが、それぞれ、バッチ開始動作、中間動作、およびバッチ
終了動作を制御するために使用される。自動制御を行うための、プロセス制御装
置と電子プロセッサ640との間の通信は、(図37に示すように)コントロー
ラ642を通して行われる。コントローラ642は、単一のユニット構成するこ
とができるが、図38のいくつかの場所に示してあることを理解することができ
るだろう。
【0123】 図38の上記制御機能の中の一つは、特に、中間動作中に、第二の容器652
内の前駆物質液内の前駆物質材料の濃度を制御するために、第二の容器652へ
の追加液体媒体636の注入の自動制御である。
【0124】 図37および図38を参照しながら、バッチ処理の中間動作中の自動化プロセ
ス制御について以下に説明する。流量制御弁656は、第一の容器650から第
二の容器652への前駆物質液の流れを制御するために、電子プロセッサ640
の命令により自動的に作動する。電子プロセッサ640は、コントローラ642
を通して、レベル・インジケータ680からの信号に基づいて第二の容器652
内の前駆物質液のレベルをモニタする。その後で、電子プロセッサ640は、そ
の後、それに応じて流量制御弁656の自動的作動を命令する。流量制御弁65
6は、前駆物質液が移動することができるように、またはできないようにするた
めに、開/閉モードで動作することもできるし、流量制御弁656を通る第二の
容器652への前駆物質液の流量を増減するために、比例モードで動作すること
もできる。開/閉モードで動作している場合で、第二の容器652内のレベルが
、予め定めたレベル以下に下がった場合には、流量制御弁656が開き、上記レ
ベルが予め定めたレベル以上に上昇した場合には、流量制御弁656は閉じる。
その結果、第二の容器内のレベルは、予め定めた高いレベルと低いレベルとの間
を上下に変動することができる。予め定めた比較的狭い範囲内に、第二の容器6
52内の前駆物質液のレベルを維持することは、前駆物質液内の前駆物質材料の
濃度を効率的に制御するために重要である。何故なら、第二の容器652内のレ
ベルが比較的一定である場合には、濃度制御をより容易に行うことができるから
である。例えば、予め定めた高いレベルと低いレベルとの間の差を、わずか数セ
ンチまたはそれ以下にすることができる。
【0125】 前駆物質液供給材料620の流量は、流量制御弁666の自動的な作動により
制御される。電子プロセッサ640は、流量素子668を通して流量をモニタし
、それに応じて、流量制御弁666に、エーロゾル発生装置600への流量を必
要な範囲に維持するために、流量制御弁666の制御を命令する。
【0126】 図38に図示していない、ある実施形態の場合には、エーロゾル発生装置60
0内の超音波トランスデューサの上に位置する前駆物質液タンク内の前駆物質液
を必要な高さに維持するために、前駆物質液供給材料620の流量を自動的に制
御することができる。流量制御弁620は、エーロゾル発生装置600への流量
を増減するために、それ故、エーロゾル発生装置600内の前駆物質液の高さを
増減するために、電子プロセッサ640の命令により自動的に作動することがで
きる。この制御は、エーロゾル発生装置600内のレベル・インジケータを使用
しての、電子プロセッサ640による、エーロゾル発生装置600内の液体のレ
ベルの自動的なモニタを含む。
【0127】 図37および図38について説明すると、第二の容器652内の前駆物質液内
の前駆物質材料の濃度は、そうしなければ、時間の経過とともに、濃度が増大す
る循環前駆物質液の傾向を低減するために、追加の液体媒体636を注入するこ
とにより、制御される。追加の液体媒体636の注入は、電子プロセッサ640
の命令による流量制御弁676の自動的な作動により制御される。電子プロセッ
サ640は、モニタ素子674を通して、第二の容器652内の前駆物質液の一
つまたはそれ以上の特性をモニタする。電子プロセッサ640は、また、レベル
・インジケータ682により、第二の容器内の前駆物質液のレベルをモニタし、
流量素子678により、追加の液体媒体636の流量をモニタする。モニタした
状態に基づいて、電子プロセッサ640は、第二の容器652に適当な量の追加
の液体媒体636を注入するために、必要に応じて、流量制御弁676の自動的
作動を命令する。例えば、モニタ素子674は、第二の容器652内の前駆物質
液の比重、すなわち、密度および温度を測定することができる。比重、すなわち
密度の測定は、マイクロモーション(商標)のコリオリル・センサのような任意
の適当な比重計により行うことができる。モニタした情報を、レベル・インジケ
ータ682からの情報と組み合せて、電子プロセッサ640は、第二の容器65
2内の前駆物質液内の前駆物質材料の濃度を計算することができ、その後で、濃
度を必要な範囲内に維持するために注入する追加の液体媒体636の量を計算す
ることができる。その後で、流量素子678は、すでに注入した追加の液体媒体
636の実際の量についての情報を、電子プロセッサ640に継続的に知らせる
。流量制御弁676は、必要に応じて、周期的に、追加の液体媒体636を注入
するために、開/閉モードで動作することもできるし、追加の液体媒体636の
流量を連続的に変化させるために動作することができる。また、モニタ素子67
4は、図38に示す位置以外の位置にも設置することができることを理解された
い。例えば、モニタ素子は、前駆物質液供給材料620内の前駆物質液の特性を
モニタするために、ポンプ665の下流に設置することができる。また、モニタ
素子774と流量素子668とを結合して単一の素子にすることもできる。
【0128】 引続き図37および図38を参照しながら、バッチ開始動作中の自動プロセス
制御について説明する。バッチ開始動作をスタートする前は、第一の容器650
は、通常ほぼ空である。バッチ開始動作は、通常、操作者が、電子プロセッサ6
40に、選択した組成の粒子を製造するようにバッチを準備するようにとの命令
を入力するとスタートする。流量制御弁684は、最初閉じているが、補充の液
体媒体690が、タンク内に入ることができるように、電子プロセッサ640の
命令により開位置に自動的にセットされる。補充の液体媒体は、多くの場合、脱
イオン水である。電子プロセッサ640は、第一の容器650への補充の液体媒
体690の流量をモニタし、予め定めた量の補充の液体媒体690が、第一の容
器650に注入されると、第一の容器650への流入を停止するために、流量制
御弁684を閉位置にセットする。操作者は、第一の容器650に、予め定めた
量の前駆物質材料を注入する。前駆物質材料は、可溶性の塩または分散可能な粒
子のような一種類の材料だけを含むこともできるし、すでに説明したように、複
数の材料を含むこともできる。前駆物質材料の追加は、第一の容器650に、す
べての補充の液体媒体690の注入後、またはすべての補充の液体媒体690の
追加前に行うことができる。ミキサ662は、第一の容器650内で、液体媒体
と前駆物質材料を完全に混合するために、インペラ644を回転させるために作
動する。また、ポンプ654がオンになり、さらに、完全に混合させるために、
再循環の流れ660内に流れが形成される。流量制御弁656は、第二の容器6
52への流入を防止するために閉位置に位置する。必要な前駆物質液を形成する
ために、液体媒体と前駆物質材料とを適当に混合する目的で、十分長い時間、第
一の容器650内で混合を行ってから、好適には、最初はほとんど空の第二の容
器652内に前駆物質液が流入することができるように、電子プロセッサ640
の命令で、上記流量制御弁656は自動的に開位置に移動する。
【0129】 第二の容器652内に適当な量の前駆物質液が注入されてから、エーロゾル発
生装置600を通して、前駆物質液の循環が形成され、この場合、エーロゾルが
エーロゾル発生装置600内で発生しないように、超音波トランスデューサの動
作が停止する。循環を確実の行う目的で、エーロゾル発生装置600を通って循
環し、前駆物質液の流出液622として、第二の容器652に戻る前駆物質液供
給材料620の流れをスタートさせるために、ポンプ665が作動する。また、
再循環の流れ673を通して、前駆物質液の再循環をスタートさせるために、ポ
ンプ672が作動する。好適な実施形態の場合には、ポンプ654、ポンプ66
5、ポンプ672およびミキサ662が、電子プロセッサ640の命令により、
すべて自動的に作動する。図39はこの実施形態を示す。
【0130】 図40は、主要なプロセス構成部材を含む、前駆物質液供給システム608の
他の実施形態を示す。図40に示すように、前駆物質液用のヒータ692は、ポ
ンプ665タイプと流量制御弁666の間に位置する。前駆物質液用のヒータ6
92が作動すると、前駆物質液供給材料620内の前駆物質液は、エーロゾル発
生装置600内に流入する前に加熱される。前駆物質液用のヒータ692は、任
意の時間に、前駆物質液を加熱するのに使用することができるが、通常、前駆物
質液用のヒータは、バッチ開始動作中だけに使用される。すでに説明したように
、バッチ開始動作中に、エーロゾル発生装置600内に、前駆物質液の循環ガス
形成されると、前駆物質液用のヒータ692が、電子プロセッサ640の命令に
より自動的にオンになる。電子プロセッサ640は、温度インジケータ694に
より、前駆物質液の流出液622の温度をモニタし、前駆物質液の流出液622
内の温度が、予め定めた高温に達した場合には、電子プロセッサ640の命令に
より、前駆物質液用のヒータ692を自動的にオフにする。このようにして、バ
ッチ開始動作中、エーロゾル発生装置を通して循環する、前駆物質液は高温にな
り、そのため、エーロゾル発生装置の少なくとも一部を加熱する。これにより、
超音波トランスデューサが作動し、エーロゾル発生装置600およびエーロゾル
発生装置600内の前駆物質液を加熱すると、中間動作中の動作状態をシミュレ
ートするために、エーロゾル発生装置が調整される。電子プロセッサ640も、
温度インジケータ696により、前駆物質液供給材料620内の前駆物質液の温
度をモニタする。上記温度があまり高くなり過ぎた場合には、電子プロセッサ6
40は、前駆物質液用のヒータ692を自動的にオフにするように、または熱入
力を低減するように命令する。
【0131】 図41について説明すると、この図は、主要な制御構成部材を含む、前駆物質
液供給システム608のもう一つの実施形態である。図41の実施形態は、前駆
物質材料を含むホッパ698を含む。バッチ開始動作中、ホッパ698は、第一
の容器650に、指定の量の前駆物質材料を供給するために、電子プロセッサ6
40の命令で自動的に制御される。そうしたい場合には、複数の前駆物質材料に
対して複数のホッパを使用することができる。
【0132】 再び図37および図38を参照しながら、バッチ終了動作中の、前駆物質液供
給システムの自動プロセス制御について説明する。中間動作中、前駆物質液は、
第一の容器650から第二の容器652に送られ、それにより、第一の容器65
0内の前駆物質液のレベルは、中間動作が進行するにつれて下がる。電子プロセ
ッサは、レベル・インジケータ688により、第一の容器650内の前駆物質液
のレベルをモニタする。第一の容器650内の液体のレベルが、予め定めたレベ
ル如何に下がると、電子コントローラ640は、自動的にバッチ終了動作をスタ
ートさせる。
【0133】 バッチ終了動作がスタートした後で、ポンプ654は、第一の容器650から
第二の容器652への、前駆物質液の移動を停止するために、電子コントローラ
640の命令により自動的に停止する。しかし、前駆物質液供給材料620を供
給するために、ポンプ665により、第二の容器652からの前駆物質液の抽出
は、引続き行われる。しかし、第二の容器652に、新しい前駆物質液が導入さ
れないので、時間の経過とともに、前駆物質材料内で前駆物質材料が濃縮する傾
向は、さらに大きな問題になる。それ故、バッチ終了動作中、追加の液体媒体6
36の追加速度は、中間動作中の追加速度と比較すると加速される。レベル・イ
ンジケータ680またはレベル・インジケータ682によりモニタしている、第
二の容器652内の前駆物質液のレベルが、あるレベル以下に下がると、電子プ
ロセッサは、ポンプ665およびポンプ672を自動的にオフにして、流量制御
弁676がまだ閉まっていない場合には、流量制御弁676を閉じる。別の方法
としては、電子プロセッサ640が、液体媒体内の前駆物質材料の濃度が、望ま
しくない高いレベルに達したと判断した場合には、電子プロセッサ640の命令
により、ポンプ665を自動的にオフにすることができる。
【0134】 二つの容器の使用方法を参照しながら、図38−図41の前駆物質液供給シス
テム608について説明してきたが、この液体供給システムは、そうしたい場合
には、一つの容器だけを使用して動作させることができる。容器を一つしか使用
しない場合には、その容器は、図38−図41のところで説明した原理を使用し
て、主供給容器および制御容器として機能する。しかし、本発明の場合には、前
駆物質液供給システム608は、好適には、図38−図41を参照しながら説明
したように、二つの容器を含むことが好ましい。
【0135】 図42は、主要なプロセッサ制御構成部材を含む、キャリヤガス供給システム
610のある実施形態の略図である。図37および図42を参照しながら、キャ
リヤガス供給システム610の自動制御につてい以下に説明する。図37および
図42について説明すると、バッチ処理の中間動作中、主キャリヤガス供給材料
700は、複数のキャリヤガス供給の流れ702に分割されるが、その場合、キ
ャリヤガス供給の各流れは、キャリヤガス624の一部をエーロゾル発生装置6
00に供給する。例えば、キャリヤガス供給の各流れ702は、エーロゾル発生
装置600内でキャリヤガス624を確実に均等に分配するために、キャリヤガ
ス624の異なる部分を、エーロゾル発生装置600内の異なる場所に供給する
ことができる。キャリヤガス供給の各流れ702は、適当な流量制御弁704の
自動的作動により、電子コントローラ640の方向に個別に自動的に制御される
。電子コントローラ640は、流量素子706により、キャリヤガス供給の各流
れ702内の流量をモニタする。流量素子702からの流れ情報に基づいて、電
子プロセッサは、それに従って、対応する流量制御弁704の制御を命令する。
キャリヤガス供給の流れ702を個別に制御することにより、エーロゾル発生装
置600へのキャリヤガスの供給を、さらに正確に制御することができる。また
、キャリヤガス供給の各流れ702を個別に制御することにより、柔軟性が向上
し、エーロゾル発生装置600のある部分だけにキャリヤガスを供給し、エーロ
ゾル発生装置600の他の部分に、キャリヤガスを供給しないようにすることが
できる。それ故、動作上の問題により、エーロゾル発生装置の一部を閉鎖しなけ
ればならない場合には、エーロゾルの流れを発生するために、エーロゾル発生装
置の他の部分を引続き動作させることができる。例えば、エーロゾル発生装置は
、個々の作動可能なグループに分割された、超音波トランスデューサ含むことが
できる。この場合、少なくとも一つグループは、キャリヤガス供給の各流れ70
2と対応する。
【0136】 引続き図37および図42を参照しながら、バッチ開始動作中の、キャリヤガ
ス供給システム610の自動制御について以下に説明する。最初は、すべての流
量制御弁704は閉じている。電子プロセッサ640の命令により、各流量制御
弁704は、キャリヤガス供給の流れ702を通して、キャリヤガスの流れをス
タートさせるために自動的に開く。バッチ開始動作中、電子プロセッサは、自動
的にキャリヤガス供給の流れ702によるキャリヤガスの供給を停止するために
、各流量制御弁704を閉じるように命令する。
【0137】 図51は、追加の液体媒体636がキャリヤガスに追加されるキャリヤガス供
給システム610の他の実施形態の略図である。図51は、主キャリヤガス供給
700が、ヒータ708内で加熱され、その後で、追加の液体媒体636が主キ
ャリヤガス供給700に追加される点を除けば、図42と同じでものである。追
加の液体媒体636は、好適には、主キャリヤガス供給700を、液体媒体の蒸
気でほぼ飽和する量だけ追加することが好ましい。主キャリヤガス供給700の
加熱は、飽和した際に、主キャリヤガス供給700により収容することができる
、液体媒体の蒸気の量を増大するために行われる。図37および図51について
説明すると、ヒータ708を通過した主キャリヤガス供給700の温度は、好適
には、エーロゾル発生装置600内で発生中のエーロゾルの流れの温度とほぼ等
しいか、または若干高いことが望ましい。その結果、キャリヤガス624は、エ
ーロゾル発生の条件で、液体媒体内でほぼ飽和し、エーロゾル発生装置600に
供給された、前駆物質液供給材料620からの、液体媒体の、エーロゾル発生装
置600内での気化を低減するか、事実上防止する。
【0138】 また、本発明の方法の好適な実施形態は、循環している前駆物質液を含んでい
るが、前駆物質液を循環させないでも動作することができる。例えば、キャリヤ
ガス624が、液体媒体の蒸気で飽和している場合には、いま説明したように、
エーロゾル発生装置600内での、前駆物質液からの液体媒体の損失は、循環を
全然を行わなくてもすむほど少ない。ある実施形態の場合には、エーロゾルの流
れを形成するために、小さな液滴の発生の速度とほぼ同じ速度で、前駆物質液を
エーロゾル発生装置600に供給することができる。この場合、前駆物質液の流
出液622は、エーロゾル発生装置から流出しない。もう一つの例を挙げると、
エーロゾル発生装置600内で、定常状態で、もっと薄い前駆物質液を処理し、
その後で、必要な濃度に濃縮することにより、循環を行わないですませることが
できる。エーロゾルの流れに対して小さな液滴を形成し、エーロゾル発生装置6
00内で、液体媒体の蒸気によりキャリヤガスを飽和させるための消費を含む、
エーロゾル発生装置600内の消費の速度にほぼ等しい速度で、前駆物質液をエ
ーロゾル発生装置600に供給することができる。
【0139】 図43は、いくつかの主要なプロセス制御機能を含む、冷却ガス供給システム
612のある実施形態の略図である。図37および図43を参照しながら、冷却
ガス供給システムの自動制御について以下に説明する。中間動作中、ブロワーは
、エーロゾル・クーラ604に冷却ガス供給626を供給するために、流量制御
弁712を通して、通常は空気である冷却ガスを供給する。流量制御弁712は
、三方向弁であり、過度の冷却ガスは、排気流れ714により放出される。電子
プロセッサ640は、流量素子716により、冷却ガス供給626の流れをモニ
タする。流量制御弁712は、冷却ガス供給626の流量を必要な範囲に維持す
る目的で、冷却ガス供給626および排気流れ714の相対的な量を変化させる
ために、電子プロセッサ640からの命令に基づいて自動的に作動する。バッチ
開始動作中、ブロワー710は、最初停止しているが、電子プロセッサ640の
命令により自動的に作動する。バッチ終了動作中、ブロワー710は、冷却ガス
供給626の流れを停止するために、電子プロセッサ640の命令により停止す
る。
【0140】 図を37および図43を参照しながら説明した実施形態とは他の実施形態の場
合には、図43に示すように、正の圧力下で冷却ガス供給626を供給するので
はなく、エーロゾル製造設備に真空を導入することにより、冷却ガス供給626
をエーロゾル・クーラ604内に供給することができる。同様に、システム内に
真空を導入することによりキャリヤガス624を供給することができる。例えば
、エーロゾル発生装置600、エーロゾル・ヒータ602、エーロゾル・クーラ
604および粒子収集装置606を通して真空を導入するために、ブロワー71
0を粒子収集装置606の下流に設置することができる。システム内に真空が導
入され、真空弁の前後の圧力が予め定めたレベルに達した場合には、キャリヤガ
ス供給システム610は、キャリヤガス624を流すことができる真空弁をこと
ができる。それ故、エーロゾル発生装置600へのキャリヤガス624の流量は
、図42または図51に示す制御システム類似の制御システムであるが、真空で
動作する制御システムにより自動制御することができる。同様に、冷却ガス供給
システム612は、真空弁を含むことができ、上記真空弁の下流に自動流れ制御
装置を含むことができる。
【0141】 図44は、参照番号1〜8で示す八つの独立している加熱ゾーンを含む、管状
炉720を備えるエーロゾル・ヒータ602のある実施形態である。加熱ゾーン
1および2は、管状炉720への入口に隣接していて、加熱ゾーン7および8は
、管状炉720からの出口に隣接している。各加熱ゾーンは、各加熱ゾーンへの
熱入力を個別に制御するための、個別に制御することができる、一つまたはそれ
以上の加熱素子に関連する。各加熱ゾーン3、4、5および6は、チューブ72
2の縦方向の寸法の一部上に位置するチューブ722の全円周領域をカバーする
。加熱ゾーン1および2は、直接対向していて、それぞれ、チューブ722の円
周の半分の周囲を延びる一部をカバーする。この場合、加熱ゾーン1は、円周の
頂部の半分をカバーし、加熱ゾーン2は、チューブ722の円周の頂部の半分を
カバーする。同様に、加熱ゾーン7および8は、それぞれ、加熱ゾーン1および
2の配置と同じように、チューブ722の円周の半分の周囲だけを延びる部分を
カバーする。それ故、加熱ゾーン1および2は、管状炉720を通る流れの方向
に対してほぼ垂直な方向に相互に対向している。加熱ゾーン7および8の間にも
類似の関係が存在する。すでに説明したように、各加熱ゾーンは、個別に制御す
ることができる。図45は、チューブ722内部の加熱ゾーン1および2の位置
を示す管状炉720の加熱ゾーン1および2の横断面の略図である。加熱ゾーン
1は、加熱素子724により加熱され、加熱ゾーン2は、加熱素子726により
加熱される。
【0142】 図37、図44および図45を参照しながら、エーロゾル・ヒータ602への
熱入力の自動制御について以下に説明する。バッチ処理の中間動作中、エーロゾ
ルの流れは、管状炉720のチューブ722を通して流れる。一つまたはそれ以
上の加熱ゾーンは、これら加熱ゾーンに対応する加熱素子により個別に加熱され
る。電子プロセッサ640は、温度インジケータ724により、管状炉720内
のある位置の温度を自動的にモニタする。通常、上記温度は、外表面上に位置す
るサーモカップルにより、チューブ720の外表面においてモニタされる。モニ
タした温度情報に基づいて、電子プロセッサ640は、加熱ゾーンへの熱入力を
制御するように管状炉720に自動的に命令する。図44には温度インジケータ
724が一つしか示していないが、通常、多数の温度インジケータが使用され、
この場合、各加熱ゾーンに対して少なくとも一つの温度インジケータが使用され
、電子プロセッサは、それに従って、各加熱ゾーンへの熱入力の制御を自動的に
命令する。さらに、管状炉720は、通常、チューブ722内を流れるエーロゾ
ルの流れが、ほぼ水平方向に向かうような方向を向いている。このような構成に
なっているので、状況により、エーロゾルの流れの加熱による浮力により、エー
ロゾルの流れ内の小さな液滴または粒子は、垂直方向に上昇する傾向がある。こ
の効果を少なくとも部分的に緩和するために、通常、加熱ゾーン1への熱入力よ
りも、加熱ゾーン2への熱入力が大きくなるようにすることが望ましい。例えば
、加熱ゾーン2への熱入力を、加熱ゾーン1への熱入力の3倍にすることができ
る。極端な場合、加熱ゾーン2だけに熱入力を供給し、加熱ゾーン2への熱入力
をゼロにすることもできる。この場合、加熱ゾーン加熱ゾーン1は、加熱ゾーン
2からの対流による加熱により加熱される。バッチ開始動作中、加熱ゾーンへの
熱入力は、ゼロか低いレベルである。しかし、チューブ722を通して、エーロ
ゾルが流れる前に、電子プロセッサ640のチューブ722内の温度を上昇させ
るようにとの命令により、熱入力は自動的に増大する。バッチ終了動作中、チュ
ーブ722内の温度を自動的に下げるために、管状炉720への熱入力は自動的
に低減または停止する。この手順は、通常、チューブ722を通るエーロゾルの
流れが停止した後で行われる。
【0143】 図46は、管状炉720を含むエーロゾル・ヒータ602の他の実施形態であ
る。温度制御は、図44および図45のところですでに説明したのと同じ方法で
行われる。図37および図46に示すように、管状炉の端部は、端部キャップ7
28に取り付けられていて、上記キャップは、エーロゾル発生装置およびエーロ
ゾル・クーラに接続しているコンジットとフランジにより接続している。バッチ
処理の間、端部キャップ728は、各端部キャップ728の少なくとも一部を通
って循環する水のような冷却液730により冷却することができる。中間動作中
の通常の製造状態の間、電子プロセッサは、通常、流量制御弁732を閉位置に
保持するので、冷却液730は、端部キャップ728に流れない。中間動作中、
エーロゾルの流れが、チューブ722を通して流れている場合には、通常、端部
キャップ728を冷却する必要はない。しかし、バッチ開始動作中、炉内の温度
が上昇中であり、キャリヤガスが流れ始める前においては、電子プロセッサ64
0は、冷却液730が、端部キャップ728を、冷却することができるようにす
るために、流量制御弁732を開位置に自動的に差動させるように命令する。バ
ッチ終了動作中、電子プロセッサ640は、管状炉720を通るキャリヤガスの
流れを停止した後で、炉の温度を必要なレベルまで下げながら、端部キャップ7
28を冷却するために、流量制御弁732を、もう一度自動的に作動させるよう
に命令することができる。電子プロセッサ640は、任意の適当な入力に基づい
て、流量制御弁732の開閉を命令することができる。例えば、バッチ開始動作
およびバッチ終了動作中、指定の時間に、流量制御弁732を開閉することがで
きるし、または端部キャップ728の一方または両方の付近でモニタした温度の
ような、モニタした状態に基づいて、上記流量制御弁を開閉することができる。
【0144】 図46および図47について説明すると、これらの図は、端部キャップ728
の一つの設計を示す。図46および図47に示すように、端部キャップ728は
、その内部に細いチューブ740が位置する、縁部の周囲に凹部738を持つフ
ランジ本体部分736を含む。チューブ740は、冷却された場合、端部キャッ
プ728を通って循環するための冷却液730が流れるための経路を形成する。
チューブ740は、通常、熱伝導のよい銅のチューブである。
【0145】 図49について説明すると、この図は、エーロゾル製造設備内でのバッチ処理
の少なくとも一部の制御を命令するために、電子プロセッサ640を使用してい
るエーロゾル製造設備の他の実施形態である。図49に示すように、電子プロセ
ッサ640は、キャリヤガス供給システム610、前駆物質液供給システム60
8、冷却ガス供給システム612、エーロゾル・ヒータ602、およびエーロゾ
ル発生装置600と通信する他に、コントローラ642を通して冷却液供給シス
テム630と通信する。
【0146】 図50は、いくつかの主要な自動プロセス制御機能を含む、冷却液供給システ
ム630のある実施形態である。図49および図50を参照しながら、冷却液供
給システム630の自動制御について以下に説明する。バッチ処理の中間動作中
、冷却液供給632は、ポンプ746により冷却液タンク744から抽出され、
流量制御弁748を通って流れる。冷却液の流出液634は、冷却液タンク74
4に戻り、再循環する。冷却液タンク744内の冷却液は、冷却コイル750に
より冷却される。必要に応じて、補充の冷却液752が追加される。冷却液は、
通常、脱イオン水である。中間動作中、電子プロセッサ640は、温度インジケ
ータ754により、冷却液の流出液634内の冷却液の温度をモニタし、電子プ
ロセッサ640は、モニタした温度情報に基づいて、冷却液供給632の流量の
増減するために、必要に応じて、流量制御弁748を自動的に作動する。バッチ
開始動作中、ポンプ746は、最初停止している。ポンプ646は、冷却液供給
632の流れをスタートさせるために、電子プロセッサ640の命令により自動
的にスタートする。バッチ終了動作中、ポンプ746は、冷却液供給632の流
れを停止するために、電子プロセッサ640の命令により自動的に停止する。
【0147】 冷却液供給システム630のある実施形態の場合には、中間動作中に、オーバ
ーヒートを防止する目的で、ドライバ回路を例を冷却するために、エーロゾル発
生装置600の超音波トランスデューサを駆動するドライバ回路に冷却液を供給
することができる。ドライバ回路への冷却液は、超音波トランスデューサを冷却
するための、冷却液供給632の制御と類似の方法により、電子プロセッサ64
0の命令により制御される。
【0148】 図52について説明すると、この図は、エーロゾル製造設備の他の実施形態で
ある。電子プロセッサ640が、コントローラ642を通して、冷却ユニット7
56と通信する点を除けば、図37の実施形態と同じものである。冷却ユニット
756の動作は、電子プロセッサ640の命令により自動的に制御される。冷却
ユニット756は、通常、バッチ開始動作中に自動的に作動し、バッチ終了動作
中に自動的に停止する。中間動作中、冷却ユニット756は、通常、エーロゾル
発生装置600が、エーロゾルの流れを発生すると動作する。冷却ユニット75
6の目的は、エーロゾル発生装置とエーロゾル・ヒータ602との間の、コンジ
ット614内を流れるエーロゾルの流れの、オーバーヒートを防止する目的で、
コンジット614の少なくとも一部を冷却することである。冷却ユニット756
は、通常、必要な冷却を行うために、コンジット614上に、空気を吹き付ける
ためのファンまたはブロワーである。
【0149】 図52について引続き説明するが、好適な実施形態の場合には、冷却ユニット
756は、第一のコンジット部分760を冷却し、第二のコンジット部分762
はほとんど冷却しない。第一のコンジット部分760は、流れを、ほぼ垂直な方
向に向け、コンジット614の湾曲部の反対側にある第二の部分は、エーロゾル
の流れをほぼ水平方向に向ける。第一のコンジット部分760を冷却することに
より、エーロゾルの流れ内の小さな液滴からの液体媒体の過度の蒸発が防止され
、第一のコンジット760の壁部上に凝集した粒径の大きい小さな液滴および液
体が、エーロゾル発生装置600内に排出により戻ることができるようにする。
しかし、第二のコンジット部分762は、ほとんど冷却されていないので、エー
ロゾル・ヒータ602からの熱は、エーロゾルの流れ内の小さな液滴から液体媒
体を蒸発させる傾向がある。このような状況の下で、そうでない場合、かなり重
大な問題を起こす恐れがある、エーロゾル・ヒータ602の入口のところの壁部
上に形成されるかもしれないある状況が防止される。場合によっては、熱の損失
を防止し、エーロゾルの流れ内の小さな液滴から液体媒体の必要な蒸発を促進す
るために、第二のコンジット部分762を絶縁することが望ましい場合もある。
さらに、好適な実施形態の場合には、第一のコンジット部分760の壁部の温度
が、電子プロセッサ640により、温度センサを使用してモニタされ、必要に応
じて、冷却ユニット756がオフになる。通常、壁部の温度が予め定めた値を超
えた場合だけ、冷却ユニットがオンまたはオフになる。冷却ユニット656は、
また、バッチ開始動作および/またはバッチ終了動作中に、いくつかの利点を供
給する。例えば、バッチ開始動作中に、キャリヤガスが流れていない場合であっ
て、エーロゾル・ヒータ602内の温度が上昇中である場合には、コンジット6
14のオーバーヒートを防止するために、冷却ユニット756をオンにすること
ができる。同様に、キャリヤガスが流れが停止した後の、バッチ終了動作中に、
コンジット614を冷却するために、冷却ユニット756をオンにすることがで
きる。
【0150】 図61は、エーロゾル製造設備の他の実施形態である。図61は、電子プロセ
ッサ640が、コントローラ642を通して、エーロゾル発生装置600からの
出口のところで位置するエーロゾル・モニタ648と通信していることを除けば
、図37と同じものである。中間動作中、エーロゾルの流れは、エーロゾル・モ
ニタ648を通って流れる。エーロゾル・モニタ648内においては、ネオンま
たは他の光源のような光源が、光のビームを、流れているエーロゾルの流れの少
なくとも一部を横切って、光検出装置の方向に向ける。光検出器が検出した光の
量は、エーロゾルの流れ内の液体の小さな液滴の密度に関する情報を供給する。
図61の実施形態の場合には、電子プロセッサ640は、中間動作中、エーロゾ
ル・モニタ648により、エーロゾル発生装置600から流出するエーロゾルの
流れの密度をモニタする。その後で、電子プロセッサ640は、上記のエーロゾ
ルの密度情報を処理し、有益なフィードバックおよび/または制御を行う。例え
ば、電子プロセッサ640が、エーロゾルの流れの密度の異常を識別した場合に
は、操作者に知らせるために警報を作動することができ、その結果、操作者は、
異常の原因を調査し、必要に応じて、調整または修理を行うことができる。また
、電子プロセッサ640は、プロセス制御を行うために、モニタしたエーロゾル
の密度情報を使用することができる。例えば、密度情報に基づいて、電子プロセ
ッサ640は、中間動作中、前駆物質液の流れ620内の流れ、および/または
エーロゾルの流れの密度を最適化するために、キャリヤガス624の流量の増減
を自動的に命令することができる。バッチ終了動作中、電子プロセッサ640は
、エーロゾル・モニタ648が、システムが、残りのエーロゾルを適当にパージ
したことを示して、エーロゾル発生装置600からエーロゾルが流れていないこ
とを示した後で、パージ動作の自動的な停止を命令することができる。
【0151】 通常、粒子収集装置内への粒子の収集で終るエーロゾル製造方法について説明
してきたが、ある実施形態の場合には、粒子収集の後で追加の処理が行われる。
例えば、粒子の組成または形状をさらに修正したい場合には、高温で、粒子に対
して収集後の焼き鈍しまたは他の動作を行うことができる。収集後の焼き鈍し中
に、粒子内の成分は、粒子の化学的組成を変更するために反応することができ、
または粒子内の一つまたはそれ以上の相を再結晶または再構成させることができ
る。焼き鈍しは、例えば、回転炉内で行うことができる。
【0152】 再び図33について説明すると、バッチを処理するためのフローは、第一の段
階としてのバッチ開始動作からスタートし、第二の段階としての中間動作を行っ
たあとで、第三の段階としてのバッチ終了動作で終了する。これらの段階の特定
の動作またはステップの特定のフローは、かなり変更することができるが、その
ような変更があっても、いぜんとして、本発明の範囲内に含まれる。しかし、こ
の点について説明すると、以下にさらに詳細に説明するように、バッチ開始動作
中の超音波トランスデューサの作動、およびバッチ終了動作中の超音波トランス
デューサの停止は、重要なステップであり、超音波トランスデューサを作動する
前の、バッチ開始動作中に、いくつかのステップを行い、超音波トランスデュー
サの停止後のバッチ終了動作中にいくつかのステップが発生することが必要であ
る。
【0153】 図53は、バッチ開始動作中の一連のステップの、ある実施形態のフローチャ
ートである。図37および図53について説明すると、第一のステップは、前駆
物質液のバッチを製造することである。この手順は、通常、処理に必要なバッチ
・サイズに、必要な前駆物質液を製造するために、適当な混合を行って、液体媒
体および前駆物質液を一緒に追加するステップを含む。しかし、前駆物質液のバ
ッチは、調製済みの状態で入手することができ、その場合、バッチ開始動作は、
前駆物質液のバッチの調製を含まない。
【0154】 図53の次のステップは、前駆物質液の循環を確立することである。このステ
ップは、通常、前駆物質液供給システム608からエーロゾル発生装置600へ
の前駆物質液供給材料620の供給のスタート、およびエーロゾル発生装置60
0からの前駆物質液の流出液622の、前駆物質液供給システム608への収容
を含む。エーロゾル発生装置600への、前駆物質液の循環が確立された後での
次のステップは、エーロゾル・ヒータ602内の温度をある高温まで上昇させる
ことである。このステップは、通常、エーロゾル・ヒータ602への熱入力を増
大することにより行われる。例えば、エーロゾル・ヒータ602として、炉を使
用している場合には、炉内の複数の加熱ゾーンの中の、一つまたはそれ以上への
熱入力は、すでに説明した方法で増大される。
【0155】 図53に示すように、次のステップは、キャリヤガスの供給をスタートさせる
ことであり、冷却ガス供給をスタートさせることである。これらのステップは、
ほぼ同時に行われるように図には示してある。キャリヤガス供給のスタートは、
通常、キャリヤガス供給システム610から、エーロゾル発生装置600への、
キャリヤガス624の流れの確立を含む。冷却ガス供給のスタートは、通常、冷
却ガス供給システム612から、エーロゾル・クーラ604への、冷却ガス供給
626の供給のスタートを含む。
【0156】 図53に示す次のステップは、装置を調整することである。この調整は、エー
ロゾルの流れを発生しないで、エーロゾル発生装置600、エーロゾル・ヒータ
602、エーロゾル・クーラ604および粒子収集装置606を含む、流れ経路
を通してのキャリヤガスの供給を含む。エーロゾル・ヒータ602は、高温であ
り、移動しているキャリヤガスを加熱する。エーロゾル・クーラ604内におい
ては、高温のキャリヤガスは、冷却ガス供給626と混合され、その後で、粒子
収集装置606に送られる。粒子収集装置606を通して流れるガスは高温であ
るので、移動するガスは、粒子収集装置606の一部を加熱する。この調整ステ
ップの効果は、エーロゾルの発生がスタートした後の、中間動作中に後で起こる
状態をシミュレートすることである。例えば、エーロゾル・クーラ604および
粒子収集装置606は、動的状態で、以降の中間動作中の動作温度をシミュレー
トする温度まで加熱される。また、中間動作中に発生する状態をシミュレートす
るために、移動するガスにより、動的状態で調整される。
【0157】 図53に示すように、次のステップは、超音波トランスデューサを作動するこ
とである。このステップは、超音波トランスデューサを駆動するための超音波ト
ランスデューサ・ドライバに電力を供給することにより実行される。超音波トラ
ンスデューサ作動すると、エーロゾル発生装置600内で、エーロゾルの流れの
発生がスタートする。エーロゾルの流れの発生は、すでに説明したように、装置
の調整が完了するまでスタートしないので、システムは、最初、定常状態または
準定常状態で粒子を製造する準備ができている。このことは、粒子製造の初期の
段階でシステム内の遷移効果を低減し、初期の段階で規格以下の粒子ができる可
能性を少なくする効果がある。このことは重要なことである。何故なら、このよ
うな規格以下の粒子は、他の高品質のバッチを汚染する恐れがあり、製造された
初期の粒子を廃棄したり、厄介なリサイクルの動作をしなければならない恐れが
あるからである。超音波トランスデューサを作動した後で、バッチ処理は、中間
動作を通して進行する。
【0158】 図54は、バッチ開始動作の一連のステップの、他の実施形態のフローチャー
トである。このフローは、二つの圧力試験ステップが追加された点を除けば、図
53のフローと同じものである。第一の圧力試験は、前駆物質液のバッチの準備
完了後であって、前駆物質液の循環が確立する前に行われる。第一の圧力試験は
、キャリヤガスによる、エーロゾルの流れのための経路への加圧、漏洩をチェッ
クするための加圧された流れ経路のモニタを含む。圧力試験の主な目的は、シス
テム全体を通して流れを確実に一定にし、損失を防止するための安全確認である
。システムが、圧力試験に合格しなかった場合は、バッチ開始動作を終了し、漏
洩の原因が識別され、修理が行われる。
【0159】 図54の第二の圧力試験ステップは、装置の調整ステップの後で行われる。第
二の圧力試験の場合には、冷却ガス供給およびキャリヤガス供給が一時的に中断
され、再びキャリヤガスにより、流れの経路が加圧され、漏洩をチェックするた
めに圧力がモニタされる。第二の圧力試験は、第一の圧力試験中には識別されな
くて、装置が高温に達した後で発生する恐れがある、漏洩を識別するために重要
である。第二の圧力試験が失敗した場合には、漏洩の原因をチェックし、修理す
るために、バッチ開始動作を終了する。
【0160】 図55について説明すると、この図は、バッチ開始動作の一連のステップの、
他の実施形態のフローチャートである。図55は、冷却液供給をスタートするた
めのステップを含んでいる点を除けば、図53と同じものである。このステップ
は、前駆物質液の循環の確立とほぼ同時に行われる。図49および図55につい
て説明すると、冷却液供給のスタートは、冷却液供給システム630からの冷却
液供給632の流れの確立と、冷却液の流出液634の冷却液供給システム63
0への戻りの確立を含む。
【0161】 図56について説明すると、この図は、バッチ開始動作中の一連のステップの
、他の実施形態のフローチャートである。図56は、前駆物質液の加熱に関連す
るステップが、含まれているという点を除けば、図53と同じものである。図3
7および図56について説明すると、前駆物質液の循環を確立するステップを行
った後で、前駆物質液を加熱する次のステップがスタートする。この加熱は、通
常、前駆物質液供給システム608内で、前駆物質液を加熱することにより行わ
れる。その結果、エーロゾル発生装置600に供給される、前駆物質液供給材料
620は高温である。前駆物質液を加熱することにより、エーロゾル発生装置6
00内の循環する前駆物質液は、エーロゾルの流れがエーロゾル発生装置600
内で発生した場合の、中間動作の後期の高温をシミュレートする。また、加熱さ
れた前駆物質液は、中間動作中の動作をシミュレートしながら、再び、エーロゾ
ル発生装置600の一部を加熱する。図56に示すように、装置の調整ステップ
終了後の次のステップは、前駆物質液の加熱の中止である。装置の調整ステップ
中、すでに説明したように、加熱された前駆物質液は、エーロゾル発生装置60
0の少なくとも一部を加熱する。装置が十分に調整された後で、前駆物質液の加
熱が終了し、その後で、エーロゾル発生装置600内でエーロゾルの流れの発生
をスタートさせるために、超音波トランスデューサが作動する。超音波トランス
デューサからのエネルギーの少なくとも一部は、循環している前駆物質液を加熱
し、その結果、通常、前駆物質液の加熱はもはや必要ではない。
【0162】 図37、図38および図56について説明すると、前駆物質液の加熱の停止を
、いつでも行う必要はないし、またそれは望ましくない。ある種の組成の前駆物
質液の場合には、前駆物質液を、そうでない場合、中間動作中の温度より高い温
度に維持するのが望ましい場合もある。また、電子プロセッサ640は、前駆物
質液の流出液622の温度を引続きモニタすることができ、モニタした温度が、
予め定めたレベルより下がった場合には、いつでも前駆物質液供給材料620の
加熱をスタートすることができ、また、モニタした温度が予め定めたレベルより
下がった場合には、いつでも、自動的に加熱を中止することができる。
【0163】 図57について説明すると、この図は、バッチ開始動作中の一連のステップの
、他の実施形態のフローチャートである。図57は、エーロゾル・ヒータの端部
キャップの冷却に関するステップを含んでいる点を除けば、図53と同じもので
ある。図37、図46および図57について説明すると、前駆物質液の循環が確
立した後の、ほぼ同時に行われる次のステップは、加熱温度の上昇と、端部キャ
ップの冷却のスタートである。端部キャップの冷却のスタートは、エーロゾル・
ヒータ602の端部キャップ、およびターミナル部分を冷却するために、端部キ
ャップの少なくとも一部を通して、冷却液の流れを確立するステップを含む。端
部キャップを冷却するのは、冷却を行わないと、エーロゾル・ヒータ602のタ
ーミナルの端部の温度が過度に高くなり、エーロゾル・ヒータと隣接する流れ装
置との間を接続している、ガスケットを損傷する恐れがあるからである。図57
を見れば分かるように、装置の調整の前に行われるステップは、端部キャップの
冷却を停止するステップである。このステップがを行われるのは、キャリヤガス
供給がスタートした後で、エーロゾル・ヒータ602を通って流れるキャリヤガ
スが、通常、十分な量により、エーロゾル・ヒータ602のターミナル部分を冷
却し、その結果、端部キャップの冷却がもはや必要ないからである。通常、粒子
の製造中には、端部キャップを冷却する必要はない。しかし、そうしたい場合に
は、端部キャップを冷却することができる。例えば、電子プロセッサ640は、
温度プローブにより端部キャップ付近の温度をモニタすることができ、モニタし
た温度が予め定めた値を超えた場合には、いつでも端部キャップを冷却を自動的
にスタートすることができ、また、モニタした温度が予め定めた数値以下に下が
った場合には、いつでも端部キャップの冷却を自動的に停止することができる。
【0164】 図58について説明すると、この図は、バッチ終了動作の際の一連のステップ
の、ある実施形態のフローチャートである。図37および図58について説明す
ると、バッチ終了動作の最初のステップは、前駆物質液供給を全部消費すること
である。この第一のステップは、エーロゾル発生装置600内でエーロゾルの流
れの発生を継続して行いながら、実際にできるだけ多くの前駆物質液をとりだし
て、前駆物質液供給システム608を空にすることである。通常、バッチ終了動
作のスタートは、前駆物質液供給システム608の容器内に残っている前駆物質
液のレベルのような、前駆物質液供給システム608内の、モニタしたある状況
によりトリガーされる。
【0165】 図58に示すように、次のステップは、超音波トランスデューサの動作を停止
することである。このステップは、超音波トランスデューサ駆動回路への電力の
供給の停止を含む。超音波トランスデューサの動作が停止すると、エーロゾル発
生装置600内のエーロゾルの流れの発生が停止する。
【0166】 図58に示すように、次のステップは、エーロゾルの流れの流れ経路のパージ
である。すでに説明したように、この流れ経路は、エーロゾル発生装置600と
、エーロゾル・ヒータ602、エーロゾル・クーラ604および粒子収集装置6
06を含む。パージは、通常、キャリヤガスにより行われるが、そうしたい場合
には、異なる組成のパージ・ガスを使用することができる。パージの目的は、エ
ーロゾル発生装置600および下流の装置から、すべての残りのエーロゾルを除
去することである。パージは、予め定めた時間の間、またはすべての残りのエー
ロゾルを除去するのに十分な予め定めた量のパージ・ガスを通す間行うことがで
き、または流れ経路を通って流れる、流れの中でモニタした状態に基づいて終了
することができる。例えば、エーロゾル・ヒータ602の下流の窒素ガスの濃度
は、前駆物質液が硝酸塩の前駆物質材料を含んでいた場合に、モニタすることが
できる。
【0167】 図58に、ほぼ同時に起こるように図示してある次のステップは、キャリヤガ
ス供給の停止であり、冷却ガス供給の停止である。キャリヤガス供給の停止は、
キャリヤガス供給システム610から、エーロゾル発生装置600へのキャリヤ
ガス624の流れを停止するステップを含む。冷却ガス供給の停止は、冷却ガス
供給システム612からエーロゾル・クーラ604への冷却ガス供給626を停
止するステップを含む。
【0168】 図59について説明すると、この図は、バッチ終了動作の一連のステップの、
他の実施形態のフローチャートである。図59は、冷却液の流れを停止するステ
ップが、超音波トランスデューサの停止ステップの後に追加されている点を除け
ば、図58と同じものである。図49および図59について説明すると、図59
の一連のステップは、例えば、エーロゾル発生装置600内の超音波トランスデ
ューサが、冷却液供給システム630からの冷却液供給材料632の供給により
冷却されている場合に適している。冷却液の流れの停止は、冷却液供給システム
630からの冷却液供給材料632の供給を停止するステップを含む。
【0169】 図60について説明すると、この図は、バッチ終了動作の一連のステップの、
他の実施形態のフローチャートである。図60は、エーロゾル・ヒータ上の端部
キャップの冷却に関連するステップが含まれている点を除けば、図58と同じも
のである。図60は、エーロゾル・ヒータの温度の低下とほぼ同時に行われる端
部キャップの冷却をスタートさせるステップである。端部キャップの冷却のスタ
ートは、バッチ終了動作のところですでに説明したものと類似している。端部キ
ャップを通しての冷却液の循環は、エーロゾル・ヒータのターミナル部分の温度
が、この循環を行わないと過度に高くなるので、それを防止するために行われる
。何故なら、キャリヤガスが、もはやエーロゾル・ヒータを通って流れていない
からである。図60に示すように、次のステップは、端部キャップの冷却を停止
することである。このステップは、エーロゾル・ヒータのターミナル部分に、過
度の熱が蓄積する恐れがもはやない場合に、端部キャップ内の冷却液の循環を停
止するステップを含む。
【0170】 図53−図60に示すように、バッチ開始動作およびバッチ終了動作の一連の
ステップは、種々の実施形態に対する好適な処理フローに過ぎない。しかし、バ
ッチ開始動作中に、いくつかのステップが、超音波トランスデューサの作動前に
行わなければならないこと、およびバッチ終了動作中に、いくつかのステップを
、超音波トランスデューサの停止後に行わなければならないことを除けば、本発
明は、図53−図60に示す特定の実施形態、または図53−図60に示す一連
のステップに限定されない。例えば、図53の場合には、超音波トランスデュー
サの作動は、通常、図に示すステップの最後のステップでなければならないが、
その前のステップは、自由に順序を変えることができる。例えば、エーロゾル・
ヒータの温度は、前駆物質液の循環を確立する前に増大することができる。図5
4の場合には、この場合も、超音波トランスデューサの作動ステップは、通常、
図に示すステップの最後に行わなければならないが、その前のステップの順序は
自由に変えることができる。例えば、第一の圧力試験を、前駆物質液の循環を確
立するステップの後で行うことができる。また、キャリヤガス供給のスタート・
ステップと、冷却ガス供給のスタート・ステップをほぼ同時に行う必要はない。
図55について説明すると、超音波トランスデューサの作動ステップは、冷却液
の供給をスタートするステップを、超音波トランスデューサの作動の後で行うこ
とができる点を除けば、通常、最後に行わなければならない。また、他のステッ
プの順序は自由に変えることができる。例えば、冷却液の供給のスタート・ステ
ップを、このフローの後のところで行うことができる。図56について説明する
と、前駆物質液の加熱を停止するステップは、超音波トランスデューサの作動の
後で行うことができる点を除けば、超音波トランスデューサの作動ステップは、
通常、最後に行わなければならない。また、他のステップの順序は自由に変える
ことができる。図57について説明すると、端部キャップの冷却を停止するステ
ップは、超音波トランスデューサの作動ステップの後で行うことができる点を除
けば、超音波トランスデューサの作動ステップは、通常、最後に行わなければな
らない。他のステップの順序は自由に変更することができる。図58について説
明すると、超音波トランスデューサの停止ステップは、通常、後続のステップの
前に行わなければならない。しかし、上記以降のステップの順序は自由に変更す
ることができる。例えば、ヒータの温度を下げるステップは、前駆物質液の供給
を停止するステップの後で行うことができる。図59について説明すると、冷却
液の流れを停止するステップを、超音波トランスデューサの停止前に行うことが
できる点を除けば、図示の超音波トランスデューサの停止後のこれらのステップ
は、通常、そのステップの後で行わなければならない。他のステップの順序は自
由に変更することができる。例えば、前駆物質液の供給を、ヒータの温度を下げ
る前に停止することができる。図60について説明すると、超音波トランスデュ
ーサの停止は、通常、他の列挙したステップの前に行わなければならない。しか
し、他のステップの順序は自由に変更することができる。例えば、端部キャップ
の冷却のスタート・ステップは、エーロゾル・ヒータ内の温度を下げる前に行う
ことができ、前駆物質液の停止ステップは、端部キャップの冷却停止ステップ、
端部キャップの冷却のスタート・ステップ、ヒータの温度を下げるステップの中
の任意のステップの前に行うことができる。また、特に上に記載したステップを
除けば、他のステップの順序を変更することができる。
【0171】 すでに説明したように、中間動作は、通常、定常状態または準定常状態での粒
子の製造を含む。しかし、すでに説明したように、粒子製造に関して識別された
問題を修正するために、定常状態の条件または準定常状態の条件を、周期的に計
画に従って、または計画に従がわないで中断することが望ましい場合がある。ま
たは堆積した微粒子製品の周期的保守および除去を行うことが望ましい場合もあ
る。中間動作中に製造が中断された場合、中断の開始は、バッチ終了動作に幾分
似ているし、また、中断後の製造再開動作は、バッチ開始動作に幾分似ている。
それ故、バッチ終了動作およびバッチ開始動作についての上記説明は、特定の状
況に適合するように適当に修正された中間動作中の行われる一時的な中断に関連
する。例えば、中間動作中に製造を中断した場合には、超音波トランスデューサ
を停止し、また通常、エーロゾル発生装置へのキャリヤガスの供給を一時的に中
止し、エーロゾル・クーラへの冷却ガスの供給を一時停止する必要がある。エー
ロゾル発生装置への前駆物質液および冷却液の循環を行っている場合には、一時
的に終了させることができる。さらに、炉内の温度を、粒子製造の際の温度より
低くすることが望ましい場合もある。中断後に製造をスタートした場合、必要な
場合には、温度を上げるようにシステムが調整され、すべての流体の流れが再開
され、超音波トランスデューサが再び作動される。
【0172】 すでに説明したように、本発明の有意な利点は、バッチ処理中、一つまたはそ
れ以上の動作を自動化することである。この点について説明すると、バッチ開始
動作、中間動作、またはバッチ終了動作中のステップの中の任意のステップを、
電子プロセッサの命令により自動的に制御することができる。本発明の範囲内に
おいては、少なくとも一つの動作を自動化することが必要であるが、好適には、
ほとのどすべての動作を自動化することが好ましい。この点について説明すると
、図53−図60に示すステップの中の任意のステップ、またはすべてのステッ
プを、ステップ間の遷移を含めて、電子プロセッサの命令により自動的に制御す
ることができる。さらに、好適には、バッチ開始動作、中間動作、またはバッチ
終了動作中の間の遷移が、電子プロセッサの命令により自動的に制御される。
【0173】 図53−図60は、本発明のバッチ処理中の一連のステップの種々の実施形態
を示すことを理解されたい。しかし、本発明は、例示としての特定の実施形態に
制限されない。例えば、組合せが本明細書に記載する本発明の説明と一致する限
りは、図53−図60のいずれか一つに示すステップの中の任意のステップを、
図53−図60の任意の他の実施形態の、任意の他のステップまたは一連のステ
ップと任意の組合せの形で組み合せることができる。さらに、組合せが本明細書
に記載する本発明の説明と一致する限りは、図31、図32、図34、図35、
図36、図37、図49、図51および図52の中の一つの任意の機能を、これ
ら図に示す他の機能の中の任意のものと、任意の組合せの形で、組み合せること
ができる。また、図38−図41は、前駆物質液供給システムの種々の実施形態
を示す。本発明は、これらの特定の実施形態に制限されない。さらに、図38−
図41の中の一つが示す任意の機能を、組合せが本明細書に記載する本発明の説
明と一致する限りは、前駆物質液供給システムのこれらの図の中のどれかが示す
他の実施形態と、任意の組合せの形で組み合せることができる。さらに、図42
、図43、図44、図45、図46、図47、図48、図50および図51は、
キャリヤガス供給システム、冷却ガス供給システム、エーロゾル・ヒータ、端部
キャップ、および冷却液供給システムの特定の実施形態を示す。しかし、本発明
は、これらの特定の実施形態に限定されない。さらに、液供給システム、キャリ
ヤガス供給システム、冷却ガス供給システム、冷却液供給システム、エーロゾル
・ヒータ、およびエーロゾル発生装置の開示の実施形態の中のどれかを、任意の
形で、本発明のエーロゾル製造設備内に、任意の組合せで組み合せることができ
る。
【0174】 <例> 下記の例は、本発明の理解を助けるためのもので、どのような形でも、本発明
の範囲を制限するものではない。 <例1> この例は、種々の金属を含むチタン酸ネオジムまたはチタン酸バリウムの多重
相粒子の製造を示す。
【0175】 チタン酸バリウムおよびチタン酸ネオジムのチタン酸塩の前駆物質溶液を作る
。チタン酸バリウムを水に溶解し、その後で、急速に撹拌しながら、チタニウム
・テトライソプロポキシドを加えて、チタン酸バリウムの前駆物質溶液を作る。
微粒の沈澱物が形成される。沈澱物を完全に溶解するために、十分な硝酸を加え
る。金属の塩を溶解することにより種々の金属の前駆物質溶液を作る。硝酸ネオ
ジムを使用する以外は、同じ方法で、チタン酸ネオジムの前駆物質溶液を作る。
【0176】 最終粒子内に相対的量のチタン酸塩および金属成分を得るために、種々の相対
的量のチタン酸塩の前駆物質溶液および金属の前駆物質溶液を混合する。混合し
た溶液を、1.6MHzで動作するトランスデューサを備える超音波エーロゾル
発生装置内にエーロゾルにし、このエーロゾルを炉に送り、この炉内では、必要
な多重相の粒子を形成するために、エーロゾル内の小さな液滴が熱分解される。
空気および窒素をキャリヤガスとして使用し、この場合、試験は、銅およびニッ
ケルを含み、またキャリヤガスの2.8容量パーセントの量の水素も含む。
【0177】 表2に結果の要約を示す。 <例2> 種々の物質を作るが、その場合、いくつかの物質を作る際には、炉に入れる前
に、小さな液滴の分類を行い、いくつかの物質を作る際には、小さな液滴の分類
を行わない。種々の単一相および多重相(または、合成相)の粒子、および数回
コーティングした粒子を作る。表3−表8は、これら種々の物質および製造条件
を示す。
【0178】
【表1】 (1)70:30銀:パラジウム合金、BaTiO3の量は、合成物の5重量%
から90重量%の間である。
【0179】 (2)30:70銀:パラジウム合金
【0180】
【表2】 (1)水溶液 (2)尿素を添加することにより、粒子の密度が改善 (3)ジュポン社販売の金属有機塩 (4)製造中、亜鉛の一部は亜鉛に還元、還元量は制御可能
【0181】
【表3】
【0182】
【表4】
【0183】
【表5】
【0184】
【表6】 (1)反応炉の温度が上昇するにつれて、粒子の形は、密に混合したPd/Si
2から、Pd上のSiO2コーティングに変化する。
【0185】 (2)SiO2粒子上のPdのコーティング (3)チタニウム・テトライソプロポキシド (4)高い表面積のTiO2支持体上に分散している金属 (5)Al[OCH(CH3)C253 (6)高い表面積のAl23支持体上に分散している金属 (7)TIO2粒子上のPdコーティング (8)TIO2粒子上のAgコーティング (9)TIO2粒子上のPtコーティング (10)Ag粒子上のTiO2コーティング (11)Au粒子上のTiO2コーティング 本発明の種々の実施形態を詳細に説明してきたが、当業者であればこれら実施
形態の種々の修正および適応を容易に思いつくことができるだろう。しかし、そ
のような修正および適応は、添付の特許請求の範囲に記載する、本発明の範囲内
に含まれることをハッキリと理解されたい。さらに、本明細書に開示している任
意の実施形態の任意の機能は、任意の他の実施形態の任意の他の機能と任意の組
合せで結合することができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスのある実施形態の処理ブロック図。
【図2】本発明のエーロゾル発生装置のある実施形態の側部断面図。
【図3】本発明のエーロゾル発生装置内で使用するための、49のトランス
デューサ・アレーの、トランスデューサ装着プレートの平面図。
【図4】本発明の超音波発生装置内で使用するための、400のトランスデ
ューサ・アレー用のトランスデューサ装着プレートの平面図。
【図5】図4のトランスデューサ装着プレートの側面図。
【図6】図4のトランスデューサ装着プレートの、単一トランスデューサ装
着ソケットのプロファイルを示す部分側面図。
【図7】超音波発生装置を装着するための、他の実施形態の部分側部断面図
【図8】本発明のエーロゾル発生装置内で使用するための、セパレータを固
定するための底部固定プレートの平面図。
【図9】本発明のエーロゾル発生装置内で使用するための、セパレータの固
定を助けるための底部固定プレートを持つ液体供給ボックスの平面図。
【図10】図9の液体供給ボックスの側面図。
【図11】本発明のエーロゾル発生装置内で、ガスを送るためのガス・チュ
ーブの側面図。
【図12】本発明のエーロゾル発生装置内で使用するための、超音波トラン
スデューサ位置に対するガスを分配するための液体供給ボックス内に位置するガ
ス・チューブの部分平面図。
【図13】本発明のエーロゾル発生装置用のガス分配構成のある実施形態。
【図14】本発明のエーロゾル発生装置用のガス分配構成の他の実施形態。
【図15】本発明のエーロゾル発生装置のガス分配プレート/ガス・チュー
ブ組立体のある実施形態の平面図。
【図16】図15のガス分配プレート/ガス・チューブ組立体のある実施形
態の側面図。
【図17】本発明のエーロゾル発生装置内でトランスデューサの方向を決定
するためのある実施形態。
【図18】本発明のエーロゾル発生装置内のガスを分配するためのガス・マ
ニフォールドの平面図。
【図19】図18のガス・マニフォールドの側面図。
【図20】本発明のエーロゾル発生装置内で使用するための、フード設計の
発生装置の蓋の平面図。
【図21】図20の発生装置の蓋の側面図。
【図22】エーロゾル・コンセントレータを含む、本発明のある実施形態の
処理ブロック図。
【図23】粒子分類装置を含む、本発明のプロセスのある実施形態の処理ブ
ロック図。
【図24】粒子クーラを含む、本発明のある実施形態の処理ブロック図。
【図25】本発明のガス・クエンチ・クーラの平面図。
【図26】図25のガス・クエンチ・クーラの端面図。
【図27】図25のクエンチ・クーラの孔あきコンジットの側面図。
【図28】粒子コーティング装置を含む、本発明のある実施形態の処理ブロ
ック図。
【図29】粒子改変装置を含む、本発明のある実施形態のブロック図。
【図30A】本発明により製造することができる、ある合成粒子の種々の粒
子形状の断面図。
【図30B】本発明により製造することができる、ある合成粒子の種々の粒
子形状の断面図。
【図30C】本発明により製造することができる、ある合成粒子の種々の粒
子形状の断面図。
【図30D】本発明により製造することができる、ある合成粒子の種々の粒
子形状の断面図。
【図30E】本発明により製造することができる、ある合成粒子の種々の粒
子形状の断面図。
【図30F】本発明により製造することができる、ある合成粒子の種々の粒
子形状の断面図。
【図31】本発明のエーロゾル製造設備のある実施形態の略図。
【図32】冷却液によるエーロゾル発生装置の冷却を含む、本発明のエーロ
ゾル製造設備の他の実施形態の略図。
【図33】本発明のバッチ処理の段階を示すフローチャート。
【図34】エーロゾル発生装置への別の液体媒体の追加を含む、本発明のエ
ーロゾル製造設備のある実施形態の略図。
【図35】キャリヤガス供給システムへの別の液体媒体の追加を示す、本発
明のエーロゾル製造設備のある実施形態の略図。
【図36】前駆物質液供給システムへの別の液体媒体の追加を含む、本発明
のエーロゾル製造設備のある実施形態の略図。
【図37】電子プロセッサの命令による自動制御を含む、本発明のエーロゾ
ル製造設備の他の実施形態の略図。
【図38】本発明の液体供給システムのある実施形態の略図。
【図39】本発明の前駆物質液供給システムの他の実施形態の略図。
【図40】本発明の前駆物質液供給システムの他の実施形態の略図。
【図41】本発明の前駆物質液供給システムの他の実施形態の略図。
【図42】本発明のキャリヤガス供給システムのある実施形態の略図。
【図43】本発明の冷却ガス供給システムのある実施形態の略図。
【図44】本発明のエーロゾル・ヒータのある実施形態の略図。
【図45】本発明のエーロゾル・ヒータのある実施形態の簡単な断面図。
【図46】端部キャップを含む、本発明のエーロゾル・ヒータのある実施形
態の略図。
【図47】本発明の端部キャップのある実施形態の前面図。
【図48】本発明の端部キャップのある実施形態の平面図。
【図49】冷却液の自動制御を含む、本発明のエーロゾル製造設備のある実
施形態の略図。
【図50】本発明の冷却液供給システムのある実施形態の略図。
【図51】本発明のキャリヤガス供給システムのある実施形態の略図。
【図52】エーロゾル発生装置とエーロゾル・ヒータとの間の冷却を含む、
本発明のエーロゾル製造設備のある実施形態の略図。
【図53】本発明のバッチ開始動作の一連のステップの、ある実施形態を示
すフローチャート。
【図54】本発明のバッチ開始動作の一連のステップの、ある実施形態のフ
ローチャート。
【図55】本発明のバッチ開始動作の一連のステップの、ある実施形態のフ
ローチャート。
【図56】本発明のバッチ開始動作の一連のステップの、ある実施形態のフ
ローチャート。
【図57】本発明のバッチ開始動作の一連のステップの、ある実施形態のフ
ローチャート。
【図58】本発明のバッチ終了動作の一連のステップの、ある実施形態のフ
ローチャート。
【図59】本発明のバッチ終了動作の一連のステップの、ある実施形態のフ
ローチャート。
【図60】本発明のバッチ終了動作の一連のステップの、ある実施形態のフ
ローチャート。
【図61】エーロゾル・モニタを含むエーロゾル製造設備の他の実施形態の
略図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01G 9/08 C01G 9/08 23/00 23/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 デリコッテ、ディビッド イー. アメリカ合衆国 87112 ニューメキシコ 州 アルバカーキ ソーンテ ロード エ ヌイー 12912 (72)発明者 ハンプデン−スミス、マーク ジェイ. アメリカ合衆国 87131 ニューメキシコ 州 アルバカーキ マクシミリアン エヌ ダブリュ 2901 (72)発明者 コダス、トイボ ティ. アメリカ合衆国 87122 ニューメキシコ 州 アルバカーキ サン ラファエル ド ライブ エヌイー 11102 (72)発明者 パウエル、クウィント エイチ. アメリカ合衆国 87123 ニューメキシコ 州 アルバカーキ グランド アベニュー エヌイー 14336 Fターム(参考) 4G047 AA02 AB01 AD03 CA07 CB04 CD03 4G065 AA01 AA07 AA09 AB03X BA07 BB07 CA17 DA09 FA01 FA02 GA02 4G075 AA27 AA62 AA63 BA05 CA02 CA03 CA23 CA62 CA63 4G076 AA02 AA22 AB04 AB07 AB12 BA01 CA04

Claims (166)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択した組成の粒子を製造するための自動バッチ・エーロゾ
    ル法であって、 微粒子製品のバッチを製造するための液体媒体と前駆物質材料とを含む前駆物
    質液のバッチのバッチ処理であって、バッチ開始動作と、バッチ終了動作と、前
    記バッチ開始動作と前記バッチ終了動作との間に行われる中間動作とを含むバッ
    チ処理において、 前記中間動作は、 (a)複数の作動超音波トランスデューサを有するエーロゾル発生装置内にお
    いてキャリヤガスおよび前駆物質液からエーロゾル流を発生させるステップであ
    って、前記エーロゾル流は前記キャリヤガス中にエーロゾルとして分散した前駆
    物質液からなる液滴を含み、前記エーロゾル発生装置はエーロゾル発生装置への
    前駆物質液供給を受けるための少なくとも一つの入口とを含むステップと、 (b)前記エーロゾル発生装置と流体連通したキャリヤガス供給システムから
    前記エーロゾル発生装置へ前記キャリヤガスを供給するステップと、 (c)前記エーロゾル発生装置と流体連通した前駆物質液供給システムから前
    記エーロゾル発生装置へ前駆物質液供給材料を供給するステップと、 (d)前記エーロゾル発生装置と流体連通したエーロゾル・ヒータ内で前記エ
    ーロゾル流を加熱することを含む、前記エーロゾル流内で粒子を形成するステッ
    プとを含み、 前記バッチ開始動作の開始前かつ前記バッチ終了動作の終了後においては前記
    エーロゾル流が発生せられず、 前記バッチ開始動作は前記エーロゾル流の発生を開始することを含み、前記バ
    ッチ終了動作は前記エーロゾル流の発生を停止することを含むバッチ処理と、 前記バッチ開始動作、中間動作、及びバッチ終了動作の間に行われる少なくと
    も一つの動作であって、前記選択した組成の粒子を製造する命令を処理するため
    の電子プロセッサの指示により自動的に制御される少なくとも一つの動作とを含
    む方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記バッチ開始動作が、前
    記超音波トランスデューサの作動を含む方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法において、前記超音波トランスデュー
    サの作動ステップが、電子プロセッサの指示により、超音波トランスデューサを
    自動的に起動することを含む方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の方法において、エーロゾル流のための流路
    が、エーロゾル発生装置とエーロゾル・ヒータとを含み、 バッチ開始動作が、超音波トランスデューサの起動前に、漏洩をチェックする
    ために自動的に流路の圧力テストを行い、該圧力テストが電子プロセッサの指示
    により制御される方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法において、前記流路がエーロゾル・ヒ
    ータより下流にあるエーロゾル・クーラをさらに含む方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法において、前記流路がエーロゾル・ク
    ーラより下流にある粒子コレクタをさらに含む方法。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の方法において、バッチ開始動作が、超音波
    トランスデューサを起動するステップ以前の、電子プロセッサの指示による、エ
    ーロゾル発生装置への前駆物質液供給材料の自動的供給開始を含む方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の方法において、バッチ開始動作が、前駆物
    質液供給材料を供給し始めるステップの後、かつ超音波トランスデューサを起動
    するステップの前に、エーロゾル発生装置を通って前駆物質液システムへ戻る、
    エーロゾル発生装置への前駆物質液供給システムからの前駆物質液の循環を確立
    することを含む方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の方法において、循環確立ステップが、電子
    プロセッサの指示により、循環している前駆物質液の少なくとも一部を自動的に
    加熱して、エーロゾル発生装置の少なくとも一部の温度を上昇させる方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の方法において、循環する前駆物質液の温
    度が所定のレベルを超えると、電子プロセッサの指示により、加熱が自動的に停
    止する方法。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載の方法において、前記バッチ開始動作が、
    超音波トランスデューサの起動ステップ前に、電子プロセッサの指示により、エ
    ーロゾル・ヒータ内の温度を自動的に上昇させることを含む方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法において、前記エーロゾル・ヒー
    タが、少なくとも2つのエンド・キャップを備え、該エンド・キャップの第一の
    ものはエーロゾル・ヒータへの流入口に隣接し、該エンド・キャップの第二のも
    のはエーロゾル・ヒータからの流出口に隣接していて、前記エーロゾル・ヒータ
    内の温度上昇ステップが、電子プロセッサの指示により第一および第二のエンド
    ・キャップのうち少なくとも一方を冷却することを含む方法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の方法において、前記エーロゾル・ヒー
    タが、複数の加熱域を有する炉を含み、エーロゾル内の温度上昇ステップにおい
    て、各加熱域への加熱が、電子プロセッサからの指示により、自動的かつ個別的
    に制御される方法。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の方法において、エーロゾル流の流路が
    、エーロゾル発生装置とエーロゾル・ヒータを含み、 バッチ開始動作が、エーロゾル・ヒータ内の温度上昇ステップの後、かつ超音
    波トランスデューサの起動ステップの前に、エーロゾル流路の漏洩をチェックす
    る自動圧力テストを含み、該圧力テストが電子プロセッサの指示により制御され
    る方法。
  15. 【請求項15】 請求項2に記載の方法において、バッチ開始動作が、超音
    波トランスデューサの起動ステップの前に、電子プロセッサの指示により、エー
    ロゾル発生装置へのキャリヤガス供給を自動的開始するステップを含む方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の方法において、バッチ開始動作が、エ
    ーロゾル発生装置へのキャリヤガス供給の開始ステップ後、超音波トランスデュ
    ーサの起動ステップ前に、エーロゾル流のための流路にキャリヤガスを流すステ
    ップを含み、この流路がエーロゾル発生装置およびエーロゾル・ヒータを含む方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の方法において、キャリヤガスを流路に
    流すステップの間、エーロゾル・ヒータが高い温度になり、キャリヤガスが、エ
    ーロゾル・ヒータを流れていく間に加熱される方法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の方法において、前記流路が、エーロゾ
    ル・ヒータの下流に位置するエーロゾル・クーラを含む方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の方法において、バッチ開始動作が、超
    音波トランスデューサの起動ステップの前に、電子プロセッサの指示によりエー
    ロゾル・クーラへの冷却ガスの供給を自動的に開始するステップを含み、 前記冷却ガスが、キャリヤガスを流路に流すステップの間にキャリヤガスと混
    合し、これにより冷却ガスがキャリヤガスを冷却する方法。
  20. 【請求項20】 請求項18に記載の方法において、流路がエーロゾル・ク
    ーラより下流の粒子コレクタを含み、該粒子コレクタをキャリヤガスが流れる際
    に、粒子コレクタの少なくとも一部分をキャリヤガスからの熱が加熱する方法。
  21. 【請求項21】 請求項2に記載の方法において、バッチ開始動作が、超音
    波トランスデューサの起動ステップの前に、前駆物質液のバッチの調製を含み、
    前駆物質液のバッチの調製が、前駆物質材料および液体媒体を容器に加えること
    を含み、該容器が前駆物質液供給システムの一部であって、 前駆物質材料の追加および液体媒体の追加のうち少なくとも一方は、電子プロ
    セッサの指示により自動的に行われる方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の方法において、前駆物質材料を加える
    ことと液体媒体を加えることの両方が、電子プロセッサの指示により自動的に行
    われる方法。
  23. 【請求項23】 請求項21に記載の方法において、前駆物質材料が、電子
    プロセッサの指示により自動的に始動されるホッパから加えられる方法。
  24. 【請求項24】 請求項21に記載の方法において、液体媒体が、電子プロ
    セッサの指示により自動的に始動される流量制御弁を介して加えられる方法。
  25. 【請求項25】 請求項21に記載の方法において、容器中にある液体媒体
    および前駆物質材料が電子プロセッサの指示によって自動的に揺動され、液体媒
    体と前駆物質材料が混合される方法。
  26. 【請求項26】 請求項21に記載の方法において、液体媒体がイオン除去
    水を含む方法。
  27. 【請求項27】 請求項21に記載の方法において、前駆物質液のバッチの
    調製中に、前駆物質材料が液体媒体に溶解する方法。
  28. 【請求項28】 請求項21に記載の方法において、前駆物質液のバッチの
    調製中に、前駆物質材料が、液体媒体の連続相に懸濁する分散相として分散する
    方法。
  29. 【請求項29】 請求項21に記載の方法において、前記前駆物質材料が第
    一の前駆物質材料であり、前駆物質液がさらに第二の前駆物質材料を含んでいて
    、第一、第二の前駆物質材料の両方が、前駆物質液の調製中に容器に添加される
    方法。
  30. 【請求項30】 請求項1に記載の方法において、中間動作が、キャリヤガ
    ス供給システムからエーロゾル発生装置へのキャリヤガスの流れを、電子プロセ
    ッサの指示により自動的に制御することを含む方法。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の方法において、キャリヤガス供給シス
    テムが、それぞれがキャリヤガスの一部をエーロゾル発生装置に運ぶ複数のガス
    供給ラインから成っており、該ガス供給ラインそれぞれを通じてのキャリヤガス
    の流れが電子プロセッサの指示により個別にかつ自動的に制御される方法。
  32. 【請求項32】 請求項30に記載の方法において、エーロゾル発生装置に
    供給されるキャリアガスの流れの制御が、キャリヤガスの流れの少なくとも一部
    分が通る少なくとも1つの流量制御弁の、電子プロセッサの指示による自動的起
    動を含む方法。
  33. 【請求項33】 請求項1に記載の方法において、中間動作が、液体供給シ
    ステムからエーロゾル発生装置に供給される前駆物質液供給材料の流れを、電子
    プロセッサからの指示により、自動的に制御することを含む方法。
  34. 【請求項34】 請求項33に記載の方法において、前駆物質液供給材料の
    流れの制御が、前駆物質液の流れの少なくとも一部分が通る少なくとも1つの流
    量制御弁の、電子プロセッサの指示による自動的起動を含む方法。
  35. 【請求項35】 請求項1に記載の方法において、液体供給システムが少な
    くとも2つの容器を含み、中間動作中、それぞれに前駆物質液の少なくとも一部
    分が入っていて、 中間動作中には、第一の容器の前駆物質液が第二の容器に移され、 第二の容器の前駆物質液は、エーロゾル発生装置への前駆物質液の供給の少な
    くとも一部として、エーロゾル発生装置に移される方法。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載の方法において、第一の容器から第二の
    容器への前駆物質液の移動が、電子プロセッサの指示により自動的に制御される
    方法。
  37. 【請求項37】 請求項36に記載の方法において、電子プロセッサが自動
    的に第二の容器内の前駆物質液の量を監視し、第一の容器から第二の容器への前
    駆物質液の移転の制御を、少なくとも部分的には監視量の関数として、自動的に
    指示する方法。
  38. 【請求項38】 請求項35に記載の方法において、中間動作中に、前駆物
    質液供給材料の第一の部分がエーロゾル流の液滴となってエーロゾル発生装置を
    出、前駆物質液供給材料の第二の部分が前駆物質液流出液としてエーロゾル発生
    装置を出て、該前駆物質液流出液の少なくとも一部分を第二の容器が受け取って
    、前駆物質液供給の少なくとも一部としてエーロゾル発生装置へ再循環させる方
    法。
  39. 【請求項39】 請求項35に記載の方法において、第二の容器からエーロ
    ゾル発生装置への前駆物質液の移転が電子プロセッサの指示により自動的に制御
    される方法。
  40. 【請求項40】 請求項35に記載の方法において、中間動作が、第二の容
    器に追加の液体媒体を追加して、前駆物質液中の前駆物質材料の濃度を第二の容
    器中で制御することを含み、追加液体媒体の追加が、電子プロセッサの指示によ
    り自動的に制御される方法。
  41. 【請求項41】 請求項40に記載の方法において、電子プロセッサが、第
    二の容器中の前駆物質液の少なくとも1つの特性を自動的に監視し、少なくとも
    部分的には、少なくとも1つの監視される特性の関数として、追加液体媒体を追
    加することを自動的に直接制御する方法。
  42. 【請求項42】 請求項40に記載の方法において、電子プロセッサが、前
    駆物質液供給材料の流れにおける前駆物質液の少なくとも1つの性質を自動的に
    監視し、少なくとも部分的には、少なくとも1つの監視される特定の関数として
    、追加液体媒体を追加することを自動的に直接制御する方法。
  43. 【請求項43】 請求項1に記載の方法において、中間動作が、エーロゾル
    流を生成するステップにおいて、超音波トランスデューサを冷却するためにエー
    ロゾル発生装置を通して冷却液を循環させることを含み、冷却液の流れが電子プ
    ロセッサの指示により自動的に制御される方法。
  44. 【請求項44】 請求項1に記載の方法において、中間動作中に、起動され
    た超音波トランスデューサが電子ドライバにより駆動され、該電子ドライバが電
    子プロセッサの指示により自動的に冷却される方法。
  45. 【請求項45】 請求項1に記載の方法において、中間動作が、電子プロセ
    ッサの指示による、エーロゾル・ヒータへの熱入力の自動制御を含む方法。
  46. 【請求項46】 請求項45に記載の方法において、エーロゾル・ヒータが
    、複数の加熱域を備えた炉を含んでおり、中間動作中に各加熱域への熱入力が電
    子プロセッサの指示により自動的、個別的に制御される方法。
  47. 【請求項47】 請求項46に記載の方法において、複数の加熱域が少なく
    とも第一の加熱域と第二の加熱域を含み、炉を通るエーロゾル流の方向にほぼ垂
    直な方向に第一の加熱域を対向させて、 中間動作の少なくとも一部については、電子プロセッサが第二の加熱域に対す
    るよりも第一の加熱域に対しての熱入力を高温にするよう指示する方法。
  48. 【請求項48】 請求項1に記載の方法において、中間動作が、エーロゾル
    流の加熱ステップ後に、エーロゾル流への冷却ガスの添加から成るエーロゾル流
    の冷却ステップを含み、前記エーロゾル流への冷却ガスの添加が、電子プロセッ
    サの指示により自動的に制御される方法。
  49. 【請求項49】 請求項1に記載の方法において、バッチ終了動作が、超音
    波トランスデューサの非活動化を含む方法。
  50. 【請求項50】 請求項49に記載の方法において、超音波トランスデュー
    サの不活動化ステップが、電子プロセッサの指示による超音波トランスデューサ
    の自動的な非活動化を含む方法。
  51. 【請求項51】 請求項49に記載の方法において、バッチ終了動作が、電
    子プロセッサの指示による、エーロゾル発生装置への前駆物質液供給の供給を自
    動的に停止することを含む方法。
  52. 【請求項52】 請求項51に記載の方法において、エーロゾル発生装置へ
    の前駆物質液供給の供給停止ステップが、超音波トランスデューサの非活動化ス
    テップの後に発生する方法。
  53. 【請求項53】 請求項51に記載の方法において、前駆物質液供給システ
    ムが、エーロゾル発生装置への前駆物質液供給の少なくとも一部分の供給元であ
    る容器を含み、 電子プロセッサが容器内の前駆物質液の量を監視し、容器内の量が所定の低い
    レベルを下回った場合には、エーロゾル発生装置への前駆物質液供給の停止を自
    動的に指示する方法。
  54. 【請求項54】 請求項51に記載の方法において、前駆物質液供給システ
    ムが、エーロゾル発生装置への前駆物質液供給の少なくとも一部分の供給元の容
    器を含み、 電子プロセッサが容器内の前駆物質液の少なくとも1つの特性を監視し、電子
    プロセッサが、容器内の前駆物質液中の前駆物質材料の濃度が所定の分量を超え
    たと判断した場合には、エーロゾル発生装置への前駆物質液供給の停止を自動的
    に指示し、電子プロセッサによる前記判断が、少なくとも部分的には、監視され
    る少なくとも1つの特性の関数である方法。
  55. 【請求項55】 請求項49に記載の方法において、前駆物質液供給システ
    ムが少なくとも2つの容器から成り、中間動作中、それぞれが前駆物質液の少な
    くとも一部分を収容し、 中間動作中には、第一の容器内の前駆物質液が第二の容器に移され、第二の容
    器内の前駆物質液が、エーロゾル発生装置への前駆物質液供給の少なくとも一部
    としてエーロゾル発生装置に移され、 中間動作中には、電子プロセッサが第一の容器内の前駆物質液の量を監視して
    、第一の容器内の量が所定の量を下回ると、バッチ終了動作の開始を自動的に指
    示する方法。
  56. 【請求項56】 請求項55に記載の方法において、バッチ終了動作が、電
    子プロセッサの指示により、第一の容器から第二の容器への前駆物質液の移動を
    自動的に停止するステップを含む方法。
  57. 【請求項57】 請求項56に記載の方法において、中間動作が、前駆物質
    液の第二の容器への流出液の少なくとも一部を、前駆物質液供給の一部として、
    再循環用にエーロゾル発生装置に追加するステップを含み、 中間動作がさらに、電子プロセッサの指示により、追加液体媒体を第二の容器
    に自動的に添加して、第二の容器内の前駆物質液が時間と共に前駆物質材料の濃
    度を高めていく傾向を、少なくとも部分的には相殺するステップを含み、また、 バッチ終了動作中には、中間動作中の添加速度に比べて速い速度での追加液体
    媒体の添加を電子プロセッサが自動的に指示するステップを含む方法。
  58. 【請求項58】 請求項49に記載の方法において、バッチ終了動作が、電
    子プロセッサの指示により、エーロゾル・ヒータの温度を自動的に下げることを
    含む方法。
  59. 【請求項59】 請求項58に記載の方法において、エーロゾル・ヒータの
    温度を下げるステップが、超音波トランスデューサの非活動化ステップの後に生
    じる方法。
  60. 【請求項60】 請求項49に記載の方法において、バッチ終了動作が、超
    音波トランスデューサの非活動化ステップの後で、電子プロセッサの指示により
    、少なくともエーロゾル発生装置とエーロゾル・ヒータをキャリヤガスで自動的
    にパージするステップを含む方法。
  61. 【請求項61】 請求項60に記載の方法において、バッチ終了動作が、パ
    ージのステップの後、電子プロセッサの指示により、エーロゾル発生装置へのキ
    ャリヤガスの供給を自動的に停止することを含む方法。
  62. 【請求項62】 請求項60に記載の方法において、パージステップ中、電
    子プロセッサが、エーロゾル発生装置の下流の位置でパージ用のキャリヤガスの
    少なくとも1つの特性を自動的に監視し、 パージステップは、電子プロセッサが、少なくとも1つの監視される特性の少
    なくとも一部の関数として、パージがほぼ完了したと判断した後、電子プロセッ
    サの指示により、自動的に停止することを含む方法。
  63. 【請求項63】 請求項62に記載の方法において、監視される少なくとも
    1つの特性に窒素酸化物成分が含まれている方法。
  64. 【請求項64】 請求項49に記載の方法において、中間動作が、エーロゾ
    ル流の加熱ステップの後に、冷却ガスをエーロゾル・クーラに供給し、冷却ガス
    をエーロゾル流に混合することから成る、エーロゾル流の冷却ステップを含み、 バッチ終了動作が、エーロゾル・クーラへの冷却ガスの供給を、電子プロセッ
    サの指示により自動的に停止するステップを含む方法。
  65. 【請求項65】 請求項64に記載の方法において、冷却ガス供給停止ステ
    ップが、超音波トランスデューサの非活動化ステップの後に生じる方法。
  66. 【請求項66】 請求項1に記載の方法において、バッチ開始動作、中間動
    作およびバッチ終了動作が、それぞれ、電子プロセッサの指示によりほぼ自動的
    に制御される一連のステップから成る方法。
  67. 【請求項67】 請求項1に記載の方法において、バッチ開始動作と中間動
    作との間、ならびに中間動作とバッチ終了動作との間の移行が、電子プロセッサ
    の指示によりほぼ自動的に制御される方法。
  68. 【請求項68】 請求項1に記載の方法において、前駆物質液のバッチが約
    300リットルよりも多い方法。
  69. 【請求項69】 請求項1に記載の方法において、バッチ開始動作、中間動
    作及びバッチ終了動作のそれぞれで、電子プロセッサがコントローラと連絡し、
    コントローラが作動可能なプロセス装置と連絡して、自動的にプロセス制御を行
    う方法。
  70. 【請求項70】 請求項69に記載の方法において、作動可能なプロセス装
    置が、少なくとも1つの流量制御弁を含む方法。
  71. 【請求項71】 請求項69に記載の方法において、作動可能なプロセス装
    置が、少なくとも1つのポンプを含む方法。
  72. 【請求項72】 請求項1に記載の方法において、電子プロセッサが処理す
    る指示が、コンピュータにより読み出し可能な媒体に保存されており、該コンピ
    ュータにより読み出し可能な媒体が、選択した組成以外の少なくとも一通りの組
    成の粒子を製造するための異なる指示を格納している方法。
  73. 【請求項73】 請求項1に記載の方法において、エーロゾル発生装置がエ
    ーロゾル発生装置から前駆物質液の流出液を排出するための少なくとも1つの排
    出口を含み、この流出前駆物質の少なくとも一部分がエーロゾル発生装置に戻さ
    れる方法。
  74. 【請求項74】 請求項1に記載の方法において、中間動作中にエーロゾル
    流から粒子が収集され、粒子収集後に、該粒子に収集後熱処理を加える方法。
  75. 【請求項75】 請求項74に記載の方法において、収集後熱処理中に、粒
    子内で化学反応が生じて粒子の組成が変化するか、または粒子の結晶化度が改変
    される方法。
  76. 【請求項76】 請求項74に記載の方法において、収集後熱処理がロータ
    リーキルンで行われる方法。
  77. 【請求項77】 時間の経過により濃縮する傾向のある前駆物質液の再循環
    を伴う粒子製造のためのエーロゾル法であって、 エーロゾル生成設備において、キャリヤガス中に分散した、前駆物質液から成
    る小さな液滴を含むエーロゾル流を生成するステップを含み、 エーロゾル生成設備が液滴が形成されるエーロゾル発生装置を含み、キャリヤ
    ガス供給システムがキャリヤガスをエーロゾル発生装置に供給し、前駆物質液が
    液体媒体と前駆物質材料を含んでいて、 生成ステップの後には液滴から液体媒体の少なくとも一部分を除去しエーロゾ
    ル流の中に粒子を形成するステップを含み、 生成ステップ中は、エーロゾル発生装置に供給された前駆物質液が少なくとも
    2つの部分に分離されて、第一の部分はエーロゾル流の液滴としてエーロゾル発
    生装置から流出し、第二の部分は前駆物質液の流出液としてエーロゾル発生装置
    から流出して、その少なくとも一部分は前駆物質液供給システムに戻り、エーロ
    ゾル発生装置に再利用されるのであって、 生成ステップ中は追加液体媒体が、キャリヤガス供給システム、前駆物質液供
    給システムおよびエーロゾル発生装置のうち少なくとも1つに添加され、時間の
    経過と共に前駆物質液の前駆物質材料が濃縮されていく傾向を少なくとも部分的
    に補償する方法。
  78. 【請求項78】 請求項77に記載の方法において、エーロゾル流を生成す
    るステップで、エーロゾル発生装置に供給される前駆物質液中の前駆物質材料の
    濃縮が、エーロゾル発生装置に供給される前駆物質液での前駆物質材料の最高濃
    度に比較して、約20%までの範囲で様々に異なっている方法。
  79. 【請求項79】 請求項77に記載の方法において、エーロゾル流を生成す
    るステップで、エーロゾルに供給される前駆物質液中の前駆物質材料の濃縮が、
    エーロゾル発生装置に供給される前駆物質液中の前駆物質材料の最高濃度に比較
    して、約10%までの範囲で様々に異なっている方法。
  80. 【請求項80】 請求項77に記載の方法において、エーロゾル流を生成す
    るステップで、エーロゾルに供給される前駆物質液中の前駆物質材料の濃縮が、
    エーロゾル発生装置に供給される前駆物質液中の前駆物質材料の最高濃度に比較
    して、約5%までの範囲で様々に異なっている方法。
  81. 【請求項81】 請求項77に記載の方法において、追加液体媒体が上記の
    形態でキャリヤガス供給システムに添加される方法。
  82. 【請求項82】 請求項81に記載の方法において、液体媒体が水分を含み
    、追加液体媒体をキャリヤガス供給システムに添加するステップが、エーロゾル
    発生装置にキャリヤガスを供給する前にキャリヤガスに加湿することを含む方法
  83. 【請求項83】 請求項81に記載の方法において、キャリヤガスに加湿す
    るステップが、キャリヤガスをエーロゾル発生装置に導入する前にキャリヤガス
    を加熱することを含む方法。
  84. 【請求項84】 請求項77に記載の方法において、追加液体媒体がエーロ
    ゾル発生装置に添加される方法。
  85. 【請求項85】 請求項77に記載の方法において、追加液体媒体が前駆物
    質液供給システムに添加される方法。
  86. 【請求項86】 請求項77に記載の方法において、さらに、エーロゾル生
    成設備のどこかの地点で前駆物質液の少なくとも1つの特性を自動的に監視する
    ことを含み、少なくとも1つの監視される特性に少なくとも部分的に基づいて添
    加される追加液体媒体の量を自動的に制御することを含む方法。
  87. 【請求項87】 請求項86に記載の方法において、自動制御ステップが、
    監視地点での前駆物質液中の前駆物質材料の濃縮を自動的に定量し、定量した濃
    縮に少なくとも部分的に基づいて、添加する追加液体媒体の分量を自動的に制御
    することを含む方法。
  88. 【請求項88】 請求項86に記載の方法において、監視地点が前駆物質液
    供給システム内にある方法。
  89. 【請求項89】 請求項86に記載の方法において、監視地点が、エーロゾ
    ル発生装置への供給のために前駆物質液を引き出す容器の中の前駆物質液供給シ
    ステム内にあるか、または、容器から引き出された前駆物質液の流れの中にある
    方法。
  90. 【請求項90】 請求項89に記載の方法において、追加液体媒体が容器に
    添加される方法。
  91. 【請求項91】 請求項90に記載の方法において、供給容器内で前駆物質
    液を能動的に混合することをさらに含む方法。
  92. 【請求項92】 請求項91に記載の方法において、混合が、容器の一部分
    からの傍流の引き出しと、容器の第二の部分への傍流の際導入から成る、供給容
    器内の前駆物質液の再循環を含む方法。
  93. 【請求項93】 請求項92に記載の方法において、第一の部分と第二の部
    分とが容器の隣接する対向端にある方法。
  94. 【請求項94】 請求項93に記載の方法において、第一の部分は容器の底
    部に隣接し、第二の部分は容器の上部に隣接している方法。
  95. 【請求項95】 請求項87に記載の方法において、濃縮定量ステップが、
    前駆物質液の少なくとも1つの特性のその地点での自動的に監視することと、少
    なくとも1つの測定された特性を利用して、前駆物質材料の濃縮を自動的に定量
    することとを含む方法。
  96. 【請求項96】 請求項95に記載の方法において、少なくとも1つの特性
    が濃度を含んでいる方法。
  97. 【請求項97】 請求項89に記載の方法において、容器内の前駆物質液の
    量を自動的に監視することと、監視された量に少なくとも部分的には基づいてエ
    ーロゾル生成システムに添加する追加液体媒体の量を自動的に制御することとを
    さらに含む方法。
  98. 【請求項98】 請求項77に記載の方法において、液体供給システムが、
    第二の容器と流体連通した第一の容器を含み、第一、第二の各容器に前駆物質液
    の一部が入っていて、第一の容器が第二の容器に前駆物質液を供給し、第二の容
    器がエーロゾル発生装置に前駆物質液を供給する方法。
  99. 【請求項99】 請求項98に記載の方法において、第二の容器は加圧され
    、第一の容器はほとんど加圧されていない方法。
  100. 【請求項100】 請求項99に記載の方法において、逆止弁が第一の容器
    と第二の容器との間にあって、第二の容器から第一の容器への逆流を防止してい
    る方法。
  101. 【請求項101】 請求項98に記載の方法において、第一の容器の方が第
    二の容器よりも容量が大きい方法。
  102. 【請求項102】 請求項98に記載の方法において、第二の容器の容量が
    第一の容器の容量のせいぜい約50%までしかない方法。
  103. 【請求項103】 請求項98に記載の方法において、生成ステップで追加
    液体媒体が第二の容器に添加される方法。
  104. 【請求項104】 請求項98に記載の方法において、生成ステップの前に
    、第一の容器内に前駆物質液のバッチを準備するステップをさらに含む方法。
  105. 【請求項105】 請求項104に記載の方法において、第一の容器内に準
    備された前駆物質液のバッチとほぼ等しいバッチサイズのバッチモードで前記方
    法が行われる方法。
  106. 【請求項106】 請求項104に記載の方法において、前駆物質液のバッ
    チが約300リットルよりも多い方法。
  107. 【請求項107】 請求項98に記載の方法において、第二の容器内の前駆
    物質液の量を自動的に監視することと、第二の容器内の前駆物質液の監視レベル
    に少なくとも部分的に基づいて、第一の容器から第二の容器への前駆物質液の移
    動を自動的に制御することとをさらに含む方法。
  108. 【請求項108】 請求項98に記載の方法において、エーロゾル発生装置
    からの前駆物質液流出液の少なくとも一部分を第二の容器が受け取り、エーロゾ
    ル発生装置に対して再利用する方法。
  109. 【請求項109】 請求項77に記載の方法において、エーロゾル発生装置
    に供給される前駆物質液の容量再利用率が約6よりも大きい方法。
  110. 【請求項110】 請求項109に記載の方法において、容量再利用率が約
    8より大きい方法。
  111. 【請求項111】 請求項109に記載の方法において、容量再利用率が約
    10より大きい方法。
  112. 【請求項112】 請求項77に記載の方法において、前駆物質材料が微粒
    子形態であり、前駆物質液が液体媒体中での微粒子状の前駆物質材料の懸濁から
    成る方法。
  113. 【請求項113】 請求項77に記載の方法において、前駆物質液が、液体
    媒体への前駆物質材料の溶解から成る方法。
  114. 【請求項114】 請求項77に記載の方法において、前駆物質材料が第一
    の前駆物質材料であり、前駆物質液が、第一の前駆物質材料とは異なる第二の前
    駆物質材料を少なくとも含み、第一の前駆物質材料と第二の前駆物質材料のうち
    少なくとも一方が液体媒体に溶解している方法。
  115. 【請求項115】 選択した組成の粒子を製造するための自動エーロゾル法
    であって、該方法が、 前駆物質液供給をエーロゾル発生装置に対して前駆物質液供給速度で供給する
    ステップであって、前駆物質液供給が少なくとも1つの前駆物質材料と液体媒体
    を含んでいるステップと、 キャリヤガスをエーロゾル発生装置にキャリヤガス供給速度で供給するステッ
    プと、 エーロゾル発生装置内で、エーロゾル発生装置に供給された前駆物質液供給の
    少なくとも一部分を含む液滴が、エーロゾル発生装置に供給されたキャリヤガス
    の少なくとも一部分の中に分散しているエーロゾル流を生成するステップと、 該生成ステップで、エーロゾル発生装置への前駆物質液供給がエーロゾル発生
    装置内で少なくとも2つに分割され、第一の部分はエーロゾル流の液滴としてエ
    ーロゾル発生装置から出て行き、第二の部分は前駆物質液流出液としてエーロゾ
    ル発生装置から出て行って、その少なくとも一部分がエーロゾル発生装置への前
    駆物質液供給の一部として再利用されるステップと、 前記生成ステップ後、エーロゾル流の中で粒子を形成する、エーロゾル流の加
    熱を含むステップと、 キャリヤガス供給速度、前駆物質液供給速度および前記加熱ステップでのエー
    ロゾル流への熱入力から成るグループのうちから選定した少なくとも1つの動作
    条件を自動的に制御し、少なくとも1つの動作条件の自動制御が、電子プロセッ
    サの指示により行われ、選択した組成の粒子を製造するための動作条件のうち少
    なくとも1つの制御を指示するための指令をこれにより処理するステップとを含
    んでいる方法。
  116. 【請求項116】 請求項115に記載の方法において、キャリヤガス供給
    速度、前駆物質液供給速度、および熱入力から成るグループのうちから選定した
    少なくとも2つの動作条件が、電子プロセッサの指示により自動的に制御される
    方法。
  117. 【請求項117】 請求項115に記載の方法において、キャリヤガス供給
    速度、前駆物質液供給速度、および熱入力のそれぞれが、電子プロセッサの指示
    により自動的に制御される方法。
  118. 【請求項118】 請求項115に記載の方法において、キャリヤガス供給
    速度が電子プロセッサの指示により自動的に制御され、 キャリヤガス供給が、複数のガス供給ラインから供給され、それぞれがエーロ
    ゾル発生装置に対してキャリヤガス供給の異なる部分を個別に供給し、各ガス供
    給ラインを通じてのキャリヤガス流通速度が電子プロセッサの指示により個別に
    自動的に制御される方法。
  119. 【請求項119】 請求項115に記載の方法において、エーロゾル流の中
    に粒子を形成するステップの後に、冷却ガス供給速度で届けられる冷却ガスをエ
    ーロゾル流に混合することから成り、該冷却ガス供給速度が電子プロセッサの指
    示により自動的に制御される、エーロゾル流を冷却するステップをさらに含む方
    法。
  120. 【請求項120】 請求項115に記載の方法において、エーロゾル流を加
    熱するステップが、エーロゾル流を高温を維持した炉に通すことから成り、炉へ
    の熱入力は電子プロセッサの指示により自動的に制御されている方法。
  121. 【請求項121】 請求項120に記載の方法において、炉が複数の加熱域
    を備えていて、各加熱域への熱入力が電子プロセッサの指示により個別的かつ自
    動的に制御される方法。
  122. 【請求項122】 請求項120に記載の方法において、炉が少なくとも2
    つのエンド・キャップを含み、1つは炉の入口側に隣接し、1つは炉の出口側に
    隣接していて、 前記エンド・キャップのそれぞれが、エンド・キャップを冷却するために、エ
    ンド・キャップの少なくとも一部分を通じて冷却液を循環させる内部流路を含み
    、 電子プロセッサがエンド・キャップのうち少なくとも1つの近くの温度を監視
    していて、電子プロセッサが、監視した温度に応じてエンド・キャップに対する
    冷却液の流れを自動的に指示することが出来る方法。
  123. 【請求項123】 請求項115に記載の方法において、エーロゾル発生装
    置が、前駆物質液の貯水槽の下にある複数の超音波トランスデューサを含む超音
    波発生装置から成り、該複数のトランスデューサが貯水槽内の前駆物質液に超音
    波で付勢して液滴を形成し、エーロゾル流を生成する方法。
  124. 【請求項124】 請求項115に記載の方法において、エーロゾル発生装
    置が、前駆物質液の貯水槽の下にある複数の超音波トランスデューサを含む超音
    波エーロゾル発生装置から成り、エーロゾル流を生成するステップで該複数のト
    ランスデューサが貯水槽内の前駆物質液に超音波で付勢し、また、 エーロゾル流を生成するステップで、超音波トランスデューサを冷却するため
    、エーロゾル発生装置の少なくとも一部分を通して冷却液を循環させ、冷却液の
    流れが電子プロセッサの指示により自動的に制御される方法。
  125. 【請求項125】 請求項115に記載の方法において、エーロゾル発生装
    置が、前駆物質液の貯水槽の下にある複数の超音波トランスデューサを含む超音
    波エーロゾル発生装置から成り、エーロゾル流を生成するステップで該複数のト
    ランスデューサが貯水槽内の前駆物質液に超音波で付勢し、超音波トランスデュ
    ーサがドライバ回路により駆動されていて、 エーロゾル流の生成ステップでは、ドライバ回路を冷却するためにドライバ回
    路に隣接して冷却液を循環させ、冷却液の流れが電子プロセッサの指示により自
    動的に制御される方法。
  126. 【請求項126】 請求項115に記載の方法において、エーロゾル流の生
    成ステップでは、前駆物質液がエーロゾル発生装置へ、少なくとも2つの容器を
    含む液体供給システムから供給され、各容器に前駆物質液の一部分が入っていて
    、第一の容器の方が容量が大きく、ここから前駆物質液を容量の小さい第二の容
    器に供給し、第二の容器からは前駆物質液が引き出されてエーロゾル発生装置に
    供給され、 エーロゾル発生装置からの前駆物質流出液の少なくとも一部分は第二の容器に
    再利用され、これにより第二の容器内の前駆物質液中の前駆物質材料の濃縮が時
    間の経過につれて濃くなる傾向があり、 前記傾向を少なくとも部分的に補償すべく追加液体媒体が第二の容器に添加さ
    れ、追加液体媒体の第二の容器への添加が電子プロセッサの指示により自動的に
    制御される方法。
  127. 【請求項127】 請求項126に記載の方法において、電子プロセッサが
    第二の容器の前駆物質液の少なくとも1つの特性を監視し、これに応じて追加液
    体媒体の添加の自動的制御を指示する方法。
  128. 【請求項128】 請求項126に記載の方法において、少なくとも1つの
    特性を監視するステップが、エーロゾル発生装置に供給するために第二の容器か
    ら引き出した前駆物質液中の少なくとも1つの特性を測定することを含む方法。
  129. 【請求項129】 請求項127に記載の方法において、第二の容器の前駆
    物質液の量が、電子プロセッサの指示により自動的に制御される方法。
  130. 【請求項130】 請求項129に記載の方法において、電子プロセッサが
    第二の容器の前駆物質液の量を監視し、これに応じて第一の容器から第二の容器
    への前駆物質液の移動の自動制御を指示する方法。
  131. 【請求項131】 請求項126に記載の方法において、第二の容器からエ
    ーロゾル発生装置への前駆物質液の供給が電子プロセッサの指示により自動的に
    制御される方法。
  132. 【請求項132】 請求項126に記載の方法において、該方法がバッチモ
    ードで実施され、バッチのバッチ容量を定める量の前駆物質液が最初は第一の容
    器に入っていて、第一の容器の前駆物質液の量が、エーロゾル流を生成するステ
    ップが続くにつれて減少し、 電子プロセッサが第一の容器の前駆物質液の量を監視して、第一の容器の前駆
    物質液の量が所定の数値を下回った場合、シャットダウン手順を自動的に起動及
    び指示し、バッチを終了させる方法。
  133. 【請求項133】 請求項132に記載の方法において、シャットダウン手
    順がエーロゾル発生装置の不活動化、エーロゾル発生装置の大量のキャリヤガス
    によるパージ、エーロゾル発生装置へのキャリヤガスの供給の停止を含む方法。
  134. 【請求項134】 請求項115に記載の方法において、該方法がバッチモ
    ードで実施され、電子プロセッサが、エーロゾル流を生成するステップの開始前
    に、バッチの開始手順を自動的に起動および指示し、 該開始手順が前駆物質液のエーロゾル発生装置への循環ならびにパージガスを
    用いてのエーロゾル発生装置のパージを含む方法。
  135. 【請求項135】 請求項134に記載の方法において、パージガスがキャ
    リヤガスとほぼ同じ組成である方法。
  136. 【請求項136】 請求項134に記載の方法において、開始手順の完了後
    、電子プロセッサが自動的にエーロゾル発生装置を起動し、エーロゾル流を生成
    するステップを開始する方法。
  137. 【請求項137】 請求項115に記載の方法において、電子プロセッサが
    マイクロプロセッサもしくはコンピュータを備える方法。
  138. 【請求項138】 請求項115に記載の方法において、電子プロセッサが
    、指示を格納したコンピュータで読めるメモリを含む方法。
  139. 【請求項139】 粒子製造前の装置の調製を含む、粒子製造のためのエー
    ロゾル法において、該方法が、 前駆物質液をエーロゾル発生装置に循環させるステップと、 キャリヤガスをエーロゾル発生装置に供給するステップと、 エーロゾル発生装置で、エーロゾル発生装置に供給されるキャリヤガスの少な
    くとも一部分の中に分散した液滴を含むエーロゾル流を生成するステップであっ
    て、該生成ステップ中に、循環前駆物質液の第一の部分がエーロゾル流の液滴に
    変換され、循環前駆物質液の第二の部分が、エーロゾル発生装置に再循環させる
    流出液としてエーロゾル発生装置から引き出されるステップと、 エーロゾル・ヒータ内でエーロゾル流を加熱してエーロゾル流に粒子を形成す
    るステップとを含み、 前記生成ステップの開始前に、エーロゾルがほぼ存在しない状態で高温のエー
    ロゾル・ヒータにコンディショニングガスを流してエーロゾル・ヒータを調整す
    る方法。
  140. 【請求項140】 請求項139に記載の方法において、生成ステップの開
    始前に、エーロゾルの生成はほぼ無しで、発生装置に前駆物質液を循環させるこ
    とにより、エーロゾル発生装置を調整するステップをさらに含む方法。
  141. 【請求項141】 請求項140に記載の方法において、エーロゾル発生装
    置の調整ステップが、循環前駆物質液の加熱を含み、これにより循環する前駆物
    質液がエーロゾル発生装置の少なくとも一部分を加熱する方法。
  142. 【請求項142】 請求項141に記載の方法において、少なくともエーロ
    ゾル発生装置を出る循環前駆物質液の温度が所定の高温と等しくなるまで、循環
    する前駆物質液の加熱ステップが続く方法。
  143. 【請求項143】 請求項140に記載の方法において、循環前駆物質液が
    複数の超音波トランスデューサの上にあるエーロゾル発生装置内の貯水槽容量を
    いっぱいにし、該超音波トランスデューサが、エーロゾル発生装置の調整ステッ
    プ中は事実上起動されず、超音波トランスデューサが、エーロゾル流の生成ステ
    ップ中に起動される方法。
  144. 【請求項144】 請求項139に記載の方法において、粒子形成ステップ
    の後、粒子を含むエーロゾル流の温度が、エーロゾル・クーラにおいて低下させ
    られ、 エーロゾル・ヒータの調整ステップ中、コンディショニングガスが高温のエー
    ロゾル・ヒータから出て、エーロゾル・クーラを通って流れる方法。
  145. 【請求項145】 請求項144に記載の方法において、エーロゾル流がエ
    ーロゾル・クーラで冷却された後、エーロゾル流が粒子コレクタへ流れ、ここで
    粒子がエーロゾル流から取り除かれ、 エーロゾル・ヒータの調整ステップで、コンディショニングガスが粒子コレク
    タへ流れて粒子コレクタの少なくとも一部分を加熱し、これによりエーロゾル流
    の生成ステップの前にエーロゾルの温度が高くなる方法。
  146. 【請求項146】 請求項145に記載の方法において、エーロゾル・クー
    ラで、冷却ガスをコンディショニングガスと混合し、コンディショニングガスの
    粒子コレクタへの導入前にコンディショニングガスの温度を下げる方法。
  147. 【請求項147】 請求項139に記載の方法において、エーロゾル・ヒー
    タの調整ステップが、コンディショニングガスをエーロゾル・ヒータに通す前に
    、エーロゾル・ヒータ内の温度を高温にしておくことを含む方法。
  148. 【請求項148】 請求項147に記載の方法において、エーロゾル・ヒー
    タが少なくとも2つのエンド・キャップを備え、1つはエーロゾル・ヒータの流
    入端に隣接し、1つはエーロゾル・ヒータの流出端に隣接していて、エーロゾル
    ・ヒータを導管に接続し、流れをエーロゾル・ヒータの中へ、およびその外へと
    導き、 エーロゾル・ヒータ内の温度を高温に上昇させるステップで、少なくとも1つ
    のエンド・キャップから熱を取り除くため、エンド・キャップのうち少なくとも
    1つは冷却される方法。
  149. 【請求項149】 請求項148に記載の方法において、少なくとも1つの
    エンド・キャップの冷却が、少なくとも1つのエンド・キャップの少なくとも一
    部分を通って伸びる冷却導管を通って冷却液が循環することを含む方法。
  150. 【請求項150】 請求項139に記載の方法であって、コンディショニン
    グガスがキャリヤガスとほぼ同じ組成である方法。
  151. 【請求項151】 請求項139に記載の方法であって、エーロゾル流を加
    熱するステップの後に、エーロゾル・クーラ内でエーロゾル流の温度を下げるス
    テップ、ならびに、温度を下げるステップの後に、粒子コレクタの中でエーロゾ
    ル流から粒子を収集するステップをさらに含み、 エーロゾル流の流路がエーロゾル発生装置、エーロゾル・ヒータ、エーロゾル
    ・クーラ、粒子コレクタならびに、エーロゾル発生装置とエーロゾル・ヒータ、
    エーロゾル・ヒータとエーロゾル・クーラ、エーロゾル・クーラと粒子コレクタ
    の間でエーロゾル流を導く導管を含み、 エーロゾル流を生成するステップの前に、漏れがないかどうか、流路の圧力テ
    ストを行う方法。
  152. 【請求項152】 請求項151に記載の方法において、漏洩の有無をチェ
    ックするための流路の圧力テストが、エーロゾル・ヒータの調整ステップ前に実
    施される最初の圧力テストであり、 前記流路について、エーロゾル・ヒータの調整ステップ後、エーロゾル流の生
    成ステップ前に、第二の圧力テストが実施される方法。
  153. 【請求項153】 粒子を製造するためのエーロゾル方法において、該方法
    が、 前駆物質液をエーロゾル発生装置に循環させるステップと、 キャリヤガスをエーロゾル発生装置に供給するステップと、 エーロゾル発生装置で、エーロゾル発生装置に供給されるキャリヤガスの少な
    くとも一部分の中に分散した液滴を含むエーロゾル流を生成する、エーロゾル発
    生装置内で、循環前駆物質液の第一の部分がエーロゾル流の液滴に変換され、循
    環前駆物質液の第二の部分が、エーロゾル発生装置に再循環させる前駆物質液流
    出液としてエーロゾル発生装置から出て行くステップと、 炉内でエーロゾル流を加熱してエーロゾル流に粒子を形成するステップとを含
    み、 前記炉の長手方向が、炉を通るエーロゾル流とほぼ同じ方向で、 前記炉が複数の加熱域を備えており、加熱域のうち少なくとも2つは長手方向
    にほぼ垂直な方向で互いに対向して配置され、前記2つの対向する加熱域のうち
    第一の加熱域への熱入力が、前記2つの対向する加熱域の一方への第二の熱入力
    よりも大きい方法。
  154. 【請求項154】 請求項153に記載の方法において、長手方向が水平部
    分を有する方向に伸び、第一の加熱域の少なくとも一部分が第二の加熱域より垂
    直に下方の位置にある方法。
  155. 【請求項155】 請求項154に記載の方法において、長手方向がほぼ水
    平に伸び、前記第一の加熱域が、第二の加熱域よりほぼ垂直に下方にある方法。
  156. 【請求項156】 請求項153に記載の方法において、第二の加熱域に比
    べて第一の加熱域への熱入力が高温の場合、炉を通って流れるエーロゾル流が、
    第一の加熱域を離れて、第二の加熱域へ向かう方向に動く方法。
  157. 【請求項157】 請求項153に記載の方法において、炉が管炉であり、
    第一の加熱域が長手方向に伸びる管の底部を含み、第二の加熱域が長手方向に伸
    びる管の上部を含む方法。
  158. 【請求項158】 請求項157に記載の方法において、第二の加熱域に比
    べて第一の加熱域への熱入力が高温の場合、エーロゾル流の中の分散した粒子も
    しくは液滴が、管の底部から離れ、管の上部へと移動する方法。
  159. 【請求項159】 粒子を製造するエーロゾル法において、該方法が、 エーロゾル発生装置で、キャリヤガス中に分散した前駆物質液の液滴から成る
    エーロゾル流を生成するステップと、 エーロゾル発生装置からのエーロゾル流をエーロゾル・ヒータに導く、エーロ
    ゾル発生装置とエーロゾル・ヒータとの間にある導管にエーロゾルを流すステッ
    プと、 エーロゾル・ヒータでエーロゾル流を加熱してエーロゾル流の中で粒子を生成
    するステップとを含み、 導管の少なくとも一部分が、エーロゾル発生装置からエーロゾル・ヒータへと
    エーロゾル流を導くステップの間に冷却される方法。
  160. 【請求項160】 請求項159に記載の方法において、導管が、エーロゾ
    ル流を第一の方向に導く第一の導管部分と、エーロゾル流の向きを第二の方向に
    向ける第二の導管部分とを備え、第一の導管部分が第二の導管部分より上流にあ
    って、冷却ステップが第一の導管部分を冷却することを含む方法。
  161. 【請求項161】 請求項160に記載の方法において、第一の導管部分の
    エーロゾル流の温度が十分に低温に維持されて、第一の導管部分を流れているエ
    ーロゾル流の分散相がほぼ液滴の形態で維持され、また、 第二の導管部分のエーロゾル流の温度が十分に高温に維持されて、第二の導管
    部分のエーロゾル流の分散相の少なくとも一部分が微粒子の形態となる方法。
  162. 【請求項162】 請求項160に記載の方法において、第一の導管部分と
    第二の導管部分が導管の湾曲部により分割されている方法。
  163. 【請求項163】 請求項162に記載の方法において、該湾曲部が、第一
    の方向から第二の方向への流れの方向について少なくとも約90度の変化を含む
    方法。
  164. 【請求項164】 請求項160に記載の方法において、第一の方向がほぼ
    垂直であり、第二の方向がほぼ水平である方法。
  165. 【請求項165】 請求項160に記載の方法において、第一の導管部分の
    冷却ステップが、第一の導管の外表面に冷却ガスを向けることを含む方法。
  166. 【請求項166】 請求項160に記載の方法において、第二の導管部分が
    ほぼ冷却されない方法。
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